JP6167989B2 - 車両用発電機 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車やトラック等に搭載される車両用発電機に関する。
従来から、出力電圧の過電圧時に整流装置に含まれる下アームのMOSトランジスタをオンし、低い電圧まで低下した後に、電流遮断に伴うサージ電圧の発生を抑制するタイミングでこのMOSトランジスタをオフするロードダンプ保護動作を行うようにした車両用発電機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2012−19655号公報
ところで、MOSトランジスタによって構成された整流装置を有する車両用発電機が発電状態にあるときに、出力端子に接続されている電気負荷が急減少し、しかも、バッテリの接続も切断される場合には、固定子巻線に界磁を与える励磁電流が減少するまで固定子巻線に過大な誘起電圧(ロードダンプ)が発生する。このため、出力端子に接続されている電気負荷や整流装置に過電圧が印加されてこれらが損傷するおそれがある。
このようにして発生するロードダンプに対して、上述した特許文献1に開示された車両用発電機では、整流装置の下アームのMOSトランジスタをオンすることにより過大な出力電圧を低下させている。しかし、出力端子に接続された電気負荷が大きい(電流値が多い)場合や、出力端子と並列に接続されているコンデンサの容量が小さい場合には、下アームのMOSトランジスタをオンした直後に出力端子の電圧が急速に低下し、電源電圧低下のためにサージ電圧の抑制を行うタイミングまでMOSトランジスタが安定したオン状態を維持することができず、MOSトランジスタが発振動作または非飽和動作などの不安定な動作になることがあった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、ロードダンプ時の過電圧によって整流器を構成するMOSトランジスタが不安定な動作をすることを防止することができる車両用発電機を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の車両用発電機は、固定子巻線、励磁巻線、整流器、ロードダンプ保護回路、電源回路を備える。固定子巻線は、固定子鉄心に巻装された2相以上の相巻線を有する。励磁巻線は、固定子巻線に回転磁界を与える。整流器は、上アームおよび下アームの少なくとも一方がスイッチング素子で構成され、固定子巻線の出力を整流する。ロードダンプ保護回路は、固定子巻線あるいは整流器の出力電圧が第1のしきい値電圧より高くなったときに、上アームあるいは下アームのいずれか一方を構成するスイッチング素子をオンする。また、ロードダンプ保護回路は、第1のしきい値電圧よりも低い第2のしきい値電圧より出力電圧がさらに低くなったとき、あるいは、所定時間経過後に、サージ電圧抑制タイミングの到来を待ってスイッチング素子をオフする。電源回路は、ロードダンプ保護回路に動作電圧を供給するとともに、出力電圧の低下時に少なくともサージ電圧抑制タイミングが到来するまでこの動作電圧の供給動作を継続する。
ロードダンプ発生時に出力端子に接続された電気負荷が大きい場合や出力端子に接続されたコンデンサの容量が小さい場合などに出力電圧が急激に低下した場合であっても、ロードダンプ保護動作によってオンされたスイッチング素子がサージ電圧抑制タイミングを待たずにオフされることがない。このため、スイッチング素子をオフする際に発生するサージ電圧を抑えることができ、ロードダンプ時の過電圧を速やかに終わらせることが可能となる。
第1の実施形態の車両用発電機の構成を示す図である。 第1の実施形態の整流器モジュールの構成を示す図である。 励磁制御回路の構成を示す図である。 第1の実施形態のロードダンプ保護動作の動作手順を示す流れ図である。 第1の実施形態のロードダンプ発生時の電圧波形を示す図である。 第2の実施形態の整流器モジュールの構成を示す図である。 第2の実施形態の整流器モジュール内のLD保護回路の詳細構成を示す図である。 第2の実施形態のロードダンプ保護動作の動作手順を示す流れ図である。 第3の実施形態のロードダンプ発生時の電圧波形を示す図である。 第3の実施形態の整流器モジュールの構成を示す図である。 第4の実施形態のロードダンプ発生時の電圧波形を示す図である。
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用発電機について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、第1の実施形態の車両用発電機1は、励磁巻線2、固定子巻線3、整流器4、励磁制御回路5、ツェナーダイオード6、コンデンサ7を含んで構成されている。
励磁巻線2は、固定子鉄心の内周側に対向配置された界磁極(図示せず)に巻装されて回転子を構成している。励磁巻線2に電流(励磁電流)を流すことにより、界磁極が磁化される。界磁極が磁化されたときに発生する回転磁界によって固定子巻線3が交流電圧を発生する。固定子巻線3は、多相巻線(例えばU相巻線、V相巻線、W相巻線からなる三相巻線)であって、固定子鉄心(図示せず)にY結線にて巻装されている。
整流器4は、固定子巻線3に接続されており、全体で三相全波整流回路(ブリッジ回路)が構成され、固定子巻線3に誘起される交流電流を直流電流に変換する。この整流器4は、固定子巻線3の相数に対応する数(三相巻線の場合には3個)の整流器モジュール41、42、43を備えている。整流器モジュール41は、固定子巻線3に含まれるU相巻線の一方端(出力端)に接続されている。整流器モジュール42は、固定子巻線3に含まれるV相巻線の一方端(出力端)に接続されている。整流器モジュール43は、固定子巻線3に含まれるW相巻線の一方端(出力端)に接続されている。これら3個の整流器モジュール41、42、43と励磁制御回路5は、相互にC端子を介して通信線を介して接続されている。
励磁制御回路5は、F端子を介して接続された励磁巻線2に流す励磁電流を整流出力電圧(整流器4の出力電圧)に応じて制御しており、励磁電流を調整することにより出力電圧(各整流器モジュール41、42、43の出力電圧)Vbが調整電圧Vreg になるように制御する。例えば、励磁制御回路5は、出力電圧Vb が調整電圧Vreg よりも高くなったときに励磁巻線2への励磁電流の供給を停止(あるいは低減)し、出力電圧Vbが調整電圧Vreg よりも低くなったときに励磁巻線2に励磁電流の供給を再開(あるいは増加)することにより、出力電圧Vbが調整電圧Vreg になるように制御する。また、励磁制御回路5は、LIN端子および通信線を介してECU8と接続されており、ECU8との間で双方向のデジタル通信(例えば、LIN(Local Interconnect Network)プロトコルを用いたLIN通信)を行い、通信メッセージを送信あるいは受信する。なお、この例では、LIN通信によって通信メッセージの送受信を行ったが、CAN(Controller Area Network)プロトコルを用いたCAN通信や、その他の通信プロトコルを用いた通信によって通信メッセージをECU8との間で送受信するようにしてもよい。
ツェナーダイオード6は、整流器4の出力に並列接続されている。具体的には、車両用発電機1の出力端子(B端子)側がカソード、アース(GND)側がアノードとなるようにツェナーダイオード6が接続されている。また、このツェナーダイオード6のブレークダウン電圧は、後述する第1のしきい値電圧VLDH 以上でMOSトランジスタ60、61(図2)のそれぞれのブレークダウン電圧以下となるように設定されている。したがって、ロードダンプ時に、第1のしきい値電圧VLDH 以上の過電圧が発生すると、MOSトランジスタ60、61がブレークダウンする前にツェナーダイオード6がブレークダウンするように、ツェナーダイオード6の特定や個数が設定される。コンデンサ7は、整流器4の出力に並列接続されており、車両用発電機1の出力端子に現れるノイズを吸収する。
本実施形態の車両用発電機1はこのような構成を有しており、次に、整流器モジュール41、42、43の詳細について説明する。本実施形態では、3つの整流器モジュール41、42、43は同じ構成を有しており、以下では整流器モジュール41について説明し、他の整流器モジュール42、43については説明を省略する。
図2に示すように、U相巻線に対応する整流器モジュール41は、2つのMOSトランジスタ60、61、昇圧回路62、MOS制御回路63、LD(ロードダンプ)保護回路64A、64B、ダイオード70、コンデンサ71を備えている。
一方のMOSトランジスタ60は、ソースがP端子を介して固定子巻線3のU相巻線に接続され、ドレインが充電線12(図1)を介してバッテリ9の正極端子や電気負荷10、11に接続された上アーム(ハイサイド側)のスイッチング素子である。他方のMOSトランジスタ61は、ドレインがP端子を介してU相巻線に接続され、ソースがバッテリ9の負極端子(アース)に接続された下アーム(ローサイド側)のスイッチング素子である。また、MOSトランジスタ60、61のそれぞれのソース・ドレイン間にはダイオードが並列接続されている。このダイオードはMOSトランジスタ60、61の寄生ダイオード(ボディダイオード)によって実現されるが、別部品としてのダイオードをさらに並列接続するようにしてもよい。なお、上アームおよび下アームの少なくとも一方を、MOSトランジスタ以外のスイッチング素子を用いて構成するようにしてもよい。
昇圧回路62は、出力電圧Vbを昇圧することにより、上アームのMOSトランジスタ60を駆動するための高電圧を生成する。MOS制御回路63は、回転数に応じた所定のタイミングでMOSトランジスタ60、61をオンオフする同期制御を行う。LD保護回路64A、64Bは、ロードダンプ保護動作を行う。具体的には、ロードダンプ保護回路64Aは、車両用発電機1(整流器4)の出力電圧Vb(あるいは固定子巻線3の出力電圧)が第1のしきい値電圧VLDH より高くなったか否かを判定する。また、LD保護回路64Bは、出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高くなったときに下アームのMOSトランジスタ61をオンするとともに、出力電圧Vbが第2のしきい値電圧VLDL(<VLDH)以下になったとき、あるいは、所定時間経過後に、サージ電圧抑制タイミングの到来を待ってMOSトランジスタ61をオフする。
ダイオード70とコンデンサ71によって電源回路が構成されている。具体的には、ダイオード70のアノード側の配線によって、動作電圧Vddを生成する第1の電源が構成されている。また、ダイオード70およびそのカソード側に配置されたコンデンサ71によって、動作電圧Vccを生成する第2の電源が構成されている。LD保護回路64Aに動作電圧Vddが供給される。MOS制御回路63およびLD保護回路64Bに動作電圧Vccが供給される。この動作電圧Vccの供給は、出力電圧Vbの低下時に、下アームのMOSトランジスタ61をオフする際に発生するサージ電圧を抑制することが可能なタイミングが到来するまで継続される。具体的には、出力電圧VbがMOS制御回路63やLD保護回路64A、64Bが動作可能な電圧レベルを維持している間は、動作電圧VddによってMOS制御回路63やLD保護回路64A、64Bが動作する。このとき、この動作電圧Vddによってコンデンサ71が充電される。また、出力電圧VbがMOS制御回路63やLD保護回路64Bが動作不能となる電圧レベルまで低下した後は、コンデンサ71によって生成される動作電圧VccによってMOS制御回路63やLD保護回路64Aが動作する。コンデンサ71によって生成される動作電圧Vccによって動作可能な時間は、コンデンサ71の容量を調整することにより、任意に設定可能である。少なくともサージ電圧抑制タイミングが到来するまで、MOS制御回路63やLD保護回路64Bが動作可能な電圧レベルを維持できるようにコンデンサ71の容量が設定されている。例えば、この動作可能な時間(サージ電圧抑制タイミングの到来を待つ時間)として、車両のアイドル回転数における相電圧の半周期から500msまでの間の時間が設定される。
上述したLD保護回路64Aは、B電圧検出部65、過電圧判定部66を備えている。また、LD保護回路64Bは、経過時間計測部67、LD(ロードダンプ)保護判定部68、サージ抑制判定部69、通信部72を備えている。
B電圧検出部65は、出力電圧Vbを検出する。過電圧判定部66は、出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高いか否かを判定する。なお、出力電圧Vbにノイズが重畳して一時的に第1のしきい値電圧VLDH 以上になる場合があるため、この一時的なノイズによる影響を排除するために、第1のしきい値電圧VLDH より高い状態が一定時間以上継続したときに、出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高くなった旨の判定が行われる。
経過時間計測部67は、出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高くなった時点から経過時間を計測し、所定時間経過時にその旨を知らせるタイムアップ信号を出力する。LD保護判定部68は、ロードダンプ保護動作の実施の有無を判定し、実施する旨の判定を行った場合には下アームのMOSトランジスタ61をオンする指示をMOS制御回路63に対して行う。具体的には、LD保護判定部68は、過電圧判定部66によって出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高い旨の判定が行われたときに、下アームのMOSトランジスタ61をオンする指示を行う。また、LD保護判定部68は、経過時間計測部67からタイムアップ信号が出力されたときに、サージ電圧抑制タイミングの到来を待ってMOSトランジスタ61をオフする指示を行う。このようにして、ロードダンプ保護動作の実施と解除が行われる。
サージ抑制判定部69は、ロードダンプ保護動作を解除してMOSトランジスタ61をオンからオフに切り替える際に過大なサージ電圧が発生しないタイミング(サージ電圧抑制タイミング)を判定する。例えば、MOSトランジスタ61の両端電圧(ソース・ドレイン間電圧)が寄生ダイオードの逆方向電圧であってオフ動作時に遮断される電流が所定値以下となるタイミング(MOSトランジスタ61のドレインからソースに向かって電流が流れており、その電流値が小さいタイミング)がサージ電圧抑制タイミングとして判定される。あるいは、MOSトランジスタ61の両端電圧が寄生ダイオードの順方向電圧となるタイミング(MOSトランジスタ61のソースからドレインに向かって電流が流れるタイミング)が、サージ電圧抑制タイミングとして判定される。これらのタイミングにおいてMOSトランジスタ61をオフしても大きなサージ電圧は発生しない。通信部72は、ロードダンプ時の過電圧発生やロードダンプ保護動作の解除を励磁制御回路5に通知する。
次に、励磁制御回路5の詳細について説明する。図3に示すように、励磁制御回路5は、MOSトランジスタ50、還流ダイオード51、電圧制御回路52、ゲート駆動回路53、通信部54、LIN通信回路55を備えている。
MOSトランジスタ50は、励磁巻線2に直列に接続されており、オンすることにより励磁巻線2に励磁電流を供給する。還流ダイオード51は、励磁巻線2に並列に接続されており、MOSトランジスタ50がオフされたときに励磁巻線2に流れる励磁電流を還流させる。
電圧制御回路52は、初期励磁制御、通常発電制御、発電抑制制御などを行う。例えば、ECU8から送信された発電開始指示をLIN通信回路55が受信したときに、初期励磁制御が行われる。この初期励磁制御では、電圧制御回路52は、通常発電制御時に比べて少ない励磁電流(例えば、0.5A)になるように、MOSトランジスタ50の駆動デューティを設定する。また、通常発電制御時には、電圧制御回路52は、出力電圧Vbが調整電圧Vreg となるように、MOSトランジスタ50の駆動デューティを設定する。また、電圧制御回路52は、整流器モジュール41、42、43内の通信部72から通信部54にロードダンプ時の過電圧発生が通知されると、その後にロードダンプ保護動作の解除が通知されるまで、励磁電流の供給を停止(あるいは、供給停止に代えて通常発電制御に比べて励磁電流を低減)する発電抑制制御を行う。ゲート駆動回路53は、電圧制御回路52によって設定された駆動デューティを有する駆動信号でMOSトランジスタ50をオンオフ制御する。
LIN通信回路55は、ECU8との間でLIN通信を行う。これにより、ECU8から送られてくる調整電圧Vreg 等のデータや各種指令信号などを受信するとともに、ロードダンプが発生したことやロードダンプ保護動作中であることなど示すデータをECU8に向けて送信することができる。ECU8から送られてくる調整電圧Vreg のデータを受信すると、このデータが電圧制御回路52に入力され、ECU8によって指定された調整電圧Vreg が電圧制御回路52による制御に用いられる。
本実施形態の車両用発電機1はこのような構成を有しており、次に、ロードダンプ発生時の動作を図4に示す流れ図に沿って説明する。例えば、図1に示す切断点Kにて充電線12が外れ、車両用発電機1側に残った充電線12に電気負荷11が接続された状態でロードダンプが発生するものとする。
MOSトランジスタ60、61を交互にオンオフして固定子巻線3の各相電圧を整流する同期整流動作(ステップ100)と並行して、B電圧検出部65は出力電圧Vbを検出し、過電圧判定部66はこの出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高いか否かを判定する(ステップ102)。出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH に達しない場合(ロードダンプ非発生時)には否定判断が行われ、ステップ100に戻って同期整流動作が継続される。
また、発電動作時に切断点Kで充電線12が外れてロードダンプが発生すると、出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH よりも高くなる。この場合には、ステップ102の判定において肯定判断が行われる。図5に示す動作タイミング図では、過電圧判定部66の出力が「S1」で示されており、出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH よりも高くなるとS1がH(ハイレベル)になる。
次に、LD保護判定部68は、ロードダンプ保護を実施するために下アームのMOSトランジスタ61をオンし、上アームのMOSトランジスタ60をオフする指示をMOS制御回路63に送る。MOS制御回路63は、この指示に応じて、下アームのMOSトランジスタ61をオンし、上アームのMOSトランジスタ60をオフする(ステップ104)。
次に、経過時間計測部67は、出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高くなった時点から経過時間tを計測し、この経過時間tが所定時間TONを超えたか否かを判定する(ステップ106)。所定時間TONに達していない場合には否定判断が行われ、経過時間の計測動作が維持されてこの判定が繰り返される。また、経過時間が所定時間TONに達するとステップ106の判定において肯定判断が行われる。この場合には、経過時間計測部67からタイムアップ信号が出力される。図5に示す動作タイミング図では、経過時間計測部67の出力が「S2」で示されており、計測を開始してからタイムアップ信号が出力されるまでの間は出力がH(ハイレベル)になっている。
次に、サージ抑制判定部69は、サージ電圧抑制タイミングとなったか否かを判定する(ステップ108)。本実施形態では、サージ電圧抑制タイミングとして、オン状態のMOSトランジスタ61のドレインからソースに向かって電流が流れており、その電流値が小さい第1のタイミングと、オン状態のMOSトランジスタ61のソースからドレインに向かって電流が流れる第2のタイミングのいずれかに該当する場合が想定されている。なお、これら第1および第2のタイミングのいずれか一方のみをサージ電圧抑制タイミングとしてもよい。第1および第2のタイミングのいずれにも該当しない場合にはステップ108の判定において否定判断が行われ、この判定が繰り返される。
また、第1および第2のタイミングのいずれかに該当する場合にはステップ108の判定において肯定判断が行われる。次に、LD保護判定部68は、ロードダンプ保護を解除するために下アームのMOSトランジスタ61をオフする指示をMOS制御回路63に送る。MOS制御回路63は、この指示に応じて、下アームのMOSトランジスタ61をオフする(ステップ110)。このようにして2つのMOSトランジスタ60、61がともにオフされてダイオード整流動作に移行する(ステップ112)。
その後、MOS制御回路63は、同期整流に移行する条件(同期整流条件)を満たしたか否かを判定する(ステップ114)。同期整流条件を満たしていない場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、同期整流条件を満たすとステップ114の判定において肯定判断が行われ、ステップ100に戻って同期整流動作に移行する。
このように、本実施形態の車両用発電機1では、ロードダンプ発生時に出力端子に接続された電気負荷11が大きい場合や出力端子に接続されたコンデンサ7の容量が小さい場合などに出力電圧Vbが急激に低下した場合であっても、ロードダンプ保護動作によってオンされた下アームのMOSトランジスタ61がサージ電圧抑制タイミングを待たずにオフされることがない。このため、MOSトランジスタ61をオフする際に発生するサージ電圧を抑えることができ、ロードダンプ時の過電圧を速やかに終わらせることが可能となる。また、ロードダンプ時の過電圧によって整流器4を構成するMOSトランジスタ61が不安定な動作をすることがない。
出力電圧Vbが低下した際に電源回路によって動作電圧の供給動作を継続する時間を、相電圧の半周期以上の時間としている。また、サージ電圧抑制タイミングを、MOSトランジスタ61の両端電圧がこのMOSトランジスタ61の寄生ダイオードの逆方向電圧であってオフ動作時に遮断される電流が所定値以下となるタイミング、あるいは、MOSトランジスタ61の両端電圧がこのMOSトランジスタ61の寄生ダイオードの順方向電圧となるタイミングとしている。これにより、確実に過大なサージ電圧の発生を防止することができる。
また、整流器4と並列に接続され、第1のしきい値電圧VLDH 以上でMOSトランジスタ60、61のブレークダウン電圧以下に、ブレークダウン電圧が設定されたツェナーダイオード6を備えている。これにより、ロードダンプ時に一時的に発生する過大な電圧によってMOSトランジスタ60、61が故障することをさらに確実に防止することが可能となる。
また、過電圧状態が一定時間以上継続したときにロードダンプ保護動作を行うことにより、一時的なノイズによる誤動作を防止することができる。また、ロードダンプ保護動作時に励磁電流の供給を停止あるいは抑制することにより、発生した過電圧を速やかに終息させることができる。特に、励磁制御回路5が過電圧を検出できない場合であっても、この過電圧状態をC端子および通信線を介して整流器モジュール41、42、43から送られてくる通知で知ることができ、励磁制御回路5によって発電抑制を確実に実施して、ロードダンプ保護動作の効果を高めることができる。
また、電源(第1および第2の電源)を分けることにより、MOSトランジスタ61のオン状態維持に必要な電力を小さい第2の電源で確保することが可能になり、例えば、小さい容量のコンデンサ71を用いて構成される第2の電源によってMOSトランジスタ61のオン状態維持が可能となる。
また、サージ電圧抑制タイミングの到来を待つ時間は、車両のアイドル回転数における相電圧の半周期から500msまでの間の時間が設定されている。このように、接続された電気負荷11に対する電源供給停止時間を500ms以下に設定することにより、電源停止の影響を許容範囲以内とすることが可能となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、図6に示す整流器モジュール41Aが用いられる。以下では、整流器モジュール41Aについて説明する。なお、他の整流器モジュール42A、43Aも基本的に同じ構成を有しており、詳細な説明は省略する。
図6に示すように、第2の実施形態のU相巻線に対応する整流器モジュール41Aは、2つのMOSトランジスタ60、61、昇圧回路62A、MOS制御回路63A、LD保護回路164A、164Bを備えている。図2に示した整流器モジュール41と同じ構成については同じ符号が用いられている。
昇圧回路62Aは、パルス生成部、2個のFET、2個のダイオード、2個のコンデンサによって構成されるチャージポンプ回路である。この昇圧回路62Aによる昇圧動作によって、出力電圧Vbから直接生成される動作電圧Vddよりも高電位の動作電圧Vccが生成される。上アームのMOSトランジスタ60を駆動するFETをこの動作電圧Vccで動作させることにより、MOSトランジスタ60のドレイン電位よりも高い電位の駆動信号を生成してゲートに入力することが可能となる。なお、本実施形態では、昇圧回路62Aの入力側の配線によって、動作電圧Vddを生成する第1の電源が構成されている。昇圧回路62Aによって、動作電圧Vccを生成する第2の電源が構成されている。MOS制御回路63AおよびLD保護回路164Aに動作電圧Vddが供給される。LD保護回路164Bに動作電圧Vccが供給される。
MOS制御回路63Aは、回転数に応じた所定のタイミングでMOSトランジスタ60、61をオンオフする同期制御を行う。このMOS制御回路63Aは、図2に示したMOS制御回路63と基本的に同じ動作を行う。但し、上アームのMOSトランジスタ60を駆動するために2つのFETが用いられているため、これら2つのFETを駆動する2つの信号S12、S13がMOSトランジスタ60をオンオフする信号として用いられている。一方、下アームのMOSトランジスタ61を駆動するために単一の信号S11が用いられる。但し、この信号S11は、MOSトランジスタ61のゲートに直接入力されるわけではなく、LD保護回路164A、164Bを経由してMOSトランジスタ61に入力される。
LD保護回路164Aは、車両用発電機1の出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高くなったか否かを判定し、高くなった場合にはロードダンプ保護を行う指示をMOS制御回路63Aに送る。MOS制御回路63Aは、この指示に応じて、下アームのMOSトランジスタ61をオンする信号S11を出力する。また、LD保護回路164Aは、車両用発電機1の出力電圧Vbが第2のしきい値電圧VLDL より低くなったか否かを判定する。本実施形態では、この第2のしきい値電圧VLDL は、LD保護回路164Aが動作可能な最低動作電圧よりも高い値が設定されている。
LD保護回路164Bは、出力電圧Vbが第2のしきい値電圧VLDL よりも低くなったときに、下アームのMOSトランジスタ61のオン状態を維持するとともに、所定時間経過後に、サージ電圧抑制タイミングの到来を待ってMOSトランジスタ61をオフする。
本実施形態の整流器モジュール41Aはこのような構成を有しており、次に、ロードダンプ発生時の動作を図7に示すLD保護回路164A、164Bの詳細構成を用いながら、図8に示す流れ図に沿って説明する。
MOSトランジスタ60、61を交互にオンオフして固定子巻線3の各相電圧を整流する同期整流動作中は、信号S11はH(ハイレベル)とL(ローレベル)が周期的に切り替えられ、信号S21および信号S22はともにLに固定される(ステップ200)。ここで、信号S11は、下アームのMOSトランジスタ61を駆動するためにMOS制御回路63Aから出力される信号である。また、信号S21は、LD保護回路164A内の低電圧判定部66Aから出力される信号である。この低電圧判定部66Aは、B電圧検出部65によって検出された出力電圧Vbが第2のしきい値電圧VLDL より低くなったか否かを判定する。出力電圧Vbが第2のしきい値電圧VLDL より低くない場合には信号S21はLとなる。また、信号S22は、LD保護回路164B内の判定回路73から出力される信号である。この判定回路73は、出力電圧Vbが低下して動作電圧Vddによる安定した動作が保証できない場合にLD保護回路164AとLD保護回路164Bを切り離す。また、判定回路73は、図2に示した経過時間計測部67やサージ抑制判定部69と同じ動作を行っており、サージ電圧抑制タイミングにおいて下アームのMOSトランジスタ61をオフしてロードダンプ保護動作を解除する。
上述した同期整流動作中は、信号S22(L)に対応してLD保護回路164B内のMOSトランジスタ75がオンされた状態で、信号S11(H/L)によってLD保護回路164A内のMOSトランジスタ74がオンオフ駆動されるため、下アームのトランジスタ61が周期的にオンオフされる。
このような同期整流動作と並行して、LD保護回路164A内の過電圧判定部66は、B電圧検出部65によって検出された出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高いか否かを判定する(ステップ202)。出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH に達しない場合(ロードダンプ非発生時)には否定判断が行われ、ステップ200に戻って同期整流動作が継続される。
また、発電動作時に切断点Kで充電線12が外れてロードダンプが発生すると、出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH よりも高くなる。この場合には、ステップ202の判定において肯定判断が行われる。MOS制御回路63Aによって、下アームのMOSトランジスタ61がオンされ、上アームのMOSトランジスタ60がオフされる(ステップ204)。
次に、LD保護回路164A内の低電圧判定部66Aは、B電圧検出部65によって検出された出力電圧Vbが第2のしきい値電圧VLDL より低くなったか否かを判定する(ステップ206)。出力電圧Vbが第2のしきい値電圧VLDL より低くない場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、出力電圧Vbが第2のしきい値電圧VLDL より低くなるとステップ206の判定において肯定判断が行われる。この場合には、低電圧判定部66Aから出力される信号S21はHとなる(ステップ208)。
信号S21がHに変化すると、判定回路73は、出力信号S22をHに変更する。この信号S22によってLD保護回路164B内のMOSトランジスタ76がオンされ、MOSトランジスタ75がオフされる。これにより、LD保護回路164BがLD保護回路164Aから切り離される。また、MOSトランジスタ77がオンされるため、下アームのMOSトランジスタ61のオン状態は継続される(ステップ210)。なお、このとき、MOS制御回路63Aから出力される信号S11はLに切り替わる。
次に、判定回路73は、出力電圧Vbが第2のしきい値電圧VLDL より低くなった時点から経過時間tを計測し、この経過時間tが所定時間TONを超えたか否かを判定する(ステップ212)。所定時間TONに達していない場合には否定判断が行われ、経過時間の計測動作が維持されてこの判定が繰り返される。また、経過時間が所定時間TONに達するとステップ212の判定において肯定判断が行われる。
次に、判定回路73は、サージ電圧抑制タイミングとなったか否かを判定する(ステップ214)。本実施形態では、サージ電圧抑制タイミングとして、オン状態のMOSトランジスタ61のドレインからソースに向かって電流が流れており、その電流値が小さい第1のタイミングと、オン状態のMOSトランジスタ61のソースからドレインに向かって電流が流れる第2のタイミングのいずれかに該当する場合が想定されている。なお、これら第1および第2のタイミングのいずれか一方のみをサージ電圧抑制タイミングとしてもよい。第1および第2のタイミングのいずれにも該当しない場合にはステップ214の判定において否定判断が行われ、この判定が繰り返される。
また、第1および第2のタイミングのいずれかに該当する場合にはステップ214の判定において肯定判断が行われる。次に、判定回路73は、出力信号S22をLに変更する。これにより、オア回路78の出力がL、インバータ回路79の出力がHになり、MOSトランジスタ80がオンされるため、下アームのMOSトランジスタ61がオフされて、ダイオード整流動作に移行する(ステップ216)。
その後、MOS制御回路63Aは、同期整流に移行する条件(同期整流条件)を満たしたか否かを判定する(ステップ218)。同期整流条件を満たしていない場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、同期整流条件を満たすとステップ218の判定において肯定判断が行われ、ステップ200に戻って同期整流動作に移行する。
このように、本実施形態の車両用発電機では、上アームのMOSトランジスタ60を駆動するための昇圧回路62Aを備えており、出力電圧Vbが第1のしきい値電圧VLDH より高くなったときに、昇圧回路62Aを第2の電源として用いて動作電圧VccをLD保護回路164Bに供給している。上アームのMOSトランジスタ60駆動用の昇圧回路62Aを下アームのMOSトランジスタ61のオン状態維持用の電源として用いることにより、新たな電源の追加が不要になり、回路構成の簡略化が可能になるとともに、コストの上昇を抑えることができる。
(第3の実施形態)
上述した第1および第2の実施形態では、3つの整流器モジュール41、42、43のそれぞれにおいてロードダンプ保護動作を並行して行ったが、例えば、2つの整流器モジュール42、43でロードダンプ保護動作を行い、残り1つの整流器モジュール41でダイオード整流動作を継続的に行うようにしてもよい。
本実施形態では、整流器モジュール41によってダイオード整流動作を継続しているが、他の2つの整流器モジュール42、43では下アームのMOSトランジスタ61がオンされてロードダンプ保護動作が行われているため、出力電圧Vbが抑制されて徐々に低下する。ロードダンプ保護動作を行っている整流器モジュール42、43のそれぞれでは、ロードダンプ発生前の相電圧の1周期t1を保持しておいて、出力電圧Vbがこの1周期の時間t1以上第2のしきい値電圧VLDL より高くならない場合にロードダンプ保護動作を解除し、下アームのMOSトランジスタ61をオフする(図9)。
このようなロードダンプ保護動作を可能とする整流器モジュール42、43の構成を図10に示す。なお、整流器モジュール41はロードダンプ保護動作を行わないため、図2に示した整流器モジュール41の構成からLD保護回路64A、64Bの構成を取り除くことができる。
図10に示す整流器モジュール42は、図2に示した整流器モジュール41に対して、LD保護回路64AをLD保護回路264Aに、LD保護回路64BをLD保護回路264Bに置き換えた点が異なっている。
LD保護回路264Aは、図2のLD保護回路64Aと基本的に同じ構成を有しており、B電圧検出部65の出力が後段のLD保護回路264Bにも入力されている。LD保護回路264Bは、図2のLD保護回路64Bに対して、経過時間計測部67を低電圧判定部66Aに置き換えた点が異なっている。この低電圧判定部66Aは、出力電圧Vbが相電圧の1周期の時間t1以上第2のしきい値電圧VLDL より高くならないか否かを判定する。時間t1は、例えばLD保護判定部68が計測して低電圧判定部66Aに入力する。
このように、本実施形態の車両用発電機では、ロードダンプ発生時に固定子巻線3の1相のみで発電を継続することより、下アームのMOSトランジスタ61のオン状態維持のための電源の確保が容易となる。また、固定子巻線3の出力端短絡とサージ電圧抑制タイミングでのMOSトランジスタ61遮断(オフ)の繰り返し回数を少なくして、サージストレスの蓄積を減少させることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、3つの整流器モジュール41、42、43がそれぞれの判断でロードダンプ保護動作を開始した後、ロードダンプ保護動作を解除する順番を互いにずらすようにしている。
例えば、出力電圧Vbが相電圧の1周期t1以上第2のしきい値電圧VLDL より高くならないことを判定する機能を整流器モジュール41のみが有し、最初にこの解除条件を満たした後サージ電圧抑制タイミングを待って整流器モジュール41のみが同期整流動作に移行する。例えば、このような動作を行う整流器モジュール41の構成としては、図10に示した構成をそのまま用いることができ、上述した判定が低電圧判定部66Aによって行われる。このようにして整流器モジュール41による同期整流動作によって出力電圧Vbが上昇するが、依然として他の2つの整流器モジュール42、43ではロードダンプ保護動作が継続しているため、出力電圧Vbが再び減少する。
そして、再度、出力電圧Vbが相電圧の1周期t1以上第2のしきい値電圧VLDL より高くならないことが判定されると、整流器モジュール41は、他の整流器モジュール42あるいは43にロードダンプ保護動作を解除してダイオード整流動作を再開させるための指示を送る。図11に示す例では、整流器モジュール41は、自装置のみがロードダンプ保護動作を終了させた時点で通信部72に指示を送ってC端子に接続された通信線をグランド電位とする(図11の「C通信」)。このような状態において、通信部72からC端子を介して相電圧の周期t1の1/6のパルス幅を有する電圧信号を、V相巻線に対応する整流器モジュール42に向けてサージ電圧抑制タイミングに合わせて出力する。
整流器モジュール42では、整流器モジュール41から送られてくる周期t1の1/6のパルス幅を有する信号を受信すると、サージ電圧抑制タイミングが到来していることを確認した後に同期整流動作に移行する。例えば、このような動作を行う整流器モジュール42の構成としては、図10に示した構成をそのまま用いることができるが、出力電圧Vbと第2のしきい値電圧VLDL の比較動作は行う必要がないため、低電圧判定部66Aは省略することができる。このようにして整流器モジュール41、42による同期整流動作によって出力電圧Vbが上昇するが、依然として残りの整流器モジュール43ではロードダンプ保護動作が継続しているため、出力電圧Vbが再び減少する。
そして、再度、出力電圧Vbが相電圧の1周期t1以上第2のしきい値電圧VLDL より高くならないことが判定されると、整流器モジュール41は、他の整流器モジュール43にロードダンプ保護動作を解除してダイオード整流動作を再開させるための指示を送る。図11に示す例では、整流器モジュール41は、通信部72からC端子を介して相電圧の周期t1の2/6のパルス幅を有する電圧信号を、W相巻線に対応する整流器モジュール43に向けてサージ電圧抑制タイミングに合わせて出力する。
整流器モジュール43では、整流器モジュール41から送られてくる周期t1の2/6のパルス幅を有する信号を受信すると、サージ電圧抑制タイミングが到来していることを確認した後に同期整流動作に移行する。例えば、このような動作を行う整流器モジュール43の構成としては、図10に示した構成をそのまま用いることができるが、出力電圧Vbと第2のしきい値電圧VLDL の比較動作は行う必要がないため、低電圧判定部66Aは省略することができる。
このように、本実施形態の車両用発電機では、固定子巻線3の各相に対応するロードダンプ保護動作をタイミングをずらしながら順番に解除することにより、出力電圧Vbの急激な変動を極力減らすことができ、サージ電圧の発生回数を減らすことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、1つの固定子巻線3を備える車両用発電機1について説明したが、2つの固定子巻線とそれぞれに対応する整流器モジュールを備える車両用発電機についても本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態では、Y結線された3相の固定子巻線3について説明したが、3相以外の場合や、Y結線以外の場合(例えばΔ結線や複数の結線方法の組み合わせ)について本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態では、下アームのMOSトランジスタ61をオンすることでロードダンプ保護動作を行ったが、上アームのMOSトランジスタ60をオンすることでロードダンプ保護動作を行うようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、上アームと下アームの両方にMOSトランジスタを用いたが、下アームのみをMOSトランジスタ61とし、上アームをダイオードで構成するようにしてもよい。あるいは、上アームのみをMOSトランジスタ60とし、下アームをダイオードで構成するようにしてもよい。
上述したように、本発明によれば、ロードダンプ発生時に出力端子に接続された電気負荷が大きい場合や出力端子に接続されたコンデンサの容量が小さい場合などに出力電圧が急激に低下した場合であっても、ロードダンプ保護動作によってオンされたスイッチング素子が発振動作または非飽和動作などの不安定動作を生じることがない。
2 励磁巻線
3 固定子巻線
4 整流器
5 励磁制御回路
6 ツェナーダイオード
60、61 MOSトランジスタ
62A 昇圧回路
64A、64B LD保護回路
70 ダイオード
71 コンデンサ

Claims (11)

  1. 固定子鉄心に巻装された2相以上の相巻線を有する固定子巻線(3)と、
    前記固定子巻線に回転磁界を与える励磁巻線(2)と、
    上アームおよび下アームの少なくとも一方がスイッチング素子(60、61)で構成され、前記固定子巻線の出力を整流する整流器(4)と、
    前記固定子巻線あるいは前記整流器の出力電圧が第1のしきい値電圧より高くなったときに、上アームあるいは下アームのいずれか一方を構成する前記スイッチング素子をオンし、前記第1のしきい値電圧よりも低い第2のしきい値電圧より前記出力電圧がさらに低くなったとき、あるいは、所定時間経過後に、サージ電圧抑制タイミングの到来を待って前記スイッチング素子をオフするロードダンプ保護回路(64A、64B、164A、164B、264A、264B)と、
    前記ロードダンプ保護回路に動作電圧を供給するとともに、前記出力電圧の低下時に少なくとも前記サージ電圧抑制タイミングが到来するまでこの動作電圧の供給動作を継続する電源回路(70、71、62A)と、
    を備えることを特徴とする車両用発電機。
  2. 請求項1において、
    前記電源回路は、前記固定子巻線あるいは前記整流器からの電流供給によって動作しており、この電流供給が停止した後に相電圧の半周期以上の時間、前記ロードダンプ保護回路に対する動作電圧の供給動作を継続することを特徴とする車両用発電機。
  3. 請求項1または2において、
    前記スイッチング素子は、MOSトランジスタ(60、61)であり、
    前記サージ電圧抑制タイミングは、前記MOSトランジスタの両端電圧がこのMOSトランジスタの寄生ダイオードの逆方向電圧であってオフ動作時に遮断される電流が所定値以下となるタイミング、あるいは、前記MOSトランジスタの両端電圧がこのMOSトランジスタの寄生ダイオードの順方向電圧となるタイミングであることを特徴とする車両用発電機。
  4. 請求項3において、
    前記整流器と並列に接続され、前記第1のしきい値電圧以上で前記MOSトランジスタのブレークダウン電圧以下に、ブレークダウン電圧が設定されたツェナーダイオード(6)をさらに備えることを特徴とする車両用発電機。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、
    前記励磁巻線に励磁電流を供給するとともに、前記出力電圧が前記第1のしきい値電圧より高い過電圧状態が一定時間以上継続したときに、前記励磁巻線に対する励磁電流の供給を停止あるいは抑制する励磁制御回路(5)をさらに備え、
    前記ロードダンプ保護回路は、前記過電圧状態が一定時間以上継続したときに、前記スイッチング素子をオンすることを特徴とする車両用発電機。
  6. 請求項5において、
    前記整流器と前記励磁制御回路は通信線を介して接続されており、前記励磁制御回路は、前記ロードダンプ保護回路によって前記スイッチングをオフするロードダンプ保護動作が終了するまで、前記励磁巻線に対する励磁電流の供給を停止あるいは抑制する動作を継続することを特徴とする車両用発電機。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項において、
    前記電源回路は、前記固定子巻線あるいは前記整流器から電流供給が行われる第1の電源と、この電流供給が停止した後の動作電圧供給が可能な第2の電源とを有し、
    前記ロードダンプ保護回路は、前記出力電圧が前記第1のしきい値電圧より高くなったときの前記スイッチング素子のオン動作を前記第1の電源から供給される動作電圧によって行い、前記出力電圧が前記第2のしきい値電圧より低くなったときの前記スイッチング素子のオン状態維持とその後のオフ動作を前記第2の電源から供給される動作電圧によって行うことを特徴とする車両用発電機。
  8. 請求項7において、
    上アームおよび下アームの両方が前記スイッチング素子で構成されているとともに、前記ロードダンプ保護回路による前記スイッチング素子のオン、オフ動作は下アームの前記スイッチング素子を用いて行われており、
    上アームの前記スイッチング素子を駆動するための昇圧回路(62A)をさらに備え、
    前記出力電圧が前記第1のしきい値電圧より高くなったときに、前記昇圧回路を前記第2の電源として用いることを特徴とする車両用発電機。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項において、
    前記固定子巻線の相数をmとしたときに、
    前記ロードダンプ保護回路は、前記スイッチング素子のオン、オフ動作を前記固定子巻線の(m−1)相の相巻線のそれぞれについて行い、残りの1相の相巻線に対応する前記スイッチング素子についてはオフ状態を維持することを特徴とする車両用発電機。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項において、
    前記固定子巻線の相数をmとしたときに、
    前記ロードダンプ保護回路は、前記スイッチング素子のオンした後にオフする動作を、前記固定子巻線のm相の相巻線のそれぞれについて、相電圧の1周期以上の間隔を開けて順番に行うことを特徴とする車両用発電機。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項において、
    前記サージ電圧抑制タイミングの到来を待つ時間は、車両のアイドル回転数における相電圧の半周期から500msまでの間の時間であることを特徴とする車両用発電機。
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