JP2007329080A - 電池缶及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 肉厚を薄くして缶内容積を増加させ、同一サイズにおける発電要素の収容量を増加させても、封口強度や缶強度を確保できる電池缶及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 電池缶1はその側周部11の厚さT1に対して封口部12の厚さT2及び底部の厚さT3を厚く形成する。そのときの各部厚さの関係はT1+0.05mm≦T2≦T1+0.1mm及び1.5×T2≦T3≦4×T1の形成条件とする。この形成条件とする電池缶1を製造するDI工法による製缶条件は、電池缶1に成形する缶基材の底部厚さ及び成形パンチ、成形ダイスの寸法を適正化することにより達成される。
【選択図】 図1
【解決手段】 電池缶1はその側周部11の厚さT1に対して封口部12の厚さT2及び底部の厚さT3を厚く形成する。そのときの各部厚さの関係はT1+0.05mm≦T2≦T1+0.1mm及び1.5×T2≦T3≦4×T1の形成条件とする。この形成条件とする電池缶1を製造するDI工法による製缶条件は、電池缶1に成形する缶基材の底部厚さ及び成形パンチ、成形ダイスの寸法を適正化することにより達成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、乾電池やニッケル水素蓄電池、リチウムイオン二次電池などの製造に適用する電池缶と、その製造方法に関するものである。
電池の発電要素を収容する有底筒状の電池缶は、材料とするフープ材を打ち抜き及び絞り加工するプレス成形によりカップ状に形成された缶基材をDI(Drawing and Ironing)工法により所望サイズの有底筒状に成形して形成される。
前記DI工法は、缶基材より小径で超硬材からなる成形パンチを前進させて缶基材の缶内にその先端部を挿入して前進させ、成形パンチの前進方向に向けて順次内径が小さくなる複数の成形ダイス内に缶基材を挿通させる。この動作により缶基材は成形パンチの前進に伴って絞りがかけられると同時にしごきがかけられるので、缶基材が全ての成形ダイス内を通過すると、所望寸法形状の電池缶に仕上られる。
DI工法により得られた有底筒状の電池缶は、所定高さ寸法になるように開口部側で切断され、缶内に発電要素が収容される。開放された電池缶の開口部には絶縁ガスケットを介して封口板が配置され、封口装置によって電池缶の開口部側を径方向内側に折り曲げるカシメ加工がなされることにより、電池缶の開口部は絶縁ガスケットを挟んで封口板を挟着した状態になるので、缶内が密閉された電池に形成される。
このように電池缶の開口部側を折り曲げて封口するカシメ封口構造の電池において、電池缶の側周部の厚さが薄いと、折り曲げ時に破断が生じやすくなるため、大きなカシメ加圧を加えることができず、封口による密閉性が低下する課題があった。この課題を解決するには、電池缶の側周部の厚さを増加させればよいが、側周部の厚さを増加させると缶内容積が小さくなるため収容できる発電要素の体積が小さくなり、電池容量が低下することになる。電池は携帯電子機器の進展に伴って、同一サイズでより高容量なものが要求されており、電池缶を薄肉化しながらも封口性のよい構造が求められている。
この高容量化と封口性とを両立させ得る円筒形の電池缶として、図5に縦断面図として示すように、電池缶40の側周部の厚さT1を薄く形成し、その開口部側の厚さT2を増加させた電池缶及びその製造方法が知られている(特許文献1参照)。
上記従来技術に係る電池缶の製造方法においては、図6に示すように、DI工法に用いる成形パンチ50は、その前進方向に対する後方部分50bの直径が、それより前側の部分50aの直径より小さくなるように形成されている。この成形パンチ50によりカップ状に形成された缶基材56を押し出して内径が順次小さくなるように形成された複数列の成形ダイス51〜54内に挿通させると、成形パンチ50の後方部分50bの直径が小さく形成されていることから、成形された電池缶40は、図5に示すように、側周部の厚さT1は開口部側で厚さT2となる。即ち、電池缶40に発電要素を収容して開口部を封口する折り曲げ加工に対応できる厚さの開口部を有する電池缶40となる。
特開平05−089861号公報
電池はそれを電源として使用する携帯電子機器の高機能化に伴って、同一サイズにおける電池容量の増加が求められている。外形寸法が決められている中で電池容量を増加させるためには、電池缶内に収容する発電要素の量を増加させる必要がある。外形寸法が決められた中で発電要素の収容量を増加させるには、電池缶の薄肉化を図ることになる。
従来技術に示したように電池缶の側周部の厚さを薄くしても、開口部側で封口に必要な厚さが確保されるように形成すると、封口強度を得ることができる。しかしながら、電池缶の側周壁の厚さを0.1mm以下にまで薄肉化すると、従来技術に係るDI工法で成形される電池缶の開口部側の厚さは0.2mm程度にしか確保することができず、所要の封口強度を得ることができない課題があった。
本発明が目的とするところは、従来技術に係る電池缶の各部の厚さを再検討して、側周壁の厚さを薄肉化しても所要の封口強度が得られるようにした電池缶及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本願第1発明は、有底筒状の側周部の厚さ0.05〜0.1mmに対し、側周部の開口端側となる封口部及び底部の厚さが、前記側周部の厚さより肉厚に形成されてなる電池缶において、前記側周部の厚さT1、封口部の厚さT2、底部の厚さT3の関係が、T1+0.05mm≦T2≦T3+0.1mm及び1.5×T2≦T3≦4×T1となるような形成条件に形成されてなることを特徴とする。
上記構成によれば、電池缶の封口部の厚さT2は、側周部の厚さT1及び底部の厚さT3に対して上式の関係が得られるように形成され、底部の厚さT3は、側周部の厚さT1及び封口部の厚さT2に対して上式の関係が得られるように形成されているので、側周部の厚さT1を薄くして電池の発電要素の収容量を増大化させた場合でも、充分な封口強度と缶強度が得られる。従って、この電池缶を用いて製造された電池は、高容量で耐漏液性に優れたものに構成することができる。
また、本願第2発明は、カップ状の有底筒状に形成された缶基材を成形パンチにより押し出し、内径が順に小さくなるように複数列に配列された成形ダイス内に挿通させるDI工法により所要形状及び厚さの電池缶を製造する電池缶の製造方法において、前記缶基材の底部厚さT4に対し、前記成形パンチは、その前進方向前方側に形成された缶形成部の直径をD2,後方側に形成された段差部の直径をD3とし、前記成形ダイスの最終段ダイスの内径をD1として、それらが、1.5×(D1−D3)/2≦T4≦4×(D1−D2)/2の関係となる製缶条件に設定して電池缶を製造することを特徴とする。
上記製造方法によれば、DI工法による電池缶の製缶条件を上式のように設定することにより、前述した電池缶の形成条件を満足させることができ、側周部の厚さT1を薄くして電池の発電要素の収容量を増大化させた場合でも、充分な封口強度が得られ封口部の厚さが確保され、底部の厚さの最適化によって強度を確保した電池缶を製造することができる。従って、この製造方法により製造された電池缶を用いた電池は、高容量で耐漏液性に優れたものに構成することができる。
本発明によれば、電池缶はその側周部の厚さを薄肉化して缶内容積の増加を図ることができるので、電池缶内に収容する発電要素の収容量が大きくなるため、この電池缶を用いて製造される電池は、同一サイズにおける電池容量を増加させることが可能となる。また、側周部の厚さを薄くしても、封口部の厚さは封口強度が充分に得られる厚さに形成できるので、耐漏液性に優れた電池に構成することができる。従って、本発明に係る電池缶を用いて製造される電池は、高容量で耐漏液性に優れたものが得られる。
図1は、実施形態に係る電池缶1の縦断面図である。図示するように、電池缶1は有底円筒形で、封口部12の厚さT2は、側周部11の厚さT1より肉厚に形成され、底部13の厚さT3も側周部11の厚さT1より肉厚に形成されている。例えば、円筒形の外径が18.0mmの電池缶1に形成するとき、側周部11の厚さT1=0.1mmに対し、封口部12の厚さT2=0.2mm、底部13の厚さT3=0.3mmのように形成される。
このような有底円筒形に形成された電池缶を用いた電池の構成例を図4に示す。図4は、円筒形のニッケル水素蓄電池に構成した例を示すもので、電池缶51内には正極板55と負極板56とをセパレータ57を介して渦巻き状に巻回した極板群52が挿入され、電池缶51の封口部51aには外周上から内側に突出するように溝部51cが形成される。前記正極板55から引き出された正極リード58を封口板53に接続し、負極板56から引き出された負極リード59を電池缶51の底部51bに接続して電池缶51内に電解液が注入された後、電池缶51の封口部51aにガスケット54を介して封口板53が前記溝部51cによって形成された段上に配置される。封口部51aの開口端を内側に折り曲げるカシメ加工がなされることにより、ガスケット54は圧縮されて封口板53の周縁部を挟圧するので、封口板53は図示するように電池缶51の封口部51aに固定され、電池缶51の内部は密閉された状態になる。
上記構成例に示すように、有底円筒形の電池缶1の開口部をカシメ封口するには、電池缶1の封口部12は絞り加工やカシメ加工に耐え得る封口強度を有している必要がある。電池缶1の側周部11は発電要素の収容量がより大きくなるように可能な限り薄肉化することが要求されるが、封口部12は所要の封口強度を保つためには所要の厚さに形成されていることが要求される。これらの要求に応えるべく電池缶1は、図1に示すように、封口部12の厚さT2は側周部11の厚さT1より肉厚に形成されている。この電池缶1の各部の厚さを最適に形成することにより、この電池缶1を用いて製造される電池は、より高容量で耐漏液性に優れた高性能なものに仕上ることができる。
電池缶1の側周部11、封口部12、底部13それぞれの厚さの最適値を求めるために、本願発明者らは各部の厚さが異なる複数の電池缶1を製作すると共に、複数の電池缶1を用いて電池を製作して検証した結果、各部の最適厚さを得るための形成条件を導き出した。また、各部の最適厚さを得るための条件を満たした電池缶1を製造するための製造方法についても最適の製缶条件を導き出した。
電池缶1は、絞り加工としごき加工とを併用するDI工法により製造される。図2は、実施形態に係るDI工法の流れを(a)〜(f)の順に追って示すものである。電池缶1に形成する基材(ニッケルメッキ鋼板等)を所定形状に打ち抜き、有底円筒形のカップ状に絞り加工した缶基材2を成形パンチ3によって押し出し、複数列に配置した成形ダイス4a,4b,4c,4dの径内に向けて前進させることにより、缶基材2は所定外径で各部を所定厚さに形成した電池缶1に成形される。
成形ダイス4a〜4dは、成形パンチ3の前進方向にその内径が順次小さくなるように複数列に配列されており、成形パンチ3によって缶基材2が成形ダイス4aに押し込まれたときには、図2(b)に示すように、絞りが加えられて缶基材2の直径は小さくなる。続いて成形ダイス4b,4c,4dの順に押し込まれる毎にしごきが加えられ、図2(d)に示すように、缶基材2が最終段の成形ダイス4dを通過したときには、缶基材2は電池缶1の形状寸法に成形される。このDI工法によって缶基材2は一工程で所定外径寸法の電池缶1に成形される。尚、図2においては、成形ダイス4a〜4dの配列数を4段としているが、これに限定されるものではなく、配列段数は電池缶1のサイズや形状、材質等によって任意に設定される。
成形パンチ3が最終段の成形ダイス4dを通過すると、図2(e)に示すように、複数のストリッパ爪5が周囲から成形パンチ3の段差部3bに摺接する位置まで縮径してくるので、成形パンチ3を後退移動させると、成形された電池缶1はストリッパ爪5によって開口端で係止され、成形パンチ3は電池缶1から抜け出て元の始動位置に向けて後退移動する。この工程により成形された電池缶1は、正確には開口端側は不規則に波打った状態になっているので、開口端側は底部13からの所定高さ位置で切断され、図1に示したような電池缶1に仕上られる。
電池缶1の内径及び各部の厚さ変化は、成形パンチ3の直径及び形状によって決定される。図3に示すように、成形パンチ3には、その前進方向後方側に、前進方向前方側の缶形成部3aの直径より小さい直径に形成された段差部3bが形成されている。成形パンチ3の缶形成部3aの直径は、成形される電池缶1の側周部11の内径に対応し、段差部3bの直径は封口部12の内径に対応する。また、直径が異なる缶形成部3aと段差部3bとの間にはテーパ面3cを設けて強い段差が生じないようにしている。
成形パンチ3に段差部3bが形成されていることにより、成形ダイス4b,4c,4dによって缶基材2にしごきが加えられたとき、段差部3b上に伸ばされてきた缶基材2は、缶形成部3aと段差部3bとの直径差だけ厚くなるように成形され、成形後の電池缶1の封口部12は側周部11より肉厚に仕上られる。
上記電池缶1の製造方法により電池缶1の各部の厚さが最適値となる条件を検証するために、側周部11の厚さT1を0.1mmとして直径が18.0mmの電池缶1を、表1に示すように、各部の厚さが異なるものに製作し、それぞれの電池缶1を用いて電池を組み立て、電池については封口強度を評価し、電池缶1については製缶状態を評価した。
封口強度は、完成した電池を60℃、90%の高温高湿下で30日保存した後の封口部分からの漏液状態を検証する耐漏液性について評価した。表中に示すT1は電池缶1の側周部11の厚さ、T2は封口部12の厚さ、T3は底部13の厚さ、T4は缶基材2の底部厚さ(缶基材2は側周部もほぼ同一厚さ)、D1は最終段成形ダイス4dの内径、D2は成形パンチ3の缶形成部3aの直径、D3は段差部3bの直径である。
封口強度については、従来例電池や電池缶Aのように封口部12の厚さT2及び底部13の厚さT3の差が無いか差が小さいものにあっては、形成条件が1.5×T2>T3となり、従来例電池ではT2=T3であるため、電池缶1の全体強度が不足するため封口強度が充分に得られず、耐漏液性に欠けるものとなった。また、電池缶Gのように封口部12の厚さT2が小さいものにあっては、形成条件がT1+0.05mm>T2となるため、封口のカシメ加工が充分になされないことから封口強度が充分に得られず、耐漏液性に欠けるものとなった。
表1に示される通り、電池缶B,C,Eが製缶状態及び封口強度の両方で良好な結果が得られており、ここから電池缶1の形成条件は、下式(1)及び(2)に示すように導き出すことができる。
T1+0.05mm≦T2≦T1+0.1mm……(1)
1.5×T2≦T3≦4×T1………………………(2)
また、DI工法によって電池缶1を上記形成条件が満たされ、且つ製缶不良が生じないように製造する製缶条件は、下式(3)のように導き出すことができる。DI工法においては、電池缶1の側周部11の厚さT1を薄肉化したいがために、缶基材2の底部厚さT4が薄いもの、延いては基材とするニッケルメッキ鋼板等の板材の厚さが薄いものを適用することは好ましくないことがわかる。
1.5×T2≦T3≦4×T1………………………(2)
また、DI工法によって電池缶1を上記形成条件が満たされ、且つ製缶不良が生じないように製造する製缶条件は、下式(3)のように導き出すことができる。DI工法においては、電池缶1の側周部11の厚さT1を薄肉化したいがために、缶基材2の底部厚さT4が薄いもの、延いては基材とするニッケルメッキ鋼板等の板材の厚さが薄いものを適用することは好ましくないことがわかる。
1.5×(D1−D3)/2≦T4≦4×(D1−D2)/2……(3)
上記電池缶の形成条件及びそれを製造する製缶条件に基づいて製造された電池缶1は、側周部11の厚さT1が薄肉化されているため、電池缶1内に収容する発電要素の収容量が大きくなるため、この電池缶1を用いて製造される電池は、同一サイズにおける電池容量を増加させることが可能となる。また、側周部11の厚さT1を薄くしても、封口部12の厚さT2は封口強度が充分に得られる厚さに形成できるので、耐漏液性に優れた電池に構成することができる。従って、電池缶1を用いて製造される電池は、高容量で耐漏液性に優れたものが得られ、その種類が多様化し、高機能化が進展する携帯電子機器などの電源として適用するのに好適なものとなる。
上記電池缶の形成条件及びそれを製造する製缶条件に基づいて製造された電池缶1は、側周部11の厚さT1が薄肉化されているため、電池缶1内に収容する発電要素の収容量が大きくなるため、この電池缶1を用いて製造される電池は、同一サイズにおける電池容量を増加させることが可能となる。また、側周部11の厚さT1を薄くしても、封口部12の厚さT2は封口強度が充分に得られる厚さに形成できるので、耐漏液性に優れた電池に構成することができる。従って、電池缶1を用いて製造される電池は、高容量で耐漏液性に優れたものが得られ、その種類が多様化し、高機能化が進展する携帯電子機器などの電源として適用するのに好適なものとなる。
また、上記構成になる電池缶1は、図4に示したニッケル水素蓄電池の他、円筒形のリチウムイオン二次電池、ニッケルカドミウム蓄電池などの二次電池や、円筒形のアルカリマンガン乾電池、ニッケルマンガン乾電池、リチウム電池などの一次電池にも適用することができる。
以上の説明の通り本発明によれば、電池缶はその側周部の厚さを薄肉化して缶内容積の増加を図ることができるので、電池缶内に収容する発電要素の収容量を増加させることができ、この電池缶を用いて製造される電池は、同一サイズにおける電池容量を増加させることが可能となる。また、側周部の厚さを薄くしても、封口部の厚さは封口強度が充分に得られる厚さに形成できるので、耐漏液性に優れた電池に構成することができる。従って、本発明に係る電池缶を用いて製造される電池は、高容量で耐漏液性に優れたものが得られ、高機能化が進展する携帯電子機器などの電源として適用するのに好適な電池を提供することができる。
1 電池缶
2 缶基材
3 成形パンチ
4a,4b,4c,4d 成形ダイス
11 側周部
12 封口部
13 底部
T1 側周部の厚さ
T2 封口部の厚さ
T3 底部の厚さ
T4 缶基材の底部厚さ
D1 最終段成形ダイスの内径
D2 成形パンチの缶形成部直径
D3 成形パンチの段差部直径
2 缶基材
3 成形パンチ
4a,4b,4c,4d 成形ダイス
11 側周部
12 封口部
13 底部
T1 側周部の厚さ
T2 封口部の厚さ
T3 底部の厚さ
T4 缶基材の底部厚さ
D1 最終段成形ダイスの内径
D2 成形パンチの缶形成部直径
D3 成形パンチの段差部直径
Claims (2)
- 有底円筒形の側周部の厚さ0.05〜0.1mmに対し、側周部の開口端側となる封口部及び底部の厚さが、前記側周部の厚さより肉厚に形成されてなる電池缶において、
前記側周部の厚さT1、封口部の厚さT2、底部の厚さT3の関係が、T1+0.05mm≦T2≦T3+0.1mm及び1.5×T2≦T3≦4×T1となるような形成条件に形成されてなることを特徴とする電池缶。 - カップ状の有底筒状に形成された缶基材を成形パンチにより押し出し、内径が順に小さくなるように複数列に配列された成形ダイス内に挿通させるDI工法により所要形状及び厚さの電池缶に製造する電池缶の製造方法において、
前記缶基材の底部厚さT4に対し、前記成形パンチは、その前進方向前方側に形成された缶形成部の直径をD2,後方側に形成された段差部の直径をD3とし、前記成形ダイスの最終段ダイスの内径をD1として、それらが、1.5×(D1−D3)/2≦T4≦4×(D1−D2)/2の関係となる製缶条件に設定して電池缶を製造することを特徴とする電池缶の製造方法。
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