JP2007320528A - 人工衛星の姿勢制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】CMGを用いて衛星の姿勢角を高速で変更すると、CMGのトルク、角速度、角加速度などに乱れが生じ整定時間が長くなる。
【解決手段】目標軌道計画部5から衛星1の目標姿勢角/角速度とともに、ジンバル角計画値/角速度計画値/角加速度計画値を出力させる。姿勢制御フィードバック演算部6にて、目標姿勢角/姿勢角速度に対する誤差を低減するためのフィードバック姿勢制御トルクを求める。フィードバック姿勢制御トルクに基づき、ジンバル角/角速度の計画値を補正し、その目標値を得るとともに、姿勢変更にともなう慣性力やジャイロ項を補償するフィードフォワードジンバル制御トルクを発生させるCMGステアリング演算部7を設ける。こうして得たジンバル角目標値/角速度目標値に基づいて、ジンバル角/角速度を制御するためのジンバル制御トルクを出力する第一のジンバル制御演算部8を設けた。
【選択図】図1

Description

この発明は、人工衛星の姿勢を速やかに変更させる人工衛星の姿勢制御装置に関するものである。
人工衛星は、その目的や条件に応じて、姿勢をきわめてゆっくりと変化させる場合と、できるだけ速やかに姿勢を変化させることを要求される場合まで、姿勢の変化速度に対する要求はさまざまである。このように早く姿勢を変化させる機能を、以下、高機動であると称する。
人工衛星の姿勢制御には、内蔵するジャイロの軸角度を変化させる方向に力を加えて衛星自体が回転力を得る形式のものがある。回転円板の回転速度を増減速することで回転反力を得るリアクションホイールと比べて高トルクを発生可能なことから、高機動な人工衛星では姿勢制御アクチュエータとして複数台のCMG(Control Moment Gyro)が搭載されているものがある。
非特許文献1の第5.28図には、CMGの原理を説明するためフライホイールが1個の、いわゆるシングルジンバルCMGの構成が示されている。円板の軸(スピン軸)まわりに高速で回転するフライホイールを、単一のジンバルで支持した構造となっており、図記載のないジンバル駆動モータなどでジンバル軸まわりに駆動すると、ジャイロ効果によりフライホイールの角運動量方向(図にhと記載)とジンバル回転軸方向(図にdσ/dtと記載)に垂直な方向(図にdσ/dt×hと記載)に、姿勢制御トルクを発生させることができる。
人工衛星の3軸姿勢制御を行うためには、原理的には3台のCMGを搭載すればよいが、通常は1台が故障した場合の対応のために4台以上の冗長構成がとられる。3台のCMG配置の典型例は非特許文献1の図5.30に示されている。また、4台のCMG配置の場合のトルクの説明が、非特許文献2のFig.1に示されている。これは一般にピラミッド配置と呼ばれ、各CMGのジンバル軸が四角錐の斜面に垂直となるように配置されたものである。
CMGはジンバルを駆動することで衛星本体に回転トルクを作用させるため、CMGを人工衛星の姿勢制御アクチュエータとして用いる場合には、望ましい姿勢制御トルクが発生するようにCMGのジンバルを適切に駆動する必要がある。CMGのジンバル角速度と人工衛星に作用する姿勢制御トルクの間の関係は、ヤコビ行列を用いて以下のように記述することができる。
Figure 2007320528
ここでδは各CMGのジンバル角から構成されるベクトル、τは人工衛星に作用する姿勢制御トルクである。行列Aの各列は、対応するCMGのジンバルを角速度1rad/sで回転させたときに得られるトルクを示しており、一般にヤコビ行列と呼ばれる。ヤコビ行列Aは各CMGのジンバル角の関数として求めることができる。
従来の人工衛星の姿勢制御装置では、姿勢変更に必要な姿勢制御トルクτが求まると、ヤコビ行列の擬似逆行列を乗じることにより、この姿勢制御トルクを出力するためのCMGのジンバル角速度を求める。次にここで求めたジンバル角速度を目標値として、CMGのジンバルを速度サーボ系で制御することにより、姿勢変更に必要な姿勢制御トルクを生成している。
このような従来の人工衛星の姿勢制御装置の構成は、例えば特許文献1の図1に開示されているが、本願発明の理解を助けるため、特許文献1の図1をわかりやすく書き改めた人工衛星の従来の姿勢制御装置の構成を本願の図10に示し、図10により従来の姿勢制御装置の問題点について説明する。人工衛星1が姿勢変更する際には、人工衛星1の初期(現在の)姿勢と、姿勢変更の目標となる終端姿勢が与えられると、初期姿勢から終端姿勢への姿勢変更は、非特許文献3に示されているように、オイラー軸(Euler Axis)とよばれる1軸まわりの回転で実現することができる。人工衛星1にはこの人工衛星1が行うべきミッションに応じた衛星の目標軌道(ここで言う軌道には姿勢も含まれる)を算出する目標軌道計画部26と、衛星の姿勢を変化させるトルクを生じさせるためのCMG2と、衛星1の姿勢を検出するセンサとして姿勢推定部4が搭載されている。CMG2にはそのジンバルの角度と角速度を検出するジンバル推定部3が取り付けられている。そして、目標軌道計画部26から、衛星の姿勢角および姿勢角速度の目標値(それぞれ図中に目標姿勢角、目標姿勢角速度と記載)が与えられると、姿勢推定部4からの姿勢角および姿勢角速度の推定値との誤差を低減すべく、姿勢制御フィードバック演算部27においてフィードバック姿勢制御トルクを求める。次にCMGステアリング演算部28において、上述したようにヤコビ行列の擬似逆行列を用いて、フィードバック姿勢制御トルクを出力するためのCMGのジンバル角速度を求める。ジンバル制御演算部29では、CMGステアリング演算部28において求めたジンバル角速度を目標値として、ジンバル推定部3からフィードバックされたジンバル角速度を目標に一致させる速度サーボ系が構成されている。即ち、CMGステアリング演算部28において求めたジンバル角速度を目標値として、CMGのジンバルを速度サーボ系で制御するのである。
上記の制御を実行中には、CMGのもつ角運動量により、CMGにはジャイロ効果によるジャイロトルクが作用する。例えば軌道周回衛星の姿勢整定時、あるいは一般の人工衛星の姿勢変更時などでは、フィードバック姿勢制御トルク分に対応するジンバル制御トルクに加えて、更に、このジャイロトルクを補償するためのジンバル保持トルク(バイアストルク)をジンバル制御演算部で生成し、CMGを制御する必要がある。
しかるに従来の人工衛星の姿勢制御装置では、上記に説明したとおりジンバル制御演算部を速度サーボ系で構成しているため、高速な姿勢変更時など、衛星に大きな姿勢角速度が発生する間においては、ジンバル制御に位相遅れを生じ、姿勢制御が乱れるという問題点があった。
特表2002−510816「CMGアレイ特異点を回避する連続姿勢制御」 株式会社コロナ社、2001年出版、 宇宙工学シリーズ3、木田 隆、小松 敬治、川口 淳一郎共著、「人工衛星と宇宙探査機」、(5.5.3項、218頁〜220頁) Wie,B., "SingularityAnalysis and Visualization for Single-Gimbal Control Moment Gyro Systems,"Journal of Guidance, Control, and Dynamics, Vol. 27, No. 2, 2004, pp. 271-282. P.C.Hughes, "SpacecraftAttitude Dynamics," John Wiley & Sons, 1986, 11頁の図2.3.
CMGを搭載した人工衛星において、人工衛星に大きな姿勢角速度が発生している間は、CMGのもつ角運動量により、CMGにはジャイロ効果によるジャイロトルクが作用する。即ち、この間は、フィードバック姿勢制御トルク分に対応するジンバル制御トルクを加えるとともに、このジャイロトルクを補償するためのジンバル保持トルク(バイアストルク)をジンバル制御演算部で生成し、CMGを制御する必要がある。しかるに従来の人工衛星の姿勢制御装置では、ジンバル制御演算部を速度サーボ系で構成しているため、高速な姿勢変更時などの衛星に大きな姿勢角速度が発生している間は、ジンバル制御に位相遅れを生じ、姿勢制御が乱れるという問題点があった。
さらに上記の影響により、姿勢変更後の目標姿勢への整定に要する時間が長くなるという問題点もあった。
また、地球周回衛星などの軌道角速度が常に存在する衛星において、CMG2のもつ角運動量と軌道角速度によるジャイロ項の影響により、姿勢変更後の姿勢角に定常偏差が残るという問題点もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、CMGを用いて人工衛星を高速に姿勢変更させるとともに、姿勢変更後、人工衛星の姿勢を目標姿勢に整定させる時間がきわめて短い人工衛星の姿勢制御装置を得ることを目的としている。
この発明に係る人工衛星の姿勢制御装置は、姿勢を制御するためのCMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)を有する人工衛星に搭載され、
前記CMGのジンバル角およびジンバル角速度を推定するジンバル推定部、
前記人工衛星の姿勢角および姿勢角速度を推定する姿勢推定部、
前記人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、前記CMGのジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値、ジンバル角加速度計画値を出力する目標軌道計画部、
前記目標姿勢角と前記姿勢角との差と、前記目標姿勢角速度と前記姿勢角速度との差との2つの差を低減するフィードバック姿勢制御トルクを演算する姿勢制御フィードバック演算部、
前記フィードバック姿勢制御トルクと前記ジンバル角とに基づいて、前記ジンバル角計画値と前記ジンバル角速度計画値とを補正して、目標ジンバル角と目標ジンバル角速度を得るとともに、前記ジンバル角加速度計画値と前記姿勢角速度と前記ジンバル角とに基づいてフィードフォワードジンバル制御トルクを演算するCMGステアリング演算部、
前記目標ジンバル角と前記ジンバル角との差に基づいて、前記目標ジンバル角速度を補正する角度制御系と、前記補正された目標ジンバル角速度と前記ジンバル角速度との差に基づいて、前記フィードフォワードジンバル制御トルクを補正する角速度制御系とを有し、前記CMGを制御するジンバル制御トルクを出力する第一のジンバル制御演算部を備えたものである。
この発明の人工衛星の姿勢制御装置によれば、人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、に加えてCMGのジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値、ジンバル角加速度計画値を出力する目標軌道計画部を備えている。前記フィードバック姿勢制御トルクと、前記姿勢角速度と、前記ジンバル角とに基づいて、前記ジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値、ジンバル角加速度計画値を修正して目標ジンバル角、目標ジンバル角速度を得るとともに、フィードフォワードジンバル制御トルクを発生するCMGステアリング演算部を有するので、姿勢の変化途中におけるこれらの値の乱れが少なくなり、CMGによる高出力トルクを利用して、人工衛星の高速な姿勢変更が可能になるとともに、姿勢変更後は速やかに人工衛星の姿勢を目標姿勢に整定させることができるといった従来にない顕著な効果を奏するものである。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。人工衛星1には、前述したように複数台のCMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)が搭載されているが、以下の説明では、そのうちの1台のCMGを制御する部分のみについて説明する。無論、他のCMGについても同じ実施の形態が適用される。
図1のブロック図では、姿勢制御トルクアクチュエータとしてのCMG(Control Moment Gyro)2と、CMG2のジンバル角およびジンバル角速度を推定するジンバル推定部3と、人工衛星1の姿勢角および姿勢角速度を推定する姿勢推定部4と、人工衛星1が姿勢変更するための姿勢角目標値および姿勢角速度目標値、およびこれらの目標値に整合するCMG2のジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値、ジンバル角加速度計画値を発生する目標軌道計画部5と、目標姿勢角および目標姿勢角速度と、姿勢推定部4からの姿勢角および姿勢角速度との誤差を低減すべくフィードバック姿勢制御トルクを求める姿勢制御フィードバック演算部6とを備えている。
更に、姿勢制御フィードバック演算部6からのフィードバック姿勢制御トルク、目標軌道計画部5からのCMG2のジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値、ジンバル角加速度計画値、ジンバル推定部3からのCMG2のジンバル角の推定値、および姿勢推定部4からの人工衛星1の姿勢角速度の推定値から、CMG2の目標ジンバル角および目標ジンバル角速度、および姿勢変更にともなうCMG2の慣性力やジャイロ項を補償するフィードフォワードジンバル制御トルクを発生するCMGステアリング演算部7と、
CMGステアリング演算部7からのCMG2の目標ジンバル角および目標ジンバル角速度と、ジンバル推定部3からのジンバル角およびジンバル角速度の推定値との誤差を低減すべくジンバル制御トルクを求める第一のジンバル制御演算部8とが搭載されている。
ジンバル推定部3は、例えば各CMGのジンバル軸に一般の角度センサ(エンコーダあるいはレゾルバなど)を配置したものを用いることにより、角度センサ出力としてジンバル角を推定することができるものである。またこのジンバル角を時間微分することによりジンバル角速度を推定することもできる。なお、ジンバル推定部3の出力であるジンバル角の推定値と、ジンバル角速度の推定値とは、以下の説明では、「推定値」の表現を止めて、ジンバル角、ジンバル角速度と呼ぶ。
姿勢推定部4は、例えば人工衛星1に姿勢センサ(スタートラッカや地球センサなど)と姿勢角速度センサ(ジャイロ)を搭載し、これらのセンサ出力を用いてカルマンフィルタを構成することにより、人工衛星1の姿勢角と姿勢角速度を推定することができるものである。なお、姿勢推定部4の出力である姿勢角の推定値と、姿勢角速度の推定値とは、以下の説明では、「推定値」の表現を止めて、姿勢角、姿勢角速度と呼ぶ。
人工衛星1が姿勢変更を行う場合、目標軌道計画部5において、姿勢変更のための軌道計画を行う。ここでは人工衛星1の姿勢角と姿勢角速度の目標軌道(ここで言う目標軌道とは目標値の時間変化という意味である)に加えて、角運動量保存則下でこれらの目標軌道に整合するCMG2のジンバル角、ジンバル角速度、ジンバル角加速度の目標軌道(同上)も計画する。
前述のとおり、人工衛星1の初期姿勢と、姿勢変更の目標となる終端姿勢が与えられると、初期姿勢から終端姿勢への姿勢変更は、非特許文献3に示されているように、オイラー軸(Euler Axis)とよばれる1軸まわりの回転で実現することができる。
この回転軸をuaとすると、姿勢変更のためにCMG2が蓄積すべき角運動量方向ucは、次のように求めることができる。
Figure 2007320528
ここでJは人工衛星1の慣性モーメントである。
姿勢変更を高速で行うためには、CMG2が蓄積可能な最大角運動量付近までCMG2に角運動量を蓄積し、人工衛星1に大きな姿勢角速度を発生させる必要がある。姿勢変更に必要な角運動量方向ucが求まると、その方向にCMG2が蓄積できる最大角運動量と、その際のCMG2のジンバル角を以下のように求めることができる。
一般にCMG2が蓄積できる最大角運動量の集合は最大角運動量包絡面と呼ばれ、角運動量空間において閉じた曲面を構成する。この最大角運動量包絡面に関しては、例えば前述の非特許文献2で述べられた手法により求めることができるので、詳細な説明は省略する。
また角運動量が与えられた時の、対応するCMG2のジンバル角に関しては、例えば下記の非特許文献4で述べられた手法(Newton-Raphson法を用いた繰り返し計算)により求めることができるので詳細な説明は省略する。
黒河、"小型衛星用3ユニットCMGの制御則、"機械技術研究所所報、Vol. 53,No. 6,1999,pp. 203-209.
こうして最大角運動量付近でのCMG2のジンバル角が求まると、姿勢変更区間中のCMG2のジンバル角の軌道は、典型的には図2に示すような台形パターンとなる。すなわちCMG2のジンバルを初期状態零の状態からこのジンバル角まで駆動し、CMG2に最大角運動量を蓄積するとともに、人工衛星1にオイラー軸まわりの最大姿勢角速度を発生させる。
最大姿勢角速度発生後はジンバルを保持してCMG2の蓄積角運動量を保持するとともに、人工衛星1が最大姿勢角速度を発生する状態を継続する。
姿勢変更区間の終端付近で再びCMG2のジンバルを駆動して零の状態に戻し、CMG2に蓄積した角運動量を解放するとともに、人工衛星1の姿勢角速度を零として目標姿勢に整定させる。図2では姿勢変更区間中のCMG2のジンバル角と蓄積角運動量、および人工衛星1の姿勢角速度と姿勢角の履歴の一例を示している。図2のd)は人工衛星が最終的にとるべき姿勢の時間変化を示している。c)はd)の時間変化を得るための人工衛星の姿勢角速度の時間変化を示す。b)はc)の姿勢角速度変化を得るためのCMG蓄積角運動量の時間変化を示す。そしてa)はb)のCMG蓄積角運動量の時間変化を得るためのジンバル角の時間変化を示すものである。
ここで、図2のa)のCMG2のジンバル角の軌道を、以下、説明の都合上ジンバル角計画値と呼ぶ。ジンバル角計画値を時間微分することによりジンバル角速度計画値、またジンバル角速度計画値を時間微分することによりジンバル角加速度計画値を求めることができる。
CMG2のジンバル角計画値が求まると、角運動量保存則から人工衛星1の姿勢軌道を求めることができる。衛星全体の角運動量は、人工衛星1の角運動量とCMG2の蓄積角運動量の和で与えられる。以下の式に示すように、角運動量保存則より衛星全体の角運動量は慣性空間において保存される。
Figure 2007320528
ここでωbは人工衛星1の姿勢角速度、Jωは人工衛星1の(CMGを含まない)角運動量、hCMGはCMG2の蓄積角運動量である。先に求めたCMG2のジンバル角計画値からhCMGを求めることができるので、上式を用いて角運動量保存則に整合する人工衛星1の姿勢角速度を求めることができる。これを姿勢角速度の目標値とする。またこの目標値を時間積分することにより、姿勢角の目標値も求めることができる。
目標軌道計画部5からの目標姿勢角および目標姿勢角速度と、姿勢推定部4からの姿勢角および姿勢角速度との誤差(姿勢角誤差と姿勢角速度誤差)に基づいて、姿勢制御フィードバック演算部6において、この誤差を低減するようにフィードバック姿勢制御トルクτFBを求める。
姿勢角誤差をeθ、姿勢角速度誤差をeωとすると、フィードバック姿勢制御トルクτFBは、例えばPD制御を用いて、次のように求めることができる。
Figure 2007320528
ここでKPとKDはそれぞれ、姿勢角誤差eθと姿勢角速度誤差eωに対するフィードバックゲインである。あるいはPD制御の代わりに、積分補償も加えてPID制御によりフィードバック姿勢制御トルクτFBを求めてもよい。
次にCMGステアリング演算部7において、このフィードバック姿勢制御トルクτFBと以下に説明する項を用いて、姿勢変更に必要なCMG2の目標ジンバル角と目標ジンバル角速度を求める。図3はCMGステアリング演算部7の詳細な構成を示したものである。
姿勢制御フィードバック演算部6で求めたフィードバック姿勢制御トルクにヤコビ行列Aの一般化逆行列A+を乗じて、フィードバック姿勢制御トルクを実現するに必要なCMG2のジンバル角速度を求める。目標軌道計画部5で求めたジンバル角計画値に、ここで求めたジンバル角速度を時間積分(1/S)したものを加えて、CMG2の目標ジンバル角とする。
なおヤコビ行列Aが特異の場合には、A+として、例えば特許文献1に示されているような修正擬似逆行列を用いることもできる。
ジンバル角速度も類似する手順、即ち、目標軌道計画部5で求めたジンバル角速度計画値に、前記一般化逆行列を乗じて求めたジンバル角速度を加えて、CMG2の目標ジンバル角速度とする。
フィードフォワード補償演算部9では、目標軌道計画部5で求めたジンバル角加速度計画値によるCMG2の慣性力、および人工衛星1の姿勢角速度とCMG2のもつ角運動量によるジャイロ項の和を求めて、フィードフォワードジンバル制御トルクとする。
第一のジンバル制御演算部8では、CMGステアリング演算部7で求めた目標ジンバル角と目標ジンバル角速度に、CMG2のジンバルが軌道追従するように制御系を構成する。即ち、図1では、ジンバル推定部3で求めたCMG2のジンバル角と、CMGステアリング演算部7で求めた目標ジンバル角との誤差(ジンバル角誤差)に基づいて、その誤差を減少するように目標ジンバル角速度を補正する角度制御系を構成する。角度制御系としては例えば、ジンバル角誤差に比例ゲインを乗じる比例制御でもよいし、あるいはジンバル角誤差に比例ゲインと積分ゲインを乗じる比例制御と積分制御の組みあわせでもよい。角度制御系の出力はCMGステアリング演算部7から出力された目標ジンバル角速度に加算され、補正された目標ジンバル角速度が得られる。
またジンバル推定部3で求めたCMG2のジンバル角速度と、前述の補正された目標ジンバル角速度との誤差(ジンバル角速度誤差)を求め、このジンバル角速度誤差にもとづいて、この誤差を減少させるようにフィードフォワードジンバル制御トルクを補正する角速度制御系を構成する。角速度制御系としては例えば、ジンバル角速度誤差に比例ゲインを乗じる比例制御を用いることができる。ここで求めた角速度制御系の出力は、CMGステアリング演算部7で求めたフィードフォワードジンバル制御トルクに加算されて、その値を補正する。こうして求めた補正されたジンバル制御トルクにもとづいて、CMG2のジンバル制御を行う。
図1の構成によれば、目標軌道計画部5において、人工衛星1の姿勢軌道に加えてCMG2のジンバル軌道の計画を行うとともに、CMGステアリング演算部7において、姿勢制御フィードバック演算部6で求めたフィードバック姿勢制御トルク、目標軌道計画部5で求めたジンバル軌道計画値、ジンバル推定部3で求めたジンバル角、姿勢推定部4で求めた姿勢角速度を用いて、CMG2の目標ジンバル角と目標ジンバル角速度、およびフィードフォワードジンバル制御トルクを求めている。第一のジンバル制御演算部8では、ここで求めた目標ジンバル角と目標ジンバル角速度に軌道追従するようにジンバル制御系を構成し、CMG2のジンバル制御トルクを求めている。
したがって人工衛星1が高速に姿勢変更する場合に、人工衛星1に大きな姿勢角速度が発生しても第一のジンバル制御演算部8での位相遅れは小さい。即ち、ジンバル角、ジンバル角速度、ジンバル制御トルクのオーバシュートやアンダーシュートは小さく、それにともなう姿勢制御の乱れは小さい。この構成により、CMG2による高出力トルクを利用して、人工衛星1の高速な姿勢変更が可能になるとともに、姿勢変更後は速やかに人工衛星1の姿勢を目標姿勢に整定させることができる。
また図10に示した従来の人工衛星の姿勢制御装置のように、ジンバル制御演算部を角速度制御系のみで構成し、ジンバル制御トルクを角速度制御系の出力トルクとして求めていた場合には、地球周回衛星などの軌道角速度が常に存在する衛星において、CMG2のもつ角運動量と軌道角速度によるジャイロ項の影響により、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残るという問題点があった。
しかるに、本実施の形態では、目標軌道計画部5からジンバル角の計画値を出力させ、この計画値を姿勢やジンバル角で補正して目標ジンバル角を得た上、第一のジンバル制御演算部8を角度制御系と角速度制御系で構成し、角度制御系による目標ジンバル角速度の修正、この修正された目標ジンバル角速度とジンバル角速度との誤差にもとづく角速度制御系の出力トルクと、CMGステアリング演算部7で求めたフィードフォワードジンバル制御トルクの和でジンバル制御トルクを求めているので、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残ることはない。
実施の形態2.
実施の形態1のジンバル制御演算部8の構成とは異なる、実施の形態2における第二のジンバル制御演算部10の構成について説明する。なお、第二のジンバル制御演算部10以外のブロック図は図1を適用する。ただし、図1のCMGステアリング演算部7の出力であるフィードフォワードジンバル制御トルクの信号は使用しないので、CMGステアリング演算部7はこのトルクを出力できるものである必要はない、詳細は後述する。
第二のジンバル制御演算部10では、CMGステアリング演算部7で求めた目標ジンバル角と目標ジンバル角速度とに、CMG2のジンバルが追従するように制御系を構成する。即ち、CMG2のジンバル角と、目標ジンバル角との誤差(ジンバル角誤差)を求め、このジンバル角誤差にもとづいて角度制御系を構成する。角度制御系としては例えば、ジンバル角誤差に比例ゲインを乗じる比例制御でもよいし、あるいはジンバル角誤差に比例ゲインと積分ゲインを乗じる比例制御と積分制御の組みあわせでもよい。角度制御系の出力は目標ジンバル角速度に補正加算され、補正された目標ジンバル角速度が得られる。
またCMG2のジンバル角速度と、前記補正された目標ジンバル角速度との誤差(ジンバル角速度誤差)を求め、このジンバル角速度誤差にもとづいて角速度制御系を構成する。角速度制御系としては例えば、ジンバル角速度誤差に比例ゲインを乗じる比例制御を用いることができる。ここで求めた角速度制御系の出力トルクをジンバル制御トルクとし、CMG2のジンバル制御を行う。
図4の構成によれば、目標軌道計画部5において、人工衛星1の姿勢軌道に加えてCMG2のジンバル軌道の計画を行うとともに、CMGステアリング演算部7において、姿勢制御フィードバック演算部6で求めたフィードバック姿勢制御トルク、目標軌道計画部5で求めたジンバル軌道計画値、ジンバル推定部3で求めたジンバル角の推定値を用いて、CMG2の目標ジンバル角と目標ジンバル角速度を求める。第二のジンバル制御演算部10では、ここで求めた目標ジンバル角と目標ジンバル角速度とに軌道追従するようにジンバル制御系を構成し、CMG2のジンバル制御トルクを求めている。
したがって人工衛星1が高速に姿勢変更する場合に、人工衛星1に大きな姿勢角速度が発生してもジンバル角とジンバル角速度の位相遅れは小さく、その遅れにともなう姿勢制御の乱れは小さい。この構成により、CMG2による高出力トルクを利用して、人工衛星1の高速な姿勢変更が可能になるとともに、姿勢変更後は速やかに人工衛星1の姿勢を目標姿勢に整定させることができる。
また図10に示した従来の人工衛星の姿勢制御装置のように、ジンバル制御演算部を角速度制御系のみで構成し、ジンバル制御トルクを角速度制御系の出力トルクとして求める場合を考えると、地球周回衛星などの軌道角速度が常に存在する衛星において、CMG2のもつ角運動量と軌道角速度によるジャイロ項の影響により、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残るという問題点があった。
しかるに、本実施例では、ジンバル制御演算部10を角度制御系と角速度制御系で構成し、角度制御系の出力トルクと角速度制御系の出力トルクの和でジンバル制御トルクを求めているので、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残ることはない。
実施の形態1の図1の構成に比べて、本実施の形態のものではフィードフォワードジンバル制御トルクを用いていないので、角速度制御系が所要のトルク信号を出力するためのジンバル角速度の偏差は大きくなる。しかし、システムが単純化されるという効果がある。
前述したとおり、CMGステアリング演算部7の出力であるフィードフォワードジンバル制御トルクは使用しないのだから、CMGステアリング演算部7に代えて図5に示すような簡素化した、即ち、フィードフォワード補償演算部を持たないCMGステアリング演算部57を用いてもよい。この場合、目標軌道計画部5はジンバル角加速度計画値を出力する必要はない。
実施の形態3.
図6は実施の形態3における第三のジンバル制御演算部11の構成を示したものである。なお、第三のジンバル制御演算部11以外のブロック図は図1を適用する。ただし、図1のCMGステアリング演算部7の出力である目標ジンバル角の信号は使用しないので、CMGステアリング演算部7はその信号を出力しないものでもよい、詳細は後述する。
第三のジンバル制御演算部11では、CMGステアリング演算部7で求めたジンバル角速度の目標値に、CMG2のジンバル角速度が軌道追従するように角速度制御系を構成する。ジンバル推定部3で求めたCMG2のジンバル角速度と、CMGステアリング演算部7で求めた目標ジンバル角速度との誤差(ジンバル角速度誤差)を求め、このジンバル角速度誤差を用いて角速度制御系を構成する。角速度制御系としては例えば、ジンバル角速度誤差に比例ゲインを乗じる比例制御を用いることができる。あるいはジンバル角速度誤差に比例ゲインと積分ゲインを乗じる比例制御と積分制御の組みあわせでもよい。
ここで求めた角速度制御系の出力トルクと、CMGステアリング演算部7で求めたフィードフォワードジンバル制御トルクとの和を求めジンバル制御トルクとし、CMG2のジンバル制御を行う。
図6の構成によれば、目標軌道計画部5において、人工衛星1の姿勢軌道に加えてCMG2のジンバル軌道の計画を行うとともに、CMGステアリング演算部7において、姿勢制御フィードバック演算部6で求めたフィードバック姿勢制御トルク、目標軌道計画部5で求めたジンバル軌道計画値、ジンバル推定部3で求めたジンバル角の推定値、姿勢推定部4で求めた姿勢角速度の推定値を用いて、CMG2の目標ジンバル角速度、およびフィードフォワードジンバル制御トルクを求める。ジンバル制御演算部11では、ここで求めたジンバル角速度の目標値に軌道追従するようにジンバル制御系を構成し、CMG2のジンバル制御トルクを求めている。
したがって人工衛星1が高速に姿勢変更する場合に、人工衛星1に大きな姿勢角速度が発生してもジンバル制御トルクの位相遅れは小さく、それにともなう姿勢制御の乱れは小さい。この構成により、CMG2による高出力トルクを利用して、人工衛星1の高速な姿勢変更が可能になるとともに、姿勢変更後は速やかに人工衛星の姿勢を目標姿勢に整定させることができる。
また図10に示した従来の人工衛星の姿勢制御装置のように、ジンバル制御演算部を角速度制御系のみで構成し、ジンバル制御トルクを角速度制御系の出力トルクとして求める場合を考えると、地球周回衛星などの軌道角速度が常に存在する衛星において、CMG2のもつ角運動量と軌道角速度によるジャイロ項の影響により、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残るという問題点があった。
しかるに、本実施例では、ジンバル制御演算部11を角速度制御系で構成し、角速度制御系の出力トルク、およびCMGステアリング演算部7で求めたフィードフォワードジンバル制御トルクの和でジンバル制御トルクを求めているので、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残ることはない。
前述したとおり、CMGステアリング演算部7の出力である目標ジンバル角は使用しないのだから、CMGステアリング演算部7に代えて図7に示すような簡素化した、即ち、目標ジンバル角を出力しないCMGステアリング演算部67を用いてもよい。この場合、目標軌道計画部5はジンバル角計画値を出力する必要はない。
実施の形態4.
図8は本発明の実施の形態4による人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。図8のブロック図の次の部分は、実施の形態1の図1のブロック図と同じである。即ち、人工衛星1、CMG2、ジンバル推定部3、姿勢推定部4、姿勢制御フィードバック演算部6、ジンバル制御演算部8。
人工衛星1には、姿勢制御トルクアクチュエータとしての複数台のCMG(Control Moment Gyro)2と、CMG2のジンバル角およびジンバル角速度を推定するジンバル推定部3と、人工衛星1の姿勢角および姿勢角速度を推定する姿勢推定部4と、人工衛星1が姿勢変更するための姿勢角、姿勢角速度、姿勢角加速度の目標値、およびこれらの目標値に整合するCMG2のジンバル角、ジンバル角速度、ジンバル角加速度の計画値を発生する目標軌道計画部12とが搭載されている。
更に、目標軌道計画部12からの姿勢角および姿勢角速度の目標値と、姿勢推定部4からの姿勢角および姿勢角速度の推定値との誤差を低減すべくフィードバック姿勢制御トルクを求める姿勢制御フィードバック演算部6と、目標軌道計画部12からの姿勢角加速度の目標値、ジンバル推定部3からのCMG2のジンバル角の推定値、姿勢推定部4からの人工衛星1の姿勢角速度の推定値から、姿勢変更にともなう人工衛星1の慣性力やジャイロ項を補償するフィードフォワード姿勢制御トルクを求める姿勢制御フィードフォワード演算部13と、姿勢制御フィードバック演算部6からのフィードバック姿勢制御トルク、および姿勢制御フィードフォワード演算部13からのフィードフォワード姿勢制御トルクの和を姿勢制御トルクとし、この姿勢制御トルクおよび目標軌道計画部5からのCMG2のジンバル角、ジンバル角速度、ジンバル角加速度の計画値、ジンバル推定部3からのCMG2のジンバル角の推定値、および姿勢推定部4からの人工衛星1の姿勢角速度の推定値から、CMG2のジンバル角およびジンバル角速度の目標値、および姿勢変更にともなうCMG2の慣性力やジャイロ項を補償するフィードフォワードジンバル制御トルクを発生するCMGステアリング演算部14と、CMGステアリング演算部14からのCMG2のジンバル角およびジンバル角速度の目標値と、ジンバル推定部3からのジンバル角およびジンバル角速度の推定値との誤差を低減すべくジンバル制御トルクを求めるジンバル制御演算部8が搭載されている。
人工衛星1が姿勢変更を行う場合、目標軌道計画部12において、姿勢変更のための軌道計画を行う。ここでは人工衛星1の姿勢角と姿勢角速度、姿勢角加速度の目標軌道に加えて、角運動量保存則下でこれらの目標軌道に整合するCMG2のジンバル角、ジンバル角速度、ジンバル角加速度の目標軌道も計画する。それぞれジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値、ジンバル角加速度計画値という。
実施の形態1では、目標軌道計画部5により、目標姿勢角速度を求めたが、この目標値を時間微分することにより、姿勢角加速度の目標値(図中に目標姿勢角加速度と記載)も求めることができる。
目標軌道計画部12からの目標姿勢角加速度、ジンバル推定部3からのCMG2のジンバル角の推定値、姿勢推定部4からの人工衛星1の姿勢角速度の推定値を用いて、姿勢制御フィードフォワード演算部13では、姿勢変更にともなう人工衛星1の慣性力およびジャイロ項の和を求めて、フィードフォワード姿勢制御トルクτFFを得る。このフィードフォワード姿勢制御トルクτFFは、次のように求めることができる。
Figure 2007320528
ここで上付き添字のdesは、目標軌道計画部12からの目標値であることを示す。右辺第1項が慣性力、第2項がジャイロ項に相当する。姿勢制御フィードバック演算部6で求めたフィードバック姿勢制御トルクτFBと、姿勢制御フィードフォワード演算部で求めたフィードフォワード姿勢制御トルクτFFの和を求めて、姿勢制御トルクを得る。
次にCMGステアリング演算部14において、この姿勢制御トルクを用いて、姿勢変更に必要なCMG2のジンバル角とジンバル角速度の目標値を求める。図9はCMGステアリング演算部14の詳細な構成を示したものである。
先に求めた姿勢制御トルクにヤコビ行列Aの一般化逆行列A+を乗じて、姿勢制御トルクを実現するためのCMG2の目標ジンバル角速度を求める。次に目標軌道計画部12で求めたジンバル角速度計画値と、上で求めたCMG2のジンバル角速度の目標値との差をとる。目標軌道計画部12で求めたジンバル角計画値に、この差を時間積分(1/S)したものを加えて、CMG2の目標ジンバル角とする。
フィードフォワード補償演算部9では、目標軌道計画部12で求めたジンバル角加速度計画値によるCMG2の慣性力、および人工衛星1の姿勢角速度と、CMG2のもつ角運動量によるジャイロ項の和を求めて、フィードフォワードジンバル制御トルクとする。
ジンバル制御演算部8では、CMGステアリング演算部14で求めた目標ジンバル角と目標ジンバル角速度とに、CMG2のジンバルが軌道追従するように制御系を構成する。ここは実施の形態1と同じである。
図8と図9の構成によれば、目標軌道計画部12において、人工衛星1の姿勢軌道に加えてCMG2のジンバル軌道の計画を行うとともに、CMGステアリング演算部14において、姿勢制御フィードバック演算部6で求めたフィードバック姿勢制御トルクと姿勢制御フィードフォワード演算部13で求めたフィードフォワード姿勢制御トルクの和で与えられる姿勢制御トルク、目標軌道計画部5で求めたジンバル軌道計画値、ジンバル推定部3で求めたジンバル角の推定値、姿勢推定部4で求めた姿勢角速度の推定値を用いて、CMG2の目標ジンバル角と目標ジンバル角速度、およびフィードフォワードジンバル制御トルクを求めている。
ジンバル制御演算部8では、前記で求めた目標ジンバル角と目標ジンバル角速度に軌道追従するようにジンバル制御系を構成し、CMG2のジンバル制御トルクを求めている。
したがって人工衛星1が高速に姿勢変更する場合に、人工衛星1に大きな姿勢角速度が発生してもジンバル制御演算部での位相遅れは小さく、即ち、ジンバル角、ジンバル角速度、ジンバルトルクには大きな乱れはなく、それにともなう姿勢制御の乱れは小さい。この構成により、CMG2による高出力トルクを利用して、人工衛星1の高速な姿勢変更が可能になるとともに、姿勢変更後は速やかに人工衛星1の姿勢を目標姿勢に整定させることができる。
また図10に示した従来の人工衛星の姿勢制御装置のように、ジンバル制御演算部を角速度制御系のみで構成し、ジンバル制御トルクを角速度制御系の出力トルクとして求める場合を考えると、地球周回衛星などの軌道角速度が常に存在する衛星において、CMG2のもつ角運動量と軌道角速度によるジャイロ項の影響により、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残るという問題点があった。
しかるに、本実施例では、ジンバル制御演算部8を角度制御系と角速度制御系で構成し、角度制御系の出力トルクと角速度制御系の出力トルク、およびCMGステアリング演算部14で求めたフィードフォワードジンバル制御トルクの和でジンバル制御トルクを求めているので、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残ることはない。
実施の形態5.
実施の形態4において、ジンバル制御演算部8の構成は実施の形態1と同じとして説明したが、この限りではない。ジンバル制御演算部の構成は、実施の形態2の図で示した第二のジンバル制御演算部10の構成でもよい。
この構成によれば、目標軌道計画部12において、人工衛星1の姿勢軌道に加えてCMG2のジンバル軌道の計画を行うとともに、CMGステアリング演算部14において、姿勢制御フィードバック演算部6で求めたフィードバック姿勢制御トルクと姿勢制御フィードフォワード演算部13で求めたフィードフォワード姿勢制御トルクの和で与えられる姿勢制御トルク、目標軌道計画部12で求めたジンバル軌道計画値、ジンバル推定部3で求めたジンバル角の推定値を用いて、CMG2のジンバル角とジンバル角速度の目標値を求める。ジンバル制御演算部10では、ここで求めたジンバル角とジンバル角速度の目標値に軌道追従するようにジンバル制御系を構成し、CMG2のジンバル制御トルクを求めている。
したがって人工衛星1が高速に姿勢変更する場合に、人工衛星1に大きな姿勢角速度が発生してもジンバル制御演算部での位相遅れは小さく、それにともなう姿勢制御の乱れは小さい。この構成により、CMG2による高出力トルクを利用して、人工衛星1の高速な姿勢変更が可能になるとともに、姿勢変更後は速やかに人工衛星1の姿勢を目標姿勢に整定させることができる。
また図10に示した従来の人工衛星の姿勢制御装置のように、ジンバル制御演算部を角速度制御系のみで構成し、ジンバル制御トルクを角速度制御系の出力トルクとして求める場合を考えると、地球周回衛星などの軌道角速度が常に存在する衛星において、CMG2のもつ角運動量と軌道角速度によるジャイロ項の影響により、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残るという問題点があった。
しかるに、本実施例では、ジンバル制御演算部10を角度制御系と角速度制御系で構成し、角度制御系の出力トルクと角速度制御系の出力トルクの和でジンバル制御トルクを求めているので、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残ることはない。
実施の形態6.
実施の形態4において、ジンバル制御演算部の構成は実施の形態1と同じ第一のジンバル制御演算部8であるが、実施の形態3で示した第三のジンバル制御演算部11の構成でもよい。
この構成によれば、目標軌道計画部12において、人工衛星1の姿勢軌道に加えてCMG2のジンバル軌道の計画を行うとともに、CMGステアリング演算部14において、姿勢制御フィードバック演算部6で求めたフィードバック姿勢制御トルクと姿勢制御フィードフォワード演算部13で求めたフィードフォワード姿勢制御トルクの和で与えられる姿勢制御トルク、目標軌道計画部12で求めたジンバル軌道計画値、ジンバル推定部3で求めたジンバル角の推定値、姿勢推定部4で求めた姿勢角速度の推定値を用いて、CMG2のジンバル角速度の目標値、およびフィードフォワードジンバル制御トルクを求める。ジンバル制御演算部11では、ここで求めたジンバル角速度の目標値に軌道追従するようにジンバル制御系を構成し、CMG2のジンバル制御トルクを求めている。
したがって人工衛星1が高速に姿勢変更する場合に、人工衛星1に大きな姿勢角速度が発生してもジンバル制御演算部での位相遅れは小さく、それにともなう姿勢制御の乱れは小さい。この構成により、CMG2による高出力トルクを利用して、人工衛星1の高速な姿勢変更が可能になるとともに、姿勢変更後は速やかに人工衛星の姿勢を目標姿勢に整定させることができる。
また図10に示した従来の人工衛星の姿勢制御装置のように、ジンバル制御演算部を角速度制御系のみで構成し、ジンバル制御トルクを角速度制御系の出力トルクとして求める場合を考えると、地球周回衛星などの軌道角速度が常に存在する衛星において、CMG2のもつ角運動量と軌道角速度によるジャイロ項の影響により、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残るという問題点があった。
しかるに、本実施の形態では、第三のジンバル制御演算部11を角速度制御系で構成し、角速度制御系の出力トルク、およびCMGステアリング演算部14で求めたフィードフォワードジンバル制御トルクの和でジンバル制御トルクを求めているので、姿勢変更後に姿勢角に定常偏差が残ることはない。
本発明による人工衛星の姿勢制御装置は、人工衛星本体の姿勢制御を対象とするだけでなく、人工衛星に搭載されたアンテナの方向制御や望遠鏡方向制御にも利用することが出来る。
本発明の実施の形態1による人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。 図1の動作を説明するため、姿勢変更時の、CMGと人工衛星の軌道計画例を示した図である。 図1のCMGステアリング演算部7の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2による第二のジンバル制御演算部10の構成を示すブロック図である。 図4のCMGステアリング演算部7の簡略型についての説明図である。 実施の形態3による第三のジンバル制御演算部11の構成を示すブロック図である。 図6のCMGステアリング演算部7の簡略型についての説明図である。 本発明の実施の形態4による人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。 図8のCMGステアリング演算部14の構成を示すブロック図である。 従来の人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 人工衛星、 2 CMG、 3 ジンバル推定部、 4 姿勢推定部、
5 目標軌道計画部、 6 姿勢制御フィードバック演算部、
7 CMGステアリング演算部、 8 第一のジンバル制御演算部、
9 フィードフォワード補償演算部、 10 第二のジンバル制御演算部、
11 第三のジンバル制御演算部、 12 目標軌道計画部、
13 姿勢制御フィードフォワード演算部、 14 CMGステアリング演算部、
21 ジンバル駆動モータ、 22 フライホイール、 23 ジンバル、
24 ジンバル軸、 25 ホイールスピン軸、 26 目標軌道計画部、
27 姿勢制御フィードバック演算部、 28 CMGステアリング演算部、
29 ジンバル制御演算部、 57、67 簡素化したCMGステアリング演算部。

Claims (6)

  1. 姿勢を制御するためのCMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)を有する人工衛星に搭載され、
    前記CMGのジンバル角およびジンバル角速度を推定するジンバル推定部、
    前記人工衛星の姿勢角および姿勢角速度を推定する姿勢推定部、
    前記人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、前記CMGのジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値、ジンバル角加速度計画値を出力する目標軌道計画部、
    前記目標姿勢角と前記姿勢角との差と、前記目標姿勢角速度と前記姿勢角速度との差との2つの差を低減するフィードバック姿勢制御トルクを演算する姿勢制御フィードバック演算部、
    前記フィードバック姿勢制御トルクと前記ジンバル角とに基づいて、前記ジンバル角計画値と前記ジンバル角速度計画値とを補正して、目標ジンバル角と目標ジンバル角速度を得るとともに、前記ジンバル角加速度計画値と前記姿勢角速度と前記ジンバル角とに基づいてフィードフォワードジンバル制御トルクを演算するCMGステアリング演算部、
    前記目標ジンバル角と前記ジンバル角との差に基づいて、前記目標ジンバル角速度を補正する角度制御系と、前記補正された目標ジンバル角速度と前記ジンバル角速度との差に基づいて、前記フィードフォワードジンバル制御トルクを補正する角速度制御系とを有し、前記CMGを制御するジンバル制御トルクを出力する第一のジンバル制御演算部を備えたことを特徴とする人工衛星の姿勢制御装置。
  2. 姿勢を制御するためのCMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)を有する人工衛星に搭載され、
    前記CMGのジンバル角およびジンバル角速度を推定するジンバル推定部、
    前記人工衛星の姿勢角および姿勢角速度を推定する姿勢推定部、
    前記人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、前記CMGのジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値を演算する目標軌道計画部、
    前記目標姿勢角と前記姿勢角との差と、前記目標姿勢角速度と前記姿勢角速度との差との2つの差を低減するフィードバック姿勢制御トルクを演算する姿勢制御フィードバック演算部、
    前記フィードバック姿勢制御トルクと前記ジンバル角とに基づいて、前記ジンバル角計画値とジンバル角速度計画値とを補正して目標ジンバル角と目標ジンバル角速度とを得るCMGステアリング演算部、
    前記目標ジンバル角と前記ジンバル角との差に基づいて、前記目標ジンバル角速度を補正する角度制御系と、前記補正された目標ジンバル角速度と前記ジンバル角速度との差に基づいて、前記CMGを制御するジンバル制御トルクを出力する角速度制御系とを有する第二のジンバル制御演算部を備えたことを特徴とする人工衛星の姿勢制御装置。
  3. 姿勢を制御するためのCMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)を有する人工衛星に搭載され、
    前記CMGのジンバル角およびジンバル角速度を推定するジンバル推定部、
    前記人工衛星の姿勢角および姿勢角速度を推定する姿勢推定部、
    前記人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、前記CMGのジンバル角速度計画値、ジンバル角加速度計画値を出力する目標軌道計画部、
    前記目標姿勢角と前記姿勢角との差と、前記目標姿勢角速度と前記姿勢角速度との差との2つの差を低減するフィードバック姿勢制御トルクを求める姿勢制御フィードバック演算部、
    前記フィードバック姿勢制御トルクと前記ジンバル角とに基づいて、前記ジンバル角速度計画値を補正して目標ジンバル角速度を得るとともに、前記ジンバル角加速度計画値と前記姿勢角速度と前記ジンバル角とに基づいてフィードフォワードジンバル制御トルクを演算するCMGステアリング演算部、
    前記目標ジンバル角速度と前記ジンバル角速度との差に基づいて前記フィードフォワードジンバル制御トルクを補正して前記CMGを制御するジンバル制御トルクとして出力する角速度制御系を有する第三のジンバル制御演算部を備えたことを特徴とする人工衛星の姿勢制御装置。
  4. 姿勢を制御するためのCMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)を有する人工衛星に搭載され、
    前記CMGのジンバル角およびジンバル角速度を推定するジンバル推定部、
    前記人工衛星の姿勢角および姿勢角速度を推定する姿勢推定部、
    前記人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、目標姿勢角加速度、前記CMGのジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値、ジンバル角加速度計画値を出力する目標軌道計画部、
    前記目標姿勢角加速度と前記ジンバル角、および前記姿勢角速度とにもとづいて、前記CMGに発生させるフィードフォワード姿勢制御トルクを得る姿勢制御フィードフォワード演算部、
    前記目標姿勢角と前記姿勢角との差と、前記目標姿勢角速度と前記姿勢角速度との差との2つの差を低減するフィードバック姿勢制御トルクを求め、これを前記フィードフォワード姿勢制御トルクに加算して、姿勢制御トルクを得る姿勢制御フィードバック演算部、
    前記姿勢制御トルクと前記ジンバル角とに基づいて目標ジンバル角速度を得るとともに、この目標ジンバル角速度と前記ジンバル角速度計画値との差に基づいて前記ジンバル角計画値を補正して目標ジンバル角を得るとともに、前記ジンバル角加速度計画値と前記姿勢角速度と前記ジンバル角とに基づいてフィードフォワードジンバル制御トルクを演算するCMGステアリング演算部、
    前記目標ジンバル角と前記ジンバル角との差に基づいて、前記目標ジンバル角速度を補正する角度制御系と、この補正された目標ジンバル角速度と前記ジンバル角速度との差に基づいて、前記フィードフォワードジンバル制御トルクを補正する角速度制御系とを有し、前記CMGを制御するジンバル制御トルクを出力する第一のジンバル制御演算部を備えたことを特徴とする人工衛星の姿勢制御装置。
  5. 姿勢を制御するためのCMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)を有する人工衛星に搭載され、
    前記CMGのジンバル角およびジンバル角速度を推定するジンバル推定部、
    前記人工衛星の姿勢角および姿勢角速度を推定する姿勢推定部、
    前記人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、目標姿勢角加速度、前記CMGのジンバル角計画値、ジンバル角速度計画値を出力する目標軌道計画部、
    前記目標姿勢角加速度と前記ジンバル角、および前記姿勢角速度にもとづいてフィードフォワード姿勢制御トルクを得る姿勢制御フィードフォワード演算部、
    前記目標姿勢角と前記姿勢角との差と、前記目標姿勢角速度と前記姿勢角速度との差との差の2つの差を低減するフィードバック姿勢制御トルクを求め、これを前記フィードフォワード姿勢制御トルクに加算して補正し、姿勢制御トルクを得る姿勢制御フィードバック演算部、
    前記姿勢制御トルクと前記ジンバル角とに基づいて目標ジンバル角速度を得るとともに、この目標ジンバル角速度と前記ジンバル角速度計画値との差に基づいて前記ジンバル角計画値を補正して目標ジンバル角を得るCMGステアリング演算部、
    前記目標ジンバル角と前記ジンバル角との差に基づいて、前記目標ジンバル角速度を補正する角度制御系と、前記補正された目標ジンバル角速度と前記ジンバル角速度との差に基づいて、前記CMGを制御するジンバル制御トルクを出力する角速度制御系とを有する第二のジンバル制御演算部を備えたことを特徴とする人工衛星の姿勢制御装置。
  6. 姿勢を制御するためのCMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)を有する人工衛星に搭載され、
    前記CMGのジンバル角およびジンバル角速度を推定するジンバル推定部、
    前記人工衛星の姿勢角および姿勢角速度を推定する姿勢推定部、
    前記人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、目標姿勢角加速度、前記CMGのジンバル角加速度計画値を出力する目標軌道計画部、
    前記目標姿勢角加速度と前記ジンバル角、および前記姿勢角速度にもとづいてフィードフォワード姿勢制御トルクを得る姿勢制御フィードフォワード演算部、
    前記目標姿勢角と前記姿勢角との差と、および前記目標姿勢角速度と前記姿勢角速度との差との2つの差を低減するフィードバック姿勢制御トルクを求め、これを前記フィードフォワード姿勢制御トルクに加算して補正し、姿勢制御トルクを得る姿勢制御フィードバック演算部、
    前記姿勢制御トルクと前記ジンバル角とに基づいて前記ジンバル角速度を得るとともに、前記ジンバル角加速度計画値と前記姿勢角速度と前記ジンバル角とに基づいてフィードフォワードジンバル制御トルクを演算するCMGステアリング演算部、
    前記目標ジンバル角速度と前記ジンバル角速度との差に基づいて、前記フィードフォワードジンバル制御トルクを補正して、前記CMGを制御するジンバル制御トルクとして出力する角速度制御系を有する第三のジンバル制御演算部を備えたことを特徴とする人工衛星の姿勢制御装置。
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