JP2001063699A - 人工衛星の姿勢制御装置 - Google Patents

人工衛星の姿勢制御装置

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JP2001063699A JP24285799A JP24285799A JP2001063699A JP 2001063699 A JP2001063699 A JP 2001063699A JP 24285799 A JP24285799 A JP 24285799A JP 24285799 A JP24285799 A JP 24285799A JP 2001063699 A JP2001063699 A JP 2001063699A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工衛星に構造振動モードが存在する場合に
人工衛星の高速の姿勢変更にともなう構造振動の励起を
抑える人工衛星の姿勢制御装置を得る。 【解決手段】 人工衛星本体1の姿勢変更にともなう主
要な構造振動の固有振動数と減衰係数に基づいて主要な
構造振動の励起を抑えるべく姿勢角加速度の値を姿勢変
更終了直前で段階的に減少させるデッドビートパターン
を発生するデッドビートパターン発生部9と、デッドビ
ートパターン発生部からの出力に基づいて姿勢角の目標
値を発生する姿勢角目標値発生部10と、姿勢角目標値
発生部から出力される姿勢角の目標値に基づいて人工衛
星本体を姿勢制御する姿勢制御手段(3,7,8,1
4)とを備える。また、人工衛星の力学的な特性とほぼ
逆の特性を有し姿勢角目標値発生部からの姿勢角の目標
値に変更を加える逆特性フィルタ部を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人工衛星の姿勢
変更を高速に行う人工衛星の姿勢制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図7は、例えば特開平06−72396
号公報に示されたもので、スラスタを用いて人工衛星の
姿勢制御を行いつつ構造振動の励起を抑える人工衛星の
姿勢制御装置の動作原理を示した説明図である。
【0003】構造振動モードをもつ人工衛星に対してス
ラスタによりパルス入力を与える場合、スラスタのパル
ス噴射により主に低周波数の振動モードが励起される。
この低周波数の振動の励起を抑えるためには、振動の1
/2周期後に同じだけのパルス入力を与えてやればよ
い。このことにより、いわゆるデッドビート制御となっ
て、パルス入力後の低周波数の振動は抑えられる。
【0004】さらに、人工衛星がより高周波数の振動モ
ードをもつ場合を考えると、最初のパルスと低周波数の
振動の1/2周期後のパルスを高周波数の振動モードの
周期にあわせて分割することが考えられる。たとえば図
7に示すように、各パルスを3分割して3分割したパル
スの間隔を高周波数の振動モードの1/3周期に設定す
れば、高周波数の振動モードに対してもデッドビート制
御を達成することができる。
【0005】また、図8は「航空宇宙工学便覧」(日本
航空宇宙学会編、丸善、p.1020(1992))に
示された説明文をもとに、従来のホイールとスラスタを
併用する人工衛星の姿勢制御装置の動作原理を説明する
ための構成図である。図8において、1は人工衛星本
体、2は人工衛星本体1の姿勢制御のための演算を行う
姿勢制御演算部、3は人工衛星本体1の姿勢制御をロー
ターの反作用トルクすなわち内力で行うアクチュエータ
のホイール、12は人工衛星本体1の姿勢制御をガスの
噴射すなわち外力で行うアクチュエータのスラスタ、1
3はホイール角運動量の値からスラスタ駆動信号を発生
するスラスタ駆動演算部、14は人工衛星の姿勢角及び
姿勢角速度を推定するための演算を行う姿勢推定演算部
である。
【0006】次に、上記構成に係る動作について説明す
る。人工衛星本体1の姿勢制御では、通常、姿勢推定演
算部14から出力される姿勢角や姿勢角速度をフィード
バックして、姿勢制御演算部2においてその姿勢角が目
標値(図の場合には0)になるように必要なPD(比例
微分)制御などの制御演算を行い、ホイール駆動信号を
発生してホイール3を駆動する。人工衛星に対して外乱
が作用すると、その外乱の作用を打ち消して人工衛星本
体1の姿勢を保つためにホイール3は駆動されることに
なるが、外乱の性質によってはホイール3のもつ角運動
量が許容値以上に高まる可能性がある。そこで、ホイー
ル3のもつ角運動量をスラスタ駆動演算部13に入力
し、ホイール3のもつ角運動量がある値を超えないよう
にスラスタ12を駆動して、ホイール3のもつ角運動量
を放出するような制御動作が同時に行われる。
【0007】また、図9は「宇宙工学入門」(茂原正道
著、培風館、pp.149−150(1994))に示
された説明文をもとに、姿勢センサの出力と姿勢角速度
センサの出力とから人工衛星の姿勢角と姿勢角速度を推
定する従来の人工衛星の姿勢推定演算部14の動作原理
を説明するための構成図である。図9において、15は
姿勢センサ、16は低速モードの角速度センサ、17は
高速モードの角速度センサ、18は低速モードの角速度
センサ16のバイアス推定部、19は高速モードの角速
度センサ17のバイアス推定部、20は定常姿勢時姿勢
推定部、21は姿勢変更時姿勢推定部である。
【0008】次に、上記構成に係る動作について説明す
る。通常の運用形態では、人工衛星1は定常姿勢を保つ
ように制御される。このような定常姿勢時において想定
される人工衛星の姿勢角速度は小さく、用いられる低速
モードの角速度センサ16は、計測範囲を狭めて検出精
度を高めることが通例である。角速度センサ16の出力
を積分すると角速度変化が得られる。これに姿勢角の初
期値を加えて姿勢角が得られる。
【0009】この姿勢角の初期値には、姿勢センサ15
の出力が用いられる。しかし、長時間にわたって角速度
センサ16の出力を積分すると、角速度センサ16の出
力に含まれるバイアス的な誤差成分の影響が顕著に現れ
る。そこで、姿勢角の推定値と姿勢センサ15の出力を
比較して、バイアス推定部18でバイアス的な誤差成分
を推定する。角速度センサ16の出力からバイアス的な
誤差成分の推定値を引いて姿勢角速度の推定値αを得、
さらに姿勢角速度の推定値αを積分して姿勢角の推定値
θを得る。以上が、定常姿勢時姿勢推定部20の動作で
ある。
【0010】一方、軌道制御のために慣性空間における
スラスタの軸方向を変更する、あるいは観測のために慣
性空間におけるミッションセンサの指向軸を変更する、
など人工衛星1の姿勢を変更する運用形態がある。この
ような姿勢変更時において想定される人工衛星の姿勢角
速度は大きく、用いられる高速モードの角速度センサ1
7は、検出精度を落として計測範囲を広げることが通例
である。定常姿勢時姿勢推定部20と同様に、角速度セ
ンサ17の出力を積分すると角速度変化が得られる。こ
れに姿勢角の初期値を加えて姿勢角が得られる。
【0011】この姿勢角の初期値には、運用形態を切り
替える前の定常姿勢時姿勢推定部20の姿勢角の推定値
の最終値が用いられる。姿勢変更時には、姿勢センサ1
5の視野から検出対象が外れてしまったり、姿勢センサ
15の使用可能な帯域を越えてしまったりして、姿勢セ
ンサ15の出力を使用できないことが考えられる。そこ
で、角速度センサ17の出力に含まれるバイアス的な誤
差成分を補正するためにバイアス推定部19では、地上
試験や軌道上のこれまでの運用で取得されたデータをオ
フラインで処理して求めたキャリブレーションデータを
利用する。これにより、姿勢変更中においても姿勢角お
よび姿勢角速度を推定可能である。以上が姿勢変更時姿
勢推定部21の動作である。
【0012】姿勢推定演算部14は、運用形態に応じて
定常姿勢時姿勢推定部20または姿勢変更時姿勢推定部
21のいずれかを選択し、姿勢角の推定値θと姿勢角速
度の推定値αを姿勢制御フィードバック演算部7に出力
する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の人工衛星の姿勢
制御装置は、以上のようにパルス的に姿勢制御トルクを
与える場合を前提として考えられているので、姿勢角加
速度の発生もパルス的になり、大姿勢角変更時のように
ある程度の長い時間姿勢角加速度を発生する必要のある
場合には対応できないという問題点があった。また、従
来の姿勢制御の方法は、構造振動の励起を抑えることを
主として考えているので、構造振動の存在により剛体的
な姿勢角に誤差の生じうることについては、対策が講じ
られていないという問題点があった。
【0014】また、スラスタ12とホイール3を併用し
て姿勢制御を行う場合には、スラスタ12はホイール3
の角運動量を放出するためだけに用いられるので、スラ
スタ12によって発生しうる大きな姿勢制御トルクを利
用しきれておらず、スラスタ12を用いても、ホイール
3だけを用いる場合と同程度の速度でしか姿勢変更を行
えないという問題点があった。
【0015】さらに、従来の人工衛星の姿勢制御装置
は、定常姿勢時姿勢推定部20、21の姿勢角の初期値
として姿勢センサ15の出力を用いることを前提として
いるため、姿勢変更時から定常姿勢時に運用形態が切り
替わった直後に姿勢角の推定値が不連続に変化する。こ
の変化の大きさによっては姿勢制御系の指令値が大きく
変化し、場合によっては構造振動モードを励起するな
ど、定常姿勢を開始してから姿勢が整定するまでには、
ある程度の時間をかけざるをえない。一方、姿勢変更後
も姿勢変更時と同じセンサ構成で姿勢および姿勢角速度
を推定する場合には、高速モードの角速度センサ17の
出力を用いるため十分な精度を得ることができない。こ
のように、姿勢変更後に速やかにかつ高い精度で姿勢を
整定させることができないという問題点があった。
【0016】この発明は、上述した従来例に係る問題点
を解決するためになされたもので、姿勢角加速度の生じ
る時間を長くとることが必要な場合にも、人工衛星のも
つ構造振動の励起を抑え、かつ構造振動の存在により人
工衛星の剛体的な姿勢角に無視できない誤差の生じるよ
うな場合にも対処しうる、人工衛星の姿勢制御装置を得
ることを目的としている。
【0017】また、スラスタとホイールを併用して姿勢
変更を行う場合には、スラスタの大きな出力トルクを活
用して高速の姿勢変更を行い、同時にホイールの連続的
な出力トルクを活用して姿勢変更後すみやかに人工衛星
を整定させることのできる、人工衛星の姿勢制御装置を
得ることを目的としている。
【0018】さらに、姿勢変更を行った後に精度の高い
低速モードの角速度センサの出力を用いる運用形態に切
り替えても、姿勢角の推定値が不連続になることなく速
やかに姿勢を整定させることのできるとともに、人工衛
星本体とは独立に指向制御機構を持つアンテナや観測セ
ンサ等のミッション機器を高精度に指向制御できる人工
衛星の姿勢制御装置を得ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る人工衛星
の姿勢制御装置は、人工衛星の姿勢変更を高速に行う人
工衛星の姿勢制御装置において、人工衛星の姿勢変更に
ともなう主要な構造振動の固有振動数と減衰係数に基づ
いて主要な構造振動の励起を抑えるべく姿勢角加速度の
値を姿勢変更終了直前で段階的に減少させるデッドビー
トパターンを発生するデッドビートパターン発生部と、
上記デッドビートパターン発生部からの出力に基づいて
姿勢角の目標値を発生する姿勢角目標値発生部と、上記
姿勢角目標値発生部から出力される姿勢角の目標値に基
づいて人工衛星本体を姿勢制御する姿勢制御手段とを備
えることを特徴とするものである。
【0020】また、他の発明に係る人工衛星の姿勢制御
装置は、人工衛星の姿勢変更を高速に行う人工衛星の姿
勢制御装置において、人工衛星の姿勢角の目標値を発生
する姿勢角目標値発生部と、姿勢変更にともなう主要な
構造振動の影響を抑えるべく人工衛星の慣性モーメント
および主要な構造振動の固有振動数と減衰係数から人工
衛星の力学的な特性とほぼ逆の特性を有し上記姿勢角目
標値発生部からの姿勢角の目標値に変更を加える逆特性
フィルタ部と、上記逆特性フィルタ部を介して変更され
た姿勢角の目標値に基づいて人工衛星本体を姿勢制御す
る姿勢制御手段とを備えることを特徴とするものであ
る。
【0021】また、上記姿勢角目標値発生部の前段に、
人工衛星の姿勢変更にともなう主要な構造振動の固有振
動数と減衰係数に基づいて主要な構造振動の励起を抑え
るべく姿勢角加速度の値を姿勢変更終了直前で段階的に
減少させるデッドビートパターンを発生するデッドビー
トパターン発生部を備え、上記姿勢角目標値発生部は、
上記デッドビートパターン発生部から出力に基づいた姿
勢角の目標値を発生することを特徴とするものである。
【0022】また、さらに他の発明に係る人工衛星の姿
勢制御装置は、人工衛星の姿勢変更を高速に行う人工衛
星の姿勢制御装置において、人工衛星本体を姿勢制御す
る姿勢制御手段として、人工衛星の姿勢変更にともなう
慣性力を補償すべく上記姿勢角目標値発生部からの出力
に基づいてフィードフォワード制御トルクを求めスラス
タ駆動信号に変換して出力する姿勢制御フィードフォワ
ード演算部と、上記人工衛星の姿勢制御を外力で行うア
クチュエータとして用いられ、上記姿勢制御フィードフ
ォワード演算部からのスラスタ駆動信号に基づいて人工
衛星の姿勢制御を行うスラスタと、上記人工衛星の姿勢
角をフィードバックして上記姿勢角目標値発生部からの
姿勢角の目標値との誤差を低減すべく姿勢角のフィード
バック出力と姿勢角の目標値とに基づいてフィードバッ
ク姿勢制御トルクを求めホイール駆動信号に変換して出
力する姿勢制御フィードバック演算部と、上記人工衛星
の姿勢制御を内力で行うアクチュエータとして用いら
れ、上記姿勢制御フィードバック演算部からのホイール
駆動信号に基づいて人工衛星の姿勢制御を行うホイール
とを備えることを特徴とするものである。
【0023】また、さらに他の発明に係る人工衛星の姿
勢制御装置は、人工衛星の姿勢変更を高速に行う人工衛
星の姿勢制御装置において、人工衛星本体を姿勢制御す
る姿勢制御手段は、人工衛星の姿勢角及び姿勢角速度を
推定して上記姿勢制御フィードバック演算部にフィード
バック出力を与える姿勢推定演算部を備え、上記姿勢推
定演算部は、人工衛星の姿勢角を検出する姿勢センサ
と、人工衛星の姿勢角速度の高低に応じて低速モードま
たは高速モードで姿勢角速度を検出する姿勢角速度セン
サと、定常姿勢時の姿勢角と姿勢角速度を上記姿勢セン
サの出力と上記低速モードの角速度センサの出力から推
定する定常姿勢時姿勢推定部と、姿勢変更時の姿勢角と
姿勢角速度を上記高速モードの角速度センサの出力から
推定する姿勢変更時姿勢推定部と、姿勢整定時の姿勢角
と姿勢角速度を上記低速モードの角速度センサの出力か
ら推定し、姿勢角の初期化には上記姿勢変更時姿勢推定
部の姿勢角の最終値を用いる姿勢整定時姿勢推定部とを
備えることを特徴とするものである。
【0024】さらに、上記姿勢整定時姿勢推定部の出力
に基づく姿勢制御フィードバックによる姿勢整定時に、
上記定常姿勢時姿勢推定部の出力に基づいてアンテナや
観測センサの指向制御を行う指向制御機器をさらに備え
ることを特徴とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明の実施の
形態1に係る人工衛星の姿勢制御装置を図1および図2
を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形
態1に係る人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロッ
ク図であり、また、図2はこの発明の実施の形態1に係
る人工衛星の姿勢制御装置の姿勢角目標値発生部の動作
を説明する図である。なお、各図中、同一符号は同一ま
たは相当部分を示す。
【0026】図1において、1は人工衛星本体、3は人
工衛星本体1の姿勢制御をローターの反作用トルクすな
わち内力で行うアクチュエータであるホイール、7は姿
勢角変更の目標値と実際の姿勢角とから人工衛星の姿勢
制御にとって必要となる演算を行う姿勢制御フィードバ
ック演算部、8は姿勢角変更の目標値から姿勢変更に必
要となるホイール駆動トルクをあらかじめ求める姿勢制
御フィードフォワード演算部を示し、これらホイール
3、姿勢制御フィードバック演算部7、姿勢制御フィー
ドフォワード演算部8及び姿勢推定演算部14の構成に
より、姿勢角、姿勢角速度、姿勢角加速度の目標値に基
づいて人工衛星本体1の姿勢制御を行う姿勢制御手段を
構成している。
【0027】また、9は姿勢角変更終了時に構造振動の
励起も抑えるような、最終段階での姿勢角変更の角加速
度目標値を求めるデッドビートパターン発生部、10は
姿勢角変更における姿勢角、姿勢角速度、姿勢角加速度
の目標値を求める姿勢角目標値発生部である。
【0028】次に、実施の形態1の動作について説明す
る。人工衛星本体1が姿勢角変更を行う場合、通常は姿
勢角速度に対する台形速度パターンが用いられる。これ
は、ある一定角加速度で姿勢角速度を増速し、次に加速
度を零として一定角速度で姿勢角を変更し、最後に一定
角加速度で減速して角速度が零となったところで、姿勢
角変更を終えるというものである。このときの角速度の
時間的な変化パターンが台形状になることから台形速度
パターンと呼ばれる。ところが、このパターンで姿勢角
変更の目標値を生成する場合、人工衛星本体1に無視で
きない構造振動が存在すると姿勢角変更を終えた時点で
構造振動が励起されることにもなる。以下にこれを説明
する。
【0029】人工衛星本体1の主要な構造振動モードが
1つだけの場合について考えると、その運動方程式は次
式(1)のように単純化できる。 d2x/dt2+2ζωdx/dt+ω2x=f (1) ここで、xは主要な振動モードの振動振幅、d2x/d
2 はxの2階時間微分、dx/dtはxの1階時間微
分、ωは固有振動数、ω2 は固有振動数ωの二乗、ζは
減衰係数、fは一定角加速度で人工衛星本体1が姿勢変
更するに際して主要な振動モードに働く慣性力である。
【0030】今、姿勢角加速度がある一定値から別の一
定値に変化する場合を考える。それにともなって慣性力
fもf1からf2に変化するものとする。構造振動の減衰
係数ζが姿勢制御系の働きによってある程度大きな場合
を想定すると、姿勢角加速度が変化する直前の状態で
は、構造振動の振動振幅xはほぼ一定値になっていると
考えてよい。その値をx0とするとx0の値は上式から次
のように求められる。 x0=f1/ω2 (2)
【0031】さて、構造振動の振動振幅xが上記の値で
一定値をとっている状態から慣性力fがf1からf2に変
化すると、変化する時点を時刻t=0としてそれ以降の
xの値x(t)は式(1)から次のように求められる。 x(t)=f2/ω2−[exp(−ζωt){ω(1−ζ2)cos(Ωt) +ζΩsin(Ωt)}/ω3/(1−ζ2)]×(f2−f1) (3) ただし、Ω=sqrt(1−ζ2)ωであり、expは
自然対数の底eのべき乗、sqrtは平方根の意味であ
る。
【0032】たとえば姿勢角加速度がある一定値から零
に変化する場合を考えると、変化後は姿勢角加速度にと
もなう慣性力も零となるから、式(3)において、f2
は零となるが、この場合にも式(3)から明らかなよう
に、x(t)は零とはならない。すなわち、姿勢変更の
最終状態において、姿勢角加速度をある一定値から零に
するような台形速度パターンの場合、姿勢角変更を終了
した時点で、構造振動は零にならずに振動が持続してい
ることになる。この振動が持続すると、人工衛星本体1
の姿勢角も振動的になるため、高い姿勢精度を達成する
ことは困難になる。
【0033】そのため、デッドビートパターン発生部9
において、最終段階における姿勢角加速度の目標値を以
下のように発生する。まず、式(3)の時間微分をとっ
てt=π/Ωとすると、時間微分dx/dtの値が零に
なることがわかる。すなわち、振動の半周期後におい
て、構造振動の振動振幅の時間微分は零になる。したが
って、この同じ時刻において、xの値も零になるように
半周期の間の慣性力f2を設定し、それ以後の慣性力を
零となるようにすれば、慣性力が零となった時点で構造
振動の振動振幅xとその時間微分dx/dtがともに零
となっているので、それ以降は、構造振動の生じないデ
ッドビートの状態が達成されることになる。この条件を
満たす慣性力f2の値は式(3)から次のように求める
ことができる。 f2=exp(−ζωπ/Ω)/{1+exp(−ζωπ/Ω)}×f1 (4)
【0034】構造振動に作用する慣性力は姿勢角加速度
の値に比例するから、姿勢角加速度の値が、姿勢変更の
最終段階において、振動の半周期に相当するπ/Ωの期
間、式(4)のf2とf1の比を満たすように減少すれば
よいことになる。デッドビートパターン発生部9の働き
は、姿勢角加速度の減少する割合と、減少した姿勢角加
速度の持続する期間を求めることである。
【0035】デッドビートパターン発生部9で上記の値
が得られれば、姿勢角目標値発生部10では、姿勢変更
したい角度と時間、およびデッドビートパターン発生部
9の最終的な角加速度のパターンとから、姿勢変更のた
めの角加速度の時間的な変化(目標値)を定める。この
角加速度は、通常の台形速度パターンの角加速度を若干
変更したものとして得られる。また、角加速度の目標値
が得られれば、それを時間積分することによって角速度
の目標値および角度の目標値が得られることになる。
【0036】このときの様子を図2に示す。図2におい
て、上段の図が姿勢角加速度の目標値であり、Aに示す
箇所がデッドビートパターン発生部9によって得られた
角加速度の変化分である。上述したように、姿勢変更終
了の直前において、構造振動の半周期分の期間だけ角加
速度を式(4)にしたがって減少させるようにする。こ
の姿勢角加速度の目標値を1階時間積分すると、中段の
図のように姿勢角速度の目標値が得られる。また、さら
に1階時間積分すると、下段の図のように姿勢角度の目
標値が得られる。このように、姿勢角、姿勢角速度、姿
勢角加速度の目標値を生成するのが姿勢角目標値発生部
10の働きである。
【0037】姿勢角目標値発生部10から出力された人
工衛星本体1の姿勢角と姿勢角速度の目標値は、実際の
姿勢角および姿勢角速度との差をとることによって姿勢
制御フィードバック演算部7に入力される。姿勢制御フ
ィードバック演算部7では、この差が零になるようにホ
イール3の駆動トルクを発生する。同時に、姿勢角目標
値発生部10から出力された姿勢角、姿勢角速度、姿勢
角加速度の目標値は、姿勢制御フィードフォワード演算
部8に入力され、あらかじめ姿勢変更に必要なホイール
3の駆動トルクを求めて、これを姿勢制御フィードバッ
ク演算部7の出力と足しあわせて最終的なホイール3の
駆動トルクとする。
【0038】なお、この実施の形態1では、人工衛星本
体1の姿勢制御にホイール3を用いる場合を示したが、
スラスタで姿勢制御をする場合であっても同様の効果を
奏する。また、デッドビートパターン発生部9におい
て、角加速度の減少する期間が振動周期の半分である場
合を示したが、必ずしも振動周期の半分に限定されるわ
けではなく、角加速度を零にするときに振動振幅とその
時間微分が零になるように設定すれば、同様の効果があ
る。
【0039】従って、上記実施の形態1によれば、主要
な構造振動の振動数と減衰係数とから、姿勢変更終了直
前で姿勢角加速度の値を段階的に減少させるように姿勢
角目標値を設定するようにしたので、姿勢角変更のため
に、人工衛星に連続的に一定の姿勢角加速度を与えた
後、姿勢角変更を終了する時点において、たとえば振動
の半周期の期間だけ姿勢角加速度の値を減少させ、つい
で姿勢角加速度の値を零として姿勢角変更を停止させる
ことにより、姿勢角変更にともなう姿勢角加速度で励起
された人工衛星の主要な構造振動は、姿勢角変更の終了
する時点で抑制することができ、姿勢角加速度の生じる
時間を長くとることが必要な場合にも、人工衛星のもつ
構造振動の励起を抑え、かつ構造振動の存在により人工
衛星の剛体的な姿勢角に無視できない誤差の生じるよう
な場合にも対処しうる。
【0040】実施の形態2.この発明の実施の形態2に
係る人工衛星の姿勢制御装置について図3を参照しなが
ら説明する。図3は、この発明の実施の形態2に係る人
工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。
図3において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同
一符号を付してその説明は省略する。新たな符号とし
て、11は人工衛星本体1の構造振動を含むダイナミク
スとほぼ逆の特性を有する逆特性フィルタ部である。
【0041】次に、実施の形態2に係る動作について説
明する。人工衛星において、高速の姿勢変更を行う場合
には、姿勢変更を終了した時点において、人工衛星本体
1の剛体的な姿勢角にバイアス的な誤差と振動的な誤差
の両方が残らないようにすることが必要である。このう
ち、振動的な誤差に関しては前述した図1に示すデッド
ビートパターン発生部9の働きによって取り除くことが
可能である。しかし、姿勢角のバイアス的な誤差に関し
ては、これだけでは取り除くことができず、さらに工夫
を必要とする。以下にその理由を述べる。
【0042】今、人工衛星本体1の主要な構造振動モー
ドがひとつだけであるとして、その振動振幅、固有振動
数、減衰係数を、それぞれx、ω、ζとし、人工衛星本
体1の剛体的な姿勢角をθ、人工衛星本体1の慣性モー
メントをJとすれば、人工衛星全体の運動方程式は次の
ように考えることができる。 Jd2θ/dt2+Md2x/dt2=n Md2θ/dt2+d2x/dt2+2ζωdx/dt+ω2x=0 (5) この式において、nは人工衛星本体1の駆動トルク、M
は剛体的な姿勢角θと振動振幅xとの力学的な干渉項、
2θ/dt2はθの2階時間微分である。
【0043】ここで、姿勢角θの仮の目標値をθ2とす
れば、人工衛星本体1の駆動トルクnはたとえば次のよ
うに表すことができる。 n=Jd2θ2/dt2 +kd(dθ2/dt−dθ/dt)+kp(θ2−θ) (6) 上式において、d2θ2/dt2はθ2の2階時間微分、d
θ2/dtはθ2の1階時間微分、dθ/dtはθの1階
時間微分、kdは姿勢制御の微分制御ゲイン、kpは姿
勢制御の比例制御ゲインである。
【0044】上式において、右辺第1項は姿勢制御フィ
ードフォワード演算部8の働き、右辺第2項と右辺第3
項は姿勢制御フィードバック演算部7の働きに相当す
る。ここで、駆動トルクnは人工衛星本体1の実際の姿
勢角θがその仮の目標値θ2と等しくなるように選ばれ
たものであるが、振動項xの存在により誤差を生じる。
駆動トルクnをもとの運動方程式に代入すると次式とな
る。 Jd2θ/dt2+kddθ/dt+kpθ+Md2x/dt2 =Jd2θ2/dt2+kddθ2/dt+kpθ2 Md2θ/dt2+d2x/dt2+2ζωdx/dt+ω2x=0 (7)
【0045】上式(7)から明らかなように、振動振幅
xの影響(Md2x/dt2の項の影響)により姿勢角θ
はその仮の目標値θ2と等しくはならない。このバイア
ス的な誤差を取り除くために、式(7)の逆のシステム
を考える。式(7)でθの代わりに姿勢角目標値発生部
10の出力θ1を代入して、θ2を左辺に移項すると次の
システムが得られる。 Jd2θ2/dt2+kddθ2/dt+kpθ2−Md2x/dt2 =Jd2θ1/dt2+kddθ1/dt+kpθ12x/dt2+2ζωdx/dt+ω2x =−Md2θ1/dt2 (8)
【0046】これは、式(7)においてθとθ1を入れ
替えているので、θ1とθ2の関係は式(7)のθ2とθ
の関係のちょうど逆の関係になっている。したがって、
姿勢角目標値発生部10の出力θ1をいったん式(8)
によって仮の目標値θ2に変換した後、式(6)のよう
に姿勢制御を行うことにすれば、式(7)と式(8)か
らθ1とθ2の関係とθ2とθの関係とがちょうどキャン
セルされて、実際の姿勢角θは姿勢角目標値発生部10
の出力θ1と等しくなる。すなわち、人工衛星本体1に
含まれる構造振動の影響を、あらかじめこの人工衛星本
体1と逆の特性をもつフィルタを挿入することによって
取り除くことができる。この式(8)で表されるθ1
入力してθ2を出力するフィルタを、ここでは逆特性フ
ィルタ部11と呼んでいる。
【0047】ただし、式(8)において、振動の減衰係
数ζが小さい場合にはフィルタが振動的になってしまう
ので、それを避けるために、逆特性フィルタ部11では
人為的に大きな減衰を与えるようにする。そのため、完
全にプラントの逆特性が実現されるわけではないが、そ
の場合にも応答を改善する効果がある。
【0048】なお、この例では、人工衛星本体1の姿勢
制御にホイールを用いる場合を示したが、スラスタで姿
勢制御をする場合であっても同様の効果を奏する。ま
た、姿勢角目標値発生部10の前段に、図1に示すデッ
ドビートパターン発生部9を挿入すると、人工衛星本体
1の剛体的な姿勢角におけるバイアス的な誤差と振動的
な誤差の両方を残らないようにする効果がある。
【0049】従って、上記実施の形態2によれば、人工
衛星の剛体的な姿勢角に対して与えられた姿勢角変更の
目標値を、人工衛星の構造振動を含むダイナミクスとほ
ぼ逆の特性を有する逆特性フィルタ11に通して、人工
衛星の最終的な姿勢角変更の目標値とすることにより、
人工衛星の構造振動の影響がほぼキャンセルされ、構造
振動の影響で人工衛星の剛体的な姿勢角にバイアス的な
誤差の発生するのを防ぐことができる。
【0050】また、姿勢角目標値発生部10の前段に、
図1に示すデッドビートパターン発生部9を挿入するこ
とにより、人工衛星本体1の剛体的な姿勢角におけるバ
イアス的な誤差と振動的な誤差の両方を残らないように
する効果がある。
【0051】実施の形態3.この発明の実施の形態3に
係る人工衛星の姿勢制御装置について図4を参照しなが
ら説明する。図4は、この発明の実施の形態3に係る人
工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。
図4において、図1及び図2に示す実施の形態1及び2
と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新
たな符号として、12は人工衛星本体1の姿勢制御をガ
スの噴射すなわち外力で行うアクチュエータであるスラ
スタである。
【0052】次に、実施の形態3の動作について説明す
る。人工衛星本体1の高速の姿勢変更を行う場合には、
人工衛星本体1の姿勢角をθ、姿勢角目標値発生部10
の姿勢角出力をθ2として、式(6)と同様に次式によ
って人工衛星本体1の姿勢制御トルクnを与える。 n=Jd2θ2/dt2+ジャイロ項+kd(dθ2/dt−dθ/dt) +kp(θ2−θ) (9)
【0053】この式(9)において、右辺第1項のJd
2θ2/dt2の項は、姿勢角目標値発生部10の姿勢角
加速度出力d2θ2/dt2に人工衛星本体1の慣性モー
メントJをかけたものであり、人工衛星本体1の姿勢角
θのフィードバックなしに求めることができる。また、
右辺第2項のジャイロ項は、人工衛星本体1が高速に姿
勢変更することで人工衛星全体1の角運動量(人工衛星
本体1の角運動量とホイール3の角運動量の和)との間
に生じるジャイロ効果による慣性力項であり、スラスタ
12をアクチュエータとして用いる場合には人工衛星全
体の角運動量が変化するのでこの項を無視できない場合
がある。このジャイロ項についても、人工衛星本体1の
姿勢角θのフィードバックなしに、姿勢角目標値発生部
10の姿勢角出力を用いて求めることができる。
【0054】これらの式(9)における右辺第1項と右
辺第2項の演算を行うのが姿勢制御フィードフォワード
演算部8の働きであり、得られたフィードフォワード姿
勢制御トルクは、姿勢変更中には人工衛星本体1の姿勢
制御トルクの主要な部分を占め、人工衛星本体1の高速
の姿勢変更を可能にする。得られたフィードフォワード
姿勢制御トルクは、姿勢制御フィードフォワード演算部
8においてさらにスラスタ駆動信号に変換され、スラス
タ12を駆動する。
【0055】一方、式(9)における右辺第3項と右辺
第4項は、人工衛星本体1の姿勢角θと姿勢角速度dθ
/dtをフィードバックして得られる項であり、姿勢角
目標値発生部10の出力θ2と人工衛星本体1の姿勢角
θとの誤差を減少させる働きをする。姿勢制御フィード
バック演算部7では、このフィードバック姿勢制御トル
クを求めてホイール駆動信号に変換し、ホイール3を駆
動する。
【0056】このように、姿勢制御フィードフォワード
演算部8による姿勢制御トルクはスラスタ12によって
実現し、姿勢制御フィードバック演算部7による姿勢制
御トルクはホイール3によって実現するように構成する
と、フィードバックはホイール3の方でしか行っていな
いので、スラスタ12とホイール3の互いの姿勢制御系
が干渉することはなく、また、姿勢変更中に必要となる
大きな姿勢制御トルクは、その大部分が姿勢制御フィー
ドフォワード演算部8の出力として得られるので、スラ
スタ12の高トルク出力を有効に活用して高速の姿勢変
更を実現することができる。さらに、姿勢変更後は、姿
勢制御フィードフォワード演算部8の出力は零となるの
で、スラスタ12の噴射が行われることはなく、ホイー
ル3の連続的な出力トルクにより速やかに姿勢を整定さ
せることが可能になる。
【0057】なお、この例ではフィードフォワード姿勢
制御トルクのうちのジャイロ項をスラスタ12によって
補償する場合を示したが、ジャイロ項は通常ホイール3
によっても制御できるので、その場合にはジャイロ項を
ホイール3による姿勢制御トルクに含ませても同様の効
果が得られる。また、姿勢角目標値発生部10の前段に
図1に示すデッドビートパターン発生部9を挿入するこ
とや、姿勢角目標値発生部10の後段に図3に示す逆特
性フィルタ部11を挿入することは、いずれも有効であ
り、人工衛星本体1の姿勢角に対する構造振動の影響を
取り除くうえで効果がある。
【0058】従って、上記実施の形態3によれば、姿勢
制御フィードフォワード演算部8のアクチュエータにス
ラスタ12を用い、姿勢制御フィードバック演算部7の
アクチュエータにホイール3を用いるように構成するこ
とで、人工衛星の高速の姿勢変更に必要となる大きな制
御トルクは、おもに人工衛星のもつ慣性力を補償するた
めに用いられるので、これを姿勢制御フィードフォワー
ド演算部8で求めて、必要なトルクをスラスタ12によ
って発生するようにすることができ、姿勢制御フィード
バックに用いるホイール3と干渉することもなく、ホイ
ール3だけを用いるよりも高速の姿勢変更が可能にな
る。
【0059】実施の形態4.この発明の実施の形態4に
係る人工衛星の姿勢制御装置について図5を参照しなが
ら説明する。図5は、この発明の実施の形態4に係る人
工衛星の姿勢制御装置の姿勢推定演算部の構成を示すブ
ロック図である。図5において、図9に示す従来例と同
一部分は同一符号を付して示しその説明は省略する。新
たな符号として、14Aは本実施の形態4に係る姿勢推
定演算部、22は姿勢整定時姿勢推定部を示し、本実施
の形態4に係る姿勢推定演算部14Aには、姿勢整定時
姿勢推定部22を内蔵し、姿勢変更をした後に速やかに
姿勢を整定させる姿勢整定時に、姿勢整定時の姿勢角と
姿勢角速度の推定値を、姿勢制御フィードバック演算部
7に出力するようになされている。
【0060】次に、実施の形態4の動作について説明す
る。姿勢変更をした後に速やかに姿勢を整定させる姿勢
整定時に、姿勢推定演算部14は、姿勢整定時姿勢推定
部22からの姿勢角と姿勢角速度の推定値を、姿勢制御
フィードバック演算部7に出力する。姿勢変更が終了し
ているので想定される人工衛星の姿勢角速度は小さく、
低速モードの角速度センサ16を用いることができる。
角速度センサ16の出力に含まれるバイアス的な誤差を
バイアス推定部18の出力を用いて補正して、姿勢角速
度の推定値αを得る。これに姿勢角の初期値を加えて姿
勢角の推定値θを得る。この姿勢角の初期値には、運用
形態を切り替える前の姿勢変更時姿勢推定部21の姿勢
角の最終値を用いる。バイアス推定部18では、定常姿
勢時姿勢推定部20の姿勢角の推定値と姿勢センサ15
の出力を比較して、角速度センサ16の出力に含まれる
バイアス的な誤差を推定する。
【0061】なお、低速モードの角速度センサ16と高
速モードの角速度センサ17とは、同一の角速度センサ
でセンサゲインの切り替えにより分解能と計測範囲を切
り替える場合でも、高分解能で狭計測範囲の角速度セン
サと低分解能で広計測範囲の角速度センサを組み合わせ
る場合でも同様の効果があることは言うまでもない。
【0062】さらに、角速度センサ16の出力に含まれ
るバイアス的な誤差を補正するためにバイアス推定部1
8で、地上試験や軌道上のこれまでの運用で取得された
データをオフラインで処理して求めたキャリブレーショ
ンデータを利用する場合でも同様の効果がある。
【0063】なお、この実施の形態4では、姿勢推定演
算部14Aについてのみ述べたが、図4に示す実施の形
態3に適用できるのは勿論であり、また、姿勢角目標値
発生部10の前段に図1に示すデッドビートパターン発
生部9を挿入することや、姿勢角目標値発生部10の後
段に図3に示す逆特性フィルタ部11を挿入すること
は、いずれも有効であり、人工衛星本体1の姿勢角に対
する構造振動の影響を取り除くうえで効果がある。
【0064】従って、上記実施の形態4によれば、定常
姿勢時の姿勢角と姿勢角速度を推定する定常姿勢時姿勢
推定部20および姿勢変更時の姿勢角と姿勢角速度を推
定する姿勢変更時姿勢推定部21のほかに、姿勢整定時
の姿勢角と姿勢角速度を推定する姿勢整定時姿勢推定部
22を備え、姿勢整定時姿勢推定部22において姿勢角
の初期化に上記姿勢変更時姿勢推定部21の姿勢角の最
終値を用い、かつ低速モードの角速度センサ16の出力
を積分して姿勢を推定するように構成することにより、
姿勢変更時から姿勢整定時への運用切り替えにおいて姿
勢角の推定値を連続に保ちつつ、かつ姿勢角変化を高精
度に推定することが可能になる。
【0065】実施の形態5.この発明の実施の形態5に
係る人工衛星の姿勢制御装置について図6を参照しなが
ら説明する。図6は、この発明の実施の形態5に係る人
工衛星の姿勢制御装置の姿勢推定演算部の構成を示すブ
ロック図である。図6において、図6に示す実施の形態
5と同一部分は同一符号を付して示しその説明は省略す
る。新たな符号として、23は指向制御機構を保有する
アンテナや観測センサ等の指向制御を行う指向制御機器
である。
【0066】次に、実施の形態5の動作について説明す
る。アンテナや観測センサ等の指向方向を電気的に制御
可能あるいは小型のミラー等軽量の能動部材の駆動で制
御可能でかつ制御の結果として実用的に人工衛星本体1
に反作用トルクを及ぼさない場合には、人工衛星本体1
の姿勢角の推定値が不連続であっても、指向制御で人工
衛星の構造振動を励起する恐れが無い。そこで、姿勢変
更時から姿勢整定時に切り替えたときに定常姿勢時姿勢
推定部20の演算を姿勢整定時姿勢推定部22の演算と
並行して実行し、その高精度な姿勢決定値を指向制御機
器23に出力する。指向制御機器23は、この高精度な
姿勢決定値に基づいて指向制御を行うことができる。
【0067】なお、この実施の形態5では、姿勢推定演
算部14Aと指向制御機器23についてのみ述べたが、
図4に示す実施の形態3に適用できるのは勿論であり、
また、姿勢角目標値発生部10の前段に図1に示すデッ
ドビートパターン発生部9を挿入することや、姿勢角目
標値発生部10の後段に図3に示す逆特性フィルタ部1
1を挿入することは、いずれも有効であり、人工衛星本
体1の姿勢角に対する構造振動の影響を取り除くうえで
効果がある。
【0068】従って、上記実施の形態5によれば、姿勢
整定時姿勢推定部22の出力に基づく姿勢制御フィード
バックによる姿勢整定時に、定常姿勢時姿勢推定部20
の出力に基づいてアンテナや観測センサ等の指向制御を
行う指向制御機器を備えたので、姿勢変更終了後速やか
に、人工衛星本体1の姿勢変化を高精度に制御し、かつ
アンテナや観測センサなどのミッション機器の指向方向
を高精度に制御することが可能になる効果がある。
【0069】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る人工衛星
の姿勢制御装置によれば、デッドビートパターン発生部
を設けて、姿勢角変更のために人工衛星に連続的に一定
の姿勢角加速度を与えた後、姿勢角変更を終了する時点
において、たとえば振動の半周期の期間だけ姿勢角加速
度の値を減少させ、ついで姿勢角加速度の値を零として
姿勢角変更を停止させるようにしたので、姿勢角変更に
ともなう姿勢角加速度で励起された人工衛星の主要な構
造振動を姿勢角変更の終了する時点で抑制することがで
き、姿勢角加速度の生じる時間を長くとることが必要な
場合にも、人工衛星のもつ構造振動の励起を抑え、かつ
構造振動の存在により人工衛星の剛体的な姿勢角に無視
できない誤差の生じるような場合にも対処し得るという
効果がある。
【0070】また、人工衛星の剛体的な姿勢角に対して
与えられた姿勢角変更の目標値を、人工衛星の構造振動
を含むダイナミクスとほぼ逆の特性を有する逆特性フィ
ルタ部に通して、人工衛星の最終的な姿勢角変更の目標
値としたので、人工衛星の構造振動の影響がほぼキャン
セルされ、構造振動の影響で人工衛星の剛体的な姿勢角
にバイアス的な誤差の発生するのを防ぐことができると
いう効果がある。
【0071】また、人工衛星の姿勢変更にともなう慣性
力を補償する姿勢制御フィードフォワード演算部と、人
工衛星の姿勢角をフィードバックして姿勢角の目標値と
の誤差を低減する姿勢制御フィードバック演算部とを備
え、姿勢制御フィードフォワード演算部のアクチュエー
タにスラスタを用い、姿勢制御フィードバック演算部の
アクチュエータにホイールを用いるようにしたので、高
速の姿勢変更に必要となる駆動トルクはおもに高トルク
出力が可能なスラスタによって発生することになり、か
つスラスタではフィードバック制御を行わないので姿勢
制御フィードバックに用いるホイールと干渉することも
なく、ホイールだけを用いるよりも高速の姿勢変更が可
能になり、姿勢変更後速やかに人工衛星を整定すること
ができるという効果がある。
【0072】また、定常姿勢時の姿勢角と姿勢角速度を
推定する定常姿勢時姿勢推定部および姿勢変更時の姿勢
角と姿勢角速度を推定する姿勢変更時姿勢推定部のほか
に、姿勢整定時の姿勢角と姿勢角速度を推定する姿勢整
定時姿勢推定部を備え、姿勢整定時姿勢推定部において
姿勢角の初期化に上記姿勢変更時姿勢推定部の姿勢角の
最終値を用い、かつ低速モードの角速度センサの出力を
積分して姿勢を推定するように構成したので、姿勢変更
時から姿勢整定時への運用切り替えにおいて姿勢角の推
定値を連続に保ちつつ、かつ姿勢角変化を高精度に推定
することが可能になるという効果がある。
【0073】さらに、姿勢整定時姿勢推定部の出力に基
づく姿勢制御フィードバックによる姿勢整定時に、定常
姿勢時姿勢推定部の出力に基づいてアンテナや観測セン
サ等の指向制御機構を保有する機器の指向制御を行うよ
うに構成したので、姿勢変更終了後速やかに、衛星本体
の姿勢変化を高精度に制御し、かつアンテナや観測セン
サなどのミッション機器の指向方向を高精度に制御する
ことが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る人工衛星の姿
勢制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る人工衛星の姿
勢制御装置の姿勢角目標値発生部の動作を示す説明図で
ある。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る人工衛星の姿
勢制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3に係る人工衛星の姿
勢制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態4に係る人工衛星の姿
勢制御装置の姿勢推定演算部の構成を示すブロック図で
ある。
【図6】 この発明の実施の形態5に係る人工衛星の姿
勢制御装置の姿勢推定演算部の構成を示すブロック図で
ある。
【図7】 従来のスラスタを用いる人工衛星の姿勢制御
装置の動作を示す説明図である。
【図8】 従来のホイールとスラスタを併用する人工衛
星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 従来の姿勢角センサと角速度センサを併用す
る人工衛星の姿勢推定演算部の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 人工衛星本体、3 ホイール、7 姿勢制御フィー
ドバック演算部、8 姿勢制御フィードフォワード演算
部、9 デッドビートパターン発生部、10 姿勢角目
標値発生部、11 逆特性フィルタ部、12 スラス
タ、14A 姿勢推定演算部、15 姿勢センサ、16
角速度センサ(低速モード)、17 角速度センサ
(高速モード)、18 バイアス推定部(低速モー
ド)、19 バイアス推定部(高速モード)、20 定
常姿勢時姿勢推定部、21 姿勢変更時姿勢推定部、2
2 姿勢整定時姿勢推定部、23 指向制御機器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工衛星の姿勢変更を高速に行う人工衛
    星の姿勢制御装置において、 人工衛星の姿勢変更にともなう主要な構造振動の固有振
    動数と減衰係数に基づいて主要な構造振動の励起を抑え
    るべく姿勢角加速度の値を姿勢変更終了直前で段階的に
    減少させるデッドビートパターンを発生するデッドビー
    トパターン発生部と、 上記デッドビートパターン発生部からの出力に基づいて
    姿勢角の目標値を発生する姿勢角目標値発生部と、 上記姿勢角目標値発生部から出力される姿勢角の目標値
    に基づいて人工衛星本体を姿勢制御する姿勢制御手段と
    を備えることを特徴とする人工衛星の姿勢制御装置。
  2. 【請求項2】 人工衛星の姿勢変更を高速に行う人工衛
    星の姿勢制御装置において、 人工衛星の姿勢角の目標値を発生する姿勢角目標値発生
    部と、 姿勢変更にともなう主要な構造振動の影響を抑えるべく
    人工衛星の慣性モーメントおよび主要な構造振動の固有
    振動数と減衰係数から人工衛星の力学的な特性とほぼ逆
    の特性を有し上記姿勢角目標値発生部からの姿勢角の目
    標値に変更を加える逆特性フィルタ部と、 上記逆特性フィルタ部を介して変更された姿勢角の目標
    値に基づいて人工衛星本体を姿勢制御する姿勢制御手段
    とを備えることを特徴とする人工衛星の姿勢制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の人工衛星の姿勢制御装
    置において、上記姿勢角目標値発生部の前段に、人工衛
    星の姿勢変更にともなう主要な構造振動の固有振動数と
    減衰係数に基づいて主要な構造振動の励起を抑えるべく
    姿勢角加速度の値を姿勢変更終了直前で段階的に減少さ
    せるデッドビートパターンを発生するデッドビートパタ
    ーン発生部を備え、上記姿勢角目標値発生部は、上記デ
    ッドビートパターン発生部から出力に基づいた姿勢角の
    目標値を発生することを特徴とする人工衛星の姿勢制御
    装置。
  4. 【請求項4】 人工衛星の姿勢変更を高速に行う人工衛
    星の姿勢制御装置において、 人工衛星本体を姿勢制御する姿勢制御手段として、 人工衛星の姿勢変更にともなう慣性力を補償すべく上記
    姿勢角目標値発生部からの出力に基づいてフィードフォ
    ワード制御トルクを求めスラスタ駆動信号に変換して出
    力する姿勢制御フィードフォワード演算部と、 上記人工衛星の姿勢制御を外力で行うアクチュエータと
    して用いられ、上記姿勢制御フィードフォワード演算部
    からのスラスタ駆動信号に基づいて人工衛星の姿勢制御
    を行うスラスタと、 上記人工衛星の姿勢角をフィードバックして上記姿勢角
    目標値発生部からの姿勢角の目標値との誤差を低減すべ
    く姿勢角のフィードバック出力と姿勢角の目標値とに基
    づいてフィードバック姿勢制御トルクを求めホイール駆
    動信号に変換して出力する姿勢制御フィードバック演算
    部と、 上記人工衛星の姿勢制御を内力で行うアクチュエータと
    して用いられ、上記姿勢制御フィードバック演算部から
    のホイール駆動信号に基づいて人工衛星の姿勢制御を行
    うホイールとを備えることを特徴とする人工衛星の姿勢
    制御装置。
  5. 【請求項5】 人工衛星の姿勢変更を高速に行う人工衛
    星の姿勢制御装置において、 人工衛星本体を姿勢制御する姿勢制御手段は、 人工衛星の姿勢角及び姿勢角速度を推定して上記姿勢制
    御フィードバック演算部にフィードバック出力を与える
    姿勢推定演算部を備え、 上記姿勢推定演算部は、 人工衛星の姿勢角を検出する姿勢センサと、 人工衛星の姿勢角速度の高低に応じて低速モードまたは
    高速モードで姿勢角速度を検出する姿勢角速度センサ
    と、 定常姿勢時の姿勢角と姿勢角速度を上記姿勢センサの出
    力と上記低速モードの角速度センサの出力から推定する
    定常姿勢時姿勢推定部と、 姿勢変更時の姿勢角と姿勢角速度を上記高速モードの角
    速度センサの出力から推定する姿勢変更時姿勢推定部
    と、 姿勢整定時の姿勢角と姿勢角速度を上記低速モードの角
    速度センサの出力から推定し、姿勢角の初期化には上記
    姿勢変更時姿勢推定部の姿勢角の最終値を用いる姿勢整
    定時姿勢推定部とを備えることを特徴とする人工衛星の
    姿勢制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の人工衛星の姿勢制御装
    置において、 上記姿勢整定時姿勢推定部の出力に基づく姿勢制御フィ
    ードバックによる姿勢整定時に、上記定常姿勢時姿勢推
    定部の出力に基づいてアンテナや観測センサの指向制御
    を行う指向制御機器をさらに備えることを特徴とする人
    工衛星の姿勢制御装置。
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