JP2007323956A - 固体酸化物形燃料電池のスタック構造、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の単セルを積層した構造において、簡易な構成でガスの拡散性を向上することが可能な固体酸化物形燃料電池のスタック構造を提供する。
【解決手段】本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスが供給される固体酸化物形燃料電池のスタック構造であって、導電性及び多孔質性を有する複数の基板1と、複数の基板1の間にそれぞれ配置され、薄膜状の燃料極22、空気極23及び電解質21からなる複数の単セル2と、を備え、複数の単セル2は、基板1を介して電気的に直列に接続されており、各単セル2には、その一方面から燃料極22、電解質21、及び空気極23を貫通して他方面に開口する貫通孔24が少なくとも1個形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料ガス及び酸化剤ガスの混合ガスにより発電を行う固体酸化物形燃料電池のスタック構造、及びその製造方法に関する。
近年、燃料ガス及び酸化剤ガスを混合して供給することでセパレータやガスシール材を必要とせず、ガス供給ラインの簡略化ができ、簡単なシステム構造を実現できる単室型SOFCが提案されている。この単室型SOFCで採用される燃料電池としては、燃料極と空気極の2つの電極が、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスにさらされながらも、ガス選択性を持ち、それらの間に電圧が発生する特徴がある。
例えば、特許文献1には、次のような単室型の燃料電池が記載されている。この電池では、板状電解質の両面それぞれに燃料極と空気極を形成した単セルを複数枚積層することで直列に接続し、これを容器に収容している。そして、燃料極及び空気極には、ガスが通過する流路が形成されるとともに、電解質には、一方の電極の流路を通過してきたガスを他方の電極の流路へと流すための貫通孔がその周縁部に形成されている。そして、容器の一端部に形成された供給口から供給された混合ガスは、複数の単セルを通過して、容器の他端部に形成された排出口から排出される。その過程において、混合ガスは、一方の電極の流路から電極内に進入し、電解質の貫通孔を介して他方の電極の流路へ流れることで、両電極と接触し発電を行う。
特許第3530834号公報
しかしながら、上記電池では、電解質の周縁部にのみ貫通孔が形成されているため、一方の電極から他方の電極へと流れるガスの量が制限され、ガスの流動性が小さくなるという問題がある。そのため、ガスの拡散性が小さく、得られる出力も大きくないという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、複数の単セルを積層した構造において、簡易な構成でガスの拡散性を向上することが可能な固体酸化物形燃料電池のスタック構造及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスが供給される固体酸化物形燃料電池のスタック構造であって、上記問題を解決するためになされたものであり、導電性及び多孔質性を有する複数の基板と、前記複数の基板の間にそれぞれ配置され、薄膜状の燃料極(アノード)、空気極(カソード)及び電解質からなる複数の単セルと、を備え、前記複数の単セルは、前記基板を介して電気的に直列に接続されており、前記各単セルには、その一方面から前記燃料極、電解質、及び空気極を貫通して他方面に開口する貫通孔が少なくとも1個形成されている。
この構成によれば、単セルに少なくとも1個の貫通孔が形成されている。そして、この貫通孔は薄膜状に形成された単セルに形成されているため、貫通孔の長さを短くすることができる。その結果、単セルの一方面から他方面へのガスの流通をスムーズに行うことができる。また、単セル間に配置された基板が多孔質であるため、ガスが拡散しやすく、これに接触する各単セルの電極へガスを十分に供給することが可能になる。したがって、複数の単セルをスタックした場合に、各単セルへガスの供給を十分に行うことができ、高い出力を得ることができる。
上記電池において、燃料極及び空気極が、多孔質性を有していることが好ましい。こうすることで、各電極内でのガスの拡散を十分に行うことができ、発電に関わる電極のすべての領域を発電において有効に利用することができる。このとき、ガスの核酸の観点から、燃料極及び空気極の気孔率は、30〜70%であることが好ましい。
また、複数の単セル及び基板を収容し、前記複数の単セルの積層方向の両端にガスの供給口及び排出口が形成されたケーシングをさらに備えることができる。上記のように、本発明に係る燃料電池では、単セルの接続方向と平行に貫通孔が形成されているため、上記構成のケーシングに単セルを収容すると、ガスの供給方向と貫通孔が平行になり、ガスの流通をスムーズに行うことができる。また、ガスはケーシング内に供給されるため、ガスを集中的に各単セルに供給することができ、効率的なガスの利用が可能となる。その結果、高い出力を得ることができる。
上記基板は、導電性のセラミックス又は金属であることが好ましい。また、この基板は、多孔質であるが、気孔率は、10〜80%であることが好ましい。これは、気孔率が10%未満であると、ガスの透過性が悪くなり、電極反応が低下する一方、気孔率が80%より大きいと、電子の移動経路が少なくなることにより、基板の抵抗が大きくなって、導電性が低下するからである。
また、本発明に係る固体酸化物形燃料電池のスタック構造の製造方法は、上記問題を解決するためになされたものであり、導電性及び多孔質性を有する基板上に、少なくとも1個の第1の貫通孔を有する燃料極または空気極のいずれか一方を薄膜状に形成する第1工程と、前記一方の電極上に、前記第1の貫通孔と一致する第2の貫通孔を有する電解質を薄膜状に形成する第2工程と、前記電解質上に、前記第1及び第2の貫通孔と一致する第3の貫通孔を有する他方の電極を薄膜状に形成する第3工程と、前記第1から第3工程を経て製造された固体酸化物形燃料電池を複数個準備する第4工程と、前記他方の電極と基板とが対向するように、前記複数の固体酸化物形燃料電池を積層し、圧着する第5工程と、最も上部に配置された固体酸化物形燃料電池の他方の電極上に前記基板を圧着する第6工程とを備えている。
この構成によれば、単セルを薄膜状に形成し、これに貫通孔を形成していること、及び多孔質性の基板を用いているので、スタック化された燃料電池全体に、十分にガスを拡散させることができ、その結果、高い出力を得ることができる。また、貫通孔は、電解質、燃料極及び空気極を形成するのと同時に形成するので、製造が簡素化することができる。例えば、これらを、パターン印刷によって形成すると、貫通孔も簡単に形成することができる。
本発明によれば、複数の単セルを積層した構造において、簡易な構成でガスの拡散性を向上することが可能となる。
以下、本発明に係る固体酸化物形燃料電池のスタック構造の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池のスタック構造の断面図、図2は、図1のA−A線断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池のスタック構造は、4個の基板1と、これら基板1の間に配置される3個の単セル2とを備えている。そして、これら単セル2、及び基板1はケーシング3に収容されている。各単セル2は、矩形の薄膜状の電解質21の両面それぞれに薄膜状の燃料極22及び空気極23を形成することで構成されており、空気極23が図1の上方を向くように同じ向きに配置されている。また、図2に示すように、各単セル1には、燃料極22及び空気極23に開口を有する貫通孔24が複数個形成されている。
基板1は、導電性及び多孔質性を有し、各単セル2とほぼ同じ面積を有する矩形のシート状に形成されている。そして、各基板1が導電性を有することから、3つの単セル2は電気的に直列に接続されている。
ケーシング4は、上述のように積層構造にある基板1及び単セル2をほぼ隙間なく収容しており、積層方向の両端に、ガスの供給口41及び排出口42がそれぞれ形成されている。すなわち、複数の単セル2の両端(図1の上下)に配置されている基板1が供給口41及び排出口42を介して外部を臨むようになっている。したがって、供給口41から流入した混合ガスは、まず基板1に供給される。また、両端に配置されている基板1には、供給口41及び排出口42を介して導線(図示省略)が接続されている。
次に、上記燃料電池を構成する材料について説明する。電解質21の材料としては、固体酸化物形燃料電池の電解質として公知のものを使用することができ、例えば、サマリウムやガドリニウム等をドープしたセリア系酸化物、ストロンチウムやマグネシウムをドープしたランタン・ガレード系酸化物、スカンジウムやイットリウムを含むジルコニア系酸化物などの酸素イオン伝導性セラミックス材料を用いることができる。
燃料極22及び空気極23は、セラミックス粉末材料により形成することができる。このとき用いられる粉末の平均粒径は、好ましくは10nm〜100μmであり、さらに好ましくは50nm〜50μmであり、特に好ましくは100nm〜10μmである。なお、平均粒径は、例えば、JISZ8901にしたがって計測することができる。
燃料極22は、例えば、金属触媒と酸化物イオン導電体からなるセラミックス粉末材料との混合物を用いることができる。このとき用いられる金属触媒としては、ニッケル、鉄、コバルトや、貴金属(白金、ルテニウム、パラジウム等)等の還元性雰囲気中で安定で、水素酸化活性を有する材料を用いることができる。また、酸化物イオン導電体としては、蛍石型構造又はペロブスカイト型構造を有するものを好ましく用いることができる。蛍石型構造を有するものとしては、例えばサマリウムやガドリニウム等をドープしたセリア系酸化物、スカンジウムやイットリウムを含むジルコニア系酸化物などを挙げることができる。また、ペロブスカイト型構造を有するものとしてはストロンチウムやマグネシウムをドープしたランタン・ガレード系酸化物を挙げることができる。上記材料の中では、酸化物イオン導電体とニッケルとの混合物で、燃料極22を形成することが好ましい。なお、酸化物イオン導電体からなるセラミックス材料とニッケルとの混合形態は、物理的な混合形態であってもよいし、ニッケルへの粉末修飾またはセラミックス材料へのニッケル修飾などの形態であってもよい。また、上述したセラミックス材料は、1種類を単独で、或いは2種類以上を混合して使用することができる。また、燃料極22は、金属触媒を単体で用いて構成することもできる。
空気極23を形成するセラミックス粉末材料としては、例えば、ペロブスカイト型構造等を有するCo,Fe,Ni,Cr又はMn等からなる金属酸化物を用いることができる。具体的には(Sm,Sr)CoO,(La,Sr)MnO,(La,Sr)CoO,(La,Sr)(Fe,Co)O,(La,Sr)(Fe,Co,Ni)Oなどの酸化物が挙げられ、好ましくは、(La,Sr)(Fe,Co)Oである。上述したセラミックス材料は、1種を単独で、或いは2種以上を混合して使用することができる。
上記燃料極22、及び空気極23は、上述した材料を主成分として、さらにバインダー樹脂、有機溶媒などが適量加えられることにより形成される。より詳細には、上記主成分とバインダー樹脂との混合において、上記主成分が50〜95重量%となるように、バインダー樹脂等を加えることが好ましい。
燃料極22、空気極23の形成方法としては、例えば印刷法を用いることができ、具体的には、スクリーン印刷法やナイフコ−ト法、ドクターブレード法、スプレーコート等の印刷方法を用いることができる。これ以外にも、燃料極22、空気極23を、転写シート上に塗布しておき(いわゆるグリーン体)、これらを転写することによって電極を形成することもできる。また、電解質21は、上記電極の形成方法を使用でき、また真空法、溶射法等によって形成することができる。
基板1は、電子伝導性を有するが、イオン伝導性が無視できる程度に小さいことが好ましい。また、熱力学的に安定な材料で構成されていることが好ましい。導電率については、燃料電池の運転温度において、2S・cm−1以上であることが好ましい。このような要求を満たすとともに、各層は次のように構成することができる。また、基板1の気孔率は、ガス透過性及び強度を考慮すると、10〜80%の範囲にあることが好ましく、30〜70%の範囲にあることがさらに好ましい。また、ガスの拡散の観点から厚みは、0.1〜3mmであることが好ましく、0.2〜1mmであることがさらに好ましい。このような要求を満たすため、基板1を構成する材料は、Pt,Au,Ag,Ni,Cu,SUS等の導電性金属、或いは金属系材料,又はLa(Cr,Mg)O,(La,Ca)CrO,(La,Sr)CrOなどのランタン・クロマイト系等の導電性セラミックス材料によって形成することができ、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
ケーシング4は、絶縁性材料が用いられ、例えば、石英ガラスやバイコールガラスなど一般的な耐熱性ガラスやアルミナ、シリコン窒化物、シリコン炭化物などのセラミックス板を使用することができる。
次に、上記燃料電池のスタック構造の製造方法について図3及び図4を参照しつつ説明する。図3及び図4は、本実施形態に係るスタック構造の製造工程を示す図である。
まず、基板1と単セル2からなる燃料電池の製造方法について説明する。はじめに、上述した燃料極22、及び空気極23用の粉末材料を主成分として、これらそれぞれにバインダー樹脂、有機溶媒などを適量加えて混練し、燃料極ペースト、空気極ペーストをそれぞれ作製する。各ペーストの粘度は、次に説明するスクリーン印刷法に適合するように、10〜10mPa・s程度であることが好ましい。また、電解質21については、材料をプレス加工で成形し、焼結した焼結体をターゲットとしてスパッタリングした方法に適合するように、上述した電解質材料を調整しておく。
次に、図3(a)に示すように、基板1上に燃料極ペーストをスクリーン印刷により塗布する。このとき、燃料極22に貫通孔221(第1の貫通孔)が形成されるように、パターン印刷を行う。その後、所定の時間及び温度で乾燥・焼結し、燃料極22を形成する。
続いて、材料をプレス加工で成形し、焼結した焼結体をターゲットとしてスパッタリングした方法により、燃料極22上に電解質材料を塗布する(図3(b))。このとき、電解質材料は、燃料極22の貫通孔221と同じ位置に同じ大きさの貫通孔211(第2の貫通孔)が形成されるように、塗布する。このような貫通孔211を形成するには、例えば、燃料極22の貫通孔221にマスクを施した上で、電解質材料を成膜すればよい。これに続いて、空気極ペーストをスクリーン印刷により塗布する。すなわち、上記貫通孔221,211と一致するような貫通孔231(第3の貫通孔)が形成されるように、空気極ペーストをパターン印刷する(図3(c))。その後、所定の時間及び温度で乾燥・焼結し、空気極23を形成する。こうして、単体の燃料電池Fが完成する。
次に、上記工程を経て製造された3個の燃料電池Fと、1枚の基板1と準備する。そして、図4(a)に示すように、3個の燃料電池Fを、空気極23と基板1とが対向するように積層し、圧着する。続いて、図4(b)に示すように、最も上部に配置された燃料電池の空気極23上に基板1を圧着する。こうして、燃料電池のスタック化が完了する。これに続いて、スタック化された燃料電池をケーシング4に収容すると、図1に示すスタック構造が完成する。
上記のように構成された燃料電池のスタック構造は、次のように発電が行われる。まず、図1に示すように、ケーシング4の供給口41に、水素、又はメタン、エタンなどの炭化水素からなる燃料ガスと空気等の酸化剤ガスとの混合ガスGを高温の状態(例えば、400〜1000℃)で供給する。混合ガスGは、最上部にある基板1内で拡散しつつ、上側の単セル1の空気極23に接触する。ここで、混合ガスGは、多孔質の空気極23内で拡散しつつ、貫通孔24を介して燃料極22側へ流出する。電解質21は緻密であるが燃料極22は多孔質であるため、混合ガスGはこの電極22内で拡散しつつ、燃料電池F同士を接続する基板1内に流入する。基板1内においても、混合ガスGは、面方向に拡散しながら、下側の単セル1の空気極23内に進入するとともに、貫通孔24を介して燃料極23側へ流出する。このように混合ガスは、複数の単セル2及び基板1内で拡散した後、最終的に排出口42を介してケーシング4外部へと流れ出す。この過程において、燃料極22及び空気極23がそれぞれ混合ガスGと接触するため、各単セル1における燃料極22と空気極23との間で、電解質21を介した酸素イオン伝導が起こり、発電が行われる。
以上のように、この実施形態によれば、単セル2に複数個の貫通孔24が形成されているため、単セル2の一方面から他方面へのガスの流通をスムーズに行うことができる。特に、本実施形態では、単セル2が薄膜状であるので、貫通孔24の長さを短くすることができる。したがって、ガスの流通をより効率的に行うことができる。また、単セル2間に配置された基板1が多孔質であるため、ガスが拡散しやすく、これに接触する各単セル2の電極22,24へガスを十分に供給することが可能になる。したがって、複数の単セル2をスタックした場合に、各単セル2へガスの供給を十分に行うことができ、高い出力を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、電解質21をスパッタリングによって形成しているが、これに限定されるものではなく、燃料極及び空気極の焼結温度よりも低い温度で、形成できる方法であれば、特には限定されない。例えば、スクリーン印刷、CVD,溶射法、スピンコート法などを適用することもできる。
また、単セル2及び基板1の数は、上述したものに限定されず、その数は所望の出力に応じて適宜決定することができる。また、貫通孔24の数も、少なくとも1個あればよく、必要に応じて、その数を増減させればよい。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池のスタック構造の一実施形態を示す断面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のスタック構造の製造工程を示す図である。 図1のスタック構造の製造工程を示す図である。
符号の説明
1 基板
21 電解質
211 貫通孔(第1の貫通孔)
22 燃料極
221 貫通孔(第2の貫通孔)
23 空気極
231 貫通孔(第3の貫通孔)
24 貫通孔
4 ケーシング
41 供給口
42 排出口

Claims (6)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスが供給される固体酸化物形燃料電池のスタック構造であって、
    導電性及び多孔質性を有する複数の基板と、
    前記複数の基板の間にそれぞれ配置され、薄膜状の燃料極、空気極及び電解質からなる複数の単セルと、を備え、
    前記複数の単セルは、前記基板を介して電気的に直列に接続されており、
    前記各単セルには、その一方面から前記燃料極、電解質、及び空気極を貫通して他方面に開口する貫通孔が少なくとも1個形成されている、固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  2. 前記燃料極及び空気極は、多孔質性を有している、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  3. 前記複数の単セル及び基板を収容し、前記複数の単セルの接続方向の両端にガスの供給口及び排出口が形成されたケーシングをさらに備えている、請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  4. 前記各基板が、導電性のセラミックス又は金属である、請求項1から3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  5. 前記基板の気孔率が10〜80%である、請求項1から4のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  6. 導電性及び多孔質性を有する基板上に、少なくとも1個の第1の貫通孔を有する燃料極または空気極のいずれか一方を薄膜状に形成する第1工程と、
    前記一方の電極上に、前記第1の貫通孔と一致する第2の貫通孔を有する電解質を薄膜状に形成する第2工程と、
    前記電解質上に、前記第1及び第2の貫通孔と一致する第3の貫通孔を有する他方の電極を薄膜状に形成する第3工程と、
    前記第1から第3工程を経て製造された固体酸化物形燃料電池を複数個準備する第4工程と、
    前記他方の電極と基板とが対向するように、前記複数の固体酸化物形燃料電池を積層し、圧着する第5工程と、
    最も上部に配置された固体酸化物形燃料電池の他方の電極上に前記基板を圧着する第6工程と
    を備えている固体酸化物形燃料電池のスタック構造の製造方法。
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