JP2007321304A - 保温性に優れた織編物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 薄くて軽量で柔軟性があり、尚且つ保温性に優れた織編物を提供する。
【解決手段】 布帛表面に平均粒径3.0〜50μmφの中空無機微粒子を0.01〜10g/m付与されてなることを特徴とする保温性に優れた織編物。中空無機微粒子の付与は、基材樹脂をバインダー樹脂として中空無機微粒子と共に布帛表面にコーティングして付着するか、または基材樹脂の中に中空無機微粒子を含有させたマトリックス樹脂層を布帛表面にラミネートすることによって行なうことができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱的特性に優れた中空無機微粒子をコーティングまたはラミネートで布帛表面に付与させることによって作られた、薄くて軽量で柔軟性があり、尚且つ保温性に優れた織編物に関するものである。
従来から保温性布帛は、種々提案され上市されているが、下記に挙げる欠点があり、改善すべき点が多く残存する。例えば特許文献1、2のように金属酸化物系微粒子、カーボンブラック、赤外線吸収色素などの赤外線吸収材料及び直径1.0μm以下の中空状有機粒子を樹脂基材に練り込んで塗布したり、含浸したりして付与した保温性布帛が開示されている。これらの保温性布帛は、赤外線輻射効果によって保温性を保持し得るものの布帛の色目が灰色から黒色っぽくなるものが多く、審美性の観点で好ましいものにはなりにくい。
また、低融点パラフィン等を封入したマイクロカプセルを樹脂基材中に分散させて布帛構造物に含浸、塗布した商品も上市されている(例えばアウトラスト社製 商品名:アウトラスト)。この商品は低融点パラフィンの相転移を利用したものであるが、マイクロカプセルの含有量をかなり上げないと満足な保温効果が出せない。また、該含有量を上げて含浸、塗布することが非常に困難である他、マイクロカプセルのセルが破壊された場合、内容物である低融点パラフィン成分が溶出し布帛表面を汚染してしまう等の問題がある。
さらに、中空断面繊維を用いてデッドエアーの効果により保温性を高め、更には起毛等の効果によって断熱空気層の厚さを稼ぎ保温性を高めた商品も数多く上市されている。ところが、中空断面繊維を多用すると布帛の軽量感、保温性は向上が見込めるものの引裂強力の低下が著しく消費性能的に問題がある他、布帛表面の擦過により布帛表面が白茶けやすく品位的にも好ましいものにはならない。また、起毛効果による保温性向上についてもソフトな触感と共に保温性の向上が期待できるが、この方法も布帛の力学的強度を低下させてしまう他、ピリングなど他の消費特性低下も予想される。
また更に、起毛による保温効果でなくループパイルやカットパイルなど立毛パイルによるデッドエアーの効果によって保温性を向上させた商品も数多く上市されている。しかしながら、立毛パイルによれば保温性は格段に向上するものの生地目付が大きくなり、軽さを損ねる他、非常に嵩高いために収納性に乏しい、綺麗なシルエットが出難いなどの問題がある。
また、特許文献3は、揮発性油を内包する発泡性微粒子または中空状有機微粒子、及びバインダー樹脂を含む水分散体を繊維構造体に付与した後、該繊維構造体を加熱処理し、乾燥し、発泡性微粒子を使用する場合は、加熱処理により発泡性微粒子を発泡させる断熱性繊維構造体の製造方法を開示する。この方法によればバインダー樹脂への分散も容易であるが、中空球体の膨張とバインダー樹脂の硬化が同時進行する為、中空率の制御が困難である他、布帛表面にざらつき感を感じさせるものなり、風合いや触感を考慮すると好ましいものにはならない。
特開2002−327376号公報 特開平11−21770号公報 特開2004−238752号公報
本発明はかかる従来の問題点を解消するために創案されたものであり、薄くて軽量で柔軟性があり、尚且つ保温性に優れた織編物の提供を課題とする。
本発明は以下の(1)〜(6)の構成からなる。
(1)布帛表面に平均粒径3.0〜50μmφの中空無機微粒子を0.01〜10g/m付与されてなることを特徴とする保温性に優れた織編物。
(2)ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、またはこれらの共重合樹脂から選択される少なくとも一種の基材樹脂をバインダー樹脂として中空無機微粒子と共に布帛表面にコーティングされてなることを特徴とする(1)に記載の保温性に優れた織編物。
(3)ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、またはこれらの共重合樹脂から選択される少なくとも一種の基材樹脂の中に中空無機微粒子を含有するマトリックス樹脂層を布帛表面にラミネートされてなることを特徴とする(1)に記載の保温性に優れた織編物。
(4)中空無機微粒子の比重aに対する基材樹脂の比重bの比が1.2以上であることを特徴とする(2)又は(3)に記載の保温性に優れた織編物。
(5)中空無機微粒子と同構成成分の非中空無機微粒子を有し、中空無機微粒子と非中空無機微粒子の重量の比が1:9〜9:1であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の保温性に優れた織編物。
(6)中空無機微粒子の中空部が真空であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の保温性に優れた織編物。
本発明によれば、薄くて軽量で、柔軟性があり、尚且つ保温性に優れた、スポーツ衣料やタウンユース、防寒衣料として好適な織編物を提供することができる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明に用いる中空無機微粒子の形状は特に規定するものではないが、球体であることが望ましい。中空無機微粒子の直径(球体以外の形状は等価体積の球の直径として換算)としては3.0〜50μmφ、好ましくは3.0〜20μmφである。無機微粒子の直径が50μmφを超過するとバインダー樹脂への分散が困難となってしまう他、布帛の触感がざらざらしたものとなってしまい衣料用途として適したものとはならない。また、無機微粒子の直径が3.0μmφ未満となると基材樹脂への分散性は良好なものの、適度な保温特性を保持することが困難なものとなり好ましくない。
中空無機微粒子の織編物への付与量は布帛の単位面積あたりの重量として0.01〜10g/m、好ましくは0.05〜7g/mである。付与量が0.01g/m未満では満足な保温特性を与えることができず、10g/mを超過すると生地表面の摩擦等により表面からの脱落が生じやすく保温性能の経時的劣化があり、好ましいものとはならない。
中空無機微粒子の付与方法としては、基材樹脂をバインダー樹脂として中空無機微粒子と共に布帛表面にコーティングして付着するか、または基材樹脂の中に中空無機微粒子を含有させたマトリックス樹脂層を布帛表面にラミネートすることによって行なうことができる。
基材樹脂としては、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、またはこれらの共重合樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂が使用される。ウレタン系樹脂はイソシアネートとポリオールを反応せしめて得られる共重合体であり、イソシアネート成分として、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートの単独若しくはこれらの混合物、例えばトリレン2,4−ジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等を用い、ポリオール成分として、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等を用いて共重合して得られたものなどが挙げられる。
また、アクリル系樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸イソプロピル、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリルなどが使用され、スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレンなどが使用される。また更にはこれらの樹脂の共重合体が好ましく使用される。これらの基材樹脂は中空無機微粒子と配合し配合混合物とするが、該配合混合物は水系、溶剤系のいずれで構成してもよい。水系の方が作業環境や廃液等の問題を考慮すると好ましい。溶剤系で構成する溶剤としては、イソプロピルアルコール、トルエン、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシド等が挙げられる。また、水系であっても水と任意に混合し得る溶剤、若しくは分離せずに適当量溶解し得る溶剤であれば水と併用し使用することも可能であり、例えばかかる溶剤としてイソプロピルアルコール、ジメチルホルムアミド等が例示される。また、各種界面活性剤や分散剤を使用し乳化分散させてもよい。
また、本発明の織編物における中空無機微粒子の比重aに対する基材樹脂の比重bの比は1.2以上、好ましくは1.3以上、更に好ましくは1.5以上であることが保温性の観点から好ましい。上記比重の比が1.2未満では基材樹脂と中空無機微粒子が均一に分散しやすくなるが、中空無機微粒子の中空率が小さいものに留まり保温性の観点で好ましいものにはならない。上記比重の比の上限値は特に限定するものではないが、作業性や分散安定性を考慮すると3.0以下程度に留めておくことが好ましい。
中空無機微粒子に用いる無機物質としては、石英、シリカガラス、ソーダ石灰ガラス、硼珪酸ガラス等が好適であり、特に硼珪酸ガラスが低熱膨張性、機械的特性、耐熱性等の点で好ましく使用される。中空無機微粒子は外殻部と中空部とに分別される。中空無機微粒子全体における中空部の体積分率は特に限定されるものではないが、40%(v/v)〜98%(v/v)の範囲、より好ましくは60%(v/v)〜90%(v/v)の範囲である。また、嵩比重は0.05〜1.0g/cm程度、更には0.1〜0.5g/cm程度のものを好適に使用することができる。外殻の厚さが中空部対比で極端に薄くなれば中空無機微粒子自体の力学的強度が乏しいものとなり、破裂や破壊が生じやすく好ましくない。
中空無機微粒子の造粒方法としては、硼珪酸ガラスなどの無機成分超微粒子を加熱・焼成し発泡させて中空微粒子を製造する方法が一般的であり、天然産物としては真珠岩中空粒子や黒曜石中空粒子など火山噴出物(シラス)に含まれるガラス質分を加熱・焼成して発泡させたシラスバルーンなどが広く一般に知られている。また他には特開平10−182264号公報や特開平10−202082号公報に記載のように吸水膨潤した微細吸水性ポリマー粒子の表面に硼珪酸ガラスなどの無機成分微粉末を接触させた後、乾燥、焼結する方法、有機シリコーンやパラフィンなどの微細微粒子表面に硼珪酸ガラスなどの無機成分微粉末を接触させた後、焼結させる方法などが挙げられる。特に無機成分超微粒子を直接加熱・焼成し発泡させて得られる中空微粒子は中空部がほぼ真空状態となるため好ましい。
また、本発明の織編物には上記中空無機微粒子の他に、該中空無機微粒子と同構成成分の非中空無機微粒子を有することが好ましい。該中空無機微粒子と非中空無機微粒子の構成割合は重量比として1:9〜9:1、好ましくは2:8〜8:2である。中空無機微粒子の構成割合が多いほど保温性に優れるが、中空無機微粒子の構成割合が多くなると中空無機微粒子が基材樹脂層の表面に偏在しやすくなる。非中空無機微粒子を適当量混合させることによって中空無機微粒子の偏在を抑制し、織編物表面に均一に処理することが可能となる。
また、中空無機微粒子の中空部は真空であることが保温性の観点で好ましい。真空状態であれば熱伝導性に乏しく、いわゆる魔法瓶効果を与えることが可能である。不活性ガスなどを封入した中空無機微粒子では封入した不活性ガス自体の比熱、熱伝導特性如何であるが、真空状態対比で保温性に乏しく好ましくない。
中空無機微粒子と基材樹脂を攪拌・混練する際は公知の攪拌装置を用いて実施することが可能であり、遊星式攪拌・脱泡装置等が好ましく使用される。混練の場合は均一混合、脱泡、コンタミ(異物混入)の防止等を鑑みて条件選定をすることが好ましい。中空無機微粒子と基材樹脂からなる配合混合物は公知のパッダーやコーターを用いて織編物に付与される。コーターとしては、フローティングナイフコーター、キスロールコーター、コンマコーター、グラビアロールコーター、ダイコーター、リバースロールコーター、メタリングロッドコーター、ロータリースクリーンコーターなどが挙げられ、該配合混合物の粘度、クリアランス等々の加工条件を適宜調整してコーティングを行う。コーティングの場合は水系溶液内で凝固させる湿式コート、加熱装置によって溶媒成分を揮発除去する乾式コートのいずれによってもよい。
本発明の織編物に供する供給原糸はポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン等の合成繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン等々の再生繊維、セルロースアセテート等の半合成繊維、ウール、シルク、綿、麻等々の天然繊維など公知の繊維を使用することが可能である。単一種類のみならず数種を組み合わせて使用してもよいし、形態も短繊維、長繊維、各種長短複合技術を用いて生産した糸条であってもよい。また、長繊維は仮撚加工や各種嵩高加工を施した糸条やインターレースなど空気交絡糸や高圧空気攪乱処理でループや弛みを付与した嵩高加工糸などの使用も可能である。
また、本発明の織編物は公知の製織方法、製編方法を用いて生産することが可能であり、組織や糸の組み合わせについても限定を加えるものではない。染色方法も使用する供給原糸に応じて公知の染色方法、染色装置、染料、助剤を適宜組み合わせて実施することができる。分散染料など熱付与にてブリード(染料が移行することによる汚染)が生じやすい処方では十分に還元洗浄を実施し、余分な染料を予め系外に除去しておくことが望ましい。
以下、実施例に従い本発明を更に詳細に説明する。本文中及び実施例中の特性値については以下の評価方法に従うものである。尚、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(中空無機微粒子の粒径)
動的光散乱法(DLS)法及び走査型電子顕微鏡(SEM)によって中空無機微粒子の粒径を評価した。
(保温性)
JIS L1096記載の方法に準じて保温性を評価した。使用した装置は大栄科学精器製作所製ASTM−100型保温性試験機であり、発熱体表面温度36℃、環境温湿度20℃×65%RHの各条件において評価した。
(耐水度)
JIS L1092 A法記載の方法に準じて耐水度を評価した。環境温湿度は20℃×65%RHの条件である。
(透湿度)
JIS L1099 A−1法(塩化カルシウム法)記載の方法に準じて透湿度を評価した。
実施例1
生地として、ナイロンマルチフィラメント78デシテックス68フィラメント(商標名 東洋紡ナイロン(R))を織物の経糸及び緯糸として用い、ウォータージェット織機を用いて経密度104本/2.54cm、緯密度95本/2.54cmの平織生機を得た。得られた織物生機をオープンソーパーを用いて常法の精練・リラックス処理を施した後、乾熱セット、裏面カレンダー処理を施した。次いでジッカー染色機を用い、98℃条件で酸性染料による染色を実施し脱水・乾燥した。さらに、下記組成の撥水処理液に浸漬しマングルで絞り(パッディング法)テンターを用いて150℃で1分間熱処理を施し、コーティング加工用の生地を得た(経密度113本/2.54cm、緯密度101本/2.54cm)。
[撥水処理液の組成]
・撥水加工剤 80g/リットル
(明成化学(株)社製 商品名 アサヒガードAG−970)
・メラミン樹脂 3g/リットル
(住友化学(株)社製 商品名 スミテックスレジンM3)
・触媒 3g/リットル
(住友化学(株)社製 商品名 ACX)
さらに、ナイフコーティング装置を使用して、上記生地の裏面に30g/mの量で中空無機微粒子を含んだ下記組成のコーティング樹脂溶液を塗布した後、乾燥処理を行い、保温性生地を得た。生地表面には中空無機微粒子(平均粒径5μmφ)を約2g/m付与された。なお、中空無機微粒子は、ソーダ石灰硼珪酸ガラス原料(微粒子)を遊星型ボールミルを用いて超微粒子化し、該微細微粒子を電気炉で高温加熱・焼成し発泡させることによって得たものである。中空無機微粒子以外に中空無機微粒子と同構成成分の非中空粒子を含ませた。非中空粒子は加熱・焼成により発泡し中空が破壊した粒子及び発泡に至らず焼結した粒子を含む。
[コーティング樹脂溶液の組成]
・乾式ウレタン樹脂 100部
(セイコー化成(株)社製 商品名 ラックスキンUS1606(固形分濃度 約30%))
・中空無機微粒子 9部
(非中空無機微粒子を含む)
・架橋剤 2部
(セイコー化成(株)社製 商品名 U4000)
・溶剤 20部
(メチルエチルケトン)
コーティング加工された織物の各特性値を表1に、中空無機微粒子の性状と基材樹脂の比重等の特性値を表2にまとめた。得られた織物は軽量で保温性にも優れ、更には柔軟性、耐水度、透湿度も適度なものとなり、各種スポーツ衣料用途等に好適な織物に仕上がった。
実施例2
ポリエステルマルチフィラメント56デシテックス108フィラメント(商標名 東洋紡エステル(R))を織物の経糸及び緯糸として用い、ウォータージェット織機を用いて経密度189本/2.54cm、緯密度114本/2.54cmの平織生機を得た。得られた織物生機をオープンソーパーを用いて常法の精練・リラックス処理を施した後、乾熱セット、裏面カレンダー処理を施した。次いで高圧ジッカー染色機を用い、130℃条件で分散染料による染色を実施し脱水・乾燥した。さらに、実施例1と同様に撥水処理液に浸漬しマングルで絞り(パッディング法)テンターを用いて150℃で1分間熱処理を施し、コーティング加工用の生地を得た(経密度203本/2.54cm、緯密度124本/2.54cm)。さらに、実施例1と同様にコーティング加工を実施し、保温性生地を得た。コーティング加工された織物の各特性値を表1にまとめた。得られた織物は軽量で保温性にも優れ、更には柔軟性、耐水度、透湿度も適度なものとなり各種スポーツ衣料用途等に好適な織物に仕上がった。
比較例1
コーティング樹脂溶液を中空無機微粒子を除いた組成に変更した以外は実施例1と同様の方法で生地を得た。コーティング加工された織物の各特性値を表1にまとめた。得られた織物は軽量で柔軟な織物であり耐水度も適度なものであったが、冬季の各種スポーツシーンで着用するには保温性に乏しいものであった。また、実施例1,2の織物に比べるとやや蒸れ感を感じさせるものとなった。
本発明によれば、薄くて軽量で柔軟性があり、尚且つ保温性に優れた織編物を得ることが可能であり、ゴルフやスキー、スノーボードなど各種スポーツ衣料やタウンユース、防寒衣料等に使用するのに好適である。
実施例1で得られた織物の表面SEM(走査型電子顕微鏡)写真である。

Claims (6)

  1. 布帛表面に平均粒径3.0〜50μmφの中空無機微粒子を0.01〜10g/m付与されてなることを特徴とする保温性に優れた織編物。
  2. ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、またはこれらの共重合樹脂から選択される少なくとも一種の基材樹脂をバインダー樹脂として中空無機微粒子と共に布帛表面にコーティングされてなることを特徴とする請求項1に記載の保温性に優れた織編物。
  3. ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、またはこれらの共重合樹脂から選択される少なくとも一種の基材樹脂の中に中空無機微粒子を含有するマトリックス樹脂層を布帛表面にラミネートされてなることを特徴とする請求項1に記載の保温性に優れた織編物。
  4. 中空無機微粒子の比重aに対する基材樹脂の比重bの比が1.2以上であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の保温性に優れた織編物。
  5. 中空無機微粒子と同構成成分の非中空無機微粒子を有し、中空無機微粒子と非中空無機微粒子の重量の比が1:9〜9:1であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の保温性に優れた織編物。
  6. 中空無機微粒子の中空部が真空であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の保温性に優れた織編物。
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