JP2007322464A - 画像形成装置 - Google Patents

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健司 古山
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Abstract

【課題】残留トナーを再利用可能に構成された画像形成装置において、画質劣化を抑制しつつ、残留トナーの再利用を実現できるようにする。
【解決手段】ブラックトナー用の現像器24Kとは独立したプロセスブラックトナー用の現像器24PKを具備する画像形成部18PKを用意しておき、色剤回収機構3で回収した色剤を現像器24PKに投入する。回収したプロセスブラックトナー用の現像器24PKをブラックトナー用の現像器24Kとは別に設けるようにしたので、それぞれを用途に応じて使い分けることができ、特性の不安定な回収・混合されたプロセスブラックトナーをピュアなブラックトナーと混合することによる画質劣化を防止することができる。ブラックトナーとプロセスブラックトナーとを独立に使用可能となっていない装置では実現することのできない様々な出力処理モードを用意することができ、使い勝手が飛躍的に広がる。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえばプリンタ装置、複写装置、ファクシミリ装置、あるいはそれらの機能を有する複合機など、所定の記録媒体上に画像を形成する画像形成装置に関する。より詳細には、画像形成時に使用される色剤(現像剤)の未使用分を回収し再利用する仕組みに関する。
トナー(粉体)を色剤(現像剤)に用いたプリンタ装置や複写装置などの電子写真方式の画像形成装置では、感光体上に画像に応じて変調されたビーム光で感光体を走査することで、感光体上に潜像を形成し、現像装置によりトナーを供給して潜像を現像し、現像された感光体上の画像を転写体上に転写するようになっている。その際、感光体上のトナーは、完全に転写されず、一部は感光体上に残る。この残ったトナーは、板状ゴムブレードなどを用いたクリーニング装置によって、クリーニングされる。このクリーニング装置によって感光体上から回収されたトナー(残留トナーと呼ばれる)は、廃棄容器に溜めておいて廃トナーとして廃棄するか、もしくは、再度現像装置に戻して回収トナーとして再使用するようにしている。
最近では、環境保護や資源の節約ということが重要になっており、リサイクルがプリンタなどの画像形成装置にとっても大きな課題となっており、残留トナーも、廃棄トナーとして廃棄するのではなく、回収トナーとして再利用する仕組みが採られることが多い。
残留トナーを回収トナーとして再利用する仕組みとしては、種々のものが提案されている(たとえば、特許文献1〜3を参照)。
特開平8−146833号公報 特開平6−186893号公報 特開平7−281484号公報
たとえば、特許文献1に記載の仕組みでは、トナーセーブモード時にトナーボックス内部のトナーを再利用して現像を行ない転写する仕組みが提案されている。
また、特許文献2に記載の仕組みでは、カラー画像形成装置において、色剤別に残留トナーを回収して同一色の現像器に再投入して色剤別に再利用する仕組みが提案されている。この場合、各色のトナーに対する混合使用としての利用になる。
また、特許文献3に記載の仕組みでは、カラー画像形成装置において、色剤別に残留トナーを回収した後、混合した状態となるようにブラック用の現像器に戻すことで、色剤別に回収した残留トナーをブラック用に再利用する仕組みが提案されている。この場合、ブラックトナーに対する混合使用としての利用になる。
また特許文献3に記載の仕組みでは、回収トナー用ホッパに回収・混色された残留トナーの色相がブラックトナーの色相と所定の範囲になるとき、ブラック現像器に再投入して再利用するので、“YMCK混色回収トナー+ブラックトナー”の混色トナーでの画像色相を限定することができるようにしている。あるいは、色剤別に回収された残留トナーを同量ずつブラック現像器に再投入することで、YMCK混色回収トナーの色相を管理することにより、“YMCK混色回収トナー+ブラックトナー”の混色トナーでの画像色相を限定することができるようにしている。
しかしながら、特許文献1に記載の仕組みでは、カラー画像形成を考慮しておらず、基本的には、白黒用の画像形成装置への適用に限定される。仮に、フルカラー用の画像形成装置へ適用することを考えると、残留トナーの回収トナー容器への回収および同一色の現像器への供給といった機構が、色剤別に必要となり、装置が複雑になる。
また、特許文献2に記載の仕組みでは、残留トナーの回収トナー容器への回収および同一色の現像器への供給といった機構を色剤別に設けるようにしているので、装置が複雑になる。
これに対して、特許文献3に記載の仕組みでは、色剤別のエンジンからの残留トナーの回収自体は色剤別に行なうが、回収した後には、ブラック用の現像器に再投入して再利用するようにしているので、装置が複雑になるといった問題は起きない。
また、ブラック現像器に再投入するYMC混色回収トナーの色相を管理するので、一見しては、色再現に優れると考えられる。しかしながら、実際には、YMC混色回収トナーの色再現性精度向上は製造上負担が多く、また、YMC混色回収トナーとブラックトナーの混合量バランスのばら付きによる色相変動抑制は困難であり、YMC混色回収トナーを一旦ブラック用の現像器に投入してしまうと、以降はフレッシュなブラックトナーとは異なるので、ブラックトナー本来の色相からズレることになり、安定したモノクロ画像やフルカラー画像の形成が困難になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、画像形成装置がカラー用であっても、画質劣化を抑制しつつ、残留トナーの再利用を実現する仕組みを提供することを目的とする。
本発明に係る第1の画像形成装置は、回収した色剤の収容容器の側面からなされたものであって、出力媒体に供されずに残留した色剤の少なくとも一部を取り込む清掃部と、清掃部が取り込んだそれぞれの色剤を回収し、色剤収容容器とは独立の回収用色剤収容容器に投入する色剤回収機構とを設けるようにした。制御部では、所定の条件の元に、回収用色剤収容容器に収容されている回収混合色剤を使用した画像形成処理を行なうように制御する。
つまり、特許文献3に記載の仕組みでは回収した色剤をモノクロ色剤用の収容容器に投入していたのに対して、本願発明では、モノクロ色剤用とは独立した回収用色剤収容容器を用意しておき、回収した色剤を回収用色剤収容容器に投入する点で異なるのである。
また、本発明に係る第2の画像形成装置は、回収した色剤の混合状態における色相管理の側面からなされたものであって、静電潜像担持体上に残留した色剤を取り込む清掃部と、清掃部が取り込んだそれぞれの色剤を回収し、モノクロ画像形成用の色剤収容容器もしくはモノクロ画像形成用の色剤収容容器とは独立の回収用色剤収容容器に投入する色剤回収機構とを設けるようにした。
加えて、色剤回収機構で回収され混合された状態の回収色剤の色相がモノクロ色剤の色相に対して所定範囲内に収まるようにカラー色剤の使用量を調整するための色剤使用量調整画像を静電潜像担持体上の非画像形成領域に形成させる色相管理部を備えるようにした。なお、ここでの回収色剤は、モノクロ色剤との混合状態のものもあれば、モノクロ色剤とは独立した回収混合色剤の場合もある。
また、本発明に係る第3の画像形成装置は、出力色信号を生成する信号処理の側面からなされたものであって、画像形成プロセス中に出力媒体に供されずに残留した色剤を取り込む清掃部と、清掃部が取り込んだそれぞれの色剤を回収し、モノクロ画像形成用の色剤収容容器もしくはモノクロ画像形成用の色剤収容容器とは独立の回収用色剤収容容器に投入する色剤回収機構とを設けるようにした。
加えて、画像処理部には、色剤回収機構により回収された色剤を用いる画像形成処理に当り、回収された色剤の使用に応じて、カラー色剤やモノクロ色剤に対応した出力色信号を補正する色変換部を設けるようにした。回収色剤に含有されるカラー色剤の含有度合いで決まる回収色剤の色相や回収色剤の使用量に応じて出力色信号を補正するということである。なお、ここでの回収色剤は、モノクロ色剤との混合状態のものもあれば、モノクロ色剤とは独立した回収混合色剤の場合もある。
本発明に係る第1〜第3の画像形成装置によれば、構成上の差異はあるが、何れも、残留トナーを再利用する場合でも、画質劣化を抑制することができ、安定したモノクロ画像やフルカラー画像の形成ができるようになる。
たとえば、本発明に係る第1の画像形成装置によれば、回収した色剤の収容容器をモノクロ色剤用の収容容器とは別に設けることができるので、それぞれを用途に応じて使い分けることができ、特性の不安定な回収・混合されたプロセスブラックトナーをピュアなブラックトナーと混合することによる画質劣化を防止することができる。また、付加的な効果として、ブラックトナーとプロセスブラックトナーとを独立に使用可能な構成となっていない従来の装置では実現することのできない様々な出力処理モードを用意することができ、使い勝手が飛躍的に広がる。
また、本発明に係る第2の画像形成装置によれば、色剤回収機構で回収され混合された状態の色剤の色相がモノクロ色剤の色相に対して所定範囲内に収まるようにカラー色剤の使用量を調整するための色剤使用量調整画像を静電潜像担持体上の非画像形成領域に形成するようにしたので、回収混合された状態の色相を、従来(たとえば供給バルブを利用する特許文献3の仕組み)よりも制御し易くなる。
その結果、回収混色した色剤をモノクロ色剤用の容器に投入しても、モノクロ色剤本来の色相からのズレを少なく管理することができ、安定したモノクロ画像やフルカラー画像の形成ができるようになる。もちろん、回収色剤専用の容器を設ける場合に、モノクロ色剤を回収・混合した色剤に置換(完全置換に限らず一部置換も含む)した画像形成においても、安定したモノクロ画像やフルカラー画像の形成ができるようになる。
また、本発明に係る第3の画像形成装置によれば、回収された色剤の使用に応じて、カラー色剤やモノクロ色剤に対応した出力色信号を補正する色変換部を設けるようにしたので、回収色剤を用いた画像形成時の色再現性がピュアな色剤を用いた場合と遜色の無いようにすることができる。回収色剤に含有されるカラー色剤の使用度合いを示す回収された色剤の色相や回収色剤の使用量に応じて出力色信号を補正するので、回収・混合した色剤と他のカラー色剤とを用いたフルカラー画像においても、安定したフルカラー画像の形成ができるようになるし、回収・混合した色剤とモノクロ色剤とを用いたモノクロ画像においても、安定したモノクロ画像の形成ができるようになる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
<<画像形成装置の概略構成;機構系;第1実施形態>>
図1〜図5は、本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の機構系の概略を示す図である。第1実施形態の画像形成装置1は、フルカラー画像形成を可能とするため、一般的な画像形成装置と同様に、基本的な構成として現像装置を色剤別に備えるが、この他に、第1実施形態の特徴点として、色剤別の残留トナーを回収・混合・攪拌して概ねブラックトナーに近い色相を持つ回収トナーを現像剤に使用する回収トナー用の現像装置を、前述の色剤別の現像装置は独立に備える。
なお、色剤別の残留トナーを回収し、混合し、攪拌することで得られるYMCK混色状態の概ねブラックトナーに近い色相を持つ回収トナーを、ブラック(K)トナーと区別するべく、プロセスブラック(PK)トナーと呼び、色の区別には、ブラックの“K”の前に、プロセス(Process )の“P”を付して、“PK”と記して示すことにする。
また、Y,M,Cの色剤(トナー)をカラー色剤と称し、Kの色剤(トナー)をモノクロ画像形成用のモノクロ色剤と称する。PKの色剤(トナー)は、回収混合色剤であり、混合された状態ではKの色剤と同じような色相を持つので、事実上のモノクロ色剤と言えないこともないが、本実施形態では、区別して取り扱う。なお、Kのモノクロ色剤は、モノクロ画素を形成することができるのはいうまでもないが、Y,M,Cのカラー色剤も、それらを略同量とすることで、ピュア(純粋)なプロセスブラックで表わされるモノクロ画素を形成することができる。
ここで、フルカラー画像形成を可能とする手法には、様々な仕組みがあるが、図1〜図3に示す構成では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各単色トナーにより色分解された画像を用紙上に順次重ね合わせるべく、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した複数の感光体上に光走査装置により色分解された画像に対応した画像信号により潜像をそれぞれ走査露光し、各単色画像を現像し、各単色画像を中間転写体上に順次転写して形成したフルカラーのトナー像を記録媒体上に一括転写するタンデム方式の構成としている。
なお、本実施形態のタンデム方式の構成では、カラー色剤(Y,M,Cの各トナー)、モノクロ色剤(K色トナー)、および回収混合色剤(PK色トナー)の別に感光体ドラム20と色剤収容容器とを具備する複数の画像形成部18が縦連配置されているのである。
具体的には、画像形成装置1は、画像出力部10と、図示を割愛した光走査装置とを備えている。また、画像形成装置を複写装置として構成する場合には、さらに、図示を割愛した画像読取装置(スキャナ)が設けられる。
画像出力部10は、3個の搬送ローラ12A〜12Cと、搬送ローラ12A〜12Cに巻き掛けられた無端の中間転写ベルト14と、中間転写ベルト14を挟んで搬送ローラ12Cと対向配置された2次転写部として機能する2次転写ローラ16と、色剤別の画像形成部18(それぞれに参照子Y,M,C,Kを付して示す)とを備えている。
中間転写ベルト14は転写性能を要求される無端ベルトであり多少コストが嵩むが、各感光体ドラム20上のトナー像を順次中間転写ベルト14上に転写してから、後で一括して転写材19に転写するので各色像の位置合せ管理が容易である。
中間転写ベルト14の側方には、中間転写ベルト14が回転駆動されたときの中間転写ベルト14の移動方向(図1(A)矢印A方向)に沿って、上流側から順に、イエロー(Y)の単色画像を形成するための画像形成部18Yを第1エンジンとして、マゼンダ(M)の単色画像を形成するための画像形成部18Mを第2エンジンとして、シアン(C)の単色画像を形成するための画像形成部18Cを第3エンジンとして、ブラック(K)の単色画像を形成するための画像形成部18Kを第4エンジンとして、そして回収トナー(PKトナー)を用いたプロセスブラック(PK)の単色画像を形成するための画像形成部18PKを第5エンジンとして、それぞれが略等間隔で配置されている。
このような中間転写ベルト14を使用するタンデム型の構成では、転写材19上でのY,M,C,K,PKの各色像層の配置順序は、書込み順序と逆になり、最下流側の第5エンジンで形成される色像が、最も転写材19に近い層となる。
図1〜図3では詳細な図示を省略しているが、個々の画像形成部18Y,18M,18C,18K,18PKは、中間転写ベルト14の移動方向と直交するように各々配置され図中の矢印B方向に回転する静電潜像担持体としての感光体ドラム20を備えている。
画像形成部18Y,18M,18C,18K,18PKの近傍には、図示を割愛した光走査装置が配される。光走査装置には、光源や、回転多面鏡・fθレンズ・分離ミラー・シリンドリカルミラーなどで構成される走査光学系が設けられる。
光源から発せられた光ビームは、回転多面鏡によって偏向・反射された後、fθレンズを介して分離ミラーに入射され、この分離ミラーにて色剤別のシリンドリカルミラーに向けて所定本ずつ分離・反射される。分離ミラーから射出された各光ビームLY,LM,LC,LK,LPK は、副走査方向の結像位置が感光体ドラム20上に一致するようにシリンドリカルミラーによって各々反射され、対応する色剤別の画像形成部18Y,18M,18C,18K,18PKに設けられた感光体ドラム20に各々入射する。
また、各画像形成部18は、各感光体ドラム20の周囲に、感光体ドラム20を帯電させるための帯電器22、光走査装置によって感光体ドラム20上に形成された静電潜像を所定色(Y,M,C,K,PK)のトナーによって現像してトナー像を形成させる現像器24、感光体ドラム20上に形成されたトナー像を中間転写ベルト14に転写する転写器26(特に本構成の場合1次転写器とも称する)、画像形成プロセス中に感光体ドラム20に残された残留トナーを除去して取り込む清掃部(クリーナー)28が順に配置されて構成されている。
YMCKの各現像器24では、それぞれ単色画像形成用の色剤収容容器24aを具備しており、また図示を割愛しているが、各現像器24には蓄積量センサが設けられる。転写器26は、中間転写ベルト14を挟んで感光体ドラム20と対向配置される。
個々の画像形成部18の感光体ドラム20に形成された互いに異なる色のトナー像は、中間転写ベルト14のベルト面上で互いに重なり合うように中間転写ベルト14に各々転写される。これにより、中間転写ベルト14上にカラーのトナー像が形成され、形成されたカラーのトナー像は、搬送ローラ12Cと2次転写ローラ16との間に移動方向(図1矢印C方向)に送り込まれた普通紙などの転写材19に転写される。そして、転写材19は図示しない定着装置に送りこまれ、転写されたトナー像が定着される。これにより転写材19上にカラー画像(フルカラー画像)が形成される。
なお、2次転写ローラ16には、中間転写ベルト14上のトナー像を転写材19に転写させるときには回転軸が搬送ローラ12C側に移動することで転写材19が中間転写ベルト14側に圧接し、それ以外は回転軸が搬送ローラ12Cとは反対側に移動して圧接を解除するようなリトラクト機構が設けられている。これにより、たとえば、中間転写ベルト14上に形成した画像を転写材19に転写させずに画像形成部18側に戻すことができるようになっている。
<回収エンジン>
本実施形態の画像形成装置1は、フルカラー画像形成用の色剤別の画像形成部18Y,18M,18,18C,18Kの他に、各画像形成部18から残留トナーを回収して混合・攪拌して得られる概ねブラックトナーに近い色相を持つYMCK混色トナー(回収混合色剤の一例;以下プロセスブラックトナーやPKトナーとも称する)を現像剤に使用する現像器24PKを具備した回収トナー用の画像形成部18PK(回収エンジンとも呼ぶ)を独立に備える点に特徴がある。なお、画像形成部18PK自身からも残留トナーを回収するようになっている。詳細は後述するが、現像器24PKは、トナーセーブモード(省資源モードの一例)や、クイック出力モードや、高画質モードで利用される。
このため、本実施形態の画像形成装置1は、色剤別の清掃部28で回収される残留トナーを一箇所に纏めて混合・攪拌して概ねブラックトナーに近い色相を持つプロセスブラックトナーとして、モノクロ画像形成用の色剤収容容器24aKとは独立の画像形成部18PKの現像器24PKが具備する色剤収容容器24aPK(回収用色剤収容容器)に投入する色剤回収機構3を備えている。
画像形成部18PKに設けられる現像器24PKは、そこに格納したプロセスブラックトナーのみを専用に用いて現像する回収トナー専用現像器として機能する。画像形成プロセス中の回収トナー全色分を混合して1箇所に格納するという点では特許文献3の仕組みと似通っている。しかしながら、特許文献3の仕組みでは、その供給先が、ブラックトナー用の現像器であるがため、ピュア(純粋)なブラックトナーと混合されて使用されるので、プロセスブラックトナーのみを専用に用いて現像することができないのと大きく異なるのである。
本実施形態のように、プロセスブラックトナーのみを専用に用いて現像する現像器24PKを用意することで、この現像器24PKのみを用いて印刷するモードや、他のY,M,C,K用の現像器24Y,24M,24C,24Kと併用して印刷するモードなど、ブラックトナーとプロセスブラックトナーとを独立に使用可能な構成となっていない従来の装置では実現することのできない様々な出力処理モードを用意することができ、使い勝手が飛躍的に広がる利点がある。なお、画像形成部18PKの配置位置は、使用目的によって、図1に示したような第5エンジンとしての配置に限定されるものではない(詳細は後述する)。
また、ピュアなブラックトナーを用いる現像器24Kと回収したプロセスブラックトナーを用いる現像器24PKをと独立に使用することができるので、特性の不安定な回収されたプロセスブラックトナーをピュアなブラックトナーと混合することによる画質劣化を防止することができる。
加えて、プロセスブラックトナーを他のピュアなトナー(ブラックに限らず、Y,M,Cであってもよい)と置き換えて使用する(完全置換使用に限らず一部併用であってもよい)こともできるので、ピュアなトナーの消費量を抑えることができ、省資源化に寄与することができる。回収されたプロセスブラックトナーを多く使用すればするほど、ピュアなトナーから生じる残留トナーを減量することができる。
<クリーナー機構>
ここで、清掃部28では、転写工程において転写されずに感光体ドラム20の表面に残留してしまうトナーや外添剤あるいは放電プロセス後に感光体ドラム20の表面に付着する放電生成物などの残留物を除去(クリーニング)する。
クリーニング機構としては、様々な手法を採用することができる。たとえば、クリーニング部材としてファーブラシ・磁気ブラシなどを使用する方法や、材質が弾性体であるゴムブレードを使用する方法などがある。特に、ゴムブレードを用いる方法は、コストあるいは扱い易さという点で特に優れている。
そこで、色剤別の清掃部28Y,28M,28C,28K,28PKは、感光体ドラム20に当接可能に構成された清掃手段の一例としてのブレード(またはブラシ)28aを有しており、ブレード28aにより転写後に感光体ドラム20の表面を清掃して残留トナーなどを掻き落とすように構成されている。なお、清掃部28は、残留トナー回収容器も一体的に含むゼロカートリッジ一体型として構成されている。
ただし、ブレード28aを利用したクリーニング機構では、ブレード28aと感光体ドラム20との摩擦を利用することになるので、ゴムブレードの感光体当接部の歪増加などにより、クリーニング不良やブレードめくれあるいはブレード欠けなどの問題が生じ得るし、感光体ドラム20の表面に変摩耗を発生してしまう可能性もある。
この問題を防止する仕組みとして、トナーに外添されている外添剤を潤滑剤としてブレード28aと感光体ドラム20との摺擦部に介在させるといった方法がある。摺擦部にトナーが多く突入すればするほど、それに付随して介在する外添剤も増えるので、それにより潤滑効果は向上する。ここで、より多くのトナーを供給するためには、たとえば、画像の密度を高める方法、画像形成の回数を増やす方法、あるいは、外添剤を画像形成で得られるトナーを利用し、たとえば清掃部28による清掃機能と関わりを持つバンド画像(トナーバンドと称する)を感光体ドラム20の非画像形成領域に形成する方法などがある。
本実施形態では、トナーバンドを感光体ドラム20に形成するととともにトナーバンド中のトナーを研磨剤としてブレード28aにより感光体ドラム20を研磨する工程を挿入することにより、感光体ドラム20上に残る残留物を取り除くといった、トナーバンド形成技術を利用したクリーニング機能を設ける。
このトナーバンド形成技術を利用したクリーニング機能を働かせる際には、色剤別の各画像形成部18の各現像器24からそれぞれトナーを供給してトナーバンドを感光体ドラム20上に形成することもできるが、この場合、トナーバンド形成の分だけトナー消費量が増える。
そこで、本実施形態では、画像形成部18PKで自身の感光体ドラム20PK上にプロセスブラックトナー(回収されたYMCK混色トナー)で形成したトナーバンドの一部を中間転写ベルト14上に転写させ、この中間転写ベルト14上のトナーバンドを他の画像形成部18Y,18M,18C,18Kの感光体ドラム20Y,20M,20C,20Kに付着させる手法をも採用可能に構成する。現像器24Y,24M,24C,24Kから供給されるピュアなトナーに代えて、回収したプロセスブラックトナーを使用して全ての感光体ドラム20Y,20M,20C,20K,20PK上にトナーバンドを形成するので、トナーセーブ効果を享受できる。
ただし、回収されたプロセスブラックトナーは外添材が使用の都度減っていくために、プロセスブラックトナーばかりでトナーバンドを形成すると、外添材が無くなったトナーバンドとなるため、トナーバンド形成技術を利用したクリーニング効果が低減し、安定したクリーニングを行なうことがでないといった不具合が生じ得る。
そこで、本実施形態では、色剤別の各画像形成部18自身でトナーバンドを形成する“トナーバンド通常モード”と、画像形成部18PKで全ての画像形成部18についてトナーバンドを形成する“トナーバンド節約モード”とを適宜切替使用できるようにする。“トナーバンド節約モード”を指示されたタイミングのみ、回収したプロセスブラックトナーを使用する画像形成部18PKによるトナーバンド作成を実行する。
なお、現像器24PKで外添材が使用の都度減っていく事態に対処するため、たとえば、所定のタイミングで外添材を補給する機構を設けるようにしてもよい。
<残留トナーの回収機構>
残留トナーを回収する色剤回収機構3は、具体的には、以下のようになっている。先ず、各清掃部28は、回収・保存されている残留トナーを一箇所に纏めるための手段として、搬送スクリュウを具備した回収トナー供給パイプ30が取付けられている。回収トナー供給パイプ30の一方(複数箇所ある)の端部30aが各清掃部28内に入り込むようになっており、他方の端部30bが、プロセスブラック用の現像器24PK内に入り込むようになっている。
回収トナー供給パイプ30の各清掃部28側の途中経路(30Y,30M,30C,30K,30PK)には供給バルブ32(32Y,32M,32C,32K,32PK)が設けられ、また、各供給バルブ32には、供給バルブ32の開閉動作を制御する回収トナー供給コントロール部34が接続されている。各供給バルブ32は、回収トナー供給コントロール部34により、個別に開閉動作を制御可能になっている。
色剤別の清掃部28Y,28M,28C,28K,28PKで回収された残留トナーは、各色独立しており、これを搬送スクリュウを設けた回収トナー供給パイプ30により搬送し、供給バルブ32Y,32M,32C,32K,32PKを開閉することで、回収した残留トナーをプロセスブラック用の現像器24PKに供給するように、回収トナー供給コントロール部34により制御する。
フルカラー形成用の通常の色剤別のエンジン(画像形成部18Y,18M,18C,18K)他に、回収エンジンとしての画像形成部18PKが存在するが、回収エンジンで作像される画像の色相をある程度制御するためである。具体的には、回収したプロセスブラックトナーを使用する場合でも、安定したブラック画素の形成が実現できるように、ピュアなブラックトナーの色相に対するプロセスブラックトナーの色相ズレが小さくなるように、プロセスブラックトナーのYMC比を安定に制御するのである。
たとえば、先ず、色相変動に大きく作用するY,M,Cの供給バルブ32Y,32M,32Cに関しては、色剤別に回収された残留トナーを同量ずつブラック用の現像器24PKに再投入することで、プロセスブラックトナーの色相(グレイバランス)を管理するのである。これにより、プロセスブラックトナーでの画像色相を限定することができるようになる。なお、色相変動に与える影響の少ないKの供給バルブ32Kに関しては、供給バルブ32Y,32M,32Cに対しての制御ほど、再投入量の管理を厳密に行なう必要はない。
また、こうすることで、同時に、清掃部28PKからのプロセスブラックトナーの残留トナーの色相も管理できる。現像器24PKに残留トナーを再投入する際に、イエロー,マゼンタ,シアン(,ブラック)を同量ずつ投入するようにすれば、プロセスブラックの残留トナーの色相も管理できるからである。よって、プロセスブラック用の供給バルブ32PKに関しても、ブラック用の供給バルブ32Kと同様に、基本的には、供給バルブ32Y,32M,32C(,32K)に対しての制御ほど、再投入量の管理を厳密に行なう必要はない。
ただし、供給バルブ32Y,32M,32C(,32K)でY,M,C(,K)別に回収された残留トナーを同量ずつ現像器24PKに再投入するように制御していたとしても、管理誤差の関係から、PK色相とK色相とのズレが大きくなることも起こり得る。
このような場合、プロセスブラック用の現像器24PKに分光センサ38PKを設け、4色混在されたプロセスブラックトナーの色を検知し、ブラックトナーの色相とプロセスブラックトナーの色相が所定の範囲内に収まるように、供給バルブ32Y,32M,32C(,32K)の開閉動作を個別に制御して、イエロー,マゼンタ,シアン(,ブラック)の各残留トナーを積極的に異なる量で現像器24PK側に投入するようにしてもよい。
また、供給バルブ32を設けずにプロセスブラックトナーの色相を管理する仕組みを採ることもできる。たとえば、現像器24PK内に回収されたプロセスブラックトナーの色相(PK色相とも記す)を特定し、そのPK色相が現像器24Kから供給されるブラックトナーの色相(K色相とも記す)とできるだけ同じになるように、各色材(特にY,M,Cの3色)のトナー使用量を調整することが考えられる。
PK色相を特定するに当たっては、たとえば、各清掃部28Y,28M,28C(,28K,28PK)で回収される各色剤の残留トナーは、画像形成時の各色剤の各使用量と概ね比例関係にあり、その使用量は、処理対象画像(たとえばユーザ使用原稿)の各色剤に対応する出力色信号と1対1の関係にある。
よって、各色剤に対応する出力色信号のピクセル数をそれぞれ計数しておくことで、残留トナー量を色剤別に特定することができ、その結果から、現像器24PKに収容されているプロセスブラックトナーの蓄積量やPK色相を特定することができる。もちろん、現像器24PK内にも、蓄積量センサ37PKを設けてこの蓄積量センサ37でプロセスブラックトナーの蓄積量を特定してもよいし、分光センサ38を設けてこの分光センサ38によりPK色相を特定してもよい。
<YMC出力比管理による色相制御>
また、特定したPK色相がK色相と一致するようにする方法としては、色剤回収機構3で回収され混合された状態の色剤の色相がモノクロ画像形成用のブラックトナーの色相に対して所定範囲内に収まるようにカラー色剤(Y,M,Cの各トナー)の使用量を調整するための色剤使用量調整画像を感光体ドラム20上の非画像形成領域に形成するように制御する手法を採ることが考えられる。
ここで、色剤使用量調整画像としては、前述の清掃部28による清掃機能と関わりを持つバンド画像(トナーバンド)を利用することができる。すなわち、感光体クリーナーとして利用されるブレード28aを保護するためや感光体ドラム20の表面の変磨耗を防ぐために所定のタイミングで作成するトナーバンドのYMC出力比(YMCトナー比)を制御因子として、グレイバランスを保つよう、各色材(特にY,M,Cの3色)のトナーバンド部分のトナー使用量を調整する方法が考えられる。
清掃機能維持用のトナーバンドとは別に色剤使用量調整画像を形成することも考えられるが、この場合、その分だけ通常の画像形成領域を狭くする必要が生じるが、トナーバンドを色剤使用量調整画像としても利用することで、この問題を解消することができる。
また、トナーバンド部分のトナー使用量を調整する手法としては、たとえば、各色材別に1つのトナーバンド幅を調整する方法や、同一幅のトナーバンドの数を色剤別に調整することでトータルのトナーバンド幅を色剤別に調整する方法などが考えられる。
トナーバンド作成するタイミングは、感光体ドラム20への潜像記録(画像形成)ごとの場合もあれば、たとえば奇数ごと、偶数ごと、3の倍数ごとにというように、任意であってよく、このような通常のトナーバンド作成タイミング時に、グレイバランスが保たれるように、各色材のトナーバンド部分のトナー使用量を調整するとよい。
なお、たとえば、奇数ごとにトナーバンドを形成するように構成すると、1枚ずつコピーすることが多いユーザの下では、殆どのコピーごとに、トナーバンドを形成するので、プロセスブラックトナーのグレイバランスを管理できる。一方、2(あるいは3以上)の倍数ごとにトナーバンドを形成する場合は、1枚ずつコピーすることが多いユーザの下では、殆どのコピーに対してトナーバンドが形成されず、プロセスブラックトナーのグレイバランスを管理できないことになる。
このような場合に、プロセスブラックトナーのグレイバランスのズレが許容範囲を超えるときには、通常のタイミングとは異なるタイミングであっても、トナーバンド形成処理を割り込ませ、この割込処理時に、プロセスブラックトナーのグレイバランスが所定範囲内に入るように、各色材のトナーバンド部分のトナー使用量を調整するとよい。
ここで、トナー使用量の調整に当たっては、以下の点を考慮するのがよい。たとえば、プロセスブラックをバルブで制御する構成では、プロセスブラックを制御するため、回収したトナーを調整して使用するためリサイクル率が低くなる。そこで、構成としては、バルブ併用の例であれば、トナーバンドによって、回収されるトナー量を制御することで、リサイクル率を上げることができる。
具体的には、ピクセルカウントでプリントした出力YMC比を記録しておき、その逆となるようにトナーバンドを生成する。トナーバンドは回収率が高いため、このときそれぞれに出力したトナー量に係数を掛けてトナー使用量を予測する。たとえば、「通常出力のトナーは2%が回収され、トナーバンドは98%が回収される」と定義し、トナーバンド回収後に、回収Y:M:Cが、最も「1:1:1」に近くなるよう、トナーバンド幅を制御することでリサイクル率を上げることができると考えられる。一方、バルブ併用の場合は、回収量がトナーバンドによってある範囲まで制御され、最終的にバルブによって、色相を制御することができる。
また、バルブ制御をしない、という構成を採ることも考えられる。この場合、バルブ制御が不要となるため、コストメリットがある。
なお、トナーバンドによる回収では、中間転写体ベルト上でも回収することが理想になる。特に、中間転写体ベルトからのトナー回収は、顧客画像の色を制御できないため、トナーバンドなどで意識的にグレーにしてやる必要があると考えらる。また、中間転写体ベルトからの回収がグレーに揃っていれば、トナー回収率はさらに上げることができる。
なお、ゼロカートリッジ一体型ではなく、全ての現像剤に共通に使用される1つの残留トナー回収容器を画像形成装置1の本体側に備え付けるように構成してもよい。この場合、回収トナー供給パイプ30に色剤別の供給バルブ32を設けることなく、残留トナー回収容器に回収・混合された残留トナーの色相がブラックトナーの色相と所定の範囲になるときのみ画像形成部18を使用可能とすることも考えられるし、回収トナー供給パイプ30に色剤別に投入量を制御できるようにした供給バルブ32を色剤別に設けておき、残留トナー回収容器内のプロセスブラックトナーの色相を管理するようにしてもよい。
なお、図1に示した構成例では、回収エンジンである画像形成部18PKを最下流側に(第5エンジンとして)配置しているが、回収エンジンの使用目的によっては、逆に、図2に示すように、画像形成部18PKを最上流側に(第1エンジンとして)配置した構成を採用することもできる。
なお、本実施形態に係る仕組みは、ピュアなブラックトナーを用いた画像形成と回収されたプロセスブラックトナーを用いた画像形成とを独立して実施することができればよく、装置構成は、図1や図2に示したようなタンデム方式の構成に限定されるものではなく、フルカラー画像形成用の通常の現像器24Y,24M,24C,24Kとプロセスブラックトナーを使用する現像器24PKとを独立に使用することができるものである限り、つまり、少なくともピュアなブラックトナーと回収したプロセスブラックトナーとを独立に使用可能である限り、様々な構成を採ることができる。
たとえば、図1および図2の構成例では、混色回収トナー用の現像器24PKを使用する独立した回収エンジンとしての画像形成部18PKを用意しているが、たとえば、図3に示すように、図1および図2でのブラック用のエンジンである画像形成部18Kが配される部分に、ブラック用とプロセスブラック用の2つの現像器24K,24PKを切替使用可能な画像形成部18KPKを備える構成にすることもできる。ベースはタンデム方式の構成を採用しつつ、ブラック画像とプロセスブラック画像とを現像器を切り替えて使用するという思想のものである。
プロセスブラックトナー用の現像器24PKのみを現像器24Kとは独立に用意しているので、プロセスブラックトナー用の画像形成部18PKの全体を画像形成部18Kと独立に用意する構成よりもコンパクトかつ低コストに実現できる利点がある。
この場合でも、ブラックトナーとプロセスブラックトナーの切替使用が可能であるので、Y,M,C,PKの各トナーを使用したフルカラー印刷と、Y,M,C,Kの各トナーを使用したフルカラー印刷とを、用途に応じて選択することができる。ただし、ブラックトナーとプロセスブラックトナーの双方を併用したフルカラー印刷はできない。
これに対して、図1および図2の構成例のように、回収エンジンとしての画像形成部18PKを独立に設けると、Y,M,C,K,PKの各トナーを使用したフルカラー印刷も可能になる利点がある。この場合、Y,M,C,K,PKの画像形成順序、つまり、色剤別の画像形成部18の配置順序を適正化する(具体的には図1の態様を採用する)ことで、Y,M,C,Kの各トナーを使用したフルカラー印刷よりも高画質にすることができる(詳細は後述する)。
また、図1〜図3の構成例では、タンデム方式とするとともに、各感光体ドラム20上の単色画像を中間転写ベルト14上に順次転写し、中間転写ベルト14上のフルカラートナー像を転写材19上に一括転写する構成としているが、たとえば図4に示すように、中間転写ベルト14を搬送転写ベルト14aに置き換えた構成を採用し、搬送転写ベルト14a上を搬送される転写材19上に各感光体ドラム20上のトナー像を順次転写していく構成を採ることもできる。搬送転写ベルト14a自体は転写性能を要求されず搬送機能のみを持った無端ベルトであればよく低コストで実現できるが、搬送過程の転写材19上に直接に各感光体ドラム20上のトナー像を順次転写していくので、高精度な位置合せ管理が必要となる。
なお、図4では、図1に対する変形例で示しているが、図2や図3に示す構成に対しても同様に中間転写ベルト14を搬送転写ベルト14aに置き換えた構成を採ることができる。
このような搬送転写ベルト14aを使用するタンデム型の構成では、転写材19上でのY,M,C,K,PKの各色像層の配置順序は、書込み順序と同じになり、最上流側の第1エンジンで形成される色像が、最も転写材19に近い層となる。この場合でも、配置順に関わらず、ブラック用の現像器24Kのみを用いたモノクロ印刷ができるし、プロセスブラック用の現像器24PKのみを用いたモノクロ印刷ができる。
また、プロセスブラック用の画像形成部18PKを第1エンジンとして配置しブラック用の画像形成部18Kを第5エンジンとして配置すれば、プロセスブラック層の方が他の色像層よりも転写材19に近くなるように併用することもできるし、FPOTを犠牲にすることもない。
また、プロセスブラック用の画像形成部18PKを第4エンジンとして配置しブラック用の画像形成部18Kを第5エンジンとして配置したときには、プロセスブラック層の方がブラック像層よりも転写材19に近くなるように併用することもできるし、モノクロ出力時には画像形成部18PK(第4エンジン)を使用することで、FPOTをさほど犠牲にすることなくトナーセーブを実現することもできる。
また、中間転写ベルト14を使用しない構成では、基本的には、中間転写ベルト14を利用することを必須とする機能(処理モード)は使えないことになるが、搬送転写ベルト14a上に必要に応じて直接に所定の画像(たとえばトナーバンド)を形成するという使い方を採ることも可能である。よって、プロセスブラック用の画像形成部18PKの配置位置に関わらず、プロセスブラックトナーを利用したトナーバンド形成技術によるクリーニング機能を働かせることもできる。また、トナーバンド部分のトナー使用量を色剤(特にY,M,Cについて)別に制御することで、プロセスブラックトナーの色相を制御する仕組みを採ることもできる。
あるいは、図1〜図4の構成例では、タンデム方式の構成としていたが、たとえば、図5に示すように、単一の画像形成部18(つまり感光体ドラム20)で各色の画像を順に形成しつつ、これを1色ずつ中間転写体に重ね転写してカラー画像を形成するマルチパス型(サイクル型)の構成において、通常使用されるY,M,C,K用の現像器24Y,24M,24C,24Kの他に、PK用の現像器24PKを独立に備える構成とすることもできる。
すなわち、マルチパス型の構成では、潜像担持体としての感光体ドラム20を1つ備え、これに対向するように、中間転写ドラム15が設けられている。また、感光体ドラム20の周囲に、感光体ドラム20を帯電させるための帯電器22、光走査装置によって感光体ドラム20上に形成された静電潜像を所定色(Y,M,C,K,PK)のトナーによって現像してトナー像を形成させる色剤別の現像器24Y,24M,24C,24K、24PK、感光体ドラム20上に形成されたトナー像を中間転写ドラム15に転写する転写器26、感光体ドラム20に残された残留トナーを除去する清掃器(クリーナー)28が順に配置されて構成されている。転写器26は、中間転写ドラム15を挟んで感光体ドラム20と対向配置される。色剤別の現像器24Y,24M,24C,24K、24PKは、図示を割愛した駆動系により図中の矢印D方向にスライド可能に構成されている。
感光体ドラム20は、帯電器22により一様に帯電され、Y,M,C,K,PKの各出力色信号の何れかに応じた書込用ビームにより、感光体ドラム20の表面が露光されることで感光体ドラム20の表面に潜像が記録される。書き込まれた潜像は、図中のB方向に回転して、色剤別の現像器24Y,24M,24C,24K、24PKが存在する現像部へと搬送され、何れかの現像器24により現像される。
感光体ドラム201上に現像されたトナーは、さらに矢印B方向の回転により中間転写ドラム15との最近接部である1次転写部へと搬送され、感光体ドラム20に形成された所定色のトナー像は、中間転写ドラム15上に転写される。ここで転写しきれずに感光体ドラム20上に残ったトナーは清掃部28により回収される。さらに感光体ドラム20は、回転方向Bに回転し、順次、残りの色剤について、現像、1次転写、およびクリーニング工程を経る。このようにして、現像、1次転写、およびクリーニング工程を各色剤について繰り返すことで、中間転写ドラム15の面上で互いに重なり合うように、各色のトナー像が各々転写される。
これにより、中間転写ドラム15上にカラーのトナー像が形成され、形成されたカラーのトナー像は、矢印A方向の回転により2次転写ローラ16が存在する2次転写部まで移動し、2次転写ローラ16との間に移動方向(図1矢印C方向)に送り込まれた普通紙などの転写材19に転写される。そして、転写材19は図示しない定着装置に送りこまれ、転写されたトナー像が定着される。これにより転写材19上にカラー画像(フルカラー画像)が形成される。
なお、2次転写ローラ16には、中間転写ドラム15上のトナー像を転写材19に転写させるときには回転軸が中間転写ドラム15側に移動することで転写材19が中間転写ドラム15側に圧接し、それ以外は回転軸が中間転写ドラム15とは反対側に移動して圧接を解除するようなリトラクト機構が設けられている。これにより、たとえば、中間転写ドラム15上に形成した途中段階の画像を転写材19に転写させずに画像形成部18(特に感光体ドラム20)側に戻すことができるようになっている。
清掃部28で回収されたトナーは、4色混在しており、これを搬送スクリュウを設けた回収トナー供給パイプ30により、一旦撹拌治具を設けた回収トナー用ホッパ31に纏められる。回収トナー供給コントロール部34は、回収トナー用ホッパ31内のプロセスブラックトナーの色相を分光センサ38PKにより監視し、ブラックトナーの色相と回収されたプロセスブラックトナーの色相が所定範囲内であるとき、回供給バルブ32を開いて、プロセスブラック用の現像器24PKに供給するようになっている。
このようなマルチパス型の構成では、感光体ドラム20を1つと現像器24を色剤別に備えればよく装置をコンパクトにでき、また、書込用ビームの色と現像器24の色の同期を取ることで、何れか1色のみの画像形成ができるし、Y,M,C,K,PKの書込み順序を任意にできる利点がある。たとえば、ブラック用の現像器24Kのみを用いたモノクロ印刷ができるし、プロセスブラック用の現像器24PKのみを用いたモノクロ印刷ができるし、現像器24K,24PKを交互に使用して、プロセスブラック層の方が他の色像層よりも転写材19に近くなるように併用することもできる。
また、図1および図2の構成例と同様に、Y,M,C,K,PKの各トナーを使用したフルカラー印刷も可能になり、また、Y,M,C,K,PKの画像形成順序、つまり、色剤別の現像器24の使用順序を適正化することで、Y,M,C,Kの各トナーを使用したフルカラー印刷やKトナーのみを使用したモノクロ印刷より高画質にすることができる。
ただしこのようなマルチパス型では、カラー画像を出力する場合、各色剤の画像形成処理を面順次に行ない中間転写体に重ね転写する必要があり、モノクロ画像を出力する場合に対して出力色数倍の時間が掛かり、出力指令を発してから出力物が排出されるまでの出力処理時間FPOT(First Print Out Time)が長くなり生産性が劣る。
<<画像形成装置の構成;画像処理系;第1実施形態>>
図6は、フルカラー対応の第1実施形態の画像形成装置1の画像形成に関わる信号処理系統を示したブロック図である。第1実施形態の画像形成装置1の画像形成に関わる信号処理系統200は、画像読取部210と、画像読取部210で読み取られた画像信号に対して種々の画像処理を加える画像処理部220と、図1などに示した画像出力部10における出力画像処理部240と、回収したプロセスブラックトナーの色相を管理するプロセスブラックトナー色相管理部250と、全体の動作を制御する中央制御部270とを備える。プロセスブラックトナー色相管理部250は、回収トナー供給コントロール部34に設けられるものである。
画像読取部210は、原稿載置台などに搭載された原稿画像を読み取り、読み取った原稿画像を表わす画像信号を画像処理部220に渡す。ここでは、画像読取部210は、原稿画像をR(赤),G(緑),B(青)の3色に分解して読み取るものとし、RGBの各色信号を画像処理部220に送る。
画像処理部220は、一例として、画像読取部210から受け取ったデバイス依存のRGBの各色信号を、デバイス非依存の色空間の色信号に変換する第1色変換部222と、第1色変換部222から出力されるデバイス非依存色信号に対して、画像信号の高周波領域でのMTF特性の劣化を補正するMTF補正部224とを備える。第1色変換部222は、デバイス依存のRGB信号を、たとえば、デバイス非依存のLab(詳しくはL***)信号に変換する。
また、画像処理部220は、MTF補正部224から出力されたMTF補正済のLab信号を、出力画像処理部240(つまり画像出力部10)で使用するフルカラー画像形成用の各色剤に対応するデバイス依存の出力色信号に変換する第2色変換部226と、第2色変換部226から出力された出力色信号に基づいて、回収した色剤(本例ではプロセスブラックトナー)を用いたフルカラー画像形成用の各色剤に対応するデバイス依存の出力色信号に変換する第3色変換部228と、トナーバンド信号を生成するトナーバンド信号生成部230とを備える。
第2色変換部226は、従来装置と同様に出力色用の色変換部であるのに対して、第3色変換部228は、第1実施形態特有の構成要素であって、トナーセーブ用の色変換部である。第3色変換部228は、出力色信号YMCKPKを、画像出力部10とプロセスブラックトナー色相管理部250に渡す。
プロセスブラックトナー色相管理部250は、プロセスブラックトナー色相特定部252と、色相制御部254とを有している。プロセスブラックトナー色相特定部252は、第3色変換部228からの出力色信号YMCKPKに基づき、出力色信号Y,M,Cの累積ピクセル比(YMC出力比)に基づいて、プロセスブラックトナーの色相を特定する。あるいは、プロセスブラックトナー色相特定部252は、分光センサ38PKからの検知信号に基づいて、プロセスブラックトナーの色相を特定する。プロセスブラックトナー色相特定部252は、特定したプロセスブラックトナーの色相の情報(たとえばYMC出力比)を、第3色変換部228に通知する。
色相制御部254は、現像器24Kが使用するピュアなブラックトナーの色相とのズレが少なくなるように供給バルブ32の開閉動作を制御する。あるいは、色相制御部254は、トナーバンド部分のトナー使用量を制御する情報(たとえばバンド幅の情報)をトナーバンド信号生成部230に通知して、トナーバンド信号生成部230でのトナーバンド信号生成処理を制御することで、現像器24Kが使用するピュアなブラックトナーの色相とのズレが少なくなるようにする。
第2色変換部226は、MTF補正部224から取り込んだLab信号で表されるLab表色系から、減法混色用に適した出力色信号に変換する。たとえば、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)に、ブラック(K)を加えたYMCK表色系へのマッピング処理をし、プリント出力用に色分解されたYMCK色空間のラスタデータを生成する。
このため、第2色変換部226は、たとえば、Lab系の色分解特性と出力されるY,M,C系の色データの分光特性の違いを補正し、忠実な色再現に必要な色データY,M,Cの値を計算する色補正処理機能と、補色のY,M,Cの3色が重なる成分をK(ブラック)に置き換えるためのUCR(Under Colour Removal;下色除去)処理機能を備える。
つまり、第2色変換部226は、画像出力部10が使用する色空間のラスタデータ化の処理に際して、グレイがグレイとして再現されるようにする等価中性濃度変換ENDや、カラー画像のYMC成分を減色するアンダーカラー除去処理(UCR処理)&黒生成処理などをする。YMCが等量である場合にはグレイになるので、理論的には、等量のYMCを黒に置き換えることによって同じ色を再現できるが、現実的には、黒に置き換えると色に濁りが生じ鮮やかな色の再現性が悪くなる。そこで、このような色の濁りが生じないようにUCR率に応じて適量のKを生成し、その量に応じてYMCを等量減ずるのがUCR&黒生成処理である。
さらに第2色変換部226は、減色されたYMC成分を部分的にK成分と交換するグレイ成分交換(墨生成)処理(GCR;Gray Component Replacement)をする。また、入力画像の下地濃度に応じて、YMCKの各色の画像データのうちの所定の下地濃度以下の画像データをカット(無効化)する下地除去処理を施す。なお、このグレイ成分交換処理を含めてアンダーカラー除去処理ということもある。さらに、出力データ(YMCKなど)に応答して作成される出力画像のトナー像を調整するために、色分解の直線化または同様の処理をする。
この第2色変換部226における処理に際しては、図示を割愛した色変換係数記憶部に保存しておいた、ある素性のIOTモデルで作られた3次元(3D;Dimension )もしくは4次元(4D)の基準DLUT(Direct Look Up Table ) を使用して、クライアント端末から入手したデータをYMCKの多階調(Contone )画像データ(ラスタデータ)に変換する。
第3色変換部228は、第2色変換部226から出力されたYMCKの各出力色信号に対して、プロセスブラックトナーを使用することに応じた補正を加えたYMCKPK色空間の出力色信号を生成する。なお、トナーバンド信号生成部230からのYMCKPKの各トナーバンド信号に対しては補正を加える必要はない。
補正処理時には、たとえば、墨量調整係数を示すUCR率を利用して、UCR率に応じたプロセスブラックトナー量(つまり回収混合色剤の使用量)を示すPK信号(回収混合用出力色信号の一例)を生成すれば、プロセスブラックトナーの使用度合いを調整することができる。
この際、プロセスブラックトナーの利用形態としては、様々な形態を考えることができ、特許文献3に記載の仕組みのように、単純にブラックトナーに対する混合使用としての利用ではなく、画質を考慮したブラックトナーに対する置換え使用もできるし、画質を考慮したピュアなYMCの各トナー(現像器24Y,24M,24Cから供給されるもの)で表わされるピュアなプロセスブラックに対する置換えとしての利用も可能になる。
たとえば、第3色変換部228は、そのプロセスブラックトナーの使用度合いに応じて、第2色変換部226からのYMCK信号を調整する。一例としては、PK信号に応じてK信号のみを調整する(実際には減少する)ことで、プロセスブラックトナー量に応じてブラックトナーのみ、その使用度合いを調整すればよい。この場合、ブラックトナーで再現される部分にプロセスブラックトナーを使用するので、ピュアなブラックトナーの資源節約が可能である。
あるいは、第3色変換部228は、第2色変換部226で生成されたK信号に対しては補正をせずに、YMCから設定されているUCR率(第2色変換部226でのUCR率とは異なる)に応じたプロセスブラックトナー量を示すPK信号を算出し、そのプロセスブラックトナー量に応じて、Y,M,Cの各トナー量を減少するように、第2色変換部226で生成されたYMC信号に対して補正を加えるようにしてもよい。
この際、処理対象画像の彩度や明度との関係で、プロセスブラックトナーを使用すると画質が低下する可能性がある場合には、YMC信号に対しての補正を行なわないようにする。画質劣化を招かない範囲で、ピュアなYMCトナーを使用する予定のピュアなプロセスブラックで再現される部分だけにプロセスブラックトナーを使用するので、画質劣化を抑えつつ、ピュアなYMCトナーの資源節約が可能である。
また、第3色変換部228は、プロセスブラックトナー色相管理部250と協働して、プロセスブラックトナーの色相を考慮して、PK信号に応じてYMC信号に関しても調整する(実際には減少する)ことで、プロセスブラックトナー量に応じてY,M,Cの各トナーの使用度合いを調整することもできる。この場合、ピュアなY,M,C(Kがあってもよい)の各トナー(色剤)の合成で表わされるピュアなプロセスブラックに混ぜる、プロセスブラックトナー(回収で4色分の色剤が混ざったプロセスブラック)の分量を制御することになる。
ブラックトナーを完全にプロセスブラックトナーに置き換える場合には、ピュアなY,M,Cの各トナー(色剤)と、回収トされたプロセスブラックトナーとを使用してフルカラー画像を形成することになる。
モノクロ画像形成時には、回収トナーでのプロセスブラックトナーのみを用いた画像形成も可能である。この場合、回収によって得たプロセスブラックトナーは、確実にY,M,C,K4色分の色剤の残留分であるから、ピュアなY,M,Cの各トナー(色剤)を用いたY,M,C3色分の合成で表わされるピュアなプロセスブラックと比べると、Kが存在している分だけ、濃度を低くすることなく、ブラック画像を出力することができる。また、全体として新しいトナーの使用を抑えて出力することができ、トナーセーブ効果を得ることもできる。
ただしこの際には、プロセスブラックトナーの持つ色相が問題となり得る。この問題を解消するには、たとえば、ピュアなY,M,Cの各トナー(色剤)の合成で表わされるプロセスブラックと回収トナーでのプロセスブラックトナーとを併用してモノクロ画像を形成することで対処できる。
この際には、プロセスブラックトナーの色相を考慮して、PK信号に応じてYMC信号に関しても調整する(実際には減少する)ことで、プロセスブラックトナー量に応じてY,M,Cの各トナーの使用度合いを調整する。これにより、YMC混色回収トナーであるプロセスブラックトナーが、ブラックトナー本来の色相からズレている場合でも、そのズレをY,M,Cの各トナーを使用して補正することができ、プロセスブラックトナーを使用しても、安定したブラック画像の形成ができる。
なお、第2色変換部226と第3色変換部228とを1つの機能部にして、一度に、Lab信号からYMCKPK信号に変換するようにしてもよい。この場合、第3色変換部228は、変更後のUCR率に対応するように、色変換係数を算出し、この算出した色変換係数を、図示を割愛した色変換係数記憶部のユーザ領域に格納する。そして、第2色変換部226が使用するものとしていた基準DLUTの標準的な色変換係数から、ユーザ領域に格納した色変換係数に切り替えて、Lab信号を直接にYMCKPK信号に変換する色変換処理をする。
このように、UCR率を利用して色変換係数を切り替えることにより、プロセスブラックトナーを使用した画像形成が可能となり、YMC値から設定されるUCR率に応じたプロセスブラック量を算出することで、簡易に、プロセスブラックトナー量や、その量に応じた他の色剤の減少量を特定することができる。また、単純にブラックトナーをプロセスブラックトナーに置き換えるのではなく、プロセスブラックトナーの色相を勘案して、その他のY,M,Cの各トナー量も調整すれば、好ましい色再現レベルで印刷出力(プリント)することができる。
たとえば、プロセスブラックトナーを使用する分だけブラックトナーの使用量を低減することができるので、ブラックトナーに対するトナーセーブ効果を享受できる利点がある。トナーセーブ効果を最大にするには、ブラックトナーをプロセスブラックトナーに完全に置き換えることが考えられる。
なお、プロセスブラックトナーを使用するのは、全てのモードとは限らない。たとえば、ブラックトナーとの併用を許可する“併用モード”であっても、処理対象画像の彩度や明度との関係で、プロセスブラックトナーを使用すると画質が低下する可能性がある場合には、プロセスブラックトナーを使用せずに、ピュアなY,M,C(さらにKも)のトナーを用いたフルカラー印刷を行なう。
“併用モード”の一例としては、カラー画像出力時に、ピュアなYMCKのトナーをプロセスブラックトナーに置き換えることで、ピュアなYMCKトナーの使用量を抑制することを目的とした“省資源モード”の一例である“トナーセーブモード”がある。ただし、本実施形態では、この“トナーセーブモード”であっても、前述のように、処理対象画像と出力画像品質との関わりで、プロセスブラックトナーの使用可否を制御する。
また、“併用モード”の他の例としては、本実施形態では、ブラックトナーの下にプロセスブラックトナーを印字する“高画質モード”を使用可能となっている。
たとえば、従来のフルカラー対応の画像形成装置1であっても、モノクロ出力時には、ブラック用の現像器24(タンデム構成では画像形成部18K)のみを使用する。ここで、出力指示を発してから1枚目が出力されるまでのFPOTを高速化する装置構成を採ろうとすると、タンデム構成では、ブラック用の画像形成部18Kが用紙に最も近くなるように、縦連配置の最下流側に置く構成が要求される。
この場合、フルカラー印刷時には、K色画像が用紙に最も近い層に転写され、その上に他のC色画像,M色画像,Y色画像が順次、中間転写ベルト14への転写プロセス順とは逆順で、転写されることになる。この場合、光散乱の影響で、上層カラートナーを通過しない光があり、明度が単Kよりも下がらないという現象が生じる。
一方、モノクロ画像の高画質化の観点では、最終的に出力される転写材19上で、ブラックトナーの画像下に、Y,M,C(順不同でよい)の合成によるプロセスブラックの画像を形成しておく仕組み、つまり、Y,M,Cの層がより転写材19に近くなるようにすることが考えられる。これは、K色画像よりもカラー色剤による画像の方を用紙に近い側に転写することで、単Kよりも明度が下がる(プロセスブラックによる吸収が加算される)というメリットを享受するものである。K色下層にPK色層を印字することで、明度低下と光沢向上を図ることができるようになる。
ただしこの場合、中間転写ベルト14を用いたYMCKの4連タンデム構成では、ブラックトナー用の画像形成部18Kを最上流側に置く構成とならざるを得ない。しかしながらこの場合、FPOTを高速化する装置構成と相反する状態となる。
そこで、本実施形態では、中間転写ベルト14を用いたタンデム構成を採る場合には、ブラック用の画像形成部18Kを最下流側に置くFPOT高速化対応の構成をベースとして、さらに、回収したプロセスブラックトナーを使用する画像形成部18PKをブラック用の画像形成部18Kよりも下流側に隣接して配置する構成を採る。
そして、たとえばモノクロ出力時の“高画質モード”では、ブラックトナーとプロセスブラックトナーとを併用した画像形成を行なう。この際には、ブラックトナーの画像下に、プロセスブラックトナーによるプロセスブラックの画像を形成する、つまり回収混合色剤であるプロセスブラックトナーでなる層が最も転写材19に近くなるように画像形成処理を行なうようにする。この場合、プロセスブラックトナーの使用量に応じて、ブラックトナーの使用量を低減することもできるので、ブラックトナーに対するトナーセーブ効果をも享受できる利点がある。
ただし、このように、ブラック用の画像形成部18Kよりも下流側隣接してプロセスブラック用の画像形成部18PKを置く構成を採り、ブラック用の画像形成部18Kを用いてモノクロ印刷を行なうと、YMCK4連のFPOT高速化対応の構成よりもFPOTが若干劣化する。この問題を解消するべく、本実施形態では、画像形成部18PKを用いたモノクロ印刷を行なう“クイック出力モード”(短時間出力モードの一例)を設ける。
つまり、画像形成プロセス中の回収トナー全色分を混合して1箇所(本例では現像器24PK)に格納し、格納したプロセスブラックトナーのみを専用に用いて現像する回収トナー専用現像器、および回収トナー専用現像器のみで印字する回収トナーモノクロ印字モードを持つ。この“クイック出力モード”でも、事実上、黒として印刷ができる。
“クイック出力モード”では、本例では、画像形成部18PKが最下流側に配置されているので、画像形成部18Kを用いたモノクロ印刷よりもFPOTを短くすることができる。ただし、画像形成部18PKを用いると、ピュアなブラックでのモノクロ印刷ではないので、YMC混色回収トナーであるプロセスブラックトナーの色再現性精度の問題は残る。
したがって、フルカラー対応の画像形成装置1において、単K再現が求められ、安定したブラック画像の形成が必要になる場合は、FPOTが犠牲になるが、画像形成部18Kを使ってモノクロ印刷を行なう“純粋トナーモード”を選択する。一方、画質を若干劣化させてもよければ、FPOTを犠牲にしない画像形成部18PKを使ってモノクロ印刷を行なう“クイック出力モード”を選択することで、トナーセーブ効果を享受するようにし、省資源で出力ができるようにするとよい。
換言すれば、プロセスブラックトナー画像がある色再現範囲にある場合はブラックトナーと置き換えて使用する“クイック出力モード”にし、プロセスブラックトナー画像がある色再現範囲に収まらない場合はピュアなブラックトナーを使用する“純粋トナーモード”にすることを意味する。
このことからも分かるように、“純粋トナーモード”と“クイック出力モード”とは、モノクロ出力時に、択一的に使用可能なモードである。モノクロ出力時に、何れを初期モードしておくかは自由であるが、少なくとも、ユーザが、何れかを選択可能に構成しておく。
前述の説明から分かるように、“クイック出力モード”は、回収したプロセスブラックトナーのみを用いる専用の現像器24PKを使ってモノクロ印刷を実行する回収トナーモノクロ印字モードの一例であるとともに、回収したプロセスブラックトナーのみを用いる専用の現像器24をブラックトナー用の現像器24Kの代わりに用いて印刷を実行する回収トナー併用印字モード(トナーセーブモード)の一例でもある。
回収トナーモノクロ印字モードでは、ブラック用の現像器24Kを完全に現像器24PKに置き換えて使用するが、回収トナー併用印字モードでは、処理対象画像の彩度や明度、あるいはプロセスブラックトナーで形成される画像がある色再現範囲に入るかなどに応じて、Kトナーに対する置換処理自体をオン/オフ制御したり置換量を制御したりする一部置換処理になる点で異なる。
また、前述の説明は、中間転写ベルト14を用いたYMCKの4連タンデム構成で説明したが、搬送転写ベルト14aを用いたYMCKの4連タンデム構成に対するプロセスブラックトナーの適用を考えた場合には、YMCKPKの各色剤層の転写材19における配置順序が逆になる点を考慮した処理が必要になる。この場合でも、ブラックトナーとプロセスブラックトナーとを独立に使用可能な構成となっていない従来の装置では実現することのできない様々な出力処理モードを用意することができ、使い勝手が飛躍的に広がる利点がある。
たとえば、プロセスブラック層が他の全ての色材層よりも転写材19に近くなるようにして高画質化を図るには、画像形成部18PKを第1エンジンとして配置する必要がある。
また、モノクロ出力の観点では、回収混合色剤(プロセスブラックトナー)用の画像形成部18PKとモノクロ色剤(ブラックトナー)用の画像形成部18Kとを隣接させて配置する構成を採ることで、TPOTやトナーセーブや高画質化など、モノクロ出力時の対応としてのバリエーションが広がる。
たとえば、画像形成部18PKを第4エンジンかつ画像形成部18Kを第5エンジンとして配置する構成を採ることが考えられる。この場合、“純粋トナーモード”や“クイック出力モード”で画像形成部18K(第5エンジン)が使用されるし、“トナーセーブモード”や“高画質モード”で画像形成部18PKを用いる。
あるいは、画像形成部18PKを第5エンジンかつモノクロ色剤用の画像形成部18Kを第4エンジンとして配置する構成を採ることも考えられる。この場合、“純粋トナーモード”で画像形成部18K(第5エンジン)が使用され、“クイック出力モード”や“トナーセーブモード”で画像形成部18PKを用いるが、“高画質モード”は実現できない。
さらに、タンデム構成ではなく、マルチパス構成を採る場合には、モノクロ出力時の“高画質モード”では、最終的に出力される転写材19上で、ブラックトナーの画像下に、プロセスブラックトナーによるプロセスブラックの画像を形成するように、現像器24Kと現像器24PKの使用順序を制御する。この場合にも、プロセスブラックトナーの使用量に応じて、ブラックトナーの使用量を低減することもできるので、ブラックトナーに対するトナーセーブ効果をも享受できる利点がある。
また前述の“高画質モード”は、モノクロ出力時における事例で説明したが、フルカラー出力時にも同様に適用することができる。この場合、処理対象画像を表わす出力色信号の各ピクセルデータCinの内、ブラック画素については、現像器24Kと現像器24PKとを併用するようにし、かつブラックトナーの画素下に、Y,M,C(順不同でよい)の合成によるピュアなプロセスブラックの画素ではなく、現像器24PKからのプロセスブラックトナーを用いたプロセスブラック画素を形成するようにする。つまり、ピュアなブラックトナーの層の下に、回収したプロセスブラックトナーの層を設けるということである。
なお、モノクロ出力時であるのかフルカラー出力時であるのかを問わず、“高画質モード”時に、無彩色のブラック画素を出力するべく、現像器24Kと現像器24PKとを併用するようにし、かつブラックトナーの画像下に、Y,M,C(順不同でよい)の合成によるピュアなプロセスブラックの画像ではなく、現像器24PKからのプロセスブラックトナーを用いたプロセスブラック画像を形成するようにする際には、プロセスブラックトナーの色相がブラックトナーの色相と遜色のないことが重要になる。回収されたプロセスブラックトナーは、元のY,M,C(,K)のトナーを混合して得たものであるので、微視的には各色材のトナーの影響を受ける可能性があるからである。
たとえば、入力画素データCinが50%K(黒)のときに、ブラックトナーにYMC混色トナー(プロセスブラックトナー)を混ぜる、つまりブラックトナー画素の下にプロセスブラックトナー画素を形成すると、色相ズレがあると、網点白紙部にカラートナーが見えるようになり、ブラックトナー本来の色相からズレるリスクが生じ、安定したブラック画素の形成が困難になるので、好ましくない。なお、どの程度の色相ズレがあると問題になるかは装置仕様や画質要求度合いによって様々であるので、共用範囲の設定は利用者が任意に設定可能にしておくのがよい。
したがって、“高画質モード”を適用する場合には、全ての黒画素についてブラックトナーとプロセスブラックトナーとを併用した印刷を行なうのではなく、回収したプロセスブラックトナーのYMC比が安定している(つまりブラックトナーとの色相ズレが小さい)ことや、K色が100%パッチであることを併用条件とするのがよい。
ここで、K色が100%パッチであることを併用条件とするのは、以下の通りである。先ず、ここでの“高画質モード”の意味は、高い濃度を出すことを目的としている。このとき、用紙からみて最も上側にK100%があれば、その下側には(ある程度Kに近い色であれば)、YMKCトナーで混色したトナーを配置することができる。K50%では、下のトナーが見えてしまうため、高画質にならない。また、Kよりも上側にYMCトナーがプリントされると、Kよりも(トナー内部散乱の関係で)明るい色となってしまい、高画質にならない。したがって、K100%の下側にYMC(K)混色トナーをプリントすることが必要となる。
つまり、「トナー濃度を同じにする」ではなく、通常モードよりも高い濃度を出すことが“高画質モード”となるのである。YMCK−(PK)の順番で用紙上に配置するプリントシステムの場合、YMCKではYMCがKより上側にあるため、K−PKとすることでKよりも高い濃度再現が可能となるのである。
以上説明したように、第1実施形態の画像形成装置1は、フルカラー画像形成用の通常の現像器24Y,24M,24C,24Kとプロセスブラックトナーを使用する現像器24PKとを独立に使用することができるようにしているので、前述した現像器24の配置構成や使用順あるいは様々な画像信号処理内容を適宜組み合わせることで、ブラックトナーとプロセスブラックトナーとを独立に使用可能な構成となっていない従来の装置では実現することのできない様々な用途を実現することができるようになる。
以下、上述した第1実施形態の画像形成装置1において適用可能な種々のモードや利用形態の内の幾つかについて、処理手順を簡単にフローチャートを用いて説明する。
<回収エンジンの利用例1;トナーセーブ用色変換>
図7は、回収エンジンである画像形成部18PKを利用した画像形成処理の第1例の利用形態を実現する処理手順を示したフローチャートである。この第1例の利用形態は、ピュアなY,M,Cの各トナーを用いたピュアなプロセスブラックの代わりに、回収したプロセスブラックトナーを使用するように第3色変換部228にて出力色信号を生成するとともに、その際、入力画像の彩度や濃度に応じてピュアなプロセスブラックに混ぜる回収したプロセスブラックトナーの分量を制御する点に特徴を有する。
第3色変換部228は、第2色変換部226からYMCK信号を受け取ると、画像形成装置1に設定されている処理モードが、“トナーセーブモード”であるか否かを判定するする(S10)。なお、“トナーセーブモード”は、ユーザインタフェースから指定できたり、内部設定値になっていたりする。
“トナーセーブモード”でない場合には、第3色変換部228は、第2色変換部226から受け取ったYMCKの各出力色信号をそのまま画像出力部10の出力画像処理部240に渡す(S10−NO,S19)。一方、“トナーセーブモード”である場合には(S10−YES)、第3色変換部228は、さらに、画像形成部18PKの現像器24PKに回収されたプロセスブラックトナーが十分に蓄積されているか否かを判定する(S11)。プロセスブラックトナーの蓄積量判定は、たとえば、予め設定した蓄積量センサ37の検知値で判定することもできるし、各色剤に対応する出力色信号のピクセル数をそれぞれ計数しておくことで判定することもできる。
プロセスブラックトナーの蓄積量が不十分な場合には、第3色変換部228は、第2色変換部226から受け取ったY,M,C,Kの各出力色信号をそのまま画像出力部10の出力画像処理部240に渡す(S11−NO,S19)。一方、プロセスブラックトナーの蓄積量が不十分な場合には(S11−YES)、第3色変換部228は、処理対象画像の彩度と明度が一定の範囲であるか否かを判定する(S12)。
これは、処理対象画像の彩度や明度との関係で、プロセスブラックトナーを使用すると画質が低下する可能性がある場合には、第2色変換部226が生成した出力色信号に対しての補正を行なわないようにするためである。逆に言えば、プロセスブラックトナー画像がある色再現範囲にある場合は、Y,M,Cの各トナーと置き換えて使用することを意味する。
そして、処理対象画像の彩度と明度が一定範囲内にないときには、第3色変換部228は、第2色変換部226から受け取ったY,M,C,Kの各出力色信号をそのまま画像出力部10の出力画像処理部240に渡し(S12−NO,S19)、処理対象画像の彩度と明度が一定範囲内にあるときには、第3色変換部228は、プロセスブラックトナーを使用するためのPK信号を生成するとともに、補正第2色変換部226から受け取った出力色信号(YMCまたはYMCK)に対して、プロセスブラックトナーの使用量に応じた補正を加える(S12−YES)。
つまり、処理対象画像の状態に応じて、必要に応じて、色域で、プロセスブラックトナーの置換使用処理の除外を行なう。たとえばグレイ軸に近い場合には、現像器24Kから供給されるピュアなブラックトナーで再現しないと読み難くなる場合がある。また、高彩度の場合には、回収したプロセスブラックトナーを使用すると色濁りになる場合がある。このような画像を処理対象にするときには、第2色変換部226で生成されたY,M,C,Kの各出力色信号に対する第3色変換部228による補正処理を割愛するのである。
一方、処理対象画像の彩度と明度が一定範囲内にあるときには、つまり、プロセスブラックトナーの置換使用を行なっても、許容されないほどの画質劣化を招かないときには、第3色変換部228は、YMC(あるいはYMCK)信号に対してプロセスブラックトナーを使用するように補正を加え、補正したYMCKPK信号を画像出力部10の出力画像処理部240に渡す。つまり、プロセスブラックトナーの使用量に応じてYMCあるいはYMCKの各トナー量を補正する。
たとえば、第3色変換部228は、YMCから設定されているUCR率に応じたプロセスブラック量を算出し、このプロセスブラック量を示すPK信号を生成する(S14)。なお、ここで使うUCR率は、いわゆる下色除去とは異なる値を用いる。そして、第3色変換部228は、算出したプロセスブラック量に応じて第2色変換部226から受け取ったYMC(あるいはYMCK)信号の値を減少するように調整する(S16)。第3色変換部228は、このようにして算出した補正済のY,M,C,Kの各出力色信号とプロセスブラック用のPK信号を画像出力部10の出力画像処理部240に渡す(S18)。
こうすることで、画質劣化を招かない範囲で、ピュアなYMCトナーを使用する予定のピュアなプロセスブラックで再現される部分だけにプロセスブラックトナーを使用するので、画質劣化を抑えつつ、ピュアなYMC(あるいはYMCK)トナーの資源節約ができる。
<回収エンジンの利用例2;モード制御>
図8は、回収エンジンである画像形成部18PKを利用した画像形成処理の第2例の利用形態を実現する処理手順を示したフローチャートである。この第2例の利用形態は、ユーザから指定された処理モードに応じて、ブラックトナーを使用する現像器24Kと、プロセスブラックトナーを使用する現像器24PKとを使い分ける点に特徴を有する。
この際、装置構成が、タンデム方式の構成であるのかそれともマルチパス方式の構成であるのかや、タンデム方式の構成の場合には、現像器24PKが最上流側に配置されているのかそれとも最下流側に配置されているのか、などを参照して制御することになる。装置構成(装置仕様)によっては、ユーザから指定された処理モードに必ずしも応えることができないことも起こり得る。この場合、仕様的に、そのような処理モードを用意しておかないのが通例であるが、ここでは、全てを纏めて説明することにする。
先ず、前提として、プロセスブラックトナーを使用する現像器24PKには、回収されたプロセスブラックトナーが十分に蓄積されているものとする。
画像形成装置1に設けられる中央制御部270は、処理開始時に、先ず、通常出力モードであるのか、トナーセーブモードであるのか、モノクロ出力かつクイック出力モードであるのか、高画質モードであるのか、などの画像出力処理モードを判定する(S20)。
通常出力モードであれば、中央制御部270は、現像器24Kと現像器24PKの内、その時点で通常条件として使用設定されている方を用いてフルカラーもしくはモノクロの画像形成を行なうように制御する(S22)。
また、トナーセーブモードであれば、現像器24PKを使用した画像形成を実行するように制御する。なお、モノクロ/フルカラーの何れも、図3に示したタンデム方式の場合には、現像器24K,24PKの何れか一方のみを用いた切替使用しかできず、併用印字モードでの処理は不可能であるので、トナーセーブモードが指定されたとしても、通常モードで処理する。
トナーセーブモードでは、モノクロ出力時であれば(S23−モノクロ)、現像器24Kを完全に現像器24PKに置き換えて使用する、つまりプロセスブラックトナーのみを専用に用いて現像する回収トナー専用の現像器24PKのみで印字する回収トナーモノクロ印字モードにしてもよいし(S24)、現像器24Kとの併用モードにしてもよい(S26)。併用モードでは、処理対象画像のブラック画素明度、あるいはプロセスブラックトナーで形成される画像がある色再現範囲に入るかなどに応じて、Kトナーに対する置換処理自体をオン/オフ制御したり置換量を制御したりする一部置換処理を行なう回収トナー併用印字モードにしてもよい。
また、フルカラー出力時には(S23−カラー)、現像器24Kを完全に現像器24PKに置き換えつつ、他色の現像器24Y,24M,24Cを使用する回収トナーフルカラー印字モードにしてもよいし(S28)、処理対象画像の彩度や明度、あるいはプロセスブラックトナーで形成される画像がある色再現範囲に入るかなどに応じて、Kトナーに対する置換処理自体をオン/オフ制御したり置換量を制御したりする一部置換処理を行なう回収トナー併用印字モードにしてもよい(S30)。
また、モノクロ出力かつクイック出力モードであれば、装置構成、特に現像器24がどのようになっているかを先ず判定する(S32)。図3に示したタンデム方式や図5に示したマルチパス方式であれば(S32−FPOT同じ)、ブラックおよびプロセスブラックの何れを用いてもFPOTは同じであるので、画質優先のときにはブラック用の現像器24Kを用いた印刷を行ない(S33−画質,S34)、省資源化(トナーセーブ)優先の場合にはプロセスブラック用の現像器24PKを用いた印刷を行なうようにすればよい(S33−省資源,S36)。
また、図1や図2や図4に示したタンデム方式であれば(S32−FPOT相違有り)、ブラック用の画像形成部18Kとプロセスブラック用の画像形成部18PKの何れが最下流側に配置されているかによってFPOTに相違が生じるので、画像形成部18Kと画像形成部18PKの何れが最下流側に配置されているのかを判定する(S38)。そして、クイック出力を優先するべく、最下流側に配置されている方の画像形成部18を用いて印刷を実行する(S40)。図1や図4に示したタンデム方式の構成であれば、クイック出力と同時に、現像器24PK(画像形成部18PK)を用いたことによる省資源化(トナーセーブ)の効果を享受することもできる。
また、高画質モードの場合、装置構成がどのようになっているかを先ず判定する(S42)。ここでの装置構成判定は、特に、ブラック層の下にプロセスブラック層を入れ込んだブラック系統2層印刷が可能な構成であるのか否かを判定することになる。図2や図3や図4に示したタンデム方式では、前記ブラック系統2層印刷が不可能であるので、高画質モードが指定されたとしても、通常出力モードで処理する(S44)。
一方、図1に示すように、プロセスブラック用の画像形成部18PKが最下流側に配置されているタンデム方式や、図4に示したタンデム方式で第4エンジンを画像形成部18PKとし第5エンジンを画像形成部18Kとする構成や、図5に示すマルチパス方式の構成であれば、現像器24Kと現像器24PKとを併用する回収トナー併用印字モードにして、ブラック層の下にプロセスブラック層を入れ込んだ印刷を実行する。これにより、単Kよりも低い明度の再現が可能となる。
この際、プロセスブラックトナーの色相ズレやブラック画素の濃度に応じてプロセスブラック層を入れ込むか否かを制御する。たとえば、プロセスブラックトナーのYMC比が安定していて(S46−YES)、かつ、K色が100%パッチの画素(Cin100%K)色に限って(S47−YES)、その出力画素については、Cin100%ブラックを、“ブラックトナー(K)+プロセスブラックトナー(PK)”の使用となるように、第3色変換部228は、第2色変換部226からの出力色信号YMCKから出力色信号YMCKPKへの色変換処理を行ない、画像出力部10は、ブラック層の下にプロセスブラック層を入れ込んだ印刷を実行する(S48)。これらの条件を満たさないときには(S46−NO,S47−NO)、通常出力モードと同じ条件で処理する(S44)。
このように、ブラック系統として、ブラックトナーのみを専用に用いて現像する現像器24Kの他に、回収したプロセスブラックトナーのみを専用に用いて現像する現像器24PKも用意すれば、現像器24PKのみを用いて印刷するモードや、他のY,M,C,K用の現像器24Y,24M,24C,24Kと併用して印刷するモードなど、従来では実現できない様々な出力処理モードを用意することができ、使い勝手が飛躍的に広がるし、省資源化を図りつつ、特性の不安定なプロセスブラックトナー(回収混合トナー)をピュアなブラックトナーと混合することによる画質劣化を防止することができる。加えて、装置構成によっては、回収したプロセスブラックとピュアなブラックとを併用して、ブラック層の下にプロセスブラック層を設けた印刷を行なうことで高画質化を図ることもできる。
<回収エンジンの利用例3;トナーバンドによるYMC比制御>
図9は、回収エンジンである画像形成部18PKを利用した画像形成処理の第3例の利用形態を実現する処理手順を示したフローチャートである。この第3例の利用形態は、ブラックトナーのみを使用する現像器24Kとは別に回収したプロセスブラックトナーを使用する現像器24PKを設ける際、プロセスブラックトナーの色相(YMC比)をトナーバンドを利用して制御する点に特徴を有する。
先ず、各画像形成部18は、所定のタイミングでトナーバンドを感光体ドラム20に形成するととともに、トナーバンド中のトナーを研磨剤としてブレード28aにより感光体ドラム20を研磨する工程を挿入する。トナーバンドを感光体ドラム20上に形成することで、ブレード28aの潤滑を行なうことができ、クリーニング性能を維持することができる。
なお第3例の利用形態において、トナーバンドを形成する際には、後述する第4例の利用形態とは異なり、各画像形成部18自身の現像器24でトナーバンドを感光体ドラム20上に現像する。
現像器24PKが使用するプロセスブラックトナーの色相は、このプロセスブラックトナーに含有されるY,M,C,Kの各残留トナーの内、Kを除くY,M,Cの各残留トナーの含有比に影響を受け、Kの含有量には殆ど影響を受けない。そこで、ここでは、Y,M,Cの各残留トナーの含有比に着目する。
ここで、現像器24PKが使用するプロセスブラックトナーに含有されるY,M,Cの各残留トナーの含有比は、画像形成時の各色剤の使用量比と概ね比例関係にあり、その使用量比は、出力色信号Y,M,Cのピクセル比(YMC出力比)と1対1の関係にあると考えてよい。ユーザ使用原稿のYMCKの使用量を出力色信号のピクセルカウントによって予めモニターすることができ、その結果から、フィードフォワード的に、プロセスブラックトナーの色相(グレイバランス)を特定できる。
そこで、先ず、プロセスブラックトナー色相特定部252は、各色剤に対応する出力色信号のピクセル数をそれぞれ計数(累積)しておくことで、残留トナー量を色剤別に特定し、YMC出力比を算出する(S100)。そして、その結果から、現像器24PKに収容されているプロセスブラックトナーのPK色相を特定する。PK色相の指標値としては、YMC出力比をそのまま用いてよい。
色相制御部254は、プロセスブラックトナー色相特定部252により求められたYMC出力比に基づいて、特定したPK色相がK色相と一致するようにするように、トナーバンド信号生成部230を制御することで、トナーバンド部分のトナー使用量を調整する。たとえば、Y,M,Cの各トナーバンド幅をYMC出力比に応じて調整する(S110)。
トナーバンド信号生成部230は、所定のタイミングで、色相制御部254からの指示に従って、少なくともY,M,Cに関しては指定された幅のトナーバンドが形成されるように、トナーバンド用の出力色信号YMCKPKを生成し、第3色変換部228を経由して出力画像処理部240に渡す(S120)。これを受けて、出力画像処理部240は、トナーバンド用の出力色信号YMCKPKに基づき、色剤ごとに感光体ドラム20上にトナーバンドを現像する。
色剤回収機構3は、Y,M,C,K,PKの色剤別に、感光体ドラム20上に残留するトナーなどを各清掃部28により回収し、さらに回収トナー供給パイプ30を経由して、プロセスブラックトナー用の現像器24PKに投入する(S130)。
プロセスブラックトナーの色相がブラックトナーの色相に一致するように、少なくともY,M,Cのトナーバンド幅が調整される。出力色信号のピクセル累積数を監視し、かつトナーバンドのYMC出力比を制御因子として、回収・混色されたプロセスブラックトナーのグレイバランスとブラックトナーのグレイバランスとの一致性が一定の水準に保たれるように制御することができる。
<回収エンジンの利用例4;トナーバンド形成時のトナーセーブ>
図10は、回収エンジンである画像形成部18PKを利用した画像形成処理の第4例の利用形態を実現する処理手順を示したフローチャートである。この第4例の利用形態は、ブラックトナーのみを使用する現像器24Kとは別に、回収したプロセスブラックトナーを使用する現像器24PKを設ける際、プロセスブラックトナーでトナーバンドを感光体ドラム20上に形成する点に特徴を有する。
先ず、清掃部28によるクリーニング処理の仕組みとして、トナーバンド形成技術を利用したクリーニング機能を持たせる。ただし、この仕組みでは、現像器24からトナーを供給してトナーバンドを感光体ドラム20上に形成するので、トナーバンド形成の分だけトナー消費量が増える。
マルチパス方式の構成であれば、フルカラー画像形成に使用される4つの現像器24に対して1つの感光体ドラム20が設けられる構成であるので、トナーバンド形成時の色剤を切り替えることで消費量低減を分配することも考えられる。しかしながら、タンデム方式の構成では、フルカラー画像形成に使用される4つの現像器24のそれぞれに1つの感光体ドラム20が設けられる構成であるので、全ての現像器24でトナー消費量の増加が問題となり得る。
一方、回収したプロセスブラックトナーを使用するシステム構成では、プロセスブラックトナーを用いてトナーバンドを形成することでトナー消費量の低減を図ることも考えられが、この場合、外添材が使用の都度減っていくために、外添材不足によるクリーニング性能低下が問題となり得る。そこで、この第4例の利用形態では、これらのバランスを採ることのできる仕組みにする。
具体的には、中央制御部270は、クリーニング処理モードが、“トナーバンド通常モード”であるのか“トナーバンド節約モード”であるのかを判定する(S200)。通常モードであれば(S200−通常)、中央制御部270は、ピュアなトナーを使用する現像器24Y,24M,24C,24Kを用いてトナーバンドを形成するように制御する。このとき、マルチパス方式の構成であれば(S210−マルチパス)、現像器24Y,24M,24C,24Kを適宜切り替えるようにすることで、各色剤の消費量低減を抑制する(S212)。
一方、タンデム方式の構成であれば(S210−タンデム)、中央制御部270は、先ず、ピュアな色剤を用いることのできる画像形成部18Y,18M,18C,18K(ピュアエンジンと称する)では、自身に備えられている現像器24Y,24M,24C,24Kを用いてトナーバンドを形成するように制御する(S214)。
また、図1,図2,図4に示すように、専用の現像器24PKを具備した画像形成部18PKを備えるタンデム構成では、回収したプロセスブラックトナーを用いる画像形成部18PK(PKエンジン)に関しては、他のピュアなトナーを用いる画像形成部18により感光体ドラム20上に所定色のトナーで形成したトナーバンドの一部を中間転写ベルト14上に転写させ、この中間転写ベルト14上のトナーバンドを画像形成部18PKの感光体ドラム20PKに付着させる手法を採る(S218)。
このとき、上流側でトナーバンドを中間転写ベルト14上に書いておかなければならないため、図1や図4のように画像形成部18PKが最下流側に配置されている構成であれば不都合はないが(S216−YES)、図2のように画像形成部18PKが最上流側に配置されかつ中間転写ベルト14を備える構成の場合は(S216−NO)、2次転写ローラ16をリトラクト機構で待避させて(S217)、中間転写ベルト14上に形成したトナーバンドを転写材19に転写させずに画像形成部18PK側に戻すことで、感光体ドラム20PKにトナーバンドを付着させるようにする(S218)。なお、図4のように搬送転写ベルト14aを備える構成の場合において、画像形成部18PKが最上流側に配置されている構成の場合には、搬送転写ベルト14a上に形成したトナーバンドをそのまま画像形成部18PK側に戻すことで、感光体ドラム20PKにトナーバンドを付着させるようにする。
一方、“トナーバンド節約モード”であれば(S200−節約)、中央制御部270は、プロセスブラックトナーを使用する現像器24PKを用いてトナーバンドを形成するように制御する。このとき、マルチパス方式の構成であれば(S220−マルチパス)、プロセスブラック用の現像器24PKを使用するように制御すればよい(S222)。
一方、タンデム方式の構成であれば(S220−タンデム)、先ず、現像器24PKを用いるようにすればよいので、たとえば、図1、図2,図4に示す構成では、プロセスブラックトナーを用いることのできる画像形成部18PKでは、自身に備えられている現像器24PKを用いてトナーバンドを形成するように制御すればよいし、図3に示す構成では、画像形成部18Kは、現像器24Kではなく現像器24PKを用いるようにすればよい(S224)。
また、ピュアなトナーを用いる画像形成部18Y,18M,18C,18K(図3では18Kは不要)に関しては、プロセスブラックトナーを用いる画像形成部18PKにより感光体ドラム20PK上に所定色のトナーで形成したトナーバンドの一部を中間転写ベルト14上に転写させ、この中間転写ベルト14上のトナーバンドを感光体ドラム20Y,20M,20C,20Kに付着させる手法を採る(S228)。
このとき、上流側でトナーバンドを中間転写ベルト14上に書いておかなければならないため、図2のように画像形成部18PKが最上流側に配置されている構成であれば不都合はないが(S226−YES)、図1のように画像形成部18PKが最下流側に配置されかつ中間転写ベルト14を備える構成の場合は(S216−NO)、2次転写ローラ16をリトラクト機構で待避させて(S227)、中間転写ベルト14上に形成したトナーバンドを転写材19に転写させずに画像形成部18Y,18M,18C,18K(ピュアエンジン)側に戻すことで、各感光体ドラム20Y,20M,20C,20Kにトナーバンドを付着させるようにする(S228)。なお、図4のように画像形成部18PKが最下流側に配置されかつ搬送転写ベルト14aを備えている構成の場合には、搬送転写ベルト14a上に形成したトナーバンドをそのまま画像形成部18Y,18M,18C,18K(ピュアエンジン)側に戻すことで、各感光体ドラム20Y,20M,20C,20Kにトナーバンドを付着させるようにする。
このような第4例の利用形態では、トナーバンド通常モード時にはピュアなトナーを用いトナーバンドを形成し、トナーバンド節約モードが指定されたタイミングのみ、回収したプロセスブラックトナーを用いてトナーバンドを形成するようにしたので、トナーバンド形成との関わりにおいて、クリーニング性能の維持とピュアなトナーの消費量低減とのバランスを採ることができる。
<<画像形成装置の概略構成;機構系;第2実施形態>>
図11は、本発明に係る画像形成装置の第2実施形態の機構系の概略を示す図である。なお、ここでは、図1に示す第1実施形態の構成に対する適用例で示すが、図2〜図5に示す他の第1実施形態の構成に対しても同様の思想を適用することができる。
第1実施形態の画像形成装置1では、回収したプロセスブラックトナー用の現像器24PKをブラック用の現像器24Kとは独立に備えていたが、この第2実施形態では、色剤別に各清掃部28で回収した残留トナーをブラック用の現像器24Kに投入するようにしている。この点では、特許文献3に記載の仕組みと共通している。現像器24PKを独立に設ける必要がない分だけ装置をコンパクトにできる利点がある。
なお、第1実施形態との区別のため、回収・混合されたトナーとブラックトナーとの混合状態のトナーを混合ブラックトナーと称し、この混合ブラックトナーや各機能部には、以下、混合を示す“M;Mix ”を“K”の前に付して“MK”で示す。
ただし、このように、回収した残留トナーを現像器24MKに投入すると、以降のブラックトナーの色相がフレッシュなブラックトナーとは異なることが起こり得る。このため、第2実施形態では、この対策を色相管理や画像処理の側面から講じている。
たとえば、第1の手法として、第1実施形態の構成ではプロセスブラックトナーの色相管理を供給バルブ32で行なうことも許容していたが、この第2実施形態では、回収混合された状態の色相管理制御のし易い仕組みとして、色剤回収機構3で回収され混合された状態の色剤の色相がモノクロ色剤の色相に対して所定範囲内に収まるようにカラー色剤の使用量を調整するための色剤使用量調整画像(本実施形態ではトナーバンドを利用する)を感光体ドラム20上の非画像形成領域に形成する仕組みを採用する。もちろん、供給バルブ32で回収トナーの投入量を色剤別にする手法と組み合わせることで、色相管理精度を向上させてもよい。
また、第2の手法として、画像処理部220の第2色変換部226の後段に設けられる第3色変換部では、回収色剤に含有されるカラー色剤の含有度合いで決まる回収色剤の色相や回収色剤の使用量に応じて出力色信号を補正するようにする。基本的な考え方は、第1実施形態での第3色変換部228の色変換処理と同様であるが、モノクロ色剤とは独立した回収混合色剤用の出力色信号PKを生成せずに、カラー色剤用のY,M,Cの各出力色信号とモノクロ色剤用のMK信号のみで対応を採る点が異なる。
<<画像形成装置の構成;画像処理系;第2実施形態>>
図12は、フルカラー対応の第2実施形態の画像形成装置1の画像形成に関わる信号処理系統を示したブロック図である。第2実施形態の画像形成装置1の画像形成に関わる信号処理系統200は、機構系でも簡単に説明したが、色相管理や画像処理の側面から、回収した残留トナーをブラック用トナーをも収容した現像器24MKに投入することによる色相ズレの弊害を防止する構成を設けている。
たとえば、第1実施形態の構成に対して、第3色変換部228を第3色変換部229に置き換え、またプロセスブラックトナー色相管理部250を混合ブラックトナー色相管理部251に置き換えている。混合ブラックトナー色相管理部251は、プロセスブラックトナー色相特定部252を混合ブラックトナー色相特定部253に置き換えた構成をなしている。
第2色変換部226は、従来装置と同様に出力色用の色変換部であるのに対して、第3色変換部229は、第2実施形態特有の構成要素であって、色相ズレ対応用の色変換部である。第3色変換部229は、補正済の出力色信号YMCMKを、画像出力部10とプロセスブラックトナー色相管理部250に渡す。
混合ブラックトナー色相特定部253は、第3色変換部229からの出力色信号YMCMKに基づき、出力色信号Y,M,Cの累積ピクセル比(YMC出力比)に基づいて、混合ブラックトナー(MK)の色相を特定する。あるいは、混合ブラックトナー色相特定部253は、分光センサ38MKからの検知信号に基づいて、混合ブラックトナーの色相を特定する。混合ブラックトナー色相特定部253は、特定した混合ブラックトナーの色相の情報(たとえばYMC出力比)を、第3色変換部229に通知する。
色相制御部254は、トナーバンド部分のトナー使用量を制御する情報(たとえばバンド幅の情報)をトナーバンド信号生成部230に通知して、トナーバンド信号生成部230でのトナーバンド信号生成処理を制御することで、現像器24MKが使用する混合ブラックトナーの色相ズレが少なくなるようにする。なお、色相制御部254は、さらに、現像器24MKが使用する混合ブラックトナーの色相と本来のピュアなブラックトナーの色相とのズレが少なくなるように、供給バルブ32の開閉動作制御を併用してもよい。
第3色変換部229は、第2色変換部226から出力されたYMCKの各出力色信号に対して、混合ブラックトナーを使用することに応じた補正を加えたYMCMK色空間の出力色信号を生成する。なお、トナーバンド信号生成部230からのYMCMKの各トナーバンド信号に対しては補正を加える必要はない。
補正処理時には、たとえば、墨量調整係数を示すUCR率を利用して、UCR率に応じた混合ブラックトナー量(回収混合色剤の使用量を反映したもの)を示すMK信号(混合ブラック信号)を生成すれば、第1実施形態と同様に、事実上、回収混合色剤(プロセスブラックトナー)の使用度合いを調整することができる。
第2色変換部226では、ピュアなブラックトナーの色相との関係で、補色のY,M,Cの3色が重なる成分をK(ブラック)に置き換えるためのUCR処理を行なうのに対して、第3色変換部229では、実際に使用する現像器24MKに収容されている混合ブラックトナーの色相との関係で、補色のY,M,Cの3色が重なる成分をK(ブラック)に置き換えるための補正処理を行なうべく、第2色変換部226で生成されたYMCK信号に対して補正を加えるのである。
つまり、ピュアなブラックであれば、原理的には、YMCが等量である場合にはグレイになるので、等量のYMCを黒に置き換えることによって同じ色を再現できるが、現実的には、黒に置き換えると色に濁りが生じ鮮やかな色の再現性が悪くなるので、第2色変換部226では、色の濁りが生じないように適量のKを生成し、その量に応じてYMCを等量減ずるのである。
しかしながら、回収トナーをピュアなブラックトナーに混合させると、さらに、色ズレの問題をも解消するように補正を加える必要が生じるのである。具体的には、UCR率に応じて適量のMK信号を生成し、その量と混合ブラックトナーの色相に応じて、色の濁りが生じないようにYMCのそれぞれを適量(基本的にはYMCで異なる)減ずるのである。
なお、第2色変換部226と第3色変換部229とを1つの機能部にして、一度に、Lab信号からYMCMK信号に変換するようにしてもよい。この場合、第3色変換部229は、UCR率や混合ブラックトナーの色相に対応するように、色変換係数を算出し、この算出した色変換係数を、図示を割愛した色変換係数記憶部のユーザ領域に格納する。そして、第2色変換部226が使用するものとしていた基準DLUTの標準的な色変換係数から、ユーザ領域に格納した色変換係数に切り替えて、Lab信号を直接にYMCMK信号に変換する色変換処理をする。
混合ブラックトナーの色相を考慮して、K信号だけでなくYMC信号に関しても調整する(実際には減少量を色相に応じて調整する)ことで、ピュアなブラックトナーに混入されるプロセスブラックトナー量に応じてY,M,Cの各トナーの使用度合いを調整することができる。これにより、混合ブラックトナーが、ピュアなブラックトナー本来の色相からズレている場合でも、そのズレをY,M,Cの各トナー使用量を調整して補正することができ、混合ブラックトナーを使用しても、安定したモノクロ画像やフルカラー画像の形成ができるようになる。
第1実施形態における図9に示した処理手順に準じて、出力色信号のピクセル累積数を監視し、かつトナーバンドのYMC出力比を制御因子として、混合ブラックトナーの色相がピュアなブラックトナーの色相に一致するように、少なくともY,M,Cのトナーバンド幅を調整すれば、回収・混色されたプロセスブラックトナーが混合された混合ブラックトナーのグレイバランスとピュアなブラックトナーのグレイバランスとの一致性を一定の水準に保たれるように制御することができる。これにより、補正量を小さくすることができるし、相乗効果として、さらに安定した安定したモノクロ画像やフルカラー画像の形成ができるようになる。
もちろん、回収されたプロセスブラックトナーを使用する分だけブラックトナーの使用量を低減することができるので、ブラックトナーに対するトナーセーブ効果を享受できる利点がある。
本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の機構系の概略を示す図(第1例)である。 本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の機構系の概略を示す図(第2例)である。 本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の機構系の概略を示す図(第3例)である。 本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の機構系の概略を示す図(第4例)である。 本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の機構系の概略を示す図(第5例)である。 第1実施形態の画像形成装置の画像形成に関わる信号処理系統を示したブロック図である。 回収エンジンを利用した画像形成処理の第1例の利用形態を実現する処理手順を示したフローチャートである。 回収エンジンを利用した画像形成処理の第2例の利用形態を実現する処理手順を示したフローチャートである。 回収エンジンを利用した画像形成処理の第3例の利用形態を実現する処理手順を示したフローチャートである。 回収エンジンを利用した画像形成処理の第4例の利用形態を実現する処理手順を示したフローチャートである。 本発明に係る画像形成装置の第2実施形態の機構系の概略を示す図である。 第2実施形態の画像形成装置の画像形成に関わる信号処理系統を示したブロック図である。
符号の説明
1…画像形成装置、3…色剤回収機構、10…画像出力部、12…搬送ローラ、14…中間転写ベルト、14a…搬送転写ベルト、15…中間転写ドラム、16…2次転写ローラ、18…画像形成部、19…転写材、20…感光体ドラム、22…帯電器、24…現像器、24a…色剤収容容器、26…転写器、28…清掃部、28a…ブレード、30…回収トナー供給パイプ、31…回収トナー用ホッパ、32…供給バルブ、34…回収トナー供給コントロール部、37…蓄積量センサ、38…分光センサ、200…信号処理系統、210…画像読取部、220…画像処理部、222…第1色変換部、224…MTF補正部、226…第2色変換部、228,229…第3色変換部、230…トナーバンド信号生成部、240…出力画像処理部、250…プロセスブラックトナー色相管理部、251…混合ブラックトナー色相管理部、252…プロセスブラックトナー色相特定部、253…混合ブラックトナー色相特定部、254…色相制御部、270…中央制御部

Claims (22)

  1. それぞれ異なる色相の色剤を収容する各別の色剤収容容器を具備し、所定の出力媒体上に前記色剤を用いた画像を形成する画像出力部を備えた画像形成装置であって、
    前記画像出力部は、前記出力媒体に供されずに残留した色剤の少なくとも一部を取り込む清掃部と、前記清掃部が取り込んだそれぞれの色剤を回収し、前記色剤収容容器とは独立の回収用色剤収容容器に投入する色剤回収機構とを有し、
    さらに、所定の条件の元に、前記回収用色剤収容容器に収容されている回収混合色剤を使用した画像形成処理を行なうように制御する制御部を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、省資源モード時に、前記回収混合色剤を使用した画像形成処理を行なうように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、モノクロ画素の形成に関わる他の色剤を完全に前記回収混合色剤に置き換えて画像形成処理を行なうように制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、モノクロ画素の形成に関わる他の色剤と前記回収混合色剤を併用して画像形成処理を行なうように制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記回収混合色剤で形成される層が最も前記出力媒体に近くなるように前記画像形成処理を行なわせる
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像出力部は、1つの静電潜像担持体に対して、カラー色剤、モノクロ色剤、および前記回収混合色剤のそれぞれを収容する色剤収容容器が切替使用可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像出力部は、カラー色剤およびモノクロ色剤の別に静電潜像担持体と色剤収容容器とを具備し、かつ前記モノクロ色剤用の前記静電潜像担持体に対して、前記モノクロ色剤および前記回収混合色剤のそれぞれを収容する色剤収容容器が切替使用可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像出力部は、カラー色剤、モノクロ色剤、および前記回収混合色剤の別に静電潜像担持体と色剤収容容器とを具備する
    ことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像出力部は、カラー色剤、モノクロ色剤、および前記回収混合色剤の別に静電潜像担持体と前記清掃部と前記色剤収容容器とを具備する画像形成部が縦連配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像出力部は、前記回収混合色剤用の前記画像形成部は、前記回収混合色剤で形成される層を最も前記出力媒体に近くなるように前記画像形成処理を実施可能な位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像出力部は、前記回収混合色剤用の前記画像形成部は、前記モノクロ色剤用の前記画像形成部の隣りに配置されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  12. 前記画像出力部は、静電潜像担持体を備え、
    前記制御部は、所定のタイミングで、前記回収用色剤収容容器に収容されている回収混合色剤を使用して、前記清掃部による清掃機能と関わりを持つバンド画像を前記静電潜像担持体上の非画像形成領域に形成するように前記画像処理部と前記画像像出力部とを制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御部は、前記回収用色剤収容容器に収容されている回収混合色剤を使用した前記バンド画像の形成と他の色剤収容容器に収容されている他の色剤を使用した前記バンド画像の形成とをモードに応じて切替可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 少なくともカラー画像形成用の色材およびモノクロ画像用の色剤のそれぞれを収容する各別の色剤収容容器を具備し、所定の出力媒体上に前記色材を用いた画像を形成する画像出力部を備えた画像形成装置であって、
    前記画像出力部は、静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に残留した色剤を取り込む清掃部と、前記清掃部から前記残留したそれぞれの色剤を回収し、モノクロ画像形成用の色剤のための色剤収容容器もしくは前記モノクロ画像形成用の色剤収容容器とは独立の回収用色剤収容容器に投入する色剤回収機構とを有し、
    さらに、前記色剤回収機構で回収され混合された状態の色剤の色相が前記モノクロ色剤の色相に対して所定範囲内に収まるように前記カラー画像形成用の色剤の使用量を調整するための色剤使用量調整画像を前記静電潜像担持体上の非画像形成領域に形成させる色相管理部を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  15. 前記色剤回収機構は、前記清掃部から前記残留したそれぞれの色剤を回収し、前記回収用色剤収容容器に投入する
    ことを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記制御部は、所定のタイミングで、前記清掃部による清掃機能と関わりを持つバンド画像を前記静電潜像担持体上の非画像形成領域に形成するように前記画像処理部と前記画像像出力部とを制御するように構成されており、
    前記色相管理部は、前記バンド画像を前記色剤使用量調整画像として利用する
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の画像形成装置。
  17. カラー色剤やモノクロ色剤のそれぞれに対応した出力色信号をそれぞれ生成する画像処理部と、それぞれ異なる色相の前記色剤を収容する各別の色剤収容容器を具備し、前記画像処理部で生成された各出力色信号に基づいて所定の出力媒体上に画像を形成する画像出力部とを備えた画像形成装置であって、
    前記画像出力部は、画像形成プロセス中に残留した色剤を取り込む清掃部と、前記清掃部から前記残留したそれぞれの色剤を回収し、モノクロ画像形成用の色剤収容容器もしくは前記モノクロ画像形成用の色剤収容容器とは独立の回収用色剤収容容器に投入する色剤回収機構とを有し、
    前記画像処理部は、前記色剤回収機構により回収された色剤を用いる画像形成処理に当り、回収された色剤の使用に応じて、前記カラー色剤や前記モノクロ色剤に対応した出力色信号を補正する色変換部を有し、
    さらに、所定の条件の元に、前記色剤回収機構により回収された色剤を用いる画像形成処理を行なうように前記画像処理部と前記画像像出力部とを制御する制御部を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  18. 前記色剤回収機構は、前記清掃部から前記残留したそれぞれの色剤を回収し、前記回収用色剤収容容器に投入するように構成されており、
    前記画像処理部は、カラー色剤の合成によって表わされるモノクロ画素について、前記前記回収した色剤の使用量に応じた回収混合用出力色信号を生成するとともに、前記カラー色剤に対応した出力色信号を前記回収した色剤の使用量に応じて補正する色変換部を有する
    ことを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記画像処理部は、処理対象画像の彩度に応じて、前記回収した色剤の使用量を調整する
    ことを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記色剤回収機構は、前記清掃部から前記残留したそれぞれの色剤を回収し、前記回収用色剤収容容器に投入するように構成されており、
    前記画像処理部は、モノクロ画像形成時に、前記回収した色剤の使用量に応じた回収混合用出力色信号を生成するとともに、前記モノクロ色剤に対応した出力色信号を前記回収混合色剤の使用量に応じて補正する色変換部
    を有することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  21. 前記制御部は、処理対象画像の明度が所定範囲内にあるとき、前記回収した色剤を使用する画像形成処理を行なうように制御する
    ことを特徴とする請求項18〜20のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  22. 前記回収された色剤の混合状態の色相を特定する色相特定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記色相特定部により特定された前記色相が前記モノクロ色剤の色相に対して所定範囲内にあるとき、前記回収した色剤を使用する画像形成処理を行なうように制御する
    ことを特徴とする請求項18〜21のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
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