JP2007041618A - 光デバイス - Google Patents

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友幸 廣瀬
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Abstract

【課題】光デバイスに用いられる接着剤の長期信頼性を確保する。
【解決手段】 光ファイバ2と、該光ファイバ2の一端部を固定した基体1と、複数の光学要素が接着剤3Aを介して積層されてなり、光ファイバ2の一端面および基体1に接着剤3Bを介して固定された光学素子5と、を備え、光が光学素子5を通って光ファイバ2の一端部に入出力するようになした光デバイスであって、基体1上における接着剤3Bの広がりが光学素子5の縁より5μm〜300μmの範囲にあり、接着剤3Aおよび接着剤3Bは、接着剤3Cで覆われるとともに、接着剤のガラス転移点を接着剤3A>接着剤3Cかつ接着剤3B>接着剤3Cとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、光モジュールに搭載され光通信機器,センサー等に好適に使用される、ピグテイル型光デバイス、ファイバスタブ型光デバイス等の光デバイスに関する。
光アイソレータは、光通信において光部品からのレーザー光源への反射戻り光の防止及び光ファイバアンプ内で光の共振発生を防止する為に使用される。
従来のレーザー光源への反射戻り光を防止する偏光依存型光アイソレータの断面図を図8に、順方向、逆方向の偏光の挙動を図9に示す。順方向とは光アイソレータに入射した光が透過する方向を示し、逆方向とは光アイソレータに入射した光が透過しない方向を示す。図8に示すように光アイソレータは2枚の偏光子8a、8bの間に配置されたファラデー回転子9と該ファラデー回転子9に磁界を印加するマグネット10及び保持治具11から構成される。
光アイソレータに於いて、順方向では半導体レーザー(以下LDと表記する)12から出射される光はレンズ13によって平行光となり、偏光子8aに入射する。
図9に示すように、偏光子8aを通過後は直線偏光となり、ファラデー回転子9で45°偏光面を回転し、偏光子8bを通過する。また、逆方向では、偏光子8bを通過した光はファラデー回転子9で45°回転する。しかし、ファラデー回転子9の非相反性により光は偏光子8aの透過偏光面と直交する偏光面となるため、偏光子8aで光は減衰し、LD12に戻らない。これにより一方向からの光は通過させ、逆方向の光の通過を阻止する機能を果たす。
また、特開平11−119155号公報、特開2000−162475号公報には、光アイソレータを光ファイバ端部に接合して用いる光ファイバ付き光アイソレータの技術を開示している。これは傾斜したキャピラリの傾斜した端面に直方体の光アイソレータ素子を貼り付ける構成となっている。光アイソレータ素子の傾斜方向に対して長辺を配置する偏光方向判別方法が示されている。
これらに開示された技術には、光ファイバフェルール、または、キャピラリ端面に光アイソレータを接合する旨が記載されている。方法としては単なる接合、貼り付け等書かれているが、詳細な接合法、接合条件が記載されていない。例えば、光アイソレータは一般に偏光ガラスや単結晶からなるため単純に半田づけやレーザー溶接はできず、光通信という信頼性を必要とされる分野では信頼性が充分確保できる、接合方法、接合条件でなければならない。特にフェルール端面と光アイソレータ端面間に接着剤を介在させる場合は接着層の状態は直接的に反射減衰量等の光学特性に影響を与える。その接着剤は湿度、温度に対し長期信頼性を確保するものでなければならない。
本発明は、この構造のデバイスにおいて、接着剤にて接合する場合、信頼性の高い構造を提案するものである。
セラミックからなるフェルールやキャピラリに偏光ガラス、単結晶等の異種材料からなる光アイソレータを接合する場合は、それぞれの熱膨張係数差に起因する熱応力を緩和しなければ、剥離や光学素子に対する歪が発生し、特性が著しく阻害されるばかりか、場合によっては、剥離、脱落等の構造そのものの破壊さえ生じる。接着剤は、それ自信が弾性変形する為に異種材料の熱膨張差を吸収し、応力を緩和することが可能である。ただし、湿度や高温の影響を受けやすく、接着剤そのものの特性に加え、被接着物の表面状態や、硬化条件、特に接着剤の充填形状が大きく影響する。ここで、本発明者らは接着剤の充填形状と接着剤のガラス転移点を最適化することで信頼性が向上することを見出した。
以上にのべた課題と実験結果を鑑み、本発明の光デバイスは、光ファイバと、該光ファイバの一端部を固定した基体と、複数の光学要素が接着剤3Aを介して積層されてなり、前記光ファイバの一端面および前記基体に接着剤3Bを介して固定された光学素子と、を備え、光が前記光学素子を通って前記光ファイバの一端部に入出力するようになした光デバイスであって、前記基体上における前記接着剤3Bの広がりが前記光学素子の縁より5μm〜300μmの範囲にあり、前記接着剤3Aおよび前記接着剤3Bは、接着剤3Cで覆われるとともに、前記接着剤のガラス転移点が、接着剤3A>接着剤3Cかつ接着剤3B>接着剤3Cであることを特徴とする。
また、本発明において、前記接着剤3Cは、前記接着剤3BよりショアD硬度が低いことを特徴とする。
また、本発明において、前記光学素子が光アイソレータであることを特徴とする。
以上詳述したように、本発明の光デバイスによれば、以下の顕著な効果を奏することができる。
本発明によれば、接着剤の充填形状の横方向の広がりと各接着剤のガラス転移点を最適化することにより、剥離し難い、信頼性が高い光デバイスを提供することができ、また複数の光学要素からなる光学素子の接着層を覆うことにより光学素子そのものの耐湿性も向上する。
また、本発明において、前記接着剤3CのショアD硬度を前記接着剤3BのショアD硬度より低くすれば、接着剤の硬化時に、接着剤3Cの接着剤3B層への侵入を少なくすることができるため、接着剤3Bの変形を低減することができる。
さらに、本発明において、光学素子を光アイソレータとすることで、容易に光モジュールを構成することが可能な優れた光ファイバ複合デバイスが実現できる。
以下に本発明に係る実施形態について図面に基づき詳細に説明する。なお、各図において同一部品については、同一符号を付し説明を省略するものとする。
図1は本発明の光デバイスを説明するための参考図である。光デバイスは、図1(b)に示すように、基体としてキャピラリ1に、光ファイバ2を接着剤3で固定したあと、端面4を6度に研磨し、接着剤3Bにて光アイソレータ5を接着して構成されている。なお、光アイソレータ5は図1(c)に示すように偏光子8a、ファラデー回転子9、偏光子8bを接着剤3Aを介して接着してなる。接着剤3Bの状態は横方向の広がりは5から300μm、高さ方向は光アイソレータ5の接着層3Aを覆う範囲としている。最後に光アイソレータ5を包囲する形で円筒形の磁石10を接着して光デバイスとした。
光アイソレータ5をキャピラリ1の端面4に接着する場合、接着剤3Bの横方向の広がりが0以下の場合は、光アイソレータ5より、接着剤3Bが内側に凹んだ構造となり、外気が滞留、侵入し易く、信頼性が劣る。また、300μmを超える広がりであると、光アイソレータ15の下辺の部分より剥離が生じる新たな不良のモードが発生しやすくなる。さらに、光アイソレータ5の側部における接着剤3Bの高さは、0以下であれば、光アイソレータ5の底部のエッジが露出することを意味し、外気、特に水分の侵入による剥離等の不良が発生しやすい。さらに、高さが大きいと、広がりと高さ部分をそれぞれ底辺、高さとする略三角形のメニスカス形状において、斜辺に相当する部分の引っ張り応力の影響が大きくなり、光アイソレータ5側部の接着剤の縁から引き剥がすような応力集中が起こり、信頼性が低くなってしまう。また、前述のように光アイソレータ5は偏光子8a、8b、ファラデー回転子9を接着剤3Aにより固定して構成される。偏光子8a、8b、ファラデー回転子9、光ファイバ2、キャピラリ1と比較し接着剤の熱膨張係数が最も大きい。
したがって、光アイソレータ5とキャピラリ1の端面4を接着しアイソレータ5の側部を覆う接着剤3Bの関係は、接着剤3Aのガラス転移点>接着剤3Bのガラス転移点が好適である。一般には線膨張係数の大小のみの議論になりがちであるが、単に線膨張係数の大小関係では、例えば接着剤3Aの線膨張>接着剤3Bの線膨張では常温より低温に成った場合に、偏光子とファラデー回転子を引き剥がす方向に応力が発生し、逆に接着剤3Aの線膨張<接着剤3Bの線膨張では常温より高温に成った場合に、偏光子とファラデー回転子を引き剥がす方向に応力が発生するため、光アイソレータ5を破壊する可能性が増加する。結局、熱膨張係数の大小のみでは不適切である。
一方、接着剤3Aのガラス転移点>接着剤3Bのガラス転移点の関係では、周囲温度>接着剤3Aのガラス転移点の範囲では、接着剤3A、3Bとも柔軟性を有し機械的な応力はほとんど発生しない、接着剤3Aのガラス転移点>周囲温度>接着剤3Bのガラス転移点の範囲では、接着剤3Aは硬度が増加し、柔軟性が低下するが、接着剤3Bが柔軟性を有しているために応力は残留し難い。
また、キャピラリ1の端面4と逆側は、図1(a)に示すように本デバイスを光モジュールのパッケージに容易に組みつけられるようにキャピラリを溶接しやすい金具6に圧入し、ジャケット14で被覆された光ファイバの余長を有し、その先端にコネクタ(図示せず)を付けたり、金具6を用いず、直接、キャピラリ(またはフェルール)を研磨し、所謂スタブと呼ばれる形状でも用いることが可能である。
また、基体としてはセラミック、ガラス、金属、プラスチックがそれぞれ好適に用いることができる。セラミックの場合は精度、耐久性ともに高く、ガラスの場合は光アイソレータ5に用いる偏光子8a、8bと近い熱膨張係数と機械的特性を有するため、熱衝撃特性が向上する。また、金属基体を用いれば、金具に圧入するような工程や、金具自体を不用にし、かつ、溶接や半田固定が容易な光デバイスとすることができる。さらに、基体にプラスチックでは、接着剤と親和性が良く、接着強度が向上する等の効果を有することができる。
このような構造で温度85℃湿度85%の条件において2000時間以上、剥離を起こすことがなかった。このように、接着剤の形状を最適化すれば優れた信頼性を発揮することが可能である。
以下に、本発明のより具体的な実施例を説明する。
まず、本発明者は接着剤の充填形状の最適化のために以下のような実験を試みている。
図3(a)に示すように、鏡面に研磨したジルコニア板7上に、接着剤3Bを滴下し、その上から開口500μm角、厚さ850μmの光アイソレータ5を置いて接着し、信頼性試験片15とし、その信頼性を比較した。なお光アイソレータ15を構成する接着剤3Aは熱硬化型のエポキシ接着剤(硬化収縮1.8%、ショアD硬度87、ガラス転移点120℃)を用いている。
なお、単純に比較する為、接着剤は、ジルコニアフェルールと光ファイバ等を接着する等で光デバイスに広く用いられているエポキシ系接着剤(硬化収縮率1.5%、ショアD硬度82、ガラス転移点65℃)を使用し、信頼性条件は温度85℃湿度85%で統一した。図4は、接着剤3Bの横方向の広がりに対する信頼性の評価結果である。時間は前記の信頼性条件での経過時間を示す。広がりの数値は、図3(a)に示すように光アイソレータ5の縁を起点にし、接着剤3Bの外延まで距離で、マイナスは縁より内側、即ち、接着層が光アイソレータ5より凹んで形成されていることを意味する。また、高さ方向はファラデー回転子9と偏光子8bの境界(接着剤3Aが存在するが図示せず)を覆う高さとした。時間は前記の信頼性条件での経過時間、その他の数値は不良数である。良否の判定は図3(b)に示すように、試験片15にレーザー光19を投影するHe−Neレーザー17と、試験片15を垂直に固定する台18、試験片15上の光アイソレータ5の表面からの反射光20を受ける撮像管16を配置した実験系を用いて評価した。試験片15に熱風を吹きかけたときに、接着強度が弱い場合は風圧により光アイソレータ位置が変動するため、撮像管16に映った光アイソレータ5の表面からの反射光20が変動する。少しでも反射光20が変動した場合は不良とした。また、外観上、接着剤3Bと光アイソレータ5の境界面、接着剤3Bとジルコニア板7との境界面に剥離が確認された場合も不良としている。
図5は、接着剤3Bの広がり量と、試験経過時間2000hでの不良率の関係を図4の結果から抜き出し、グラフ化したものである。光モジュール用デバイスの一般的規格であるベルコアTA−NWT983では高温高湿試験の合格基準は2000hとなっている。図5から、横方向の広がりが300μmを超えると急速に不良率が増加するのがわかる。
剥離の発生形態を確認したところ、図6のような状態であることが判った。即ち、接着剤3Bの広がりの縁の部分でなく、光アイソレータ5の下辺部のA点より剥離が発生し、それが縁の部分に向けて進展していく。図7に示すように、応力は光アイソレータ5と接着剤3Bの界面から接着剤3Bの斜面方向とジルコニア板7と接着剤3Bの界面から、同じく接着剤3Bの斜面方向に働き、接着剤3Bとの距離が最も大きい、光アイソレータ5の下辺部の応力が最大になる。これは接着剤3Bの断面が三角形状になるため、斜辺に相当する方向に引っ張り応力が発生するためであり、従って、接着剤3Bの横方向の広がりを抑える事が、応力を低減するのに有効であり、信頼性試験の結果である図4、図5はそれを示している。
また、横方向の広がりがマイナスの場合は接着層が光アイソレータの縁より引込んだ形状であり、凹部に外気が集中しやすく、特に湿度の影響を受け易いため不良率が増加する。
前述の条件は光アイソレータ5とジルコニア板7の剥離に対する関係であるが、光アイソレータ5そのものの信頼性も、接着剤3Bの性質により向上させることができる。
接着剤3Bの高さ方向は、光アイソレータ5を構成する接着剤3Aの側部を覆う方がここから水分等が光アイソレータ内に侵入することを防ぐため、より好ましい。
また、アイソレータ5の側部を覆う接着剤3Bの関係は、光アイソレータ5を構成する接着剤3Aの関係は、接着剤3Aのガラス転移点>接着剤3Bのガラス転移点が好適である。これは、接着剤3Aと3Bの膨張収縮により接着剤3A内に引張り応力は発生させることを低減できるためである。即ち、周囲温度>接着剤3Aのガラス転移点の範囲では、接着剤3A、3Bとも柔軟性を有し機械的な応力はほとんど発生しない、接着剤3Aのガラス転移点>周囲温度>接着剤3Bのガラス転移点の範囲では、接着剤3Aは硬度が増加し、柔軟性が低下するが、接着剤3Bが柔軟性を有しているために応力は残留し難い。
以上のように、接着剤、充填された形状、接着剤の特性によって信頼性に大きな差が生じることがわかった。
次に、光デバイスに用いられる接着剤3Aおよび接着剤3Bについて、より具体的に説明する。図1(a)は光デバイスの全体を示し、図1(b)は光アイソレータ5の接着部を拡大して示す。基体として直径1mmのジルコニア製キャピラリ1に、光ファイバ2を接着剤3(エポテック353ND)で固定したあと、端面4を6度に研磨し、接着剤3B(熱硬化型エポキシ系接着剤、硬化収縮率1.5%、ショアD硬度82、ガラス転移点65℃)にて開口500μm角、厚さ850μmの光アイソレータ5を接着した。接着剤3Bの状態は横方向の広がりは約100から150μm、高さ方向は光アイソレータ5の縁から300μmとした。接着剤は85℃3時間で熱硬化させている。最後に光アイソレータ5を包囲する形で円筒形の磁石10を接着して光デバイスとした。なお光アイソレータ5は図1(c)に示すようにガラス製の偏光子8aとファラデー回転子9、偏光子8bをそれぞれ、接着剤3A(エポテック353ND、硬化収縮1.8%、ショアD硬度87、ガラス転移点120℃)を介しで接着されて構成されている。キャピラリ1の端面4と逆方向は直径2.5mmのSUS303製の金具6に圧入され、光ファイバ2はその保護被覆であるジャケット14で被覆され、その端部は光コネクタ(図示せず)に加工されている。金具6やコネクタを使用せず、直接、フェルールを研磨し、所謂スタブと呼ばれる形状でも用いることが可能である。温度85℃湿度85%の条件において2000時間以上、剥離を起こすことがなかった。このように、接着剤の形状を最適化すれば優れた信頼性を発揮することが可能である。
次に、本発明の光デバイスの実施例について詳述する。図2(a)は本発明の光デバイスの全体を示し、図(b)は光アイソレータ5の接着部を拡大して示す。基体として直径1mmのホウ珪酸ガラス製キャピラリ1に、光ファイバ2を接着剤3(エポテック353ND)で固定したあと、端面4を6度に研磨し、接着剤3にて開口500μm角、厚さ850μmの光アイソレータ5を接着剤3B(熱硬化型エポキシ系接着剤、硬化収縮率1.5%、ショアD硬度82、ガラス転移点65℃)で接着した。接着層の状態は横方向の広がりは約5から50μmとし、その外周を接着剤3C(アクリル系紫外線硬化、熱硬化併用型、ショアD硬度65、ガラス転移点55℃)で接着した。広がりは250μm、高さは650μmで、光アイソレータ5の接着剤3Aを完全に覆った。最後に光アイソレータ5を包囲する形で円筒形の磁石10を接着して光デバイスとした。
接着剤3Bは、熱応力を減らす為にはガラス転移点が低い方が良いが、低すぎると常温での柔軟性が大きい為光アイソレータがズレ、光学特性が変動する可能性が出てくる。本実施例のように、キャピラリ1との位置固定に接着剤3Bを用い、外周を覆う接着剤を別の接着剤3Cとすれば、光アイソレータ5の位置固定を弱くすること無く、信頼性を高めることが可能となる。また、接着剤3Cは光透過性が不要になるため、選択幅が広がり、より透湿性の低い接着剤を選定することでさらに信頼性を高めることが可能である。
この場合、光アイソレータ5をキャピラリ1に接着する工程が2段階になるため先に接着する接着剤3Bより、後から接着する接着剤3Cの方が硬度が高いと、硬化時に接着剤3Bの層へ接着剤3Cが侵入したり、接着剤3Bの層を変形する可能性があるため、接着剤3BのショアD硬度>接着剤3CのショアD硬度が適切である。さらに、前述したように、接着剤3Bのガラス転移点>接着剤3Cのガラス転移点とすればさらに信頼性は高まる。すなわち、本発明においては、接着剤のガラス転移点の関係が、接着剤3Aのガラス転移点>接着剤3C、かつ、ガラス転移点接着剤3Bのガラス転移点>接着剤3Cのガラス転移点であることが重要である。
また、この実施例では基体をキャピラリとしたが、フェルールや、角型の基体であっても接着剤形状の効果は変わらない。
さらに、基体の材質は、前述したセラミック、ガラスの他に、金属を用いれば、本デバイスを用いた光モジュール組立に際し、直接半田付けやレーザー溶接が可能で組立が容易になるという効果を奏することができる。また基体にプラスチックを用いれば接着剤との親和性が良好で剥離がさらに生じにくい効果を奏することができる。
本発明の実施形態を説明するための参考図であり、(a)は全体の断面図、(b)は接着部の拡大断面図、(c)は光アイソレータの拡大断面図である。 本発明の実施形態を示すものであり、(a)は全体の断面図、(b)は接着部の拡大断面図である。 接着剤の形状実験の試験サンプルを説明する略図であり、(a)は試験片の形状を示し、(b)は良否判定の評価系を示す。 試験片による接着剤の横方向広がりに対する信頼性実験結果を示す表である。 試験片による接着剤の横方向広がりに対する信頼性実験の2000時間での不良率を示すグラフである。 剥離の発生と進行状態を示す模式図である。 接着剤の内部応力を示す模式図である。 光アイソレータを示す断面図である。 光アイソレータの動作状態を示す模式図である。
符号の説明
1:キャピラリ(基体)
2:光ファイバ
3A、3B、3C:接着剤
5:光アイソレータ(光学素子)

Claims (3)

  1. 光ファイバと、
    該光ファイバの一端部を固定した基体と、
    複数の光学要素が接着剤3Aを介して積層されてなり、前記光ファイバの一端面および前記基体に接着剤3Bを介して固定された光学素子と、を備え、光が前記光学素子を通って前記光ファイバの一端部に入出力するようになした光デバイスであって、
    前記基体上における前記接着剤3Bの広がりが前記光学素子の縁より5μm〜300μmの範囲にあり、
    前記接着剤3Aおよび前記接着剤3Bは、接着剤3Cで覆われるとともに、前記接着剤のガラス転移点が、接着剤3A>接着剤3Cかつ接着剤3B>接着剤3Cであることを特徴とする光デバイス。
  2. 前記接着剤3Cは、前記接着剤3BよりショアD硬度が低いことを特徴とする請求項1に記載の光デバイス。
  3. 前記光学素子が光アイソレータであることを特徴とする請求項1または2に記載の光デバイス。
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