JP2007332232A - 可逆感温変色性ヒステリシス組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】広いヒステリシス幅を有し、通常使用条件下(常温域)で、見かけ上、不可逆的な呈色状態を呈する可逆感温変色性組成物を提供すること。
【解決手段】ロイコ色素、顕色性物質、及び変色温度調整剤を含んでなる可逆感温変色性組成物において、変色温度調整剤が下記化合物であることを特徴とする可逆感温変色性ヒステリシス組成物。
Figure 2007332232

(式中のR1及びR2は、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、可逆感温変色性ヒステリシス組成物に関する。更に詳しくは、温度変化により広いヒステリシス幅を持って可逆的変色を呈し、ある一定の温度域において2種以上の異なった呈色状態を発現せしめることが可能な可逆感温変色性組成物に関するものである。
ロイコ色素(電子供与性化合物)、顕色性物質(電子受容性化合物)、及び呈色反応の生起温度を制御する変色温度調整剤からなる感温変色性組成物は、温度の変化に応じて可逆的に発色したり消色したりする特性を示し、数多くの用途に使用されている。
感温変色性組成物は、ある一定の変色温度を境に変色し、常温においては1つの呈色状態しか示さず、熱又は冷熱を与えることによりもう一方の呈色状態となる。熱又は冷熱を与えることをやめれば常温における呈色状態へと戻る。
一方、特定のある変色温度調整剤を用いた可逆感温変色性組成物が、一定の温度域(ヒステリシス幅)において異なった呈色状態を発現せしめることが知られており、温度を変色温度より低温側から上昇させていく場合と、高温側から下降させていく場合とで異なる経路をたどって変色するヒステリシス特性により、変色に要した熱又は冷熱を与えることをやめても低温側と高温側の色の何れかを常温において選択的に保持できることが知られている。
ヒステリシス特性を有する可逆感温変色性組成物としては、例えば、(イ)無色又はごく淡色のロイコ染料、(ロ)ロイコ染料と接触して該染料を発色させる顕色性物質、並びに(ハ)ロイコ染料及び顕色性物質との共存下に加熱すると該染料を消色させる、脂肪族カルボン酸のアルキルエステル及び分子内に少なくとも1種の芳香族環を有するエステル類を含有し、発色濃度−温度曲線の完全消色温度(T2)より△t℃高い温度に晒すと、ヒステリシス幅が△Ht拡大する感温変色性組成物(特許文献1)、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)フェノール性水酸基を有する化合物及びそれらの金属塩、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸、カルボン酸金属塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1,2,3−トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物、(ハ)5℃以上50℃未満の△T値(融点−曇点)を示す特定のカルボン酸エステル化合物の3成分を必須成分とする均質相溶性系からなる可逆感温記録性組成物(特許文献2)、(イ)無色又は淡色のロイコ色素、(ロ)該ロイコ色素を発色させる能力を有する顕色性物質、及び(ハ)分子中に少なくとも4個のエステル結合を有し、且つ分子量が3000以下のエステル化合物を含んでなる可逆変色性感温記録組成物(特許文献3)、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体として、分子内に芳香環を2個有するアルコール化合物と、炭素数4以上の飽和又は不飽和脂肪酸とから構成される特定のエステル化合物の均質相溶体からなる感温変色性色彩記憶性組成物を内包したマイクロカプセル顔料と、溶剤とから少なくともなる感温変色性色彩記憶性筆記具用インキ組成物(特許文献4)等が開発されている。
しかしながら、上記の特許文献1〜4の可逆感温変色性組成物は、ヒステリシス特性について、改良の余地がある。
よって、広いヒステリシス幅を有し、通常使用条件下(常温域)で、見かけ上、不可逆的な呈色状態を呈する可逆感温変色性組成物の開発が待たれている。
特開平3−76786号公報 特開平4−17154号公報 特開平7−40660号公報 特開2005−213361号公報
本発明の課題は、広いヒステリシス幅を有し、通常使用条件下(常温域)で、見かけ上、不可逆的な呈色状態を呈する可逆感温変色性組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究を重ねたところ、特定の芳香族アルコールの脂肪族カルボン酸エステルが、変色温度調整剤として優れたヒステリシス特性を有していることを知り、更に研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の発明から構成されるものである。
1.(イ)ロイコ色素、(ロ)顕色性物質、及び(ハ)変色温度調整剤を含んでなる可逆感温変色性組成物において、(ハ)変色温度調整剤が化1で示される化合物であることを特徴とする可逆感温変色性ヒステリシス組成物。
Figure 2007332232
(式中のR1及びR2は、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を示す。)
2.可逆感温変色性ヒステリシス組成物が、マイクロカプセルに内包されてなる上記1記載の可逆感温変色性ヒステリシス組成物。
3.可逆感温変色性組成物が、ヒステリシス幅が40℃乃至100℃の範囲のものである上記1又は2記載の可逆感温変色性ヒステリシス組成物。
4.上記1、2又は3記載の可逆感温変色性ヒステリシス組成物を用いてなるインキ、塗料、成型用マスターバッチ、カラーペレット又はゾルペーストである可逆感温変色性ヒステリシス材料。
5.上記1、2又は3記載の可逆感温変色性ヒステリシス組成物又は上記4記載の可逆感温変色性ヒステリシス材料を用いてなる物品。
6.物品が、インジケータである上記5記載の物品。
7.物品が、感温変色模様性衣料品である上記5記載の物品。
8.物品が、感温変色性情報記録紙である上記5記載の物品。
9.物品が、偽造防止を目的とする印刷物である上記5記載の物品。
10.物品が、情報漏洩防止を目的とする目隠し印刷又は目隠しラベルである上記5記載の物品。
11.物品が、締度検知用ネジ部材である上記5記載の物品。
12.物品が、断線検知用電線である上記5記載の物品。
13.物品が、圧着若しくは接続検知用の電線端子又は電線接続材料である上記5記載の物品。
14.物品が、異常発熱検知用の粘着テープである上記5記載の物品。
15.物品が、温度表示用ラベル又は包装材である上記5記載の物品。
本発明は、(イ)ロイコ色素、(ロ)顕色性物質、及び(ハ)変色温度調整剤を含んでなる可逆感温変色性組成物において、変色温度調整剤として、化1で示される化合物を用いることにより、優れたヒステリシス特性を有するものを得た点に特徴を有するものである。
本発明は、以下の知見に基づいて、なされたものである。
(1)可逆感温変色性
本件の可逆感温変色性は、図1によって、示すことができる。
図1において、横軸に温度、縦軸に呈色濃度が表されており、温度変化による呈色濃度の変化は矢印に沿って進行する。
最高の呈色濃度C2(以下、単に、「発色状態」と記す。)を示す温度範囲にある任意の温度T1にある場合に、これを昇温すると温度T3aに達した時点で呈色濃度が急激に低下しはじめ、温度T3bに達すると、最低の呈色濃度C1(以下、単に、「消色状態」と記す。)を示すようになる。
次に、この様に消色状態を示す温度範囲にある任意の温度T4にある本発明組成物を降温させていくと、上述した温度T3b及びT3aに達してもその消色状態にあることは変わらず、更に降温を続け、温度T2bに達した時点で呈色濃度が急激に上昇しはじめ、温度T2aに達すると発色状態C2へと戻る。
このような、可逆変色サイクルは、準可逆的変色現象と呼ばれることもあるが、一般的には、ヒステリシス変色現象として知られているものである。
尚、図1に対する上記説明においては、便宜上、温度を連続的に変化せしめる表現をとったが、相異なる適当な2つの温度点(熱又は冷熱を与える)を適用するだけで、同一の作用効果が発現される。
本発明の組成物では、この様に昇温もしくは降温の履歴状態の如何により、温度範囲T2b乃至T3a間における同じ温度において、2つの異なった呈色状態(即ち、発色状態と消色状態)が出現する。
具体的には、消色状態にある本発明組成物をT2b以下の冷熱を与えると発色状態となり、これは、T2a以下の温度範囲であれば発色状態が維持される。
又、発色状態にある本発明組成物に、T3a以上の熱を与えると消色状態となり、これは、T3b以上の温度範囲であれば、消色状態が維持される。
尚、T2bからT3aの2つの異なった呈色状態が示される温度幅がヒステリシス幅であり、ヒステリシス幅が大きいほど、変色前後の呈色状態の保持が容易となり、通常使用条件下(常温域)においては、見かけ上、不可逆的な挙動を示すようになる。
(2)反応の一般原則
化学反応を検討する場合、以下の一般原則に留意する必要がある。
1)原則1(平衡反応)
化学反応が平衡反応である場合、以下のル・シャトリエの原則(平衡移動の法則)が適用される。
「反応の条件(濃度、圧力、温度)を変化させると、化学平衡は、その変化した条件を打ち消す方向に平衡が移動する。」
2)原則2(反応相)
化学反応は、液相又は気相の場合は生起する。しかし、固相の場合には生起しない。
(3)本発明の変色機構
本発明の(イ)ロイコ色素、(ロ)顕色性物質、及び(ハ)変色温度調整剤を含んでなる可逆感温変色性組成物において、発色物質を発色体(イ・ロ)で表すと、本発明の変色機構は、以下の化2の反応式で表される。
Figure 2007332232

上記の反応における、発色(消色)反応とその発熱(吸熱)の関係は、以下のとおりである。

発色反応: (イ) + (ロ) → 発色体(イ・ロ) ・・・(2) (発熱反応)
消色反応: (イ) + (ロ) ← 発色体(イ・ロ) ・・・(3) (吸熱反応)
(原則1)
本発明の変色反応は、平衡反応であるから、以下の反応が生起する。
加熱すると、吸熱反応の消色反応(3)が進行して、消色する。
冷却すると、発熱反応の発色反応(2)が進行して、発色する。
(原則2)
本発明の変色反応は、液相において生起する。
上記の原則の成立を前提にすると、本発明の変色現象については、以下のことがいえる。
(a)加熱した場合:消色
変色温度調整剤の融点(T3a)までは、反応相は固相であるので、発色体(イ・ロ)は、発色したままであるが、融点以上の温度になると、反応相は液相を呈するので、吸熱反応である消色反応(3)が生起し、以下の消色ラインにより、消色する。

T1(任意の発色温度)→ T3a(消色開始温度:融点(液化開始点)) → T3b(消色終了温度:完全液化点) → T4(任意の消色温度)

(b)冷却した場合:発色
冷却によって、発熱反応である発色反応(2)が生起して、発色する。
この場合、発色点は、反応相の固化温度の低下にともない、低温側に移動し、発色は、反応相の液相が維持されている、T2b(発色開始温度:固化開始点)とT2a(発色終了温度:固化終了点)の間で生起するので、発色は、以下の発色ラインにより、発色する。

T4(任意の消色温度) → T2b(発色開始温度) → T2a(発色終了温度:固化終了点) → T1(任意の発色温度)

(C)ヒステリシス
本件の発色は、通常のように、消色ラインのT3a→T3bを逆にたどらないで、反応相の固化温度の低下にともない、発色点は低温側に移動するために、発色反応は、T2bとT2aの間で生起し、発色ラインのT2b→T2aをたどって、発色する。
その結果、特定の温度範囲においては、ヒステリシス現象を生起して、加熱(昇温)時と冷却(除温)時では、異なった色相となる。
本件のヒステリシス現象は、冷却(降温)時における、反応相の凝固点降下が原因となって生起する。
従って、反応相の融点降下は、特に、変色温度調整剤の特性(凝固点降下)の影響を受けると考えられるので、本件のヒステリシスは、該調整剤の特性により定まるものと推察し得る。
(3)以上の検討結果から、本発明では、変色温度調整剤が優れたヒステリシス特性を呈するか否かは、冷却(降温)時における、該調整剤の特性(凝固点降下)が重要であると考え、更に研究を重ねたところ、特定のフッ素含有基(CF3)芳香族アルコールの脂肪酸エステルには、優れたヒステリシス特性があることをつきとめ、本発明を完成した。
(4)本発明の可逆感温変色性組成物が優れたヒステリシスを呈する理由は、本発明の変色温度調整剤には、冷却(降温)時に凝固点が大幅に低下するという特性があること、該整剤には変色性成分と固溶体を形成する特性があること、又は、該両特性が複合的に作用すること等のために、反応相の固化温度が、大幅に低下したことによるものと考えられる。
何れにしても、本発明の優れた効果は、本発明の変色温度調整剤である、化1の有するフッ素含有基(CF3)とカルボン酸エステル基の相乗効果により、優れたヒステリシス特性が発揮されたものと推察される。
本発明の変色前後の呈色状態を保持できるヒステリシス幅は、40℃乃至100℃の範囲であり、更に、通常使用条件下(常温域)において、見かけ上、不可逆的な挙動を示すようになるには、T3aが40℃以上、好ましくは60℃以上であり、且つ、T2aが10℃以下、好ましくは−10℃以下である。
一般に、室内の日常環境温度は、0℃以下となることはまれであり、野外においても、−10℃以下になることは、寒冷地を除いてはまれである。
してみると、本発明のヒステリシス幅の広い感温変色性組成物は、日常環境温度では、見かけ上、不可逆な挙動を示すが、適切な熱又は冷熱を与えることにより、元の状態に戻ることができるため、実質的には、可逆的なものであるから、この様な特性を有する本発明の感温変色性組成物は、各種の用途、特に、繰り返して使用できるインジケータとして有用である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明は、(A)ロイコ色素、顕色性物質及び化1で示される化合物からなる変色温度調整剤からなる可逆感温変色性組成物、(B)可逆感温変色性組成物のマイクロカプセル、(C)可逆感温変色性組成物(マイクロカプセル化物)からなる材料(D)可逆感温変色性組成物(マイクロカプセル化物)からなる物品から構成されるものである。
上記の(A)〜(D)について、以下説明する。
(A)可逆感温変色性組成物
本可逆感温変色性組成物は、ロイコ色素、顕色性物質及び変色温度調整剤からなるものであるが、温度変化により広いヒステリシス幅を持って可逆的変色を呈するものであり、本感温変色性組成物の感温変色性は、ロイコ色素及び顕色性物質によってもたらされ、そのヒステリシス特性を伴う変色温度は、変色温度調整剤により調整することができる。
1.ロイコ色素
ロイコ色素は、電子供与性化合物からなるものであって、以下の顕色性物質と呈色反応を生起して発色する成分であり、本発明では必須の成分である。
ロイコ色素としては、感圧複写紙用色素、感熱記録紙用色素として通常知られているものや、その他の感熱変色性組成物を構成するものして従来公知のもの等何れも用いることができ、例えば、トリフェニルメタンフタリド系、フルオラン系、フェノチアジン系、インドリルフタリド系、ロイコオーラミン系、スピロピラン系、ローダミンラクタム系、トリフェニルメタン系、トリアゼン系、スピロフタランキサンテン系、ナフトラクタム系、アゾメチン系等が挙げられる。この様なロイコ色素の具体例としては、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジブトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−クロロ−6−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3′−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−ジエチルアミノ−7−フェニルアミノフルオラン、3,3−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチル)フェニル−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、2′−(2−クロロアニリノ)−6′−ジブチルアミノスピロ〔フタリド−3,9′−キサンテン〕等を挙げることができるが、勿論これ等に限定されるものではない。
本発明においては、これ等のロイコ色素を1種又は2種以上組み合わせて用いることができ、これにより発色状態の色彩を任意とすることができる。
2.顕色性物質
本顕色性物質は、電子受容性化合物からなるものであって、前記ロイコ色素を発色させる能力を有する成分であり、本発明では必須の成分である。
顕色性物質としては、感圧複写紙、感熱記録紙等の顕色性物質として通常知られている有機系顕色性物質や、その他の感熱変色性組成物を構成するものして従来公知のもの等何れも用いることができ、この様な顕色性物質の具体例としては、5−ブチルベンゾトリアゾール、ビスベンゾトリアゾール−5−メタン等の1,2,3−ベンゾトリアゾール類、フェノール、ノニルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、2,2′−ビフェノール、4,4′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、パラオキシ安息香酸エステル、没食子酸エステル等のフェノール類、p−フェニルフェノール−ホルマリン樹脂、p−ブチルフェノール−アセチレン樹脂等のフェノール樹脂オリゴマー類、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸類、安息香酸、没食子酸、サリチル酸、ナフトエ酸等の芳香族カルボン酸類、ベンジルアシッドホスフェート、メチルアシッドホスフェート、ジラウリルホスフェート等の酸性リン酸エステル類等を挙げることができ、更に、上記した各種の有機系顕色性物質の金属塩等も用いることができるが、勿論これ等に限定されるものではない。
本発明においては、これ等の顕色性物質を1種又は2種以上組み合わせて用いることにより、発色時の色彩濃度を自由に調節することができる。従ってその使用量は、所望される色彩濃度に応じて任意に選択すればよく、特に限定されるものではないが、通常前記したロイコ色素1重量部に対して、0.1〜100重量部程度の範囲内で選択するのが好適である。
3.変色温度調整剤
本変色温度調整剤は、前記ロイコ色素と顕色性物質の呈色においてヒステリシス特性をもたらす物質であり、本発明の中核をなすものである。
本発明に用いられる変色温度調整剤は、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールと、炭素数9〜19の飽和又は不飽和脂肪酸とから構成されるエステル化合物であり、下記の化合物で示されるものである。
Figure 2007332232
(式中、R1及びR2は、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を示す。アルキル基又はアルケニル基は分岐していてもよく、R1及びR2はそれぞれ異なる基でもよい。)
前記化合物としては、具体的には、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジカプレート、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレート、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステート、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジパルミエート、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジウンデカノエート、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジトリデカエート等が挙げられる。
本変色温度調整剤の使用量は、所望されるヒステリシス幅及び発色時の色彩濃度等に応じて適宜選択すればよく、特に限定されるものではないが、通常ロイコ色素1重量部に対して、1〜1000重量部程度の範囲内で使用するのが好ましい。
尚、本発明の組成物の諸特性を損わない範囲内であれば、この種の感温変色性組成物において従来公知の変色温度調整剤を組み合わせて用いることもできる。この様な変色温度調整剤としては、例えば、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類、アマイド類、アゾメチン類、脂肪酸類、炭化水素類等を挙げることができる。
(B)マイクロカプセル
本発明の可逆感温変色性組成物は、通常の染顔料類と同様にして、インキ、塗料、合成樹脂等に均一に分散させて用いることが可能であるが、独立した微小閉鎖系内に本発明の組成物を内包して用いることが好ましい。これは、感温変色性組成物の組成をマイクロカプセル内で同一に保つことができるため、特性や挙動の安定したものができ、又マイクロカプセル外部の他の化学物質の影響を受けにくくなり、更には感温変色性組成物が外部に漏れ出すのを防ぐことも可能となる。
この目的を達成するためには、従来公知の各種マイクロカプセル化方法を適用することができる。マイクロカプセル化方法としては、従来の方法、例えば、コアセルベーション法、界面重合法、insitu(インサイチュ)重合法、液中硬化被覆法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等を挙げることができる。但し、これ等に限定されることなく、又2種以上異なる方法を組み合わせて採用することもできる。
そして、マイクロカプセル壁膜物質としては、例えば、ポリ尿素壁膜を形成するための多価アミンとカルボニル化合物、ポリアミド壁膜を形成するための多塩基酸クロライドと多価アミン、ポリウレタン壁膜を形成するための多価イソシアネートとポリオール化合物、エポキシ樹脂壁膜を形成するためのエポキシ樹脂化合物と多価アミン、メラミン樹脂壁膜を形成するためのメラミン・ホルマリンプレポリマー、メチロールメラミンプレポリマー、メチル化メラミンプレポリマー、尿素樹脂壁膜を形成するための尿素・ホルマリンプレポリマー、フェノール樹脂壁膜を形成するためのフェノール樹脂プレポリマー、ビニル系壁膜を形成するための酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、塩化ビニル等の各種モノマー類、ゼラチン、アラビアガム、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができるが、これ等に限定されるものでなく、又2種以上のものを組み合わせて用いることもできる。更に、第一次マイクロカプセル壁膜を形成した後、再度、壁膜樹脂を被覆硬化して二重の壁膜とすることにより、マイクロカプセルの物理的強度が向上したり、マイクロカプセルの表面状態が変わることで分散性を変化させることもできる。
又、本発明の組成物の諸特性を損なわない範囲内であれば、耐光性向上剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素消去剤等をマイクロカプセル内に共存させることもできる。又、マイクロカプセルの粒子径は、0.1〜50μmの範囲がよく、好ましくは0.5〜30μmがよい。0.1μmより小さい場合は発色温度に乏しく、50μmより大きい場合はカプセル強度に劣る。
(C)材料
本可逆感温変色性組成物のマイクロカプセルは、各種インキ中、塗料中、合成樹脂中等に均一に分散させて用いることができる。
(水性の印刷インキ、コーティングインキ及び塗料)
各種水性インキとしては、水性分散された可逆感温変色性ヒステリシス組成物のマイクロカプセルを各種水性クリヤーバインダーに配合してスクリーン印刷インキ、グラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキ、インクジェット用インキ等の印刷インキとすることができる。又、各種水性クリヤーバインダーに配合してコンマコーター、リバースコーター、カーテンコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター等のコーティングインキとすることができる。又、各種水性クリヤーバインダーに配合してハンドスプレー、自動スプレー、静電塗装、刷毛塗り等の塗装用の塗料とすることができ、該インキをスプレー缶に充填して用いることもできる。
尚、各種水性クリヤーバインダーとしては、特に限定されるものではないが、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール等の水溶性糊料、ポリビニルピロリドン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、エチレンマレイン酸樹脂、メチルビニルエーテルマレイン酸樹脂、カゼイン等の水可溶性樹脂、或いは、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン・塩化ビニル樹脂等の合成樹脂エマルジョン又はディスパージョンを1種又は2種以上配合して用いることができるが、可逆感温変色性ヒステリシス組成物のマイクロカプセルを印刷又はコーティング、塗装できるものであれば特に限定されるものではない。
又、これ等の各種水性クリヤーバインダーには、増粘剤、界面活性剤、分散剤、レベリング剤、酸化防止剤、消泡剤、紫外線吸収剤、体質顔料、有機顔料、無機顔料、蛍光染料等を加えて各種水性インキとすることができるが、必ずしもこれ等に限定されるものではない。
又、これ等の印刷物、コーティング物又は塗装物の表面に、クリヤーバインダーをオーバーコート或いは透明なフィルムをラミネートすることで表面を保護することができる。
(油性の印刷インキ、コーティングインキ及び塗料)
各種油性インキとしては、可逆感温変色性ヒステリシス組成物をスプレードライ方法などによって乾燥させ、パウダー化した後、各種油性クリヤーバインダーに配合して、オフセットインキ、凸版インキ、グラビアインキ、スクリーンインキ、タンポインキ、インクジェットインキ等とすることができる。
又、油性クリヤーバインダーに配合して、コンマコーター、リバースコーター、カーテンコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター等のコーティングインキとすることができる。
又、油性クリヤーバインダーに配合してハンドスプレー、自動スプレー、静電塗装、刷毛塗り等の塗装用の塗料とすることができ、該インキをスプレー缶に充填して用いることもできる。
又、各種油性クリヤーバインダーとしては、特に限定されるものではないが、酸化重合型樹脂、アルキッド樹脂、紫外線硬化型樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、エポキシ変性アクリル酸エステル、ポリエステル変性アクリル酸エステル、ウレタン変性アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、オイルフリーポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、メチロールメラミン樹脂、メチル化メチロールメラミン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エチレンポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、フッ素樹脂等を用いることができるが、可逆感温変色性ヒステリシス組成物を印刷、コーティング又は塗装できるものであれば特に限定されるものではない。
又、これ等の各種油性クリヤーバインダーには、可塑剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、溶剤、消泡剤、レベリング剤、体質顔料、有機顔料、無機顔料、蛍光染料等を加えてインキ又は塗料とすることができるが、必ずしも、これ等に限定されるものではない。
又、パウダー化した可逆感温変色性ヒステリシス組成物と帯電剤などを加えて、静電方式のレーザープリンターやコピー機用のインキやトナーインキとすることもできる。
又、これ等の印刷物、コーティング物又は塗装物の表面に、クリヤーバインダーをオーバーコート或いは透明なフィルムをラミネートすることで表面を保護することができる。
(筆記具用インキ)
各種筆記具用インキとしては、無色のボールペンインキ、筆ペンインキ、フェルトペンインキ、マジックペンインキなどに水性分散されたもしくはパウダー化された可逆感温変色性ヒステリシス組成物を配合して得ることができる。
(マスターバッチ、カラーペレット)
マスターバッチ及びカラーペレットとしては、可逆感温変色性ヒステリシス組成物をスプレードライ方法などの方法により乾燥させ、パウダーとした後、該組成物を熱可塑性樹脂、Wax、分散剤、滑剤などと共に加熱混練し、高濃度のペレット化したマスターバッチとすることができる。
尚、マスターバッチとしては、塩化ビニル樹脂と可塑剤の混合物に感温変色性ヒステリシス組成物を配合しコンクゾルタイプのマスターバッチ、或いは、それらを加熱溶融してペレットタイプのマスターバッチとすることもできる。
又、熱可塑性樹脂と分散剤、滑剤などと共に加熱混練してカラーペレットとすることもできる。
得られたマスターバッチは、ナチュラルの熱可塑性樹脂と混合して、カラーペレットはそのままの状態で射出、ブロー又は押し出し成型することで、所望の形状の各種成型物が得られる。
用いる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレンブタジエン樹脂、スチレンブタジエンアクリロニトリル樹脂、アクリルスチレン樹脂、エチレンアクリル樹脂、スチレンイソプレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられるが、必ずしもこれ等に限定されるものではない。
又、これ等のマスターバッチ、カラーペレットには必要に応じて、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、体質顔料、有機顔料、無機顔料、染料などを添加することができる。
(ゾルペースト、その他の成型)
パウダー化された可逆感温変色性ヒステリシス組成物をエポキシ樹脂とアミン化合物、或いは、不飽和ポリエステル樹脂と過酸化物に配合して注型成型することができる。又、シリコーン樹脂に配合して、注型成型することでゴム状の成型物や粘土とすることもできる。又、小麦粉粘土に配合して手芸用の成型物を得ることができる。又、塩化ビニル樹脂と可塑剤からなるゾルペーストに配合してスラッシュ成型、ローテーション成型などを行うことができる。
(D)物品
本可逆感温変色性ヒステリシス組成物を用いた物品としては、例えば、各種印刷物、各種コーティング物、各種塗工物、各種成形品、衣料品、装飾品、寝具品、インテリア用品、玩具、学習教材、筆記具、文房具、食品容器その他日常雑貨類等が挙げられ、優れたヒステリシス特性の可逆感温変色性が示されることから、嗜好性、装飾性、意外性等が付与された付加価値の高いユニークな製品を得ることができる。
又、各種のラベル類、インジケータ類、偽造防止用材等としても利用することができ、例えば、食品類の過冷却状態や過熱状態の検知、自動車部品の加熱、異常発熱の検知、電線や電気器具の過電流や過電圧による異常発熱の検知等を目的として各種の危険防止用資材や警告表示用資材として用いられるとともに、各種のIDカード、プリペイドカード、キャッシュカード、磁気カード、切手、紙幣、有価証券、変造防止シール等に適用することにより、偽造防止用資材や偽造検知用資材として利用することができる。
又、情報記録紙又はフィルム等としても利用することができ、サーマルヘッドで印字可能なリライト性を有する記録材料を得ることができる。
次いで、本発明の可逆感温変色性組成物について、更に詳しい用途の具体例を以下に示すが、本発明の用途はこれ等に限定されるものではない。(尚、以下の記載において「組成物」という表現は、特に断りのない限り、マイクロカプセルに内包された組成物を含む。)
(1)紙又はフィルム等からなる基体に、当該組成物を含むコーティングインキで、エアーナイフコート、バーコート方式などにより全面コーティングし、リライト性を有する情報記録用紙が得られる。得られた情報記録用紙は、コーティング物が発色状態の当該組成物であれば、サーマルヘッドでネガ画像を印字することができ、その後、用紙を冷却することで消去が可能となり、この記録は何度も繰り返し行うことのできるものである。
一方、コーティング物が消色状態の当該組成物である場合、冷ペン方式の印字機にてポジ画像を印字することができ、その後、用紙を加熱することで消去することが可能となり、この記録は何度も繰り返し行うことのできるものである。
(2)当該組成物を含む印刷インキを用いて、カード類、紙幣、書類などにスクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷方式で印刷することで、偽造防止や偽造感知を施すことができる。
(3)透明なフィルム基材の裏面に粘着加工が施されたラベル用基材の表面に、当該組成物を含む印刷インキで、モザイク模様をスクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷方式で印刷することで、情報を保護することが可能な目隠しラベルが得られる。
尚、模様はモザイクに限らず、情報を隠せる形ならば全面ベタや図形、文字等でも良く、情報の上に直接印刷しても良い。
例えば、ハガキの差出人の個人情報上に、該目隠しラベルを貼り付け投函することで、個人情報の漏洩を防止することができる。又、受取人は、ハガキを加熱することで、ラベルを剥がしたりすることなく、情報を読み取ることができる。
(4)当該組成物を含む塗料を電気配線のための結束用ネジ部材(ネジ、ボルト、ナット、ワッシャ等)に、スプレー塗装又は刷毛等により塗装することで、過電流、過電圧による発熱箇所を視認検知するためのインジケータとして利用することができる。
例えば、屋内配線の配電盤内の結束ネジの頭部に当該組成物を含む塗料を塗装したものは、結束時のネジの緩みにより起こる過電流による発熱箇所を簡単に発見でき、しかも、その視認が、修理時に通電を止めた後においても、視認することが可能なものである。
(5)当該組成物を含む射出成型用マスターバッチを、ナチュラルの熱可塑性樹脂と混合して、射出成型又は押し出し成型することで、電線(絶縁電線、ケーブル、コード等)を得ることができる。
例えば、PE樹脂中に当該組成物を配合して得たカラーペレットを用いて、銅線上に被覆押し出し成型することで、過電流、過電圧により起こる発熱をインジケートする機能を持った電線が得られる。
(6)電気配線のための電線端子(クリンプ、活線端子、銅管圧縮端子等)又は電線接続材料(プラグ、ソケット、スリーブ、コネクター、クランプ等)に、当該組成物を含む塗料をスプレー塗装又は刷毛等により塗装することで、過電流、過電圧による発熱箇所を視認検知するためのインジケータとして利用することができる。
例えば、自動車配線の際の電線接続に用いる平型端子に、当該組成物を含む塗料を塗装したものは、電線接続時の圧着不良より起こる過電流による発熱箇所を簡単に発見でき、しかも、その視認が補修時に通電を止めた後においても、視認することが可能なものである。
又、当該組成物を含む樹脂を用いて、電線端子、電線接続材料、及びこれらの保護材(カバー)を成型することで、インジケータ機能を持つたものが得ることができる。
例えば、当該組成物を含むABSマスターバッチとナチュラルのABS樹脂を混合してOAタップを射出成型することで、接続不良により起こる過電流の発熱を視認発見することの可能なインジケータ機能を有するOAタップが得られる。
(7)当該組成物と塩化ビニル及び可塑剤からなるコンパウンドよりフィルムを作成して、該フィルムの片面に粘着剤を塗工し、異常発熱をインジケートするための粘着テープを得ることができる。
例えば、粘着テープを電線の結束部分の絶縁テープとして用いた場合には、結束不良による異常発熱が簡単に視認することができる。
(8)紙又はフィルム等からなる基体シートの裏面が粘着加工されたラベル用原紙、紙、又はフィルム等からなる包装材に、当該組成物を含む印刷インキで、オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷などの印刷方法により印刷して、温度検知用ラベル、温度検知用包装材を得ることができる。
本発明の感温変色性組成物は、ヒステリシス幅が広いので、日常環境温度では、見かけ上、不可逆な挙動を示すが、適切な熱又は冷熱を与えることにより元の状態に戻ることができるため、可逆的なものであり、この様な特性は、繰り返して使用できる。
このため、本発明の可逆感温変色性組成物は、各種の用途に利用可能であり、特にインジケータとして有用である。
以下、実施例等を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれ等のものに限定されない。
以下の実施例等において「部」、「%」とあるのは、特に断りのない限り、「重量部」、「重量%」を意味する。
(実施例1)
<感温変色性組成物の調整>
ロイコ色素として、6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1(3H)−イソベンゾフラノン(C.V.L.)1部、及び顕色性物質として、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)2部を、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレート24部と共に加熱溶融して、均質な組成物27部を得た。
得られた組成物は、温度変化によりヒステリシス特性を伴って可逆変色性を示し、発色状態においては濃厚な青色を呈し、消色状態においては無色となるものであった。
<感温変色性マイクロカプセルの形成>
上記で得た可逆感温変色性組成物27部の均一な熱溶液を、95℃の保護コロイド剤として、NaOHにてpH4に調整溶解させたメチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合樹脂(GANTREZAN−179:GAF CHEMICALS社製)水溶液400部中に投入し、加熱撹拌して直径約3μmの油滴状に分散させ、次いでカプセル膜剤として、50%メチロールメラミン水溶液20部を徐々に投入し、引き続き1時間反応させた。
<プリント布の作成>
上記で得られた感温変色性マイクロカプセル溶液20部に、水溶性固着剤として、マツミンバインダーS(アクリル酸エステルエマルジョンを含むクリヤーバインダー:(株)松井色素化学工業所製)80部を混合し感温変色性インキを得た。
次いで、得られた感温変色性インキを、80メッシュのスクリーン版を用いて、綿ニット上にプリント、乾燥して感温変色性のプリント布を得た。
得られたプリント布は、温度変化によりヒステリシス特性を伴って可逆変色性を示し、ヒステリシス幅は70℃、完全発色温度(T2a)は−40℃、発色保持温度(T3a)は50℃、完全消色温度(T3b)は67℃、消色保持温度(T2b)は−20℃であり、発色状態においては濃厚な青色を呈し、消色状態においては無色となるものであった。
(実施例2)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(実施例3)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジカプレートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(実施例4)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジウンデカノエートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(実施例5)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジトリデカノエートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(実施例6)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジパルミテートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(比較例1)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−メチレンビスフェノールジラウレートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た
(比較例2)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−(イソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(比較例3)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−スルホニルジフェノールジパルミテートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(比較例4)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−(シクロヘキシリデン)ビスフェノールジパルミテートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(比較例5)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、4,4’−オキシビスフェノールジラウレートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(比較例6)
実施例1において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジラウレートに代えて、オクチルステアレートを用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性のプリント布を得た。
(実施例7)マイクロカプセル
<感温変色性組成物の調整>
実施例1のロイコ色素に代えて、3−ジブチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン1部を用いることを除き、他は全て実施例1と同様にして、感温変色性組成物を得た。
得られた組成物は、温度変化によりヒステリシス特性を伴って可逆変色性を示し、発色状態においては濃厚な赤色を呈し、消色状態においては無色となるものであった。
<感温変色性マイクロカプセルの形成>
実施例1と同様な操作により感温変色性マイクロカプセルを形成させた。
<感温変色性マイクロカプセルパウダーの作成>
上記で得た感温変色性マイクロカプセル溶液を冷却後、スプレードライ機を用いて乾燥することにより、直径約3μmのパウダー状の感温変色性マイクロカプセルを約30部得た。
得られた感温変色性マイクロカプセルのヒステリシス特性は、実施例1と同様のものであり、発色状態においては濃厚な赤色を呈し、消色状態においては無色となるものであった。
(実施例8)マイクロカプセル
(感温変色性組成物の調整)
実施例2において、ロイコ色素として6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1(3H)−イソベンゾフラノンに代えて、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン1部を用いることを除き、他は全て実施例2と同様にして感温変色性組成物を得た。
得られた組成物は、温度変化によりヒステリシス特性を伴って可逆変色性を示し、発色状態においては濃厚な黒色を呈し、消色状態においては無色となるものであった。
<感温変色性マイクロカプセルの形成>
上記で得た可逆感温変色性組成物27部及びエポキシ樹脂(JER828:ジャパンエポキシレジン(株)製)6部の均一な熱溶液を、95℃の保護コロイド剤として、NaOHにて中和溶解させたメチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合樹脂(GANTREZAN−179:GAFCHEMICALS社製)水溶液400部中に投入し、加熱撹拌して直径約3μmの油滴状に分散させ、次いでアミン系硬化剤(エピキュアU:油化シエルエポキシ(株)製)3部を投入し、引き続き4時間反応させた。
<感温変色性マイクロカプセルパウダーの作成>
上記で得た感温変色性マイクロカプセル溶液を冷却後、酸を添加することにより保護コロイド剤の機能を低下させ、濾別、水洗、スプレードライ機を用いて乾燥することにより、直径約3μmのパウダー状の感温変色性マイクロカプセルを約30部得た。
得られた感温変色性マイクロカプセルのヒステリシス特性は、実施例2と同様のものであり、発色状態においては黒色を呈し、消色状態においては無色となるものであった。
(実施例9)マイクロカプセル
<感温変色性組成物の調整>
実施例7において、顕色性物質として、ビスフェノールAに代えて、4,4′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール2部を用いることを除き、他は全て実施例7と同様にして、感温変色性組成物を得た。
得られた組成物は、温度変化によりヒステリシス特性を伴って可逆変色性を示し、発色状態においては濃厚な赤色を呈し、消色状態においては無色となるものであった。
く感温変色性マイクロカプセルの形成>
実施例1と同様な操作により、感温変色性マイクロカプセルを形成させた。
次に、得られた感温変色性マイクロカプセル溶液に酸を添加することにより保護コロイド剤の機能を低下させ、フィルタープレスにて濾過し、含水率40%の感温変色性マイクロカプセルを67部得た。これに、アニオン系界面活性剤(“デモールN”花王(株)
製)5部を含む水溶液400部を加えた後、95℃に加熱撹拌しながら、カプセル膜剤として、50%メチロールメラミン水溶液20部を徐々に投入し、引き続き1時間反応させた。
<感温変色性マイクロカプセルパウダーの作成>
上記で得た感温変色性マイクロカプセル溶液を冷却後、スプレードライ機を用いて乾燥することにより、直径約3μmのパウダー状の感温変色性マイクロカプセルを約35部得た。
得られた感温変色性マイクロカプセルは、壁膜が二重のメラミン樹脂で被覆されたものであり、1重のものに比べて、物理的強度に優れるものであった。
得られた感温変色性マイクロカプセルのヒステリシス特性は、実施例1と同様のものであり、発色状態においては赤色を呈し、消色状態においては無色となるものであった。
(実施例10)Tシャツ(温度模様性)
実施例2で得られた感温変色性インキを、80メッシュのスクリーン版を用いて、白地のTシャツ上に正方形のベタ柄でプリント、乾燥して感温変色性のTシャツを得た。
得られたTシャツは、全面白色を呈するものであったが、庫内温度−18℃以下の冷凍庫内にしばらく放置すると、当該印捺部のみ鮮明な青色を呈するものとなった。この印捺部に、絵柄や文字をアイロン又は電気ゴテ等の加熱媒体を用いて描くと、体温や室温(25℃)では、消失しない白色の絵柄や文字を書き込むことができた。この絵柄や文字は、再び冷凍庫内に放置すると、ただちに消失し、元の青色の像を得ることができた。又、ドライヤーで加熱することにより、白色のTシャツとすることもできた。
この様な絵柄や文字の書き込みと消去は、何回も繰り返すことができ、自分で好きな絵柄や文字が書き込める非常にユニークなTシャツを得ることができた。
(実施例11)感温変色性情報記録紙
実施例8で得られた感温変色性マイクロカプセルパウダー10部を、10%ポリビニルアルコール水溶液50部中に均一に分散させた後、厚さ約80μmの記録用上質紙上に、塗布量20g/mなる様にパーコーターにて塗布した。その後、60℃の温度で乾燥させ、室温(25℃)にて白色を呈する感温変色性記録紙を得た。
得られた記録紙上に、冷ペン(ペン先温度−20℃)にて、黒字の「A」という文字を書き、50℃の乾燥器内にて1ケ月放置したところ、1ケ月後においてもこの文字は変化がなかった。
一方、得られた文字に、温風(80℃)をあてたところ、すぐに文字は消失し、白地の記録紙に戻った。この様な記録の保持と消去は何度も繰り返すことができた。
又、上記の記録紙を、庫内温度−18℃の冷凍庫中に保管しておき、室温(25℃)の部屋に取り出したところ、該記録紙は、全面濃厚な黒色を呈するものとなった。該記録紙をサーマルプリンターにセットし、サーマルヘッドの加熱にて印字したところ、黒色の記録紙上に白色の文字が印字された。この文字は、室温にて1ケ月間放置しても。印字されたままであった。
次に、この印字した記録紙を、再び冷凍庫中に放置し、取り出したところ、元通りの黒色記録紙に戻った。この様な記録の保持と消去は、何度も繰り返すことができた。
この様に、得られた記録紙は、ポジ像タイプの記録紙とネガ像タイプの記録紙の双方の機能を発現させることが可能で、温度変化による記録と消去を何度も繰り返すことができ、通常の使用温度条件下においては、半永久的な記録保持が可能なものであった。
(比較例7)記録紙
実施例8において、変色温度調整剤として、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステートに代えて、p−クロロ安息香酸セチルを24部を用いることを除き、他は全て実施例8と同様にして、感温変色性マイクロカプセルパウダーを得た。
得られた感温変色性マイクロカプセルは、温度変化によりヒステリシス特性を伴って可逆変色性を示すが、ヒステリシス幅が23℃と狭いものであり、完全発色温度(T2a)は−5℃、発色保持温度(T3a)は30℃、完全消色温度(T3b)は40℃、消色保持温度(T2b)は7℃であり、発色状態においては黒色を呈し、消色状態においては無色となるものであった。
得られた感温変色性マイクロカプセルを、実施例11における感温変色性マイクロカプセルに代えて用いる以外は、全て実施例11と同様にして、室温(25℃)にて白色を呈する感温変色性記録紙を得た。
得られた感温変色性記録紙は実施例11と同様に、冷ペンによる記入と温風による消去は何度でも繰り返すことができたが、40℃の乾燥器内に放置したところ、文字が消去されてしまい、記録の保持ができないものであった。
又、サーマルヘッドの加熱での印字と冷蔵での消去についても実施例11と同様に何度でも繰り返すことができたが、40℃での記録の保持はできないものであった。
この様に、従来のヒステリシス特性を有する可逆感温変色性組成物は、ヒステリシス幅の狭さと消色温度の低さから記録の保持ができず、通常使用条件下(常温域)において見かけ上不可逆な挙動を示さないものであった。
(実施例12)偽造防止印刷物
実施例9で得られた感温変色性マイクロカプセルパウダー35部を、カヤラッドR−381(紫外線硬化型インキ:日本化薬(株)製)60部、N−ビニルピロリドン5部を攪拌機を用いて混練した後、ロールミルにて分散し、ドライオフセットインキとした。
得られたドライオフセットインキを、枝葉ドライオフセット印刷機を用いて、紙上に円形の網目模様を印刷した。
この印刷物は、通常使用条件下では赤色に発色しているが、70℃以上の熱を加えると白色となることから、偽造防止或いは偽造感知の機能が得られた。
(実施例13)目隠しラベル
実施例8で得られた感温変色性マイクロカプセルパウダーを、−20℃に冷却して黒色に発色させ、10部をクロミカラーUVスクリーンクリヤー(紫外線硬化型インキ:(株)松井色素化学工業所製)50部と共に混合し、感温変色性紫外線硬化型スクリーンインキを得た。
得られたインキを用いて、無色透明25μmのポリエステルフィルム製の粘着ラベル上に、モザイク模様をスクリーン印刷し、情報目隠しラベルを得た。
次いで 、得られた情報目隠しラベルを、情報を書き込んだハガキに貼り付けることで情報を隠蔽した。隠蔽した情報は、ハガキごと80℃に加熱することで、目隠しラベルのモザイク模様が消え、読み取ることができた。
(実施例14)インジケータ(締度検知)
実施例8で得られた感温変色性マイクロカプセルパウダーを、−20℃に冷却して黒色に発色させ、10部をクロミカラーUVスクリーンクリヤー(紫外線硬化型インキ:(株)松井色素化学工業所製)50部、トルエン40部、シムラーファーストイエロー4181(黄色有機顔料:大日本インキ化学工業(株)製)0.1部と共に混合し、感温変色性紫外線硬化型塗料を得た。
次いで、得られた塗料を、金属ネジの頭部にスプレー塗装し、常温で1時間放置した後、メタルハライドランプにより120W/cm、5m/min、340mj/cmの条件で紫外線硬化して、頭部に過電流による発熱を視認するためのインジケータ機能を持った、電気配線の締め付けのための結束用金属ネジを得た。
得られた金属ネジを用いて電気配線を行い、金属ネジの締め付けの緩い場合と、確実に締め付けられ結束された場合で過電流による結束部分の発熱試験を行ったところ、確実に締め付けられた金属ネジは発熱がなく色変化を起こさなかったが、金属ネジの締め付けが緩いものは75℃以上に発熱して金属ネジ頭部が黒色から黄色に変色し、安易に電気配線の結束ネジの締め付け不良での過電流による異常発熱箇所を視認、発見することができた。
そして、黄色に変色した部分は、通電をやめ異常発熱が収まった後も黄色のままであり、異常箇所の特定が通電を停止した後でも容易であった。
又、締め付け不良箇所の金属ネジを再度締め付け、冷媒スプレーで冷却して黒色に戻すことにより、ネジを取り替えることなく再度インジケータ機能が有効なネジとして利用できることがわかった。
(比較例8)
実施例8において、変色温度調整剤として、4、4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノールジミリステートに代えて、ベヘニルアルコールを24部を用いることを除き、他は全て実施例8と同様にして、感温変色性マイクロカプセルパウダーを得た。
得られた感温変色性マイクロカプセルは、ヒステリシス特性を持たず、54℃未満で黒色に発色し、65℃以上で消色状態となり、無色となるものであった。
得られた感温変色性マイクロカプセルを、実施例14における感温変色性マイクロカプセルに代えて用いる以外は、全て実施例14と同様にして、金属ネジを得た。
次いで、得られた金属ネジを、実施例14と同様の操作で、結束部分の発熱試験を行ったところ、異常発熱箇所は、金属ネジ頭部が黒色から黄色に変色し、安易に異常箇所を視認できた。
しかし、通電をやめ異常発熱が収まった後は、ネジ頭部の黄色が再び黒色に戻ってしまい、通電を停止した後の異常箇所の特定が困難なものであった。
(実施例15)インジケータ(断線検知)
実施例8で得られた感温変色性マイクロカプセルパウダー2部を、ゼスト1000Z(塩化ビニル樹脂:新第一塩ビ(株)製)50部、DINP50部、ソルゲン30(分散剤:第一工業製薬(株)製)1部、TS−101(安定剤:君島化学(株)製)1部、ファーストゲンスーパーマゼンタRTS(赤色顔料:大日本インキ化学工業(株)製)0.1部を、ヘンシェルミキサーで混合した後、押し出し機にて溶融混合して、ペレットとした。
次に、得られた感温変色性ペレットを、押し出し機にて銅線に被覆して電線を得た。
得られた電線を−20℃に冷却して黒色に発色させ、過電流による発熱をインジケートできる電線を得た。
次いで、得られた電線を用いて、過電流による発熱異常の試験を実施したところ、過電流による異常発熱が発生した断線箇所では、電線が黒色から赤色に変色し、安易に、異常箇所を視認して発見することができた。
又、変色箇所は、修理するため通電を停止した後においても黒色に戻ることがなく、異常箇所の特定が、通電を停止した後でも容易であった。
(実施例16)インジケータ(接続検知)
実施例8で得られた感温変色性マイクロカプセルパウダーを、−20℃に冷却して黒色に発色させ、10部をクロミカラーUVスクリーンクリヤー(紫外線硬化型インキ:(株)松井色素化学工業所製)50部、トルエン40部、シムラーファーストイエロー4181(黄色有機顔料:大日本インキ化学工業(株)製)0.1部と共に混合し、感温変色性紫外線硬化型塗料を得た。
次いで、得られた塗料を、電源プラグの表面全体にスプレー塗装し、常温で1時間放置した後、メタルハライドランプにより120W/cm、5m/min、340mj/cmの条件で紫外線硬化して、過電流による発熱を視認するためのインジケータ機能を持った、電線接続材料である電源プラグを得た。
得られた電源プラグを用いてソケットと接続を行い、接続の緩い場合と、確実に接続された場合で、過電流による接続部分の発熱試験を行ったところ、確実に締め付けられた電源プラグは発熱がなく色変化を起こさなかったが、接続の緩いものは75℃以上に発熱して電源プラグが黒色から黄色に変色し、安易に電線接続の不良での過電流による異常発熱箇所を視認、発見することができた。
そして、黄色に変色した部分は、通電をやめ異常発熱が収まった後も黄色のままであり、異常箇所の特定が、通電を停止した後でも容易であった。
(実施例17)インジケータ(粘着テープ)
実施例8で得られた感温変色性マイクロカプセルパウダーを、ゼスト700G(塩化ビニル樹脂、新第一塩ビ(株)製)100部、DINP50部、TS−101(安定剤:君島化学(株)製)2部、ファーストゲンスーパーマゼンタRTS(赤色顔料:大日本インキ化学工業(株)製)5部、ヘンシェルミキサーで混合した後、カレンダー押し出し機にて200μmの感温変色性フィルムとした。
得られた感温変色性フィルムの片面に、AS−6800(粘着剤:一方社油脂工業(株)製)50部、B−45(架橋剤:一方社油脂工業(株)製)1.4部、酢酸エチル50部の混合物をパーコーダーにより塗布し、ロール状にすることで、感温変色性粘着テープを得た。得られた感温変色性粘着テープを、電線の接続部分に巻き付けることで、異常発熱のインジケーターとすることができた。
(実施例18)インジケータ(温度感知ラベル)
実施例9で得られた感温変色性マイクロカプセルパウダー20部を、バイロン300(飽和ポリエステル樹脂:(株)東洋紡製)25部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55部、TSE350(シリコーン系消泡剤:東芝シリコーン(株)製)1部にて、スクリーンインキとした。
得られたスクリーンインキを用いて、白色の25μmのポリエステルフィルム製の粘着シール上に、「−50℃冷凍済」の文字を印刷し、該印刷面に、透明な25μmのポリエステルフィルムを粘着にてラミネートした。
次いで、得られた感温変色性粘着シールを、食品が内填されたポリエチレン製の包装材に貼り付け、庫内温度が−50℃の瞬間冷凍庫内に入れたところ、貼り付けたシールに「−50℃冷凍済」の赤字が浮き出て、確実に−50℃で冷凍されたことが安易に視認することができた。
(実施例19)インジケータ(温度感知包装材)
不変色性インキを用いて、白色の25μmのポリエステルフィルム製の包装材上に、赤色切り抜き文字で「加熱調理済」を印刷し、次に、切り抜き部分が隠れるように実施例18で得られた感温変色性スクリーンインキを印刷し、該印刷面に、透明な25μmのポリエステルフィルムを粘着にてラミネートした。得られた感温変色性包装材を−50℃に冷却して発色させ、一見すると全面赤色のラベルとした。
次いで、得られた感温変色性包装材に、食品を入れ、電子レンジで2分間加熱したところ、貼り付けたシールに「加熱調理済」の白文字が浮き出て、加熱調理されたことが容易に視認することができた。
以上の実施例1〜9又は比較例1〜9で得られたプリント布の図1における変色サイクルの各温度を、以下の表1又は表2に示す。
Figure 2007332232
Figure 2007332232
本発明の、感温変色性組成物は、ヒステリシス幅が広いので、日常環境温度では、見かけ上、不可逆な挙動を示すが、適切な熱又は冷熱を与えることにより元の状態に戻ることができるので、実質的には可逆的なものであり、この様に特性は、繰り返して使用できるため、各種に用途に利用可能であるが、インジケータとして特に有用である。
本発明組成物の温度変化による呈色濃度変化のヒステリシス特性を示すグラフ。
符号の説明
C1:消色濃度
C2:発色濃度
T1:任意の発色温度
T2a:発色終了温度(固化終了点)
T2b:発色開始温度
T3a:消色開始温度(融点:液化開始点)
T3b:消色終了温度
T4:任意の消色温度

Claims (15)

  1. (イ)ロイコ色素、(ロ)顕色性物質、及び(ハ)変色温度調整剤を含んでなる可逆感温変色性組成物において、(ハ)変色温度調整剤が化1で示される化合物であることを特徴とする可逆感温変色性ヒステリシス組成物。
    Figure 2007332232
    (式中のR1及びR2は、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を示す。)
  2. 可逆感温変色性ヒステリシス組成物が、マイクロカプセルに内包されてなる請求項1記載の可逆感温変色性ヒステリシス組成物。
  3. 可逆感温変色性組成物が、ヒステリシス幅が40℃乃至100℃の範囲のものである請求項1又は2記載の可逆感温変色性ヒステリシス組成物。
  4. 請求項1、2又は3記載の可逆感温変色性ヒステリシス組成物を用いてなるインキ、塗料、成型用マスターバッチ、カラーペレット又はゾルペーストである可逆感温変色性ヒステリシス材料。
  5. 請求項1、2又は3記載の可逆感温変色性ヒステリシス組成物又は請求項4記載の可逆感温変色性ヒステリシス材料を用いてなる物品。
  6. 物品が、インジケータである請求項5記載の物品。
  7. 物品が、感温変色模様性衣料品である請求項5記載の物品。
  8. 物品が、感温変色性情報記録紙である請求項5記載の物品。
  9. 物品が、偽造防止を目的とする印刷物である請求項5記載の物品。
  10. 物品が、情報漏洩防止を目的とする目隠し印刷又は目隠しラベルである請求項5記載の物品。
  11. 物品が、締度検知用ネジ部材である請求項5記載の物品。
  12. 物品が、断線検知用電線である請求項5記載の物品。
  13. 物品が、圧着若しくは接続検知用の電線端子又は電線接続材料である請求項5記載の物品。
  14. 物品が、異常発熱検知用の粘着テープである請求項5記載の物品。
  15. 物品が、温度表示用ラベル又は包装材である請求項5記載の物品。







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