JP2010049141A - 位相差補償板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】視野角による白浮きを防止すると共に耐熱性を改善した位相差補償板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】位相差補償板10は透明基板1上に位相差補償多層膜6が形成されている。位相差補償多層膜6は、互いに同じ一または複数の材料からなり所定の位置における厚さが互いに同じである第1〜第4の無機誘電体膜2〜5を有している。第1の無機誘電体膜2の成膜方向と第2の無機誘電体膜3の成膜方向とは90°の角度を成し、第1の無機誘電体膜2の成膜方向と第3の無機誘電体膜4の成膜方向とは180°の角度を成し、第1の無機誘電体膜の成膜方向と第4の無機誘電体膜5の成膜方向とは270°の角度を成している。
【選択図】図1
【解決手段】位相差補償板10は透明基板1上に位相差補償多層膜6が形成されている。位相差補償多層膜6は、互いに同じ一または複数の材料からなり所定の位置における厚さが互いに同じである第1〜第4の無機誘電体膜2〜5を有している。第1の無機誘電体膜2の成膜方向と第2の無機誘電体膜3の成膜方向とは90°の角度を成し、第1の無機誘電体膜2の成膜方向と第3の無機誘電体膜4の成膜方向とは180°の角度を成し、第1の無機誘電体膜の成膜方向と第4の無機誘電体膜5の成膜方向とは270°の角度を成している。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示装置等に用いられる位相差補償板及びその製造方法に関する。
一般的なECB(Electrically Controlled Birefringence)液晶を用いた液晶表示装置について図10を用いて説明する。図10は、一般的なECB液晶を用いた液晶表示装置を説明するための概略図である。
図10に示すように、液晶表示装置200は、一般的に、光源201と、光源201からの光の出射側に配置されて透過軸と吸収軸とが互いに直交する2枚の偏向板202,203と、これら2枚の偏向板202,203の間に配置された透過型の液晶セル204及び位相差補償板205と、を有して構成されている。
光源201から出射された光は、光源201に近い側の偏向板202を透過して直線偏光となり、液晶セル204で変調されて他方の偏向板203の透過軸方向の成分のみが透過する。
光が液晶セル204を透過する際に、光の波長に対する位相差が0(ゼロ)のときに画像は最も暗くなり、1/2波長のときに直線偏光が90°回転して偏向板203の透過軸方向と一致するため画像は最も明るくなる。
図10に示すように、液晶表示装置200は、一般的に、光源201と、光源201からの光の出射側に配置されて透過軸と吸収軸とが互いに直交する2枚の偏向板202,203と、これら2枚の偏向板202,203の間に配置された透過型の液晶セル204及び位相差補償板205と、を有して構成されている。
光源201から出射された光は、光源201に近い側の偏向板202を透過して直線偏光となり、液晶セル204で変調されて他方の偏向板203の透過軸方向の成分のみが透過する。
光が液晶セル204を透過する際に、光の波長に対する位相差が0(ゼロ)のときに画像は最も暗くなり、1/2波長のときに直線偏光が90°回転して偏向板203の透過軸方向と一致するため画像は最も明るくなる。
ところで、液晶セル204に対して斜めから入射した光は、垂直に入射した光とは異なる位相変調を受けてしまう。このため、一般的に視野角特性として知られているように、液晶セル204を斜めから見ると正面から見る場合とは異なって黒が白く浮いて見える。一般的により斜めから見るほど白浮きの程度は大きくなる。
このような視野角による白浮きを防止するために、垂直配向液晶を用いた液晶表示装置においては厚さ方向に屈折率の異方性を有する負のCプレート(C−plate)の位相差補償板205が用いられる。
負のC−plateとは、位相差補償板の面に沿う方向(x方向)の屈折率をnx、上記面に沿う方向で且つ上記x方向と直交する方向(y方向)の屈折率をny、位相差補償板の厚さ方向(z方向)の屈折率をnzとしたときに、nx=ny>nzの関係を満たすものをいう。
このような位相差補償板の一例が特許文献1に開示されている。
特開平8−75921号公報
このような視野角による白浮きを防止するために、垂直配向液晶を用いた液晶表示装置においては厚さ方向に屈折率の異方性を有する負のCプレート(C−plate)の位相差補償板205が用いられる。
負のC−plateとは、位相差補償板の面に沿う方向(x方向)の屈折率をnx、上記面に沿う方向で且つ上記x方向と直交する方向(y方向)の屈折率をny、位相差補償板の厚さ方向(z方向)の屈折率をnzとしたときに、nx=ny>nzの関係を満たすものをいう。
このような位相差補償板の一例が特許文献1に開示されている。
ところで、大画面の画像を表示するためには、光源から位相差補償板に強い光が照射される。しかしながら、特許文献1に開示されている位相差補償板では有機膜が用いられているので耐熱性及び耐光性に課題があり、その改善が望まれている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、視野角による白浮きを防止すると共に耐熱性及び耐光性を改善した位相差補償板及びその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の位相差補償板及びその製造方法を提供する。
1)透明基板(1)と、前記透明基板上に形成された位相差補償多層膜(6)と、を備え、前記位相差補償多層膜は、互いに同じ一または複数の材料からなり所定の位置における厚さが互いに同じである第1〜第4の無機誘電体膜(2〜5)を有し、前記第1の無機誘電体膜の成膜方向と前記第2の無機誘電体膜の成膜方向とは90°の角度を成し、前記第1の無機誘電体膜の成膜方向と前記第3の無機誘電体膜の成膜方向とは180°の角度を成し、前記第1の無機誘電体膜の成膜方向と前記第4の無機誘電体膜の成膜方向とは270°の角度を成すことを特徴とする位相差補償板(10)。
2)前記第1〜第4の無機誘電体膜(60,70,80,90)は、互いに組成の異なる複数の無機誘電体膜が順に積層された積層構造をそれぞれ有することを特徴とする1)記載の位相差補償板(50)。
3)透明基板(1)に一または複数の無機誘電体材料(21)を所定の角度(φa)で斜方蒸着して、前記透明基板上に一または複数の無機誘電体膜からなる第1の無機誘電体膜(2)を形成する第1のステップと、前記第1のステップの後に、前記透明基板を90°回転させた状態で、前記第1の無機誘電体膜に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度で斜方蒸着して、前記第1の無機誘電体膜上に前記一または複数の無機誘電体膜からなる第2の無機誘電体膜(3)を形成する第2のステップと、前記第2のステップの後に、前記透明基板をさらに90°回転させた状態で、前記第2の無機誘電体膜に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度で斜方蒸着して、前記第2の無機誘電体膜上に前記一または複数の無機誘電体膜からなる第3の無機誘電体膜(4)を形成する第3のステップと、前記第3のステップの後に、前記透明基板をさらに90°回転させた状態で、前記第3の無機誘電体膜に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度で斜方蒸着して、前記第3の無機誘電体膜上に前記一または複数の無機誘電体膜からなる第4の無機誘電体膜(5)を形成し、前記第1〜第4の無機誘電体膜を有する位相差補償多層膜(6)を形成する第4のステップと、を有することを特徴とする位相差補償板(10)の製造方法。
4)前記第1のステップ乃至前記第4のステップにおいて、所定の幅(Wa)を有するスリット(34a)を備えた遮蔽板(34)を介して、前記透明基板に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度でそれぞれ斜方蒸着することを特徴とする3)記載の位相差補償板の製造方法。
1)透明基板(1)と、前記透明基板上に形成された位相差補償多層膜(6)と、を備え、前記位相差補償多層膜は、互いに同じ一または複数の材料からなり所定の位置における厚さが互いに同じである第1〜第4の無機誘電体膜(2〜5)を有し、前記第1の無機誘電体膜の成膜方向と前記第2の無機誘電体膜の成膜方向とは90°の角度を成し、前記第1の無機誘電体膜の成膜方向と前記第3の無機誘電体膜の成膜方向とは180°の角度を成し、前記第1の無機誘電体膜の成膜方向と前記第4の無機誘電体膜の成膜方向とは270°の角度を成すことを特徴とする位相差補償板(10)。
2)前記第1〜第4の無機誘電体膜(60,70,80,90)は、互いに組成の異なる複数の無機誘電体膜が順に積層された積層構造をそれぞれ有することを特徴とする1)記載の位相差補償板(50)。
3)透明基板(1)に一または複数の無機誘電体材料(21)を所定の角度(φa)で斜方蒸着して、前記透明基板上に一または複数の無機誘電体膜からなる第1の無機誘電体膜(2)を形成する第1のステップと、前記第1のステップの後に、前記透明基板を90°回転させた状態で、前記第1の無機誘電体膜に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度で斜方蒸着して、前記第1の無機誘電体膜上に前記一または複数の無機誘電体膜からなる第2の無機誘電体膜(3)を形成する第2のステップと、前記第2のステップの後に、前記透明基板をさらに90°回転させた状態で、前記第2の無機誘電体膜に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度で斜方蒸着して、前記第2の無機誘電体膜上に前記一または複数の無機誘電体膜からなる第3の無機誘電体膜(4)を形成する第3のステップと、前記第3のステップの後に、前記透明基板をさらに90°回転させた状態で、前記第3の無機誘電体膜に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度で斜方蒸着して、前記第3の無機誘電体膜上に前記一または複数の無機誘電体膜からなる第4の無機誘電体膜(5)を形成し、前記第1〜第4の無機誘電体膜を有する位相差補償多層膜(6)を形成する第4のステップと、を有することを特徴とする位相差補償板(10)の製造方法。
4)前記第1のステップ乃至前記第4のステップにおいて、所定の幅(Wa)を有するスリット(34a)を備えた遮蔽板(34)を介して、前記透明基板に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度でそれぞれ斜方蒸着することを特徴とする3)記載の位相差補償板の製造方法。
本発明に係る位相差補償板及びその製造方法によれば、視野角による白浮きを防止すると共に耐熱性及び耐光性を改善できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例である第1実施例〜第3実施例により図1〜図9を用いて説明する。
<第1実施例>
まず、本発明に係る位相差補償板の実施例を第1実施例として図1を用いて説明する。
図1は本発明に係る位相差補償板の実施例を説明するための図である。また、同図中の(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A線における模式的断面図であり、(c)は(a)のA−A線と直交するB−B線における模式的断面図である。
まず、本発明に係る位相差補償板の実施例を第1実施例として図1を用いて説明する。
図1は本発明に係る位相差補償板の実施例を説明するための図である。また、同図中の(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A線における模式的断面図であり、(c)は(a)のA−A線と直交するB−B線における模式的断面図である。
図1に示すように、位相差補償板10は、ガラス基板等の透明基板1と、透明基板1上に順次積層された第1〜第4の無機誘電体膜2,3,4,5を有する位相差補償多層膜6と、位相差補償多層膜6上に形成された第1の反射防止膜7と、透明基板1における位相差補償多層膜6が形成されている面とは反対側の面に形成された第2の反射防止膜8と、を有して構成されている。
第1〜第4の無機誘電体膜2〜5はいずれも同じ無機誘電体材料からなり、透明基板1の中心C1における各膜2〜5の厚さは同じである。
無機誘電体材料は一般的に有機材料に比べて耐熱性及び耐光性が優れる。
第1〜第4の無機誘電体膜2〜5の材料としては、シリコン酸化物(例えばSiO2),アルミニウム酸化物(例えばAl2O3),チタン酸化物(例えばTiO2),またはタンタル酸化物(例えばTa2O5)等の無機誘電体材料を用いることができる。また、これら無機誘電体材料を組み合わせて用いてもよい。
また、第1〜第4の無機誘電体膜2〜5はそれぞれ厚さの面内分布を有するが、位相差補償多層膜6としての厚さは面内で均一である。
第1実施例では、第1〜第4の無機誘電体膜2〜5をそれぞれSiO2膜とし、透明基板1の中心C1における各膜2〜5の厚さをそれぞれ250nmとした。
無機誘電体材料は一般的に有機材料に比べて耐熱性及び耐光性が優れる。
第1〜第4の無機誘電体膜2〜5の材料としては、シリコン酸化物(例えばSiO2),アルミニウム酸化物(例えばAl2O3),チタン酸化物(例えばTiO2),またはタンタル酸化物(例えばTa2O5)等の無機誘電体材料を用いることができる。また、これら無機誘電体材料を組み合わせて用いてもよい。
また、第1〜第4の無機誘電体膜2〜5はそれぞれ厚さの面内分布を有するが、位相差補償多層膜6としての厚さは面内で均一である。
第1実施例では、第1〜第4の無機誘電体膜2〜5をそれぞれSiO2膜とし、透明基板1の中心C1における各膜2〜5の厚さをそれぞれ250nmとした。
また、第1〜第4の無機誘電体膜2,3,4,5は、第2の反射防止膜7側から見たときの透明基板1に対する各膜の成膜方向が順次90°ずつ異なって形成されている。
なお、説明をわかりやすくするために、各膜2,3,4,5の成膜方向を、図1(a)では矢印yb,xa,ya,xbで模式的に示しており、図1(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
なお、説明をわかりやすくするために、各膜2,3,4,5の成膜方向を、図1(a)では矢印yb,xa,ya,xbで模式的に示しており、図1(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
第1実施例では、図1(a)に示すように、第2の反射防止膜7側から第1〜第4の無機誘電体膜2,3,4,5を見たときに、第1の無機誘電体膜2の成膜方向を、透明基板1のオリフラ1aに向かう方向(紙面の下方向)であるybとし、第2の無機誘電体膜3の成膜方向を、ybに対して右に90°回転させた方向(紙面の右方向)であるxaとし、第3の無機誘電体膜4の成膜方向を、xaに対して右に90°回転させた方向(紙面の上方向)であるyaとし、第4の無機誘電体膜5の成膜方向を、yaに対して右に90°回転させた方向(紙面の左方向)であるxbとした。
なお、第1〜第4の無機誘電体膜2,3,4,5とその成膜方向yb,xa,ya,xbとの関係は第1実施例に限定されるものではない。例えば、第1〜第4の無機誘電体膜2,3,4,5の成膜方向をyb,xb,ya,xaの順としてもよいし、また、xa,xb,ya,ybの順としてもよいし、また、これら以外の順としてもよい。
なお、第1〜第4の無機誘電体膜2,3,4,5とその成膜方向yb,xa,ya,xbとの関係は第1実施例に限定されるものではない。例えば、第1〜第4の無機誘電体膜2,3,4,5の成膜方向をyb,xb,ya,xaの順としてもよいし、また、xa,xb,ya,ybの順としてもよいし、また、これら以外の順としてもよい。
<第2実施例>
次に、上述した位相差補償板10の製造方法の実施例を第2実施例として図2〜図6を用いて説明する。
図2は、本発明に係る位相差補償板の製造方法の実施例を説明するための図である。また、同図中の(a)は透明基板に第1〜第4の無機誘電体膜を斜方蒸着するための真空蒸着装置20の概略図であり(a)中の挿入図は回転角度θaを説明するための図である。また(b)は(a)の矢視S1から見たときの真空蒸着装置20の側面図である。
図3〜図6は、透明基板を順次90°回転させて第1〜第4の無機誘電体膜を順次斜方蒸着した各過程の状態を示す模式図であり、各図中の(a)〜(c)は図1の(a)〜(c)にそれぞれ対応するものである。
なお、図1と同じ構成部については説明をわかりやすくするために同じ符号を付す。
次に、上述した位相差補償板10の製造方法の実施例を第2実施例として図2〜図6を用いて説明する。
図2は、本発明に係る位相差補償板の製造方法の実施例を説明するための図である。また、同図中の(a)は透明基板に第1〜第4の無機誘電体膜を斜方蒸着するための真空蒸着装置20の概略図であり(a)中の挿入図は回転角度θaを説明するための図である。また(b)は(a)の矢視S1から見たときの真空蒸着装置20の側面図である。
図3〜図6は、透明基板を順次90°回転させて第1〜第4の無機誘電体膜を順次斜方蒸着した各過程の状態を示す模式図であり、各図中の(a)〜(c)は図1の(a)〜(c)にそれぞれ対応するものである。
なお、図1と同じ構成部については説明をわかりやすくするために同じ符号を付す。
図2に示すように、透明基板1に第1〜第4の無機誘電体膜2〜5を成膜するための真空蒸着装置20は、所定の蒸着材料21が収容された蒸着源22と、蒸着源22の上方に所定の距離を有して配置され透明基板1を保持する基板保持部24と、を図示しない真空チャンバ内に有している。
蒸着材料21は抵抗加熱や電子ビーム加熱等によって加熱されて蒸発する。
基板保持部24は所定の回転角度θaに回転されてその角度を維持することが可能である。
また、基板保持部24は、透明基板1の表面に対する垂線C3と蒸着源22の中心線C2との成す角度である斜方蒸着角度φaが所定の角度になるように調整することができる。
蒸着材料21は抵抗加熱や電子ビーム加熱等によって加熱されて蒸発する。
基板保持部24は所定の回転角度θaに回転されてその角度を維持することが可能である。
また、基板保持部24は、透明基板1の表面に対する垂線C3と蒸着源22の中心線C2との成す角度である斜方蒸着角度φaが所定の角度になるように調整することができる。
次に、上述した真空蒸着装置20を用いて透明基板1に第1〜第4の無機誘電体膜2〜5を順次成膜する方法について図2と共に図3〜図6を用いて説明する。
図2に示すように、まず、真空蒸着装置20の基板保持部24に、透明基板1をその中心C1が蒸着源22の中心線C2上に位置するように保持する。
第2実施例では、蒸着材料21にSiO2を用い、オリフラ1aを蒸着源22側(図2における下側)にしたときの回転角度θaを0(ゼロ)°と定義する。
また、第2実施例では斜方蒸着角度φaを80°とした。
第2実施例では、蒸着材料21にSiO2を用い、オリフラ1aを蒸着源22側(図2における下側)にしたときの回転角度θaを0(ゼロ)°と定義する。
また、第2実施例では斜方蒸着角度φaを80°とした。
次に、真空蒸着装置20のチャンバ内を所定の真空度まで減圧した後、蒸着材料21を加熱して透明基板1の表面に蒸着材料21を斜方蒸着する。
これにより、図3に示すように、透明基板1の表面に第1の無機誘電体膜2が形成される。
なお、図3において、第1の無機誘電体膜2の成膜方向を(a)では矢印ybで模式的に示しており、(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
第2実施例では透明基板1の中心C1における第1の無機誘電体膜2の厚さを250nmとした。
これにより、図3に示すように、透明基板1の表面に第1の無機誘電体膜2が形成される。
なお、図3において、第1の無機誘電体膜2の成膜方向を(a)では矢印ybで模式的に示しており、(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
第2実施例では透明基板1の中心C1における第1の無機誘電体膜2の厚さを250nmとした。
ところで、斜方蒸着では、蒸着源と基板との距離が基板面内で異なるため、蒸着源との距離が短い領域ほど基板に成膜される膜の厚さは厚くなる。
従って、第1の無機誘電体膜2は、オリフラ1aに最も近い側が最も厚く、オリフラ1aとの距離が長くなるに従って薄くなり、オリフラ1aに最も遠い側が最も薄くなるという厚さの面内分布を有する。
従って、第1の無機誘電体膜2は、オリフラ1aに最も近い側が最も厚く、オリフラ1aとの距離が長くなるに従って薄くなり、オリフラ1aに最も遠い側が最も薄くなるという厚さの面内分布を有する。
次に、チャンバ内を減圧状態に保持したまま、透明基板1を、中心C1を中心にして90°回転(θa=90°)させて、第1の無機誘電体膜2の表面に蒸着材料21を斜方蒸着する。なお、斜方蒸着角度φaは一定(80°)である。
これにより、図4に示すように、第1の無機誘電体膜2の表面に第2の無機誘電体膜3が形成される。透明基板1の中心C1における第2の無機誘電体膜3の厚さは250nmである。
なお、図4において、第2の無機誘電体膜3の成膜方向を(a)では矢印xaで模式的に示しており、(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
第2の無機誘電体膜3は、上述した理由と同様の理由により、図4(a)に示すようにオリフラ1aを左側にしたときに、透明基板1の最も下側(蒸着源22に最も近い側)が最も厚く、上にいくに従って薄くなり、最も上側(蒸着源22に最も遠い側)が最も薄くなる。
これにより、図4に示すように、第1の無機誘電体膜2の表面に第2の無機誘電体膜3が形成される。透明基板1の中心C1における第2の無機誘電体膜3の厚さは250nmである。
なお、図4において、第2の無機誘電体膜3の成膜方向を(a)では矢印xaで模式的に示しており、(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
第2の無機誘電体膜3は、上述した理由と同様の理由により、図4(a)に示すようにオリフラ1aを左側にしたときに、透明基板1の最も下側(蒸着源22に最も近い側)が最も厚く、上にいくに従って薄くなり、最も上側(蒸着源22に最も遠い側)が最も薄くなる。
次に、チャンバ内を減圧状態に保持したまま、透明基板1を、中心C1を中心にしてさらに90°回転(θa=180°)させて、第2の無機誘電体膜3の表面に蒸着材料21を斜方蒸着する。なお、斜方蒸着角度φaは一定(80°)である。
これにより、図5に示すように、第2の無機誘電体膜3の表面に第3の無機誘電体膜4が形成される。透明基板1の中心C1における第3の無機誘電体膜4の厚さは250nmである。
なお、図5において、第3の無機誘電体膜4の成膜方向を(a)では矢印yaで模式的に示しており、(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
第3の無機誘電体膜4は、上述した理由と同様の理由により、オリフラ1aに最も遠い側(蒸着源22に最も近い側)が最も厚く、オリフラ1aとの距離が短くなるに従って薄くなり、オリフラ1aに最も近い側(蒸着源22に最も遠い側)が最も薄くなる。
これにより、図5に示すように、第2の無機誘電体膜3の表面に第3の無機誘電体膜4が形成される。透明基板1の中心C1における第3の無機誘電体膜4の厚さは250nmである。
なお、図5において、第3の無機誘電体膜4の成膜方向を(a)では矢印yaで模式的に示しており、(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
第3の無機誘電体膜4は、上述した理由と同様の理由により、オリフラ1aに最も遠い側(蒸着源22に最も近い側)が最も厚く、オリフラ1aとの距離が短くなるに従って薄くなり、オリフラ1aに最も近い側(蒸着源22に最も遠い側)が最も薄くなる。
次に、チャンバ内を減圧状態に保持したまま、透明基板1を、中心C1を中心にしてさらに90°回転(θa=270°)させて、第3の無機誘電体膜4の表面に蒸着材料21を斜方蒸着する。なお、斜方蒸着角度φaは一定(80°)である。
これにより、図6に示すように、第3の無機誘電体膜4の表面に第4の無機誘電体膜5が形成される。透明基板1の中心C1における第4の無機誘電体膜5の厚さは250nmである。
なお、図6において、第4の無機誘電体膜5の成膜方向を(a)では矢印xbで模式的に示しており、(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
第4の無機誘電体膜5は、上述した理由と同様の理由により、図6(a)に示すようにオリフラ1aを右側にしたときに、透明基板1の最も下側(蒸着源22に最も近い側)が最も厚く、上にいくに従って薄くなり、最も上側(蒸着源22に最も遠い側)が最も薄くなる。
これにより、図6に示すように、第3の無機誘電体膜4の表面に第4の無機誘電体膜5が形成される。透明基板1の中心C1における第4の無機誘電体膜5の厚さは250nmである。
なお、図6において、第4の無機誘電体膜5の成膜方向を(a)では矢印xbで模式的に示しており、(b)及び(c)では斜線の方向でそれぞれ模式的に示している。
第4の無機誘電体膜5は、上述した理由と同様の理由により、図6(a)に示すようにオリフラ1aを右側にしたときに、透明基板1の最も下側(蒸着源22に最も近い側)が最も厚く、上にいくに従って薄くなり、最も上側(蒸着源22に最も遠い側)が最も薄くなる。
上述した手順により、透明基板1上に順次積層された第1〜第4の無機誘電体膜2〜5を有する位相差補償多層膜6が形成される。
第1〜第4の無機誘電体膜2〜5は、斜方蒸着により形成されるためそれぞれ厚さの面内分布を有するが、第1の無機誘電体膜2と第3の無機誘電体膜4とによって互いの厚さ分布を相殺し、第2の無機誘電体膜3と第4の無機誘電体膜5とによって互いの厚さ分布を相殺するため、位相差補償多層膜6の厚さとしては面内で均一である。
第1〜第4の無機誘電体膜2〜5は、斜方蒸着により形成されるためそれぞれ厚さの面内分布を有するが、第1の無機誘電体膜2と第3の無機誘電体膜4とによって互いの厚さ分布を相殺し、第2の無機誘電体膜3と第4の無機誘電体膜5とによって互いの厚さ分布を相殺するため、位相差補償多層膜6の厚さとしては面内で均一である。
その後、周知の方法により、位相差補償多層膜6上に第1の反射防止膜7を形成し、透明基板1の積層方向とは反対側の面に第2の反射防止膜8を形成することによって、図1に示した位相差補償板10を得る。
ところで、位相差補償膜の膜面に沿う方向の位相差はΔn×dで表すことができる。
位相差補償膜の膜面に沿う方向(x方向)の屈折率をnx、上記膜面に沿う方向で且つ上記x方向と直交する方向(y方向)の屈折率をny、位相差補償膜の厚さ方向(z方向)の屈折率をnzとしたときに、Δn=(nx−ny)は位相差補償膜の膜面に沿う方向の屈折率の異方性であり、dは位相差補償膜の厚さである。
また、位相差補償膜の厚さ方向の位相差Rthは、膜面に沿う方向の屈折率の平均値と厚み方向の屈折率の差と厚みの積:
Rth={nz−(nx+ny)/2}×dで表すことができる。
また、一般的に、斜方蒸着角度φaが大きいほど、斜方蒸着により成膜された膜のΔnは大きくなる。即ちnxとnyの差が大きくなる。それに加えて、その膜面に沿う方向の屈折率の平均に対して厚み方向の屈折率nzが小さくなる。
そこで、第1〜第4の無機誘電体膜において、それぞれ十分な厚さ方向の位相差Rthを得るためには斜方蒸着角度φaを大きくすればよいが、そうすると上述した理由により、厚さの面内分布が生じる。
位相差補償膜の膜面に沿う方向(x方向)の屈折率をnx、上記膜面に沿う方向で且つ上記x方向と直交する方向(y方向)の屈折率をny、位相差補償膜の厚さ方向(z方向)の屈折率をnzとしたときに、Δn=(nx−ny)は位相差補償膜の膜面に沿う方向の屈折率の異方性であり、dは位相差補償膜の厚さである。
また、位相差補償膜の厚さ方向の位相差Rthは、膜面に沿う方向の屈折率の平均値と厚み方向の屈折率の差と厚みの積:
Rth={nz−(nx+ny)/2}×dで表すことができる。
また、一般的に、斜方蒸着角度φaが大きいほど、斜方蒸着により成膜された膜のΔnは大きくなる。即ちnxとnyの差が大きくなる。それに加えて、その膜面に沿う方向の屈折率の平均に対して厚み方向の屈折率nzが小さくなる。
そこで、第1〜第4の無機誘電体膜において、それぞれ十分な厚さ方向の位相差Rthを得るためには斜方蒸着角度φaを大きくすればよいが、そうすると上述した理由により、厚さの面内分布が生じる。
また、負のC−plateの特性を得るためには、位相差補償多層膜6としては膜面に沿う方向の位相差が0(ゼロ)または0に近い値、例えば0.5nm以下にしなければならない。この膜面に沿う方向の位相差が大きく残ってしまうと垂直入射光の偏光が変化してしまい、例えば黒表示の際に黒が沈みきれずに明るくなってしまうなどの不具合が生じる。この残ってしまった膜面に沿う方向の位相差を残留位相差と称す。
しかしながら、透明基板1上に第1の無機誘電体膜2を成膜(θ=0°)し、透明基板1を180°(θ=180°)回転させて第3の無機誘電体膜4を成膜するだけでは、厚さの面内分布が互いに相殺されて位相差補償多層膜の厚さとしては面内で均一になるものの、膜面に沿う方向の位相差が相殺されないため、残留位相差を0.5nm以下にすることは難しい。
また、透明基板1上に第1の無機誘電体膜2を成膜(θ=0°)し、透明基板1を90°(θ=90°)回転させて第2の無機誘電体膜3を成膜するだけでは、膜面に沿う方向の位相差はある程度互いに相殺されるものの、厚さの面内分布が相殺されないため、残留位相差を0.5nm以下にすることは難しい。
また、透明基板1上に第1の無機誘電体膜2を成膜(θ=0°)し、透明基板1を90°(θ=90°)回転させて第2の無機誘電体膜3を成膜するだけでは、膜面に沿う方向の位相差はある程度互いに相殺されるものの、厚さの面内分布が相殺されないため、残留位相差を0.5nm以下にすることは難しい。
そこで、第2実施例では、上述したように、透明基板1の中心C1を中心にして回転角度θaを90°ずつ替えて4方向からそれぞれ同じ無機誘電体材料を中心C1の厚さが同じになるように透明基板1に斜方蒸着することにより、屈折率の異方性及び厚さの面内分布をそれぞれ相殺することができるので、位相差補償多層膜6の残留位相差を0.5nm以下、例えば0.3nm以下にすることができる。
これにより、負のCプレート(C−plate)の位相差補償板10が得られるので、視野角による白浮きを防止することができる。
これにより、負のCプレート(C−plate)の位相差補償板10が得られるので、視野角による白浮きを防止することができる。
ここで、第2実施例の位相差補償板の製造方法により作製した第1実施例の位相差補償板10におけるRth及び面内の位相差を調べた。
また、比較のために、透明基板1上に第1の無機誘電体膜2(θ=0°)及び第3の無機誘電体膜4(θ=180°)のみを順次成膜したものを比較例1とし、透明基板1上に第1の無機誘電体膜2(θ=0°)及び第2の無機誘電体膜3(θ=90°)のみを順次成膜したものを比較例2として、それぞれのRthの面内分布及び残留位相差の最大値を調べた。
偏光解析装置を用いて測定を行った。残留位相差の最大値はこの装置により多点測定を行なった結果から求めた。また、Rthは位相差補償板への垂直入射光(0°)の位相差と複数の角度の斜め入射光(例えば、10°、30°)の位相差を測定し、その近似曲線から得られる90°の場合の位相差と等価である。この多点測定を行なってRthの面内分布を求めた。
また、比較のために、透明基板1上に第1の無機誘電体膜2(θ=0°)及び第3の無機誘電体膜4(θ=180°)のみを順次成膜したものを比較例1とし、透明基板1上に第1の無機誘電体膜2(θ=0°)及び第2の無機誘電体膜3(θ=90°)のみを順次成膜したものを比較例2として、それぞれのRthの面内分布及び残留位相差の最大値を調べた。
偏光解析装置を用いて測定を行った。残留位相差の最大値はこの装置により多点測定を行なった結果から求めた。また、Rthは位相差補償板への垂直入射光(0°)の位相差と複数の角度の斜め入射光(例えば、10°、30°)の位相差を測定し、その近似曲線から得られる90°の場合の位相差と等価である。この多点測定を行なってRthの面内分布を求めた。
その結果、Rthの面内分布は、比較例1が349nm±6%、比較例2が360nm±15%であったのに対し、第1実施例では353nm±5%と良好な結果を得た。
また、残留位相差の最大値は、比較例1が20nm、比較例2が1.89nmであったのに対し、第1実施例では0.24nmと良好な結果を得た。
これらの結果から、比較例1では、膜厚が均一なためRthの面内分布は小さく抑えられるが、面内の位相差を相殺できていないため残留位相差が大きい。また、比較例2では、膜厚の分布が影響してRthの面内分布が大きく、面内の位相差をある程度相殺できているが、やはり膜厚の分布の影響で残留位相差も大きめである。実施例1の方法が有効であることが確認された。
また、残留位相差の最大値は、比較例1が20nm、比較例2が1.89nmであったのに対し、第1実施例では0.24nmと良好な結果を得た。
これらの結果から、比較例1では、膜厚が均一なためRthの面内分布は小さく抑えられるが、面内の位相差を相殺できていないため残留位相差が大きい。また、比較例2では、膜厚の分布が影響してRthの面内分布が大きく、面内の位相差をある程度相殺できているが、やはり膜厚の分布の影響で残留位相差も大きめである。実施例1の方法が有効であることが確認された。
<第3実施例>
次に、上述した位相差補償板10の製造方法の他の実施例を第3実施例として図7及び図8を用いて説明する。
図7は、本発明に係る位相差補償板の製造方法の他の実施例を説明するための図である。また、同図中の(a)は透明基板に第1〜第4の無機誘電体膜を斜方蒸着するための真空蒸着装置30の概略図であり、(b)は(a)の基板保持部40を拡大した平面図、(c)は(b)の矢視S2から見たときの基板保持部40の側面図である。
図8は、図7の真空蒸着装置30を用いて透明基板に第1〜第4の無機誘電体膜を斜方蒸着する方法を説明するための図である。また、同図中の(a)は遮蔽板34側から透明基板1を見たときの透視平面図、(b)は(a)の矢視S3から見たときの側面図、(c)は(a)の矢視S4から見たときの上面図である。
なお、図1〜図6と同じ構成部については、説明をわかりやすくするために同じ符号を付す。
次に、上述した位相差補償板10の製造方法の他の実施例を第3実施例として図7及び図8を用いて説明する。
図7は、本発明に係る位相差補償板の製造方法の他の実施例を説明するための図である。また、同図中の(a)は透明基板に第1〜第4の無機誘電体膜を斜方蒸着するための真空蒸着装置30の概略図であり、(b)は(a)の基板保持部40を拡大した平面図、(c)は(b)の矢視S2から見たときの基板保持部40の側面図である。
図8は、図7の真空蒸着装置30を用いて透明基板に第1〜第4の無機誘電体膜を斜方蒸着する方法を説明するための図である。また、同図中の(a)は遮蔽板34側から透明基板1を見たときの透視平面図、(b)は(a)の矢視S3から見たときの側面図、(c)は(a)の矢視S4から見たときの上面図である。
なお、図1〜図6と同じ構成部については、説明をわかりやすくするために同じ符号を付す。
図7(a)に示すように、透明基板1に第1〜第4の無機誘電体膜2〜5を斜方蒸着するための真空蒸着装置30は、所定の蒸着材料31が収容された蒸着源32と、蒸着源32の上方に所定の距離を有して配置され透明基板1を保持する基板保持部40と、蒸着源32と基板保持部40との間に設けられ所定の幅Waを有するスリット34aを備えた遮蔽板34と、イオン銃等のイオンアシスト部35と、を図示しない真空チャンバ内に有して構成されている。
蒸着材料31は抵抗加熱や電子ビーム加熱等によって加熱されて蒸発する。
基板保持部40は透明基板1がスリット34aを横切るように公転する。
なお、図7(a)では、説明をわかりやすくするために基板保持部40を1つだけ示しているが、公転軌道上に複数の基板保持部40を配置するようにしてもよい。
蒸着材料31は抵抗加熱や電子ビーム加熱等によって加熱されて蒸発する。
基板保持部40は透明基板1がスリット34aを横切るように公転する。
なお、図7(a)では、説明をわかりやすくするために基板保持部40を1つだけ示しているが、公転軌道上に複数の基板保持部40を配置するようにしてもよい。
図7(b)及び(c)に示すように、基板保持部40は、透明基板1を保持する回転テーブル41と、回転テーブル41を回転自在に保持する保持板42と、保持板42を支持する支持部43と、支持部43を固定する基台44と、を有して構成されている。
回転テーブル41は、透明基板1のオリフラ1aを位置決めするための位置決め部45を有している。
そして、透明基板1のオリフラ1aを位置決め部45に当接させて、透明基板1を回転テーブル41で保持することにより、透明基板1の中心C1を蒸着源32の中心線C3上に位置決めし、かつ、透明基板1を回転テーブル41と共に中心C1を中心に所定の回転角度θbに回転させることができる。
そして、透明基板1のオリフラ1aを位置決め部45に当接させて、透明基板1を回転テーブル41で保持することにより、透明基板1の中心C1を蒸着源32の中心線C3上に位置決めし、かつ、透明基板1を回転テーブル41と共に中心C1を中心に所定の回転角度θbに回転させることができる。
保持板42は、固定端46及び可動端47によって支持部43に支持されている。可動端47はストッパ48を有している。
支持部43は円弧状の開口部43aを有しており、可動端47は開口部43aを自在に移動することができる。
そして、図7(c)に示すように、ストッパ48を緩めて可動端47を所定の位置まで移動することにより、保持板42は固定端46を中心にして回転する。その後、ストッパ48を締めることにより、図8(b)に示す透明基板1の表面に対する垂線C3と蒸着源32の中心線C3との成す角度である斜方蒸着角度φbを所望の角度に固定することができる。
支持部43は円弧状の開口部43aを有しており、可動端47は開口部43aを自在に移動することができる。
そして、図7(c)に示すように、ストッパ48を緩めて可動端47を所定の位置まで移動することにより、保持板42は固定端46を中心にして回転する。その後、ストッパ48を締めることにより、図8(b)に示す透明基板1の表面に対する垂線C3と蒸着源32の中心線C3との成す角度である斜方蒸着角度φbを所望の角度に固定することができる。
次に、上述した真空蒸着装置30を用いて透明基板1に第1〜第4の無機誘電体膜2〜5を成膜する方法について図7と共に図8を用いて説明する。
図7に示すように、まず、真空蒸着装置30の基板保持部40の回転テーブル41に、透明基板1を、オリフラ1aを位置決め部45に当接させて保持する。
これにより、透明基板1の中心C1は蒸着源32の中心線C3上に位置決めされる。
第3実施例では、蒸着材料31にSiO2を用い、オリフラ1aを蒸着源32側(図7における下側)にしたときの回転角度θbを0(ゼロ)°と定義する。
また、第3実施例では斜方蒸着角度φb{図8(c)参照}を80°とした。
これにより、透明基板1の中心C1は蒸着源32の中心線C3上に位置決めされる。
第3実施例では、蒸着材料31にSiO2を用い、オリフラ1aを蒸着源32側(図7における下側)にしたときの回転角度θbを0(ゼロ)°と定義する。
また、第3実施例では斜方蒸着角度φb{図8(c)参照}を80°とした。
次に、真空蒸着装置30のチャンバ内を所定の真空度まで減圧した後、蒸着材料31を加熱すると共にイオンアシスト部35を動作させて、透明基板1の表面に蒸着材料31をイオンアシストさせながら斜方蒸着する。
これにより、透明基板1の表面に第1の無機誘電体膜2(図3参照)が形成される。透明基板1の中心C1における第1の無機誘電体膜2の厚さは250nmである。
これにより、透明基板1の表面に第1の無機誘電体膜2(図3参照)が形成される。透明基板1の中心C1における第1の無機誘電体膜2の厚さは250nmである。
ここで、第3実施例における斜方蒸着方法について図8を用いて詳述する。
図8に示すように、蒸着源32から蒸発した蒸着材料31は、遮蔽板34で遮蔽され、一部がスリット34aを通って透明基板1の表面に斜方蒸着される。
スリット34aの幅Waに応じてその幅Wa方向の成膜角度γの範囲を限定することができるので、第1の無機誘電体膜2の位相差の面内分布を第2実施例よりもさらに改善することができる。
図8に示すように、蒸着源32から蒸発した蒸着材料31は、遮蔽板34で遮蔽され、一部がスリット34aを通って透明基板1の表面に斜方蒸着される。
スリット34aの幅Waに応じてその幅Wa方向の成膜角度γの範囲を限定することができるので、第1の無機誘電体膜2の位相差の面内分布を第2実施例よりもさらに改善することができる。
その後は、透明基板1を回転テーブル41と共に90°ずつ順次回転させ、蒸着材料31を、遮蔽板34のスリット34aを通して透明基板1の表面に順次斜方蒸着することにより、第1の無機誘電体膜2上に第2〜4の無機誘電体膜3〜5を順次成膜する。
さらに、周知の方法により、第4の無機誘電体膜5上に第1の反射防止膜7を形成し、透明基板1の積層方向とは反対側の面に第2の反射防止膜8を形成することによって、図1に示した位相差補償板10を得る。
以上、詳述したように、本発明に係る位相差補償板及びその製造方法によれば、位相差補償膜として耐熱性及び耐光性に優れる無機誘電体膜を用いることにより、大画面の画像を表示するために光源から位相差補償板に強い光を照射することが可能になる。
また、本発明に係る位相差補償板及びその製造方法によれば、透明基板の中心を中心にして回転角度を90°ずつ替えて4方向からそれぞれ同じ無機誘電体材料を透明基板の中心の厚さが同じになるように透明基板に斜方蒸着することにより、膜面に沿う方向の位相差及び厚さの面内分布がそれぞれ相殺されるので、位相差補償多層膜としての残留位相差を0.5nm以下にすることができる。
これにより、負のCプレート(C−plate)の位相差補償板が得られ、視野角による白浮きを防止することができる。
また、本発明に係る位相差補償板及びその製造方法によれば、透明基板の中心を中心にして回転角度を90°ずつ替えて4方向からそれぞれ同じ無機誘電体材料を透明基板の中心の厚さが同じになるように透明基板に斜方蒸着することにより、膜面に沿う方向の位相差及び厚さの面内分布がそれぞれ相殺されるので、位相差補償多層膜としての残留位相差を0.5nm以下にすることができる。
これにより、負のCプレート(C−plate)の位相差補償板が得られ、視野角による白浮きを防止することができる。
<第4実施例>
次に、本発明に係る位相差補償板の他の実施例を第4実施例として図9を用いて説明する。
図9は第4実施例を説明するための模式的断面図であり、図1(b)に対応するものである。
なお、図1〜図8と同じ構成部については説明をわかりやすくするために同じ符号を付す。
次に、本発明に係る位相差補償板の他の実施例を第4実施例として図9を用いて説明する。
図9は第4実施例を説明するための模式的断面図であり、図1(b)に対応するものである。
なお、図1〜図8と同じ構成部については説明をわかりやすくするために同じ符号を付す。
第1実施例では、第1〜第4の無機誘電体膜2,3,4,5をそれぞれSiO2からなる単層膜としたが、第4実施例では、第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90をそれぞれ互いに組成の異なる無機誘電体膜が交互に積層された多層膜としている。
図9に示すように、位相差補償板50は、透明基板1と、透明基板1上に順次積層された第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90を有する位相差補償多層膜100と、位相差補償多層膜100上に形成された第1の反射防止膜7と、透明基板1の積層方向とは反対側の面に形成された第2の反射防止膜8と、を有して構成されている。
第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90は、いずれも透明基板1の中心C1における厚さが同じである。
第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90の材料としては、シリコン酸化物(例えばSiO2),アルミニウム酸化物(例えばAl2O3),チタン酸化物(例えばTiO2),またはタンタル酸化物(例えばTa2O5)等の無機誘電体材料を用いることができる。
第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90の材料としては、シリコン酸化物(例えばSiO2),アルミニウム酸化物(例えばAl2O3),チタン酸化物(例えばTiO2),またはタンタル酸化物(例えばTa2O5)等の無機誘電体材料を用いることができる。
例えば、第1の無機誘電体膜60は、Ta2O5膜61とSiO2膜62とが交互に積層された8層構造を有する。
Ta2O5膜61及びSiO2膜62は、回転角度θaまたはθb{例えば0(ゼロ)°}及び斜方蒸着角度φaまたはφb(例えば80°)を一定にして、所定の蒸着材料(Ta2O5,SiO2)を透明基板1に交互に斜方蒸着することにより形成される。
Ta2O5膜61及びSiO2膜62は、回転角度θaまたはθb{例えば0(ゼロ)°}及び斜方蒸着角度φaまたはφb(例えば80°)を一定にして、所定の蒸着材料(Ta2O5,SiO2)を透明基板1に交互に斜方蒸着することにより形成される。
また、第2の無機誘電体膜70は、Ta2O5膜71とSiO2膜72とが交互に積層された8層構造を有する。
Ta2O5膜71及びSiO2膜72は、回転角度θaまたはθb{例えば90°}及び斜方蒸着角度φaまたはφb(例えば80°)を一定にして、所定の蒸着材料(Ta2O5,SiO2)を透明基板1に交互に斜方蒸着することにより形成される。
Ta2O5膜71及びSiO2膜72は、回転角度θaまたはθb{例えば90°}及び斜方蒸着角度φaまたはφb(例えば80°)を一定にして、所定の蒸着材料(Ta2O5,SiO2)を透明基板1に交互に斜方蒸着することにより形成される。
また、第3の無機誘電体膜80は、Ta2O5膜81とSiO2膜82とが交互に積層された8層構造を有する。
Ta2O5膜81及びSiO2膜82は、回転角度θaまたはθb{例えば180°}及び斜方蒸着角度φaまたはφb(例えば80°)を一定にして、所定の蒸着材料(Ta2O5,SiO2)を透明基板1に交互に斜方蒸着することにより形成される。
Ta2O5膜81及びSiO2膜82は、回転角度θaまたはθb{例えば180°}及び斜方蒸着角度φaまたはφb(例えば80°)を一定にして、所定の蒸着材料(Ta2O5,SiO2)を透明基板1に交互に斜方蒸着することにより形成される。
また、第4の無機誘電体膜90は、Ta2O5膜91とSiO2膜92とが交互に積層された8層構造を有する。
Ta2O5膜91及びSiO2膜92は、回転角度θaまたはθb{例えば270°}及び斜方蒸着角度φaまたはφb(例えば80°)を一定にして、所定の蒸着材料(Ta2O5,SiO2)を透明基板1に交互に斜方蒸着することにより形成される。
Ta2O5膜91及びSiO2膜92は、回転角度θaまたはθb{例えば270°}及び斜方蒸着角度φaまたはφb(例えば80°)を一定にして、所定の蒸着材料(Ta2O5,SiO2)を透明基板1に交互に斜方蒸着することにより形成される。
第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90は、上述した第2実施例または第3実施例の位相差補償板の製造方法と同様の製造方法を用いて形成することができる。
第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90において、各Ta2O5膜61,71,81,91及び各SiO2膜62,72,82,92の厚さは、それぞれ、これら膜を透過する光の波長λよりも十分に薄くすることが望ましい。
実施例4では、各無機誘電体膜60,70,80,90の界面における多重反射を抑える構造として、各無機誘電体膜60,70,80,90の光学膜厚を波長に対して充分短くして積層させた。例えば光学膜厚が約(1/10)×λとなるように、各Ta2O5膜61,71,81,91の物理膜厚をそれぞれ26nmとし、各SiO2膜62,72,82,92の物理膜厚をそれぞれ37nmとした。
なお、第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90は、上述した理由と同様の理由によりそれぞれ厚さの面内分布を有するが、位相差補償多層膜100の厚さとしては面内で均一になる。
実施例4では、各無機誘電体膜60,70,80,90の界面における多重反射を抑える構造として、各無機誘電体膜60,70,80,90の光学膜厚を波長に対して充分短くして積層させた。例えば光学膜厚が約(1/10)×λとなるように、各Ta2O5膜61,71,81,91の物理膜厚をそれぞれ26nmとし、各SiO2膜62,72,82,92の物理膜厚をそれぞれ37nmとした。
なお、第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90は、上述した理由と同様の理由によりそれぞれ厚さの面内分布を有するが、位相差補償多層膜100の厚さとしては面内で均一になる。
第4実施例の位相差補償板50によれば、透明基板1の中心C1を中心にして回転角度θaを90°ずつ替えて4方向から異なる無機誘電体材料を交互に中心C1の厚さが同じになるように透明基板1にそれぞれ斜方蒸着することにより、屈折率の異方性及び厚さの面内分布をそれぞれ相殺することができるので、位相差補償多層膜の残留位相差を0.5nm以下にすることができる。
これにより、負のCプレート(C−plate)の位相差補償板50が得られるので、視野角による白浮きを防止することができる。
これにより、負のCプレート(C−plate)の位相差補償板50が得られるので、視野角による白浮きを防止することができる。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
例えば、第2実施例及び第3実施例では、斜方蒸着角度φa,φbをそれぞれ80°としたがこれに限定されるものではない。
しかしながら、斜方蒸着角度φa,φbが小さすぎると斜方蒸着された膜が十分な屈折率の異方性を得られず、斜方蒸着角度φa,φbが大きすぎると厚さの面内分布のばらつきが大きくなるため、斜方蒸着角度φは60°〜85°の範囲内に設定することが望ましい。
しかしながら、斜方蒸着角度φa,φbが小さすぎると斜方蒸着された膜が十分な屈折率の異方性を得られず、斜方蒸着角度φa,φbが大きすぎると厚さの面内分布のばらつきが大きくなるため、斜方蒸着角度φは60°〜85°の範囲内に設定することが望ましい。
また、第1〜第4実施例では、第1〜第4の位相差補償膜を位相差補償多層膜としたが、これに限定されるものではなく、第1〜第4の位相差補償膜を1組としてこれを複数組積層したものを位相差補償多層膜としてもよい。
また、第4実施例では、互いに組成の異なる2種類の無機誘電体膜(Ta2O5膜61,71,81,91及びSiO2膜62,72,82,92)を交互に積層して、第1〜第4の無機誘電体膜60,70,80,90をそれぞれ形成したがこれに限定されるものではない。
例えば、互いに組成の異なる2種類以上の無機誘電体膜を順に積層するようにしてもよい。
例えば、互いに組成の異なる2種類以上の無機誘電体膜を順に積層するようにしてもよい。
1_透明基板、 1a_オリフラ、 2,3,4,5_無機誘電体膜、 6_位相差補償多層膜、 7,8_反射防止膜、 10_位相差補償板、 20_真空蒸着装置、 21_蒸着材料、 22_蒸着源、 24_基板保持部、 C1_中心、 xa,xb,ya,yb_成膜方向、 θa,θb_回転角度、 φa,φb_斜方蒸着角度、 C3_垂線、 C2_中心線
Claims (4)
- 透明基板と、
前記透明基板上に形成された位相差補償多層膜と、
を備え、
前記位相差補償多層膜は、互いに同じ一または複数の材料からなり所定の位置における厚さが互いに同じである第1〜第4の無機誘電体膜を有し、
前記第1の無機誘電体膜の成膜方向と前記第2の無機誘電体膜の成膜方向とは90°の角度を成し、
前記第1の無機誘電体膜の成膜方向と前記第3の無機誘電体膜の成膜方向とは180°の角度を成し、
前記第1の無機誘電体膜の成膜方向と前記第4の無機誘電体膜の成膜方向とは270°の角度を成すことを特徴とする位相差補償板。 - 前記第1〜第4の無機誘電体膜は、互いに組成の異なる複数の無機誘電体膜が順に積層された積層構造をそれぞれ有することを特徴とする請求項1記載の位相差補償板。
- 透明基板に一または複数の無機誘電体材料を所定の角度で斜方蒸着して、前記透明基板上に一または複数の無機誘電体膜からなる第1の無機誘電体膜を形成する第1のステップと、
前記第1のステップの後に、前記透明基板を90°回転させた状態で、前記第1の無機誘電体膜に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度で斜方蒸着して、前記第1の無機誘電体膜上に前記一または複数の無機誘電体膜からなる第2の無機誘電体膜を形成する第2のステップと、
前記第2のステップの後に、前記透明基板をさらに90°回転させた状態で、前記第2の無機誘電体膜に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度で斜方蒸着して、前記第2の無機誘電体膜上に前記一または複数の無機誘電体膜からなる第3の無機誘電体膜を形成する第3のステップと、
前記第3のステップの後に、前記透明基板をさらに90°回転させた状態で、前記第3の無機誘電体膜に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度で斜方蒸着して、前記第3の無機誘電体膜上に前記一または複数の無機誘電体膜からなる第4の無機誘電体膜を形成し、前記第1〜第4の無機誘電体膜を有する位相差補償多層膜を形成する第4のステップと、
を有することを特徴とする位相差補償板の製造方法。 - 前記第1のステップ乃至前記第4のステップにおいて、所定の幅を有するスリットを備えた遮蔽板を介して、前記透明基板に前記一または複数の無機誘電体材料を前記所定の角度でそれぞれ斜方蒸着することを特徴とする請求項3記載の位相差補償板の製造方法。
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JP2008214985A JP2010049141A (ja) | 2008-08-25 | 2008-08-25 | 位相差補償板及びその製造方法 |
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-
2008
- 2008-08-25 JP JP2008214985A patent/JP2010049141A/ja active Pending
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