JP2007515403A - N−置換フタルイミドの調製方法 - Google Patents
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- C07D209/48—Iso-indoles; Hydrogenated iso-indoles with oxygen atoms in positions 1 and 3, e.g. phthalimide
Abstract
Description
(技術分野)
本発明は、N−置換フタルイミドの調製方法に関する。
本発明は、N−置換フタルイミドの調製方法に関する。
(背景技術)
N−置換フタルイミドは、Gabriel合成(例えば、Gibsonら,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,1968,7,919)およびIng−Manske法(Ingら,J.Chem.Soc.,1926,2348)などのよく知られている方法を介する多種多様な一級アミンの合成についての有用な中間体である。
N−置換フタルイミドは、Gabriel合成(例えば、Gibsonら,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,1968,7,919)およびIng−Manske法(Ingら,J.Chem.Soc.,1926,2348)などのよく知られている方法を介する多種多様な一級アミンの合成についての有用な中間体である。
フタルイミドのN−置換は、用途の広い光延反応(光延ら,Bull.Chem.Soc.Jpn.,1967,40,2380;Campら,Aust.J.Chem.,1988,41,1835)により介され得、その一般的な概略を以下のスキームIに示す。典型的に、この反応は、反応物質としてトリアリールホスフィンおよびジアルキルアゾジカルボキシラートを利用し、それらは、一級または二級アルコールを活性化し、フェノール、カルボン酸、ジイミドなどの酸または弱酸基による求核攻撃をもたらすのに役立つ。一工程でアルコール基の直接活性化および置換を可能とするために光延反応は用途の広い合成手段であるが、望ましくない副生成物としてトリフェニルホスフィンオキシドおよびジアルキル、ジアシルヒドラジドを化学量論的な量で生じるという欠点も有する。任意の未反応試薬に加えて、これらの反応副生成物は、多くの場合、困難またはやっかいな分離をもたらし、故に、該方法の産業上有用性を制限する可能性がある。
当業者により十分に理解されるように、N−置換フタルイミドは、合成化学および特に医薬研究の全ての領域において広く有用である。例えば、2−(3−ブチニル)−1−H−イソインドール−1,3−(2H)−ジオンは、例えば、WO 03/048122A2において報告されるように、酵素、細胞質ホスホリパーゼA2の阻害剤である疼痛緩和薬の調製において用いられる。光延および他の反応を介するこの中間体の調製は、Griffithsら,Tetrahedron,1992,48,5543;Jacksonら,Aust.J.Chem.,1988,41,1201;Acta.Pharm.Suec.,1975,12,290;Jacksonら,Tetrahedron,1988,29,1983;Hoffmannら,J.Med.Chem.,1975,18,278;NL6600916;NL6501131;およびIyerら,J.Am.Chem.Soc.,1987,109,2759においても報告されている。しかしながら、これらの調製方法は、複数工程の合成、市販されていない出発物質、長い反応時間、塩素化溶媒および/または複雑な単離もしくは精製工程を必要とする傾向がある。従って、N−置換フタルイミドへの合成経路の改善が必要とされており、そして本明細書中に記載の方法は、このおよび他の必要性を満たすのに役立つ。
(発明の概要)
本発明は、式I:
[式中:
Rは、水素、C1−2アルキル、ハロゲンまたはC1−2アルコキシであり;
R1は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルであり;および
R2は、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルである]
の化合物の調製方法であって、
式IV:
IV
[式中、R3はそれぞれ独立してC1−6アルキルである]
を有するジアゾジカルボキシラートの存在下;
および式V:
P(Ar)3
V
[式中、Arはそれぞれ、CH3、OCH3およびハロゲンから独立して選択される1−3個の置換基で所望により置換されていてもよいフェニルである]
のトリアリールホスフィンの存在下;
および式VI:
Ar’
VI
[式中、Ar’は、1、2または3個のメチル基で所望により置換されていてもよいフェニルである]
を有する溶媒の存在下;
式Iの化合物を形成するために適当な時間および条件の下、式II:
の化合物を式III:
III
の化合物と反応させることを含む方法を提供する。
本発明は、式I:
Rは、水素、C1−2アルキル、ハロゲンまたはC1−2アルコキシであり;
R1は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルであり;および
R2は、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルである]
の化合物の調製方法であって、
式IV:
[式中、R3はそれぞれ独立してC1−6アルキルである]
を有するジアゾジカルボキシラートの存在下;
および式V:
P(Ar)3
V
[式中、Arはそれぞれ、CH3、OCH3およびハロゲンから独立して選択される1−3個の置換基で所望により置換されていてもよいフェニルである]
のトリアリールホスフィンの存在下;
および式VI:
Ar’
VI
[式中、Ar’は、1、2または3個のメチル基で所望により置換されていてもよいフェニルである]
を有する溶媒の存在下;
式Iの化合物を形成するために適当な時間および条件の下、式II:
の化合物と反応させることを含む方法を提供する。
幾つかの実施態様において、Rは、水素、C1−2アルキル、ハロゲンまたはC1−2アルコキシであり;R1は水素であり;およびR2はC1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルである。
さらなる実施態様において、Rは、水素、C1−2アルキル、ハロゲンまたはC1−2アルコキシであり;R1は水素であり;およびR2はC2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルである。
さらなる実施態様において、Rは水素であり;R1は水素であり;およびR2はC2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルである。
さらなる一層の実施態様において、Rは水素であり;R1は水素であり;およびR2はプロピニルである。
幾つかの実施態様に従って、式Vのトリアリールホスフィンはトリフェニルホスフィンである。
さらなる実施態様に従って、R3は、メチル、エチル、プロピル、例えば、2−プロピルである。
さらなる実施態様に従って、式VIの溶媒はトルエンである。
さらなる一層の実施態様において、式IVのジアゾジカルボキシラートは、式II、III、VおよびVIの化合物の混合物へ加えられる。該混合物は、添加の間、約−10ないし約30℃の温度で、さらに幾つかの実施態様においては、約−10ないし約10℃の温度で維持され得る。幾つかの実施態様において、式IVのジアゾジカルボキシラートは、反応温度が室温またはそれ未満に維持される速度で、式II、III、VおよびVIの化合物の混合物へ加えられる。
幾つかの実施態様において、本明細書中に記載の方法は、反応混合物から式Iの化合物を沈殿させることを含み、該沈殿は、アルコールを反応混合物へ加えることにより誘導され得る。かかるアルコールは、1−10個の炭素原子を有するアルカノール、例えば、メタノール、エタノール、C3−アルカノール、C4−アルカノール、C5−アルカノール、C6−アルカノール、C7−アルカノール、C8−アルカノール、C9−アルカノール、C10−アルカノールまたはそれらの組み合わせを含み得る。幾つかの実施態様において、アルコールはメタノールを含む。好ましくは、溶媒に対するアルコールの容量比は、約1:1ないし約1:2である。
幾つかの実施態様に従って、式Iの化合物は濾過により単離され、および約95%より高い純度を有する。好ましくは、式IIの化合物の量に基づいて約70重量%より高い収率で、式Iの化合物は濾過により単離される。
さらなる一層の実施態様において、式Iの化合物は、式IIの化合物の量に基づいて約70重量%より高い収率で、およびさらなる蒸留、抽出またはクロマトグラフィー技法を用いなくとも約95%より高い純度を伴って、濾過により単離される。
(発明の詳細な記載)
本発明は、とりわけ、一級または二級アルコールを出発とするN−置換フタルイミドの調製方法を提供する。本明細書中に記載の方法は、蒸留またはクロマトグラフィーによる精製法に頼らなくとも、実質的に純粋なN−置換フタルイミドの単離を可能にする。
本発明は、とりわけ、一級または二級アルコールを出発とするN−置換フタルイミドの調製方法を提供する。本明細書中に記載の方法は、蒸留またはクロマトグラフィーによる精製法に頼らなくとも、実質的に純粋なN−置換フタルイミドの単離を可能にする。
本発明の方法の一般的な概略をスキームIIに示す。ここで、示される式I、II、III、IV、VおよびVIの化合物の構成要素は、本明細書中上記したものと同意義である。
本発明の方法に従うN−置換フタルイミドの調製は、例えば、式II、III、IV、VおよびVIの化合物を単一容器中で合わせることにより行われ得る。典型的に、式IVのジアゾジカルボキシラートは最後に加えられるべき成分であり、従って、ジアゾジカルボキシラートは、式II、III、VおよびVIの化合物の混合物へ加えられる。添加は低温で行われ得る。例えば、式II、III、VおよびVIの化合物の混合物は、ジアゾジカルボキシラートを添加する前に冷却され得る。混合物が冷却され得る適当な温度は、約−20ないし約15℃、好ましくは、約−10ないし約10℃、およびより好ましくは、約0ないし約5℃を含む。ジアゾジカルボキシラートの添加は、結果として、発熱反応および反応混合物の加熱をもたらし得る。反応混合物の温度が特定の閾値温度、例えば、ほぼ室温以上に上昇しないように、添加速度が調節され得る。例えば、反応混合物の温度が約0ないし約30℃、好ましくは、約10ないし約25℃、またはより好ましくは、約15ないし約25℃に維持されるように、添加速度が制御され得る。ジアゾジカルボキシラートを添加した後、完了に達するまで、さらなる時間の間、反応が行われ得る。例えば、反応混合物は、さらに30ないし90分間または約60分間、任意の適当な温度、例えば、約10ないし約30℃、約15ないし約25℃またはほぼ室温で攪拌され得る。
反応混合物からの式Iの化合物の単離は、蒸留、抽出またはクロマトグラフィー技法を用いることなく実施され得る。例えば、式Iの化合物は、良好な収率および純度で反応混合物から直接沈殿され得る。沈殿は、式Iの化合物が難溶性である溶媒を適切な量加えることにより誘導され得る。例えば、十分な量のアルコールを加えることにより、分離を容易にするために沈殿を誘発するが、反応副生成物を溶液中にとどめたままとすることができる。適当なアルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどを含む。アルコールの組み合わせも用いられ得る。この方法により約50重量%、約60重量%、約70重量%および約80重量%より高い収率が得られ得、およびさらなる精製工程がなくとも約80重量%、約85重量%、約90重量%、約95重量%、約98重量%および約99重量%より高い純度が得られ得る。
本発明の方法は、当業者に明らかである多数の理由のために有利である。例えば、芳香族溶媒(Ar’)中で反応を行い、次いで、アルコールを添加することにより、結果として、不要な副生成物および過剰な試薬を溶液中にとどめたままで、反応混合物から生成物を沈殿させ、故に、精製を促進する。さらに、廃棄物処理の問題を生じ得る一般的なハロゲン化光延溶媒、例えば、塩化メチレンまたはクロロホルムを用いること、または潜在的に危険な有機過酸化物を形成し得る特定のエーテル溶媒を用いることが回避される。
本明細書中用いるように、用語「アルキル」または「アルキレン」は、直鎖または分岐した飽和炭化水素基を言うことが意味される。アルキル基の例は、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n−プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル)、ペンチル(例えば、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)などを含む。アルキル基は、1ないし約20個、2ないし約20個、1ないし約10個、1ないし約8個、1ないし約6個、1ないし約4個または1ないし約3個の炭素原子を含み得る。
本明細書中用いるように、「アルケニル」は、1またはそれ以上の炭素−炭素二重結合を有するアルキル基を言う。アルケニル基の例は、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニルなどを含む。
本明細書中用いるように、「アルケニル」は、1またはそれ以上の炭素−炭素二重結合を有するアルキル基を言う。アルケニル基の例は、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニルなどを含む。
本明細書中用いるように、「アルキニル」は、1またはそれ以上の炭素−炭素三重結合を有するアルキル基を言う。アルキニル基の例は、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルなどを含む。
本明細書中用いるように、「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを言う。
本明細書中用いるように、「アルコキシ」は、−O−アルキル基を言う。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n−プロポキシおよびイソプロポキシ)、t−ブトキシなどを含む。
本明細書中用いるように、用語「反応」は、指定の化学反応物質をまとめて、その結果、化学変換を起こさせ、系に初めに導入された任意のものとは異なる化合物を生じさせることを言う。反応は、溶媒の存在または不在下で行われ得る。
本明細書の様々な箇所で、本発明の化合物の置換基が群または範囲にて開示されている。本発明は、かかる群および範囲のメンバーの個々のサブコンビネーションそれぞれおよび全てを含むことが特に意図される。例えば、用語「C1−6アルキル」は、メチル、エチル、C3アルキル、C4アルキル、C5アルキル、C6アルキルを個別に開示することが特に意図される。
本発明の化合物は1個の不斉原子を含み得、および幾つかの化合物は1またはそれ以上の不斉原子または中心を含み得、故に、光学異性体(エナンチオマー)およびジアステレオマーを生じ得る。本発明は、かかる光学異性体(エナンチオマー)およびジアステレオマー(幾何異性体);ならびにラセミ体および分離されたエナンチオマー的に純粋なRおよびS立体異性体;ならびにRおよびS立体異性体の他の混合物ならびにそれらの医薬上許容される塩を含む。光学異性体は当業者に知られている標準的な方法により純粋な形態で得ることができ、該方法はジアステレオマー塩形成、速度論分割および不斉合成を含むが、これらに限定されない。本発明は、全ての可能な位置異性体およびそれらの混合物を包含することも理解され、それらは当業者に知られている標準的な分離方法により純粋な形態で得ることができ、該方法はカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーおよび高速液体クロマトグラフィーを含むが、これらに限定されない。
本明細書中に記載の方法は、当業者に知られている任意の適当な方法に従ってモニターされ得る。例えば、生成物の形成は、分光学的手段、例えば、核磁気共鳴分光法(例えば、1Hまたは13C)、赤外線分光法、分光光度法(例えば、UV−可視)、或いは質量分析法または高速クロマトグラフィー(HPLC)または薄層クロマトグラフィーのごときクロマトグラフィーによりモニターされ得る。
本明細書中に記載の方法の反応は、当業者により容易に選択され得る有機合成に適する溶媒中で行われ得る。適当な溶媒は、反応が行われる温度、例えば、溶媒が凍結する温度から溶媒が沸騰する温度までの範囲であり得る温度で、出発物質(反応物質)、中間体または生成物に対して実質的に非反応性であり得る。本発明に従って適当な溶媒は、ベンゼンおよびトルエンを含む式VIの溶媒である。
本明細書中に記載の方法の反応は、当業者により容易に決定され得る適切な温度で行われ得る。反応温度は、例えば、存在するとすれば、試薬および溶媒の融点および沸点;反応の熱力学(例えば、典型的に、激しい発熱反応は低温で行われる);および反応の動力学(例えば、典型的に、高い活性化エネルギー障壁は高温を必要とする)に依存するだろう。「高温」は、室温(約20℃)より高温を言い、および「低温」は、室温より低温を言う。
本明細書中に記載の方法の反応は、空気中または不活性雰囲気下で行われ得る。典型的に、実質的に空気と反応する試薬または生成物を含む反応は、当業者によく知られている空気感受性(air−sensitive)合成技法を用いて行われ得る。
別々の実施態様に関連して明確に記載されている本発明の一定の特徴は、単一の実施態様において組み合わせて提供され得ることも理解される。逆に、単一の実施態様に関連して簡潔に記載されている本発明の様々な特徴も、別々または任意の適当なサブコンビネーションとして提供され得る。
本発明の方法は、式Iの化合物を、例えば、約0.01mg、0.10mg、1mg、10mg、100mg、1g、10g、100g、1kg、10kgまたはそれ以上の任意の都合のよい規模で調製するために適する。該方法は、式Iの化合物の大規模(例えば、約10グラムよりも大きい)調製のために特に有利である。
本発明は具体的な実施例によってさらに詳細に記載されるだろう。以下の実施例は例示を目的として提供され、決して本発明を制限しないことが意図される。当業者は、変更または修飾されて本質的に同じ結果をもたらす、様々な重要ではないパラメーターを容易に認識するだろう。
ジイソプロピルアゾジカルボキシラート(316g,1.56mol)を、冷浴中で予め−5℃に冷却したトルエン(1600mL)中のトリフェニルホスフィン(PPh3)(393g,1.50mol)、3−ブチン−1−オール(105g,1.50mol)およびフタルイミド(200g,1.36mol)の溶液へ、反応混合物の温度が15−25℃の間に保たれる速度で加えた。添加時間は50分だった。添加終了後、冷浴をはずした。反応混合物を15−25℃に温めておき、次いで、1時間攪拌した。次いで、メタノール(800mL)を加えた。混合物を30分間攪拌し、次いで、濾過した。粗生成物をメタノールで洗浄し、乾燥し、白色固体(218g)を収率80%、面積毎に純度99.8%で得た。1H NMR(DMSO−d6):δ 7.88(m,4H),3.72(t,2H,J=7.0Hz),2.83(t,1H,J=2.7Hz),2.55(m,2H).
当業者に理解されるように、本発明の精神から逸脱することなく、多数の変更および修飾が本発明の好ましい実施態様になされてもよい。全てのかかるバリエーションは本発明の範囲内にあることが意図される。本明細書において引用した文献を含め、特許、特許出願および刊行物のそれぞれは、出典明示によりその全てが本明細書の一部となることが意図される。本出願は、2003年11月17日出願の米国仮出願第60/520,757号の優先権を主張し、該文献は出典明示によりその全てが本明細書の一部となる。
Claims (24)
- 式I:
Rは、水素、C1−2アルキル、ハロゲンまたはC1−2アルコキシであり;
R1は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルであり;および
R2は、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルである]
の化合物の調製方法であって、
式IV:
[式中、R3はそれぞれ独立してC1−6アルキルである]
を有するジアゾジカルボキシラートの存在下;
および式V:
P(Ar)3
V
[式中、Arはそれぞれ、CH3、OCH3およびハロゲンから独立して選択される1−3個の置換基で置換されていてもよいフェニルである]
のトリアリールホスフィンの存在下;
および式VI:
Ar’
VI
[式中、Ar’は、1、2または3個のメチル基で置換されていてもよいフェニルである]
を有する溶媒の存在下;
式II:
の化合物を式III:
[式中、R1およびR2は上記したものと同意義である]
の化合物と反応させて、式Iの化合物を形成することを含む、方法。 - R1が水素である、請求項1記載の方法。
- R2がC2−6アルケニルまたはC2−6アルキニルである、請求項1または請求項2記載の方法。
- R2がプロピニルである、請求項3記載の方法。
- Rが水素である、請求項1ないし4いずれか1項に記載の方法。
- 式Vのトリアリールホスフィンがトリフェニルホスフィンである、請求項1ないし6いずれか1項に記載の方法。
- R3がそれぞれ独立して、メチル、エチル、n−プロピルおよび2−プロピルからなる群より選択される、請求項1ないし7いずれか1項に記載の方法。
- R3がそれぞれn−プロピルである、請求項1ないし7いずれか1項に記載の方法。
- R3がそれぞれ2−プロピルである、請求項1ないし7いずれか1項に記載の方法。
- 式VIの溶媒がトルエンである、請求項1ないし10いずれか1項に記載の方法。
- 式IVのジアゾジカルボキシラートが式II、III、VおよびVIの化合物の混合物へ加えられる、請求項1ないし11いずれか1項に記載の方法。
- 反応温度が約−10℃ないし約30℃に維持される速度で、式IVのジアゾジカルボキシラートが式II、III、VおよびVIの化合物の混合物へ加えられる、請求項12記載の方法。
- ジアゾジカルボキシラート添加の間を通して、混合物が約−10℃ないし約10℃の温度に維持される、請求項13記載の方法。
- 反応混合物から式Iの化合物を沈殿させることをさらに含む、請求項1ないし14いずれか1項に記載の方法。
- 前記反応から形成された反応混合物へアルコールを加えることにより沈殿が誘導される、請求項15記載の方法。
- アルコールが、メタノール、エタノール、イソプロパノールまたはそれらの組み合わせを含む、請求項16記載の方法。
- アルコールがメタノールを含む、請求項16記載の方法。
- 溶媒に対するアルコールの容量比が、約1:1ないし約1:2である、請求項16ないし18いずれか1項に記載の方法。
- 式Iの化合物が濾過により単離され、および単離された化合物が約95%より高い純度を有する、請求項15ないし19いずれか1項に記載の方法。
- 式IIの化合物の量に基づいて約70重量%より高い収率で、式Iの化合物が濾過により単離される、請求項15ないし19いずれか1項に記載の方法。
- 式IIの化合物に基づいて約70重量%より高い収率で、およびさらなる蒸留、抽出またはクロマトグラフィー技法を用いなくとも約95%より高い純度を伴って、式Iの化合物が濾過により単離される、請求項15ないし19いずれか1項に記載の方法。
- アルコールを加えることにより反応混合物から式Iの化合物を沈殿させることをさらに含み、溶媒に対するアルコールの容量比が、約1:1ないし約1:2である、請求項14記載の方法。
- 該アルコールが、メタノール、エタノール、イソプロパノールまたはそれらの組み合わせを含み;該溶媒がトルエンであり;Rが水素であり;R1が水素であり;R2がプロピニルであり;R3がそれぞれ2−プロピルであり;およびArがそれぞれフェニルである、請求項23記載の方法。
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