JP2007320612A - 合成樹脂製容器 - Google Patents

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高規 岡部
Masaki Miura
正樹 三浦
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玲太 石井
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Abstract

【課題】 内容物を充填、密封した状態で凍結させたときに、容器形状が全体的にできるだけ同じように変形するようにすることで、内容物の体積増加を良好に吸収することができ、かつ、局所的な膨出変形を有効に回避することができるボトル状の合成樹脂製容器を提供する。
【解決手段】 容器1に対して、上筒部321側に設けられた内圧調整パネル61と、下筒部322側に設けられた内圧調整パネル62の幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域に縦ビード7を形成して、角筒部32の側面に設けられた上方に位置する内圧調整パネル61の下縁と、下方に位置する減圧吸収パネル61の上縁とを高さ方向に沿ってほぼ直線的に結ぶ稜線が現れる立体形状を付与する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、飲料品などの液状の内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用するボトル状の合成樹脂製容器に関する。
近年、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂を、ブロー成形などによってボトル状に成形してなる合成樹脂製容器が、各種飲料品を内容物とする飲料用容器として急速に普及、浸透してきている。そして、その広範な普及に伴って、このような合成樹脂製容器を利用した商品の販売態様も多様化してきており、これに応えるべく、例えば、特許文献1には、飲料品などの液状の内容物を充填、密封した状態で凍結させて販売、使用するための容器が提案されている。
特開2005−343484号公報
ところで、飲料品のような水を含む液状の内容物を充填、密封した状態で容器を凍結させると、凍結に伴って内容物の体積が増加し、これによって、容器が破損してしまったり、膨出変形したりするおそれがある。特許文献1は、このような不具合を防止するために、凍結による体積増加を容器の形状変化によって吸収しようとするものである。
しかしながら、本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、この種の合成樹脂製容器に内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用するには、未だ改善すべき課題が残されているという知見を得るに至った。
例えば、図8に示すような、いわゆる角形のボトル容器11にあっては、その高さ方向ほぼ中央を絞り込むことにより、図示するようなウェスト部15が設けられているものが多い。このようなウェスト部15を設ける理由は、主として容器11の横方向の剛性を確保することにあり、ウェスト部15の近傍は、ウェスト部15によって剛性が高められているがために、形状変化が抑制された構造となっている。
したがって、このようなウェスト部15が設けられている容器11をそのまま内容物を凍結させる用途に供した場合には、凍結による内容物の体積増加を十分に吸収するに足りる容器の形状変化が得られ難い。
また、この種の容器には、一般に、その側面に撓み変形可能な内圧調整パネル16を設けてあり、例えば、内容物を高温殺菌しながら充填、密封した後の内圧減少時などに、この内圧調整パネル16が容器内方に変形することによって、容器内の減圧度が緩和されるようにしてある。
このため、ウェスト部15近傍の形状変化が抑制されていると、内容物を凍結させてその体積が増加した際に、その増加分を吸収しようとして減圧吸収パネル16が優先的に変形してしまうため、局所的な膨出変形が生じやすい。そして、このような局所的な膨出変形が生じてしまうと、外観を損ねてしまうだけでなく、容器表面に張り渡されたラベルが破れてしまうなどのおそれもあり、著しい場合には、容器形状が保持できずに、重心のバランスが崩れて自立できなくなってしまったり、変形部位に応力が集中して容器が破損してしまったりすることもある。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、内容物を充填、密封した状態で凍結させたときに、容器形状が全体的にできるだけ同じように変形するようにすることで、内容物の体積増加を良好に吸収することができ、かつ、局所的な膨出変形を有効に回避することができるボトル状の合成樹脂製容器の提供を目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る合成樹脂製容器は、口部、胴部、及び底部を備えた合成樹脂製容器であって、前記胴部の所定の高さ位置を絞り込んでなるウェスト部を設け、前記胴部の側面には、前記ウェスト部を間に挟んで上下に位置する内圧調整パネルをそれぞれ設けるとともに、上方に位置する前記内圧調整パネルの下縁と、下方に位置する前記内圧調整パネルの上縁とを高さ方向に沿ってほぼ直線的に結ぶ稜線が現れるような立体形状を付与してなる構成としてある。
このような構成とした本発明に係る合成樹脂製容器によれば、内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用するに際し、凍結に伴う内容物の体積増加による押圧力が内圧調整パネルに集中したとしても、当該押圧力が、上下に位置する内圧調整パネルを高さ方向に沿ってほぼ直線的に結ぶ稜線により、ウェスト部の近傍にも伝達されるように分散し、これによって、容器側面のほぼ全体が変形して内容物の体積増加を良好に吸収することができ、かつ、局所的な膨出変形を有効に回避することができる。
また、本発明に係る合成樹脂製容器は、凍結に伴う内容物の体積増加により内圧調整パネルに作用した押圧力を伝達、分散させるにあたり、前記稜線が、上下に位置する前記内圧調整パネルの幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域に、少なくとも一つずつ現れるようにした構成とすることができ、より具体的には、前記稜線が、上下に位置する前記内圧調整パネルの幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域に縦ビードを設けることによって形成されている構成とすることができる。
また、本発明に係る合成樹脂製容器は、内圧調整パネルに作用した内容物の体積増加による押圧力が、内圧調整パネルを結ぶ領域に形成された稜線により伝達、分散されるようにする上で、前記内圧調整パネルのパネル面に、横ビードが形成されている構成とするのが好ましく、内圧調整パネルの内圧調整機能が損なわれないようにしつつ、内圧調整パネルの優先的な変形を回避する上で、前記横ビードの深さが、0.3〜1.0mmである構成とするのが好ましい。
以上のような本発明によれば、内容物を充填、密封した状態で凍結させたときに、局所的な膨出変形を有効に回避して、容器側面をほぼ全体にわったて変形させることにより、凍結による内容物の体積増加を十分に吸収することができる。
以下、本発明に係る合成樹脂製容器の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における合成樹脂製容器の一例を示す概略正面図である。図1に示す容器1は、口部2、胴部3、及び底部4を備えており、口部2には、内容物を充填した後に図示しない蓋体が取り付けられて、容器1内を密封することができるようになっている。
図示する例において、容器1は、一般に、角形ボトルと称される容器形状を有しており、胴部3は、横断面ほぼ方形の角筒状に形成された角筒部32と、角筒部32の上端から絞り込まれて口部2に連続する肩部31とからなっている。
また、容器1の横剛性を確保するために、角筒部32の高さ方向ほぼ中央には、当該部位を絞り込んでなるウェスト部5が設けられている。角筒部32は、このウェスト部5を境にして、上筒部321と下筒部322とに分けられている。
ここで、高さ方向とは、口部2を上にして容器1を水平面に置いたときに、水平面に直交する方向に沿った方向をいうものとする。
さらに、図示する例では、角筒部32の側面に、撓み変形可能とされた内圧調整パネル61,62が、ウェスト部5を間に挟んで上下に位置するように設けられている。内圧調整パネル61,62は、例えば、容器1に内容物を高温殺菌しながら充填、密封した後、冷却されて容器1内の圧力が減少したときに、容器1の内方に緩やかに変形して減圧度を緩和するなどして、容器1内の圧力を調整する機能を発揮させるために設けられる。
そして、上筒部321側に設けられた内圧調整パネル61と、下筒部322側に設けられた内圧調整パネル62の幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域には、縦ビード7が形成されている。この縦ビード7は、ウェスト部5により分断されたようになっているが、図示する例にあっては、ウェスト部5の溝底部の幅方向ほぼ中央に隆起部51を設け、この隆起部51の両端に形成される稜線が、縦ビート7とほぼ同一直線上に位置するようにしてある。
このようにすることで、容器1には、角筒部32の側面に設けられた上方に位置する内圧調整パネル61の下縁と、下方に位置する減圧吸収パネル61の上縁とを高さ方向に沿ってほぼ直線的に結ぶ稜線が現れるような立体形状が付与されている。
ここで、稜線とは、面と面との交わりによる頂、又は谷底が連なって形成される線をいうものとし、稜線を形成する頂、又は谷底の先端は曲率半径Rが1.5mm以下となっていれば丸みを帯びていてもよいものとする。
以上、図1に示した例に基づいて本実施形態の基本構成を説明したが、本実施形態における容器1は、飲料品などの液状の内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用するという用途に供される。そして、このような用途に供される容器1にあっては、凍結に伴う内容物の体積増加を、その増加した分だけ容器外方に向かって容器1が変形して吸収するが、容器1には、内圧調整機能が発揮されるように、撓み変形可能とされた内圧調整パネル61,62が設けられている。
このため、内容物の体積増加によって、撓み変形可能な内圧調整パネル61,62が優先的に変形し、局所的な膨出変形が生じてしまいやすい。特に、容器1の横剛性を確保するために設けられたウェスト部5の近傍は、その剛性が高められているがために変形が抑制された構造となっており、内容物の体積増加による容器1を変形させようとする押圧力が、内圧調整パネル61,62に集中する傾向にあるため、内圧調整パネル61,62がより変形しやすくなっている。
本実施形態にあっては、このような内圧調整パネル61,62の優先的な変形を有効に回避するために、容器1に対して、上下に位置する内圧調整パネル61,62の幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域に、高さ方向に沿って内圧調整パネル61,62をほぼ直線的に結ぶ稜線が現れるような立体形状を付与している。
すなわち、内容物が凍結してその体積が増加すると、その体積増加に伴って容器1を変形させようとする押圧力が容器1の内面に作用するが、このとき、当該押圧力が内圧調整パネル61,62に集中したとしても、内圧調整パネル61,62を結ぶ領域に形成された稜線により、内圧調整パネル61,62の間に位置するウェスト部5の近傍にも伝達されるように分散し、容器1の側面がほぼ全体にわたって容器外方に向かって変形するようにしている。
これにより、本実施形態によれば、内圧調整パネル61,62が優先的に変形してしまうことによる局所的な膨出変形を有効に回避して、容器1の側面をほぼ全体にわったて変形させることが可能となる。さらに、ウェスト部5の近傍をも変形させて容器1の変形量を確保することにより、凍結による内容物の体積増加を十分に吸収することができる。
本実施形態において、内圧調整パネル61,62は、内圧調整機能が発揮されるものであれば、その具体的な態様は特に限定されない。しかし、内圧調整パネル61,62に作用した内容物の体積増加による押圧力が、内圧調整パネル61,62を結ぶ領域に形成された稜線により伝達、分散されるようにする上で、当該稜線と直交する方向に沿って内圧調整パネル61,62が撓むように変形するのは好ましくない。このため、内圧調整パネル61,62のパネル面には、図示するような横ビード60を形成するのが好ましい。
また、このような横ビード60を形成するにあたり、その深さは、0.3〜1.0mmであるのが好ましい。
内圧調整パネル61,62のパネル面に形成される横ビード60の深さが上記範囲に満たないと、内圧調整パネル61,62が撓み変形しやすくなりすぎて、内圧調整パネル61,62の優先的な変形を回避するのが困難になってしまう傾向にある。逆に、上記範囲を超えると、内圧調整パネル61,62の撓み変形が阻害され、内圧調整パネル61,62の内圧調整機能が損なわれしまう傾向にある。
以上のような本実施形態における容器1は、例えば、公知の射出成形や押出成形により製造された、有底筒状のプリフォームを二軸延伸ブロー成形するなどして製造することができる。
また、容器1を構成する熱可塑性樹脂は、延伸ブロー成形が可能であれば、任意の樹脂を使用することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリカーボネート,ポリアリレート,ポリ乳酸又はこれらの共重合体などの熱可塑性ポリエステル,これらの樹脂あるいは他の樹脂とブレンドされたものなどが好適であり、特に、ポリエチレンテレフタレートなどのエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルが好適に使用される。また、アクリロニトリル樹脂,ポリプロピレン,プロピレン−エチレン共重合体,ポリエチレンなども使用することができる。
これらの樹脂には、成形品の品質を損なわない範囲で種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤などを配合することもできる。
エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルは、エステル反復単位の大部分(例えば、70モル%以上)をエチレンテレフタレート単位が占め、ガラス転移点(Tg)が50〜90℃、融点(Tm)が200〜275℃の範囲にあるものが好適である。エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)が耐圧性、耐熱性、耐熱圧性などの点で特に優れているが、エチレンテレフタレート単位以外にイソフタル酸やナフタレンジカルボン酸などの二塩基酸と、プロピレングリコールなどのジオールからなるエステル単位の少量を含む共重合ポリエステルも使用することができる。
また、本実施形態に係る合成樹脂製容器は、単層(一層)の熱可塑性ポリエステル層で構成される場合の他、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成することもできる。さらに、二層以上の熱可塑性ポリエステル層からなる内層及び外層の間に封入される中間層を備えることができ、中間層をバリヤー層や、酸素吸収層とすることができる。このように、バリヤー層や、酸素吸収層を備えることにより、容器内への外部からの酸素の透過を抑制し、容器内の内容物の外部からの酸素による変質を防止することができる。
ここで、酸素吸収層としては、酸素を吸収して酸素の透過を防ぐものであれば任意のものを使用することができるが、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組合せ、あるいは実質的に酸化しないガスバリヤー性樹脂,酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組み合わせを使用することが好適である。
次に、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレート(PET)からなるプリフォームを、そのガラス転移点(Tg)以上の約100℃に加熱し、約150℃に加熱された金型内にセットした。次いで、ストレッチロッドによりプリフォームを延伸しつつ、約3MPaの圧力でブローエアを供給して二軸延伸ブロー成形を行い、その後、約3MPaのエア供給圧でクーリングブローをして、図1に示すような形状を備えた容量約540mlの角形ボトル容器を得た。
得られた容器1の寸法は、高さH1が約205mm、肩部31の高さ方向の長さH31が約34mm、角筒部32の高さ方向の長さH32が約146mm、上筒部321の高さ方向の長さH321が約62mm、下筒部322の高さ方向の長さH322が約78mm、胴部3(角筒部32)の横幅W1が約60mmであった。
なお、胴部3(筒状部32)の平均肉厚は、約0.3mmであった。
また、角筒部32の高さ方向ほぼ中央には、深さd5が約2.7mm、底部幅W5が約3mmのウェスト部5を設け、このウェスト部5を挟んで、上筒部321と下筒部322のそれぞれに、深さd60が約0.5mm、幅W60が約4mmの横ビード60をほぼ等間隔で形成してなる内圧調整パネル61,62を設けた。上筒部321に設けた内圧調整パネル61の高さ方向の長さH61は約47mm、下筒部322に設けた内圧調整パネル62の高さ方向の長さH62は約53mmであり、いずれも横幅W6は約31mmであった。
さらに、内圧調整パネル61,62の幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域には、中心線間の幅W7が約21mmとなるように縦ビード7を形成するとともに、ウェスト部5の溝底部の幅方向ほぼ中央に、中心深さd51が約1.7mm、幅W51が約19mmの隆起部51を設け、この隆起部51の両端に形成される稜線が、縦ビート7とほぼ同一直線上に位置するようにした。
このとき、内圧調整パネル61側に形成される縦ビード7の長さH61は約7mmであり、内圧調整パネル62側に形成される縦ビード7の長さH62は約7mmであった。
なお、図2は、縦ビード7の近傍を示す容器1の要部拡大図であり、図2(b),(c),(d)は、それぞれ図2(a)のA51−A51断面図、A5−A5断面図、A60−A60断面図である。
このような容器1に、約85℃で加熱殺菌された内容物としての非炭酸の清涼飲料(例えば、スポーツ飲料、機能性飲料、水、お茶、コーヒー、紅茶などがあるが、本実施例では、糖分の入った乳酸飲料を内容物とした)を約515ml充填し、口部2に図示しない蓋体を取り付けて密封した。
なお、約85℃で内容物を充填、密封した直後の容器1内に残されたヘッドスペースは約23mlであり、室温(約20℃)まで冷却した後、容器1内に残されたヘッドスペースは、約13mlであった。
内容物が充填、密封された容器1を約−20℃に設定された冷凍装置内に約8時間放置し、凍結させた容器1の変形具合を調べた。その結果を、図3、及び図4に示す。
なお、図3は、図1のA−A断面に相当する容器縦断面を示す説明図であり、図4(a),(b),(c)のそれぞれは、図1のB−B断面、C−C断面、D−D断面のそれぞれに相当する容器横断面を示す説明図である。いずれの図においても、内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの容器1の変形具合を実線で示し、空の状態の容器1の形状を鎖線で示している。
図3、及び図4に示すように、本実施例に係る容器1は、内容物を充填、密封した状態で凍結させたときに、局所的な膨出変形もなく、また、ウェスト部5の近傍も他の部分と同様に変形しており、容器1の側面が全体にわたって同じように変形することによって、内容物の体積増加を十分に吸収することができた。
[実施例2]
内圧調整パネル6のパネル形状を図5に示すようにした以外は、実施例1と同様の容器形状とし、この容器1に、実施例1と同様にして、内容物を充填、密封した様態で凍結させた。本実施例の容器1の変形具合を調べた結果を、図6、及び図7に示す。
なお、図6は、図5のE−E断面に相当する容器縦断面を示す説明図であり、図7は、図5のF−F断面に相当する容器横断面を示す説明図である。いずれの図においても、内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの容器1の変形具合を実線で示し、空の状態の容器1の形状を鎖線で示している。
図6、及び図7に示すように、本実施例に係る容器1は、内容物を充填、密封した状態で凍結させたときに、局所的な膨出変形もなく、容器1の側面が全体にわたって変形して内容物の体積増加を十分に吸収することができた。ただし、ウェスト部5の近傍の変形量が、他の部分の変形量よりも小さかった。これは、図7に示すように、内圧調整パネル61,62が、周方向に沿って撓むように変形してその変形量が大きくなってしまい、これとともに、実施例1に比べて十分に内圧調整パネル61,62に作用する押圧力をウェスト部5の近傍へ伝達することができなかったためと考えられる。
[比較例1]
実施例2の容器1に形成された縦ビード7と、ウェスト部5の隆起部51を省略し、図8に示すように、ウェスト部15の上下に横ビードをそれぞれ設けた以外は、実施例2と同様の容器形状とし、この容器1に、実施例1と同様にして、内容物を充填、密封した様態で凍結させた。本比較例の容器11の変形具合を調べた結果を、図9、及び図10に示す。
なお、図9は、図8のG−G断面に相当する容器縦断面を示す説明図であり、図10(a),(b),(c),(d)のそれぞれは、図8のH−H断面、I−I断面、J−J断面、K−K断面のそれぞれに相当する容器横断面を示す説明図である。いずれの図においても、内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの容器11の変形具合を実線で示し、空の状態の容器1の形状を鎖線で示している。
図9、及び図10に示すように、本比較例に係る容器11は、ウェスト部15の近傍がほとんど変形しておらず、他の部分が大きく変形していた。また、胴部3全体の変形量が少ないため、その分の負担が底部にかかってしまい、特に図示してはいないが、底部が変形して、容器11が真っ直ぐに正立できないなどの不具合が生じた。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、前述した実施形態では、内圧調整パネル62の幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域に縦ビード7を形成するとともに、ウェスト部5の溝底部の幅方向ほぼ中央に隆起部51を設け、この隆起部51の両端に形成される稜線が、縦ビート7とほぼ同一直線上に位置するようにすることで、上方に位置する内圧調整パネル61の下縁と、下方に位置する内圧調整パネル62の上縁とを高さ方向に沿ってほぼ直線的に結ぶ稜線が現れるような立体形状としているが、凍結に伴う内容物の体積増加による押圧力が内圧調整パネルに集中したとしても、このときに作用する押圧力が、上下に位置する内圧調整パネルを高さ方向に沿ってほぼ直線的に結ぶ稜線により、ウェスト部の近傍にも伝達されるように分散されるようにすることができる限り、当該立体形状の具体的な態様は特に制限されない。
また、当該立体形状における稜線は、上記のような作用効果を奏する限り、前述した実施形態のように、上下に位置する内圧調整パネルの間で一部に不連続な部分があってもよいが、上下に位置する前記内圧調整パネルの幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域に、少なくとも一つずつ現れるようにするのが好ましい。
また、前述した実施形態では、角形のボトル状容器を例に挙げたが、容器1の具体的な形状はこれに限られない。例えば、丸形のボトル状容器にも適用することができる。
また、本発明は、容積300〜1000ml程度の合成樹脂製容器について適用できるが、そのなかでも特に、比較的小容量の容積400〜600ml程度の合成樹脂製容器に好適である。
以上説明したように、本発明に係る合成樹脂製容器は、飲料品などの液状の内容物を充填、密封した状態で凍結させて使用することができ、そのような商品販売態様の多様化の要求に応えることができる。
本発明に係る合成樹脂製容器の一実施形態の概略を示す正面図である。 本発明に係る合成樹脂製容器の一実施形態の概略を示す要部拡大図である。 図1のA−A断面に相当する内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの縦断面を示す説明図である。 図1のB−B断面、C−C断面、D−D断面のそれぞれに相当する内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの横断面を示す説明図である。 本発明に係る合成樹脂製容器の他の実施形態の概略を示す正面図である。 図5のE−E断面に相当する内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの縦断面を示す説明図である。 図5のF−F断面に相当する内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの横断面を示す説明図である。 従来の合成樹脂製容器の一例の概略を示す正面図である。 図8のG−G断面に相当する内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの縦断面を示す説明図である。 図8のH−H断面、I−I断面、J−J断面、K−K断面のそれぞれに相当する内容物を充填、密封した状態で凍結させたときの横断面を示す説明図である。
符号の説明
1 容器
2 口部
3 胴部
4 底部
5 ウェスト部
60 横ビード
61,62 内圧調整パネル
7 縦ビード

Claims (5)

  1. 口部、胴部、及び底部を備えた合成樹脂製容器であって、
    前記胴部の所定の高さ位置を絞り込んでなるウェスト部を設け、
    前記胴部の側面には、前記ウェスト部を間に挟んで上下に位置する内圧調整パネルをそれぞれ設けるとともに、
    上方に位置する前記内圧調整パネルの下縁と、下方に位置する前記内圧調整パネルの上縁とを高さ方向に沿ってほぼ直線的に結ぶ稜線が現れるような立体形状を付与してなることを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 前記稜線が、上下に位置する前記内圧調整パネルの幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域に、少なくとも一つずつ現れるようにした請求項1に記載の合成樹脂製容器。
  3. 前記稜線が、上下に位置する前記内圧調整パネルの幅方向両端近傍どうしをそれぞれ結ぶ領域に縦ビードを設けることによって形成されている請求項2に記載の合成樹脂製容器。
  4. 前記内圧調整パネルのパネル面に、横ビードが形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の合成樹脂製容器。
  5. 前記横ビードの深さが、0.3〜1.0mmである請求項4に記載の合成樹脂製容器。
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