JP2007332674A - 鋼構造物の補強方法および補強構造 - Google Patents

鋼構造物の補強方法および補強構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2007332674A
JP2007332674A JP2006166104A JP2006166104A JP2007332674A JP 2007332674 A JP2007332674 A JP 2007332674A JP 2006166104 A JP2006166104 A JP 2006166104A JP 2006166104 A JP2006166104 A JP 2006166104A JP 2007332674 A JP2007332674 A JP 2007332674A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
sheet
reinforcing
steel structure
steel member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006166104A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4857032B2 (ja
Inventor
Kazuo Ogaki
賀津雄 大垣
Ko Sugiura
江 杉浦
Takafumi Inaba
尚文 稲葉
Yoshio Tomita
芳男 冨田
Akira Kobayashi
朗 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
West Nippon Expressway Co Ltd
Central Nippon Expressway Co Ltd
East Nippon Expressway Co Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Composite Co Ltd
West Nippon Expressway Co Ltd
Central Nippon Expressway Co Ltd
East Nippon Expressway Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd, Nippon Steel Composite Co Ltd, West Nippon Expressway Co Ltd, Central Nippon Expressway Co Ltd, East Nippon Expressway Co Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2006166104A priority Critical patent/JP4857032B2/ja
Publication of JP2007332674A publication Critical patent/JP2007332674A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4857032B2 publication Critical patent/JP4857032B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 鋼構造物の補強を簡単かつ効果的に行えるとともに、荷重を受けても補強材の剥離が生じがたい鋼構造物の補強方法等を提供する。
【解決手段】 鋼構造物1における鋼部材2の表面に、引張力の作用する方向において端部21が階段状に重なるように複数枚の炭素繊維シート20を接着する。また、上記炭素繊維シート20における階段状に重なった上記の端部21に対し、それを覆うカバーシート26を、鋼部材2の表面と各炭素繊維シート20の端部21とに接着することにより取り付ける。
【選択図】 図1

Description

請求項に係る発明は、橋梁や高架道路等の鋼構造物を補強する方法、および補強された鋼構造物に関するものである。なお、ここでいう補強には、既設の鋼構造物における鋼部材が腐食等したことに起因する補修的な補強のほか、さらに高い負荷を支え得るように既設物を強化する向上的な補強をも含むものとする。
橋梁などの鋼構造物を補強する手段として、既設の鋼部材上の必要な箇所に溶接やボルトにより鋼材を添接する工法がよく知られている。しかし、そのような工法によると、既設の鋼部材に熱影響を及ぼしたりボルト孔をあけたりする必要があってその分の強度低下がともなうほか、工事が簡単には行えない、添接した鋼材自体の重量が鋼構造物の負担となるといった不都合があるとして、近年、炭素繊維樹脂板による補強方法が提案されている。
下記の特許文献1はそのような補強方法に関するもので、所定強度と所定形状の炭素繊維強化樹脂板をあらかじめ接着剤により複数重ね合わせたものを橋梁の鋼製部材下面に接着剤にて接合することを提案している。すなわち、厚さ1.2mmの炭素繊維樹脂板を6層程度(厚さ約8mmに)接着した板を、図8のように橋梁の鋼部材に接合し、もってその橋梁を補強するものである。梁の中央部付近では大きめの曲げモーメントがはたらくため、中央部付近では当該樹脂板の接合枚数を増やすこととしている。
特開2003−193425号公報
特許文献1に示されたようにあらかじめ厚さが数mm程度以上の板として固められた炭素繊維樹脂板を橋梁等に接着した場合、当該鋼構造物の使用中に、鋼部材の表面からその樹脂板が剥離しやすいと予想される。一般に、鋼部材のヤング係数に比較して炭素繊維樹脂のヤング係数はかなり高く、したがって、厚さが1mmを超える程度の板を用いた場合には鋼部材との間で剛性がかなり大きく相違してしまうからである。
たとえば図3(a)に示す橋梁(鋼構造物1)において、鋼部材2の下面(b部等)に図3(b1)のように炭素繊維樹脂板10を接着したのち、図示左右の方向に引張力(たとえば曲げモーメントに基づく引張力)がはたらく場合を考える。鋼部材2と炭素繊維樹脂板10との間の接着面には、両者の剛性の相違に基づいて図示のように水平せん断力Hが作用し、その水平せん断力Hは、引張力の方向における樹脂板10の端部11においてピークとなる。上記のように厚さが1mmを超える程度の板を接着した場合には、その端部におけるピーク値が図3(c)の曲線b1のように極めて大きくなるため、接着材(樹脂)の耐剥離強度を超えやすい。
請求項に係る発明は、以上の点に基づき、鋼構造物の補強を簡単かつ効果的に行えるとともに、荷重を受けても補強材の剥離が生じがたい鋼構造物の補強方法等を提供するものである。
請求項に記載した鋼構造物の補強方法は、鋼構造物における鋼部材の表面に複数枚の強化繊維シートを重ねて接着するとともに、それら強化繊維シートのうち力(引張力または圧縮力)の作用する方向における端部に、接着面に生じる水平せん断力を分散させるための処置を施すことを特徴とする。
「強化繊維シート」とは、炭素繊維(カーボンファイバー。長尺繊維)等の強化繊維を布状の薄いシートにしたもの(樹脂未含浸のシート)をいう。強化繊維を一方向に配列したものであっても、そうでないシート状織物であってもよい。
強化繊維シートの「接着」とは、上記のようなシートを含浸接着剤(エポキシ樹脂など)とともに鋼部材等の表面上に接合することをいう。接着の手順としてはたとえば、鋼部材の表面の該当箇所に含浸接着剤を塗り、それが固化する前に強化繊維シートを重ね、やはり固化する前にさらにその上に含浸接着剤を塗り、ローラ等を用いて繊維間に含浸接着剤を浸透させるとともに表面を平坦化したうえ、接着剤が固化するのを待つ。複数枚の強化繊維シートを接着するのであるから、こうした手順を繰り返して強化繊維シート同士の間をも接着することになる。
上記の補強方法によれば、補強材とする強化繊維シートが剥離を起こしにくい。従来(特許文献1)の技術と同じく、強化繊維シートというヤング係数の高い補強材を鋼部材の表面に接着するとはいえ、あらかじめ積層・固化された板(炭素繊維樹脂板)ではなく、図3(b2)のように薄いシート20を使用し、しかもシート20の端部21(力の作用する方向における端部。図3(a)におけるb部)に、接着面に生じる水平せん断力を分散させるための処置を施すからである。薄いシート20をこのように接着した場合、ヤング係数の相違に基づいて図示のとおりシート20と鋼部材2との間に水平せん断力Hが作用するものの、シート20の端部に生じるピークせん断力Hは、たとえば図3(c)の曲線b2のように分散し小さな値となる。端部付近でのせん断力Hのピーク値が小さくなれば、端部を起点にしてシートが鋼部材から剥離する可能性も小さくなるわけである。
なお、ボルト・ナットや溶接によって鋼材を接合するという方法ではないため、この補強方法によると、ボルト孔の加工や溶接の熱影響による強度低下を招かないほか、鋼構造物の重量的負担を増加させない、工事が簡単であるといったメリットもある。
発明の補強方法についてはとくに、鋼構造物における鋼部材の表面に、力の作用する方向において端部が階段状に重なるように複数枚の強化繊維シートを接着するのがよい。
ここにいう「端部が階段状に重なる」状態は、外側(鋼部材から遠い側)のシートの端が内側(鋼部材に近い側)のシートの端からはみ出ることのないように、端の位置がずれ合って複数枚のシートが重ねられた状態をさす。ただし、シートそれぞれの端部がすべて階段の1段をなすようにずれているには及ばず、一部のシート間では端が一致していてもよい。なお、各強化繊維シートは、鋼部材または内側の強化繊維シートと接する面の全面において接着するものとする。
このように強化繊維シートの端部を階段状にずらして重ねるなら、鋼部材の表面に接着した強化繊維シートの剥離を適切に防止することができる。図3(b2)の例のようにシート20の端部21をずらして重ねると、シート20と鋼部材2との間に作用する水平せん断力Hが図3(c)の曲線b2のように分散し、端部付近のピーク値が小さくなるからである。
発明の補強方法についてはさらに、上記強化繊維シートの端部に対し、それを覆うカバーシートを、鋼部材の表面と強化繊維シートの端部とに接着することにより取り付けるのも好ましい。強化繊維シートの端部は、上記のとおり階段状に重なったものであってもよいが、すべて(全層)のシートの端が一致する重なり方であってもよい。
強化繊維シートについては、前記のとおり端部を階段状に重ねることによって剥離を効果的に防止できる。しかしそのように重ねた場合にも、鋼構造物の荷重または変形が増してシートが剥離を起こす限界に達した場合には、引張力の作用する方向における端部が必ず剥離の起点になる。それゆえに、上記のとおり強化繊維シートの端部を覆うカバーシートを鋼部材の表面と当該端部とに接着し、そのカバーシートによって当該端部を固定しておけば、強化繊維シートの剥離防止に関して一層効果的である。ただし、強化繊維シートの端部が階段状にはなっておらす、すべてのシートの端が一致する場合であっても、このようにカバーシートを取り付けると同様に剥離防止の効果がもたらされる。
また、力の作用する方向の端部において外側のシートの端部を内側のシートの端からはみ出させ、はみ出たシートの端部をも鋼部材の表面に接着することとするのもよい。図7(a)・(b)は、そのようにする場合を例示する図である。
こうして外側のシートの端部を内側のシートの端からはみ出させたうえ鋼部材の表面に接着する場合にも、鋼部材からのシートの剥離を防止する効果が得られる。各シートの端が一致しないため、シートと鋼部材との間に作用する水平せん断力が分散してやはりピーク値が小さくなるからである。
外側に重ねるシートの端部が各内側のシートの端部を覆い、内側のシートの各端部と鋼部材の表面とに接着されるため、当該外側のシートの端部が上述のカバーシートの役目をも果たすことになる。そのため、このようにすればカバーシートを取り付ける必要がなくなるという効果ももたらされる。
なお、強化繊維シートにおける力の作用する方向の端部のうち、一方については端部が階段状に重なるように(たとえば図3(b2)のように)し、他方については外側のシートの端部が内側のシートの端からはみ出るように(たとえば図7(b)のように)して鋼部材の表面等に接着することとするのもよい。その場合は、重ねて使用する強化繊維シートの長さを一律にすることも可能になる。
上記した補強方法については、とくに、
・ 強化繊維シートとして厚さが0.9mm以下のものを使用し、
・ 引張力の作用する方向における各強化繊維シートの端の位置を、引張力の作用する方向に1枚ごとに25mm以上ずらす
のが好ましい。各シートの端の位置のずらし方は、階段状に重なるようにずらすのであっても、外側のシートの端がはみ出るようにずらす(はみ出した端部を鋼部材の表面に接着する)のであってもよい。
ヤング係数の高い強化繊維シートを補強材とする場合、板状の、またはそれに近い厚いシートを使用すると前記のとおりシートの端部に大きな水平せん断力が作用する。また、薄いシートを使う場合にも、何枚ものシートについて端を一致させるなら端部にやはり水平せん断力が集中しがちである。その点、上記のとおり強化繊維シートの厚さを0.9mm以下として、その1枚ごとに端を25mm以上ずらすようにした場合、発明者らの調査によれば、鋼部材と強化繊維シートとの間の通常の接着強度を上回るピークせん断力は発生しない。つまり、上記の条件では、強化繊維シートの剥離は極めて生じがたくなる。
なお、厚目の固いシートないし板を使用する場合に比べると、厚さが0.9mm以下と薄くて変形しやすいシートを使用する方が、運搬・カット・接着などの施工作業を行いやすく、しかも既設の(したがって使用にともなう振動等が発生する)鋼構造物鋼部材における鋼部材等に対して密に接着するのが容易である。
発明の補強方法に関しては、補強後の鋼構造物の弾性変形挙動を、強化繊維シートの断面積に同シートと鋼材とのヤング係数比を乗じた断面積をもつ鋼材が、元の鋼部材に一体化したものとして予測するのが適当である。上記のヤング係数比はすなわち、
ヤング係数比=強化繊維シートのヤング係数/鋼材のヤング係数
をさす。
補強後の鋼構造物については、荷重を受けた場合の応力・ひずみ関係やシートの剥離発生に関する限界点などを予測する必要が当然ながら生じる。発明者らは、そうした予測に関し、上記のように、強化繊維シートの断面積をヤング係数比で換算した断面積(相当断面積)をもつ鋼材が元の鋼部材に一体化したと見ることにより、実際の変形に合致する正確な予測ができることを見出した。こうすることにより、鋼構造物にどの程度の断面積(または枚数)の強化繊維シートを接着すれば十分な補強ができるか、また補強後に荷重を受ける鋼構造物がその荷重によって強化繊維シートの剥離を起こさないかどうか等について、十分に正確な予測を行えることになる。
上記の補強方法に基づいて、たとえば、鋼部材に接着する強化繊維シートの合計断面積(引張力の作用する方向と直交する断面での断面積)は、
a) 当該合計断面積が、鋼材を一体化することにより上記鋼部材を補強する場合の必要鋼材断面積を上記のヤング係数比で除した値を超えるとともに、
b) 当該合計断面積に上記のヤング係数比を乗じた断面積の鋼材を一体化した場合の鋼部材に想定最大荷重(既設の鋼構造物を補強するのであるから通常は活荷重のみが想定される)が作用するとしたときの鋼部材のひずみが、接着後の強化繊維シートの剥離限界ひずみを超えないように
定めるのが適当である。
a)・b)を含むこの方法にしたがって強化繊維シートの合計断面積を定めると、適切な補強によって鋼構造物に所望の強度を付与できるとともに、補強後の使用中に強化繊維シートが剥離することが避けられる。上記のとおり、強化繊維シートの断面積をヤング係数比で換算した断面積をもつ鋼材が元の鋼部材に一体化したと見ることによって、補強後の鋼構造物の弾性変形挙動を正確に予測できるからである。
発明の補強方法では、使用する上記の強化繊維シートとして、炭素繊維(PAN系あるいはピッチ系の炭素繊維)、金属繊維(ボロン繊維、チタン繊維あるいはスチール繊維など)、ガラス繊維(グラスファイバー繊維)もしくは有機繊維(アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール)、ポリアミド、ポリアリレートあるいはポリエステルなど)が単独で、または複数種混入して配列されたシートを使用するとよい。
これらの強化繊維シートは、高い強度やヤング係数を有し、鋼部材の表面に複数枚接着されることにより当該鋼構造物の補強をなすからである。なお、いずれの強化繊維シートを使用する場合にも、含浸接着剤として、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂など種々のものを使用することができる。
強化繊維シートの接着は、常温硬化型もしくは熱硬化型のエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビニールエステル樹脂、MMA樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはフェノール樹脂をシートの繊維間に含浸させることにより行うのが好ましい。
それによって、上述の強化繊維シートを鋼部材の表面に接着しシート同士をも接着するすることが適切に行えるからである。
請求項に係る鋼構造物の補強構造(補強ずみ構造)は、上に記載した鋼構造物の補強方法によって、鋼部材の表面に複数枚の強化繊維シートが接着されていることを特徴とするものである。
このような補強構造によると、鋼部材の表面に剥離を起こしにくいように強化繊維シートが接着されているため、鋼構造物が安定的に補強されることになる。ボルト孔の加工や溶接の熱影響による強度低下のほか、重量的負担の増加がともなわないので、効率的な補強であるともいえる。
請求項に記載した補強方法および補強構造は、鋼部材の表面に強化繊維シートを接着することによって鋼構造物を補強するものであるから、ボルト孔の加工や溶接の熱影響による鋼部材の強度低下を招かないほか、鋼構造物の重量的負担を増加させない、工事が簡単であるといったメリットを有する。とくに、補強材とする強化繊維シートが剥離を起こしにくく、適切な施工によれば想定荷重内での剥離を完全に防止できるという利点を有するため、安定した恒久的な補強を実現することができる。
図1〜図6に基づいて発明の実施形態を説明する。図1は、鋼構造物(たとえば図3の鋼構造物)1の鋼部材2を、表面上に炭素繊維シート20を接着することにより補強する場合の要部を示す断面図である。図2は、補強前(無補強)および補強後の鋼構造物1における荷重とひずみとの関係、ならびに設計荷重が作用した場合の鋼部材2と炭素繊維シート20との間の剥離の発生について示す線図である。図3は先に説明したもので、橋梁等の鋼構造物1の側面図(図(a))と、そのb部詳細図(比較のための参考例を示す図(b1)と実施の形態である図(b2))、および図(a)のb部付近で接着面に作用する水平せん断力Hの分布を示す線図(図(c))である。また図4は、図(b)および図(c)のとおり鋼片の片面に炭素繊維シートを5層(5枚)接着した試験片について引張試験を行った場合の応力とひずみの関係を示す線図(図(a))である。さらに図5は、図4と同様の鋼片の片面に長さ200mmの炭素繊維シートを1層(1枚)のみ接着した試験片について引張試験を行った場合の、シートにおけるひずみの分布を示す線図。図6は、接着する炭素繊維シートの層数および端部のずらし量を変更してそれぞれ測定した、接着面での水平せん断力の分布を示す線図である。
まず図1には、鋼構造物1の鋼部材2に腐食等による欠損部3が存在する場合に、補修目的でその鋼部材2の補強を行う補強方法を示している。こうした補強は、つぎのような手順によって施工する。すなわち、
1) 補強しようとする鋼部材2について、欠損部3やその周辺にケレン作業を施すことによりサビや塗装の除去を行う。
2) 欠損部3に樹脂3aを充填したうえ、その表面を平坦にする。
3) 鋼部材2のうち補強しようとする部分の表面に樹脂接着剤を塗布する。その接着剤としては、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等を成分とするもので、のちに重ねる炭素繊維シート20の炭素繊維間に十分に含浸する含浸接着剤を使用する。
4) 鋼部材2の表面に塗布した接着剤が固化しないうちに、その接着剤の上(外側。鋼部材2とは反対の側。以下も同様)に炭素繊維シート20(第1層のシート20-1)を重ねる。炭素繊維シート20は、長尺のカーボンファイバーを絡めて布状の薄い(厚さが約0.1mmの)シートにしたもので、アクリル繊維を炭化させたものや石炭ピッチを原料とするものなどから、所要強度等に応じ適宜選択して使用する。一般に、鋼の引張強度が400〜570N/mm2、ヤング係数が200kN/mm2であるのに対し、炭素繊維シート20としては、引張強度が1900〜3400N/mm2、ヤング係数が240〜650kN/mm2程度のものを使用する。
5) 上記3)で塗布した接着剤が固化しないうちに、炭素繊維シート20の上にさらに同様の含浸接着剤を塗布する。接着剤を炭素繊維シート20の繊維間に十分含浸させるとともに表面を平坦にするよう、接着剤の表面上にローラ等を当てるとよい。そうしたうえで接着剤を固化させる。4)の炭素繊維シート20と3)および5)で塗った接着剤とによって、CFRPのシートの1層を鋼部材2上に取り付けたことになる。
6) 上記3)〜5)を繰り返すことによって、上記第1層の上に第2層〜第n層の炭素繊維シート20-2〜20-nおよび接着剤をそれぞれ重ね、複数層のCFRPシートを積層する。ただし炭素繊維シート20等の各層については、引張力の作用する方向におけるそれぞれの端部21(21-1、21-2、…、21-n)を図示のように階段状にずらす。
7) 炭素繊維シート20を含むCFRPシートを鋼部材2の上に所定の層数だけ接着すると、階段状に重なった上記の端部21に対してカバーシート26を取り付ける。それには、第一層の端部21-1の付近の鋼部材の表面と各炭素繊維シートの端部21(21-1、21-2、…、21-n)とに接着剤25を塗り、そうした接着剤25の上にカバーシート26を接合する。カバーシート26としては種々の樹脂シートを使用できるが、やはり炭素繊維シートを含むCFRPシートを用いると強度的に好ましい。
図1に示す補強を行う前と補強後とでは、鋼構造物1における荷重とひずみとの関係は図2のように変わる。すなわち、補強前(無補強)の状態では図示の緩傾斜の直線にしたがって大きめにひずみが発生していたとしても、補強後には、高剛性の炭素繊維シート20のはたらきにより図示急傾斜の直線にしたがうこととなり、同じ荷重を受けてもひずみが小さくなる。
図1にしたがって鋼部材2に炭素繊維シート20を接着したとき、両者間で剥離が発生する限度となるのは、発明者らの試験によれば鋼部材2のひずみが500μ前後に達したときである(図1および図3(b2)のように炭素繊維シート20の端部を階段状に重ねて水平せん断力Hの集中度を下げた場合)。そのため、図2のとおり補強後にひずみが小さくなる以上、設計強度において炭素繊維シート20の剥離が発生することを効果的に防止できることになる。
発明者らは、炭素繊維シートを接着した鋼片を用いる引張試験により、補強後の鋼構造物の弾性変形挙動を予測するためのデータとして、図4(a)に示す結果を得ている。これは、図4(b)・(c)のとおり鋼片の片面に炭素繊維シート(CFRPシート)を5層(5枚)接着したうえ、長手方向中央部において鋼片と炭素繊維シートとにひずみゲージを貼付した試験片により、引張試験を行った場合の応力とひずみとの関係等を示すものである。
図中、緩傾斜の直線xは、炭素繊維シートを接着していない無補強の鋼片を引っ張った場合の応力とひずみとの関係を示し、急傾斜の直線yは、炭素繊維シートを接着した補強ずみ鋼片を引っ張った場合の同様の関係を示している。無補強鋼片の場合の直線xは鋼片のヤング係数をそのまま使用して計算し図示したものだが、炭素繊維シートを接着された補強ずみ鋼片についての直線yは、ヤング係数を下記のとおり定めた場合の計算結果である。すなわち、
補強ずみ鋼片のヤング係数
={(鋼片のヤング係数×鋼片の断面積)
+(鋼片のヤング係数×炭素繊維シートの断面積×ヤング係数比)}
/(鋼片の断面積+炭素繊維シートの断面積)
ただし、
ヤング係数比=炭素繊維シートのヤング係数/鋼材のヤング係数
である。なお、「断面積」とは、引張力の作用する方向と直交する断面での断面積をさしている。
図4(a)によると、炭素繊維シートの剥離限界ひずみが500μ程度であることと、炭素繊維シートが剥離したのちの鋼片(つまり無補強の鋼片)が直線xにしたがって弾性変形することが確認されるほか、つぎの事実が明らかになる。すなわち、剥離を起こしていない補強ずみ鋼片について実測した応力−ひずみ関係が、上記の計算によって得た直線yにしたがって弾性変形していることである。このことは、炭素繊維シートの断面積に同シートと鋼片とのヤング係数比を乗じた断面積をもつ仮想的な鋼片が元の鋼部材に一体化したものと考えることにより、補強後(剥離前)の鋼構造物の弾性変形挙動を予測できることを意味している。
したがって、たとえば図1または図3(a)の鋼構造物1において、腐食等による強度低下等を補うために鋼部材2に接着すべき炭素繊維シート20の合計断面積は、鋼材を一体化することにより上記鋼部材を補強する場合の必要鋼材断面積を上記のヤング係数比で除した値を超えるように定めるとよい。すなわち、鋼材を一体化することにより鋼部材2を補強する場合に必要な鋼材の断面積をAsとし、ヤング係数比をncfとすると、炭素繊維シートの合計必要断面積Acfは、
Acf=As/ncf
によって求められる。
ただし、上述の剥離限界ひずみを超えると炭素繊維シート20は鋼部材2から剥離するので、炭素繊維シート20と一体化された鋼部材2に生じるひずみがこれを超えないように配慮する必要もある。具体的には、接着する炭素繊維シート20の合計断面積にヤング係数比を乗じて得られる断面積分の鋼材が一体化されることにより鋼部材2が補強されたとみなしたとき、設計荷重(想定最大荷重)が作用した場合にも鋼部材2のひずみが上記剥離限界ひずみを超えない、という条件が満たされることをチェックすべきである。
図1または図3(b2)のようにシート20の端部21を階段状にずらして接着する場合、各段(各層間)のずらし量(階段における各ステップの奥行きに相当する寸法)は25mm以上とするのがよい。それは、図5・図6に示す試験結果に基づき以下のように説明できる。
まず図5は、鋼片の片面に長さ200mmの炭素繊維シート(CFRP)を1層接着した試験片(下段の図を参照)について行った引張試験の結果を示している。試験では、鋼片の降伏荷重Pyの2割・4割・6割・8割・10割の各引張荷重を試験片に作用させ、そのときの炭素繊維シートの各部のひずみ(μ)を計測した。図中、横軸は鋼片上の位置(中央部からの距離mm)を示し、縦軸はシートのひずみ(μ)を示す。これによれば、炭素繊維シートはその端から約25mmまでの範囲ではひずみが小さく、したがってその範囲では、中央部付近ほどには引張荷重を受け持っていないことが分かる。
また図6には、図5の結果を受けて行った別の調査結果を示す。ここでは、上記と同様の鋼片の片面に、長さ200mmの範囲で1層または3層の炭素繊維シートを接着し、3層の場合についてはシートの端部のずらし量を3種類設定したうえ、各ケースで鋼片を引っ張り、鋼片・シート間の接着面における水平せん断力を測定した。3層とした場合のシートのずらし量は、各層間で0mm・10mm・25mmとした(シートを3層接着するので、最下層と最上層との各シート間では端が0mm・20mm・50mm、それぞれずれることになる)。
図6の結果によると、ずらし量を0mmとしてシートを3層接着した場合には端部付近に大きな水平せん断力が発生するが、各層間のずらし量を25mmとした場合には、1層のみ接着した場合と同じ程度の小さな水平せん断力しか端部付近に発生しない。このように水平せん断力が緩和されるのは、各層間のずらし量を約25mm以上とする場合に共通に表れる。ただし、すらし量をあまり大きくすると、強化繊維シートによる鋼部材の補強範囲が狭くなるので、各層間のずらし量は25mm以上・300mm程度以下にするのが好ましい。
図1または図3に示す鋼構造物1の鋼部材2に炭素繊維シート等の強化繊維シート20を接着するに関しては、図1や図3(b2)のようにシート20の端部を階段状にずらすのではなく、図7に示すようにシート20を重ねることもできる。すなわち図7(a)のように、鋼部材2の表面に先に接着する内側のシート20-1よりもその上(外側)に重ねるシート20-2を長くし、さらにその上に重ねるシート20-3はシート20-2よりも長くする。それらを図7(b)のように接合するときは、シート20-1の端部21-1からシート20-2の端部21-2がはみ出し、さらに外側のシート20-3の端部21-3がはみ出すが、各シート20の全長にわたって接着剤を使用するので、はみ出した各端部21はいずれも鋼部材2の表面に接着されることになる。
この図7のように強化繊維シート20を接着する場合にも、端部付近に発生する水平せん断力が分散され、したがってシート20の剥離が効果的に防止される。内側のシート20の端部21をすぐ外側のシート20の端部21が覆うので、図1に例示したカバーシートを省略しても、それを取り付けるのと同等の効果がもたらされる。
発明の実施形態を説明するもので、鋼構造物1の鋼部材2を、表面上に炭素繊維シート20を接着することにより補強する場合の要部を示す断面図である。 無補強および補強後の鋼構造物1における荷重とひずみとの関係、ならびに設計荷重が作用した場合の炭素繊維シートの剥離の発生について示す線図である。 補強材を接着した鋼構造物1の側面図(図3(a))と、そのb部の詳細図(図3(b1)および図3(b2))、ならびに図3(a)のb部付近で接着面に作用する水平せん断力Hの分布を示す線図(図3(c))である。 図4(a)は、補強した鋼片の引張試験によって得た当該鋼片等の応力−ひずみ関係を示す線図である。また図4(b)および図4(c)のそれぞれは、その引張試験に使用した補強ずみ鋼片を示す側面図および平面図である。 図4と同様の鋼片について引張試験を行った場合の、シートにおけるひずみの分布を示す線図である。 接着する炭素繊維シートの層数および端部のずらし量を変更した場合の、接着面での水平せん断力の分布を示す線図である。 図7(a)・(b)は、鋼構造物1の鋼部材2の表面上に別の態様で強化繊維シート20を接着する場合の手順を示す断面図である。 鋼構造物に対する従来の補強形態を示す側面図および模式図である。
符号の説明
1 鋼構造物
2 鋼部材
3 欠損部
20(20-1、20-2、…、20-n) 強化繊維シート
21(21-1、21-2、…、21-n) 端部
26 カバーシート

Claims (10)

  1. 鋼構造物における鋼部材の表面に複数枚の強化繊維シートを重ねて接着するとともに、それら強化繊維シートのうち力の作用する方向における端部に、接着面に生じる水平せん断力を分散させるための処置を施すことを特徴とする鋼構造物の補強方法。
  2. 鋼部材の表面に、力の作用する方向において端部が階段状に重なるように複数枚の強化繊維シートを接着することを特徴とする請求項1に記載した鋼構造物の補強方法。
  3. 上記強化繊維シートの端部に対し、それを覆うカバーシートを、鋼部材の表面と強化繊維シートの端部とに接着することにより取り付けることを特徴とする請求項1または2に記載した鋼構造物の補強方法。
  4. 力の作用する方向の端部において外側のシートの端部を内側のシートの端からはみ出させ、はみ出たシートの端部を鋼部材の表面に接着することを特徴とする請求項1に記載した鋼構造物の補強方法。
  5. 強化繊維シートとして厚さが0.9mm以下のものを使用し、引張力の作用する方向における各強化繊維シートの端の位置を、引張力の作用する方向に1枚ごとに25mm以上ずらすことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載した鋼構造物の補強方法。
  6. 補強後の鋼構造物の弾性変形挙動を、
    強化繊維シートの断面積に同シートと鋼材とのヤング係数比を乗じた断面積をもつ鋼材が元の鋼部材に一体化したものとして予測することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載した鋼構造物の補強方法。
  7. 鋼部材に接着する強化繊維シートの合計断面積を、
    a) 当該合計断面積が、鋼材を一体化することにより上記鋼部材を補強する場合の必要鋼材断面積を上記のヤング係数比で除した値を超えるとともに、
    b) 当該合計断面積に上記のヤング係数比を乗じた断面積の鋼材を一体化した場合の鋼部材に想定最大荷重が作用するとしたときの鋼部材のひずみが、接着後の強化繊維シートの剥離限界ひずみを超えないように
    定めることを特徴とする請求項6に記載した鋼構造物の補強方法。
  8. 強化繊維シートとして、炭素繊維、金属繊維、ガラス繊維もしくは有機繊維が単独で、または複数種混入して配列されたシートを使用することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載した鋼構造物の補強方法。
  9. 強化繊維シートの接着を、常温硬化型もしくは熱硬化型のエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビニールエステル樹脂、MMA樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはフェノール樹脂をシートの繊維間に含浸させることにより行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載した鋼構造物の補強方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載した鋼構造物の補強方法によって、鋼部材の表面に複数枚の強化繊維シートが接着されていることを特徴とする鋼構造物の補強構造。
JP2006166104A 2006-06-15 2006-06-15 鋼構造物の補強方法および補強構造 Active JP4857032B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006166104A JP4857032B2 (ja) 2006-06-15 2006-06-15 鋼構造物の補強方法および補強構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006166104A JP4857032B2 (ja) 2006-06-15 2006-06-15 鋼構造物の補強方法および補強構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007332674A true JP2007332674A (ja) 2007-12-27
JP4857032B2 JP4857032B2 (ja) 2012-01-18

Family

ID=38932405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006166104A Active JP4857032B2 (ja) 2006-06-15 2006-06-15 鋼構造物の補強方法および補強構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4857032B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013047446A (ja) * 2011-07-26 2013-03-07 Nippon Steel & Sumitomo Metal 炭素繊維材を用いた鋼構造物補強方法
US8464643B2 (en) 2009-06-10 2013-06-18 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Railcar bodyshell reinforcing method and railcar bodyshell
JP2013189798A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Jfe Steel Corp 鋼構造物の補強方法及び補強構造
JP2014134287A (ja) * 2012-12-13 2014-07-24 Toyohashi Univ Of Technology 鋼材の補修構造および補修方法
JP2015124553A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 国立大学法人長岡技術科学大学 鋼構造物の補修補強方法
CN108035911A (zh) * 2017-12-15 2018-05-15 惠阳航空螺旋桨有限责任公司 一种叶尖碳纤维结构
WO2018199032A1 (ja) * 2017-04-25 2018-11-01 東レ株式会社 構造物へのfrp材の接着構造および接着方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0967941A (ja) * 1995-09-01 1997-03-11 Kumagai Gumi Co Ltd コンクリート構造物の補強構造
JP2001146846A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Chishin Go 緊張された多層強化繊維シートによるコンクリート補強構造
JP2001295477A (ja) * 2000-04-12 2001-10-26 Sho Bond Constr Co Ltd コンクリート構造物の補強・補修方法
JP2002357001A (ja) * 2001-05-30 2002-12-13 Chishin Go 構造物の補強方法
JP2003193425A (ja) * 2001-12-26 2003-07-09 Yachiyo Engineering Co Ltd 橋梁の補強方法
JP2004044322A (ja) * 2002-07-16 2004-02-12 Sho Bond Constr Co Ltd コンクリート構造物の補修・補強方法
JP2005029953A (ja) * 2003-05-15 2005-02-03 Metropolitan Expressway Public Corp 道路床版の補強方法
JP2005076230A (ja) * 2003-08-28 2005-03-24 Kawasaki Heavy Ind Ltd 鋼構造物の補修方法
JP2007308894A (ja) * 2006-05-16 2007-11-29 Abe Nikko Kogyo:Kk 構造物の強化構造

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0967941A (ja) * 1995-09-01 1997-03-11 Kumagai Gumi Co Ltd コンクリート構造物の補強構造
JP2001146846A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Chishin Go 緊張された多層強化繊維シートによるコンクリート補強構造
JP2001295477A (ja) * 2000-04-12 2001-10-26 Sho Bond Constr Co Ltd コンクリート構造物の補強・補修方法
JP2002357001A (ja) * 2001-05-30 2002-12-13 Chishin Go 構造物の補強方法
JP2003193425A (ja) * 2001-12-26 2003-07-09 Yachiyo Engineering Co Ltd 橋梁の補強方法
JP2004044322A (ja) * 2002-07-16 2004-02-12 Sho Bond Constr Co Ltd コンクリート構造物の補修・補強方法
JP2005029953A (ja) * 2003-05-15 2005-02-03 Metropolitan Expressway Public Corp 道路床版の補強方法
JP2005076230A (ja) * 2003-08-28 2005-03-24 Kawasaki Heavy Ind Ltd 鋼構造物の補修方法
JP2007308894A (ja) * 2006-05-16 2007-11-29 Abe Nikko Kogyo:Kk 構造物の強化構造

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8464643B2 (en) 2009-06-10 2013-06-18 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Railcar bodyshell reinforcing method and railcar bodyshell
JP2013047446A (ja) * 2011-07-26 2013-03-07 Nippon Steel & Sumitomo Metal 炭素繊維材を用いた鋼構造物補強方法
JP2013189798A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Jfe Steel Corp 鋼構造物の補強方法及び補強構造
JP2014134287A (ja) * 2012-12-13 2014-07-24 Toyohashi Univ Of Technology 鋼材の補修構造および補修方法
JP2015124553A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 国立大学法人長岡技術科学大学 鋼構造物の補修補強方法
WO2018199032A1 (ja) * 2017-04-25 2018-11-01 東レ株式会社 構造物へのfrp材の接着構造および接着方法
CN110494617A (zh) * 2017-04-25 2019-11-22 东丽株式会社 Frp材料与结构体的粘合结构和粘合方法
KR20200002803A (ko) * 2017-04-25 2020-01-08 도레이 카부시키가이샤 구조물에의 frp재 접착 구조 및 접착 방법
JPWO2018199032A1 (ja) * 2017-04-25 2020-02-27 東レ株式会社 構造物へのfrp材の接着構造および接着方法
JP7075343B2 (ja) 2017-04-25 2022-05-25 東レ株式会社 構造物へのfrp材の接着構造および接着方法
KR102539633B1 (ko) * 2017-04-25 2023-06-02 도레이 카부시키가이샤 구조물에의 frp재 접착 구조 및 접착 방법
CN108035911A (zh) * 2017-12-15 2018-05-15 惠阳航空螺旋桨有限责任公司 一种叶尖碳纤维结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP4857032B2 (ja) 2012-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4857032B2 (ja) 鋼構造物の補強方法および補強構造
US20090169393A1 (en) Wind tower and method of assembling the same
EP2048357A2 (en) Wind tower and method of assembling the same
JP2007327210A (ja) 鋼構造物の補強方法および補強構造
JP2010095849A (ja) 鋼床版の補強方法
JP2009235730A (ja) 構造物の補強構造
JP6655128B2 (ja) 複合プレートの補強構造および施工方法
JP6012951B2 (ja) 構造物の補強繊維シートの末端被覆工法
KR20160102051A (ko) 프리-스트레싱 장치 및 구조적 부재를 강화하기 위한 방법
JP2010032030A (ja) 接着構造体およびその製作方法
JPH04285247A (ja) プレストレス導入部材およびプレストレス導入方法
JP5779003B2 (ja) 鋼構造物の補強方法及び鋼構造物補強用積層材
JP4277069B2 (ja) 緊張された多層強化繊維シートによるコンクリート補強方法
JP6436428B2 (ja) 鋼橋の補修補強方法及び補強構造体
JP4918280B2 (ja) 構造物の強化構造
JP6210673B2 (ja) 有孔梁の補強構造
JP6552837B2 (ja) 鋼構造物の補強方法及び鋼構造物補強用積層材
JP2005105697A (ja) 強化繊維樹脂プレート及びそれを用いた構造物の補強方法
JP3148345U (ja) 木造部材の補強用の繊維強化プラスチック帯板
JP4893328B2 (ja) 構造物のfrp補強工法および構造物の補強構造
JP2002115403A (ja) コンクリート部材の補強構造
CN113846868A (zh) 一种基于多层纤维布预应力施加的加固装置及加固方法
JP2010261239A (ja) 柱梁接合部の補強構造
JP4885327B1 (ja) 鋼材補修構造及び鋼材補修方法
JP2007191961A (ja) 既存建物におけるスラブの補強構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090319

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20101021

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101028

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111025

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111031

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4857032

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250