JP2007515151A - アルツハイマー病の診断および予後のための方法 - Google Patents

アルツハイマー病の診断および予後のための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、個体におけるアルツハイマー病の診断または予後のための方法に関する。本方法は、少なくとも1つの、遺伝子ABCA2の多型rs908832のマイナーアレルの存在または非存在を検出する工程を含む。遺伝子ABCA2の多型rs908832のマイナーアレルの存在は、その個体は、アルツハイマー病に罹っているか、または、目下アルツハイマー病を進行させる危険が高い可能性があることを示す。

Description

本発明は、アルツハイマー病の診断または予後のための方法に関する。本発明はまた、アルツハイマー病の診断または予後のためのキットに関する。
アルツハイマー病は、高齢の個体群の大部分に影響を与える神経変性疾患である。臨床的な観点でいえば、この病気は、認知機能の損失を特徴とし、神経病理学的な観点でいえば、脳内における細胞内の神経原線維の沈着、および、アミロイドプラークを形成する細胞外のβ−アミロイド(Aβ)ペプチドの沈着の存在を特徴とする。アミロイドプラークは主として、β−アミロイドペプチド前駆タンパク質(APP)のタンパク質分解プロセスによって生成する40または42個のアミノ酸を含むAβペプチドで構成される。細胞外のAβ沈着は、アルツハイマー病に特異的である。それらは、アルツハイマー病の全てのタイプ(家族性のタイプなど)の、早期で不変の特徴を示す。
この病気の家族性のタイプは、比較的早期(40〜60歳)に観察される。これは、少なくとも部分的には、APP遺伝子ならびにプレセニリン−1(PS1)およびプレセニリン−2(PS2)遺伝子における突然変異が原因のようである。これら3種の遺伝子における突然変異により、APPのタンパク質分解における変化が誘発され、Aβの過剰生産と、アルツハイマー病の散発性のタイプの病理および症状と類似した病理および症状の早期の出現が引き起こされる。
また、疫学的な研究、ならびに、近年の生化学および細胞生物学的な研究の結果から、コレステロールとアルツハイマー病との関連も確立されている(総論として、Hartmann,T.(2001年)TINS 24:S45〜48を参照)。成年層における高いコレステロールレベル、さらに動脈性の高血圧もまた、アルツハイマー病の危険を著しく増加させる(Kivipelto等,2001年 Br Med J.322:1447)。
一方で、スタチン系のコレステロール降下剤で治療した個体群においては、危険が極めて減少されたことが記録されている(Wolozin等(2000年)Arch Neurol.57:1439;Jick等(2000年)Lancet 356:1627)。
近年、分子的な関連が確立されているようである。インビトロおよびインビボでの、高いコレステロールレベルによって、Aβペプチドの生産が増加し、アミロイドプラーク出現が促進されるが(Sparks等(1994年)Exp.Neurol.126:88〜94;Refolo等(2000年)Neurobiol.Dis.7:321〜331;Puglielli等(2001年)Nat.Cell Biol.3:905;Shie等(2002年).Neuroreport 13:455)、それに対して、コレステロール合成経路の阻害剤によってそれらは減少する(Simons等(1998年)PNAS USA 95:6460〜6464;Fassbender等(2001年)PNAS USA 98:5856,Refolo等,(2001年)Neurobiol.Dis.8:890〜899)。
相当な前進にもかかわらず、医学界はなお、アルツハイマー病に対して実際に有効な分子の欠如に直面している。このような分子が欠如している理由の一つとして、この病気に対して治療的作用を発揮できる分子の有効なスクリーニングのための標的を発見することが難しいということがある。
その上、患者に対する高度の身体障害が進行して現れ始める初期症状前に治療を提供するためには、この病気の早期発見が決定要因と思われる。
加えて、この病気の様々な型によって、まず第一に、治療しようとする個体、第二に、治療に用いることができる分子に応じた治療を目標とすることが必要のようである。このような薬理ゲノム学的または遺伝薬理学的なアプローチは、ますます重要になりつつある。
ABCA2タンパク質は、ABC(ATP−結合カセット)型のコレステロール輸送体の大規模なファミリーに属するタンパク質である。この輸送体は、脳で特異的に発現される。
Zhao等(2000年)により、ABCA2遺伝子のクローニングが説明されている(Biochem.J.,350,865〜872)。また、その配列は、アクティブパ・ファーマシューティカルズ社(ACTIVEPASS PHARMACEUTICALS)により出願されたPCT出願WO01/14414の主題である。上記出願において、ABCA2の役割に関する様々な仮説が提唱されているが、それらを支持する結果はまったくない。
様々なABCA2遺伝子の多型は、すでに同定されている。それらの配列は特に、NCBIのdbSNPデータベースで得ることができる。このデータベースに列挙された様々な多型のなかで、多型rs908832が説明されている。
この多型は、白色人種の個体群におけるメジャーアレル(配列番号2の配列の348位に位置するグアニン)、および、白色人種の個体群におけるマイナーアレル(配列番号1の配列の348位に位置するアデニン)を特徴とする。
あるいは、この一塩基多型は、配列番号3および配列番号4の配列(これらはそれぞれ、部分的に配列番号1と配列番号2に相補的である)で示される。従ってこの多型は、白色人種の個体群におけるメジャーアレル(配列番号4の配列の201位に位置するシトシン)、および、白色人種の個体群におけるマイナーアレル(配列番号3の配列の201位に位置するチミジン)を特徴とする。
この多型は同義であり、すなわち、翻訳されたタンパク質配列を改変しない。この多型の2つのアレルは、アスパラギン酸をコードするコドンの一部である。これをコードする多型は、配列番号5の配列を示す転写物の2185位でエキソン14上に位置する。
驚くべきことに、本出願人は、ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルを示す個体は、アルツハイマー病を早期発症させる危険が増加していることを示した。
この発見によって、出願人の知る限り初めて、ABCA2タンパク質、特にこのタンパク質をコードする遺伝子の多型と、アルツハイマー病のような病理学的な状態との関連の証明が与えられたため、これは特に重要である。
すでにアルツハイマー病と診断された患者の病気の重症度、さらに、想定される可能な治療有効性に関する予後を確認する、および/または、伝えること、または、アルツハイマー病の症状を示さない個体(例えば、診断が確認されている患者と血縁関係である個体)における病気を発症させる危険に関する予後を伝えることを可能にする。
また、アルツハイマー病の生理病理学におけるABCA2に関する主要な機能的役割を確認することで、アルツハイマー病に対する治療適用の目的で、ABCA2の活性に対する刺激または阻害作用を発揮できる分子をスクリーニングするための試験の使用の根拠を示すことも可能にする。
従って、本発明の第一の主題は、個体におけるアルツハイマー病の診断または予後のための方法である。前記方法は、少なくとも1つの、ABCA2遺伝子の多型のアレルの検出工程を含む。有利には、このような多型は、アルツハイマー病に関与する多型である。好ましくはrs908832多型だが、rs908832多型との遺伝子の連鎖不平衡におけるその他のあらゆる多型も可能である。
適切な個体としては、例えば:
- アルツハイマー病の症状を示さない個体、
- アルツハイマー病を進行させる危険がすでに検出されているが、病気の症状をまだ示していない個体、および、
- これまでにアルツハイマー病に罹患していると診断されており、診断の確認が望ましい個体、
が挙げられる。
rs908832多型のマイナーアレルの存在または非存在を検出する1または複数の工程(同時でもよいし、同時でなくてもよい)は、生物学的サンプルを用いて、あらゆる適切な手段によって直接的または間接的に行われる。
それゆえに、本発明はまた、アルツハイマー病を進行させる傾向が高い個体を検出するための、個体(特にアルツハイマー病の症状を示さない個体)から採取された生物学的サンプルをスクリーニングする方法にも関する。このようなスクリーニングは、前記生物学的サンプル中で、rs908832多型のマイナーアレルの存在を検索すること(場合によっては同時に)を含む。
同定しようとするDNAまたはタンパク質を含む前記サンプルとしては、様々な起源のものが可能である。このようなサンプルとしては、例えば、血液サンプル、精液サンプル、または、毛髪サンプル(毛根を含む)、または、その他のあらゆる有核細胞を含むサンプルが挙げられる。好ましくは、解析される生物学的サンプルは、血液サンプルである。この場合、同定しようとするDNAは、白血球から採取される。
本発明の目的において、用語「生物学的サンプル」は、診断または予後を要する個体から直接的に得られたサンプル(その他のいかなる変換も含まない)、または、検出工程に利用される分画のみを保存するために、1またはそれ以上の調製工程で処理されたサンプル(例えば粗細胞抽出物)を意味することとする。
rs908832多型のマイナーアレルを有するDNAの存在または非存在を検出または同定する技術は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ハイブリダイゼーション、サザンブロッティング、ヌクレアーゼでの消化、制限酵素断片長多型(RFLP)および/またはPCR産物の直接の配列解析の技術組み合わせが可能である。これらの技術はいずれも当業者既知である。
一般的に、本発明に関して用いることができるrs908832多型のマイナーアレルを有するDNAを同定するための技術はいずれも、同定しようとするDNAを含む生物学的サンプルを回収する事前の工程、および、当業者周知の標準的な技術に従って、例えばSmith等の方法(The Lancet,1992年,339,1375〜7頁)に従って、ゲノムDNAを抽出する工程を含む。
このような同定方法は:
a)前記個体のDNAを抽出すること、
b)単離された前記DNAを、ABCA2遺伝子のrs908832多型のアレルそれぞれに対応する配列を増幅することができるプライマーを用いて増幅すること、および、 c)増幅されたDNAにおいて、ABCA2遺伝子のrs908832多型のアレルの少なくとも1種を決定すること、
を含んでもよい。
有利な実施形態によれば、PCR技術が用いられる。従って、有利には、工程b)は、ポリメラーゼ連鎖反応の工程を含む。この技術は、まず第一に、増幅しようとするDNAセグメントの境界を定める領域の配列に相補的なオリゴヌクレオチド(プライマー)を合成することからなる。これらのオリゴヌクレオチドは、DNAポリメラーゼのプライマーとして役立つ。次に、2つのDNA鎖を解離させるための熱変性の工程(92〜95℃)、2種の特異的プライマーを用いた温度を低くすることによるハイブリダイゼーション工程(50〜55℃)、および、DNAポリメラーゼを用いたプライマーの伸長工程(70〜72℃)が行われる。
このような、ABCA2遺伝子のrs908832多型のアレル、特にマイナーアレルそれぞれを増幅するためのプライマー、さらに、それらに相補的な配列も、本願のその他の主題を構成する。有利には、それらはそれぞれ、DNA分子におけるそれらそれぞれのハイブリダイゼーションポイント間の塩基数が25〜2500塩基対、好ましくは100〜500塩基対になるような配列を有する。
有利には、このようなプライマーは、配列番号3の配列の、または、配列番号4の配列の約15〜30個の連続したヌクレオチドを有する。好ましくは、このようなプライマーは、配列番号6および配列番号7の配列を有するプライマー対である。
有利な実施形態によれば、本願の主題は、増幅されたrs908832多型のマイナーアレルを有するDNAと、増幅されたこのアレルを有さないDNAとを、2種のプローブ(これらはそれぞれ、多型の2つのタイプの一方に特異的である)の特異的なハイブリダイゼーションによって区別する方法である。これらのプローブ、さらにそれらに相補的な配列も、本願のその他の主題を構成する。
有利には、これらのプローブはそれぞれ、配列番号3または配列番号4の配列の約12〜17個の連続したヌクレオチドからなる。好ましくは、これらのプローブはそれぞれ、配列番号8および配列番号9の配列を有する。
また、増幅されたrs908832多型のマイナーアレルを有するDNAと、増幅されたこのアレルを有さないDNAとを、DNAポリメラーゼI(TaqMan)の5’ヌクレアーゼ活性を用いた技術によって区別することもできる。
有利な実施形態によれば、本願の主題は、増幅されたrs908832多型を有するDNAと、増幅されたこの多型を有さないDNAとを、制限酵素断片長多型(RFLP)解析によって区別する方法である。有利には、上記制限断片は、アガロースゲルでの移動、メンブレンへのサザンブロッティング、および、ハイブリダイゼーションの前に、増幅されたDNAを制限酵素で消化することによってより得られたものである。
より大きい感度とより優れた特異性の両方を得るために、2回の連続した2種の異なるプライマー対を用いたPCR(「ネステッドPCR」)を行うことも可能である:第一の外側のプライマー対は、慣用のPCRと同様に増幅されたDNA断片を得ることが可能であり、第二の内側のプライマー対は、第一のPCRから得られたDNA断片を増幅するためである。
また、望ましい領域の遺伝学的なフットプリントを決定するために、PCRにより得られたDNA断片を、電気泳動によりそれらの大きさに従って分離し、ETB(エチジウムブロマイド)と紫外線で可視化することもできる。
この場合において特に有利な可能性は、3’末端に突然変異したヌクレオチド配列を有する第一のプライマーと、3’末端に野生型のヌクレオチド配列を有する第二のプライマーとを用いたPCRを行うことで構成される。これらの2つのケースにおける変性温度の差、その結果としての増幅効率における差によって、突然変異体DNAと、野生型DNAとを区別することが可能になる。
その他の代替法によれば、増幅されたDNA断片は、ドットブロット技術によって直接的に同定され、この技術は、PCRで生産されたDNA断片のサンプルをナイロンフィルター上に沈着させること、DNA断片を変性させること、それらと放射性の特異的プローブとをハイブリダイズすること、および、付着しなかった過量の放射活性物質を除去するために洗浄すること、次に、オートラジオグラムを行うことで構成される。放射標識以外の標識(例えば色素または蛍光標識)を含む特異的プローブを用いたその他の手段によって、確認を行うこともできる。
その他の代替法によれば、増幅されたDNA断片の全部または一部を直接配列解析することによって、rs908832多型を含むDNAにおける突然変異の存在または非存在を検出することも可能である。このような方法は、rs908832多型のヌクレオチド配列を決定することで構成される。上記配列解析は、当業者既知のあらゆる方法(例えばサンガー法またはマクサム‐ギルバート法)によって行うことができる。
その他の代替法によれば、rs908832多型を有するDNAの存在または非存在の検出は、サザンブロッティング技術を用いて行うことができ、この技術は、1またはそれ以上の制限酵素の処理の後に得られたDNA断片の電気泳動を行うことで構成される。次に、このゲルを変性させ、ナイロンメンブレン上にブロッティングする。このメンブレンは、特異的プローブとハイブリダイズさせることを目的とする。洗浄して付着しなかった過量の放射活性物質を除去した後、このフィルムをメンブレンにアプライする。このようにして、プローブによって認識されたDNA断片に相当する1またはそれ以上のバンドを検出することができる。
また、rs908832多型の存在または非存在を検出するために、サザンブロッティングおよび/またはPCR技術と併用したRFLP技術を用いることも可能である。RFLPは、様々な個体のDNAを比較すること、および、点突然変異を発生させる制限部位の出現または非出現が起こっているかどうかを調査することを可能にする。制限酵素で処理された同一な配列の2種のDNAは、同一な断片を発生させると予想され、従って、これらの断片を用いて得られたサザンブロットは、同一になると予想される。一方で、突然変異後に、制限部位が出現していない場合、またあるいは、出現している場合、その断片は、同一の大きさを有さなくなるため、それらをオートラジオグラムで可視的に観察できる。突然変異後に新規の制限部位が出現した場合も同じことが言える。
また、ABCA2タンパク質をコードする転写物の2185位のヌクレオチドを決定することによって、ABCA2遺伝子のrs908832多型を検出することも可能である。
上述の技術は全て当業者周知である。既知であり、さらにrs908832多型の存在または非存在を検出するのにも適したその他のあらゆる技術を用いることができる。これに関して、例えば、リガーゼ連鎖反応技術、鎖置換による増幅、転写に基づく増幅などが挙げられる。有利には、前記検出工程は、文献で説明されている方法に従って、PCR、RFLP、サザンブロッティングおよび/またはこれらの技術の組み合わせによって行われる(例えば、以下を参照:Gough等,Nature,1990年,347,773頁;Kagimoto等,J.Biol.Chem.,1990年,265,17209頁;Wolf等,The Lancet,1990年,336,1452頁;Hayashi等,Nucleic Acids Res.,1991年,19,4797頁;Daly等,Pharmacogenetics,1991年,1,33頁;Spurr等,Methods Enzymol.,1991年,206,149頁;Armstrong等,The Lancet,1992年,339,1017頁;Kurth等,Am.J.of Med.Genet.,1993年,48,166頁;McCann等,J.Neurol.Sci.,1997年,153,50頁;Stroombergen等,Hum.& Exper.Toxicol.,1999年,18,141頁)。
これら検出方法は全て、個体が、アルツハイマー病に罹っているかどうか、または、アルツハイマー病を進行させる危険の増加を示すかどうかを決定するための基準を構成するため、特に有用である。
従って、本発明のその他の主題は、個体から採取された生物学的サンプルの解析方法に関し、本方法は:
a)前記個体のABCA2遺伝子に関する遺伝子型を決定すること、および、
b)a)で得られたデータを変換して、前記個体がアルツハイマー病を進行させる危険に関する予後、および、この病気に関して想定できる治療的処置の有効性を得ること、
で構成される。
その他の側面によれば、本発明はまた、個体におけるアルツハイマー病の診断または予後のためのセットまたはキットに関する。
このようなキットは、例えばバイアルまたはチューブのような様々な容器が区別できるようにパッケージ化された形態が可能である。これらの容器はそれぞれ、rs908832多型を有するDNAの存在または非存在の検出を行うのに必要な様々な要素を含む。
検出反応を行うための前記要素は、上述の要素から選択される。これら要素は、例えば:
- ABCA2遺伝子の定義された領域とハイブリダイズするプライマー対、および、場合により増幅反応を行うのに必要な手段、または、
- 検出可能な標識を含むオリゴヌクレオチドプローブ(場合により支持体に固定されている)、および、場合により、ハイブリダイゼーション反応を行うのに必要な試薬、
が可能である。
本発明のその他の主題は、アルツハイマー病の治療方法であり、本方法は:
- 少なくとも1つの、個体においてrs908832多型のマイナーアレルの存在を検出する工程、および、
- アルツハイマー病に対する活性を有することががわかっている化合物または化合物の混合物を、rs908832多型のマイナーアレルを示す個体に投与する工程、
を含む。好ましくは、前記病気は、早期のアルツハイマー病である。
本発明のその他の主題は、ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルに関連する病気を示す個体に投与することを目的とする化合物を選択する方法であり、本方法は:
a.前記個体由来の生物学的サンプルにおいて、少なくとも1つの、ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルの存在を決定する工程、および、
b.前記アレルが存在する場合、適切な化合物を選択する工程、
を含む。
本発明のその他の主題は、アルツハイマー病を示す個体に投与することを目的とする化合物を選択する方法であり、本方法は:
a.前記個体由来の生物学的サンプルにおいて、少なくとも1つの、ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルの存在を決定する工程;および、
b.前記アレルが存在する場合、適切な化合物を選択する工程、
を含む。
本願はまた、アルツハイマー病に罹った個体を治療するための医薬品を製造するための、アルツハイマー病に対する活性を有することががわかっている化合物または化合物の混合物の使用(前記個体は、治療の前にrs908832多型のマイナーアレルの存在が検出されている)に関する。
アルツハイマー病に対する活性がわかっている前記化合物としては、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AchEI、例えばドネペジル(アリセプト)、ガランタミン(レミニル)、または、エクセロン(リバスチグミン))、NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト(例えばメマンティン(エビクサ))、アミロイドペプチド生産阻害剤、例えばBMS299897、または、さらに、ABCA2活性モジュレーターが挙げられる。
組み合わせた化合物は、経口的に、非経口的に、経皮に、もしくは直腸に、同時に、もしくは別々に、または、時間が経つにつれて拡散する様式のいずれかで投与することができる。
本化合物は、製薬上許容できるビヒクルを用いて、上記で定義されたような1種またはそれ以上の化合物の組み合わせを含む医薬組成物の形態に製剤化される。
経口投与のための固形組成物として、錠剤、丸剤、散剤(ゼラチンカプセル剤、カシェ剤)、または、顆粒剤の使用が可能である。これらの組成物において、活性主成分は、1種またはそれ以上の不活性な希釈剤(例えばスターチ、セルロース、スクロース、ラクトースまたはシリカ)と、アルゴン流下で混合される。また、これらの組成物は、希釈剤以外の物質、例えば1種またはそれ以上の潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウムもしくはタルク、色素、コーティング(糖衣錠)、または、ワニスを含んでもよい。
経口投与のための液状組成物として、不活性な希釈剤(例えば水、エタノール、グリセロール、植物油またはパラフィンオイル)を含む、製薬上許容できる液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤およびエリキシル剤の使用が可能である。これらの組成物は、希釈剤に加えて、例えば潤滑剤、甘味剤、増粘剤、矯味矯臭剤または安定化剤のような物質を含んでいてもよい。
非経口投与のための滅菌組成物は、好ましくは、水性液剤または非水性液剤、懸濁剤または乳剤が可能である。溶媒またはビヒクルとして、水、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、特にオリーブ油、注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチル、または、その他の適切な有機溶媒の使用が可能である。また、これらの組成物は、アジュバント、特に湿潤剤、等張剤、乳化剤、分散剤および安定化剤を含んでいてもよい。滅菌は、数種の方法で行うことができ、例えば無菌ろ過、滅菌剤を組成物に含ませること、照射、または、加熱によって行われる。このような滅菌組成物はまた、使用時に、滅菌水またはその他のあらゆる注射用滅菌媒体に溶解させることができる滅菌固形組成物の形態に製造することもできる。
直腸内投与のための組成物は、坐剤または直腸用のカプセルであり、これらは、活性物質に加えて、カカオバター、半合成グリセリドまたはポリエチレングリコールのような賦形剤を含む。
一般的に、上記で定義されたような組み合わせを含む医薬組成物は、化合物を0.1〜500mg含む。
用量は、望ましい作用、治療期間、および、用いられる投与経路に依存する;用量は、一般的に、成人の場合、経口で化合物0.1〜500mg/日である。
一般的に、適切な用量は、年齢と体重、さらに治療しようとする個体に特異的なその他全ての要因に応じて医師が決定する。
本発明また、ABCA2遺伝子の機能が改変されるように、ゲノムにrs908832多型のマイナーアレルを有する外因性DNA配列の少なくとも1つが挿入されたトランスジェニック動物に関する。
用語「トランスジェニック動物」は、ゲノムの人工的な改変を示す、ヒト以外のあらゆる動物を意味することとする。ゲノムの改変は、「ノックイン」または「ノックアウト」による変更または改変による1種またはそれ以上の遺伝子の結果(相同組換えによる遺伝子の不活性化/改変)、または、マウス中での、ニューロン細胞型(例えばThyI、PDGFまたはプリオン)またはグリア細胞型(例えばGFAP)に特異的なプロモーターの制御下でのヒト遺伝子の過剰発現であり得る。この改変は、慣用の改変作用または突然変異誘発物質によるものでもよいし、または、ハイブリッド遺伝子を発現させる発現カセットを安定して挿入することによって実現することができる。特に、例えば、出願WO01/02552、または、WO01/13176で説明されている方法と同一な、または類似した方法に従った手法を行うことができる。
また、ゲノムの改変は、その野生型または突然変異型における、遺伝子の挿入の結果、または、遺伝子の置換の結果であってもよい。
有利には、改変は、生殖幹細胞に行われる。
現時点で、「ノックイン」および「ノックアウト」技術を用いたゲノムの改変は、マウスの胚から誘導された生殖細胞系に定着する能力を有する幹細胞(「ES」細胞という)しか利用できないために、モデルとしてはマウスに限定される。ES細胞系がその他の種に利用可能である場合、当業者にとって、KOおよび/またはKIモデルを作製するために、これらのテクノロジーを、これらのその他の種に容易に適用することが可能であると予想される。加えて、オリゴヌクレオチド(DNA、RNAまたはハイブリッド)の使用に基づくアプローチを、単独で、または、DNA/RNAを改変する酵素と併用して用いて、ゲノムの所定の遺伝子座に定義された改変/突然変異を導入することができる。さらに、ゲノム中でランダムな改変を誘発する放射線照射または化学的突然変異誘発物質も、有効な一連の生物学的なマーカー(表現型)、および、ハイスループットポジショナルクローニング法と併用される場合に用いることができる。
しかしながら、実験動物(マウス、ラット、雌牛、ブタ、ヒツジなど)のゲノムを改変するための直接的なアプローチのほとんどが、直線状にしたDNAをマイクロインジェクションすることによる、単細胞の段階(2細胞段階またはそれ以上の段階での注入を用いてもよいが、好ましくはキメラ動物の発生を防ぐためである)で受精させた卵母細胞の1または2つの前核へのランダムなトランスジーン組込みである。一般的な法則として、トランスジーンは、2つの部分で構成されており、それは、上記DNAによってコードされたRNAを時空的に発現制御する調節因子と、それに並置された前記DNA(cDNAまたはゲノム断片)である。これらの2つの要素(調節要素と、望ましいタンパク質をコードするDNA)は、標的ゲノムと相同でもよいし、または異種でもよい。関連するトランスジェニック動物は、一般的に、ヒト以外の哺乳動物から選択される。このような動物としては、例えば、ネズミ科の動物、すなわちマウス、ラットおよびモルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ヒツジまたはウシが挙げられる。このような動物として好ましくは、慣用の遺伝子導入技術に従って得られたネズミ科の動物、ラットまたはウサギである。本発明のその他の主題は、rs908832多型のマイナーアレルを有する外因性ゲノムDNA配列の少なくとも1種がゲノムに挿入された幹細胞系、および、これらの幹細胞系から分化した細胞系である。
簡単に言えば、本発明に係る幹細胞系および分化細胞系のトランスジェニック動物の生産は、ABCA2タンパク質をコードする外因性ゲノムDNAの挿入、それに対応する動物の遺伝子への相同組換え(トランスジーンが正しい発現の特徴を示し、動物の内因性遺伝子の発現が妨害されるすなわちノックアウトように、トランスジーンの挿入は動物の遺伝子のプロモーターの直後を標的とする:ノックアウトされた)、または、本発明で説明した、ヒトABCA2遺伝子のアイソフォームに相当する特異的な突然変異の、動物の内因性遺伝子への挿入(改変は幹細胞での相同組換えによって行われる:ノックインされた)、または、rs908832多型のマイナーアレルを有するABCA2遺伝子の過剰発現によるトランスジェニック動物の作製を用いた方法からなる。
マウスの場合、これらの動物は、アルツハイマー型の突然変異を含むヒトAPP遺伝子を有し、アミロイドプラークを発生させるトランスジェニックマウスと有利に交雑することもできる。このようにして得られたダブルトランスジェニック動物において、アルツハイマー病に罹った、または、その危険を有する患者で観察された遺伝子型が複製される。このようにして得られた新生動物のrs908832多型の遺伝子型は、上述の技術を用いて、特に増幅反応(PCR)および/またはサザンブロッティングを用いて制御可能である。
このようなトランスジェニック動物は、アルツハイマー病の特徴を極めて正確に再現しており、アルツハイマー病を理解するのに有利なモデルを提供することができるので、特に有用である。既知のモデルと比較することによって、このモデルは特に、アルツハイマー病の治療に特に適した化合物を実証すること、特に、ヒトにおいて説明されているような実証を可能にする。これらの化合物としては、化学的な分子、ペプチドまたはタンパク質分子、抗体、キメラ分子、さらにアンチセンスDNAまたはリボザイムが挙げられる。
従って、実証された化合物は、単独で、または、医薬組成物を形成するためには製薬上許容できるビヒクルと組み合わせて、医薬品として用いることができる。このようなビヒクルとしては、特に、滅菌水、等張水、食塩水(リン酸一ナトリウムまたはリン酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムまたは塩化マグネシウムなど、または、このような塩の混合物)、または、乾燥した組成物、特に凍結乾燥した組成物が挙げられ、このような乾燥した組成物は、組成物に滅菌水または生理食塩水を適宜添加すると、注射用の溶質となり得る。注射は定位的(stereotaxically)、局所的、経口的、非経口的、鼻腔内、静脈内、筋肉内、皮下、眼球内、経皮的等に行うことができる。
上述の化合物の実証は、本発明の動物モデルと、作用を有すると思われる化合物または化合物の混合物とを、特に投与(例えば注射)によって接触させること、次に、その化合物の、(特にモデルの脳内における)様々な生化学および/または組織学的な変化に関する作用を測定することに基づく。
アルツハイマー病を予防、緩和または治すための治療的化合物をインビボで試験することに加えて、これらのトランスジェニック動物はまた、アルツハイマー病用の動物モデルを提供することを可能にし、このような動物モデルは、病因を誘発または促進する環境要因をスクリーニングするため、または、病気が進行している際の挙動を研究するため、および、例えば新しい医薬品を研究する目的、または医薬品の有効量と毒性を決定する目的で関与する様々な生物学的なメカニズムを研究するために使用できる。従って、本発明のその他の主題は、アルツハイマー病を予防および/または治療することを目的とする化合物または方法の活性を試験するための、上記で定義されたような幹細胞系または分化細胞系のトランスジェニック動物の使用に関する。本発明のその他の主題は、上述のようなトランスジェニック動物から抽出された細胞、さらに、アルツハイマー病の治療を目的とする化合物を実証するためのそれらの使用に関する。
上述の化合物の実証は、本発明の動物モデルから抽出された細胞と、作用を有すると思われる化合物または化合物の混合物を接触させること、次に、細胞のホモジネート中で、細胞全体に対する化合物の作用、または、細胞成分分画に対する化合物の作用、例えば細胞死のような様々なパラメーターに対する化合物の作用を測定することに基づく。
上記の構成に加えて、本発明はまた、以下に記載の実施例および図より生じると考えられるその他の特徴および利点を含み、これらは、本発明の範囲を限定することなく本発明を説明するものと考慮されるべきである。
実施例1:患者サンプルにおけるABCA2遺伝子のrs908832多型の遺伝子型の研究
アルツハイマー病に罹った白色人種系の患者とコントロール個体から得られたDNAのコレクションを、それに関して患者側の同意を受けた後に用いた。
コリエル研究所(Coriell Institute,米国)によって販売されているパネルの47個体のサンプルを遺伝子型解析することによって多型の頻度を決定した。
アルツハイマー病に罹った患者とコントロールにおいて遺伝子型解析するために、10の多型(rs908832多型を含む)を、それらの遺伝子中での位置と頻度に基づき選択した。
その遺伝子型を、5’ヌクレアーゼ分析方法(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems),フォスターシティー,米国のアレルを識別する技術)によって調製し、次に、これらのマーカーそれぞれと、アルツハイマー病との関連を試験することによって、χ2統計的分析を行った(異質性検定)。解析のために、病気が早期に(65歳より前、または65歳で)、または、後期に(65歳より後に))発症した年齢と、その起源(散発性(最初に認識された症例)、または、家族性(同じ家族における、すでに認識されている別の症例))に従ってグループを区別した。
rs908832多型に関して得られた結果は以下の通り:
- 患者(440の遺伝子型)におけるマイナーアレルの頻度(T):7.4、
- コントロール(519の遺伝子型)におけるマイナーアレルの頻度(T):3.4。
ハーディ−ワインベルグ平衡を患者とコントロールにおいて確認したところ、有意な偏差は観察されず、従って遺伝子型解析のエラーがないことが確認された。
病気の早期の症状を示す患者(65歳より前、または65歳前)で行われた試験の結果:
- 136人の散発性の症例対272人のコントロール:
- 異質性検定:χ2(1ddl)=22.69p=2(10-6
- アレルの試験(頻度(T)対頻度(C)):χ2(1ddl)=21.27p=4(10-6
- 104人の家族性の症例対272人のコントロール:
- 異質性検定:χ2(2ddl)=7.80p=0.02、
- アレルの試験(頻度(T)対頻度(C)):χ2(1ddl)=7.27p=7(10-3
早期の症状を示す240人の患者においてロジスティック回帰によりオッズ比を推測した(性別とAPOE−ε4の状況に応じて調整)。その結果も有意であった:OR=3.97、IC=[2.23−7.09]。
得られた値は、複数の試験をボンフェローニの方法によって補正した後でも有意性を保持していた(閾値は0.05に固定された)。
これらの結果から、ABCA2遺伝子は、アルツハイマー病の原因論において重要重要な遺伝子であることが示される。危険に関して、この結果は、これまで最も一般的に知られているアルツハイマー病の危険因子であるアポリポタンパク質E4によって生じる危険と同じオーダーであることを示す。
実施例2:トランスジェニックマウスの作製
1.ヒトABCA2タンパク質を発現するトランスジェニックマウスの作製
ヒトABCA2タンパク質の変異誘発は、スカルプター(Sculptor)TM(アマシャム(Amersham),フランス)のようなインビトロでの変異誘発システムを用いて行われる。ABCA2のコード領域を、Bluescriptタイプ(ストラタジーン(Stratagene))のクローニングベクターにクローニングし、製造元によって提供されるプロトコールに従って、望ましい突然変異を含むオリゴヌクレオチドを用いて突然変異を導入した。突然変異した配列は、配列解析で確認することができる。
2.ABCA2トランスジェニックマウスの作製および同定
トランスジーンを構築するために、ABCA2をコードし、ヒトrs908832多型のマイナーアレルを示すゲノムDNAを、所定の組織/細胞型に特異的なトランスジェニック発現用のベクター[例えば、ニューロン型にはTHYI(Luethi等,J.Neuroscience,17,4688〜99頁)、PDGFまたはプリオン、または、星状細胞型にはGFAP]のポリリンカーにクローニングした。プラスミド調製キット(キアゲン(Qiagen))を用いて、スーパーコイルDNAを製造する。マイクロインジェクションのために、ベクター配列を所定の制限酵素での消化によって除去し、無傷のトランスジーン全体を残し、それをクローニングベクターの不要な配列から分離する必要がある。次に、発現カセットを含む断片をアガロースゲル電気泳動によって精製した。
浮動性のフィルター(ミリポア;メンブレンタイプ:VS;0.025μm)で、マイクロインジェクションを目的とするアリコートをTE緩衝液(10mMトリス、pH7.4;0.1mMのEDTA)に対して透析し、次に、ろ過した(Spin−X;コースター(Costar);ポリアセテートメンブレン;0.22μm)。マイクロインジェクションのために、DNAを最終濃度1〜2ng/μlに希釈した。精製した断片を、受精させたマウス卵母細胞の2つの前核のうち一方に注入した。生存した胚を、(「偽妊娠の」)養母の輸卵管に即座移植した。新生児におけるトランスジーンの存在は、PCRまたはサザン解析のいずれかによって、特異的プローブ/配列を用いて決定された。これら全ての解析に基づいて、親とそれらの子孫におけるトランスジーンのあらゆる主要な転位または欠失を排除することが可能である。
3.ゲノムにヒトABCA2タンパク質を含むトランスジェニック動物の作製
幹細胞における相同組換え技術を用いて、ヒトrs908832多型のマイナーアレルを示すABCA2遺伝子をマウス遺伝子の望ましい所定の位置に導入した。対応するマウス遺伝子を単離し、クローニングするために、本発明で説明されているプライマーおよびサンプルを用いて、同質遺伝子型のマウスのゲノムライブラリー(ラムダ、BAC、YACなどのライブラリー)を容易にスクリーニングすることができる。前記マウス遺伝子は、ヒトDNAが挿入されたと予想される正確な部位を定義するために、当業者既知の標準的な技術(制限部位 マッピング、配列解析、生物学的な分析ツール)を用いてそのゲノム構成および配列に関して特徴付けられ、ヒトDNAに関する望ましい発現の特徴を得ることができ、それと同時に、最終的にマウス遺伝子の発現を妨害することができる。正確な位置が同定されたら、幹細胞用の標準的なターゲティングベクター(すなわち望ましい事象を選択するためのマーカーを有するベクターであり、前記マーカーはいずれも当分野に特化した当業者に周知である)を構築した。迅速に、選択カセット(抗生物質耐性遺伝子)を、選択された挿入部位の直後に位置するマウスのABCA2遺伝子配列の3’および5’伸長部と同一なマウスのゲノムDNA断片(2〜6kb)の3’および5’末端の境界に置いた。
ハイスループットスクリーニングの手順を最適化し、有効にするために、マウス遺伝子知見に基づき組換え幹細胞をスクリーニングするためのポジティブコントロールベクターを作製した(組込みがうまく起これば、ベクターは、マウス遺伝子の遺伝子座を再現する)。
ターゲティング実験のために、標準的な手法に従ってDNAを精製した。標準化されたエレクトロポレーション技術を用いてターゲティングベクターを幹細胞に導入し、その後、望ましい組換えを有する幹細胞のクローニングが促進されるように、幹細胞クローンを連続的なスクリーニング手順(抗生物質)で処理した。一般的に、スクリーニングは、約2週間かかる。耐性幹細胞クローンを、PCRおよび/またはサザンによってスクリーニングした。
望ましい組換えを有し、かつゲノム中にその他の検出可能な改変をまったく含まない幹細胞のクローンを、十分な細胞が得られるように発達させた。次に、前記細胞を、自然に排卵したメスから得られた3日半の胚に注入した。生存した胚細胞(上記幹細胞を含む)を、レシピエントのメスに移植し、このメスは、胚細胞を発達させ、宿主胚細胞および幹細胞クローン由来の細胞で構成された新生の若いマウスを産むと予想される。この種の動物は「キメラ動物」と称される。
これらのキメラ(幹細胞系のほとんどはオスマウスから得られるため、好ましくはオス)は、野生型マウスと適合しており、改変に関してヘテロ接合型の動物を得ることができる。ヘテロ接合型の動物を互いに繁殖させることによって、ホモ接合型の動物を作製することができる。
4.対応する遺伝子にヒトABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルを含むトランスジェニック動物の作製
マウス遺伝子を、上記と同様にして単離し、特徴付けた。このタイプの改変に関して、ヒトで見出される突然変異点がマウス遺伝子に導入されているはずの正確な位置を同定するために、ヒト遺伝子とマウス遺伝子とを比較することが必須である。この段階で、生物学的な分析が必須である。最終的に、上記と同様にしてターゲティングベクターを開発し構築した。相同組換えが成功した後、望ましい突然変異点がマウス遺伝子のコード配列において変化していただけであった。いくつかの選択マーカーがイントロンに残存したままであったが、一般的には上記遺伝子の発現に影響はない。必要に応じて、これらは、第二のリコンビナーゼ認識要素を含むターゲティングベクター作製を用いて除去できる。コンストラクトが構築されたら、工程は、上述の手順の工程と同一である。
一般的に、これらのABCA2トランスジェニックマウスは、アミロイドプラークの沈着を促進するために、家族性のタイプのアルツハイマー病の突然変異を含むAPP遺伝子を発現するトランスジェニックマウスと都合よく交雑されると予想される。
5.神経組織病理学
脳組織の調製
マウスを強く麻酔し(ペントバルビタール:腹腔内に60mg/ml/kg、ケタミン:腹腔内に40mg/ml/kg)、次に、生理食塩水、次にパラホルムアルデヒド(4%PBS溶液)で経心臓的に潅流した。続いて脳を除去し、次に、同じ固定溶液で、4℃で24時間、後固定した。固定後に、脳を右半分と左半分の脳に分離し、次に、パラフィン埋め込みの標準的なプロトコールで処理した。
トランスジェニックマウスと非トランスジェニックマウスのパラフィンに埋め込んだ左半分の脳、さらにアルツハイマー病に罹った個体と、コントロール個体からの、死後のヒトの脳組織(前頭皮質)のブロックを、マイクロトーム(LEICA RM2155,フランス)を用いて厚さ6μmに切り出した(連続切片)。トランスジェニックマウスと非トランスジェニックマウスの右半分の脳に相当する組織ブロックを、厚さ25μmに切り出した。
Aβアミロイドペプチドに関する免疫反応性は、当業者により一般的に説明されているようにして検出される。

Claims (38)

  1. 少なくとも1つの、ABCA2遺伝子の多型の存在を検出する工程を含む、個体におけるアルツハイマー病の診断または予後のための方法。
  2. 少なくとも1つの、遺伝学的にアルツハイマー病と関連するABCA2遺伝子の多型のマイナーアレルの存在の検出工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1つの、ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルの存在の検出工程を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 検出工程は、生物学的サンプルを用いて行われる、請求項1に記載の方法。
  5. 生物学的サンプルは、有核細胞を含むサンプルである、請求項4に記載の個体におけるアルツハイマー病の診断または予後のための方法。
  6. 生物学的サンプルは、血液サンプル、精液サンプル、または、毛髪サンプルである、請求項4または5に記載の個体におけるアルツハイマー病の診断または予後のための方法。
  7. 多型を有するDNAの存在または非存在の検出工程は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ハイブリダイゼーション、メンブレンへのサザンブロッティング、ヌクレアーゼでの消化、制限酵素断片長多型(RFLP)もしくは直接の配列解析の技術、または、それらの組み合わせによって行われる、請求項1に記載の個体におけるアルツハイマー病の診断または予後のための方法。
  8. a.個体のDNAを抽出すること、
    b.単離された上記DNAを、ABCA2遺伝子のrs908832多型に対応する配列を増幅することができるプライマーを用いて増幅すること、
    c.増幅されたDNAにおける、少なくとも1種のABCA2遺伝子のrs908832多型のアレルの存在を決定すること、
    を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 増幅工程b)は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含む、請求項8に記載の方法。
  10. DNAポリメラーゼI(TaqMan)の5’ヌクレアーゼ活性を用いた技術によって、増幅されたrs908832多型のマイナーアレルを有するDNAと、増幅されたこのアレルを有さないDNAとを区別する、請求項8に記載の方法。
  11. 制限酵素断片長多型(RFLP)解析によって、増幅されたrs908832多型のマイナーアレルを有するDNAと、増幅されたこの多型を有さないDNAとを区別する、請求項8に記載の方法。
  12. 制限断片は、アガロースゲルでの移動、メンブレンへのサザンブロッティング、および、ハイブリダイゼーションの前に、増幅されたDNAを制限酵素で消化することによって得られたものである、請求項11に記載の方法。
  13. ABCA2タンパク質をコードする転写物の2185位のヌクレオチドの決定を含む、ABCA2遺伝子のrs908832多型を検出する方法。
  14. 個体から採取された生物学的サンプルの解析方法であって、
    a.ABCA2遺伝子に関する遺伝子型を決定する、および、
    b.得られたデータを、上記個体がアルツハイマー病を進行させる危険に関する予後、および、この病気に関して想定できる治療的処置の有効性を得るために変換する、
    上記の方法。
  15. rs908832多型のマイナーアレルを増幅するためのプライマー。
  16. 配列番号3の配列の約15〜30個の連続したヌクレオチドを有する、請求項15に記載のプライマー。
  17. 配列番号6の配列を有する、請求項16に記載のプライマー。
  18. 配列番号3に相補的な配列の約15〜30個の連続したヌクレオチドを有する、請求項15に記載のプライマー。
  19. 配列番号7の配列を有する、請求項18に記載のプライマー。
  20. 配列番号3に相補的な配列の約12〜17個の連続したヌクレオチドを有するプローブ。
  21. 配列番号8の配列を有する、請求項20に記載のプローブ。
  22. 配列番号4に相補的な配列の約12〜17個の連続したヌクレオチドを有するプローブ。
  23. 配列番号9の配列を有する、請求項22に記載のプローブ。
  24. 請求項16〜23のいずれか一項に記載のプライマーおよびプローブに相補的なプライマーおよびプローブ。
  25. rs908832多型のマイナーアレルを有するDNAの存在または非存在の検出を行うのに必要な様々な要素を含む、アルツハイマー病の診断または予後のためのセットまたはキット。
  26. 請求項15〜19のいずれか一項に記載のプライマー対を含む、請求項25に記載のセット。
  27. ゲノムに、ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルを有する外因性ゲノムDNA配列の少なくとも1種が挿入されたトランスジェニック動物、幹細胞系、および、この幹細胞系から分化した細胞系。
  28. ヒト以外の哺乳動物から選択される、請求項27に記載のトランスジェニック動物。
  29. 請求項27または28に記載のトランスジェニック動物、幹細胞系、および、これらの幹細胞系から分化した細胞系を得る方法であって、ヒトABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルを含むトランスジェニック動物、幹細胞系、および、これらの幹細胞系から分化した細胞系を作製することを含む、上記の方法。
  30. アルツハイマー病を予防および/または治療することを目的とする物質または方法の活性を試験するための、請求項27または28に記載のトランスジェニック動物、幹細胞系、および、これらの幹細胞系から分化した細胞系の使用。
  31. 請求項27または28に記載のトランスジェニック動物から抽出された細胞。
  32. アルツハイマー病の治療を目的とする化合物を実証するための、請求項31に記載の細胞の使用。
  33. アルツハイマー病に罹った個体を治療するための医薬品を製造するための、アルツハイマー病に対するそれらの活性を有することがわかっている化合物または化合物の混合物の使用であって、上記個体は、治療の前にABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルの存在がすでに検出されている、上記の使用。
  34. 病気は、早期のアルツハイマー病である、請求項33に記載の使用。
  35. ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルに関連する病気を示す個体に投与することを目的とする化合物を選択する方法であって:
    a.上記個体由来の生物学的サンプルにおいて、少なくとも1つの、ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルの存在を決定する工程、および、
    b.上記アレルが存在する場合、適切な化合物を選択する工程、
    を含む、上記の方法。
  36. rs908832多型のマイナーアレルに関連する病気は、アルツハイマー病である、請求項35に記載の方法。
  37. アルツハイマー病を示す個体に投与することを目的とする化合物を選択する方法であって:
    a.上記個体由来の生物学的サンプルにおいて、少なくとも1つの、ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルの存在を決定する工程;および、
    b.上記アレルが存在する場合、適切な化合物を選択する工程、
    を含む、上記の方法。
  38. アルツハイマー病の治療方法であって、
    - 少なくとも1つの、個体においてrs908832多型のマイナーアレルの存在を検出する工程、および、
    - アルツハイマー病に対する活性を有することがわかっている化合物または化合物の混合物を、ABCA2遺伝子のrs908832多型のマイナーアレルを示す個体に投与すること、
    を含む、上記の方法。
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