JP2007333899A - 磁気光学デバイスおよび光アイソレータ - Google Patents

磁気光学デバイスおよび光アイソレータ Download PDF

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Abstract

【課題】第1および第2の永久磁石とファラデー回転子が所定の位置に確実に配設された信頼性の高い磁気光学デバイス、さらには、ファラデー回転子を接着、固定するために用いられる接着剤がファラデー回転子の光路部分にはみ出すことがなく、十分なアパーチャー径を確保することが可能な磁気光学デバイス、およびそれを用いた光アイソレータを提供する。
【解決手段】ファラデー回転子10をスペーサ31により保持し、ファラデー回転子を透過する透過光の光軸が、第1および第2の永久磁石21,22の貫通孔21a,22aを通過するような位置関係となるように、スペーサを介して、ファラデー回転子と第1および第2の永久磁石とを結合する。
ファラデー回転子の外径を、第1および第2の永久磁石の貫通孔の直径より小さくする。
第1および第2の永久磁石とスペーサとを接着剤により接合する。
スペーサの外径を第1および第2の永久磁石の外径より小さくする。
【選択図】図2

Description

本願発明は、光通信システムなどに用いられる磁気光学デバイスに関し、ファラデー回転子と永久磁石を用いた磁気光学デバイス、および、それにさらに偏光素子を組み合わせた光アイソレータに関する。
光通信システムなどにおいては、光アッテネータ、光サーキュレータなどをはじめとする種々の磁気光学デバイスが用いられており、そのような磁気光学デバイスの1つに、光源から出射された光が光学素子の端面で反射し、光源に戻ることを防ぐ機能を果たす光アイソレータがある。
この光アイソレータ60は、例えば、図7(a)、(b)に示すように、光軸を構成するファラデー回転子50と、永久磁石からなる第1の磁石51および第2の磁石52と、ファラデー回転子50の前後に配設された偏光素子53,54を備えている。
第1の磁石51、第2の磁石52には、光軸(ファラデー回転子50)に対して垂直な面の中心位置に、光軸と平行な方向に貫通孔51a,52aが設けられており、第1および第2の磁石51,52の貫通孔51a,52aの内周には内ヨーク55,56が配設されており、第1および第2の磁石51,52の外周側には外ヨーク57が配設されている。
そして、ファラデー回転子50は、第1の磁石51および第2の磁石52の貫通孔51a,52aの内部、詳しくは、内ヨーク55,56の内部に保持されている。
なお、この光アイソレータ60においては、第1の磁石51の磁化方向は、光軸に対して垂直であって、光軸(ファラデー回転子50)に向かう方向に磁化され、第2の磁石52の磁化方向は、光軸(ファラデー回転子50)に対して垂直であって、第1の磁石51の磁化方向とは逆方向、すなわち、光軸から離れる方向に磁化されており、ファラデー回転子50を透過する光の透過方向に平行に磁場が作用するように構成されている。
また、第1の磁石51の貫通孔51aにファラデー回転子50の一端側部分が挿入され、第2の磁石52の貫通孔52aにファラデー回転子50の他端側部分が挿入されている(特許文献1参照)。
なお、特許文献1には、偏光素子53,54が図示されていないが、光アイソレータとして使用する場合、例えば図7(a)に示すように、偏光素子53,54を備えた構成とすることが必要となる。
ところで、特許文献1には、図7(a)に示すような光アイソレータの具体的な組み立て方法は開示されておらず、各構成部材を所定の位置に配置するための方法は特に示されていない。特に、その位置関係が特性と密接に影響する、ファラデー回転子50を、第1および第2の磁石51,52の貫通孔51a,52aの内部に保持させる方法や、あるいは、第1の磁石51と第2の磁石52とを所定の間隔をおいて保持、固定する方法などについては、具体的に開示されていないのが実情である。
ここで、ファラデー回転子50を、第1および第2の磁石51,52の貫通孔51a,52a内の所定の位置に固定する方法としては、貫通孔51a,52aの内周面側に配設された内ヨーク55,56に、接着剤58を介して接着固定する方法が一般的であるが、その場合、接着剤58がファラデー回転子50の光路部分にはみ出して光学特性を損なうという問題点がある。
すなわち、第1および第2の磁石51,52の間にファラデー回転子50を挟み込む際に、通常は、第1および第2の磁石(この例では内ヨーク55,56を備えている)51,52と、ファラデー回転子50とを接着剤で接着し、さらに、第1および第2の磁石51,52の周囲に接着剤を塗布した後、外ヨーク(ケース)57に収納することが行われるが、例えば、接着剤として、広く用いられている二液性エポキシ接着剤を用いた場合、第1および第2の磁石51,52が互いに磁力で引き合うため、図7(b)において、矢印Aで示すように、接着剤58が圧縮されて流れ出し、ファラデー回転子50の端面の中心に近い部分(光路部分)にまで接着剤58がはみ出して、アパーチャー径を小さくしてしまう、つまり、光路を妨げるという問題点がある(図7(b)には矢印Aの方向にはみ出した接着剤58のみを示している)。
また、接着剤を硬化させる場合、通常は、接着剤の硬化を促進するために加熱が行われる。そして、加熱された接着剤はいったん軟化した後、硬化することになるが、この軟化が、接着剤のはみ出しの要因ともなる。
また、接着剤が硬化するまでは、ファラデー回転子50の位置が確実に固定されないため、接着剤の効果までにファラデー回転子50などの位置ずれが生じる場合があり、より位置ずれが少なく、信頼性の高い光アイソレータを得ることは必ずしも容易ではないのが実情である。
特開2004−302412号公報
本願発明は、上記課題を解決するものであり、第1および第2の永久磁石が所定の間隔をおいて配設され、かつ、第1および第2の永久磁石の貫通孔に対してファラデー回転子が所定の位置に配設された信頼性の高い磁気光学デバイス、さらには、第1および第2の永久磁石にファラデー回転子を接着、固定するために用いられる接着剤がファラデー回転子の光路部分にはみ出すようなことがなく、十分な大きさのアパーチャー径を確保することが可能な磁気光学デバイス、およびそれを用いた信頼性の高い光アイソレータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明(請求項1)の磁気光学デバイスは、
(a)ファラデー回転子と、
(b)前記ファラデー回転子を透過する透過光の透過方向に垂直に磁化され、かつ、前記ファラデー回転子を透過する透過光を遮ることなく透過させる貫通孔を備えているとともに、前記ファラデー回転子に、透過光の透過方向に平行に磁場が作用するように配設された第1および第2の永久磁石と、
(c)前記ファラデー回転子を保持した状態で、前記第1および第2の永久磁石間に挟み込まれることにより、前記ファラデー回転子と、前記第1および第2の永久磁石との位置関係を規定するスペーサと
を備え、かつ、
前記ファラデー回転子を透過する透過光の光軸が、前記第1および第2の永久磁石の前記貫通孔を通過するような位置関係となるように、前記スペーサを介して、前記ファラデー回転子と前記第1および第2の永久磁石とが結合されていること
を特徴としている。
また、請求項2の磁気光学デバイスは、請求項1の発明の構成において、前記ファラデー回転子の外径が、前記第1および第2の永久磁石の前記貫通孔の直径より小さいことを特徴としている。
また、請求項3の磁気光学デバイスは、請求項1または2記載の発明の構成において、前記第1および第2の永久磁石と、前記スペーサとが接着剤により接合されていることを特徴としている。
また、請求項4の磁気光学デバイスは、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成において、前記スペーサの外径が前記第1および第2の永久磁石の外径より小さいことを特徴としている。
また、請求項5の磁気光学デバイスは、請求項1〜4のいずれかの発明の構成において、前記第1および第2の永久磁石と、前記第1および第2の永久磁石間に挟み込まれた前記スペーサと、前記スぺーサに保持された前記ファラデー回転子とが、収納ケースの、軸方向が前記第1および第2の永久磁石の前記貫通孔の軸方向と略平行な収納用貫通孔に収納され、かつ、前記収納ケースの収納用貫通孔の内周面と、前記第1および第2の永久磁石の外周面とが、接着剤により接合されていることを特徴としている。
請求項6の光アイソレータは、
請求項1〜5のいずれかに記載の磁気光学デバイスを用いた光アイソレータであって、
前記磁気光学デバイスを構成する前記ファラデー回転子の、透過光の透過方向についてみた場合の手前側に第1の偏光素子が配設され、後ろ側に第2の偏光素子が配設されていること
を特徴としている。
本願発明(請求項1)の磁気光学デバイスは、ファラデー回転子と、ファラデー回転子を透過する透過光の透過方向に垂直に磁化され、かつ、ファラデー回転子を透過する透過光を遮ることなく透過させる貫通孔を備えているとともに、ファラデー回転子に、透過光の透過方向に平行に磁場が作用するように配設された第1および第2の永久磁石と、ファラデー回転子を保持した状態で、第1および第2の永久磁石間に挟み込まれ、ファラデー回転子と第1および第2の永久磁石の位置関係を規定するスペーサとを備えた磁気光学デバイスにおいて、ファラデー回転子を透過する透過光の光軸が、第1および第2の永久磁石の貫通孔を通過するような位置関係となるように、スペーサを介して、ファラデー回転子と第1および第2の永久磁石とを結合するようにしているので、容易かつ確実に、第1および第2の永久磁石の間隔をスペーサの厚みと等しい間隔をおいて保持することが可能になるとともに、ファラデー回転子と第1および第2の永久磁石との位置関係を、ファラデー回転子を透過する透過光の光軸が、第1および第2の永久磁石の貫通孔を通過するような位置関係とすることが可能になる。したがって、本願発明によれば、第1および第2の永久磁石が所定の間隔をおいて配設され、かつ、第1および第2の永久磁石の貫通孔に対して、ファラデー回転子が適切な位置に配設された信頼性の高い磁気光学デバイスを得ることが可能になる。
なお、ファラデー回転子をスペーサに保持させる態様としては、ファラデー回転子の外周面に、セラミックス系接着剤(後の反射防止膜を形成する工程(省略)の際の熱処理に耐えられる接着剤が好ましい)を塗布し、スペーサに形成された貫通孔にはめ込む(埋設する)方法(なお、はめ込んだ後にスペーサとファラデー回転子の表面を研磨するのでセラミックス系接着剤が表面にはみ出していても除去される)、ネジなどの保持部材をスペーサとファラデー回転子が連結するように配設して、ファラデー回転子をスペーサに保持させる方法などが例示されるが、その具体的な方法に特別の制約はない。
また、請求項2の磁気光学デバイスのように、請求項1の発明の構成において、ファラデー回転子の外径を、第1および第2の永久磁石の貫通孔の直径より小さくした場合、ファラデー回転子を、第1および第2の永久磁石に設けられた貫通孔内、あるいは、貫通孔の軸方向投影領域内に位置させることが可能になり、ファラデー回転子が第1および第2の永久磁石と干渉しない位置に配設された、磁気光学デバイスを実現することが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
また、請求項3の磁気光学デバイスのように、請求項1または2の発明の構成において、第1および第2の永久磁石と、スペーサとを接着剤により接合するようにした場合、第1および第2の永久磁石と、スペーサとの位置関係を容易かつ確実に固定することが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。なお、この請求項3の磁気光学デバイスの構成の場合、例えば、スペーサの外周側から、スペーサと第1および第2の永久磁石の間に、接着剤が浸透するような態様で接着剤を供給することにより、接着剤がファラデー回転子の光路部分にはみ出して光学特性を損なうことを回避することが可能になり有意義である。
また、請求項4の磁気光学デバイスのように、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成において、スペーサの外径を第1および第2の永久磁石の外径より小さくすることにより、スペーサの外周部から接着剤をスペーサと磁石の間に浸透するような態様で供給することが可能になり、製造工程における作業性を向上させることが可能になり、特に有意義である。
また、スペーサの外周面と第1および第2の永久磁石の主面とにより形成される凹部に接着剤を充填するようにした場合、より特性の安定した磁気光学デバイスを得ることが可能になる。
さらに、スペーサの外径を第1および第2の永久磁石の外径より小さくしているので、スペーサの位置を調整することにより、ファラデー回転子の位置調整をおこなって、ファラデー回転子の位置を最適位置に調整することが可能になる。
また、請求項5の磁気光学デバイスのように、請求項1〜4のいずれかの発明の構成において、第1および第2の永久磁石と、第1および第2の永久磁石間に挟み込まれたスペーサと、スぺーサに保持されたファラデー回転子とを、収納ケースの、軸方向が第1および第2の永久磁石の貫通孔の軸方向と略平行な収納用貫通孔に収納し、かつ、収納ケースの収納用貫通孔の内周面と、第1および第2の永久磁石の外周面とを、接着剤により接合するようにした場合、ケース付きの磁気光学デバイスを効率よく製造することが可能になる。
例えば、スペーサの外周側から、第1および第2の永久磁石の間に接着剤を付与し、その状態で、全体を収納ケースの収納用貫通孔に収納するだけで、第1および第2の永久磁石と、スペーサとを接着剤により接合すると同時に、収納ケースの収納用貫通孔の内周面と、第1および第2の永久磁石の外周面とを接合することが可能になり、ケース付きの磁気光学デバイスを極めて効率よく製造することが可能になる。
請求項6の光アイソレータは、請求項1〜5のいずれかに記載の磁気光学デバイスを構成するファラデー回転子の、透過光の透過方向についてみた場合の手前側に第1の偏光素子を配設し、後ろ側に第2の偏光素子を配設するようにしているので、上述のような作用効果を奏する本願請求項1〜5のいずれかに記載の磁気光学デバイスを用いて、光源から出射された透過光が光学素子の端面で反射し、光源に戻ることを防ぐ機能を果たす、信頼性の高い光アイソレータを効率よく実現することが可能になる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は本願発明の一実施例(実施例1)にかかる磁気光学デバイスを用いた光アイソレータの構成を示す断面図、図2はその分解斜視図である。
この光アイソレータは、図1および図2に示すように、
(a)ファラデー回転子10と、
(b)光の透過方向についてみた場合に、ファラデー回転子10の手前側に配設された第1の偏光素子11、および、ファラデー回転子10の後ろ側に配設された第2の偏光素子12と、
(c)ファラデー回転子10を通過する光の透過方向に垂直に磁化され、ファラデー回転子10を透過する透過光を遮ることなく透過させる貫通孔21a,22aを備えているとともに、ファラデー回転子10に、光の透過方向に平行に磁場が作用するように配設された第1および第2の永久磁石21,22と、
(d)平面的にみた場合の中心位置に、ファラデー回転子10が嵌め込まれて、保持されるファラデー回転子保持用貫通孔31aが形成され、第1および第2の永久磁石21,22間に挟み込まれることにより、ファラデー回転子10と、第1および第2の永久磁石21,22との位置関係を規定するスペーサ31と
(e)上記の各部材が収納される、第1および第2の永久磁石21,22の貫通孔21a,22aの軸方向に対して、その軸方向が略平行である収納用貫通孔41aを備えた筒状の収納ケース41とを備えている。
なお、スペーサ31と、ファラデー回転子10は、厚みが同じで、ファラデー回転子10がファラデー回転子保持用貫通孔31aに嵌め込まれ、固定された状態で、ファラデー回転子10の上下両主面と、スペーサ31の上下両主面とが面一となるように構成されている。
そして、ファラデー回転子10と、第1および第2の永久磁石21,22とは、ファラデー回転子10を透過する透過光の光軸Xが、第1および第2の永久磁石21,22の貫通孔21a,22aを通過するような位置関係となるように、スペーサ31を介して結合されている。
すなわち、この実施例1の光アイソレータにおいては、第1および第2の永久磁石21,22と、スペーサ31とが接着剤42(図1)により接合され、かつ、第1および第2の永久磁石21,22の外周面21b,22bと、収納ケース41の内周面41bとが接着剤42により接合されている。
つまり、第1および第2の永久磁石21,22と、スペーサ31と、スペーサ31のファラデー回転子保持用貫通孔31aに保持されたファラデー回転子10の各部材が所定の位置関係となるように組み合わされ、全体が収納ケース41の収納用貫通孔41aに収納され、接着剤42を介して一体化されている。
また、第1および第2の永久磁石21,22とスペーサ31との接合をより強固にするため、スペーサ31の両主面31bにも接着剤42を塗布してもよい。両主面31bに接着剤42を形成すると、第1および第2の永久磁石21,22どうしの引き合う力により、接着剤42がファラデー回転子10の光軸Xの方向にはみ出すおそれもあるが、スペーサ31がマージン部31cを備えているので、接着剤42の多少のはみ出しは特に問題とはならない。この実施例の態様ではスペーサ31の両主面31bに対向する第1および第2の永久磁石21,22の全面に接着剤42を塗布してもよい。
なお、この光アイソレータにおいては、ファラデー回転子10の構成材料として、TAG(Tb3Al512)単結晶を用いた。なお、TAGの単結晶の代わりにTAGセラミックス(多結晶)を用いてもよい。そして、このTAG単結晶を、外径D1が2.0mm、厚さT1が1.35mmになるように加工し、端面を光学研磨してファラデー回転子10とした。
また、第1、および第2の永久磁石21,22としては、外径D2が9mm、貫通孔21a,22aの直径D3が2.5mm、厚さT2が4mmの、Nd系希土類磁石からなるものを用いた。
なお、第1の永久磁石21の磁化方向は、光軸に対して垂直であって、光軸(ファラデー回転子10)に向かう方向(矢印M1の方向)に磁化され、第2の永久磁石22の磁化方向は、光軸(ファラデー回転子10)に対して垂直であって、第1の永久磁石21の磁化方向とは逆方向、すなわち、光軸から離れる方向(矢印M2の方向)に磁化されており、図1に示すように、ファラデー回転子10を透過する光の透過方向に平行に磁場が作用するように構成されている。
また、スペーサ31としては、アルミナ製で、外径D4が7mm、ファラデー回転子保持用貫通孔の直径D5が2.1mm、厚さT3が1.35mmのものを用いた。
さらに、ケースとしては、パーマロイ製で、外径D6が10.0mm 内径D7が9.0mm、厚さT4が10mmのものを用いた。
また、接着剤42としては、二液性エポキシ接着剤(エポキシテクノロジー製:Epotek 353ND)を用いた。
また、偏光素子11,12としては、偏光プリズムを用いている。この実施例1の光アイソレータにおいては、偏光素子11,12は、第1および第2の永久磁石21,22の貫通孔21a,22a内に配設されており、偏光素子11は、光の透過方向についてみた場合のファラデー回転子10の手前側に配設され、偏光素子12は、ファラデー回転子10の後ろ側に配設されている。
ただし、偏光素子11,12は、上記の第1および第2の永久磁石21,22と、スペーサ31と、スペーサ31のファラデー回転子保持用貫通孔31aに保持されたファラデー回転子10の各部材からなる磁気光学デバイスには接合されないような態様、例えば、図3に示すように、ファラデー回転子10を透過する透過光の光軸Xが通過する所定の位置に配設され、磁気光学デバイスには接合されていない態様とすることも可能である。また、図4に示すように、第1および第2の永久磁石21,22の端面に配設することも可能である。図3および図4において、図1および2と同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示す。
なお、図1および2に示すように、偏光素子11,12を、第1および第2の永久磁石21,22の貫通孔21a,22aの内部に配設するようにした場合、製品の小型化を図ることができて望ましい。
次に、この実施例1の光アイソレータの製造方法について説明する。
(1)この光アイソレータを製造するにあたって、まず、上述のファラデー回転子10、第1および第2の偏光素子11,12、第1および第2の永久磁石21,22、スペーサ31、収納ケース41の各部材を用意した。
(2)そして、第1および第2の永久磁石21,22の、スペーサ31が接合される領域には接着剤42を塗布することなく、ファラデー回転子10の端面の中心が、第1および第2の永久磁石21,22の貫通孔21a,22aの中心に一致するように、第1および第2の永久磁石21,22と、ファラデー回転子10が埋設されたスペーサ31の位置を調整した。
(3)それから、第1および第2の永久磁石21,22,およびスペーサ31の外周面に十分な量の接着剤42を塗布し、収納ケース41の収納用貫通孔41a内に挿入した。このとき第1および第2の永久磁石21,22およびスペーサ31の外周面と収納ケース41の収納用貫通孔41aの内周面との間には接着剤42が十分に充填され、空隙が残らないようにした。
(4)次に、全体を90℃に加熱して、接着剤42を硬化させた。これにより、図1に示すような構造を有する光アイソレータを得た。
上述の方法で製造した光アイソレーターにおいては、ファラデー回転子10の光路部分に接着剤がはみ出すことがなく、アパーチャー径が、ファラデー回転子10の外径D1(2.0mm)に対応する値、すなわち、2.0mmに保持されていることが確認された。
したがって、本願発明によれば、所望のアパーチャー径を確保して、特性の良好な光アイソレータを得ることが可能になる。
なお、上記実施例1では、スペーサ31と、ファラデー回転子10は、厚みが同じで、ファラデー回転子保持用貫通孔31aに嵌め込まれた状態で、ファラデー回転子10と、スペーサ31の上下両主面が面一となるように構成されている場合を例にとって説明したが、図5に示すように、ファラデー回転子10の厚みをスペーサ31の厚みより大きくしたり、図6に示すように、ファラデー回転子10の厚みをスペーサ31の厚みより小さくしたりすることも可能である。そして、これにより、ファラデー回転子を構成する結晶に必要な長さとなるようにファラデー回転子の長さを調整したり、所望の特性が得られるような寸法、構成としたりすることができるようになる。
図5および図6において、図1および2と同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示す。
なお、上述のように、ファラデー回転子10の厚みを大きくした場合も、ファラデー回転子10の外径を、第1および第2の永久磁石21,22の貫通孔21a,22aの径より小さくしておくことにより、ファラデー回転子10の上端部分と下端部分を第1および第2の永久磁石21,22の貫通孔21a,21bに逃がして、ファラデー回転子10が第1および第2の永久磁石21,22に干渉することを回避することが可能になり、製品の大型化を招くことなく、設計の自由度を向上させることができる。
また、上記実施例では、ファラデー回転子の外径が、第1および第2の永久磁石の貫通孔の直径より小さい場合を例にとって説明したが、本願発明においては、ファラデー回転子の光軸方向の寸法がスペーサの厚みと同じか、それより小さい場合には、ファラデー回転子の外径を、第1および第2の永久磁石の貫通孔の直径と同じかそれより大きくすることも可能である。なお、その場合にも、確実に、第1および第2の永久磁石の間隔をスペーサの厚みと等しい間隔をおいて保持することが可能で、かつ、ファラデー回転子と第1および第2の永久磁石との位置関係を、ファラデー回転子を透過する透過光の光軸が、第1および第2の永久磁石の貫通孔を通過するような位置関係とすることが可能である。
また、特に図示しないが、上記実施例1の構成において、第1および第2の永久磁石の貫通孔の内周面に、軟磁性体からなる内ヨークを配設して、大気中に拡散する磁界を光軸方向に平行に収束するように構成することも可能である。
また、上記実施例1では、光アイソレータを例にとって説明したが、本願発明は、偏光素子を備えていない状態の光ローテータにも適用することが可能であり、さらに他の磁気光学デバイス、例えば、光アッテネータ、光サーキュレータなどにも適用することが可能である。
本願発明は、さらにその他の点においても上記実施例に限定されるものではなく、ファラデー回転子、偏光素子、永久磁石などの具体的な構成、形状、配設態様などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本願発明によれば、第1および第2の永久磁石が所定の間隔をおいて配設され、かつ、第1および第2の永久磁石の貫通孔に対してファラデー回転子が所定の位置に配設された信頼性の高い磁気光学デバイス、さらには、第1および第2の永久磁石にファラデー回転子を接着、固定するために用いられる接着剤がファラデー回転子の光路部分にはみ出すようなことがなく、十分な大きさのアパーチャー径を確保することが可能な磁気光学デバイス、およびそれを用いた信頼性の高い光アイソレータを提供することが可能になる。
したがって、本願発明は、光源から出射された光が光学素子の端面で反射し、光源に戻ることを防ぐために、光通信システムなどに用いられる光アイソレータをはじめとする磁気光学デバイスの分野に広く用いることが可能である。
本願発明の一実施例(実施例1)にかかる磁気光学デバイスを用いた光アイソレータの構成を示す断面図である。 本願発明の実施例1にかかる磁気光学デバイスを用いた光アイソレータの構成を示す分解斜視図である。 本願発明の実施例1にかかる磁気光学デバイスを用いた光アイソレータの変形例を示す図である。 本願発明の実施例1にかかる磁気光学デバイスを用いた光アイソレータの他の変形例を示す図である。 本願発明の実施例1にかかる磁気光学デバイスを用いた光アイソレータのさらに他の変形例を示す図である。 本願発明の実施例1にかかる磁気光学デバイスを用いた光アイソレータのさらに他の変形例を示す図である。 (a)は従来の光アイソレータの構成を示す断面図、(b)はその要部を示す拡大断面図である。
符号の説明
10 ファラデー回転子
11 第1の偏光素子
12 第2の偏光素子
21,22 第1および第2の永久磁石
21a,22a 貫通孔
21b,22b 永久磁石の外周面
31 スペーサ
31a ファラデー回転子保持用貫通孔
31b スペーサの両主面
31c マージン部
41 収納ケース
41a 収納用貫通孔
41b 収納ケースの内周面
42 接着剤
D1 ファラデー回転子の外径
D2 第1、および第2の永久磁石の外径
D3 貫通孔の直径
D4 スペーサの外径
D5 ファラデー回転子保持用貫通孔の直径
D6 ケースの外径
D7 ケースの内径
T1 ファラデー回転子の厚さ
T2 永久磁石の厚さ
T3 スペーサの厚さ
T4 ケースの厚さ
X 光軸

Claims (6)

  1. (a)ファラデー回転子と、
    (b)前記ファラデー回転子を透過する透過光の透過方向に垂直に磁化され、かつ、前記ファラデー回転子を透過する透過光を遮ることなく透過させる貫通孔を備えているとともに、前記ファラデー回転子に、透過光の透過方向に平行に磁場が作用するように配設された第1および第2の永久磁石と、
    (c)前記ファラデー回転子を保持した状態で、前記第1および第2の永久磁石間に挟み込まれることにより、前記ファラデー回転子と、前記第1および第2の永久磁石との位置関係を規定するスペーサと
    を備え、かつ、
    前記ファラデー回転子を透過する透過光の光軸が、前記第1および第2の永久磁石の前記貫通孔を通過するような位置関係となるように、前記スペーサを介して、前記ファラデー回転子と前記第1および第2の永久磁石とが結合されていること
    を特徴とする磁気光学デバイス。
  2. 前記ファラデー回転子の外径が、前記第1および第2の永久磁石の前記貫通孔の直径より小さいことを特徴とする請求項1記載の磁気光学デバイス。
  3. 前記第1および第2の永久磁石と、前記スペーサとが接着剤により接合されていることを特徴とする請求項1または2記載の磁気光学デバイス。
  4. 前記スペーサの外径が前記第1および第2の永久磁石の外径より小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の磁気光学デバイス。
  5. 前記第1および第2の永久磁石と、前記第1および第2の永久磁石間に挟み込まれた前記スペーサと、前記スぺーサに保持された前記ファラデー回転子とが、収納ケースの、軸方向が前記第1および第2の永久磁石の前記貫通孔の軸方向と略平行な収納用貫通孔に収納され、かつ、前記収納ケースの収納用貫通孔の内周面と、前記第1および第2の永久磁石の外周面とが、接着剤により接合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の磁気光学デバイス。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の磁気光学デバイスを用いた光アイソレータであって、
    前記磁気光学デバイスを構成する前記ファラデー回転子の、透過光の透過方向についてみた場合の手前側に第1の偏光素子が配設され、後ろ側に第2の偏光素子が配設されていること
    を特徴とする光アイソレータ。
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