JP2007521229A - テトラブロモ安息香酸エステルの製造方法 - Google Patents

テトラブロモ安息香酸エステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

テトラブロモフタル酸無水物を、触媒及びアルコールと、テトラブロモフタル酸無水物の完全エステル化より部分エステル化に有利な温度で反応させてテトラブロモフタル酸半エステル混合物を形成するステップと、その半エステル混合物を、エステル化より脱炭酸に有利な温度を有しかつそれを維持している少なくとも1基の反応器に供給してテトラブロモ安息香酸エステル含有生成物を生成させるステップとを含む、テトラブロモフタル酸無水物からテトラブロモ安息香酸エステルを調製する方法。テトラブロモフタル酸無水物の部分エステル化に有利な温度は約70℃〜130℃である。エステル化より脱炭酸に有利な温度は約190℃〜205℃である。テトラブロモ安息香酸エステル含有生成物は少なくとも約85%のテトラブロモ安息香酸エステルを含む。上記の少なくとも1基の反応器は互いに直列に連結された2基以上の反応器を含むことができる。

Description

本発明は、テトラブロモ安息香酸エステルを合成する方法に関し、より詳細には高収率が得られる方法を用いてテトラブロモフタル酸無水物からテトラブロモ安息香酸エステルを合成する方法に関する。
テトラブロモ安息香酸エステルは、テトラブロモフタル酸無水物からのテトラブロモフタル酸ジエステルの合成における、少量の副生成物として生成されている。しかし、これらの副生成物は、テトラブロモフタル酸ジエステルの合成においては望ましくないとされ、したがって、そのプロセスは、テトラブロモ安息香酸エステルの生成を回避するように改良されてきた。
テトラブロモ安息香酸エステルは、金属又は有機金属エステル化触媒を用いたテトラブロモ安息香酸のエステル化によっても直接合成されている。残念ながら、テトラブロモ安息香酸が容易に入手できず、したがってエステル化に先行してこれを合成しなければならない。さらに、テトラブロモ安息香酸のエステル化は長い反応時間を必要とし、金属又は有機金属エステル化触媒は比較的高価であり、複雑で時間を要する除去及び廃棄手続きをしばしば必要とする。
別法として、テトラブロモ安息香酸エステル化合物は、ワンポットバッチ合成法を用いて、テトラブロモフタル酸無水物から調製されてきた。この合成法では、脱炭酸触媒の存在下で単一の反応器中でテトラブロモフタル酸無水物を適当なアルコールと反応させて、テトラブロモ安息香酸エステルを生成させる。より具体的には、テトラブロモフタル酸無水物を、低い反応器温度でアルコールと反応させて半エステル中間体を生成させる。次いで、反応器はより高温に加熱されて、脱炭酸触媒の存在下で半エステル中間体はテトラブロモ安息香酸エステルを生成する。しかし、この反応スキームでは、目的化合物のテトラブロモ安息香酸エステルとかなりの量のテトラブロモフタル酸ジエステルを含む生成物が得られる。さらに、反応生成物は望ましくない琥珀色をしていることが多い。
したがって、テトラブロモ安息香酸エステルを製造するためのより効率的な方法が依然として必要である。より具体的には、テトラブロモフタル酸ジエステルに対してテトラブロモ安息香酸エステルをより高い収率比、及び/又はより望ましい薄い色でテトラブロモ安息香酸エステルを合成するための方法が依然として必要である。
本発明は、テトラブロモフタル酸無水物からテトラブロモ安息香酸エステルを調製する方法であって、少なくとも1基の反応容器中で上記テトラブロモフタル酸無水物とアルコールとを混合して第1の反応混合物を形成するステップと、上記第1の反応混合物を、完全エステル化より部分エステル化に有利な温度に加熱してテトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物を形成するステップと、上記テトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物と触媒とを、エステル化より脱炭酸に有利な温度を有する少なくとも1基の加熱された反応器に供給するステップと、上記少なくとも1基の反応器をエステル化より脱炭酸に有利な温度に保持してテトラブロモ安息香酸エステル含有生成物を製造するステップとを含む方法を提供する。
完全エステル化より部分エステル化に有利な温度は約70℃〜約130℃であり、エステル化より脱炭酸に有利な温度は約190℃〜約205℃である。本発明の方法は連続式、半連続式又はバッチ式で実施することができる。上記アルコールは一般式ROHを有し、式中、Rは最大で約30個の炭素原子を有する有機基である。触媒は、エステル化反応より以上に脱炭酸反応を促進する任意の化合物であってよい。適切な触媒には炭酸塩、重炭酸アルカリ、アルカリ及びその混合物を含むことができる。
本発明は、テトラブロモフタル酸無水物、テトラブロモフタル二酸又はその混合物のいずれかとアルコールとを少なくとも1基の反応器に供給するステップであって、上記少なくとも1基の反応器の第1の反応器が生成混合物を含み、上記生成混合物がテトラブロモ安息香酸エステルを含み、上記少なくとも1基の反応器がエステル化より脱炭酸に有利な温度を有するステップと、上記少なくとも1基の反応器を、エステル化より脱炭酸に有利な温度に保持してテトラブロモ安息香酸エステル含有生成物を製造するステップとを含むテトラブロモ安息香酸エステルの調製方法をさらに提供する。
以下に開示する実施形態は、網羅的なものではなく、又は本発明を以下の説明で開示する厳密な形に限定するものでもない。むしろ、当分野の他の技術者がその教示を利用できるように実施形態を選択し説明する。
本発明は、テトラブロモフタル酸無水物をテトラブロモ安息香酸エステルに選択的に転換する方法を対象とする。一般に、テトラブロモフタル酸無水物のテトラブロモ安息香酸エステルへの転換には2つのステップが含まれる。第1のステップは、テトラブロモフタル酸無水物を適切なアルコールと部分エステル化して、やはりカルボン酸基を有する中間体のテトラブロモフタル酸半エステルを生成することを含む。第2のステップでは、反応条件に応じて、脱炭酸触媒の存在下、脱炭酸反応又はエステル化反応のいずれかによって半エステル中間体はさらに進行して、選択されたテトラブロモ安息香酸エステル又はテトラブロモフタル酸ジエステルをそれぞれ生成する。以下でさらに詳細に説明するように、本発明の方法は、脱炭酸反応に好都合であり、したがって、テトラブロモフタル酸ジエステルに対してより高い生成物比のテトラブロモ該安息香酸エステルを生成する。一般的な方法を以下のスキームIで示す。ここで、基Rは一般に最大で約30個の炭素原子を有する有機基を表す。
(スキームI)
Figure 2007521229
一実施形態では、本発明の方法の第1のステップは、適切な反応容器中でテトラブロモフタル酸無水物とアルコールとを混合して第1の反応混合物を生成させるステップと、第1の反応混合物をテトラブロモフタル酸半エステルの生成に好都合な条件に置くステップとを含む。すなわち、テトラブロモフタル酸無水物を完全にエステル化するのではなく部分的にエステル化するのに好都合な条件下で、テトラブロモフタル酸無水物をアルコールと反応させる。そうした条件には約130℃未満の反応温度が含まれる。具体的には、第1の反応混合物を約70℃〜約130℃の温度に加熱すると、完全エステル化よりも部分エステル化に好都合であることが見出された。さらに、反応混合物を約90℃〜約130℃に加熱すると特に好ましい結果が得られた。約90℃〜約120℃の反応温度はさらに良好な結果をもたらすことができる。さらに、用いる個々のアルコールの反応性、及び反応で存在する過剰アルコールの量などの因子が最適温度に影響を及ぼす。その反応温度は約1〜4時間、或いはハーフエステルの生成が完結するまで保持することができる。得られるテトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物は、少なくとも約50モル%のテトラブロモフタル酸無水物の半エステルへの転換率、より好ましくは約95モル%の転換率を含むことが好ましい。
半エステルが形成されたら、半エステル中間体混合物を高い保存温度に保持して固体の生成を阻止することが好都合である。理想的な保存温度は、反応で用いるアルコール及び半エステル中間体混合物中に存在する過剰アルコールの量などの因子によって変わる。例えば、2−エチルヘキサノールを用いた場合、90℃を超える保存温度に保持すると半エステルの結晶化の阻止を助けるが、120℃未満の保存温度に保持するとフタル酸ジエステルの生成の阻止又は抑制を助けることがわかった。
部分エステル化ステップのための適切な反応容器には撹拌槽型反応器及び高温管型反応器が含まれる。この部分エステル化ステップは回分方式、半連続方式又は連続方式で実施することができる。連続方式で実施する場合、直列に連結された1基又は複数の撹拌槽型反応器を使用するか、或いは一連の管型反応器を使用することができる。
一般に、半エステルの生成を促進させるために触媒は必要としない。しかし、現在の市販のテトラブロモフタル酸無水物は通常製造プロセスからくる少量の残留鉱酸を含有しているので、少量の弱塩基を加えて酸を中和することが好都合である。未中和物が残留していた場合、その酸は、選択されたアルコール2分子からの対応するエーテルの生成を促進する可能性がある。このエーテルはR基が以下に記す通りである式R−O−Rを有する。酸を中和するのに使用された弱塩基は、第2のステップにおいて、エステル化よりも脱炭酸を促進するための触媒としても機能することができる。以下でさらに詳細に考察するように、炭酸アルカリ、重炭酸アルカリ及び苛性アルカリは中和剤/脱炭酸触媒として働くことができる。ナトリウム及びカリウムの炭酸塩及び重炭酸塩、並びに炭酸リチウム及びアルミン酸ナトリウムは特に有用である。加える弱塩基の量は、使用する個々のロットのテトラブロモフタル酸無水物中に含まれる残留鉱酸に左右される。テトラブロモフタル酸無水物の製造業者によって通常この情報は提供される。酸の含量に基づき弱塩基の量を計算して、酸の当量当たり約1.0〜約1.5当量の塩基を提供することができる。より多い量を用いることができるが、反応生成物をさらに精製する必要が生じる可能性がある。
部分エステル化のステップで使用するアルコールは、一般式ROH(式中、Rは最大で約30個の炭素原子を直鎖又は分枝の配置で有する有機基である)を有する。アルコールの有機基はアルコキシ、ハロ、アミノ、チオ等の1個又は複数の基で置換されていてよい。本発明で特に有用なアルコールには、約160℃を超える沸点を有するアルコールが含まれる。これらのアルコールのうちでは、約230℃未満の沸点を有するものが好ましい。これらのアルコールは、脱炭酸反応が適度の速度で進行するようにし、他方で、反応の最後に過剰アルコールを生成物からストリッピングするのを容易にする。特に有用なアルコールはハロゲン化されていない非イオウ含有かつ非窒素含有のアルコールである。分枝アルコールが特に有用である。完全分離まで至らないアルコールの混合物も使用することができる。
約160℃〜約230℃の沸点を有する適当なアルコールには、2−(2−メトキシ)エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、3,3−ジエトキシ1−プロパノール、ジ(プロピレングリコール)メチルエーテル、2−エチル−1−ヘキサノール、3−エチル−1−ヘキサノール、3,4−ジメチル−1−ヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキサノール、3−メチル−1−ヘプタノール、4−メチル−1−ヘプタノール、2−オクタノール、5−メチル−1−ヘプタノール、3−オクタノール、2−プロピル−1−ペンタノール、2,6−ジメチル4−ヘプタノール、2−ノナノール、ジヒドロミルセノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、3,7−ジメチル−1−オクタノール、3,7−ジメチル−3−オクタノール、CとCの混合アルコール(以下「混合C/Cアルコール」とする)、イソオクチルアルコール、混合Cアルコール、3−フランメタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、3−アセチル−1−プロパノール、2−イソプロポキシエタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、2−シクロヘキセン−1−オール、1,5−ヘキサジエン−3−オール、t,t−2,4−ヘキサジエン−1−オール、3−ヘキシン−1−オール、5−ヘキシン−1−オール、シクロペンタンメタノール、4−メチル−1−ペンタノール、3−(トリメチルシリル)アリルアルコール、ベンジルアルコール、3−トリメチルシリル−1−プロパノール、3−シクロヘキセン−1−メタノール、3−メチル−2−シクロヘキセン−1−オール、シクロヘプタノール、シクロヘキシルメタノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、1ヘプタノール、2−ヘプタノール、プロピレングリコールブチルエーテル、2−メチルベンジルアルコール、3−メチルベンジルアルコール、4−メチルベンジルアルコール、フェネチルアルコール、sec−フェネチルアルコール、1−オクチン−3−オール、シクロヘプタンメタノール、2−シクロヘキシルエタノール、1−シクロヘキシルエタノール、シクロオクタノール、3−シクロペンチル−1−プロパノール、2,3−ジメチルシクロヘキサノール、2,6ジメチルシクロヘキサノール、3,5−ジメチルシクロヘキサノール、2エチルシクロヘキサノール、4−エチルシクロヘキサノール、1−オクタノール、6−メチル−5−ヘプテン−2−オール、1−オクテン−3−オール、6−メチル−2−ヘプタノール、2−(シクロヘキシルオキシ)エタノール、2,2−ジメトキシシクロヘキサノール、2,4,4−トリメチル−1−ペンタノール、1−フェニル−1−プロパノール、1−フェニル−2−プロパノール、2−フェニル−2−プロパノール、3−ノニン−1−オール、2,4−ジメチル−2,6−ヘプタジエン−1−オール、3−シクロヘキシル−1−プロパノール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オール、3−ノネン−1−オール、3−エチル−2,2−ジメチル−3−ペンタノール、1−ノナノール、1−ミルテノール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール、1−フェニル−1−シクロプロパンメタノール、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール、イソプレゴール、リナロオール、1−ミルテノール、ネロール、テルピネオール、テルピネン−4−オール、シトロネロール、4−シクロヘキシル−1−ブタノール、2−デカノール、4−デカノール、混合C−C11アルコール、イソデシルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール、2,3−ジブロモプロパノール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−クロロ−1−プロパノール、4−クロロ−1−ブタノール、2−(メチルチオ)エタノール、3−ブロモ−3−ブテン−1−オール、3−ピロリジノール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、2−(2−クロロエトキシ)エタノール、3−メチルチオ−1−プロパノール、3−チオフェンメタノール、2,2−bis(クロロメチル)−1−プロパノール、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オール、3−ブロモ−2,2−ジメチル−1−プロパノール、2−(3−チエニル)エタノール、3−クロロ−2,2−ジメチル−1−プロパノール、1−メチル−3−ピロリジノール、4−(メチルチオ)−1−ブタノール、2−(トリメチルシリル)エタノール、2−(2−チエニルエタノール、テトラヒドロピラン−2−メタノール、6−ブロモ−1−ヘキサノール、6−クロロ−1−ヘキサノール、7−ブロモ−1−ヘプタノール、N,N−ジエチルエタノールアミン、1−メチル−2−ピロリジンメタノール、1−ピペリデンエタノール、3−(メチルチオ)−1−ヘキサノール、3−ジエチルアミノ−1−プロパノール、2−(ジイソプロピルアミノ)エタノール及び2−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]メチルアミノ}エタノールが含まれる。
これらのうち、3−フランメタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、3−アセチル−1−プロパノール、2−イソプロポキシエタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、2−シクロヘキセン−1−オール、1,5−ヘキサジエン−3−オール、t,t−2,4−ヘキサジエン−1−オール、3−ヘキシン−1−オール、5−ヘキシン−1−オール、シクロペンタンメタノール、4−メチル−1−ペンタノール、3−(トリメチルシリル)アリルアルコール、シクロヘキシルメタノール、3−トリメチルシリル−1−プロパノール、ベンジルアルコール、3−シクロヘキセン−1−メタノール、3−メチル−2−シクロヘキセン−1−オール、シクロヘプタノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、プロピレングリコールブチルエーテル、2−メチルベンジルアルコール、3−メチルベンジルアルコール、4−メチルベンジルアルコール、フェネチルアルコール、sec−フェネチルアルコール、1−オクチン−3−オール、シクロヘプタンメタノール、2−シクロヘキシルエタノール、1−シクロヘキシルエタノール、シクロオクタノール、3−シクロペンチル−1−プロパノール、2,3−ジメチルシクロヘキサノール、2,6−ジメチルシクロヘキサノール、3,5−ジメチルシクロヘキサノール、2−エチルシクロヘキサノール、4−エチルシクロヘキサノール、6−メチル−5−ヘプテン−2−オール、1−オクテン−3−オール、2−(シクロヘキシルオキシ)エタノール、2,2−ジメトキシシクロヘキサノール、6−メチル−2−ヘプタノール、1−オクタノール、2,4,4−トリメチル−1−ペンタノール、1−フェニル−1−プロパノール、1−フェニル−2−プロパノール、2−フェニル−2−プロパノール、2,4−ジメチル−2,6−ヘプタジエン−1−オール、3−ノニン−1−オール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オール、3−シクロヘキシル−1−プロパノール、3−ノネン−1−オール、1−ノナノール、3−エチル−2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール、1−フェニル−1−シクロプロパンメタノール、1−ミルテノール、イソプレゴール、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール、リナロオール、1−ミルテノール、ネロール、テルピネオール、テルピネン−4−オール、シトロネロール、2−デカノール、4−デカノール、4−シクロヘキシル−1−ブタノール、混合C/C11アルコール、イソデシルアルコール及びヘキシルデシルアルコールが好ましいが、3,3−ジエトキシ−1−プロパノール、2−(2−メトキシ)エトキシエタノール、3,4−ジメチル−1−ヘキサノール、2−ブトキシエタノール、ジ(プロピレングリコール)メチルエーテル、3−エチル−1−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキサノール、3−メチル−1−ヘプタノール、4−メチル−1−ヘプタノール、5−メチル−1−ヘプタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、2−プロピル−1−ペンタノール、2,6−ジメチル4−ヘプタノール、2−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、ジヒドロミルセノール、3,7−ジメチル1−オクタノール、3,7−ジメチル−3−オクタノール、混合C/Cアルコール、イソオクチルアルコール及び混合Cアルコールが最も好ましい。
ある種のアルコールを用いると、該安息香酸エステルに対する選択率のいくらかの増大が観察された。例えば、2−ブトキシエタノール又は2−メトキシエトキシエタノールは該安息香酸エステルに対する高い選択率を示す。したがってこれは特に有用である。
本発明の他の実施形態によれば、本発明の方法の第1のステップは、高沸点エーテルなどの不活性溶媒中で、アルコールの化学量論量近傍(例えば、1.0〜1.25モル当量)で実施することができる。本発明で特に有用である不活性溶媒は約160℃〜約230℃の沸点を有しており、例えばジエチレングリコールジエチルエーテルとしても知られている2−エトキシエチルエーテルなどである。ジエチレングリコールの様々な他のエーテル、例えばジメチル、ジプロピル、ジブチル及びジヘキシルエーテルも適している。ジエチレングリコールのメチルエチルエーテルなどの混合エーテルも適しており、酸化ジフェニルなどの芳香族エーテルも同様に適している。1,2−ジフェニルエタンなどの高沸点物質を含む炭化水素溶媒も有用である。不活性溶媒は、特に極性中間体(又はその塩錯体)の溶解性を調節することによって、反応を適度の速度で進行させる溶解特性を有していなければならない。
不活性溶媒の存在下で部分エステル化反応を実施する場合、160℃未満の沸点を有するアルコールを使用することができる。具体的には、約100℃しかない沸点を有するようなアルコールを、高沸点溶媒と一緒に使用することができる。特に、約130℃を超える沸点を有するハロゲン化されていない非イオウ含有かつ非窒素含有のアルコールを使用することができる。分枝アルコールは特に効果的である。
約160℃未満の沸点を有する適当なアルコールの例には、2−エトキシエタノール、アミルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−エトキシ−1−プロパノール、2−エチル−1−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、アセトール、2−ブチン−1−オール、3−ブチン−1−オール、1−ペンチン−3−オール、2−ペンチン−1−オール、3−ペンチン−1−オール、4 ペンチン−1−オール、4−ペンチン−2−オール、シクロブタンメタノール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、2−ペンテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、1−ペンタノール、シクロヘキサノール、1−ヘキセン−3−オール、2−ヘキセン−1−オール、3−ヘキセン−1−オール、4 ヘキセン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、1−メチルシクロペンタノール、2−メチルシクロペンタノール、3−メチルシクロペンタノール、4−メチル−3−ペンテン−1−オール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、t−ブチルジメチルシラノール、1−エチニルシクロペンタノール、1,6−ヘプタジエン−4−オール、2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−3−ペンタノール、4,4−ジメチル−2−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、2−メチル−2−ヘキサノール、2−メチル−3−ヘキサノール、5−メチル−2−ヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、2−クロロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、プロパルギルアルコール、2−クロロ−2−プロペン−1−オール、1−ブロモ−2プロパノール、1−クロロ−2−プロパノール、2−メトキシエタノール、2−(メチルスルホニル)エタノール、3−ブチン−1−オール、3−ブテン−1−オール、クロチルアルコール、シクロブタノール、シクロプロパンメタノール、2−メチル−2−プロペン−1−オール、1−クロロ−2−メチル−2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、(トリメチルシリル)メタノール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、1,4−ペンタジエン−3−オール、2−メチル−3−ブテン−1−オール、a−メチルシクロプロパンメタノール、1−メチルシクロプロパンメタノール、1−ペンテン−3−オール、3−ペンテン−2−オール、4−ペンテン−2−オール、t−アミルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−(トリメチルシリル)エタノール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、1−メチル−2−ピペリジンメタノール、1−メチル−3−ピペリジンメタノール、及び1−ジエチルアミノ−2−プロパノール。が含まれる。
これらのうちで、アセトール、2−ブチン−1−オール、3−ブチン−1−オール、1−ペンチン−3−オール、2−ペンチン−1−オール、3−ペンチン−1−オール、4−ペンチン−1−オール、4−ペンチン−2−オール、シクロブタンメタノール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、2−ペンテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、1−ペンタノール、シクロヘキサノール、1−ヘキセン−3−オール、2−ヘキセン−1−オール、3−ヘキセン−1−オール、4−ヘキセン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、1−メチルシクロペンタノール、2−メチルシクロペンタノール、3−メチルシクロペンタノール、4−メチル−3−ペンテン−1−オール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、t−ブチルジメチルシラノール、1−エチニルシクロペンタノール、1,6−ヘプタジエン−4−オール、2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−3−ペンタノール、4,4−ジメチル−2−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、2−メチル−2−ヘキサノール、2−メチル−3−ヘキサノール、5−メチル−2−ヘキサノール及び3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールが好ましいが、2−エトキシエタノール、アミルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−エトキシ−1−プロパノール、2−エチル−1−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール及び2、4−ジメチル−3−ペンタノールが特に有用である。
本発明の方法の第2のステップは、非連続プロセス又は連続方式のどちらかで、テトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物を、適切な1基又は複数の反応器中、エステル化より以上に脱炭酸に好都合な条件下で、触媒と反応させて安息香酸エステル含有生成混合物を生成させることを含む。撹拌槽型反応器が適切な反応器であることが分かった。しかし、管型反応器も使用できると考えられる。さらに、テトラブロモフタル酸半エステルを直列に連結された複数の反応器に供給すると予想外に好ましい結果を示した。
第2のステップで使用する触媒はエステル化より以上に脱炭酸に好都合な触媒でなければならない。そうした触媒の例には、炭酸アルカリ、重炭酸アルカリ及び苛性アルカリが含まれる。ナトリウム及びカリウムの炭酸塩及び重炭酸塩、並びに炭酸リチウム及びアルミン酸ナトリウムは特に有用である。上記のように、これらの化合物は、部分エステル化ステップにおいて、残留鉱酸を中和するための中和剤としても使用することができる。
触媒装入量は、テトラブロモ安息香酸エステルとテトラブロモフタル酸エステルの生成物比に影響を及ぼすことができる。例えば、より少ない触媒装入量の場合、脱炭酸ステップはより遅くなり、ジエステルの生成を増大させる可能性がある。他方、より高い触媒装入量では、より少ない量のジエステルが生成するが、以下に示す芳香族エーテルなどの他の副生成物の量を増大させることが確認された。さらに、触媒/中和剤として過剰の強塩基を使用すると、以下に示す芳香族エーテル副生成物の生成を増大させる可能性がある。
Figure 2007521229
したがって、少ない触媒装入量と触媒/中和剤としての弱塩基の使用が特に有益である。例えば、テトラブロモフタル酸無水物の導入量に対して25モルパーセント未満の触媒装入量が特に効果的であった。より具体的には、15モルパーセント未満の触媒装入量が良好な結果を示した。約1モルパーセント〜15モルパーセントの触媒装入量でさらに好ましい結果が得られた。適当な触媒、触媒装入量及び反応条件を選択することによって、約1%(GC面積パーセント)未満の芳香族エーテル副生成物を有する安息香酸エステル生成物を得ることができると考えられる。同一触媒でより薄い着色の生成物が得られることも理解されたい。
脱炭酸に好都合な条件には約160℃を超える反応容器温度も含まれる。より低い温度、例えば約160℃未満では、エステル化反応が、脱炭酸反応とかなり競合し、相当量のテトラブロモフタル酸ジエステルを含有する最終生成物を生じる恐れがある。より具体的には、約180℃を超える温度が、エステル化反応より以上に脱炭酸反応に好都合であることが分かった。約215℃未満の温度が特に有用である。約190℃〜約215℃の温度は脱炭酸に著しく好都合であることが分かった。さらに、約190℃〜約210℃の温度は好都合な結果をもたらした。より具体的には、200℃〜205℃の温度は特に好都合な結果をもたらした。
理論に拘泥するわけではないが、半エステル中間体混合物を、第1のステップでのより低い温度から、脱炭酸に好都合な温度へ加熱することによって、ジエステルの生成を増大させ、反応時間を長引かせると考えられる。したがって、半エステル中間体を、脱炭酸に好都合な範囲内の温度にすでになっている1基又は複数の脱炭酸反応容器に供給することが推奨される。得られるテトラブロモ安息香酸エステル含有生成物は透明で薄い琥珀色を有し、少なくとも約85%のテトラブロモ安息香酸エステル、より好ましくは少なくとも約90%のテトラブロモ安息香酸エステルを含む。
関連する実施形態では、第1のステップは上記の半エステル中間体混合物を形成することを含む。第2のステップでは、テトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物を、回分プロセス又は連続方式で、ある量のテトラブロモ該安息香酸エステルを含み、かつエステル化より以上に脱炭酸に好都合な温度を有する1基又は複数の適切な反応器に供給する。半エステル中間体を上記のようにエステル化より以上に脱炭酸に好都合な触媒と反応させる。脱炭酸触媒は、半エステル供給ストリーム中に含めるか、或いは、テトラブロモ安息香酸エステルを有する反応容器中に存在させることができる。半エステル中間体混合物を、反応器温度が好都合な範囲より下方に低下するのを阻止する速度で1基又は複数の反応器に加えることが好都合である。
上記のように、本発明の方法の第2のステップは非連続方式又は連続方式で実施することができる。例えば槽型反応器の非連続式操作では、温度及び撹拌を、反応が完結するまで(望むなら、生成物の組成を液体クロマトグラフィーで測定する)通常約2〜8時間保持する。反応が完結後、撹拌するのに十分な量の粗生成物(「残液」)を反応器に残して、槽型反応器の内容物を一部抜き出すことができる。抜き出した生成物を洗浄し過剰のアルコールをストリッピングする。次いで、脱炭酸に好都合な温度の反応器中の残液中にさらに半エステル中間体混合物を受け入れ、半エステル中間体混合物を脱炭酸に好都合な温度範囲に急速に上昇させる助けとすることができる。したがって、高温脱炭酸プロセスを繰り返すことができる。得られるテトラブロモ安息香酸エステル含有生成物は透明で薄い琥珀色を有し、少なくとも約75%のテトラブロモ安息香酸エステル、より好ましくは少なくとも約85%のテトラブロモ安息香酸エステルを含む。反応器中に残留する残液の量は混合された残液と半エステル中間体の温度に影響を及ぼす。さらに、槽型反応器の熱移動特性と半エステル中間体混合物の反応器への添加速度も、混合した残液と半エステル中間体の温度と、プロセスの処理量の両方に影響を及ぼす。
連続的な方式では、半エステル中間体混合物が加えられるにしたがって、反応器の生成物を抜き出して、一定の充てんレベルに保持する。連続的方式で抜き出される生成物はある量の半エステルを含む。したがって、生成物を、1基又は複数の直列に連結され、かつ上記の脱炭酸に好都合な範囲内の温度に保持された追加の反応器に連続的に供給することが好都合である。生成物をろ過、洗浄し、かつ/又は真空ストリッピングして過剰の未反応アルコールを除去することも有利である。未反応アルコールはプロセスに戻して再循環させることができる。得られるテトラブロモ安息香酸エステル含有生成物は透明で薄い琥珀色を有しており、少なくとも約75%のテトラブロモ安息香酸エステル、より好ましくは少なくとも約85%のテトラブロモ該安息香酸エステルを含む。
別の実施形態では、出発原料のテトラブロモフタル酸無水物及びアルコールを、別々か或いはスラリーとして、ある量のテトラブロモ安息香酸エステルを有し、かつエステル化より以上に脱炭酸に好都合な温度を有する加熱された反応器に直接供給することによって、半エステル中間体をその場で生成させる。酸中和剤/脱炭酸触媒は、出発原料供給ストリーム中に含ませても、テトラブロモ安息香酸エステルを有する反応容器中に存在させてもよい。テトラブロモフタル酸無水物の完全エステル化が2段プロセスであり、又は半エステルが生成するまで脱炭酸ステップは起こらないので、半エステルがまず生成し、続いて競争的なジエステル化反応と脱炭酸反応が進行する。加熱された反応器の高い温度と脱炭酸触媒の存在が、ジエステルよりテトラブロモ安息香酸エステルの生成を促進する。
この実施形態のプロセスは非連続型又は連続型で実施することもできる。例えば、実施形態の1つの非連続型では、テトラブロモ安息香酸エステルと脱炭酸触媒を、撹拌槽型反応器などの反応器に加え、反応器に容積で満杯充てんの約10%〜約50%、好ましくは約20%〜約50%、さらにより有利には約20%〜約30%まで充てんすることができる。次いで、反応器をエステル化より以上に脱炭酸の好都合な上述の温度まで加熱する。次いで、出発原料、すなわちテトラブロモフタル酸無水物とアルコールを、温度が脱炭酸に好ましい範囲より下方に低下するのを阻止する速度で、反応器が所望の充てんレベルに達するまで、撹拌しながら高温のテトラブロモ安息香酸エステル混合物に加える。脱炭酸触媒は、テトラブロモ安息香酸エステルと一緒に反応器に導入するか、或いは出発原料と一緒に加えることができる。上述のように、脱炭酸触媒の量はテトラブロモフタル酸無水物に対して約1モル%〜約25モル%となる。温度と撹拌は、反応が完結するまで(望むなら、生成物の組成を液体クロマトグラフィーで測定する)通常約2〜8時間保持する。反応が完結後、反応器の内容物を一部抜き出すことができる。抜き出した生成物を洗浄し過剰のアルコールをストリッピングする。次いで、反応器中に残留する粗生成物中に出発原料をさらに受け入れ、高温脱炭酸プロセスを繰り返す。
関連する実施形態では、テトラブロモ安息香酸エステルの入った高温反応器への出発原料の添加は連続方式で行うことができる。より具体的には、反応容器を、テトラブロモ安息香酸エステルと脱炭酸触媒で、容積で約60%〜約90%まで満たすことができる。ここでも混合物は、前述したように、エステル化より以上に脱炭酸に好都合な温度に加熱することができる。次いで、出発原料を、温度が好都合な範囲より下方に低下するのを阻止する速度で加えることができる。出発原料を加えながら、容器の生成物を抜き出して、約60%〜約90%の一定の充てんレベルを維持することができる。抜き出される生成物は多量の半エステルを含む。したがって、生成物を、シリーズで連結され、上記の脱炭酸に好都合な範囲内の温度に維持されている1基又は複数の追加の反応器に連続的に供給することができる。最終生成物は、任意選択でろ過、水洗及び過剰未反応アルコール除去のための真空ストリッピングなどの1つ又は複数の後処理又は仕上げステップにかけることができる。未反応アルコールはプロセスに戻して再循環させることができる。得られるテトラブロモ安息香酸エステル含有生成物は透明で薄い琥珀色を有しており、少なくとも約75%のテトラブロモ安息香酸エステル、より好ましくは少なくとも約85%のテトラブロモ安息香酸エステルを含む。
これまで説明してきた実施形態では、出発原料としてテトラブロモフタル酸無水物を使用しているが、本発明の方法では、代替としてテトラブロモフタル酸を出発原料として使用することが考えられる。しかし、商業的な入手し易さ、半エステルの生成方向へのその反応性、及び半エステルの生成の間の水の発生が最少であることのために、無水物のほうがより望ましい出発原料である。
本発明によって製造される環ブロム化安息香酸エステル類は様々なポリマー樹脂系の難燃剤として有用である。例えば、ブロモ安息香酸エステル化合物は、ポリマーを作製する際にポリウレタン混合物中にブロモ安息香酸エステルを含めることによって、ポリウレタンなどの熱硬化性ポリマー中に混入させることができる。この方法は「ワンショット」技術と称されており、これは、Modern Plastics Encyclopedia、Vol.71、No.12(1994年)などの一般的な参考文献に、より詳細に記述されている。
ブロモ安息香酸エステルのポリ塩化ビニル中への混入は、所望のテトラブロモ安息香酸エステルを、ポリ塩化ビニルを生成させる際に混合物中に含めるか、或いは重合したポリ塩化ビニル中にブロモ安息香酸エステルを混入させることによって実施することができる。ブロモ安息香酸エステルなどの添加剤を、PVCなどの熱可塑性プラスチックス中に混入させるための特定の技術は、当技術分野で周知であり、このステップを実現するために使用することができる。
有効な難燃量とするためにポリマー樹脂中に混入させる安息香酸エステルのレベルは、使用する個々の樹脂、考慮している用途、存在する他の添加剤などの多くの要素によって大きく変ることになることを理解されたい。一般に、ブロモ安息香酸エステルは系の全重量の約2%超のレベルで混入させる。約50%未満のレベルが特に効果的であり、約2%〜30%のレベルは良好な結果を示した。最終的には約5%〜30%のレベルが著しく効果的である。
従来の他の添加剤もポリマー系に混入させることができることを理解されたい。例えば、ブロモ安息香酸エステル生成物を、他のブロム化難燃性化合物と一緒に混入させることができる。第V族元素の酸化物、特に酸化アンチモン及び/又はリン含有化合物などの難燃性材料を含めることができる。他の従来の添加剤には、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、繊維強化材、充填剤、起泡剤/発泡剤、触媒、熱安定剤、衝撃改質剤、潤滑剤、可塑剤、加工助剤、UV光安定剤及び架橋/硬化剤を含めることができる。
次に、上記方法を用いた具体的な実施例を参照する。これらの実施例は、具体的な実施形態と本発明の最高の様式をより完全に記述するために提供するものであって、それによって、本発明の範囲を限定しようとするものではないことを理解されたい。実施例及び本明細書を通じて、用いた割合は別段の指定のない限りすべて重量パーセントである。
従来技術の回分プロセスによるテトラブロモフタル酸無水物からの2−エチルヘキシルテトラブロモ安息香酸エステルの合成
この実施例では、2−エチルヘキシルテトラブロモ安息香酸エステルを、以下に説明する米国特許第5637757号に教示の既知の回分プロセスを用いて作製した。この回分プロセスで用いた反応物とその量を表1に示す。結果を表2に示す。
Figure 2007521229
表1に示した反応物を、ガラスで内張りした反応器中に撹拌下で導入した。混合物を1時間かけて120℃に加熱し、次いで120℃に2時間保持した。得られた中間体は、基本的には過剰の2−エチルヘキサノール中に溶解したテトラブロモフタル酸無水物の2−エチルヘキシル半エステルであった。次いで、この混合物の一部を別のガラスで内張りした反応器に移した。混合物を1時間かけて200℃に加熱し、次いで200℃に8時間保持した。反応による水(望ましくないテトラブロモフタル酸ジエステルの生成によって発生する)を反応生成物から分離した。8時間の最後の時点で、反応生成物を冷却し、水で洗浄して触媒を除去した。過剰の2−エチルヘキサノールを約3mmHg〜7mmHgの真空圧下でストリッピングして透明な琥珀色の液体生成物を得た。これを、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)とガードナー(Gardner)色試験法(ASTM D1544−98「透明液体の色のための標準試験法(Standard Test Method for Color of Transparent Liquids)」)で試験した。これらの試験結果を表2に示す。
本発明の連続プロセスによるテトラブロモフタル酸無水物からの2−エチルヘキシルテトラブロモ安息香酸エステルの合成
この実施例では、2−エチルヘキシルテトラブロモ安息香酸エステルを本発明の方法と表1に示した反応物を用いて作製した。結果を表2に示す。
表1に示した反応物をガラスで内張りした反応器に撹拌下で導入した。混合物を1時間かけて周囲温度から120℃に加熱し、次いで120℃に2時間保持した。次いで反応混合物を、直列に連結され、両方とも約200℃の温度を有する2つのガラスで内張りした反応器のうちの第1の反応器に連続的に供給した。第1の反応器が満杯になったら、反応混合物を一部第2の反応器へ抜き出した。その反応器を200℃に保持した。各反応器中での滞留時間は3.4時間であった。第2の反応器が満杯になったら、第2の反応器からの反応物質をガラスで内張りした反応容器へ抜き出し、水で洗浄した。次いで、反応ストリームをデカンターに供給して水を除去した。次いで反応ストリームを、約235℃のオイル温度及び約3mmHg〜7mmHgの真空圧を有する薄膜蒸留装置(WFE)に供給して過剰の2−エチルヘキサノールを除去した。得られた生成物は透明な琥珀色の液体であった。これを、HPLCとガードナー色試験法で試験した。これらの試験結果を表2に示す。
Figure 2007521229
表2に示した実施例Iと実施例IIの両方の結果を比較すると、従来技術の回分合成方法と比較して、本発明の方法では約16.9%増の目的生成物の2−エチルヘキシルテトラブロモ安息香酸エステルが得られる。さらに、本発明の方法の反応生成物はより薄い琥珀色を有している。これは、従来技術の回分合成方法で作製された生成物の暗味の琥珀色より一般に望ましい。
テトラブロモフタル酸無水物からの2−エチルヘキシルテトラブロモ安息香酸エステルの本発明による非連続式合成
本発明のこの実施例では、本発明の一実施形態による別の非連続式プロセスを用いて2−エチルヘキシルテトラブロモ安息香酸エステルを調製した。反応物を表3に示す。
Figure 2007521229
オーバーヘッド撹拌器と加熱マントルを備えた反応器中に、テトラブロモフタル酸無水物と2−エチルヘキサノールを混ぜ、スラリー化して第1の反応混合物を生成させた。この第1の反応混合物を約125℃に短時間加熱してほぼ透明の溶液を得た。第1の反応混合物を、反応器に取り付けた加熱された計量型添加ロートに移した。先の実験からの粗安息香酸エステルを、重炭酸ナトリウムと一緒に第2の反応器に導入し、205℃に加熱した。約3時間かけて、第1の反応混合物を第2の反応器中に量り込み、続いて約6時間保持した。粗生成物を水洗し、過剰のアルコールを、掻き取り型フィルムエバポレーターを用いて約175℃の温度、3〜5mmHgの真空でストリッピングした。最終生成物は約77%の2−エチルヘキシルテトラブロモ該安息香酸エステルと21%ビス(2−エチルヘキシル)テトラブロモフタレートを有しており、ガードナー色度の結果は9〜10であった。
本発明を例示的な設計を有するものとして説明してきたが、本開示の趣旨と範囲内で本発明をさらに改変することができる。したがって、本出願は、その一般的な原理を用いた本発明の任意の変更、使用又は適用を包含するものとする。さらに本出願は、そうした本開示からの逸脱を、本発明が関連する従来技術における既知又は通例の慣行の範囲内にあるものとして包含するものとする。

Claims (35)

  1. テトラブロモフタル酸無水物からテトラブロモ安息香酸エステルを調製する方法であって、
    少なくとも1基の反応容器中で前記テトラブロモフタル酸無水物とアルコールとを混合して第1の反応混合物を形成するステップと、
    前記第1の反応混合物を、完全エステル化より部分エステル化に有利な温度に加熱してテトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物を形成するステップと、
    前記テトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物と触媒とを、エステル化より脱炭酸に有利な温度を有する少なくとも1基の加熱された反応器に供給するステップと、
    前記少なくとも1基の反応器をエステル化より脱炭酸に有利な温度に保持してテトラブロモ安息香酸エステル含有生成物を製造するステップと
    を含む方法。
  2. 完全エステル化より部分エステル化に有利な前記温度が約70℃を超える請求項1に記載の方法。
  3. 完全エステル化より部分エステル化に有利な前記温度が約90℃〜約130℃である請求項2に記載の方法。
  4. エステル化より脱炭酸に有利な前記温度が約190℃を超える請求項1に記載の方法。
  5. エステル化より脱炭酸に有利な前記温度が約190℃〜約205℃である請求項4に記載の方法。
  6. 前記アルコールが約100℃〜約230℃の沸点を有する請求項1に記載の方法。
  7. 前記アルコールが一般式ROHを有し、式中、Rが最大で約30個の炭素原子を有する有機基である請求項1に記載の方法。
  8. 前記テトラブロモフタル酸無水物とアルコールとを混合する前記ステップを不活性溶媒中で実施する請求項1に記載の方法。
  9. 前記不活性溶媒が約160℃〜230℃の沸点を有するエーテルである請求項8に記載の方法。
  10. 前記触媒が炭酸塩、重炭酸アルカリ、アルカリ及びその混合物からなる群から選択される化合物である請求項1に記載の方法。
  11. 前記テトラブロモ安息香酸エステル含有生成物が少なくとも約85%のテトラブロモ安息香酸エステルを含む請求項1に記載の方法。
  12. 少なくとも1基の加熱された反応器に前記テトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物を供給する際に、前記少なくとも1基の反応器がテトラブロモ安息香酸エステルを含む請求項1に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1基の反応器が、互いに直列に連結された複数の加熱された反応器を含む請求項1に記載の方法。
  14. 少なくとも1基の加熱された反応器に前記テトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物を供給する際に、前記複数の加熱された反応器のうちの第1の反応器がテトラブロモ安息香酸エステルを含む請求項13に記載の方法。
  15. 前記テトラブロモフタル酸半エステル中間体混合物を供給する前記ステップが連続的であり、それによって前記半エステル中間体混合物が前記少なくとも1基の反応器に連続的に供給され、同時に前記テトラブロモ安息香酸エステル含有生成物が前記少なくとも1基の反応器から連続的に抜き出される請求項1に記載の方法。
  16. 請求項1に記載の方法によって製造された前記テトラブロモ安息香酸エステル含有化合物のテトラブロモ安息香酸エステルを含む難燃性混合物。
  17. 請求項1に記載の方法によって製造された前記テトラブロモ安息香酸エステル含有化合物のテトラブロモ安息香酸エステルを含む難燃化ポリマー樹脂。
  18. 請求項1に記載の方法によって製造された前記テトラブロモ安息香酸エステル含有化合物のテトラブロモ安息香酸エステルを含む、難燃化されたポリ塩化ビニル又はポリウレタン。
  19. 少なくとも1基の反応器に、テトラブロモフタル酸無水物、テトラブロモフタル二酸又はその混合物のいずれかとアルコールとを供給するステップであって、前記少なくとも1基の反応器の第1の反応器が、テトラブロモ安息香酸エステルを含んだ生成混合物を含み、前記少なくとも1基の反応器がエステル化より脱炭酸に有利な温度を有する、ステップと、
    前記少なくとも1基の反応器を、エステル化より脱炭酸に有利な温度に保持してテトラブロモ安息香酸エステル含有生成物を製造するステップと、
    を含むテトラブロモ安息香酸エステルの調製方法。
  20. 前記生成混合物が脱炭酸触媒を含む請求項19に記載の方法。
  21. 前記脱炭酸触媒が炭酸塩、重炭酸アルカリ、アルカリ及びその混合物からなる群から選択される化合物である請求項20に記載の方法。
  22. テトラブロモフタル酸無水物、テトラブロモフタル二酸又はその混合物のいずれかとアルコールとを、少なくとも1基の反応器に供給する前記ステップが、脱炭酸触媒を前記少なくとも1基の反応器に供給するステップをさらに含む請求項19に記載の方法。
  23. 前記触媒が炭酸塩、重炭酸アルカリ、アルカリ及びその混合物からなる群から選択される化合物である請求項22に記載の方法。
  24. エステル化より脱炭酸に有利な前記温度が約190℃を超える請求項19に記載の方法。
  25. エステル化より脱炭酸に有利な前記温度が約190℃〜約205℃である請求項24に記載の方法。
  26. 前記アルコールが約100℃〜約230℃の沸点を有する請求項19に記載の方法。
  27. 前記アルコールが一般式ROHを有し、式中、Rが最大で約30個の炭素原子を有する有機基である請求項19に記載の方法。
  28. 不活性溶媒を前記少なくとも1基の反応器に加えるステップをさらに含み、前記不活性溶媒が約160℃を超える沸点を有する請求項19に記載の方法。
  29. 前記不活性溶媒がエーテルである請求項28に記載の方法。
  30. 前記少なくとも1基の反応器が、互いに直列に連結された複数の反応器を含む請求項19に記載の方法。
  31. 前記テトラブロモフタル酸無水物、テトラブロモフタル二酸又はその混合物と前記アルコールとを供給する前記ステップの前に、前記テトラブロモフタル酸無水物、テトラブロモフタル二酸又はその混合物のいずれかと前記アルコールとを混合して第1の反応混合物を形成するステップをさらに含む請求項19に記載の方法。
  32. 前記テトラブロモフタル酸無水物、テトラブロモフタル二酸又はその混合物と前記アルコールとを少なくとも1基の反応器に供給する前記ステップが連続的であり、それによってテトラブロモフタル酸無水物、テトラブロモフタル二酸又はその混合物のいずれかとアルコールとが前記少なくとも1基の反応器に連続的に供給され、同時に前記テトラブロモ安息香酸エステル含有生成物が前記少なくとも1基の反応器から連続的に抜き出される請求項19に記載の方法。
  33. 請求項19に記載の方法によって製造された前記テトラブロモ安息香酸エステル含有化合物のテトラブロモ安息香酸エステルを含む難燃性混合物。
  34. 請求項19に記載の方法によって製造された前記テトラブロモ安息香酸エステル含有化合物のテトラブロモ安息香酸エステルを含む難燃化ポリマー樹脂。
  35. 請求項19に記載の方法によって製造された前記テトラブロモ安息香酸エステル含有化合物のテトラブロモ安息香酸エステルを含む、難燃化されたポリ塩化ビニル又はポリウレタン。
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