JP2007326935A - 親水性高分子微粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】水系媒体中での膨潤を抑制し、かつ、水系媒体に対する分散性に優れる親水性高分子微粒子を提供する。
【解決手段】水及びアセトンにそれぞれ分散させ、超音波を15分間照射し、25℃で240時間放置して平衡化させた後、粒度分布測定機により粒子径をそれぞれ測定したとき、水に分散させたときの粒子径Dとアセトンに分散させたときの粒子径Dとの比D/Dが2.0以下であり、かつ、該親水性高分子微粒子を単層に隙間なく並べた上に純水の液滴を形成させ、25℃の条件下で接触角計により測定した水の接触角が70°以下である親水性高分子微粒子。
【選択図】なし

Description

本発明は、水系媒体中での膨潤を抑制し、かつ、水系媒体に対する分散性に優れる親水性高分子微粒子に関する。
サブミクロンからミクロンサイズの高分子微粒子は、有機顔料、トナー粒子、液晶用スペーサー、ラテックス微粒子、液体クロマトグラフィー用充填剤等、多岐に渡って用いられている。そのなかで、水系媒体で用いられる高分子微粒子の場合、水系媒体の環境変化による形状変化を抑制することを目的に水系媒体における膨潤が小さく、かつ、分散性向上等を目的に粒子表面の親水性が高いことが要求される。
水系媒体における膨潤を小さくするためには、従来公知の方法として、疎水性架橋性単量体を多く用い、架橋度を高めることで対応できる。
しかしながら、疎水性架橋性単量体を用いてなる微粒子では、表面の疎水性が高いため、水系媒体での分散性が悪いという問題があった。更に、このような微粒子を液体クロマトグラフィー用充填剤として用いた場合には、タンパク質等の生体試料を接触させることにより、非特異的な吸着が起こるという問題もあった。
逆に、疎水性架橋性単量体の量を減らし、親水性単量体の量を増やすことで表面の親水性を高めることはできるが、このような微粒子では、内部の親水性も高まってしまうため、結果として、膨潤が大きくなるという問題があった。
この問題を解決する方法として、例えば、特許文献1には、疎水性架橋重合体微粒子の表面に、親水性重合体の層が形成された被覆重合体微粒子が開示されている。疎水性架橋重合体微粒子は、構成する疎水性架橋性単量体によって強度に架橋されているため、機械的強度が高く、膨潤を抑制することができる。また、形成される親水性重合体の層の厚みを1〜30nmとすることで、親水性を維持したまま、親水性重合体の層による膨潤の抑制を実現できるとしている。
しかしながら、現実的には、このような親水性重合体の層の厚みの範囲で、疎水性架橋重合体微粒子の露出を防ぐことは難しく、表面の親水性を充分に向上させることは難しかった。
特公平8−7197号公報
本発明は、上記現状に鑑み、水系媒体中での膨潤を抑制し、かつ、水系媒体に対する分散性に優れる親水性高分子微粒子を提供することを目的とする。
本発明は、水及びアセトンにそれぞれ分散させ、超音波を15分間照射し、25℃で240時間放置して平衡化させた後、粒度分布測定機により粒子径をそれぞれ測定したとき、水に分散させたときの粒子径Dとアセトンに分散させたときの粒子径Dとの比D/Dが2.0以下であり、かつ、該親水性高分子微粒子を単層に隙間なく並べた上に純水の液滴を形成させ、25℃の条件下で接触角計により測定した水の接触角が70°以下である親水性高分子微粒子である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、高分子微粒子のD/D(以下、膨潤度ともいう)及び表面に対する水の接触角を一定の範囲とすることにより、水系媒体での膨潤を抑制し、かつ、水系媒体に対する分散性に優れる親水性高分子微粒子を得ることができるということを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の親水性高分子微粒子は、水及びアセトンにそれぞれ分散させ、超音波を15分間照射し、25℃で240時間放置して平衡化させた後、粒度分布測定機により粒子径をそれぞれ測定したとき、水に分散させたときの粒子径Dとアセトンに分散させたときの粒子径Dとの比D/Dが2.0である。
一般に、高分子微粒子は、有機溶媒中では収縮し、水系媒体中では程度によらず膨潤する傾向にある。ゆえに、水系媒体中での膨潤の程度が大きいと、D/Dが大きくなり、逆に、水系媒体中での膨潤の程度が小さいと、D/Dが小さくなる。
/Dが2.0を超えると、水系媒体中での膨潤の程度が大きすぎるため、例えば、液体クロマトグラフィー用充填剤に用いた場合には、圧力変動が大きくなり、平衡化に時間がかかるため実用的ではない。また、水性塗料に用いた場合には、塗装前の粘度上昇を招くことで作業性が悪くなり実用的でない。好ましい下限は1.0、好ましい上限は1.8である。
上記粒度分布測定機としては特に限定されず、例えば、Accusizer780(Particle Sizing Systems社製)等が挙げられる。
また、本発明の親水性高分子微粒子は、該親水性高分子微粒子を単層に隙間なく並べた上に純水の液滴を形成させ、25℃の条件下で接触角計により測定した水の接触角が70°以下である。
接触角測定は、高分子材料をはじめ、表面の親水性、疎水性を評価する方法として用いられる。水の接触角が小さいほど親水性が高いと判断され、本発明においては、上限を70°とすることで、親水性が大幅に向上し、水への分散性が向上し、また、本発明の親水性高分子微粒子を液体クロマトグラフィー用充填剤として用いた場合には、タンパク質等の生体試料を接触させても非特異的な吸着を起こすことがほとんどない。また、水性塗料に用いた場合には、分散性が良好であるため、塗装作業性が向上する。好ましい上限は60°である。
上記接触角計としては、例えば、協和界面科学社製、Dropmaster500等の自動接触角計を用いることができる。
上記水の接触角は、上述したような接触角計を用い、液滴の左右端点と頂点とを結ぶ直線の固体表面に対する角度から接触角を求める方法(θ/2法)等によって測定することができ、具体的には、以下のような方法が挙げられる。
マイクロスコープで確認しながら、乾燥させた親水性高分子微粒子をスライドガラス上に貼付した両面テープ上に単層に隙間なくのせ、その後エアースプレーで余分な親水性高分子微粒子を除去し、両面テープ上に親水性高分子微粒子を固定化する。
25℃の純水1μLの液滴を作製し、スライドガラス上に固定化した親水性高分子微粒子に着液させ、接触角計を用いて接触角をθ/2法により算出する。なお、接触角が90°より小さい場合、着液後の水滴は濡れ広がろうとするため、着液後の接触角は経時的に小さくなる。そこで、着液後0.5秒後の接触角値を用いて評価を行う。
本発明の親水性高分子微粒子は、膨潤度が上記範囲を満たすことにより水系媒体中でもほとんど膨潤しないものとなり、水の接触角が上記範囲を満たすことにより水系媒体に対する分散性が優れたものとなる。
上記膨潤度の範囲と上記水の接触角の範囲とを満たす親水性高分子微粒子としては、具体的には、例えば、水溶解度が5重量%以下の疎水性架橋性単量体及び/又は疎水性非架橋性単量体からなる疎水性架橋重合体からなり、最表面に親水化処理が施されている微粒子を挙げることができる。
上記疎水性架橋重合体は、1種の水溶解度が5重量%以下である疎水性架橋性単量体を単独重合して得られる疎水性架橋重合体;2種以上の水溶解度が5重量%以下である疎水性架橋性単量体を共重合して得られる疎水性架橋重合体;少なくとも1種の水溶解度が5重量%以下である疎水性架橋性単量体と、少なくとも1種の水溶解度が5重量%以下である疎水性非架橋性単量体とを共重合して得られる疎水性架橋重合体のいずれであってもよい。
上記水溶解度が5重量%以下である疎水性架橋性単量体としては、単量体1分子中にビニル基を2個以上有するものであれば特に限定されず、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリル酸エステル;テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリル酸エステル又はテトラ(メタ)アクリル酸エステル;ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルナフタレン等の芳香族系化合物等が挙げられる。
ここで、水溶解度とは、水100mLに単量体20mLを加え、室温で10分間×3回攪拌し20℃の保温器で一晩放置し、その後、水に溶解した単量体量を水素炎ガスクロマトグラフィーで二重結合(PSDB)法により測定し、算出した値である。
上記水溶解度が5重量%以下である疎水性非架橋性単量体としては、疎水性の性質を有する非架橋性の重合性有機単量体であれば特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、メチルスチレン等のスチレン系単量体等が挙げられる。
上記疎水性架橋重合体が、上記水溶解度が5重量%以下である疎水性架橋性単量体と上記水溶解度が5重量%以下である疎水性非架橋性単量体との共重合からなる場合には、水溶解度が5重量%以下である疎水性非架橋性単量体の使用量は、水溶解度が5重量%以下である疎水性架橋性単量体100重量部に対して、50重量部以下であることが好ましい。
最表面を親水化処理する方法としては特に限定されず、例えば、高分子微粒子の表面にオゾン水処理、オゾンガス処理、プラズマ処理、コロナ処理、過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリウム等による表面酸化処理等を施す方法やタンパク質や多糖類をはじめとする生体由来の親水性化合物やポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、リン脂質ポリマー等の親水性高分子化合物を、高分子微粒子の表面に対して物理吸着、又は、化学結合させる方法等が挙げられる。
なかでも、調製時の作業性、Lot管理のしやすさ、経時的な性能維持等を考慮すると、オゾン水処理が好ましい。
上記オゾン水とは、オゾンガスが水に溶解したものを意味する。
オゾンには強力な酸化作用があるが、オゾンガスでは、高分子微粒子表面を均一に酸化することにより親水化処理を施すことが非常に難しい。
しかし、オゾン水を用いることにより、オゾン水中に高分子微粒子を分散させるだけで高分子微粒子表面を簡便に酸化させ親水化処理を施すことができる。親水化処理の結果、疎水性の構造部分が酸化され、親水性基(−OH、−CHO、−COOH等)が生成すると考えられる。
上記オゾン水における溶存オゾンガスの濃度としては特に限定されないが、好ましい下限は20ppmである。20ppm未満であると、親水化処理に時間がかかったり、充分な親水化処理を施せず、高分子微粒子を液体クロマトグラフィー用充填剤として用いた場合に測定対象物質等の非特異吸着を充分に抑制することができなかったりする。より好ましい下限は50ppmである。なお、濃度の好ましい上限は特にない。
上記オゾン水の調製方法としては特に限定されず、例えば、特開2001−330969号公報等に記載されているように、原料水とオゾンガスとを、気体のみを透過し液体の透過を阻止するオゾンガス透過膜を介して接触させる方法等が挙げられる。
さらに、上記オゾン水処理を行う際には促進酸化処理法を用いることが好ましい。促進酸化処理法とは、オゾン水の酸化作用を増強させる方法のことをいい、紫外線照射、超音波照射、アルカリ水添加等の溶存オゾンの分解を促進する方法を単独で用いるか又は2種以上を併用することをいう。
このような促進酸化処理法による処理を行うことで、溶存オゾンの分解が促進され、オゾンの分解によって生じるヒドロキシラジカルの生成量を増加する。このようにして生成したヒドロキシラジカルは、オゾンよりも更に高い酸化力を有するため、親水化処理の効果を更に高めることが可能になるものと考えられる。上記促進酸化処理法を利用した場合、高分子微粒子の表面における親水基(−OH、−CHO、−COOH等)の生成を更に促進することが可能となる。
なお、親水化処理を行わなくても高分子微粒子の表面に対する水の接触角が70°以下である場合には、特に親水化処理を行う必要がない。
本発明の親水性高分子微粒子の平均粒子径としては特に限定されず、目的に応じた粒子径に適用できる。
本発明の親水性高分子微粒子の粒度分布(CV値)としては特に限定されないが、好ましい上限は40%である。40%を超えると、実用的ではない。より好ましい上限は15%である。
本発明によれば、水系媒体中での膨潤を抑制し、かつ、水系媒体に対する分散性に優れる親水性高分子微粒子を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌機付き反応器に、3%ポリビニルアルコール(日本合成化学社製)水溶液に、テトラエチレングリコールジメタアクリレート(新中村化学社製)300g、トリエチレングリコールジメタアクリレート(新中村化学社製)100g及び過酸化ベンゾイル(キシダ化学社製)1.0gの混合物を添加した。攪拌しながら加熱し、窒素雰囲気下にて80℃1時間重合した。得られた重合組成物を水及びアセトンで洗浄することにより、高分子微粒子を得た。
得られた高分子微粒子について、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定したところ、平均粒子径は5μm、CV値は14%であった。
得られた高分子微粒子10gを溶存オゾンガス濃度110ppmのオゾン水300mLに浸漬し、撹拌しながら、波長254nmを含む紫外線を照射できるスポットタイプUV照射装置(アイグラフィックス社製UP−200G)を用いて、1cmの距離から照射強度95mW/cmで300秒間紫外線を照射して親水化処理を施した。紫外線照射後、遠心分離機(日立製作所社製Himac CR20G)を用いて遠心分離し、上澄みを除去した。この操作を2回繰り返し親水化処理を施し、親水性高分子微粒子を得た。
なお、オゾン水は、内径15cm×長さ20cmの円柱形を有する外套内に、パーフルオロアルコキシ樹脂からなる内径0.5mm×厚さ0.04mm×長さ350cmの中空管状のオゾンガス透過膜400本収容されたオゾン溶解モジュールを含むオゾン水製造システム(積水化学工業社製)を用いて調製した。
(実施例2)
攪拌機付き反応器に、3%ポリビニルアルコール(日本合成化学社製)水溶液に、ジビニルベンゼン(キシダ化学社製)300g、スチレン(和光純薬社製)100g及び過酸化ベンゾイル(キシダ化学社製)1.0gの混合物を添加した。攪拌しながら加熱し、窒素雰囲気下にて80℃1時間重合した。得られた重合組成物を水及びアセトンで洗浄することにより、高分子微粒子を得た。
得られた高分子微粒子について、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定したところ、平均粒子径は5μm、CV値は13%であった。
以下、実施例1と同様にしてオゾン水による親水化処理を行うことにより、親水性高分子微粒子を作製した。
(比較例1)
オゾン水による親水化処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして高分子微粒子を作製した。
(比較例2)
オゾン水による親水化処理を行わなかった以外は、実施例2と同様にして高分子微粒子を作製した。
(比較例3)
攪拌機付き反応器中にて、3%ポリビニルアルコール(日本合成化学社製)水溶液に、テトラエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学社製)100g、ポリエチレングリコールメタクリレート(日本油脂社製、エチレングリコール鎖n=4)400g及び、過酸化ベンゾイル(キシダ化学社製)1.0gの混合物を添加した。攪拌しながら加熱し、窒素雰囲気下にて80℃1時間重合した。得られた重合組成物を水及びアセトンで洗浄することにより、高分子微粒子を得た。
得られた充填剤粒子について、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定したところ、平均粒子径は10μm、CV値は14%であった。
<評価>
実施例1、2及び比較例1〜3で得られた(親水性)高分子微粒子について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)膨潤度測定
実施例1、2及び比較例1〜3で得られた(親水性)高分子微粒子について、膨潤度測定を行った。測定は、粒度分布計Accusizer780(Particle Sizing Systems社製)を用いた。乾燥させた(親水性)高分子微粒子1gに純水又はアセトン30mLを入れた後、よく撹拌し、超音波を15分照射し、分散液を得た。分散後、平衡膨潤に達するまで25℃で240時間放置し、水中における粒子径Dとアセトン中における粒子径Dとを測定し、D/Dを膨潤度とした。
(2)接触角測定
実施例1、2及び比較例1〜3で得られた(親水性)高分子微粒子について、接触角測定を行った。測定は、自動接触角計(協和界面科学社製、Dropmaster500)を用いて行った。乾燥させた(親水性)高分子微粒子を25mm×75mmのスライドガラス上に貼付した両面テープ上に単層に隙間なくのせ、その後エアースプレーで余分な粒子を除去した。これにより、両面テープ上に高分子微粒子を固定化した。この様子は、マイクロスコープで確認した。
25℃の条件下、純水1μLの液滴を作製し、スライドガラス上に固定化した高分子微粒子に着液させ、接触角をθ/2法により算出した。なお、接触角が90°より小さい場合、着液後の水滴は濡れ広がろうとする。従って、着液後の接触角は、経時的に小さくなる。そこで、着液後0.5秒後の接触角値を用いて評価を行った。
(3)分散性評価
実施例1、2及び比較例1〜3で得られた(親水性)高分子微粒子について、分散性評価を行った。評価方法は、25℃の条件下、乾燥させた(親水性)高分子微粒子1gに純水30mLを入れた後、よく撹拌し、超音波を15分照射した後、30分間放置した。その後、軽く撹拌した分散液を少量スライドガラス上に滴下し、カバーガラスで覆い顕微鏡観察を行い、以下の基準により評価した。
○:凝集している微粒子がなかった。
×:凝集している微粒子があった。
Figure 2007326935
実施例1、2は膨潤度、接触角ともに小さかった。従って、水の環境変化による形状の変化が小さく、かつ、親水性が高いことから分散性も良好であった。
これに対して比較例1、2は、膨潤度は小さいが、接触角は大きかった。従って、水の環境による形状変化は小さいが、疎水性が高いために分散性が悪かった。
比較例3は、親水性単量体の含量を増やしたために、膨潤度が大きく、接触角は小さかった。従って、水の環境変化による変化は大きいが、親水性が高いために分散性は良好であった。
本発明によれば、水系媒体中での膨潤を抑制し、かつ、水系媒体に対する分散性に優れる親水性高分子微粒子を提供することができる。

Claims (1)

  1. 水及びアセトンにそれぞれ分散させ、超音波を15分間照射し、25℃で240時間放置して平衡化させた後、粒度分布測定機により粒子径をそれぞれ測定したとき、水に分散させたときの粒子径Dとアセトンに分散させたときの粒子径Dとの比D/Dが2.0以下であり、かつ、該親水性高分子微粒子を単層に隙間なく並べた上に純水の液滴を形成させ、25℃の条件下で接触角計により測定した水の接触角が70°以下であることを特徴とする親水性高分子微粒子。
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