JP2007520756A - 感圧接着剤を含む偏光ビームスプリッタ - Google Patents

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Abstract

偏光ビームスプリッタ(PBS)は多層反射偏光フィルムを備え、感圧接着剤が多層反射偏光フィルムの上に配置され、第1の剛性カバーが感圧接着剤の上に配置される。PBSは、種々の用途に用いることができる。

Description

本発明は一般に、偏光ビームスプリッタ、およびたとえば情報を表示するためのシステムにおけるかかるデバイスの使用に関し、さらに詳細には、反射投影システムに関する。
光学イメージングシステムは通常、透過型イメージャまたは反射型イメージャを備え、光ビームに画像を載せる光弁または光弁アレイとも呼ばれる。透過型光弁は通常、半透明であり、光を通過させることができる。他方、反射型光弁は、入力ビームの選択された部分のみを反射して、画像を形成する。反射型光弁は、制御回路を反射面の背後に配置してもよく、基板材料がその不透明性によって制限されない場合には、さらに高度な集積回路技術が利用可能になるため、重要な利点を提供する。新たな潜在的に廉価かつコンパクトな液晶ディスプレイ(LCD)プロジェクタ構造が、イメージャとして反射型液晶マイクロディスプレイの使用によって可能となりうる。
多くの反射型LCDイメージャは、入射光の偏光を回転する。言い換えれば、偏光は、最も暗い状態ではその偏光状態が実質的に変わらないイメージャによって反射されるか、または所望のグレースケールを提供するように付与される偏光回転度を有するイメージャによって反射されるかのいずれかである。90°の回転が、これらのシステムで最も明るい状態を提供する。したがって、偏光ビームは一般に、反射型LCDイメージャ用の入力ビームとして用いられる。望ましいコンパクトな配置構成は、偏光ビームスプリッタ(PBS)とイメージャとの間の折り畳まれた光路を備え、照明ビームおよびイメージャから反射される投影画像は、PBSとイメージャとの間の同一の物理的空間を共有する。PBSは、偏光回転された画像光から入射光を分離する。プロジェクタシステムに用いられる従来のPBSは、マックネイル型偏光子と呼ばれることもあり、ブリュースター角で配置される無機誘電フィルムの積層を用いる。s偏光を有する光は反射し、p偏光状態の光は偏光子中を透過する。
1つのイメージャを用いて単色画像またはカラー画像を形成してもよい。複数のイメージャは通常、カラー画像を形成するために用いられ、照明光は異なる色の複数のビームに分割される。画像は個別にビームのそれぞれに載せられ、これらのビームが次に再び結合されて、フルカラー画像を形成する。
一般に、本発明は、投影システムの性能を向上するための装置に関する。特に、本発明は、画質、安定性および偏光ビームスプリッタ(PBS)の寿命の向上を伴うイメージングコアに基づいている。
本発明は、多層反射偏光フィルムと剛性カバーとの間に配置される感圧接着剤を含むPBSを提供する。多層反射偏光フィルムと剛性カバーとの間に配置される感圧接着剤の組み合わせにより、PBS組立品の中で応力によって誘発される複屈折を低減することができる。さらに、多層反射偏光フィルムと剛性カバーとの間に配置される感圧接着剤の組み合わせにより、他の接着剤に比べて、向上した画質、向上した組立品の安定性および向上した寿命を呈するPBS組立品を形成することができる。
本発明のPBS構造に2つ(またはそれ以上)のフィルムを使用することにより、投影スクリーンに達する曇りを低減することができ、この使用は積層によって効果的に形成可能である。2つのフィルム構造は、カバー(たとえばプリズム)として任意の材料と共に用いられてもよい。そのような材料としてはガラスが挙げられる。ガラスの屈折率は通常、1.4〜1.8の範囲であるが、任意であってもよく、1.4〜1.6の範囲にあってもよい。このより低い屈折率のガラスは、非点収差を低減する可能性がある。
本発明の一実施形態は、多層反射偏光フィルムと、多層反射偏光フィルムの上に配置される感圧接着剤を備え、第1の剛性カバーが感圧接着剤の上に配置される偏光ビームスプリッタ(PBS)を提供する。任意の第2の剛性カバーを多層反射偏光フィルムに隣接して配置することができる。多層反射偏光フィルムと第2の剛性カバーとの間に、任意の構造用接着剤を配置することができる。
本発明の別の実施形態は、第1の多層反射偏光フィルムと、第1の多層反射偏光フィルムに近接する第2の多層反射偏光フィルムと、を備える偏光ビームスプリッタ(PBS)に関する。第2の多層反射偏光フィルムの主面は、第1の多層反射偏光フィルムの主面に面する。接着剤は、第1の多層反射偏光フィルムと 第2の多層反射偏光フィルムとの間に配置される。第1の感圧接着剤は、第1の多層反射偏光フィルムの上に配置される。第1の剛性カバーは感圧接着剤の上に配置され、第2の剛性カバーは第2の多層反射偏光フィルムに隣接して配置される。
本発明の別の実施形態は、光を生成するための光源と、光源から生成された光に画像を載せて画像光を形成するためのイメージングコアと、を備える投影システムに関する。イメージングコアは、少なくとも1つの偏光ビームスプリッタおよび少なくとも1つのイメージャを備える。偏光ビームスプリッタは、多層反射偏光フィルムと、多層反射偏光フィルムの上および光源と多層反射偏光フィルムとの間に配置される感圧接着剤と、感圧接着剤の上に配置される第1の剛性カバーと、を備える。システムはさらに、イメージングコアから画像光を投影するための投影レンズシステムを備える。
本発明の別の実施形態は、多層反射偏光フィルムと第1の剛性カバーとの間に感圧接着剤を配置して、偏光ビームスプリッタを形成することを含む偏光ビームスプリッタの作製方法に関する。この方法は、多層反射偏光フィルムに隣接して第2の剛性カバーを配置することをさらに含むことができる。多層反射偏光フィルムと第2の剛性カバーとの間に任意の構造用接着剤を配置することができる。
本発明の別の実施形態は、第1の多層反射偏光フィルムと第1の剛性カバーとの間に第1の感圧接着剤を配置することと、第2の多層反射偏光フィルムと第2の剛性カバーとの間に第2の感圧接着剤を配置することと、第2の多層反射偏光フィルムに隣接して第1の多層反射偏光フィルムを配置して偏光ビームスプリッタを形成することと、を含む偏光ビームスプリッタの作製方法に関する。第1の多層反射偏光フィルムと第2の多層反射偏光フィルムとの間に任意の構造用接着剤を配置することができる。
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細および図面、特許請求の範囲から明白となるであろう。
本発明は、添付図面と共に、本発明の種々の実施形態に関する以下の詳細な説明を検討すれば、より完全に理解されるであろう。
本発明は、光学イメージャに適用可能であり、高品質、低収差の投影画像を生成しうる開口数の大きい光学イメージャシステムに特に適用可能である。
光学画像システムの1つの例示的なタイプとしては、「広角デカルト偏光ビームスプリッタを用いた反射LCD反射システム(REFLECTIVE LCD REFLECTION SYSTEM USING WIDE−ANGLE CARTESIAN POLARIZING BEAM SPLITTER)」という名称の米国特許第6,486,997 B1号明細書に記載されているような広角デカルト偏光ビームスプリッタ(PBS)が挙げられる。デカルトPBSは、透過ビームおよび反射ビームの偏光がPBSフィルムの不変で略直交する主軸を基準とするPBSである。対照的に、非デカルトPBSの場合には、個別のビームの偏光は、PBSにおけるビームの入射角に実質的に左右される。
デカルトPBSの一例は、多層反射偏光フィルムであり、等方性材料および複屈折材料の交互の層から形成されるフィルムによって具体化することができる。フィルムの平面がx−y平面であると考えられ、フィルムの厚さがz方向において測定されるのであれば、z方向に平行な電気ベクトルを有する光の場合には、z屈折率が複屈折材料における屈折率である。同様に、x方向に平行な電気ベクトルを有する光の場合には、x屈折率が複屈折材料における屈折率であり、y方向に平行な電気ベクトルを有する光の場合には、y屈折率が複屈折材料における屈折率である。多層反射偏光フィルムの場合には、複屈折材料のy屈折率は等方性材料の屈折率と実質的に同一であるのに対し、複屈折材料のx屈折率は等方性材料の屈折率と異なる。層厚が適切に選択される場合には、フィルムはx方向に偏光される可視光を反射し、y方向に偏光される光を透過する。
有用な多層反射偏光フィルムの一例は、整合z屈折率偏光子フィルムであり、このフィルムでは、複屈折材料のz屈折率が複屈折材料のy屈折率と実質的に同一である。整合z屈折率を有する偏光フィルムは、米国特許第5,882,774号明細書および米国特許第5,962,114号明細書、以下の本発明の譲受人に譲渡された2001年5月31日出願の米国特許出願第60/294,940号明細書、2002年5月28日出願の米国特許出願公開第2002−0190406号明細書、2002年5月28日出願の米国特許出願公開第2002−0180107号明細書、2002年11月27日出願の米国特許出願第10/306,591号明細書および2002年11月27日出願の米国特許出願第10/306,593号明細書に記載されている。整合z屈折率を有する偏光フィルムもまた、米国特許第6,609,795号明細書に記載されている。
ある場合には、たとえば、多層反射偏光フィルムまたは整合z屈折率偏光子フィルムなどのポリマーベースの多層光学フィルム(MOF)を用いる偏光ビームスプリッタは、PBS組立品および/または時間が経つと不安定になる接着層の中で、応力によって誘発される複屈折を有する場合がある。消費者の用途では、耐久性/信頼性および寿命が、有用なPBS組立品にとって重要な判断基準である。剛性基板へのポリマーベースの多層光学フィルム(MOF)の組立ては、有用なPBS組立品にとって環境要件および寿命要件を満たすことが困難である。接着剤は、MOFに対する良好な接着性のほか、剛性基板に対しても良好な接着性を有する必要があり、さらに、MOFおよび/または剛性基板に応力を誘発すべきではない。PBS性能は、応力に弱く、ごく小さな応力であってもPBS性能の低下を生じうる。接着剤の特性は、PBS組立品の最大の安定性および寿命を達成するために、MOFおよび剛性基板の特性と釣り合いがとれていなければならない。構造用接着剤は、硬化中に収縮するか、および/または不均等に硬化して、MOFおよび/または剛性基板に応力を誘発する可能性がある。十分に硬化していない構造用接着剤は、正常な使用状態下で、光および熱によって徐々に硬化する可能性もあり、PBSの安定性を低下させる可能性がある。2つの多層反射偏光フィルムの特定の実施形態の場合には、2003年5月16日出願の「偏光ビームスプリッタおよび偏光ビームスプリッタを用いた投影システム(POLARIZING BEAM SPLITTER AND PROJECTION SYSTEM USING THE POLARIZING BEAM SPLITTER)」という名称の米国特許出願第10/439,444号明細書に記載されているように、ショット(Schott)によって製作されたSK5などのより一般的な無鉛ガラスタイプをカバー用に用いることができる。低屈折率ガラスカバーは、PBH56などの高屈折率ガラスカバーに比べて、非点収差の低減、無鉛、複数の光学面における反射防止コーティングの除去をはじめとする複数の重要な利点を提供する。しかし、無鉛ガラスは、光、熱および機械的に誘発される応力に対する安定性がはるかに欠けている。PBS組立工程において機械的に誘発される小さな応力により、コントラストおよび暗状態の均一性などの光学性能を低下させる可能性がある。構造用硬化接着剤は、SK5などの無鉛ガラスに機械的応力を誘発し、許容できない暗状態の不均一性を生じる複屈折を発生する可能性がある。そのモジュラスが低く、組立中に硬化する必要がない感圧接着剤は、ガラスにおける応力の誘発がはるかに低いことから、暗状態の均一性を著しく改善することができる。さらに、構造用接着剤は、PBS組立品と共に用いられる高強度の光に露光された後、黄色になりやすく、PBSの光学特性に影響を及ぼす。
図3を参照すると、PBSのコントラストは、イメージャ226をミラーの前面に積層された四分の一波長フィルムと交換した状態で、決定することができる。ミラー上の四分の一波長フィルムはその光軸が照明ビームの中心光線の偏光方向に対して45°に向けられる場合には、透過偏光ビームに対して45°に向けられる半波長フィルムのように機能する。すなわち、ビームの偏光方向を90°回転する。PBSの前述の機能のために、これは、四分の一波長フィルム/ミラーから反射される光の実質的にすべてがレンズ228を通ってスクリーンの上に投影される結果となる。その代わりに、四分の一波長フィルムが中心光線の偏光状態に対して0°に向けられる場合には、光の透過ビームの偏光状態を備えて延伸される半波長フィルムのように挙動し、ビームの偏光方向は変更されないままである。これは光の実質的にすべてが、レンズ228によってスクリーンに投影されることなく、PBSによって光源に戻るように向けられる結果となる。
PBSのコントラスト比を測定するために、投影レンズ228を通る明状態の光束は、まず光の照明ビームの中心光線の偏光方向に対して45°に四分の一波長フィルム/ミラーの光軸を向けるようにされる。この光束は、較正されたフォトダイオードを備えた積分球に投影光のすべてを集光するか、または当業者にとって利用可能な他の手段によって、レンズ228から一定の距離でビームの照度を測定するようにされる。それから暗状態が、その光軸が照明ビームの中心光線の偏光状態と整列するように四分の一波長フィルムを向けることによって生成される。次に、この状態から生じるレンズ228を通過する光束は、明状態の光束を測定するために用いられるのと同じ技術によって測定される。暗状態の光束に対する明状態の光束の比は、コントラスト比または四分の一波長フィルムのコントラスト比の1つの尺度を提供する。
たとえば強誘電性液晶イメージャなどの一部のタイプのイメージャの場合には、暗状態の特徴は、上述の試験において生成された状態にきわめて類似している。しかし、大部分の他の種類のイメージャの場合には、暗状態は、その上に四分の一波長フィルムを備えていないミラーによって生成される状態の方に類似している。この場合には、ちょうど0°の四分の一波長フィルムミラーの場合のように、照明ビームの偏光方向の回転がないため、暗画像が得られるはずである。この類のイメージャの場合のPBS性能を試験するために、暗状態を提供する単なるミラーを用いることが望ましいが、他の点ではPBSのコントラスト比を特徴付けるために既に与えられたものと同一の仕様に従うことが望ましい。その結果は、PBSのミラーコントラスト比と呼ばれる。
ミラーコントラスト比と四分の一波長フィルムコントラスト比との間の差は、種々のスキュー光線の挙動に関係がある。米国特許第5,327,270号明細書からこの差に関してある程度の知見を得ることができるが、この技術は、マックネイル型PBSシステムに適用するだけであり、デカルトPBSには適用されない。我々の目的のためには、四分の一波長フィルムとミラーの組み合わせにより複数の原因による偏光解消を補償し、すべての種類のイメージャに関して良好な結果を確保するために、両方の種類のコントラストを試験することが重要であることを理解すれば十分である。
多層反射偏光フィルムによって作製されたPBSのコントラストは、たとえば、不整合方向(たとえば、x方向)に沿った屈折率の差、平面内整合方向(たとえばy方向)における屈折率整合度、厚さ方向(たとえば、z方向)における屈折率整合度およびフィルムの層の総数をはじめとする複数の変数に左右される。不整合方向に沿った層の間の屈折率の差および整合方向に沿った屈折率整合は、ポリマー樹脂のペアによって制限される。さらに、ポリマー樹脂は、青色光から緑色光を経て、赤色光まで可視スペクトル領域(またはPBS用途で関心領域となるその他のスペクトル領域)において実質的に透明であることが好ましい。そのような1つのペアは、実施例において以下に記載され、ポリエチレンテレフタレート(PET)、PETのコポリマー(coPET)が挙げられる。これらのポリマーは、青色光を含め、可視波長領域全体にわたって実質的に透明である。しかし、不整合方向に沿ったこれらのポリマーの屈折率の差は、わずか約0.15である。以下に述べるような光学システムにおいてコントラストの所望のレベルを達成するために、ポリマーのこの組み合わせを用いた整合z屈折率偏光子フィルムは通常、高屈折率ガラスプリズムのペアを用いる。
高屈折率ガラスがPBSフィルムと共に用いられるときに、2つの影響が生じうる。PBSにおける非点収差の生成および補償されていないミラーの暗状態の輝度の増大である。
非点収差を排除するための手法は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,672,721号明細書および米国特許出願公開第2003−0048423号明細書に記載されている。これらの明細書は、非点収差を補償するために、フィルムの隣にきわめて高い屈折率のガラス板を用いることについて記載している。しかし、この板は、PBSに多大な費用を上乗せする可能性がある。さらに、そのような板の使用により、より長い後側焦点距離を生じ、投影レンズのさらに困難な横方向の色状態を生じる可能性がある。さらに、補償板を有するPBSは、より大きなカラーコンバイナキューブを必要とする可能性がある。
さらに、高屈折率のPBS用ガラスは、光をPBSフィルムにきわめて大きな角度で伝搬させる。1.6未満の屈折率のガラスがPBS用に用いられる場合には、補償されていないミラーの暗状態の場合のコントラストは通常、ミラーの上に配置されて延伸される四分の一波長フィルムによって得られるコントラストと略同一である。本願明細書で用いられるとき、「補償されていないミラーの暗状態」なる語は、むき出しのミラーが以下に記載されるシステムなどのイメージングシステムにおいてイメージャの代わりに用いられるときに得られる暗状態として定義され、イメージングシステムによって結果として生じる光の透過が観測される。ガラスの屈折率が1.85まで増大されるとき、特に、屈折率整合層が高い複屈折ガラスプリズムを多層反射偏光フィルムに整合させて、それによって反射を低減するために用いられるとき、補償されていないミラーの暗状態の値は、ミラーの上に配置された四分の一波長フィルムによるコントラストの半分未満にまで低減する。コントラストのこの損失は、入射光の偏光方向に沿ってその速軸と整列するミラーまたはイメージャの上に四分の一波長フィルムを配置することによって、取り戻すことができる。しかし、これらの特殊な補償板(たとえば、四分の一波長フィルム)は費用を増大させる可能性があり、適切に整列することが困難である場合がある。したがって、低屈折率ガラス(たとえば、n<1.60)にPBSフィルムを用いるための技術は、四分の一波長フィルムなどのミラーの暗状態を補償する板の必要性をなくすことによって費用を削減することになる。
PBS組立品において曇りを排除するための手法は、2003年5月16日出願の「偏光ビームスプリッタおよび偏光ビームスプリッタを用いた投影システム(POLARIZING BEAM SPLITTER AND PROJECTION SYSTEM USING THE POLARIZING BEAM SPLITTER)」という名称の本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願第10/439,444号明細書に記載されている。この参考文献は、曇りを低減するために、PBS組立品に2つの多層反射偏光フィルムを用いることについて記載している。
図1は、本発明による多層反射偏光フィルムを用いる偏光ビームスプリッタ10の一実施形態を示す。この実施形態において、偏光ビームスプリッタ10は、多層反射偏光フィルム12を備える。フィルム12は、当業界では周知の任意の多層反射偏光フィルムであってもよいが、整合z屈折率偏光子フィルムが好ましい。感圧接着剤(PSA)60は、多層反射偏光フィルム12の上に配置される。第1の剛性カバー30が、感圧接着剤60の上に配置される。第2の剛性カバー40が、多層反射偏光フィルム12に隣接する。第2の剛性カバー40と多層反射偏光フィルム12との間に、接着層50を配置することができる。接着層は、構造用接着剤であってもよい。
2つのプリズム30および40を含むように示されているが、PBS10は多層反射偏光フィルム12の一方の側または両側の上に配置される任意の適切なカバーを含んでもよい。プリズム30および40は、PBSの所望の目的を達成するために、適切な屈折率を有する任意の光透過性材料から構成されることができる。プリズムは、内部全反射状態、すなわち伝搬角度が正常な使用状態下で(たとえば、入射光がプリズムの一面に垂直である場合)90°に近づくか、または90°を超える状態を形成する屈折率より小さい屈折率を有する必要がある。そのような状態は、スネルの法則を用いて計算することができる。プリズムは等方性材料から構成されることが好ましいが、他の材料を用いることができる。「光透過性」材料は、光源からの入射光の少なくとも一部が材料を透過することができるような材料である。一部の用途では、望ましくない波長を排除するために、入射光を予め濾波することができる。プリズムとして用いるのに適した材料は、セラミックス、ガラスおよびポリマーが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。ガラスの特に有用な種類としては、酸化鉛などの金属酸化物を含むガラスが挙げられる。市販のガラスは米国カリフォルニア州ランチョ・サンタ・マルガリータ(Rancho Santa Margarita,CA,USA)にあるオハラ・コーポレーション(Ohara Corporation)から入手可能で、屈折率が1.85であり、重量の約75%の酸化鉛を有するPBH55である。
PBS組立品10は、高い光強度の剛性カバー30およびより低い光強度の剛性カバー40を有することができる。高い光強度の剛性カバー30は、光源に最も近い剛性カバーである(図3および図4参照)。高い光強度の剛性カバー30は、より低い光強度の剛性カバー40より高い強度の光を受ける。この高い光強度の剛性カバー30と多層反射偏光フィルム12との間に感圧接着剤60を配置することが望ましい。感圧接着剤の光学特性および物理特性により、以下に述べるように、高い強度の光の下で感圧接着剤を依然として安定のままにすることができる。接着層50は、構造用接着剤または感圧接着剤のいずれであってもよい。
図2は、本発明による2つ以上の多層反射偏光(多層反射偏光)フィルムを用いる偏光ビームスプリッタ110の一実施形態を示す。この実施形態において、偏光ビームスプリッタ110は、第1の多層反射偏光フィルム112と、第2の多層反射偏光フィルム120と、第1のフィルム112と第2のフィルム120との間にある接着層150と、を備える。第1のフィルム112および第2のフィルム120の一方または両方は、当業界では周知の任意の適切な多層反射偏光フィルムであってもよいが、整合z屈折率偏光子フィルムが好ましい。接着層150は、構造用接着剤であってもよい。PBS110は第1のフィルム112および第2のフィルム120をそれぞれ含むが、3つ以上のフィルムを用いてもよい。第1の感圧接着剤160が、第1の多層反射偏光フィルム112の上に配置される。第2の感圧接着剤または接着層161が、第2の多層反射偏光フィルム120の上に配置される。第1の剛性カバー130が、第1の感圧接着剤160の上に配置される。第2の剛性カバー140が、第2の感圧接着剤または接着層161の上に配置される。
2つのプリズム130および140を含むように示されているが、PBS110は第1の多層反射偏光フィルム112および第2の多層反射偏光フィルム120の一方の側または両側の上に配置される任意の適切なカバーを含んでもよい。プリズム130および140は、PBSの所望の目的を達成するために、適切な屈折率を有する任意の光透過性材料から構成されることができる。プリズムは、内部全反射状態、すなわち伝搬角度が正常な使用状態下で(たとえば、入射光がプリズムの一面に垂直である場合)90°に近づくか、または90°を超える状態を形成する屈折率より小さい屈折率を有する必要がある。そのような状態は、スネルの法則を用いて計算することができる。プリズムは等方性材料から構成されることが好ましいが、他の材料を用いることができる。「光透過性」材料は、光源からの入射光の少なくとも一部が材料を透過することができるような材料である。一部の用途では、望ましくない波長を排除するために、入射光を予め濾波することができる。プリズムとして用いるのに適した材料は、セラミックス、ガラスおよびポリマーが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。より低い屈折率の材料、特に2つ以上のフィルムが用いられる場合には、たとえば、ドイツ、マインツ(Mainz,Germany)のショット・コーポレーション(Schott Corporation)によって作製されたSK5ガラスをプリズム30および40用に用いてもよい。
PBS組立品110は、高い光強度の剛性カバー130およびより低い光強度の剛性カバー140を有することができる。高い光強度の剛性カバー130は、光源に最も近い剛性カバーである(図3および図4参照)。高い光強度の剛性カバー130は、より低い光強度の剛性カバー140より高い強度の光を受ける。この高い光強度の剛性カバー130と多層反射偏光フィルム112との間に感圧接着剤160を配置することが望ましい。感圧接着剤の光学特性および物理特性により、以下に述べるように、高い強度の光の下で感圧接着剤を依然として安定のままにすることができる。接着層150は、構造用接着剤または感圧接着剤のいずれであってもよい。接着層161は、構造用接着剤または感圧接着剤のいずれであってもよい。
感圧接着剤(PSA)は、当業者には周知である。有用な感圧接着剤は、たとえば、未反応モノマーおよび未反応オリゴマーおよび/または光開始剤を実質的に含まないか、実質的に無収縮であってもよい。PSA材料は、拡張芳香族構造または共役二重結合などの紫外吸収発色団が実質的にないことが好ましい。イリノイ州シカゴのプレッシャー・センシティブ・テープ・カウンシル(Pressure−Sensitive Tape Council(Test Methods for Pressure Sensitive Adhesive Tapes(1994),Pressure Sensitive Tape Council,Chicago、IL)は、以下の特性、すなわち(1)侵襲的かつ永久的粘着性、(2)せいぜい指圧程度の接着性、(3)被着体を保持するのに十分な力、(4)十分な凝集強さおよび(5)エネルギ源による作動を必要としないという特性を有する材料として感圧接着剤を定義した。PSAは、通常、室温またはそれ以上(すなわち約20℃〜約30℃またはそれ以上)の組立温度において通常は粘着性である。PSAのとしてうまく機能することが分かっている材料は、組立温度における粘着力、引き剥がし粘着力およびせん断保持力の所望のつりあいを生じるのに必要な粘弾性特性を呈するように設計および配合されたポリマーである。PSAを調製するための最も一般的に用いられるポリマーは、天然ゴムベースのポリマー、合成ゴム(たとえば、スチレン/ブタジエンコポリマー(SBR)およびスチレン/イソプレン/スチレン(SIS)ブロックコポリマー)ベースのポリマー、シリコーンエラストマーベースのポリマー、ポリアルファ−オレフィンベースのポリマーおよび種々の(メタ)アクリレート(たとえばアクリレートおよびメタクリレート)ベースのポリマー(「粘着技術ハンドブック(Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology)」、第2版、D.セイタス(D.Satas)編、1989)である。これらのうち、(メタ)アクリレートベースのポリマーPSAは、利点をほんのいくつか列挙すると、その光学透明度、時間に関する特性の永続性(経年変化安定性)および接着レベルの汎用性のために本発明用の好ましい種類のPSAとして導き出された。一定の他の種類のポリマーと一定の(メタ)アクリレートベースのポリマーの混合物を含むPSAを調製することが周知である(「粘着技術ハンドブック(Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology)」、第2版、D.セイタス(D.Satas)編、396頁、1989)。適切な感圧接着剤としては、日本の綜研化学株式会社(Soken Chemical & Engineering Co., Ltd.Japan)から市販されている)綜研1885PSA、2092PSA、2137PSA、ならびに「接着剤ブレンド、物品および方法(ADHESIVE BLENDS,ARTICLES,AND METHODS」という名称の2003年4月11日出願の米国特許出願第10/411,933号明細書に記載されているPSAが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
構造用接着剤は、実際の接着剤の接合強度が室温で6.9MPa(1000psi)を超えるように、木材、複合材料、プラスチック、ガラスまたは金属などの高い強度の材料を接合するために用いられる材料である。性能に関する需要があるために、構造用接着剤は通常、組立中の紫外線または熱などの外部エネルギ源による硬化および/または架橋反応に関与し、最終的な接着剤特性の形成につながる(「Structural Adhesives−Chemistry and Technology,S.R.ハートショーン(S.R.Hartshorn)編、1986)。構造用接着剤は、接着剤の物理的な形態、化学組成および硬化状態などの複数の態様で分類されてもよい。よく出くわす構造用接着剤の例は、フェノール、エポキシ、アクリル、ウレタン、ポリイミドおよびビスマレイミドである(「接着剤と接着技術入門(Adhesion and Adhesives Technology−An Introduction)」、184頁、A.V.ポーシャス(A.V.Pocius)著、1997に記載されている)。
適切な多層反射偏光フィルムとしては、たとえば、米国特許第5,882,774号明細書に記載されている多層反射偏光フィルムが挙げられる。適切な多層反射偏光フィルムの一実施形態は2つの材料の交互の層を含み、少なくとも1つの材料は複屈折性で延伸されている。ガラスプリズムにおいてうまく機能するフィルムは、特に、フィルムの面に垂直な方向において、さらなる特徴を有し、各層の屈折率の適切な値を提供することができる。具体的に言えば、交互の層のフィルムの厚さ方向における屈折率は、理想的には整合される。これは、整合される偏光子のy方向(通過方向)における屈折率に付加される。すべての入射角に関してその通過軸に沿って高い透過率を有する偏光子の場合には交互の層のy屈折率およびz屈折率(フィルムに対して垂直)の両方を整合することができる。フィルムの層に関してy屈折率のみが整合される場合に用いられる材料とは異なる材料を用いてy屈折率およびz屈折率の両方に関する整合を達成してもよい。3Mブランドの「DBEF」フィルムなどのより古い3M多層フィルムでは、これまでにy屈折率の整合が行われていた。
驚いたことに、多層反射偏光フィルムとPBS組立品の高強度の光側との間のPSA層を用いることにより、多層反射偏光フィルムと低強度の光側との間および/または二重多層反射偏光フィルムの間に配置される構造用接着剤であっても、PBS組立品の光学特性および寿命を向上させる。適切な構造用接着剤としては、たとえばNOA61(ニュージャージー州クランバリーのノーランド・カンパニー(Norland Company(Cranbury,NJ))から市販されている紫外硬化チオール−エンベースの接着剤)、ロックタイト(Loctite)シリーズ(たとえば、3492、3175)(ヘンケル・ロックタイト・コーポレーション(Henkel Loctite Corp.(1001 Trout Brook Crossing,Rocky Hill,CT 6067)(www.loctite.com))から市販されている紫外硬化アクリル系接着剤)、OPシリーズ(たとえば、21、4−20634、54、440(ダイマックス・コーポレーション(Dymax Corporation)(51 Greenwoods Road,Torrington,CT,06790(http://www.dymax.com/)))から市販されている紫外硬化アクリル系接着剤)が挙げられる。
すべての層のy屈折率およびz屈折率の両方を整合するための1つの技術は、真の一軸延伸を付与することである。そこではフィルムが、x方向において延伸している間に、y方向およびz方向において緩ませる(すなわち収縮する)ことができる。フィルムがそのような態様で延伸される場合には、y屈折率およびz屈折率は所与の層では同一である。その結果として、第1の材料のy屈折率と整合する第2の材料が選択される場合には、第2の材料層もまた同一の延伸状態に曝されるため、z屈折率もまた整合しなければならないことになる。
一般に、2つの材料のy屈折率の間の屈折率不整合は、遮断状態における高い反射率を維持しながら、通過状態における高い透過率のためには小さい必要がある。x屈折率不整合の値は、偏光子薄膜のスタックにおいて所望の偏光度を達成するために用いられる層の数を示唆することから、y屈折率不整合の許容される大きさは、x屈折率不整合に関して説明することができる。薄膜のスタックの総反射率は、屈折率不整合Δnおよびスタックにおける層の数Nと相関される、すなわち、積(Δn)2×Nはスタックの反射率と相関がある。たとえば、同一の反射率であるが、層の数が半分であるフィルムを形成するためには、層の間の屈折率の差などを(2)1/2倍する必要がある。本願明細書に述べるように、光学反復ユニットにおける第1の材料および第2の材料に関して、ΔnY=nY1−nY2およびΔnX=nX1−nX2である場合には、比ΔnY/ΔnXの絶対値は、望むように制御される関連パラメータである。比ΔnY/ΔnXの絶対値が0.1以下であることが好ましく、0.05以下であればさらに好ましく、0.02以下であればさらに一層好ましく、ある場合には、この比は0.01以下であってもよい。ΔnY/ΔnXが所定の波長帯域全体(たとえば可視スペクトル)にわたって所望の制限値未満に維持されることが好ましい。通常、ΔnXは、少なくとも0.1の値を有するが、0.14以上であってもよい。
これらの層の間の小さなz屈折率不整合は、入射光がフィルム層に対して形成する角度に依存するが、多くの実際的な用途において許容可能である。しかし、フィルムがガラスプリズムの間に積層される場合、すなわち、高屈折率媒体中に埋没される場合には、光線はフィルム平面に対して垂直方向に向かって曲げられない。この場合には、光線は、空気からの入射に比べて、はるかに大きいz屈折率不整合を感知し、x偏光の光線は、部分的にまたはさらに強く反射される。フィルムの内側のフィルム法線に対してより大きい角度を有する光線の場合には、より近いz屈折率の整合が好ましい。しかし、フィルムがより低い屈折率(たとえば、n=1.60)を有するガラスプリズムの間に積層される場合には、光線はフィルム平面に対して垂直方向にさらに曲げられる。したがって、光線は、より小さな程度のz屈折率不整合を感知する。同一のz屈折率不整合によって、p偏光の反射は一般に、高屈折率のプリズムを用いる場合より低屈折率のプリズムを用いる場合の方が小さい。したがって、p偏光の透過率は、同一のフィルムを備えた高屈折率のプリズムを用いる場合より低屈折率のプリズムを用いる場合の方が高いと考えられる。
y屈折率不整合のように、z屈折率不整合の許容される大きさは、x屈折率不整合に関して説明することができる。本願明細書に述べるように、光学反復ユニットにおける第1の材料および第2の材料に関して、ΔnZ=nZ1−nZ2およびΔnX=nX1−nX2である場合には、比ΔnZ/ΔnXの絶対値は、望むように制御される関連パラメータである。空気中の使用を対象としたビームスプリッタフィルムの場合には、比ΔnZ/ΔnXの絶対値は0.2未満であることが好ましい。ガラスなどのより高い屈折率媒体に浸漬されるフィルムの場合には、比ΔnZ/ΔnXの絶対値は0.1未満であることが好ましく、0.05未満であることがさらに好ましく、632.8nmの波長を有する入射光の場合には0.03以下であってもよい。比ΔnZ/ΔnXが所定の波長帯域全体(たとえば可視スペクトル)にわたって所望の制限値未満に維持されることが好ましい。通常、ΔnXは、少なくとも0.1の値を有するが、632.8nmで0.14以上であってもよい。
わずかなs偏光の透過の場合には、z屈折率不整合は無関係である。本質的に、わずかなs偏光は、フィルムのz屈折率を検知しない。しかし、「広角デカルト偏光ビームスプリッタを用いた反射LCD投影システム(REFLECTIVE LCD PROJECTION SYSTEM USING WIDE−ANGLE CARTESIAN POLARIZING BEAM SPLITTER)」という名称の本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,486,997 B1号明細書に記載したように、種々の方位角における複屈折性多層偏光子の反射特性は、PBSがx偏光(略s偏光)光を反射し、y偏光(略p偏光)光を透過するように構成される場合には、投影システム性能が高品質である。多層光学フィルムの光パワーまたは積算反射率は、光学ユニットまたは層のペア内の屈折率不整合から導出される。もちろん、3層以上を用いて光学ユニットを形成してもよい。光を反射するために、2つ以上のポリマーの交互の層を含む多層反射フィルムを用いることが周知であり、たとえば、米国特許第3,711,176号明細書、米国特許第5,103,337号明細書、国際公開第96/19347号パンフレットおよび国際公開第95/17303号パンフレットに記載されている。光学スペクトルにおけるこの光パワーの位置付けは、層厚の関数である。具体的な多層フィルムの反射スペクトルおよび透過スペクトルは、主に個別の層の光学厚さに左右される。層の光学厚さは、層の実際の厚さおよびその屈折率の積として定義される。したがって、フィルムは、以下の公式に基づき、層の適切な光学厚さの選択によって、光の赤外波長、可視波長または紫外波長λMを反射するように設計されることができる。
λM=(2/M)*Dr
式中、Mは反射光の具体的な次数を表す整数であり、Drは、通常は等方性材料からなる一層および異方性材料からなる一層を含む層のペアである光学反復ユニットの光学厚さである。したがって、Drは、光学反復ユニットを構成する個別のポリマー層の光学厚さの和である。その結果、λが1次反射ピークの波長である場合には、Drは厚さにおいて1/2λでである。一般に、反射ピークは有限の帯域幅を有し、帯域幅は屈折率の差の増大と共に増大する。多層フィルムの厚さに沿って光学反復ユニットの光学厚さを変化させることによって、多層フィルムは、波長の広帯域にわたって光を反射するように設計されることができる。この帯域は、反射帯域またはストップバンドと一般に呼ばれる。この帯域に生じる層の集積は、多層スタックと一般に呼ばれる。したがって、多層フィルムの中の光学反復ユニットの光学厚さ分布は、フィルムの反射スペクトルおよび透過スペクトルにおいて明白に示される。屈折率整合が通過方向においてきわめて高い場合には、通過状態の透過スペクトルは略平坦であり、所望のスペクトル領域において95%を超えてもよい。
本発明のフィルムにおいて、光学厚さの種々の厚さ分布を用いることができる。たとえば、フィルムの一方または両方の厚さ分布は、単調に変化することができる。言い換えれば、光学反復ユニットの厚さはいずれでも、多層反射偏光フィルムの厚さに沿って減少または増大する一貫した傾向を示す(たとえば、光学反復ユニットの厚さは、多層フィルムの厚さの一部に沿って増大する傾向と、多層フィルムの厚さの別の部分に沿って減少する傾向とを示すというものではない)。
図2に戻ると、第1のフィルム112は、光学厚さの第1の分布を有する複数の層を含む。さらに、第2のフィルム120は、光学厚さの第2の分布を有する複数の層を含む。光学厚さの第1の分布および第2の分布は、当業界では周知の任意の適切な分布であってもよい。たとえば、第1の分布および第2の分布は、「急峻な帯域端部を有する光学フィルム(OPTICAL FILM WITH SHARPENED BANDEDGE)」という名称の米国特許第6,157,490号明細書に記載されるような分布を含んでもよい。さらに、たとえば、第1の分布は、第2の分布と同一の分布の光学厚さを呈してもよい。あるいは、第1の分布および第2の分布は、異なる分布の光学厚さを呈してもよい。
本発明において有用な多層反射偏光フィルムは、1つ以上の帯域パケットを含む厚さ分布を含んでもよい。帯域パケットは、広帯域の波長が多層スタックによって反射されるような層厚の範囲を有する多層スタックである。たとえば、青カラー帯域パケットは、青色光、すなわち約400nm〜500nmを反射するような光学厚さ分布を有してよい。本発明の多層反射偏光フィルムは、それぞれが異なる波長帯域を反射する1つ以上の帯域パケット、たとえば、赤色パケット、緑色パケットおよび青色パケットを有する多層反射偏光子を含んでもよい。本発明において有用な多層反射偏光フィルムはまた、紫外帯域パケットおよび/または赤外帯域パケットも同様に含んでもよい。一般に、青色パケットは、パケットが青色光を反射する傾向があるような光学反復ユニットの厚さを含み、したがって、緑色パケットまたは赤色パケットの光学反復ユニットの厚さより小さい光学反復ユニット厚さを有する。帯域パケットは、1つ以上の内部境界層によって多層反射偏光フィルムの中で分離されることができる。
多層スタックにおける光の入射角の増大により、スタックに光がスタックに対して垂直に入射する場合より短い波長の光を反射させることができる。赤外パケットは、最も高い角度でスタックに入射する光線の場合には赤色光を反射するのに役立つように形成されてもよい。
たとえば、米国特許第5,882,774号明細書および米国特許第5,962,114号明細書に記載したように、多層反射偏光フィルムは、一意の透過スペクトルまたは反射スペクトルを有する。その結果、コントラスト比が所望の反射偏光(たとえばs偏光)を有する光と比べた所望の透過偏光(たとえばp偏光)を有する光の透過強度の比として定義される場合には、異なる入射波長および偏光では、異なる多層反射偏光フィルムは、異なるコントラスト比を呈することができる。たとえば、第1のフィルム112は、第1のコントラスト比スペクトル、第1の透過スペクトルまたは第1の反射スペクトルを有してもよく、第2のフィルム120は、第2のコントラスト比スペクトル、第2の透過スペクトルまたは第2の反射スペクトルを有してもよい。所与の波長帯域では、第1のコントラスト比スペクトル、第1の透過スペクトルまたは第1の反射スペクトルはそれぞれ、第2のコントラスト比スペクトル、第2の透過スペクトルまたは第2の反射スペクトルと一致してもよい。あるいは、本願明細書にさらに記載されるように、第1のコントラスト比スペクトル、第1の透過スペクトルまたは第1の反射スペクトルはそれぞれ、第2のコントラスト比スペクトル、第2の透過スペクトルまたは第2の反射スペクトルとは異なっていてもよい(場合によっては、スペクトルにおいてシフトされていてもよい)。
図2にさらに示されるように、第2のフィルム120は、第2のフィルム120の主面122が第1のフィルム112の主面114に面するように、第1のフィルム112に近接して配置される。互いに面する第1のフィルム112の主面114および第2のフィルム120の主面122は接触していてもよく、または主面は第1のフィルム112と第2のフィルム120との間に配置される接着層150によって離隔されていてもよい。主面114および122は、図2に示されているように、平行であってもよい。
接着層50および150は、光学接着剤を含んでもよい。たとえば、熱硬化性構造用接着剤、光硬化性構造用接着剤、感圧接着剤などの任意の適切な光学接着剤を用いてもよい。
一部の多層反射偏光フィルムの場合には、光吸収は望ましくない影響を生じる場合がある。光吸収を低減するために、好ましい多層スタックは、スタックによって最も強く吸収されることになる波長がスタックによって反射される第1の波長であるように構成される。大部分のポリマーを含む大部分の透明な光学材料の場合には、吸収は、可視スペクトルの青色端に向かって増大する。したがって、「青色」層またはパケットが多層反射偏光フィルムの入射側にあるような多層反射偏光フィルムスタックを調整することが好ましい場合がある。
本発明は、多層反射偏光フィルムと剛性カバーとの間に感圧接着剤を配置した1つ以上の多層反射偏光フィルムを含む偏光ビームスプリッタおよびかかる偏光ビームスプリッタを用いるシステムを提供するが、他の構造または光学デバイス、たとえば輝度強調フィルム構造、偏光子、ディスプレイ用途、投影用途および他の光電子用途において、感圧接着剤の上に配置される1つ以上の多層反射偏光フィルムを用いることができる。感圧接着剤の上に配置される1つ以上の多層反射偏光フィルムのこの組み合わせを用いて、一般にPBS組立品の光学安定性を増大させることができる。
本発明の一実施形態は、キューブを形成するために用いられる略直角三角形のプリズムを有するPBSを含んでもよい。この場合には、多層反射偏光フィルムは、本願明細書に述べるように、2つのプリズムの斜辺の間に挟まれる。キューブ形状のPBSは、コンパクトな設計を提供するため、小さくて軽量で可搬性のプロジェクタを提供するように、たとえば、光源およびフィルタなどの他の構成要素を位置決めすることができるため、多くの投影システムでは好ましいと考えられる。
キューブは一実施形態であるが、他のPBS形状を用いることができる。たとえば、複数のプリズムの組み合わせを組み立てて、矩形のPBSを形成することができる。一部のシステムの場合には、1つ以上の面が正方形でないように、キューブ形状のPBSを変更してもよい。非正方形の面が用いられる場合には、カラープリズムまたは投影レンズなどの次の隣接する構成要素によって整合平行面を提供することができる。
プリズムの寸法、および結果として生じるPBSの寸法は、対象とする用途に左右される。図4を参照して本願明細書で説明される、シリコン基板上の3−パネル液晶(LCoS)光学エンジンにおいて、PBSは、長さおよび幅が17mmであり、高さが24mmであってもよく、その場合、フィリップス・コーポレーション(Philips Corp.)(独国アーヘン)によって市販されているUHP型などの小型のアーク高圧水銀型ランプが用いられ、ビームがF/2.3の光の円錐として作成され、ジェイヴィシー(JVC)(米国ニュージャージー州ウェイン)、日立(米国カリフォルニア州フリモント)またはスリー・ファイブ・システムズ(Three−Five Systems)(米国アリゾナ州テンペ)から入手可能なイメージャなどのアスペクト比が16:9の対角線が0.7インチのイメージャと共に用いるためのPBSキューブに提供される。ビームおよびイメージャサイズのF#は、PBSサイズを決定する因子の一部である。
単一層の多層反射偏光PBS組立品は、以下の方法によって形成されることができる。多層反射偏光フィルムと剛性カバーとの間に、感圧接着剤を配置(たとえば、塗布または積層)することができる。多層反射偏光フィルムまたは剛性カバーのいずれかの上に、感圧接着剤を配置(たとえば、塗布または積層)することができる。感圧接着剤は、多層反射偏光フィルムおよび/または剛性カバーに塗布している間、PSAを屈曲させることができるほど十分に、可撓性を有することができる。多層反射偏光フィルムおよび/または剛性カバーにおけるPSAの積層または塗布により、一部の実施形態において、著しい空隙がPSAと多層反射偏光フィルムおよび/または剛性カバーとの間に形成されないようにすることができる。例示の実施形態において、接着性偏光フィルム積層品を形成するために、PSAを多層反射偏光子の上に配置することができる。次に、接着性偏光フィルム積層品を第1の剛性カバーの上に塗布することができる。偏光ビームスプリッタを形成するために、接着性偏光フィルム積層品に隣接して第2の剛性カバーを配置することができる。接着性偏光フィルム積層品と第2の剛性カバーとの間に、任意の構造用接着剤を配置することができる。
感圧接着剤を硬化(たとえば光硬化または熱硬化)することなく、上記のPBS組立品を形成することができる。しかし、多層反射偏光フィルムを第2の剛性カバーに接着するために、任意の構造用接着剤が用いられる場合には、必要に応じて熱または光によってその構造用接着剤を硬化することができる。
2層の多層反射偏光PBS組立品は、以下の方法によって形成されることができる。上述したように、第1の多層反射偏光フィルムと第1の剛性カバーとの間に、第1の感圧接着剤を配置(たとえば、塗布または積層)することができる。上述したように、第2の多層反射偏光フィルムと第2の剛性カバーとの間に、第2の感圧接着剤を配置(たとえば、塗布または積層)することができる。次に、偏光ビームスプリッタを形成するために、第2の多層反射偏光フィルムに隣接して第1の多層反射偏光フィルムが配置される。第1の多層反射偏光フィルムと第2の多層反射偏光フィルムとの間に、任意の構造用接着剤を配置することができる。
感圧接着剤を硬化(たとえば光硬化または熱硬化)することなく、上記のPBS組立品を形成することができる。しかし、第2の多層反射偏光フィルムを第2の剛性カバーに接着するために、あるいは第1の多層反射偏光フィルムを第2の多層反射偏光フィルムに接着するために、任意の構造用接着剤が用いられる場合には、必要に応じて熱または光によってその構造用接着剤を硬化することができる。
本願明細書に記載される感圧接着剤は、積層と共に使用可能な半径に対して可撓性を有しても、屈曲可能であっても、または湾曲されていてもよく、積層の層の間に0.5〜5mmの著しい空隙が形成されないようにできるものであってもよい。
種々の光学イメージャシステムにおいて、本発明の複数のフィルムPBSを用いることができる。「光学イメージャシステム」なる語には、本願明細書で用いられるとき、目視者が見るための画像を生成する種々の光学システムを含む。たとえば、前面投影型システムおよび背面投影型システム、投影ディスプレイ、頭部装着型ディスプレイ、仮想ビューア、ヘッドアップディスプレイ、光学計算システム、光学相関システム、他の光学表示システムおよびディスプレイシステムにおいて、本発明の光学イメージャシステムを用いることができる。
システム210が光源212、たとえば前方方向に光218を向けるための反射体216を備えたアーク灯214を備える光学イメージャシステムの一実施形態が、図3に示されている。光源212はまた、発光ダイオードまたはレーザ光源などのソリッドステート光源であってもよい。システム210はまた、たとえば本願明細書に記載される単一または複数のフィルムPBSなどのPBS220を備える。x偏光を有する光、すなわちx軸に平行な方向に偏光される光は、円で囲んだxによって示される。y偏光を有する光、すなわちy軸に平行な方向に偏光される光は、実線の矢印によって示される。実線は入射光を示し、破線は、変化した偏光状態を有する反射型イメージャ226から戻った光を示す。光源212によって形成される光は、PBS220を照射する前に、調整光学素子222によって調整されることができる。調整光学素子222は、投影システムによって望ましい特性に光源212によって発せられる光の特性を変化させる。たとえば、調整光学素子222は、光の発散、光の偏光状態、光のスペクトルのうち、任意の1つ以上を変化させてもよい。調整光学素子222は、たとえば、1つ以上のレンズ、偏光変換器、前置偏光子および/または望ましくない紫外光または赤外光を除去するためのフィルタを含みうる。
光のx偏光成分は、PBS220によって反射型イメージャ226に反射される。反射型イメージャ226の液晶モードは、スメクチック、ネマチックまたは他の適切なタイプの反射型イメージャであってもよい。反射型イメージャ226がスメクチックである場合には、反射型イメージャ226は強誘電性液晶ディスプレイ(FLCD)であってもよい。イメージャ226は、y偏光を有する画像ビームを反射して変調する。反射されたy偏光は、PBS220を透過し、投影レンズシステム228によって投影される。レンズシステム228とイメージャとの間のすべての構成要素を考慮すると、その設計は通常それぞれの具体的な光学システムにとって最適化される。反射型イメージャ226の動作を制御するために、制御装置252が反射型イメージャ226に接続される。通常、制御装置252は、反射光に画像を形成するために、イメージャ226の異なるピクセルを作動する。
複数のイメージャ投影システム300の実施形態が、図4に概略的に示されている。光302は、光源304から発せられる。光源304は、アークランプまたはフィラメントランプまたは投影画像に適した光を生成するための任意の他の適切な光源であってもよい。光源304は、投影エンジンに向かう光の量を増大させるために、楕円反射体(図示されている)、放物反射体などの反射体306によって包囲されてもよい。
光302は、異なるカラー帯域に分割される前に通常処理される。たとえば、光302は、所望の偏光の光のみが投影エンジンに向けられるように、任意の前置偏光子308を通過してもよい。望ましくない偏光状態の反射光を再利用するために、光源304に再指向されるように、前置偏光子は反射偏光子の形であってもよい。投影エンジンにおけるイメージャが均一に照らされるように、光302はまた、均質化されてもよい。光302を均質化するための1つの手法は、光302を反射トンネル310の中を通過させることであるが、光を均質化するための他の手法を用いてもよいことは十分に認識されよう。
例示の実施形態において、均質化された光312は、発散角を低減するために、第1のレンズ314を通過する。光312は、次にたとえば誘電薄膜フィルタであってもよい第1の色分離器316に入射される。第1の色分離器316は、第1のカラー帯域の光318と残りの光320を分離する。
第1のカラー帯域の光318は、第2のレンズ322さらにオプションとしての第3のレンズ323を通過して、第1のPBS324に入射する第1のカラー帯域の光ビーム318のサイズを制御することができる。光318は、第1のPBS324から第1のイメージャ326に至る。イメージャは、PBS324によって透過される偏光状態の画像光328をxキューブ色結合器330に反射する。イメージャ326は、位相遅延素子などの1つ以上の補償素子を備えることができ、これによりさらに偏光回転を行い、ひいては画像光におけるコントラストを増大させることができる。
残りの光320は、第3のレンズ332を通過することができる。次に、残りの光320は、たとえば薄膜フィルタなどの第2の色分離器334に入射して、第2のカラー帯域の光ビーム336および第3のカラー帯域の光ビーム338を生成する。第2のカラー帯域の光336は、第2のPBS342によって第2のイメージャ340に向けられる。第2のイメージャ340は、第2のカラー帯域の画像光344をxキューブ色結合器330に向ける。
第3のカラー帯域の光338は、第3のPBS348によって第3のイメージャ346に向けられる。第3のイメージャ346は、第3のカラー帯域の画像光350をxキューブ色結合器330に向ける。
第1のカラー帯域の画像光328、第2のカラー帯域の画像光344および第3のカラー帯域の画像光350は、xキューブ色結合器330で結合され、フルカラー画像ビームとして投影光学素子352に向けられる。xキューブ色結合器330に結合される光の偏光を制御するために、たとえば半波長位相遅延板などの偏光回転光学素子354が、PBS324、342および348とxキューブ色結合器330との間に設けられてもよい。例示の実施形態において、偏光回転光学素子354が、xキューブ色結合器330と第1のPBS324および第3のPBS348との間に配置される。PBS324、342および348の任意の1つ、2つまたは3つすべては、本願明細書に記載されるように、1つ以上の多層反射偏光フィルムを含んでもよい。
例示の実施形態の変形を用いてもよいことは十分に認識されよう。たとえば、イメージャに光を反射して画像光を透過するのではなく、PBSは光をイメージャに透過して、画像光を反射してもよい。上述の投影システムは例示に過ぎない。本発明の複数のフィルムPBSを用いる種々のシステムを設計することができる。
以下の実施例の多層反射偏光フィルムは、構造および処理において類似であり、一定の溶融ポンプ速度でこれらの変化する厚さを達成するのに必要な異なる注型速度を用いることによって生じる最終的な厚さおよび二次的な変形によってのみ本質的に変化している。フィルムは、米国特許第6,609,795号明細書に記載される一般的な方法および「偏光ビームスプリッタおよび偏光ビームスプリッタを用いた投影システム(POLARIZING BEAM SPLITTER AND PROJECTION SYSTEM USING THE POLARIZING BEAM SPLITTER)」という名称の2003年5月16日出願の米国特許出願第10/439,444号明細書に記載される一般的な方法に基づいて、押し出し成形および延伸された。
以下の実施例において用いられるアクリル系PSAは、綜研1885PSA(日本の綜研化学株式会社(Soken Chemical & Engineering Co.,Ltd.Japan)から市販されている)および「接着剤ブレンド、物品および方法(ADHESIVE BLENDS,ARTICLES,AND METHODS」という名称の2003年4月11日出願の米国特許出願第10/411,933号明細書の実施例1に記載されているNEA PSAである。綜研1885PSAは、酢酸エチル/トルエン/MEK溶剤混合物における20%の固溶体として入手される。綜研1885/L−45/E−5XM=1Kg/1.78g/0.64gの綜研によって推奨された比で、架橋剤L−45およびE−5XM(これらも綜研化学株式会社製)によって化合された後、綜研PSA溶液は積層用の綜研1885PSAフィルムを作製するために、塗布準備がなされる。NEA PSAは、積層用のNEA PSAフィルムを作製するために、塗布のために米国特許出願第10/411,933号明細書の実施例1に基づいて調製された。
以下の実施例で用いられる構造用接着剤は、以下に示されるようにすべて市販されている。レンズボンド(タイプC59)は、サマーズ・オプティカル(Summers Optical)(1560 Industry Road,P.O.Box 380,Hatfield,PA 19440)(EMSアクイジション・コーポレーション(EMS Acquisition Corp.)から分離(http://www.emsdiasum.com/Summers/optical/cements/cements/cements.html)から市販されている熱硬化性のスチレンベースの接着剤である。NOA61は、ニュージャージー州クランバリーのノーランド・カンパニー(Norland Company(Cranbury,NJ))から市販されている紫外硬化チオール−エンベースの接着剤である。NOA61サーマル(NOA61 Thermal)は、デラウェア州ウィルミントン(Wilmington,DE)のデュポン(DuPont)から商標名「バゾ52(Vazo52)」で市販されている0.5%の2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−バレロニトリル)と混合した紫外硬化NOA61接着剤である。
いくつかのフィルム/接着剤PBS構造は、以下の手順に基づいて製作された。
PSAフィルムおよび構造用接着剤を用いてPBS光学コアを作製するための手順:
1.上記の綜研1885PSA溶液およびNEA PSA溶液は、剥離ライナ(リンテック・オブ・アメリカ・インコーポレイテッド(LINTEC OF AMERICA,INC.)(64 Industrial Parkway,Woburn,Massachusetts 01888 U.S.A.)から市販されているA31ライナ)の上にナイフコータによって塗布され、それぞれのPSA層に関して乾燥厚さ25μmになるまで10分間70℃の炉で熱乾燥させた。PSAにおける架橋反応は、乾燥中に終了した。組立中、たとえばステップ2および3において、PSAフィルムでは、さらなる反応は必要ではない。
2.塗布されたPSAフィルムのサンプルが、ラミネータを用いてPBSフィルムに積層され、剛性のガラスプリズムに積層するための特定のサイズに切断された。
3.打抜き多層反射偏光裏打ちPSAフィルムが、ハンドローラによって剛性のガラスプリズムに接合された。
4.単一の多層反射偏光層PBS光学コアの場合には、多層反射偏光/PSA/プリズム構造が構造用接着剤によって次に別のプリズムに接着された。接着剤は、24時間60℃で熱硬化された。
5.2層多層反射偏光層PBS光学コアの場合には、多層反射偏光/PSA/プリズム構造が構造用接着剤によって別の多層反射偏光/PSA/プリズム構造に接着された。構造用接着剤は、10分間低強度のブラックライト(UVA:7.5mW/cm2)によって硬化された。総照射線量は、4.5J/cm2である。
上記の手順は、単一層および2層の多層反射偏光PBS光学コアを形成するために行われた。プリズムと多層反射偏光フィルムとの間に配置される感圧接着剤を有するPBSコアは、プリズムと多層反射偏光フィルムとの間に配置される構造用接着剤を有する類似の構造に比べて少なくとも2倍の係数だけ寿命が向上することが分かっている。さらに、これらの本発明のPBSコアは、構造用接着剤がプリズムと多層反射偏光フィルムとの間に配置される類似の構造に比べて、より均一なミラー暗状態を呈する。
本発明の例示の実施形態が説明され、本発明の範囲内の可能な変形について言及された。本発明におけるこれらをはじめとする他の変形および変更は、本発明の範囲を逸脱することなく、当業者には明白であろう。本発明は本願明細書に記載された例示の実施形態に限定されるわけではないことを理解されたい。したがって、本発明は、提示される特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
多層反射偏光フィルムを有するPBSの実施形態を概略的に示す。 2つの多層反射偏光フィルムを有するPBSの実施形態を概略的に示す。 1つの反射型イメージャに基づく投影ユニットの実施形態を概略的に示す。 複数の反射型イメージャに基づく投影ユニットの別の実施形態を概略的に示す。

Claims (28)

  1. 多層反射偏光フィルムと、
    前記多層反射偏光フィルムの上に配置される感圧接着剤と、
    前記感圧接着剤の上に配置される第1の剛性カバーと、を備える偏光ビームスプリッタ。
  2. 前記多層反射偏光フィルムに隣接して配置される第2の剛性カバーをさらに備える、請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
  3. 前記第2の剛性カバーと前記多層反射偏光フィルムとの間に配置される構造用接着剤をさらに備える、請求項2に記載の偏光ビームスプリッタ。
  4. 前記第1のカバーはプリズムであり、前記第2のカバーはプリズムである、請求項2に記載の偏光ビームスプリッタ。
  5. 前記第1のカバーはガラスプリズムであり、前記第2のカバーはガラスプリズムである、請求項2に記載の偏光ビームスプリッタ。
  6. 前記感圧接着剤は、光開始剤を実質的に含まない、請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
  7. 前記感圧接着剤は、未反応モノマーを実質的に含まないか、または未反応オリゴマーを実質的に含まない、請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
  8. 第1の多層反射偏光フィルムと、
    前記第1の多層反射偏光フィルムに近接する第2の多層反射偏光フィルムであって、前記第2の多層反射偏光フィルムの主面が前記第1の多層反射偏光フィルムの主面に面している第2の多層反射偏光フィルムと、
    前記第1の多層反射偏光フィルムと前記第2の多層反射偏光フィルムとの間に配置される接着剤と、
    前記第1の多層反射偏光フィルムの上に配置される第1の感圧接着剤と、
    前記感圧接着剤の上に配置される第1の剛性カバーと、
    前記第2の多層反射偏光フィルムに隣接して配置される第2の剛性カバーと、を備える偏光ビームスプリッタ。
  9. 前記第2の剛性カバーと前記第2の多層反射偏光フィルムとの間に配置される構造用接着剤をさらに備える、請求項8に記載の偏光ビームスプリッタ。
  10. 前記第2の剛性カバーと前記第2の多層反射偏光フィルムとの間に配置される第2の感圧接着剤をさらに備える、請求項8に記載の偏光ビームスプリッタ。
  11. 前記第1の多層反射偏光フィルムと前記第2の多層反射偏光フィルムとの間に配置される構造用接着剤をさらに備える、請求項8に記載の偏光ビームスプリッタ。
  12. 前記第1のカバーはプリズムであり、前記第2のカバーはプリズムである、請求項8に記載の偏光ビームスプリッタ。
  13. 前記第1のカバーはガラスプリズムであり、前記第2のカバーはガラスプリズムである、請求項8に記載の偏光ビームスプリッタ。
  14. 前記第1の感圧接着剤は、光開始剤を実質的に含まない、請求項8に記載の偏光ビームスプリッタ。
  15. 前記第1の感圧接着剤は、未反応モノマーを実質的に含まないか、または未反応オリゴマーを実質的に含まない、請求項8に記載の偏光ビームスプリッタ。
  16. 光を生成するための光源と、
    前記光源から生成された光に画像を載せて、画像光を形成するイメージングコアと、を備える投影システムであって、前記イメージングコアは、少なくとも1つの偏光ビームスプリッタおよび少なくとも1つのイメージャを備え、前記偏光ビームスプリッタは、
    多層反射偏光フィルムと、
    前記多層反射偏光フィルムの上および前記光源と前記多層反射偏光フィルムとの間に配置される感圧接着剤と、
    前記感圧接着剤の上に配置される第1の剛性カバーと、
    前記イメージングコアから前記画像光を投影するための投影レンズシステムと、を備える投影システム。
  17. 前記多層反射偏光フィルムに隣接して配置される第2の剛性カバーをさらに備える、請求項16に記載の投影システム。
  18. 多層反射偏光フィルムと第1の剛性カバーとの間に感圧接着剤を配置することを含む、偏光ビームスプリッタの作製方法。
  19. 前記多層反射偏光フィルムに隣接して第2の剛性カバーを設置し、偏光ビームスプリッタを形成するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記配置ステップは、多層反射偏光フィルムの上に感圧接着剤を配置して、接着性偏光フィルム積層品を形成することと、前記接着性偏光フィルム積層品を第1の剛性カバーの上に設けることとを含む、請求項18に記載の方法。
  21. 前記多層反射偏光フィルムと前記第2の剛性カバーとの間に構造用接着剤を使用することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  22. 前記使用ステップは、前記接着性偏光フィルム積層品を第1の剛性カバーの上に積層することを含む、請求項20に記載の方法。
  23. 前記配置ステップおよび前記設置ステップは、前記感圧接着剤を硬化することなく行われる、請求項19に記載の方法。
  24. 偏光ビームスプリッタの作製方法であって、
    第1の多層反射偏光フィルムと第1の剛性カバーとの間に第1の感圧接着剤を配置することと、
    第2の多層反射偏光フィルムと第2の剛性カバーとの間に第2の感圧接着剤を配置することと、
    前記第2の多層反射偏光フィルムに隣接して前記第1の多層反射偏光フィルムを設置し、偏光ビームスプリッタを形成することとを含む方法。
  25. 前記第1の多層反射偏光フィルムと前記第2の多層反射偏光フィルムとの間に、構造用接着剤を使用することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 第1の感圧接着剤を配置する前記ステップは、第1の感圧接着剤を第1の剛性カバーの上に積層することを含む、請求項24に記載の方法。
  27. 第2の感圧接着剤を配置する前記ステップは、第2の感圧接着剤を第2の剛性カバーの上に積層することを含む、請求項24に記載の方法。
  28. 前記配置ステップおよび前記設置ステップは、前記第1の感圧接着剤または前記第2の感圧接着剤を硬化することなく行われる、請求項24に記載の方法。
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