JP2007318893A - 無停電電源装置、双方向電力転送回路および電源供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無停電電源装置または電源供給装置が、入力交流電圧の入力端子と出力端子の間の電流路および逆潮流防止手段としての第1、第2スイッチング素子および第1、第2整流素子と、入力交流電圧の低下時に入力交流電圧の全波整流波形と相似な波形の電圧を出力する電源出力手段と、電源出力手段の出力電圧により流れる電流の波形を入力交流電圧の波形に変換するべくオンオフ制御される第3〜第6のスイッチング素子と、誘導性負荷等の接続時における負荷電圧上昇時に順バイアスされて導通することにより負荷電圧上昇を抑制する第9スイッチング素子とを有する。
【選択図】図1
Description
交流電源の電圧低下時に無停電電源装置を予備電源に切り替えるとき、横流が生じたり、リレー切り替え時間を要したりすることにより、負荷への電圧供給において少なくとも数mSの瞬断が発生する。切り替え速度を速めるために、リレーに替えて半導体素子を使用した場合も、本来の交流電源を一旦負荷から切り離し、その後予備電源を負荷に接続し直すため、やはり瞬断は避けられない。同様に、復電時にも切り替えが必要であるため瞬断がある。さらに、交流電圧監視手段を備えている場合、電圧低下が生じてからそれを検出しさらに切り替え手段へ制御信号を送って切り替えが開始されるまでの遅れにより、瞬断の時間がさらに長くなる。
このような予備電源との切り替え時における電源供給の瞬断は、特にサーバやパーソナルコンピュータ等の種々のコンピュータやその他の電子回路用の電源では深刻な問題となる。
加えて、交流電圧は、正常時であっても波形が完全なサイン波でないことがしばしばあるが、交流電圧監視手段がこのような正常時における波形の乱れを電圧低下と判断してしまうことにより、予備電源への切り替えが頻繁に行われると予備電源を無駄に消耗させることとなる。
系統への逆潮流には厳しいガイドラインが定められており、逆潮流を防止するための保護装置の設置を要求されることがしばしばである。そのためシステムの構成および制御が複雑となり、コスト高となっていた。さらに、逆潮流防止用の保護装置は、ガイドラインの基準を超える状況となった場合に系統側への逆潮流を阻止するのみでなく、自己消費側も同時に遮断してしまう方式が一般的であり、分散型発電により大きな電力が得られている場合であってもそれを利用できないという矛盾が生じていた。
対象外である誘導性負荷または容量性負荷が接続されると、交流電源に電流を送り返す位相が発生するが、逆潮流防止手段を設けているために逆潮流が阻止され、その結果、負荷電圧が入力交流電圧より上昇してしまい、負荷を損傷するおそれがあるという問題が発生する。
さらに、交流電圧の正常時の波形の乱れによって予備電源への切り替えが頻繁に生じないような無停電電源装置を提供することを目的とする。
さらに、予備電源から系統への逆潮流を阻止すると同時に、負荷に対する電源供給を可能とする無停電電源装置を提供することを目的とする。
さらに、逆潮流防止手段を設けている場合に、誘導性負荷または容量性負荷を接続したことによる負荷電圧の上昇に対応できる無停電電源装置を提供することを目的とする。
(b)前記交流電流路の入力端に印加される入力交流電源の電圧波形情報を所定期間蓄積し該電圧波形情報の平均値を基に該入力交流電源の電圧位相に同期した出力信号を生成する平均波形生成手段と、
(c)前記平均波形生成手段の出力信号により直流電源の電圧を該出力信号に含まれる電圧波形情報に相似した交流電圧波形の全波整流波形電圧に変換し出力する電源出力手段と、
(d)前記平均波形生成手段の出力信号により生成され前記電源出力手段に出力させるべき電圧と相似である比率R倍の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
(e)それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が前記電源出力手段の出力の一端に接続された第3および第5スイッチング素子と、それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が該電源出力手段の出力の他端に接続された第4および第6スイッチング素子と、
(f)前記入力交流電源と相似形である比率R倍の全波整流波形を生成する整流波形生成手段と、を備え、
(g)前記入力交流電源の一方の相の電圧が出力される前記第2スイッチング素子の他端と前記第3および第6スイッチング素子のそれぞれの他端との接続点と、該入力交流電源の他方の相と前記第4および第5スイッチング素子の他端との接続点とが負荷電源供給点を構成し、
(h)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時前記第1、第3および第4スイッチング素子はオンし、該入力交流電源の一方の相が負サイクル時前記第2、第5および第6スイッチング素子はオンする排他的オンオフ制御により前記それぞれの制御端が駆動され、かつ、前記第1整流素子は前記正サイクル時順方向に導通し、前記第2整流素子は前記負サイクル時順方向に導通し、
(i)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より小さいとき、前記電源出力手段から電力を出力し、
(j)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より大きいときは前記入力交流電源により、該整流波形生成手段が生成する電圧が該基準電圧より小さいときは前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする。
(2)請求項2に係る無停電電源装置は、請求項1において、(a)前記第3および第5スイッチング素子の一端に抵抗素子を介して一端が接続され前記第4および第6スイッチング素子の一端に他端が接続され、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位の比率R倍の電位である第1電位と前記整流波形生成手段が生成する電位である第2電位との差分増幅電位が印加される制御端を有する第9スイッチング素子を備え、
(b)前記第1電位が前記第2電位より高いとき、前記第9スイッチング素子の制御端が順バイアスされ該第9スイッチング素子が導通することにより、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位を低下させる動作により前記第1電位と前記第2電位を均等にすべく制御することを特徴とする。
(3)請求項3に係る無停電電源装置は、請求項1において、(a)前記第3および第5スイッチング素子の一端に抵抗素子を介して一端が接続され前記第4および第6スイッチング素子の一端に他端が接続され、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位の比率R倍の電位である第1電位と前記整流波形生成手段の生成する電位である第2電位との差分増幅電位が印加される制御端を有する第12スイッチング素子と、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端と、前記第4および第6スイッチング素子の一端との間に、接続または断絶されるべく制御可能な1または複数のコンデンサと、を備え、
(c)前記第1電位が前記第2電位より高いとき、前記第12スイッチング素子の制御端が順バイアスされ該第12スイッチング素子が導通することにより、前記抵抗素子の電圧降下を検出し前記1または複数のコンデンサのうちの所定数のコンデンサを接続または断絶することにより該第1電位を低下させ該第12スイッチング素子に流れる電流の量を減じさせる制御により、
(d)該第1電位を該第2電位に近づけるべく制御をすることを特徴とする。
(4)請求項4に係る無停電電源装置は、請求項1において、前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記第1および第2スイッチング素子の制御端を制御し該第1および第2スイッチング素子をオフとし、前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする。
(5)請求項5に係る無停電電源装置は、請求項4において、(a)前記第3および第5スイッチング素子の一端に抵抗素子を介して一端が接続され前記第4および第6スイッチング素子の一端に他端が接続され、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位の比率R倍の電位である第1電位と前記基準電圧生成手段の生成する基準電圧の一端の電位である第3電位との差分増幅電位が印加される制御端を有する第9スイッチング素子を備え、
(b)前記第1電位が前記第3電位より高いとき、前記第9スイッチング素子の制御端が順バイアスされ該第9スイッチング素子が導通することにより、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位を低下させる動作により前記第1電位と前記第3電位を均等にすべく制御することを特徴とする。
(6)請求項6に係る無停電電源装置は、請求項4において、(a)前記第3および第5スイッチング素子の一端に抵抗素子を介して一端が接続され前記第4および第6スイッチング素子の一端に他端が接続され、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位の比率R倍の電位である第1電位と前記基準電圧生成手段の生成する基準電圧の一端の電位である第3電位との差分増幅電位が印加される制御端を有する第12スイッチング素子と、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端と、前記第4および第6スイッチング素子の一端との間に、接続または断絶されるべく制御可能な1または複数のコンデンサと、を備え、
(c)前記第1電位が前記第3電位より高いとき、前記第12スイッチング素子の制御端が順バイアスされ該第12スイッチング素子が導通することにより、前記抵抗素子の電圧降下を検出し前記1または複数のコンデンサのうちの所定数のコンデンサを接続または断絶することにより該第1電位を低下させ該第12スイッチング素子に流れる電流の量を減じさせる動作により、
(d)該第1電位を該第3電位に近づけるべく制御をすることを特徴とする。
(7)請求項7に係る無停電電源装置は、請求項4〜6のいずれかにおいて、
(a)前記入力交流電源の電圧の位相に同期して発振し該入力交流電源の電圧が消失したときにおいても該位相に固定され自走可能な正弦波発振手段をさらに備え、
(b)前記平均波形生成手段の出力信号により前記直流電源の電圧を変換し出力する前記電源出力手段において、前記平均波形生成手段の出力信号を前記正弦波発振手段の出力する信号により代替し該直流電源の電圧を変換し出力することを特徴とする。
(8)請求項8に係る無停電電源装置は、(a)相互の一端が接続され直列逆極性接続されて交流電流路に挿入され第2整流素子が並列接続された制御端を有する第1スイッチング素子および第1整流素子が並列接続された制御端を有する第2スイッチング素子と、
(b)前記交流電流路の入力端に印加される入力交流電源の電圧波形情報を所定期間蓄積し該電圧波形情報の平均値を基に該入力交流電源の電圧位相に同期した出力信号を生成する平均波形生成手段と、
(c)直流電源とチョークコイルとの間に接続され前記平均波形生成手段の出力信号により制御端をPWM駆動されるべき第7スイッチング素子により直流電源の電圧を該出力信号に含まれる波形情報に相似した交流電圧波形の全波整流波形電圧に変換し該チョークコイルから電力を出力する電源出力手段と、
(d)前記平均波形生成手段の出力信号により生成され前記電源出力手段に出力させるべき電圧波形と相似形である比率R倍の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
(e)それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が前記電源出力手段の出力の一端に接続された第3および第5スイッチング素子と、それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が該電源出力手段の出力の他端に接続された第4および第6スイッチング素子と、
(f)前記入力交流電源と相似形である比率R倍の全波整流波形を生成する整流波形生成手段と、を備え、
(g)前記入力交流電源の一方の相の電圧が出力される前記第2スイッチング素子の他端と前記第3および第6スイッチング素子のそれぞれの他端との接続点と、該入力交流電源の他方の相と前記第4および第5スイッチング素子の他端との接続点とが負荷電源供給点を構成し、
(h)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時前記第1、第3および第4スイッチング素子はオンし、該入力交流電源の一方の相が負サイクル時前記第2、第5および第6スイッチング素子はオンする排他的オンオフ制御により前記それぞれの制御端が駆動され、かつ、前記第1整流素子は該正サイクル時順方向に導通し、前記第2整流素子は該負サイクル時順方向に導通し、
(i)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より小さいとき、前記第7スイッチング素子の制御端をPWM駆動し前記電源出力手段から電力を出力し、
(j)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より大きいときは前記入力交流電源により、該整流波形生成手段が生成する電圧が該基準電圧より小さいときは前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする。
(9)請求項9に係る無停電電源装置は、請求項8において、(a)一端が前記第7スイッチング素子の一端と前記チョークコイルとの接続点に接続され他端が前記第4および第6スイッチング素子の一端に接続された制御端を有する第8スイッチング素子を備え、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記整流波形生成手段が生成する電位である第2電位とを比較し、該第2電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第2電位の差分の大きさにより前記第7スイッチング素子と排他的にオンオフされる前記第8スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記チョークコイル側に存在する電力を前記直流電源側に送り込む回生作用を伴って該第2電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする。
(10)請求項10に係る無停電電源装置は、請求項8において、前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記第1および第2スイッチング素子の制御端を制御し該第1および第2スイッチング素子をオフとし、前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする。
(11)請求項11に係る無停電電源装置は、請求項10において、(a)一端が前記第7スイッチング素子の一端と前記チョークコイルとの接続点に接続され他端が前記第4および第6スイッチング素子の一端に接続された制御端を有する第8スイッチング素子を備え、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記基準電圧生成手段が生成する基準電圧の一端の電位である第3電位とを比較し、該第3電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第3電位の差分の大きさにより前記第8スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記チョークコイル側に存在する電力を前記直流電源側に送り込む回生作用を伴って該第3電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする。
(12)請求項12に係る無停電電源装置は、請求項10または11において、
(a)前記入力交流電源の電圧の位相に同期して発振し該入力交流電源の電圧が消失したときにおいても該位相に固定され自走可能な正弦波発振手段をさらに備え、
(b)前記平均波形生成手段の出力信号により制御端がPWM駆動される前記第7スイッチング素子において、前記平均波形生成手段の出力信号を前記正弦波発振手段が出力する信号により代替しPWM駆動することを特徴とする。
(13)請求項13に係る無停電電源装置は、(a)相互の一端が接続され直列逆極性接続されて交流電流路に挿入され第2整流素子が並列接続された制御端を有する第1スイッチング素子および第1整流素子が並列接続された制御端を有する第2スイッチング素子と、
(b)前記交流電流路の入力端に印加される入力交流電源の電圧波形情報を所定期間蓄積し該電圧波形情報の平均値を基に該入力交流電源の電圧位相に同期した出力信号を生成する平均波形生成手段と、
(c)一次コイルおよび該一次コイルに磁気結合された二次コイルを有するトランスと、前記平均波形生成手段の出力信号により制御端がPWM駆動され該一次コイルに印加される直流電圧をスイッチングすべき第10スイッチング素子により該直流電源の電圧を該出力信号に含まれる波形情報に相似した交流電圧波形の全波整流波形電圧に変換し該二次コイルから出力する電源出力手段と、
(d)前記平均波形生成手段の出力信号により生成され前記電源出力手段に出力させるべき電圧波形と相似形である比率R倍の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
(e)それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が前記電源出力手段の出力の一端に接続された第3および第5スイッチング素子と、それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が該電源出力手段の出力の他端に接続された第4および第6スイッチング素子と、
(f)前記入力交流電源と相似形である比率R倍の全波整流波形を生成する整流波形生成手段と、を備え、
(g)前記入力交流電源の一方の相の電圧が出力される前記第2スイッチング素子の他端と前記第3および第6スイッチング素子のそれぞれの他端との接続点と、該入力交流電源の他方の相と前記第4および第5スイッチング素子の他端との接続点とが負荷電源供給点を構成し、
(h)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時前記第1、第3および第4スイッチング素子はオンし、該入力交流電源の一方の相が負サイクル時前記第2、第5および第6スイッチング素子はオンする排他的オンオフ制御により前記それぞれの制御端が駆動され、かつ、前記第1整流素子は前記正サイクル時順方向に導通し、前記第2整流素子は前記負サイクル時順方向に導通し、
(i)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より小さいとき、前記第10スイッチング素子の制御端をPWM駆動し前記電源出力手段から電力を出力し、
(j)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より大きいときは前記入力交流電源の電力により、該整流波形生成手段が生成する電圧が該基準電圧より小さいときは前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする。
(14)請求項14に係る無停電電源装置は、請求項13において、(a)前記二次コイルに直列接続され該二次コイルを通した出力電流路を断続可能に制御すべき制御端を有する第11スイッチング素子を備え、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記整流波形生成手段が生成する電位である第2電位とを比較し、該第2電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第2電位の差分の大きさにより前記第11スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記二次コイル側に存在する電力を前記一次コイル側に送り込む回生作用を伴って該第2電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする。
(15)請求項15に係る無停電電源装置は、請求項13において、前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記第1および第2スイッチング素子の制御端を制御し該第1および第2スイッチング素子をオフとし、前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする。
(16)請求項16に係る無停電電源装置は、請求項15において、(a)前記二次コイルに直列接続され該二次コイルを通した出力電流路を断続可能に制御すべき制御端を有する第11スイッチング素子を備え、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記基準電圧生成手段が生成する基準電圧の一端の電位である第3電位とを比較し、該第3電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第3電位の差分の大きさにより前記第11スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記二次コイル側に存在する電力を前記一次コイル側に送り込む回生作用を伴って該第3電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする。
(17)請求項17に係る無停電電源装置は、請求項15または16において、
(a)前記入力交流電源の電圧の位相に同期して発振し該入力交流電源の電圧が消失したときにおいても該位相に固定され自走可能な正弦波発振手段をさらに備え、
(b)前記平均波形生成手段の出力信号により制御端がPWM駆動される前記第10スイッチング素子において、前記平均波形生成手段の出力信号を前記正弦波発振手段が出力する信号により代替しPWM駆動することを特徴とする。
(18)請求項18に係る双方向電力転送回路は、(a)一次コイルおよび該一次コイルに磁気結合された二次コイルを有するトランスと、該一次コイルに印加される直流電圧をスイッチングする制御端を有する第10スイッチング素子と、該二次コイルの出力電流路に直列に接続され制御端を有する第11スイッチング素子と、を備え、
(b)前記第10スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、前記第10スイッチング素子がオンし、前記一次コイルに電圧が印加されるとき前記二次コイルに発生する電圧を得るとともに、
(c)前記第11スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、前記第11スイッチング素子がオンし、前記二次コイル側に印加されるべき直流電圧により該二次コイルに電圧が印加されるとき前記一次コイルに発生する電圧を得る、双方向にフォワード動作するスイッチング電源回路であって、
(d)前記二次コイルの出力側に直列接続されるチョークコイル及び前記一次コイルの出力側に直列接続されるチョークコイルが無いことを特徴とする双方向電力転送回路。
(19)請求項19に係る双方向電力転送回路は、(a)一次コイルおよび該一次コイルに磁気結合された二次コイルを有するトランスと、該一次コイルに印加される直流電圧をスイッチングする制御端を有する第10スイッチング素子と、該一次コイルに並列に接続された第3整流素子と、該二次コイルの出力電流路に直列に接続され制御端を有する第11スイッチング素子と、該二次コイルに並列に接続された第4整流素子と、を備え、
(b)前記第10スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、該第10スイッチング素子がオンし、前記一次コイルに第1電流が流れるように電圧が印加されるとき、前記二次コイルの出力電流路に第2電流が流れ該二次コイルに発生する電力を得る一方、該第10スイッチング素子がオフしたとき、該一次コイルおよび前記第3整流素子を通して第3電流が流れることに起因して該一次コイルの磁気回路に蓄積された磁束の減少が抑制されることにより、該二次コイルを通して該第2電流と同方向に第4電流が流れ該二次コイルに発生する電力を得るとともに、
(c)前記第11イッチング素子の制御端に電圧を印加し、該第11スイッチング素子がオンし、前記二次コイル側に印加されるべき直流電圧により該二次コイルに第5電流が流れるように電圧が印加されるとき、前記一次コイルに第6電流が流れ該一次コイルに発生する電力を得る一方、該第11スイッチング素子がオフしたとき、該二次コイルおよび前記第4整流素子を通して第7電流が流れることに起因して該二次コイルの磁気回路に蓄積された磁束の減少が抑制されることにより、該一次コイルを通して該第6電流と同方向に第8電流が流れ該一次コイルに発生する電力を得る、双方向にフォワードおよびフライバック動作することを特徴とする。
(20)請求項20に係る双方向電力転送回路は、請求項18または19において、前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの中央部同士を連結する中央脚と、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、
前記一次コイルが前記中央脚に巻装され、かつ前記二次コイルが前記一対の外側脚の各々に巻装され、
前記中央脚から前記外側脚へ向かう磁束の一部が前記一次コイルと前記二次コイルとの間の空隙を通るとともに、前記外側脚から前記中央脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの空隙を通るよう構成され、
前記一次コイルと前記二次コイルとを疎に磁気結合させることに起因し、いずれか一方のコイルを磁束発生源とし他方を磁束受領側としたときに、磁束発生源の磁束密度が磁束受領側の磁束密度より高いことを特徴とする。
(21)請求項21に係る双方向電力転送回路は、請求項18または19において、前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの中央部同士を連結する中央脚と、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、
前記一次コイルが前記中央脚に巻装され、前記二次コイルが前記一対の外側脚のいずれか一方に巻装され、かつ少なくとも前記二次コイルを巻装されない方の外側脚の中間位置に磁気ギャップが設けられ、
前記中央脚から前記外側脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの間の空隙および前記二次コイルを巻装されない方の外側脚を通るとともに、該二次コイルを巻装した外側脚から該中央脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの間の空隙および該二次コイルを巻装されない方の外側脚を通るよう構成され、
前記一次コイルと前記二次コイルとを疎に磁気結合させることに起因し、いずれか一方のコイルを磁束発生源とし他方を磁束受領側としたときに、磁束発生源の磁束密度が磁束受領側の磁束密度より高いことを特徴とする。
(22)請求項22に係る双方向電力転送回路は、請求項18または19に記載の双方向電力転送回路において、前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの中央部同士を連結する中央脚と、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、
前記一次コイルが前記中央脚に巻装され、かつ前記二次コイルが前記一次コイルから離隔しかつ該一次コイルと同心状に前記一対の外側脚の内側に巻装され、
前記中央脚から前記外側脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの間の空隙を通るとともに、該外側脚から該中央脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記一次コイルと前記二次コイルとを疎に磁気結合させることに起因し、いずれか一方のコイルを磁束発生源とし他方を磁束受領側としたときに、磁束発生源の磁束密度が磁束受領側の磁束密度より高いことを特徴とする。
(23)請求項23に係る双方向電力転送回路は、請求項18または19において、前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの中央部同士を連結する中央脚と、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、
前記一次コイルが前記中央脚に巻装され、前記二次コイルが該一次コイルの外側に配置された磁性体片を介して該一次コイルと同心状に巻装され、
前記中央脚から前記外側脚へ向かう磁束の一部が前記磁性体片を通るとともに、前記外側脚から前記中央脚へ向かう磁束の一部が前記磁性体片を通るよう構成され、
前記一次コイルと前記二次コイルとを疎に磁気結合させることに起因し、いずれか一方のコイルを磁束発生源とし他方を磁束受領側としたときに、磁束発生源の磁束密度が磁束受領側の磁束密度より高いことを特徴とする。
(24)請求項24に係る双方向電力転送回路は、(a)密に磁気結合された第1コイルおよび第2コイルを備える第1コイル群と該第1コイル群に疎に磁気結合され相互に密に磁気結合された第3コイルおよび第4コイルを備える第2コイル群とを備えかつ該第1コイルと該第3コイルとが第1の入出力点にて接続されるとともに該第2コイルと該第4コイルとが第2の入出力点にて接続されたトランスと、該第1コイルに印加されるべき直流電圧をスイッチングする制御端を有する第10スイッチング素子と、該第4コイルの電流路に直列に接続され制御端を有する第11スイッチング素子と、を備え、
(b)前記第10スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、該第10スイッチング素子がオンし、前記第1コイルに前記第1の入出力点から第1の入力電流が流れ込むように電圧が印加されるとき、前記第4コイルを通して前記第2の入出力点から第1のフォワード電流が流れ出て該第4コイルに発生する電力を得る一方、該第10スイッチング素子がオフしたとき、前記第2コイルを通して該第2の入出力点から該第1のフォワード電流と同方向の第1のフライバック電流が流れ出て該第2コイルに発生する電力を得るとともに、
(c)前記第11イッチング素子の制御端に電圧を印加し、前記第11スイッチング素子がオンし、前記第4コイルに印加されるべき直流電圧により該第4コイルへ前記第2の入出力点に前記第1のフォワード電流と逆方向の第2の入力電流が流れ込むように電圧が印加されるとき、前記第1コイルを通して前記第1の入出力点から前記第1の入力電流と逆方向の第2のフォワード電流が流れ出て該第1コイルに発生する電力を得る一方、該第11スイッチング素子がオフしたとき、前記第3コイルを通して該第1の入出力点から該第2のフォワード電流と同方向に第2のフライバック電流が流れ出て該第3コイルに発生する電力を得る、双方向にフォワードおよびフライバック動作することを特徴とする。
(25)請求項25に係る双方向電力転送回路は、(a)密に磁気結合された第1コイルおよび第2コイルを備える第1コイル群と該第1コイル群に疎に磁気結合され相互に密に磁気結合された第3コイルおよび第4コイルを備える第2コイル群とを備えかつ該第1コイルと該第3コイルとが第1の入出力点にて接続されるとともに該第2コイルと該第4コイルとが第2の入出力点にて接続されたトランスと、該第3コイルに印加されるべき直流電圧をスイッチングする制御端を有する第10スイッチング素子と、該第4コイルの電流路に直列に接続され制御端を有する第11スイッチング素子と、を備え、
(b)前記第10スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、該第10スイッチング素子がオンし、前記第3コイルに前記第1の入出力点から第1の入力電流が流れ込むように電圧が印加されるとき、前記第2コイルを通して前記第2の入出力点から第1のフォワード電流が流れ該第2コイルに発生する電力を得る一方、該第10スイッチング素子がオフしたとき、該第4コイルを通して該第2の入出力点から該第1のフォワード電流と同方向の第1のフライバック電流が流れ出て該第4コイルに発生する電力を得るとともに、
(c)前記第11イッチング素子の制御端に電圧を印加し、前記第11スイッチング素子がオンし、前記第4コイルに印加されるべき直流電圧により該第4コイルへ前記第2の入出力点に前記第1のフォワード電流と逆方向の第2の入力電流が流れ込むように電圧が印加されるとき、前記第1コイルを通して前記第1の入出力点から第1の入力電流と逆方向の第2のフォワード電流が流れ出て該第1コイルに発生する電力を得る一方、該第11スイッチング素子がオフしたとき、前記第3コイルを通して該第1の入出力点から該2のフォワード電流と同方向に第2のフライバック電流が流れ出て該第3コイルに発生する電力を得る、双方向にフォワードおよびフライバック動作することを特徴とする。
(26)請求項26に係る無停電電源装置は、請求項24または25において、前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、前記第1コイルおよび前記第2コイルが一方の該外側脚に巻装されかつ前記第3コイルおよび前記第4コイルが他方の該外側脚に巻装されるとともに、
前記一対の外側脚の一方から他方へまたは他方から一方へ向かう磁束の一部が、前記第1コイルおよび前記第2コイルと、前記第3コイルおよび第4コイルとの間の空隙を通るように構成されることを特徴とする。
(27)請求項27に係る無停電電源装置は、(a)相互の一端が接続され直列逆極性接続されて交流電流路に挿入され第2整流素子が並列接続された制御端を有する第1スイッチング素子および第1整流素子が並列接続された制御端を有する第2スイッチング素子と、
(b)前記交流電流路の入力端に印加される入力交流電源の電圧波形情報を所定期間蓄積し該電圧波形情報の平均値を基に該入力交流電源の電圧位相に同期した出力信号を生成する平均波形生成手段と、
(c)請求項18〜26のいずれかに記載の双方向電力転送回路を備え、前記平均波形生成手段の出力信号により前記第10スイッチング素子の制御端をPWM駆動し、直流電源の電圧を該出力信号に含まれる電圧波形情報に相似した交流電圧波形の全波整流波形電圧に変換し出力する電源出力手段と、
(d)前記平均波形生成手段の出力信号により生成され前記電源出力手段に出力させるべき電圧波形と相似形である比率R倍の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
(e)それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が前記電源出力手段の出力の一端に接続された第3および第5スイッチング素子と、それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が該電源出力手段の出力の他端に接続された第4および第6スイッチング素子と、
(f)前記入力交流電源と相似形である比率R倍の全波整流波形を生成する整流波形生成手段と、を備え、
(g)前記入力交流電源の一方の相の電圧が出力される前記第2スイッチング素子の他端と前記第3および第6スイッチング素子のそれぞれの他端との接続点と、該入力交流電源の他方の相と前記第4および第5スイッチング素子の他端との接続点とが負荷電源供給点を構成し、
(h)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時前記第1、第3および第4スイッチング素子はオンし、該入力交流電源の一方の相が負サイクル時前記第2、第5および第6スイッチング素子はオンする排他的オンオフ制御により前記それぞれの制御端が駆動され、かつ、前記第1整流素子は前記正サイクル時順方向に導通し、前記第2整流素子は前記負サイクル時順方向に導通し、
(i)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より小さいとき、前記第10スイッチング素子の制御端をPWM駆動し前記電源出力手段から電力を出力し、
(j)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より大きいときは前記入力交流電源の電力により、該整流波形生成手段が生成する電圧が該基準電圧より小さいときは前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする。
(28)請求項28に係る無停電電源装置は、請求項27において、請求項18〜26のいずれかに記載の双方向電力転送回路を備え、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の第1電位と、前記整流波形生成手段が生成する電位である第2電位とを比較し、該第2電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第2電位の差分の大きさにより前記第11スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記第3および第5スイッチング素子の一端と前記第4および第6スイッチング素子の一端との間に発生する電力を前記直流電源に送り込む回生作用を伴って該第2電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする。
(29)請求項29に係る無停電電源装置は、請求項27において、前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記第1および第2スイッチング素子の制御端を制御し該第1および第2スイッチング素子をオフとし、前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする。
(30)請求項30に係る無停電電源装置は、請求項29において、請求項18〜26のいずれかに記載の双方向電力転送回路を備え、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の第1電位と、前記基準電圧生成手段が生成する基準電圧の電位である第3電位とを比較し、該第3電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第3電位の差分の大きさにより前記第11スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記第3および第5スイッチング素子の一端と前記第4および第6スイッチング素子の一端との間に発生する電力を前記直流電源に送り込む回生作用を伴って該第3電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする。
(31)請求項31に係る無停電電源装置は、請求項29または30において、
(a)前記入力交流電源の電圧の位相に同期して発振し該入力交流電源の電圧が消失したときにおいても該位相に固定され自走可能な正弦波発振手段をさらに備え、
(b)前記平均波形生成手段の出力信号により制御端がPWM駆動される前記第10スイッチング素子において、前記平均波形生成手段の出力信号を前記正弦波発振手段が出力する信号により代替しPWM駆動することを特徴とする。
(32)請求項32に係る無停電電源装置は、請求項1〜17または27〜31のいずれかにおいて、前記第1スイッチング素子および前記第2整流素子に代替して第1整流回路を設け、かつ前記第2スイッチング素子および前記第1整流素子に代替して第2整流回路を設けており、
(a1)前記第1整流回路が、第1定電流源によって第1制御端を有する第1半導体素子が駆動される第1電流路と、第2定電流源によってPN接合素子が駆動される第2電流路と、第2制御端を有する第2半導体素子により断続制御される整流電流路と、前記第2電流路を有する前記PN接合素子をバイパスする第3制御端を有する第3半導体素子とを備え、
(a2)前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端とが前記第1スイッチング素子の他端に代替して接続されるともに、前記第2半導体素子の他端が前記第1スイッチング素子の一端に代替して接続され、
(a3)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時、前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に高電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に低電位が印加されるとき、前記第3半導体素子の第3制御端に制御電圧を印加することにより、前記第3半導体素子を導通させ、前記第2電流路を導通させることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、かつ、
(a4)前記入力交流電源の一方の相が負サイクル時、前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に低電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に高電位が印加されるとき、前記第2電流路が導通されることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、さらに、
(b1)前記第2整流回路が、第1定電流源によって第1制御端を有する第1半導体素子が駆動される第1電流路と、第2定電流源によってPN接合素子が駆動される第2電流路と、第2制御端を有する第2半導体素子により断続制御される整流電流路と、前記第2電流路を有する前記PN接合素子をバイパスする第3制御端を有する第3半導体素子とを備え、
(b2)前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端とが前記第2スイッチング素子の他端に代替して接続されるとともに、前記第2半導体素子の他端が前記第2スイッチング素子の一端に代替して接続され、
(b3)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時、前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に低電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に高電位が印加されるとき、前記第2電流路が導通されることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、かつ、
(b4)前記入力交流電源の一方の相が負サイクル時、前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に高電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に低電位が印加されるとき、前記第3半導体素子の第3制御端に制御電圧を印加することにより、前記第3半導体素子を導通させ、前記第2電流路を導通させることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させることを特徴とする。
(33)請求項33に係る無停電電源装置は、請求項1〜17または27〜31のいずれかにおいて、前記第1スイッチング素子および前記第2整流素子に替えて第1整流回路を設け、かつ、前記第2スイッチング素子および前記第1整流素子に替えて第2整流回路を設け、
(a1)前記第1整流回路が、第1定電流源によって第1制御端を有する第1半導体素子が駆動される第1電流路と、第2定電流源によって第4制御端を有する第4半導体素子が駆動される第2電流路と、第2制御端を有する第2半導体素子により断続制御される整流電流路と、前記第2電流路を有する前記第4半導体素子をバイパスする第3制御端を有する第3半導体素子とを備え、
(a2)前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端が前記第1スイッチング素子の他端に代替して接続されるとともに、前記第2半導体素子の他端が前記第1スイッチング素子の一端に代替して接続され、
(a3)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時、前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端に高電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に低電位が印加されるとき、前記第3半導体素子の第3制御端に制御電圧を印加することにより、前記第3半導体素子を導通させ、前記第2電流路を導通させることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、かつ、
(a4)前記入力交流電源の一方の相が負サイクル時、前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端に低電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に高電位が印加されるとき、前記第2電流路が導通されることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、
(b1)前記第2整流回路が、第1定電流源によって第1制御端を有する第1半導体素子が駆動される第1電流路と、第2定電流源によって第4制御端を有する第4半導体素子が駆動される第2電流路と、第2制御端を有する第2半導体素子により断続制御される整流電流路と、前記第2電流路を有する前記第4半導体素子をバイパスする第3制御端を有する第3半導体素子とを備え、
(b2)前記第2整流回路における前記第2半導体素子の他端が前記第2スイッチング素子の一端に代替して接続されるとともに、前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端が前記第2スイッチング素子の他端に代替して接続され、
(b3)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時、前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端に低電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に高電位が印加されるとき、前記第2電流路が導通されることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、かつ、
(b4)前記入力交流電源の一方の相が負サイクル時、前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端に高電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に低電位が印加されるとき、前記第3半導体素子の第3制御端に制御電圧を印加することにより、前記第3半導体素子を導通させ、前記第2電流路を導通させることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させることを特徴とする。
(34)請求項34に係る無停電電源装置は、請求項1〜17または27〜33のいずれかにおいて、前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記電源出力手段が正常時における前記入力交流電源の電圧にて電圧を出力することを特徴とする。
(35)請求項35に係る電源供給装置は、請求項1〜17または27〜34のいずれかに記載の無停電電源装置を用いた電源供給装置であって、前記電源出力手段が、前記入力交流電源の電圧より大きい電圧にて全波整流波形を出力することを特徴とする電源供給装置。
(36)請求項36に係るトランスは、密に磁気結合された第1コイルおよび第2コイルを備える第1コイル群と、密に磁気結合された第3コイルおよび第4コイルを備える第2コイル群とを備え、該第1コイル群と該第2コイル群とが疎に磁気結合されている。
本発明の特徴の1つである平均波形生成手段は、入力交流電圧の波形情報を所定期間蓄積しその平均値を取得し、さらに入力交流電圧位相に同期させて出力信号を生成する。UPS電圧が、入力交流電圧波形の平均値を基に生成されることにより、UPS電圧の波形を入力交流電圧と相似形として追随させることができる。これにより、入力交流電圧の正常範囲での波形の乱れ(波高値のつぶれ等)によりUPS電圧が頻繁に出力されることを抑制でき、UPS電圧の供給源であるバッテリー等の消耗を防止できる。
一方、負サイクル時には、第2スイッチング素子および第2整流素子を電流路として出力側から入力側へ電流が流れることができるが、入力側から出力側へ向かう電流は、第2整流素子が逆方向でありかつ第1スイッチング素子がオフであるので阻止される。
(5)請求項5の無停電電源装置では、停電時における誘導性/容量性負荷の接続による負荷電圧上昇に対処できる。第9スイッチング素子が設けられ、その一端には、抵抗素子ならびに第3および第5スイッチング素子を介した負荷電力供給点の電位が現れる。第9スイッチング素子の制御端には、この負荷電位の比率R倍の電位(第1電位)と基準電圧生成手段の生成する基準電電圧の一端の電位(第3電位)との差分増幅電位が印加される。停電時には、整流波形生成手段の生成電位は低下しているため、その代替として基準電圧の一端の電位を用いることが有用である。負荷電圧が上昇すると、第9スイッチング素子の一端の電位が上昇することにより制御端が順バイアスされることにより、第9スイッチング素子の電流路が導通し、負荷電圧による電流が流れる。この結果、第9スイッチング素子の一端の電位は制御され、負荷電圧の上昇を抑止することができる。この構成は、特に、軽度の誘導性/容量性負荷に有効である。
このような構成としたことにより、入力交流電圧の低下時およびその後の復電時における瞬断は解消され、無瞬断の無停電電源装置が実現される。
このような構成としたことにより、誘導性/容量性負荷の接続による負荷電圧上昇を抑止すると同時に、電力回生して有効利用できる。この構成は、誘導性/容量性負荷が大きい場合にも対応可能である。
このような構成としたことにより、入力交流電圧の低下時およびその後の復電時における瞬断は解消され、無瞬断の無停電電源装置が実現される。
このような構成としたことにより、誘導性/容量性負荷の接続による負荷電圧上昇を抑止すると同時に、電力回生して有効利用できる。この構成は、誘導性/容量性負荷が大きい場合にも対応可能である。
このような構成としたことにより、誘導性/容量性負荷の接続による負荷電圧上昇を抑止すると同時に、電力回生して有効利用できる。この構成は、誘導性/容量性負荷が大きい場合にも対応可能である。
このように、本回路では、双方向の電力転送動作を行うことができるとともに、スイッチング素子のオン時にもオフ時にも同方向の出力電流を流すことができるので電力転送に有利である。また、本回路のトランスでは、チョークコイルを取り除くことで双方向動作を実現している。
このような疎結合トランスを用いることにより、DC/DCコンバータにおいてチョークコイルを取り除き双方向動作を可能とした場合に、一方のコイルに電流が流れることにより他方のコイルに激しいピーク電流が流れることが回避できる。
また、第11スイッチング素子がオンのとき、二次コイルにより生じた磁束が一次コイルの磁気回路へ流れ込むことにより一次コイルにはこれに抗する起磁力が瞬時に生じ、これに対応する起電力による電流が一次コイルに流れることができる。
例えば、第1コイル群のうち、第1の入出力点に接続されている一方のコイルを駆動側としてスイッチング素子によりPWM駆動する。これにより、PWM駆動のオン時には、疎結合している第2コイル群の被駆動側のコイルに第2の入出力点からフォワード電流が流れ出る。そして、PWM駆動のオフ時には、駆動コイルと密結合している第1のコイル群の他方のコイルにフライバック電流が流れ、オン時と同様に第2の入出力点から流れ出る。駆動側と被駆動側のコイルを入れ替えて同様にPWM駆動すると、上記と対称的な電流が流れることとなる。
このように本回路では、双方向の電力転送動作を行うことができるとともに、スイッチング素子のオン時にもオフ時にも同方向の出力電流を流すことができるので電力転送に有利である。
特に、請求項25の双方向電力転送回路におけるトランスは、UPS電圧出力動作のときと、電力回生動作のときの磁気回路に生じる磁束の向きが逆となるため、トランスが磁気飽和し難いという利点がある。
また、上記いずれの双方向電力転送回路(請求項18〜26)においても、一次側コイルと二次側コイルとが絶縁されたトランスを使用しているため、従来技術のチョークコイルを使用した双方向インバータに無い、入出力間が絶縁された双方向インバータを構成できる。このため、安全性と信頼性の高いものとなる。
入力交流電源の一方の相の正サイクル時には、第1整流回路は逆方向となるがオン制御することにより導通させることができ、第2整流回路は順方向であるので導通し、これにより入力端子から出力端子へ電流が流れる一方、逆潮流は阻止できる。
また、入力交流電源の一方の相の負サイクル時には、第1整流回路は順方向であるので導通し、第2整流回路は逆方向となるがオン制御することにより導通させることができ、これにより出力端子から入力端子へ電流が流れる一方、逆潮流は阻止できる。
(1−1)第1の実施形態の回路構成
図1は、本発明による無停電電源装置の第1の実施形態の構成例を示す回路図である。端子2と端子1間に、入力交流電源の電圧Vinが印加される。交流電源は、典型的には系統電源である。端子3と端子4間から出力電圧Voutが出力され、図示しない負荷へ印加される。この無停電電源装置は、基本的にコンピュータや電子機器等の整流負荷を対象とする。端子2と端子3の間の交流電流路には、入力交流電源の一方の相の電圧が入力され、端子1と端子4の間の交流電流路には、入力交流電源の他方の相の電圧が入力される。
さらに、基準電圧生成部24の生成する基準電圧の電位は、ダイオードD8のアノードにも出力されるが、整流波形生成部23の生成電圧の電位の方が優勢である場合には参照電圧Vrefとして出力されない。しかしながら、入力交流電圧Vinの停電時には、整流波形生成部23の生成電圧による電位を代替し参照電位Vrefとして用いられる。
<電源出力動作:正常時および低下時>
入力交流電圧Vinの正常時には、整流波形生成部23の生成する電圧は、基準電圧生成部24の生成する基準電圧より大きい。前者を100%とすると後者は90〜95%に設定される。この場合、制御部20はPWMゲート駆動部25から制御電圧を出力しないため、電源出力部13のFETQx、FETQyは駆動されず、UPS電圧Vupsは生成されない。ただし、PWMゲート駆動部25は、FETQxおよびFETQyに対して制御電圧を出力はしないが直ちに出力できる状態で内部の自励発振器(平均波形生成手段の出力信号に基づき発振)により常時、制御電圧を生成している。また、低下時および停電時に直ちにUPS電圧Vupsを出力できるようにFETQzのみは正常時であってもPWM駆動されている。
なお、別の実施形態として、FETQxおよびFETQyを正常時にもPWM駆動しUPS電圧Vupsを常時出力するようにしてもよい。この場合、FET駆動による消費電力は大きくなるが、低下時および停電時に、より迅速に対応できる。
入力交流電圧Vinがさらに低下することに対応して、整流波形生成部23の生成する電圧が、「停電」と判断される所定値より低下すると、制御部20はこれを停電時と判断する。停電時には、FET駆動制御部26がFETQ1およびFETQ2をいずれもオフとするように制御することが好ましい。また、停電時には、平均波形生成部21に替わり正弦波発振部22が、入力交流電圧Vinに位相同期して固定された周波数で正弦波を発振し、出力信号を出力する。この正弦波発振部22の出力信号を用いて、PWMゲート駆動部25はPWM制御電圧を生成および出力し、基準電圧生成部24は基準電圧を生成および出力し、そしてFET駆動制御部26はFETQ3〜Q6のオンオフ制御電圧を生成および出力する。
なお、停電時であると判断された後は、電源出力部13がUPS電圧Vupsを正常時の入力交流電圧と同じ電圧(通常100V)で生成出力するように、PWM駆動することが好ましい。
FETQ1、ダイオードD1、FETQ2およびダイオードD2は、逆潮流を阻止する働きをする。入力交流電源側への逆潮流が生じる可能性の1つは、入力交流電圧Vinの低下時に出力端子に出力されるUPS電圧Vupsよる電流が交流電源側へ逆潮流する場合である。もう1つは、入力交流電圧Vinの正常時、低下時または停電時に関わらず、誘導性/容量性負荷の接続による電流位相のずれに起因して逆潮流する場合である。
本回路は基本的に整流負荷を対象としているが、誘導性/容量性負荷が端子3と端子4の間に接続された場合、入力交流電源側に電流を送り返す位相が発生する。しかしながら、上記の通り、本回路のFETQ1、ダイオードD1、FETQ2およびダイオードD2による逆潮流阻止機能があるために、負荷電圧が入力交流電圧Vinより上昇することとなる。ダミーロード部12は、この負荷電圧上昇を抑止する働きをする。
(2−1)第2の実施形態の回路構成
図2は、本発明による無停電電源装置の第2の実施形態の構成例を示す回路図である。第2の実施形態において、第1の実施形態と相違する点は、ダミーロード部12に替えて電流検出部12Aおよびこれに付随する構成要素を設けている点である。その他の、FETQ1〜Q6、ダイオードD1およびD2、電源出力部13および制御部20の構成については、第1の実施形態と共通する。
電源出力部13の電源出力動作については、図1に示す第1の実施形態の回路と同様である。本回路は、誘導性負荷の接続時の動作において、図1の回路と相違する。第1の実施形態で述べた通り、誘導性負荷が端子3と端子4の間に接続された場合、負荷電圧が入力交流電圧Vinより上昇する。
(3−1)第3の実施形態の回路構成
図3は、本発明による無停電電源装置の第3の実施形態の構成例を示す回路図である。第3の実施形態において、前述の第1の実施形態と共通する構成は、端子2と端子3の間の交流電流路上にFETQ1、ダイオードD1、FETQ2およびダイオードD2を設けており、これらにより入力交流電源側への逆潮流を阻止している点である。さらに、電源出力/電力回生部15の出力するUPS電圧Vupsを端子3と端子4の間に供給するためのFETQ3〜Q6を設け、FETQ1またはFETQ2と同期してオンオフ制御する点も共通する。
<電源出力動作:正常時および低下時>
入力交流電圧Vinの正常時には、整流波形生成部23の生成する電圧は、基準電圧生成部24の生成する基準電圧より大きい。前者を100%とすると後者は90〜95%に設定される。この場合、制御部20はPWMゲート駆動部25から制御電圧を出力しないため、電源出力/電力回生部15のFETQ7は駆動されず、UPS電圧Vupsは生成されない。ただし、PWMゲート駆動部25は、制御電圧を出力はしないが直ちに出力できる状態で内部の自励発振器(平均波形生成手段の出力信号に基づき発振)により常時、制御電圧を生成している。
なお、別の実施形態として、FETQ7を正常時にもPWM駆動しUPS電圧Vupsを常時出力するようにしてもよい。この場合、FET駆動による消費電力は大きくなるが、低下時および停電時に、より迅速に対応できる。
入力交流電圧Vinがさらに低下することに対応して、整流波形生成部23の生成する電圧が、「停電」と判断される所定値より低下すると、制御部20はこれを停電時と判断する。停電時には、FET駆動制御部26がFETQ1およびFETQ2をいずれもオフとするように制御することが好ましい。また、停電時には、平均波形生成部21に替わり正弦波発振部22が、入力交流電圧Vinに位相同期して固定された周波数で正弦波を発振し、出力信号を出力する。停電時には、PWMゲート駆動部25は、正弦波発振部22の出力信号を用いてPWM制御電圧を生成および出力し、基準電圧生成部24もまた正弦波発振部22の出力信号を用いて基準電圧を生成し、そしてFET駆動制御部26もまた正弦波発振部22の出力信号を用いてFETQ3〜Q6のオンオフ制御電圧を生成および出力する。
なお、停電時であると判断された後は、電源出力/電力回生部15がUPS電圧Vupsを正常時の入力交流電圧と同じ電圧(通常100V)で生成出力するように、PWM駆動することが好ましい。
まず、交流入力電圧Vinの正常時の電力回生動作について説明する。
制御部20は、点Bの電位を常時取得している。点Bの電位は、FETQ3およびFETQ5のドレインの電位と、電源出力/電力回生部15の出力点の電位の共通電位である。制御部20は、点Bの電位の比率R倍の電位(第1電位)と、参照電位である整流波形生成部23の生成する電位(第2電位)とを比較する。
誘導性/容量性負荷が接続されていないときは、第1電位と第2電位は同電位である。この場合、PWMゲート駆動部25は、FETQ8のゲート制御電圧を出力せず、よって電力回生も行われない。
誘導性/容量性負荷が接続されたときは、点Bの電位が上昇するため第1電位も上昇する。第1電位が第2電位より大きい場合、その差分の大きさに基づいてPWMゲート駆動部25がFETQ8のゲート制御電圧を出力してFETQ8をPWM駆動する。
次に、交流入力電圧Vinの停電時の場合の動作を説明する。交流入力電圧Vinの停電時には、点Bの電位の比率R倍の電位(第1電位)と比較する参照電位として、基準電位生成部24の生成する基準電圧(第3電位)を用いる。交流入力電圧Vinの停電時には、整流波形生成部23の生成する電位(第2電位)を参照電位とできないためである。
誘導性/容量性負荷が接続されたときは、点Bの電位が上昇するため第1電位も上昇する。第1電位が第3電位より大きい場合、その差分の大きさに基づいてPWMゲート駆動部25がFETQ8のゲート制御電圧を出力してFETQ8をPWM駆動する。これにより、上述のように電力回生が行われる。
上記のような動作をする場合、電源出力/電力回生部15においてFETQ7とFETQ8が同時に駆動される可能性もある。FETQ7とFETQ8が同時にオンすると、直流電源電圧DCV1が短絡されてしまうため、FETQ7とFETQ8とを同時に駆動する場合は、互いのオンオフを排他的とする。
回生電力が大きい場合は、非常に大きな誘導性負荷が接続された可能性があるため、FETQ7によるスイッチングを停止してUPS電圧Vupsを生成させないようにする。
回生電力が直流電源であるバッテリー等の容量を超過して発生する場合は、これを積極的に消費するために、UPS電圧Vupsが入力交流電圧Vinより大きくなるように制御する。そして、入力交流電圧Vinが正常であってもUPS電圧Vupsを優先的に負荷に供給する。
(4−1)第4の実施形態の回路構成
図4は、本発明による無停電電源装置の第4の実施形態の構成例を示す回路図である。第4の実施形態において、前述の第3の実施形態と共通する構成は、端子2と端子3の間の交流電流路上にFETQ1、ダイオードD1、FETQ2およびダイオードD2を設けており、これらにより入力交流電源側への逆潮流を阻止している点である。さらに、電源出力/電力回生部15の出力するUPS電圧Vupsを端子3と端子4の間に供給するためのFETQ3〜Q6を設け、FETQ1またはFETQ2と同期してオンオフ制御する点も共通する。また、制御部20の構成および動作についても共通する。
<電源出力動作:正常時および低下時>
入力交流電圧Vinの正常時には、整流波形生成部23の生成する電圧は、基準電圧生成部24の生成する基準電圧より大きい。前者を100%とすると後者は90〜95%に設定される。この場合、制御部20はPWMゲート駆動部25から制御電圧を出力しないため、電源出力/電力回生部15のFETQ10は駆動されず、UPS電圧Vupsは生成されない。ただし、PWMゲート駆動部25は、制御電圧を出力はしないが直ちに出力できる状態で内部の自励発振器(平均波形生成手段の出力信号に基づき発振)により常時、制御電圧を生成している。
なお、別の実施形態として、FETQ10を正常時にもPWM駆動しUPS電圧Vupsを常時出力するようにしてもよい。この場合、FET駆動による消費電力は大きくなるが、低下時および停電時に、より迅速に対応できる。
入力交流電圧Vinがさらに低下することに対応して、整流波形生成部23の生成する電圧が、「停電」と判断される所定値より低下すると、制御部20はこれを停電時と判断する。停電時には、FET駆動制御部26がFETQ1およびFETQ2をいずれもオフとするように制御することが好ましい。また、停電時には、平均波形生成部21に替わり正弦波発振部22が、入力交流電圧Vinに位相同期して固定された周波数で正弦波を発振し、出力信号を出力する。停電時には、PWMゲート駆動部25は、正弦波発振部22の出力信号を用いてPWM制御電圧を生成および出力し、基準電圧生成部24もまた正弦波発振部22の出力信号を用いて基準電圧を生成し、そしてFET駆動制御部26もまた正弦波発振部22の出力信号を用いてFETQ3〜Q6のオンオフ制御電圧を生成および出力する。
なお、停電時であると判断された後は、電源出力/電力回生部15がUPS電圧Vupsを正常時の入力交流電圧と同じ電圧(通常100V)で生成出力するように、PWM駆動することが好ましい。
まず、交流入力電圧Vinの正常時の電力回生動作について説明する。
制御部20は、点Bの電位を常時取得している。点Bの電位は、FETQ3およびFETQ5のドレインの電位と、電源出力/電力回生部15の出力点の電位の共通電位である。制御部20は、点Bの電位の比率R倍の電位(第1電位)と、参照電位である整流波形生成部23の生成する電位(第2電位)とを比較する。
誘導性/容量性負荷が接続されていないときは、第1電位と第2電位は同電位である。この場合、PWMゲート駆動部25は、FETQ11のゲート制御電圧を出力せず、よって電力回生も行われない。
誘導性/容量性負荷が接続されたときは、負荷電圧上昇により点Bの電位が上昇するため第1電位も上昇する。第1電位が第2電位より大きい場合、その差分の大きさに基づいてPWMゲート駆動部25がFETQ11のゲート制御電圧を出力してFETQ11をPWM駆動する。
この電力回生動作においては、第1電位と第2電位とが均等となるように負帰還制御されるため、点Bの電位Vbの実質的な上昇は抑制される。
次に、交流入力電圧Vinの停電時の場合の動作を説明する。交流入力電圧Vinの停電時には、点Bの電位の比率R倍の電位(第1電位)と比較する参照電位として、基準電位生成部24の生成する基準電圧(第3電位)を用いる。停電時には、整流波形生成部23の生成する電位(第2電位)を参照電位とできないためである。
誘導性/容量性負荷が接続されたときは、点Bの電位が上昇するため第1電位も上昇する。第1電位が第3電位より大きい場合、その差分の大きさに基づいてPWMゲート駆動部25がFETQ11のゲート制御電圧を出力してFETQ11をPWM駆動する。これにより、上述のように電力回生が行われる。
上記のような動作をする場合、電源出力/電力回生部15においてFETQ10とFETQ11が同時に駆動される可能性もある。FETQ10とFETQ11が同時にオンすると、トランスT1の一次コイルL1から二次コイルL2への電力の送出と、二次コイルL2から一次コイルL1への電力の送出とが同時に発生してしまう。この状況自体は回路動作上問題を生じないが、互いの電力が相殺されて無意味となる。従って、FETQ10とFETQ11を同時に駆動する場合は、互いのオンオフを排他的とすることが好適である。
回生電力が大きい場合は、非常に大きな誘導性負荷が接続された可能性があるため、FETQ10によるスイッチングを停止してUPS電圧Vupsを生成させないようにする。
回生電力が直流電源であるバッテリー等の容量を超過して発生する場合は、これを積極的に消費するために、UPS電圧Vupsが入力交流電圧Vinより大きくなるように制御する。そして、入力交流電圧Vinが正常であってもUPS電圧Vupsを優先的に負荷に供給する。
(5−1)第5の実施形態の回路構成
図5は、本発明による無停電電源装置の第5の実施形態の構成例を示す回路図である。第5の実施形態において、前述の第4の実施形態と共通する構成は、端子2と端子3の間の交流電流路上にFETQ1、ダイオードD1、FETQ2およびダイオードD2を設けており、これらにより入力交流電源側への逆潮流を阻止している点である。さらに、電源出力/電力回生部15の出力するUPS電圧Vupsを端子3と端子4の間に供給するためのFETQ3〜Q6を設け、FETQ1またはFETQ2と同期してオンオフ制御する点も共通する。また、制御部20の構成および動作についても共通する。
この第5の実施形態における電源出力/電力回生部15は、双方向電力転送回路として好適な形態である。
図5に示す第5の実施形態では、電源出力/電力回生部15のトランスT2がフォワード動作を行う点が、前述の第4の実施形態と相違する。
電源出力動作すなわちDC/DCコンバータ15aとしてのトランスT2のフォワード動作では、PWM駆動においてFETQ10がオンすると、一次コイルL1に電圧印加されることにより二次コイルL2に起電力が生じる。これにより、ダイオードD11の順方向に二次コイルL2に電流が流れる。FETQ10がオフとなると、二次コイルL2に生じる逆起電力に対しダイオードD11が逆方向になるため電流は流れない。
図6A〜図6Dは、図5に示した無停電電源回路の第5の実施形態におけるフォワード型のトランスT2の好適な実施例をそれぞれ示す模式的な断面図である。
図6Aに示すトランスT2のコアは、対向する上下一対のヨーク41a、41bと、両ヨークの中央部同士を連結する中央脚42と、両ヨークの対向する第1端部同士及び第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚43a、43bとから構成され、さらに両ヨーク間の中間位置にて外側脚43a、43bに磁気ギャップ44a、44bをそれぞれ設けている。中央脚42と各外側脚43a、43bとはそれぞれ窓空間45a、45bにより隔てられている。
図6Bは、トランスT2の第2の実施例を模式的に示す断面図である。図6Aの構成との相違点は、二次コイルL2が片側の外側脚43bにのみ巻装されている点である。
図6Cは、トランスT2の第3の実施例を模式的に示す断面図である。図6Aの構成との相違点は、二次コイルL2が一次コイルL1と同心状に巻装される点である。図6Cはその一例であり、二次コイルL2が両外側脚43a、43bの内壁に密着して巻装されているがこれに限定されず、両外側脚43a、43bの内側であれば両外側脚から離れていてもよい。本発明のトランスT2では二次コイルL2を一次コイルL1に密着させないで、一次コイルL1と二次コイルL2を離隔して巻装し、この離隔空隙に漏洩磁気回路を形成させることが特徴である。よって、二次コイルL2を両外側脚43a、43bの内壁に密着して巻装する必要はない。
図6Dは、トランスT2の第4の実施例を模式的に示す断面図である。図6Aの構成との相違点は、二次コイルL2が、一次コイルL1の外側に配置された一対の磁性体片46a、46bを介して一次コイルL1と同心状に巻装されている点である。磁性体片46a、46bはトランスT2の底面側から見てそれぞれ円弧状断面を有する。
(6−1)第6の実施形態の回路構成
図7(a)は、本発明による無停電電源装置の第6の実施形態の構成例を示す回路図である。図7(b)は、(a)の電源出力/電力回生部15における電力回生時の電流の流れを示す部分回路図である。第6の実施形態において、前述の第5の実施形態と共通する構成は、端子2と端子3の間の交流電流路上にFETQ1、ダイオードD1、FETQ2およびダイオードD2を設けており、これらにより入力交流電源側への逆潮流を阻止している点である。さらに、電源出力/電力回生部15の出力するUPS電圧Vupsを端子3と端子4の間に供給するためのFETQ3〜Q6を設け、FETQ1またはFETQ2と同期してオンオフ制御する点も共通する。また、制御部20の構成および動作についても共通する。
この第6の実施形態における電源出力/電力回生部15もまた、双方向電力転送回路として好適な形態である。
図7(a)(b)に示す第6の実施形態では、電源出力/電力回生部15におけるトランスT2の動作が、前述の第5の実施形態と相違する。
まず、図7(a)を参照して電源出力手段としてのDC/DCコンバータの動作を説明する。
PWM駆動におけるFETQ10のオン期間の動作は、次の通りである。一次コイルL1に入力直流電圧DCV1が印加されて電流iz1(第1電流)が流れると、中心磁極磁気回路に磁束φ1が発生する。このとき、ダイオードD12およびダイオードD10は逆方向となるため電流は流れない。電流iz1は、一次コイルL1からFETQ10(ドレインからソース)へと流れる。
PWM駆動においてFETQ10がオフとなると、入力直流電圧DCV1の一次コイルL1への印加が停止され、一次コイルL1には自己誘導に基づく逆起電力が発生する。このとき一次コイルL1は電源として働き、巻き始め端子が負電位、巻き終わり端子が正電位となる。よってダイオードD12は順方向となる。この結果、一次コイルL1→ダイオードD12→一次コイルL1、という閉回路に電流iz3(第3電流)が流れる。これは準短絡状態である。
次に、電力回生手段としてのトランスT2の動作は、上記の電源出力動作と対称的な動作となる。図7(b)を参照して概略説明すると、PWM駆動においてFETQ11がオンとなったとき二次コイルL2に電流if1(第5電流)が流れることにより一次コイルL1に起電力が生じる。これにより、順方向となるダイオードD10および一次コイルL1に回生電流if2(第6電流)が流れる(FETQ10はオフ)。
FETQ11がオンとなり二次コイルL2に電圧が印加されると両脚磁気回路の磁束は急激に増加する一方、漏洩磁気回路へ迂回する磁束があるために中心磁極磁気回路の磁束増加は両脚磁気回路の磁束増加より少ない。よって、FETQ11のオン期間の終了時点では、二次コイルL2の両脚磁気回路に大量の磁束が蓄積されて磁束密度が最大となる一方、一次コイルL1の中心磁極磁気回路の磁束密度は相対的に低く、両者の磁束密度は不均衡状態となっている。
このように第6の実施形態では、電力回生動作においても、FETQ11のオン期間およびオフ期間の双方において一次コイルL1に同方向(フォワード方向)に電流(すなわち第6電流および第8電流)が流れ、入力直流電源側に回生することができる。
(7−1)第7の実施形態の回路構成
図8(a)は、本発明による無停電電源装置の第7の実施形態の構成例を示す回路図である。図8(b)は、(a)の電源出力/電力回生部15における電力回生時の電流の流れを示す部分回路図である。第7の実施形態において、前述の第6の実施形態と共通する構成は、端子2と端子3の間の交流電流路上にFETQ1、ダイオードD1、FETQ2およびダイオードD2を設けており、これらにより入力交流電源側への逆潮流を阻止している点である。さらに、電源出力/電力回生部15の出力するUPS電圧Vupsを端子3と端子4の間に供給するためのFETQ3〜Q6を設け、FETQ1またはFETQ2と同期してオンオフ制御する点も共通する。また、制御部20の構成および動作についても共通する。
この第7の実施形態における電源出力/電力回生部15もまた、双方向電力転送回路として好適な形態である。
つまり、図8の回路図において左右に位置するコイル同士は密結合であり上下に位置するコイル同士は疎結合である。そして、コイルP1(第1コイル)およびコイルS2(第3コイル)は、入力直流電源DCV1側に結線され、コイルS1(第2コイル)およびコイルP2(第4コイル)は負荷側に結線されている。
逆に、例えば、コイルP2の第2の入出力点に電流が流れ込むときに生じる外側脚48b(磁束発生源)から外側脚48a(磁束受領側)へ向かう磁束φ4の一部φ4bが、磁束の迂回路である空隙を通ることとなる。この状態が持続すると、外側脚48bにおける磁束密度の増加に比べて、外側脚48aの磁束密度の増加は低く抑えられやはり磁束密度の不均衡が生じる。これは、図6A〜図6Dに示した疎結合トランスT2の場合と同じ現象である。
これに対し、前述の第6の実施形態におけるような磁束のかしめ機構がある場合は、磁束発生源のコイルの電流が遮断されたとき、直ちに磁束をかしめるための電流が流れることで磁束発生源の磁束の減少が緩和される。従って、磁束発生源と磁束受領側との間の磁束密度の不均衡がある間は、磁束受領側の磁束密度の増加傾向は持続することとなる。
なお、密結合した2つのコイルの一方にフライバック電流が流れることによっても、他方のコイルの磁束をかしめる作用が得られる。例えば、コイルP1に電流が流れて磁束発生源となり、コイルP1の磁気回路の磁束密度が高く、磁束受領側のコイルP2の磁気回路の磁束密度が低い不均衡状態となったとき、コイルP1の電流が遮断されたとする。このとき、コイルP1と密結合されたコイルS1にフライバック電流が流れると、コイルP1の磁気回路の磁束はかしめられてその磁束密度の減少が緩和される。この結果、磁束受領側であるコイルP2の磁気回路の磁束も瞬時に消失することなく、磁束密度の不均衡がある間は磁束の増加傾向が持続する。
図8(a)(b)に示す第7の実施形態では、電源出力/電力回生部15のトランスT3が、DC/DCコンバータ(電源出力手段)と電力回生部のいずれとしても動作することができるが、それぞれの場合の動作は、対称的な動作となる。ただし、電圧値および電流値の具体的数値は異なっていてもよい。本実施形態では、DC/DCコンバータとして動作するときも、電力回生部として動作するときも、フォワード動作およびフライバック動作の双方を行う点が特徴である。
まず、図8(a)および図9を参照して電源出力手段としてのDC/DCコンバータの動作を説明する。
PWM駆動におけるFETQ21のオン期間の動作は、次の通りである。コイルP1の第1の入出力点に電流iz1(第1の入力電流)が流れ込むように入力直流電圧DCV1が印加されると、図9における外側脚48aの磁気回路に磁束φ1が発生する。電流iz1は、コイルP1からFETQ21(ドレインからソース)へと流れる。ダイオードD21は逆方向となるため電流は流れない。コイルS2は、ダイオードD23が逆方向となるため電流は流れない。
PWM駆動においてFETQ21がオフとなると、コイルP1に流れる電流iz1は遮断され、コイルP1に逆起電力が生じるが、FETQ21がオフであり、ダイオードD21も逆方向となるのでコイルP1に電流は流れない。
次に、図8(b)および図9を参照して電力回生手段としての動作を説明する。
PWM駆動におけるFETQ22のオン期間の動作は、次の通りである。負荷電圧上昇が制御部20により検出されPWM駆動が開始されることによりコイルP2に負荷側の直流電圧(負荷側電圧は入力交流電源に相似した全波整流波形であるが、通常PWMされるスイッチング周波数は20kHz程度と高周波であり、この程度の瞬時であるので通常の直流電圧とみなされる。)が印加されて第2の入出力点に第2の電流if1(第2の入力電流)が流れ込むと、図9の外側脚48bの磁気回路に磁束φ4が発生する。電流if1は、コイルP2からFETQ22(ドレインからソース)へと流れる。ダイオードD22は逆方向となるため電流は流れない。コイルS1は、ダイオードD24が逆方向となるため電流は流れない。
PWM駆動においてFETQ22がオフとなると、コイルP2に流れる電流if1は遮断され、コイルP2に逆起電力が生じるが、FETQ22がオフであり、ダイオードD22も逆方向となるのでコイルP2に電流は流れない。
(8−1)第8の実施形態の回路構成
図10(a)は、本発明による無停電電源装置の第8の実施形態の構成例を示す回路図である。図10(b)は、(a)の電源出力/電力回生部15における電力回生時の電流の流れを示す部分回路図である。第8の実施形態において、前述の第7の実施形態と共通する構成は、端子2と端子3の間の交流電流路上にFETQ1、ダイオードD1、FETQ2およびダイオードD2を設けており、これらにより入力交流電源側への逆潮流を阻止している点である。さらに、電源出力/電力回生部15の出力するUPS電圧Vupsを端子3と端子4の間に供給するためのFETQ3〜Q6を設け、FETQ1またはFETQ2と同期してオンオフ制御する点も共通する。また、制御部20の構成および動作についても共通する。
この第8の実施形態における電源出力/電力回生部15もまた、双方向電力転送回路として好適な形態である。
つまり、図10の回路図において左右に位置するコイル同士は密結合であり上下に位置するコイル同士は疎結合である。そして、コイルS2(第1コイル)およびコイルP1(第3コイル)は、入力直流電源DCV1側に結線され、コイルS1(第2コイル)およびコイルP2(第4コイル)は負荷側に結線されている。
密結合されるコイルS2(第1コイル)とコイルS1(第2コイル)が一方の外側脚48aに巻装され、そして、密結合されるコイルP1(第3コイル)とコイルP2(第4コイル)が他方の外側脚48bに巻装されている。両側のコイル同士は疎結合となる。黒点は、各コイルの巻き始め端子を示しており、第1および第2の入出力点は図示の通りである。
また、例えば、コイルP2(第4コイル)に第2の入出力点に電流が流れ込むときに生じる外側脚48b(磁束発生源)から外側脚48a(磁束受領側)へ向かう磁束φ4の一部φ4bが、磁束の迂回路である空隙を通ることとなる。この状態が持続すると、外側脚48bにおける磁束密度の増加に比べて、外側脚48aの磁束密度の増加は低く抑えられやはり磁束密度の不均衡が生じる。
図10(a)(b)に示す第8の実施形態では、電源出力/電力回生部15のトランスT3が、DC/DCコンバータ(電源出力手段)と電力回生部のいずれとしても動作することができるが、それぞれの場合の動作は、対称的な動作となる。ただし、電圧値および電流値の具体的数値は異なっていてもよい。本実施形態も第7の実施形態と同様に、DC/DCコンバータとして動作するときも、電力回生部として動作するときも、フォワード動作およびフライバック動作の双方を行う点が特徴である。
まず、図10(a)および図11を参照して電源出力手段としてのDC/DCコンバータの動作を説明する。
PWM駆動におけるFETQ25のオン期間の動作は、次の通りである。コイルP1の第1の入出力点に入力直流電圧DCV1が印加されて電流iz1(第1の入力電流)が流れ込むと、図11の外側脚48bの磁気回路に磁束が発生する。電流iz1は、コイルP1からFETQ25(ドレインからソース)へと流れる。ダイオードD25は逆方向となるため電流は流れない。コイルS2は、ダイオードD27が逆方向となるため電流は流れない。
PWM駆動においてFETQ25がオフとなると、コイルP1に流れる電流iz1は遮断され、コイルP1に逆起電力が生じるが、FETQ25がオフであり、ダイオードD25も逆方向となるのでコイルP1に電流は流れない。
次に、図10(b)および図11を参照して電力回生手段としての動作を説明する。
PWM駆動におけるFETQ26のオン期間の動作は、次の通りである。負荷電圧上昇が制御部20により検出されPWM駆動が開始されることによりコイルP2に直流電圧が印加されて第2の入出力点に電流if1(第2の入力電流)が流れ込むと、図9のトランスT3において外側脚48bの磁気回路に磁束が発生する。図10(b)に示すように、電流if1はコイルP2からFETQ26(ドレインからソース)へと流れる。ダイオードD26は逆方向となるため電流は流れない。コイルS1は、ダイオードD28が逆方向となるため電流は流れない。
PWM駆動においてFETQ26がオフとなると、コイルP2に流れる電流if1は遮断され、コイルP2に逆起電力が生じるが、FETQ26がオフであり、ダイオードD26も逆方向となるのでコイルP2に電流は流れない。
(9−1)第9の実施形態の構成および動作の概要
図1〜図5、図7、図8および図10に示した無停電電源装置の各々について、その一部の構成を変更した第9の実施形態について説明する。
全体回路は図示しないが、図12Aは、図1〜図5、図7、図8および図10に示した無停電電源装置における変更部分のみを示す回路図であり、これは所定の制御機能を具備する整流回路Sである。この整流回路Sは、図1〜図5、図7、図8および図10に示した無停電電源装置におけるFETQ1とダイオードD2の並列接続、またはFETQ2とダイオードD1の並列接続のそれぞれと置換して用いることができる。
第1整流回路S1の制御端子53aおよび第2整流回路S2の制御端子53bは、いずれも図12Aの整流回路Sの制御端子53を模式的に表している。
また、第1整流回路S1を複数並列接続し、かつ、第2整流回路S2も複数並列接続すれば、さらに整流電流路の抵抗が小さくなり、電圧降下を低減できる。
図12Aおよび図12Cを参照して、整流回路Sの構成および動作を詳細に説明する。図12Cは、図12Aの回路図における破線部分の等価回路を示す図である。
図12Aに示す整流回路Sにおいて、アノード端51とカソード端52を備えた電流路にnチャネル型のFETQ52(第2半導体素子)が設けられている。FETQ52のソースはアノード端51に接続され、FETQ52のドレインはカソード端52に接続されている。FETQ52はゲートにHigh(オン電位)が印加されると電流路が導通し、ゲートがLow(オフ電位)になると電流路が遮断される。つまり、FETQ52は、そのスイッチング動作により、アノード端51とカソード端52との間の整流電流路を断続制御する。トランジスタQ51(第1半導体素子)、及びトランジスタQ54(第4半導体素子)は、実質同一特性のnpn型バイポーラトランジスタであり、トランジスタQ51及びQ54のベースは共通接続されており、トランジスタQ51はコレクタがFETQ52のソース、すなわちアノード端51に接続され、他方のトランジスタQ54のコレクタはカソード端52に接続され、エミッタはベースに接続されてエミッタ−ベース間が短絡されている。
まず、制御電圧入力端53、54に電圧が印加されていない状態で、整流回路Sのカソード端52に正電位が印加された場合の整流回路Sの基本整流動作を考える。上述のとおり、カソード端52に正電位が印加されることは、トランジスタQ54と等価なPN接合ダイオードに逆方向電圧が印加されることと等価である。このとき、トランジスタQ51のベースには定電流素子CS2を通してベース電流が供給されるため、トランジスタQ51はオン状態にあり、コンデンサC51を駆動電圧源として、定電流素子CS1を通してトランジスタQ51のエミッタに向かう電流路に電流が流れる。
以上に示した無停電電源装置の第1〜第9の実施形態のいずれかを用いて、電源供給装置を構成することができる。図示しないが、電源供給装置の回路図は、上記の図1〜図5、図7、図8および図10に示した回路図と共通する(図12Aに示した整流回路Sに置換した形態も含む)。
以上の本発明の各実施形態においてスイッチング素子として用いた各FETはいずれもnチャネル型であるが、pチャネル型でもよく、また、FETの替わりにバイポーラトランジスタを用いてもよい。スイッチング素子としてFETを用いる場合、FETの寄生ダイオードと同じ向きにドレインとソース間に並列に接続されたダイオードは、寄生ダイオードに優先する電流路として好適である。スイッチング素子としてバイポーラトランジスタを用いる場合は、この並列接続されるダイオードが必須となる。
12A 電流検出部
13 電源出力部
15 電源出力/電力回生部
15a DC/DCコンバータ
15b 電力回生手段
20 制御部
Claims (36)
- (a)相互の一端が接続され直列逆極性接続されて交流電流路に挿入され第2整流素子が並列接続された制御端を有する第1スイッチング素子および第1整流素子が並列接続された制御端を有する第2スイッチング素子と、
(b)前記交流電流路の入力端に印加される入力交流電源の電圧波形情報を所定期間蓄積し該電圧波形情報の平均値を基に該入力交流電源の電圧位相に同期した出力信号を生成する平均波形生成手段と、
(c)前記平均波形生成手段の出力信号により直流電源の電圧を該出力信号に含まれる電圧波形情報に相似した交流電圧波形の全波整流波形電圧に変換し出力する電源出力手段と、
(d)前記平均波形生成手段の出力信号により生成され前記電源出力手段に出力させるべき電圧波形と相似である比率R倍の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
(e)それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が前記電源出力手段の出力の一端に接続された第3および第5スイッチング素子と、それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が該電源出力手段の出力の他端に接続された第4および第6スイッチング素子と、
(f)前記入力交流電源と相似形である比率R倍の全波整流波形を生成する整流波形生成手段と、を備え、
(g)前記入力交流電源の一方の相の電圧が出力される前記第2スイッチング素子の他端と前記第3および第6スイッチング素子のそれぞれの他端との接続点と、該入力交流電源の他方の相と前記第4および第5スイッチング素子の他端との接続点とが負荷電源供給点を構成し、
(h)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時前記第1、第3および第4スイッチング素子はオンし、該入力交流電源の一方の相が負サイクル時前記第2、第5および第6スイッチング素子はオンする排他的オンオフ制御により前記それぞれの制御端が駆動され、かつ、前記第1整流素子は前記正サイクル時順方向に導通し、前記第2整流素子は前記負サイクル時順方向に導通し、
(i)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より小さいとき、前記電源出力手段から電力を出力し、
(j)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より大きいときは前記入力交流電源により、該整流波形生成手段が生成する電圧が該基準電圧より小さいときは前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする無停電電源装置。 - (a)前記第3および第5スイッチング素子の一端に抵抗素子を介して一端が接続され前記第4および第6スイッチング素子の一端に他端が接続され、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位の比率R倍の電位である第1電位と前記整流波形生成手段が生成する電位である第2電位との差分増幅電位が印加される制御端を有する第9スイッチング素子を備え、
(b)前記第1電位が前記第2電位より高いとき、前記第9スイッチング素子の制御端が順バイアスされ該第9スイッチング素子が導通することにより、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位を低下させる動作により前記第1電位と前記第2電位を均等にすべく制御することを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。 - (a)前記第3および第5スイッチング素子の一端に抵抗素子を介して一端が接続され前記第4および第6スイッチング素子の一端に他端が接続され、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位の比率R倍の電位である第1電位と前記整流波形生成手段の生成する電位である第2電位との差分増幅電位が印加される制御端を有する第12スイッチング素子と、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端と、前記第4および第6スイッチング素子の一端との間に、接続または断絶されるべく制御可能な1または複数のコンデンサと、を備え、
(c)前記第1電位が前記第2電位より高いとき、前記第12スイッチング素子の制御端が順バイアスされ該第12スイッチング素子が導通することにより、前記抵抗素子の電圧降下を検出し前記1または複数のコンデンサのうちの所定数のコンデンサを接続または断絶することにより該第1電位を低下させ該第12スイッチング素子に流れる電流の量を減じさせる制御により、
(d)該第1電位を該第2電位に近づけるべく制御をすることを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。 - 前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記第1および第2スイッチング素子の制御端を制御し該第1および第2スイッチング素子をオフとし、前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
- (a)前記第3および第5スイッチング素子の一端に抵抗素子を介して一端が接続され前記第4および第6スイッチング素子の一端に他端が接続され、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位の比率R倍の電位である第1電位と前記基準電圧生成手段の生成する基準電圧の一端の電位である第3電位との差分増幅電位が印加される制御端を有する第9スイッチング素子を備え、
(b)前記第1電位が前記第3電位より高いとき、前記第9スイッチング素子の制御端が順バイアスされ該第9スイッチング素子が導通することにより、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位を低下させる動作により前記第1電位と前記第3電位を均等にすべく制御することを特徴とする請求項4に記載の無停電電源装置。 - (a)前記第3および第5スイッチング素子の一端に抵抗素子を介して一端が接続され前記第4および第6スイッチング素子の一端に他端が接続され、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位の比率R倍の電位である第1電位と前記基準電圧生成手段の生成する基準電圧の一端の電位である第3電位との差分増幅電位が印加される制御端を有する第12スイッチング素子と、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端と、前記第4および第6スイッチング素子の一端との間に、接続または断絶されるべく制御可能な1または複数のコンデンサと、を備え、
(c)前記第1電位が前記第3電位より高いとき、前記第12スイッチング素子の制御端が順バイアスされ該第12スイッチング素子が導通することにより、前記抵抗素子の電圧降下を検出し前記1または複数のコンデンサのうちの所定数のコンデンサを接続または断絶することにより該第1電位を低下させ該第12スイッチング素子に流れる電流の量を減じさせる動作により、
(d)該第1電位を該第3電位に近づけるべく制御をすることを特徴とする請求項4に記載の無停電電源装置。 - (a)前記入力交流電源の電圧の位相に同期して発振し該入力交流電源の電圧が消失したときにおいても該位相に固定され自走可能な正弦波発振手段をさらに備え、
(b)前記平均波形生成手段の出力信号により前記直流電源の電圧を変換し出力する前記電源出力手段において、前記平均波形生成手段の出力信号を前記正弦波発振手段の出力する信号により代替し該直流電源の電圧を変換し出力することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の無停電電源装置。 - (a)相互の一端が接続され直列逆極性接続されて交流電流路に挿入され第2整流素子が並列接続された制御端を有する第1スイッチング素子および第1整流素子が並列接続された制御端を有する第2スイッチング素子と、
(b)前記交流電流路の入力端に印加される入力交流電源の電圧波形情報を所定期間蓄積し該電圧波形情報の平均値を基に該入力交流電源の電圧位相に同期した出力信号を生成する平均波形生成手段と、
(c)直流電源とチョークコイルとの間に接続され前記平均波形生成手段の出力信号により制御端をPWM駆動されるべき第7スイッチング素子により直流電源の電圧を該出力信号に含まれる波形情報に相似した交流電圧波形の全波整流波形電圧に変換し該チョークコイルから電力を出力する電源出力手段と、
(d)前記平均波形生成手段の出力信号により生成され前記電源出力手段に出力させるべき電圧波形と相似形である比率R倍の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
(e)それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が前記電源出力手段の出力の一端に接続された第3および第5スイッチング素子と、それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が該電源出力手段の出力の他端に接続された第4および第6スイッチング素子と、
(f)前記入力交流電源と相似形である比率R倍の全波整流波形を生成する整流波形生成手段と、を備え、
(g)前記入力交流電源の一方の相の電圧が出力される前記第2スイッチング素子の他端と前記第3および第6スイッチング素子のそれぞれの他端との接続点と、該入力交流電源の他方の相と前記第4および第5スイッチング素子の他端との接続点とが負荷電源供給点を構成し、
(h)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時前記第1、第3および第4スイッチング素子はオンし、該入力交流電源の一方の相が負サイクル時前記第2、第5および第6スイッチング素子はオンする排他的オンオフ制御により前記それぞれの制御端が駆動され、かつ、前記第1整流素子は該正サイクル時順方向に導通し、前記第2整流素子は該負サイクル時順方向に導通し、
(i)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より小さいとき、前記第7スイッチング素子の制御端をPWM駆動し前記電源出力手段から電力を出力し、
(j)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より大きいときは前記入力交流電源により、該整流波形生成手段が生成する電圧が該基準電圧より小さいときは前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする無停電電源装置。 - (a)一端が前記第7スイッチング素子の一端と前記チョークコイルとの接続点に接続され他端が前記第4および第6スイッチング素子の一端に接続された制御端を有する第8スイッチング素子を備え、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記整流波形生成手段が生成する電位である第2電位とを比較し、該第2電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第2電位の差分の大きさにより前記第7スイッチング素子と排他的にオンオフされる前記第8スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記チョークコイル側に存在する電力を前記直流電源側に送り込む回生作用を伴って該第2電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする請求項8に記載の無停電電源装置。 - 前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記第1および第2スイッチング素子の制御端を制御し該第1および第2スイッチング素子をオフとし、前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする請求項8に記載の無停電電源装置。
- (a)一端が前記第7スイッチング素子の一端と前記チョークコイルとの接続点に接続され他端が前記第4および第6スイッチング素子の一端に接続された制御端を有する第8スイッチング素子を備え、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記基準電圧生成手段が生成する基準電圧の一端の電位である第3電位とを比較し、該第3電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第3電位の差分の大きさにより前記第8スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記チョークコイル側に存在する電力を前記直流電源側に送り込む回生作用を伴って該第3電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする請求項10に記載の無停電電源装置。 - (a)前記入力交流電源の電圧の位相に同期して発振し該入力交流電源の電圧が消失したときにおいても該位相に固定され自走可能な正弦波発振手段をさらに備え、
(b)前記平均波形生成手段の出力信号により制御端がPWM駆動される前記第7スイッチング素子において、前記平均波形生成手段の出力信号を前記正弦波発振手段が出力する信号により代替しPWM駆動することを特徴とする請求項10または11に記載の無停電電源装置。 - (a)相互の一端が接続され直列逆極性接続されて交流電流路に挿入され第2整流素子が並列接続された制御端を有する第1スイッチング素子および第1整流素子が並列接続された制御端を有する第2スイッチング素子と、
(b)前記交流電流路の入力端に印加される入力交流電源の電圧波形情報を所定期間蓄積し該電圧波形情報の平均値を基に該入力交流電源の電圧位相に同期した出力信号を生成する平均波形生成手段と、
(c)一次コイルおよび該一次コイルに磁気結合された二次コイルを有するトランスと、前記平均波形生成手段の出力信号により制御端がPWM駆動され該一次コイルに印加される直流電圧をスイッチングすべき第10スイッチング素子により該直流電源の電圧を該出力信号に含まれる波形情報に相似した交流電圧波形の全波整流波形電圧に変換し該二次コイルから出力する電源出力手段と、
(d)前記平均波形生成手段の出力信号により生成され前記電源出力手段に出力させるべき電圧波形と相似形である比率R倍の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
(e)それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が前記電源出力手段の出力の一端に接続された第3および第5スイッチング素子と、それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が該電源出力手段の出力の他端に接続された第4および第6スイッチング素子と、
(f)前記入力交流電源と相似形である比率R倍の全波整流波形を生成する整流波形生成手段と、を備え、
(g)前記入力交流電源の一方の相の電圧が出力される前記第2スイッチング素子の他端と前記第3および第6スイッチング素子のそれぞれの他端との接続点と、該入力交流電源の他方の相と前記第4および第5スイッチング素子の他端との接続点とが負荷電源供給点を構成し、
(h)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時前記第1、第3および第4スイッチング素子はオンし、該入力交流電源の一方の相が負サイクル時前記第2、第5および第6スイッチング素子はオンする排他的オンオフ制御により前記それぞれの制御端が駆動され、かつ、前記第1整流素子は前記正サイクル時順方向に導通し、前記第2整流素子は前記負サイクル時順方向に導通し、
(i)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より小さいとき、前記第10スイッチング素子の制御端をPWM駆動し前記電源出力手段から電力を出力し、
(j)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より大きいときは前記入力交流電源の電力により、該整流波形生成手段が生成する電圧が該基準電圧より小さいときは前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする無停電電源装置。 - (a)前記二次コイルに直列接続され該二次コイルを通した出力電流路を断続可能に制御すべき制御端を有する第11スイッチング素子を備え、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記整流波形生成手段が生成する電位である第2電位とを比較し、該第2電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第2電位の差分の大きさにより前記第11スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記二次コイル側に存在する電力を前記一次コイル側に送り込む回生作用を伴って該第2電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする請求項13に記載の無停電電源装置。 - 前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記第1および第2スイッチング素子の制御端を制御し該第1および第2スイッチング素子をオフとし、前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする請求項13に記載の無停電電源装置。
- (a)前記二次コイルに直列接続され該二次コイルを通した出力電流路を断続可能に制御すべき制御端を有する第11スイッチング素子を備え、
(b)前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記基準電圧生成手段が生成する基準電圧の一端の電位である第3電位とを比較し、該第3電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第3電位の差分の大きさにより前記第11スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記二次コイル側に存在する電力を前記一次コイル側に送り込む回生作用を伴って該第3電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする請求項15に記載の無停電電源装置。 - (a)前記入力交流電源の電圧の位相に同期して発振し該入力交流電源の電圧が消失したときにおいても該位相に固定され自走可能な正弦波発振手段をさらに備え、
(b)前記平均波形生成手段の出力信号により制御端がPWM駆動される前記第10スイッチング素子において、前記平均波形生成手段の出力信号を前記正弦波発振手段が出力する信号により代替しPWM駆動することを特徴とする請求項15または16に記載の無停電電源装置。 - (a)一次コイルおよび該一次コイルに磁気結合された二次コイルを有するトランスと、該一次コイルに印加される直流電圧をスイッチングする制御端を有する第10スイッチング素子と、該二次コイルの出力電流路に直列に接続され制御端を有する第11スイッチング素子と、を備え、
(b)前記第10スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、前記第10スイッチング素子がオンし、前記一次コイルに電圧が印加されるとき前記二次コイルに発生する電圧を得るとともに、
(c)前記第11スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、前記第11スイッチング素子がオンし、前記二次コイル側に印加されるべき直流電圧により該二次コイルに電圧が印加されるとき前記一次コイルに発生する電圧を得る、双方向にフォワード動作するスイッチング電源回路であって、
(d)前記二次コイルの出力側に直列接続されるチョークコイル及び前記一次コイルの出力側に直列接続されるチョークコイルが無いことを特徴とする双方向電力転送回路。 - (a)一次コイルおよび該一次コイルに磁気結合された二次コイルを有するトランスと、該一次コイルに印加される直流電圧をスイッチングする制御端を有する第10スイッチング素子と、該一次コイルに並列に接続された第3整流素子と、該二次コイルの出力電流路に直列に接続され制御端を有する第11スイッチング素子と、該二次コイルに並列に接続された第4整流素子と、を備え、
(b)前記第10スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、該第10スイッチング素子がオンし、前記一次コイルに第1電流が流れるように電圧が印加されるとき、前記二次コイルの出力電流路に第2電流が流れ該二次コイルに発生する電力を得る一方、該第10スイッチング素子がオフしたとき、該一次コイルおよび前記第3整流素子を通して第3電流が流れることに起因して該一次コイルの磁気回路に蓄積された磁束の減少が抑制されることにより、該二次コイルを通して該第2電流と同方向に第4電流が流れ該二次コイルに発生する電力を得るとともに、
(c)前記第11イッチング素子の制御端に電圧を印加し、該第11スイッチング素子がオンし、前記二次コイル側に印加されるべき直流電圧により該二次コイルに第5電流が流れるように電圧が印加されるとき、前記一次コイルに第6電流が流れ該一次コイルに発生する電力を得る一方、該第11スイッチング素子がオフしたとき、該二次コイルおよび前記第4整流素子を通して第7電流が流れることに起因して該二次コイルの磁気回路に蓄積された磁束の減少が抑制されることにより、該一次コイルを通して該第6電流と同方向に第8電流が流れ該一次コイルに発生する電力を得る、双方向にフォワード及びフライバック動作することを特徴とする双方向電力転送回路。 - 前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの中央部同士を連結する中央脚と、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、
前記一次コイルが前記中央脚に巻装され、かつ前記二次コイルが前記一対の外側脚の各々に巻装され、
前記中央脚から前記外側脚へ向かう磁束の一部が前記一次コイルと前記二次コイルとの間の空隙を通るとともに、前記外側脚から前記中央脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの空隙を通るよう構成され、
前記一次コイルと前記二次コイルとを疎に磁気結合させることに起因し、いずれか一方のコイルを磁束発生源とし他方を磁束受領側としたときに、磁束発生源の磁束密度が磁束受領側の磁束密度より高いことを特徴とする請求項18または19に記載の双方向電力転送回路。 - 前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの中央部同士を連結する中央脚と、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、
前記一次コイルが前記中央脚に巻装され、前記二次コイルが前記一対の外側脚のいずれか一方に巻装され、かつ少なくとも前記二次コイルを巻装されない方の外側脚の中間位置に磁気ギャップが設けられ、
前記中央脚から前記外側脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの間の空隙および前記二次コイルを巻装されない方の外側脚を通るとともに、該二次コイルを巻装した外側脚から該中央脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの間の空隙および該二次コイルを巻装されない方の外側脚を通るよう構成され、
前記一次コイルと前記二次コイルとを疎に磁気結合させることに起因し、いずれか一方のコイルを磁束発生源とし他方を磁束受領側としたときに、磁束発生源の磁束密度が磁束受領側の磁束密度より高いことを特徴とする請求項18または19に記載の双方向電力転送回路。 - 前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの中央部同士を連結する中央脚と、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、
前記一次コイルが前記中央脚に巻装され、かつ前記二次コイルが前記一次コイルから離隔しかつ該一次コイルと同心状に前記一対の外側脚の内側に巻装され、
前記中央脚から前記外側脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの間の空隙を通るとともに、該外側脚から該中央脚へ向かう磁束の一部が該一次コイルと該二次コイルとの間の空隙を通るよう構成され、
前記一次コイルと前記二次コイルとを疎に磁気結合させることに起因し、いずれか一方のコイルを磁束発生源とし他方を磁束受領側としたときに、磁束発生源の磁束密度が磁束受領側の磁束密度より高いことを特徴とする請求項18または19に記載の双方向電力転送回路。 - 前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの中央部同士を連結する中央脚と、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、
前記一次コイルが前記中央脚に巻装され、前記二次コイルが該一次コイルの外側に配置された磁性体片を介して該一次コイルと同心状に巻装され、
前記中央脚から前記外側脚へ向かう磁束の一部が前記磁性体片を通るとともに、前記外側脚から前記中央脚へ向かう磁束の一部が前記磁性体片を通るよう構成され、
前記一次コイルと前記二次コイルとを疎に磁気結合させることに起因し、いずれか一方のコイルを磁束発生源とし他方を磁束受領側としたときに、磁束発生源の磁束密度が磁束受領側の磁束密度より高いことを特徴とする請求項18または19に記載の双方向電力転送回路。 - (a)密に磁気結合された第1コイルおよび第2コイルを備える第1コイル群と該第1コイル群に疎に磁気結合され相互に密に磁気結合された第3コイルおよび第4コイルを備える第2コイル群とを備えかつ該第1コイルと該第3コイルとが第1の入出力点にて接続されるとともに該第2コイルと該第4コイルとが第2の入出力点にて接続されたトランスと、該第1コイルに印加されるべき直流電圧をスイッチングする制御端を有する第10スイッチング素子と、該第4コイルの電流路に直列に接続され制御端を有する第11スイッチング素子と、を備え、
(b)前記第10スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、該第10スイッチング素子がオンし、前記第1コイルに前記第1の入出力点から第1の入力電流が流れ込むように電圧が印加されるとき、前記第4コイルを通して前記第2の入出力点から第1のフォワード電流が流れ出て該第4コイルに発生する電力を得る一方、該第10スイッチング素子がオフしたとき、前記第2コイルを通して該第2の入出力点から該第1のフォワード電流と同方向の第1のフライバック電流が流れ出て該第2コイルに発生する電力を得るとともに、
(c)前記第11イッチング素子の制御端に電圧を印加し、前記第11スイッチング素子がオンし、前記第4コイルに印加されるべき直流電圧により該第4コイルへ前記第2の入出力点に前記第1のフォワード電流と逆方向の第2の入力電流が流れ込むように電圧が印加されるとき、前記第1コイルを通して前記第1の入出力点から前記第1の入力電流と逆方向の第2のフォワード電流が流れ出て該第1コイルに発生する電力を得る一方、該第11スイッチング素子がオフしたとき、前記第3コイルを通して該第1の入出力点から該第2のフォワード電流と同方向に第2のフライバック電流が流れ出て該第3コイルに発生する電力を得る、双方向にフォワードおよびフライバック動作することを特徴とする双方向電力転送回路。 - (a)密に磁気結合された第1コイルおよび第2コイルを備える第1コイル群と該第1コイル群に疎に磁気結合され相互に密に磁気結合された第3コイルおよび第4コイルを備える第2コイル群とを備えかつ該第1コイルと該第3コイルとが第1の入出力点にて接続されるとともに該第2コイルと該第4コイルとが第2の入出力点にて接続されたトランスと、該第3コイルに印加されるべき直流電圧をスイッチングする制御端を有する第10スイッチング素子と、該第4コイルの電流路に直列に接続され制御端を有する第11スイッチング素子と、を備え、
(b)前記第10スイッチング素子の制御端に電圧を印加し、該第10スイッチング素子がオンし、前記第3コイルに前記第1の入出力点から第1の入力電流が流れ込むように電圧が印加されるとき、前記第2コイルを通して前記第2の入出力点から第1のフォワード電流が流れ該第2コイルに発生する電力を得る一方、該第10スイッチング素子がオフしたとき、該第4コイルを通して該第2の入出力点から該第1のフォワード電流と同方向の第1のフライバック電流が流れ出て該第4コイルに発生する電力を得るとともに、
(c)前記第11イッチング素子の制御端に電圧を印加し、前記第11スイッチング素子がオンし、前記第4コイルに印加されるべき直流電圧により該第4コイルへ前記第2の入出力点に前記第1のフォワード電流と逆方向の第2の入力電流が流れ込むように電圧が印加されるとき、前記第1コイルを通して前記第1の入出力点から第1の入力電流と逆方向の第2のフォワード電流が流れ出て該第1コイルに発生する電力を得る一方、該第11スイッチング素子がオフしたとき、前記第3コイルを通して該第1の入出力点から該2のフォワード電流と同方向に第2のフライバック電流が流れ出て該第3コイルに発生する電力を得る、双方向にフォワードおよびフライバック動作することを特徴とする双方向電力転送回路。 - 前記トランスが、対向する一対のヨークと、両ヨークの対向する第1端部同士および第2端部同士の間にそれぞれ延在する一対の外側脚とから構成されるコアを有し、前記第1コイルおよび前記第2コイルが一方の該外側脚に巻装されかつ前記第3コイルおよび前記第4コイルが他方の該外側脚に巻装されるとともに、
前記一対の外側脚の一方から他方へまたは他方から一方へ向かう磁束の一部が、前記第1コイルおよび前記第2コイルと、前記第3コイルおよび第4コイルとの間の空隙を通るように構成されることを特徴とする請求項24または25に記載の双方向電力転送回路。 - (a)相互の一端が接続され直列逆極性接続されて交流電流路に挿入され第2整流素子が並列接続された制御端を有する第1スイッチング素子および第1整流素子が並列接続された制御端を有する第2スイッチング素子と、
(b)前記交流電流路の入力端に印加される入力交流電源の電圧波形情報を所定期間蓄積し該電圧波形情報の平均値を基に該入力交流電源の電圧位相に同期した出力信号を生成する平均波形生成手段と、
(c)請求項18〜26のいずれかに記載の双方向電力転送回路を備え、前記平均波形生成手段の出力信号により前記第10スイッチング素子の制御端をPWM駆動し、直流電源の電圧を該出力信号に含まれる電圧波形情報に相似した交流電圧波形の全波整流波形電圧に変換し出力する電源出力手段と、
(d)前記平均波形生成手段の出力信号により生成され前記電源出力手段に出力させるべき電圧波形と相似形である比率R倍の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
(e)それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が前記電源出力手段の出力の一端に接続された第3および第5スイッチング素子と、それぞれ制御端を有し相互に接続された一端が該電源出力手段の出力の他端に接続された第4および第6スイッチング素子と、
(f)前記入力交流電源と相似形である比率R倍の全波整流波形を生成する整流波形生成手段と、を備え、
(g)前記入力交流電源の一方の相の電圧が出力される前記第2スイッチング素子の他端と前記第3および第6スイッチング素子のそれぞれの他端との接続点と、該入力交流電源の他方の相と前記第4および第5スイッチング素子の他端との接続点とが負荷電源供給点を構成し、
(h)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時前記第1、第3および第4スイッチング素子はオンし、該入力交流電源の一方の相が負サイクル時前記第2、第5および第6スイッチング素子はオンする排他的オンオフ制御により前記それぞれの制御端が駆動され、かつ、前記第1整流素子は前記正サイクル時順方向に導通し、前記第2整流素子は前記負サイクル時順方向に導通し、
(i)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より小さいとき、前記第10スイッチング素子の制御端をPWM駆動し前記電源出力手段から電力を出力し、
(j)前記整流波形生成手段が生成する電圧が前記基準電圧より大きいときは前記入力交流電源の電力により、該整流波形生成手段が生成する電圧が該基準電圧より小さいときは前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする無停電電源装置。 - 請求項18〜26のいずれかに記載の双方向電力転送回路を備え、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記整流波形生成手段が生成する電位である第2電位とを比較し、該第2電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第2電位の差分の大きさにより前記第11スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記第3および第5スイッチング素子の一端と前記第4および第6スイッチング素子の一端との間に発生する電力を前記直流電源に送り込む回生作用を伴って該第2電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする請求項27に記載の無停電電源装置。
- 前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記第1および第2スイッチング素子の制御端を制御し該第1および第2スイッチング素子をオフとし、前記電源出力手段による電力により負荷への電力を供給することを特徴とする請求項27に記載の無停電電源装置。
- 請求項18〜26のいずれかに記載の双方向電力転送回路を備え、前記第3および第5スイッチング素子の一端の電位と前記電源出力手段の出力電位の共通電位の比率R倍の電位である第1電位と、前記基準電圧生成手段が生成する基準電圧の一端の電位である第3電位とを比較し、該第3電位より該第1電位が大きいとき該第1電位と該第3電位の差分の大きさにより前記第11スイッチング素子の制御端をPWM駆動することにより、前記第3および第5スイッチング素子の一端と前記第4および第6スイッチング素子の一端との間に発生する電力を前記直流電源に送り込む回生作用を伴って該第3電位と該第1電位を均等にすべく制御することを特徴とする請求項29に記載の無停電電源装置。
- (a)前記入力交流電源の電圧の位相に同期して発振し該入力交流電源の電圧が消失したときにおいても該位相に固定され自走可能な正弦波発振手段をさらに備え、
(b)前記平均波形生成手段の出力信号により制御端がPWM駆動される前記第10スイッチング素子において、前記平均波形生成手段の出力信号を前記正弦波発振手段が出力する信号により代替しPWM駆動することを特徴とする請求項29または30に記載の無停電電源装置。 - 前記第1スイッチング素子および前記第2整流素子に代替して第1整流回路を設け、かつ前記第2スイッチング素子および前記第1整流素子に代替して第2整流回路を設けており、
(a1)前記第1整流回路が、第1定電流源によって第1制御端を有する第1半導体素子が駆動される第1電流路と、第2定電流源によってPN接合素子が駆動される第2電流路と、第2制御端を有する第2半導体素子により断続制御される整流電流路と、前記第2電流路を有する前記PN接合素子をバイパスする第3制御端を有する第3半導体素子とを備え、
(a2)前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端とが前記第1スイッチング素子の他端に代替して接続されるともに、前記第2半導体素子の他端が前記第1スイッチング素子の一端に代替して接続され、
(a3)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時、前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に高電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に低電位が印加されるとき、前記第3半導体素子の第3制御端に制御電圧を印加することにより、前記第3半導体素子を導通させ、前記第2電流路を導通させることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、かつ、
(a4)前記入力交流電源の一方の相が負サイクル時、前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に低電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に高電位が印加されるとき、前記第2電流路が導通されることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、さらに、
(b1)前記第2整流回路が、第1定電流源によって第1制御端を有する第1半導体素子が駆動される第1電流路と、第2定電流源によってPN接合素子が駆動される第2電流路と、第2制御端を有する第2半導体素子により断続制御される整流電流路と、前記第2電流路を有する前記PN接合素子をバイパスする第3制御端を有する第3半導体素子とを備え、
(b2)前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端とが前記第2スイッチング素子の他端に代替して接続されるとともに、前記第2半導体素子の他端が前記第2スイッチング素子の一端に代替して接続され、
(b3)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時、前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に低電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に高電位が印加されるとき、前記第2電流路が導通されることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、かつ、
(b4)前記入力交流電源の一方の相が負サイクル時、前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記PN接合素子の一端に高電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に低電位が印加されるとき、前記第3半導体素子の第3制御端に制御電圧を印加することにより、前記第3半導体素子を導通させ、前記第2電流路を導通させることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させることを特徴とする請求項1〜17または27〜31のいずれかに記載の無停電電源装置。 - 前記第1スイッチング素子および前記第2整流素子に替えて第1整流回路を設け、かつ、前記第2スイッチング素子および前記第1整流素子に替えて第2整流回路を設け、
(a1)前記第1整流回路が、第1定電流源によって第1制御端を有する第1半導体素子が駆動される第1電流路と、第2定電流源によって第4制御端を有する第4半導体素子が駆動される第2電流路と、第2制御端を有する第2半導体素子により断続制御される整流電流路と、前記第2電流路を有する前記第4半導体素子をバイパスする第3制御端を有する第3半導体素子とを備え、
(a2)前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端が前記第1スイッチング素子の他端に代替して接続されるとともに、前記第2半導体素子の他端が前記第1スイッチング素子の一端に代替して接続され、
(a3)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時、前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端に高電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に低電位が印加されるとき、前記第3半導体素子の第3制御端に制御電圧を印加することにより、前記第3半導体素子を導通させ、前記第2電流路を導通させることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、かつ、
(a4)前記入力交流電源の一方の相が負サイクル時、前記第1整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端に低電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に高電位が印加されるとき、前記第2電流路が導通されることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、
(b1)前記第2整流回路が、第1定電流源によって第1制御端を有する第1半導体素子が駆動される第1電流路と、第2定電流源によって第4制御端を有する第4半導体素子が駆動される第2電流路と、第2制御端を有する第2半導体素子により断続制御される整流電流路と、前記第2電流路を有する前記第4半導体素子をバイパスする第3制御端を有する第3半導体素子とを備え、
(b2)前記第2整流回路における前記第2半導体素子の他端が前記第2スイッチング素子の一端に代替して接続されるとともに、前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端が前記第2スイッチング素子の他端に代替して接続され、
(b3)前記入力交流電源の一方の相が正サイクル時、前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端に低電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に高電位が印加されるとき、前記第2電流路が導通されることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させ、かつ、
(b4)前記入力交流電源の一方の相が負サイクル時、前記第2整流回路における前記第2半導体素子の一端と前記第4半導体素子の一端に高電位が印加され、前記第2半導体素子の他端に低電位が印加されるとき、前記第3半導体素子の第3制御端に制御電圧を印加することにより、前記第3半導体素子を導通させ、前記第2電流路を導通させることにより、前記第1電流路は遮断され、前記第2半導体素子の第2制御端を駆動し、前記第2半導体素子を導通させ前記整流電流路を導通させることを特徴とする請求項1〜17または27〜31のいずれかに記載の無停電電源装置。 - 前記整流波形生成手段が生成する電圧が所定値の電圧より低下した場合、前記電源出力手段が正常時における前記入力交流電源の電圧にて電圧を出力することを特徴とする請求項1〜17または27〜33にいずれかに記載の無停電電源装置。
- 請求項1〜17または27〜34のいずれかに記載の無停電電源装置を用いた電源供給装置であって、前記電源出力手段が、前記入力交流電源の電圧より大きい電圧にて全波整流波形を出力することを特徴とする電源供給装置。
- 密に磁気結合された第1コイルおよび第2コイルを備える第1コイル群と、密に磁気結合された第3コイルおよび第4コイルを備える第2コイル群とを備え、該第1コイル群と該第2コイル群とが疎に磁気結合されているトランス。
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