JP2007319065A - 農作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 左右の後輪を駆動する左右各々の後輪伝動ケースを設けた場合、左右一方のみの後輪伝動ケース内から対地作業装置又は粉粒体施用装置へ伝動する構成とすると、この左右一方のみの後輪伝動ケース内の伝動負荷が大きくなり、ひいては左右の後輪の駆動力が相違して機体の直進性が悪くなるおそれがある。
【解決手段】 左右一対の前輪及び後輪を備える走行車輌の後側に対地作業装置と粉粒体施用装置(8)とを設け、左右の後輪を駆動する左右各々の後輪伝動ケース(34)を設けた農作業機において、左右一方の後輪伝動ケース(34)内から前記対地作業装置へ伝動する対地作業用伝動機構(36,37)と、他方の後輪伝動ケース(34)内から前記粉粒体施用装置(8)へ伝動する粉粒体施用用伝動機構(40,41,42,43,48)とを設けた。
【選択図】 図4

Description

本発明は、作業機を装着するトラクタや乗用型田植機等、左右一対の前輪及び後輪を備える走行車輌の後側に対地作業装置と粉粒体施用装置とを設けた農作業機に関する。
従来、乗用型田植機において、左右一対の前輪及び後輪を備える走行車輌の後側で且つ苗植付部の前側に対地作業装置を設け、左右の後輪を駆動する後輪伝動ケースを設け、該後輪伝動ケース内への伝動軸から分岐して前記対地作業装置へ伝動する対地作業用伝動機構を設けたものが知られている(特許文献1参照。)。
また、左右一対の前輪及び後輪を備える走行車輌の後側に粉粒体施用装置となる施肥装置を設け、左右の後輪を駆動する後輪伝動ケースを設け、該後輪伝動ケース内から前記粉粒体施用装置へ伝動する粉粒体施用用伝動機構を設けたものが知られている(特許文献2参照。)。
また、左右一対の前輪及び後輪を備える走行車輌の後側に粉粒体施用装置となる施肥装置を設け、左右の後輪(4)を駆動する左右各々の後輪伝動ケース(34)を設けたものが知られている(特許文献3参照。)。
実開平4−41211号公報 特開2006−87366号公報(〔0052〕、〔図11〕) 特開2006−87436号公報
上記特許文献1及び2のものは、左右の後輪を駆動する共通の後輪伝動ケースを設け、左右の後輪への共通の伝動経路から分岐して対地作業装置又は粉粒体施用装置へ伝動する構成であり、後輪の駆動力が左右でアンバランスにならないようになっている。
ところが、上記特許文献3のもののように、左右の後輪を駆動する左右各々の後輪伝動ケースを設けた場合、左右一方のみの後輪伝動ケース内から対地作業装置又は粉粒体施用装置へ伝動する構成とすると、この左右一方のみの後輪伝動ケース内の伝動負荷が大きくなり、ひいては左右の後輪の駆動力が相違して機体の直進性が悪くなるおそれがある。
また、後輪伝動ケースを回動支点軸回りに上下に回動可能に構成し、後輪を上下動可能な構成としたとき、後輪伝動ケース内からの動力を分岐して伝動機構により対地作業装置又は粉粒体施用装置へ伝動する構成とすると、後輪伝動ケースが移動するため伝動機構の位置も変化し、伝動機構の位置によっては伝動機構により円滑に且つ安定して伝動できなくなるおそれがある。
この発明は、上記課題を解決するべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の発明は、左右一対の前輪(3)及び後輪(4)を備える走行車輌の後側に対地作業装置(38)と粉粒体施用装置(8)とを設け、左右の後輪(4)を駆動する左右各々の後輪伝動ケース(34)を設けた農作業機において、左右一方の後輪伝動ケース(34)内から前記対地作業装置(38)へ伝動する対地作業用伝動機構(36,37)と、他方の後輪伝動ケース(34)内から前記粉粒体施用装置(8)へ伝動する粉粒体施用用伝動機構(40,41,42,43,48)とを設けた農作業機とした。
従って、請求項1に記載の農作業機は、左右の後輪伝動ケース34からの動力で左右の後輪4を駆動し、左右一方の後輪伝動ケース34内から対地作業用伝動機構36,37を介して伝動して対地作業装置38を駆動し、他方の後輪伝動ケース34内から粉粒体施用用伝動機構40,41,42,43,48を介して伝動して粉粒体施用装置8を駆動し、左右一対の前輪3及び後輪4により機体を走行させながら対地作業及び粉粒体施用作業を行う。よって、対地作業装置38及び粉粒体施用装置8への伝動を左右の後輪伝動ケース34で振り分けた構成としたので、左右の後輪伝動ケース34内の伝動負荷の均一化が図れると共に、対地作業用伝動機構36,37と粉粒体施用用伝動機構40,41,42,43,48とを交錯させずに簡潔に構成できる。
また、請求項2に記載の発明は、左右各々の後輪伝動ケース(34)を該ケース(34)に備える後輪車軸(56)より前側の回動支点軸(54)回りに上下に回動可能に構成し、後輪車軸(56)より回動支点軸(54)に近い後輪伝動ケース(34)内の伝動軸(35,39)から動力が分岐されて対地作業装置(38)及び粉粒体施用装置(8)へ伝動される構成とした請求項1に記載の農作業機とした。
従って、請求項2に記載の農作業機は、請求項1に記載の農作業機の作用に加えて、後輪伝動ケース34を回動支点軸54回りに上下に回動させることにより、後輪4を上下動させることができる。また、後輪車軸56より回動支点軸54に近い後輪伝動ケース34内の伝動軸35,39から動力が分岐されて対地作業装置38及び粉粒体施用装置8へ伝動される構成としたので、後輪伝動ケース34の回動による対地作業用伝動機構36,37及び粉粒体施用用伝動機構40,41,42,43,48の移動量又は位置変化を小さくできる。
請求項1に記載の発明によると、左右の後輪伝動ケース34内の伝動負荷の均一化が図れるため、左右の後輪4の駆動力の均一化が図れて機体の走行性能及び直進性能が向上する。また、対地作業用伝動機構36,37と粉粒体施用用伝動機構40,41,42,43,48とを交錯させずに簡潔に構成できる。
また、請求項2に記載の発明によると、請求項1に記載の発明の効果に加えて、後輪伝動ケース34を上下に回動させて後輪4を上下動させることができ、機体の前後傾斜姿勢を変化させることができる。また、後輪伝動ケース34の回動による対地作業用伝動機構36,37及び粉粒体施用用伝動機構40,41,42,43,48の移動量又は位置変化を小さくでき、これらの伝動機構36,37,40,41,42,43,48による伝動の円滑化及び安定化が図れ、ひいては対地作業装置38による対地作業及び粉粒体施用装置8による粉粒体施用作業の適正化が図れる。
この発明の実施の一形態の農作業機となる苗移植機を以下に説明する。
図1及び図2は、走行車輌を備える乗用型の4条植田植機(苗移植機)1を示すものであり、車体2の前後には走行車輪としての左右一対の前輪3及び後輪4が架設されている。車体上前部には操作ボックス5及びステアリングハンドル6等を有する操縦装置が設置され、また、車体2の後方には昇降可能な苗植付部7が装備されている。また、車体2の後部には粉粒体施用装置となる施肥装置8が設けられ、肥料タンク9に貯留する肥料を各条の繰出部10で所定量づつ繰り出し、その繰り出した肥料をブロア11からの圧力風により各条の移送ホース12で苗植付部7に設けた吐出口13から吐出して施肥する構成となっている。また、車体2の後側で苗植付部7の前側には苗植付部7からリンク61により上下位置変更可能に支持される対地作業装置となる整地ロータ38が設けられ、該整地ロータ38の駆動により植付前の圃場を整地する構成となっている。尚、ロータ高さ調節レバー62の操作により、前記リンク61を回動させて苗植付部7に対する整地ロータ38の高さを変更設定できる構成となっている。操縦装置の後側に運転席(座席)14が設置され、運転席14の下側に田植機の各部に動力を伝達するエンジン15が搭載されている。
エンジン15の上部には後方へ向けて排気するマフラー63が設けられ、該マフラー63の後方にはブロア11の吸気口11aを前側向きに配置している。従って、マフラー63からの熱風をブロア11が吸引でき、施肥装置8において肥料の乾燥を促すことができる。尚、エンジン15を上側から覆うエンジンカバー64は、エンジン15の前方及び左右側方を閉塞し後方を開放した構成となっており、上方の座席14を支持している。座席14は前部の回動軸14a回りに前側へ回動できる構成となっており、該座席14を前側へ回動させた状態でエンジンカバー64の上面部に設けた燃料供給用孔64aが露出し、該燃料供給用孔64aを介してエンジンカバー64内に設けた燃料供給口65へ燃料を供給できる構成となっている。前記燃料供給用孔64aは燃料供給口65に対して偏位して大きく構成され、該燃料供給用孔64aを介してエンジンカバー64内のリコイルノブ66を引っ張ってエンジン15を始動させる構成となっている。従って、前記の孔64aは、燃料供給用とエンジン始動用(リコイルノブ操作用)とを兼用しており、従来のようにエンジンカバーあるいは車体カバーの露出した部分にエンジン始動用(リコイルノブ操作用)の孔を設けなくてよく、外観がすっきりとして良くなる。尚、エンジン15の始動のためにセルモータも備えており、リコイルノブ66はセルモータが故障したとき等の非常用として使用できる構成となっている。
尚、エンジンカバー64は該カバー64の前下端に設けた支点軸64b回りに前側へ回動する構成となっており、このエンジンカバー64の回動によりエンジン15を露出させて外方より該エンジン15のメンテナンスを行うことができる。前記支点軸64bは車体2のステップフロア面67より下位にあるので、回動によるエンジンカバー64の移動量を大きくすることができ、開放スペースを大きくできる。従来は、支点軸がステップフロア面より上位にあったので、エンジンカバーの回動による開放スペースを十分に得られないという問題がある。
前記ステアリングハンドル6は、この回動操作によりステアリングポスト内のステアリング軸からステアリングケース内を経て減速回転される出力軸、ピットマンア−ム及び操向ロッド等を介して左右の前輪3を操向させ操舵するようになっている。
苗植付部7は、車体2の後部に昇降リンク機構17を介して昇降可能に装着され、昇降用油圧シリンダ18の伸縮作動により昇降する構成であり、本例では、油圧シリンダ18の引き側で苗植付部7を上昇させる構成としている。なお、19は植付昇降レバーを示す。
また、この苗植付部7には、左右に往復動する苗載タンク20、1株分の苗を切取って土中に植込む植込杆21を有する植付装置22、苗植付面を滑走しながら整地するフロ−ト(サイドフロ−ト)23、センタフロ−ト24等を備えている。尚、昇降リンク機構17の苗植付部7側で上側の支点68は、昇降リンク機構17に設けた前後方向の長孔69により前後に移動自在に設けられ、揺動用スプリング70により前側に付勢されている。従って、この上側の支点68を移動自在にする長孔69の融通機構により、苗植付部7は、圃場面に追従して昇降リンク機構17の下側の支点71回りに前後に揺動し、車体2の前後傾斜に拘らず圃場面に対して所望の前後傾斜姿勢を維持する構成となっている。
エンジン15の回転動力は、2連のエンジン出力プーリ25のうち左右方向内側のプーリ25aから前側に延びるベルト26を介して油圧式無段変速装置(HST)27の入力プ−リ28、入力軸29に伝えられ、この入力軸29からこれと同一軸芯上に設けられた伝動軸を介して油圧ポンプ71を駆動するようになっており、更に、油圧式無段変速装置27の出力軸からミッションケ−ス30のミッション入力軸に伝えられるようになっている。また、2連のエンジン出力プーリ25のうち左右方向外側のプーリ25bから後側に延びるベルト72を介して発電機73の入力プーリ74に伝動され、前記発電機73を駆動する。この油圧式無段変速装置(HST)27並びに発電機73の入力プ−リ28、74及びエンジン出力プーリ25は機体側面視で前後方向に一直線上に配置され、これらのプーリ25,28、74に巻回されるベルト26、72の側方(左右方向外側)に安全用のベルトカバー75を設け、該ベルトカバー75を機体側面視において直線状で簡単な構造としている。また、エンジン出力プーリ25及び発電機73はエンジンカバー64内に位置しないので、その分エンジンカバー64を小さくコンパクトに構成できる。尚、ベルトカバー75は、ベルト72が左右方向外側へ配置される分、後部が左右方向外側に位置するように屈曲した構成となっている。従来は、発電機がエンジンカバー内に配置され、発電機へ伝動するためのベルトがエンジン出力プーリから上側に延設されていたので、発電機を配置する分エンジンカバーを大きくしなければならず、またベルトカバーを機体側面視でL字型に構成しなければならずベルトカバーの構造が複雑なものとなっていた。
操作ボックスすなわちフロントカバー5の上部近傍には、該油圧式無段変速装置27を駆動する変速レバ−31が配置され、この変速レバ−31の前後方向の操作で油圧式無段変速装置27を駆動し機体の前進及び後進制御を司るように構成されている。運転席14の前方右側には、前輪3及び後輪4を制動するためのブレーキペダル32を設けている。また、このブレーキペダル32を踏み込み操作状態(制動状態)で保持できるペダル保持装置を設けている。
ミッションケース30内からの動力により、苗植付部7が作動すると共に、該ミッションケース30の左右両側に設けた前輪3が駆動する。また、ミッションケース30内からの動力が左右各々の後輪伝動軸33を介して左右の後輪伝動ケース34内へ伝動され、後輪4が駆動する。
ミッションケース30の後面には後側へ延びるメインフレーム76を固着しており、該メインフレーム76の後端に左右方向に延びる後部フレーム49を固着している。この後部フレーム49には上方へ延びる左右2本の上下フレーム77を固着しており、該上下フレーム77に昇降リンク機構17が回動自在に支持されると共に、該上下フレーム77の上部で肥料タンク9及び繰出部10等の施肥装置8の要部が支持されている。また、メインフレーム76と上下フレーム77を繋いで前下がりに傾斜する補強フレーム78が設けられ、該補強フレーム78の下端部をメインフレーム76より下側にまで突出させ、この補強フレーム78の下端部に昇降用油圧シリンダ18を支持する基部支点軸79を設けている。これにより、基部支点軸79を取り付けるための格別な部品が不要となり、コストダウンが図れると共に、昇降用油圧シリンダ18を低位に配置することができて機体の低重心化が図れる。
左側の後輪伝動ケース34の左右方向内側(右側)には、該ケース34から出力される左右方向のロータ用出力軸35を設けている。このロータ用出力軸35から該軸35回りに上下回動自在のロータ駆動用ケース36及びロータ伝動軸37を介して車体2の後側で且つ苗植付部7の前側に設けた整地ロータ38へ伝動し、該整地ロータ38を駆動する構成となっている。従って、前記ロータ駆動用ケース36及びロータ伝動軸37等が、後輪伝動ケース34内から整地装置38へ伝動する対地作業用伝動機構となる。尚、整地ロータ38は左右中央の中央ロータ38aと左右両側の側部ロータ38bとで3分割された構成となっており、前記中央ロータ38aは前記側部ロータ38bより前側に位置しており、ロータ伝動軸37からの動力は先ず中央ロータ38aの左右中央位置に入力されて該中央ロータ38aへ伝動され、中央ロータ38aから左右のロータ伝動ケース80を介して左右の側部ロータ38bへ伝動される構成となっている。
一方、右側の後輪伝動ケース34の左右方向内側(左側)には、該ケース34から出力される左右方向の施肥用出力軸39を設けている。この施肥用出力軸39から該軸39と一体回転する駆動クランクアーム40、駆動ロッド41及び従動アーム42を介して施肥駆動軸43へ該軸43が往復回動するよう伝動され、この施肥駆動軸43から各2条毎の入力アーム44、ロッド45、出力アーム46及び一方向クラッチ47等で構成される施肥伝動機構48を介して該施肥伝動機構48の左右に設けた各々の繰出部10へ伝動し、該繰出部10内の繰出ロータを一方向へ所定角度づつ回転させる構成となっている。従って、前記駆動クランクアーム40、駆動ロッド41、従動アーム42、施肥駆動軸43及び施肥伝動機構48等により、後輪伝動ケース34内から前記施肥装置8へ伝動する粉粒体施用用伝動機構を構成している。
このように、左右の後輪伝動ケース34から整地ロータ38及び施肥装置8の繰出部10へ伝動するにあたり、一方の後輪伝動ケース34から整地ロータ38へ伝動し、他方の後輪伝動ケース34から繰出部10へ伝動する構成として、それぞれの伝動出力を左右で振り分けた構成としたので、左右の後輪伝動ケース34内の伝動負荷の均一化が図れ、ひいては左右の後輪4の駆動力の均一化が図れて機体の走行性能及び直進性能が向上する。また、整地ロータ38及び施肥装置8の繰出部10への伝動機構を交錯させずに簡潔に構成できる。
尚、左右の後輪伝動ケース34は、共用化されており、後輪車軸56が左右外側へ向くよう左右対称に設けている。従って、左側の後輪伝動ケース34に設けたロータ用出力軸35と右側の後輪伝動ケース34に設けた施肥用出力軸39とは、後輪伝動ケース34においては同一の軸であり、後輪伝動ケース34の入力軸34bから後輪車軸56への伝動におけるカウンタ伝動軸を兼ねている。このカウンタ伝動軸35、39は、後輪車軸56より前側で且つ後述する回動支点軸54を挿入するための孔より後側に配置されている。従って、このカウンタ伝動軸35,39が、後輪車軸56より回動支点軸54に近い後輪伝動ケース34内の伝動軸となる。
車体1の後部に設けた左右方向に延びる後部フレーム49の左右両端部には、プレートで構成される左右方向内側の第一支持部材50と左右方向外側の第二支持部材51とを各々設けている。前記第一支持部材50及び第二支持部材51は後部フレーム49から下側に延設され、第一支持部材50は後部フレーム49に溶接して固定され、第二支持部材51は後部フレーム49の端部に設けたブラケット52に前後上下計4本の取付ボルト53により着脱可能に装着されている。第一支持部材50の下端部には左右方向外側に延びる回動支点軸54を溶接して固定し、第二支持部材51の下端部には前記回動支点軸54の端部を挿入する孔51aを設けている。従って、回動支点軸54は、第一支持部材50と第二支持部材51とで両持ち支持されている。これにより、回動支点軸54の支持が安定し、該軸54のガタを抑えることができ、後述する後輪4の上下動を適正に且つ安定して行える。左右方向で第一支持部材50と第二支持部材51との間には、後部フレーム49から後方に延びる背面視U字型の第三支持部材55を設けている。前記取付ボルト53により第二支持部材51を後部フレーム49に対して着脱可能に構成しているので、第二支持部材51を取り外して第一支持部材50で片持ち支持される回動支点軸54に沿って機体の左右方向外側から後輪伝動ケース34の着脱を容易に行える。
後輪伝動ケース34は、回動支点軸54を挿入するための孔及び後輪車軸56を挟む位置で分割する上下の分割ケース34aからなる構成であり、上下の分割ケース34aが共用化されている。尚、前記孔より後輪車軸56は後側に位置している。上側の分割ケース34aの左右内側には規制用ピン57を設け、該規制用ピン57が挿入される長孔58aを備える規制用アーム58が、前記第三支持部材55の側面に設けた支持軸59回りに回動自在に設けられている。従って、前記規制用ピン57の移動が前記長孔58a内で規制され、後輪伝動ケース34の上下回動域が規制される。従って、前記規制用ピン57及び規制用アーム58は、後輪伝動ケース34の上下方向の回動域を規制する規制部材となる。また、第三支持部材55の下面には弾性部材となるクッションゴム60を設けており、このクッションゴム60が後輪伝動ケース34に接触することにより、後輪4からの振動を吸収する構成となっている。
よって、後輪伝動ケース34は回動支点軸54回りに上下回動可能に構成され、後進時及び前進時でも後輪4の駆動負荷が小さい通常の走行時には、機体の自重で規制用アーム58の長孔58aの上端に規制用ピン57が当たる位置まで後輪伝動ケース34が上動して後輪4が最上状態となる。このとき、後輪伝動ケース34はクッションゴム60に当接し、機体の振動が抑えられる。一方、前進時で後輪4に所定以上の駆動負荷が生じたときには、その駆動反力により機体の自重に抗して後輪伝動ケース34が下側へ回動して後輪4が下動する。この後輪4の下動は、規制用アーム58の長孔58aの下端に規制用ピン57が当たることにより、最下位置が規制される。
尚、回動支点軸54は、後輪4の外径内に設定している。従って、回動支点軸54と後輪車軸56との間隔を小さく設定しているので、後輪4の駆動反力で後輪伝動ケース34を下側へ回動させることができるのである。
ところで、後輪伝動軸33は、ミッションケース30に近い前部と後輪伝動ケース34に近い後部とに自由な方向へ屈曲自在な継ぎ手(ユニバーサルジョイント)33aを備え、後輪伝動ケース34の上下回動による該後輪伝動ケース34の入力軸34bの移動に順応する構成となっている。そして、後輪伝動ケース34の回動で大きく屈曲変化する後側の継ぎ手33aにおいて、後輪車軸56が最上位置となるべく後輪伝動ケース34が上側に回動したとき前記継ぎ手33aが上側に凹となるよう屈曲し、後輪車軸56が最下位置となるべく後輪伝動ケース34が下側に回動したとき前記継ぎ手33aが下側に凹となるよう屈曲し、後輪伝動ケース34の上下回動において後輪伝動軸33の屈曲方向を互いに逆側にして上下に振り分けた構成としている。従って、後輪伝動ケース34の上下回動全域において、継ぎ手33aの屈曲角度を許容範囲内で極力小さく設定できるため、後輪伝動軸33による伝動ロスを低減できて後輪伝動ケース34ヘの伝動を良好にできる。また、後輪車軸56が最下となるときの後輪伝動軸33の継ぎ手33aの屈曲角度より後輪車軸56が最上となるときの後輪伝動軸33の継ぎ手33aの屈曲角度が小さくなる構成としたので、後進時や前進時でも後輪4の駆動負荷が小さい通常走行時には、機体の自重により後輪伝動ケース34が上側へ回動して後輪車軸56が最上位置となるため、継ぎ手33aの屈曲角度が小さく、該後輪伝動軸33による伝動ロスを低減できて後輪伝動ケース34ヘの伝動を良好にできる。
この田植機1により、直進植付時において、通常の走行負荷のときは後輪4が最上状態となり、耕盤が深くて過大な走行負荷がかかるようなときは、前輪3より車輪分担荷重の大きい後輪4が圃場に深く沈み込むことと後輪4の駆動反力との要因により、機体が前上がり姿勢になりやすいが、後輪4が下動状態となることで機体の前上がり姿勢が修正され、植付部7の沈下により苗植付姿勢が乱れたりするようなことを防止できる。一方、畦際での機体旋回時には、走行負荷が増大するので、自動的に後輪4が下動状態となることで機体が前下がり姿勢になり、機体旋回のために旋回内側の後輪4の駆動を断つことにより旋回外側しか駆動しない後輪4に対して左右両方を駆動させる前輪3の車輪分担荷重を増すことができ、ひいては前輪3の走行推進力を向上させることができ、旋回走行を円滑に行うことができる。また、前進での畦越え時や前進でのトラックへの積込時は、走行負荷が大きくなるため、後輪4が下動状態となって機体の前上がり姿勢が修正され、作業の安全性が図れる。また、畦越え時やトラックへの積込時でも機体が後上がり姿勢となる後進時は、後輪4が上動状態に維持され、後輪4が下動することにより機体が更に後上がり姿勢になることはなく、安全である。
また、後輪伝動ケース34のカウンタ伝動軸となるロータ用出力軸35及び施肥用出力軸39が後輪車軸56より回動支点軸54に近い位置にあるので、後輪伝動ケース34の回動による対地作業用伝動機構及び粉粒体施用用伝動機構の移動量又は位置変化を小さくでき、これらの伝動機構による伝動の円滑化及び安定化が図れ、ひいては整地ロータ38による整地作業及び施肥装置8による施肥作業の適正化が図れる。
尚、前述のクッションゴム60に代えて圧縮スプリングを設け、後輪伝動ケース34の上下回動全域において前記圧縮スプリングを作用させる構成とすることができる。そして、後進時及び前進時でも後輪4の駆動負荷が小さい通常の走行時には圧縮スプリングが全圧縮状態となり、前進時で後輪4に所定以上の駆動負荷が生じたときには圧縮スプリングが伸長して後輪伝動ケース34の下側への回動を付勢することができる。尚、この圧縮スプリングを設ける場合も、前述のようなクッションゴム60を併用してもよい。
尚、圧縮スプリングを設けるにあたり、前述の規制用アーム58の外周に巻回されるように設け、一端が第三支持部材55に当接して規制され、他端が規制用ピン57に当接して後輪伝動ケース34を下側に回動付勢する構成としてもよい。つまり、圧縮スプリングがその内部を通る規制用アーム58で支持され、圧縮スプリングの外れを防止できると共に、構成の簡略化が図れる。
尚、後輪4の上動又は下動を付勢する付勢手段となる圧縮スプリングを設けた構成において、その付勢力を可変させることにより、後輪4を下動させる負荷を任意に変更可能にし、変速レバーの切り替えによる機体「移動」(路上走行)時には後輪4を下動させず、「植付作業」時には機体前部が浮き上がるような高負荷時のみ後輪4を下動させて機体の後部を上昇させるように構成することで、駆動反力の小さい路上走行では後輪4を上下動させず、駆動反力の大きい圃場走行では必要以上に後輪4が上下動しないように抵抗を与えることが可能となる。
また、上記のような構成において、油圧式無段変速装置27を駆動する変速レバ−31の操作に起因する前後進低速時には後輪4を下動させず、中・高速時には機体前部が浮き上がるような高負荷時のみ後輪4を下動させるよう構成することもでき、駆動反力の小さい低速走行では後輪4を上下動させず、駆動反力の大きい高速走行では必要以上に後輪4が上下動しないように抵抗を与えることが可能となる。
更に、エンジン15のスロットル低回転時には後輪4を下動させず、中・高速時には機体前部が浮き上がるような高負荷時のみ後輪4を下動させて機体の後部を上昇させるように構成することもできる。
尚、前述のクッションゴム60を後進高負荷時には圧縮して撓むような弾力特性に設定し、後進高負荷時には逆に機体後部を下降させて機体の前下がり状態を緩和させ、前輪3の沈み込みを防止することもできる。これによれば、後進での畦越えやアユミ越えが容易にでき、走行抵抗の大きい湿田での後進性能が向上する。
また、ブレーキペダル32の操作に連動して左右の後輪伝動ケース34の上下回動を規制する規制具を設け、機体を走行停止させたときには後輪4が上下動しないように固定する構成とし、トラック等での運搬時にはペダル保持装置によりブレーキペダル32を踏み込み状態で保持しておけば、運搬時の振動等により無闇に後輪4が上下動するようなことを防止でき、後輪伝動ケース34の急激な上下動により後部フレーム49や後輪伝動ケース34が破損するようなことを防止でき、また荷台等に保持するために機体に掛けられたロープが引っ張られて緩んだり切れたりするようなことを防止できる。
また、左右一方の後輪伝動ケース34と車体2に設けた回動アーム81の一端とを第一ケーブル82で接続し、前記回動アーム81の他端と昇降リンク機構17の上側の支点68を前側に付勢する揺動用スプリング70の他端(前端)とを第二ケーブル83で接続し、前記回動アーム81、第一ケーブル82及び第二ケーブル83からなる連動機構により、後輪4が上昇状態のときには前記上側の支点68が前側へ引っ張られて苗植付部7が前傾姿勢に修正され、後輪4が下降状態のときには第二ケーブル83が弛められて苗植付部7の自重により前記上側の支点68が後側へ移動して苗植付部7が後傾姿勢に修正される。これにより、後輪4の上下動による車体2の前後傾斜姿勢の変化に応じて苗植付部7の前後傾斜姿勢が所望の姿勢となるよう修正され、整地ロータ38及びフロート23、24による整地性の向上が図れると共に、苗の植付姿勢や植付深さの適正化が図れる。
田植機の側面図 田植機の平面図 エンジンカバーを示す平面図 施肥装置の一部及び後輪伝動ケースを示す背面図 後輪伝動ケースを示す側面図
符号の説明
1:田植機、2:車体、3:前輪、4:後輪、8:施肥装置、34:後輪伝動ケース、35:ロータ用出力軸、36:ロータ駆動用ケース、37:ロータ伝動軸、38:整地ロータ、39:施肥用出力軸、40:駆動クランクアーム、41:駆動ロッド、42:従動アーム、43:施肥駆動軸、48:施肥伝動機構、54:回動支点軸、56:後輪車軸

Claims (2)

  1. 左右一対の前輪(3)及び後輪(4)を備える走行車輌の後側に対地作業装置(38)と粉粒体施用装置(8)とを設け、左右の後輪(4)を駆動する左右各々の後輪伝動ケース(34)を設けた農作業機において、左右一方の後輪伝動ケース(34)内から前記対地作業装置(38)へ伝動する対地作業用伝動機構(36,37)と、他方の後輪伝動ケース(34)内から前記粉粒体施用装置(8)へ伝動する粉粒体施用用伝動機構(40,41,42,43,48)とを設けた農作業機。
  2. 左右各々の後輪伝動ケース(34)を該ケース(34)に備える後輪車軸(56)より前側の回動支点軸(54)回りに上下に回動可能に構成し、後輪車軸(56)より回動支点軸(54)に近い後輪伝動ケース(34)内の伝動軸(35,39)から動力が分岐されて対地作業装置(38)及び粉粒体施用装置(8)へ伝動される構成とした請求項1に記載の農作業機。
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