JP2007322663A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光による発色情報の付与により、発色または非発色の状態を維持するように制御されるトナーを用い、像担持体10と、帯電手段12と、静電潜像形成手段14と、現像手段16と、発色情報付与手段28,34と、転写手段18と、定着手段22と、発色手段22と、を含み、さらに、前記現像手段16より像担持体の移動方向下流側に配置され、前記発色情報付与手段28,34による露光以前に前記像担持体表面の少なくともトナー像近傍の電位を低下させる電荷除去手段17を有する画像形成装置である。
【選択図】図1
Description
すなわち、本発明は、形成されたトナー像に対して発色情報の付与を行うことにより該トナー像を発色させ、1つの現像器でフルカラー画像形成を行う際において、トナー像に発色情報を付与するための露光の位置ずれがあった場合でも、急激な高電位差変化を防ぐことによりトナー飛散の発生を防止し、高品位な画像形成を行うことができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
<1> 光による発色情報の付与により、発色または非発色の状態を維持するように制御されるトナーを用いる画像形成装置であって、
像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、該帯電された帯電像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像を前記トナーを含む現像剤によりトナー像とする現像手段と、該像担持体表面に形成されたトナー像に光による発色情報を付与する発色情報付与手段と、該発色情報を付与されたトナー像を記録媒体表面に転写する転写手段と、該記録媒体表面に転写されたトナー像を熱及び/または圧力により定着する定着手段と、加熱により前記発色情報を付与されたトナー像を発色させる発色手段と、を含み、
さらに、前記現像手段より像担持体の移動方向下流側に配置され、前記発色情報付与手段による露光以前に前記像担持体表面の少なくともトナー像近傍の電位を低下させる電荷除去手段を有する画像形成装置である。
加えて、電荷除去手段により、像担持体におけるトナー像近傍の表面電位をあらかじめ若しくは発色情報付与露光と同時に低下させることができるので、発色情報付与露光による急激な高電位差変化を起こさせずトナー飛散の発生を防止することができる。
さらに、発色情報付与メカニズムが可逆反応ではないことより、加熱による発色までに時間的制約がないというメリットを有する結果、低速域までのプリントも可能、すなわち、広いスピードレンジに対応可能となり、加えて、加熱による発色が行なわれる定着器等の配置場所についても自由度が高いというメリットもある。
像担持体表面を帯電する帯電工程と、該帯電された帯電像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、該静電潜像を前記トナーを含む現像剤によりトナー像とする現像工程と、該像担持体表面に形成されたトナー像に光による発色情報を付与する発色情報付与工程と、該発色情報を付与されたトナー像を記録媒体表面に転写する転写工程と、該記録媒体表面に転写されたトナー像を熱及び/または圧力により定着する定着工程と、加熱により前記発色情報を付与されたトナー像を発色させる発色工程と、を含み、
さらに、前記現像工程より像担持体の移動方向下流側に、前記発色情報付与のための露光以前に前記像担持体表面の少なくともトナー像近傍の電位を低下させる電荷除去工程を有する画像形成方法である。
本発明の画像形成装置(画像形成方法)は、光による発色情報の付与により、発色または非発色の状態を維持するように制御されるトナーを用いる画像形成装置(画像形成方法)であって、像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、該帯電された帯電像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像を前記トナーを含む現像剤によりトナー像とする現像手段と、該像担持体表面に形成されたトナー像に光による発色情報を付与する発色情報付与手段と、該発色情報を付与されたトナー像を記録媒体表面に転写する転写手段と、該記録媒体表面に転写されたトナー像を熱及び/または圧力により定着する定着手段と、加熱により前記発色情報を付与されたトナー像を発色させる発色手段と、を含み、さらに、前記現像手段より像担持体の移動方向下流側に配置され、前記発色情報付与手段による露光以前に前記像担持体表面の少なくともトナー像近傍の電位を低下させる電荷除去手段を有することを特徴とする。
また、前記のようなトナーとしては、前記機能を発揮できるものであれば特に制限されず、例えば前記特許文献1、2に記載のトナーや、後述する本発明に好ましく用いられるトナーなどを挙げることができる。
ここで、上記トナー像近傍とは、像担持体表面に形成されたトナー像の外縁を0.5mm程度拡張した領域をいう。
したがって、本発明における電荷除去手段は、前記転写前露光や転写前帯電とはその目的が異なるため、同様な構成では該目的を達成することができず、その構成は後述するように従来にない特有のものである。
以下、本発明の画像形成装置の構成を、画像形成における各工程に沿って説明する。
本工程において、まず、帯電装置12により感光体10の表面全面を帯電させる。
感光体10としては、公知のいかなるものも用いることができる。例えば、導電性基体上にSe、a−Si等の無機の感光層、あるいは単層若しくは多層の有機感光層を形成したものである。ベルト状感光体の場合は、基体としてPET、PC等の透明樹脂が使用でき、その厚みはベルト状感光体を張架するロールの径、張力等の設計事項から決められ、おおよそ10〜500μm程度の範囲である。その他の層構成等はドラムの場合と同様である。
なお、透明感光体を用いない場合は、上述の透明基体のほかに通常用いられるアルミウムなどの金属円筒体やニッケルシームレスベルトなどの基体材料も用いることができる。
なお、感光層の厚みは、前記透過性と経時による膜減りとを勘案した帯電電位に耐えられる絶縁性から決められ、おおよそ5〜50μmの範囲が好ましい。
帯電電位は、電位の絶対値で150〜700Vの範囲に設定することが好ましい。
静電潜像の形成には公知の露光装置14が使用できる。露光装置14としては、例えばレーザスキャニングシステム、LEDイメージバーシステム、アナログ露光手段、さらにはイオン流制御ヘッド等などを用いることができ、図1における矢印Aのように感光体10表面に露光を行うことが可能である。これ以外にも今後開発される新規な露光手段が本発明の効果を達成する限り使用できる。
前記静電潜像に対する現像には、公知の現像装置16が使用できる。現像法としては、キャリアと呼ばれるトナーを担持するための微小粒子とトナーからなる二成分現像法、またはトナーのみからなる一成分現像法、またこれらの現像法においてさらに現像その他の特性改善のために別の構成物質が添加される場合もある全ての現像方法が使用できる。
トナー現像量(感光体に付着させるトナー付着量)としては、形成する画像によっても異なるが、べた画像において3.5〜8.0g/m2の範囲とすることが好ましく、4.0〜6.0g/m2の範囲とすることがより好ましい。
本発明においては、前記現像工程の後に、少なくともトナー像近傍の前記静電潜像形成工程で露光されなかった感光体10表面の電位を低下させる。具体的には、感光体10表面の当該部分の電荷を、電荷除去装置17により除去することにより電位を低下させる。
なお、上記電荷除去領域は、少なくともトナー像近傍であればよく、本工程を通過する感光体表面全域であってもよい。
図2は、電荷除去手段として非接触帯電手段であるコロトロンを用いて電荷除去を行っている状態の一例を示す模式的断面図である。図において、発色情報付与のための露光56は感光体52の裏面側から行われており、コロトロン50は感光体52を介して図示しない発色情報手段と対向して配置されている。また、コロトロン50のバックプレート面は鏡面仕上げされた反射手段となっており、図の矢印E、Fで示すように、該反射手段によりトナー像54を抜けてきた発色情報付与露光50を反射させる。
なお、上記反射手段を設けた場合の露光光の反射率は70%以上とすることが好ましく、80%以上とすることがより好ましい。
なお、図3に示す態様においても、電荷除去手段としてコロトロンの代わりにランプを用いてもよい。
次に、こうして得たトナー像Tに対して、図1に示すように発色情報付与装置28により、感光体10の裏面から矢印Bのような光による発色情報が付与される。なお、図1に示す発色情報付与工程の位置は1つの例である。
図4は、本発明の画像形成装置における印字制御部の具体的な回路ブロック図を示す。同図において、プリンタコントローラ36は、論理和回路40、発振回路42、マゼンタ発色制御回路44M、シアン発色制御回路44C、イエロー発色制御回路44Y、ブラック発色制御回路44Kで構成されている。一方、露光部38は、光書込ヘッド32及び発色情報付与露光ヘッド34で構成されている。
発色情報を与えられたトナーは、その後一括して記録媒体26に転写される。転写には公知の転写装置18が使用できる。例えば、接触方式である場合は、ロール、ブラシ、ブレード等が使用でき、非接触方式の場合は、コロトロン、スコロトロン、ピンコロトロン等が使用できる。また、圧力、若しくは圧力及び熱による転写も可能である。
こうして発色(あるいは非発色状態維持)可能な状態におかれた前記トナー像は、記録媒体26が定着装置22によって加熱されることで前述のように発色がなされる。定着装置22としては公知の定着手段が使用できる。例えば、加熱部材及び加圧部材としてロール、ベルトのそれぞれが選択可能であり、熱源としては、ハロゲンランプ、IH等が使用可能である。その配置も、種々の紙パス、例えばストレートパス、リアCパス、フロントCパス、Sパス、サイドCパス等に対応可能である。
本発明では、定着、発色工程を経て得られた画像に光を照射する光照射工程を含むことが好ましい。これにより発色不可能な状態に制御された発色部中に残存する反応性物質を分解又は失活させることができるため、画像形成後のカラーバランスの変動をより確実に抑制したり、バックグランド色の除去・漂白を行ったりすることができる。
なお、本実施形態においては、上記光照射工程は定着工程の後に設けられているが、加熱溶融しない定着方法、例えば圧力を用いて定着させる圧力定着などの場合は、光照射工程後、定着工程を行うこともできる。
次に、本発明に使用するトナーについて説明する。
本発明に使用するトナーは、前述のように、光による発色情報の付与により、発色または非発色の状態を維持することができるように制御されるトナーであり、「光による発色情報の付与」「発色または非発色の状態を維持する」についても前記の通りである。
したがって、このようなトナーでは前記マイクロカプセルをトナー中に多く存在させることができず、またこれらが偏在してしまうこともあるため、本発明に用いた場合にマイクロカプセルが十分に受光できない場合がある。
この場合、Fトナーではその形状係数を制御することが可能なため、高転写効率を獲得するために球状とすることも可能である。そしてこのような場合に、前述のブラーが発生しやすくなるともいえる。したがって、本発明にFトナーを用いることは、高い発色性とブラー等の発生のない高画質な画像を得る上で好ましい組み合わせとなる。
前記Fトナーは、後述するように、バインダー樹脂中に発色部と呼ばれる光による発色情報が付与された際に、特定のひとつの色に発色可能な(または非発色状態を維持することが可能な)連続した領域を1つ以上有する。
図6は、Fトナー中の前記発色部の一例を示す模式図であり、(A)は1つの発色部の断面図であり、(B)はさらにその発色部を拡大したものである。
これらの材料を組み合わせることにより、感光性の発色部80として、0.1〜0.2mJ/cm2程度の発色記録感度を得ることができる。
さらに、前記のように発色情報付与メカニズムが可逆反応ではないことより、加熱による発色までに時間的制約がないというメリットを有する結果、低速域までのプリントも可能、すなわち、広いスピードレンジに対応可能となり、加えて、加熱による発色が行なわれる定着器等の配置場所についても自由度が高いというメリットも有している。
Fトナーは、発色可能な物質(発色性物質)として、互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分と第2成分とを含む。このように、2種類の反応性成分の反応を利用して発色させることにより、発色の制御が容易になる。なお、前記第1成分、第2成分は、発色する前の状態において予め着色していてもよいが、実質的に無色の物質であることが特に好ましい。
このため、前記反応性成分は、その種類毎に、発色情報が付与されない限り互いの領域への物質拡散が困難な異なるマトリックス内に含まれていること(互いに隔離されていること)が必要である。
この場合、Fトナーには、2種類の反応性成分のうち、例えば第1成分がマイクロカプセル内に含まれ、第2成分がマイクロカプセル外に含まれることが好ましい。この場合、マイクロカプセル内部が前記第1のマトリックス、マイクロカプセル外が前記第2のマトリックスに相当する。
なお、刺激が付与された際のマイクロカプセル内外の物質拡散は、画像形成時の発色濃度の低下を抑制したり、高温環境下に放置された画像のカラーバランスの変化を抑制する観点からは、不可逆的なものであることが好ましい。それゆえ、マイクロカプセルを構成する外殻は、加熱処理や光照射等の刺激の付与による軟化、分解、溶解(周囲の部材への相溶)、変形等により、物質透過性が不可逆的に増大する機能を有することが好ましい。
このようなトナーとしては、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、マイクロカプセルと、第2成分を分散させた光硬化性組成物とを含むものであることが好ましく、このようなトナーとしては、以下の3つの態様が挙げられる。
これら3つの態様の中では、特に第1の態様が、光による発色情報付与前の安定性、発色の制御等の観点から好ましい。なお、以下のトナーの説明においては、基本的に第1の態様のトナーを前提としてより詳細に説明するが、以下に説明する第1の態様のトナーの構成、材料、製法等は、第2の態様や第3の態様のトナーにおいても、勿論、利用/転用可能である。
(1)光硬化性組成物が未硬化の状態で加熱処理しても、未硬化の光硬化性組成物中に含まれる第2成分の物質拡散が抑制され、発色情報付与光の照射によって光硬化性組成物が硬化した後に加熱処理すると、硬化後の光硬化性組成物中に含まれる第2成分の物質拡散が促進されるタイプのトナー(以下、「光発色型トナー」と称す場合がある)。
(2)光硬化性組成物が未硬化の状態(第2成分が重合していない状態)で加熱処理すると、未硬化の光硬化性組成物中に含まれる第2成分の物質拡散が促進され、発色情報付与光の照射によって光硬化性組成物が硬化した後(第2成分が重合した後)に加熱処理すると、硬化後の光硬化性組成物中に含まれる第2成分の物質拡散が抑制されるタイプのトナー(以下、「光非発色型トナー」と称す場合がある)。
なお、光発色型トナーおよび光非発色型トナーに用いられる光硬化性組成物中には、光重合開始剤が含まれていることが特に好ましく、必要に応じてその他種々の材料が含まれていてもよい。
逆に、光硬化性組成物を硬化させる波長の発色情報付与光を照射せずに、そのまま加熱処理しても第2成分は光重合性化合物にトラップされ、マイクロカプセル中の第1成分と接触することができず、第1成分と第2成分との反応(発色反応)が起こらない。
逆に、加熱処理前に光硬化性組成物を硬化させる波長の発色情報付与光が照射されると、光硬化性組成物中に含まれる第2成分同士が重合してしまうため、光硬化性組成物中に含まれる第2成分の物質拡散が困難となる。それゆえ、加熱処理しても第2成分は、マイクロカプセル中の第1成分と接触することができず、第1成分と第2成分との反応(発色反応)が起こらない。
この場合、トナーは光硬化性組成物と、この光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む発色部を1つのみ有するものであってもよいが、2つ以上有することが好ましい。ここで、上記「発色部」とは、前述のように外部刺激が付与された際に、特定のひとつの色に発色可能な連続した領域を意味する。
なお、トナーに2以上の発色部が含まれる場合、同じ色に発色可能な1種類の発色部のみがトナー中に含まれていてもよいが、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の発色部がトナー中に含まれることが特に好ましい。その理由は、ひとつのトナー粒子の発色可能な色が、前者の場合は1種類のみに限定されるが、後者の場合は2種類以上とすることができるからである。
この場合、例えば、外部刺激の付与によりいずれか1種類の発色部のみが発色した場合には、トナーは、イエロー、マゼンタ、あるいは、シアンのいずれかの色に発色することができ、いずれか2種類の発色部が発色した場合には、これら2種類の発色部の発色した色を組み合わせた色に発色することができ、ひとつのトナー粒子で、多様な色を表現することが可能となる。
すなわち、この場合、発色部の種類毎に発色部に含まれる光硬化性組成物の硬化に必要な光の波長が異なるため、制御刺激として、発色部の種類に応じた波長の異なる複数種の発色情報付与光を用いればよい。なお、発色部に含まれる光硬化性組成物の硬化に必要な光の波長を異なるものとするには、発色部の種類毎に異なる波長の光に感応する光重合開始剤を光硬化性組成物中に含有させることが好適である。
なお、発色情報付与光の波長としては、可視域の波長から選択することもできるが、紫外域の波長から選択してもよい。
しかしながら、本発明においては、後述するトナーの製造過程において、第2成分が外殻を透過して感光・感熱カプセル外のマトリックスへ流出したり、他の色に発色可能な感光・感熱カプセル中の第2成分が外殻を透過して流入したりするのを防ぐために、非水溶性樹脂からなる結着樹脂や離型材等の非水溶性材料を主成分として含むものであることが好ましい。
この場合、トナーには、第1成分、第2成分、第1成分を含むマイクロカプセル、第2成分を含む光硬化性組成物が少なくとも用いられ、光硬化性組成物中には光重合開始剤が含まれることが特に好ましく、種々の助剤等が含まれていてもよい。また、マイクロカプセル内(芯部)には第1成分が固体状態で存在していてもよいが、溶媒と共に存在していてもよい。
以上に列挙した材料に加えて、更に、従来の着色剤を用いたトナーを構成する材料と同様の各種材料;結着樹脂、離型剤、内添剤、外添剤等を必要に応じて適宜利用することができる。以下、各材料等についてより詳細に説明する。
第1成分および第2成分の組合せとしては、下記(ア)〜(ツ)の組合せを好適に挙げることができる(下記例において、それぞれ前者が第1成分、後者が第2成分を表す。)。
(イ)ジアゾニウム塩化合物とカップリング成分(以下、適宜「カプラー化合物」と称する。)との組合せ。
(ウ)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀等の有機酸金属塩と、プロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキノン等の還元剤との組合せ。
(エ)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄等の長鎖脂肪酸鉄塩と、タンニン酸、没食子酸、サリチル酸アンモニウム等のフェノール類との組合せ。
(オ)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸等のニッケル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫化カリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属硫化物との組合せ、又は前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニルカルバジド、ジフェニルカルバゾン等の有機キレート剤との組合せ。
(キ)ステアリン酸第二鉄等の脂肪族第二鉄塩と、3,4−ヒドロキシテトラフェニルメタン等の芳香族ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(ク)シュウ酸銀、シュウ酸水銀等の有機酸金属塩と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコール等の有機ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(ケ)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄等の脂肪酸第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセシルカルバミド誘導体との組合せ。
(コ)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛等の有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチオ尿素等のチオ尿素誘導体との組合せ。
(シ)レゾルシンとニトロソ化合物との組合せのようなオキサジン染料を形成するもの。
(ス)ホルマザン化合物と還元剤および/又は金属塩との組合せ。
(セ)保護された色素(又はロイコ色素)プレカーサーと脱保護剤との組合せ。
(ソ)酸化型発色剤と酸化剤との組合せ。
(タ)フタロニトリル類とジイミノイソインドリン類との組合せ。(フタロシアニンが生成する組合せ。)
(チ)イソシアナート類とジイミノイソインドリン類との組合せ(着色顔料が生成する組合せ)。
(ツ)顔料プレカーサーと酸または塩基との組合せ(顔料が形成する組合せ)。
前記電子供与性無色染料としては、従来より公知のものを使用することができ、前記第2成分と反応して発色するものであれば全て使用することができる。具体的には、フタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、ピリジン系、ピラジン系化合物、フルオレン系化合物等の各種化合物を挙げることができる。
但し、前記分光増感化合物と相互作用する化合物が、その構造内に300〜1000nmに最大吸収波長を有する色素部とボレート部との両構造を併せ持つ化合物であれば、前記分光増感色素を用いなくてもよい。
この化合物を前記の分光増感化合物と共存させることにより、その分光吸収波長領域の照射光に敏感に感応し、高効率にラジカルを発生させうることから、高感度化が図れ、かつ紫外〜赤外領域にある任意の光源を用いてラジカルの発生を制御することができる。
前記酸素除去剤としては、ホスフィン、ホスホネート、ホスファイト、第1銀塩又は酸素により容易に酸化されるその他の化合物が挙げられる。具体的には、N−フエニルグリシン、トリメチルパルビツール酸、N,N−ジメチル−2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリン酸が挙げられる。さらに、チオール類、チオケトン類、トリハロメチル化合物、ロフィンダイマー化合物、ヨードニウム塩類、スルホニウム塩類、アジニウム塩類、有機過酸化物、アジド類等も重合促進剤として有用である。
マイクロカプセル化する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、米国特許第2800457号、同28000458号に記載の親水性壁形成材料のコアセルベーションを利用した方法、米国特許第3287154号、英国特許第990443号、特公昭38−19574号公報、同42−446号公報、同42−771号公報等に記載の界面重合法、米国特許第3418250号、同3660304号に記載のポリマー析出による方法、米国特許第3796669号に記載のイソシアネートポリオール壁材料を用いる方法、米国特許第3914511号に記載のイソシアネート壁材料を用いる方法、米国特許第4001140号、同4087376号、同4089802号に記載の尿素−ホルムアルデヒド系、尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、米国特許第4025455号に記載のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシブロビルセルロース等の壁形成材料を用いる方法、特公昭36−9168号公報、特開昭51−9079号公報に記載のモノマーの重合によるin situ法、英国特許第952807号、同965074号に記載の電解分散冷却法、米国特許第3111407号、英国特許第930422号に記載のスプレードライング法、特公平7−73069号公報、特開平4−101885号公報、特開平9−263057号公報に記載の方法等が挙げられる。
バインダーとしては、前記光硬化性組成物の乳化分散に用いるバインダーと同様のもの、第1の反応性物質をカプセル化する際に用いる水溶性高分子のほか、ポリスチレン、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリメチルアクリレート,ポリブチルアクリレート,ポリメチルメタクリレート,ポリブチルメタクリレートやそれらの共重合体等のアクリル樹脂、フェノール樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エチルセルロース、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の溶剤可溶性高分子、或いは、これらの高分子ラテックスを用いることもできる。中でも、ゼラチン及びポリビニルアルコールが好ましい。また、バインダーとして後述する結着樹脂を用いてもよい。
Fトナーは、凝集合一法等の公知の湿式製法を利用して作製されることが好ましい。特に、互いに反応した際に発色する第1成分および第2成分と、光硬化性組成物と、該光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含み、前記第1成分が前記マイクロカプセルに含まれ、前記第2成分が前記光硬化性組成物中に含まれる構造を有するトナーの作製に湿式製法は好適である。
なお、上記構造を有するトナーに用いられるマイクロカプセルは熱応答性マイクロカプセルであることが特に好ましいが、光等、その他の刺激に応答するマイクロカプセルであってもよい。
また、従来の顔料や結着樹脂を主成分とするトナーと比べると、上記構造を有するトナーは、低分子成分を主成分として含む光硬化性組成物が多く含まれるため、トナーの造粒過程で得られる粒子の強度は不十分となりやすいが、凝集合一法では、高いせん断力を必要としないため、この点でも凝集合一法を利用することは好適である。
Fトナーの製造においても、原料として使用する各種分散液の種類や組み合わせは異なるものの、凝集工程、融合工程の他に、必要に応じて付着工程を適宜組み合わせることによりトナーを作製することができる。
なお、第2の凝集工程で用いる感光・感熱カプセル分散液の種類は2種類以上が好ましい。また、(a1)〜(c1)工程を経て得られた感光・感熱カプセルをそのままトナー(すなわち1つの発色部のみを含むトナー)として利用してもよい。
しかしながら、トナー中に含まれる互いに異なる色に発色可能な発色部の種類が2〜4種類前後(例えば、トナーがイエロー、シアン、マゼンタの各々に発色可能な3種類の発色部を含むような場合)であれば、各々のトナー構造に応じた体積平均粒径は以下の範囲内であることが好ましい。
更に好ましくは、体積平均粒度分布指標GSDvが1.25以下であり、且つ、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp)が、0.97以上であることが更に好ましい。
まず、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)等の測定器を用いて測定されたトナーの粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、個々のトナー粒子の体積および数について小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒径を、体積平均粒子径D16v、および、数平均粒子径D16pと定義し、累積50%となる粒径を、体積平均粒子径D50v、および、数平均粒子径D50pと定義する。同様に、累積84%となる粒径を、体積平均粒子径D84v、および、数平均粒子径D84pと定義する。この際、体積平均粒度分布指標(GSDv)は、(D84v/D16v)1/2として定義され、数平均粒度指標(GSDp)は、(D84p/D16p)1/2として定義されるこれらの関係式を用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)および数平均粒度指標(GSDp)を算出できる。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(1)
〔但し、上記式(1)において、MLはトナーの最大長(μm)を表し、Aはトナーの投影面積(μm2)を表す。〕
一方、形状係数SF1が130を超える場合には、トナーを現像剤として使用する場合に、現像器内でのキャリアとの衝突によりトナーが破壊される場合がある。この際、結果として微粉が増加したり、これによってトナー表面に露出した離型剤成分により像担持体表面等が汚染され帯電特性を損なうことがあるばかりでなく、微粉に起因するかぶりの発生等の問題を起こすことがある。
本発明に用いられるトナーは、そのまま一成分現像剤として用いてもよいが、本発明では、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤におけるトナーとして使用することが好ましい。
ここで、1種類の現像剤でカラー画像が形成できるという点からは、現像剤は、(1)前記光硬化性組成物と、該光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む発色部を2種類以上有するトナーを1種類有し、且つ、前記トナー中に含まれる2種類以上の発色部が互いに異なる色に発色可能であるタイプの現像剤、あるいは、(2)前記光硬化性組成物と、該光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む発色部を1つ有するトナーを2種類以上混合した状態で有し、且つ、前記2種類以上のトナーの発色部が互いに異なる色に発色可能であるタイプの現像剤であることが好ましい。
また、 芯材表面を被覆する樹脂としては、マトリックス樹脂として使用できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
上記実施形態の作用を確認するため、以下のような試験を行った。
(トナー)
以下のようにして、結着樹脂中に発光部(感光・感熱カプセル)が分散した前記光非発色型のFトナーを得た。
酢酸エチル16.9質量部に、イエローに発色可能な電子供与性無色染料(1)8.9部を溶解し、さらに、カプセル壁材(商品名:タケネートD−110N,武田薬品工業(株)製)20質量部とカプセル壁材(商品名:ミリオネートMR200,日本ポリウレタン工業(株)製)2質量部とを添加した。
得られた溶液を、8質量%フタル化ゼラチン42質量部と、水14質量部と、10質量%ドデシルベンゼンルスルホン酸ナトリウム溶液1.4質量部との混合液中に添加した後、温度20℃で乳化分散し、乳化液を得た。次いで、得られた乳化液に2.9%テトラエチレンペンタミン水溶液72質量部とを加え、攪拌しながら60℃に加温し、2時間経過後、電子供与性無色染料(1)を芯部に含む、平均粒径0.5μmのマイクロカプセル分散液(1)を得た。
なお、このマイクロカプセル分散液(1)に含まれるマイクロカプセルの外殻を構成する材料(上記とほぼ同様の条件でタケネートD−110NおよびミリオネートMR200を反応させて得られた材料)のガラス転移温度は100℃であった。
電子供与性無色染料(1)を電子供与性無色染料(2)に変更した以外は、マイクロカプセル分散液(1)を調製する場合と同様にしてマイクロカプセル分散液(2)を得た。この分散液中のマイクロカプセルの平均粒径は0.5μmであった。
電子供与性無色染料(1)を電子供与性無色染料(3)に変更した以外は、マイクロカプセル分散液(1)を調製する場合と同様にしてマイクロカプセル分散液(3)を得た。この分散液中のマイクロカプセルの平均粒径は0.5μmであった。
なお、マイクロカプセル分散液の調製に用いた電子供与性無色染料(1)〜(3)の化学構造式を以下に示す。
重合性基を有する電子受容性化合物(1)および(2)の混合物100.0質量部(混合比率50:50)と熱重合禁止剤(ALI)0.1質量部とを酢酸イソプロピル(水への溶解度約4.3%)125.0質量部中で42℃にて溶解し混合溶液Iとした。
この混合溶液I中に、ヘキサアリールビイミダゾール(1)〔2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’テトラフェニルー1,2’−ビイミダゾール〕18.0質量部と、ノニオン性有機色素0.5質量部と、有機ホウ素化合物6.0質量部とを添加し42℃にて溶解し、混合溶液IIとした。
上記混合溶液IIを、8質量%ゼラチン水溶液300.1質量部と、10質量%界面活性剤(1)水溶液17.4質量部との混合溶液中に添加し、ホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて回転数10000回転で5分間乳化し、その後、40℃で3時間脱溶媒処理を行った後、固形分が30質量%の光硬化性組成物分散液(1)を得た。
なお、光硬化性組成物分散液(1)の調製に用いた重合性基を有する電子受容性化合物(1)、重合性基を有する電子受容性化合物(2)、熱重合禁止剤(ALI)、ヘキサアリールビイミダゾール(1)、界面活性剤(1)、ノニオン性有機色素、および、有機ホウ素化合物の構造式を以下に示す。
下記有機ボレート化合物(I)0.6質量部と、下記に示した分光増感色素系ボレート化合物(I)0.1質量部と、高感度化を目的とした下記助剤(1)0.1質量部と、酢酸イソプロピル(水への溶解度約4.3%)3質量部と、の混合溶液中に、重合性基を有する下記電子受容性化合物(3)5質量部を添加した。
なお、光硬化性組成物分散液(2)の調製に用いた重合性基を有する電子受容性化合物(3)、助剤(1)、界面活性剤(2)及び界面活性剤(3)の構造式を以下に示す。
分光増感色素系ボレート化合物(I)に代えて、前記に示した分光増感色素系ボレート化合物(II)0.1質量部を用いた以外は、光硬化性組成物分散液(2)を調製する場合と同様にして光硬化性組成物分散液(3)を得た。
・スチレン:460質量部
・nブチルアクリレート:140質量部
・アクリル酸:12質量部
・ドデカンチオール:9質量部
以上の成分を混合溶解して溶液を調製した。続いて、アニオン性界面活性剤(ローディア社製、ダウファックス)12質量部をイオン交換水250質量部に溶解したものに、前記溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化した乳化液(単量体乳化液A)を調製した。
また、アニオン性界面活性剤(ローディア社製、ダウファックス)1部を555質量部のイオン交換水に溶解し、重合用フラスコに仕込んだ。重合用フラスコを密栓し、還流管を設置し、窒素を注入しながら、ゆっくりと攪拌しながら、75℃まで重合用フラスコをウオーターバスで加熱し、保持した。
その後、ゆっくりと攪拌を続けながら重合用フラスコを75℃に、3時間保持して重合を終了した。
これにより粒子のメジアン径が210nm、ガラス転移点が51.5℃、重量平均分子量が31000、固形分量が42質量%の樹脂粒子分散液を得た。
・マイクロカプセル分散液(1):150質量部
・光硬化性組成物分散液(1):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
以上の成分を混合した原料溶液に硝酸を加えてpHを3.5に調整し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、フラスコに移し加熱用オイルバスでスリーワンモーターで攪拌しながら40℃まで加熱し、40℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液を300質量部追加して60℃にて2時間緩やかに攪拌した。これにより感光・感熱カプセル分散液(1)を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は3.53μmであった。また、この分散液の調製時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
・マイクロカプセル分散液(2):150質量部
・光硬化性組成物分散液(2):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
原料溶液として以上の成分を用いた以外は、感光・感熱カプセル分散液(1)を調製する場合と同様にして感光・感熱カプセル分散液(2)を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は3.52μmであった。また、この分散液の調製時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
・マイクロカプセル分散液(3):150質量部
・光硬化性組成物分散液(3):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
原料溶液として以上の成分を用いた以外は、感光・感熱カプセル分散液(1)を調製する場合と同様にして感光・感熱カプセル分散液(3)を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は3.47μmであった。また、この分散液の調製時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
・感光・感熱カプセル分散液(2):750質量部
・感光・感熱カプセル分散液(3):750質量部
以上の成分を混合した溶液をフラスコに移し、フラスコ内を攪拌しながら加熱用オイルバス42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液を100質量部追加して緩やかに攪拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液でフラスコ内のpHを5.0に調整した後、攪拌を継続しながら55℃まで加熱した。55℃までの昇温の間、通常の場合、フラスコ内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが4.5以下とならない様に保持した。この状態で55℃で3時間保持した。
続いて、上記トナー粒子50質量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)1.0質量部を添加し、サンプルミルで混合して外添トナーを得た。
キャリアとして、スチレン・アクリル共重合体(数平均分子量:23000、重量平均分子量:98000、Tg:78℃)30質量%と、粒状マグネタイト(最大磁化:80emu/g、平均粒径:0.5μm)70質量%とを混練、粉砕、分級して、体積平均粒径が100μmとしたものを用い、前記トナーとトナー濃度が5質量%となるように秤量し、ボールミルで5分間混合して現像剤1を得た。
図1に示したような画像形成装置を用意し、現像装置16に前記現像剤を装填した。
感光体10としては、円筒形のガラス(厚さ3mm)からなる透明基体の表面にITOを厚さ3μmにスパッタリングして導電層を形成し、該導電層上に、電荷発生層が塩化ガリウムフタロシアニン、電荷輸送層がN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミンを含む膜厚25μmの多層有機感光層を塗布形成したものを用いた。
・感光体線速:100mm/秒。
・帯電条件:スコロトロンのスクリーンに−400V、ワイヤーには直流−6kVを印加。このとき感光体の表面電位は−400Vとなった。
・露光:Y、M、C、黒の4色分の画像情報の論理和で露光し、露光後の電位は約−50Vであった。
・現像バイアス:直流−330Vに交流Vpp1.2kV(3kHz)の矩形波を重畳。
・現像剤接触条件:周速比(現像ロール/感光体)2.0、現像ギャップ0.5mmとし、現像ロール上の現像剤重量は400g/m2とし、感光体上のトナー現像量がべた画像で5g/m2となるようにした。
・光除電装置であるLEDの照度を1000luxとし、電荷除去後の感光体表面電位が−150Vとなるように調整した。
・転写バイアス:直流+800V印加。
・定着温度:定着ロール表面温度を180℃に設定。
・光照射装置照度:130000lux。
上記条件で得られたプリントサンプルについて、以下の評価を行った。なお、評価時のプリントサンプルとしては、画像パターンとして、1枚目は、イエロー、マゼンタ、シアンの各単色、2次色、3次色の2cm角大のソリッド、及びライン画像で構成した。
−発色濃度−
Y、M、Cの各色についてべた画像部分の画像濃度を濃度測定器X−Rite938(X−Rite社製)で調べたところ、いずれの色においても画像濃度が1.5以上と十分な発色が確認された。
前記画像について、目視によりトナーの飛び散りの有無等について確認したところ、いずれの色の画像についてもソリッド部のエッジやライン像にブラーのない良好なプリントが得られていた。
10、52 感光体
12 帯電装置
14 露光装置
16 現像装置
17 電荷除去装置
18 転写装置
20 クリーナ
22 定着装置
24 光照射装置
26 記録媒体
28 発色情報付与装置
34 発色情報付与露光ヘッド
36 プリンタコントローラ
38 露光部
40 論理和回路
42 発振回路
44 発色制御回路
50、58 コロトロン(電荷除去手段)
54 トナー像
56、60、64 発色情報付与露光
62 トナー層
70 マイクロカプセル
72 発色剤
74 顕色剤モノマー
76 光重合開始剤
80 発色部
Claims (10)
- 光による発色情報の付与により、発色または非発色の状態を維持するように制御されるトナーを用いる画像形成装置であって、
像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、該帯電された像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像を前記トナーを含む現像剤によりトナー像とする現像手段と、該像担持体表面に形成されたトナー像に光による発色情報を付与する発色情報付与手段と、該発色情報を付与されたトナー像を記録媒体表面に転写する転写手段と、該記録媒体表面に転写されたトナー像を熱及び/または圧力により定着する定着手段と、加熱により前記発色情報を付与されたトナー像を発色させる発色手段と、を含み、
さらに、前記現像手段より像担持体の移動方向下流側に配置され、前記発色情報付与手段による露光以前に前記像担持体表面の少なくともトナー像近傍の電位を低下させる電荷除去手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記電荷除去手段が光除電手段であり、該光除電手段における照射光が、前記トナー像は吸収せず像担持体のみが吸収する波長域を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記電荷除去手段が、非接触帯電手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記電荷除去手段が、接触帯電手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記発色情報付与手段が、前記像担持体の裏面側から該像担持体表面に形成されたトナー像に対して露光し、該像担持体を透過した光により前記トナー像に発色情報を付与する手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記電荷除去手段が、前記像担持体を介して前記発色情報付与手段と対向して配置され、該像担持体を透過したトナー像に発色情報を付与する光を反射する反射手段を有することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記電荷除去手段が、前記像担持体に対する前記発色情報付与手段による露光位置と同位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- さらに、定着後の記録媒体表面に光を照射する光照射手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記トナーが、互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1成分及び第2成分と、該第1成分及び第2成分のいずれかを含む光硬化性組成物と、を有し、光による発色情報の付与により前記光硬化性組成物が硬化または未硬化の状態を維持して、前記発色のための反応が制御されるトナーであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 光による発色情報の付与により、発色または非発色の状態を維持するように制御されるトナーを用いる画像形成方法であって、
像担持体表面を帯電する帯電工程と、該帯電された帯電像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、該静電潜像を前記トナーを含む現像剤によりトナー像とする現像工程と、該像担持体表面に形成されたトナー像に光による発色情報を付与する発色情報付与工程と、該発色情報を付与されたトナー像を記録媒体表面に転写する転写工程と、該記録媒体表面に転写されたトナー像を熱及び/または圧力により定着する定着工程と、加熱により前記発色情報を付与されたトナー像を発色させる発色工程と、を含み、
さらに、前記現像工程より像担持体の移動方向下流側に、前記発色情報付与のための露光以前に前記像担持体表面の少なくともトナー像近傍の電位を低下させる電荷除去工程を有することを特徴とする画像形成方法。
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