JP2007514044A - 固形燃料特性を向上させるための前加熱の乾燥プロセスの方法およびシステム - Google Patents
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Abstract
Description
現在、米国で消費される電力の半分以上が、効率の悪い石炭燃焼発電所施設で発電されている。オイル及びガス資源の使用の増加にもかかわらず、低コスト、容易で広範囲な入手性、石炭の大きな埋蔵量、及び石炭業界の大きな労働人口によって、産業上特に見通し得る将来における世界的なエネルギー生産のために、石炭は引き続き重要な資源であり続けることは確かであろう。しかしながら、石炭は多種多様で、不均質であり、通常、相当な量の水分、硫黄、及び鉱物質不純物を含んでおり、これらすべてが、効率的でクリーンに燃える燃料である本来の素質を失わせている。
本明細書に記載するのは、電磁エネルギー(例、マイクロ波・エネルギー)を用い、石炭燃料の燃焼の質を向上する目的で、石炭のメカニカルな構造を変化させ、石炭の諸コア成分を個別に及び/又は集合的に変化させる方法、システム及び処理工程である。(例、水分を削減して、対象用途に対し最適レベルのBTU/lbに増大させる;除去のより困難な有機硫黄を含めすべての形態の硫黄を削減する;灰分を低減しながら石炭の発熱量を維持又は向上させる。)
本発明の実施形態を、求める種類の石炭及び特性の変更に対して設計することができる。本システムを、モジュール組立型、サイズ可変型、及び携帯型又は固定型とすることができ、鉱山の地下又は地表、又は発電所施設の、インライン又はオフライン場所で使用することができる。処理パラメータを特定の用途に合わせて選択し、水、硫黄、及び灰分のような有用な副生成物を除去、回収することができる。オンライン及びオフラインによる方法を、フィードバック・システムとともに用いて、処理済み炭の特性を決定することができ、フィードバック・システムを使って、滞留時間(流速)、電力、エアフローなどのような処理制御パラメータを修正し、過剰処理又は処理不足をなくし、事前選択した所望の向上した特性を得ることができる。
・任意のランクの石炭において、下限約1%又はそれ以下までの任意の所望レベルまで%水分を低減する場合;
・任意のランクの石炭において、最高で少なくともゼロ%水分に対して有するレベルまで、又は少なくとも1、000BTU/lbまで(本処理が、%灰分及び硫黄総計%をも低減して、それらがBTU/lbのさらなる増大に寄与することにより)BTU/lbを増大する場合;
・任意のランクの石炭において、%灰分を削減する場合(例、少なくとも約2%削減まで);特定の実施形態において、おおよそ10%から50%以上までの範囲の削減;及び
・あらゆる形態の硫黄を低減する場合(例、硫黄総計の少なくとも約2%、黄鉄鉱の少なくとも約3%、硫酸塩の少なくとも約5%、及び有機硫黄に少なくとも約1%を低減);特定の実施形態においては、硫黄総計を25%から50%の間で、一部の石炭についてはさらに多くを削減する。
I.石炭
A.一般
石炭は、化石植物から形成された可燃燃料であり、さまざまな有機化合物及びいくつかの無機化合物と結合したアモルファスな炭素を含む。Harold H.Schovertが「Coal, the Energy Source of the Past and Future」(American Chemical Society、1987)(前記文書全体の教示を、参照として本明細書に組み込む)に記載しているように、「石炭は、柔らかく湿気をおび茶色がかった材料から、非常に硬くて光沢のある黒色の固体にまたがっており」、その物理的及び化学的特性は、炭材がどのようにいつどこで堆積したのか、それの元となる有機材料の種類、及び時間を経過による変化によって、大幅に異なり得る。従って、商業ベースで石炭を発掘、取引及び使用するためには、石炭の種類及び特性を分類し、標準化することが必要であった。石炭は、最粗悪品質から最良品質まで、次のような主な「ランク」にそれぞれ分けられた:
1) 亜炭、
2) 褐炭、
3) 亜瀝青炭、
4) 瀝青炭、
5) 無煙炭。
BTU/lb <4,900 から >15,400;
水分 <3.0% から >50%;
灰分 <3.0% から >35%;
硫黄総計 <0.25% から >6.0%
個別の鉱山内で、BTU/lbは2,500程度まで変わることがあり、水分は13%程度まで変わることがあり、灰分は13%程度まで変わることがあり、硫黄総計は3%程度まで変わることがある。
データベースは、以下に限らないが、オーストラリア、中華人民共和国、及び韓国からの低硫黄石炭、インドからの各種石炭、ならびに、カナダ及び米国(アラバマ、フロリダ、イリノイ、オハイオ、オクラホマ、ペンシルベニア、テキサス、及びワイオミングを含む)からの石炭を含めた幅広い種類の未処理炭及び処理済炭の測定値を集約したものである。
第一のステップは、サンプルを粉砕し、少量を使って水分パーセントを測定することであった。サンプルの別の一部を使って、灰分パーセントを測定した(「受領状態」とは、試験の前に、サンプルに何もしなかったことを意味する。「乾燥ベース」は、受領状態測定に対して、サンプル中に水分がないと仮定した場合の調整を行った計算値である。BTU/lbも同じやり方で計算する、すなわち、値を受領状態サンプルに対して測定してから、水分がないベース(乾燥ベース)で計算する。次に、水分(M)及び灰分(A)がないと仮定した場合の予測値について、同様な計算「M−Aなし」を実施する。「諸形態の硫黄」は、同様に、受領状態のサンプルを測定し、次に同様に乾燥ベースで計算される。
A.全体工程の概要
全体的処理工程ステップの順序を、次のようにまとめることができる。
電磁放射を固形燃料/石炭を処理するための中心的入射線に選択したならば、それが石炭及びその個別構成成分に及ぼす放射の影響を把握することが必要である。この情報は、材料の電磁吸収及び反射、特に、誘電率の測定から得ることができる。誘電率は、材料の内在的特性であって、これを使って、マイクロ波又は他の任意の電磁放射に対する材料の反応を予測することができる。「電磁気」及び「マイクロ波」放射という用語は、本記載中、ある程度置き換え可能なものとして用いられる。場合を問わず、電磁放射が取ることのできる範囲には、本明細書の各箇所で挙げられている周波数が含まれ、これらの用語は、一部の規格ではより高い「マイクロ波」周波数ではなく、より低い「無線」周波数と見なせるものもあり、明細書中でも一部、このような意味で使われている。
・右側から左側にかけての全体的な下降傾向は、低周波に移動するほどこの石炭(及びすべての石炭)の電磁放射の吸収効率が悪く、これにより石炭を通る放射の浸透度は低い周波数ほど高くなるという事実を数値化したものである。
石炭は、柔らかくて湿った茶色がかった材料から、非常に硬い光沢のある黒色固体にわたっており、その物理的及び化学的特性は、炭材がどのようにしていつどこで堆積したか、元の存在である有機材料の種類、及び時間を経過による変化によって大幅に異なり得る。サイズ及び形状、硬度、揮発減量、炭素含有率、微量鉱物質、燃焼及びその他の特性は、石炭の各ランク、鉱山ごと、各鉱山内の炭層ごとによって大きく変化する。
次には、いつもそうとは限らないが、通常、自分たち自身の石炭又は自分たちの特定の必要性のため購入する外部の石炭の特性の向上を求めている当事者によって、処理の目標が定められる。これらの目標に、すべての石炭を同じように改善するか、あるいは石炭の一部をより高い特性閾値に処理してこれを未処理の石炭とブレンドし、平均で所望の全体特性を得ることによって、石炭の一つ以上の特性を向上することを含めることができる。例えば、低グレード、低BTU/lbの褐炭を燃やす発電所は、多くの場合、より高グレードの西部炭を取り入れて、より低グレードの石炭とブレンドして、排気物の低減と運転効率の増大を目指す。
石炭に対し実験室制御の設定によって処理前試験を実施し、現場用に設計されている処理システムに対する石炭の反応を事前に測定する。この試験による情報によって、処理システムが、設計された目標を実際に満たせることを確認する。石炭バッチは、系統的にサンプリングされ処理され、その結果によって重要なインプットが中核的処理システムの設計に提供されることを確実にする。
・マイクロ波周波数は2.45GHzである。図1及び2から得られた情報によって、現場用に設計された処理システムとは異なる周波数で「事前処理」することができ、その結果を現場システム周波数において予期される結果と関係付けることができる。この相関は、同一バッチの石炭を処理して、連続モードにおける2つの異なる周波数と、バッチ・モードにおける同じ周波数の一つを用いて得られた特性との見事な一致によってさらに検証された。
処理を検討している各々の石炭の場所(炭鉱又は公益施設)、その量及び移動の方法(コンベヤベルト又はトラック又ははしけ及び/又は石炭列車など)、利用可能なシステム占有面積、利用可能な電力及びコスト、及び処理装置への石炭の運び出し入れの最善の方法といったベースライン情報が収集される。鉱山又は発電所敷地における適切な電力及び水の利用可能性、利用可能なシステム占有面積(通常、発電所では限られている)、及び現場に石炭を輸送する手段及び速度のような検討事項は、場所ファクター、処理システムのサイズ、構成、及び設計に直接に影響する。ほとんどの鉱山及び発電所では石炭の搬送にコンベヤベルトが使われており、サイズ、速度及びベルト材料はさまざまである。既存のコンベヤで、石炭の処理システムへの入り出し搬送をし、一部の例では、処理チャンバを通過させることさえ期待されているので、処理システムの出入り口における供給は対象となるコンベヤ・システムに対して設計されサイズ合わせされる。コンベヤベルトを処理チャンバに通過させる場合には、その材質は、特に重要となり、処理システムの設計及び運転双方において考慮に入れなければならない。例えば、金属(電磁反射性)又は非金属(電磁吸収性)のベルト材料は、非常に異なる電磁影響をもたらし、スクリーンは微粉及び小粒子を減耗排出し、これらが搬送システムの機械的問題を生じる可能性がある。
以下は、所定の固定燃料又は炭種に対し、特定の処理後燃焼特性又は諸特性を得るための電磁放射ベースの処理システムの設計の一通りの例示を意図したものである。
36%水分と7300BTU/lbとを有する未処理褐炭(後記「実験結果」セクションの表2中の石炭と同じ)を、23%水分及び8000BTU/lbを目標として処理する。表3は、非常に小さなサンプル(数ポンド)を適度なパワー(5から20kW)で短時間(10から120秒)処理した結果をリストしたものであって、この例の意図は、同一の石炭だが、ずっと大量で、従ってずっと高いパワー、しかし類似の滞留時間を持つ石炭を、どのように処理できるかについてのガイドを提供することである。
・コンベヤ処理システムにおける処理時間及び滞留時間:
処理時間(サンプルが放射に曝されている過程)は、処理チャンバ、利用できる電磁パワー、及びサンプルサイズ如何によって、通常、5秒から45分である。小さなサンプルには、より短い処理時間等が必要である(表3参照)。高スループット処理に対して滞留時間を適切に調節することができるが、現行機器のパワー限界から、高スループット(時間当たり数百トン)は、いくつかの別個の処理システムを連結することによってだけ実現することができよう。
処理から発生する液体及びガスを取り除くために相当なエアフローが設けられる。不十分なエアフローは、水分のチャンバ表面への凝結を生じさせ、電磁効率の低下及びアーク放電及び発火可能性をもたらすことになり、これは避けなければならない。必要なエア流量は、処理チャンバのサイズ、処理されるサンプルのサイズ、チャンバ内に放出される副生成物の量、エア温度などの如何による。十分なエアフローを確認する簡単な方法は、定期的に処理を停止し、チャンバ表面を観察して濡れていないかどうかを点検することである。同時に、ホットスポットにより発生する可能性のある石炭ヒビ、何らかの白色化、又は発赤の有無を観察するのが有益である。最後に、副生成物が配管又は捕捉コイルを通ってチャンバから抜け出ていることが観察されれば、エアフローは適切であると考えられる。
水分低減に対してだけいえば、石炭表面温度を100℃以下に保つべきである。これは、携帯型(赤外線)温度センサで簡単に、又は処理チャンバ内部に配置された温度プローブによって遠隔でも監視される。
石炭温度が、水分削減に対し推奨されたレベルに維持されている場合、発炎及び燃焼は発生しないはずであり、不活性ガスは必要ないことになる。不活性ガスが用いられた実施形態においては、少なくとも時間当たり15立方フィートの流速でチャンバを流通させることができる。
水分低減に水素ガスは必要でない。但し、処理の硫黄低減フェーズにおいて水素ガスを供給することができる。
実際面では、測定及びフィードバック・システムは、電力、印加電磁気パワー(及びパワーレベルとそのオン/オフ動作周期を変更する機能)及び処理時間のような処理パラメータと結合されており、処理不足又は過剰処理がなく目標とする特性レベルが達成されることを確実にしている。
重量減損と水分パーセントの低減とには直接的な相関があるので、処理の前後及び処理中においてさえも、重量測定値を採取することを処理工程管理の一部とすべきである。最後に、石炭の試験所は、迅速で正確な水分パーセント及びBTU/lbの測定値を提供でき、これにより目標とされたレベルが達成されていたことをさらに検証する。
前記の要求事項のすべてを満たすことのできる、乾式単一段階の処理システムを設計することは可能であろうか?一言でいえば「イエス」である。しかしながら、特定の石炭に対し求められる特定の特性を提供できるインテリジェント処理システムの設計を確定する前に、まず、処理システムが使われる場所に対する地域、州、及び連邦政府の許可制度及び法的要求事項を注意深く調査することが必要である。これらの要求事項は、石炭処理システム設計及び運転の双方に影響を与えることがあり、多くの場合与えている。これらの要求事項を考慮に入れた後、前記の中核処理システムを必要に応じて変更することができる。
液体、固体及びガスの放出は、図4に概要を示したエレメントによって管理できる。処理によるあらゆる副生成物を封じ込めるシステムであっても、法的な取り扱い及び回収要求事項を満たしているとの認証を受けなければならない。
副生成物の封じ込めそれ自体は臭気を排除するものでないが、副生成物エアフロー・システムによって臭気を最小化すべきである。相当の残存臭気がある場合には、エア・キャリヤを介して吸収材を添加し、臭気を吸収するか他の方法で最小化することが必要になることがある。
温度センサ、赤外線検知器及び画像化システムのような、これらの要求事項を満たすための標準的手順及びシステムが利用可能である。
石炭を取り扱うどんな環境でも問題であるが、塵埃の発生は、主としてチャンバへの石炭の出し入れに関連する。この石炭の移送は、一部は既存の事業所内のコンベヤを使って行われると予測されるので、外部への塵埃はわずかなはずである。システム中で発生した塵埃は副生成物取り扱いシステムによって制御することになろう。
出荷前に適格性審査試験を実施し、システムが大気汚染、又はほぼ汚染がないことを検証することになる。有害とはされていない不活性ガスの使用可能性の他は、化学物質又は有害物質をシステムで使用又はこれへの持込みはしない。
マイクロ波放射への曝露に対する安全レベルは厳格に規制され、マイクロ波放射を使用するあらゆる処理システムは、これらのレベル及びガイドラインを満たすことの適格性審査を受けることを要求されている。大規模マイクロ波乾燥システムの多くの製造者は、自分たちのシステムを、石炭処理に必要な、大きなスループットのための使用には非実際的で不適なように構成することによって、これらの規則を満たしている。
前記8項の情報に基づいて、必要に応じ、中核処理システムの設計を変更する。
4つの主要処理システム(すなわち、前加熱システム、電磁放射システム、複数パラメータ測定及びフィードバック・システム、及び副生成物取り扱いシステム)を設計、製作し、別々に試験する。
次のステップは、4つのサブ・システムを結合し、共同運転した時のそれぞれの機能試験を行い、その後に端から端まで全体の処理システムに対する適格性審査及び検証試験することであり、終端間の全体試験は、処理工程が設計された対象の石炭バッチのサンプルを使って実施する。
全体処理システム性能試験が合格完了した後、カスタム設計され、十分に試験されたインテリジェント処理システムは、意図された運転場所に出荷される。到着したならば、システムはさらに試験され、輸送取り扱い及び出荷による変化がないことを確実にする。そこで、処理システムは意図された位置に移動され、既存の現地の石炭取り扱いシステム又はその改造体、出力接続部、水、及びエア又は、必要に応じ、不活性ガス生成システムに結合され、稼動に供する前にさらに試験される。
周波数又は他のパラメータの選択によって順序を別途変更するように制御されていなければ、水分及び次の灰分次の硫黄の放出の後で石炭素地が破砕する。一部の石炭においては、各成分放出段階は、別々で区別でき、他の石炭ではこれら段階はオーバーラップする。例えば、あるものは水分がまだ放出中に灰分及び硫黄の放出が始まる。
・水分をチャンバの壁に凝結させ、処理チャンバの下にある回収、貯蔵システムの中に、乾燥エアで吹き落とすことができる;
・水分を含有するエアを、強制乾燥エア(正圧)によって、処理チャンバの軸沿いにチャンバの外に追い出し、そこでエア中の水分を凝結により回収することができる;及び
・水分を含有するエアを、強制乾燥エア(陰圧)によって引き出し、そこでエア中の水分を凝結により回収することができる。小粒子(微細粉ではない)及びガスは捕捉セルにエア駆動され、そこで回収、分離及び貯蔵される。
図3に、典型的方法100の流れ図を示す。方法100は、石炭又は別の炭素ベースの燃料のような燃料の燃焼特性を改善するための取り扱い及び処理ステップを例示したものである。さまざまなシステム及び装置の任意のものによって、方法100を実行、又は別なふうに実施することができる。例として、図4に概略的に占めしたシステム200によって実行される、方法100を以下に説明し、図3の方法例を説明する際に、システム200の各種エレメントを参照する。本発明を、他のシステム及び処理工程においても、同様に実行し具現化することができる。以降、添付図面中に図示された本発明の典型的な実施形態を詳細に引用することになる。図面全体を通し及び以降の記述において、同じ参照番号を使って同一又は同様部品を参照する。
石炭のサイズ及び形状、硬度、揮発成分、炭素含有量、微量鉱物質、燃焼及び他の特性は、大きく違っている。従って、選択する石炭処理パラメータも幅広く変わり、以下のファクターに従って変わってくる:処理する石炭量、処理に利用可能な時間及び場所、石炭がバッチ・モード又は連続又はこれらのなんらかの組み合わせかどうか、処理を実施する目的、及び石炭の用途。いい換えれば、処理パラメータに関しては安易な一般化できない。しかしながら、処理工程に用いるのに適した範囲を識別することができ、以下に概要を説明する。
処理に使うことのできる、電磁波発生装置の適切な周波数は、100MHZより下から20,000MHzの上までである。単一の周波数又は複数の周波数を、同時並行に又は交互に又は段階的に使用することができる。単複の周波数を連続波、パルス、又は動作周期化(すなわち、キッチン・マイクロ波・オーブンが機能するのとほとんど同様にパワー・オン及びパワー・オフするように周期化する)とすることができる。
電磁発生装置のパワーを、100Wから100,000とし、メガワットまで拡大することができる。
適切な電磁放射の印加時間の範囲は、処理する石炭如何によって、5秒から45分の範囲である。
システムがバッチ・モードで運転するよう設計されている場合には、システムの能力を数オンスから数トンとすることができる。連続処理システムにおいては、時間当たり数十ポンドから数百トンまで処理することができる。チャンバ雰囲気を乾燥酸素にし、ウェーブ・エネルギー及び処理結果により高い均一性を与えることができる。不活性ガスは、処理過程でのSO2、CO2、及びNOxのような酸化物の生成を防止し、発炎及び/又は燃焼のリスクを低下又は排除する。
処理中の石炭の表面及び内部の温度を、室温からほぼ250℃の範囲とすることができる。
エアフローは、重要な多目的処理パラメータである。乾燥した、粒子をろ過したエアが特に適しており、エア流量は、処理チャンバの構成及びサイズ、及び石炭をチャンバに出し入れするやり方如何による。制御されたエアフローは、エアをチャンバに混ぜ入れて、チャンバ内のより均等な熱分布を保証する。エアは、処理から生じた水分、微粒子物質及び一切のガスのような、処理副生成物のキャリヤである。十分なエアフローは、使用されるチャンバのサイズ、形状及びパワーレベルに対して、処理(負荷)されるバッチが十分に大きな場合、処理中の電気アーク又はスパークの一切の可能性を防止する。
チャンバ内における不活性ガスの使用はオプションである。チャンバ内で不活性ガスを使用する場合、不活性ガスの量は処理工程如何による。
チャンバ中での水素の使用(例、水素発生装置から取り入れ)はオプションである。水素を導入して、処理過程で石炭に生じる変化をさらに制御することができる。
処理チャンバ内の圧力は通常1気圧であるが、標高(海抜)のある場所で処理をする場合、必要であれば処理パラメータを変更することができる。また、一部のケースにおいては減圧を用いることができる。
オンライン測定システムを具え、水分、灰分、硫黄、微量鉱物質及びチャンバ中の温度を測定することができる。これらすべては、処理パラメータを、必要に応じ調整するためのフィードバックを提供するように設計されており、これらの目標とされたレベルが外れることなく達成され、これにより石炭が処理不足又は過剰処理にならないことを確実にする。
A.未処理燃料セクション
図4に示すシステム200は、未処理燃料セクション202を含む。未処理燃料セクション102を、装置が処理することになる未処理炭を収集、又は別途受取るための収納容器とすることができる。通常、未処理燃料は、炭鉱のような遠隔の場所から受け入れられ、さらなる処理のために必要となるまで未処理燃料セクション202に集められる褐炭、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、低硫黄炭、高硫黄炭、及びブレンド炭のような未処理燃料を、必要になるまで未処理燃料貯蔵所に保管することができる。システム200の他の部分での処理のため、選択された量の未処理燃料が、未処理燃料セクション202によってサイズ揃えされる。また、未処理燃料セクション202に、比較的大きな石炭の塊をより小さな石炭片に割るための、一台以上の一連の石炭圧砕装置を含めることができる。未処理燃料セクション202に、以下に限らないが、粉砕機、石炭圧砕機、ボールミル、又は砕炭機のような装置を含めることができる。例として、石炭圧砕機を使って、未処理炭をほぼ4インチ(10cm)の直径に揃える。本発明のさまざまな実施形態によって、より大きい又はより小さいサイズの石炭又は他の燃料を用いることができる。
未処理燃料セクション202の次は処理コンベヤ・セクション204である。処理コンベヤ・セクション204は、未処理燃料セクション202と相互交流して処理される所定量の燃料を受取る。
フィードバック・システム・セクション206は、処理コンベヤと相互交流して、燃料中の水分パーセント又は灰分パーセントのような、燃料の特性を測定する。フィードバック・システム・セクション206は、湿度センサ214、温度センサ216、灰分分析装置218、及び分光化学分析装置220を含む。例えば、これら構成要素の一部又は全部を使って燃料から特定の量の水分を除去するために必要なマイクロ波・エネルギーのおおよその量と持続時間を判定することができる。測定可能な他の組成特性は、燃料中の灰分、硫黄、炭化水素、炭素、窒素、及び他の化合物又は元素である。
電磁放射発生装置セクション208は、処理コンベヤ・セクション204上の燃料にマイクロ波・エネルギーを印加する。 電磁放射発生装置セクション208は、処理コンベヤ・セクション204上の燃料に対して配置された一連のマグネトロンを含み、マグネトロンは、要求される水分パーセントのような事前設定された特性に基づいて、燃料中に電磁放射エネルギーを当てる。
エア取り扱いシステム・セクション210は、処理コンベヤ・セクション210のため副生成物の回収を実施する。エア取り扱いシステム・セクション21は、水分回収/貯蔵セクション224、ガス回収/貯蔵セクション226、及び副生成物回収/貯蔵セクション228を含む。エア取り扱いシステム・セクション210は、処理されている燃料からの副生成物を回収し、貯蔵する。例えば、未処理炭への電磁エネルギーの印加により水蒸気、及び処理コンベヤ・セクション204に凝結水を生成する。水分回収/貯蔵セクション224は,凝結水を回収し、貯蔵し、後に使用する。水蒸気及びガス類は、ガス回収/貯蔵セクション226によって回収され後に使用することができる。処理コンベヤ・セクション204からの他の副生成物は、副生成物回収/貯蔵セクション228によって回収され後に使用される。
処理済み燃料の残存分は、処理コンベヤ・セクション204から処理済み燃料セクション212の中に移送、又は別途回収される。このような装置には、以下に限らないが、貯蔵大箱、列車、貯蔵積載所、又は、燃焼工程へ直接搬送するコンベヤ(図示せず)とすることができる。
図5は、本発明に従って改造可能な既存コンベヤ・システム300の斜視図である。図示したコンベヤ・システム300は、Triple/S Dynamics Inc.が設計、製作したSlipstick(商標)コンベヤである。図示したコンベヤ・システム300を、図4に示した処理コンベヤ・セクション204とともに用いるか、別途これに含めることができる。図5に示すコンベヤ・システムを使って、本発明によるさまざまな装置を構築することができる。また、本発明の実施形態によって、他のコンベヤ・システムを使うこともできる。
図13−15は、石炭又は他の固形燃料のバッチ処理のための装置1000を図示したものである。この装置1000を、図5−12に氏名した装置につなげて、又は別々に使用することができる。図3に記載した処理方法、特にブロック108を、装置1000によって実行することができる。示された例において、マグネトロン1002を使って、装置内に収納された石炭のような燃料に、所定量の電磁エネルギーが印加される。ウェーブ・エネルギーは、導波管を通って、装置のWG(導波管)入力部に導かれる。装置1000は、電磁放射監視ポート1004、及びチャンバに石炭を搭載するための前面ドア1006を含む。本発明に従って、他の構成のバッチ処理装置を作製することができる。
試作プラントの実施形態を図16に示す。プラントは、供給タンク1106へ未処理炭を移送するバケット・エレベータ1104と結合されたバケット・エレベータ供給部1102を特色としている。供給タンク1106は、シャトル・バルブ1110、ホッパー1112及びホッパー・バルブ1114の上に取り付けられている。石炭が、供給タンク1106から、ホッパー・バルブ1114を通って流れ落ちると、石炭は、移送オーガー1116中に放出され、オーガーは石炭をマイクロ波処理チャンバ1118の中に移送する。石炭は、マイクロ波処理チャンバ1118から出ると、石炭受け1120及びバルブ1122を流れ通って、貯蔵容器1124に入る。
未処理炭の特性変動に対しては、定常的監視及び処理システムに適した本明細書に記載の妥当なフィードバック調整で対応し、均一な特性を持つ固形燃料の生産を確実にする。一部の石炭燃焼型ボイラーは、その最高温度に限界がある。こういったケースにおいては、対象ボイラーに対する最大BTU/lb及び関連する最高温度を超過しないようにして、最適なBTU/lbを達成するように、水分及び灰分の削減の目標を設定し制御する。
・任意のランクの石炭において、水分含有量を、下限1%までの所望の任意のレベルに削減すること;
・任意のランクの石炭において、BTU/lbを、少なくとも上限、水分がない場合に有するレベル(灰分含有量及び硫黄含有量も低減され、これらの低減がBTU/lbのさらなる増加に寄与する)までの任意のレベルに増大すること;
・任意のランクの石炭において、およそ10%から65%を上回る範囲の低減幅で、灰分含有量を削減すること(後記の表1及び2に示した例を参照);及び
・あらゆる形態の硫黄を低減し、硫黄総計で50%から75%、一部の石炭についてはさらに多くを削減すること。
米国炭:
典型的な未処理対最善処理対比
BTU/lb 12537から14301へ
%水分 3.39から0.44へダウン
%灰分 10.94から2.65へダウン
%総計S 3.73から1.21へダウン
%黄鉄鉱 1.88から0.32へダウン
%硫酸塩 0.14から0.01へダウン
%有機S 1.73からへ0.62ダウン
海外炭:(後記表1及び2参照)
典型的な未処理対最善処理対比
BTU/lb 12737から14537へ
%水分 2.00から0.83へダウン
%灰分 10.29から2.24へダウン
%総計S 3.94から1.84へダウン
%黄鉄鉱 0.88から0.11へダウン
%硫酸塩 0.13から0.01へダウン
%有機S 2.94からへ1.65ダウン
褐炭:
米国褐炭:
典型的な未処理対最善処理対比
BTU/lb 7266から11550へ
%水分 38.27から3.73へダウン
%灰分 7.29から5.22へダウン
%総計S 2.18から1.13へダウン
%黄鉄鉱 0.68から0.01へダウン
%硫酸塩 0.02から0.01へダウン
%有機S 1.48から1.12へダウン
海外褐炭:
典型的な未処理対最善処理対比
BTU/lb 8195から11729へ
%水分 25.58から5.67へダウン
%灰分 10.68から6.76へダウン
%総計S 5.86から1.78へダウン
%黄鉄鉱 2.60から0.23へダウン
%硫酸塩 0.45から0.07へダウン
%有機S 2.81から1.31へダウン。
前記に概要を示した特性を持つ石炭は、以下に述べる実験で生成した。同じランク、同じクラスの同じバッチからの未処理炭と処理済み炭との特性を比較することによって、本発明者らは、これらの方法及び装置による処理に起因する7つの燃料特性各々の向上幅を判断することができる。さらに詳しくは、例として、後記に提示するのは、瀝青炭及び褐炭の未処理炭及び処理済み炭サンプルのいくつかの群に対する第三者(スタンダードラボラトリーズ社)の試験結果である。未処理炭に対しては「典型的」特性の平均値を使った。ここに提示する処理済み炭の結果は、処理パラメータを変化させた影響を試験する本発明者らのプログラムの一部として採取されたものなので、これらは本発明の全体範囲を実証するものではない。言葉を換えれば、目標とする又は最適の特性を実現するため制御した処理工程からは、評価処理の過程から得られるよりも良好な特性が得られると期待することができる。この理由により、各処理済み燃料特性に対し、ここに示した「最善値」を使っており、実証目的のため、これらの値を生の未処理炭の「典型的」値と比較している。
表2に、スタンダードラボラトリーズ社(SL)の処理済み炭試験結果をリストする。これらの初期処理試験を用いて、これらの石炭の処理パラメータに対する特性反応を判定した。小型キッチン・サイズの電磁放射チャンバを、低い電磁パワー(1000ワット以下)及び比較的小さなサンプル(2から5ポンド)とともに使用した。「新しい」石炭に対する本発明者らの実験室の最初の処理試験のすべてを、このやり方で実施した。
これらのサンプルは、処理前は、全体が小から中程度の大きさの塊で構成されていた。液体及びガス類を除去するためにチャンバの取出しポートに透明管がつながれたが、これらのサンプルの処理には強制エアフローは使われず、温度/圧力増加だけで、これにより副生成物はチャンバ外に排出された。
サンプル‘1112及び‘1113は、サンプル‘1114及び‘1115に対して得られたよりも相当に大幅な、灰分パーセント及び硫黄総計の低減を明示している。灰分及び硫黄のより向上した低減は、より高いパワーレベル(5対6、おおよそ600から700ワットを発生)の使用、及び、これによる‘1112及び‘1113に対するより短い曝露時間に直接的に起因する。‘1114及び‘1115に対して用いられたより低いパワー(ほとんどが4及び5レベル)、及び、この長さでも前記最初の2つのサンプルに近い低減を達成できなかった、大幅に長い曝露時間を参照されたい。このようなすべての試験測定値は、あらゆる石炭が印加パワーに対して非常に敏感であること、すなわち、各々が、大きな変化、場合によっては突然な変化が見られるパワー閾値を有することを示している。石炭に対するこれらの閾値を識別した後、処理パラメータの組み合わせを検証し、これらの閾値が達成されるパラメータの組み合わせを明確にすることができる。そこで、識別されたパラメータの組み合わせを活用することにより、これらの閾値を目標として、対象石炭処理の管理をすることができる。
下記に概要を示す試験は、テキサス褐炭に対して実施されたものである。これら試験の目的は、印加する電磁パワーとチャンバ中の処理滞留時間とのいくつかの組み合わせを使って、水分の削減量及びそれによるBTU/lb向上の微調整をすることが可能であることを実証することであった。
M、S 水分、硫黄
Proc 処理済み
Redn 低減
Inc 増大
EI 放出指数
ND データなし又は不足
NA 適用外
NC 感知できる変化なし
IL1 インド、ネーベリ(SW)褐炭
IL2 インド、ネーベリ(SW)褐炭
IL3 インド、グジャラート(NW)褐炭
IB インド、アッサム(NE)瀝青炭
WY ワイオミング亜瀝青炭
PA ペンシルベニア(NW)瀝青炭
PRB ワイオミング、パウダーリバー流域亜瀝青炭
OB オハイオ(SE)瀝青炭
TL 東テキサス褐炭
ILPC イリノイ、グリーンペット・コークス
OK オクラホマ瀝青炭
AL アラバマ軟質瀝青炭。
Claims (47)
- 未処理の固形燃料バッチを処理するための方法であって、
処理のため未処理固形燃料バッチを受取る工程と、
前記未処理固形燃料バッチに対し、水分パーセント、BTU/lb、灰分パーセント、硫黄総計パーセント、各種形態の硫黄の各々のパーセント、揮発性物質パーセント、固定炭素パーセント、ハードグローブ粉砕性指数、微量鉱物質の重量、ならびに電磁放射に対する燃料及びその各構成成分の反応の項目から選択した一つ以上の特性を測定する工程と、
処理後の前記固形燃料バッチに所望の燃料特性を決定する工程と、
前記測定された未処理固形燃料の特性に基づいて、システム構成を設計し、前記所望の燃料特性を持つ処理済み固形燃料バッチを得られることになるようにパワーレベル・プロフィールを選択周波数において選択する工程と、
前記固形燃料バッチを前記選択された周波数及びパワーレベル・プロフィールで電磁放射に曝すことにより処理する工程とを
含む方法。 - 請求項1に記載の方法であって、前記固形燃料バッチが前記所望の燃料特性を有することになるように電磁放射曝露の持続時間を選択し、前記固形燃料バッチをその持続時間、前記電磁放射に曝す工程をさらに含む方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記固形燃料サンプルからの各種成分の目標とする放出を達成するように、複数のパワーレベルが所定の順序で用いられる方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記未処理固形燃料バッチの複数の特性が測定され、前記パワーレベル・プロフィールの選択に活用される、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記未処理固形燃料バッチ特性のほとんどが測定され、前記パワーレベル・プロフィールの選択に活用される、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記未処理固形燃料バッチ特性のすべてが測定され、前記パワーレベル・プロフィールの選択に活用される、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記固形燃料は石炭である、方法。
- 請求項7に記載の方法であって、前記石炭はスラリー形態でない、方法。
- 請求項7に記載の方法であって、前記固形燃料は破砕又は選別されて、前記バッチは約8インチ以下の直径を持つ固形燃料小片に限定される、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記方法は、前記未処理固形燃料バッチを、前記選択された周波数及びパワーレベル・プロフィールによる前記電磁放射に曝す前に、前(まえ)加熱する工程をさらに含み、前記前加熱と電磁エネルギー及び持続時間とは、前記固形燃料を処理することによって該燃料を破砕しその後に続く水分の目標とする放出を制御する順序で加えられる、方法。
- 請求項10に記載の方法であって、前記前加熱は、その後の前記電磁放射への曝露とは異なる周波数で行われる、方法。
- 請求項11に記載の方法であって、前記前加熱は熱源によってなされる、方法。
- 請求項10に記載の方法であって、前記固形燃料バッチはチャンバ内で処理され、前記方法は、処理の間前記チャンバを通して乾燥エアを流す工程を含む方法。
- 請求項13に記載の方法であって、前記乾燥エアは、前記水分を含むガスを除去するのに十分な流量で供給され、前記チャンバ中の発炎防止を促進する、方法。
- 請求項14に記載の方法であって、前記乾燥エアの流量は、前記チャンバのサイズ及び構成と、前記固形燃料から除去される前記水分の量とによって決められる、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記固形燃料をさらに処理し、前記灰分の目標とする放出を制御するように、前記電磁エネルギー及び持続時間が加えられる、方法。
- 請求項16に記載の方法であって、前記固形燃料バッチはチャンバ内で処理され、前記方法は、処理の間前記チャンバを通して乾燥エアを流す工程をさらに含む方法。
- 請求項17に記載の方法であって、前記乾燥エアは、前記灰分を含むガス及び微粒子を除去するのに十分な流量で供給され、前記チャンバ中の発炎防止を促進する、方法。
- 請求項18に記載の方法であって、前記乾燥エア流量は、前記固形燃料から除去されることになる前記灰分の量によって決められる、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記固形燃料を破砕し、水分を放出させ、次により高い温度でより長い時間、前記石炭をさらに処理して前記固形燃料からの硫黄の目標とする放出を達成するように、前記電磁エネルギー及び持続時間が、前記固形燃料に加えられる、方法。
- 請求項20に記載の方法であって、目標とする硫黄放出のための前記より高い温度は、130℃と240℃との間である、方法。
- 請求項20に記載の方法であって、前記固形燃料バッチはチャンバ内で処理され、前記方法は、処理の間前記チャンバを通して不活性ガスを流す工程を含む方法。
- 請求項22に記載の方法であって、前記不活性ガスは、前記チャンバ内の発炎及び燃焼を防止するのに十分な流量で供給される、方法。
- 請求項23に記載の方法であって、前記流量は、チャンバ容積立法フィートあたりに対し、時間あたり少なくとも15立方フィートである、方法。
- 請求項22に記載の方法であって、前記処理の前記硫黄削減フェーズにおいて水素を供給する工程をさらに含む方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記電磁放射処理は、前記固形燃料の前記BTU/ポンドを少なくとも1,000BTU/ポンド増大できる、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記電磁放射処理は、前記固形燃料中の前記水分パーセントを、少なくとも約1パーセントから98パーセントまでの間で選択的に削減できる、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記電磁放射処理は、固形燃料中の灰分の少なくとも約2パーセントから上限60パーセントまでの削減を達成する、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記電磁放射処理は、固形燃料中の硫黄総計パーセントの少なくとも約2パーセントから上限70パーセントまでの削減を達成する、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記電磁放射処理は、固形燃料中の前記黄鉄鉱パーセントを少なくとも約3パーセントから上限95パーセントまで削減する、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記電磁放射処理は、前記固形燃料中の前記硫酸塩パーセントを少なくとも約5パーセントから上限95パーセントまで削減する、方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記電磁放射処理は、前記固形燃料中の前記有機硫黄パーセントを少なくとも約1パーセントから上限60パーセントまで削減する、方法。
- 石炭を処理するための多重エレメント電磁放射システムであって、
速度可変のコンベヤと、
前記速度可変コンベヤが通り抜ける前加熱システムと、
電磁放射発生システムであって、電磁エネルギー源と、前記電磁エネルギーが中に取り入れられる処理チャンバとを含み、前記速度可変コンベヤは前記処理チャンバを通り抜ける、システムと、
電磁エネルギーの前記発生を制御する命令を生成するためのソフトウエア・コードを格納したコンピュータ可読媒体と連結されたコンピュータ・プロセッサを含むコントローラと、
前記電磁エネルギーによる処理作業の間、前記電磁放射発生システムにおける前記固形燃料の前記特性の変化を測定し、前記測定値を前記コントローラに送信するよう構成された測定及びフィードバック・システムと、
前記処理チャンバを通してガスを流し、電磁放射への曝露の結果として前記処理チャンバ中に放出された副生成物を捕捉し貯蔵するよう構成されたエアフロー及び副生成物取り扱いシステムとを
含むシステム。 - 請求項33のシステムであって、前記電磁放射発生システムは、必要な各々の発生装置について、928MHz以下の周波数において発生器モジュールあたり15kW以上の電磁エネルギーを供給することができる、システム。
- 請求項33のシステムであって、前記電磁放射発生システムは、必要な各発生装置について、902MHz以上の周波数において、発生器モジュールあたり少なくとも75kWの電磁エネルギーを供給することができる、システム。
- 請求項33に記載のシステムであって、前記電磁エネルギー源は、商用になる処理のスループットに適したもので、複数のマグネトロンと前記マグネトロン用の発生器を含む、システム。
- 請求項33に記載のシステムであって、前記測定及びフィードバック・システムは、前記コンベヤ上の固形燃料片の前記表面温度を監視するための温度センサを含む、システム。
- 請求項37に記載のシステムであって、前記測定及びフィードバック・システム及び前記コントローラは、前記チャンバ内の固形燃料の前記表面温度を監視し、これらの温度が、処理中の前記固形燃料の前記発火温度に達しないことを確実にするように構成されている、システム。
- 請求項37に記載のシステムであって、前記コントローラは、測定された固形燃料の表面温度に基づいて、
前記電磁放射の前記パワー、
前記電磁放射曝露の前記持続時間、及び
エアフロー
の一つ以上を調整するようにプログラムされている、システム。 - 請求項33に記載のシステムであって、前記測定及びフィードバック・システムは、処理中に前記固形燃料の水分パーセントを測定するように構成されている水分分析装置を含む、システム。
- 請求項40に記載のシステムであって、前記コントローラは、測定された前記固形燃料の水分パーセントに基づいて
前記電磁放射の前記パワー、
前記電磁放射曝露の前記持続時間、及び
エアフロー
の一つ以上を調整するようにプログラムされている、システム。 - 請求項33に記載のシステムであって、前記測定及びフィードバック・システムは、処理中に前記固形燃料の硫黄パーセントを測定するように構成されている硫黄分析装置を含む、システム。
- 請求項42に記載のシステムであって、前記コントローラは、測定された前記固形燃料の硫黄パーセントに基づいて
前記電磁放射の前記パワー、
前記電磁放射曝露の前記持続時間、及び
エアフロー
の一つ以上を調整するようにプログラムされている、システム。 - 請求項33に記載のシステムであって、前記測定及びフィードバック・システムは、処理中に前記固形燃料の灰分パーセントを測定するように構成されている灰分分析装置を含む、システム。
- 請求項44に記載のシステムであって、前記コントローラは、測定された前記固形燃料の灰分パーセントに基づいて
前記電磁放射の前記パワー、
前記電磁放射曝露の前記持続時間、及び
エアフロー
の一つ以上を調整するようにプログラムされている、システム。 - 請求項33に記載のシステムであって、前記測定及びフィードバック・システムは、処理中に前記固形燃料中の百万分の一単位の量(PPM)を測定するように構成されている微量鉱物質分析装置を含む、システム。
- 石炭及び他の固形燃料を処理するための方法であって、周波数928MHz以下で前加熱、及びマイクロ波又は無線周波数処理のための電磁エネルギーを発生させる工程と、固形燃料をこれらの周波数の前記エネルギーに曝す工程とを含む方法。
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