JP2004285068A - α,β−ジカルボニル化合物のアセタールを連続的に製造する方法 - Google Patents

α,β−ジカルボニル化合物のアセタールを連続的に製造する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】α,β−ジカルボニル化合物のアセタールの製造方法を提供する。
【解決手段】一般式(I)
(R“O)CRCR’(OR“)(I)
[式中は、本明細書中に記載の意味を有する]の化合物を、型R−CO−CO−R’の化合物[式中、RおよびR’は前記の意味を有する]と、型R“OHの一価アルコールまたは型HO−X−OHの二価のアルコール[式中、R“およびXは前記の意味を有する]とを一緒に、1個の装置中で、向流原理により可能になる連続的変換によって反応させることによって製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、α,β−ジカルボニル化合物のアセタールを連続的に製造するための方法に関する。
(R“O)CRCR’(OR“)(I)のα,β−ジカルボニル化合物、たとえば、グリオザール(Glyoxal)のアセタールは、ポリビニルアルコールから成る繊維材料のための架橋剤(cross-linker)として、あるいは、セルロース、紙、革および綿の加工の際に使用することができる。同様に、このような化合物は、鉱石の精錬における助剤として使用することができる。
ディーゼルおよびベンジン中の添加剤としてのグリオザールのアセタールの使用は、DE19920270に記載されている。
他の使用については、WO0220446に開示されており、この場合、これは、α,β−ジカルボニル化合物のアセタールからの、オルトカルボン酸エステルの電気化学的製造が記載されている。α,β−ジカルボニル化合物のアセタールは、α,β−ジカルボニル化合物とアルコールとを反応させることによって製造することができる。これらの反応は、通常は、酸触媒による。
R−CO−CO−R’+4R“OH→(R“O)CRCR’(OR“)+2H
グリオザール(R,R’=H)に関する例としては、US2360959、GB559362、US2360957、US2361456、SU434078、US5191127ならびにJ.Org.Chem(1972)、37、1276;J.Org.Chem.(1973),38,556;J.Org.Chem.(1974),39,1772およびRecueil des Travaux Chimique des Pays−Bas(1990),109,15に記載されているような、回分的な前記方法である。生じる反応水および溶剤として使用される水は、添加されたアルコールでの同時蒸留(Co-destillation)によってか、あるいは、付加的な材料(共留剤)と一緒に共沸蒸留することによって除去される。
前記法の欠点は、少ない空時収量、特に低沸点アルコール、たとえば、メタノールまたはエタノール(R“=Me、Et)を使用する際の部分的な中程度の収率、および部分的な不十分な選択率を生じることである。より高級の同種のα,β−ジカルボニル化合物に関する類似の反応は、たとえば、Bull.Soc.Chim.Fr.(1976)、3−4,601またはJ.Chem.Soc.,Perkin Trans.II(1972),4,357で記載されている。US2421559およびEP0704422において、挙げられた化合物I(R=H、R’=メチル、R“=メチル、ブチル)は、メチルグリオザールジアルキルアセタール(Me−CO−CH(OR“)の合成の際の、望ましくない副生成物として挙げられている。
α,β−ジカルボニル化合物とアルコールとを、酸触媒を用いて反応させることによる、(R“O)CRCR’(OR“)型のα,β−ジカルボニル化合物のアセタールの製造は、脱水剤を添加することによって促進することができる。しかしながら、この方法は、付加的な材料、たとえば、トリメチルシリルクロリド(Synthesis 1983 203)またはトリメチルオルトホルミエート(J. Org. Chem. (1996), 61, 3897)を、工程中に導入しなければならないといった欠点を有し、したがって、このような方法は経済的に好ましくない。
α,β−ジカルボニル化合物のアセタール、特にグリオザールテトラエチルアセタール(I;R,R’=H,R“=エチル)を製造するための他の方法は、エタノールをNOClで反応させることから成るものであって、この場合、この方法は、US3130234に記載されている。これらの方法の欠点は、方法に記載された誘導体が単に使用可能であるにすぎず、かつ入手困難なニトロシルクロリドを扱わなければならないことである。
DE19920270 WO0220446 US2360959 GB559362 US2360957 US2361456 SU434078 US5191127 US2421559 EP0704422 US3130234 J.Org.Chem(1972)、37、1276 J.Org.Chem.(1973),38,556 J.Org.Chem.(1974),39,1772 Recueil des Travaux Chimique des Pays−Bas(1990),109,15 Bull.Soc.Chim.Fr.(1976)、3−4,601 J.Chem.Soc.,Perkin Trans.II(1972),4,357
したがって、本発明の課題は、α,β−ジカルボニル化合物のアセタールを製造するための方法を提供することであり、この場合、方法は、特に工業的規模で、経済的かつ環境的に有利であり、さらに、技術水準における方法の欠点を回避するものである。
この課題は、一般式(I)
(R“O)CRCR’(OR“)(I)
[式中、RおよびR’は互いに独立してH、(C1〜C8)−アルキル、(C3〜C8)−シクロ−アルキル、(C2〜C8)−アルケニル、(C2〜C8)−アルキニル、(C6〜C18)−アリールであり、かつ、
R“は互いに独立して(C1〜C8−アルキル)、(C3〜C8)−シクロ−アルキル、(C2〜C8)−アルケニル、(C2〜C8)−アルキニルまたは鎖Xであり、その際、Xは(C2〜C12)−アルキレン鎖または(C2〜C12)−アルケニレン鎖の意味を有し、この場合、α−炭素原子の双方の酸素原子および/またはβ−炭素原子の双方の酸素原子が、一緒になって結合する(アセタール(Ia))
Figure 2004285068
]の化合物の連続的な製造方法によって解決され、この場合、この方法は、型R−CO−CO−R’の化合物(式中、RおよびR’は前記の意味を有する)と、型R“OHの一価アルコールまたは型HO−X−OHの二価のアルコール(式中、R“およびXは前記の意味を有する)とを一緒に、1個の装置で、向流原理により可能になる連続的変換によって反応させることを特徴とする。
驚くべきことに、好ましい生成物を、良好な収率で、かつ良好な空時収量を有する純度で単離することが可能である。
したがって、本発明の対象は、請求項1に記載の一般式(I)(R“O)CRCR’(OR“)の化合物を製造するための方法である。
反応は、有利には、α,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO−R’を、純粋な物質としてか、あるいは水または有機溶剤、たとえばアルコール、アミド、エステル、エーテル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素またはハロゲン化炭化水素中の溶液の形で、向流装置、たとえば、反応カラム、薄層蒸発装置、流下薄膜型蒸発装置または撹拌釜カスケード中に導入し、その一方で同時に、一価アルコールR“OHまたは二価アルコールHO−X−OHを、アルコールR“OHまたはHO−X−OHの上昇する蒸気が、流出するα,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO−R’または溶剤中でのその溶液に対して向流的に提供されるように、好ましくは、気体の形でこれらの装置中に導入する。
しかしながら、アルコールR“OHまたはHO−X−OHを流体の形で導入し、かつ装置中ではじめて気化させることも可能である。
目的化合物(R“O)CRCR’(OR“)の揮発性および添加したアルコールR“OHまたはHO−X−OHの沸点に依存して、生成物は、使用した装置の留出液または塔底排出物と一緒に得られ、かつ、蒸留によって精製することができる。
反応は、触媒の存在下または不含下で実施されてもよく、好ましくは触媒の存在下で、特に好ましくは、プロトン酸またはルイス酸の存在下で実施することができる。これらの触媒は、気体の形で、添加された一価アルコールR“OHまたは二価アルコールHO−X−OHと一緒にか、あるいは、添加されたα,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO−R’と一緒に提供することができる。可能な触媒は、たとえば、スルホン酸、硫酸、塩酸、硫化水素塩またはカルボン酸である。同様に、不均一系触媒、たとえば、イオン交換体、モントモリロナイト、または酸性酸化物を添加することも可能であり、この場合、これらは、装置の内壁に固定するか、あるいは、触媒的に活性のパッキングの形で装入する。
反応温度は、20〜250℃、好ましくは50〜200℃、特に好ましくは60〜150℃である。反応は、外的な冷却または加熱なしに実施することが可能であり、その際、温度は、調整された圧力および向流的に装入されたα,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO−Rまたはその溶液の温度で、添加されたアルコールR“OHまたはHO−X−OHの沸点により定められる。同様に、使用された装置を冷却または加熱することも可能である。また同様に、供給された材料流を冷却するかまたは加熱することも可能である。
反応は、20mバール〜20バール、好ましくは500mバール〜5バールの圧力で実施される。特に好ましくは1〜3バールの圧力の範囲である。
α,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO−R’と一価アルコールR“OHとの提供された材料流のモル比は、1:2〜1:200であり、好ましくは、1:4〜1:80、特に好ましくは1:8〜1:20のモル比である。
α,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO−R’と二価のアルコール HO−X−OHとの提供された材料流のモル比は、1:1〜1:1000であり、好ましくは1:2〜1:40、特に好ましくは1:4〜1:10である。
好ましいα,β−ジカルボニル化合物として、一般式R−CO−CO=R’の化合物が使用されてもよく、その際、RおよびR’は互いにそれぞれ独立して、H、(C1〜C8)−アルキル、(C3〜C8)−シクロ−アルキル、(C2〜C8)−アルケニル、(C2〜C8)−アルキニルまたは(C6〜C18)−アリールを示す。しかしながら、RおよびR’が互いに独立してHまたは(C1〜C8)−アルキルである化合物が好ましい。殊に好ましくは、RおよびR’が互いに独立してHまたはメチルである化合物であり、特に、化合物 ジアシル、グリオザールまたはメチルグリオザールである。
好ましいアルコールとして、一般式R“OHの一価のアルコールが使用され、その際、R“は(C1〜C8−アルキル)、(C3〜C8)−シクロ−アルキル、(C2〜C8)−アルケニルまたは(C2〜C8)−アルキニルを示す。同様に、アルコールとして、一般式HO−X−OHの二価のアルコールが使用されてもよく、その際、Xは(C2〜C12)−アルキレン鎖または(C2〜C12)−アルケニレン鎖を示す。特に好ましい化合物は、式R“OHのアルコールであり、その際、R“は(C1〜C8−アルキル)であり、特に好ましくはメタノール、エタノール,n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、2−ブタノールおよび2−メチル−1−プロパノールである。さらに、アルコール混合物を使用することもできる。
前記方法によって得られた留出液または塔底排出物は、生成物および出発材料の物理的性質に依存して、種々の濃度で以下の化合物を含有している:
(R“O)CRCR’(OR“)(I)、(R“O)CR−CO−R’、R“OHまたはHO−X−OH、水、場合によっては未変換のα,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO−R’であり、その際、R,R’がHである(グリオザール)である場合には、場合によりオリゴマー副生成物または2−ヒドロキシ酢酸メチルエステルおよび2−ヒドロキシ酢酸であり、これらの化合物から、目的化合物を連続的または回分的な蒸留によって単離することができる。
特に経済的な方法の実施を可能にするために、これら留出液から再度得られたアルコールR“OHまたはHO−X−OHおよび半アセタール化合物(R“O)CR−CO−R’を工程中に返送し、その際、アルコールR“OHまたはHO−X−OHを、再度気体の形で、使用された装置中に供給し、かつ、半アセタール化合物(R“O)CR−CO−R’はα,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO−R’と一緒に、向流の原理を維持しながら、装置中に供給する。
好ましくは、さらにこの方法は、垂直な向流装置の下部に存在する入口に、一価のアルコールR“OHまたは二価のアルコールHO−X−OHを気体の形で計量供給し、かつ同時にこれらの装置の上部に存在する入口に、α,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO−R’を物質または溶液の形で装入し、その結果、生じる排出液は、望ましいアセタール(R“O)CRCR’(OR“)(I)および場合によっては半アセタール化合物(R“O)CR−CO−R’および添加されたアルコールR“OHまたはHO−X−OHを含有し、その一方で留出液はアルコールR“OHまたはHO−X−OHおよび水のみから成る。塔底排出物および留出液は、さらなる蒸留装置中で、別個に後処理することができる。十分な精製が可能な場合には、目的生成物以外に、さらに化合物(R“O)CR−CO−R’およびR“OHまたはHO−X−OHが可能な限り精製した形で再度得られ、かつ方法中に返送することができる。
特に好ましくは、生成物(R“O)CRCR’(OR“)(I)の製造に加えて、さらに得られた排出液および留出液の後処理を、連続的方法によって行う方法である。
以下の例は、本発明の対象を制限することなくさらに説明するものである。
例1(本発明による方法):
1,1,2,2−テトラメトキシエタンの製造
金網はめ込み部分(Drahtgeflechteinsatzen)を有する、加熱可能な1m−カラム(直径29mm)中において、塔頂部に、メタノール中のp−トルエンスルホン酸溶液を少量含む、水性のグリオザール溶液(40質量%)を、ポンプを用いて導入した。同時に、カラムの塔底部に、気体のメタノールを導入した。カラムの塔頂部に、水とメタノールとから成る留出液混合物が収容しれ、1,1,2,2−テトラメトキシエタン、2,2−ジメトキシアセトアルデヒドおよびメタノールから成る混合物が、塔底部に収容された。水とメタノールとから成る塔頂部留出液を、さらに他のカラムでさらに蒸留し、その際、メタノールを返送し、さらに蒸発させ、かつカラムの最下部入口中に供給した。グリコザール溶液の供給口より上部に、側面引き抜きを有する他のカラムが備えられている場合には、メタノールの回収が、同様に反応カラムでおこなわれる。1,1,2,2−テトアメトキシエタン(TME)、2,2−ジメトキシアセトアルデヒドおよびメタノールから成る流出混合物は、同様に、他のカラムで蒸留による後処理をおこなってもよく、その際、低沸点成分のメタノールおよび2,2−ジメトキシアセトアルデヒドは、工程に返送される。メタノールを、さらに蒸発させ、かつ塔底部に装入し、2,2−ジメトキシアセトアルデヒドを水性グリオザール溶液に添加していてもよく、かつこれを塔頂部に装入した。このグリオザール−およびメタノール−供給量は、グリオザールとメタノールとの比が1モル:4モル〜1モル:18モルであるように選択された。カラムは加熱しないか、あるいは160℃までの温度に加熱されていてもよい。
以下の表は、種々の実験の結果を示すものである:
Figure 2004285068
例2(本発明による方法):
1,1,2,2−テトラヒドロメトキシエタンの製造
例1の装置を用いて行い、塔頂部において、グリオザール1.16mol、2,2−ジメトキシアセトアルデヒド 0.04mol、少量のp−トルエンスルホン酸ならびにメタノールおよび水から成る混合物 174gを提供した。同時に、塔底部には、気体のメタノールを導入した。
このカラムを加熱した。すべての供給後に、塔底排出物を中和し、かつ真空蒸留によって後処理をおこなった。1,1,2,2−テトラメトキシエタン 162g(1.08mol、グリオザールおよび2,2−ジメトキシアセトアルデヒドに対して90%)が単離された。
例3(本発明による方法):
1,1,2,2−テトラエトキシエタンの製造
例1の装置を用いて、塔頂部に、エタノール中のp−トルエンスルホン酸溶液を少量含有する、40%水性グリオザール溶液を、1時間当たりグリオザール0.17molに達成する程度に導入した。塔底部には、気体のエタノールを2mol/hの供給量で導入した。このカラムを加熱した。3時間に亘っての反応時間の後に、1,1,2,2−テトラエトキシエタン、エタノールおよび痕跡量の2,2−ジエトキシアセトアルデヒドから成る塔底搬出物を蒸留によって後処理し、その際、1,1,2,2−テトラエトキシエタン 65g(0.32mol;62%)が単離された。
例4(本発明による方法):
1,1,2,2−テトラプロポキシエタンの製造
例1の装置を用いて、塔頂部に、n−プロパノール中のp−トルエンスルホン酸溶液を少量含む、40%グリオザール水溶液を、1時間当たりグリオザール 0.17molに達するように装入した。塔底部には、気体のn−プロパノールを2mol/hの供給量で装入した。このカラムを加熱した。2時間に亘っての反応時間の後に、1,1,2,2−テトラプロポキシエタン、n−プロパノールおよび約1%の2,2−ジプロポキシアセトアルデヒドから成る塔底排出物を、真空蒸留によって後処理し、これによって、1,1,2,2−テトラプロポキシエタン 48g(0.19mol;54%)が単離された。
例5(本発明による方法):
1,1,2,2−テトラメトキシエタンの製造
触媒KA−3(Sued-chemie)の直径5mmの球体で充填された、加熱可能な1m−カラム(直径29mmは)中で、塔頂部に、0.17mol/hの供給量で40%グリオザール水溶液を供給した。塔底部において、同時に気体のメタノールを装入した。その一方で、すべての反応は、保護ガスとしての窒素を含む装置でおこなわれた。このカラムを加熱した。塔頂部において、水とメタノールとから成る混合物が収容された。塔底排出物は、1,1,2,2−テトラメトキシエタン、2,2−ジメトキシアセトアルデヒド、2−ヒドロキシ酢酸メチル−エステル、2−ヒドロキシ酢酸およびメタノールからなる混合物を含有していた。装置を4時間に亘って運転し、排出物はガスクロマトグラフィーによる試験をおこなった。分析によれば、1,1,2,2−テトラメトキシエタン 11g(0.07mol、11%)が存在していた。
例6(比較例):
1,1,2,2−テトラメトキシエタンの製造
点滴装置、撹拌器および1個のカラムを備えた4lの四つ首フラスコ中で、塔頂部および側面引き抜きを介して得ることができる留出液は、メタノール 100g、40%グリオザール水溶液 1269g(8.74mol)およびp−トルエンスルホン酸 70gを包含していた。これから、水およびメタノールから成る混合物が留去され、この場合、これは、カラムの側面引き抜きで水およびメタノールが得られ、かつ塔頂部で、純粋なメタノールが得られ、この場合、この純粋なメタノールは、さらに塔底に連行された。側面引き抜きで得られたメタノール量は、ガスクロマトグラフィーによって測定し、かつ、塔底中で新鮮なメタノールと置換した。11時間に亘っての反応時間の後に、塔底で、1,1,2,2−テトラメトキシエタン 12.1%、2,2−ジメトキシアセトアルデヒド、水、メタノールおよび組み合わされた高沸点成分から成る混合物の形成が検出された。これらの混合物から、1,1,2,2−テトラメトキシエタン 126gが蒸留により単離された(0.84mol、10%)。

Claims (14)

  1. 一般式(R“O)CRCR’(OR“)(I)
    [式中、RおよびR’は互いに独立して、H、(C1〜C8)−アルキル、(C3〜C8)−シクロ−アルキル、(C2〜C8)−アルケニル、(C2〜C8)−アルキニルまたは(C6〜C18)−アリールであり、かつ、
    R“は互いに独立して、(C1〜C8)−アルキル、(C3〜C8)−シクロ−アルキル、(C2〜C8)−アルケニルまたは(C2〜C8)−アルキニルであるか、あるいは鎖Xであり、その際、Xは(C2〜C12)−アルキレン鎖または(C2〜C12)−アルケニレン鎖を意味し、
    この場合、これらの鎖は、α−炭素原子の双方の酸素原子および/またはβ−炭化水素原子の双方の酸素原子が互いに結合するアセタール(Ia)
    Figure 2004285068
    ]のα,β−ジカルボニル化合物のアセタールを製造するための方法において、型R−CO−CO−R’の化合物と、
    型R“OHまたはHO−X−OHのアルコール
    [式中、R、R’、R“およびXは前記の意味を有する]とを、連続的に向流装置中で反応させることを特徴とする、前記α,β−ジカルボニル化合物のアセタールを製造するための方法。
  2. アルコールR“OHまたはHO−X−OHの蒸気が、流体の形または溶液の形の型R−CO−CO−R’の化合物に対して向流するように、型R−CO−CO−R’の化合物を流体の形または溶液の形で向流装置中に導入し、かつR“OHまたはHO−X−OHの化合物を向流装置中に導入する、請求項1に記載の方法。
  3. R“OHまたはHO−X−OHの化合物を、気体の形で、向流装置中に導入し、これにより化合物R“OHまたはHO−X−OHを、流体の形または液体の形の型R−CO−CO−R‘に対して向流させる、請求項1に記載の方法。
  4. 流体または溶液の形のR−CO−CO−R‘化合物および流体のアルコールR“OHまたはHO−X−OHを向流装置中に導入し、この装置中でアルコールを蒸発させ、このようにして生じたアルコールR“OHまたはHO−X−OHの蒸気を、流体のα,β−ジカルボニル化合物R−CO−VO−R‘またはその溶液に対して向流させる、請求項1に記載の方法。
  5. 向流装置として、薄層蒸発装置、流下膜型蒸発装置、反応カラムまたは撹拌釜カスケードを使用する、請求項1に記載の方法。
  6. 反応を、酸触媒または塩基触媒の不在下または存在下で実施する、請求項1に記載の方法。
  7. 反応を、均一系触媒または不均一系触媒の存在下で実施する、請求項1に記載の方法。
  8. 反応を、20〜250℃の温度で実施する、請求項1に記載の方法。
  9. 反応を20mバール〜20バールの圧力下で実施する、請求項1に記載の方法。
  10. α,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO=R’の供給量と、アルコールR“OHの供給量とのモル比が、1:2〜1:2000である、請求項1に記載の方法。
  11. α,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO=R’の供給量と、アルコールR“OHの供給量とのモル比が、1:8〜1:20である、請求項1に記載の方法。
  12. α,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO=R’の供給量と、アルコールHO−X−OHの供給量とのモル比が、1:1〜1:1000である、請求項1に記載の方法。
  13. α,β−ジカルボニル化合物 R−CO−CO=R’の供給量と、アルコールHO−X−OHの供給量とのモル比が、1:4〜1:10である、請求項1に記載の方法。
  14. 反応の際に生じた副生成物流を、蒸留によって単離し、かつ、処理工程に返送する、請求項1に記載の方法。
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