JP2007331849A - エレベータの非常通話装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、外部のオペレータと正常に通話できない場合の乗客の不安をより確実に和らげることができるエレベータの非常通話装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】監視センター制御手段20は、オペレータの操作による操作装置17からの操作信号に応じて、監視センター記憶手段22から単発的な情報であるメッセージコード22aを取得し、該メッセージコード22aをインターホン制御手段11に送信する。インターホン制御手段11は、監視センター制御手段22からのメッセージコード22aに対応した対応状況メッセージをインターホン記憶手段13から取得するとともに、通話不可能な通信状態を検出した際に、該対応状況メッセージをインターホン通話手段5から報知する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えばエレベータのかご内に閉じこめられた場合等に、乗客が監視センターのオペレータと通話するためのエレベータの非常通話装置に関するものである。
従来のエレベータのインターホン装置では、かご内に閉じこめられた乗客が呼出スイッチを操作しても管理人の応答が無い場合に、呼出スイッチを必要以上に操作することを防ぐために、呼出スイッチの操作に応じてブザーが正常に動作したことを検出した場合に、「ただいま管理人を呼び出し中です。しばらくお待ち下さい。」等のメッセージを発する(例えば、特許文献1参照)。そして、管理人の応答が所定時間無い場合には、監視センターに回線が接続され、乗客が監視センターのオペレータと通話できるようになる。しかしながら、通信状態によっては音声データの送受信が難しくなり、通話不可能になることもある。
また、従来の通話システムの通話補助装置では、回線網(インターネット)を介して行われる電話通信において、通話品質が低下しメッセージ伝達性能が悪化した場合に、完全に通話不可能な状態になることを防ぐために、リアルタイムでの通話を中断するとともに、音声メッセージを非リアルタイムのプロトコルに変換して相手側に転送する(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−267528号公報 特開2000−253150号公報
上記のような従来のエレベータのインターホン装置では、通信状態によっては通話不可能な状態になることがあり、外部の対応状況の変化が分からず、乗客が不安になるという問題があった。
また、上記のような従来の通話システムの通話補助装置では、音声メッセージそのものを非リアルタイムのプロトコルに変換して相手側に転送するので、転送するデータ量が大きくなってしまう。従って、転送エラーが起こる可能性が高くなることで、音声メッセージが報知されるまでの時間が長くなってしまい、乗客に不安を与えるという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、外部のオペレータと正常に通話できない場合の乗客の不安をより確実に和らげることができるエレベータの非常通話装置を提供することである。
この発明に係るエレベータの非常通話装置は、かご内に配置され、乗客が監視センターのオペレータと通話するためのインターホン通話手段と、回線網を介して監視センターに接続され、連続的な音声情報の送受信である通話通信を監視センターとの間で行うインターホン制御手段と、監視センターの対応状況を示す複数の対応状況メッセージを記憶しているインターホン記憶手段とを有するインターホン機器群、及びオペレータが通話に用いる監視センター通話手段と、回線網を介してインターホン制御手段に接続され、インターホン制御手段との間で通話通信を行う監視センター制御手段と、各対応状況メッセージにそれぞれ対応しており、単発的な情報である複数のメッセージコードを記憶している監視センター記憶手段と、オペレータによって操作される監視センター操作手段とを有する監視センター機器群を備え、監視センター制御手段は、オペレータの操作による監視センター操作手段からの操作信号に応じて、監視センター記憶手段からメッセージコードを取得するとともに、該メッセージコードをインターホン制御手段に対して送信し、インターホン制御手段は、通話不可能な通信状態を検出した場合、監視センター制御手段からのメッセージコードに対応した対応状況メッセージをインターホン記憶手段から取得するとともに、該対応状況メッセージをインターホン通話手段から報知する。
この発明のエレベータの非常通話装置によれば、監視センター制御手段は、オペレータの操作による監視センター操作手段からの操作信号に応じて、監視センター記憶手段からメッセージコードを取得するとともに、該メッセージコードをインターホン制御手段に対して送信するので、送信するデータ量を小さく抑えることができ、通信状態が通話不可能な状態であってもメッセージコードをインターホン制御手段で受信できる可能性を向上させることができ、インターホン制御手段は、通話不可能な通信状態を検出した場合、監視センター制御手段からのメッセージコードに対応した対応状況メッセージをインターホン記憶手段から取得するとともに、該対応状況メッセージをインターホン通話手段から報知するので、オペレータと通話できない場合でも、現在の管理センターの対応状況を乗客に報知することができ、オペレータと正常に通話できない場合の乗客の不安をより確実に和らげることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータの非常通話装置を示す構成図である。図において、例えばエレベータのかご内に閉じこめられた場合等に、乗客が監視センターのオペレータと通話するためのインターホン機器群1は、回線網2を介して、監視センターの監視センター機器群3に接続されている。
インターホン機器群1には、かご内に設置されたインターホン通話手段5と、昇降路内又はエレベータ周辺に設置されているインターホン通信装置(非常通話端末)6とが含まれている。インターホン通話手段5は、乗客がオペレータと通話するためのものである。具体的には、インターホン通話手段5は、スピーカ7と、マイク8と、監視センターとの通話を開始するための操作部9とを有している。
インターホン通信装置6は、インターホン制御手段11と、インターホン回線インターフェース12と、インターホン記憶手段13とを有している。インターホン制御手段11は、利用者の操作による操作部9からの操作信号に応じて、インターホン回線インターフェース12及び回線網2を介して監視センター機器群3との通信を接続する。インターホン制御手段11は、連続的な音声情報の送受信である通話通信、及び単発的な情報の送受信であるデータ通信を行う。なお、単発的な情報とは、連続的に送受信する必要が無い情報である。
ここで、この実施の形態のエレベータの非常通話装置は、アナログの音声信号を音声パケット信号(デジタル音声データ)に変換した上で、該音声パケット信号を所定間隔で連続的に送受信する。即ち、インターホン制御手段11は、マイク8からのアナログの音声信号を音声パケット信号に変換して上で監視センター機器群3に送信する。また、インターホン制御手段11は、監視センター機器群3から受信した音声パケット信号をアナログの音声信号に変換した上でスピーカ7に入力する。
インターホン機器群1と監視センター機器群3との間の通信は、回線網2を介して行われるので、ノイズ等の影響を受けることがあり、通信状態によっては、一方から送信された情報の一部が伝送中に欠落してしまうことがある。通話通信では、一方から所定間隔で音声パケット信号を連続的に送り続け、他方では受信できた音声パケット信号を常に再生するので、一部の音声パケット信号が欠落しても、欠落した音声パケット信号を再送するということはできない。このため、通信状態によっては、音声パケット信号の欠落率が大きくなることでアナログ音声に途切れや遅延が顕著に表れ、通話不可能な状態になってしまう。そして、通信状態が通話不可能な状態になった場合、乗客の不安を和らげるためには、オペレータとの通話以外の方法で、監視センターの対応状況を乗客に報知する必要がある。
インターホン記憶手段13は、通信の状態がチェックされる際に用いられる基準パケット数(基準パケット数情報)13a、及びかご内の利用者に対する複数のメッセージ(デジタルデータ)13bを記憶している。この後、インターホン制御手段11が、通信状態をどのようにしてチェックするか、及び通話不可能な通信状態を検出した場合にどのようなメッセージ13bを報知するかについて説明するが、まずは監視センター機器群3の構成を説明する。
監視センター機器群3には、監視センター通信装置15と、オペレータが通話に用いる電話機(監視センター通話手段)16と、オペレータによって操作される操作装置(監視センター操作手段)17とが含まれている。監視センター通信装置15は、監視センター制御手段20と、監視センター回線インターフェース21と、監視センター記憶手段22とを有している。監視センター制御手段20は、監視センター回線インターフェース21、回線網2、及びインターホン回線インターフェース12を介して、インターホン制御手段11との間で通話通信及びデータ通信を行う。
監視センター記憶手段22は、監視センターで発生する各種イベントにそれぞれ対応した複数のメッセージコード22aを記憶している。監視センターで発生する各種イベントには、例えば、保守員が出動したというイベント等が含まれている。即ち、メッセージコード22aは、監視センターでの対応状況を示すメッセージのコードを示すデータである。なお、メッセージコード22aは単発的な情報である。
操作装置17は、監視センターでの対応状況に変化があった場合に、オペレータによって操作される。監視センター制御手段20は、オペレータの操作による操作装置17からの操作信号に基づいて、メッセージコード22aを監視センター記憶手段22から取得する。また、監視センター制御手段20は、インターホン記憶手段13との通信が開始された際に、取得しているメッセージコード22aをインターホン記憶手段13に送信する。さらに、監視センター制御手段20は、インターホン記憶手段13との通信が接続されている際に、新たなメッセージコード22aを監視センター記憶手段22から取得した場合、該新たなメッセージコード22aをインターホン記憶手段13に送信する。
ここで、音声パケット信号は連続的な信号であるので、音声パケット信号は通話通信、即ちUDPプロトコル(リアルタイム性を重視し、送信時にパケットが欠落しても再送信しない通信手段)で送信されるので、通信状態によっては欠落率が大きくなり通話不可能になることがあるが、メッセージコード22aはデータ通信、即ちTCPプロトコル(確実性を重視し、相手から受信応答が来ない場合は再送信する通信手順)にしたがい再送信されるので、通話不可能な通信状態であっても、インターホン制御手段11で受信できる可能性が高い。仮に、伝送中にメッセージコード22aが欠落して、インターホン制御手段11で該メッセージコード22aが受信できないことがあっても、メッセージコード22aを再送信すれば、通信状態のチェックが行われている間にはインターホン制御手段11で受信できる。インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20からのメッセージコード22aを受信した際に、応答信号を監視センター制御手段20に送信する。監視センター制御手段20は、インターホン制御手段11に対してメッセージコード22aを送信してから所定時間経過しても、インターホン制御手段11からの応答信号が検出できない場合、インターホン制御手段11に対してメッセージコード22aを再送信する。
インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20との通信を接続した際に、通信チェック用パケット信号(通信チェック用信号)の要求信号を監視センター制御手段20に送信する。即ち、監視センター制御手段20は、通話通信を開始する前に、通信チェック用パケット信号をインターホン制御手段11に送信する。通信チェック用パケット信号は、通信状態が通話可能な状態であるか否かを検出するための信号である。また、通信チェック用パケット信号は、音声パケット信号と同じデータ形式、同じ間隔で連続的に送信される信号である。監視センター制御手段20は、インターホン制御手段11からの要求信号に応じて、通信チェック用パケット信号をインターホン制御手段11に送信する。
インターホン記憶手段13が記憶している基準パケット数13aは、監視センター制御手段20が送信する通信チェック用パケット信号及び音声パケット信号の所定時間当たりのパケット数を示している。インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20から受信した通信チェック用パケット信号の所定時間当たりの受信パケット数を求める。また、インターホン制御手段11は、求めた受信パケット数と基準パケット数13aに基づいて、現在の通信状態が通話可能な状態であるか否かを検出する。
具体的には、インターホン制御手段11は、求めた受信パケット数と基準パケット数13aに基づいて、通信チェック用パケット信号の欠落率を求める。さらに、インターホン制御手段11は、求めた欠落率が所定値未満である場合、通話可能な通信状態を検出し、音声パケット信号の送受信、即ち通話通信を監視センター制御手段20との間で開始する。
インターホン記憶手段13が記憶しているメッセージ13bには、通信状態が通話不可能な状態であることを示す通話不可能メッセージ、通話可能な状態であることを示す通話可能メッセージ、及び監視センター制御手段20からのメッセージコード22aに対応し、監視センターでの対応状況をそれぞれ示す複数の対応状況メッセージが含まれている。これらメッセージは、インターホン制御手段11が対応状況報知動作を行っているときに用いられる。
インターホン制御手段11は、通話不可能な通信状態を検出した場合、通話不可能メッセージをインターホン記憶手段13から取得する。また、インターホン制御手段11は、取得した通話不可能メッセージをスピーカ7から報知する。さらに、インターホン制御手段11は、通話不可能メッセージをスピーカ7から報知した後に、監視センター制御手段20との通信を切断する。
また、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20との通信を切断した後に、監視センター制御手段20からのメッセージコード22aに対応した対応状況メッセージをインターホン記憶手段13から取得する。また、インターホン制御手段11は、取得した対応状況メッセージをスピーカ7(インターホン通話手段5)から報知し続ける。なお、監視センター制御手段20からのメッセージコード22aを受信していない場合には、例えば「保守員が出動準備をしています」等の所定の対応状況メッセージが選択される。
さらに、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20との通信を切断してから所定時間経過したときに、監視センター制御手段20との通信を再接続する。また、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20との通信を再接続した際に、新たなメッセージコード22aが受信されるか否かを判定する。さらに、インターホン制御手段11は、新たなメッセージコード22aが受信されたと判定した場合、報知する対応状況メッセージを変更する。
さらにまた、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20との通信を再接続した際に、通信チェック用パケット信号の要求信号を監視センター制御手段20に再送信する。また、インターホン制御手段11は、通信チェック用パケット信号の要求信号を監視センター制御手段20に再送信した後に、通話可能な通信状態であるか否かを検出する。さらに、インターホン制御手段11は、通話可能な通信状態を検出した場合、対応状況メッセージの報知を終了させる。また、インターホン制御手段11は、対応状況メッセージの報知を終了させた後に、通話可能メッセージを報知するとともに通話通信を開始する。
また、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20との通話通信を行っている場合、音声パケット信号を通信チェック用パケット信号として扱う。即ち、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20との通話通信を行っている場合、音声パケット信号の所定時間当たりの受信パケット数と、基準パケット数13aとに基づいて、通信状態が通話可能であるか否かを検出する。また、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20との通話通信を行っているときに、通話不可能な通信状態を検出した場合、対応状況報知動作を開始する。
手動での通信切断は、監視センターでのみ行える。監視センター制御手段20は、オペレータによって切断操作が行われた場合に、インターホン制御手段11に対して通話終了信号を送信する。インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20からの通話終了信号を検出した場合、監視センター制御手段20との通信を終了するとともに、待機状態に戻る。
次に、動作について説明する。図2は、図1のインターホン制御手段11が行う非常時対応動作を示すフローチャートである。図において、乗客によって操作部9が操作された場合、操作部9からの操作信号に応じて、監視センター制御手段20との通信が接続されるとともに(ステップS1)、通信チェック用パケット信号の要求信号が監視センター制御手段20に対して送信される(ステップS2)。
その次に、通信チェック用パケット信号の所定時間当たりの受信パケット数が求められるとともに(ステップS3)、該受信パケット数と基準パケット数13aとに基づいて、通信チェック用パケット信号の欠落率が求められ(ステップS4)、該欠落率に基づいて、通信状態が通話可能な状態であるか否かが検出される(ステップS5)。このとき、通話不可能な通信状態が検出された場合、対応状況動作が行われる(ステップS6)。対応状況動作については、後に詳しく説明する。
これに対して、通話可能な通信状態が検出された場合、通話通信が開始され(ステップS7)、音声パケット信号が通信チェック用信号として扱われるとともに(ステップS8)、該音声パケット信号の所定時間当たりの受信パケット数が求められるとともに(ステップS9)、該受信パケット数と基準パケット数13aとに基づいて、音声パケット信号の欠落率が求められ(ステップS10)、該欠落率に基づいて、通信状態が通話可能な状態であるか否かが検出される(ステップS5)。このとき、通話可能な通信状態が検出された場合、通話通信が継続される。これに対して、通話不可能な通信状態が検出された場合、対応状況動作が行われるとともに(ステップS6)、該対応状況動作が終了した際に通話通信が再開される。
その次に、監視センター制御手段20からの通話終了信号が検出されるか否かが判定され(ステップS11)、通話終了信号が検出されないと判定された場合、通話通信が継続される。これに対して、通話終了信号が検出されたと判定された場合、通話通信が終了されるとともに(ステップS12)、この非常時対応動作が終了される。なお、監視センター制御手段20からのメッセージコード22aの受信、及び監視センター制御手段20に対する応答信号の送信は、この非常時対応動作と並列に行われている。
次に、図3は、図2の対応状況報知動作を示すフローチャートである。図において、対応状況報知動作が開始されると、通話不可能メッセージがインターホン記憶手段13から取得されるとともに、該通話不可能メッセージがインターホン通話手段5から報知され上で(ステップS20)、監視センター制御手段20との通信が切断され(ステップS21)、監視センター制御手段20からのメッセージコード22aに対応した対応状況メッセージがインターホン記憶手段13から取得されるとともに、該対応状況メッセージがインターホン通話手段5から報知される(ステップS22)。
その次に、監視センター制御手段20との通信が切断されてから所定時間(例えば60秒間)が経過した時に、監視センター制御手段20との通信が再接続されるとともに(ステップS23)、新たなメッセージコード22aが受信されるか否かが判定される(ステップS24)。このとき、新たなメッセージコード22aが受信されたと判定された場合には、報知する対応状況メッセージが変更される(ステップS25)。即ち、新たなメッセージコード22aに対応した対応状況メッセージがインターホン記憶手段13から取得されるとともに、該対応状況メッセージがインターホン通話手段5から報知される。
その次に、通信チェック用パケット信号の要求信号が監視センター制御手段20に対して送信され(ステップS2)、通信チェック用パケット信号の所定時間当たりの受信パケット数が求められるとともに、該受信パケット数と基準パケット数13aとに基づいて、通信チェック用パケット信号の欠落率が求められ、該欠落率に基づいて、通信状態が通話可能な状態であるか否かが検出される(ステップS5)。
このとき、通話不可能な通話状態が検出された場合、監視センター制御手段20との通信が再度切断されるとともに、対応状況メッセージの報知が継続される。
これに対して、通話可能な通話状態が検出された場合、対応状況メッセージの報知が終了されるとともに(ステップS26)、通話可能メッセージがインターホン記憶手段13から取得されるとともに、該通話可能メッセージがインターホン通話手段5から報知され(ステップS27)、この対応状況報知動作が終了される。
このようなエレベータの非常通話装置では、監視センター制御手段20は、オペレータの操作による操作装置17からの操作信号に応じて、監視センター記憶手段22から単発的な情報であるメッセージコード22aを取得するとともに、該メッセージコード22aをインターホン制御手段11に対して送信するので、送信するデータ量を小さく抑えることができ、通信状態が通話不可能な状態であってもメッセージコード22aをインターホン制御手段11で受信できる可能性を向上させることができ、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20からのメッセージコード22aに対応した対応状況メッセージをインターホン記憶手段13から取得するとともに、通話不可能な通信状態を検出した際に、該対応状況メッセージをインターホン通話手段5から報知するので、オペレータと通話できない場合でも、現在の管理センターの対応状況を乗客に報知することができ、オペレータと正常に通話できない場合の乗客の不安をより確実に和らげることができる。
換言すると、この発明の適用対象がエレベータの緊急通話に限られており、監視センターから乗客に知らせたい内容が容易に定型化できるので、監視センターからメッセージコードを送信し、エレベータ側でメッセージコードに対応したメッセージを報知するという構成で、所望の効果を得ることができる。
また、インターホン制御手段11は、通話不可能な通信状態を検出した場合、通話不可能メッセージをインターホン記憶手段13から取得するとともに、該通話不可能メッセージを報知した上で、対応状況メッセージを報知するので、通話の中断を乗客が事前に知ることができ、乗客の不安をより確実に和らげることができる。
さらに、監視センター制御手段20は、インターホン制御手段11との通話通信を開始する前に、通信チェック用パケット信号をインターホン制御手段11に送信し、インターホン制御手段11は、通信チェック用パケット信号の受信状態に基づいて通話可能な通信状態であるか否かを検出するので、通話通信が開始される前であっても通話できるか否かを乗客に報知でき、乗客の不安をより確実に和らげることができる。
さらにまた、インターホン制御手段11は、通話不可能な通信状態を検出した後に、通話可能な通信状態を検出した場合、通話可能メッセージをインターホン記憶手段13から取得するとともに、該通話可能メッセージを報知するので、通話の再開を乗客が事前に知ることができ、乗客の不安をより確実に和らげることができる。
また、インターホン制御手段11は、通話不可能な通信状態を検出した際に、対応状況メッセージの報知を開始するとともに、監視センター制御手段20との通信を切断し、監視センター制御手段20との通信を切断してから所定時間が経過したときに、監視センター制御手段20との通信を再接続するので、通信料を低減できる。
さらに、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20から受信した通信チェック用パケット信号の所定時間当たりの受信パケット数を求めるとともに、求めた受信パケット数と基準パケット数13aとに基づいて、通信チェック用パケット信号の欠落率を求め、欠落率が所定値に達した場合に、通話不可能な通信状態を検出するので、通話不可能な通信状態をより確実に検出でき、報知動作の信頼性を向上させることができる。
さらにまた、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20との間で通話通信を行っているときには、音声パケット信号を通信チェック用パケット信号として扱い、音声パケット信号の所定時間当たりの受信パケット数と、基準パケット数とに基づいて、通信状態が通話可能な状態であるか否かを検出するので、通話通信中でも通信状態を監視でき、通話不可能な通信状態をより確実に検出でき、報知動作の信頼性を向上させることができる。
また、インターホン制御手段11は、監視センター制御手段20からメッセージコード22aを受信した際に、応答信号を監視センター制御手段20に送信し、監視センター制御手段20は、インターホン制御手段11に対してメッセージコード22aを送信してから所定時間経過しても、インターホン制御手段11からの応答信号が検出できない場合に、インターホン制御手段11に対してメッセージコード22aを再送信するので、仮に、伝送中にメッセージコード22aが欠落して、インターホン制御手段11で該メッセージコード22aが受信できないことがあっても、メッセージコード22aを再送信することでき、監視センターのオペレータと通話できない場合でも、より確実に監視センターの対応状況を乗客に報知することができる。
なお、実施の形態では、基準パケット数13aは、監視センター制御手段20が送信する通信チェック用パケット信号及び音声パケット数の所定時間当たりのパケット数であると説明したが、基準パケット数は、通信状態が通話可能であると考えられる最低限のパケット数でもよく、インターホン制御手段は、受信パケット数が基準パケット数未満の場合に、通話不可能な通信状態を検出してもよい。
また、実施の形態1では、インターホン制御手段11は、回線チェック用パケット信号及び音声パケット信号を用いて通信状態が通話可能であるか否かを検出すると説明したが、通信状態が通話可能であるか否かを検出する方法はこれに限定されず、インターホン制御手段は、例えばアナログ電話回線でモデムを使ってデータ通信を行う場合であれば、パケット信号を使わなくとも、モデムが検出する通信速度を基準にして、その通信速度が所定値未満になった場合に、通話不可能な通信状態を検出してもよい。
さらに、実施の形態1では、インターホン制御手段11は、通話不可能な通信状態を検出した場合に、監視センター制御手段20との通信を切断すると説明したが、通信料が定額等であれば、該通信を切断しなくてもよい。
この発明の実施の形態1によるエレベータの非常通話装置を示す構成図である。 図1のインターホン制御手段が行う非常時対応動作を示すフローチャートである。 図2の対応状況報知動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 インターホン機器群、2 回線網、3 監視センター機器群、5 インターホン通話手段、11 インターホン制御手段、13 インターホン記憶手段、13a 基準パケット数、13b メッセージ、16 電話機(監視センター通話手段)、17 操作装置(監視センター操作手段)、20 監視センター制御手段、22 監視センター記憶手段、22a メッセージコード。

Claims (5)

  1. かご内に配置され、乗客が監視センターのオペレータと通話するためのインターホン通話手段と、回線網を介して監視センターに接続され、連続的な音声情報の送受信である通話通信を監視センターとの間で行うインターホン制御手段と、監視センターの対応状況を示す複数の対応状況メッセージを記憶しているインターホン記憶手段とを有するインターホン機器群、及び
    オペレータが通話に用いる監視センター通話手段と、上記回線網を介して上記インターホン制御手段に接続され、上記インターホン制御手段との間で通話通信を行う監視センター制御手段と、上記各対応状況メッセージにそれぞれ対応しており、単発的な情報である複数のメッセージコードを記憶している監視センター記憶手段と、オペレータによって操作される監視センター操作手段とを有する監視センター機器群
    を備え、
    上記監視センター制御手段は、オペレータの操作による上記監視センター操作手段からの操作信号に応じて、上記監視センター記憶手段からメッセージコードを取得するとともに、該メッセージコードを上記インターホン制御手段に対して送信し、
    上記インターホン制御手段は、通話不可能な通信状態を検出した場合、上記監視センター制御手段からのメッセージコードに対応した対応状況メッセージを上記インターホン記憶手段から取得するとともに、該対応状況メッセージを上記インターホン通話手段から報知することを特徴とするエレベータの非常通話装置。
  2. 上記インターホン記憶手段は、通信状態が通話不可能な状態であることを示す通話不可能メッセージをさらに記憶し、
    上記インターホン制御手段は、通話不可能な通信状態を検出した場合に、上記通話不可能メッセージを上記インターホン記憶手段から取得するとともに、該通話不可能メッセージを報知した上で、上記対応状況メッセージを報知することを特徴とする請求項1記載のエレベータの非常通話装置。
  3. 上記監視センター制御手段は、上記インターホン制御手段との通話通信を開始する前に、通信状態をチェックするための通信チェック用信号を上記インターホン制御手段に送信し、
    上記インターホン制御手段は、上記監視センター制御手段からの通信チェック用信号の受信状態に基づいて、通信可能な通信状態であるか否かを検出することを特徴とする請求項2記載のエレベータの非常通話装置。
  4. 上記インターホン記憶手段は、通信状態が通話可能な状態であることを示す通話可能メッセージをさらに格納し、
    上記インターホン制御手段は、通話不可能な通信状態を検出した後に、通話可能な通信状態を検出した場合、上記通話可能メッセージを上記インターホン記憶手段から取得するとともに、該通話可能メッセージを報知することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータの非常通話装置。
  5. 上記インターホン制御手段は、通話不可能な通信状態を検出した際に、上記対応状況メッセージの報知を開始するとともに、上記監視センター制御手段との通信を切断し、上記監視センター制御手段との通信を切断してから所定時間が経過したときに、上記監視センター制御手段との通信を再接続することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエレベータの非常通話装置。
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