JP2010025460A - 二重管式熱交換器用継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温低圧のガス状冷媒が流れる流路での圧力損失を低減しうる二重管式熱交換器用継手を提供する。
【解決手段】二重管式熱交換器用継手1は、内部が高圧冷媒流路6となされた外管4および内部が低圧冷媒流路7となされた内管5を有する二重管式熱交換器2を、高圧冷媒供給路および低圧冷媒排出路を有する膨張弁に接続する。二重管式熱交換器用継手1は、一端が内管5の低圧冷媒流路7に通じるとともに他端が膨張弁の低圧冷媒排出路に通じる第1流路16、一端が外管4の高圧冷媒流路6に通じる第2流路17、および一端が膨張弁の高圧冷媒供給路に通じる第3流路18を有しかつ二重管式熱交換器2が接合される継手本体20と、継手本体20に接合されかつ第2流路17の他端と第3流路18の他端とを通じさせる連通パイプ21とを備えている。内管5と第1流路16とを直線状に並べる。
【選択図】図3
【解決手段】二重管式熱交換器用継手1は、内部が高圧冷媒流路6となされた外管4および内部が低圧冷媒流路7となされた内管5を有する二重管式熱交換器2を、高圧冷媒供給路および低圧冷媒排出路を有する膨張弁に接続する。二重管式熱交換器用継手1は、一端が内管5の低圧冷媒流路7に通じるとともに他端が膨張弁の低圧冷媒排出路に通じる第1流路16、一端が外管4の高圧冷媒流路6に通じる第2流路17、および一端が膨張弁の高圧冷媒供給路に通じる第3流路18を有しかつ二重管式熱交換器2が接合される継手本体20と、継手本体20に接合されかつ第2流路17の他端と第3流路18の他端とを通じさせる連通パイプ21とを備えている。内管5と第1流路16とを直線状に並べる。
【選択図】図3
Description
この発明は二重管式熱交換器用継手に関し、さらに詳しくは、外管および外管内に間隔をおいて配置された内管を有する二重管式熱交換器を、高圧冷媒供給路および低圧冷媒排出路を有する膨張弁に接続する二重管式熱交換器用継手に関する。
従来、カーエアコンに用いられる冷凍サイクルとして、コンプレッサ、凝縮部と過冷却部とを有するコンデンサ、エバポレータ、減圧器としての膨張弁、気液分離器、およびコンデンサとエバポレータとの間に配置され、かつコンデンサの過冷却部から出てきた高温高圧の冷媒とエバポレータから出てきた低温低圧の冷媒とを熱交換させる二重管式熱交換器を備えており、二重管式熱交換器が、外管および外管内に間隔をおいて配置された内管を有し、内管内がコンデンサの過冷却部から出てきた高温高圧冷媒の高圧冷媒流路となり、内管と外管との間がエバポレータから出てきた低温低圧冷媒の低圧冷媒流路となっているものが知られている。このような冷凍サイクルにおいては、二重管式熱交換器が継手によって高圧冷媒供給路および低圧冷媒排出路を有する膨張弁に接続され、コンデンサから出てきた高圧冷媒が、二重管式熱交換器において、エバポレータから出てきた低温の冷媒によりさらに冷却され、これによりエバポレータの冷却性能が向上させられるようになっている。
従来、二重管式熱交換器を膨張弁に接続する継手として、一端が外管内の低圧冷媒流路に通じるとともに他端が膨張弁の低圧冷媒排出路に通じる第1流路、および一端が内管内の高圧冷媒流路に通じるとともに他端が膨張弁の高圧冷媒供給路に通じる第2流路を有するブロック状の継手本体を備えており、継手本体が、膨張弁側を向く第1面および第1面と直角をなす第2面を有し、第1流路が、継手本体の第2面に形成された凹所および凹所の内周面から第1面へとのびる直線部からなるとともに、流れ方向の途中において直角に曲がり、第2流路が、凹所の底面と第1面との間に形成されるとともに、流れ方向の途中において直角に曲がり、二重管式熱交換器の外管の端部が凹所内に嵌め入れられて継手本体に接合されるとともに、内管の端部が第2流路内に嵌め入れられて継手本体に接合されている継手が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1記載の継手の場合、継手本体におけるエバポレータから出てきた低温低圧のガス状冷媒が流れる第1流路が、流れ方向の途中において直角に曲がっているので、圧力損失が大きくなるという問題がある。また、第2流路が継手本体の中心部に形成されているため、図示は省略されているが、継手本体を膨張弁に固定する締結具を通す締結具挿通穴を貫通状に形成することができない。
特開2002−213842号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、低温低圧のガス状冷媒が流れる流路での圧力損失を低減しうる二重管式熱交換器用継手を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)外管および外管内に間隔をおいて配置された内管を有し、かつ外管内が高圧冷媒流路となされるとともに内管内が低圧冷媒流路となされた二重管式熱交換器を、高圧冷媒供給路および低圧冷媒排出路を有する膨張弁に接続する二重管式熱交換器用継手であって、
一端が内管の低圧冷媒流路に通じるとともに他端が膨張弁の低圧冷媒排出路に通じる第1流路、一端が外管の高圧冷媒流路に通じる第2流路、および一端が膨張弁の高圧冷媒供給路に通じる第3流路を有し、かつ二重管式熱交換器が接合されるブロック状の継手本体と、継手本体に接合されかつ第2流路の他端と第3流路の他端とを通じさせる連通パイプとを備えており、内管と第1流路とが直線状に並んでいる二重管式熱交換器用継手。
1)外管および外管内に間隔をおいて配置された内管を有し、かつ外管内が高圧冷媒流路となされるとともに内管内が低圧冷媒流路となされた二重管式熱交換器を、高圧冷媒供給路および低圧冷媒排出路を有する膨張弁に接続する二重管式熱交換器用継手であって、
一端が内管の低圧冷媒流路に通じるとともに他端が膨張弁の低圧冷媒排出路に通じる第1流路、一端が外管の高圧冷媒流路に通じる第2流路、および一端が膨張弁の高圧冷媒供給路に通じる第3流路を有し、かつ二重管式熱交換器が接合されるブロック状の継手本体と、継手本体に接合されかつ第2流路の他端と第3流路の他端とを通じさせる連通パイプとを備えており、内管と第1流路とが直線状に並んでいる二重管式熱交換器用継手。
2)継手本体が、膨張弁側を向く第1面および第1面とは反対側を向く第2面を有しており、第1流路および第3流路の膨張弁側端部が継手本体の第1面に開口し、継手本体の第1面と第2面との間に、継手本体を膨張弁に固定する締結具を通す締結具挿通穴が貫通状に形成され、締結具挿通穴の第1面側の開口が、第1流路および第3流路の第1面側の開口間に位置している上記1)記載の二重管式熱交換器用継手。
3)継手本体の第1面における第1流路の開口の周囲の部分に、膨張弁の低圧冷媒排出路内に挿入される筒状突出部が設けられ、同じく第3流路の周囲の部分に、膨張弁の高圧冷媒供給路内に挿入される筒状突出部が設けられている上記2)記載の二重管式熱交換器用継手。
4)継手本体の第2面に円筒状の凹所が形成され、凹所の底面と第1面との間に第1流路が形成され、第1流路における少なくとも凹所側端部の内周面が、凹所の内径よりも小さな内径を有する円筒状面となされ、二重管式熱交換器の外管の端部が凹所内に嵌め入れられて継手本体に接合され、内管の端部が外管の端部よりも外方に突出させられるとともに第1流路内に嵌め入れられて継手本体に接合されている上記2)または3)記載の二重管式熱交換器用継手。
5)内管の中心線と第1流路の前記円筒状面の中心線とが同一直線上に位置している上記4)記載の二重管式熱交換器用継手。
6)継手本体における第1面と第2面との間の部分に、連通パイプの両端部が接合される2つのパイプ接合面が設けられており、第1パイプ接合面と凹所の内周面との間に第2流路が形成され、第2パイプ接合面と第1面との間に第3流路が形成されている上記2)〜5)のうちのいずれかに記載の二重管式熱交換器用継手。
7)第2流路が、第1パイプ接合面と直角をなす直線状であり、第3流路が、一端が第2パイプ接合面に開口するとともに、第2パイプ接合面と直角をなす第1直線部と、一端が第1直線部に連なるとともに他端が第1面に開口した第2直線部とよりなり、第1流路および第3流路における第1面側の開口の中心を結ぶ直線と第2流路とのなす角度、ならびに第1流路および第3流路における第1面側の開口の中心を結ぶ直線と第3流路の第1直線部とのなす角度のうちの少なくともいずれか一方の角度が30〜85度である上記6)記載の二重管式熱交換器用継手。
8)第1パイプ接合面と第2パイプ接合面とが同一平面内に位置している上記6)記載の二重管式熱交換器用継手。
9)連通パイプが少なくとも一箇所において曲げられている上記1)〜8)のうちのいずれかに記載の二重管式熱交換器用継手。
上記1)の二重管式熱交換器用継手によれば、一端が内管の低圧冷媒流路に通じるとともに他端が膨張弁の低圧冷媒排出路に通じる第1流路、一端が外管の高圧冷媒流路に通じる第2流路、および一端が膨張弁の高圧冷媒供給路に通じる第3流路を有し、かつ二重管式熱交換器が接合されるブロック状の継手本体と、継手本体に接合されかつ第2流路の他端と第3流路の他端とを通じさせる連通パイプとを備えており、内管と第1流路とが直線状に並んでいるので、低温低圧のガス状冷媒が流れる第1流路での圧力損失を低減させることができる。
上記2)の二重管式熱交換器用継手によれば、継手本体が、膨張弁側を向く第1面および第1面とは反対側を向く第2面を有しており、第1流路および第3流路の膨張弁側端部が継手本体の第1面に開口し、継手本体の第1面と第2面との間に、継手本体を膨張弁に固定する締結具を通す締結具挿通穴が貫通状に形成され、締結具挿通穴の第1面側の開口が、第1流路および第3流路の第1面側の開口間に位置しているので、締結具挿通穴を簡単に形成することができる。また、第2面における締結具挿通穴の周囲の部分には障害物が存在しないので、締結具による継手本体と膨張弁との固定作業を簡単に行うことができる。
上記4)の二重管式熱交換器用継手によれば、継手本体の第2面に円筒状の凹所が形成され、凹所の底面と第1面との間に第1流路が形成され、第1流路における少なくとも凹所側端部の内周面が、凹所の内径よりも小さな内径を有する円筒状面となされ、二重管式熱交換器の外管の端部が凹所内に嵌め入れられて継手本体に接合され、内管の端部が外管の端部よりも外方に突出させられるとともに第1流路内に嵌め入れられて継手本体に接合されているので、一端が内管の低圧冷媒流路に通じるとともに他端が膨張弁の低圧冷媒排出路に通じる第1流路を比較的簡単に形成することができる。
上記5)の二重管式熱交換器用継手によれば、低温低圧のガス状冷媒が流れる第1流路での圧力損失を確実に低減させることができる。
上記6)の二重管式熱交換器用継手によれば、継手本体における第1面と第2面との間の部分に、連通パイプの両端部が接合される2つのパイプ接合面が設けられており、第1パイプ接合面と凹所の内周面との間に第2流路が形成され、第2パイプ接合面と第1面との間に第3流路が形成されているので、一端が外管の高圧冷媒流路に通じる第2流路、および一端が膨張弁の高圧冷媒供給路に通じる第3流路を比較的簡単に形成することができるとともに、第2流路の他端と第3流路の他端とを比較的簡単に連通パイプによって通じさせることができる。
上記7)の二重管式熱交換器用継手によれば、第2流路が、第1パイプ接合面と直角をなす直線状であり、第3流路が、一端が第2パイプ接合面に開口するとともに、第2パイプ接合面と直角をなす第1直線部と、一端が第1直線部に連なるとともに他端が第1面に開口した第2直線部とよりなり、第1流路および第3流路における第1面側の開口の中心を結ぶ直線と第2流路とのなす角度、ならびに第1流路および第3流路における第1面側の開口の中心を結ぶ直線と第3流路の第1直線部とのなす角度のうちの少なくともいずれか一方の角度が30〜85度であるので、連通パイプの長さを短くすることができるとともに、連通パイプの継手本体からの張り出し量を比較的小さくすることができ、継手の小型化を図ることができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
また、以下の説明において、各図面の上下を上下といい、図2および図4の左右を左右というものとする。また、膨張弁側を向く側(図3および図6の左側)を前、これと反対側を後というものとする。
実施形態1
この実施形態は図1〜図3に示すものである。
この実施形態は図1〜図3に示すものである。
図1〜図3に示すように、二重管式熱交換器用継手(1)は、二重管式熱交換器(2)を膨張弁(3)に接続するものである。二重管式熱交換器(2)は、外管(4)と、外管(4)内に間隔をおいて配置され、かつ端部が外管(4)の端部よりも外方に突出した内管(5)とを有しており、外管(4)内、すなわち外管(4)と内管(5)との間の間隙が高圧冷媒流路(6)となされるとともに内管(5)内が低圧冷媒流路(7)となされたものである。膨張弁(3)は、エバポレータ(8)の入口ヘッダ(9)からのびる入口パイプ(11)と、同じく出口ヘッダ(12)からのびる出口パイプ(13)とに跨って取り付けられたもので、入口パイプ(11)に高温高圧の液相冷媒を供給する高圧冷媒供給路(14)と、出口パイプ(13)から低温低圧の気相冷媒を排出する低圧冷媒排出路(15)を有している。そして、二重管式熱交換器用継手(1)は、二重管式熱交換器(2)の高圧冷媒流路(6)が膨張弁(3)の高圧冷媒供給路(14)に、同じく低圧冷媒流路(7)が低圧冷媒排出路(15)にそれぞれ連通するように、二重管式熱交換器(2)を膨張弁(3)に接続する。
二重管式熱交換器用継手(1)は、一端が内管(5)の低圧冷媒流路(7)に通じるとともに他端が膨張弁(3)の低圧冷媒排出路(15)に通じる第1流路(16)、一端が外管(4)の高圧冷媒流路(6)に通じる第2流路(17)、および一端が膨張弁(3)の高圧冷媒供給路(14)に通じる第3流路(18)を有し、かつ二重管式熱交換器(2)が接合されるブロック状のアルミニウム製継手本体(20)と、継手本体(20)に接合されかつ第2流路(17)の他端と第3流路(18)の他端とを通じさせるアルミニウム製連通パイプ(21)とを備えている。
継手本体(20)は、膨張弁(3)側(前側)を向く第1面(22)と、第1面(22)とは反対側(後側)を向くとともに第1面(22)と平行な第2面(23)と、第1および第2面(22)(23)と直角をなすとともに左斜め下方を向く第1パイプ接合面(24)と、第1パイプ接合面(24)の下方に形成され、かつ第1および第2面(23)と直角をなすとともに左斜め上方を向く第2パイプ接合面(25)とを有している。第1パイプ接合面(24)と第2パイプ接合面(25)とは直角をなしている。
継手本体(20)の第2面(23)の上部には、円筒状の凹所(26)が形成されており、凹所(26)の底面と第1面(22)との間に、左右方向にのびる真っ直ぐな第1流路(16)が形成されている。凹所(26)の開口端部(後端部)に大径部(27)が形成されている。第1流路(16)の内周面は凹所(26)の内径よりも小さな内径を有する円筒状面であり、第3流路(18)の凹所(26)側端部(後端部)に、凹所(26)の内径よりも小さな内径を有する大径部(28)が形成されている。そして、二重管式熱交換器(2)の外管(4)の端部が凹所(26)の大径部(27)内に嵌め入れられて継手本体(20)にろう付されるとともに、内管(5)の端部が第1流路(16)の大径部(28)内に嵌め入れられて継手本体(20)にろう付されている。内管(5)の中心線と第1流路(16)の中心線とは同一直線上に位置している
継手本体(20)における凹所(26)の内周面と第1パイプ接合面(24)との間に、第1パイプ接合面(24)と直角をなしかつ凹所(26)の中心線から左斜め下方に真っ直ぐに伸びる第2流路(17)が形成されている。第2流路(17)の一端部は凹所(26)を介して外管(4)の高圧冷媒流路(6)に通じている。
継手本体(20)における凹所(26)の内周面と第1パイプ接合面(24)との間に、第1パイプ接合面(24)と直角をなしかつ凹所(26)の中心線から左斜め下方に真っ直ぐに伸びる第2流路(17)が形成されている。第2流路(17)の一端部は凹所(26)を介して外管(4)の高圧冷媒流路(6)に通じている。
継手本体(20)における第1面(22)と第2パイプ接合面(25)との間に第3流路(18)が形成されている。第3流路(18)は、一端が第2パイプ接合面(25)に開口するとともに、第2パイプ接合面(25)と直角をなす第1直線部(30)と、一端が第1直線部(30)に連なるとともに他端が第1面(22)の下部に開口し、かつ第1直線部(30)と直角をなす第2直線部(31)とよりなる。
ここで、第1流路(16)および第3流路(18)における第1面(22)側の開口の中心を結ぶ直線(L)と第2流路(17)とのなす角度X、ならびに第1流路(16)および第3流路(18)における第1面(22)側の開口の中心を結ぶ直線と第3流路(18)の第1直線部(30)とのなす角度Yのうちの少なくともいずれか一方の角度が30〜85度であることが好ましい。
継手本体(20)の第1面(22)における第1流路(16)の開口の周囲の部分に、膨張弁(3)の低圧冷媒排出路(15)内に挿入される筒状突出部(32)が設けられ、同じく第3流路(18)の周囲の部分に、膨張弁(3)の高圧冷媒供給路(14)内に挿入される筒状突出部(33)が設けられている。各筒状突出部(32)(33)の周囲にはOリング(34)(35)が装着されている。
また、継手本体(20)の上下方向の中央部において、第1面(22)と第2面(23)との間に、前後方向に真っ直ぐにのびかつ継手本体(20)を膨張弁(3)に固定するボルト、おねじなどの締結具を通す締結具挿通穴(36)が貫通状に形成されている。締結具挿通穴(36)の第1面(22)側の開口は、前記直線(L)上において第1流路(16)および第3流路(18)の第1面(22)側の開口間に位置している。
連通パイプ(21)は、1箇所において曲げられており、一端部が第2流路(17)の第1パイプ接合面(24)側の開口内に挿入されるとともに、他端部が第3流路(18)の第2パイプ接合面(25)側の開口内に挿入された状態で継手本体(20)にろう付されている。
上述のように構成された二重管式熱交換器用継手(1)は、第1流路(16)側の筒状突出部(32)が低圧冷媒排出路(15)内に、第3流路(18)側の筒状突出部(33)が高圧冷媒供給路(14)内にそれぞれ挿入され、継手本体(20)の第1面(22)が膨張弁(3)に面接触された状態で、締結具挿通穴(36)に通されたボルト(37)を膨張弁(3)に形成されたねじ穴(38)にねじ嵌めることにより膨張弁(3)に固定されている。
そして、コンデンサから外管(4)内の高圧冷媒流路(6)を流れてきた高圧冷媒が、凹所(26)、第2流路(17)、連通パイプ(21)および第3流路(18)を通って膨張弁(3)の高圧冷媒供給路(14)に流れ込み、ここで減圧された後に、入口パイプ(11)を通ってエバポレータ(8)の入口ヘッダ(9)部内に流入する。一方、エバポレータ(8)の出口ヘッダ(12)から出口パイプ(13)を通って膨張弁(3)の低圧冷媒排出路(15)内に流入してきた低圧冷媒が、低圧冷媒排出路(15)を通るとともに、第1流路(16)を通って内管(5)内の低圧冷媒流路(7)に流れ込む。そして、内管(5)と第1流路(16)とが直線状に並んでいるので、低温低圧のガス状冷媒が流れる第1流路(16)での圧力損失を低減させることができる。
実施形態2
この実施形態は図4〜図6に示すものである。
この実施形態は図4〜図6に示すものである。
この実施形態の二重管式熱交換器用継手(40)の継手本体(41)の第1パイプ接合面(42)および第2パイプ接合面(43)は、第1面(22)および第2面(23)と直角をなし、かつ継手本体(41)の左側面となる1つの平面上に位置している。継手本体(41)における凹所(26)の内周面と第1パイプ接合面(42)との間に、第1パイプ接合面(42)と直角をなしかつ凹所(26)の中心線から左方に真っ直ぐに伸びる第2流路(44)が形成されている。第2流路(44)の一端部は凹所(26)を介して外管(4)の高圧冷媒流路(6)に通じている。
継手本体(41)における第1面(22)と第2パイプ接合面(43)との間に第3流路(45)が形成されている。第3流路(45)は、一端が第2パイプ接合面(43)に開口するとともに、第2パイプ接合面(43)と直角をなす第1直線部(46)と、一端が第1直線部(46)に連なるとともに他端が第1面(22)に開口し、かつ第1直線部(46)と直角をなす第2直線部(47)とよりなる。第1パイプ接合面(42)および第2パイプ接合面(43)が同一平面内に位置していることから、第2流路(44)と第3流路(45)の第2直線部(47)は平行となっている。
連通パイプ(48)は、2箇所において曲げられており、一端部が第2流路(44)の第1パイプ接合面(42)側の開口内に挿入されるとともに、他端部が第3流路(45)の第2パイプ接合面(43)側の開口内に挿入された状態で継手本体(41)にろう付されている。
その他の構成は、実施形態1の二重管式熱交換器用継手(40)と同様であり、同一部分には同一符号を付す。
(1)(40):二重管式熱交換器用継手
(2):二重管式熱交換器
(3):膨張弁
(4):外管
(5):内管
(6):高圧冷媒流路
(7):低圧冷媒流路
(14):高圧冷媒供給路
(15):低圧冷媒排出路
(16):第1流路
(17)(44):第2流路
(18)(45):第3流路
(20)(41):継手本体
(21)(28):連通パイプ
(22):第1面
(23):第2面
(24)(42):第1パイプ接合面
(25)(43):第2パイプ接合面
(26):凹所
(30):第1直線部
(31):第2直線部
(32)(33):筒状突出部
(36):締結具挿通穴
(2):二重管式熱交換器
(3):膨張弁
(4):外管
(5):内管
(6):高圧冷媒流路
(7):低圧冷媒流路
(14):高圧冷媒供給路
(15):低圧冷媒排出路
(16):第1流路
(17)(44):第2流路
(18)(45):第3流路
(20)(41):継手本体
(21)(28):連通パイプ
(22):第1面
(23):第2面
(24)(42):第1パイプ接合面
(25)(43):第2パイプ接合面
(26):凹所
(30):第1直線部
(31):第2直線部
(32)(33):筒状突出部
(36):締結具挿通穴
Claims (9)
- 外管および外管内に間隔をおいて配置された内管を有し、かつ外管内が高圧冷媒流路となされるとともに内管内が低圧冷媒流路となされた二重管式熱交換器を、高圧冷媒供給路および低圧冷媒排出路を有する膨張弁に接続する二重管式熱交換器用継手であって、
一端が内管の低圧冷媒流路に通じるとともに他端が膨張弁の低圧冷媒排出路に通じる第1流路、一端が外管の高圧冷媒流路に通じる第2流路、および一端が膨張弁の高圧冷媒供給路に通じる第3流路を有し、かつ二重管式熱交換器が接合されるブロック状の継手本体と、継手本体に接合されかつ第2流路の他端と第3流路の他端とを通じさせる連通パイプとを備えており、内管と第1流路とが直線状に並んでいる二重管式熱交換器用継手。 - 継手本体が、膨張弁側を向く第1面および第1面とは反対側を向く第2面を有しており、第1流路および第3流路の膨張弁側端部が継手本体の第1面に開口し、継手本体の第1面と第2面との間に、継手本体を膨張弁に固定する締結具を通す締結具挿通穴が貫通状に形成され、締結具挿通穴の第1面側の開口が、第1流路および第3流路の第1面側の開口間に位置している請求項1記載の二重管式熱交換器用継手。
- 継手本体の第1面における第1流路の開口の周囲の部分に、膨張弁の低圧冷媒排出路内に挿入される筒状突出部が設けられ、同じく第3流路の周囲の部分に、膨張弁の高圧冷媒供給路内に挿入される筒状突出部が設けられている請求項2記載の二重管式熱交換器用継手。
- 継手本体の第2面に円筒状の凹所が形成され、凹所の底面と第1面との間に第1流路が形成され、第1流路における少なくとも凹所側端部の内周面が、凹所の内径よりも小さな内径を有する円筒状面となされ、二重管式熱交換器の外管の端部が凹所内に嵌め入れられて継手本体に接合され、内管の端部が外管の端部よりも外方に突出させられるとともに第1流路内に嵌め入れられて継手本体に接合されている請求項2または3記載の二重管式熱交換器用継手。
- 内管の中心線と第1流路の前記円筒状面の中心線とが同一直線上に位置している請求項4記載の二重管式熱交換器用継手。
- 継手本体における第1面と第2面との間の部分に、連通パイプの両端部が接合される2つのパイプ接合面が設けられており、第1パイプ接合面と凹所の内周面との間に第2流路が形成され、第2パイプ接合面と第1面との間に第3流路が形成されている請求項2〜5のうちのいずれかに記載の二重管式熱交換器用継手。
- 第2流路が、第1パイプ接合面と直角をなす直線状であり、第3流路が、一端が第2パイプ接合面に開口するとともに、第2パイプ接合面と直角をなす第1直線部と、一端が第1直線部に連なるとともに他端が第1面に開口した第2直線部とよりなり、第1流路および第3流路における第1面側の開口の中心を結ぶ直線と第2流路とのなす角度、ならびに第1流路および第3流路における第1面側の開口の中心を結ぶ直線と第3流路の第1直線部とのなす角度のうちの少なくともいずれか一方の角度が30〜85度である請求項6記載の二重管式熱交換器用継手。
- 第1パイプ接合面と第2パイプ接合面とが同一平面内に位置している請求項6記載の二重管式熱交換器用継手。
- 連通パイプが少なくとも一箇所において曲げられている請求項1〜8のうちのいずれかに記載の二重管式熱交換器用継手。
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-
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