JPH11227698A - 空間航行体の姿勢軌道制御装置 - Google Patents

空間航行体の姿勢軌道制御装置

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JPH11227698A
JPH11227698A JP10037145A JP3714598A JPH11227698A JP H11227698 A JPH11227698 A JP H11227698A JP 10037145 A JP10037145 A JP 10037145A JP 3714598 A JP3714598 A JP 3714598A JP H11227698 A JPH11227698 A JP H11227698A
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JP
Japan
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attitude
control
thruster
spacecraft
signal
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JP10037145A
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English (en)
Inventor
Kenji Okada
賢二 岡田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌道制御時の姿勢誤差を定常のみならず過渡
時も小さく抑える。 【解決手段】 軌道制御の定常時の外乱を補償するため
の積分補償要素26、オン/オフスイッチ18に加え、
軌道制御時の外乱トルクの過渡変化を補償するための空
間航行体ダイナミクス補償フィルタ25を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空間航行体の姿
勢軌道制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず地球のまわりを飛行する空間航行体
を例にとり姿勢軌道制御装置の機能と動作について説明
する。図9は地球のまわりを飛行する空間航行体のコン
フィギュレーションを示す図であり、図1において1は
地球、2は地球のまわりを飛行する空間航行体本体、3
はこの空間航行体が飛行する軌道、4は柔軟構造特性を
有する太陽電池パドル、5は空間航行体の軌道を制御す
るための軌道制御スラスタ、6、7はそれぞれ空間航行
体の姿勢を制御するためのプラススラスタ、マイナスス
ラスタ、8、9、10はそれぞれ空間航行体のロール
軸、ピッチ軸、ヨー軸である。空間航行体はミッション
を達成するために例えばヨー軸を地球中心に指向させる
ような目標の姿勢に空間航行体本体の姿勢を保持すると
共に、空間航行体の軌道を目標の高度、軌道面に維持す
る必要がある。空間航行体の軌道の制御は図9の例では
軌道制御スラスタ5を使用して実施され、必要に応じて
姿勢マヌーバにより軌道制御の推力方向を目標の方向と
なるように制御する。この例ではロール軸、ピッチ軸ま
わりに制御トルクを発生するスラスタは省略しているが
ヨー軸まわりのスラスタであるプラススラスタ6、マイ
ナススラスタ7と基本的には同様な配置でロール軸及び
ピッチ軸まわりに制御トルクを発生するようになってい
る。
【0003】図10は空間航行体の質量中心とスラスタ
の相対関係を示す図であり、空間航行体をマイナスヨー
軸方向から見たものである。図中2、4〜10は図9と
同じものであり、11は太陽電池パドルを含む空間航行
体全体の質量中心、12は太陽電池パドルを除く空間航
行体本体のみの質量中心である。太陽電池パドルのよう
に柔軟構造特性を有する空間航行体では軌道制御等の並
進力が作用する時、空間航行体の姿勢応答特性が上記空
間航行体全体の質量中心と空間航行体本体のみの質量中
心が異なることによって大きく影響を受ける。
【0004】図11は上記空間航行体の姿勢軌道制御系
のブロック図を示すものであり、図中5、6、7は図
9、10で示したものと同じ軌道制御スラスタ、プラス
スラスタ及びマイナススラスタを表わしている。図11
において13は空間航行体の姿勢角を検出する姿勢角セ
ンサ、14は空間航行体の角速度を検出する角速度セン
サ、15は上記センサ信号を入力して空間航行体の姿勢
を決定するための姿勢決定フィルタ、16は姿勢決定フ
ィルタの出力信号をもとに空間航行体の姿勢を安定に制
御するための制御信号を計算する姿勢安定化制御則計算
部、17は定常外乱トルク補償コマンド発生部、18は
オン/オフスイッチ、19は姿勢安定化制御則計算部の
出力とオン/オフスイッチの出力を加え合わせるための
加算器、20はこの加算器の出力をもとに姿勢制御スラ
スタヘのオン/オフ信号を出力するためのスラスタオン
/オフ信号発生部、21は軌道制御スラスタヘの駆動信
号を発生するための軌道制御スラスタ駆動指令信号発生
部である。
【0005】従来の姿勢軌道制御系では軌道制御時の過
渡誤差を小さく抑えるために、定常外乱トルク補償コマ
ンド発生部17とオン/オフスイッチ18及び加算器1
9を設け、軌道制御スラスタ駆動指令信号発生部21か
らの信号により軌道制御開始と同時にオン/オフスイッ
チ18を閉じることでフィードフォワード信号を姿勢安
定化制御則計算部16の出力に加えていた。これにより
軌道制御開始時の外乱トルクのステップ状の変化に対し
ても小さな過渡誤差に抑える事が可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図9、10
に示したように柔軟構造物が空間航行体本体に対して非
対称に取り付けられている場合には柔軟構造物を含む空
間航行体全体の質量中心と柔軟構造物を除く空間航行体
本体のみの質量中心が大きくずれてしまうことがある。
このような場合、軌道制御スラスタによる姿勢制御系か
ら見た等価外乱トルクは一定でなく時間的に変動するこ
とになる。図10の例では軌道制御開始直後は軌道制御
スラスタにより空間航行体は空間航行体本体のみの質量
中心12のまわりに回転を始める。軌道制御の過渡応答
が収束し定常状態になると外乱トルクは空間航行体全体
の質量中心11のまわり作用する。この例では初期の等
価外乱トルクと定常の等価外乱トルクの極性が反転して
いる。
【0007】図12はこのようなコンフィギュレーショ
ンを有する空間航行体について従来の姿勢軌道制御系を
使用した場合の軌道制御時の典型的な応答を示したもの
である。図12において22は姿勢角の応答波形、23
は姿勢制御トルクの応答波形、24は軌道制御駆動信号
波形である。姿勢角の応答波形22からわかるように空
間航行体は軌道制御開始直後にプラス側の姿勢誤差を発
生した後マイナス側にシフトしその後徐々に姿勢誤差が
0となるように収束していっている。軌道制御開始直後
は太陽電池パドルが柔軟構造特性を有するため空間航行
体本体と一体となって運動できないで取り残され空間航
行体は空間航行体本体のみの質量中心12のまわり回転
をはじめる。この時の軌道制御スラスタによる等価外乱
トルクはプラスヨー軸まわりとなる。一方軌道制御開始
から時間がたち定常状態になると太陽電他パドルと空間
航行体本体は同じ加速度となり質量中心は空間航行体全
体の質量中心と一致し軌道制御スラスタによる外乱トル
クはマイナスヨー軸まわりとなる。このように軌道制御
スラスタによる等価外乱トルクが時間的に変化するため
図11に示すような従来の姿勢軌道制御系では過渡誤差
が大きくなるという問題点があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、空間航行体に非対称に取り付い
た柔軟構造物がある場合でも軌道制御時の過渡誤差を小
さく抑えることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明による空間航
行体の姿勢軌道制御装置は、軌道制御の定常時の外乱を
補償するための定常外乱トルク補償コマンド発生部、オ
ン/オフスイッチに加え、軌道制御時の外乱トルクの過
渡変化を補償するための空間航行体ダイナミクス補償フ
ィルタを設けたものである。
【0010】また、第2の発明による空間航行体の姿勢
軌道制御装置は、軌道制御の定常時の外乱を補償するた
めの積分補償要素、オン/オフスイッチに加え、軌道制
御時の外乱トルクの過渡変化を補償するための空間航行
体ダイナミクス補償フィルタを設けたものである。
【0011】また、第3の発明による空間航行体の姿勢
軌道制御装置は、軌道制御の定常時の外乱を補償するた
めの積分補償要素、オン/オフスイッチ、軌道制御時の
外乱トルクの過渡変化を補償するための空間航行体ダイ
ナミクス補償フィルタに加え、補償フィルタパラメータ
変更指令信号発生部、及びこの補償フィルタパラメータ
変更指令信号発生部へのパラメータ変更のタイミングを
指示するための軌道制御開始経過時間計測部を設けたも
のである。
【0012】また、第4の発明による空間航行体の姿勢
軌道制御装置は、軌道制御の定常時の外乱を補償するた
めの積分補償要素、オン/オフスイッチ、軌道制御時の
外乱トルクの過渡変化を補償するための空間航行体ダイ
ナミクス補償フィルタに加え、使用スラスタに対応する
パラメータを変更するための補償フィルタパラメータ変
更指令信号発生部と、スラスタオン/オフ信号発生部か
らの信号をもとに姿勢制御使用スラスタを判定するため
の姿勢制御使用スラスタ判定処理部を設けたものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1を説明するブロック図であり、図中5〜
7、13〜21は図11と同じものである。この発明で
はオン/オフスイッチ18の出力信号を直接、加算器1
9の入力としないで、空間航行体ダイナミクス補償フィ
ルタ25を新しく設け、オン/オフスイッチ18の出力
信号をこのフィルタを通して加算器19に入力するよう
にしたことが従来の姿勢軌道制御装置と異なるところで
ある。
【0014】以下、上記空間航行体ダイナミクス補償フ
ィルタ25の具体的な実施形態及びそのフィルタが過渡
応答誤差補償に有効であることの原理について説明す
る。まずはじめに図9、10で示されるような空間航行
体の軌道制御時の運動方程式について調べる。この例の
ように軌道制御スラスタ軸に対して、非対称に柔軟構造
物が空間航行体本体についている場合は、姿勢制御系の
応答を調べるのに回転運動だけでなく、並進運動も考慮
した運動方程式を求める必要がある。ここで、並進運動
としてロール軸方向、回転運動としてヨー軸方向に着目
して運動方程式を求めると数1のようになる。
【0015】
【数1】
【0016】なお、数1においてMは空間航行体の質
量、Iは空間航行体のヨー軸まわりの慣性モーメント、
δ0 は柔軟構造物の並進フレキシブルカップリング係
数、KFZは柔軟構造物の回転フレキシプルカップリン
グ係数、ω は柔軟構造物の空間航行体本体固定時の
FIXED−FREE固有振動数、ζ nはダンピング係
数、Vx はロール軸方向の並進速度、ωz は空間航行体
のヨー軸まわりの角速度、qは柔軟構造物の振動を表す
一般化変位、Fcxは姿勢制御スラスタによるロール軸方
向の並進力、Fdxは軌道制御スラスタによるロール軸方
向の並進力、Tczは姿勢制御スラスタによるヨー軸まわ
りのトルク、Tdzは軌道制御スラスタによるヨー軸まわ
りのトルクを表す。
【0017】姿勢制御スラスタが図10に示すようにロ
ール軸方向の並進力の成分を有していない場合はFcx
0となる。軌道制御スラスタのヨー軸まわりのトルクT
dzは空間航行体全体の質量中心に対する軌道制御スラス
タのアームをΔLとするとFdxとΔLの積で与えられ
る。上記運動方程式をラプラス変換しq及びVx を消去
して、ヨー角加速度αz とTcz、Fdxの関係を求めると
数2のようになる。
【0018】
【数2】
【0019】なおμc 、μd 、εは数3で与えられる定
数である。
【0020】
【数3】
【0021】ここで姿勢制御トルクTczをフィードバッ
ク制御用の成分TC FB とフィードフォワード制御用の成
分TC FF とに分け、フィードフォワード制御用トルクT
C FFを数4示す式で与えると
【0022】
【数4】
【0023】ヨー角加速度αZ は数5のようになる。
【0024】
【数5】
【0025】数5から分かるようにヨー角加速度αZ
軌道制御スラスタによる外乱の影響を直接に受けなくな
る。すなわちフィードフォワード制御用トルクTC FF
数4で示したように設定すれば軌道制御スラスタにより
姿勢誤差が発生しなくなる。
【0026】以上の説明から分かるように空間航行体ダ
イナミクス補償フィルタ25を数4で表されるような分
母、分子2次のフィルタとして実現すると、軌道制御ス
ラスタによる外乱トルクを定常時だけでなく軌道制御開
始の過渡時も含めて補償する事が可能となる。図2はこ
の発明の実施の形態1を使用した場合の軌道制御時の応
答波形を示したものである。図において22、23、2
4は図12と同様に空間航行体の姿勢角、姿勢制御トル
ク、軌道制御駆動信号波形を示している。図から分かる
ようにこの発明を使用すると軌道制御時の定常誤差だけ
でなく軌道制御開始直後の過渡誤差も小さく抑えられて
いる。これは軌道制御開始直後においても空間航行体ダ
イナミクス補償フィルタ25の働きにより、軌道制御ス
ラスタの外乱トルクをキャンセルするようにフィードフ
ォワードトルクを発生するためである。
【0027】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2を説明するブロック図であり、図中5〜7、13〜
16、18〜21及び25は実施の形態1のブロック図
(図1)と同じものである。この発明では定常外乱トル
ク補償コマンド発生部17のかわりに積分補償要素26
を設け、この積分補償要素の入力として姿勢安定化制御
則計算部16の出力信号を用いるようにしたことが実施
の形態1の姿勢軌道制御装置と異なるところである。こ
のように積分補償要素を用いることで、軌道制御スラス
タの推力レベルの低下等による定常外乱トルクの変化に
対しても軌道制御時の誤差を小さくすることが可能とな
る。なお積分補償要素の初期値としては一つ前に実施し
た軌道制御時の最終値を保持しておき次の軌道制御時に
使用するようにしている。
【0028】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3を説明するブロック図であり、図中5〜7、13〜
16、18〜21及び25〜26は実施の形態2のブロ
ック図(図3)と同じものである。この発明では空間航
行体ダイナミクス補債フィルタ25のパラメータを変更
する指令を発生する補償フィルタパラメータ変更指令信
号発生部27と、この補償フィルタパラメータ変更指令
信号発生部へのパラメータ変更のタイミングを指示する
ための軌道制御開始経過時間計測部28を追加したこと
が実施の形態2の姿勢軌道制御装置と異なるところであ
る。図2の応答波形をみると分かるよう実施の形態1及
び実施の形態2では軌道制御時の制御誤差は小さく抑え
ることはできているが、制御トルクの波形は振動的で減
衰があまり大きくない。この制御トルクの振動的な応答
の減衰は空間航行体ダイナミクス補償フィルタで設定し
たダンピング係数に依存するが、軌道制御時の過渡誤差
を小さく抑えるためにはこの係数をそれほど小さくする
ことは出来ない。一方この制御トルクの変動は、姿勢制
御スラスタの消費推薬量及びスラスタオン/オフ回数等
の点では好ましくなく制御トルクの変動は出来るだけ速
く減衰させる必要がある。
【0029】この発明の実施の形態3では上記問題を解
決するために軌道制御開始直後は空間航行体ダイナミク
ス補償フィルタのダンピング係数を小さくしておき、軌
道制御開始後一定期間が経過した時点でダンピング係数
を大きくするようにしたものである。図4の軌道制御開
始経過時間計測部28は軌道制御開始からの経過時間を
計測し、あらかじめ設定した時間になると補償フィルタ
パラメータ変更指令信号発生部27にパラメータ変更指
令を出力するようにしたものである。補償フィルタパラ
メータ変更指令信号発生部27はこのパラメータ変更指
令を受けて空間航行体ダイナミクス補償フィルタ25の
パラメータであるダンピング係数が大きくなるように変
更する。このパラメータの変更により、制御トルクの振
動的な応答はすみやかに減衰するようになる。
【0030】図5はこの発明の実施の形態3を使用した
場合の軌道制御時の応答波形を示したものである。図に
おいて22、23、24は図2と同様に空間航行体の姿
勢角、姿勢制御トルク、軌道制御駆動信号波形を示して
いる。図から分かるようにこの発明の実施の形態3を使
用すると軌道制御時の過渡誤差を小さく抑えるとともに
制御トルクが実施の形態1の場合に比べてすみやかに減
衰している。
【0031】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4を説明するブロック図であり、図中5〜7、13〜
16、18〜21及び25〜26は実施の形態2のブロ
ック図(図3)と同じものである。この発明では空間航
行体ダイナミクス補償フィルタ25のパラメータを変更
する指令を発生する補償フィルタパラメータ変更指令信
号発生部27と、この補償フィルタパラメータ変更指令
信号発生部に姿勢制御用の使用スラスタによりパラメー
タ変更を指示するための姿勢制御使用スラスタ判定処理
部29を追加したことが実施の形態2の姿勢軌道制御装
置と異なるところである。
【0032】この発明は図7に示すような空間航行体の
コンフィギュレーションに対して適用するものであり、
図9に比べ姿勢制御用のスラスタの取付位置が異なって
いる。図8は図10と同様に空間航行体の質量中心とス
ラスタの相対関係を示す図であり、空間航行体をマイナ
スヨー軸方向から見たものである。姿勢制御スラスタが
図7に示すように取付けられている時は姿勢制御スラス
タのトルクから見たヨー角加速度αZ の伝達特性がプラ
ススラスタとマイナススラスタで異なり数2における係
数μc が使用するスラスタにより変化することになる。
このためフィードフォワード制御用トルクTC FF を与え
る式数4の係数μc を使用スラスタにより変更する必要
がある。ここで係数μc は使用スラスタにより数6のよ
うに選ぶようにする。
【0033】
【数6】
【0034】なお、数6においてμc-p 、μc-m はそれ
ぞれプラススラスタ及びマイナススラスタに対応する係
数で、ΔLp 及びΔLm はプラススラスタ及びマイナス
スラスタの空間航行体全体の質量中心に対するトルクア
ーム長である。
【0035】上記のように使用スラスタにより係数μc
を変化させフィードフォワード制御用トルクTC FF を発
生させると実施の形態1〜3と同様に軌道制御スラスタ
による外乱トルクがフィードフォワード制御用トルクに
より打ち消されるようになる。図6において、姿勢制御
使用スラスタ判定処理部29はスラスタオン/オフ信号
発生部の出力をもとに使用しているスラスタを判定し、
補償フィルタパラメータ変更指令信号発生部27にどの
スラスタを使用しているかを出力する。補償フィルタパ
ラメータ変更指令信号発生部27ではこの信号をもとに
空間航行体ダイナミクス補償フィルタ25の係数μc
数6により変更するように動作する。このように空間航
行体ダイナミクス補償フィルタ25の係数μc を使用ス
ラスタにより変更することで、軌道制御スラスタによる
外乱トルクを打ち消し軌道制御時の姿勢誤差を小さく抑
えることができるようになる。
【0036】
【発明の効果】第1の発明によれば空間航行体ダイナミ
クス補償フィルタを設けることで軌道制御時の外乱トル
クを過渡時も含め打ち消すことにより定常時のみでなく
軌道制御開始、終了の過渡誤差も小さく抑えることがで
きるという効果がある。
【0037】また、第2の発明によれば空間航行体ダイ
ナミクス補償フィルタを設けることて軌道制御時の外乱
トルクを過渡時も含め打ち消すことにより定常時のみで
なく軌道制御開始、終了の過渡誤差も小さく抑えること
ができるという効果があるとともに積分補償要素を用い
ることで、軌道制御スラスタの推力レベルの低下等によ
る定常外乱トルクの変化に対しても軌道制御時の誤差を
小さくすることができるという効果がある。
【0038】また、第3の発明によれば第2の発明の効
果に加え、軌道制御開始経過時間計測部と補償フィルタ
パラメータ変更指令信号発生部を追加することにより制
御トルクの変動をすみやかに減衰し姿勢制御スラスタの
消費推薬量及びスラスタオン/オフ回数を少なくするこ
とができるという効果がある。
【0039】また、第4の発明によれば第2の発明に姿
勢制御使用スラスタ判定処理部と補償フィルタパラメー
タ変更指令信号発生部を追加することにより使用スラス
タによる制御トルク指令から角加速度への特性変化に対
応するようしたことで使用スラスタにより角加速度への
伝達特性が変わる場合でも軌道制御時の姿勢誤差を小さ
く抑えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による空間航行体の姿勢軌道制御装
置の実施の形態1を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を使用した場合の軌
道制御時の応答波形を示す図である。
【図3】 この発明による空間航行体の姿勢軌道制御装
置の実施の形態2を示すブロック図である。
【図4】 この発明による空間航行体の姿勢軌道制御装
置の実施の形態3を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3を使用した場合の軌
道制御時の応答波形を示す図である。
【図6】 この発用による空間航行体の姿勢軌道制御装
置の実施の形態4を示すブロック図である。
【図7】 柔軟構造付属物を有する空間航行体でプラス
スラスタとマイナススラスタの伝達特性が異なる特性を
有する空間航行体のコンフィギュレーションを示す図で
ある。
【図8】 プラススラスタとマイナススラスタの伝達特
性が異なる特性を有する空間航行体の姿勢軌道制御系で
空間航行体の質量中心とスラスタの相対関係を示す図で
ある。
【図9】 柔軟構造付属物を有する空間航行体でプラス
スラスタとマイナススラスタの伝達特性が同じ特性を有
する空間航行体のコンフィギュレーションを示す図であ
る。
【図10】 プラススラスタとマイナススラスタの伝達
特性が同じ特性を有する空間航行体の姿勢軌道制御系で
空間航行体の質量中心とスラスタの相対関係を示す図で
ある。
【図11】 従来の空間航行体の姿勢軌道制御装置を示
すブロック図である。
【図12】 従未の空間航行体の姿勢軌道制御装置を使
用した場合の軌道制御時の応答波形を示す図である。
【符号の説明】
1 地球、2 空間航行体、3 空間航行体の軌道、4
柔軟構造特性を有する太陽電池パドル、5 軌道制御
スラスタ、6 姿勢制御プラススラスタ、7姿勢制御マ
イナススラスタ、8 空間航行体ロール軸、9 空間航
行体ピッチ軸、10 空間航行体ヨー軸、11 太陽電
池パドルを含む空間航行体全体の質量中心、12 空間
航行体本体のみの質量中心、13 姿勢角センサ、14
角速度センサ 15 姿勢決定フィルタ、16 姿勢
安定化制御則計算部、17 定常外乱トルク補償コマン
ド発生部、18 オン/オフスイッチ、19 加算器、
20 スラスタオン/オフ信号発生部、21 軌道制御
スラスタ駆動指令信号発生部、22 姿勢角応答波形、
23 姿勢制御トルク応答波形、24 軌道制御駆動信
号波形、25 空間航行体ダイナミクス補償フィルタ、
26 積分補償要素、27 補償フィルタパラメータ変
更指令信号発生部、28 軌道制御開始経過時間計測
部、29 姿勢制御使用スラスタ判定処理部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間航行体の姿勢角を検出する姿勢角セ
    ンサと、空間航行体の角速度を検出する角速度センサ
    と、上記センサによるセンサ信号を入力して空間航行体
    の姿勢を決定するための姿勢決定フィルタと、この姿勢
    決定フィルタの出力信号をもとに空間航行体の姿勢を安
    定に制御するための制御信号を計算する姿勢安定化制御
    則計算部と、姿勢制御のアクチュエータとして使用され
    る姿勢制御スラスタと、この姿勢制御スラスタヘのオン
    オフ駆動信号を発生するためのスラスタオンオフ信号発
    生部と、空間航行体の軌道を制御するための軌道制御ス
    ラスタと、この軌道制御スラスタヘの駆動信号を発生す
    るための軌道制御スラスタ駆動指令信号発生部と、軌道
    制御の定常時の外乱を補償するための定常外乱トルク補
    償コマンド発生部と、オン/オフスイッチと、空間航行
    体ダイナミクス補償フィルタと、この空間航行体ダイナ
    ミクス補償フィルタの出力信号と姿勢安定化制御則計算
    部の出力信号を加算しスラスタオンオフ信号発生部へ出
    力するための加算器とを備え、上記定常外乱トルク補償
    コマンド発生部の出力信号をオン/オフスイッチにより
    軌道制御が実施される期間のみ空間航行体ダイナミクス
    補償フィルタに入力し、空間航行体ダイナミクス補償フ
    ィルタで軌道制御時の空間航行体の柔構造付属物による
    過渡外乱トルクを推定し、フィードフォワード外乱トル
    ク補償信号を発生することで軌道制御時の過渡誤差を小
    さくするようにしたことを特徴とする空間航行体の姿勢
    軌道制御装置。
  2. 【請求項2】 空間航行体の姿勢軌道制御装置におい
    て、積分補償要素を設け、この積分補償要素の入力とし
    て上記姿勢安定化制御則計算部の出力信号を用いるよう
    にしたことを特徴とする空間航行体の姿勢軌道制御装
    置。
  3. 【請求項3】 空間航行体の姿勢軌道制御装置におい
    て、空間航行体ダイナミクス補償フィルタのパラメータ
    を変更する指令を発生する補償フィルタパラメータ変更
    指令信号発生部と、この補償フィルタパラメータ変更指
    令信号発生部へのパラメータ変更のタイミングを指示す
    るための軌道制御開始経過時間計測部を設け、軌道制御
    開始から一定の時間が経過すると上記空間航行体ダイナ
    ミクス補償フィルタのパラメータを変更するようにした
    ことを特徴とする空間航行体の姿勢軌道制御装置。
  4. 【請求項4】 空間航行体の姿勢軌道制御装置におい
    て、空間航行体ダイナミクス補償フィルタのパラメータ
    を変更する指令を発生する補償フィルタパラメータ変更
    指令信号発生部と、姿勢制御使用スラスタ判定処理部を
    追加し、スラスタオンオフ信号発生部からの信号をもと
    に上記姿勢制御使用スラスタ判定処理部で使用スラスタ
    を判定し、この判定使用スラスタ信号に基づき空間航行
    体ダイナミクス補償フィルタの使用スラスタに対応する
    パラメータを変更することを特徴とする空間航行体の姿
    勢軌道制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6622969B2 (en) 2001-03-01 2003-09-23 Nec Corporation Maneuver device for artificial satellite
CN103818564A (zh) * 2014-03-04 2014-05-28 中国人民解放军国防科学技术大学 一种采用小推力的航天器轨道维持与对地定向姿态保持一体化控制方法
CN117104537A (zh) * 2023-10-25 2023-11-24 北京控制工程研究所 考虑回归轨道相位约束的一体化降轨调相方法和装置

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