JP2007516567A - 改良された負極を有する亜鉛/空気電池 - Google Patents

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Abstract

亜鉛/空気電池用の亜鉛を含む負極を形成する方法。この方法は、亜鉛粒子を、好適にはポリビニルアルコールを含む結合剤と界面活性剤と水とを混ぜ合わせることによって湿性ペーストを形成する。湿性ペーストは、ぎっしり詰められ電池の負極室の大凡の形状に成形され、水を蒸発させるよう加熱される。固体の多孔性亜鉛マスが形成され、このマス内では、亜鉛粒子は、亜鉛粒子間の微視的な空間を有する網状組織内で結合されて保持される。固体マスは電池の負極室内に挿入可能であり、次に、水酸化カリウムを含むことが好適である水性アルカリ電解質が加えられる。固体マスは水性電解質を吸収し、最終的なできたての負極を形成するよう負極室を満たすよう膨張する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、亜鉛/空気電池用の亜鉛負極に係る。本発明は、最終的な負極を形成するために水性アルカリ電解質が加えられる亜鉛粒子を含む固体多孔性マスを予め形成することによって準備される負極に係る。
亜鉛/空気電池は、空気で極性がなくされた金属/空気電池の1つのタイプである。亜鉛/空気電池は、1つのタイプのアルカリ電池と考えられることも可能であり、というのは、水性アルカリ電解質が、亜鉛負極に通常添加されるからである。亜鉛/空気電池は一般的に、プログラム可能なタイプの補聴器を含む電子補聴器の為のバッテリーとしての特定の有用性を有するボタン電池の形にある。このような小型電池は一般的に、約4乃至12mmの直径と2乃至6mmの高さを有するディスク状の円筒形状を有する。亜鉛空気電池は、従来のAAAA、AAA、AA、C、及びDサイズのZn/MnOアルカリ電池に匹敵するサイズの円筒ケーシングを有する幾らか大きいサイズや更に大きいサイズで製造されることも可能である。
小型亜鉛/空気ボタン電池は一般的に、負極ケーシング(負極カップ)と、正極ケーシング(正極カップ)を含む。負極ケーシング及び正極ケーシングはそれぞれ閉端と開端を有する。電気絶縁材料を負極ケーシングの外側表面の周りに配置することが可能である。必要な材料が、負極ケーシング及び正極ケーシング内に挿入された後、負極ケーシングの開端は一般的に、正極ケーシングの開端内に挿入され、電池は、圧接によって密封される。負極ケーシングは、粒子亜鉛を含む混合体で満たされることが可能である。亜鉛/空気電池用の負極混合体は通常、水銀と共にアマルガムにされる亜鉛粒子を含む(一般的に、水銀は、負極の重量の約3%である)。負極混合体は更に、ゲル化剤を含み、混合体に電解質が添加されるとゲル化する。電解質は通常、水酸化カリウムの水溶液であるが、他の水性アルカリ電解質を用いることも可能である。
正極ケーシング(正極カップ)は、空気拡散器(空気フィルタ)を含み、これは、正極ケーシングの閉端の内面を覆う。空気拡散器は、紙及び多孔性の高分子材料を含む様々な空気透過性材料から選択可能である。空気拡散器は、正極ケーシングの閉端の表面における空気孔に隣接して配置される。一般的に、粒子状の二酸化マンガン、導電性炭素、及び疎水性結合剤を含む触媒材料が、空気孔に接触しない空気拡散器の側面に空気拡散器に亘って正極ケーシング内に挿入可能である。正極に使用される二酸化マンガンは、硫酸マンガンと硫酸の溶液の直接電解によって生成される電解二酸化マンガン(EMD)であることが好適である。EMDは、高密度及び高純度を有するので望ましい。導電性材料が一般的に、個々の二酸化マンガン粒子間の導電率を向上する為に正極混合体に添加される。このような導電性添加物は、二酸化マンガン粒子と電池筐体との間の伝導率も向上する。電池筐体は更に、正極電流集電体の役目も果たす。好適な導電性添加物は、例えば、アセチレンブラック、フレーク状結晶質天然黒鉛、膨張又は発展された黒鉛を含むフレーク状結晶質合成を含むカーボンブラックといった導電性炭素粉末を含むことが可能である。イオン透過可能セパレータが一般的に、セパレータが正極ケーシングの開端に面するよう触媒材料の上に適用される。
正極ケーシングは一般的に、ニッケルメッキされた冷間圧延されたスチール、又は、ニッケル被覆加工されたステンレススチールであることが可能であり、好適には、ニッケル層が、冷間圧延されたスチール又はステンレススチールの内面と外面上にあることが好適である。負極ケーシングもニッケルメッキされたステンレススチールであることが可能であり、一般的にニッケルメッキが、ケーシングの外側表面を形成する。負極ケーシングは、ニッケルの外層と銅の内層を有するステンレススチールから形成されるトライクラッド(triclad)材料であり得る。丈夫な高分子材料の絶縁体リングを、負極ケーシングの外面全体に挿入可能である。絶縁体リングは一般的に、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、又はナイロンであり、これらは、圧搾されたときのフロー(コールドフロー)に抵抗する。
負極ケーシングが亜鉛混合体で満たされた後、また、空気拡散器、触媒、及びイオン透過可能セパレータが正極ケーシング内に配置された後、負極ケーシングの開端は、正極ケーシングの開端に挿入可能である。正極ケーシングの周囲縁は、次に、きつく密封される電池を形成するよう負極ケーシングの周囲縁に亘って圧接される。負極ケーシングの周りの絶縁体リングが、負極カップと正極カップとの電気接触を阻止する。着脱可能なタブが、正極ケーシングの表面上の空気孔上に配置される。使用前に、このタブは取り外されて空気孔を露出し、空気が親友し、電池を活性化させることを可能にする。負極ケーシングの閉端の一部は、電池の負端子として機能することが可能であり、正極ケーシングの閉端の一部は、電池の正端子として機能することが可能である。
一般的に、少なくとも1重量パーセントの量の水銀、例えば、負極混合体における亜鉛の約3重量パーセントの水銀が添加される。この水銀は、放電の間、及び、放電前又は放電後に電池が収納庫に置かれたときに亜鉛/空気電池における副反応として発生可能な水素ガスを低減するよう負極混合体に添加される。例えば、水銀は、酸化亜鉛及び水素ガスを発生する亜鉛の水との反応が関連する亜鉛腐食副反応の率を低減する。ガス発生は、過剰である場合は、電池容量(mAmp−hrs)を減少し、電解質が漏れる可能性を増加してしまう。このような漏れは、補聴器又は電力が与えられている他の電子構成要素を損傷又は破壊してしまい得る。水銀は更に、亜鉛粒子間の導電率も向上する。世界中の多くの地域は現在では、環境への配慮から電気化学電池に水銀を使用することを制限している。水銀は一般的に、従来の亜鉛/MnOアルカリ電池からは排除されているが、多くの亜鉛/空気ボタン電池には依然として使用されており、何故なら、これらの電池は通常非常に小さいので、非常に少量の水銀総量しか含まないからである。しかし、水銀の使用に対する規制がますます厳しくなってきていることを鑑みて、亜鉛/空気電池からも追加水銀を減少する又は排除することが望ましい。
亜鉛/空気電池用の亜鉛負極は、スラリーポンプに支援されて電池の負極室内に供給されるスラリーの形で準備され得る。このスラリーは、アマルガムにされた亜鉛粒子と、ポリアクリル酸といったゲル化剤、及び水性アルカリ電解溶液のゲル化混合体を含み得る。しかし、通常は、例えば、約75乃至80パーセント又はそれ以上の高い亜鉛含量を亜鉛/空気電池負極は有することが好適である。そのような場合、負極混合体は、ポンプで供給するには重すぎる場合がある。そうではなく、負極は、一般的に、アマルガムにされた亜鉛粒子とゲル化剤の混合体を電池の負極室内に分配し、水性アルカリ電解質を添加して、ゲル化された負極を形成することによって準備される。しかし、営利目的の生産では、これは、亜鉛/空気電池用の負極を形成するための非効率的且つ速度が制限される方法である。これは、ゲル化負極における亜鉛粒子の不均等な分配につながることもある。更に、例えば、電池が長時間収納された場合又は何らかの衝撃又は振動を経験した場合、ゲル化負極における亜鉛粒子の一部の沈下又は沈殿も発生可能である。
亜鉛含有量が減少すると、ポンプ可能な負極スラリーを準備可能である。負極スラリーは、好適にはゲル化された水性水酸化カリウムである水性アルカリ電解質を含むゲル化された電解質混合体を形成することによって準備可能である。このようなゲル化された電解質は、例えば、ポリアクリル酸ゲル化剤といったゲル化剤と水性アルカリ電解質を混合することによって形成可能である。一般的に、水銀とアマルガムにされる乾燥した亜鉛粉末が、ゲル化された電解質内に混ぜ込まれて、負極スラリー混合体が形成される。負極スラリー混合体は、従来は、スラリーポンプによって、亜鉛/空気電池の負極室内に供給された。スラリーポンプは、スラリー混合体の中に空気が入らないよう設計されるが、それでも、ポンプは一般的に、スラリーが電池の負極室内に供給される際に少量の空気がスラリーの中に入ることを可能にしてしまう。これは、電池の負極室内に供給された負極混合体内に小さな空気ポケットを生成してしまう。このような空気ポケットは、微視的なサイズではあるが、より一般的に、多数の空気ポケットが存在し、これは、負極が拡大なしで単純なX線写真術によって検査されると裸眼でも可視である。任意選択的に、スラリーが負極室内に供給された後に、幾らかの追加的な水性電解質を添加して、負極混合体における電解質構成を調整してもよい。しかし、そのような追加的な電解質は、負極スラリーにおける空気ポケットの数を目立って減少しない。負極スラリー内にそのような空気ポケットがあることは負極の全体的な導電率を減少する傾向がある。何故なら、空気ポケットは、空気ポケットの領域において亜鉛粒子間の接触のレベルを下げるからである。
商業的な電池組立ラインでは、そのような亜鉛スラリーは、分配管を塞ぐ傾向があり、組立ラインのダウンタイムにつながる。更に、大量のスラリーの保管は、長時間に亘っての一部の亜鉛粒子の沈下又は沈殿をもたらす傾向があり、これは、最終的には、亜鉛粒子の比均等な分配をもたらす場合がある。亜鉛粒子の沈下又は沈殿は、例えば、電池が長時間保管される又は何らかの衝撃又は振動を経験する場合に、電池内に既に分配されたゲル化された亜鉛スラリーからも発生し得る。亜鉛粒子のこのような沈殿は、負極室内の亜鉛の非均等な分配をもたらし、従って、電気的連続性が損なわれる。更に、負極スラリーを非常に小さい寸法で、特に、小さい不規則な形状を有する負極室への負極スラリーの供給は困難となる。そのような場合、スラリー混合体は、亜鉛粒子形状とスラリーの流動性(粘度)についてより注意を払って準備されなければならない。亜鉛粒子形状とスラリーの流動性は、全体的な導電率の観点から最終的な負極に欠陥を生じさせ得る。
負極スラリーを負極室内に分配する、又は、亜鉛粒子とゲル化剤の混合体を負極室内に分配し、その後に水性電解質を追加することのいずれの必要も排除することが望ましい。むしろ、負極室内にスラリー混合体をポンピングする必要なく、負極室内に乾燥固体として挿入可能な予め形成された固体形で負極を準備することが望まれる。従って、スラリーポンプ又は他のポンプ装置を用いて負極室内に負極混合体をポンピングする必要を排除することが望ましい。
本発明は、亜鉛/MnOアルカリ電池及び亜鉛/空気電池といったアルカリ電池用の亜鉛を含む負極を形成する方法に関する。本発明の負極を形成する方法は、アルカリ電池用の亜鉛負極を準備するのに適しており、また、一次(充電不可能)アルカリ電池及び亜鉛/空気電池への特定の適用を有する。亜鉛/空気電池を含むアルカリ電池は一般的に、粒子状の亜鉛を含む負極と、二酸化マンガンを含む正極と、好適には水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質を有する。本発明の方法は更に、アルカリ電池が例えば水性水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質を使用する限り、二酸化マンガン以外の正極を有するアルカリ電池において粒子状の亜鉛を含む負極を準備するために使用してもよい。本発明の方法は、電池の全体形状に関係なくアルカリ電池用の亜鉛負極の準備に使用可能である。例えば、電池は、水性アルカリ電解質を使用する限り、円筒型電池、ボタン電池、又はフラット電池であり得る。本発明の負極は、アルカリ電池又は亜鉛/空気電池負極室の形に関係なく使用可能である。例えば、本発明の負極は、米国特許第6,482,543号B1に記載されるような不規則な形状の負極室での使用に適している。
1つの特定な適用において、本発明の方法は更に、亜鉛/空気電池での使用に適した亜鉛負極を準備するのに使用可能である。このような電池は一般的に、粒子状亜鉛を含む負極と通常は、水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質を使用する。このような亜鉛/空気電池は、一般的に、例えば、補聴器に使用されるボタン電池の形で使用される。亜鉛/空気電池は、細長い円筒型電池の形でもあり得る。亜鉛/空気電池は、亜鉛を含む負極を有し、また、一般的に、二酸化マンガンを含む正極組立体を有する。亜鉛は、入来空気によって極性がなくされ、これは結局、正極として電気化学的に機能する。正極組立体内に含まれる二酸化マンガンは一般的に、正極触媒として作用するが、電池放電の間に有用な電気化学反応をする活性正極材料としても部分的に機能する。
本発明の1つの面は、水性の湿性亜鉛ペーストを準備することと、そのペーストを、アルカリ電池又は亜鉛/空気電池用の負極室の大凡の形状に成形することに関する。このことは、湿性ペーストを、電池の負極室の大凡の形状のキャビティをその中に有するスチール、セラミック、又はプラスチックのダイに適用することによって好都合に行うことが可能である。ペーストはキャビティ内を圧力下で充填し、それにより、負極室の形となる。ペーストは、一般的に2−3秒の短時間の間、周囲温度でダイキャビティ内に圧力成形可能である。このように成形されたペーストは、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)を形成し、これは、ダイから容易に取り出し可能である。湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、その成形された形を維持しながらダイの外側でも独立して立つことのできるよう十分な構造上の全体性を有する。独立型湿性プリフォームは次に水を蒸発させるよう加熱され、それにより、固体の乾燥した多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が得られ、これは、電池が組立のために準備が整うまで保管されることが可能である。
湿性亜鉛マス(湿性ペースト)は、以下のように形成する。亜鉛粒子、界面活性剤、ヒドロゲル結合剤、ポリビニルアルコール結合剤、及び水の混合体は、電気/機械ブレンダを使用して、均等な粘度を有するまでペーストに混ぜ合わされる。混合体における結合剤及び水の量は、ペースト粘度を制御するよう調整される。アルカリ電解質は、湿性ペーストに添加されない。湿性ペーストは次に、スチール、セラミック、又はプラスチックダイ内のキャビティの中に挿入される。ダイキャビティは、電池の負極室の大凡の形状を有するが、僅かに小さいことが好適である。湿性ペーストは、湿性セメントと略似た粘度を有することが可能であり、従って、ダイキャビティ内に好都合に押出しされることが可能である。湿性ペーストは、周囲温度下で一般的に約2−3秒の短い間、ダイキャビティの中で圧力成形されることが可能であり、それによりペーストは、キャビティの中にぎっしりと詰まり、完全にキャビティの形となる。例えば、湿性ペーストは、所望の負極室の大凡の形状を有するダイキャビティの中に充填可能である。ダイキャビティの排出端は、取り外し可能な固体基部に接触し得る。プランジャの第1のストロークは、湿性ペーストをダイキャビティ内につめてぎっしりとつめられた湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)を形成するよう使用可能である。ダイ基部を取り外すことが可能であり、プランジャの第2のストロークは、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)をダイキャビティから押し出す(ダイ成形)。湿性亜鉛マスにおける結合剤、特に、ポリビニルアルコールは、湿性マスが寸法的に安定するよう湿性マスに十分な構造上の全体性を与えるのを支援する。ポリビニルアルコールは、亜鉛粒子をまとめるのりとして機能する。湿性マスは寸法的に安定する。即ち、湿性マスは少なくともその全体形状を維持し、ダイの外で独立して立つことが可能である。「寸法的に安定」という用語は、当然ながら、モールド内で形成されたときに得た形状を、そのモールドから外された後に、完全に維持する湿性マスも包含する。湿性ペーストを成形する他の方法も使用可能である。例えば、湿性ペーストは、開いたダイモールド内に挿入可能である。ぎっしりと詰められた湿性亜鉛マスを形成するようダイモールド内の湿性ペーストを詰めるためにモールド内の湿性ペーストの表面に圧力を加えることが可能である。ダイモールドは次にひっくり返されて、詰められたマスを放出する。ダイキャビティ又はモールドから出る湿性亜鉛マスは、そのマスが挿入される負極室に近い形状であることが好適である。
湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)を形成する湿性ペーストは、亜鉛粒子、界面活性剤、ヒドロゲル結合剤、ポリビニルアルコール結合剤、及び水の混合体を含むことが好適である。界面活性剤は、ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)社から「RM‐510」の商標名で市販されるようなジノニルフェノールのリン酸エステル界面活性剤であることが好適である。結合剤は、a)市販されるゲル化剤の形であり得る1つ以上のヒドロゲル結合剤と、b)ポリビニルアルコール結合剤を含む。ヒドロゲル結合剤は、B.F.グッドリッチ(Goodrich)社から「CARBOPOL C940」の商標名で販売される架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤であることが好適である。CARBOPOL C940結合剤は、それだけで使用されてもよい。しかし、グレイン・プロセッシング(Grain Processing)社から「Waterlock A-221」の商標名で市販されるデンプンの骨格上にグラフトされる加水分解されたポリアクリロニトリルといった別のヒドロゲルを添加して全体のヒドロゲル結合剤を形成し得る。亜鉛/空気電池の負極の場合、Waterlock A-221ではなく、高吸収剤であるWaterlock J-550ヒドロゲル(グレイン・プロセッシング社)を用いてもよい。Waterlock A-550ヒドロゲルは、ポリアクリル酸ナトリウム高吸収剤ポリマーと称され、ポリアクリル酸ナトリウム塩を含む。ポリビニルアルコールは、湿性ペーストが成形されうるよう湿性ペーストに構造上の全体性を与えるよう添加される。
ダイキャビティから取り外された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、以下の組成を有しうる。即ち、亜鉛(80乃至94重量%)、例えば、ジノニルフェノールのリン酸エステルRM−510界面活性剤といった界面活性剤(0.05乃至0.2重量%)、例えば、CARBOPOL C940結合剤(0.5乃至3重量%)と、WATERLOCK A-221結合剤又はWATERLOCK J-550結合剤(0.05乃至0.33重量%)と、ポリビニルアルコール(0.2乃至1重量%)を含む全結合剤(0.5乃至3重量%)と、水(3乃至18重量%)。ポリビニルアルコールは、約85000乃至146000の分子量を有することが好適である。このようなポリビニルアルコールは、固体形で市販される。ポリビニルアルコールは、亜鉛粒子に添加する前に水に好都合に溶解可能である。ダイキャビティから取り出された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、平らな面に置かれたときに少なくともその全体的な形状を保持する。即ち、湿性亜鉛マスは、寸法的に安定する。任意選択的に、セパレータ材料が湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)の少なくとも表面に塗布されるか又は少なくとも表面の周りに巻きつけられることが可能である。湿性亜鉛マスは、周囲空気にさらされたオーブンの中に、セパレータが塗布されて又は塗布されないで自由な立った形で置かれることによって乾燥されうる。セパレータが塗布されて又は塗布されない湿性亜鉛マスは、内部にある水分の少なくとも一部を蒸発させるよう約55℃乃至120℃の温度、例えば、約55℃の温度において好適に加熱される。尚、本願にて使用する「乾燥する」、「乾燥した」という用語は、湿性亜鉛マスが加熱等によって処理され、それにより、その中の自由水分の少なくとも一部が取り除かれたことを意味する。基本的に湿性亜鉛マス内の全自由水分が加熱段階に蒸発され、それにより、乾燥した固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が形成されることが好適である。
固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は、電池の負極室の大凡の形状を有する。亜鉛粒子は、乾燥した固体のマス内の密な網状組織内に懸濁される。固体の亜鉛マス(固体プリフォーム)は、以下の組成を有しうることが好適である。即ち、亜鉛(96乃至99重量%)、例えば、ジノニルフェノールのリン酸エステルRM−510界面活性剤といった界面活性剤(0.06乃至0.25重量%)、例えば、CARBOPOL C940結合剤(0.5乃至3重量%)と、WATERLOCK A-221結合剤又はWATERLOCK J-550結合剤(0.05乃至0.37重量%)と、ポリビニルアルコール(0.22乃至1.2重量%)を含む全結合剤(0.5乃至3重量%)。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は、一般的に、約25乃至50パーセント、好適には、約40乃至50パーセントの気孔率を有しうる。(気孔率は、マスの全体の見かけ容積で割ったマス内の空き空間の容積である)。乾燥した固体の亜鉛マス(固体プリフォーム)は、約25乃至50パーセント、一般的には、約40乃至50パーセントの固体プリフォームの気孔率をもたらす個々の亜鉛粒子間に現れる微視的な空き空間のポケットによって特徴付けられる。これらの微視的な空き空間には、以前に、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)から蒸発された水が詰まっていた。驚くべきは、ポリビニルアルコールは、固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)内において亜鉛粒子をまとめるためののりとして機能する。ポリビニルアルコールは、驚くことに、固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)の崩壊を阻止し、固体の多孔性亜鉛マスがその全体形状を保持することを確実にするよう十分な構造上の全体性を与える。従って、固体の多孔性亜鉛マスは寸法的に安定しており、つまり、自由に立っている形で少なくともその全体的な形状を保持する。「寸法的に安定」という用語は、当然ながら、独立して立っているときにその形状を完全に保持する固体の多孔性亜鉛マスも包含する。従って、それは、電池に使用されるために準備が整うまで保管可能である。電池の組立ての間に、固体プリフォームは、アルカリ電池又は亜鉛/空気電池の負極室内に挿入可能である。次に、好適には、水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質が添加される。固体プリフォームはすぐに水性アルカリ電解質を吸収し、その後、マスは、好適には負極室の形全体に膨張し、それにより、最終の新たな負極が形成される。ポリビニルアルコールは、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)及び乾燥固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)の両方の中の亜鉛粒子を互いに結合するのりとして機能する。ヒドロゲル結合剤は、主にゲル化剤として作用する。即ち、ヒドロゲル結合剤は、水性電解溶液を吸収し、また、固体プリフォームに電解溶液が添加されると固体プリフォームの膨張を引き起こす。ポリビニルアルコールは、アルカリ電解質に対し安定し且つ化学的に耐性がある。
固体(又は寸法的に安定した)多孔性亜鉛マスを亜鉛/空気電池の負極室内に挿入し、その後水性アルカリ電解質を添加することによって負極を形成する本発明の方法は、従って、負極室内にゲル化された負極スラリーをポンプで送り込むか、又は、固体の多孔性亜鉛マスを最初に使用することなく別個の亜鉛粒子、ゲル化剤、及び水性電解質を負極室内で混合する従来技術の方法に関連付けられる不利点を排除する。
図1に、本発明の負極混合体を使用した代表的な亜鉛/空気アルカリ電池を示す。亜鉛/空気電池210は、一次(充電不可能)電池である。亜鉛/空気電池210は、負極ケーシング260(負極カップ)及び正極ケーシング240(正極カップ)を含む。正極カップ240は、一般的に、ニッケルメッキされた冷間圧延されたスチールか又はニッケル被覆加工されたステンレススチールであることが可能であり、冷間圧延されたスチール又はステンレススチールの内面及び外面の両方にニッケル層を有することが好適である。負極ケーシング260も、ニッケルメッキされたステンレススチールであることが可能であり、一般的に、ニッケルメッキが、ケーシングの外側表面を形成する。
予め成形された乾燥固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815C(図3D)が準備され、負極カップ260内の電池の負極室255内に挿入される。固体プリフォームは、約25乃至50パーセント、一般的に約40乃至50パーセントの気孔率を有して多孔性である。固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cは、堅い固体粘度を有し、寸法的に安定していることが好適である。つまり、それは、電池以外で独立して立っているときに少なくともその全体の形状を維持するのに十分な構造上の全体性を保持する。本願に記載する好適な実施例では、固体の多孔性亜鉛マス815Cは、保管容器に置かれたときまた歯表面上に自由に立たせられたとき完全にその形状を保持する。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cは、乾燥していることが好適であり、また、電池の組立てのときまで保管されることが可能である。なぜなら、マスの構成要素は、乾燥環境において不活性だからである。固体亜鉛マス815Cは、負極室255の形に予め成形されるが、負極カップ260内の負極室255内に容易に挿入可能であるよう僅かに小さな直径である。1つの好適な実施例では、固体プリフォーム815Cの外径は、負極室内に最初に挿入されるときは、負極室255の内径より約10乃至40パーセント小さいよう選択される。固体プリフォーム815Cが負極室内に挿入される前に、固体プリフォーム815Cにセパレータ238が巻きつけられる又は置かれることが可能である。予め形成された固体の亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cが負極室255内に挿入された後、水性水酸化カリウムを含むことが好適である水性アルカリ電解質が負極室255内に添加される。水性電解質は、固体の多孔性亜鉛マスによって吸収され、マスは、負極室の直径及び形状全体に膨張し、従って、最終的な新しい負極815が形成される。
本発明の亜鉛/空気電池は、小型ボタン電池の形にあることが好適である。これは、電子補聴器の電源としての特定の適用を有する。本発明の小型亜鉛/空気ボタン電池は、約4乃至16mm、好適には約4乃至12mmの直径、約2乃至9mm、好適には約2乃至6mmの高さを有するディスク型の円筒形状を有する。小型亜鉛/空気電池は、一般的に、約1.1ボルト乃至0.2ボルトの動作負荷電圧を有する。電池は一般的に、約1.1乃至約0.9ボルトの実質的に平らな放電電圧プロファイルを有し、0.9ボルトとなると、電圧は、相当に急にゼロに落ちる。小型ボタン電池は、約0.2乃至20ミリアンペアの率で放電可能である。本願にて使用する「小型電池」又は「小型ボタン電池」の用語は、そのような小さいサイズのボタン電池を含むことを意図するが、それに限定する意図はない。なぜなら、小さい亜鉛/空気電池の他の形状及びサイズが可能だからである。例えば、亜鉛空気電池は、従来のAAAA、AAA、AA、C、及びDサイズのZn/MnOアルカリ電池に匹敵する、又は一層大きいサイズの円筒ケーシングを有するいくらか大きいサイズで製造されてもよいからである。本発明は更に、そのようなより大きい電池サイズ、及び更に、角柱又は楕円形の他の電池形状、又は平らな或いは曲線の表面を有する電池にも適用可能であることを意図する。
本発明の電池は、例えば、負極における亜鉛の約3重量パーセントの追加の水銀を含むか、又は、基本的に水銀なし(追加水銀ゼロの電池)であり得る。そのような追加水銀ゼロの電池では、追加される水銀はなく、唯一存在する水銀は、亜鉛とともに自然発生する微量である。従って、本発明の電池は、全亜鉛の100万重量部当たりの約100部未満、好適には、全亜鉛の100万当たりの50部未満、より好適には、亜鉛の100万部当たりの約20部未満の全水銀含量を有することが可能である。(本願で使用する「本質的に水銀なし」の表現は、電池は、全亜鉛の100万部当たりの約100重量部未満の水銀含量を有することを意味する)。本発明の電池は、負極において非常に少量の鉛添加剤を有することが可能である。鉛が負極に添加される場合、電池の中の鉛含有量は、一般的に負極における亜鉛含有量の約100乃至600ppmであることが可能である。しかし、電池は、鉛の追加量を含まないことが好適であり、従って、本質的に鉛なし、即ち、全鉛含有量は、負極の全亜鉛含有量の30ppm未満、好適には15ppm未満である。
本発明の亜鉛/空気電池210(図1)は、負極ケーシング260、正極ケーシング240、及びその間の電気絶縁体材料270を有する。負極ケーシング260は、本体263、一体にされる閉じた端269、及び開いた端267を有する。正極ケーシング240は、本体242、一体にされる閉じた端249、及び開いた端247を有する。正極ケーシングの閉じた端249(ケーシングが閉じた端が上部にされて垂直位置に保持された場合)は一般的に、隆起部分244をその中心近くに有する。この隆起部分244は、正端子接触領域を形成し、また、一般的に複数の空気孔243をその中に有する。正極ケーシングの閉じた端249は更に、一般的に、環状の引き込んだ階段部245を有し、これは、隆起した端子部分の周囲縁246から外側周囲縁248まで延在する。
負極ケーシング260は、粒子状亜鉛とアルカリ電解質を含む新しい負極815を含む。上述したように、負極815は、固体の多孔性亜鉛マス815Cを負極室255内に挿入し、その後、水性電解質をマスに加えることによって作成される。粒子状亜鉛は、亜鉛の約50乃至1000ppm、好適には約100乃至1000ppm、望ましくは亜鉛の約200乃至500ppmのインジウムと合金にされることが望ましい。
正極ケーシング240は、その閉じた端におけるその表面の隆起部分244において複数の空気孔243を有する。触媒複合材料234(図2)を含む正極触媒組立体230が、ケーシング内に空気孔の付近に配置される。電池放電の間、触媒材料234は、周囲の酸素が空気孔243を通り進入する際の周囲酸素との電気化学反応を促進する。接着シーリング材143が、正極ケーシング240の内面の一部に沿って付着される。接着剤は、図1に示すように、正極ケーシングの閉じた端249における引き込んだ環状階段部245の内面上の連続リングとして付着されることが好適である。正極ケーシングの閉じた端が平らである、即ち、引き込んだ階段部245を有さない場合、接着シーリング材143は、閉じた端の外側周囲縁248に隣接して閉じた端249の内面に付着可能である。
正極触媒組立体230(図1及び2)は、好適には、テフロン(登録商標)(テトラフルオロエチレン)である電解質バリアフィルム材料の層235を、触媒複合材料234の片面に、イオン透過セパレータ材料238をもう片面に積層することによって形成可能である。或いは、セパレータ238は、固体多孔性亜鉛マス815Cが負極室255内に挿入される前に、固体の多孔性亜鉛マス815Cに巻きつけられる又はマス上に置かれることが可能である。好適にはテフロン(登録商標)である電解質バリアフィルム235は、空気を透過するが、依然として、水及び電解質がそこを通ることを阻止する特性を有する。正極触媒組立体230の縁は、階段部245において接着リング143が付着可能であり、それにより、正極複合材料234とケーシング階段部245との間に永久接着シールを与える。特定の実施例では、正極触媒組立体230は、電解質バリア235が接着剤に接触しながら、階段部245上の接着剤143に付着可能である。好適な実施例では、好適にはテフロン(登録商標)である別個の電解質バリアシート232が、階段部245の内面上の接着リング143に付着可能であり、それにより、電解質バリアシート232を階段部245の内面に結合させる。触媒組立体230は、次に、電解質バリアシート232上に付着可能である。好適には、テフロン(登録商標)の第2の電解質バリアシート235の表面が、バリアシート232に接触していることが好適である(図2)。バリアシート232は、特に、バリアシート232に対し付着される第2のバリアシート235と組み合わされて階段部245の内面に結合されると、電解質が、触媒組立体230の縁の周りから出て、空気孔243から徐々に漏れ出すことを阻止する非常に効果的なシールを与える。接着シーリング材143の使用は、外側周囲縁242bを負極ケーシング本体上に圧接する際に必要な圧接力の量を減少する。このことは、薄い壁のケーシング(約0.002インチ(0.0508mm)乃至0.015インチ(0.38mm)、好適には約0.002インチ(0.0508mm)乃至0.006インチ(0.152mm)の厚さ)と、薄い触媒正極組立体230が使用される場合には特に有利であり、なぜなら、高い圧接力は、そのように薄いケーシング及び正極組立体をおそらく歪める又は割ってしまうからである。
本発明の好適な亜鉛/空気電池の好適な実施例を図1に示す。図1に示す実施例は、小型ボタン電池の形である。電池210は、正極ケーシング240(正極カップ)、負極ケーシング260(負極カップ)、及びその間の電気絶縁体材料270を含む。絶縁体270は、図1に示すように負極ケーシング本体263の外面上に挿入可能なリングの形であることが好適である。絶縁体リング270は、負極ケーシングの周囲縁268を越えて延在する拡張部分273aを有することが好適である(図1)。拡張部分273aを有する絶縁体270は、電池が密封された後に、負極活物質が正極ケーシング240に接触することを阻止する。(負極活物質とは、本願において、電池放電の際に有用な電気化学反応をする負極材料として定義する)。絶縁体270は、圧搾されたときのフロー(コールドフロー)に抵抗する高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、又はナイロンといった丈夫な電気絶縁性材料である。
セパレータ238は、セルロースフィルム、又は、ポリビニルアルコール及びレーヨン繊維を含む不織材料から形成されたフィルムであり得る。セパレータ238は、そのような不織材料の単層、又は、不織材料に接着されたセロファンの外層を有する複合物であることも可能である。不織材料は一般的に、約60重量パーセント乃至80重量パーセントのポリビニルアルコール繊維と、約20乃至40重量パーセントのナイロン繊維を含むことが可能である。セパレータ238は、セロファン層が正極複合材234又は負極815に隣接する用位置付けられることが可能である。上述したセパレータは周知であり、従来のアルカリ電池に関連して使用されてきており、また、本発明の亜鉛/空気電池210における使用にも適している。
負極ケーシング260(負極カップ)及び正極ケーシング240(正極カップ)は、最初は別個の部品である。負極ケーシング260及び正極ケーシング240は、別個に活物質が充填され、その後、負極ケーシング260の空いた端267は、正極ケーシング240の空いた端247に挿入可能である。負極ケーシング260は、周囲縁268から、傾斜中間部263bを形成するようケーシングが内側に傾斜される負極ケーシング260の高さの少なくとも50%以上の点まで垂直に下方向に延在する(図1)、最大直径を有する第1の直線本体部263aを有することによって特徴付けられる。中間部263bの終端から垂直に下方向に延在する第2の直線部263cがある。第2の直線部263cの直径は、直線部263aより小さい。部分263cは、90°の曲がりで終端し、相対的に平らな負の端子面265を有する閉じた端269を形成する。正極ケーシング240の本体242は、閉じた端249から垂直に下方向に延在する最大直径を有する直線部242aを有する。本体242は、周囲縁242bで終端する。正極ケーシング240の周囲縁242b及び下にある絶縁体リング270の周囲縁273bは、最初は垂直方向に直線であるが、負極ケーシング260の傾斜された中間部263b上に機械的に圧接されることが可能である。これは、正極ケーシング240を、負極ケーシング260上の定位置にし、きつく密封された電池を形成する。
セパレータ238が置かれた後、本発明の固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cを、負極室255内に挿入可能である。好適には、水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質が次に上述したように負極室内に添加される。電荷液はすぐに固体の多孔性亜鉛マスによって吸収され、その後、マスは、膨張し、負極室255内の完全な形状の中で最終的な新しい均等な負極815を形成する。最終的な新しい負極815は一般的に、柔らかく湿性の海綿状の粘度を有する。
亜鉛/空気電池210は、負極815が以下の段階を有する本発明の方法によって準備される限り、任意の特定の正極化学的性質に限定されることを意図しない。本発明の方法は、a)プリフォームされた寸法的に安定した亜鉛マスを形成する段階と、b)プリフォームされたマスを電池の負極室255内に挿入する段階と、c)最終的な新しい負極815を形成するよう負極室内に水性電解質を添加する段階とを有する。従って、亜鉛/空気電池210は、約4乃至16mm、好適には約4乃至12mmの直径と、約2乃至9mm、好適には約2乃至6mmの高さを有するディスク型の円筒形状を有する小型ボタン電池の形であることが可能である(図1)。上述の電池(図1)は、AAAA、AAA、AA、C、又はDの円筒型電池のサイズ及び形状であることが可能である。これらの標準電池サイズは、当該技術において周知であり、米国標準規格、又は、欧州では、国際電気標準会議(IEC)によって設定される。例えば、AA円筒型電池は、規格協会(ANSI)電池仕様ANSI C18.1M パート1−1999によって以下のように標準の全体寸法を有する。即ち、正端子端から負端子端までの全長は、49.2mm乃至50.5mm、電池の全体外径は、13.5mm乃至14.5mmである。電池210は平らな又は角柱形状の電池、又は、1つ以上の平らな又は湾曲した面を有する外側ケーシングを有する電池の形であり得る。
最終的な新しい負極815は、追加水銀を含まないことが好適である(亜鉛100万部当たりに50重量部未満の水銀、好適には、負極における全亜鉛の100万部当たりに20部未満の水銀)。本発明の電池210は更に、追加の鉛量を含まないことが好適であり、従って、基本的に鉛なしであることが可能である。即ち、全鉛含有量は、負極における亜鉛の30ppm未満、好適には15ppm未満である。最終的な新しい負極815は、亜鉛の約50乃至1000ppm、好適には約200乃至1000ppm、望ましくは亜鉛の約200乃至500ppmのインジウムを含むことが好適である。
最終的な新しい負極組成815(図1)は、亜鉛合金粉末62乃至82重量%、好適には約70乃至78重量%(亜鉛の約200乃至1000ppm、一般的には亜鉛の200乃至500ppmの総量のインジウムを含む99.9重量%の亜鉛);38重量%のKOH及び約2重量%のZnOを含む水性KOH溶液(21乃至26%);ポリビニルアルコール結合剤(約0.15乃至1.0重量%、好適には約0.2乃至0.8重量%);B.F.グッドリッチ(Goodrich)社から「CARBOPOL C940」の商標名で販売される架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤(例えば、0.25乃至2重量%)、及び、グレイン・プロセッシング(Grain Processing)社から「Waterlock A-221」の商標名で市販されるポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのデンプングラフトコポリマーといったデンプングラフトコポリマー、又は、グレイン・プロセシング社からWaterlock J550の商標名で市販されるポリアクリル酸ナトリウム高吸収ポリマーヒドロゲルであり得る別のヒドロゲル(0.01乃至0.3重量%)を含むヒドロゲル結合剤;ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)社から「RM‐510」の商標名で市販されるジノニルフェノールのリン酸エステル界面活性剤(0.025乃至0.15重量%)。亜鉛合金は、一般的に、亜鉛100万部当たりに約200乃至500重量部のインジウムを含む。このような亜鉛合金は、約30乃至1000ミクロン、好適には約30乃至400ミクロン、一般的には約100乃至400ミクロンの平均粒子サイズを有する。尚、粒子サイズは、粒子が不規則な形状を有する場合、粒子の長い方の寸法に基づいていることを理解する。亜鉛粒子は、球形、又は主に球形であるか、又は、或いは、主に非球形であり、例えば、多角形又は針状形でもあり得る。本願で使用する亜鉛という用語は、そのような亜鉛合金粉末を包含する。というのは、合金粉末は、略亜鉛から構成され、亜鉛として電気化学的に機能するからである。
上述した結合剤、即ち、CARBOPOL C940及びWATERLOCK A-221又はWATERLOCK J-550ヒドロゲルは、本発明の負極混合体を形成するのにポリビニルアルコール結合剤と共に好まれるが、他のゲル化剤結合剤も、ポリビニルアルコールと共に使用可能である。例えば、亜鉛スラリー用のゲル化剤は、様々な周知のゲル化剤から選択可能である。好適なゲル化剤は、電池の電解質内に実質的に不溶解性であり、従って、ゲル化剤は、負極と正極間で移動しない。好適なゲル化剤は、本発明の最終負極が保管されるときに水を失わない。本発明の負極混合体のポリビニルアルコール結合剤と共に結合剤として使用され得る好適なゲル化剤は、例えば、カルボキシメチルセルロース又は架橋カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、架橋ポリアクリル酸、部分架橋アクリル酸ポリマー、例えば、B.F.グッドリッチ社からのCARBOPOL C-940、グレイン・プロセシング社からのポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのWATERLOCK A-221デンプングラフトコポリマーといったデンプングラフトコポリマー、及びグレイン・プロセシング社からのWATERLOCK A-400といったアルカリ加水分解されたポリアクリロニトリルであり得る。これらのゲル化剤のうちの任意のものを独立して又は組み合わせて使用可能であるが、少なくとも1つのゲル化剤は、CARBOPOL C940又はSIGMA POLYGEL 4Pゲル化剤といった部分架橋アクリル酸ポリマーから選択されることが有利であり得る。
好適な実施例では、好適には、約85000乃至146000の分子量(MW)であるポリビニルアルコールが上述したように添加され、それにより湿性負極ペースト815aを形成する。湿性負極ペーストは、自由に立つ(寸法的に安定した)湿性亜鉛マス815bを形成するよう詰められる。湿性亜鉛マス815bは、乾燥され、本発明の乾燥した固体の多孔性亜鉛マス815c(乾燥固体プリモールド)に変換されることが可能である。乾燥した固体多孔性マス815cは次に、アルカリ電池又は亜鉛/空気電池の負極室255内に挿入可能である。好適には水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質が次に、固体の多孔性亜鉛マスに添加され、その後、電解質は、固体マスにおいて吸収され、それにより、マスは膨張し、最終的な負極815に変換される。ポリビニルアルコール結合剤、及び、アクリル酸ポリマーCARBOPOL C940結合剤は、アルカリ電解質中において化学的に非常に安定し、本発明の負極と共に使用される場合に特に好適な結合剤である。ポリビニルアルコールは、亜鉛粒子の接着剤として機能し、特に、追加の構造上の全体性を与え、亜鉛粒子を密な網状組織においてまとめ、それにより、自由に立つ(寸法的に安定した)固体の多孔性マス(固体プリフォーム)が形成され得る。
本発明では、湿性亜鉛ペースト815aが最初に準備され、負極室255の大凡の形状で湿性プリフォームマス815bを形成するよう成形される。これは、湿性ペースト815aを、図3Aに示すスチール又はプラスチックダイ600のダイキャビティ630内に注ぎ込む又は押し出すことによって好都合に行われることが可能である。ダイ600は、その中を通るキャビティ630を有する本体部610を有する。ダイ本体は、分離可能な基部620(図3A)上に着座する。ダイキャビティ630は、電池の負極室の大凡の形状にある。湿性亜鉛ペースト815aは、プランジャ上部640に圧力を加えることによって圧力下で成形され、それにより、プランジャ645をダイキャビティ630の中に、例えば、2−3秒間の間入れる。それにより、湿性亜鉛ペースト815aがぎゅっと詰められ、キャビティ630形状に成形される。一般的に中程度の力、好適には、約400ポンド力未満、一般的には約10乃至300ポンドの力をプランジャに適用することが可能である。例えば、約3乃至7mmの直径を有するダイキャビティ630について、そのような力がこのような方法で、プランジャ645のストロークによって湿性亜鉛ペースト815aの露出面に適用される。力の量は、ダイキャビティ630の直径又は幅、及びダイの中に存在する湿性亜鉛ペーストの量に依存して調整される。より小さい直径のキャビティ及びより少量の湿性亜鉛ペーストは、大きい直径のキャビティ及び大量の湿性亜鉛ペーストより小さいプランジャ力を必要とする。次に、ダイ基部620が、ダイ本体610から分離される。成形された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)815bが、プランジャ645の第2のストローク(図3Bでは引き込められた位置に示す)によってダイキャビティ630の中を押し通されることが可能である。ダイキャビティ630(図3B)から出る湿性プリフォーム815b(図3B)は、寸法的に安定している。即ち、全体的な成形形状を少なくとも維持しながらダイの外側で独立して立つことが可能であるよう十分に強い構造上の全体性を有する。
従って、好適な実施例における湿性亜鉛マス815b(湿性プリフォーム)は、オーブン700(図3C)内に挿入可能な平らなトレイ又は表面720上に配置することが可能である。オーブン700は、電気又はガス源710によって加熱される従来のオーブンであることが可能である。湿性プリフォーム815cは、オーブン700内で、周囲空気(又は不活性ガス)において、湿性プリフォーム内の自由水分の少なくとも一部を蒸発させるために高温、好適には、約55℃乃至120℃、例えば、約55℃において加熱され、それにより、乾燥した多孔性の亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cがもたらされる。乾燥亜鉛マス815C(図3D)は、寸法的に安定しており、一般的に固体の多孔性亜鉛マスは、少なくともその全体的な形状における変化なしで独立して立つことが可能である。乾燥亜鉛マスは、電池組立て時まで密封容器の中に保管されることが可能である。多孔性亜鉛マス815C(固体プリフォーム)は次に、電池の負極室255内に挿入され、また、水性電解質が添加され、それにより亜鉛マスを膨張させ、最終的な新しい負極815を形成する。
任意選択的に、セパレータ238が、湿性亜鉛マス815bの少なくとも露出面に適用可能である。セパレータ238は一般的に、湿性亜鉛マス815に接着される。セパレータ238をその上に有する湿性亜鉛マス815bは、オーブン700内に配置される。乾燥後、セパレータ238がその上に接着された固体の多孔性亜鉛マス815cが形成される。固体亜鉛マス815cは、分離帯が正極複合材234に面しながら負極室255内に挿入可能である。セパレータ238は、アルカリ電池に従来から使用される電解質透過可能な材料であり得る。セパレータ238を湿性亜鉛マス815bに付着すると、正極複合材234に分離帯を取り付ける必要が回避される。
ダイキャビティ630内に挿入される湿性亜鉛ペースト815aは、以下のように形成される。亜鉛粒子、界面活性剤、ヒドロゲル結合剤、ポリビニルアルコール結合剤、及び水の混合体は、所定の時間の間、一般的に約2−3秒間の間、電気/機械ブレンダを用いて、均等な粘度を有する用ペーストに混ぜ合わされる。混合体における結合剤及び水の量は、ペーストの粘度を制御するよう調整される。湿性ペーストは次に、負極室の大凡の形状であるが好適には僅かに小さいダイキャビティ630(図3A)を有するスチール、セラミック、又はプラスチックのダイに挿入される。例えば、ダイキャビティ630の直径は、一般的に、負極室255の内径より約10乃至40パーセント小さい。湿性ペーストは、約2−3秒間の圧力下でダイの形状となる。湿性ペーストは次に、その全体がダイから取り除かれ、負極室の大凡の形状を有する湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)の形となる。湿性マスにおける結合剤、特に、ポリビニルアルコールは、成形された湿性プリフォームがダイの外側で独立して立つことが可能であるようマスに十分な構造上の全体性を与える。
湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)を形成する湿性ペーストは、亜鉛粒子、界面活性剤、ヒドロゲル結合剤、ポリビニルアルコール結合剤、及び水からなる混合体を含む。湿性ペーストは、水性電解質を加えることなく形成される。界面活性剤は、ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)社から「RM‐510」の商標名で市販される界面活性剤ようなジノニルフェノールのリン酸エステル界面活性剤であることが好適である。結合剤は、a)1つ以上のヒドロゲル結合剤(ゲル化剤)と、b)ポリビニルアルコール結合剤を含む。好適なヒドロゲル結合剤は、B.F.グッドリッチ(Goodrich)社から「CARBOPOL C940」の商標名で販売される架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤である。CARBOPOL C940結合剤は、それだけで使用されてもよい。しかし、グレイン・プロセッシング(Grain Processing)社から「Waterlock A-221」の商標名で市販されるデンプンの骨格上にグラフトされる加水分解されたポリアクリロニトリル、又は、同じくグレイン・プロセシング社からの「Waterlock J-550」高吸収剤として市販されるポリアクリル酸ナトリウム高吸収剤ポリマーが加えられて全ヒドロゲル結合剤を形成することが好適である。ヒドロゲル結合剤は、湿性プリフォームにおいて結合剤としてより機能する。というのは、湿性プリフォームは、アルカリ電解質を含まないからである(ヒドロゲルは、アルカリ電解質があるとゲル化剤となる)。
湿性プリフォーム815bは、以下の組成を有し得る。即ち、亜鉛(80乃至94重量%);例えば、ジノニルフェノールのリン酸エステルRM−510界面活性剤といった界面活性剤(0.05乃至0.2重量%);例えば、CARBOPOL C940結合剤(0.5乃至3重量%)とWATERLOCK A-221結合剤又はWATERLOCK J-550結合剤(0.05乃至0.33重量%)とポリビニルアルコール(0.2乃至1重量%)を含む全結合剤(0.5乃至3重量%);及び水(3乃至18重量%)。
湿性プリフォーム815bは、望ましくは約55℃乃至120℃、好適には約55℃の温度において、周囲空気(又は不活性ガス)において約2乃至3時間未満の間、オーブンの中で加熱される。そのような加熱は、湿性プリフォームにおける水分の少なくとも一部を蒸発させ、それにより、負極室の大凡の形状にある固体の多孔性亜鉛マス(固体マス)815Cが形成される。湿性プリフォーム815b内のポリビニルアルコール及び/又はゲル化剤の劣化を回避するために加熱温度を約120℃以下に維持することが望ましい。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cは、少なくとも実質的に又は相対的に乾燥していることが望ましい。固体プリフォーム815Cは、以下の組成を有することが望ましい。即ち、亜鉛(96乃至99重量%);例えば、ジノニルフェノールのリン酸エステルRM−510界面活性剤である界面活性剤(0.03乃至0.25重量%);及び、例えば、CARBOPOL C940結合剤(0.5乃至3重量%)とWATERLOCK A-221結合剤又はWATERLOCK J-550結合剤(0.05乃至0.37重量%)とポリビニルアルコール(0.22乃至1.2重量%)を含む全結合剤(0.5乃至3.3重量%)。平均亜鉛粒子サイズは、約30乃至1000ミクロン、一般的に約100乃至400ミクロンであり得る。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は、基本的に数ヶ月間、更には数年間もの非常に長い期間の間保管可能であり、というのは、互いに反応する又は亜鉛粒子と反応する構成要素がないからである。固体のプリフォームは、周囲条件下の空気中で保管され得る。というのは、空気への露出は、亜鉛粒子又は乾燥プリフォームにおける他の構成要素の顕著な劣化をもたらさないからである。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cは、約25乃至50パーセント、一般的には40乃至50パーセントの固体プリフォームの気孔率をもたらす個々の亜鉛粒子間に存在する微視的な空き空間のポケットによって特徴付けられる。亜鉛粒子822間のそのような微視的空き空間823は、図4に示す固体の多孔性亜鉛マス815Cの走査電子顕微鏡写真において明らかに見える。これらの空間には、以前は、マスから蒸発される水が入っていた。ポリビニルアルコールといった結合剤824は、図4において、亜鉛粒子間822に示し、亜鉛粒子822を固体の多孔性マスにおいてまとめて保持する。驚くべきは、好適には約85000乃至146000の分子量におけるポリビニルアルコールは、固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)において亜鉛粒子をまとめて保持する糊として機能する。ポリビニルアルコールは、形成後及び保管時の固体プリフォームの崩壊を阻止するために構造上の全体性を与える。固体プリフォームは、電池の負極室内に挿入されることが所望される前の例えば何ヶ月もの間、更には数年の長期間の間、保管庫に入れられることが可能である。
電池210に負極材料を装填することが所望されるとき、固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は、電池の負極室255内に挿入される。次に、アルカリ電解質、好適には、水酸化カリウムの水溶液が負極室内に加えられる。望ましくは、水酸化カリウム(約35乃至40重量%のKOH、2重量%のZnOの濃度)を含む水性アルカリ電解質は、水性電解質対固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)の重量比が約0.25乃至0.75であるような量で負極室内に加えられる。水性アルカリ電解質は、固体プリフォーム内に吸収され、それにより、プリフォームが膨張し、負極室をぴったりと埋めるようにされる。水性アルカリ電解質の追加は更に、ヒドロゲル結合剤のゲル化特性も活性化させる。亜鉛粒子は、従来の亜鉛スラリー負極におけるよりも密な網状組織内でまとめて保持され、また、最終負極においては、負極がX線写真術によって標準のサイズで見られたとき空気ポケットは見えない。亜鉛粒子のより密な網状組織は、負極の導電率と全体的な性能を向上する傾向がある。ポリビニルアルコールは、亜鉛粒子を互いに結合させる糊として機能し、一方、ヒドロゲル結合剤は、主にゲル化剤として作用し、即ち、ヒドロゲル結合剤は、水性電解水溶液を吸収し、電解質が乾燥亜鉛マスに加えられると乾燥亜鉛マスを膨張させる。
触媒正極組立体230(図1及び2)及び空気拡散器231は、以下のようにケーシング240内に挿入可能である。即ち、多孔性フィルタ紙又は多孔性ポリマー材料の形であり得る空気拡散器ディスク231(図1)が、空気孔243に対してケーシングの隆起部分244の内面に接して置かれるよう正極ケーシング240内に挿入可能である。好適にはポリアミド接着剤を含む接着シーリングリング143が、正極ケーシングの閉じた端の引き込んだ階段部245の内面に付着される。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))である別個の電解質バリア層232(図1及び2)が任意選択的に、バリア層232の縁が接着リング143に接触するよう空気拡散器231の上に挿入可能である。バリア層232は、空気を透過するが、アルカリ電解質又は水は透過しない。従って、接着リング143は、バリア層232の縁を引き込んだ階段部245の内面に永久的に結合する。接着リング143と、接着リング143に結合されるバリア層232は、電解質が、負極から正極触媒組立体230に及び組立体の周りに移動し、そして、空気孔243を介して電池から漏れることを阻止する。図2に示すような触媒正極組立体230は、電解質バリア材料の層235と、バリア層235の下の正極触媒複合剤の層234と、触媒複合剤234の下のイオン透過可能セパレータ材料の層238を含む積層体として準備可能である。セパレータ238は、セロファン、ポリ塩化ビニール、アクリロニトリル、及び微小孔性のポリプロピレンを含む従来のイオン透過可能分離帯材料から選択可能である。これらの層のそれぞれは、個別に準備され、熱及び圧力の適用によって互いに積層されて、触媒組立体230を形成することが可能である。電解質バリア層235は、望ましくは、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))であることが可能である。触媒組立体230は次に、好適には、バリア(テフロン(登録商標))シート252の表面がバリアシート232に接触してバリアシート電解質バリアシート232(図2)上に適用可能である。
触媒正極複合材234は、粒子状の二酸化マンガン、炭素、及び疎水性の結合剤の触媒正極混合体233を含むことが好適であり、これは、従来のコーティング方法によって、好適にはニッケルメッシュスクリーンである導電性シート又はスクリーン237の表面に塗布される。銀、プラチナ、パラジウム、及びルテニウム、又は、他の金属又はマンガンの酸化物(MnO)及び酸素低減反応を触媒すると知られる他の構成要素をといった他の触媒材料も含まれるか又は使用され得る。塗布時に、触媒混合体233は、スクリーン237の多孔性のメッシュに実質的に吸収される。触媒混合体233に使用される二酸化マンガンは、従来のバッテリーグレード二酸化マンガンであることが可能であり、例えば、電解二酸化マンガンである。触媒混合体233における二酸化マンガンは、硝酸マンガンMn(Noを熱分解から形成される二酸化マンガンであることも可能である。混合体233の準備において使用される炭素は、グラファイト、カーボンブラック、及びアセチレンブラックを含む様々な形であることが可能である。好適な炭素は、その高い表面面積によってカーボンブラックである。好適な疎水性結合剤は、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))であることが可能である。触媒混合体233は、一般的に、約3乃至10重量パーセントのMnOと、10乃至20重量パーセントの炭素と、残りは結合剤を含み得る。電池放電の間、触媒混合体233は、主に、入来空気が関連する電気化学反応を促進する触媒として機能する。しかし、追加の二酸化マンガンが触媒に加えられ、電池が、空気に支援される亜鉛/空気電池、又は空気に支援されるアルカリ電池に変換されることが可能である。ボタン電池の形であり得るそのような電池では、少なくとも一部の二酸化マンガンが放電される。即ち、一部のマンガンが、空気の入来に伴って電気化学放電の際に減少する。接着リング143及び本願に記載した塗布方法は、電解質の電池からの漏れを阻止するようそのような空気支援された電池における使用にも適用可能であることを意図する。
空気拡散器231及び触媒組立体230が、バリア層235又はバリア層232が接着リング143に接着されてケーシング240内に挿入された後、本発明の固体の多孔性亜鉛マス815Cが、負極カップ260の負極室255内に挿入される。好適には水酸化カリウムを含む水性アルカリ電解質が、負極室255に加えられ、電解質は、マス815Cによって吸収される。マス815Cは、負極室を埋めるよう膨張し、それにより、最終的な新しい負極815を形成する。充填された負極ケーシング260の開いた端267は、正極ケーシング240の開いた端247内に挿入可能である。正極ケーシングの周囲縁242bは、上述したように絶縁体270が間に入れられて負極ケーシングの傾斜中間部263b上を圧接されることが可能である。
好適な実施例(図1)では、負極ケーシング260は、ケーシングの内面上にメッキされるかクラッドされる銅の層266を有し、それにより、組み立てられた電池の中で負極815が銅層に接触する。銅メッキが好適であり、何故なら、亜鉛が放電する間に、負極815から負端子265に電子を渡す非常に導電性の高い経路を与えるからである。負極ケーシング260は、銅層の内面上にメッキされるステンレススチールから形成されることが好適である。好適には、負極ケーシング260は、図1に示すように、銅層266をその内面上に、ニッケル層262をその外面上に有するステンレススチール264から構成されるトライクラッド材料から形成される。従って、組み立てられた電池210において、銅層266は、負極ケーシングの内面を、負極815と接触するように形成し、ニッケル層262は、負極ケーシングの外面を形成する。
銅層266は、約0.0002インチ(0.005mm)乃至0.002インチ(0.05mm)の厚さを有することが好適である。ステンレススチールは一般的に、約0.001インチ(0.0254mm)乃至0.01インチ(0.0254mm)の厚さを有し、ニッケル層は約0.0001インチ(0.00254mm)乃至0.001インチ(0.0254mm)の厚さを有する。トライクラッド材料から構成される負極ケーシング260の全体の壁の厚さは、約0.002インチ(0.0508mm)乃至0.015インチ(0.38mm)であることが望ましく、好適には、約0.002インチ(0.0508mm)乃至0.006インチ(0.152mm)であることが好適である。
サイズ675の比較の亜鉛/空気ボタン電池210(11mmの直径及び5mmの厚さ)が、従来のMnO2触媒正極、セパレータを使用して準備された。比較の電池用の負極は、従来の亜鉛混合体から準備された。この亜鉛混合体内では、自由亜鉛粒子、ゲル化剤、及び水性電解質が、負極カップ160の負極室255内で混ぜ合わされた。同じ675サイズのテスト電池210(11mmの直径及び5mmの厚さ)が準備された。このテスト電池の正極及びセパレータは、比較の電池に使用される正極及びセパレータと同じである。どちらの場合におけるセパレータ238も、セルロース(レーヨン)及びポリビニルアルコール繊維の不織材料の内側層と、セロファンの外側層からなる従来のイオン多孔性セパレータであった。しかし、テスト電池の負極815は、湿性亜鉛マス815c(湿性プリフォーム)が負極室の大凡の形状に成形される本発明の方法によって準備された。湿性プリフォームは次に上述したように乾燥されて、固体の多孔性亜鉛マス815C(固体プリフォーム)が形成される。固体プリフォームは、負極室255内に挿入された。水性アルカリ電解質が負極室に加えられ、固体プリフォームによって吸収され、最終的な負極815が形成された。比較のボタン電池及びテストのボタン電池は、それぞれ、約同量の亜鉛を有した。電池の性能、サービス寿命(ミリアンペア−時間)、及び、エネルギー出力(ミリワット−時間)が、0.5ボルトのカットオフ電圧まで8ミリアンペア及び16ミリアンペアの一定電流ドレインにおいて放電することによって決定された。

例1(比較テスト−亜鉛/空気電池 従来の負極混合体/従来のMnO 正極
図1に示す全体的な構成を有するテストサイズ675(11mm×5mm)のボタン電池210が準備された。同じサイズをした比較の電池及びテスト電池における正極組成は、以下の代表的な組成を有し得る。即ち、約3乃至10重量パーセントのMnO、10乃至20重量パーセントの炭素、及び残りは結合剤である。表1及び表2に報告される性能テストに使用される同じサイズ675をした比較用ボタン電池及びテストボタン電池の特定の正極組成は以下の通りである。触媒正極複合材234は、以下の全体組成を有する。即ち、MnO 4.6重量%、カーボンブラック 15.3重量%、テフロン(登録商標)結合剤 18.8重量%、ニッケルメッキされたスチールシート238 61.2重量%
比較用の亜鉛/空気電池210の負極は、自由亜鉛粒子(3重量%の水銀でアマルガムにされる)と、ゲル化剤と、追加の水性アルカリ電解質の混合体を負極カップ260の負極室255内で混ぜ合わせることによって従来の方法通りに準備された。比較用の電池の負極室255内に充填される負極混合体は、0.77グラムの亜鉛合金を有する負極815を形成した。最終的な負極815は、以下の組成を有した。即ち、77.9重量%の亜鉛合金粉末(亜鉛合金は、3重量%の水銀を含み、インジウムは添加されなかった)と、38重量%のKOH及び約2重量%のZnOを含む21.8重量%の水性KOH溶液と、グレイン・プロセッシング社から「Waterlock J-550」の商標名で市販されるポリアクリル酸ナトリウム高吸収剤ポリマーと称されるポリアクリル酸のナトリウム塩である0.23重量%のゲル化剤を含む。亜鉛合金の平均粒子サイズは、約200乃至350ミクロンであった。セパレータ238は、レーヨン及びポリビニルアルコールを含む外層(正極234に面する)と負極815に面するセロファンの内層を使用する従来の二重層のセルロースセパレータである。
例1の新しい亜鉛/空気ボタン電池は、8ミリアンペアの一定率(低率)で放電された。別個のテストでは、例1の新しい亜鉛/空気電池210のバッチは、16ミリアンペアの一定率(高率)で放電された。
8ミリアンペア(低率)の放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、520ミリアンペア−時間(純亜鉛1グラム当たりに694ミリアンペア−時間)であった。50%の容量における平均電圧は、1.19ボルトであった。
16ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、510ミリアンペア−時間(純亜鉛1グラム当たりに681ミリアンペア−時間)であった。50%の容量における平均電圧は、1.10ボルトであった。
新しい亜鉛負極が密閉された袋の中に入れられ、60℃において4週間保管されたときの亜鉛負極から生成されたガスの量を測定することによって電池ガス発生テストが行われた。ガス発生量は、負極の1グラム当たり0.63ミリリットルのガスであった。

例2(本発明の固体多孔性亜鉛マスからの亜鉛/空気電池負極/従来のMnO 正極
テストサイズ675(11mm×5mm)のボタン電池210が、負極815は、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)から形成されたこと以外は例1と同様に準備される。湿性プリフォームは、負極室255の大凡の形状に成形され、本発明の固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cを生成するよう乾燥された。固体の多孔性亜鉛マス815Cは、負極室255内に挿入され、次に水性水酸化カリウム電解質(約35乃至40重量%のKOHと2重量%のZnOの濃度)が加えられる。上述したように、固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)はすぐにアルカリ電解質を吸収し、最終的な新しい湿性負極815を形成するよう膨張する。MnOを含む正極組成は、図1に使用されたものと同様である。電池は、0.725グラムの亜鉛を有した。
湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、以下の組成を有した。即ち、

湿性プリフォーム 重量%
亜鉛 89.20
(全体で200−500ppmのインジウムと
ゼロの追加水銀)
界面活性剤
ジノニルフェノールのリン酸エステル
界面活性剤(RM−510) 0.101
結合剤
CARBOPOL C940結合剤 0.978
WATERLOCK A-221結合剤 0.101
ポリビニルアルコール 0.305
(85000乃至146000の分子量)
9.32
100.00
湿性亜鉛マスは、負極室の大凡の形状であるが、幾らか小さいサイズに成形される。成形された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は次に、水分を蒸発させるよう2乃至3時間の機関の間約55℃にてオーブン内で加熱することによって乾燥され、それにより、約40乃至50%の気孔率を有する固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が形成される。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は以下の組成を有する。即ち、

固体多孔性亜鉛マス
(固体プリフォーム)重量%
亜鉛 98.36
界面活性剤
ジノニルフェノールのリン酸エステル
界面活性剤(RM−510) 0.112
結合剤
CARBOPOL C940結合剤 1.08
WATERLOCK A-221結合剤 0.112
ポリビニルアルコール 0.336
100.00
固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が負極室内に挿入された後、38重量%のKOHと約2重量%のZnOを含む水性水酸化カリウム電解質が、約0.33重量部の水性電解質の量が、1重量部の固体プリフォームに加えられた。固体プリフォームはすぐに水性電解質を吸収し、負極室内を埋めるよう膨張し、最終的な新しい負極を形成する。最終的な新しい負極は、その負極が、拡大なしで電池のX線写真を撮って見たときに、その名かに任意の識別可能な空気ポケットはなかった。最終的な新しい負極におけるポリビニルアルコールは、個々の亜鉛粒子を、密な網状組織において互いに近接して保持することを支援した。
例2の新しい亜鉛/空気ボタン電池は、8ミリアンペアの一定率(低率)において放電された。別個のテストでは、例2の新しい亜鉛/空気ボタン電池のバッチは、16ミリアンペアの一定率(高率)において放電された。
8ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、530ミリアンペア−時間(純亜鉛1グラム当たりに731ミリアンペア−時間)であった。50%の容量における平均電圧は1.17ボルトであった。
16ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、512ミリアンペア−時間(純亜鉛1グラム当たりに706ミリアンペア−時間)であった。50%の容量における平均電圧は、1.07ボルトであった。
新しい亜鉛負極が密閉された袋の中に入れられ、60℃において4週間保管されたときの亜鉛負極から生成されたガスの量を測定することによって電池ガス発生テストが行われた。ガス発生量は、負極の1グラム当たり0.014ミリリットルのガスであった。

例3(亜鉛/空気電池:本発明の固体多孔性亜鉛マスからの負極/従来のMnO2正極
テストサイズ675(11mm×5mm)のボタン電池210が、負極815は、湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)から形成されたこと以外は例1と同様に準備される。湿性プリフォームは、負極室255の大凡の形状に成形され、本発明の固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)815Cを生成するよう乾燥された。固体の多孔性亜鉛マス815Cは、負極室255内に挿入され、次に水性水酸化カリウム電解質(約35乃至40重量%のKOHと2重量%のZnOの濃度)が加えられる。上述したように、固体多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)はすぐにアルカリ電解質を吸収し、最終的な新しい湿性負極815を形成するよう膨張する。MnOを含む正極組成は、図1に使用されたものと同様である。電池は、0.72グラムの亜鉛を有した。
湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は、以下の組成を有した。この組成は、例2におけるよりも低い亜鉛組成を有する。即ち、

湿性プリフォーム 重量%
亜鉛 88.92
(全体で200−500ppmのインジウムと
ゼロの追加水銀)
界面活性剤
ジノニルフェノールのリン酸エステル
界面活性剤(RM−510) 0.054
結合剤
CARBOPOL C940結合剤 0.641
WATERLOCK A-221結合剤 0.084
ポリビニルアルコール 0.623
(85000乃至146000の分子量)
9.63
100.00
湿性亜鉛マスは、負極室の大凡の形状であるが、幾らか小さいサイズに成形される。成形された湿性亜鉛マス(湿性プリフォーム)は次に、水分を蒸発させるよう2乃至3時間の機関の間約55℃にてオーブン内で加熱することによって乾燥され、それにより、約40乃至50%の気孔率を有する固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が形成される。固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)は以下の組成を有する。即ち、

固体多孔性亜鉛マス
(固体プリフォーム)重量%
亜鉛 98.42
界面活性剤
ジノニルフェノールのリン酸エステル
界面活性剤(RM−510) 0.061
結合剤
CARBOPOL C940結合剤 0.721
WATERLOCK A-221結合剤 0.095
ポリビニルアルコール 0.701
100.00
固体の多孔性亜鉛マス(固体プリフォーム)が負極室内に挿入された後、38重量%のKOHと約2重量%のZnOを含む水性水酸化カリウム電解質が、約0.33重量部の水性電解質の量が、1重量部の固体プリフォームに加えられた。固体プリフォームはすぐに水性電解質を吸収し、負極室内を埋めるよう膨張し、最終的な新しい負極を形成する。最終的な新しい負極は、その負極が、拡大なしで電池のX線写真を撮って見たときに、その名かに任意の識別可能な空気ポケットはなかった。最終的な新しい負極におけるポリビニルアルコールは、個々の亜鉛粒子を、密な網状組織において互いに近接して保持することを支援した。
例3の新しい亜鉛/空気ボタン電池は、8及び16ミリアンペアの一定率において放電された。
8ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、527ミリアンペア−時間(純亜鉛1グラム当たりに726ミリアンペア−時間)であった。50%の容量における平均電圧は1.16ボルトであった。
16ミリアンペアの放電では、0.5ボルトのカットオフ電圧において得られた容量は、520ミリアンペア−時間(純亜鉛1グラム当たりに717ミリアンペア−時間)であった。50%の容量における平均電圧は、1.06ボルトであった。
これらの結果は、以下の表にまとめる。
Figure 2007516567
Figure 2007516567

上の表において報告するデータから示す通り、本発明の方法によって生成された成形亜鉛負極を使用する亜鉛/空気電池の全体の性能は、従来の亜鉛負極混合を使用する電池と略匹敵することが分かる。本発明の方法によって生成された新しい成形亜鉛負極のガス発生テストは、本発明の負極は任意の追加の水銀を含まないにも関わらず従来の負極混合を使用して生成された新しい亜鉛負極のガス発生より非常に少ないことが分かる。
本発明の方法によって形成された亜鉛負極を有する亜鉛/空気ボタン電池を示す等角断面図である。 図1に示す触媒正極組立体の好適な実施例を示す分解図である。 本発明の湿性亜鉛ペーストが充填されたダイキャビティを示す図である。 湿性亜鉛ペーストがダイキャビティ内で詰められた後得られる湿性亜鉛マスを示す図である。 乾燥固体多孔性亜鉛マスを生成するようオーブンの中で乾燥されるコンパクトにされた湿性亜鉛マスを示す図である。 乾燥固体多孔性亜鉛マス製品を示す図である。 図3Dにおいて参照される固体多孔性亜鉛マスを形成するよう水分が蒸発された後の亜鉛粒子間の空間を示す走査電子顕微鏡写真である。

Claims (67)

  1. 亜鉛/空気電池用の負極を形成する方法であって、
    a)亜鉛粒子、第1の流体、及び前記亜鉛粒子を結合するための接着剤を含む結合剤を含む混合体を形成する段階と、
    b)前記亜鉛粒子を含む寸法的に安定したマスを生成するよう前記混合体を少なくとも部分的に乾燥させる段階と、
    を含む方法。
  2. c)前記寸法的に安定したマスを、亜鉛/空気電池内に挿入する段階と、
    d)前記負極を形成するよう第2の流体が前記マス内に吸収されるよう前記電池内の前記マスに該第2の流体を加える段階と、
    を更に含む請求項1記載の方法。
  3. 前記第1の流体は、水を含む請求項1記載の方法。
  4. 前記第2の流体は、水性アルカリ電解質を含む請求項2記載の方法。
  5. 前記亜鉛粒子を結合するための前記接着剤は、ポリビニルアルコールを含む請求項1記載の方法。
  6. 前記寸法的に安定したマスは、亜鉛粒子を含む固体の多孔性マスである請求項1記載の方法。
  7. 前記混合体は、前記混合体を少なくとも部分的に乾燥させる段階の前に寸法的に安定した形状に成形される請求項1記載の方法。
  8. 前記固体の多孔性マスは、段階d)において前記第2の流体を加える前に、亜鉛/空気電池の負極室内に挿入される請求項5記載の方法。
  9. 前記固体の多孔性マスは、前記第2の流体が前記固体の多孔性マス内に吸収される際に膨張する請求項8記載の方法。
  10. 前記水性アルカリ電解質は、水酸化カリウムを含む請求項4記載の方法。
  11. 前記寸法的に安定したマスは、周囲空気において保管可能である請求項1記載の方法。
  12. 前記ポリビニルアルコールは、85000乃至146000の分子量を有する請求項5記載の方法。
  13. 段階b)における乾燥は、前記混合体を加熱することによって行われる請求項1記載の方法。
  14. 前記結合剤は更に、架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤を含む請求項1記載の方法。
  15. 前記結合剤は更に、ポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのデンプングラフトコポリマーを含むゲル化剤を含む請求項1記載の方法。
  16. 前記結合剤は更に、CARBOPOL C940架橋アクリル酸ポリマーを含む請求項1記載の方法。
  17. 前記結合剤は更に、CARBOPOL C940架橋アクリル酸ポリマー及びWATER-LOCK
    A-221デンプングラフトコポリマーを含む請求項1記載の方法。
  18. 前記混合体は更に、亜鉛の約200乃至1000ppmの総量のインジウムを含む請求項1記載の方法。
  19. 前記混合体は更に、界面活性剤を含む請求項1記載の方法。
  20. 前記界面活性剤は、有機リン酸エステルを含む請求項19記載の方法。
  21. 前記混合体は、亜鉛/空気電池の前記負極室の大凡の形状に成形される請求項7記載の方法。
  22. 亜鉛/空気電池用の負極を形成する方法であって、
    a)亜鉛粒子、ポリビニルアルコールといったアルコールを含む結合剤、及び水を含む混合体を形成する段階と、
    b)前記亜鉛粒子を含む寸法的に安定したマスを生成するよう内部の水分の少なくとも一部を蒸発させるよう前記混合体を乾燥させる段階と、
    c)前記寸法的に安定したマスを、亜鉛/空気電池の前記負極室内に挿入する段階と、
    d)前記寸法的に安定したマスによって流体が吸収され前記負極を形成するよう前記負極室に該流体を加える段階と、
    を含む方法。
  23. 前記流体は、水性アルカリ電解質を含む請求項22記載の方法。
  24. 前記寸法的に安定したマスは、前記亜鉛粒子を含む固体の多孔性マスである請求項22記載の方法。
  25. 前記固体の多孔性マスは、段階d)において前記流体が前記固体の多孔性マス内に吸収される際に膨張する請求項24記載の方法。
  26. 前記混合体は、前記混合体の乾燥の前に、指定の形状に成形される請求項22記載の方法。
  27. 前記水性アルカリ電解質は、水酸化カリウムを含む請求項23記載の方法。
  28. 段階b)における乾燥は、前記混合体を加熱することによって行われる請求項22記載の方法。
  29. 前記ポリビニルアルコールは、85000乃至146000の分子量を有する請求項22記載の方法。
  30. 前記結合剤は更に、ゲル化剤を含む請求項22記載の方法。
  31. 前記結合剤は更に、架橋アクリル酸ポリマーゲル化剤を含む請求項22記載の方法。
  32. 前記結合剤は更に、ポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのデンプングラフトコポリマーを含むゲル化剤を含む請求項22記載の方法。
  33. 前記結合剤は更に、CARBOPOL C940架橋アクリル酸ポリマーを含む請求項22記載の方法。
  34. 前記結合剤は更に、CARBOPOL C940架橋アクリル酸ポリマー及びWATER-LOCK
    A-221デンプングラフトコポリマーを含む請求項22記載の方法。
  35. 乾燥の前の前記混合体は更に、亜鉛の約200乃至1000ppmの総量のインジウムを含む請求項22記載の方法。
  36. 乾燥の前の前記混合体は更に、界面活性剤を含む請求項22記載の方法。
  37. 前記界面活性剤は、有機リン酸エステルを含む請求項36記載の方法。
  38. 前記固体の多孔性マスは、周囲空気において保管可能である特性を有する請求項24記載の方法。
  39. 前記混合体は、前記混合体の乾燥の前に、亜鉛/空気電池の前記負極室の大凡の形状に成形される請求項22記載の方法。
  40. 筐体と、
    正端子及び負端子と、
    亜鉛及びポリビニルアルコールを含む負極と、
    水性アルカリ電解質と、
    セパレータと、
    正極と、
    を有する亜鉛/空気電池。
  41. 前記電池は、一次亜鉛/空気電池である請求項40記載の電池。
  42. 前記水性電解質は、水酸化カリウムを含む請求項40記載の電池。
  43. 前記ポリビニルアルコールは、85000乃至146000の分子量を有する請求項40記載の電池。
  44. 前記正極は、二酸化マンガンを含む請求項40記載の電池。
  45. 前記亜鉛は、約30乃至1000ミクロンの平均粒子サイズを有する亜鉛粒子を含む請求項40記載の電池。
  46. 前記亜鉛は、約30乃至400ミクロンの平均粒子サイズを有する亜鉛粒子を含む請求項40記載の電池。
  47. 前記負極は更に、架橋アクリル酸ポリマーを含むゲル化剤を含む結合剤を含む請求項40記載の電池。
  48. 前記負極は更に、ポリアクリル酸及びポリアクリルアミドのデンプングラフトコポリマーを含むゲル化剤を含む結合剤を含む請求項40記載の電池。
  49. 前記負極は更に、界面活性剤を含む請求項40記載の電池。
  50. 前記界面活性剤は、有機リン酸エステルを含む請求項49記載の電池。
  51. 亜鉛/空気電池用の負極缶と該負極缶内に挿入された多孔性マスとの組合体であって、
    前記マスは、互いに結合して、間に空間を有する亜鉛粒子の網状組織を形成する亜鉛粒子を含み、
    前記マスは、寸法的に安定している組合体。
  52. 前記マスは、固体の多孔性マスである請求項51記載の組合体。
  53. 前記固体の多孔性マスは、少なくとも実質的に乾燥している請求項52記載の組合体。
  54. 前記マスは、該マスの少なくとも1つの表面に適用されたセパレータ材料を有する請求項53記載の組合体。
  55. 前記セパレータ材料は、前記固体のマスに接着する請求項54記載の組合体。
  56. 前記固体の多孔性マスは、前記負極缶を少なくとも実質的に満たす請求項52記載の組合体。
  57. 前記結合された亜鉛粒子の網状組織は、前記マスの少なくとも実質的に全体に広がる請求項51記載の組合体。
  58. 前記亜鉛粒子は、前記網状組織内に均等に分配される請求項57記載の組合体。
  59. 前記マスは、容積の約25乃至50パーセントの気孔率を有する請求項51記載の組合体。
  60. ポリビニルアルコールが、前記亜鉛粒子の表面の一部をコーティングし、それにより、前記亜鉛粒子を共に結合し、前記亜鉛粒子の網状組織を形成する請求項51記載の組合体。
  61. 前記ポリビニルアルコールは、約85000乃至146000の分子量を有する請求項60記載の組合体。
  62. 前記亜鉛粒子間のアクリル酸ポリマーを含む結合剤を更に含む請求項51記載の組合体。
  63. 界面活性剤を更に含む請求項51記載の組合体。
  64. 前記界面活性剤は、有機リン酸エステルを含む請求項63記載の組合体。
  65. 前記亜鉛粒子は、約30乃至1000ミクロンの平均サイズを有する請求項51記載の組合体。
  66. 前記亜鉛粒子は、約30乃至400ミクロンの平均サイズを有する請求項51記載の組合体。
  67. 前記マスは更に、亜鉛100万部当たり約200乃至1000重量部のインジウムの総量のインジウムを含む請求項51記載の組合体。
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