JP2005203169A - 細形非水電解液電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極活物質に軽金属を用い、正極端子を兼ねる電池ケースに発電要素を収容した細形の非水電解液電池におけるカシメ強度の低下、バラツキに起因する問題点を解決する。
【解決手段】発電要素を収容し、正極端子を兼ねる有底筒状の電池ケース、軽金属を活物質とする負極、及びセパレータが巻付けられ、負極端子を兼ねる集電棒、電池ケースの開口部を封止し、集電棒と電池ケースを絶縁保持するガスケットを備えた細形電池において、電池ケースは、ステンレス鋼板、ニッケルメッキ鋼板、ニッケル板の何れか一方とアルミニウム板とのクラッド金属板を内面側がアルミニウム板になるよう絞り加工又はDI加工してなり、電池ケース側面のアルミニウム層の厚みを前記ケースの厚みに対して20%以上50%未満とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、負極活物質に軽金属を用い、正極端子を兼ねる細長い有底筒状の電池ケースに発電要素を収容した電池であって、特にガスケットを兼ねる樹脂材料にてケース開口部を封止し、負極端子が前記ガスケットから導出された構成を有する細形非水電解液電池に関する。
負極活物質に軽金属を使用した電池は小型軽量であり、腕時計やキーレスエントリーなど小型化が要求される場合に数多く採用されている。この種の電池は、扁平形状の電池容器にペレット状の発電要素を収容したコイン形電池や、帯状の発電要素を円筒形に巻回した極板群を有底筒状のケースに収容した円筒形電池が主流であり、電池を使用する機器に応じて選択される。しかし、腕時計等の携帯機器に比較して一層の小型化を図った機器では、コイン形状や円筒形状の電池を適用することができず、ピン形状に類似した細形の非水電解液電池(以下、「細形電池」)が慣用されている。
細形電池は、有底筒状にあり且つ正極端子を兼ねる電池ケースを採用しており、このケース開口部を樹脂材料にて封止している。具体的な形状は、図1に示す通りである。
負極端子を兼ねる集電棒1はブチルゴムからなるガスケット2の底部と接する部分に円筒状のつば部1aが張り出している。集電棒1のつば部1aより下はリチウム3が巻き付けられ、さらにリチウム3を覆うようにセパレータ4が巻き付けられている。また、集電棒1の下端部は、セパレータ4で覆い、集電棒1が正極5に直接接触しないようにしてある。正極5は芯材に正極活物質やカーボンのような導電剤充填したもので、一定寸法に打ち抜いたものがアルミニウムからなる正極端子を兼ねたケース6の中に挿入してある。集電棒1が挿入された円筒状のガスケット2はケース6の開口端を内側に折り曲げ、カシメ、さらに正極ケース側面から内側に向って環状の溝部を形成することで、ガスケット2の圧縮を行っており、ケース6の内部を封止している。
図1に示す構成において、正極端子を兼ねるケース6は電気化学的、及び化学的な安定性を考慮してアルミニウムを採用している。また、アルミニウムは加工性も良好であり、深絞り加工を施し易いことから、細形電池に適用するケース材質として好適である。
しかし、アルミニウム製のケース6は鋼板に比較すると機械的強度の面で劣っている。開口部に配されたガスケット2を介してケース6を封口する際に、ケース6は十分なカシメ強度を得ることができず、耐漏液性の低下を招きやすい。一方、機械的強度を確保するためにケース6の厚みを大きくするとケース内容積を小さくすることになり、また重量的にも不利になる。
上記のような問題点に対して、ケース6にアルミニウムとステンレスのクラッド材を用いることが提案されている(特許文献1)。さらに特許文献1はクラッド材がアルミニウム単独に比べて機械強度で5.5倍、引張強度21倍に達するとしており、実施例にてアルミニウム0.2mm、ステンレス0.1mmとしたアルミニウムを主体とする金属板を開示している。そして特許文献1は、ケース強度の向上によりカシメ強度自体が向上すること、及びケース強度の向上とガスケットにプラスチックの使用を可能とすることで保存特性、耐漏液性が改善されるとしている。
特開昭63−252353号公報
本発明者は、特許文献1にかかる電池を作製し、保存特性、及び耐漏液性の検討を行った。その結果、アルミニウム単独のケースに比べて高いカシメ強度を示している。然し乍、長期間に亘る使用、保存を実施した場合に耐漏液性の低下を招き、保存特性を悪化させる現象を確認した。この現象は、カシメ強度のバラツキ、及び低下を来たしたことに起因しており、以下に記す要因がカシメ強度を低下させることの新たな知見を得た。
上記の知見における第1の要因は、スプリングバックによるカシメ強度の低下である。特許文献1にかかるケースはアルミニウムを主体としており、ケース開口部のカシメ工程と後に続く溝部を形成する工程での多大な変形応力によって所望のケース形状とされる。これらの工程において電池ケースはスプリングバックによりカシメ部分、溝部共に工程前の状態に復帰しようとし、ガスケットへの押圧力低下を生じてしまう。このスプリングバックの量は微少な板厚及び硬さの違いによって異なり、カシメ強度のバラツキを生じてしまう。通常、カシメ封口は封口時のバラツキを考慮して強度を決定されており、特にアルミニウムの場合にはスプリングバックを鑑み、他材質からなる電池ケースに比べて広範なバラツキを考慮する必要を生ずる。しかし細形電池の場合、電池ケース自体の機械的強度が低い点、ガスケットとの強度比から余裕ある封口強度を確保できない点といった細形電池特有の技術的背景も考慮する必要があり、カシメ強度のバラツキを踏まえた封口強度の設定は非常に困難となる。してみれば、電池の生産個数の増加に伴ってスプリングバックによる封口強度のバラツキは大きくなり、耐漏液性の低下を生じた電池の発生確率は必然的に高くなってしまう。
第2の要因はアルミニウム部分でのカシメ強度低下である。アルミニウムは時効現象により硬度の上昇を生じる。カシメ部分は何らの熱処理も施されておらず、塑性加工のみを施した状態にある。このため、時効現象の進行によりクラッド材におけるアルミニウム部分の硬度が上昇すると共に塑性加工に伴うアルミニウム組織内部の転移が緩和されることから前記アルミニウム部分は塑性加工前の状態、すなわちカシメが施されていない状態へ復帰しようとする。アルミニウム部分は電池ケースの内面側に位置しており、カシメ前の復帰力によりガスケットから離間しようとする方向に応力が働くために、カシメ強度が低下し、耐漏液性の低下を招いてしまう。
本発明は上記のようなカシメ強度の低下、バラツキに起因する問題点を解決することを目的としており、電池ケースの機械的強度を高めることで耐漏液性の高い細形電池を提供するものである。
上記目的を達成するため本発明の細形電池は、発電要素を収容し、正極端子を兼ねる有底筒状の電池ケース、軽金属を活物質とする負極、及びセパレータが巻付けられ、負極端子を兼ねる集電棒、電池ケースの開口部を封止し、集電棒と電池ケースを絶縁保持するガスケットを備えてなり、電池ケースはステンレス鋼板、ニッケルメッキ鋼板、ニッケル板の何れか一方(以下、これらを総称して「鋼板」とする)とアルミニウム板とのクラッド金属板を用いる点、電池ケース側面のアルミニウム層の厚みが前記ケースの厚みに対して20%以上50%未満に設定する点に特徴を有する。そして本発明にかかるクラッド金属板を用いた電池ケースは、鋼板とアルミニウム板とのクラッド金属板をアルミニウム板が内面側になるようにして有底筒状に絞り加工又はDI加工(絞りしごき加工)することで製造される。
そして製造された電池ケースは側面におけるアルミニウム層の厚みを電池ケースの全体厚みに対して20%以上50%未満としている。薄肉の電池ケースを用いる細形電池での適用を考慮するとアルミニウム層の厚みが20%未満ではアルミニウム層の厚みが小さく、非水電解液に対するクラッド板の耐食性低下を来たすことから、ケース自体の耐漏液性も低下させることになる。一方、アルミニウム層の厚みが50%以上になると、鋼板層の厚みが確保できず、十分な補強効果を得ることができないことから、カシメ封口の強度低下に繋がる。さらにアルミニウム層の厚みが相対的に増えることでクラッド板全体の特性にアルミニウム層の特性が大きく影響するようになり、スプリングバックによる封口強度のバラツキが大きくなり、細形電池の信頼性を低下させてしまう。
よって本発明の細形電池にかかる電池ケースは、クラッド板における鋼板層の厚みを50%以上80%未満とすることで鋼板を主体とする電池ケースを形成し、ケース内面をアルミニウムにて被覆する構成を採用したものである。そして前記の構成では、ケースの主体となる鋼板層がカシメ封口の強度を確保すること、非水電解液に対する耐食性をケース内面に配置されるアルミニウム層で確保することを技術思想としており、アルミニウムを主体とするクラッド板を用い、ステンレス鋼で機械的特性を補強する従来の細形電池用ケースとは技術思想が全く異なるものである。
上述の如く本発明にかかる細形非水電解液電池は、ステンレス鋼板、ニッケルメッキ鋼板等の鋼板を主体とするクラッド板から形成される電池ケースを用いることで、カシメ強度の低下を確実に抑制し、耐漏液性を高めるものである。特にクラッド板におけるアルミニウム層の厚みが薄くなることから、スプリングバックが減少し、カシメ強度のバラツキも低減される。これらにより耐漏液性の向上と併せて電池の信頼性を大幅に高めるものである。
以下、本発明の実施形態についてニッケルメッキ鋼板−アルミニウムクラッド金属板を用いた電池ケースを用いた細形電池で説明する。
本実施形態にかかる電池ケースはクラッド金属板を絞り加工又はDI加工して製作したものであり、その全体にわたってほぼ均一な厚みとされたニッケルメッキ鋼板層とアルミニウム層との2層構造を有する。即ち、ケースは、内面形成部材としてアルミニウム板を、外面形成部材としてニッケルメッキ鋼板を用いており、アルミニウム板とニッケルメッキ鋼板とは強固に一体的に接合されている。
かかる構成によって、アルミニウム板によって溶液に対する十分な耐食性を得ることができると共に、ニッケルメッキ鋼板によって機械的強度を確保することができる。また、ニッケルメッキ鋼板はその外表面にニッケルメッキが施されているため、電池ケースの外表面への錆の発生も効果的に防止することができる。
上記したクラッド金属板からなるケースの製造方法は以下の通りである。
まず、ケースの素材となるクラッド金属板を作製する。このクラッド金属板はリールから巻き戻されたアルミニウム板材とニッケルメッキ鋼板材は、その一部がエッチングチャンバ内に突出した電極ロールに巻き付けられ、エッチングチャンバ内において、スパッタエッチング処理され活性化される。この際、活性化処理は極低圧不活性ガス雰囲気中で接合面を有する前記ニッケルメッキ鋼板とアルミニウム板をそれぞれアース接地した一方の電極とし、絶縁支持された他の電極との間に1〜50MHzの交流を印加してグロー放電を行わせ、且つ前記グロー放電によって生じたプラズマ中に露出される電極の面積が、電極Bの面積の1/3以下でスパッタエッチング処理することによって行う。その後、真空槽内に設けた圧延ユニットによって冷間圧延され、クラッド金属板は巻き取りロールに巻き取られる。
次に上記工程により得られたクラッド金属板を所望の大きさに切断した後、DI加工を行う。このDI加工は最初に通常の絞り加工で、最終製作物である電池ケースの外形よりも大きい直径でかつ浅いクラッド金属板からなる有底の容器を製作する。その後、この有底の容器を、順次、絞りしごき直径が小さくなるように、同軸線上に多数配列された複数のしごきダイスへ供給し、絞りしごき直径を最終製作物であるケースの外径とした最終段のしごきダイスにパンチで加圧して連続的に通過させることによってケースを製作することができる。この連続的な絞りしごき加圧力を加えることによって、ケースの内外面が平滑面に仕上げられる。
上記の如く作製された本実施形態の電池ケースは、ニッケルメッキ鋼板にアルミニウム板をクラッドしたクラッド金属板を、アルミニウム板が内面側になるようにして有底筒状にDI加工より製造される。そして、耐食性に優れると共に、機械的強度を高めることによって溶液漏れのない密封性の高い電池ケースと作製することができる。さらに作製された電池ケースは、図1に示す構造を有する細形非水電解液電池として完成される。
以下、本発明の実施例について説明する。
(電池の作製)
本実施例では、本発明にかかるアルミニウム−ステンレス鋼板からなる電池ケースを用いて細形電池を作製した。作製された細形電池は外径2mm、高さ11mmであり、図1に示す構造を有する。本実施例におけるケース6は、ステンレス鋼板(SUS304)とアルミニウム合金とのクラッド板を作製し、これをDI加工にて有底筒状とすることで得られる。クラッド板は上述した実施形態と同様の工法にて作製されるものであり、ステンレス鋼板とアルミ合金とを一体化したものである。さらに作製されたクラッド鋼板は、クラッド板の作製工程と同様に上述の実施形態に従ってDI加工を施すことで電池ケースを形成したものである。
本実施例は、ケース6に成型後の状態で側面における鋼板層の厚みが0.75mm、アルミニウム層の厚みが0.25mmとしたケース6を作製した。このケース6の作製に供されるクラッド板はDI加工時の圧延度によって異なることになるが、本実施例では鋼板層の厚みが1.5mm、アルミニウム層の厚みが0.6mmとしたクラッド板を用いた。クラッド板におけるアルミニウム層の比率はケース成型後に比べて高くなっているが、DI加工時におけるアルミニウム、ステンレス鋼板の機械的特性の差を鑑みて設定している。
本実施例の細形電池は電池ケースを除く他の構成要素は全て図1に示す細形電池と同様の構成としている。集電棒1は負極端子を兼ねており、外径0.6mmのステンレス鋼製とした。ガスケット2はポリプロピレン製であり、集電棒1のつば部1a上に配置されている。ケース開口上端部が内方に屈曲させることでガスケット2が押圧され、カシメ封口を実現するものである。負極であるリチウム3は箔状のリチウムを矩形に打ち抜かれており、集電棒1に巻き付けられている。更にリチウム3の外周面にはセパレータ4が巻き付けられており、リチウム3の外周面を全て被覆している。このセパレータ4はポリプロピレン製不織布である。一方、正極5はチタン製の芯材に正極合剤を充填したシートを一定寸法に打ち抜いた後、ケース6の内面に密着するよう円筒形に丸めた状態で挿入されている。前記正極合剤は活物質としてフッ化炭素を用いており、さらに導電材としてアセチレンブラックを用いている。本実施例ではフッ化炭素、アセチレンブラックを80重量%、20重量%の比率にて混合攪拌した後、さらにフッ素樹脂の水性ディスパージョンを加えて混練することで正極合剤を得た。さらに前記正極合剤はチタン製の芯材に充填し、150℃、4時間の乾燥を施すことで正極シートとしており、上記の通り所定寸法に打ち抜き正極5とした。また、電解液はγ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、ホウ弗化リチウムを含むものである。
電池の作製は正極5をケース6内に配置した後、セパレータ4及びリチウム3が巻き付けられた集電棒1を挿入する。そして発電要素が収容されたケース6の開口部から電解液(図示せず)を注入した。さらに集電棒1の上端からガスケット2を挿入し、ケース6の開口部に配置した後、カシメ加工を実施した。この加工はケース開口部近傍の側面を内方向にプレス加工し、ケース6に溝部を形成する段階と、ケースの開口部を内方に折り曲げ、ケース6がガスケットを押圧する部位を形成する段階からなるものである。このように作製された細形電池は本発明にかかる電池Aとし、作製個数は200個とした。
併せて同様の構成を有する細形電池を作製し、本発明にかかる電池、及び比較電池を作製した。本実施例ではケース6における鋼板層とアルミニウム層の比率が異なる複数の電池ケースを用いた評価を実施した。このケース6は電池Aと同様にステンレス鋼板(SUS304)とアルミニウム合金とのクラッド板を用いており、DI加工にて有底筒状とした。使用したケース6は表1に示す比率に設定されており、発電要素を含む他の構成は電池Aと同一構成とした。これら電池は、本実施例における電池B〜D、及び比較電池F,Gとし、電池Aと同様に各々200個を作製した。
(電池の評価、及び評価結果)
本実施例では、高温環境下と低温環境下に電池を繰返し晒すことによる耐漏液性の評価と高温環境下における保存特性の評価を実施した。前者の評価は、作製した細形電池にヒートショックを負荷し、漏液の発生状況を確認した。ヒートショック条件は、−10℃と60℃の環境下に各々12時間の放置を1サイクルとして5週間(35日)で実施した。この際1週間毎に目視にて漏液の発生した細形電池を確認することで電池の耐漏液性を評価した。この評価には細形電池を各々100個づつ供した。一方、高温での保存特性は80℃の環境下に80日間保存し、20日毎に放電特性を評価することで実施した。放電特性の評価は、細形電池を22kΩの抵抗に接続し、放電電圧が1.8Vに達するまでの放電持続時間を測定した。この評価にも細形電池を各々100個づつ供し、各測定時点で20個づつを測定した。表1、表2に各評価における結果を示す。
Figure 2005203169
表1から明らかなように本実施例の電池A〜Dは5週間でも漏液の発生は認められなかった。このことからヒートショックが繰返される環境下であっても高い耐漏液性を維持しており、鋼板を主体とするクラッド材を用いることにより高い封口強度を維持し、耐漏液性を高めた本発明による効果を裏付けている。一方、比較電池Fは2週間後まで本発明の細形電池と同様に高い耐漏液性を示している。しかし、3週間以降では急激に耐漏液性を低下させており、最終的には10%を越える電池で漏液性の低下を生じていた。これは、鋼板を主体とするクラッド板を用いることでヒートショックによるカシメ強度の低下を抑制している。しかし、アルミニウム層の厚みが小さいことから容器内面の耐食性を大きく低下しており、さらにヒートショックが繰返されることで低下が助長されたことから、耐漏液性の低下を招いたと判断される。一方、比較電池Gでは初期段階から耐漏液性の低下が認められ、経時と共に漏液の発生確率が上昇している。これはヒートショックによるカシメ強度の低下に起因するものと判断される。
Figure 2005203169
表2は高温保存時における保存期間と放電持続時間の関係である。本実施例の電池A〜Dは80日経過後において初期値に対してほぼ2/3以上の放電時間を示しており、高温環境下においても放電特性が維持されている。特に電池Aと電池Cは良好な値を示しており、これは電池ケースの耐食性とカシメ強度が両立するクラッド板の使用によるものと判断される。すなわち、電池A、Cは鋼板を主体とする電池ケースを用いることでカシメ強度の低下が効果的に抑制されており、前記低下に伴う発電要素の劣化等も同時に抑制されている。一方、アルミニウム層による耐食性も同時に確保されており、電解液による電池ケースの腐食も抑制している。よって、電池A、Cは細形電池に要求されるカシメ強度と耐食性を高次で満たしており、本発明の最適な実施範囲と判断される。電池Bは電池A、Cに比較して若干の特性悪化は認められる。これは電池ケースの劣化に伴う発電要素の機能低下に起因するものと推察される。しかし、初期値に対して80日経過後でも8割近くの値を示しており、高温での保存特性と表1の結果が示す耐漏液性において良好な値を示すものである。また電池Dも同様に若干の特性悪化は認められる。これはカシメ強度の低下に起因するものであるが、漏液の発生には至っておらず、且つ電池Bと同程度の保存特性を示している。一方、比較電池Fでは電池ケースの劣化により20日程度の保存であっても放電特性の低下が顕著である。さらに80日経過時点では全ての電池において電池ケースの破損を生じており、特性評価が実施できない状況であった。また比較電池Gでは、漏液の発生により放電特性の悪化を呈していた。
以上の通り本発明にかかる細形電池は耐漏液性、高温保存特性の面で良好な状態を示しており、電池の信頼性を大きく高めるものである。
本発明は、負極活物質に軽金属を用い、正極端子を兼ねる電池ケースに発電要素を収容した非水電解液電池に利用可能である。
細形電池の断面構造を示す模式図
符号の説明
1 集電棒
2 ガスケット
3 リチウム
4 セパレータ
5 正極
6 ケース

Claims (1)

  1. 発電要素を収容し、正極端子を兼ねる有底筒状の電池ケース、軽金属を活物質とする負極、及びセパレータが巻付けられ、負極端子を兼ねる集電棒、前記電池ケースの開口部を封止し、前記集電棒と電池ケースを絶縁保持するガスケットを備えた細形非水電解液電池であって、前記電池ケースは、ステンレス鋼板、ニッケルメッキ鋼板、ニッケル板の何れか一方とアルミニウム板とのクラッド金属板を内面側が前記アルミニウム板になるよう絞り加工又はDI加工してなり、前記電池ケース側面のアルミニウム層の厚みが前記ケースの厚みに対して20%以上50%未満であることを特徴とする細形非水電解液電池。
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