JP2007505479A - 固体白色光放射体およびそれを使用するディスプレイ - Google Patents

固体白色光放射体およびそれを使用するディスプレイ Download PDF

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Abstract

固体デバイスから放射するように固体デバイスに電力を供給する構成および配置をとる電源と結合可能な固体デバイスを含む発光アセンブリである。一連の希土類ドープケイ素および/または炭化ケイ素ナノ結晶は、単一層内で、または個別の層内で組み合わされ、必要な赤色、緑色、および青色(RGB)を発生し、白色光を形成する。

Description

本発明は、固体発光デバイスに関するものであり、より具体的には、白色光を出力するそのようなデバイスに関するものである。
発光ダイオードなどの固体発光デバイスは、加工コストが低減される可能性があり、また長期耐久性は従来の白熱灯および蛍光灯よりも勝っているため、極めて有用である。動作(燃焼)時間が長く、消費電力が少ないので、固体発光デバイスは、その初期コストが従来のランプのそれよりも大きいとしても、機能コスト面で有利であることが多い。しかし、大規模な半導体製造手法を利用できるため、多くの固体ランプは、極めて低いコストで製造できる。このようなデバイスは、低い加工コスト、長い稼働寿命、および低いメンテナンス・コストを持つ固体発光ダイオード(LED)である。
発光ダイオード(LED)、および類似の構成のスーパー・ルミネセント・ダイオードおよび半導体ダイオード・レーザーは、市販されており、さまざまな設計および製造手法が開発されている。家電製品、視聴覚機器、電気通信デバイス、および自動車計器マーキング上のインジケータ・ライトなどの用途に加えて、そのようなLEDには、屋内および屋外の情報ディスプレイのかなりの数の用途があった。最近になるまで、LEDが発する光は、赤色、緑色、または琥珀色の範囲のみであり、LEDは、一般的には、さまざまな表示用途において、例えば、白熱電球を通常白色の発光体で置き換えるのには適していなかった。しかし、明るい青色のLEDが最近導入されたことで、白色光LEDシステムを実現できるようになり、それにより、フルカラーおよび白色の両方の照明を実現する実用的手段を用意することによりLEDのディスプレイ市場を切り開く可能性を有する。
白熱電球を使用するディスプレイに勝るLEDディスプレイの実用上のメリットは多数ある。LEDの稼働寿命(この場合、連続照明として定義される)は、およそ10年または50,000時間超であるが、白熱電球は、おおよそ2000時間で焼き切れ、そのためディスプレイ・メッセージの中に空のピクセルが残ることが多い。このような不具合が繰り返し起きて、ディスプレイは読みにくくなり、したがって使えないものとなる。こうした状態(つまり、ピクセルの破壊または欠損)は常時修復を必要とし、そのため、白熱灯照明デバイスに基づくディスプレイ・サインの供給者にとっては無視できないメンテナンス問題となる。LEDベースのサイン・ボードの稼働寿命は長いので、ピクセルは滅多に焼き切れず、照明を利用したメッセージは、長期稼働期間にわたって読み取りやすい。
同様に、LEDランプは、かなり堅牢である。屋外環境で生じることが多いストレス、機械的衝撃、または温度変化に曝されたときに、これらは、白熱灯に比べて故障する可能性が低い。この属性は、車両交通などの環境で標識が使用される場合に特に重要であり、例えば、高速道路工事現場、橋、トンネル、または交通規制マーキングを示す道路標識では、振動運動が常時生じるため白熱灯だと使用されている痛みやすいフィラメントが切れる。さらに、白熱灯および蛍光灯は、外被に脆いガラスを採用しており、割れるとランプは使い物にならなくなり、ひいては、サイン・ボード上のメッセージを判読することができなくなる。道路環境条件は過酷であるため、白熱灯および蛍光灯のガラスの破損はひどく頻繁に生じる事故である。固体LEDランプは、壊れるフィラメントを持たず、一次デバイス外皮またはパッケージとして耐久性のあるプラスチック筐体内に収納され(通常は、かなりの厚みがある)、それにより、極端な屋外環境ストレス対し高レベルの耐久性を示す。屋外標識用途に関して、ディスプレイは最大100万以上のピクセルまたはランプを備えることができる。したがって、非稼働白熱灯または小型蛍光(またはネオン)灯の交換に関係するメンテナンス・コストは、高く、残念なことに、絶え間なく生じる。
したがって、情報ディスプレイまたは標識の製造および販売の今後の動向としては、特に屋外での利用に関して、固体LEDランプを従来型の白熱電球の代替え品として利用することになる。エンドユーザにとっての主要なメリットは、電力消費コストが低く、稼働寿命が長いことである(したがって、メンテナンス・コストが下がる)。他の利点としては、ビデオまたは真に迫ったアニメーションを組み込んだ急速に変化する情報メッセージを表示する機会を与える固体デバイスの急速緩和時間がある。
白色ディスプレイ(例えば、商業銀行の「時間と温度」メッセージ・ボード、スタジアムのスコアボード)が望ましければ、白色光LEDを製作するためにかなりの労力が費やされている。青色LEDが最近利用可能になったことでフルカラーが、ひいては、白色光ディスプレイが実現可能であるが、従来ではそのようなディスプレイは複数のLEDを必要とすると考えられていた。そうして、複数のLEDを複雑で高価なLEDモジュールに組み込み、白色光を供給するために必要な広帯域照明を得る。白色照明を実現するディスクリートLEDランプが製作されたとしても(モジュールまたはサブアセンブリ内で多数の単一ダイ、単色ディスクリートLEDランプを利用することとは反対に)、最新技術では、複数のダイと、それらのダイに電力を供給するために通常は少なくとも4本の電気的リードを使用する必要がある。Stinsonに発行された米国特許第4,992,704号では、それぞれ赤色、緑色、および青色の色相を発生することを特徴とする3つのダイを支持するクリア成形固体エポキシの単一筐体を有する可変色発光ダイオードを教示している。最近、白色光を出力する手段となる本質的にディスクリートなランプである、市販の「フルカラー」LEDランプがいくつか導入されている。そのようなランプの現在入手可能な実施例は、最低でも3つのダイ(またはチップ)を含み、赤色1つ、緑色1つ、および青色1つが単一エポキシ・パッケージ内にカプセル化されている。これらのチップは、少なくとも4本の導線を介して電力を供給される。これらの複雑な複数ダイ可変色デバイスは、白色光を照射する高価で複雑な方法となっている。さらに、これらの複数ダイ白色ランプは、現状の技術ではかなり不効率であり、非常に大量のダイをディスクリート・ランプ・アセンブリ内に機能するように組み込まれているとしても、得られる光度は、既存の単色光発光ダイオード・ランプにより得られる光度よりもかなり低い。
白色光を照射する固体ランプの実用性は明らかである。しかし、今のところ、利用可能なこのような固体ランプの数は非常に限られている。メッセージまたはビデオ画像の可能な最高の解像度を得るために光の小さなピクセルが頻繁に必要になる標識用途では、ディスプレイ・アプリケーション用に最も実用的な固体ランプは、LEDランプである。LEDランプは、非常に狭い照射角度を持つことができ、また放射面を与える他の手段と比べたときにサイズが非常に小さい。しかし、白色LEDランプを加工する方法は、限定されている。従来のアプローチでは、複数のランプ(最大30個まで)のサブアセンブリまたはモジュールに収納された、赤色、緑色、および青色LEDディスクリート・ランプの大きなクラスタを加工する。すべてのディスクリート・ランプを制御するために複数の電源を用意することにより、これらの大きなモジュールは、一定距離から、モジュールを含む個別のディスクリートLEDランプにより放出される光の青色、緑色、および赤色サブピクセルの空間混合により白色光を供給するものとして見えることがある。モジュールを構成するランプは、個別にはアドレス指定可能であり、したがって、赤色、緑色、青色光(またはそれらの組み合わせ)を選択的におよび個別に供給する機会を与えることができるが、そのようなモジュール・システムは、固体ディスプレイ用に白色光を供給する手段としては複雑であり、高価である。さらに、これらのモジュールはかなり大きいため、ディスプレイの最終的解像度は、従来の単一ランプ・ピクセル・ディスプレイよりも常に低くなる。
単一のポリマー・マトリクス(Stinsonの教示に従う)内に収納された複数のディスクリート・ダイは、観測者からは照明が白色に見えることもありえるようなディスクリートLEDランプを備えることができるが、それでも個別のダイに個別に電力を供給する必要があり、ランプは、複数波長光の同時放射を行うために複数のリードを必要とする。そのため、この複数ダイLEDランプは、加工コストがかなり高く、屋外ディスプレイの電力供給および制御を行うために高価で複雑な回路を必要とするであろう。このような問題があるにもかかわらず、この両方の方法は、白色の照度を発生する実用性を指し示している。
いわゆる蛍光灯は、白色光を照射することがよく知られている。蛍光灯では、真空管内のHg蒸気が放電により励起される。励起されたHg原子は、主に紫外線領域(例えば、254nm、313nm、354nm)の光を放出し、この光は、真空管の内壁表面を覆っている無機蛍光体により吸収される。その後、この蛍光体は光を放出する。これらの無機蛍光体は、原子状Hgの励起状態の紫外線放射を観測者からは白色に見える広帯域の放射光に「下方変換」(つまり、より高い周波数、より短い波長形態のエネルギーをより低い周波数、より長い波長形態のエネルギーに変換)することにより白色光を放射するように設計されている。しかし、これらの発光デバイスは、固体デバイスではなく、ディスプレイ・アプリケーション用の好適なピクセル解像度を実現するためのこうした小型化された蛍光灯は、全く実用化されていない。実際、ディスプレイ内の小型蛍光灯(稼働寿命は長いが、残念なことに、固体LEDランプと比較した場合に消費電力が大きい)の主な用途は、ピクセル・レベルで個別にアドレス指定される液晶にバックライト照明を供給することである。さらに、これらの小型蛍光灯は、筐体がガラス製であるため脆い発光デバイスのままであり、ランプが極端な環境ストレスに曝されるディスプレイ・アプリケーションで使用するのには適していない。このようなストレスは、ガラス筐体を破壊しうるだけでなく、ガラス筐体の内壁から粉体塗装の層間剥離を引き起こす可能性がある。放射エネルギー輸送により白色光を発生することが望ましいであろうし、その場合、発光中心は、太くて破壊しにくい筐体構造(板または電球)がそのような筐体の内側の厚み部分から白色光を照射し、筐体表面の片側に配置される半永久的粉体塗装からは照射しえないようなアセンブリの一体部分である。
蛍光体被覆がない場合に白色光を発生する他の実施例では、これは、Chao他「White Light Emitting Glasses」、Journal of Solid State Chemistry 93、17〜29頁(1991)で開示されており(El Jouhari, N., et al.「White light generation using fluorescent glasses activated by Ce3+, Tb3+ and Mn2+ ions」、Journal de Physique IV、Colloque C2、supplement au Journal de Physique III、Volume 2、1992年10月、C2−257〜C2−260も参照)、そのガラス質材料は、同時にCe3+、Tb3+、およびMn2+を活性剤として同時に含むBベースのガラス内の青色、緑色、および赤色放射蛍光中心の同時放射により白色光発生することができる。これらのガラスは、Ce3+の青色放射を行うだけでなく、Ce3+からTe3+およびMn2+へ励起状態エネルギーを移すことにより白色光を照射し、発光は、それぞれ、可視光スペクトルの緑色および赤色部分において生じる。
混合希土類ホウ酸塩を使用し、250nmから300nmまでの範囲の一次(紫外線)放射線でホウ酸塩粉体の励起を行うことで、ダウン・コンバージョンを介して、白色光を照射することができる。同様に、陰極線管アプリケーションでは、白色光放射混合蛍光材料は、緑色蛍光材料(48から53%w/w)、赤色蛍光材料(37から40%w/w)、および青色蛍光材料(10から13%w/w)の慎重な調合により作り出すことができる。
上記の実施例のデバイスは、概念と構造が異なるが、組成中すべて無機質である赤色、緑色、および青色蛍光材料の利用を示しており、光子または電子ビームにより励起された場合、これらは、複数の波長の二次光放射(蛍光またはリン光のいずれかの性質を持つ発光)を放出し、白色光を観測者に見せる。これは、ディスクリートの着色光放射の微細領域が発光デバイスの均等拡散面上に見られるとしても、一般的には、真である。
Tanaka、S.他「Bright white−light electroluminescence based on nonradiative energy transfer in Ce and Eu−doped SrS films」、App. Phys. Lett. 51(21)、1987年11月23日、1662〜1663頁では、CeおよびEuドープ硫化ストロンチウム(SrS)無機蛍光体を使用する白色光放射薄膜エレクトロルミネセント(EL)デバイスの製作について説明している。SrS:Ce、EuデバイスのEL励起では、Ce3+発光中心からEu2+発光中心への非放射エネルギー伝達は、青色から赤色までの範囲の広域EL放射を発生し、それによって白色光を発生する際に重要な役割を果たす。
同様に、ZnおよびSiドーパントを含むAlGaNエレクトロルミネセント・システムのいくつかの最近の議論では、ある種の白色光を生成できることを示している。ドーパントが多数の発光波長を発する単一デバイスを製作することは有益であるが、ドーパントは、常に、半導体の電気的および格子構造を改変し、したがって、これらのデバイスのパフォーマンスは、ドーパントなしの結果、単色光照射を放出するドーパントを含まない対応する半導体の場合よりもかなり劣る。
最近になるまで、ほとんどの発光ダイオードは、半導体ベースであり、ほとんどのエレクトロルミネセント・デバイスは無機ベースであった。ある種の薄膜エレクトロルミネセント・デバイスを作成するために有機物質が使用されてきたが、有機ベースのLEDは市販されていない。さらに、有機ベースのLEDは、今のところ、有機電荷移動物質が劣化するため稼働寿命が極端に短いという問題点を抱えている。これらのシステムのすべてにおいて、有機物質は、ITOなどの導電性無機基材上の薄膜内で使用され、励起状態、およびその後の放射減衰による、光を発生するために必要な電子−正孔再結合に積極的に関わる。
最近の文献では、有機LEDまたはエレクトロルミネセント・デバイスを加工することを対称とするアプローチについて議論しており、いくつかの場合に、白色光放射は、これらの実験計画法から観測された。例えば、ポリ[3(4−オクチルフェニル)−2,2’−ビチオフェン]およびオキサジアゾール誘導体から作られたエレクトロルミネセント・ダイオードの白色光が報告されている。スペクトル分析から、見かけの白色光は青色(410nm)、緑色(530nm)、および赤〜橙色(520nm)の発光中心からなることがわかる。赤色蛍光発光材料ローダミンを無機材料基板上に組み込んだエレクトロルミネセント・デバイスは、何らかの白色光も発生して効果的であった。
ITOコーティング・ガラス上のポリ(ビニルカルバゾールPVK)薄膜に基づく薄膜有機エレクトロルミネセント・セルからの白色光も、最近報告されている。セルは、導電性ITO層が高い正孔ドリフト移動度を持つ有機ベースのPVK薄膜層に正孔を注入するMg:Ag:Alq:TAZ:ドープPVK:ITO:ガラスの構成となっている。それと同時に、電子はトリス(8−キノラト)アルミニウム(III)錯体層Alqにより、有機分子3−(4’tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4’−ビフェニル)−1,2,4−トリアゾール、TAZからなる正孔ブロッキング電子輸送層に注入される。有機ポリ(ビニルカルバゾール)層とTAZ層との界面では、正孔と電子との再結合が発生し、ポリマーを含む有機芳香族カルバゾール・ペンダント構成成分を励起する。励起状態のポリマー集合体内の励起されたカルバゾール構成成分は、消光剤またはドーパントが存在しない場合に、青色エキシマ放射を引き起こすことがよく知られている。有機Mg:Ag:Alq:TAZ:ドープPVK:ITO:ガラス・エレクトロルミネセント・デバイスの実施例では、エキシマ放射の消光剤は、ドーパント青色放射1,1,4,4−テトラフェニルブタ−1,3−ジエン(TPB)、緑色放射7−ジエチルアミノ−3−(2’ベンゾチアゾイル)クマリン(クマリン−6)、および赤色放射ジシアノメチレン−2−メチル−6−p−ジメチルアミノスチリル−4H−ピラン(DCM−1)である。
1995年4月11日にJ.E.Littman他に発行された米国特許第5,045,709号では、陽極、有機エレクトロルミネセント媒体、および陰極を含む白色光放射内部接合有機エレクトロルミネセント・デバイスを開示している。有機エレクトロルミネセント媒体は、さらに、陽極と隣接する正孔注入および輸送帯、および陰極と隣接する電子注入および輸送帯を含む。電子注入および輸送帯は、さらに、陰極と接触している電子注入層を含む。電子注入層と正孔注入および輸送帯との間にある有機エレクトロルミネセント媒体の一部は、正孔−電子再結合に応答して白色光を放射し、蛍光体および混合リガンド・アルミニウム・キレートを含む。
1992年10月14日に公開された三菱電線工業株式会社の日本特許公報第04289691号では、透明電極層でコーティングされた蛍光染料固定シリカ層、蛍光体を含むルミネセンス(発光)層、後部電極層、吸水層、カプセル化膜、および絶縁層を備えるエレクトロルミネセント・デバイスを開示している。
三菱特許公報では、シリカ層は、エタノール、イソプロパノール、またはジメチル・エーテルなどの溶剤中の金属アルコキシドを使用してゾル・ゲル・プロセスにより形成することができる。ローダミン6Gドープ・シリカ層は、白色照射光を示すと説明されている。ルミネセンス層は、例えば、厚さが約15ミクロンであり、ゾル・ゲル手法により形成され、銅、アルミニウム、マンガン、塩素、ホウ素、イットリウム、または希土類ドーパントでドーピングされたZnSまたはZnCdSを形成する。ルミネセンス層は、さらに、分散蛍光体材料も含むことができる。ルミネセンス層内の粒の平均粒サイズは、一般に、10ミクロンよりも大きく、15から40ミクロンの範囲内であるのが好ましい。ルミネセンス層は、例えば、30から80%の蛍光体を含むことができる。前記構造の開示されている利点は、ルミネセンス層内の蛍光体を変更し、それにより、材料全体の色を変更することができる点である。
1985年9月3日に公開されたソニー株式会社の日本特許公報第60170194号では、青色−緑色放射蛍光体とローダミンSとの混合物を含むルミネセント層を持つ白色光放射エレクトロルミネセント・デバイスを開示している。ローダミンSは、青みがかった緑色光での励起によりローダミンSがだいだい色の強い蛍光を発するので、高光度の白色光は、低い電圧でも得られる。この引用では、ZnSがCuおよびClでドーピングされる青色−緑色光を放射する蛍光体、さらにZnSがCuおよびMnでドーピングされる黄色光を放射する蛍光体を開示している。ZnSは、また、CuおよびBrによりドーピングされ、緑色光を発生する。
ソニー特許公報では、Aclar polymerポリマー、ポリエステル層、インジウムスズ酸化物(ITO)で形成された透明電極、光放射層、および後部電極などの材料の保護膜の密閉層を含む、多層エレクトロルミネセント製品を開示している。光放射層は、前述のドーパント種(例えば、0.045重量% Cu、および0.020重量% Cl)および5〜50重量%のローダミンSでドーピングされた50〜95重量%のZnSを含むことができる。
有機蛍光体を電子輸送または正孔輸送層内のルミネセント部位として使用し、薄膜界面正孔電子の再結合を行う進捗があっても、現状の技術では、妥当な稼働寿命を持つ有機ベースのダイを製作することは困難であることがわかる。本来、これらの電子供与体受容体錯体は、周囲の媒質と反応しがちである。その結果、これらの有機分子の多くは、励起状態への一定の励起の下で劣化し、したがって、有機ベースのLEDは機能しなくなる。定義により、短い励起状態寿命を必要とし、酸素または他の反応剤により消光または劣化することはありえそうもない、蛍光の量子収量が極端に高い蛍光剤は、基底状態におけるデバイス幅の局在正孔電子再結合を可能にするだけの十分な電子または正孔輸送特性を持たない。しかし、正孔輸送層内のドーパントとして、正孔に近接することで、例えば、蛍光体の励起状態は通常の場合に比べて酸化されやすくなることがある。これは、特に、蛍光体の基底状態が正孔輸送層内の正孔に対し安定しているとしても、励起状態種に対し当てはまる。同様に、励起状態低減に関する議論は、電子輸送層内の空間的に離されているドーパントにも適用可能であろう。
そのため、すべて、ダイ・コストが著しく削減され(1対3)、対応するディスプレイおよび標識の設計における加工コストが低く、高い媒体解像度(小さなピクセルまたはランプ・サイズ)、オン、オフ状態の高速スイッチング(ライブ・ビデオ画像処理の機能強化)、および高い発光効率を実現しつつ、赤色、緑色、および青色の光の3つの領域が生成され、しかも白色光放射は観測者にははっきり見えるような、単色LEDランプで実施されているのと全く同様に最小限度の電源リード(つまり、2本)を備える、単純な固体LEDランプを開発するのが非常に望ましいことであろう。
米国特許第4,992,704号 米国特許第5,045,709号
希土類ドープIV族半導体ナノ結晶を使用して、赤色、緑色、および青色の発光中心の同時放射を利用する白色発光デバイスを作製することができるのであれば、最も望ましいことであろう。
本発明のいくつかの実施形態の目的は、希土類ドープIV族半導体ナノ結晶を使用して単一ダイ(die)を使用して多色白色光を発生する、白色光固体発光デバイスを実現し、それにより、複数の電源リードまたは複数の別個のLEDランプを必要とすることなく白色光を出す固体照明デバイスを実現することである。
本発明の広範な一態様によれば、本発明は、可視光を放射する電源と結合可能な少なくとも1つの単一ダイ半導体発光デバイスを含む発光デバイスを実現し、発光デバイスは希土類ドープIV族ナノ結晶材料(REGIVN)を含む。
いくつかの実施形態によれば、発光デバイスは、基板と、希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層とを含み、少なくとも1つの層は通電されたときに可視光出力をまとめて放射する。
いくつかの実施形態では、可視光は白色光である。
いくつかの実施形態では、REGIVNは、ケイ素または炭化ケイ素のナノ結晶材料である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの層は、赤色、青色、および緑色のそれぞれのためにそれぞれ希土類ドーパントを含む単一層を備える。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの層は3つの層を備え、各層が赤色、青色、および緑色のうちの1つのためにそれぞれ希土類ドーパントを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの層は3つの層を備え、各層がそれぞれの希土類ドーパントを含む。
いくつかの実施形態では、3つの層は、互いの上に積み上げられる。
いくつかの実施形態では、3つの層は、互いに隣接して配置される。
いくつかの実施形態では、前記少なくとも1つの層は、緑色光を発するためにエルビウム、テルビウム、およびイットリウムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた第1の層、青色光を発するためにツリウムおよびセリウムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた第2の層、赤色光を発するためユウロピウムおよびプラセオジムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた第3の層を含む。
いくつかの実施形態では、前記少なくとも1つの層は、緑色光を発するためエルビウム、テルビウム、およびイットリウムからなるグループから選択された第1のIV族ドーパント、青色光を発するためにツリウムおよびセリウムからなるグループから選択された第2のIV族ドーパント、並びに赤色光を発するためにユウロピウムおよびプラセオジムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた単一層を含む。
いくつかの実施形態では、前記少なくとも1つの層は、緑色および青色の光を発するためにエルビウムでドープされた第1の層、赤色光を発するためのシリコン・ナノ結晶材料の第2の未ドープ層を含む。
いくつかの実施形態では、前記少なくとも1つの層は、緑色および青色光を発するためエルビウムでドープされた第1の層、赤色光を発するためにユウロピウムおよびプラセオジムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた第2の層を含む。
いくつかの実施形態では、発光デバイスは、さらに、発光デバイスに電力を供給するために電源信号を印加できる第1の電極および第2の透明電極を含む。
いくつかの実施形態では、第1の電極は、透明導電性酸化物電極または半透明金属電極である。
いくつかの実施形態では、基板は導電性基板である。
いくつかの実施形態では、基板は、SiC、GaN、およびZnOからなるグループから選択された材料で作られる。
いくつかの実施形態では、基板は実質的に非導電性基板である。
いくつかの実施形態では、基板は、サファイア、二酸化ケイ素、石英ガラス、およびAlNからなるグループから選択された材料で作られる。
いくつかの実施形態では、発光デバイスは、さらに、光透過型材料で形成された筐体部材を備え、前記筐体部材はその中の内側容積を定める。
いくつかの実施形態では、発光デバイスは、さらに、前記白色光の放射を誘起するため、前記筐体部材を通して延び、前記発光デバイスに電圧をかけるように構成され、配置された電源に結合可能な第1および第2の電気的接点を備える。
いくつかの実施形態では、発光デバイスのアレイおよび前記発光デバイスのうちの特定のデバイスを選択的に照射させるためのユーザ応答コントローラが実現される。
いくつかの実施形態では、発光デバイスは、さらに、ポンプ光源として希土類ドープIV族ナノ結晶材料により放射される光を受け取るように配置されたII−VI族またはIII−V族ナノ結晶材料を含み、II−VI族またはIII−V族ナノ結晶は、ポンプ光源によりエネルギーを与えられたときに複数の波長の蛍光を発する。
いくつかの実施形態では、発光デバイスは、基板、希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層、ポンプ光源として希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層により放射される光を受け取るように配置されたII−VI族またはIII−V族ナノ結晶の少なくとも1つの層を備え、II−VI族またはIII−V族ナノ結晶はポンプ光源によりエネルギーが与えられたときに複数の波長の蛍光を発する。
いくつかの実施形態では、II−VI族またはIII−V族ナノ結晶は、ZnS、CdS、ZnSe、CdSe、GaN、InP、およびGaPからなるグループから選択される。
いくつかの実施形態では、複数の波長がまとまって白色光を生成する。
いくつかの実施形態では、発光デバイスは、さらに上部電気的接点層を含み、基板、希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層、上部電気的接点層、II族またはVI族ナノ結晶を含む少なくとも1つの層の順に層が配置され、II族またはVI族ナノ結晶を含む少なくとも1つの層は光子エネルギーを使用してナノ結晶を駆動する。
いくつかの実施形態では、発光デバイスは、さらに上部電気的接点層を含み、基板、希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層、II族またはVI族ナノ結晶を含む少なくとも1つの層、上部電気的接点層の順に層が配置され、II族またはVI族ナノ結晶を含む少なくとも1つの層は電気エネルギーおよび光子エネルギーの両方を使用してナノ結晶を駆動する。
いくつかの実施形態では、前記デバイスは、IV族、II−VI族、およびIII−V族のナノ結晶からなるグループから選択された層を含む多層構造を持つ。
いくつかの実施形態では、REDGIVNを含む少なくとも1つの層により発生される一次放射線は、II−VI族またはIII−V族ナノ結晶の少なくとも1つの層により赤色および/または緑色および/または青色光の少なくとも2つの異なる分離可能な領域に下方変換され、赤色および/または緑色および/または青色光の前記少なくとも2つの領域は混合して、異なる色の出力を発生する。
いくつかの実施形態では、REDGIVNを含む少なくとも1つの層により発生される一次放射線は、II族またはVI族ナノ結晶の少なくとも1つの層により、白色光および赤色、緑色、または青色の色調の光の2から10までの間の異なる分離可能な領域に下方変換される。
本発明の広範な他の態様によれば、本発明は、多数の発光デバイスを含むバックライト部材を備え、各発光デバイスは、可視光を放射するため電源と結合可能な少なくとも1つの単一ダイ半導体発光デバイスを備え、前記発光デバイスが希土類ドープIV族ナノ結晶材料(REGIVN)を含む、液晶ディスプレイを実現する。
いくつかの実施形態では、LCDは、基板、希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層、ポンプ光源として希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層により放射される光を受け取るように配置されたII族またはVI族ナノ結晶の少なくとも1つの層を備え、II族またはVI族ナノ結晶はポンプ光源によりエネルギーが与えられたときに複数の波長の蛍光を発する。
本発明の広範な他の態様によれば、本発明は、多数の発光デバイスを含む可視パネルを備え、各発光デバイスは、可視光を放射するため電源と結合可能な少なくとも1つの単一ダイ半導体発光デバイスを備え、前記発光デバイスが希土類ドープIV族ナノ結晶材料(REGIVN)を含む、ディスプレイを実現する。
いくつかの実施形態では、各前記少なくとも1つの単一ダイ半導体発光デバイスは、さらに、基板、希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層、ポンプ光源として希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層により放射される光を受け取るように配置されたII族またはVI族ナノ結晶の少なくとも1つの層を備え、II族またはVI族ナノ結晶はポンプ光源によりエネルギーが与えられたときに複数の波長の蛍光を発する。
本発明は、加工が簡単で、経済的な高効率白色発光デバイスを実現する。このデバイスは、固体発光デバイスを利用して、希土類ドープIV族ナノ結晶により三色放射を生成し、白色光を発する。
白色発光固体デバイスは、本発明の一実施形態により実現される方法により製作することができ、そのために、デバイスの能動的領域内で発生した一次光子が電気的に励起され、希土類イオンまたは中心、さらに緑色および赤色希土類イオンまたは中心から一次青色放射を発生するエレクトロルミネセント・プロセスを利用する。このようなデバイスは、すべてのこれまでの色付きダイおよびランプに典型的な、相対的に単色の光を発生することができ、また赤色、緑色、および青色発光中心から白色光を得るより広範な放射を発生することもできる。
希土類ドープ・ナノ結晶に基づく白色発光用のこのようなデバイスは、一次光をIV族ナノ結晶に対し電気的に駆動する必要があり、その後、その励起エネルギーを希土類イオンに伝達する。無機と有機の両方の希土類材料を使用して、青色、緑色、および赤色の混合ルミネセント発光を発生することができる。有機発光材料の著しい利点は、プラズマ増長化学気相蒸着(PECVD)プロセスによりナノ結晶構造に組み込むことができる点である。
上述のように、放射性または非放射性エネルギー伝達を使用して固体照明デバイスで白色光を発生することに関する開示が行われており、それらの実施例では、エレクトロルミネセント・セルまたはディスプレイ・システムの能動的層内で主に無機であるドーパントを使用しているが、本発明の原理を金属酸化物半導体(MOS)構造を形成する希土類ドープ半導体ナノ結晶を採用する白色光源に適用するものは何も知られていない。
次に図面を参照すると、図1は、本発明の一実施形態により構成される白色発光デバイス・アセンブリ10を示している。このアセンブリは、内部容積を中に持つ光透過型囲い11を備える。囲い11は、透明または半透明ポリマーなどの光透過性質を持つ好適な材料、またはガラス材料で形成することができる。囲いの特定の形状は、重要ではない。光透過型囲い11は、その内部容積内に、導電性サポート14上に配置された発光デバイス・ダイ13を収納する。囲いは、光を散乱させるルミフォリック媒体を含むことができる。さらに、ダイ13の上に透明電極20も示されている。第1および第2の導電体16および17は、それぞれ以下のように、ダイ13の上面18および下面19に接続される。ダイ13の上面18は、透明電極20を介して、リード15により導電体17に結合される。ダイ13の下面19は、導電性支持材14を介してリード12により導電体16に結合される。ダイ13は、例えば、セリウム、エルビウム、ユウロピウム成分、またはそれらの混合物を含む、希土類ドープ・ナノ結晶材料を使用しており、ダイ13の上面18から青色、緑色、赤色の光出力を発生し、白色光を生成する。
上述の実施形態では、透明電極20は、単に、膜上に一様な電流注入が得られるようにダイ上に蒸着できる物質である。透明電極20は、例えば、透明導電性酸化物電極または半透明金属電極とすることができる。透明電極20の好適な材料の実施例としては、インジウムスズ酸化物およびドープ多結晶シリコンを含む。いくつかの実施形態では、追加金属接点が透明電極20の上に蒸着されている。例えば、電気リードの取り付け点を確保するために小さなアルミニウム接点を蒸着できる。支持材14は、示されている実施例のように導電性基板とすることができる。それとは別に、支持材は、非導電性基板とすることができ、その場合、追加接点層は、ダイ13の下面19にリードを接続できるようにするために必要である。希土類ドープ・ナノ結晶材料は、白色光を発する複数のドーパントを含む1つの層とすることができるか、または複数の層がまとまって白色光を発生するようにそれぞれのドーパントをそれぞれが含む複数の別々の層とすることができる。希土類ドープ・ナノ結晶材料の少なくとも1つの層が存在する。いくつかの実施形態では、未ドープSRSOの層を用意し、光の赤色成分を与えることができる。
赤色光では、ユウロピウムまたはプラセオジム・ドーパントを使用できるか、または上で示されているように、SRSOをそのまま使用できる。緑色光では、エルビウム、テルビウム、またはイットリウムを使用することができる。青色光では、ツリウムまたはセリウムを使用することができる。エルビウムは緑色と青色の両方の光を発し、したがって、エルビウムの濃度が十分であれば、緑色と青色の層を別々に用意する必要はないと考えられる。むしろ、緑色と青色に対するエルビウム層および赤色に対する層を使用することができる。
すべての実施形態において、ドーパント毎にそれぞれの層を用意することができるか、または上で示されているように、複数のドーパントを混合して単一層にすることができる。
出願人の同時係属出願である2004年1月22日出願した「Doped Semiconductor Powder and Preparation Thereof」という表題の米国出願第10/761,275号、2004年1月22日に出願した「Doped Semiconductor Nanocrystal Layers and Preparation Thereof」という表題の米国出願第10/761,409号、2004年1月22日出願した「Doped Semiconductor Nanocrystal Layers or Doped Semiconductor Powders and Photonic Devices Employing Such Layers or Powders」という表題のPCT出願PCT/CA2004/000076号、および2004年1月22日に出願した「Doped Semiconductor Nanocrystal Layers and Preparation Thereof」という表題のPCT出願PCT/CA2004/000075号では、ドープ半導体粉末および希土類元素によりドープされた層およびそれらの層および粉末を製作するためのプロセスおよび調合を教示している。好ましくは、図1のダイ13で使用されている、また後述の他の実施形態の、1つまたは複数の層は、これらの出願の説明されている材料またはプロセスのどれかに従って実装され、すべて参照により全体が本明細書に組み込まれている。さらに具体的には、希土類ドープIV族ナノ結晶材料は、図10から14を参照しつつ以下で詳しく説明されるREDGIVN材料である。
また、希土類ドープ・シリコン・ナノ結晶を生産するためにPECVDが使用される場合、希土類ドープ炭化ケイ素ナノ結晶が得られ、これは、本明細書で説明されている実施形態のどれかで使用するのにも許容可能であることに注意されたい。
次に、ダイ13のさまざまな詳細な実施例は、図2から図6を参照しつつ説明される。
図2に示されている一実施形態では、リード付きナノ結晶ベースの発光層構造が実現される。これは、例えば、図1のものと類似の発光デバイスで、または他のアプリケーションで使用することができる。抵抗率が0.05〜0.01Ωcm、厚さが100〜800ミクロンのp型またはn型単結晶シリコン基板20の上に成長させた希土類ドープ・シリコン・ナノ結晶の3つの層21、22、23がある。例示的な実施形態では、第1の層21は、ユウロピウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第1の層21は、厚さを30から150nmとすることができる。第2の層22は、エルビウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第2の層22は、厚さを30から150nmとすることができる。第3の層23は、ツリウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第3の層23は、厚さを30から150nmとすることができる。その後、この構造をN雰囲気中で5から60分かけて800〜1100℃の温度で焼きなましする。インジウムスズ酸化物(ITO)のキャップ(capping)層24は、抵抗率が1〜50Ωcm、厚さが100nmから450nmである第3の層23上に成長させられる。2000nmのアルミニウムの層がITOの上に蒸着される。上部電気接点マスクは、アルミニウムの上面にフォトリソグラフィで作成され、その後、エッチング処理を行って上部電気接点25を形成する。下部接点26は、1000nmのアルミニウムをシリコン基板20の下部上に蒸着することにより形成される。
図2の実施形態では、3つの希土類ドープ層が用意され、それぞれの層は赤色、緑色、または青色の光を助長する。より一般的には、いくつかの実施形態では、まとめて白色光が3つの層により放射されるようにそれぞれが光を助長する3つの層が実現される。それぞれの層により放射される光は、必ずしも、赤色、緑色、および青色との間の1対1マッピングを行うわけではない。
図3は、リード付きナノ結晶ベースの白色発光デバイスを含む本発明の他の実施形態により実現される発光層構造を示している。これは、例えば、図1のものと類似の発光デバイスで、または他のアプリケーションで使用することができる。抵抗率が0.05〜0.1Ωcm、厚さが100〜800ミクロンのp型またはn型単結晶酸化亜鉛ZnO基板30の上に成長させた希土類ドープ・シリコン・ナノ結晶の3つの層31、32、33がある。第1の層31は、ユウロピウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第1の層31は、厚さを30から150nmとすることができる。第2の層32は、エルビウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第2の層32は、厚さを30から150nmとすることができる。第3の層33は、ツリウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第3の層33は、厚さを30から150nmとすることができる。その後、この構造をN雰囲気中で5から60分かけて800〜1100℃の温度で焼きなましする。インジウムスズ酸化物(ITO)のキャップ層34は、抵抗率が1〜50Ωcm、厚さが100nmから450nmである層33上に成長させられる。2000nmのアルミニウムの層がキャップ層34の上に蒸着される。上部電気接点マスクは、アルミニウムの上面にフォトリソグラフィで作成され、その後、エッチング処理を行って上部電気接点35を形成する。下部接点36は、100〜450ナノメートルのITOをZnO基板30の下部に蒸着することにより形成され、その後、電気接点マスクは、フォトリソグラフィでITOの下面に作成され、それから、エッチング処理で下部電気接点36を形成する。それとは別に、透明下部電極を使用できる。ZnOは透明なので、光放射は、上面と下面30の両方から得られる。
図4は、本発明の一実施形態により実現されるリード付きナノ結晶ベースの白色発光層構造の側断面図である。これは、例えば、図1のものと類似の発光デバイスで、または他のアプリケーションで使用することができる。抵抗率が0.05〜0.01Ωcm、厚さが100〜800ミクロンのp型またはn型単結晶シリコン基板50の上に並べて成長させた希土類ドープ・シリコン・ナノ結晶の3つの層51、52、53がある。第1の層51は、ユウロピウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第1の層51は、厚さを30から150nmとすることができる。第2の層52は、エルビウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第2の層52は、厚さを30から150nmとすることができる。第3の層53は、ツリウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第3の層53は、厚さを30から150nmとすることができる。その後、この構造を5から60分かけて950〜1000℃の温度で焼きなましする。インジウムスズ酸化物(ITO)のキャップ層54は、抵抗率が1〜50Ωcm、厚さが100nmから450nmである層51、52、53上に成長させられる。2000nmのアルミニウムの層がキャップ層54の上に蒸着される。上部電気接点マスクは、アルミニウムの上面にフォトリソグラフィで作成され、その後、エッチング処理を行って上部電気接点55を形成する。下部接点56は、2000nmのアルミニウムをシリコン基板50の下部上に蒸着することにより形成される。
動作中、ダイ・アレイの通電後、ダイ51は、青色波長で放射線放出を生じさせ、ダイ52は、緑色波長で放射線放出を生じさせ、ダイ53は、赤色波長で放射線放出を生じさせる。これらの層のそれぞれに供給される電流を変化させることにより、固体ランプの色と強度を制御することができる。この実施形態では、電気接点55および単一の下部接点56に接続される3つのダイのそれぞれについて別々の接点が用意されているのが好ましい。
図5は、本発明の一実施形態により実現されるリード付きナノ結晶ベースの白色発光層構造を示している。これは、例えば、図1のものと類似の発光デバイスで、または他のアプリケーションで使用することができる。抵抗率が0.05〜0.01Ωcm、厚さが100〜800ミクロンのp型またはn型単結晶シリコン基板60の上に成長させた希土類ドープ・シリコン・ナノ結晶の1つの層61がある。層61は、エルビウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。層61は、厚さを30から250nmとすることができる。層61は、青色と緑色の両方の光を発する。第2の層62は、未ドープSRSOの層であり、二酸化シリコン・マトリクス内でのシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第2の層62は赤色光を発する。この層は、厚さを30から150nmとすることができる。その後、この構造をN雰囲気中で5から60分かけて800〜1100℃の温度で焼きなましする。インジウムスズ酸化物(ITO)のキャップ層63は、抵抗率が1〜50Ωcm、厚さが100nmから450nmである第2の層62上に成長させられる。2000nmのアルミニウムの層がキャップ層63の上に蒸着される。上部電気接点マスクは、アルミニウムの上面にフォトリソグラフィで作成され、その後、エッチング処理を行って上部電気接点65を形成する。下部接点66は、1000ナノメートルのアルミニウムをシリコン基板60の下部上に蒸着することにより形成される。
図6は、本発明の一実施形態により実現されるリード付きナノ結晶ベースの白色発光層構造を示している。これは、例えば、図1のものと類似の発光デバイスで、または他のアプリケーションで使用することができる。希土類ドープ・シリコン・ナノ結晶の3つの層71、72、73がある。厚さが100〜800ミクロンのサファイアまたは石英ガラス基板70などの非導電性基板がある。下部接点76は、100〜450nmのITOをサファイアまたは石英ガラス基板70の上に蒸着することにより形成され、その後、電気接点マスクは、フォトリソグラフィでITOの上面に作成され、それから、エッチング処理で下部電気接点76を形成する。第1の層71は、ユウロピウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第1の層71は、厚さを30から150nmとすることができる。第2の層72は、エルビウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第2の層72は、厚さを30から150nmとすることができる。第3の層73は、ツリウムでドープされ、その濃度は原子百分率で0.5から10の範囲であり、二酸化ケイ素マトリクス内のシリコン濃度は原子百分率で39から46である。第3の層73は、厚さを30から150nmとすることができる。その後、この構造をN雰囲気中で5から60分かけて800〜1100℃の温度で焼きなましする。インジウムスズ酸化物(ITO)のキャップ層74は、抵抗率が1〜50Ωcm、厚さが100nmから450nmである第3の層73の上に成長させられる。2000nmのアルミニウムの層がキャップ層74の上に蒸着される。上部電気接点マスクは、アルミニウムの上面にフォトリソグラフィで作成され、その後、エッチング処理を行って上部電気接点75を形成する。光放射は、基板が透明であるため、上面と下面の両方から得られる。
図7は、図1から図6に示されているような種類の白色発光デバイス/構造42の使用を例示しており、これらはディスプレイ40の部品として、または代わりに、液晶ディスプレイなどの構造用のバックライト照明パネル用の部品として、そのようなアセンブリの規則正しいパターンを含むアレイの形で配置されている。個々のデバイス/構造42は、当該技術でよく知られている方法でメッセージまたはデザインを表示するために、所望のターンオン電圧を第1および第2の導電体16および17(図7には示されていない、図1を参照)の間に印加することにより選択的に照射させることができる。
好ましくは、図7のディスプレイのコンポーネント発光デバイス/構造42の選択的照明は、ユーザ入力に応じてコントローラ41により適宜制御される。個々の発光デバイス/構造42は、蛍光灯または白熱灯を使用するディスプレイで使用されているのと同様に、ディスプレイ40内の適当な電気回路(図に示されていない)と電気的に接続されている。それとは別に、コンポーネント発光デバイス/構造42はすべて、例えば、LCDディスプレイなどのバックライト照明アプリケーション用に同時に照射できる。
図1から図6に示されている発光アセンブリは、適当なサイズおよび寸法のものを製作できる。ディスプレイに応用する場合、このような発光アセンブリは、一般に、類似のディスプレイで使用される蛍光灯または白熱灯のサイズと釣り合ったサイズである。
図8は、本発明の一実施形態により実現される一般化された発光アセンブリの概略図である。限流抵抗器44を通じてDC電源45に接続されている前の実施形態で説明されているようなSRSO発光デバイス43がある。この回路は、これらのデバイス/構造を使用できる回路の単一の実施例である。他の多くの応用も存在する。
本発明の発光アセンブリは多数の固体発光デバイスによりさまざまな構成をとることができ、能動的発光媒体となる希土類ドープIV族ナノ結晶を使用することによりさまざまな色を使用できることは前記の内容から明らかであろう。
さらに、本発明は、本明細書では主に白色光の発生を参照しつつ説明されているが、本発明の範囲はそれに限定されず、むしろ、希土類ドープIV族ナノ結晶の、固体一次放射線放射体を利用した、混合白色以外の色の光の発生にまで及び、それを包含することは明白であろう。
上述の実施例からわかるように、いくつかの実施形態では、導電性基板があり、他の実施形態では、非導電性基板がある。非導電性基板の実施例は、サファイア、二酸化ケイ素、AlN、および石英ガラスを含む。導電性基板の実施例は、SiC、GaN、およびZnOを含む。導電性基板を特徴とする実施形態では、電流注入層を加える必要はない。他方、非導電性基板を特徴とする実施形態では、ITOまたは上で述べた他の実施例などの電流注入層を採用するのが好ましい。
いくつかの実施形態では、基板は透明であり、したがって、透明下部電極を使用して、光がデバイスの上部と下部の両方から出るようにするのが好ましい。他の実施形態では、基板は、透明ではなく、したがって、透明電極が下部にあることはあまり重要ではない。
ドープ半導体ナノ結晶層
上述の実施形態はどれも、半導体ナノ結晶が分散されているIV族酸化物層を含むドープ半導体ナノ結晶層の形のREDGIVN材料を使用することができる。この層を準備するために使用されるIV族元素は、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、および鉛から選択されるのが好ましく、IV族半導体酸化物層は二酸化ケイ素であることがより好ましい。IV族酸化物層は、厚さが1から2000nmであるのが好ましく、例えば、80から2000nm、100から250nm、30から50nm、または1から10nmである。
IV族半導体酸化物層内に分散される半導体ナノ結晶は、IV族半導体、例えば、SiまたはGe、II−VI族半導体、例えば、ZnO、ZnS、ZnSe、CaS、CaTe、またはCaSe、またはIII−V族半導体、例えば、GaN、GaP、またはGaAsのナノ結晶であるのが好ましい。ナノ結晶は、サイズが1から10nmであるのが好ましく、サイズが1から3nmであればより好ましく、サイズが1から2nmであれば最も好ましい。IV族半導体酸化物層内に存在するナノ結晶の濃度は、好ましくは原子百分率30から50であり、より好ましくは原子百分率37から47であり、最も好ましくは原子百分率40から45である。
半導体ナノ結晶の表面に分散される1つまたは複数の希土類元素は、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、ガドリニウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、サマリウム、ジスプロシウム、テルビウム、ユウロピウム、ホルミウム、ルテチウムなどのランタニド元素であるように選択できるか、またはトリウムなどのアクチニド元素であるように選択できる。好ましくは、希土類元素は、エルビウム、ツリウム、およびユウロピウムから選択される。希土類元素は、例えば、酸化物またはハロゲン化物の形態をとりうる。ハロゲン化物のうち、希土類フッ化物が好ましいが、フッ素原子の高い電気陰性度により引き起こされる希土類フッ化物マトリクス内の電界歪みによる強い蛍光を示すからである。最も好ましいのは、希土類元素が、酸化エルビウム、フッ化エルビウム、酸化ツリウム、フッ化ツリウム、酸化ユウロピウム、およびフッ化ユウロピウムから選択されることである。
IV族半導体酸化物層内に存在する1つまたは複数の希土類元素の濃度は、好ましくは原子百分率0.5から15であり、より好ましくは原子百分率5から15であり、最も好ましくは原子百分率10から15である。希土類元素の濃度がこのように高いと前のドープ半導体材料内に無視できないレベルの消光反応が発生しているが、本発明のドープ半導体ナノ結晶層は、希土類元素が半導体ナノ結晶の表面上に分散し、ナノ結晶の表面積が広くなっているため、こような高い濃度に適応できる。希土類元素の間の消光反応の量の低減と、希土類元素と半導体ナノ結晶との近接性が、光電子特性を改善するドープ半導体ナノ結晶層の基盤となっている。
半導体層構造
上述のドープ半導体ナノ結晶層を使用することにより、多数の半導体構造を準備できる。例えば、半導体構造は図11に示されているが、ドープ半導体ナノ結晶層の1つまたは複数の層133は基板131上に蒸着されている。
半導体ナノ結晶層が形成される基板は、最高1000℃までの温度に耐えられるように選択される。適当な基板の実施例としては、シリコン・ウェハまたはポリシリコン層を含み、それらはn型ドープまたはp型ドープ(例えば1cmあたり1×1020から5×1021)、石英ガラス、酸化亜鉛層、石英、およびサファイア基板とすることができる。上記基板の一部は、オプションにより、熱成長酸化物層を持つことができ、その酸化物層は、厚さは最大約2000nmまでとすることができ、厚さ1から20nmが好ましい。基板の厚さは、熱および機械的安定性が保持される限り、重要ではない。
半導体構造は、単一または複数のドープ半導体ナノ結晶層を含むことができ、それぞれの層は独立に選択される組成および厚さを持つ。異なる希土類元素を含む層を使用することにより、多色放射構造を準備することができる。例えば、エルビウム、ツリウム、およびユウロピウムを単一半導体構造で組み合わせると、緑色(エルビウム)、青色(ツリウム)、および赤色(ユウロピウム)の蛍光を発しうる構造が得られる。
2つ以上のドープ半導体ナノ結晶層が単一半導体構造内で使用される場合、これらの層は、状況に応じて誘電体層により分離できる。好適な誘電体層の実施例としては、二酸化ケイ素、シリコン・ニトライト、およびシリコン・オキシ・ニトライトがある。二酸化ケイ素誘電体は、さらに、状況に応じて、半導体ナノ結晶を含むこともできる。誘電体層の厚さは、好ましくは1から10nmであり、より好ましくは1から3nmであり、最も好ましくは約1.5nmである。誘電体層は、効率的なトンネル障壁を実現するが、これは、半導体構造から高い光度を得るために重要である。
この半導体構造は、さらに、これは1つまたは複数のドープ半導体ナノ結晶層の上にインジウムスズ酸化物(ITO)電流注入層(134)も備えることができる。ITO層は、厚さが150から300nmであるのが好ましい。ITO層の化学組成および厚さは、半導体構造のコンダクタンスが30から70Ωcmになるようなものであるのが好ましい。
半導体構造の厚さは、2000nm以下であるのが好ましく、この厚さは、基板の厚さ、存在するドープ半導体ナノ結晶層の数と厚さ、オプションの誘電体層の数と厚さ、およびオプションITO層の厚さに依存する。
本発明の一実施形態により実現されるある種の好ましい半導体構造は、超格子構造で、例えば図12に示されており、その構造は基板151上に異種材料160の複数の層を含む。厚さが1nmから10nmの複数のドープ半導体ナノ結晶層は、基板152および154に蒸着され、ドープ半導体ナノ結晶層は、同じまたは異なる希土類元素を含むことができる。状況に応じて、ドープ半導体ナノ結晶層は、厚さ約1.5nmの誘電体層153により分離され、ITO電流注入層(図に示されていない)は、超格子構造の複数の層の上に蒸着することができる。超格子構造には最大の厚さはないが、250から2000nmまでの厚さが好ましく、厚さ250から750nmまでがより好ましい。
ドープ半導体ナノ結晶層の準備
ドープ半導体ナノ結晶層の準備は、以下の一般的な2つの工程を含む。
(a)半導体リッチIV族酸化物層および1つまたは複数の希土類元素の同時蒸着、および
(b)半導体ナノ結晶を形成するため(a)で準備された半導体リッチ(rich)IV族酸化物層の焼きなまし。
半導体リッチIV族酸化物層は、IV族酸化物層を含み、そのIV族酸化物は、SiOまたはGeOから選択されるのが好ましく、IV族酸化物層内には、希土類元素および半導体が分散され、その半導体はIV族酸化物層を形成する半導体と同じ場合も、または異なる場合もある。
「半導体リッチ」という用語は、豊富な半導体が存在し、豊富さが合わさって、半導体リッチIV族酸化物層が焼きなましされるときにナノ結晶を形成することを意味する。希土類元素は、ナノ結晶が形成されるときに酸化物層内に分散されるため、希土類元素は、ナノ結晶形成後、半導体ナノ結晶の表面上に分散されることになる。
半導体リッチIV族酸化物層および1つまたは複数の希土類元素は同時に蒸着されるため、希土類元素のイオン打ち込みは回避される。したがって、IV族酸化物層表面には、打ち込みプロセスに関連する損傷がない。さらに、希土類元素が半導体リッチIV族酸化物層と同時に蒸着されるため、希土類元素の分布はIV族酸化物層の厚さを通して実質的に一定である。
1つまたは複数の希土類元素でドープされた半導体リッチIV族酸化物層の蒸着は、プラズマ増長化学気相蒸着(PECVD)またはパルス・レーザー蒸着(PLD)により実行されるのが好ましい。上記2つの方法はそれぞれ、1つまたは複数の希土類元素でドープされた半導体リッチIV族酸化物層を準備する利点を有し、それらの方法について以下で説明する。
パルス・レーザー蒸着
パルス・レーザー蒸着は、さまざまな半導体およびさまざまな希土類元素の蒸着を行えるので、1つまたは複数の希土類元素でド−プされた半導体リッチIV族酸化物層の蒸着にとって有利である。
次に図13を参照すると、これは、パルス・レーザー蒸着装置の典型的据え付けを線図で示したものであり、パルス・レーザー蒸着装置は、少なくとも10−7バールまでの低圧にするか、または酸素、窒素、ヘリウム、アルゴン、水素、またはそれらの組み合わせなどの気体の最大1大気圧で加圧することができる大型チャンバ141からなる。チャンバは、パルス・レーザー・ビーム145をチャンバ内に注入し、適当なターゲット144上に集束させることができる少なくとも1つの光ポート142を備える。ターゲットは、通常、パルス・レーザー焦点ビームの経路内に異なるターゲット・サンプルを配置できるカルーセル143上に置かれる。カルーセルは、材料の複数の層がターゲットのパルス・レーザー・アブレーションにより蒸着できるように制御される。集束されたパルス・レーザー・ビームの束は、ターゲットが、ターゲットに対し垂直に、ターゲットの上20から75ミリメートルの距離に保持することができる基板147上で材料の約0.1nmの厚さ分のアブレーションを行うように調整される。この束は、例えば、248nmのKrFエキシマ・レーザーについて1平方cmあたり0.1から20ジュールの範囲内にあり、パルス幅は20〜45ナノ秒の持続時間である。ターゲットは、それぞれのレーザー・パルスがターゲット上の新しい領域に当たり、アブレーション・プロセスに対する新しい表面が得られるように走査台上に配置できる。これにより、アブレーション・プルーム146内に押し出され、基板上に蒸着する可能性のある、大きな粒子の発生を防止することができる。基板は、通常、ほとんどの場合1〜10Hzの範囲でパルス動作する、パルス・レーザーのパルス繰り返し数に応じて、室温から最高1000℃まで加熱され、0.1から30RPMまでの回転速度にできる、基板ホルダ148上に保持される。基板のこの回転は、蒸着プロセスで一様な薄膜を発生する方法となる。レーザーは、光厚さモニタまたは水晶振動子微量天秤でリアルタイムで監視できる、または厚さが与えられたパルス束およびパルス数から測定される較正ランから決定できる、膜厚が得られるまでパルス発振する。パルス・レーザー蒸着は、厚さ1から2000nmの層を蒸着するために使用できる。
1つまたは複数の希土類元素でドープされた半導体リッチIV族酸化物層を準備するために、アブレーションが行われるターゲットは、粉末IV族結合剤、ナノ結晶を形成する粉末半導体、および粉末希土類元素の混合物からなる。ドープ半導体ナノ結晶層内に見つかるさまざまな成分の比は、ターゲットを形成する成分の比を制御することによりこの段階で決定される。混合物は、油圧プレスにかけて、700℃に加熱しながら少なくとも500Psiのプレス圧力により直径25mm、厚さ5mmの円板に圧縮されるのが好ましい。温度および圧力は、例えば、約1時間の間に低圧(例えば、10−3バール)の下で1時間、加えることができる。その後、プレス圧力は下げられ、その結果得られるターゲットを室温まで冷ます。
IV族結合剤は、IV族酸化物(例えば、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、酸化スズ、または酸化鉛)となるように選択できるか、またはそれとは別に、IV族元素(例えば、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、または鉛)となるように選択することが可能である。IV族結合剤がIV族酸化物の場合、結合剤、半導体、および希土類元素を組み合わせて、ターゲットを形成し、上記の気体の1つが存在している場合にパルス・レーザー蒸着が実行される。IV族元素が代わりにIV族結合剤として使用される場合、パルス・レーザー蒸着は、酸素雰囲気の下で、好ましくは1×10−4から5×10−3バールまでの圧力で実行され、IV族元素の一部または全部をレーザー蒸着プロセスにおいてIV族酸化物に変換する。ナノ結晶を形成する半導体元素がII−VI族半導体(例えば、ZnO、ZnS、ZnSe、CaS、CaTe、またはCaSe)またはIII−V族半導体(例えば、GaN、GaP、またはGaAs)となるように選択される場合、酸素濃度は高く保持され、それによりIV族元素すべてが完全に酸化される。それとは別に、形成されるナノ結晶が結合剤として使用される同じIV族半導体元素を含む場合、酸素圧力は、IV族元素の部分のみが酸化されるように選択される。その後、残りの非酸化IV族元素は、準備された半導体リッチIV族酸化物層が焼きなましされるときに、融合してナノ結晶を形成することができる。
ターゲットを形成するために使用される粉末希土類元素は、希土類酸化物または希土類ハロゲン化物の形態であることが好ましい。上述のように、希土類フッ化物は、希土類ハロゲン化物の中で最も好ましい。
パルス・レーザー蒸着は、2つ以上の異なる層をその後蒸着する場合に有用である。複数のターゲットをカルーセル上に配置し、蒸着時にパルス・レーザーを異なるターゲット上に集束させることができる。この手法を使用すると、前に述べたように、異なる希土類元素を含む層を互いに上に蒸着して半導体構造を準備できる。また、異なるターゲットを使用して、半導体リッチIV族酸化物装置間に誘電体層を蒸着するか、または蒸着層の上に電流注入層を蒸着することもできる。パルス・レーザー蒸着は、上述の超格子半導体構造を準備するための好ましい方法である。
1つまたは複数の希土類元素でドープされた半導体リッチIV族酸化物層の準備は、もちろん、当業で知られている異なるパルス・レーザー蒸着システムで実行することができ、上記の装置およびプロセス説明は実施例により示される。
プラズマ増長化学気相蒸着
PECVDは、層の蒸着を高速に行えるため、1つまたは複数の希土類元素でドープされた半導体リッチIV族酸化物層の蒸着にとって有利である。PECVDで準備される1つまたは複数の希土類元素によりドープされた半導体リッチIV族酸化物層の厚さは、10nm以上、より好ましくは10から2000nmである。
化学気相蒸着による非ドープIV型半導体ナノ結晶層の形成については、例えば、J.Sin、M.Kim、S.Seo、およびC.Lee[Applied Physics Letters, (1998), Volume 72,9, 1092−1094]の中で説明されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれている。
この実施形態では、ドープされた半導体ナノ結晶層は、半導体膜が成長する受入被加熱基板の上でPECVD流内に希土類前駆体を組み込むことにより準備される。PECVDは、半導体ナノ結晶がケイ素またはゲルマニウム・ナノ結晶である、また希土類元素が希土類酸化物である、ドープされた半導体ナノ結晶層を準備するために使用することができる。
PECVDプロセスでは、IV族元素前駆体と酸素とを混合し、IV族元素の原子過剰がある混合気を得る。原子過剰は、酸とIV族元素との比が、IV族二酸化化合物が形成されるときにIV族元素が過剰に残るような比であるときに実現される。この混合気は、PECVD計測器のプラズマ流内に導入され、ケイ素および酸素は、基板上にIV族原子過剰が見られるIV族二酸化物層として蒸着される。IV族ナノ結晶を形成するために焼きなまし工程で融合するのがIV族元素のこの過剰な量である。例えば、シリコン・ナノ結晶が分散された二酸化ケイ素層を準備するために、シリコン・リッチ酸化ケイ素(SRSO)層が基板上に蒸着される。
IV族元素前駆体は、例えば、ケイ素、ゲルマニウム、スズまたは鉛を含むことができ、そのうちケイ素とゲルマニウムが好ましい。前駆体自体は、上記の元素の水素化物であるのが好ましい。特に好ましいIV族元素前駆体は、シラン(SiH)である。
IV族元素前駆体と酸素との比は、3:1から1:2の間で選択できる。過剰なIV族元素前駆体水素化物が使用された場合、蒸着された層は、例えば、水素原子百分率約10までの水素を含むことができる。IV族元素前駆体の流量と酸素の流量との比は、例えば。2:1から1:2までの間に保持できる。
またプラズマ流に導入されるのは、希土類元素前駆体であり、前駆体は気相でもある。希土類前駆体は、IV族元素前駆体と同時にプラズマ流に添加され、希土類元素およびIV族元素は、基板上に同時に蒸着される。希土類前駆体を混合気として導入すると、IV族層内に希土類元素がうまく分散する。プラズマ流および蒸着層内の酸素の存在により、希土類元素は希土類酸化物の形で蒸着する。
希土類元素前駆体は、1つまたは複数のリガンドを含む。リガンドは、中性、一価、二価、または三価である。好ましくは、リガンドは、希土類元素と合わせたときに、揮発性の、つまり、かなり低い温度で、化合物の化学的性質を変えずに、気相に入る化合物を実現するように選択される。リガンドは、さらに、PECVD装置内でプラズマに曝された後、気流を通じて、またはPECVD装置内の圧力を低減することにより除去できる気体副産物を形成する有機成分を含むのが好ましい。リガンドの有機成分が揮発性副産物(例えば、CO、O)の発生を助長する場合、蒸着層に組み込まれる有機分子は少ない。有機分子を蒸着層に導入することは、一般的には、有益とはいえないが、有機分子の存在は、半導体毒と呼ばれることもある。
希土類元素に好適なリガンドは、酢酸塩機能、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、アセチルアセトナート、フルオロアセトナート、6,6,7,7,8,8,8−ヘプタフルオロ−2,2−ジメチル−3,5−オクタンジオン、i−プロピルシクロペンタジエニル、シクロペンタジエニル、およびn−ブチルシクロペンタジエニルを含むことができる。好ましい希土類金属前駆体は、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)エルビウム(III)、エルビウム(III)アセチルアセトナート水和物、エルビウム(III)フルオロアセトナート、トリス(6,6,7,7,8,8,8−ヘプタフルオロ−2,2−ジメチル−3,5−オクタンジオナート)エルビウム(III)、トリス(i−プロピルシクロペンタジエニル)エルビウム(III)、トリス(シクロペンタジエニル)エルビウム(III)、およびトリス(n−ブチルシクロペンタジエニル)エルビウム(III)を含む。特に好ましい希土類元素前駆体は、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)エルビウム(III)(Er+3[(CHCCOCH=COC(CH)であり、これは、Er+3(THMD)とも呼ばれる。
希土類元素前駆体が室温で気相でない場合、例えば、80℃から110℃の範囲に保持されたオーブンで加熱することにより、気相に移行させなければならない。その後、気体希土類元素前駆体は、アルゴンなどの不活性キャリア・ガスでプラズマ流に移送される。気体希土類元素前駆体は、化合物を含むIV族元素がプラズマに導入される位置よりも下の位置でプラズマに導入されるのが好ましい。分散メカニズム、例えば、分散リングを使用して、プラズマ内の気体希土類元素前駆体の分散を補助することができる。
ドープIV型酸化物層のさらに蒸着を得るには、基板を蒸着時に回転するセプター上に配置できる。約3rpmの円回転が、蒸着される層の一様性を高めるために適当である。
電子サイクロトロン共鳴(ECR)反応炉は、上述のPECVD法で使用されるプラズマを発生するのに適している。ECRは、電子が磁界によりらせん運動を生じる、プラズマを発生する特定の方法であり、これにより、低圧領域内に高密度のイオンを発生できる。低圧で高密度のイオンは、蒸着に好適であるが、それは、希土類金属前駆体は、その有機成分を剥ぎ取られ、一様に、また高濃度で組み込めるからである。PECVD法で使用されるプラズマは、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオンまたはキセノンを含むことができ、そのうちアルゴンが好ましい。
PECVD法は、低圧下、例えば、1×10−7torrの圧力で実行され、蒸着温度、マイクロ波電力、およびセプター・バイアスを一定に保持できる。好適な温度、マイクロ波、およびセプター・バイアス値は、例えば、それぞれ300℃、400W、および−200VDCとなるように選択できる。
1つまたは複数の希土類元素でドープされた半導体リッチIV族酸化物層は、使用されるパラメータに応じて、異なる速度で成長させることができる。好適な成長速度は、毎分約60nmと選択することができ、半導体リッチIV族酸化物層は、厚さは10から2000nm、より好ましくは、100から250nmとすることができる。
1つまたは複数の希土類元素でドープされた半導体リッチIV族酸化物層の準備は、もちろん、当業で知られている異なるプラズマ増長化学気相蒸着システムで実行することができ、上記の装置およびプロセス説明は実施例により示される。
焼きなまし工程
1つまたは複数の希土類元素でドープされた半導体リッチIV族酸化物層が準備された後、ドープIV型酸化物層は、状況に応じて窒素(N)の流れの下で、高速熱アニール(RTA)炉を使用し、約600℃から約1000℃、より好ましくは800℃から950℃の温度により、5分から30分、より好ましくは5分から6分の間、焼きなましされる。焼きなまし工程では、原子過剰の半導体が半導体ナノ結晶に転換される。
PECVDを使用して、1つまたは複数の希土類元素でドープされた半導体リッチIV族酸化物層を準備する場合、焼きなまし工程を酸素雰囲気中でも実行し、希土類元素の酸化を確実にするか、または低圧の下で、生成される可能性のある揮発性副産物の除去を容易にすることもできる。
IV族酸化物層の過剰半導体の量および焼きなまし温度については、最終的なドープ半導体ナノ結晶層内に存在する半導体ナノ結晶のサイズおよび密度を指定する。
希土類元素は、焼きなまし工程でナノ結晶が形成されるときに、蒸着IV族半導体酸化物層を通してうまく分散されるため、希土類元素は、ナノ結晶の表面上に局在する。ナノ結晶は希土類元素を分散できる大きな表面積を持つため、希土類元素の濃度は、極めて高くできるが、適切な光電子特性は保持される。
上述のPECVD法では、シリコン・ナノ結晶が生成されることを仮定していた。より一般的には、他の型のIV族ナノ結晶を生産できる。他のIV族ナノ結晶の実施例は、炭化ケイ素、ゲルマニウム、炭化ゲルマニウム、スズ、酸化スズ、および鉛を含む。
ドープ半導体粉末
本発明は、ドープ半導体粉末の単純な製造も教示しており、半導体粉末は、IV族半導体および希土類元素のナノ結晶を含む。このような粉末は、層の中に埋め込んで、上述の実施形態のどれかで使用できる。
ドープ半導体粉末は、主成分としてIV族半導体のナノ結晶を含む。IV族半導体は、例えば、ケイ素、ゲルマニウム、スズまたは鉛から選択することができ、そのうちケイ素とゲルマニウムが好ましい。これらの半導体の組み合わせも、上記の半導体を含む多元素半導体とともに、使用することができる。好ましくは、ナノ結晶の平均直径は、0.5から10nm、例えば約3nmである。
半導体ナノ結晶の表面に分散される希土類元素は、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、ガドリニウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、サマリウム、ジスプロシウム、テルビウム、ユウロピウム、ホルミウム、ルテチウム、およびトリウムから選択されるのは好ましく、そのうちエルビウム、ツリウム、およびユウロピウムが最も好ましい。希土類元素は、希土類および1つまたは複数のリガンドを含む錯体の形態であるのが好ましい。1つまたは複数のリガンドの性質は、ドープ半導体粉末を準備するために使用されるプロセスにより示される。本発明のドープ半導体粉末は、さらに、複数の希土類元素を含むこともできる。
希土類元素はIV族半導体ナノ結晶の表面上に分散されるため、希土類元素の凝集による還元光活性化が低減される。ドープ半導体粉末内の希土類元素の濃度は、好ましくは原子百分率0.5から10であり、より好ましくは原子百分率0.5から5、最も好ましくは原子百分率0.5から2である。原子百分率値は、ドープ半導体粉末内の原子総数に関する希土類原子の個数を基にして計算される。
気体熱分解
気体熱分解プロセスを利用して、本発明のドープ半導体粉末を準備することができる。このプロセスでは、IV族半導体前駆体および希土類元素錯体は、気相の中で混合され、その混合物は、最初に加熱され、次に冷却されて、所望の生成物が得られる。気体熱分解反応は、気体IV族元素がナノ結晶を形成する温度による、気体希土類元素の存在下での、気体IV族元素の熱処理からなる。形成されたナノ結晶が希土類元素の存在下で冷却されると、希土類元素は気体状態から固体状態に移行し、ナノ結晶の表面に堆積する。
気体熱分解は、例えば、気体熱分解装置内で実行することができ、その概略は、図14に示されている。図11に示されている装置では、キャリア・ガス、気体IV族半導体前駆体、および気体希土類元素錯体は、入口ポート110、112、および114を介して導入される。キャリア・ガスは、アルゴンなどの不活性ガスであることが好ましい。
IV族半導体は反応時に気相であるので、IV族半導体前駆体が使用される。IV族半導体前駆体は、その前駆体が室温で揮発するか、または比較的低い温度、例えば、80から120℃で蒸発させることができるように選択される。IV族半導体前駆体は、ナノ結晶形成後に得られる副産物がそれ自体、気体流により除去される揮発性化合物であるように選択されるのが好ましい。IV族半導体は、ケイ素、ゲルマニウム、スズまたは鉛から選択することが好ましく、そのうちケイ素とゲルマニウムが好ましい。前駆体は、上記の元素の水素化物であるのが好ましい。特に好ましいIV族半導体前駆体は、シラン(SiH)である。
同様に、希土類元素は反応時に気相であるので、揮発性である、または蒸発させることができる希土類元素錯体が使用される。希土類元素錯体は、1つまたは複数のリガンドを含み、それらのリガンドは中性、一価、二価、または三価とすることができる。好ましくは、リガンドは、希土類元素と合わせたときに、揮発性の、つまり、かなり低い温度で、化合物の化学的性質を変えずに、気相に入る化合物を実現するように選択される。希土類元素錯体に好適なリガンドは、酢酸塩機能、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、アセチルアセトナート、フルオロアセトナート、6,6,7,7,8,8,8−ヘプタフルオロ−2,2−ジメチル−3,5−オクタンジオン、i−プロピルシクロペンタジエニル、シクロペンタジエニル、およびn−ブチルシクロペンタジエニルを含むことができる。好ましい希土類元素錯体は、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)エルビウム(III)、エルビウム(III)アセチルアセトナート水和物、エルビウム(III)フルオロアセトナート、トリス(6,6,7,7,8,8,8−ヘプタフルオロ−2,2−ジメチル−3,5−オクタンジオナート)エルビウム(III)、トリス(i−プロピルシクロペンタジエニル)エルビウム(III)、トリス(シクロペンタジエニル)エルビウム(III)、およびトリス(n−ブチルシクロペンタジエニル)エルビウム(III)を含む。特に好ましい希土類元素錯体は、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)エルビウム(III)であり、これは、Er+3(THMD)とも呼ばれる。
希土類元素錯体またはIV族半導体前駆体が室温で揮発性でない場合、温度制御オーブン116を使用して、前駆体または錯体を気相にすることができる。温度制御オーブンは、例えば、110℃から120℃の間に保持することができ、気相に存在する希土類金属の濃度を制御する。温度制御オーブンには、キャリア・ガス入口126を取り付けて、気体希土類元素錯体を質量流量コントローラ118を通じて炉に移送することができる。
キャリア・ガス、IV族半導体前駆体、および希土類元素錯体の比は、装置内のそれぞれの気体成分の導入を制御する、質量流量コントローラ118により制御される。組み合わされた3つの質量流量コントローラの流れは、好ましくは毎分20から30標準立方センチメートルの範囲である流れを炉を通じて得るように制御される。この装置を通る流れは、気体熱分解装置の末端の機械式真空ポンプ24により補助されるようにできる。
装置内に導かれた後、気体成分は短い、温度制御炉(貫流炉ともいう)120内に流れ込む。貫流炉120は、3cmから9cmの範囲の長さの小さな管状炉であるのが好ましく、この炉は、気体IV族半導体前駆体が反応してナノ結晶を形成する温度となるように温度制御される。600℃から1000℃までの温度が、この反応を実行するのに適していることが判明しているが、この範囲内または範囲外の特定の温度は、本発明のではない実験により決定できる。炉の加熱は、電気加熱またはマイクロ波加熱などの適当な方法により実行できる。管状炉の内径は、例えば、6から20mmの範囲とすることができるが、内径を12mmとするのが好ましい。炉の長さ、内径、および炉温度の選択を使用することにより、得られるナノ結晶のサイズを制御することができるが、これらのパラメータがシステムの熱力学系を制御するからである。これらのパラメータを監視して、気体熱分解プロセスをコンピュータにより制御することができる。
IV族半導体前駆体および希土類元素錯体が炉内で加熱されると、IV族半導体前駆体は半導体ナノ結晶を形成し、希土類元素錯体は、気体流が冷却されるとナノ結晶の表面に堆積する。蒸着希土類元素錯体は、ナノ結晶格子の一部でないのが好ましいが、主にナノ結晶の表面に蒸着する。有機成分は、キャリア・ガスとともに除去される気体副産物に変換されるのが好ましい。
ドープ半導体ナノ結晶を含む気体流は、冷却ゾーン(図に示されていない)内で冷ますようにできる。冷却ゾーンは、10cmから数メートルまでの範囲とすることができ、機械冷凍、アセトン/ドライアイス環境、または液体窒素環境などの能動的冷却方法を使用することができる。
準備されたドープ半導体ナノ結晶は、その後、例えば、キャリア・ガスを、ドープ半導体ナノ結晶がある程度の可溶性を示すエチレン・グリコールなどの溶媒を含む1つまたは複数の気泡発生装置122に通すことによりキャリア・ガスから回収される。その後、溶媒は、気泡発生装置から取り出され、真空乾燥され、それによりドープIV型半導体ナノ結晶が回収される。
溶液飽和
本発明のドープ半導体粉末を準備する第2の方法では、希土類元素の溶液過飽和を利用して、希土類元素をナノ結晶表面に堆積する。この方法では、未ドープIV族半導体ナノ結晶粉末、希土類元素錯体、および希土類元素錯体にとっては良溶媒であり、未ドープIV族半導体ナノ結晶粉末にとっては貧溶媒である溶媒を含む溶液を加熱して、希土類元素錯体を溶解する。この溶液を冷却した後、溶液は、希土類元素錯体で過飽和状態となり、錯体は、溶液から析出し、IV族半導体ナノ結晶の表面に堆積する。
「良溶媒」は、希土類錯体が低温、例えば、室温では溶解しにくいが、高温ではよく溶解する溶媒を意味する。「貧溶媒」は、未ドープIV族半導体ナノ結晶粉末が低温でも高温でも可溶性をほとんど、または全く示さない溶媒を意味する。好適な溶媒の例としては、エタノール、エチレン・グリコール、トルエン、およびベンゼンがある。
このプロセスの第1の工程は、未ドープIV族半導体ナノ結晶粉末の準備を必要とし、この準備は、例えば、(A)溶液化学または(B)気体熱分解により実行できる。
(A)溶液化学:
溶液化学プロセスでは、2つの相補型半導体錯体を組み合わせて、半導体ナノ結晶と塩を形成し、ナノ結晶および塩はその後分離される。未ドープ半導体ナノ結晶は、ケイ素またはゲルマニウムのマグネシウム、ナトリウム、またはヨウ素塩などのIV族半導体塩をケイ素またはゲルマニウム四塩化物などのハロゲン化されたIV族半導体化合物と混合することにより準備される。この混合物は、適当な溶媒、例えば、エチレン・グリコールまたはヘキサン内で可溶化され、その混合物は還流される。濾過または遠心分離を使用して、形成された不溶性塩類を除去することができ、溶液を冷却すると半導体ナノ結晶が形成される。
未ドープ半導体ナノ結晶を準備するプロセスは、不活性雰囲気内で実行されるのが好ましく、使用される反応槽は、テフロン槽、またはシロネート・ガラス槽などの、ケイ素の存在下で不活性なものでなければならない。
(B)気体熱分解
未ドープIV族半導体ナノ結晶粉末を準備するために使用される気体熱分解プロセスは、ドープ半導体粉末を準備するための上述の気体熱分解プロセスに類似しているが、気体希土類元素錯体は省かれる。
ドープIV型半導体ナノ結晶の準備は、未ドープ・ナノ結晶と希土類錯体とを、希土類錯体にとっては良溶媒であり、IV型半導体ナノ結晶にとっては貧溶媒である溶媒、例えば、エタノール中で、混合することにより行われる。好適な希土類錯体は、例えば、酢酸エルビウム水和物およびエルビウム(III)アセチルアセトナート水和物を含む。異質成分からなる混合物は、例えば、約90から約180分の間に、還流することができ、その後、溶液は冷却され、ドープ・ナノ結晶が得られる。溶液が冷却されると、希土類元素錯体が溶液から析出し、溶液中のナノ結晶の表面に堆積する。ナノ結晶の表面に堆積した希土類元素は、希土類元素錯体の形態である。
ドープ半導体粉末を含む材料
ドープ半導体粉末が従来方式で準備されたドープ層に勝る重要な利点は、上記のドープ半導体粉末をさまざまな異なるホストに組み込むことができ、またそれらのホストは液相または固相を表すことができるという点である。ホストまたはマトリクスは、ドープ・ナノ結晶の光ルミネセンスと干渉しないように選択されるのが好ましい。
本発明のドープ半導体粉末の好適なホストまたは担体マトリクスの実施例として、例えば、ポリマー、シリカ・ゾルゲル、およびスピン・オン・ガラス(SOG)がある。スピン・オン・ガラスは、例えば、アルコール中で溶解するケイ酸塩の混合物で構成できる。好適なポリマーの実施例としては、例えば、ポリ(2−メトキシ−5−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレン−ビニレン)(PPV)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、およびポリフェニレン・エーテル(PTE)がある。ホストまたは担体マトリクスが液体または半液体状態の場合、ドープ半導体粉末は、特定の形状またはパターンに形成することができる。これらの特定の形状は、ドープ半導体粉末を含む溶液をスピンコートで塗布することにより準備される層を含むことができる。パターンは、さらに、ドープ半導体粉末を含む液体ポリマーをインクジェット技術などの印刷技術と組み合わせることにより準備することもできる。
ドープ半導体粉末がドープ層に勝る他の利点は、より厚い層を準備するために使用できるという事実にある。これにより、さらに、異なるナノ結晶タイプの組み合わせで、Sinc+PbSまたはSinc+CdSなどのハイブリッド・システムを形成することができる。
本発明のドープ半導体粉末を含む材料は、さらに、ホストまたは担体マトリクスなどの材料の成分およびベース基板などの追加成分は高温に強いものである必要がないという利点も有する。従来のドープ層プロセスでは、ナノ結晶は、アモルファス・シリコン・クラスタの高温焼きなましにより形成され、これは、基板などの、焼きなまし時に存在する他の成分が温度耐性を有することを要求する。温度耐性のない成分は、材料内に組み込まれるのに先だってナノ結晶が形成されるので本発明のドープ半導体粉末とともに使用することができる。
しかし、半導体ナノ結晶粉末を含む材料を準備するために使用される成分に温度耐性がある場合、それらの材料を後で焼きなましすることができる。これは、例えば、半導体ナノ結晶および希土類元素を含む半導体層を準備するのに有益であることを実証できる。例えば、本発明のドープ半導体粉末は、シリカ・ゾルゲル内に組み込むことができ、その後、シリカ・ゾルゲルは1つの層に形成される。ゾルゲル/ナノ結晶粉末混合物を焼きなましすると、混合物の有機成分が除去され、酸化ケイ素層が残り、その中にドープ半導体ナノ結晶粉末が分散されている。焼きなましは、例えば、高速熱アニール(RTA)炉を使用し、約600℃から約1000℃で実行できる。焼きなましプロセスは、酸素雰囲気の下で実行され、それにより有機成分を確実に除去し、希土類元素の酸化を促進することができる。焼きなまし工程は、さらに、減圧下で実行することもでき、それにより、発生しうる揮発性有機副産物の除去を容易にできる。
ドープ半導体粉末を含む材料で準備できるデバイスの実施例としては、例えば、光増幅器、レーザー、光ディスプレイ、光平面回路、および有機発光ダイオード(OLED)がある。
以下の実施例は、例示のため掲載されており、限定する意図はない。
実施例
シラン(SiH)および酸素(O)が、分散リングを介して電子サイクロトロン共鳴(ECR)反応炉により生み出されるアルゴン・プラズマ流に添加される。シラン対酸素の比(Q)は、3:1、1.7:1、1.2:1、1:1.9、および1:2の間で変化させた。エルビウム前駆体(トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)エルビウム(III)[Er+3(THMD)])は、90から110℃に保持されたステンレス製オーブン内に置かれる。
Arのキャリア・ガスを使用して、Er前駆体をオーブンから高精度制御質量流量コントローラを通してシラン注入器の下および加熱基板の上の分散リングに運ぶ。機器圧力は、約1×10−7torrに保持される。使用される基板は、厚さ2000nmの酸化物層が熱的に成長される石英ガラスまたはシリコン・ウェハである。蒸着温度、マイクロ波電力、およびセプター・バイアスは、300℃、400W、および−200VDCで一定に保持される。SiH、Ar流量は、さまざまな過剰ケイ素含有量に対しO流量を20militorr sec−1に保持しながら調整された。Er/Ar流量は、所望のエルビウム濃度について温度制御オーブンにより発生する蒸気圧に合わせて調整された。毎分60nmの速さで薄膜は成長し、厚さは250nmから2000nmまで成長した。薄膜の一様性を保つことを補助するため、セプターはこの成長の間3rpmの速さで回転された。蒸着後、サンプルは、高速熱アニール(RTA)炉を使用し、窒素流(N)の下で、950℃〜1000℃の温度により、5〜6分間、焼きなましされる。
アブレーション・ターゲットは、粉末シリコン、粉末二酸化シリコン、および粉末酸化エルビウム、45%のケイ素、35%の酸化ケイ素、および20%の酸化エルビウムを含む準備された粉末混合物を組み合わせることにより加工される。それぞれの粉末成分のサイズは約300メッシュである。混合物は、約5から10分間、ボール・ミルに入れられて粉砕される。その後、混合物は、直径25mm、厚さ7mmの鋳型に入れられ、油圧プレスの中に置かれ、500psiの圧力で15分間圧縮される。次に、得られたターゲットは、焼きなまし炉内に置かれ、5%のHおよび95%のNのフォーミング・ガス雰囲気内で30分間1200℃に加熱される。ターゲットは、室温まで冷まされ、その後、10分間ボール・ミルで再粉砕される。この混合物は、その後再び、上述のように、鋳型に入れられ、圧縮され、焼きなましされる。得られたターゲットは、真空チャンバの内側のターゲット・ホルダ上に置かれる。直径50mm、厚さ0.4cmのシリコン基板[n型、<110>単結晶、0.1〜0.05Ωcm伝導率]が、ターゲットの表面に平行に、その上5.0cmの距離のところにある基板ホルダ上に置かれる。基板は、500℃で加熱される基板担体上に置かれ、基板は、蒸着時に3rpmの速度で回転される。真空チャンバは、底面圧1×10−7torrで真空にされ、その後、20×10−3torrのArで満たされる。エキシマ・レーザー(KrF 248nm)は、約10Jcm−2のエネルギー密度で、また縦軸に対し40°の視射角で、ターゲット上に集束され、0.1nmの薄膜がパルス毎に生成される。ターゲットは、蒸着時に5rpmの速度で回転され、アブレーション・パルス毎に新しいターゲット面が用意される。100nmの層が基板上に蒸着された後、新しく蒸着された薄膜は、900℃から950℃の温度で、5分間、焼きなましされ、シリコン・リッチ酸化ケイ素(SRSO)内にケイ素ナノ結晶を形成する。
基板は、真空チャンバ内に再導入され、ターゲットは、インジウムスズ酸化物(ITO)ターゲットで置き換えられる。真空チャンバ内の大気は、2×10−3torrのOにセットされ、基板は、500℃に加熱され、3rpmの速度で回転される。100nmのITO層が、焼きなましされた希土類ドープSRSO薄膜の上に蒸着される。
気体熱分解装置には、長さ3cm、内径12mmの小さな管状炉が備えられていた。炉温は900から950℃の間に保持されたが、アルゴン・キャリア・ガス、シラン(SiH)、およびEr+3(THMD)は、高精度質量流量コントローラを使って炉に導入された。Er+3(THMD)は、温度制御オーブンを使用して気相に移された。この装置を通る流れは、装置の末端にある機械式真空ポンプにより補助された。炉内を通った後、気体流は、冷却ゾーンに通され、その後、エチレン・グリコールの2段階気泡発生装置に通された。気泡発生装置からエチレン・グリコール溶液が取り除かれ、真空乾燥されて、平均口径約3nmのErドープSiナノ結晶が回収された。
飽和溶液プロセスを通じてドープ半導体粉末が準備された。このプロセスは、不活性雰囲気のグローブ・ボックス内で実行され、使用されたガラス製品は、最初に、(CHSiClの2%のトルエン溶液で1時間洗浄することによりシロネートされ、その後、ヘキサンとメタノールで繰り返し洗浄された。
400mgのケイ化マグネシウム(MgSi)が100mlの乾燥エチレン・グリコールに添加され、攪拌され、グローブ・ボックス内で12時間かけて還流された。3mlのSiClが添加され、混合物は、再び、さらに12時間かけて還流された。この後、混合物は濾過され、冷却され、真空の下で乾燥された。100mlのエタノールが乾燥Siナノ結晶に添加され、攪拌しながら230mgの無水酢酸エルビウムが溶液に添加され、その後、3時間かけて還流された。冷却後、ErドープSiナノ結晶が得られた。
他の実施形態では、図9に示されているように図1の配置に似た配置が使用されており、類似の要素は、類似のラベルが付けられている。この実施形態では、追加層9がある。層9は、そのサイズが蛍光を発する際の色を決定する、ZnS、CdS、またはZnSe、CdSeなど亜鉛またはカドミウム・ベースの硫化物またはセレンなどのII−VI族またはIII−V族元素、またはGaN、InP、またはGaPなどのIII−V族元素のいずれかであるさまざまなナノ結晶のうちの1つまたは複数を含む。例えば、CdSeナノ結晶は、535、560、590、610、および640nmの蛍光を発し、サイズ範囲はこれらの波長に対し2から10nmである。これらのナノ結晶は、例えば、白色光を作るために必要な波長の残りを発光させるように、透明ポリマーに組み込み、希土類ドープSRSO層13の上に塗布することができる。上部電気接点20は、層13と新しい層9の界面にある。相互接続部15は、リード17を電気接点20に接続する。この実施形態では、層13は、層9のポンプ源として動作する一次放射線を発生するため希土類元素でドープされたドープSRSO薄膜である。例えば、これは、ガドリニウムGdまたはサマリウムSmなどの希土類元素またはスペクトルの青色または紫外線領域のいずれかを放射する他の希土類でドープされうる。このポンプ・エネルギー(光子)は、次に、上述のように上層9を励起する。
上部電気接点が新しい層9の上にあることを除き、図9の配置に類似している他の実施形態が提示されている。これは、図10に示されており、同じ参照番号が再び使用されている。上部電気接点20は、層9の上にあるように示されている。相互接続部15は、リード17を電気接点20に接続する。この実施形態では、光子下方変換および電気的励起は両方とも、ZnS、CdS、ZnSe、またはCdSeなどの層9のII−VI族または III−V族ナノ結晶を蛍光発光させるために使用される。例えば、CdSeナノ結晶は、535、560、590、610、および640nmの蛍光を発し、サイズ範囲はこれらの波長に対し2から10nmである。これらのナノ結晶は、層13からの電流と光子励起の両方により白色光を作るために必要な波長の残りを発光させるように、ポリビニル・アレン(PVA)などの透明導電性ポリマーに組み込み、希土類ドープSRSO層の上に塗布することができる。これは、電気エネルギーおよび光子エネルギーの両方を使用してナノ結晶ポリマーを駆動するハイブリッド発光デバイスを実現する。
白色光の実装では、II−VI族またはIII−V族ナノ結晶を含む層は、組み合わせて白色光を発生する複数の種類のナノ結晶を含む単一層で構成できる。それとは別に、それぞれの種類のII−VI族またはIII−V族ナノ結晶をそれぞれ含む複数の層を用意し、それぞれがそれぞれの波長を発生し、それらの波長が組み合わさって白色光を発するようにできる。
いくつかの実施形態では、REDGIVNを含む少なくとも1つの層により発生される一次放射線は、II−VI族またはIII−V族ナノ結晶の少なくとも1つの層により赤色および/または緑色および/または青色光の少なくとも2つの異なる分離可能な領域に下方変換され、赤色および/または緑色および/または青色光の前記少なくとも2つの領域は混合して、異なる色の出力を発生する。
いくつかの実施形態では、REDGIVNを含む少なくとも1つの層により発生される一次放射線は、II族またはVI族ナノ結晶の少なくとも1つの層により、白色光および赤色、緑色、または青色の色調の光の2から10までの間の異なる分離可能な領域に下方変換される。
本発明は、さまざまな例示的な実施形態、特徴、態様、および修正形態を参照しつつ説明されているが、本発明は、添付の特許請求の範囲で述べているように本発明の精神および範囲内で、構成および動作方式をさまざまに変化させることができることは理解されるであろう。
本発明の一実施形態により実現される固体白色光発光デバイスの側面図である。 本発明の一実施形態により実現される固体白色発光層構造の側断面図である。 デバイスの上部と下部の両方から光を放射できるように透明基板を備える本発明の一実施形態により実現される固体白色発光層構造の側断面図である。 本発明の他の実施形態により実現される固体白色発光層構造の側断面図である。 本発明の一実施形態により実現される固体白色発光層構造の側断面図である。 非導電性である透明基板を特徴とする本発明の一実施形態により実現される固体発光層構造の他の側断面図である。 本発明の一実施形態により実現されるような発光デバイスのアレイの上面図である。 回路内で接続されている図に示されている発光デバイスの配線図である。 本発明の一実施形態により実現される他の発光ダイオードの配線図である。 本発明の一実施形態により実現される他の発光ダイオードの配線図である。 基板、ドープ半導体ナノ結晶層、および電流注入層を含む半導体構造の図である。 基板および交互並ぶドープ半導体ナノ結晶層と誘電体層を含む超格子半導体構造の図である。 パルス・レーザー蒸着装置の図である。 希土類元素でドープされたIV族半導体粉末の生産に適している気体熱分解装置の概略を示す図である。

Claims (35)

  1. 可視光を放射するため電源と結合可能な少なくとも1つの単一ダイ半導体発光デバイスを備え、前記発光デバイスが希土類ドープIV族ナノ結晶材料(REGIVN)を含む、発光デバイス。
  2. 基板と、
    希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層とを備え、前記少なくとも1つの層は通電されたときに可視光出力をまとめて放射する請求項1に記載の発光デバイス。
  3. 前記可視光は、白色光である請求項1に記載の発光デバイス。
  4. 前記REGIVNは、ケイ素または炭化ケイ素ナノ結晶材料である請求項1に記載の発光デバイス。
  5. 前記少なくとも1つの層は、赤色、青色、および緑色のそれぞれのためにそれぞれ希土類ドーパントを含む単一層を備える請求項2に記載の発光デバイス。
  6. 前記少なくとも1つの層は3つの層を備え、各層が赤色、青色、および緑色のうちの1つのためにそれぞれ希土類ドーパントを含む請求項2に記載の発光デバイス。
  7. 前記少なくとも1つの層は3つの層を備え、各層がそれぞれ希土類ドーパントを含む請求項2に記載の発光デバイス。
  8. 前記3つの層は、互いの上に積み上げられる請求項6に記載の発光デバイス。
  9. 前記3つの層は、互いに隣接して配置される請求項6に記載の発光デバイス。
  10. 前記少なくとも1つの層は、
    緑色光を発するためにエルビウム、テルビウム、およびイットリウムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた第1の層と、
    青色光を発するためにツリウムおよびセリウムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた第2の層と、
    赤色光を発するためにユウロピウムおよびプラセオジムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた第3の層と
    を含む請求項2に記載の発光デバイス。
  11. 前記少なくとも1つの層は、
    緑色光を発するためにエルビウム、テルビウム、およびイットリウムからなるグループから選択された第1のIV族ドーパント、青色光を発するためにツリウムおよびセリウムからなるグループから選択された第2のIV族ドーパント、並びに赤色光を発するためにユウロピウムおよびプラセオジムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた単一層を含む請求項2に記載の発光デバイス。
  12. 前記少なくとも1つの層は、
    緑色および青色光を発するためにエルビウムでドープされた第1の層と、
    赤色光を発するためにシリコン・ナノ結晶材料の第2の未ドープ層と
    を含む請求項2に記載の発光デバイス。
  13. 前記少なくとも1つの層は、
    緑色および青色光を発するためにエルビウムでドープされた第1の層と、
    赤色光を発するためにユウロピウムおよびプラセオジムからなるグループから選択されたIV族ドーパントでドープされた第2の層と
    を含む請求項2に記載の発光デバイス。
  14. さらに、前記発光デバイスに電力を供給するために電源信号を印加できる第1の電極および第2の透明電極を含む請求項1に記載の発光デバイス。
  15. 前記第1の電極は、透明導電性酸化物電極または半透明金属電極である請求項14に記載の発光デバイス。
  16. 前記基板は、導電性基板である請求項2に記載の発光デバイス。
  17. 前記基板は、SiC、GaN、およびZnOからなるグループから選択された材料で作られる請求項16に記載の発光デバイス。
  18. 前記基板は、実質的に非導電性基板である請求項2に記載の発光デバイス。
  19. 前記基板は、サファイア、二酸化ケイ素、石英ガラス、およびAlNからなるグループから選択された材料で作られる請求項18に記載の発光デバイス。
  20. さらに、光透過型材料で形成された筐体部材を備え、前記筐体部材はその中の内側容積を画定する請求項1に記載の発光デバイス。
  21. さらに、前記白色光の放射を誘起するため、前記筐体部材を通して延び、前記発光デバイスに電圧をかけるように構成され配置されている電源に結合可能な第1および第2の電気接点を備える請求項20に記載の発光デバイス。
  22. 請求項1に記載の発光デバイスのアレイ、および前記発光デバイスのうちの特定のデバイスを選択的に照射させるためのユーザ応答コントローラ。
  23. さらに、ポンプ光源として前記希土類ドープIV族ナノ結晶材料により放射される光を受け取るように配置されたII−VI族またはIII−V族ナノ結晶材料を含み、前記II−VI族またはIII−V族ナノ結晶は、前記ポンプ光源によりエネルギーを与えられたときに複数の波長の蛍光を発する請求項1に記載の発光デバイス。
  24. 基板と、
    前記希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層と、
    ポンプ光源として希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む前記少なくとも1つの層により放射される光を受け取るように配置されたII−VI族またはIII−V族ナノ結晶の少なくとも1つの層とを含み、前記II−VI族またはIII−V族ナノ結晶は、前記ポンプ光源によりエネルギーを与えられたときに複数の波長の蛍光を発する請求項23に記載の発光デバイス。
  25. 前記II−VI族またはIII−V族ナノ結晶は、ZnS、CdS、ZnSe、CdSe、GaN、InP、およびGaPからなるグループから選択される請求項24に記載の発光デバイス。
  26. 前記複数の波長がまとまって白色光を生成する請求項24に記載の発光デバイス。
  27. さらに、上部電気接点層を備え、
    基板、
    希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む前記少なくとも1つの層、
    前記上部電気接点層、
    II族またはVI族ナノ結晶を含む前記少なくとも1つの層の順に層が配置され、
    II族またはVI族ナノ結晶を含む前記少なくとも1つの層は、光子エネルギーを使用して前記ナノ結晶を駆動する請求項24に記載の発光デバイス。
  28. さらに、上部電気接点層を備え、
    基板、
    希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む前記少なくとも1つの層、
    II族またはVI族ナノ結晶を含む前記少なくとも1つの層、
    前記上部電気接点層の順に層が配置され、
    II族またはVI族ナノ結晶を含む前記少なくとも1つの層は、電気エネルギーと光子エネルギーの両方を使用して前記ナノ結晶を駆動する請求項24に記載の発光デバイス。
  29. 前記デバイスは、IV族、II−VI族、およびIII−V族のナノ結晶からなる前記グループから選択された層を含む多層構造を持つ請求項1に記載の発光デバイス。
  30. REDGIVNを含む前記少なくとも1つの層により発生される一次放射線は、II−VI族またはIII−V族ナノ結晶の前記少なくとも1つの層により赤色および/または緑色および/または青色光の少なくとも2つの異なる分離可能な領域に下方変換され、赤色および/または緑色および/または青色光の前記少なくとも2つの領域は混合して、異なる色の出力を発生する請求項24に記載の発光デバイス。
  31. REDGIVNを含む前記少なくとも1つの層により発生される一次放射線は、II族またはVI族ナノ結晶の前記少なくとも1つの層により、白色光および赤色、緑色、または青色の色調の光の2から10までの間の異なる分離可能な領域に下方変換される請求項24に記載の発光デバイス。
  32. 多数の発光デバイスを含むバックライト部材を備え、各発光デバイスは、
    可視光を放射するため電源と結合可能な少なくとも1つの単一ダイ半導体発光デバイスを備え、前記発光デバイスが希土類ドープIV族ナノ結晶材料(REGIVN)を含む、液晶ディスプレイ。
  33. 基板と、
    前記希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層と、
    ポンプ光源として希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む前記少なくとも1つの層により放射される光を受け取るように配置されたII族またはVI族ナノ結晶の少なくとも1つの層とを含み、前記II族またはVI族ナノ結晶は、前記ポンプ光源によりエネルギーを与えられたときに複数の波長の蛍光を発する請求項32に記載のLCD。
  34. 多数の発光デバイスを含む可視パネルを備え、各発光デバイスは、
    可視光を放射するため電源と結合可能な少なくとも1つの単一ダイ半導体発光デバイスを備え、前記発光デバイスが希土類ドープIV族ナノ結晶材料(REGIVN)を含む、ディスプレイ。
  35. それぞれの前記少なくとも1つの単一ダイ半導体発光デバイスは、さらに、
    基板と、
    前記希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む少なくとも1つの層と、
    ポンプ光源として希土類ドープIV族ナノ結晶材料を含む前記少なくとも1つの層により放射される光を受け取るように配置されたII族またはVI族ナノ結晶の少なくとも1つの層とを含み、前記II族またはVI族ナノ結晶は、前記ポンプ光源によりエネルギーを与えられたときに複数の波長の蛍光を発する請求項34に記載のディスプレイ。
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