JP2008268466A - 位相差補償素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】屈折率が異なる薄膜を交互に積層した位相差補償層の補償作用を改善する。
【解決手段】所期の位相差補償層の半分までの前半層21aを、基板7Aと基板7aにそれぞれ同じ条件のもとで同時に成膜する。基板7A,7aに成膜されたそれぞれの前半層21aの物性は等しく、入射した光線の方位角に関するリターデーションの発生分布特性に偏りが生じていればその偏りも両者で共通する。基板7A,7aを重ねて一体化して一枚の位相差補償素子を製造する際に、基板の一方を他方に対して90°回転させてから接着剤26で接合する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶表示パネルに組み合わせて用いられる位相差補償素子及びその製造方法に関するものである。
液晶表示パネルは、テレビジョン受像機や各種機器の直視型ディスプレイ装置に多用され、また液晶プロジェクタの画像表示デバイスとしても用いられている。液晶表示パネルは、多数の液晶セルを画素配列に応じた所定のパターンで配列したもので、液晶セル内に封入された液晶分子の動作モードの違いによりTN(Twisted Nematic)型、VAN (Vertical Alignment Nematic)型、IPS(In-Plane Switching)型、OCB(Optically Compensatory Bend)型など種々のものが知られている。
液晶プロジェクタに用いる液晶表示パネルには、スクリーン上での画像のコントラストを高くするために光遮断性に優れたものが適しており、例えばVAN型のものが多く用いられる傾向にある。VAN型のものは、液晶層を挟む基板間に電圧を印加しない無電圧状態では液晶層内の棒状の液晶分子のほとんどが基板に対して略垂直配向となり、クロスニコル配置された一対の偏光板と組み合わせることにより良好な光遮断特性を得ることができ、高いコントラストを得ることができる。
一方、液晶表示パネルが一般的にもっている欠点として視野角の狭いことが知られている。例えば前述したVAN型の液晶表示パネルを無電圧状態とし、液晶分子を垂直配向させた場合、液晶層に垂直に入射する光線については十分に遮断することができるものの、液晶分子に斜めに入射した光線は入射角度に応じて様々に複屈折し、一般には直線偏光が楕円偏光に変換される。この結果、一部の偏光成分は出射面側にクロスニコル配置された偏光板を通り抜けてスクリーン上の黒レベルを明るくする方向に作用し、コントラストを低下させてしまう。また、液晶層内で液晶分子が水平配向あるいは中間配向となった場合でも、液晶層に入射する光線の角度による複屈折の違いによって表示画像の品質が低下することが避けられない。
液晶表示パネルがもつ上記問題は、特許文献1あるいは特許文献2で知られる位相差補償素子を用いることによって改善することができる。液晶層はその複屈折性により、入射した光線の正常光成分が異常光成分に対して位相の進むポジティブリターダとして作用するが、位相差補償素子は逆に異常光成分に対して正常光成分が位相遅れを生じるネガティブリターダとして作用する。したがって、液晶表示パネルに位相差補償素子を組み合わせることによって互いの複屈折性が相殺され、前述したコントラストの低下が抑えられるようになる。
特開2006−91388号公報 特開2004−102200号公報
特許文献1,2に記載のように、液晶プロジェクタには光源として高輝度ランプが用いられるため位相差補償素子には十分な耐熱性が要求される。特許文献1記載のように、光学異方体の結晶板を位相差補償素子に用いれば耐熱性に富んだものが得られるが、こうした結晶自体が高価で、加工時には結晶面の切り出しや寸法精度を厳密に管理しなければならず、組み立てや調整も面倒である。この点、特許文献2記載の位相差補償素子は無機材料からなる透明な薄膜を積層した多層膜で構成することができ、耐熱性や耐久性はもとより量産適性にも優れており、ローコストで提供できるという利点がある。
特許文献2に記載された位相差補償素子は、互いに屈折率が異なる二種類の薄膜を可視光で光学的な干渉が生じない程度の薄い膜厚で交互に積層した多層膜で構成され、結晶光学的には一軸性の負のc−plateとして作用する。二種類の薄膜としては、高屈折率膜としてTiO、ZrO、Nbなど、低屈折率膜としてSiO、MgF、CaFなど種々の薄膜を用いることができる。また、これらの薄膜は、蒸着やスパッタリング、さらにはイオンプレーティングなどの多層膜形成手法を用いて製造することが可能で、例えば図7に示すスパッタ装置により簡便に製造することができる。
図7は、無機材料からなる二種類の薄膜を交互に積層した位相差補償素子を製造するスパッタ装置を概念的に示すもので、真空チャンバ2には排気管3及び、放電ガスの導入ノズル4、反応ガスの導入ノズル5,5が連通している。真空チャンバ2の内部には、垂直な支軸の回りにドラム6が回転自在に組み込まれ、ドラム6の外周面に薄膜の成膜対象となる透明な基板7が支持される。なお、図では八角筒形状をしたドラム6の平坦な外周面の一面だけに5枚の基板7a〜7eを縦に並べた状態を図示しているが、実際の製造時には八面全てに同様に基板7が支持される。また、ドラム6の回転中心から等距離に基板7a〜7eを支持できる構造であれば、ドラム6の形状も六角筒形状、円筒形状など適宜に決めてよく、さらにドラム6の外周面に支持させる基板の枚数は、基板やドラムのサイズに応じて適宜に増減させればよい。
各基板7a〜7eはドラム6の外周面上で回転自在な基板ホルダ8に固定され、基板ホルダ8が回転すると各々の基板7a〜7eは基板表面の法線回りに90°回転する。なお、この回転方向は時計回り/反時計回りのいずれでもよい。各々の基板7に対面するように真空チャンバ2内に二種類のターゲット材料9,10が設けられる。これらのターゲット材料9,10は基板7a〜7eの表面に交互に積層される二種類の薄膜の材料となるもので、一例としてNb(ニオブ)とSi(シリコン)が用いられている。そして、ドラム6を一定の速さで回転させながら、これらのターゲット材料9,10により酸素ガス雰囲気中で化学反応性スパッタを行うことによって、基板7a〜7e上に高屈折率(n=2.38)のNb膜と、低屈折率(n=1.48)のSiO膜とを交互に積層した多層膜が得られる。
これらの高屈折率膜と低屈折率膜とを例えば物理的膜厚を10〜20nm程度に薄くして積層すると、複屈折Δnをもつ位相差補償素子(ネガティブリターダ)が得られる。複屈折Δnの大きさは、二種類の薄膜相互間の屈折率の差及び、各薄膜の物理的な膜厚比によって決まり、この複屈折Δnと多層膜全体の膜厚dとの積によってリターデーションdΔnが決まる。したがって、適用する液晶表示パネルの液晶層によって生じる正のリターデーションdΔnの値に合わせて膜設計が行われ、複屈折Δnと全体の膜厚dとが決定される。なお、成膜工程を簡略にするうえでは二種類の薄膜を交互に積層してゆくのが有利であるが、互いに屈折率が異なる三種類以上の薄膜を組み合わせても同様の位相差補償作用を得ることが可能である。
図8にこうして得られた位相差補償素子20を示す。基板7の表面に高屈折率膜L1と低屈折率膜L2とが交互に積層された多層膜からなる位相差補償層21が形成され、この位相差補償膜21がネガティブリターダとして作用する。なお、必要に応じて基板7の裏面や、基板7と位相差補償層21との界面、また位相差補償層21の表面に反射防止層を設けることができる。この位相差補償素子20は、図10に示すように垂直に入射した光線P1に対しては複屈折性を示さず、したがって出射する光線に位相差は生じない。このことは、例えばVAN型の液晶層が無電圧状態では垂直に入射した光線に対しては複屈折性を現さないことに対応している。しかし、入射角θで入射してきた光線P2に対しては、無電圧状態で液晶分子のほとんどが垂直配向姿勢となっていたとしても、液晶分子はこの斜め入射光線P2に対しては複屈折性を発現し、入射角θに応じて決まる光路長に応じた正のリターデーションdΔnを生じさせる。そこでこの位相差補償素子20により、入射角θの光線P2に対しては入射角θに応じた負のリターデーションdΔnを生じさせ、液晶層で生じた正のリターデーションを補償するように作用する。
図11は、入射角θが30°程度の斜め入射光に対し、図7に示すスパッタ装置で製造した前述の位相差補償素子20が発生する負のリターデーションdΔnの発生分布特性をコノスコープ型のグラフ表示で表したもので、リターデーションdΔnの値はグラフ中心からの半径の長さに相当する。特性線Q1に示すように、リターデーションdΔnの値が方位角(光線P2を一定方向に固定し基板7を法線回りに回転させた角度に相当)によらずにほぼ一定であれば問題はないが、特性線Q2のように方位角によってその値が変動する位相差補償素子20が製造されることがある。このような位相差補償素子20では、液晶表示パネルを観察する方向によっては液晶層で生じたリターデーションdΔnが補償できないことを意味し、入射角θの値が大きくなればなる程その影響も大きくなる。しかも、光線P2に対して特性線Q2のような傾向をもつ位相差補償素子は、垂直入射した光線P1に対しても1nmを越える負のリターデーションdΔnを生じさせることが確認されており、より高精度な位相差補償作用を得ようとする上では妨げになる。
この問題は、高・低二種類の屈折率をもつ薄膜を交互に積層して位相差補償作用を得る位相差補償素子特有のもので、個々の薄膜の膜厚を十分に薄くし、しかも全体の層数は補償しようとする位相差に応じて数十層あるいは百数十層〜数百層にも達する位相差補償層の成膜条件のわずかな違いによるものと考えられる。例えば図7に示すスパッタ装置により一般の光学干渉薄膜を成膜したとき、ドラム6の一段目に支持された基板7aに成膜した薄膜と、三段目に支持された基板7cに成膜した薄膜とは、厳密な意味ではその光学特性が完全には一致しないものの、実用上はその差が問題になることはほとんどない。これに対し、上記位相差補償層では個々の薄膜が多数積層されてゆく間に、成膜条件のわずかな違いによる物性の変化が蓄積・強調されてしまい、図11の特性線Q2に見られるように方位角に関するリターデーションの発生分布特性が不均一となり、良好な位相差補償を得ることが困難となる。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、互いに屈折率が異なり、可視光で干渉を生じさせない程度に薄くした少なくとも二種類の薄膜を多数層積層させた位相差補償層がもつ位相差補償作用を改善することを目的とし、またこのような位相差補償層を成膜した位相差補償素子の効率的な製造を可能とする製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するにあたり、上述した多層構造からなる位相差補償層を製造する際の個々の薄膜の成膜条件が必ずしも一定でないことから、この成膜条件のわずかな差が個々の薄膜の物性を変化させ、そして多層構造にすることに伴って各薄膜の物性の変化が蓄積・強調されることによって位相差補償作用に大きな変動が及ぶことに着目し、位相差補償層を第一素子に成膜した多層膜と第二素子に成膜した多層膜とに分割し、それぞれの多層膜がもつ位相差補償作用の偏りが互いに相補し合う関係となるように第一素子と第二素子とを組み合わせることを特徴とする。
例えば位相差補償層全体で、入射した光線の方位角に関するリターデーションの発生分布特性が図11の特性線Q2のような偏りを示すとき、その半分の膜厚まで薄膜を積層した多層膜はリターデーションの値は半減するものの、方位角に関する偏り傾向は同じ傾向を示す。そこで、方位角に関するリターデーションの発生分布特性が同一傾向を示す多層膜をそれぞれ基板に成膜した第一素子と第二素子とを用意し、これらを一体に組み合わせるときに、その一方の素子については法線回りに90°回転させてから他方と一体化して一つの位相差補償素子を構成する。
第一素子と第二素子とを一体化するにあたっては、各々の基板を相互に接合し、あるいは各々の基板に積層された多層膜相互を互いに接合すればよい。液晶プロジェクタに本発明の位相差補償素子を用いる場合、高輝度光源からの光が位相差補償素子で反射してゴーストを発生することを防ぐために、基板と多層膜との界面、基板と空気との界面、多層膜と空気との界面の適宜の個所に反射防止層を設けるとよい。この反射防止層は、位相差補償層を構成するための薄膜と同じ薄膜材料で形成することができるから、位相差補償素子の製造工程を複雑化させることもない。
さらに本発明の製造方法によれば、真空チャンバ内で基板に積層される薄膜の層数あるいは全体の膜厚は所期の位相差補償層の略半分でよく、成膜に要する時間を大幅に短縮することができる。その後、真空チャンバから取り出した多層膜形成後の基板の一対を、位相差補償作用の偏りが相補的に矯正されるように組み合わせて接合すればよい。また、第一工程において、真空チャンバ内で回転するドラム上に前記基板を複数個保持させ、ドラムを回転させながら薄膜を順次に積層する場合、ドラムの同一回転円周上で保持されている基板の一対を組み合わせて一つの位相差補償素子を得るのが有利である。
本発明を用いることにより、ネガティブリターダとして良好に作用する位相差補償素子を簡便かつ効率的に製造することが可能となる。また、本発明の位相差補償素子によれば、従来の多層膜構造の位相差補償素子で生じがちであった斜め入射光に対する不完全な位相差補償作用が良好に改善され、同時に垂直入射光に対してはリターデーションの発生を1nm以下に抑えることも可能となる。
本発明の位相差補償素子の説明に先立ち、まず図7のスパッタ装置で作製したテストサンプルについて説明する。成膜工程は一般のスパッタ成膜と同様で、まず真空チャンバ2の排気が行われる。所定の真空度まで排気が行われると放電ガスの導入口ノズル4から放電ガスとしてアルゴンガスが導入され、排気を並行して行うことによって真空チャンバ2内は規定ガス圧のアルゴンガスで満たされる。ターゲット材料9,10に電圧を印加すると、ターゲット材料9,10とドラム6との間にアルゴンガスのプラズマが生成される。
その状態で反応ガスの導入ノズル5,5から所定のガス圧で酸素ガスが導入され、アルゴンガスのプラズマ中に酸素ガスのプラズマが混在した状態となる。ドラム6を一定の速さで回転させると、ターゲット材料9,10に対面するスパッタ領域を基板7a〜7eが通過する間にスパッタ成膜が行われる。それぞれのターゲット材料9,10から叩き出されたNb粒子とSi粒子は酸素雰囲気中で酸化してそれぞれNbとSiOになって基板7a〜7eに順次に堆積し、薄膜Nbからなる高屈折率膜と、低屈折率の薄膜SiOからなる低屈折率膜とが交互に成膜される。なお、各々の薄膜の膜厚を制御するには、ドラム6の回転速度の調節、放電電圧・電力の調節、さらには各ターゲット材料とドラムとの間にシャッタを設け、その開閉時間を調節することでも対応が可能であり、シャッタを設けた場合には、スパッタリング領域に基板7a〜7eが移動してきたときにドラム6を停止させ、その状態でシャッタの開閉を制御する手法でも基板上に任意の膜厚で高屈折率膜と低屈折率膜とを交互に積層することができる。
液晶層によって生じるリターデーションdΔnの大きさに応じてターゲット材料9,10には種々のものを用いることが可能で、例えばTiO膜、ZrO膜、CeO膜、SnO膜、Ta膜などの酸化膜は、膜強度があり光吸収も少ないことから、高屈折率の薄膜として好適に用いることができる。また、低屈折率の薄膜に用いることができる酸化膜としては、Al膜やMgO膜がある。こうした酸化膜を成膜するにあたっては、上記のようにスパッタ領域に酸素ガスを導入して酸化させながら成膜するほかに、スパッタ領域に酸素ガスを導入せずにアルゴンガスだけでターゲット材料9,10からスパッタリングを行った後、その上に次層の薄膜が成膜される前に基板を酸素ガスで満たされた酸化領域を通過させて酸化膜にすることも可能である。
通常の成膜では、ドラム6の一段目〜五段目で支持された基板7a〜7eを一定姿勢にしたままで位相差補償層21の成膜が全て行われ、これを比較サンプルとする。これに対し、テストサンプルではドラム6上の同位置で支持された各々の基板7a〜7eに位相差補償層21の半分まで成膜した時点で基板ホルダ8を90°回転させ、各基板7a〜7eを法線回りに回転させる。したがって、位相差補償層21全体としての多層膜構成は全く同じではあるが、前半の多層膜と後半の多層膜とでは各基板7a〜7e表面に対する薄膜の堆積方向や酸素ガスの供給方向が相違し、少なくともこれらの点で成膜条件が異なってくる。図9にテストサンプルの多層膜構成を概念的に示す。位相差補償層21全体は図8に示す比較サンプルと同様、高屈折率膜L1と低屈折率膜L2とを交互に積層した多層膜構成ではあるが、基板7a〜7eの回転の前後で成膜条件が異なるので、便宜上、前半層21a,後半層21bとして示してある。
これらの比較サンプル及びテストサンプルに成膜した位相差補償層21の多層膜構成を以下の表1に示す。この位相差補償層21は、高屈折率膜L1としてNb膜、低屈折率膜L2としてSiO膜をそれぞれ物理的膜厚15nmで交互に積層し、全体で172層の多層膜構成となっており総膜厚は2580nmとなる。そして比較サンプルでは全172層が一連のスパッタ工程で成膜されるのに対し、テストサンプルでは全172層のうち、前半の86層まで前半層21aを成膜した時点で、基板7a〜7eをその法線回りに90°回転させ、その後で残りの86層分からなる後半層21bを成膜して位相差補償層21を形成した。
Figure 2008268466
なお、反射防止層31,32及び、位相差補償層30の物理的膜厚は成膜後のサンプルについて実際に解析・測定した値ではなくいずれも成膜時の設定膜厚であり、ドラム6の回転速度、シャッタの開閉時間、ターゲット材料9,10に印加される放電電圧・電力などの成膜条件の設定により得られる推定の膜厚で、少なくとも成膜を行いながら膜厚測定を行った場合の測定膜厚とよく一致する。また、各薄膜の屈折率も事前の成膜実験により同様にして確認された推定値である。
Figure 2008268466
上記の表2は、比較サンプルとテストサンプルのそれぞれについて、550nmの光を入射角30°で入射させたときのリターデーションdΔnの実測値を示すもので、測定は方位角を30°刻みに変えながら行った。同表における(1)〜(5)はドラム6上の基板7a〜7eの位置に対応させたサンプル番号を示している。一般の光学干渉薄膜では、ドラム6に基板7a〜7eを縦に並べて同様の成膜を行っても、基板の位置によって有意の差はほとんどないのに対し、比較サンプル中の(1)、(5)で特に顕著なように、ドラム6の最上段の基板7a及び最下段の基板7eに成膜された位相差補償層は、明らかに方位角に依存してリターデーションdΔnの値が大きく変動していることがわかる。
図12は、表2中の比較サンプル(3),(5)の位相差補償層が示すリターデーションdΔnの値をコノスコープ型にグラフ化したもので、半径の長さがリターデーションの値に相当する。ドラム6の高さ方向の中央に位置する基板7cに成膜した位相差補償層のリターデーションの発生分布特性R(3)は、30°の入射光線に対して方位角に依存する極端な偏りはないが、基板7eに成膜した位相差補償層のリターデーションの発生分布特性R(5)は、明らかに方位角に依存して大きく変化し、しかも方位角に関して180°の回転対称パターンを示す。なお、第1段目の基板7aの位相差補償層(比較サンプル(1))も比較サンプル(5)とほぼ同じ傾向をもつ。また比較サンプル(2),(4)のリターデーションについてもグラフ化を省略したが、表2に示すように比較サンプル(3)とほぼ同様の特性を示している。
以上のテスト結果から、図7に示すスパッタ装置を用いて成膜した場合、ターゲット材料9,10の大きさや位置、酸素ガスの導入ノズル5,5の位置による酸素ガス濃度のバラツキなど、厳密な意味では基板7a〜7eに薄膜を堆積させるときの成膜条件が一律ではないことが分かる。そして、従来のようにドラム6に基板7a〜7eを固定してそのまま位相差補償層21を単に積層して位相差補償素子を製造した場合には、基板7b,7c,7dに成膜したものは方位角に依存せずに安定した特性を示すのに対し、他の基板7a,7eに成膜したものは方位角に対する依存性が大きくなるため用途によっては使用できない可能性も生じ、製造効率の低下が懸念される。
これに対しテストサンプル、すなわち位相差補償層21を基板側の1層目から86層目までの前半層21aを成膜した時点で基板を90°回転させ、引き続き87層目から172層目までの後半層21bを成膜したテストサンプルでは、図13に示すように、基板7cに成膜された位相差補償層のリターデーション発生分布特性R(3)、基板7eに成膜した位相差補償層のリターデーション発生分布特性R(5)はいずれも方位角に依存して大きく変化することがない。また、表2に参考的に付記したとおり、それぞれのサンプルについて方位角に関するリターデーション値の最大値(MAX)、最小値(MIN)、最大値と最小値との差、平均値(Average)、標準偏差(σ)を評価しても、テストサンプルの方が比較サンプルよりも偏りのない良好な位相差補償作用を発揮することがわかる。
また、垂直入射(入射角θ=0°)におけるリターデーションは方位角とは無関係であるが、比較サンプルとテストサンプルとでは次の表3に示すように差が認められた。比較サンプル(1)〜(5)の中では、基板7a,7eに成膜した位相差補償層が垂直入射光に対しても1nmを越えるリターデーションが生じるのに対し、テストサンプル(1)〜(5)ではいずれの基板7a〜7eに成膜された位相差補償層であっても0.2nm未満のリターデーションしか生ぜず、良好な特性を示すことが確認された。
Figure 2008268466
本発明は以上のテスト結果を踏まえ、図7に示すスパッタ装置を用いて位相差補償層21を成膜する際に、ドラム6に代えて図1に示すドラム24を利用する。ドラム24は、一段目から五段目まで縦並びに基板7a〜7eを支持し、さらにこれらに隣接して一段目から五段目まで縦並びに基板7A〜7Eを支持する構造を備え、図7に示す回転自在な基板ホルダ8は不要である。
成膜を行う第一工程では、全く同様にドラム24を矢印方向に回転させながら、それぞれの基板7a〜7e、7A〜7Eに一斉に高屈折率膜L1としてNb膜、低屈折率膜L2としてSiO膜をそれぞれ物理的膜厚15nmで交互に積層するが、位相差補償層21の半分まで、すなわち前半層21a(図9参照)まで成膜した時点で終了する。こうして例えば基板7Eには前半層21aが成膜されるが、入射角30°の光線に対して方位角ごとに生じるリターデーションの値は、表2における比較サンプル(5)の半分の値になる。したがって方位角に関するリターデーションの発生分布特性は、図12における特性R(5)と同様の傾向を示し、方位角に関して180°の回転対称パターンとなる。
同様に、基板7A,7B,7C,7Dに成膜された前半層21aが入射角30°の光線に対して生じさせるリターデーションは、表2の比較サンプル(1)〜(4)のリターデーションの測定値の略半分の値となる。そして成膜に際してドラム24が回転したとき、基板7a,7b,7c,7d,7eはそれぞれ横並びに隣接している基板7A,7B,7C,7D,7Eと同一の回転軌跡上を移動することになるから、基板7Aと基板7a、基板7Bと基板7b、基板7Cと基板7c、基板7Dと基板7d、基板7Eと基板7eのそれぞれの一対には同一の成膜条件のもとで前半層21aが成膜され、そのリターデーションの発生分布特性も同一のものとなる。
こうして第一工程を終えた後、真空チャンバ2を大気圧にリークして前半層21aまで成膜が行われた各基板7Aと基板7a、基板7Bと基板7b、基板7Cと基板7c、基板7Dと基板7d、基板7Eと基板7eの対をそれぞれ真空チャンバ2から取り出し、第二工程に移行する。第二工程では、トラム24上で横並びに支持され、同じ条件で前半層21aが成膜された基板7Aと基板7a、基板7Bと基板7b、基板7Cと基板7c、基板7Dと基板7d、基板7Eと基板7eがそれぞれ第一素子、第二素子として一対に組み合わされ一体化される。
このとき図2に例示するように、一方の基板7aに対して他方の基板7Aを90°回転した状態にし、成膜が行われていない基板裏面側で接合される。接合には、ガラス基板やガラスレンズの接合に用いられる透明な接着剤、例えば耐熱性に優れたエポキシ系あるいはアクリル系の接着剤を用いることができるが、基板とほぼ同じ屈折率をもち望ましくはほとんど複屈折性を示さないものが望ましい。
こうして製造された位相差補償素子30は、図3(A)に示すように、接着剤26で互いに接合された基板7Aと基板7bと、各々の基板の表面に成膜された前半層21aとからなる多層構造をもつ。そして、各基板7A,7aに成膜されている2つの前半層21aを加算した膜厚は所期の位相差補償層21の膜厚と等しくなるから、この位相差補償素子30に入射した光に対しては、位相差補償層21と同等のネガティブリターダとして作用する。しかも、前半層21aのそれぞれは全く同じリターデーションの発生分布特性を有しながらも、方位角に関して互いに90°回転した関係となっているから、結果的にこの位相差補償素子30は、図13の特性線R(5)と同等のリターデーション発生分布特性をもち、方位角に依存しない良好な位相差補償作用を得ることができる。
図3(B)に示す位相差補償素子31は、同図(A)の位相差補償素子30の適宜の個所に反射防止層33,34を設けた例を示す。反射防止層33は、基板7A,7aと、それぞれの前半層21aとの界面での反射を防止し、反射防止層34は前半層21aと空気との界面での反射を防止する。これらの反射防止層33,34は、Nb膜とSiO膜とを2〜6層程度に積層した一般的な光学干渉薄膜で構成することができるから、上記第一工程中に行うことが可能となる。
図4は、上記第一工程で得られた第一素子と第二素子とを、前半層21a側で互いに接合した位相差補償素子35を示す。この位相差補償素子35は、各々の前半層21aを内面側にし、表面側に基板7A,7aを露呈させているため、前半層21aを保護し耐熱性を高める上で有利である。もちろん、基板7A,7aとそれぞれの前半層21aとの界面に反射防止層を設け、さらには基板7A,7aの表面に反射防止層を設けるようにしてもよい。
ところで、第二工程で重要なポイントは、基板7Aに対して基板7aを90°回転させて一体化することにある。仮に、90°回転させずにこれらを一体化した場合には、表2の比較サンプル(1)と同様のリターデーションを生じ、方位角に関する発生分布特性は図12の特性線R(5)と同等のものになる。さらに、一体に組み合わせる基板はドラム24上で横並びに隣接しているもの同士にしなければならない。したがって、特に正方形の基板を用いた場合には、第一工程を終え、真空チャンバ2から基板7A〜7E、基板7a〜7eを取り出すときには、外観上、全く区別がつかない各基板の姿勢を厳密に管理しておく必要がある。こうした作業の手間を省くには、例えば図5に示すように、予め基板にマークを記しておくのがよい。
図5に示す基板7B,7bは、図1に示すドラム24の上から二段目に保持されたものを示している。基板7B,7bの裏面側には、予め二段目で使用されることを表す二本線のマーク38が記され、これらの基板7B,7bは図示のように一方が他方に対して90°回転させた姿勢でドラム24にセットされる。もちろん、他の段数目にセットする基板には予め対応する本数のマークが付される。このようなマーク38を利用すれば、第一工程を経て真空チャンバから取り出された基板を、マーク38が互いに重なり合うように組み合わせることによって、適正な一対の基板を適正な姿勢で組み合わせることができる。なお、基板は必ずしも正方形でなくても構わないが、ドラム24の何段目にセットされたものであるかを表すマークは予め記しておくことが望ましい。
成膜後の一対の基板を正しく組み合わせ、またこれらを接合する際に互いに90°回転させたことを確認できるようにするには、成膜と同時に各基板にマークを形成してこれを利用することもできる。図6は、ドラムに固定された支持枠40と側板41,42,43で保持された二段目の基板7B,7bと、三段目の基板7C,7cとを正面側から図示したもので、側板41,42,43は各基板の左右の辺を覆って各基板が手前側に倒れないように基板の前面を抑えるほか、基板上における位相差補償層の成膜エリアを画定するコートマスクの作用をもつ。
二段目の基板7B,7b、三段目の基板7C,7cの位置に対応し、図示のように側板41,42に切り込み45,46が形成されている。これにより、二段目の基板7B,7bに成膜された位相差補償層の左辺には二本の凸部が形成され、三段目の基板7C,7cに成膜された位相差補償層の左辺には三本の凸部が形成される。これらの凸部は、それぞれの位相差補償層の表面反射を観察することによって容易に識別することができるから、これらの凸部をマークとして利用し、組み合わせる一対の基板の選択、そして組み合わせるときに互いに90°回転させたかを的確に識別することができる。もちろん側板は各段の基板ごとに個別のものを用いてもよく、また基板の左右の辺を覆う代わりに基板の上下の辺を覆うコートマスクに同じ機能をもたせてもよい。
以上のとおり、本発明の位相差補償素子によれば、個々の薄膜の成膜時に厳密には制御し得ないわずかな成膜条件のバラツキに伴って、膜厚や複屈折率などの物性の偏りが徐々に蓄積されてゆき、最終的には無視できない程度にまで物性が偏ってしまうことを想定し、所期の位相差補償層の半分の膜厚まで共通に成膜した一対の基板を、物性の偏りが相補的に矯正されるように一方を90°回転させて他方と一体化し、トータル的に位相差補償層全体の物性を良好に保つようにしている。この手法は、成膜条件のわずかな違いや、それに伴う物性値の変化を定量的に把握していなくても適用できるという実用的価値があり、単に一般のスパッタ成膜法に限らず、蒸着法やイオンプレーティング法など、種々の成膜法に適用可能である。
また、本発明を実施する上では、必ずしも屈折率が互いに異なる二種類の薄膜を交互に積層させた位相差補償層に限らず、三種類以上の薄膜を積層した位相差補償層を用いることも可能で、位相差補償層を構成する個々の薄膜の屈折率や膜厚、さらにはその積層数は、組み合わせて用いる液晶層の種類に応じて適宜に設定すればよい。実用的には基板、位相差補償層、空気の互いの界面に適数層の反射防止層を設けることが好ましいが、例えば低屈折率材料として安定的に使用されるMgF膜のように、反射防止層を構成する少なくとも一部の薄膜には位相差補償層には使用しない専用の薄膜材料を用いることもできる。もちろん、位相差補償作用のみが目的であればこれらの反射防止層は省略することも可能である。
本発明の位相差補償素子をスパッタ成膜で製造する際に用いられるドラムの外観図である。 一対の基板を一体化するときの説明図である。 本発明を用いた位相差補償素子の二例を示す概略断面図である。 本発明の別の実施例を示す概略断面図である。 本発明に好適な基板の例を示す説明図である。 成膜時に基板にマークを施す例を示す説明図である。 スパッタ装置の概略図である。 比較サンプルの多層構造を示す概略図である。 テストサンプルの多層構造を示す概略図である。 位相差補償素子に入射する光線の説明図である。 入射光線の方位角に関するリターデーションの発生分布特性の概略を示すグラフである。 比較サンプルのリターデーション発生分布特性を示すグラフである。 テストサンプルのリターデーション発生分布特性を示すグラフである。
符号の説明
2 真空チャンバ
6、24 ドラム
7、7A〜7E、7a〜7e 基板
9,10 ターゲット材料
20、30、31、35 位相差補償素子
21 位相差補償層
21a 前半層
21b 後半層
38 マーク

Claims (11)

  1. 透明な基板上に屈折率が互いに異なる少なくとも二種類の薄膜を積層した多層構造の位相差補償層を備え、この位相差補償層を通過する光線に入射角に応じた負のリターデーションを生じさせる位相差補償素子において、
    それぞれの基板の一方の面に前記少なくとも二種類の薄膜を積層することにより前記位相差補償層の略半分の膜厚をもつ多層膜が形成され、入射した光線の方位角に関するリターデーションの発生分布特性が同一傾向を示す第一素子と第二素子とを備え、これらの第一素子と第二素子とが前記発生分布特性が互いに直交するように互いに重ね合わされたことを特徴とする位相差補償素子。
  2. 入射した光線の方位角に関する前記リターデーションの発生分布特性が180°の回転対称パターンをもつことを特徴とする請求項1記載の位相差補償素子。
  3. 前記第一素子と第二素子とが、互いに前記多層膜が形成されていない他方の面で接合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の位相差補償素子。
  4. 前記第一素子及び第二素子の多層膜の最上層に反射防止層が形成されていることを特徴とする請求項3記載の位相差補償素子。
  5. 前記第一素子及び第二素子の基板の前記一方の面に予め反射防止層が形成され、その上に前記多層膜が形成されていることを特徴とする請求項3記載の位相差補償素子。
  6. 前記第一素子と第二素子とが、互いに前記多層膜が形成された側で接合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の位相差補償素子。
  7. 前記第一素子と第二素子の基板の他方の面に反射防止層が形成されていることを特徴とする請求項6記載の位相差補償素子。
  8. 真空チャンバ内に透明な基板と少なくとも二種類の薄膜材料とを収容し、前記薄膜材料から順次に粒子を放射して前記基板に堆積させ、前記基板上に屈折率が互いに異なる少なくとも二種類の薄膜を積層した多層構造の位相差補償層を形成し、前記位相差補償層を通過する光線に入射角に対応した負のリターデーションを生じさせる位相差補償素子の製造方法において、
    前記位相差補償層の略半分の膜厚まで前記少なくとも二種類の薄膜を前記基板の一対に積層してそれぞれ多層膜を形成する第一工程と、この第一工程で得た多層膜形成後の一対の基板を前記真空チャンバ内から取り出し、それぞれの多層膜が入射光線の方位角に関して示すリターデーションの発生分布特性が互いに直交するようにこれらを接合する第二工程とからなることを特徴とする位相差補償素子の製造方法。
  9. 前記第二工程において、前記一対の基板の多層膜が形成されていない面を互いに接合することを特徴とする請求項8記載の位相差補償素子の製造方法。
  10. 前記第二工程において、前記一対の基板が互いの多層膜の表面側で接合することを特徴とする請求項8記載の位相差補償素子の製造方法。
  11. 前記第一工程において、前記一対の基板は前記真空チャンバ内で回転するドラムで保持され、ドラムの回転により同一の軌跡上を移動することを特徴とする請求項8〜10のいずれか記載の位相差補償素子の製造方法。
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