JP2007318964A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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和也 岡部
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Abstract

【課題】少ない部品点数で構成することができ、電源効率を有効に改善することができるスイッチング電源装置を提供する。
【解決手段】直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S1〜S4)と、1次巻線(L1)に前記交流電力が供給されると共に2次巻線(L12,L12)の一端が接地されたトランス(T)と、前記トランスの2次巻線の他端にアノードが接続され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D11)と、前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第二のダイオード(D13)と、前記第二のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地されたコンデンサ(C)と、前記コンデンサを電源とする負荷(100)と、前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Lout,Cout)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング電源装置に関し、特にスイッチング電源装置が備えるトランスの2次側に設けられた整流用のダイオードで発生するサージを抑制するための技術に関するものである。
図7に従来のスイッチング電源装置の構成を示す。同図に示すスイッチング電源装置は、入力コンデンサCin、スイッチS1〜S4、トランスT、整流用ダイオードD11、D12、出力インダクタLout、出力コンデンサCoutを備えて構成される。
このスイッチング電源装置によれば、入力端子TIN1と入力端子TIN2との間に印加された所定電圧(Vin)の直流入力電力が、スイッチS1〜S4からなるフルブリッジ回路のスイッチング動作により交流電力に一旦変換されてトランスTの1次巻線L1に供給される。
トランスTの2次巻線L11、L12には、その1次巻線L1に供給された交流電力により所望電圧の交流電力が誘起される。この2次巻線L11、L12誘起された交流電力は、整流用ダイオードD11、D12により整流された後、出力インダクタLout及び出力コンデンサCoutによって平滑化され、電圧Voutの直流電力となる。そして、出力端子TOUT1を介して電圧Voutの直流電力が外部に出力される。
ところで、上述のスイッチング電源装置によれば、2次巻線L11、L12を流れる電流の向きが切り替わる際に、この2次巻線の寄生インダクタンスに起因して、整流用ダイオードD11、D12のカソード側に、図8に示すようなサージが発生する。即ち、2次巻線L11、L12を流れる電流の向きが切り替わると、整流用ダイオードD11、D12が逆バイアス状態とされるが、このとき、いわゆるリカバリ期間において上記寄生インダクタンスに蓄えられたエネルギーが放出され、これがサージとなって整流用ダイオードD11、D12に印加される。
一般には、上述のサージは、整流用ダイオードD11、D12に対してCRスナバ回路を併設することにより、ある程度は改善できる。しかし、CRスナバ回路は、抵抗素子で電力消費することによりサージを吸収することを基本原理としているため、本来的に電力損失を伴い、電源効率低下の原因となる。特に、2次側の整流用ダイオードの個数が増えると、それらに併設されるCRスナバ回路の数も増えるため、電力損失が一層増加する。又、CRスナバ回路でサージを吸収する際に抵抗素子が発熱するため、その放熱性を考慮すると抵抗素子のサイズが大きくなる。
このようなCRスナバ回路の問題を解決する従来技術として、サージエネルギーを一旦コイルに蓄えて出力側に放出する無損失スナバ回路がある(特許文献1参照)。
特開平09−224374号公報
しかしながら、上述の従来技術に係る無損失スナバ回路によれば、サージを出力側に放出するまでの電流経路上に多数の素子が介在し、これらの各素子で電力損失が発生するため、電源効率の改善には限界があるという問題がある。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、少ない素子でサージを吸収することができ、電源効率を有効に改善することができるスイッチング電源装置を提供する事である。
本発明は、直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S1〜S4)と、1次巻線(L1)に前記交流電力が供給されると共に2次巻線(L12,L12)の一端が接地されたトランス(T)と、前記トランスの2次巻線の他端にアノードが接続され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D11)と、前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第二のダイオード(D13)と、前記第二のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地されたコンデンサ(C)と、前記コンデンサを電源とする負荷(100)と、前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Lout,Cout)とを備えたスイッチング電源装置の構成を有する。
本発明は、直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S5)と、1次巻線に前記交流電力が供給されると共に2次巻線の一端が接地されたトランス(T20)と、前記トランスの2次巻線の他端にアノードが接続され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D20)と、前記第一のダイオードのカソードと前記2次巻線の一端との間に接続された転流用の第二のダイオード(D21)と、前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第三のダイオード(D23)と、前記第三のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が前記第一のダイオードのアノードに接続された第一のコンデンサ(C21)と、前記第一のコンデンサを電源とする第一の負荷(100)と、前記第二のダイオードのカソードにアノードが接続された第四のダイオード(D22)と、前記第四のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第二のコンデンサ(C20)と、前記第二のコンデンサを電源とする第二の負荷(101)と、前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Lout,Cout)とを備えたスイッチング電源装置の構成を有する。
本発明は、直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S5)と、1次巻線に前記交流電力が供給されると共に2次巻線の一端が接地されたトランス(T30)と、前記トランスの2次巻線の他端にアノードが接続され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D30)と、前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第三のダイオード(D32)と、前記第三のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が前記第一のダイオードのアノードに接続されたコンデンサ(C31)と、前記コンデンサを電源とする負荷(100)と、前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Cout)とを備えたスイッチング電源装置の構成を有する。
本発明は、直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S5)と、1次巻線に前記交流電力が供給されたトランス(T40)と、前記トランスの2次巻線の一端にカソードが接続されると共にアノードが接地され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D40)と、前記第一のダイオードのアノードと前記2次巻線の他端との間に接続された転流用の第二のダイオード(D41)と、前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第三のダイオード(D42)と、前記第三のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第一のコンデンサ(C40)と、前記第一のコンデンサを電源とする第一の負荷(101)と、前記第二のダイオードのカソードにアノードが接続された第四のダイオード(D43)と、前記第四のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第二のコンデンサ(C41)と、前記第二のコンデンサを電源とする第二の負荷(102)と、前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Lout,Cout)とを備えたスイッチング電源装置の構成を有する。
本発明は、直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S5)と、1次巻線に前記交流電力が供給されたトランス(T50)と、前記トランスの2次巻線の一端にカソードが接続されると共にアノードが接地され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D50)と、前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第二のダイオード(D51)と、前記第二のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地されたコンデンサ(C50)と、前記コンデンサを電源とする負荷(101)と、前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Cout)とを備えたスイッチング電源装置の構成を有する。
本発明は、直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S1〜S4)と、1次巻線に前記交流電力が供給されたトランス(T60)と、前記トランスの2次巻線の一端にカソードが接続されると共にアノードが接地された第一のダイオード(D60)と、前記トランスの2次巻線の他端にカソードが接続されると共にアノードが接地された第二のダイオード(D61)と、前記トランスの2次巻線の一端にアノードが接続された第三のダイオード(D62)と、前記トランスの2次巻線の他端にアノードが接続された第四のダイオード(D63)と、前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第五のダイオード(D64)と、前記第二のダイオードのカソードにアノードが接続された第六のダイオード(D65)と、前記第三のダイオードのカソードにアノードが接続された第七のダイオード(D66)と、前記第四のダイオードのカソードにアノードが接続された第八のダイオード(D67)と、前記第五のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第一のコンデンサ(C60)と、前記第六のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第二のコンデンサ(C61)と、前記第七のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第三のコンデンサ(C62)と、前記第八のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第四のコンデンサ(C63)と、前記第一のコンデンサを電源とする第一の負荷(101)と、前記第二のコンデンサを電源とする第二の負荷(102)と、前記第三のコンデンサを電源とする第三の負荷(103)と、前記第四のコンデンサを電源とする第四の負荷(104)と、前記第三及び第四のダイオードのカソードに現れる電力を平滑する平滑回路(Lout,Cout)とを備えたスイッチング電源装置の構成を有する。
本発明によれば、整流用のダイオードのカソード側に、ダイオードとコンデンサの直列回路を設け、サージのエネルギーによる電力をコンデンサに蓄積するようにしたので、簡単な構成で電力損失を小さく抑えながらサージを吸収することができる。従って、電源効率を有効に改善することが可能になる。
<第一の実施形態>
以下、図面を参照して本発明の第一の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るスイッチング電源装置の構成例を示す。同図において、前述の図7に示す要素と共通する要素には同一符号を付す。
図1に示すスイッチング電源装置は、図7に示す構成と比較して、ダイオードD13、電解コンデンサC、電力再利用回路100を更に備えている。このうち、ダイオードD13及び電解コンデンサCは、整流用ダイオードD11、D12に発生するサージを吸収するためのサージ吸収回路(スナバ回路)を構成する。このサージ吸収回路に吸収されたサージエネルギーによる電力は、電力再利用回路100に供給され、この電力再利用回路100においてサージエネルギーによる電力が再利用されるようになっている。
ここで、構成を詳細に説明すると、入力端子TIN1と入力端子TIN2との間には、入力コンデンサCinが接続されると共に、スイッチS1及びスイッチS2がこの順に直列接続され、且つ、スイッチS3及びスイッチS4がこの順に直列接続される。スイッチS1とスイッチS2との間の接続点には、トランスTの1次巻線L1の一端が接続され、スイッチS3とスイッチS4との間の接続点には、上記1次巻線L1の他端が接続される。このうち、スイッチS1、S2、S3、S4は、フルブリッジ型のスイッチング回路を構成している。但し、これに限定されず、例えばハーフブリッジ型などの他のスイッチング回路でも良い。
トランスTの2次巻線L11の一端は、2次巻線L12の一端と共に出力端子TOUT2を介してグランドに接地される。2次巻線L11の他端は、整流用ダイオードD11のアノードに接続され、2次巻線L12の他端は、整流用ダイオードD12のアノードに接続される。これら整流用ダイオードD11、D12の各カソードは出力インダクタLoutの一端に共通接続され、この出力インダクタLoutの他端は出力端子TOUT1に接続される。また、出力インダクタLoutのカソードには、出力コンデンサCoutの一端が接続され、この出力コンデンサCoutの他端は出力端子TOUT2を介して接地される。これら出力インダクタLoutと出力コンデンサCoutはダイオードD11,D12によって整流された電力を平滑するための平滑回路を構成する。
本発明の特徴部に係るサージ吸収回路を構成するダイオードD13のアノードは整流用ダイオードD11とD12の各カソードに共通接続され、ダイオードD13のカソードは電解コンデンサCの一端に接続され、この電解コンデンサCの他端は接地される。ダイオードD13と電解コンデンサCとの間の接続点には、電解コンデンサCを電源として機能する電力再利用回路100の入力部が接続される。
電力再利用回路100は、電界コンデンサCに蓄積されたサージエネルギーによる電力を内部で所望の直流電力に変換して再利用するものであり、スイッチS6、トランスT2、ダイオードD1、出力コンデンサCout2、負荷Rloadから構成される。このうち、スイッチS6、トランスT2、ダイオードD1、出力コンデンサCout2は、負荷Rloadに所望電力を給電する内部電源回路を構成し、負荷Rloadは、上記内部電源回路から供給される電力で動作する任意の装置である。
電力再利用回路100の構成を詳細に説明すると、トランスT2の1次巻線L2の一端は、電力再利用回路100の入力部として上記ダイオードD13と電解コンデンサCとの間の接続点に接続され、トランスT2の1次巻線L2の他端は、所定のスイッチング動作をするスイッチS6を介して接地される。トランスT2の2次巻線L3の一端には、ダイオードD1のアノードが接続され、このダイオードD1のカソードは端子TOUT3に接続される。また、2次巻線L3の他端は端子TOUT4を介して接地される。
端子TOUT3と端子TOUT4との間には、平滑回路として出力コンデンサCout2が接続される。また、端子TOUT3と端子TOUT4との間には負荷Rloadが接続される。
なお、電力再利用回路100は一例にすぎず、電界コンデンサCに蓄積されたサージエネルギーによる電力を利用するものである限り、どのような構成であってもよい。
次に、第一の実施形態に係るスイッチング電源装置の動作を説明する。
スイッチS1〜S4からなるスイッチング回路が所定のスイッチング動作(周知のスイッチング動作)を実施することにより、入力端子TIN1を介して供給された直流入力電力が交流電力に変換されてトランスTの1次巻線L1に供給される。これにより1次巻線L1には交番電流が発生し、この1次巻線L1と磁気的に結合された2次巻線L11、L12に交流電力がそれぞれ誘起される。
具体的には、スイッチS1,S4が閉じ、且つスイッチS2,S3が開いている場合には、整流用ダイオードD12に順方向電流が流れる向きに2次巻線L12に電力が誘起され、その際に2次巻線L11に誘起された電力によれば、整流用ダイオードD11は逆バイアス状態となるので整流用ダイオードD11には電流が流れない。一方、スイッチS2,S3が閉じ、且つスイッチS1,S4が開いている場合には、整流用ダイオードD11に順方向電流が流れる向きに2次巻線L11に電力が誘起され、その際に2次巻線L12に誘起された電力によれば、整流用ダイオードD12は逆バイアス状態となるので整流用ダイオードD12には電流が流れない。
これにより、トランスTの2次巻線L11、L12に誘起された各交流電力は整流用ダイオードD11、D12によって整流される。整流用ダイオードD11、D12によって整流された電力は、出力インダクタLout及び出力コンデンサCoutによって平滑され、所望電圧Voutの直流電力として出力端子TOUT1,TOUT2を介して外部に出力される。
ここで、スイッチS1,S4が閉じた状態から開いた状態に切り替わると共にスイッチS2、S3が開いた状態から閉じた状態に切り替わる場合を考える。この場合、1次巻線L1を流れる交番電流の向きが切り替わり、2次巻線L11、L12を流れる各電流の向きが切り替わる際に、整流用ダイオードD11、D12のうち、順バイアス状態から逆バイアス状態に移行するダイオードD12のカソード側に寄生インダクタンスに起因するサージが発生する。
上述の寄生インダクタンスに起因するサージは次のようなメカニズムで発生する。
まず、2次巻線L12に流れる電流が整流用ダイオードD12の順方向に流れている初期状態を考える。この初期状態から、1次巻線L1に流れる電流の向きが切り替わると、それに伴い2次巻線L11,L12に流れる電流の方向も切り替わる。その結果、整流用ダイオードD12が逆バイアス状態になると共に整流用ダイオードD11が順バイアス状態になる。
整流用ダイオードD12が逆バイアス状態になった直後のいわゆるリカバリ時間に相当する期間、整流用ダイオードD12は逆方向に電流を流し得る状態になっている。このため、2次巻線L11,L12に誘起された各電圧を足し合わせた過大な電圧が整流用ダイオードD12に印加され、上記リカバリ時間に相当する期間、整流用ダイオードD12には過大な逆方向電流が瞬時的に流れる。この過大な逆方向電流は、整流用ダイオードD12のカソード側に存在する寄生インダクタンスを流れ、この寄生インダクタンスに上記逆方向電流による磁気エネルギーが蓄えられる。
その後、リカバリ時間が経過すると、整流用ダイオードD12は上記逆方向電流を阻止するように作用するが、この逆方向電流が阻止されると、上記寄生インダクタンスは、その特性上、磁気エネルギーを放出してそれまでの逆方向電流を維持するように作用する。このため、整流用ダイオードD12のカソードの電圧が急上昇してサージが発生する。
上述のように発生したサージはサージ吸収回路を構成するダイオードD13を介して電解コンデンサCに供給され、この電解コンデンサCを充電する。即ち、整流用ダイオードD11,D12で発生したサージのエネルギーは電力として電解コンデンサCに蓄積される。この後、1次巻線L1の電流の方向が切り替わると、整流用ダイオードD12が順バイアス状態になると共に整流用ダイオードD11が逆バイアス状態になり、この逆バイアス状態になった整流用ダイオードD11のカソード側に同様のサージが発生する。このサージもダイオードD13を介して電解コンデンサCに供給され、この電解コンデンサCを充電する。このように、整流用ダイオードD11,D12のカソード側で発生したサージは電力として電解コンデンサCに蓄積される。
電解コンデンサCに蓄積された電力は、電力再利用回路100において適切な直流電力に変換されて負荷Rloadに供給される。図1に示す例では、電解コンデンサCに蓄積された電力は、電力再利用回路100を構成するトランスT2の1次巻線L2の一端に供給され、スイッチS6のスイッチング動作により2次巻線L3に所望電圧の電力が誘起される。2次巻線L3に誘起された電力はダイオードD1によって整流された後、出力コンデンサCout2によって平滑され、端子TOUT3,TOUT4を介して負荷Rloadに供給される。このように、電解コンデンサCに蓄積された電力は、最終的には負荷Rloadの動作電源として有効利用される。
本第一の実施形態によれば、整流用ダイオードD11、D12のカソード側に発生した各サージは、即座にダイオードD13を介して電解コンデンサCの充電に費やされるので、実質的にサージが顕在化しない。又、整流用ダイオードD11,D12のカソード側に発生したサージが電解コンデンサCに供給されるまでの経路上には、1個のダイオードD13が存在するだけである。
従って、サージが電解コンデンサCに供給されるまでの経路上で発生する損失を最小限に抑えることができる。更に、電解コンデンサCに蓄積されたサージによる電力は、負荷Rloadの動作電力として有効利用されるので、電源効率を改善することができる。さらに又、本サージ吸収回路はダイオードD13と電解コンデンサCのみで構成できるので、非常に少ない部品で、電力損失を有効に抑制し、電源効率を有効に改善することが可能になる。
<第二の実施形態>
次に、図面を参照して本発明の第二の実施形態について説明する。
図2に、第二の実施形態に係るサージ吸収回路を適用したスイッチング電源装置の構成例を示す。同図において、前述の図1に示す要素と共通する要素には同一符号を付す。
図2に示すスイッチング電源装置は、シングルフォワード方式のスイッチング電源装置にサージ吸収回路(スナバ回路)を備えたものであり、スイッチS5、トランスT20、ダイオードD20〜D23、電解コンデンサC20、C21、出力インダクタLout、出力コンデンサCout、電力再利用回路200、負荷101を備えて構成される。このうち、ダイオードD22、D23と電解コンデンサC20、C21は、このスイッチング電源装置のサージ吸収回路を構成する。
構成を更に詳細に説明すると、入力端子TIN1と入力端子TIN2との間には、トランスT20の一次巻線L20とスイッチS5とが直列接続される。このスイッチS5は、1次側のスイッチング回路を構成する。但し、これに限定されず他のスイッチング回路でも良い。トランスT20の2次巻線L21の一端は、転流用のダイオードD21のアノードに接続されると共に、出力端子TOUT2を介して接地される。
トランスT20の2次巻線L21の他端は整流用ダイオードD20のアノードに接続される。整流用ダイオードD20と転流用ダイオードD21の各カソードは、出力インダクタLoutの一端に共通接続され、この出力インダクタLoutの他端は出力端子TOUT1に接続される。出力端子TOUT1と出力端子TOUT2との間には、出力コンデンサCoutが接続される。
又、本発明の特徴であるサージ吸収回路を構成するダイオードD22のアノードは整流用ダイオードD20と転流用ダイオードD21のカソードに接続され、ダイオードD22のカソードは電解コンデンサC20の一端に接続される。電解コンデンサC20の他端は接地される。又、ダイオードD23のアノードは整流用ダイオードD20と転流用ダイオードD21のカソードに接続され、このダイオードD23のカソードは電解コンデンサC21の一端に接続される。電解コンデンサC21の他端は、整流用ダイオードD20のアノードに接続される。
ダイオードD22と電解コンデンサC20との間の接続点には、電解コンデンサC20を電源として動作する負荷101が接続される。又、電解コンデンサC21の両端には、電解コンデンサC21を電源として動作する電力再利用回路100の入力部が接続される。なお、負荷101として電力再利用回路100を接続しても良い。
次に、本実施形態に係るスイッチング電源装置の動作を説明する。
スイッチS5が所定のスイッチング動作(周知のスイッチング動作)を実施することによりトランスT20の1次巻線L20に断続的に電流が供給され、これによりトランスT20の2次巻線L21に電力が誘起される。この2次巻線L21に誘起された電力は整流用ダイオードD20によって整流された後、出力インダクタLout及び出力コンデンサCoutによって平滑される。
また、スイッチS5のスイッチング動作の過程でトランスT20の2次巻線L21に電力が誘起されない期間では、出力インダクタLoutに蓄えられたエネルギーによって転流用ダイオードD21を順方向電流が流れ、出力コンデンサCoutによって平滑される。平滑された電力は、出力端子TOUT1とTOUT2を介して電圧Voutの直流電力として外部に出力される。
上述の動作の過程において、整流用ダイオードD20及びダイオードD21のうち、順バイアス状態から逆バイアス状態に移行したダイオードのカソード側に、前述したような寄生インダクタンスに起因するサージが発生する。このサージはサージ吸収回路を構成するダイオードD22,D23を介して電解コンデンサC20,C21に供給され、これら電解コンデンサC20,C21を充電する。
即ち、整流用ダイオードD20が逆バイアス状態に移行した場合、そのカソードに発生したサージは、ダイオードD23を介して電解コンデンサC21に供給される。また、ダイオードD21が逆バイアス状態に移行した場合、そのカソードに発生したサージは、ダイオードD22を介して電解コンデンサC20に供給される。
これにより、整流用ダイオードD20及び転流用ダイオードD21で発生した各サージによる電力が電解コンデンサC20、C21に蓄積される。このうち、電解コンデンサC20に蓄積された電力は負荷101に供給されると共に、電解コンデンサC21に蓄積された電力は、電力再利用回路100内の負荷に供給される。このように、電解コンデンサC20、C21は、それぞれ負荷101および電力再利用回路100の補助電源として機能し、電解コンデンサC20、C21に蓄積されたサージによる電力は有効利用される。
本実施形態によれば、整流用ダイオードD20及び転流用ダイオードD21のカソード側に発生した各サージは、即座にダイオードD22、D23を介して電解コンデンサC20、C21の充電にそれぞれ費やされるので、実質的に整流用ダイオードD20、転流用ダイオードD21の各カソード側にサージが顕在化しない。又、整流用ダイオードD20のカソード側に発生したサージは、電解コンデンサC20に供給されるまでに1段のダイオードD23を通過するのみであり、転流用ダイオードD21のカソード側に発生したサージは、電解コンデンサC20に供給されるまでに1段のダイオードD22を通過するのみである。従って、各サージが通過する経路上に介在する素子数は1個だけであり、この経路上で発生する損失を最小限に抑えることができる。
<第三の実施形態>
次に、図面を参照して本発明の第三の実施形態について説明する。
図3に、第三の実施形態に係るサージ吸収回路を適用したスイッチング電源装置の構成例を示す。同図において、前述の図1に示す要素と共通する要素には同一符号を付す。
図3に示すスイッチング電源装置は、フライバック方式もしくはRCC方式と呼ばれる方式のスイッチング電源装置にサージ吸収回路を備えたものであり、スイッチS5、トランスT30、ダイオードD30〜D32、電解コンデンサC30、C31、出力コンデンサCout、電力再利用回路200を備えている。このうち、ダイオードD32と電解コンデンサC31は、サージ吸収回路を構成する。
ここで、構成を更に詳細に説明すると、入力端子TIN1と入力端子TIN2との間には、トランスT30の一次巻線L30とスイッチS5とが直列接続される。このスイッチS5は、1次側のスイッチング回路を構成する。但し、これに限定されず他の回路でも良い。また、2次巻線L31の一端は、ダイオードD31のアノードに接続されると共に出力端子TOUT2を介して接地される。2次巻線L31の他端は、整流用ダイオードD30のアノードに接続され、この整流用ダイオードD30のカソードは出力端子TOUT1に接続される。出力端子TOUT1と出力端子TOUT2との間には平滑回路としての出力コンデンサCoutが接続される。ダイオードD31のカソードと2次巻線L31の他端との間にはコンデンサC30が接続される。
サージ吸収回路を構成するダイオードD32のアノードは整流用ダイオードD30のカソードに接続され、ダイオードD32のカソードは電解コンデンサC31の一端に接続され、電解コンデンサC31の他端は、整流用ダイオードD30のアノードに接続される。電解コンデンサC31の両端には、この電解コンデンサC31を電源として機能する電力再利用回路100内のトランスT2の1次巻線が接続される。電力再利用回路100は、前述の第一の実施形態と同一である。
本実施形態に係るスイッチング電源装置によれば、1次側のスイッチング動作に伴って整流用ダイオードD30が逆バイアス状態に移行した際、この整流用ダイオードD30のカソード側に発生したサージのエネルギーは、サージ吸収回路を構成するダイオードD32を介して電解コンデンサC31に供給され、このサージによる電力が電解コンデンサC31に蓄えられる。そして、この電解コンデンサC31に蓄えられた電力は、電力再利用回路100で有効利用される。
ここで、ダイオードD30のカソード側に発生したサージは、即座にダイオードD32を介して電解コンデンサC31の充電に費やされるので、実質的に整流用ダイオードD30のカソード側にサージが顕在化しない。又、ダイオードD30のカソード側に発生したサージは、電解コンデンサC31に供給されるまでに1段のダイオードD32を通過するのみである。従って、サージが通過する経路上に介在する素子数が1個だけであり、この経路上で発生する損失を最小限に抑えることができる。
<第四の実施形態>
次に、図面を参照して本発明の第四の実施形態について説明する。
図4に、第四の実施形態に係るサージ吸収回路を適用したスイッチング電源装置の構成例を示す。同図において、前述の図1に示す要素と共通する要素には同一符号を付す。
図4に示すスイッチング電源装置は、スイッチS5、トランスT40、ダイオードD40〜D43、電解コンデンサC40、C41、出力インダクタLout、出力コンデンサCout、負荷101、102を備えている。このうち、ダイオードD42、D43と電解コンデンサC40、C41はサージ吸収回路を構成する。
ここで、構成を更に詳細に説明すると、入力端子TIN1と入力端子TIN2との間には、トランスT40の一次巻線L40とスイッチS5とが直列接続される。スイッチS5は、1次側のスイッチ回路を構成する。トランスT40の2次巻線L41の一端は、整流用ダイオードD40のカソードに接続され、この整流用ダイオードD40のアノードは出力端子TOUT2を介して接地される。2次巻線L41の他端は、転流用ダイオードD41のカソードに接続されると共に出力インダクタLoutの一端に接続され、出力インダクタLoutの他端は出力端子TOUT1に接続される。出力端子TOUT1と出力端子TOUT2との間には、平滑回路としての出力コンデンサCoutが接続される。
サージ吸収回路を構成するダイオードD42のアノードは整流用ダイオードD40のカソードに接続され、ダイオードD42のカソードは電解コンデンサC40の一端に接続され、電解コンデンサC40の他端は接地される。又、ダイオードD43のアノードは上記転流用ダイオードD41のカソードに接続され、ダイオードD43のカソードは電解コンデンサC41の一端に接続され、電解コンデンサC41の他端は接地される。
ダイオードD42と電解コンデンサC40との間の接続点には、電解コンデンサC40を電源として機能する負荷101が接続され、ダイオードD43と電解コンデンサC41との間の接続点には、電解コンデンサC41を電源として機能する負荷102が接続される。これら負荷101、102として前出の電力再利用回路100を接続しても良い。
本実施形態に係るスイッチング電源装置によれば、1次側のスイッチング動作によって整流用ダイオードD40が逆バイアス状態に移行した際、この整流用ダイオードD40のカソード側に発生したサージのエネルギーは、ダイオードD42を介して電解コンデンサC40に供給され、このサージによる電力が電解コンデンサC40に蓄えられる。そして、この電解コンデンサC40に蓄えられた電力は負荷101で利用される。
また、転流用ダイオードD41が逆バイアス状態に移行した際、この転流用ダイオードD41のカソード側に発生したサージのエネルギーは、サージ吸収回路を構成するダイオードD43を介して電解コンデンサC41に供給され、このサージによる電力が電解コンデンサC41に蓄えられる。そして、この電解コンデンサC41に蓄えられた電力は負荷102で利用される。このように、電解コンデンサC40、C41は負荷101,102の補助電源として機能し、サージによる電力が有効利用される。
ここで、整流用ダイオードD40及び転流用ダイオードD41のカソード側に発生した各サージは、即座にダイオードD42、D43を介して電解コンデンサC40、C41の充電に費やされるので、実質的に整流用ダイオードD40及びダイオードD41の各カソード側にサージが顕在化しない。又、整流用ダイオードD40及びダイオードD41のカソード側に発生した各サージは、電解コンデンサC40、C41に供給されるまでに1段のダイオードD42又はD43を通過するのみである。従って、サージが通過する経路上に介在する素子数が1個だけであり、この経路上で発生する損失を最小限に抑えることができる。
<第五の実施形態>
次に、図面を参照して本発明の第五の実施形態について説明する。
図5に、第五の実施形態に係るサージ吸収回路を適用したスイッチング電源装置の構成例を示す。同図において、前述の図1に示す要素と共通する要素には同一符号を付す。
図5に示すスイッチング電源装置は、スイッチS5、トランスT50、ダイオードD50、D51、電解コンデンサC50、出力コンデンサCout、負荷101を備えている。このうち、ダイオードD51と電解コンデンサC50は、このスイッチング電源装置のサージ吸収回路を構成する。
ここで、構成を更に詳細に説明すると、入力端子TIN1と入力端子TIN2との間には、トランスT40の一次巻線L40とスイッチS5とが直列接続される。スイッチS5は1次側のスイッチング回路を構成する。トランスT50の2次巻線L51の一端は、整流用ダイオードD50のカソードに接続され、この整流用ダイオードD50のアノードは出力端子TOUT2を介して接地される。2次巻線L51の他端は、出力端子TOUT1に接続される。出力端子TOUT1と出力端子TOUT2との間には、平滑回路として出力コンデンサCoutが接続される。
サージ吸収回路を構成するダイオードD51のアノードは整流用ダイオードD50のカソードに接続され、ダイオードD51のカソードは電解コンデンサC50の一端に接続され、電解コンデンサC50の他端は接地される。ダイオードD51と電解コンデンサC50との間の接続点には、電解コンデンサC50を電源として機能する負荷101が接続される。この負荷101として、前述の電力再利用回路100を接続してもよい。
本実施形態に係るスイッチング電源装置によれば、1次側のスイッチング動作に伴って整流用ダイオードD50が逆バイアス状態に移行した際、この整流用ダイオードD50のカソードに発生したサージのエネルギーは、サージ吸収回路を構成するダイオードD51を介して電解コンデンサC50に供給され、このサージによる電力が電解コンデンサC50に蓄えられる。そして、この電解コンデンサC50に蓄えられた電力は負荷101で有効利用される。
ここで、整流用ダイオードD50のカソード側に発生したサージは、即座にダイオードD51を介して電解コンデンサC50の充電に費やされるので、実質的に整流用ダイオードD50のカソード側に大きなサージが顕在化しない。又、ダイオードD50のカソード側に発生した各サージは、電解コンデンサC50に供給されるまでに1段のダイオードD51を通過するのみである。従って、サージが通過する経路上に介在する素子数が1個だけであり、この経路上で発生する損失を最小限に抑えることができる。
<第六の実施形態>
次に、図面を参照して本発明の第六の実施形態について説明する。
図6に、第六の実施形態に係るサージ吸収回路を適用したスイッチング電源装置の構成例を示す。図6に示すスイッチング電源装置は、トランスT60、ダイオードD60〜D67、電解コンデンサC60〜C63、出力インダクタLout、出力コンデンサCout、負荷101、102、電力再利用回路103、104を備えると共に、トランスT60の1次側には、図1に示すトランスTの1次側に接続されたスイッチング回路(Cin,スイッチS1〜S4)と同様の回路を備えている。このうち、ダイオードD64〜D67と電解コンデンサC60〜C63は、このスイッチング電源装置のサージ吸収回路を構成する。
更に詳細にトランスT60の2次側の構成を説明すると、トランスT60の2次巻線L61の一端は、整流用ダイオードD60のカソードと整流用ダイオードD62のアノードに接続される。2次巻線L61の他端は、整流用ダイオードD61のカソードと整流用ダイオードD63のアノードに接続される。整流用ダイオードD60とD61の各アノードは、出力端子TOUT2を介して接地される。整流用ダイオードD62とD63の各カソードは出力インダクタLoutの一端に共通接続され、この出力インダクタLoutの他端は出力端子TOUT1に接続される。出力端子TOUT1と出力端子TOUT2との間には、平滑回路として出力コンデンサCoutが接続される。
上記の各整流用ダイオードにはサージ吸収回路が設けられる。即ち、整流用ダイオードD60に対しては、ダイオードD64及び電解コンデンサC60からなるサージ吸収回路が設けられる。このサージ吸収回路を構成するダイオードD64のアノードは整流用ダイオードD60のカソードに接続され、ダイオードD64のカソードは電解コンデンサC60の一端に接続され、電解コンデンサC60の他端は接地される。ダイオードD64と電解コンデンサC60との間の接続点には、電解コンデンサC60を電源として機能する負荷101が接続される。
整流用ダイオードD61に対しては、ダイオードD65及び電解コンデンサC61からなるサージ吸収回路が設けられる。このサージ吸収回路を構成するダイオードD65のアノードは整流用ダイオードD61のカソードに接続され、ダイオードD65のカソードは電解コンデンサC61の一端に接続され、電解コンデンサC61の他端は接地される。ダイオードD65と電解コンデンサC61との間の接続点には、電解コンデンサC61を電源として機能する負荷102が接続される。
整流用ダイオードD62に対しては、ダイオードD66及び電解コンデンサC62からなるサージ吸収回路が設けられる。このサージ吸収回路を構成するダイオードD66のアノードは整流用ダイオードD62のカソードに接続され、ダイオードD66のカソードは電解コンデンサC62の一端に接続され、電解コンデンサC62の他端は接地される。ダイオードD66と電解コンデンサC62との間の接続点には、電解コンデンサC62を電源として機能する負荷103が接続される。
整流用ダイオードD63に対しては、ダイオードD67及び電解コンデンサC63からなるサージ吸収回路が設けられる。このサージ吸収回路を構成するダイオードD67のアノードは整流用ダイオードD63のカソードに接続され、ダイオードD67のカソードは電解コンデンサC63の一端に接続され、電解コンデンサC63の他端は接地される。ダイオードD67と電解コンデンサC63との間の接続点には、電解コンデンサC63を電源として機能する負荷104が接続される。
なお、負荷101、102、103、104は、電解コンデンサC60、C61、C62、C63を電源として動作する任意の装置であり、前述の電力再利用回路100を接続してもよい。
次に、本実施形態に係るスイッチング電源装置の動作を説明する。
本スイッチング電源装置によれば、トランスT60の1次側に接続されたスイッチング回路が所定のスイッチング動作を実施することにより、トランスT60の2次巻線L61に交流電力が誘起される。この交流電力は、整流用ダイオードD60,D61,D62,D63からなる整流回路により全波整流される。この全波整流された電力は、出力インダクタンスLout及び出力コンデンサCoutにより平滑され、出力端子TOUT1,TOUT2を介して出力される。
ここで、2次巻線L61に誘起された交流電力を整流する過程で、整流用ダイオードD60,D61,D62,D63が逆バイアス状態に移行した際、前述の寄生インダクタンスに起因して、各整流用ダイオードのカソード側にサージが発生し、このサージは各サージ吸収回路によって吸収される。即ち、整流用ダイオードD60のカソードに発生したサージのエネルギーは、サージ吸収回路を構成するダイオードD64を介して電解コンデンサC60に供給され、このサージによる電力が電解コンデンサC60に蓄えられる。そして、この電解コンデンサC60に蓄えられた電力は負荷101で有効利用される。
同様に、他の整流用ダイオードD61,D62,D63のカソードで発生したサージによる電力は、ダイオードD65,D66,D67を介して電解コンデンサC61,C62,C63に蓄えられ、その電力が負荷102,103,104で有効利用される。即ち、電解コンデンサC60〜C63は負荷101〜104の補助電源として機能し、この電解コンデンサC60〜C63に蓄えられた電力は負荷101〜104で有効利用される。
本実施形態によれば、整流用ダイオードD60〜D63のカソード側に発生したサージは、即座にダイオードD64〜D67を介して電解コンデンサC60〜C63の充電に費やされるので、実質的に整流用ダイオードD60〜D63のカソード側に大きなサージが顕在化しない。又、ダイオードD60〜D63のカソード側に発生した各サージは、電解コンデンサC60〜C63に供給されるまでに、それぞれ1段のダイオードD64〜D67を通過するのみである。従って、サージが通過する経路上に介在する素子数が1個だけであり、この経路上で発生する損失を最小限に抑えることができる。
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は本実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の各実施形態では、サージ吸収回路をダイオードD13,D22,D23,D32,D42,D43,D51,D64〜D67と電解コンデンサC,C20,C31,C40,C41,C50,C60〜C63の直列回路として説明したが、電力再利用回路100及び負荷101〜104をサージ吸収回路の構成に含めても良い。
また、上述の各実施形態では、サージによる電力を電解コンデンサに蓄積するものとしたが、他の形式のコンデンサを採用してもよい。
また、上述の各実施形態において、トランスの1次側のスイッチング回路は、上述の例に限定されず、どのような構成であってもよい。また、トランスの2次側に接続される整流用ダイオードを含む整流回路の構成についても特に限定されない。
本発明の第一の実施形態に係るサージ吸収回路を備えたスイッチング電源装置の回路図である。 本発明の第二の実施形態に係るサージ吸収回路を備えたスイッチング電源装置の回路図である。 本発明の第三の実施形態に係るサージ吸収回路を備えたスイッチング電源装置の回路図である。 本発明の第四の実施形態に係るサージ吸収回路を備えたスイッチング電源装置の回路図である。 本発明の第五の実施形態に係るサージ吸収回路を備えたスイッチング電源装置の回路図である。 本発明の第六の実施形態に係るサージ吸収回路を備えたスイッチング電源装置の回路図である。 従来技術に係るスイッチング電源装置の回路図である。 サージの波形を示す波形図である。
符号の説明
Cin 入力コンデンサ、S1〜S6 スイッチ、T,T20,T30,T40,T50,T60 トランス、D11、D12,D20,D30,D40,D50,D60,D61,D62,D63 整流用ダイオード、D13,D22,D23,D32,D42,D43,D51,D64,D65,D66,D67 ダイオード、Lout 出力インダクタ、Cout 出力コンデンサ、C,C20,C31,C40,C41,C50,C60,C61,C62,C63 電解コンデンサ、100 電力再利用回路

Claims (6)

  1. 直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S1〜S4)と、
    1次巻線(L1)に前記交流電力が供給されると共に2次巻線(L12,L12)の一端が接地されたトランス(T)と、
    前記トランスの2次巻線の他端にアノードが接続され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D11)と、
    前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第二のダイオード(D13)と、
    前記第二のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地されたコンデンサ(C)と、
    前記コンデンサを電源とする負荷(100)と、
    前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Lout,Cout)と
    を備えたスイッチング電源装置。
  2. 直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S5)と、
    1次巻線に前記交流電力が供給されると共に2次巻線の一端が接地されたトランス(T20)と、
    前記トランスの2次巻線の他端にアノードが接続され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D20)と、
    前記第一のダイオードのカソードと前記2次巻線の一端との間に接続された転流用の第二のダイオード(D21)と、
    前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第三のダイオード(D23)と、
    前記第三のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が前記第一のダイオードのアノードに接続された第一のコンデンサ(C21)と、
    前記第一のコンデンサを電源とする第一の負荷(100)と、
    前記第二のダイオードのカソードにアノードが接続された第四のダイオード(D22)と、
    前記第四のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第二のコンデンサ(C20)と、
    前記第二のコンデンサを電源とする第二の負荷(101)と、
    前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Lout,Cout)と
    を備えたスイッチング電源装置。
  3. 直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S5)と、
    1次巻線に前記交流電力が供給されると共に2次巻線の一端が接地されたトランス(T30)と、
    前記トランスの2次巻線の他端にアノードが接続され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D30)と、
    前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第三のダイオード(D32)と、
    前記第三のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が前記第一のダイオードのアノードに接続されたコンデンサ(C31)と、
    前記コンデンサを電源とする負荷(100)と、
    前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Cout)と
    を備えたスイッチング電源装置。
  4. 直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S5)と、
    1次巻線に前記交流電力が供給されたトランス(T40)と、
    前記トランスの2次巻線の一端にカソードが接続されると共にアノードが接地され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D40)と、
    前記第一のダイオードのアノードと前記2次巻線の他端との間に接続された転流用の第二のダイオード(D41)と、
    前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第三のダイオード(D42)と、
    前記第三のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第一のコンデンサ(C40)と、
    前記第一のコンデンサを電源とする第一の負荷(101)と、
    前記第二のダイオードのカソードにアノードが接続された第四のダイオード(D43)と、
    前記第四のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第二のコンデンサ(C41)と、
    前記第二のコンデンサを電源とする第二の負荷(102)と、
    前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Lout,Cout)と
    を備えたスイッチング電源装置。
  5. 直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S5)と、
    1次巻線に前記交流電力が供給されたトランス(T50)と、
    前記トランスの2次巻線の一端にカソードが接続されると共にアノードが接地され、該2次巻線に誘起された電力を整流する第一のダイオード(D50)と、
    前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第二のダイオード(D51)と、
    前記第二のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地されたコンデンサ(C50)と、
    前記コンデンサを電源とする負荷(101)と、
    前記第一のダイオードによって整流された電力を平滑する平滑回路(Cout)と
    を備えたスイッチング電源装置。
  6. 直流入力電力をスイッチング動作により交流電力に変換するスイッチング回路(S1〜S4)と、
    1次巻線に前記交流電力が供給されたトランス(T60)と、
    前記トランスの2次巻線の一端にカソードが接続されると共にアノードが接地された第一のダイオード(D60)と、
    前記トランスの2次巻線の他端にカソードが接続されると共にアノードが接地された第二のダイオード(D61)と、
    前記トランスの2次巻線の一端にアノードが接続された第三のダイオード(D62)と、
    前記トランスの2次巻線の他端にアノードが接続された第四のダイオード(D63)と、
    前記第一のダイオードのカソードにアノードが接続された第五のダイオード(D64)と、
    前記第二のダイオードのカソードにアノードが接続された第六のダイオード(D65)と、
    前記第三のダイオードのカソードにアノードが接続された第七のダイオード(D66)と、
    前記第四のダイオードのカソードにアノードが接続された第八のダイオード(D67)と、
    前記第五のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第一のコンデンサ(C60)と、
    前記第六のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第二のコンデンサ(C61)と、
    前記第七のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第三のコンデンサ(C62)と、
    前記第八のダイオードのカソードに一端が接続されると共に他端が接地された第四のコンデンサ(C63)と、
    前記第一のコンデンサを電源とする第一の負荷(101)と、
    前記第二のコンデンサを電源とする第二の負荷(102)と、
    前記第三のコンデンサを電源とする第三の負荷(103)と、
    前記第四のコンデンサを電源とする第四の負荷(104)と、
    前記第三及び第四のダイオードのカソードに現れる電力を平滑する平滑回路(Lout,Cout)と
    を備えたスイッチング電源装置。
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