上記目的を達成するために、本発明は、遊技に応じて使用する遊技音を決定する遊技音決定手段と、決定された遊技音を出力する遊技音出力装置と、遊技者が外部から操作可能に遊技機前面側に設けられ、遊技音の出力レベルを調節する音量調節部と、遊技音を音量調節部により調節された出力レベルで遊技音出力装置から出力させる出力制御部とを備えていることを特徴とする。
この構成によると、遊技音出力装置から出力される遊技音の出力レベル(音量)が調節できるようになっている。これにより、遊技音が聞き取り難い場合は出力レベルを上げることで、遊技者が充分に遊技音を聞き取ることができるようになる。その結果、例えば、遊技者に有利な情報を報知する報知音等を聞き逃したりするおそれを低減できる。また、遊技音が耳障りとなったり、出力レベルが大きすぎて耳が痛くなったりする場合は出力レベルを下げることで、これら問題を解消することができる場合がある。
この構成によると、特定の遊技音の出力レベルを調節することができるようになっている。遊技音出力装置から出力される遊技音には、キャラクタ等の演出に使用される演出音、遊技者に有利な情報を報知する報知音等がある。従来にみられる音量を調節可能な遊技機は、全遊技音の音量が大きくなったり、小さくなったりするが、一つの遊技音の出力レベルを調節できるようことで、遊技者は、夫々自分に合った態様で遊技が行えるようになる場合がある。具体的には、音量調節部により、遊技者に有利な情報を報知する報知音の出力レベルが調節可能であった場合、遊技に不慣れな遊技者や難聴の遊技者は、報知音を大きくすることで報知音を聞き逃してしまったりするおそれを低減できるようになる。また、キャラクタ等の演出に使用される演出音の出力レベルが調節可能であった場合、演出音が耳障りに感じたりする遊技者は、演出音の出力レベルを下げることで、他の遊技音、例えば、上記報知音等遊技者が聞き逃したくない遊技音の音量はそのままで、耳障りな演出音の音量だけを下げることができるようになる。
また、本発明の特定の遊技音は、遊技状態を報知する報知音であることを特徴とする。この構成によると、遊技状態、例えば、遊技者が利益を獲ることができる遊技状態であることを報知する報知音のみの音量を調節できるため、遊技者が報知音を聞き逃してしまうおそれを低減できる。その結果、報知音が遊技者に有利な状態を報知する場合、遊技者がそのチャンスをふいにしてしまうおそれを低減できる場合がある。
本発明の実施の形態を図1ないし図5に基づいて以下に説明する。
(遊技機の構成)
本実施形態にかかる遊技機は、所謂『パチスロ機』であり、複数の図柄の変動表示を入賞ライン上に停止して表示される図柄に基づいて特定の入賞態様が成立するように、遊技者の操作の検知により変動表示を停止可能に構成されている。尚、遊技機は、コインやメダル、遊技球等の他、遊技者に付与された、若しくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技するものであるが、以下の説明においては、遊技媒体及び遊技価値としてメダルを用いて説明する。
図1に示すように、遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L・4C・4Rが設けられる。表示窓4L・4C・4Rは、後述する回転リール3L・3C・3Rの複数の図柄をそれぞれ縦方向に3つずつ、合計9つの図柄を表示できるようになっている。また、表示窓4L・4C・4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8a、クロスアップライン8eが設けられている。トップライン8bは、各表示窓4L・4C・4Rの上段、センターライン8cは中段、ボトムライン8dは下段をそれぞれ横切って設けられている。また、クロスダウンライン8aは、表示窓4Lの上段、表示窓4Cの中断、表示窓4Rの下段を横切っており、クロスアップライン8eは、表示窓4Lの下段、表示窓4Cの中段、表示窓4Rの上段を横切って設けられている。
これらの入賞ラインは、後述のBETボタン11・12・13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a・9b・9cの点灯で表示される。以下の説明において、有効化された入賞ラインを有効ラインと言う場合がある。
ここで、入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述の『上チリの小役』)に対応する一の図柄(例えば、後述の「上チリ」)が何れかの有効ラインに対応する所定の位置(例えば、後述のBET数が「3」であれば左の表示窓4L内の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄が何れかの有効ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役の入賞が成立することとなる。なお、有効ライン上に停止可能な図柄は、遊技機の内部的な抽籤処理に当籤(以下、内部当籤と言う)することにより決定される。以下の説明において、内部当籤により決定した図柄組合せ(入賞役)役を内部当籤役という。
キャビネット2の内部には、3個の回転リール3L・3C・3Rが回転自在に横一列に設けられている。各回転リール3L・3C・3Rの外周面には、複数の図柄からなる図柄列が記されている。図柄列は、「00」〜「20」のコードナンバーが付された複数種類の図柄からなっている。具体的には、「赤7」、「青7」、「下チリ」、「ベル」、「スイカ」、「Replay」及び「上チリ」の図柄からなっている。上述のように、各リールの図柄は、表示窓4L・4C・4Rを通して観察可能にされている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。上記の図柄列中における「赤7」、「青7」は、特定の入賞態様を構成するものとして設定されている。ここで、特定の入賞態様とは、後述のBBやRBのボーナスが成立する入賞態様を意味する。
図1に示すように、表示窓4L・4C・4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられている。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下『BET数』という)に応じて点灯する。ここで、本実施の形態では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が「1」で1本の入賞ライン(具体的には、センターライン8c)が有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が「2」で3本の入賞ライン(具体的には、トップライン8b、センターライン8c、ボトムライン8d)が有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が「3」で5本の入賞ライン(具体的には、全入賞ライン8a〜8e)が有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
表示窓4L・4C・4Rの右側には、当り表示ランプ(いわゆるWINランプ)17、及び払出表示部18が設けられる。当り表示ランプ17は、基本的に、BB又はRBの入賞成立が実現可能となった後、BB又はRBの入賞が成立するまでの間、点灯する。ここで、BB及びRBを総称して、以下『ボーナス』という。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDを備えており、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。表示窓4L・4C・4Rの下方には、水平面の台座部10が配置されている。台座部10と表示窓4L・4C・4Rとの間には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、遊技状態に応じたキャラクタ等による演出内容等を表示する。
液晶表示装置5の右側には、メダル投入口22が設けられている。液晶表示装置5の左側には、BETボタン11・12・13が設けられている。1−BETボタン11は、クレジットされているメダルのうちの1枚をゲームへの賭け枚数とする。2−BETボタン12は、クレジットされているメダルのうちの2枚をゲームへの賭け枚数とする。最大BETボタン13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数(本実施例では、3枚)をゲームへの賭け枚数とする。このBETボタン11・12・13を操作することで、上述の入賞ライン8a〜8eが有効化されるようになっている。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット/払い出しを押し操作により切り替える貯留メダルC/Pボタン14(以下、C/Pボタン14と言う)が設けられている。このC/Pボタン14の切り替えにより「払い出し」が選択された場合には、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受部16に溜められる。一方、「クレジット」が選択された場合には、遊技機1が備えるメモリ(例えば、後述するRAM33等)にメダル数がクレジットとして記憶される。
C/Pボタン14の右側には、遊技者の操作により回転リール3L・3C・3Rを回転させるためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
キャビネット2の上部の左右には、遊技音を出力するスピーカ21L・21Rが設けられている。遊技音は、キャラクタ等による演出時に使用する演出音や、例えば、後述するボーナスに内部当籤した旨を報知する報知する報知音等である。各スピーカ21L・21Rは、図3に示すように、姿勢変更機構91L・91Rにそれぞれ取り付けられている。スピーカ21L・21Rと姿勢変更機構91L・91Rとは、音響再生装置92L・92Rの一部を構成している。姿勢変更機構91L・91Rは、スピーカ21L・21Rの姿勢を上下方向及び左右方向に変更可能にすることによって、スピーカ21L・21Rが出力する演出音の出射方向をそれぞれ独立して変更可能にしている。
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L・21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L・21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。また、スピーカ21L・21Rや配当表パネル23の上方にはLEDランプ29が設けられており、遊技状態に応じた演出に伴い、点滅等するようになっている。
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L・3C・3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L・7C・7Rが設けられている。停止ボタン7L・7C・7Rの右側には、スピーカ21L・21Rからの出力レベル(即ち、音量)を調整するダイヤル式のボリューム目盛95が設けられている。ボリューム目盛95には、「1」〜「5」数値が記されており、5段階に分けて音量を調節できるようになっている。このボリューム目盛95は、スピーカ21L・21Rからの特定の遊技音の音量を調節可能となっている。本実施の形態では、この特定の遊技音を、後述するボーナスに内部当籤した旨を報知する報知する報知音とする。即ち、遊技者は、ボリューム目盛95を操作することにより、報知音の音量を所望の大きさに調節することができる。その結果、報知音を聞き逃し、ボーナスに内部当籤したことに気が付かないおそれを低減できるようになる。なお、他の遊技音、例えば、キャラクタ等による演出時に使用する演出音は、所定の音量で出力される。
ボリューム目盛95の右側には、さらに、左右選択ボタン93と姿勢指示ボタン94とが設けられている。左右選択ボタン93は、上述の音響再生装置92L・92Rを遊技者に選択可能にしており、選択された音響再生装置92L・92Rの姿勢変更機構91L・91Rの作動を許可するようになっている。また、姿勢指示ボタン94は、上方向、下方向、左方向及び右方向をそれぞれ指示する4つの方向ボタンからなっている。そして、姿勢指示ボタン94は、左右選択ボタン93で選択された音響再生装置92L・92Rの姿勢変更機構91L・91Rに対して上下方向及び左右方向に姿勢を変更させる指示を行うことによって、スピーカ21L・21Rの姿勢を遊技者の望む出射方向となるように変更可能にしている。
(遊技機1の電気的構成:主制御回路)
上記のように構成された遊技機1は、図2に示すように、主基板に設けられた主制御回路71と、副基板に設けられた副制御回路72とで動作が制御されている。主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、主基板側記憶手段であるROM32及びRAM33とを有している。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生する。サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。そして、CPU31は、これらの乱数発生器36及びサンプリング回路37でサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽籤テーブルに基づいて、内部当籤役を決定するようになっている。
尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ち、CPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
上記のマイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(BETランプ9a・9b・9c、WINランプ17)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す上述のホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L・3C・3Rを回転駆動するステッピングモータ49L・49C・49Rとがある。
さらに、ステッピングモータ49L・49C・49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、主制御回路71は、制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段に接続されている。主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11S、2−BETスイッチ12S、最大BETスイッチ13S、C/Pスイッチ14S、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらもI/Oポート38を介してCPU31に接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L・7C・7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L・3C・3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
また、主制御回路71のRAM33には、種々の情報が一時的に格納される。例えば、実行中の遊技状態や、投入されたメダルの枚数等が格納される。一方、主制御回路71のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽籤テーブルや停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群等の各種のデータテーブルと、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。尚、ROM32に格納された各種のデータテーブルの詳細については後述する。また、ROM32には、後述の各処理ルーチンを実行するプログラム等が格納されている。
(遊技機1の電気的構成:副制御回路)
上記の主制御回路71は、副制御回路72にコマンドや情報等を一方向に出力可能に接続されている。副制御回路72は、図3に示すように、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御、スピーカ21L・21Rからの音の出力制御及びLEDランプ29の出力制御等の演出を行うようになっている。
副制御回路72は、主制御回路71を構成する主基板とは別の副基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下『サブマイクロコンピュータ』という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81を備えていると共に、LEDランプ29を駆動するLED駆動回路77を備えている。
上記のサブマイクロコンピュータ73は、サブCPU74と、副基板側記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを有している。プログラムROM75は、サブCPU74で実行する処理ルーチン等の制御プログラムを格納している。即ち、プログラムROM75は、コマンド処理ルーチン等を制御プログラムとして格納している。コマンド処理ルーチンは、主制御回路71から送信された制御指令(コマンド)に従って遊技の演出を実施させるようになっている。また、ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
また、画像制御回路81は、画像制御IC82、画像制御ワークRAM83、画像ROM86、及びビデオRAM87で構成される。画像制御IC82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御ワークRAM83は、画像制御プログラムを画像制御IC82で実行するときの一時記憶手段(バッファ)として構成される。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC82で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。尚、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
また、副制御回路72は、遊技に使用される遊技音となる信号を出力する音源IC78と、音源IC78に接続され、音源IC78から出力された信号を増幅するパワーアンプ79と、サウンドデータが格納されたサウンドROM80とを有している。音源IC78は、サウンドROM80からサウンドデータを読み出す機能等を有しており、サブマイクロコンピュータ73からのコマンド・信号に従い、パワーアンプ79を介して、パワーアンプ79に接続される音響再生装置92L・92Rのスピーカ21L・21Rから演出音を出力させる。より具体的には、サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から現在の遊技状態や内部当籤役等の情報(信号)を受信し、それらに対応する遊技音(上記効果音や報知音等)を決定する。そして、その遊技音に対応するサウンドデータをサウンドROM80から読み出し、所定の出力レベル又はボリューム目盛95で設定された出力レベル値でスピーカ21L・21Rから出力する。
さらに、副制御回路72は、姿勢変更駆動回路97L・97Rと入出力部98とを備えている。姿勢変更駆動回路97L・97Rは、上述の姿勢変更機構91L・91Rにそれぞれ接続され、サブマイクロコンピュータ73からの指令により姿勢変更機構91L・91Rを駆動することによって、スピーカ21L・21Rの姿勢を上下左右の任意の方向に変更させるようになっている。また、入出力部98は、上述の左右選択ボタン93、姿勢指示ボタン94及びボリューム目盛95に接続されており、これらの操作状態をサブマイクロコンピュータ73に入力可能にしている。
(遊技状態)
以上のように構成された遊技機1は、『一般遊技状態』、『RB遊技状態』及び『BB一般遊技状態』からなる3種類の遊技状態を出現させる。これら「3種類」の各遊技状態は、基本的に、内部当籤する可能性のある役の種類、再遊技に内部当籤する確率及び入賞成立を実現することが可能なボーナスの種別、内部当籤と入賞成立との関係により区別される。
『一般遊技状態』は、基本的に、所謂「出球率」(遊技に賭けられた単位有価価値に対して遊技者に付与される有価価値)の期待値が「1」よりも小さい遊技状態であり、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も不利な遊技状態である。
『BB一般遊技状態』は、『一般遊技状態』において、BBに内部当籤し、BBに入賞した場合に発生する。BBの入賞は、『一般遊技状態』において「赤7−赤7−赤7」又は「青7−青7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。『BB一般遊技状態』は、30回の小役ゲーム又は3回のRB(レギュラーボーナス)を消化すると終了する。なお、『BB一般遊技状態』は、所定枚数のメダルの払い出しが完了すれば終了するようにしてもよい。
『RB遊技状態』は、『一般遊技状態』よりも出玉率の期待値が高く、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も有利な遊技状態である。『RB遊技状態』は、『一般遊技状態』又は『BB一般遊技状態』においてRB(レギュラーボーナス)に入賞した場合に発生する。RBの入賞は、一般遊技状態又はBB一般遊技状態において「赤7−赤7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。なお、『BB一般遊技状態』においてRBの入賞が成立することを、一般に『JACIN』と称し、その後のゲームを『JACゲーム』と称す。なお、各遊技状態間の移行は、ボーナス図柄の組合せが入賞ライン上に表示されたとき等により移行する。
(図柄組合せと払い出し枚数)
次に、遊技状態と入賞成立を示す図柄組合せとメダルの払い出し枚数との関係について説明する。一般遊技状態においては、『BB』と、『RB』と『再遊技(リプレイ)』と『スイカの小役』と『ベルの小役』と『上チリの小役』と『下チリの小役』とに入賞する可能性がある。『BB』は、「赤7−赤7−赤7」、又は、「青7−青7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。『RB』は、「赤7−赤7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。これらのメダルの払い出し枚数は「0枚」である。また、『再遊技(リプレイ)』は、「Replay−Replay−Replay」が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次回のゲームを行うことができる。また、スイカ、ベル、上チリ、下チリの小役の場合、それぞれ6枚、10枚、6枚、6枚のメダルが払い出される。
BB一般遊技状態では、『RB』と『スイカの小役』と『ベルの小役』と『上チリの小役』と『下チリの小役』とに入賞する可能性がある。また、RB遊技状態においては、『再遊技』、『スイカ』、『ベル』、『上チリ・下チリ』の小役に入賞する可能性がある。スイカ、ベル、上下チリの小役の場合、それぞれ6枚、10枚、6枚のメダルが払い出される。
(主制御回路71の動作)
上記の構成において、図4に示すメインルーチンのフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(A1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(A2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次回のゲームに必要なパラメータの書き込み、次回のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、CPU31は、投入メダルセンサ22SやBETスイッチ11S・12S・13Sからの入力があるまで待機状態となる(A3)。この後、メダル投入信号を副制御回路72に送信すると共に、スタートレバー6の操作によりスタートスイッチ6Sがオンされたか否かを判定する(A4)。
スタートスイッチ6Sがオンされてない場合には(A4:NO)、A4を繰り返すことにより入力待ちの状態となり、スタートスイッチ6Sがオンされた場合には(A4:YES)、遊技開始信号を副制御回路72に送信すると共に、抽籤用の乱数を抽出する(A5)。そして、遊技状態監視処理を実行することによって、今回のゲームにおける遊技状態を確認する(A6)。即ち、今回のゲームの遊技状態をBB一般遊技状態、RB遊技状態及び一般遊技状態の何れかにセットする。
そして、確率抽籤処理を行い(A7)、内部当籤役を決定する。続いて、停止テーブル群選択処理が実行される(A8)。具体的には、内部当籤役の種類を用いて特定の停止テーブル群を選択する。かかる停止テーブル群は、後のA10において、リール3L・3C・3Rを停止させる際に使用される。ここで、内部当籤役や、遊技状態、停止テーブル群、内部当籤役に対応する図柄に係る情報を含む遊技情報信号を副制御回路72へ送信する。続いて、リール回転処理が行われる(A9)。具体的には、リール3L・3C・3Rを回転させ、所定速度(例えば、定速回転)に達した際に、リール停止許可信号を副制御回路72に送信する。リール停止許可信号には、所定速度に達した後、リール位置検出回路47が内部当籤役に対応する図柄が有効ライン(具体的には、センターライン8c)に位置したときに検出する検出信号が含まれる。
次に、リール回転停止処理が実行される(A10)。即ち、何れかの停止ボタン7L・7C・7Rが操作されたタイミングや自動停止タイマの値が「0」になったタイミングで滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理を行う。具体的には、A9において決定(選択)された停止テーブル、停止操作位置及び停止制御位置に基づいて滑りコマ数を決定する。『滑りコマ数』は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動する図柄の数である(リールが停止するまでの間における図柄の移動量(移動距離)を示す)。なお、本実施の形態では『滑りコマ数』は「0」とする。即ち、停止ボタン7L・7C・7Rが操作されると同時にリールが停止する。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる。尚、停止ボタン7L・7C・7Rが操作され、対応するリールが停止する毎にリール停止信号(左、中、右)を副制御回路72に送信する。また、全てのリールが停止したときに、全リール停止信号を副制御回路72に送信する。
次に、CPU31は入賞判定を行う(A11)。入賞判定とは、透過液晶パネル54を介して視認可能なリールの9つの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別する。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。そして、入賞信号を副制御回路72に送信する。この後、獲得したメダルのクレジット又は払出しを行う(A12)。具体的には、入賞成立によりメダルを獲得する場合は、払出枚数表示部18にメダルの獲得枚数を表示する。そして、遊技者がC/Pボタン14を切り替えることにより、獲得したメダルを遊技機1内にクレジットするか、メダル払出口15からメダルを払い出すかを選択することができる。尚、クレジットしたメダルは、次ゲームでBETボタン11・12・13を押すことによりメダルを賭けることができる。尚、入賞役がBB又はRBであると判定された場合には、BB又はRB遊技状態の発生を行う。
次に、現在の遊技状態が『BB一般遊技状態』又は『RB遊技状態』であるか否かを判定する(A13)。遊技状態が『BB一般遊技状態』又は『RB遊技状態』でない場合には(A13:NO)、A2に戻る。遊技状態が『BB一般遊技状態』又は『RB遊技状態』である場合には(A13:YES)、ボーナス(BB,RB)の『遊技数チェック処理』を行う(A14)。この『遊技数チェック処理』では、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックすると共に、BB一般遊技状態及びRB遊技状態間における遊技状態の移行(セット)を行う。
次に、ボーナスの終了時であるか否かを判定する(A15)。具体的には、BBの入賞が成立した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。また、「赤7−赤7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことによりRBの入賞が成立した後では、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判別する。この結果、ボーナスの終了時でないと判定した場合には(A15:NO)、A2に戻る。一方、ボーナスの終了時であると判定した場合には(A15:YES)、ボーナス終了信号を副制御回路72に出力し(A16)、A2に戻る。
(副制御回路の動作)
次に、上記の副制御回路72の制御動作について説明する。
上記のようにして、遊技が実施されている場合等において、副制御回路72においては、図示しないリセットルーチンを実行することにより液晶表示装置5に対して演出画像を画面表示する。例えば、遊技の中断中であれば、デモ画面が演出画像として液晶表示装置5に表示され、遊技中であれば、遊技状態に応じた演出画像が液晶表示装置5に表示される。
上記のようにして遊技音を聞きながら遊技を行っている場合等において、遊技者の身長差等により演出音を聞き取り難い場合が発生することがある。従って、この場合には、スピーカ21L・21Rの演出音を聞き取り易くするため、図1の左右選択ボタン93及び姿勢指示ボタン94が操作されることによって、スピーカ21L・21Rの方向が調整され、ボリューム目盛95が操作されることによって、報知音の音量が調整される。
具体的には、先ず、左右選択ボタン93によるスピーカ21L・21Rの選択状態が遊技者に確認され、左右何れのスピーカ21L・21Rによる演出音を調整可能になっているのかが確認される。そして、選択が合っていれば、続いて姿勢指示ボタン94が操作される一方、選択が合っていなければ、左右選択ボタン93による左右の選択が切り替えられた後、姿勢指示ボタン94が操作される。
この際、図3の副制御回路72においては、図5に示すように、音響制御処理ルーチンを上述の液晶表示装置5に演出画像を表示するリセットルーチンとは別に独立して実行している。この処理ルーチンにおいては、先ず、姿勢指示ボタン94が操作されたか否かが判定され(B1)、上述のように姿勢指示ボタン94が操作された場合には(B1:YES)、姿勢指示ボタン94の各方向ボタンの何れが操作(押圧)されたかを検出することによって、姿勢を変化させる指示方向が取得される(B2)。
この後、左右選択ボタン93による選択状態が取得され(B3)、選択状態が“右”のスピーカ21Rを選択しているか否かが判定される(B4)。“右”のスピーカ21Rが選択されていれば(B4:YES)、図3の姿勢変更機構91Rが作動されることにより右側のスピーカ21Rの姿勢が指示方向に変化され(B5)、B1に戻る。一方、“右”のスピーカ21Rが選択されていなければ(B4:NO)、“左”のスピーカ21Lの選択であると判断され、図3の姿勢変更機構91Lが作動されることにより左側のスピーカ21Lの姿勢が指示方向に変化される(B6)。そして、このような動作が繰り返して実行されることによって、姿勢指示ボタン94が操作(押圧)されている間、左右選択ボタン93で選択されたスピーカ21L・21Rの姿勢が変更されることによって、遊技者が演出音を最も聞き取り易い状態となるように遊技音の出力方向が調整される。
また、B1において、姿勢指示ボタン94が操作されなければ(B1:NO)、次に、ボリューム目盛95が操作されたか否かが判定され(B7)、ボリューム目盛95が操作されれば(B7:YES)、ボリューム目盛95の値、「1」〜「5」を取得し(B8)、B1に戻る。この取得された値は、ワークRAM96等に格納され、報知音をスピーカ21L・21Rから出力する際に用いられる。具体的には、報知音の出力レベルが取得した値となるように音源IC78を制御する。なお、ボリューム目盛95の「3」の値が所定の出力レベル、即ち、他の遊技音と同じ出力レベルに設定されている。一方、B7において、ボリューム目盛95が操作されなければ(B7:NO)、B1に戻る。
(本実施形態の概要)
以上、説明したように、本実施の形態は、遊技に応じて使用する遊技音(キャラクタ等による演出時に使用する演出音、ボーナスに内部当籤した旨を報知する報知する報知音等)を決定する遊技音決定手段(マイクロコンピュータ30等)と、決定された遊技音を出力する遊技音出力装置(スピーカ21L・21R等)と、遊技者が外部から操作可能に遊技機前面側に設けられ、遊技音の出力レベル(音量)を調節する音量調節部(ボリューム目盛95)と、遊技音を音量調節部により調節された出力レベルで遊技音出力装置から出力させる出力制御部(サブマイクロコンピュータ73、音源IC78、パワーアンプ79等)とを備えた構成にされている。
この構成によると、遊技音出力装置から出力される遊技音の出力レベル(音量)が調節できるようになっている。これにより、遊技音が聞き取り難い場合は音量を上げることで、遊技者が充分に遊技音を聞き取ることができるようになる。その結果、例えば、遊技者に有利な情報を報知する報知音等を聞き逃したりするおそれを低減できる。また、遊技音が耳障りとなったり、音量が大きすぎて耳が痛くなったりする場合は音量を下げることで、これら問題を解消することができる場合がある。
また、本実施の形態の音量調節部は、遊技音出力装置から出力される特定の遊技音(ボーナスに内部当籤した旨を報知する報知する報知音等)の出力レベルを調節する構成にされている。
この構成によると、特定の遊技音の出力レベルを調節することができるようになっている。遊技音出力装置から出力される遊技音には、キャラクタ等の演出に使用される演出音、遊技者に有利な情報を報知する報知音等がある。従来にみられる音量を調節可能な遊技機は、全遊技音の音量が大きくなったり、小さくなったりするが、一つの遊技音の出力レベルを調節できるようことで、遊技者は、夫々自分に合った態様で遊技が行えるようになる場合がある。具体的には、音量調節部により、遊技者に有利な情報を報知する報知音の出力レベルが調節可能であった場合、遊技に不慣れな遊技者や難聴の遊技者は、報知音を大きくすることで報知音を聞き逃してしまったりするおそれを低減できるようになる。また、キャラクタ等の演出に使用される演出音の出力レベルが調節可能であった場合、演出音が耳障りに感じたりする遊技者は、演出音の出力レベルを下げることで、他の遊技音、例えば、上記報知音等遊技者が聞き逃したくない遊技音の音量はそのままで、耳障りな演出音の音量だけを下げることができるようになる。
また、本実施の形態において、特定の遊技音は、遊技状態(ボーナス等)を報知する報知音である構成にされている。この構成によると、遊技状態、例えば、遊技者が利益を獲ることができる遊技状態であることを報知する報知音のみの音量を調節できるため、遊技者が報知音を聞き逃してしまうおそれを低減できる。その結果、報知音が遊技者に有利な状態を報知する場合、遊技者がそのチャンスをふいにしてしまうおそれを低減できる場合がある。
(本実施の形態の変形例)
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、本実施の形態では、ボリューム目盛95により遊技音の音量を調節するようになっているが、他の方法で音量が調節できるように構成してもよい。例えば、液晶表示装置5に音量を調節するメニュー画面を表示して、その画面に従って停止ボタン7L・7C・7Rやスタートレバー6で音量を調節するように構成してもよい。また、液晶表示装置5をタッチパネル方式の表示装置とし、画面を直接押圧操作して音量を調節するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、ボーナスに内部当籤した旨を報知する報知する報知音の音量が調節できるようになっているが、キャラクタ等による演出時に使用する演出音が調節できるようにしてもよい。この場合、効果音が耳障りに感じる遊技者は、演出音の音量を下げることで、上記報知音等遊技者が聞き逃したくない遊技音の音量はそのままで、耳障りな演出音の音量だけを下げることができるようになる。また、スピーカ21L・21Rから出力される遊技音全体の音量が調節できるように構成してもよい。
また、スピーカ21L・21Rを、超音波により遊技音を出力する構成としてもよい。この場合、スピーカ21L・21Rの向きを遊技者が着座している位置に超音波が出射されるように調整することで、隣接する遊技機から出力された遊技音を騒音として聞くことなく遊技を行うことができる。
さらに、ボーナスに内部当籤した旨を報知する報知する報知音のみが出力されるスピーカを別に設けて、そのスピーカからの出力レベルが調節できるようにしてもよい。この場合、例えば、上記効果音と報知音とはそれぞれ物理的に別のスピーカから出力されるようになるため、遊技者はより明確に効果音と報知音とを聞き分けることが容易となる場合がある。
また、遊技音を出力する装置としてスピーカ21L・21Rとしているが、例えば、振動素子が取り付けられたディスプレイを設けて、ディスプレイ全体を振動させて遊技音を出力する構成の遊技機としてもよい。
さらに、本実施形態の遊技機は、以下の構成を上述の実施形態における構成に加えて、或いは重複して備えていてもよい。
即ち、遊技機は、所定の遊技結果が表示された場合に遊技者に遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、遊技開始指令信号に基づいて所定の役を内部当籤役として決定する内部当籤役決定手段と、内部当籤役に基づいて変動表示手段に入賞態様を表示させる停止制御手段と、演出表示手段に遊技に関連した演出態様を表示させる演出表示制御手段と、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示される可能性があることを予告表示手段に予告態様を表示させる予告表示制御手段と、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示されることを告知表示手段に告知態様を表示させる予告表示制御手段と、遊技結果表示手段の表示制御を行う表示制御手段と、遊技結果表示手段又は変動表示手段の一部又は全部の可変表示を停止させる停止指令信号を出力する遊技者による操作が可能な位置に設けられた表示停止指令手段と、所定の単位遊技で内部当籤役決定手段が内部当籤役として決定した特定の役を次回の単位遊技にも内部当籤役として持ち越す内部当籤役持越手段と、内部当籤役決定手段が内部当籤役として決定した特定の役を蓄積して記憶する特定役蓄積手段と、特定役蓄積手段が蓄積して記憶している特定の役を内部当籤役とする蓄積特定役当籤手段とを少なくとも1つ以上備えていてもよい。
ここで、上記の『遊技結果表示手段』は、まとめると変動表示手段、演出表示手段、告知表示手段等を含んで構成されている。それらが、別体の表示装置であってもよいし、単一の表示装置に設けられた所定の表示部(スプライト、深度の異なる3Dオブジェクト)でもよい。また、重なって表示されてもよい。さらには、1又は複数の音、1又は複数の光、1又は複数の色、1又は複数の画像、1又は複数の臭い等、1又は複数の感触(振動、圧力)のうちの何れかの、複数又は全部により遊技者に報知を行うようになっていてもよい。
『遊技価値付与手段』は、遊技価値(コイン)を付与(払出)するプログラム等、有利状態発生手段を含み、賞媒体の払出、磁気カードへの記録、ゲームの得点加算も含む。
『表示制御手段』は、まとめると停止制御手段、演出表示制御手段、告知表示制御手段等を含んで構成されている。単一の基板に設けられていても、別体の複数の基板に設けられてもよいし、停止制御手段は内部当籤役決定手段と同一の基板に設けられてもよい。(別体でもよい。)さらには、演出表示制御手段及び告知表示制御手段は、内部当籤役決定手段と別体の基板に設けられてもよい。(別体でもよい。)
『変動表示手段』は、静止画像・動画像等を表示するものであり、リールやディスクによる移動表示、複数種類の図柄を可変表示または停止表示する1又は複数の図柄表示部から構成されている。例えばパチスロ機やビデオスロットの図柄、パチンコの特図、音図、判定図柄等を表示する。また、遊技結果として、特定の入賞態様を表示すれば何でもよい。
『表示停止指令手段』は、演出表示手段、変動表示手段、告知表示手段等のうちの1つ、複数、全ての可変表示を停止させる信号を出力してもよいし、1つ又は複数の表示部に対応して1つ設けられていてもよい(表示部は、図柄表示部等)。或いは、1つの表示部に対応して複数設けられていてもよい(表示部は、図柄表示部等)。
『有利状態発生手段』は、複数の遊技単位の間、継続して遊技者に有利な状態が続くものであれば何でもよい。例えば発生判定、継続判定、途中終了判定、発生、継続、終了等を行うプログラム等である。また、『内部当籤役決定手段』は、内部当籤役抽籤手段、内部当籤役持越手段、特定役蓄積手段、蓄積特定役当籤手段等から構成されている。
尚、本実施の形態において、『遊技機』は、パチンコ、パチスロ機、ビデオスロット等を含む。『遊技結果』は、入賞態様、外れ態様、演出態様、告知態様等を含む。『特定の入賞態様』は、特定の図柄の表示(『3』、『7』等)や特定の図柄の組合せの表示(『777』『776』等)、複数の図柄うちに特定の図柄が含まれている(上チリ、デカチリ等)等を含む。
『外れ態様』は、変動表示手段に表示される入賞態様以外の態様、演出態様、告知態様等を含む。『所定の遊技結果』は、入賞態様等を含む。『演出態様』は、客待ち中、遊技中、遊技間、入賞(前、中、後)、有利状態(前、中、後)等を盛り上げる態様、または、それらの遊技情報(遊技案内)の報知態様、その他の態様等を含み、『大当り』、『ボーナス』、『外れ』、有利状態の継続数等の文字も含む。
『予告態様』は、所定の内部当籤役または特定の内部当籤役が決定されている可能性があることを遊技者に対して予告する態様や外れを予告する態様、また、その演出態様を含む。『外れ?』、『ベル?』、『大当り当籤?』、『ボーナス当籤?』、『遊技手順ナビゲート機能当籤?』等の文字も含む。『告知態様』は、所定の内部当籤役または特定の内部当籤役が決定されていることを遊技者に対して告知する態様や、所定の内部当籤役または特定の内部当籤役が決定されていないことを遊技者に対して告知する態様、また、その演出態様を含む。『大当り確定』、『ボーナス確定』、『外れ確定』、『ベル確定』、『遊技手順ナビゲート機能当籤?』等の文字も含む。
『態様』は、1又は複数の図柄(動/静止)画像、1又は複数のキャラクタ(動/静止)画像、1又は複数の背景(動/静止)画像、1又は複数の吹出し(動/静止)画像、1又は複数の文字、1図形、1又は複数の可動物の所定の動作等、1又は複数のランプの点灯、点滅等、1又は複数のスピーカの音等を含む。『遊技情報』は、遊技コンセプト(背景)、遊技のルール、操作説明、リーチ目、チャンス目、役・リプレイの説明、有利状態(BB、RB等)の説明、有利状態(BB,RB等)、確率、所定時点(ボーナス、BB、RB、所定操作等)からの経過ゲーム数等を含む。
『遊技開始指令手段』は、スタートレバー、スピンボタン等のスイッチ、遊技媒体投入、図柄始動口(ゲート)等を含む。『表示停止指令手段』は、ボタン、レバー、プログラム(計時手段)等を含む。『図柄表示手段』は、CRT,LCD、プラズマディスプレイ、7セグメント表示器、ドットマトリックス、ランプ、LED、蛍光灯、EL、電子ペーパ、フレキシブルLED、フレキシブル液晶、液晶プロジェクタ、リール、ディスク、可動物等を含む。それらが複数設けられたもの、それらが組み合せられたもの等を含む。
『内部当籤役』は、複数の役から内部当籤役決定手段により内部当籤役として決定された1または複数の役を含む。『入賞役』は、内部当籤役に対応する入賞態様が表示された役を含む。『遊技価値』は、賞媒体(コイン、メダル、遊技球)の払出し、遊技結果記憶媒体(磁気カード等への所定の書き込み、リプレイ、得点の加算、有利状態の発生等を含む。『遊技媒体(賞媒体)』は、コイン、メダル、遊技球、貨幣、紙幣、磁気カード等を含む。
また、パチスロ等における役は、次のうちの1または複数を適用してもよい。外れ、所定枚数の賞媒体を払出す小役、内部当籤役決定手段が小役を内部当籤役と決定する確率を1単位遊技(1ゲーム)の間だけ高確率とするシングルボーナス、内部当籤役決定手段が小役を内部当籤役と決定する確率を複数単位遊技の間だけ高確率とするレギュラーボーナス、内部当籤役決定手段がレギュラーボーナスを内部当籤役に決定する確率を複数単位遊技の間だけ高確率とするビッグボーナス、内部当籤役決定手段が決定した内部当籤役に関する情報を遊技者による表示停止指令手段の操作より以前に報知する内部当籤役ナビゲート機能。停止パターン選択手段が選択した停止パターンに関する情報を遊技者による表示停止指令手段の操作より以前に報知する押順ナビゲート機能。遊技者にとって有利となる遊技手順を報知する遊技手順ナビゲート機能。
例えば、上述の内部当籤役ナビゲート機能は、左リール、中リール、右リールに対応する左、中、右リール停止ボタンを停止操作する以前に報知されるリール停止パターン(例えば、最初に左リールを停止し、次に中リールを停止、最後に右リールを停止するパターン、同様に左リール停止→右リール停止→中リール停止のパターン、中リール停止→右リール停止→左リール停止のパターン、中リール停止→左リール停止→右リール停止のパターン、右リール停止→左リール停止→中リール停止のパターン、右リール停止→中リール停止→左リール停止のパターンの6種類等)にしたがって、左、中、右リール停止ボタンを停止操作することで変動表示手段に所定の入賞態様が得られるリール停止ナビゲート機能等を含む。リール停止ナビゲート機能は全てのリール(リール以外で図柄を可変表示する画像表示手段も含まれる)の停止順序をナビゲートしなくても、所定回目(例えば、最初、2番目、3番目等)に停止させるリールを遊技者に報知するようなナビゲート機能も含む。また、所定回目に停止させるリールに所定の図柄が表示されている状態でリールを停止させた場合に変動表示手段に所定の入賞態様が得られるものも含む。遊技者による表示停止指令手段からの停止指令信号の出力から最小移動(又は略最小変動)で図柄を停止させる機能や、遊技媒体の投入無しで1単位遊技の遊技を開始できるリプレイも含む。
また、1回の単位遊技は、例えば次のようなもののうち何れかを適用してもよい。遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号の出力から遊技結果の表示まで。スタートレバーの操作から変動表示手段(所定の表示手段)に遊技結果が表示されるまで。スタートレバーの操作から所定の表示手段に特定の表示(例えば、特定の文字情報、特定のキャラクタ、特定の画像)が表示されるまで。ベットボタンが遊技者により操作されたこと、または遊技メダルが遊技者により投入されたこと、等により遊技開始指令信号を出力するように構成し、ベットボタンの操作または遊技メダルの投入から変動表示手段に遊技結果が表示されるまで。ベットボタンが遊技者により操作されたこと、または遊技メダルが遊技者により投入されたこと、等により遊技開始指令信号を出力するように構成し、ベットボタンの操作または遊技メダルの投入から所定の表示手段に特定の表示が表示されるまで。遊技開始指令信号を出力する図柄始動手段が遊技媒体(例えば遊技球)の入賞または通過を検出してから変動表示手段(所定の表示手段)に遊技結果が表示されるまで。遊技開始指令信号を出力する図柄始動手段が遊技媒体の入賞または通過を検出してから所定の表示手段に特定の表示(例えば、特定の文字情報、特定のキャラクタ、特定の画像)が表示されるまで。また、複数単位遊技は、連続的または間欠的な複数回の単位遊技を適用してもよい。