JP2007321907A - 遊星歯車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 歯車間の良好なかみ合い状態を維持し、歯車の長寿命化や動作時の低騒音化を図ることができる減速機構を提供する。
【解決手段】 入力軸と、太陽歯車と、歯数が異なってなる2種類又はそれ以上の歯車であって、前記太陽歯車に外周係合した歯を有する遊星歯車群と、前記遊星歯車群を構成する歯車の外周に内周係合した歯を有し、かつ外周部に歯車の歯を有する可動内外歯車と、前記可動内外歯車の外歯車に内周係合した歯車の歯を有する内歯車と、前記可動内外歯車に係合した歯車の歯を有する出力軸一体歯車と、前記出力軸一体歯車が有する第1出力軸と、からなることを特徴とする遊星歯車装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は遊星歯車に基づく減速機構を構成する遊星歯車装置に関する。
従来より、減速機構として、遊星歯車装置が広く用いられている。その減速比をさらに大きく確保するために、不思議遊星歯車装置が使われている。この不思議遊星歯車装置は一群の遊星歯車に対し、歯数の異なる固定内歯車と可動内歯車とが同時にかみ合う減速装置である。図12は、従来の不思議遊星歯車装置Gの要部を示している。この不思議遊星歯車装置Gは、太陽歯車101と遊星歯車102と歯数の異なる固定内歯車103と可動内歯車104とから構成される。
この場合、太陽歯車101の歯数をZ101、遊星歯車102の歯数をZ102、固定内歯車103の歯数をZ103、可動内歯車104の歯数をZ104とすると、固定内歯車103と可動内歯車104には歯数差が設けられており、この歯数差により生じる固定内歯車103に対する可動内歯車104の相対ずれに基づき高減速を可能としている。この不思議遊星歯車装置Gの減速比は、(減速比)=(1+Z103/Z101)/(1−Z103/Z104)で算出され、遊星歯車102の歯数Z102に全く依存しない(特許文献1参照)。この高減速比はZ103とZ104のわずかな差(歯数差)による。
一方、図12に示した従来の不思議遊星歯車装置Gよりも高い減速比を実現する不思議遊星歯車装置を図13に示す(特許文献2参照)。
特開2003−194158 特開2002−364714
従来の不思議遊星歯車装置では、固定内歯車と可動内歯車に、必ず歯数差を設けているため、固定内歯車と可動内歯車の間の正常な転がり運動を保持することが出来なくなり、いわゆるかみ合いに無理が生じることとなる。これを緩和するために、歯車の転移係数を異ならせることにより、モジュールを等しく設定することが多い。これにより、歯車同士のかみ合いに無理があることによる歯車間の衝撃を和らげていた。しかしながら、それでも歯車の磨耗や、動作時の騒音といった問題点が十分に解消されたわけではない。また特許文献1記載の不思議遊星歯車装置においても、減速回転させるべき回転の伝達エネルギーの損失が大きいままであった。
これに対して、本発明は、歯車間の良好なかみ合い状態を維持することにより上記の問題点を解決し、高い減速比を有する減速機構を提供するものである。
本発明の遊星歯車装置は、第1歯車(以下、太陽歯車と呼ぶ)と、第1歯車群(以下、遊星歯車群と呼ぶ)と、第2歯車(以下、可動内外歯車と呼ぶ)と、第3歯車(以下、固定内歯車と呼ぶ)と、第4歯車(以下、出力軸一体歯車と呼ぶ)から構成される。この場合、前記遊星歯車群を互いに異なる外径で形成することにより、前記可動内外歯車が偏芯運動を行うことを大きな特徴としている。これにより、本装置は、全ての歯車のモジュール及び転移係数を同一とすることができるため、歯車間の良好なかみ合い状態を維持しつつ、入力される駆動装置の回転の動力を減速して出力することが可能な減速機構となる。この場合、可動内外歯車と固定内歯車のそれぞれの歯数のわずかな差(歯数差)に基づき、大きな減速比が得られる。
さらに、前記固定内歯車を非固定化し、可動内歯車とすると、当該可動内歯車を有する回転体が、その外周が外周受けにより回転自在に保持され、本装置の出力軸と逆回転する第2出力軸を有する減速機構となる。
本発明による遊星歯車装置では、構成要素たる全ての歯車のモジュール及び転移係数を同一とすることができる。そのため、歯車間の良好なかみ合い状態を維持できるため、歯車の滑り磨耗が少なくなり、歯車の長寿命化や動作時の低騒音化を図ることができる。さらには、潤滑油の供給頻度が少なくなるといった保守工程上での利点もある。
また、本発明による遊星歯車装置において、前記固定内歯車を非固定化され、第2出力軸を有することにより、出力軸一体歯車が有する第1出力軸と、前記回転体が有する第2出力軸と、出力軸を2軸確保することが可能となる。これによると、上記減速効果に加えて、第1出力軸と第2出力軸とが同軸で相互に逆回転する高回転トルク機構を得ることができる。
図1に第1実施例に係る遊星歯車装置1を示す。この遊星歯車装置1は、第1歯車(以下、太陽歯車と呼ぶ)3と、第1歯車群(以下、遊星歯車群と呼ぶ)4と、第2歯車(以下、可動内外歯車と呼ぶ)5と、第3歯車(以下、固定内歯車と呼ぶ)6と、第4歯車(以下、出力軸一体歯車と呼ぶ)8から構成される。前記太陽歯車3は入力軸2に結合されている。その結合は圧入固定や太陽歯車と入力軸の一体構造により実現しても良い。前記遊星歯車群4は前記太陽歯車3とかみ合う2個の遊星歯車4a、4bから構成される。前記可動内外歯車5は片端を開放し、もう一端を閉塞した円筒形状であり、その内周面には内歯車5aを有し、開放された片端側で当該内歯車5aは前記遊星歯車群4の全ての歯車に内周係合する。さらに前記可動内外歯車5の外周面には外歯車5bが形成される。また閉塞された片端側では前記外歯車5bの回転中心と共通の回転中心を有する外歯車5cが形成される。前記固定内歯車6は前記遊星歯車装置1を内包するハウジング7の内周面に形成され、前記外歯車5bと内周係合する。前記出力軸一体歯車8は前記外歯車5cと内周係合する内歯車8bを有し、前記遊星歯車装置1の出力軸8aを一体的に形成する。
前記遊星歯車4a、4bは互いに異なる外径で形成されることによって、当該遊星歯車4a、4bが前記内歯車5aと外周係合する時に、前記可動内外歯車5は偏芯運動を行う。この偏芯運動を模式的に表したものを図2に示す。
前記遊星歯車装置1における駆動装置側に設けられたフランジ9には軸受10が組み込まれ、前記入力軸2が当該軸受10で回転自在に保持される。また、前記遊星歯車装置1における出力軸側に設けられたフランジ11には軸受12が組み込まれ、前記出力軸8aが当該軸受12で回転自在に保持される。
前記遊星歯車4a、4bを回転自在に保持するキャリアピン13a、13bは取付板(以下、キャリアと呼ぶ)14に固定されている。しかし、このキャリアピン13a、13b及びキャリア14が無い場合であっても、前記太陽歯車3と前記内歯車5aとの間で安定に保持されれば、前記遊星歯車装置1においては減速機能を有することが可能である。
第1実施例に係る遊星歯車装置1において、各歯車は共に同一モジュール、同一転移係数で形成されることにより、歯車間の良好なかみ合い状態を維持でき、歯車の滑り磨耗が少なくなり、歯車の長寿命化や動作時の低騒音化を図ることができる。
図3に第2実施例に係る遊星歯車装置15を示す。この遊星歯車装置15は、太陽歯車17と、遊星歯車群18と、可動内外歯車19と、固定内歯車20と、出力軸一体歯車22から構成される。前記太陽歯車17は入力軸16に結合されている。その結合は圧入固定や太陽歯車と入力軸の一体構造により実現しても良い。前記遊星歯車群18は前記太陽歯車17とかみ合う2個の遊星歯車18a、18bから構成される。前記可動内外歯車19は片端を開放し、もう一端を閉塞した円筒形状であり、その内周面には内歯車19aを有し、開放された片端側で当該内歯車19aは前記遊星歯車群18の全ての歯車に内周係合する。さらに前記可動内外歯車19の外周面には外歯車19bが形成される。また閉塞された片端側では前記外歯車19bの回転中心と共通の回転中心を有する内歯車19cが形成される。前記固定内歯車20は前記遊星歯車装置15を内包するハウジング21の内周面に形成され、前記外歯車19bと内周係合する。前記出力軸一体歯車22は前記内歯車19cに内周係合する外歯車22bを有し、前記遊星歯車装置15の出力軸22aを一体的に形成する。
前記遊星歯車18a、18bは互いに異なる外径で形成されることによって、当該遊星歯車18a、18bが前記内歯車19aと外周係合する時に、前記可動内外歯車19は偏芯運動を行う。
前記遊星歯車装置15における駆動装置側に設けられたフランジ23には軸受24が組み込まれ、前記入力軸16が当該軸受24で回転自在に保持される。また、前記遊星歯車装置15における出力軸側に設けられたフランジ25には軸受26が組み込まれ、前記出力軸22aが当該軸受26で回転自在に保持される。
前記遊星歯車18a、18bを回転自在に保持するキャリアピン27a、27bはキャリア28に固定されている。しかし、このキャリアピン27a、27b及びキャリア28が無い場合であっても、前記太陽歯車18と前記内歯車19aとの間で安定に保持されれば、前記遊星歯車装置15においては減速機能を有することが可能である。
第2実施例に係る遊星歯車装置15において、各歯車は共に同一モジュール、同一転移係数で形成されることにより、歯車間の良好なかみ合い状態を維持でき、歯車の滑り磨耗が少なくなり、歯車の長寿命化や動作時の低騒音化を図ることができる。
図4に第3実施例に係る遊星歯車装置29を示す。この遊星歯車装置29は、太陽歯車31と、遊星歯車群32と、可動内外歯車33と、固定内歯車34と、出力軸一体歯車36から構成される。前記太陽歯車31は入力軸30に結合されている。その結合は圧入固定や太陽歯車と入力軸の一体構造により実現しても良い。前記遊星歯車群32は前記太陽歯車31とかみ合う2個の遊星歯車32a、32bから構成される。前記可動内外歯車33は、両端が開放された円筒形状であってその内周面に前記遊星歯車群32の全ての歯車の外周に内周係合する内歯車33aを有する。さらに前記可動内外歯車33の外周面には外歯車33bが形成される。前記固定内歯車34は前記遊星歯車装置29を内包するハウジング35の内周面に形成され、前記外歯車33bと内周係合する。前記出力軸一体歯車36は前記内歯車33aに内周係合する外歯車36bを有し、前記遊星歯車装置29の出力軸36aを一体的に形成する。
前記遊星歯車32a、32bは互いに異なる外径で形成されることによって、当該遊星歯車32a、32bが前記内歯車33aと外周係合する時に、前記可動内外歯車33は偏芯運動を行う。
前記遊星歯車装置29における駆動装置側に設けられたフランジ37には軸受38が組み込まれ、前記入力軸30が当該軸受38で回転自在に保持される。また、前記遊星歯車装置29における出力軸側に設けられたフランジ39には軸受40が組み込まれ、前記出力軸36aが当該軸受40で回転自在に保持される。
前記遊星歯車32a、32bを回転自在に保持するキャリアピン41a、41bはキャリア42に固定されている。しかし、このキャリアピン41a、41b及びキャリア42が無い場合であっても、前記太陽歯車31と前記内歯車33aとの間で安定に保持されれば、前記遊星歯車装置29においては減速機能を有することが可能である。
第3実施例に係る遊星歯車装置29において、各歯車は共に同一モジュール、同一転移係数で形成されることにより、歯車間の良好なかみ合い状態を維持でき、歯車の滑り磨耗が少なくなり、歯車の長寿命化や動作時の低騒音化を図ることができる。
図5に第4実施例に係る遊星歯車装置43を示す。この遊星歯車装置43は、第1歯車(以下、太陽歯車と呼ぶ)45と、第1歯車群(以下、遊星歯車群と呼ぶ)46と、第2歯車(以下、可動内外歯車と呼ぶ)47と、第3歯車(以下、可動内歯車と呼ぶ)48aと、第4歯車(以下、出力軸一体歯車と呼ぶ)51と、外装ケース52と、から構成される。前記太陽歯車45は入力軸44に結合されている。その結合は圧入固定や太陽歯車と入力軸の一体構造により実現しても良い。前記遊星歯車群46は前記太陽歯車45とかみ合う2個の遊星歯車46a、46bから構成される。前記可動内外歯車47は片端を開放し、もう一端を閉塞した円筒形状であり、その内周面には内歯車47aを有し、開放された片端側で当該内歯車47aは前記遊星歯車群46の全ての歯車に内周係合する。さらに前記可動内外歯車47の外周面には外歯車47bが形成される。また閉塞された片端側では前記外歯車47bの回転中心と共通の回転中心を有する外歯車47cが形成される。前記可動内歯車48aは、片端を開放し、もう一端を閉塞した円筒形状の回転体48の内周面に形成される。当該回転体48は開放された片端側で前記可動内歯車48aが前記外歯車47bと内周係合し、閉塞された片端側には第2出力軸48bを形成され、かつ軸受49が組み込まれる。前記出力軸一体歯車51は、前記外歯車47cと内周係合する内歯車51bを有し、前記遊星歯車装置43の出力軸51aを一体的に形成する。前記外装ケース52は、前記回転体48を覆い被せるような形状で、出力軸側の片端部には、前記第2出力軸48bを回転自在に保持する軸受50を有する。
前記遊星歯車46a、46bは互いに異なる外径で形成されることによって、当該遊星歯車46a、46bが前記内歯車47aと外周係合する時に、前記可動内外歯車47は偏芯運動を行う。
前記遊星歯車装置43における駆動装置側に設けられたフランジ53には前記回転体48を受ける外周受け53aを設け、さらに当該フランジ53に組み込まれる軸受54で、前記入力軸44が回転自在に保持される。また、前記出力軸51aは前記軸受49で回転自在に保持される。
前記遊星歯車46a、46bを回転自在に保持するキャリアピン55a、55bはキャリア56に固定されている。しかし、このキャリアピン55a、55b及びキャリア56が無い場合であっても、前記太陽歯車45と前記内歯車47aとの間で安定に保持されれば、前記遊星歯車装置43においては減速機能を有することが可能である。
この場合、前記可動内外歯車47における前記外歯車47cが、前記内歯車51bと外周係合し、前記出力軸51aより動力が出力されると同時に、前記回転体48が前記出力軸一体歯車51と逆回転するため、逆回転する2つの出力軸である前記出力軸51aと第2出力軸48bが得られる。
第4実施例に係る遊星歯車装置43において、各歯車は共に同一モジュール、同一転移係数で形成されることにより、歯車間の良好なかみ合い状態を維持でき、歯車の滑り磨耗が少なくなり、歯車の長寿命化や動作時の低騒音化を図ることができる。
図6に第5実施例に係る遊星歯車装置57を示す。この遊星歯車装置57は、太陽歯車59と、遊星歯車群60と、可動内外歯車61と、可動内歯車62aと、出力軸一体歯車65と、外装ケース66と、から構成される。前記太陽歯車59は入力軸58に結合されている。その結合は圧入固定や太陽歯車と入力軸の一体構造により実現しても良い。前記遊星歯車群60は前記太陽歯車59とかみ合う2個の遊星歯車60a、60bから構成される。前記可動内外歯車61は片端を開放し、もう一端を閉塞した円筒形状であり、その内周面には内歯車61aを有し、開放された片端側で当該内歯車61aは前記遊星歯車群60の全ての歯車に内周係合する。さらに前記可動内外歯車61の外周面には外歯車61bが形成される。また閉塞された片端側では前記外歯車61bの回転中心と共通の回転中心を有する内歯車61cが形成される。前記可動内歯車62aは、片端を開放し、もう一端を閉塞した円筒形状の回転体62の内周面に形成される。当該回転体62は開放された片端側で前記可動内歯車62aが前記外歯車61bと内周係合し、閉塞された片端側には第2出力軸62bが形成され、かつ軸受63が組み込まれる。前記出力軸一体歯車65は、前記内歯車61cと外周係合する外歯車65bを有し、前記遊星歯車装置57の出力軸65aを一体的に形成する。前記外装ケース66は、前記回転体62を覆い被せるような形状で、出力軸側の片端部には、前記第2出力軸62bを回転自在に保持する軸受64を有する。
前記遊星歯車60a、60bは互いに異なる外径で形成されることによって、当該遊星歯車60a、60bが前記内歯車61aと外周係合する時に、前記可動内外歯車61は偏芯運動を行う。
前記遊星歯車装置57における駆動装置側に設けられたフランジ67には前記回転体62を受ける外周受け67aを設け、さらに当該フランジ67に組み込まれる軸受68で、前記入力軸58が回転自在に保持される。また、前記出力軸65aは前記軸受63で回転自在に保持される。
前記遊星歯車60a、60bを回転自在に保持するキャリアピン69a、69bはキャリア70に固定されている。しかし、このキャリアピン69a、69b及びキャリア70が無い場合であっても、前記太陽歯車59と前記内歯車61aとの間で安定に保持されれば、前記遊星歯車装置57においては減速機能を有することが可能である。
この場合、前記可動内外歯車61における前記内歯車61cが、前記外歯車65bと内周係合し、前記出力軸65aより動力が出力されると同時に、前記回転体62が前記出力軸一体歯車65と逆回転するため、逆回転する2つの出力軸である前記出力軸65aと第2出力軸62bが得られる。
第5実施例に係る遊星歯車装置57において、各歯車は共に同一モジュール、同一転移係数で形成されることにより、歯車間の良好なかみ合い状態を維持でき、歯車の滑り磨耗が少なくなり、歯車の長寿命化や動作時の低騒音化を図ることができる。
図7に第6実施例に係る遊星歯車装置71を示す。この遊星歯車装置71は、太陽歯車73と、遊星歯車群74と、可動内外歯車75と、可動内歯車76aと、出力軸一体歯車79と、外装ケース80と、から構成される。前記太陽歯車73は入力軸72に結合されている。その結合は圧入固定や太陽歯車と入力軸の一体構造により実現しても良い。前記遊星歯車群74は前記太陽歯車73とかみ合う2個の遊星歯車74a、74bから構成される。前記可動内外歯車75は両端が開放された円筒形状であってその内周面に前記遊星歯車群74の全ての歯車の外周に内周係合する内歯車75aを有する。さらに前記可動内外歯車75の外周面には外歯車75bが形成される。前記可動内歯車76aは、片端を開放し、もう一端を閉塞した円筒形状の回転体76の内周面に形成される。当該回転体76は開放された片端側で前記可動内歯車76aが前記外歯車75bと内周係合し、閉塞された片端側には第2出力軸76bが形成され、かつ軸受77が組み込まれる。前記出力軸一体歯車79は、前記内歯車75aと外周係合する外歯車79bを有し、前記遊星歯車装置71の出力軸79aを一体的に形成する。前記外装ケース80は、前記回転体76を覆い被せるような形状で、出力軸側の片端部には、前記第2出力軸76bを回転自在に保持する軸受78を有する。
前記遊星歯車74a、74bは互いに異なる外径で形成されることによって、当該遊星歯車74a、74bが前記内歯車75aと外周係合する時に、前記可動内外歯車75は偏芯運動を行う。
前記遊星歯車装置71における駆動装置側に設けられたフランジ81には前記回転体76を受ける外周受け81aを設け、さらに当該フランジ81に組み込まれる軸受82で、前記入力軸72が回転自在に保持される。また、前記出力軸79aは前記軸受77で回転自在に保持される。
前記遊星歯車74a、74bを回転自在に保持するキャリアピン83a、83bはキャリア84に固定されている。しかし、このキャリアピン83a、83b及びキャリア84が無い場合であっても、前記太陽歯車73と前記内歯車75aとの間で安定に保持されれば、前記遊星歯車装置57においては減速機能を有することが可能である。
この場合、前記可動内外歯車75における前記内歯車75aが、前記外歯車79bと内周係合し、前記出力軸79aより動力が出力されると同時に、前記回転体76が前記出力軸一体歯車79と逆回転するため、逆回転する2つの出力軸である前記出力軸79aと第2出力軸76bが得られる。
第6実施例に係る遊星歯車装置71において、各歯車は共に同一モジュール、同一転移係数で形成されることにより、歯車間の良好なかみ合い状態を維持でき、歯車の滑り磨耗が少なくなり、歯車の長寿命化や動作時の低騒音化を図ることができる。
図8に第7実施例に係る遊星歯車装置85を示す。この遊星歯車装置85は、互いにかみ合う遊星歯車群86と可動内外歯車88、互いにかみ合う遊星歯車群87と可動内外歯車89をそれぞれ1組の減速機構とし、その2組の減速機構を組み合わせることによりさらに様々な減速比に対応が可能となる。さらに3組以上複数段でも構わない。
また、上記実施例1ないし7において、キャリア14、28、42、56、70、84は、図9に示すように、太陽歯車3、17、31、45、59、73の回転中心を中心として回転し、かつ、この回転中心に対して中心非対称形状であってもよい。中心非対称形状とすることにより、その全体回転の中心に対して回転質量モーメントの平衡化を図ることができる。よって、遊星歯車群の回転及び可動内外歯車の偏芯回転に対する回転振動を低減することが可能となる。
さらに、上記実施例1ないし7において、図10に示すように、前記入力軸2、16、30、44、58、72が、前記キャリア14、28、42、56、70、84が有する孔(以下、軸受孔と呼ぶ)90を貫通し、前記出力軸一体歯車8、22、36、52、66、80の回転中心に形成される凹部91において回転自在に保持される。本遊星歯車装置において、このような凹部を含んでも良い。この場合、上記実施例1、2、5、6においては、前記可動内外歯車5、19、47、61の閉塞した片端には前記入力軸2、16、30、44、58、72が貫通する孔(図示せず)が別途設けられる。これにより、駆動装置からの入力軸と本装置における出力軸の回転中心を共通化することが可能となり、可動内外歯車歯車や出力軸一体歯車の中心が歯車の回転によって変則的な振動を生じないようになる。これによって本遊星歯車装置の振動を低減することが可能となる。
さらに、上記実施例3、6においては、図11に示すように、前記可動内外歯車92における駆動装置側を閉塞し、該可動内外歯車92の回転中心にピン93を結合し、前記入力軸94が前記ピン93と共に2軸保持板95で回転自在に保持される。本遊星歯車装置において、このような2軸保持板を含んでも良い。その可動内外歯車とピンの結合は圧入固定や可動内外歯車とピンの一体構造により実現しても良い。この2軸保持板により、可動内外歯車の偏芯運動が当該歯車の回転中心に対して変則的な振動を抑制し、その結果、本遊星歯車装置の振動を低減することが可能となる。
上記実施例1〜7では2個の遊星歯車を例に説明したが、本発明は2個の遊星歯車に限定されるものではなく、2〜5個の遊星歯車を用いても減速を行うことが可能である。
また、前記太陽歯車、前記遊星歯車群、前記可動内外歯車、前記内歯車、前記出力軸一体歯車、の全て又は一部を、はす歯歯車や山歯歯車で構成することにより、歯面の衝突磨耗を減らし、歯車の動作時の騒音をさらに低減することが可能である。
以上より、可動内外歯車を偏芯回転させることにより、全ての歯車のモジュール、転移係数を同一とすることができるため、歯車間の無理の無いかみ合いを実現することができる。また、さらに内歯車を非固定化することにより、出力軸として逆回転する2軸を出力できる。これは、例えば、ヘリコプターや潜水艇、魚雷等に適用し、回転駆動機を搭載した母体に回転推進器により反転トルクが加わらず、安定した航行、走行が可能となる。
本発明の第1実施例を示す断面図である。 本発明における可動内外歯車の偏芯回転を示す模式図である。 本発明の第2実施例を示す断面図である。 本発明の第3実施例を示す断面図である。 本発明の第4実施例を示す断面図である。 本発明の第5実施例を示す断面図である。 本発明の第6実施例を示す断面図である。 本発明の実施の形態における遊星構造部の多段化を示す断面図である。 (a)キャリアの中心非対称形状を示す斜視図である。 (b)キャリアの中心非対称形状を示す説明における正面図である。 本発明における入力軸と出力軸の回転中心の共通化を示す図である。 本発明における2軸保持板と可動内外歯車と入力軸の関係を示す図である 従来の減速機構を示す断面図である。 特許文献2における従来の減速機構を示す断面図である。
符号の説明
1,15,29,43,57,71,85 遊星歯車装置
2,16,30,44,58,72,94 入力軸
3,17,31,45,59,73 太陽歯車
4,18,32,46,60,74,86,87 遊星歯車群
5,19,33,47,61,75,88,89,92 可動内外歯車
6,20,34 固定内歯車
7,21,35 ハウジング
8,22,36,51,65,79 出力軸一体歯車
9,11,23,25,37,39,53,67,81 フランジ
10,12,24,26,38,40,49,50,54,63,64,68,77,78,82 軸受
13a,13b,27a,27b,41a,41b,55a,55b,69a,69b,83a,83b キャリアピン
14,28,42,56,70,84 キャリア
48,62,76 回転体
52,66,80 外装ケース
90 軸穴孔
91 凹部
93 ピン
95 2軸保持板

Claims (12)

  1. 入力軸と、
    前記入力軸に結合する第1歯車と、
    歯数が異なってなる2種類又はそれ以上の歯車であって、前記第1歯車に外周係合した歯を有する第1歯車群と、
    前記第1歯車群を構成する歯車の外周に内周係合した歯を有し、かつ外周部に歯車の歯を有する第2歯車と、
    前記第2歯車の外歯車に内周係合した歯車の歯を有する第3歯車と、
    前記第2歯車に係合した歯車の歯を有する第4歯車と、
    前記第4歯車が結合する第1出力軸と、
    からなることを特徴とする遊星歯車装置。
  2. 前記第3歯車は、前記遊星歯車装置を内包するハウジングの内周面に歯車の歯を有することを特徴とする請求項1記載の遊星歯車装置。
  3. 前記第3歯車は、その外周が外周受けにより回転自在に保持され、当該歯車は第2出力軸を有し、その第2出力軸は前記第1出力軸を回転自在に保持する軸受を有することを特徴とする請求項1記載の遊星歯車装置。
  4. 前記第4歯車は内歯車であって、前記第2歯車の回転中心と共通の回転中心を有する外歯車と内周係合することを特徴とする請求項1ないし3記載の遊星歯車装置。
  5. 前記第4歯車は外歯車であって、前記第2歯車の回転中心と共通の回転中心を有する内歯車と外周係合することを特徴とする請求項1ないし3記載の遊星歯車装置。
  6. 前記第4歯車は外歯車であって、前記第2歯車に前記第1歯車群が外周係合する内歯車と外周係合することを特徴とする請求項1ないし3記載の遊星歯車装置。
  7. 前記第1歯車群は取付板に回転自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし6記載の遊星歯車装置。
  8. 前記取付板は第1歯車の回転中心に対して中心非対称の形状であることを特徴とする請求項1ないし7記載の遊星歯車装置。
  9. 前記取付板は孔を有し、その孔には前記入力軸が貫通し、かつ前記第4歯車の回転中心に形成される凹部において前記入力軸が回転自在に保持されていることを特徴とする請求項1ないし8記載の遊星歯車装置。
  10. 請求項1ないし3及び6ないし9記載の遊星歯車装置は、さらに2軸保持板を有し、当該2軸保持板は、前記第2歯車の回転中心に結合するピンと前記入力軸を共に回転自在に保持することを特徴とする当該遊星歯車装置。
  11. 前記第1歯車群は、2ないし5個の歯車からなることを特徴とする請求項1ないし10記載の遊星歯車装置。
  12. 前記第1歯車、前記第1歯車群の歯車、前記第2歯車、前記第3歯車、前記第4歯車、の全て又は一部の歯車が、はす歯歯車、山歯歯車であることを特徴とする請求項1ないし11記載の遊星歯車装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015532969A (ja) * 2012-09-20 2015-11-16 ホ シン,ジュン 2軸同時回転型減速機
CN107289074A (zh) * 2017-07-13 2017-10-24 华南理工大学 一种工业风扇用的减速传动装置及方法

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