JP2007336718A - 回転子積層鉄心及びその樹脂封止方法 - Google Patents

回転子積層鉄心及びその樹脂封止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金型に設ける樹脂溜め部の配置位置、更には樹脂流路の形状の自由度を確保でき、磁石挿入部への樹脂部材の充填を効率的に行うと共に、回転子積層鉄心の製造装置の装置構成を簡単にできる回転子積層鉄心及びその樹脂封止方法を提供する。
【解決手段】複数の鉄心片11、12を積層し、中央の軸孔13の周囲に形成された複数の磁石挿入部14を備え、この磁石挿入部14に永久磁石15を挿入して上型16と下型17で挟み、樹脂溜め部18から磁石挿入部14に樹脂部材19を充填し固定した回転子積層鉄心10において、金型に当接する鉄心片11には、樹脂溜め部18内の樹脂部材19が接触可能な樹脂溜め部領域25を確保すると共に、積層された他の鉄心片12に形成される磁石挿入部14と平面視して重なる領域内に磁石挿入部14よりも小さく、磁石挿入部14に樹脂部材19を充填するための樹脂充填孔21が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸孔の周囲に複数設けられた磁石挿入部に永久磁石を挿入し、これを樹脂部材によって固定した回転子積層鉄心及びその樹脂封止方法に関する。
従来、モータに使用する回転子積層鉄心(ロータコアともいう)は、複数の鉄心片を積層し、中央のシャフト孔(軸孔ともいう)の周囲に形成された複数のマグネット孔(磁石挿入部ともいう)に永久磁石を挿入した後、金型に設けられた樹脂溜めポット(樹脂溜め部ともいう)により、マグネット孔に樹脂部材を充填し固定することにより製造している(例えば、特許文献1参照)。この樹脂部材の充填は、例えば、金型の樹脂溜めポットから、この樹脂溜めポットと平面視して異なる位置に設けられた積層鉄心のマグネット孔へ、樹脂溜めポットとマグネット孔とを連通するランナー(樹脂流路ともいう)とゲートを通じて行っている。
特開2002−34187号公報
しかしながら、回転子積層鉄心の種類によっては、例えば、マグネット孔の形状、シャフト孔の内径、更には、回転子積層鉄心に形成される重量軽減用孔の存在により、平面視した際の回転子積層鉄心に対する樹脂溜めポットの配置位置が制約される問題がある。
このように、樹脂溜めポットの位置が制約されると、同様にマグネット孔に樹脂部材を導くランナーパターンも制約され、その自由度がなくなる。
また、制約を受けて形成されたランナーパターンは、樹脂部材の流動性を低下させるほか、ランナーの距離が長くならざるを得ない場合、樹脂残り(カル)の量も多くなり、樹脂部材の無駄が生じ経済的でない。
そして、マグネット孔への樹脂部材の充填に際しては、この作業を効率的に行うため、複数のマグネット孔に一つの樹脂溜めポットから同時に充填しているが、この方法を適用することができない場合もある。このような場合、一つのマグネット孔に対して一つの樹脂溜めポットで対応しなければならず、また金型に設ける樹脂溜めポットの数も増えて、各マグネット孔への樹脂部材の充填条件(例えば、充填速度、又は充填量)がばらついて安定せず、回転子積層鉄心の品質低下を招く。また、樹脂部材充填のための機構、又は樹脂溜めポットが設けられる金型の構造も複雑化するため、製造装置の製造コストの上昇にも繋がる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、金型に設ける樹脂溜め部の配置位置、更には樹脂流路の形状の自由度を確保でき、磁石挿入部への樹脂部材の充填を効率的に行うと共に、回転子積層鉄心の製造装置の装置構成を簡単にできる回転子積層鉄心及びその樹脂封止方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る回転子積層鉄心は、複数の鉄心片を積層して構成され、中央に形成された軸孔と、その周囲に形成された複数の磁石挿入部とを備え、該磁石挿入部に永久磁石を挿入して上型と下型で挟んだ状態で、該上型及び該下型のいずれか1の金型に設けられた樹脂溜め部から、前記磁石挿入部に樹脂部材を充填して固定した回転子積層鉄心において、
少なくとも前記金型に当接する前記鉄心片には、前記樹脂溜め部内の前記樹脂部材が接触可能な樹脂溜め部領域を確保すると共に、積層された他の前記鉄心片に形成される前記磁石挿入部と平面視して重なる領域内に該磁石挿入部より小さく、前記磁石挿入部に前記樹脂部材を充填するための樹脂充填孔が形成されている。
第1の発明に係る回転子積層鉄心において、前記金型には、前記樹脂溜め部と前記樹脂充填孔とを連通する樹脂流路が形成され、前記金型に当接する前記鉄心片には、前記樹脂流路内の前記樹脂部材が接触可能な樹脂流路領域が確保されていることが好ましい。
第1の発明に係る回転子積層鉄心において、前記金型に当接する前記鉄心片には、更に、積層された前記他の鉄心片に形成される前記磁石挿入部と平面視して重なる領域内に、該磁石挿入部内に前記樹脂部材が充填されたか否かを確認するための樹脂部材充填確認孔が形成されていることが好ましい。
第1の発明に係る回転子積層鉄心において、前記樹脂部材充填確認孔は複数形成されていることが好ましい。
第1の発明に係る回転子積層鉄心において、前記樹脂部材充填確認孔は前記樹脂充填孔より小さいことが好ましい。
前記目的に沿う第2の発明に係る回転子積層鉄心の樹脂封止方法は、複数の鉄心片を積層し、中央の軸孔の周囲に形成された複数の磁石挿入部に永久磁石を挿入した後、上型と下型で挟んだ状態で、該上型及び該下型のいずれか1の金型に設けられた樹脂溜め部から、前記磁石挿入部に樹脂部材を充填して固定する回転子積層鉄心の樹脂封止方法において、
少なくとも前記金型に当接する前記鉄心片には、前記樹脂溜め部内の前記樹脂部材が接触可能な樹脂溜め部領域を確保すると共に、積層された他の前記鉄心片に形成される前記磁石挿入部と平面視して重なる領域内に該磁石挿入部より小さな樹脂充填孔を形成し、該樹脂充填孔を通じて前記磁石挿入部に前記樹脂部材を充填する。
第2の発明に係る回転子積層鉄心の樹脂封止方法において、前記金型には、前記樹脂溜め部と前記樹脂充填孔とを連通する樹脂流路が形成され、前記金型に当接する前記鉄心片には、前記樹脂流路内の前記樹脂部材が接触可能な樹脂流路領域が確保されていることが好ましい。
第2の発明に係る回転子積層鉄心の樹脂封止方法において、前記金型に当接する前記鉄心片には、更に、積層された前記他の鉄心片に形成される前記磁石挿入部と平面視して重なる領域内に樹脂部材充填確認孔を形成し、該樹脂部材充填確認孔により、前記磁石挿入部への前記樹脂部材の充填具合を確認することが好ましい。
請求項1〜5記載の回転子積層鉄心、及び請求項6〜8記載の回転子積層鉄心の樹脂封止方法は、少なくとも金型に当接する鉄心片に、樹脂溜め部内の樹脂部材が接触可能な樹脂溜め部領域を確保しているので、樹脂溜め部の配置位置が、例えば、回転子積層鉄心の磁石挿入部の形状、及び軸孔の内径に制約されない。また、金型に当接する鉄心片には、積層された他の鉄心片に形成される磁石挿入部より、平面視して小さい樹脂充填孔を形成しているので、金型に当接する鉄心片に磁石挿入部が存在する場合と比較して広い面積の樹脂溜め部領域を確保できると共に、この樹脂充填孔を介して磁石挿入部に樹脂部材を充填できる。
これにより、樹脂溜め部の配置位置の自由度が確保でき、例えば、複数の磁石挿入部に、一つの樹脂溜め部から同時に樹脂部材を充填する樹脂流路のパターン形成が可能になり、磁石挿入部への樹脂部材の充填を流動性よく効率的に行うことができる。従って、各磁石挿入部への樹脂部材の充填条件が安定し、良好な品質の回転子積層鉄心を提供でき、更には、樹脂部材充填のための機構、又は樹脂溜め部が設けられる金型の構造を簡単にでき、製造装置を経済的に製造できる。
特に、請求項2記載の回転子積層鉄心、及び請求項7記載の回転子積層鉄心の樹脂封止方法は、金型に当接する鉄心片に、樹脂流路内の樹脂部材が接触可能な樹脂流路領域を確保しているので、樹脂流路の形成位置の自由度が広がる。これにより、金型に対して、樹脂部材の流動性に悪影響を及ぼすことなく、樹脂部材の不必要な残存を発生させない好適な樹脂流路のパターンを形成できる。
請求項3記載の回転子積層鉄心、及び請求項8記載の回転子積層鉄心の樹脂封止方法は、金型に当接する鉄心片に、磁石挿入部と平面視して重なる領域内に樹脂部材充填確認孔を形成することにより、樹脂部材の磁石挿入部への充填具合を確認することができ、樹脂部材の充填不良を容易に発見できる。
請求項4記載の回転子積層鉄心は、樹脂部材充填確認孔を複数形成しているので、この樹脂部材充填確認孔の形成位置を適宜選択することで、樹脂部材の充填量が不足している部分を容易に確認できる。
請求項5記載の回転子積層鉄心は、樹脂部材充填確認孔が樹脂充填孔より小さくなっているので、鉄心片に樹脂部材充填確認孔を形成しても、樹脂溜め部領域を十分に確保できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1(A)、(B)、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る回転子積層鉄心(以下、単に積層鉄心ともいう)10は、複数の鉄心片11、12を積層して構成され、中央に形成された軸孔13と、その周囲に形成された複数の磁石挿入孔(磁石挿入部の一例)14とを備え、磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入して上型(即ち、金型)16と下型17で挟んだ状態で、上型16に設けられた樹脂溜めポット(樹脂溜め部の一例)18から、磁石挿入孔14に樹脂部材19を充填して固定したものである。なお、図1(A)、(B)中の20は、積層鉄心10の回り止め(突起)である。以下、詳しく説明する。
図1(A)、(B)に示すように、積層鉄心10は、厚みが、例えば、0.5mm以下程度の電磁鋼板を環状に打抜き、この打ち抜かれた複数の鉄心片11、12を順次積層して構成されるものである。
なお、複数の鉄心片11、12の積層方法としては、かしめ、溶接、及び接着のいずれか1又は2以上を組み合わせて使用できるが、単に平積みするだけでもよい。
この積層鉄心10の中央に形成された軸孔13の周囲であって、上型16と当接する(即ち、上端部に位置する)鉄心片11を除いた他の鉄心片12には、上下方向に貫通した磁石挿入孔14が、複数(ここでは、2×8=16個)形成されている。具体的には、平面視してハ字状となった一対の磁石挿入孔14が、軸孔13を中心として等間隔に8組配置されている。この磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入した後、これに樹脂部材19を充填して固化させている。樹脂部材としては、例えば、従来半導体装置の製造に使用しているエポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を使用できる。
なお、磁石挿入孔の配置位置及び形状は、これに限定されるものではなく、例えば、従来公知の配置位置又は形状でもよい。
図1(A)に示すように、上型16と当接する鉄心片11には、積層された他の鉄心片12に形成される磁石挿入孔14と平面視して重なる領域(図1(A)に示す隠れ線で囲まれる領域)内に、磁石挿入孔14に連通して液状の樹脂部材19を充填する樹脂充填孔21が形成されている。
この樹脂充填孔21は、磁石挿入孔14の平断面の面積より小さく、磁石挿入孔14と重なる領域内の半径方向内側に形成されているが、例えば、磁石挿入孔14に挿入する永久磁石15の配置位置、又は樹脂溜めポット18の位置に応じて、半径方向外側又は中央に配置することもできる。なお、樹脂充填孔の形状は、平面視して長方形となっているが、磁石挿入孔の形状又は充填する樹脂部材の流動特性に応じて、例えば、正方形、円形、楕円形、又は多角形等に、適宜選択することが好ましい。
また、樹脂充填孔21の大きさは、樹脂部材19の流動性を保ちつつ充填を安定に行うため、磁石挿入孔14と平面視して重なる領域の面積が、できる限り広い程好ましい。
ここで、樹脂充填孔21の大きさは、永久磁石15の断面積より小さく設定されているので、積層鉄心10の製造に際しては、磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入した後、この積層された鉄心片12の最上部に、樹脂充填孔21が形成された鉄心片11を配置したり、また、鉄心片11とは反対の端面側(積層鉄心10の下型17に当接する側)から、磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入する。
また、樹脂充填孔の大きさを、永久磁石の断面積より大きく設定する場合は、樹脂充填孔を介して磁石挿入孔に永久磁石を挿入してもよい。
また、図3に示すように、上型16に当接する鉄心片22には、更に、積層された他の鉄心片12に形成される磁石挿入孔14と重なる領域(図3に示す隠れ線で囲まれる領域)内に、樹脂部材充填確認孔23を形成することが好ましい。
この回転子積層鉄心(以下、単に積層鉄心ともいう)24に形成された樹脂部材充填確認孔23は、磁石挿入孔14に連通し、磁石挿入孔14内の全体に渡って樹脂部材19が充填されたか否かを確認するためのものである。このため、磁石挿入孔14と重なる領域内で、樹脂充填孔21から最も離れた位置、即ち磁石挿入孔14の半径方向外側に対応する位置に形成しているが、例えば、磁石挿入孔の位置又は形状を考慮して、半径方向内側又は中央に形成してもよい。
この樹脂部材充填確認孔23は、樹脂部材19の充填具合を確認できればよいため、その大きさを、樹脂充填孔21より小さくし、しかも磁石挿入孔14の平断面の面積の例えば1%以上10%以下程度とする。
そして、樹脂部材充填確認孔23の形状は、平面視して円形となっているが、例えば、矩形(正方形又は長方形)、楕円形、又は多角形でもよい。
更に、樹脂部材充填確認孔23は、各磁石挿入孔14に対して1個ずつ形成されているが、複数形成してもよく、この場合、例えば、磁石挿入孔の形状を考慮して、樹脂部材が充填されにくい部分に形成することが好ましい。
以上に示した樹脂充填孔21、更に樹脂部材充填確認孔23は、少なくとも上型16に当接する鉄心片11、22に形成すればよいため、上型16に当接する鉄心片11、22のみに形成しているが、この鉄心片11、22を含む上部の複数枚(2枚又は3枚)に形成してもよい。
このように、上型16と接触する鉄心片11、22に、磁石挿入孔が形成されないので、上型16と鉄心片11、22との接触面積を、磁石挿入孔14が形成された他の鉄心片12と比較して広くできる。これにより、上型16に当接する鉄心片11、22に、樹脂溜めポット18内の樹脂部材19が接触可能な樹脂溜め部領域25、更には、上型16に設けられ樹脂溜めポット18と樹脂充填孔21とを連通する樹脂流路26内の樹脂部材19が接触可能な樹脂流路領域27が確保される。
次に、本発明の一実施の形態に係る回転子積層鉄心の樹脂封止方法について説明する。
まず、電磁鋼板(図示しない)を環状に打抜き、この打ち抜かれた複数の鉄心片12を順次積層し、最後に上型16に当接する鉄心片11を積層する。鉄心片12には、磁石挿入孔14を構成するための開口部が、また鉄心片11には、樹脂充填孔21が、それぞれ形成されている。
そして、この積層された鉄心片11、12を傾け、積層された鉄心片12の鉄心片11とは反対の端面側から、各磁石挿入孔14内に永久磁石15を挿入した後、この積層鉄心10を、図2に示す樹脂封止装置28の上型16と下型17で挟んだ状態で、上型16に設けられた樹脂溜めポット18から、各磁石挿入孔14に液状の樹脂部材19を充填して固定させる。
ここで、使用する樹脂封止装置28について、図2を参照しながら説明する。
樹脂封止装置28は、積層鉄心10の上部に設けている上型16と、下部に設けている下型17を有しており、この間に配置した積層鉄心10を上型16と下型17で挟み込んだ状態で押圧するものである。なお、上型16には、樹脂部材19の原料(ペレット状)を加熱して液状にする樹脂溜めポット18が、積層鉄心10に当接する上型16の端部まで延在した状態で設けられている。
この樹脂封止装置28の樹脂溜めポット18には、上下方向に昇降可能なプランジャ29が設けられている。このプランジャ29より、樹脂溜めポット18から押し出された液状の樹脂部材19が、樹脂溜めポット18の下流側端部に設けられた樹脂流路26、即ち上型16の下部表面と積層鉄心10の上部表面との間を通り、最終的に磁石挿入孔14に充填される。そして、磁石挿入孔14に充填した樹脂部材19を加熱し硬化させることで、磁石挿入孔14内に挿入された永久磁石15を樹脂部材19で固定できる。
なお、樹脂封止装置としては、図4に示すように、上型30と下型(即ち、金型)31とを有し、下型31に樹脂部材19の原料(ペレット状)を加熱して液状にする樹脂溜めポット18が形成された樹脂封止装置32を使用することもできる。
この場合、樹脂充填孔21が形成された鉄心片11が、下型31と当接することになる。これにより、積層された他の鉄心片12に形成される磁石挿入孔14は、上方へ向けて開口するため、積層鉄心10の鉄心片11とは反対の端面側に位置する鉄心片12側から、各磁石挿入孔14に永久磁石15を挿入できる。そして、プランジャ29より、樹脂溜めポット18から押し出された液状の樹脂部材19が、樹脂溜めポット18の下流側端部に設けられた樹脂流路26、即ち下型31の上部表面と積層鉄心10の下部表面との間を通り、最終的に各磁石挿入孔14に充填される。
図1(A)、図2に示すように、樹脂封止装置28の上型16に設けた樹脂溜めポット18は、1個の樹脂溜めポット18から複数個(ここでは2個)の磁石挿入孔14に、樹脂部材19を充填できるように、周方向に等間隔に複数(ここでは8個)設けられている。これにより、樹脂溜めポット18から複数(例えば、2個又は3個)の磁石挿入孔14に、樹脂溜めポット18に連通して上型16の底部に設けられた複数の樹脂流路26を介して液状の樹脂部材19を供給できる。
なお、積層鉄心の形状によっては、樹脂溜めポット18の個数を磁石挿入孔14の個数と同数にすることもできる。
ここで、樹脂溜めポット18は、平面視して積層鉄心10の半径方向内側に設けているが、半径方向外側に設けてもよい。
このような樹脂封止装置28を使用して、各磁石挿入孔14へ液状の樹脂部材19を供給する。
図1(A)に示すように、上型16に当接する鉄心片11には、樹脂溜めポット18内の樹脂部材19が接触可能な樹脂溜め部領域25と、樹脂流路26の樹脂部材19が接触可能な樹脂流路領域27(即ち、樹脂部材が接触可能な面積)が広く確保されている。これにより、上型16に設ける樹脂溜めポット18の形成位置の自由度が増すので、樹脂溜めポット18を、平面視して上型16に当接する鉄心片11に形成された樹脂充填孔21とは異なる位置に配置できる。
なお、樹脂溜めポット18は、平面視して上型16に当接する鉄心片11に設けられた樹脂充填孔21と重なる位置に配置してもよい。この場合、上型に樹脂流路を設ける必要はない。
これにより、各樹脂充填孔21を通じて複数の磁石挿入孔14に液状の樹脂部材19を充填した後は、この樹脂部材19を硬化させることで、磁石挿入孔14内に永久磁石15を固定できる。
なお、図3に示す回転子積層鉄心24を製造するに際しては、磁石挿入孔14に樹脂部材19が充填されれば、樹脂部材充填確認孔23の高さ位置まで、樹脂部材19が上昇するため、これにより、磁石挿入孔14への樹脂部材19の充填具合が確認できる。
このように、本発明を適用することで、金型に設ける樹脂溜めポットの配置位置、更には樹脂流路の形状の自由度を確保でき、磁石挿入孔への樹脂部材の充填を効率的に行うと共に、回転子積層鉄心の製造装置の装置構成を簡単にできる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の回転子積層鉄心及びその樹脂封止方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、上型に当接する鉄心片を除いた積層した他の鉄心片に磁石挿入孔を形成した場合について説明したが、この他の鉄心片に更に、回転子積層鉄心の重量を軽減するための軽量化孔を、複数形成してもよい。この場合についても、上型に当接する鉄心片が、この軽量化孔を覆うように構成にすることで、樹脂溜めポットの形成位置、更には樹脂流路の形成位置の自由度を、更に広げることができる。
(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る回転子積層鉄心の平面図、回転子積層鉄心の金型に当接する鉄心片を除いた他の鉄心片の平面図である。 同回転子積層鉄心の樹脂封止方法で使用する樹脂封止装置の説明図である。 変形例に係る回転子積層鉄心の平面図である。 他の樹脂封止装置の説明図である。
符号の説明
10:回転子積層鉄心、11、12:鉄心片、13:軸孔、14:磁石挿入孔(磁石挿入部)、15:永久磁石、16:上型、17:下型、18:樹脂溜めポット(樹脂溜め部)、19:樹脂部材、20:回り止め、21:樹脂充填孔、22:鉄心片、23:樹脂部材充填確認孔、24:回転子積層鉄心、25:樹脂溜め部領域、26:樹脂流路、27:樹脂流路領域、28:樹脂封止装置、29:プランジャ、30:上型、31:下型、32:樹脂封止装置

Claims (8)

  1. 複数の鉄心片を積層して構成され、中央に形成された軸孔と、その周囲に形成された複数の磁石挿入部とを備え、該磁石挿入部に永久磁石を挿入して上型と下型で挟んだ状態で、該上型及び該下型のいずれか1の金型に設けられた樹脂溜め部から、前記磁石挿入部に樹脂部材を充填して固定した回転子積層鉄心において、
    少なくとも前記金型に当接する前記鉄心片には、前記樹脂溜め部内の前記樹脂部材が接触可能な樹脂溜め部領域を確保すると共に、積層された他の前記鉄心片に形成される前記磁石挿入部と平面視して重なる領域内に該磁石挿入部より小さく、前記磁石挿入部に前記樹脂部材を充填するための樹脂充填孔が形成されていることを特徴とする回転子積層鉄心。
  2. 請求項1記載の回転子積層鉄心において、前記金型には、前記樹脂溜め部と前記樹脂充填孔とを連通する樹脂流路が形成され、前記金型に当接する前記鉄心片には、前記樹脂流路内の前記樹脂部材が接触可能な樹脂流路領域が確保されていることを特徴とする回転子積層鉄心。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項に記載の回転子積層鉄心において、前記金型に当接する前記鉄心片には、更に、積層された前記他の鉄心片に形成される前記磁石挿入部と平面視して重なる領域内に、該磁石挿入部内に前記樹脂部材が充填されたか否かを確認するための樹脂部材充填確認孔が形成されていることを特徴とする回転子積層鉄心。
  4. 請求項3記載の回転子積層鉄心において、前記樹脂部材充填確認孔は複数形成されていることを特徴とする回転子積層鉄心。
  5. 請求項3及び4のいずれか1項に記載の回転子積層鉄心において、前記樹脂部材充填確認孔は前記樹脂充填孔より小さいことを特徴とする回転子積層鉄心。
  6. 複数の鉄心片を積層し、中央の軸孔の周囲に形成された複数の磁石挿入部に永久磁石を挿入した後、上型と下型で挟んだ状態で、該上型及び該下型のいずれか1の金型に設けられた樹脂溜め部から、前記磁石挿入部に樹脂部材を充填して固定する回転子積層鉄心の樹脂封止方法において、
    少なくとも前記金型に当接する前記鉄心片には、前記樹脂溜め部内の前記樹脂部材が接触可能な樹脂溜め部領域を確保すると共に、積層された他の前記鉄心片に形成される前記磁石挿入部と平面視して重なる領域内に該磁石挿入部より小さな樹脂充填孔を形成し、該樹脂充填孔を通じて前記磁石挿入部に前記樹脂部材を充填することを特徴とする回転子積層鉄心の樹脂封止方法。
  7. 請求項6記載の回転子積層鉄心の樹脂封止方法において、前記金型には、前記樹脂溜め部と前記樹脂充填孔とを連通する樹脂流路が形成され、前記金型に当接する前記鉄心片には、前記樹脂流路内の前記樹脂部材が接触可能な樹脂流路領域が確保されていることを特徴とする回転子積層鉄心の樹脂封止方法。
  8. 請求項6及び7のいずれか1項に記載の回転子積層鉄心の樹脂封止方法において、前記金型に当接する前記鉄心片には、更に、積層された前記他の鉄心片に形成される前記磁石挿入部と平面視して重なる領域内に樹脂部材充填確認孔を形成し、該樹脂部材充填確認孔により、前記磁石挿入部への前記樹脂部材の充填具合を確認することを特徴とする回転子積層鉄心の樹脂封止方法。
JP2006166400A 2006-06-15 2006-06-15 回転子積層鉄心及びその樹脂封止方法 Expired - Fee Related JP4562692B2 (ja)

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