JPH10174327A - 永久磁石回転子とその製造方法 - Google Patents

永久磁石回転子とその製造方法

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JPH10174327A
JPH10174327A JP8335303A JP33530396A JPH10174327A JP H10174327 A JPH10174327 A JP H10174327A JP 8335303 A JP8335303 A JP 8335303A JP 33530396 A JP33530396 A JP 33530396A JP H10174327 A JPH10174327 A JP H10174327A
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Japan
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permanent magnet
rotor
resin
magnet rotor
reinforcing ring
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Application number
JP8335303A
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English (en)
Inventor
Shoichi Kawamata
昭一 川又
Fumio Tajima
文男 田島
Yutaka Matsunobu
豊 松延
Suetaro Shibukawa
末太郎 渋川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工程におけるバランス作業を極力少なく
し、高い精度で樹脂磁石を回転軸に同軸に配置でき、か
つ回転時の安定性が良い永久磁石回転子およびその製造
方法を提供する。 【解決手段】回転子鉄心11および樹脂磁石5を包囲す
るカップ状かつ底部を有する補強リング3およびその開
口部を覆う補強側板4を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁力発生手段として
永久磁石を用いる永久磁石回転子およびその製造方法に
係り、特に永久磁石として樹脂磁石を用いた永久磁石回
転子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂磁石を用いた永久磁石回
転子としては、回転子鉄心または内筒の外側にギャップ
を設けながら外筒を設け、該ギャップに樹脂磁石を流入
するものがある。
【0003】特開平7−75296号公報には、強磁性体の内
筒と非磁性体の外筒の間に非磁性体のリブ材を設けて2
つの筒を接合し、リブ材に仕切られた空間に磁石粉を充
填した後、磁石粉を固化,着磁する方法が記載されてい
る。
【0004】また特開平6−275426 号公報には、回転セ
ンサ用ロータの製造方法として、径の異なる2つの金属
リングを同軸に配置し、それらの間に磁石樹脂材を射出
成形により形成し、着磁する方法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に回転子において
は、スムーズかつ正確な回転を得るため、回転子全体の
高い重量バランスが要求される。特に樹脂磁石を用いた
永久磁石回転子においては、樹脂磁石を高い精度で回転
軸と同軸に形成することが必要である。そのためには、
樹脂磁石の外周を定める外筒をあらかじめ高い精度で回
転軸と同軸に配置し、後から磁石樹脂材を流入すること
が有効である。
【0006】特開平6−275426 号公報には、径の異なる
2つのリングを同軸に配置し該二つのリングのギャップ
に樹脂磁石を形成することが記載されているが、該2つ
のリングを同軸に配置する具体的な手段は記載されてい
ない。
【0007】一方、特開平7−75296号公報に記載されて
いる永久磁石回転子においては、リブ材が内筒と外筒を
同軸に配置させる役割を担う。しかしリブ材は軸方向に
伸びる材料であることから、リブ材の形状,大きさ、ま
たは取り付け位置の誤差が外筒の同軸精度に大きく影響
する。よってリブ材の加工作業および回転子の組立作業
において高い精度が要求され、またバランス作業も必然
と多くなり、製造効率が悪いという問題が生じる。また
リブ材の面は回転方向に垂直であることから、回転の加
速時および減速時には、回転方向の力がリブ材の面に対
して垂直方向にかかる。従って回転時の安定性を高める
ためには、該リブ材と内筒および外筒の接合強度を大き
くするなどの工夫が必要となる。
【0008】さらには、永久磁石の磁極数に応じて、リ
ブの数を変える必要があり、作業工程の増加及び磁石形
の任意性が低下する等の欠点も生ずる。
【0009】上記に鑑み本発明は、製造工程におけるバ
ランス作業を極力少なくしながら高い精度で樹脂磁石を
回転軸に同軸に配置でき、かつ回転時の安定性が良い永
久磁石回転子、およびその製造方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1に
記載されているように、回転軸を有する回転子鉄心の外
周に樹脂磁石を設け、更に該樹脂磁石の外周を円筒状の
補強リングにて覆った永久磁石回転子において、前記補
強リングは底部を有するカップ状であり、かつ開口部を
覆う補強側板を備えたことを特徴とする永久磁石回転子
によって解決される。
【0011】補強リングの底部と補強側板により補強リ
ングの内周面を回転子鉄心の外周面に同心となるよう配
置することができ、これらがなすギャップに形成された
樹脂磁石も回転軸に同軸となる。
【0012】またこの底部および補強側板は、その面が
回転方向に対し平行であることから、加速および減速時
に周方向の力を受けず、安定性の高い回転子を提供する
ことができる。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の永久磁石回転子において、前記底部および前記補強側
板は、前記回転軸を通し前記補強リングを回転軸に同心
に配置する位置決め孔を設けていることを特徴とする。
【0014】この位置決め孔により補強側板の内周面を
回転子鉄心の外周面と同心にすることができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の永久磁石回転子において、少なくとも前記底部と前記
補強側板のどちらかに磁石樹脂材を装填する樹脂流入孔
を設けたことを特徴とする。
【0016】この樹脂流入孔から流入された磁石樹脂材
は、回転子鉄心の外周面およびその外周面に同軸に設け
られた補強リングの内周面によって形成されたギャップ
に収まることにより、回転軸と同軸の樹脂磁石が形成さ
れる。
【0017】請求項4に記載の発明は、回転軸を有する
回転子鉄心の外周に樹脂磁石を設け、更に該樹脂磁石の
外周を円筒状の補強リングにて覆った永久磁石回転子に
おいて、前記回転子鉄心は積層鋼板であり、該回転子鉄
心の軸方向両端にある一以上の鋼板を他の鋼板の半径よ
り大きい径としたことを特徴とする。
【0018】また請求項5に記載の発明は、請求項4に
記載の永久磁石回転子において、少なくとも軸方向一端
にある前記大きい径の鋼板に磁石樹脂材を装填する樹脂
流入孔を設けたことを特徴とする。
【0019】大きい径の鋼板は、請求項1における補強
リングの底部および補強側板と同様の役目を担い、補強
リングの内周面と回転子鉄心の外周面を同心にするよう
作用する。
【0020】請求項6に記載の発明は、請求項1または
請求項4のいずれかに記載の永久磁石回転子において、
前記補強リングによって前記樹脂磁石の形状を定めたこ
とを特徴とする。
【0021】本発明のように樹脂磁石を用いた永久磁石
回転子においては、回転子鉄心の形状および樹脂磁石の
形状によって、高効率化や高速回転等、他の多様な効果
を得ることが可能である。
【0022】請求項7に記載の発明は、請求項1または
請求項4のいずれかに記載の永久磁石回転子において、
前記補強リングの外周に溝を形成したことを特徴とす
る。
【0023】このように溝を形成することによって、磁
石樹脂材を流入するときの補強リングの剛性を高めるこ
とができ、さらには補強リングの外周面における渦電流
損を低減することができる。
【0024】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の永久磁石回転子において、前記溝は前記補強リングの
円周上に設けたことを特徴とする。
【0025】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の永久磁石回転子において、個々の円周上にある前記溝
の数は前記樹脂磁石の極組数と同一であることを特徴と
する。
【0026】請求項10に記載の発明は、請求項8に記
載の永久磁石回転子において、前記溝のなす周方向の角
度は、前記樹脂磁石の互いに隣り合った2つの極がなす
周方向の角度よりも小さいことを特徴とする。
【0027】これらにより、より渦電流損を低減するこ
とができる。
【0028】請求項11に記載の発明は、請求項7に記
載の永久磁石回転子において、前記溝は回転子の回転方
向に螺旋状に形成されていることを特徴とする。
【0029】螺旋状の溝は旋盤等による切削加工機で簡
単に形成することができ、部品コストを低減することが
可能となる。
【0030】請求項12に記載の発明は、請求項7に記
載の永久磁石回転子において、前記補強リングは複数の
分割リングの集合体であることを特徴とする。
【0031】このことにより、回転子の軸方向の長さを
分割リングの数で調整することができる。
【0032】請求項13に記載の発明は、底部を有する
カップ状の補強リングを半径方向に所定のギャップを設
けながら回転子鉄心と同心的に配置すると共に、前記補
強リングの開口部を補強側板で覆い、その後前記ギャッ
プに磁石樹脂材を射出装填し、該磁石樹脂材を着磁した
ことを特徴とする永久磁石回転子の製造方法である。請
求項14に記載の発明は、請求項13に記載の永久磁石
回転子の製造方法において、前記磁石樹脂材は少なくと
も前記底部と前記補強側板のどちらかに設けた樹脂流入
孔から前記ギャップに射出装填されることを特徴とする
永久磁石回転子の製造方法である。
【0033】このように補強リングの底部および補強側
板によって補強リングの周側面が回転子鉄心の外周面、
ひいては回転軸に同軸に配置されるように構成したこと
により、底部および補強側板に設けた回転軸の位置決め
孔の寸法精度のみを高めるだけで、装填される樹脂磁石
を高い精度で回転軸に対して同軸とすることができ、補
強リングの加工作業や回転子の組立時のバランス作業等
の工程を大幅に少なくすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明による永久磁石回転
子の実施形態を図を用いて説明する。
【0035】図1は、本発明の一実施形態をなす永久磁
石回転子において、磁石樹脂材を射出成形する前の組立
斜視図である。
【0036】回転子1は、回転子鉄心11,回転軸2,
補強リング3、および補強側板4を図のように組合せ、
回転子鉄心11と補強リング3の間に磁石樹脂材を射出
成形し、該磁石樹脂材を着磁することにより形成され
る。
【0037】回転子鉄心11は、プレス打ち抜きによる
円状の珪素鋼板を積層して形成し、その中心に回転軸挿
入孔12を形成したものである。回転軸挿入孔12には
回転軸2を挿入し、接着剤等により固定する。
【0038】補強リング3は中空円筒状、かつ底部を有
するものであり、材料は磁性材料を用いる。底部には回
転子鉄心11と補強リング3が高い精度をもって同軸に
配置されるよう、回転軸2を貫通させる底部位置決め孔
31を形成する。同時に底部には、射出成形時に余分な
磁石樹脂材を排出するための樹脂排出孔32を必要個数
形成する。本実施形態は1個の樹脂排出孔32を形成し
たもので説明する。
【0039】補強側板4は、補強リング3の内部に回転
子鉄心11を収める蓋としての役割を果たすものであ
り、補強リング3の内径にはめ合い構造となるよう外径
を形成し、かつ補強リング3の底部と同様に補強リング
3が高い精度をもって回転軸2と同軸に配置されるよう
側板位置決め孔41を形成する。
【0040】同時に補強側板4には、射出成型時に樹脂
磁石を流入するための樹脂流入孔42、および空気を排
出するための脱気孔43を形成する。
【0041】上記のように組み立てられた回転子1の回
転子鉄心11と補強リング3のギャップには、図示しな
い射出成形機で磁石樹脂材を樹脂流入孔42から充填
し、樹脂磁石5を射出成形する。図2は射出成形後の回
転子1の回転軸方向断面図であり、図3はその斜視図で
ある。
【0042】ここで補強リング3の底面外部および補強
側板4の外部には、射出成形時に磁石樹脂材によって補
強用樹脂磁石51を形成する。これは補強リング3内に
充填された樹脂磁石5と樹脂流入孔42,脱気孔43、
および樹脂排出孔32を通じて一体化されたものであ
り、補強リング3の底部および補強側板4を補強リング
3の周側面に支持する補強材として働くものである。
【0043】図4は回転子1の周方向の断面図であり、
樹脂磁石5には、図示しない着磁装置によりモータ極数
に応じたN・S及びS・Nの磁極を交互に着磁する。
【0044】このように形成した回転子1を搭載した回
転電機6を図5に示す。図5は回転電機6の半切断面図
であり、回転電機6の固定子7は、固定子鉄心71およ
び固定子鉄心71に巻回された多層の固定子巻線72に
より形成される。固定子鉄心71はハウジング81の内
周面に固定されている。また回転子1は、ハウジング8
1に図のように係合されたエンドブラケット82とベア
リング83によって、固定子7の内側に回転自在に取り
付けられる。
【0045】このように、上記の実施形態による回転子
1は、回転子鉄心と補強リングが高い精度で同軸上に配
置され、それらが一体に形成された後に樹脂磁石が射出
成形される。よって半径方向の厚さが均一化され、かつ
高い精度で回転軸と同軸に配置された樹脂磁石を得るこ
とができ、従来の永久磁石回転子に必要であった様々な
加工作業およびバランス作業が不要となる。
【0046】すなわち、樹脂磁石を円筒状に形成する際
に内径を回転子鉄心の外径に合わせるための高精度な加
工作業、回転軸に対する回転子全体の重量バランスを確
保するため樹脂磁石の厚さを高い精度で均一化する加工
作業、および樹脂磁石を回転子鉄心に装着するときのバ
ランス作業等が不要となるものである。
【0047】また、補強リング3の底部および補強側板
4は、その面が回転方向に平行であることから、回転子
の加速および減速時に周方向の力を受けず、高い安定性
を得ることができる。
【0048】さらには、従来のように樹脂磁石を所定の
個数にあらかじめ仕切ることなく回転子鉄心の周囲に樹
脂磁石を周状に形成することにより、着磁作業で極数を
任意に設定できる。
【0049】なお、図1の実施形態による補強リング3
の底部、および補強側板4は、回転子鉄心11の回転軸
方向端部にある鋼板を応用してもよい。図6はそのよう
な実施形態を示したものであり、補強リング3の底部及
び補強側板4を回転子鉄心11の両端の1枚または複数
枚の底部形成鋼板13で代用し、該鋼板の外径を円筒状
補強リングの内径に合わせ他の鋼板よりも大きくしたも
のである。この場合、鋼板を積層する作業のみで底部及
び補強側板を形成することができ、回転子の製造過程に
おける作業性が向上する。
【0050】さらには、回転子鉄心11に積層する鋼板
の形状を変えることによって樹脂磁石5を任意の形状に
することができる。図7はその実施形態を示すものであ
り、図のような突極部14を持つ鋼板で回転子鉄心11
を形成することにより、補助磁極の作用を備え、コギン
グトルクの少ない高効率の永久磁石回転子を形成するこ
とができる。
【0051】図7の実施形態は、回転子の周方向断面に
おける樹脂磁石の形状を変化させるものであるが、本発
明は樹脂磁石を補強リングと回転子鉄心に射出成形する
ものであることから、補強リングの形状を変化させるこ
とにより、樹脂磁石の回転軸方向の形状を変化させるこ
とも可能である。
【0052】図8は本発明の他の実施形態を示す。この
図は図2における補強リング3の底部、補強側板4、お
よび補強用樹脂磁石51を省略したものである。
【0053】この実施形態は、補強リング3の外周に溝
33を設け、補強リング3の剛性を高めたものである。
このことにより磁石樹脂材を流入するときに補強リング
3の形状が変化されにくく、回転軸により同軸な樹脂磁
石5を形成することができる。
【0054】またこの溝は、補強リングが回転軸方向に
連続的に長く形成されている回転子において、回転子鉄
心の中を交番磁界が通る際の渦電流損とヒステリシス損
を低減する効果も奏する。渦電流は回転子鉄心の厚さの
2乗,周波数の2乗、及び磁束密度の2乗に比例するこ
とから、高速回転になるほど渦電流損が大きくなる。よ
って回転子の周表面に連続した平面を形成しないよう、
上記の溝33を設けることが有効である。
【0055】さらにこの溝33の角度θsを永久磁石の
極対数の角度θmに近づけることにより、渦電流損が更
に低減する。
【0056】また図9に示すように、補強リング3の溝
を螺旋溝34とすることも有効である。この場合、螺旋
溝34は旋盤等による切削加工機で簡単に形成できるた
め、部品コストを低減することができる。
【0057】図10には、図8の溝33を持つ補強リン
グ3を溝ごとに分割した実施形態を示す。分割された分
割リング35は凸部36を持ち、図のように凸部36が
同方向になるように互いを重ねることにより、図8の補
強リング3を形成する。この実施形態の利点は、回転子
1の回転軸方向の長さを分割リング34の数で調整でき
ることにあり、一の回転軸方向長さの回転子に対して一
の補強リング3を用意するのではなく、様々な回転軸方
向長さの回転子に本発明を応用できる。
【0058】なお、以上に述べた補強リング3は、非磁
性材料または磁性材料のどちらで形成しても良い。特
に、補強リング3を磁性体とした場合、回転子の特性を
維持できるとともに、固定子とのギャップを小さくする
ことができるなどの効果が得られる。
【0059】また、回転子鉄心は珪素鋼板を積層したも
のを用いたが、積層しない無垢の磁性材料を用いて回転
子鉄心を構成しても良い。この場合、回転子鉄心を旋盤
などの切削加工機で加工できるため、作業性の向上が図
れる効果が得られる。
【0060】
【発明の効果】請求項1ないし請求項3に記載の発明に
よれば、装填される樹脂磁石を高い精度で回転軸に対し
て同軸とすることができ、補強リングの加工作業や回転
子の組立時のバランス作業等の工程を大幅に少なくする
ことができる。また加速および減速時に周方向の力を受
けず、安定性の高い回転子を提供することができる。
【0061】請求項4および請求項5に記載の発明によ
れば、内鋼板および補強リングがつくるギャップが回転
軸と同軸になり、そこに射出成形する樹脂磁石が回転軸
と同軸に形成される。
【0062】請求項6に記載の発明によれば、回転子と
して有利なさまざまな樹脂磁石の形状を実現できる。
【0063】請求項7ないし請求項11に記載の発明に
よれば、上記の効果の他に、補強リングの剛性を高めら
れ、かつ渦電流の少ない永久磁石回転子を提供できる。
【0064】請求項12に記載の発明によれば、上記の
効果の他に、回転子の回転軸方向の長さを分割リングの
数で調整できる。
【0065】請求項13および請求項14に記載の発明
によれば、装填される樹脂磁石を高い精度で回転軸に対
して同軸とすることができ、補強リングの加工作業や回
転子の組立時のバランス作業等の工程を大幅に少なくす
ることができる。また加速および減速時に周方向の力を
受けず、安定性の高い回転子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態をなす永久磁石回転子の射
出成形前組立斜視図。
【図2】図1の永久磁石回転子の射出成形後の回転軸方
向断面図。
【図3】図1の永久磁石回転子の射出成形後の斜視図。
【図4】図1の永久磁石回転子の射出成形後の周方向断
面図。
【図5】図1の永久磁石回転子を用いた回転電機の半切
断面図。
【図6】本発明の他の実施形態による永久磁石回転子の
回転軸方向断面図。
【図7】本発明の他の実施形態による永久磁石回転子の
周方向断面図。
【図8】本発明の他の実施形態による永久磁石回転子の
斜視図。
【図9】本発明の他の実施形態による永久磁石回転子の
斜視図。
【図10】本発明の他の実施形態による永久磁石回転子
の斜視図。
【符号の説明】
1…回転子、2…回転軸、3…補強リング、4…補強側
板、5…樹脂磁石、6…回転電機、7…固定子、11…
回転子鉄心、12…回転軸挿入孔、13…底部形成鋼
板、14…突極部、31…底部位置決め孔、32…樹脂
排出孔、33…溝、34…螺旋溝、35…分割リング、
36…凸部、41…側板位置決め孔、42…樹脂流入
孔、43…脱気孔、51…補強用樹脂磁石、71…固定
子鉄心、72…固定子巻線、81…ハウジング、82…
エンドブラケット、83…ベアリング、θm…極対数の
角度、θs…溝の角度。
フロントページの続き (72)発明者 渋川 末太郎 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸を有する回転子鉄心の外周に樹脂磁
    石を設け、更に該樹脂磁石の外周を円筒状の補強リング
    にて覆った永久磁石回転子において、前記補強リングは
    底部を有するカップ状であり、かつ開口部を覆う補強側
    板を備えたことを特徴とする永久磁石回転子。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の永久磁石回転子におい
    て、前記底部および前記補強側板は、前記回転軸を通し
    前記補強リングを回転軸に同心に配置する位置決め孔を
    設けていることを特徴とする永久磁石回転子。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の永久磁石回転子におい
    て、少なくとも前記底部と前記補強側板のどちらかに磁
    石樹脂材を装填する樹脂流入孔を設けたことを特徴とす
    る永久磁石回転子。
  4. 【請求項4】回転軸を有する回転子鉄心の外周に樹脂磁
    石を設け、更に該樹脂磁石の外周を円筒状の補強リング
    にて覆った永久磁石回転子において、前記回転子鉄心は
    積層鋼板であり、該回転子鉄心の軸方向両端にある一以
    上の鋼板を他の鋼板の半径より大きい径とし、側板とし
    たことを特徴とする永久磁石回転子。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の永久磁石回転子におい
    て、少なくとも軸方向一端にある前記大きい径の鋼板に
    磁石樹脂材を装填する樹脂流入孔を設けたことを特徴と
    する永久磁石回転子。
  6. 【請求項6】請求項1または請求項4のいずれかに記載
    の永久磁石回転子において、前記補強リングによって前
    記樹脂磁石の形状を定めたことを特徴とする永久磁石回
    転子。
  7. 【請求項7】請求項1または請求項4のいずれかに記載
    の永久磁石回転子において、前記補強リングの外周に溝
    を形成したことを特徴とする永久磁石回転子。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の永久磁石回転子におい
    て、前記溝は前記補強リングの円周方向に沿って形成さ
    れていることを特徴とする永久磁石回転子。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の永久磁石回転子におい
    て、個々の円周上にある前記溝の数は前記樹脂磁石の極
    組数と同一であることを特徴とする永久磁石回転子。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の永久磁石回転子におい
    て、前記溝の長さは、前記樹脂磁石の互いに隣り合った
    2つの磁極がなす周方向の角度幅よりも狭く形成したこ
    とを特徴とする永久磁石回転子。
  11. 【請求項11】請求項7に記載の永久磁石回転子におい
    て、前記溝は回転子の円周方向に螺旋状に形成されてい
    ることを特徴とする永久磁石回転子。
  12. 【請求項12】請求項7に記載の永久磁石回転子におい
    て、前記補強リングは複数の分割リングの集合体である
    ことを特徴とする永久磁石回転子。
  13. 【請求項13】底部を有するカップ状の補強リングを半
    径方向に所定のギャップを設けながら回転子鉄心と同心
    的に配置すると共に、前記補強リングの開口部を補強側
    板で覆い、その後前記ギャップに磁石樹脂材を射出装填
    し、該磁石樹脂材を着磁したことを特徴とする永久磁石
    回転子の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の永久磁石回転子の製
    造方法において、前記磁石樹脂材は少なくとも前記底部
    と前記補強側板のどちらかに設けた樹脂流入孔から前記
    ギャップに射出装填されることを特徴とする永久磁石回
    転子の製造方法。
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