JP2007333149A - 配管継手装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の小型化が図れるとともに搭載スペースの低減が図れる配管継手装置を実現する。
【解決手段】雄側継手22を有する配管部材2と雌側継手32を有するコネクタ3とを係止する係止部材10を備える配管継手装置において、コネクタ3は、雌側継手32の軸線に対して略直角に曲げられた筒状の筒部31を有し、雌側継手32に雄側継手22を内嵌してコネクタ3と配管部材2とを接続したときに、雌側継手32が筒部31の延長上に雄側継手22の先端を開口するように形成されている。これにより、装置の小型化が図れるとともに搭載スペースの低減が図れる。
【選択図】図1
【解決手段】雄側継手22を有する配管部材2と雌側継手32を有するコネクタ3とを係止する係止部材10を備える配管継手装置において、コネクタ3は、雌側継手32の軸線に対して略直角に曲げられた筒状の筒部31を有し、雌側継手32に雄側継手22を内嵌してコネクタ3と配管部材2とを接続したときに、雌側継手32が筒部31の延長上に雄側継手22の先端を開口するように形成されている。これにより、装置の小型化が図れるとともに搭載スペースの低減が図れる。
【選択図】図1
Description
本発明は、雄側継手を有する配管部材と雌側継手を有するコネクタとを係止する配管継手を備える配管継手装置に関するものであり、例えば、車両空調用冷凍サイクルの冷媒用配管部材と熱交換器などの冷凍サイクル用機能部品との接続構造に用いて好適なものである。
従来、冷凍サイクル用機能部品と配管部材との接続構造として、例えば、特許文献1に示すように、雄側継手を有する配管部材と、雌側継手および配管部材を締結で固定する締結部を有するコネクタと、冷媒と空気とを熱交換する凝縮器とを備え、コネクタが凝縮器のタンク部に形成された出入口部に接合で固定されている。そして、コネクタの雌側継手に雄側継手を嵌入させて配管部材を締結部に固定することで、コネクタに配管部材が接続されている。
一方、例えば、特許文献2に示すように、雄側継手を有する配管部材と、雌側継手およびその円周壁に形成された窓部を有するコネクタと、その窓部に内方突出状態に嵌め入れられる円弧状凸部を有するとともにその円弧状凸部が径方向に弾性変位する配管継手とを備え、コネクタを凝縮器のタンク部に形成された出入口部に配設している。
そして、その窓部に予め配管継手の円弧状凸部を内方突出状態に嵌め入れておき、雄側継手を雌側継手に挿入することで、雄側継手は配管継手の弾性力を抗してその円弧状凸部を外方へ押し退けつつ、雌側継手内方に進入する。
そして、雄側継手が円弧状凸部を通過して雌側継手後方端に当接されると同時に円弧状凸部が弾性で元の位置に復帰する結果、雄側継手は雌側継手と配管継手との間に挟まれてコネクタに配管部材が接続されている。つまり、特許文献2では、配管部材とコネクタとを配管継手を介して接続するように構成されている。
特開2003−314988号公報 特開2004−219027号公報
特許第2733647号公報
ところで、車両空調用の凝縮器は、車両のエンジンルーム内の車両前方に搭載され、配管部材を介して圧縮機および膨張弁などの冷凍サイクル用機能部品に接続されている。そして、その凝縮器を車両に搭載、もしくは車両から取り外す作業を行うときには、その作業性を容易に行うために凝縮器と冷媒用配管部材との接続を車両前方側から行えるように構成している。一般的には、配管継手装置を凝縮器の車両前方側に向くように配設している。
しかしながら、上記特許文献1による接続構造では、出入口部、雌側継手および雄側継手が直線上に組み合わせられることで、配管継手装置の全体の長さが長くなることで凝縮器の前方に張り出しが大きくなって車両への搭載性が損なわれる問題がある。
一方、上記特許文献2による接続構造では、配管部材とコネルタとを容易に接続することができるが、上記特許文献1と同じように、配管継手装置の全体の長さが長くなることで凝縮器の前方への張り出しが大きくなって車両への搭載性が損なわれる問題がある。
そこで、前方への張り出しをできるだけ小さくするために、例えば、図12(a)に示すように、配管部材200の先端側をエルボ状に形成し、雌側継手の挿入口先端を凝縮器100の前方に向くようにコネクタ300を配設すると、雌側継手と窓部とを有するコネクタ300の全体の長さが長いため凝縮器100の前方への張り出しLが大きい問題がある。しかも、コネクタ300に雄側継手を脱着するための移動空間が凝縮器100の前方側に形成する必要がある。
さらに、前方への張り出しLをより小さくするために、図12(b)に示すように、コネクタ300の根元部をエルボ状に形成して雌側継手の挿入口先端を凝縮器100の側方に向くようにコネクタ300を配設すると、凝縮器100の側方への張り出しWが大きくなる。言い換えるとパイプ状の配管をエルボ状に形成すると、曲げ部の半径Rが伴うことで雌側継手の有効長さW1に半径Rを加算した側方への張り出しWが必要となる。
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、装置の小型化が図れるとともに搭載スペースの低減が図れる配管継手装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項9に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、雄側継手(22)を有する配管部材(2)と雌側継手(32)を有するコネクタ(3)とを係止する配管継手(10)を備える配管継手装置において、
コネクタ(3)は、雌側継手(32)の軸線に対して略直角に曲げられた筒状の筒部(31)を有し、コネクタ(3)と配管部材(2)とを接続したときに、雌側継手(32)が筒部(31)の延長上に雄側継手(22)の開口端を突き出すように形成されていることを特徴としている。
コネクタ(3)は、雌側継手(32)の軸線に対して略直角に曲げられた筒状の筒部(31)を有し、コネクタ(3)と配管部材(2)とを接続したときに、雌側継手(32)が筒部(31)の延長上に雄側継手(22)の開口端を突き出すように形成されていることを特徴としている。
この発明によれば、エルボ状に形成されたコネクタ(3)の雌側継手(32)側の外径長さは、少なくとも雌側継手(32)の有効長さと筒部(31)の外周径との和で決まる。これにより、筒部(31)と雌側継手(32)との間をR状に形成されたエルボ状の配管継手装置よりもコネクタ(3)の縦方向および横方向の長さを短くすることができる。従って、配管継手装置の小型化が図れるとともに搭載スペースの低減が図れる。
請求項2に記載の発明では、コネクタ(3)は、筒部(31)の延長上に雌側継手(32)の後方外形端が形成されていることを特徴としている。この発明によれば、より具体的には、雌側継手(32)の後方外形端に雄側継手(22)の開口端が内嵌されることでエルボ状に形成されたコネクタ(3)の雌側継手(32)側の外径長さを短くすることができる。
請求項3に記載の発明では、筒部(31)は、雌側継手(32)の内径よりも小さい扁平状の通路であることを特徴としている。この発明によれば、コネクタ(3)の雌側継手(32)側の外径長さをより短くすることができる。
請求項4に記載の発明では、雌側継手(32)の外周に筒部(31)の外周の内側が交わる内側面部(311)が形成され、コネクタ(3)は、内側面部(311)が雌側継手(32)の後方外形端よりも雌側継手(32)の先端側に形成されていることを特徴としている。この発明によれば、コネクタ(3)の雌側継手(32)側の外径長さを短くすることができる。
請求項5に記載の発明では、内側面部(311)は、好ましくは約10mm以下の半径でR状に形成されていることを特徴としている。この発明によれば、より具体的には、内側面部(311)のRを小さくすることで雌側継手(32)側の外径長さを短くすることができる。
請求項6に記載の発明では、コネクタ(3)には、雌側継手(32)の先端側に配管部材(2)側に向かって延設された延設筒部(37)と、この延設筒部(37)の円周方向に沿って配管継手(10)に係合可能な第2被係止部(38)とが形成されていることを特徴としている。この発明によれば、雌側継手(32)を延設することで配管継手(10)を装着する設置スペースの確保が容易にできる。従って、配管継手装置の小型化が図れる。
請求項7に記載の発明では、コネクタ(3)は、流体と空気とが熱交換される熱交換器(100)のタンク部(120、130)に配設された出入口部(160、161)に接続され、かつ雌側継手(32)の挿入口先端が出入口部(160、161)からエルボ状に延設された部位に配置されていることを特徴としている。
この発明によれば、熱交換器(100)のタンク部(120、130)からのコネクタ(3)の縦方向および横方向の張り出し大きさを小さくすることができる。従って、装置の小型化が図れるとともに熱交換器(100)および配管継手装置の搭載スペースの低減が図れる。
請求項8に記載の発明では、コネクタ(3)は、雌側継手(32)の挿入口先端がタンク部(120、130)の前方側から熱交換器(100)の側方に向けて配置されるように筒部(31)の開口端を出入口部(160、161)に接続したことを特徴としている。
この発明によれば、熱交換器(100)の前方側への張り出し大きさを小さくすることができる。因みに、熱交換器(100)が車両空調用の凝縮器(100)であれば、車両への搭載性の向上が図れるとともに、車両への組み付け、取り外すときの作業性の向上が図れる。
請求項9に記載の発明では、コネクタ(3)は、雌側継手(32)の挿入口先端がタンク部(120、130)の側方側から熱交換器(100)の前方側もしくは後方側に向けて配置されるように筒部(31)の開口端を出入口部(160、161)に接続したことを特徴としている。
この発明によれば、熱交換器(100)の側方側への張り出し大きさを小さくすることができる。因みに、熱交換器(100)が車両空調用の凝縮器(100)であれば、雌側継手(32)を後方側に向けて配置すると、凝縮器(100)の車両後方側に搭載される圧縮機に最短距離に形成された配管部材(2)を介して接続することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による配管継手装置を図1ないし図6に基づいて説明する。本実施形態では、熱交換器として車両空調用冷凍サイクル内の冷媒を凝縮液化する凝縮器100に本発明の配管継手装置を適用したものである。図1は本実施形態における配管継手装置の全体構成を示す模式図である。
以下、本発明の第1実施形態による配管継手装置を図1ないし図6に基づいて説明する。本実施形態では、熱交換器として車両空調用冷凍サイクル内の冷媒を凝縮液化する凝縮器100に本発明の配管継手装置を適用したものである。図1は本実施形態における配管継手装置の全体構成を示す模式図である。
図2は凝縮器100の全体構成を示す正面図である。図3は図2に示すA矢視図である。図4は被係止部材24の全体構成を示す(a)は側面図、(b)は(a)に示すA−A断面図である。また、図5(a)および図5(b)は係止部材10の外観形状および全体構成を示す斜視図である。さらに、図6は配管継手装置の配管部材2とコネクタ3との挿入前の形態を示す分解断面図である。
まず、本実施形態の凝縮器100は、図2に示すように、コア部110、左ヘッダタンク120、右ヘッダタンク130、蓋部材140、モジュレータタンク150等から構成され、各部材はアルミニウムあるいはアルミニウム合金から成り、嵌合、かしめ、治具固定等により組付けられ、予め各部材表面に設けられたろう材により一体でろう付けされている。
コア部110は、内部を冷媒(流体)が流通する複数のチューブ111および複数のフィン112が交互に積層され、上下の最外方のフィン112の更に外方に断面コの字状に開口する強度部材としてのサイドプレート113が配設されたものであり、各部材は一体でろう付けされている。
このコア部110の図2中の左右部、すなわち、複数のチューブ111の長手方向両端部において、長手方向に交差する方向に延びる一対のタンク部であるヘッダタンク(左ヘッダタンク120と右ヘッダタンク130)が設けられている。
両ヘッダタンク120、130には図示しないチューブ孔が複数穿設されており、各チューブ111の端部がこのチューブ孔に嵌合され、チューブ111と両ヘッダタンク120、130が互いに連通するようにろう付けされている。また、サイドプレート113の長手方向端部も両ヘッダタンク120、130にろう付けされている。
両ヘッダタンク120、130は、断面が楕円形状を成す筒状体としており、押し出し成形により形成されるようにしている。さらに、両ヘッダタンク120、130の側壁には、ヘッダタンク120、130の長手方向にレール状に延びる2本の突起部123、133がそれぞれ設けられており、押し出し加工時に同時に一体で形成されるようにしている。
そして、両ヘッダタンク120、130の長手方向端部の開口部121、131には、蓋部材140がろう付けされ、この蓋部材140によって開口部121、131は閉塞されている。なお、蓋部材140は、サイドプレート113側に延びており、サイドプレート113にも、ろう付けされて凝縮器100としての強度を向上させるようにしている。
また、各ヘッダタンク120、130には、内部の空間を仕切るセパレータ122、132a、132bがろう付けされている。そして、右ヘッダタンク130のセパレータ132aよりも上側には冷媒が流入する出入口部である入口部160が、また左ヘッダタンク120のセパレータ122の下側には冷媒が流出する出入口部である出口部161がそれぞれろう付けによって配設され、それぞれのヘッダタンク120、130の内部と連通するようにしている。
各出入口部160、161は、図1および図3に示すように、それぞれのヘッダタンク120、130の前方側に配設されている。より具体的には、各出入口部160、161は、外形が略円筒状からなり、内側にそれぞれのヘッダタンク120、130の内部と連通する連通孔160a、161aと、その連通孔160a、161aの開口端に接合部160b、161bとが形成されている。
そして、それぞれのヘッダタンク120、130に形成された穴部(図示せず)に、各出入口部160、161の外周がろう付けによって接合される。これにより、各出入口部160、161の連通孔160a、161aが凝縮器100の前方側に向けて開口される。そして、それぞれの接合部160b、161bには、配管継手装置(詳細は後述する)のうちコネクタ3、4が配設される。
なお、モジュレータタンク150は、押出し成形より成る円筒状の容器体であって、右ヘッダタンク130の側壁にろう付けされている。このモジュレータタンク150は、右ヘッダタンク130を流れる液冷媒を回収して貯留し過冷却を行うものであって、セパレータ132bを挟むように流通路151、152が設けられ、右ヘッダタンク130とモジュレータタンク150の内部が互いに連通するようにしている。
つまり、入口部160から流入した冷媒が右ヘッダタンク130内に流入し、セパレータ122、132bより上側のチューブ111群をUターンして流れ、外部空気と熱交換されて凝縮液化される。
そして、凝縮液化された冷媒は右ヘッダタンク130、流通路151からモジュレータタンク150内に流入し、気液分離される。気液分離された冷媒のうち、液相冷媒が流通路152、右ヘッダタンク130からセパレータ122、132bより下側のチューブ111群で過冷却され、出口側のジョイント160から流出する。因みに、モジュレータタンク150の内部には図示しない乾燥剤およびフィルタが配設されており、これによって冷媒中の水分や異物が除去されるようにしている。
次に、各出入口部160、161に接続される配管継手装置について説明する。本実施形態の配管継手装置は、入口部160に配設される配管継手装置と出口部161に配設される配管継手装置とは異なる形状で形成している。つまり、一方の入口部160に配設される配管継手装置は冷媒の流れがエルボ状に流れるように形成され、もう一方の出口部161に配設される配管継手装置は冷媒の流れがストレート状に流れるように形成されている。
具体的には、一方の入口部160では、凝縮器100の側方から供給された冷媒を配管継手装置で略直角方向に曲げて右ヘッダタンク130内に流入させる。また、もう一方の出口部161では、左ヘッダタンク120内から流出された冷媒を配管継手装置で凝縮器100の前方に流出させる。
より具体的には、一方の入口部160では、図1に示すように、配管継手装置のうち、コネクタ3の全体形状をエルボ状に形成し、コネクタ3の一端を入口部160にろう付けなどによる接合手段により接続されている。もう一方の出口部161では、図3に示すように、配管継手装置のうち、コネクタ3の全体形状をストレート状に形成し、コネクタ3の一端を出口部161にろう付けなどによる接合手段により接続されている。
なお、本例では入口部160にエルボ状に流れる配管継手装置を配設し、出口部161にストレート状に流れる配管継手装置を配設したが、これに限ることはなくエルボ状に流れる配管継手装置を出口部161に配設し、ストレート状に流れる配管継手装置を入口部160に配設しても良い。
以下、エルボ状に冷媒が流れる配管継手装置の構成について説明する。本実施形態のエルボ状に冷媒が流れる配管継手装置は、図1および図6に示すように、雄側継手22を有する配管部材2と、雌側継手32を有するコネクタ3と配管継手である係止部材10とから構成される。
配管部材2は、冷媒を流通するために筒状に形成され、その挿入側先端部には、配管として長く延びる筒部21より拡径された雄側の継手部としての雄側継手22が形成される。この雄側継手22には、気密部材であるゴム材からなるOリング5が嵌入される円環状の凹状溝部23が形成されるとともに、その凹状溝部23の反先端部側に略円筒状に形成された第1被係止部材24が配設されている。
第1被係止部材24は後述する係止部材10の係止部14の一端を係止するための部材であって、本実施形態では、配管部材2とは別体で所定の形状に形成し、例えば、第1被係止部材24を配管部材2の雄側継手22の根元部外周に仮配置させて、配管部材2の内周側を拡管する拡管加工によって、雄側継手22の根元部外周に一体的に構成している。
具体的な形状は、図4(a)および図4(b)に示すように、外形が軸心に対し外方に拡径する膨拡状からなる略円筒状の断面形状で形成される。そして、一端面に後述する係止部材10の係止部14の一端に係止させるための被係止面段差部である凹状の溝部26bを円周方向に4箇所に形成している。
その溝部26bは、係止部14の一端が係止したときに、円周方向に回転しないように係止部14が係合する略同一寸法の幅寸法で形成している。つまり、係止部14の一端と溝部26bとの係合により、配管部材2とコネクタ3とが回り止めとなっている。なお、図中に示す25は、テーパー外面であって、このテーパー外面25が後述する配管部材2のテーパー内面34に当接するように形成している。
また、第1被係止部材24は、アルミニウム、鉄などの金属材料を用いた鍛造、ダイキャスト、プレス成形、または切削加工のいずれかで形成しても良い。また、樹脂材料を用いた成形品で形成しても良い。なお、ここでは、第1被係止部材24を拡管加工によるかしめ固定方法で一体に構成したが、これに限らず、第1被係止部材24を配管部材2の外周に圧入させても良い。
また、この他に接着、溶接、ろう付けのいずれかの固定方法で第1被係止部材24を固定しても良い。なお、本実施形態では、第1被係止部材24を配管部材2とは別体で形成して配管部材2の外周に配設させたが、これに限らず、配管部材2の雄側継手22の根元部に外方に突き出した膨拡部を一体的に形成しても良い。
コネクタ3は円筒状の雌側継手32と筒状の筒部31とを備えている。外観形状が小さな半径Rで形成された内側面部311を有する管部分であって、その管部分の内側に区画される雌側継手32と、雌側継手32の軸線に対して略直角に曲がっている筒状の筒部31とを備えている。
具体的には、コネクタ3の縦方向および横方向の外形長さをできる限り短くするように内側面部311の半径Rが10mm程度以下で形成されている。なお、この内側面部311は、雌側継手32の外周に筒部31の外周の内側が交わる部位である。
雌側継手32は、雄側継手22を収容可能な内径と、軸方向長さとを有する。雌側継手32には、配管部材2の雄側継手22を内嵌する挿入口33と、配管部材2のテーパー外面25に当接するテーパー内面34を有する挿入口先端膨拡部35と、この挿入口先端膨拡部35から先端側に延設した筒状の延設筒部37とを形成している。
挿入口33は、雄側継手22に配設されるシール部材としての2つのOリング5が当接するシール面として形成されている。また、延設筒部37には、軸心に対して対向する位置に複数(本例では4個)の第2係止部である窓部38を形成している。
この窓部38には、配管部材2とコネクタ3とを接続するときにおいて、配管部材2のテーパー外面25にコネクタ3のテーパー内面34が当接したときに、配管部材2に装着された後述する係止部材10の係止部14が差し込まれる開口孔が形成されている。なお、延設筒部37は、その内径が挿入口先端膨拡部35の外径と略同等であり、その挿入口先端膨拡部35の外径を基準として挿入口33の内径よりも拡径されている。
筒部31は、扁平な長方形断面をもつ。筒部31の流路としての軸と、雌側継手32の軸とは、共通の平面上に配置されて、ほぼ直角の角度をもって交差している。ただし、筒部31の流路としての軸と、雌側継手32の軸とは、互いに平行な2平面、あるいは所定角度をなして拡がる2平面にそれぞれ配置されて、それらの面間を繋ぐ流路を介して連通されていても良い。
雌側継手32の軸方向に関する筒部31の内側高さL2は、図1に示すように、雌側継手32の内径よりも充分に小さい。一方、筒部31の図2に示す紙面垂直方向の幅L3は、雌側継手32の内径とほぼ同一である。この幅L3は、図2に指示される方向に関する寸法である。
また、幅L3の方向は、長く延びるヘッダタンク130の長手方向に沿って延びている。よって、筒部31は、扁平な管として延びている。雌側継手32を提供する円筒部分は、雄側継手22を収容するために必要な長さよりも、わずかに長く延び出している。この延び出し部分L4は、筒部31の内側高さL2にほぼ等しいか、わずかに短い。
この延び出し部分L4においては、雌側継手32の円筒部分と、筒部31とが連通している。雄側継手22の開口端は、この延び出し部分L4に直接に開口している。図示されるように、雄側継手22は、筒部31の延長上にわずかに突き出すことができる。雌側継手32の後端においては、雌側継手32の後端を覆うように筒部31が延び出しているとも見ることができる。
このように、コネクタ3は、扁平な筒部31のひとつの広い側面から、円筒状の雌側継手32が延び出した形状を呈する。そして、筒部31は、雌側継手32の円筒状壁面の延長上において終端されている。なお、筒部31の開口端には、上述した出入口部160、161に接続される接続部39が形成されている。
以上の構成によるコネクタ3は、全体形状がエルボ状に形成されるとともに、延び出し部分L4を短く形成することで横方向の長さL1を短くすることができる。従って、雌側継手32の外周に筒部31の外周の内側が交わる部位に形成される内側面部311は、雌側継手32の後方外形端よりも内側に形成でき、かつ接続部39の外周端面が雌側継手32の後方外形端よりも雌側継手32の先端側に重複して形成できる。また、内側面部311の半径Rを10mm程度以下に小さくすることができる。
さらに、コネクタ3は、凝縮器100のコア平面P1よりも突き出して位置づけられている。コネクタ3は、凝縮器100の側部P2よりも外方に突き出して位置づけられている。コネクタ3は、気液分離器としてのモジュレータタンク150との干渉も避けるように突き出して位置づけられている。
これらの配置は、後述する係止部14が正規位置に位置づけられたことを目視することと、係止部14を操作することとを可能とする。このような各部寸法は、コネクタ3の体格を小型化することを可能とするとともに、ヘッダタンク130への流路断面積の確保と、強度の確保とを可能とする。
次に、配管継手である係止部材10は、図1、図5および図6に示すように、配管部材2に配設された第1被係止部材24の反先端部側の外周に装着するように形成されている。この係止部材10は後述する弾性変位を許容する樹脂材料によって形成される。または、係止部材10は、樹脂材料、または金属材料、あるいは樹脂材料と金属材料とを混合させて一体的に成形しても良い。
本実施形態の係止部材10は、全体形状が配管部材2およびコネクタ3の軸心に対してリング状に形成されており、延設筒部37の内周側と、配管部材2の筒部21との間の隙間に配設するように形成している。そして、窓部38と第1被係止部材24とをそれぞれ係止する係止部14と、その係止部14を径方向に弾性変位させるための弾性変位部13と、係止部材10を配管部材2の外周面に装着するための配管装着部12とから構成される。
係止部14は、図5(a)および図5(b)に示すように、軸心CLに対して対向する位置に複数(本例では4個)形成される。複数の係止部14の数は、2つ、3つ、6つなど耐えうる圧力に応じて設定される。軸心CLに対して対向する一対の係止部14が組みを成している。複数組の係止部14が円周方向に分散して配置される。この結果、径方向に関して位置決め作用を与える。
その係止部14の先端側に凸状の係止面段差部である第1当接部14eが形成されている。この第1当接部14eが第1被係止部材24に形成された溝部26bを係止することで、配管部材2とコネクタ3とが接続される。そして、配管部材2とコネクタ3との円周方向への回り止めが図れる。
そして、その第1当接部14eに対向する軸方向の他端側には直線状の第2当接部14aが形成され、その第2当接部14aが窓部38の縁側を係止する。言い換えると、第2当接部14aは、図1に示すように、配管部材2とコネクタ3とが接続された後に、配管部材2、コネクタ3内に冷媒が封入されて内部圧力が高いときに、内圧によって配管部材2とコネクタ3との抜け方向に力が作用することで窓部38の開口孔の縁側を当接することで係止される。
ところで、それぞれの係止部14は、周方向に関して湾曲した円弧状の部分環の形状である。係止部14は、軸心CLを通る断面において、長方形、もしくは略台形と呼びうる形状を呈している。また、係止部14の先端には、円錐の一部によって提供されるテーパー状のテーパー面部14bが形成される。
そのテーパー面部14bに繋がれる外周には、円柱の一部によって提供される外周面が形成される。また、係止部14の内周には、段差付きの内周面が形成されている。その内周面は、円筒内面の一部によって提供される小径円周面と、小径円周面より大きい大径円周面と、部分円板面とを有する。
そして、係止部14の後端には、軸心CLに対して垂直の部分円板面が形成されている。係止部14の周方向両端には、軸心CLを通る平面の一部によって提供される端面が形成されている。
そして、内周面に形成された部分円板面が第1当接部14eであって、第1被係止部材24の溝部26bによって提供される第1被係止部としての面と当接することによって、係止部14と第1被係止部材24との係合状態が提供される。
また、後端面に形成された部分円板面が第2当接部14aであって、第2被係止部としての窓部38の縁面と当接することによって、係止部14と窓部38との係合状態が提供される。
これにより、係止部14の一端を第1被係止部材24に係止させ、その他端を窓部38の開口孔の縁側に係止させることで配管部材2とコネクタ3とが接続できる。また、係止部14の先端にテーパー面部14bを設けることで、コネクタ3に配管部材2を挿入するときに、延設筒部37の先端で係止部14をスムーズに縮径することができる。しかも、係止部材10を延設筒部37の内周側にスムーズに挿入することができる。
配管装着部12は、断面が略C型状で薄肉の筒状に形成して配管部材2の外周に弾性変位させて装着するように形成されている。より具体的には、略C型状で薄肉の筒状に形成することで、配管部材2の外周に装着するときに、略C型状の開口部を開いて配管部材2の側方から装着することができる。
弾性変位部13は、配管装着部12の一端と係止部14とを繋ぐとともに、係止部14を径方向に弾性変位するように形成している。より具体的には、配管装着部12の径方向外側から軸方向に延びるように形成され、その一端が配管装着部12の一端から外方に延びて軸方向にUターンするように延設させ、その先端が係止部14の一端を繋ぐように形成している。
そして、周方向に関して湾曲した円弧状の部分環の形状に形成されている。ここで、弾性変位部13の径方向の板厚さは、薄肉状で形成し、同じ樹脂材料によって形成されていても、径方向に関して充分な柔軟性を示し、係止部14が径方向に弾性変位可能に構成されている。
弾性変位部13は配管装着部12の軸心に対して、配管装着部12の外方に対称位置に対向するように薄肉のリング状に一対形成されている。つまり、配管装着部12と2層となるように、配管装着部12の一端からUターンするように延設させてその先端に係止部14の一端を繋ぐように形成している(図1参照)。
そして、弾性変位部13先端の円周方向の両外方に係止部14の一端を繋げている。これにより、弾性変位部13の先端には、円周方向に4個の係止部14が形成されることになる。なお、コネクタ3の延設筒部37に形成される窓部38は、上述した4個の係止部14に対向する部位、つまり、延設筒部37の円周方向の軸心に対して対向する部位に形成されている。
また、本実施形態の係止部材10では、弾性変位部13を円周上に2箇所形成させ、その弾性変位部13に係止部14を4箇所形成させたが、これに限らず、軸心に対して等間隔であれば係止部14を円周上に3箇所以上形成しても良い。また、弾性変位部13の円周上の中間位置に軸方向に延びる図示しない溝部を形成して2分割して、その先端側にそれぞれ係止部14を設けるように構成しても良い。
さらに、以上のような構成による係止部14は、内圧による座屈や変形が発生しないように板厚を径方向に厚肉状に形成して断面の剛性を高めている。そして、これに比べて弾性変位部13および配管装着部12には、内圧による荷重がその断面に掛かることは無いことで薄肉状に形成している。
ところで、ストレート状に冷媒が流れる配管継手装置では、コネクタ4の全体形状が、図3に示すように、ストレート状に形成されている。そして、ストレート状のコネクタ4の一端に接続部39を形成し、その接続部39から直管状に(図中に示す前方方向)に延設された筒状の筒部31に、さらに延設するように挿入側先端に向けて、筒部31より拡径された円筒状の雌側の継手部としての雌側継手32、および延設筒部37を形成している。
従って、筒部31、雌側継手32、延設筒部37などは上述した構成であるため説明を省略する。以上のように構成される配管継手装置は、エルボ状のコネクタ3の一方の開口端である接続部39が入口部160の接合部160bにろう付けによる接合で凝縮器100に一体的に配設される。また、ストレート状のコネクタ4の接続部39が出口部161の接合部161bにろう付けによる接合で凝縮器100に一体的に配設される。
そして、エルボ状のコネクタ3と接続する配管部材2の上流側が図示しない圧縮機の吐出側に接続されている。また、ストレート状のコネクタ4と接続する配管部材2の下流側が図示しない膨張弁に接続されている。
従って、凝縮器100の入口部160では、図示しない圧縮機の吐出側から流入された冷媒がコネクタ3に流入されると、コネクタ3で略直角に流れ方向を曲げて右ヘッダタンク130内に冷媒を流入できる。
また、凝縮器100の出口部161では、左ヘッダタンク120内から流出された冷媒がコネクタ3に流入されると、そのコネクタ4によりストレート方向の配管部材2に流出できる。
さらに、コネクタ3をエルボ状に形成し、凝縮器100の前方側にコネクタ3を配設することにより、図12(a)に示す従来の配管部材200の先端側をエルボ状に形成する方式よりも凝縮器100の前方への張り出しLを短くすることができる。しかも、図12(b)に示す従来のコネクタ300の根元部をエルボ状に形成する方式よりも凝縮器100の側方への張り出しWを短くすることができる。
つまり、コネクタ3の横方向および縦方向の外形長さを短くすることができる。なお、本実施形態では、出口部161に、ストレート状のコネクタ4を配設させたが、これに限らず、エルボ状のコネクタ3を出口部161に配設しても良い。
次に、以上の構成による配管継手装置の組み付け方法を図1および図6に基づいて説明する。まず、コネクタ3、4のそれぞれは、予めそれぞれの出入口部160、161にろう付けによる接合で凝縮器100に配設しておく。なお、コネクタ3、4のそれぞれに接続される配管部材2、係止部材10の組み付け方法は同じように行われるため、ここでは、エルボ状のコネクタ3に配管部材2を接続する方法で説明する。
まず、図6に示すように、配管部材2の外周に係止部材10を装着させる。そして、配管部材2の雄側継手22をコネクタ3の延設筒部37に対向する位置に配置させた後、配管部材2の雄側継手22を延設筒部37内に挿入する。
これにより、雄側継手22の先端がコネクタ3の挿入口33内に収納され、さらに、延設筒部37の先端で係止部14のテーパー面部14bを押圧することで係止部14が軸心方向に縮径される。そして、係止部材10の係止部14が延設筒部37の内周側に挿入される。
そして、配管部材2の第1被係止部材24に形成されたテーパー外面25がコネクタ3に形成されたテーパー内面34に当接すると、係止部14は弾性復帰して窓部38内に挿通する。
そして、この状態から配管部材2を左方側(抜け方向)に引っ張ることで、図1に示すように、係止部14の第1当接部14eの内壁面が配管部材2の第1被係止部材24に形成された溝部26b上に移動することで第1当接部14eが溝部26bに係止される。
これにより、係止部14の第2当接部14aが窓部38の縁側に係止されることで、配管部材2、コネクタ3同士が軸方向に拘束されて配管部材2とコネクタ3とが接続される。そして、接続後に配管部材2、コネクタ3内に内部流体を封入すると、配管部材2、コネクタ3内の内部圧力が高くなると、配管部材2が内部圧力により軸方向に移動するとともに、溝部26bに係合された第1当接部14eが軸方向に移動することで第1当接部14eが溝部26bに係止される。また、係止部14の第2当接部14aが第2配管部材3に形成された窓部38に係止される。
また、接続した後に、接続を取り外すときは、配管部材2をコネクタ3側に押圧して第1当接部14eと溝部26bとの係止を取り除いた後、係止部14を窓部38の外方から押圧すれば良い。また、残存圧力が高いときに、力づくで接続を取り外すと、一気に内部流体が放出されるため残存圧力を低下させた後に取り外すと良い。
また、係止部14の第1当接部14eが溝部26bに係合しているので配管部材2とコネクタ3との回り止めが図られる。つまり、係止部14の第1当接部14eが配管部材2を係止する部位において、配管の接続機能と回り止め機能との両立を果たすことができる。
なお、本実施形態では、配管部材2の雄側継手22には、Oリング5が嵌入される凹状溝部23を二つ形成したが、これに限らず、一つもしくは二つ以上の複数個の凹状溝部23を形成して複数個のOリング5を嵌入して雄側継手22と雌側継手32とが気密されるように構成しても良い。また、本実施形態では、気密部材としてゴム材からなるOリング5を用いたが、これに限らず、メタルシールや樹脂材料によるシール部材を用いても良い。
以上の第1実施形態による配管継手装置によれば、コネクタ3は、雌側継手32の軸線に対して略直角に曲げられた筒状の筒部31を有し、雌側継手32に雄側継手22を内嵌してコネクタ3と配管部材2とを接続したときに、雌側継手32が筒部31の延長上に雄側継手22の開口端を僅かに突き出すように形成されている。
これによれば、エルボ状に形成されたコネクタ3の雌側継手32側の外径長さは、少なくとも雌側継手32の有効長さと筒部31の外周径との和で決まる。これにより、筒部31と雌側継手32との間をR状に形成されたエルボ状の配管継手装置よりもコネクタ3の縦方向および横方向の長さを短くすることができる。従って、配管継手装置の小型化が図れるとともに搭載スペースの低減が図れる。
また、コネクタ3は、筒部31の延長上に雌側継手32の後方外形端が形成されていることにより、雌側継手32の後方外形端に雄側継手22の先端の開口端が内嵌されることでエルボ状に形成されたコネクタ3の雌側継手32側の外径長さを短くすることができる。
また、筒部31は、雌側継手32の内径よりも小さい扁平状の通路であることにより、筒部31を雌側継手32の内径と同じように形成した場合に比べて、コネクタ3の雌側継手32側の外径長さをより短くすることができる。
さらに、雌側継手32の外周に筒部31の外周の内側が交わる内側面部311が形成され、コネクタ3は、その内側面部311が雌側継手32の後方外形端よりも雌側継手32の先端側に形成されていることにより、雌側継手32側の外径長さを短くすることができる。なお、内側面部311は、約10mm以下の半径でR状に形成されていることにより、内側面部311のRを小さくすることで雌側継手(32)側の外径長さを短くすることができる。
また、コネクタ3には、雌側継手32の先端側に配管部材2側に向かって延設された延設筒部37と、この延設筒部37の円周方向に沿って係止部材10に係合可能な窓部38とが形成されることにより、雌側継手32を延設することで係止部材10を装着する設置スペースの確保が容易にできる。従って、配管継手装置の小型化が図れる。
また、コネクタ3は、雌側継手32の挿入口先端がヘッダタンク120、130の前方側から凝縮器100側方に向けて配置されるように接続部39を出入口部160、161に接続した。これによれば、凝縮器100の前方側への張り出し大きさを小さくすることができる。しかも、この凝縮器100を車両空調用に搭載すれば、車両への搭載性の向上が図れるとともに、車両への組み付け、取り外すときの作業性の向上が図れる。
(第2実施形態)
以上の第1実施形態では、エルボ状に冷媒が流れるコネクタ3を凝縮器100の前方側に配設するように構成したが、これに限らず、具体的には、図7に示すように、凝縮器100の入口部160を右ヘッダタンク120の側方側に形成するとともに、雌側継手32の挿入口先端が凝縮器100の後方側に向けて配置されるようにエルボ状のコネクタ3を入口部160に配設させる構成でも良い。
以上の第1実施形態では、エルボ状に冷媒が流れるコネクタ3を凝縮器100の前方側に配設するように構成したが、これに限らず、具体的には、図7に示すように、凝縮器100の入口部160を右ヘッダタンク120の側方側に形成するとともに、雌側継手32の挿入口先端が凝縮器100の後方側に向けて配置されるようにエルボ状のコネクタ3を入口部160に配設させる構成でも良い。
以上のような構成によれば、凝縮器100の入口部160では、図示しない圧縮機の吐出側から流入される冷媒が凝縮器100の後方からコネクタ3に流入される。そして、このコネクタ3で略直角方向(右ヘッダタンク130の側方方向)に流れ方向を曲げて右ヘッダタンク130内に冷媒を流入できる。
従って、凝縮器100の側方側および後方側への張り出し大きさを小さくすることができる。因みに、車両空調用の凝縮器100であれば、雌側継手32を後方側に向けて配置すると、凝縮器100の車両後方側に搭載される圧縮機に最短距離に形成された配管部材2を介して接続することができる。
なお、本実施形態では、雌側継手32の挿入口先端が凝縮器100の後方側に向けて配置されるようにエルボ状のコネクタ3を入口部160に配設させたが、これに限らず、雌側継手32の挿入口先端が凝縮器100の前方側に向けて配置されるようにエルボ状のコネクタ3を入口部160に配設させても良い。
また、凝縮器100の出口部160を左ヘッダタンク130の側方側に冷媒が流入するように形成されるとともに、雌側継手32の挿入口先端が凝縮器100の後方側に向けて配置されるようにエルボ状のコネクタ3を出口部161に配設させる構成でも良い。
(第3実施形態)
以上の実施形態では、エルボ状のコネクタ3を略直角方向に曲げるように形成したが、曲げ角度が直角に限らず、具体的には、図8に示すように、車両への搭載制約に応じて曲げ角度を直角に対して角度θ1の偏差を設けても良い。
以上の実施形態では、エルボ状のコネクタ3を略直角方向に曲げるように形成したが、曲げ角度が直角に限らず、具体的には、図8に示すように、車両への搭載制約に応じて曲げ角度を直角に対して角度θ1の偏差を設けても良い。
また、コネクタ3の右ヘッダタンク120への取付角度においても、図9に示すように、車両への搭載制約に応じて、取付角度を水平方向に対して角度θ2の偏差を設けても良い。より具体的には、コネクタ3の取付角度を水平方向に対して角度θ2傾くようにコネクタ3が右ヘッダタンク120に配設されている。
(第4実施形態)
以上の実施形態では、係止部材10を延設筒部37の内周側と配管部材2の筒部21との間の隙間に配設するように形成しているが、これに限らず、係止部材10を延設筒部37、雌側継手32の外周側に配設するように形成しても良い。
以上の実施形態では、係止部材10を延設筒部37の内周側と配管部材2の筒部21との間の隙間に配設するように形成しているが、これに限らず、係止部材10を延設筒部37、雌側継手32の外周側に配設するように形成しても良い。
具体的には、図10に示すように、係止部材10は、全体形状が配管部材2およびコネクタ3の軸心に対してリング状に形成されており、延設筒部37に形成された窓部38と被係止部材24とを係止する係止部14と、その係止部14を径方向に弾性変位させるための弾性変位部13から形成されている。
そして、係止部14は、軸心に向かって突出するように形成され、その軸心に対して対向する位置に複数(例えば、4個)形成されている。その係止部14の先端側に凸状の係止面段差部である第1当接部14eが形成され、係止部14の先端根元側に直線状の第2当接部14aが形成されている。さらに、係止部14の内周側、つまり、第1当接部14eと繋がれる部位にテーパー面部14bが形成されている。
そして、係止部材10をコネクタ3に装着するときは、係止部14を窓部38に挿通させることでコネクタ3に係止部材10を装着できる。そして、雄側継手22を雌側継手32に挿入すると、雄側継手22の先端部がテーパー面部14bを押圧することで係止部14が拡径して配管部材2が雌側継手32内に挿入する。
そして、第1被係止部材24に形成されたテーパー外面25がコネクタ3に形成されたテーパー内面34に当接すると、係止部14は弾性復帰して第1当接部14eが第1被係止部材24に形成された溝部26bを係止する。そして、係止部14の第2当接部14aが窓部38の縁側に係止され、第1当接部14eが溝部26bに係止されることで配管部材2、コネクタ3同士が軸方向に拘束されて配管部材2とコネクタ3とが接続される。
以上のような構成によれば、コネクタ3の外周側に装着させる係止部材10であっても、エルボ状のコネクタ3の縦方向および横方向の長さの範囲内に係止部材10を配設することができる。ただし、この場合には、コネクタ3の延設筒部37よりも係止部材10の外形が大きくなる。
(他の実施形態)
以上の実施形態では、エルボ状のコネクタ3を有する配管継手装置を熱交換器として車両空調用冷凍サイクル内の冷媒を凝縮液化する凝縮器100に適用させたが、これに限らず、凝縮器100の他に、蒸発器など他の熱交換器に適用させても良い。また、車両空調用冷凍サイクル内の他の膨張弁、受液器などの機能品の配管接続継手に適用させても良い。
以上の実施形態では、エルボ状のコネクタ3を有する配管継手装置を熱交換器として車両空調用冷凍サイクル内の冷媒を凝縮液化する凝縮器100に適用させたが、これに限らず、凝縮器100の他に、蒸発器など他の熱交換器に適用させても良い。また、車両空調用冷凍サイクル内の他の膨張弁、受液器などの機能品の配管接続継手に適用させても良い。
また、車両空調用冷凍サイクル内の機能品の他に、冷媒配管同士を接続する配管接続継手に適用させても良い。具体的には、図11に示すように、コネクタ3の一端の接続部39を冷媒配管5に接合させる。より具体的には、冷媒配管5の先端側を拡径させて接続部39の外周側を接合させる。
これにより、冷媒配管5の先端側がコネクタ3でエルボ状に形成できるため、配管部材2に接続すると、冷媒の流れをエルボ状に流すことができる。従って、車両のエンジンルーム内に搭載される車両空調用冷凍サイクル内の機能品を接続するための冷媒配管同士を接続することができる。
また、以上の実施形態では、本発明を車両用空調用冷凍サイクル内の熱交換器、機能品および冷媒配管に適用させたが、これに限定することなく、流体を封入する配管に適用できる。
2…配管部材
3…コネクタ
10…係止部材(配管継手)
22…雄側継手
32…雌側継手
37…延設筒部
38…窓部、(第2被係止部)
100…凝縮器(熱交換器)
120…左ヘッダタンク、ヘッダタンク(タンク部)
130…右ヘッダタンク、ヘッダタンク(タンク部)
160…入口部(出入口部)
161…出口部(出入口部)
311…内側面部
3…コネクタ
10…係止部材(配管継手)
22…雄側継手
32…雌側継手
37…延設筒部
38…窓部、(第2被係止部)
100…凝縮器(熱交換器)
120…左ヘッダタンク、ヘッダタンク(タンク部)
130…右ヘッダタンク、ヘッダタンク(タンク部)
160…入口部(出入口部)
161…出口部(出入口部)
311…内側面部
Claims (9)
- 雄側継手(22)を有する配管部材(2)と雌側継手(32)を有するコネクタ(3)とを係止する配管継手(10)を備える配管継手装置において、
前記コネクタ(3)は、前記雌側継手(32)の軸線に対して略直角に曲げられた筒状の筒部(31)を有し、前記コネクタ(3)と前記配管部材(2)とを接続したときに、前記雌側継手(32)が前記筒部(31)の延長上に前記雄側継手(22)の開口端を突き出すように形成されていることを特徴とする配管継手装置。 - 前記コネクタ(3)は、前記筒部(31)の延長上に雌側継手(32)の後方外形端が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配管継手装置。
- 前記筒部(31)は、前記雌側継手(32)の内径よりも小さい扁平状の通路であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管継手装置。
- 前記雌側継手(32)の外周に前記筒部(31)の外周の内側が交わる内側面部(311)が形成され、
前記コネクタ(3)は、前記内側面部(311)が前記雌側継手(32)の後方外形端よりも前記雌側継手(32)の先端側に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の配管継手装置。 - 前記内側面部(311)は、好ましくは約10mm以下の半径でR状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の配管継手装置。
- 前記コネクタ(3)には、前記雌側継手(32)の先端側に前記配管部材(2)側に向かって延設された延設筒部(37)と、前記延設筒部(37)の円周方向に沿って前記配管継手(10)に係合可能な第2被係止部(38)とが形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の配管継手装置。
- 前記コネクタ(3)は、流体と空気とが熱交換される熱交換器(100)のタンク部(120、130)に配設された出入口部(160、161)に接続され、かつ前記雌側継手(32)の挿入口先端が前記出入口部(160、161)からエルボ状に延設された部位に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の配管継手装置。
- 前記コネクタ(3)は、前記雌側継手(32)の挿入口先端が前記タンク部(120、130)の前方側から前記熱交換器(100)の側方に向けて配置されるように前記筒部(31)の開口端を前記出入口部(160、161)に接続したことを特徴とする請求項7に記載の配管継手装置。
- 前記コネクタ(3)は、前記雌側継手(32)の挿入口先端が前記タンク部(120、130)の側方側から前記熱交換器(100)の前方側もしくは後方側に向けて配置されるように前記筒部(31)の開口端を前記出入口部(160、161)に接続したことを特徴とする請求項7に記載の配管継手装置。
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---|---|---|---|---|
CN101968145A (zh) * | 2009-07-13 | 2011-02-09 | 法雷奥空调系统有限责任公司 | 用于车辆空调设备的耦联组件 |
JP2016176720A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-10-06 | 中国電力株式会社 | 液体サンプリング装置 |
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2006
- 2006-06-16 JP JP2006167791A patent/JP2007333149A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101968145A (zh) * | 2009-07-13 | 2011-02-09 | 法雷奥空调系统有限责任公司 | 用于车辆空调设备的耦联组件 |
JP2016176720A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-10-06 | 中国電力株式会社 | 液体サンプリング装置 |
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