JP2007318092A - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】逆方向の耐圧を低下させることなく、立ち上がり電圧を低下することが可能な半導体装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】カソード電極6と接続した例えばN+型炭化珪素基板1上にN−型炭化珪素エピタキシャル層2を形成してなる半導体基体100の第一主面に接する半導体領域として、半導体基体100と同じ導電型である例えばN+型多結晶シリコン層4と、半導体基体100とは異なる導電型である例えばP+型多結晶シリコン層3との双方を備え、N+型多結晶シリコン層4とP+型多結晶シリコン層3とを、いずれも、半導体基体100とヘテロ接合し、かつ、アノード電極5とオーミック接続するとともに、半導体基体100と同じ導電型のN+型多結晶シリコン層4を半導体基体100の第一主面に接するように形成し、半導体基体100とは異なる導電型のP+型多結晶シリコン層3を半導体基体100の第一主面に穿設された溝の中に形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置とその製造方法に関するものである。
本発明の背景となる従来技術として、本出願人が出願した特許文献1の特開2003−318413号公報「高耐圧炭化珪素ダイオードおよびその製造方法」に記載の技術がある。
該特許文献1に記載の従来の技術では、N+型炭化珪素基板上にN−型炭化珪素エピタキシャル層が形成された半導体基体の第一主面に、半導体基体とは異なるバンドギャップで、かつ、異なる導電型であるP+型多結晶シリコン層が形成されており、N−型炭化珪素エピタキシャル層とP+型多結晶シリコン層とは、ヘテロ接合をしている。ここで、P+型多結晶シリコン層は、アノード電極に接続され、N+型炭化珪素基板の裏面には、カソード電極が形成されている。なお、記号+,−は、高密度、低密度を意味している。
前述のような構成の従来技術の半導体装置は、ダイオードとして機能する。つまり、アノード電極の電位がカソード電極の電位よりも高い場合には、順方向電流が流れ、逆の場合には、電流が流れるのを阻止する。
特開2003−318413号公報
前記特許文献1に記載の従来技術において、順方向の立ち上がり電圧は、P+型多結晶シリコン層とN−型炭化珪素エピタキシャル層との仕事関数から決まる。ここで、例えばN−型の半導体基体とは異なる第二導電型のP+型多結晶シリコン層に加えて、立ち上がり電圧が低いN+型多結晶シリコン層をヘテロ接合面にP+型多結晶シリコン層と並列に形成することにすれば、2種類の立ち上がり電圧を持つダイオードが並列接続された形態となり、全体の立ち上がり電圧を下げることが出来る。
しかし、N+型多結晶シリコン層は、逆方向耐圧も低いため、ダイオード全体の逆方向耐圧も下がってしまう。このように、立ち上がり電圧と逆方向耐圧とは、比例した関係にあり、逆方向耐圧を低下させることなく、立ち上がり電圧を下げることは困難であった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、逆方向の耐圧を低下させることなく、立ち上がり電圧を低下することが可能な半導体装置とその製造方法を提供することに、その目的がある。
本発明は、前述の課題を解決するために、第二の電極を接続した半導体基体と同一となる導電型のヘテロ半導体領域を半導体基体の第一主面上に形成するとともに、半導体基体とは異なる導電型のヘテロ半導体領域を半導体基体の第一主面に穿設された溝内に形成し、双方のヘテロ半導体領域を第一の電極に並列接続する構成とするものである。
本発明による半導体装置とその製造方法によれば、半導体基体の導電型と同一の第一導電型のヘテロ半導体領域を半導体基体の第一主面上に形成し、半導体基体の導電型とは異なる第二導電型のヘテロ半導体領域を半導体基体の第一主面に穿設された溝内に形成し、双方のヘテロ半導体領域を第一の電極に並列接続することによって、並列接続した前記第一導電型のヘテロ半導体領域によって立ち上がり電圧を低下させることが出来ると共に、半導体基体の第一主面の溝内に形成した前記第二導電型のヘテロ半導体領域によって耐圧の低下を抑制することが出来る。
以下に、本発明による半導体装置とその製造方法の最良の実施形態について、その一例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本発明による半導体装置とその製造方法の第1の実施の形態を、図1〜11に基づいて説明する。本実施の形態においては、炭化珪素(SiC)を基板材料とし、ヘテロ半導体を多結晶シリコンとした半導体装置を、一例として説明する。なお、本発明は、基板材料として、炭化珪素に限るものではなく、窒化ガリウム、もしくは、ダイヤモンドからなっていても良い。
また、ヘテロ半導体の材料も、基板上に積層されたエピタキシャル層からなる半導体基体と異なるバンドギャップを有する半導体材料からなるヘテロ半導体領域を形成する材料であれば、多結晶シリコンに限るものではなく、単結晶シリコン、アモルファスシリコン、単結晶シリコンゲルマニウム、多結晶シリコンゲルマニウム、アモルファスシリコンゲルマニウムなどからなっていても良いし、さらには、単結晶ゲルマニウム、多結晶ゲルマニウム、アモルファスゲルマニウム、単結晶ガリウムヒ素、多結晶ガリウムヒ素、アモルファスガリウムヒ素などからなっていても良い。
図1は、本発明による半導体装置の第1の実施の形態における素子部断面構造を示す断面図である。
図1の半導体装置200に示すように、N+型炭化珪素基板1上にN−型炭化珪素半導体をエピタキシャル成長させることにより、N−型炭化珪素エピタキシャル層2が積層されて、炭化珪素半導体基体100が形成されている。N−型炭化珪素エピタキシャル層2のN+型炭化珪素基板1側とは反対側の第一主面には、あらかじめ定めた位置に1ないし複数の溝が穿設されており、該第一主面上の溝が存在する部分には、第一導電型のN型の半導体基体100の導電型とは異なる第二導電型のヘテロ半導体領域としてP+型多結晶シリコン層3が該溝内部を充填した状態で形成されている。
また、N−型炭化珪素エピタキシャル層2の溝が存在していない第一主面上には、半導体基体100の導電型と同一の第一導電型のヘテロ半導体領域としてN+型多結晶シリコン層4が形成されている。ここで、P+型多結晶シリコン層3とN+型多結晶シリコン層4との両方の多結晶シリコン層と、半導体基体100を構成するN−型炭化珪素エピタキシャル層2とは、互いに異なるバンドギャップからなっており、ヘテロ接合界面を形成している。ここに、記号+,−は、前述のように、導入される不純物密度についての高密度、低密度を意味している。
また、炭化珪素エピタキシャル層2中のあらかじめ定めた所定領域には、炭化珪素半導体基体100とP+型多結晶シリコン層3、N+型多結晶シリコン層4の双方の多結晶シリコン層との接合部に印加されるカソード電極6からの電界を緩和するP型の電界緩和領域7が形成されている。また、P+型多結晶シリコン層3およびN+型多結晶シリコン層4上には、両方の多結晶シリコン層とオーミック接続されたアノード電極5が第一の電極として形成されている。一方、N+型炭化珪素基板1の裏面には、カソード電極6が第二の電極として形成されている。
本実施の形態によれば、N−型炭化珪素エピタキシャル層2とのビルトイン電圧が大きく、逆方向耐圧が高いP+型多結晶シリコン層3をN−型炭化珪素エピタキシャル層2の溝内部に形成することによって、すなわち、第一導電型のN型炭化珪素半導体基体100の導電型とは異なる第二導電型のP+型多結晶シリコン層3の底面の位置を、N型炭化珪素半導体基体100の第一主面上に形成され、N型炭化珪素半導体基体100の導電型と同一の第一導電型のN+型多結晶シリコン層4の底面よりも深い位置となる溝内部に形成することによって、逆方向電圧が印加された場合のN−型炭化珪素エピタキシャル層2中の空乏層をより深く広げることができる。
その結果、空乏層端50からN+型多結晶シリコン層4までの距離52が、空乏層端50からP+型多結晶シリコン層3までの距離51よりも長くなり、N+型多結晶シリコン層4とN−型炭化珪素エピタキシャル層2とのヘテロ接合界面にかかる電界が低下し、電界を緩和することが出来る。これにより、逆方向電圧印加時の耐圧は、P+型多結晶シリコン層3のみの場合とほぼ同等の値を得ることが出来る。
また、P+型多結晶シリコン層3およびN+型多結晶シリコン層4の不純物密度を、炭化珪素エピタキシャル層2よりも十分に高密度にしておけば、逆方向電圧を印加した場合に、P+型多結晶シリコン層3およびN+型多結晶シリコン層4の多結晶シリコン層側に、空乏層が伸びるのを防ぐことができる。これにより、炭化珪素に比べて、絶縁破壊を引き起こす電界強度が低い多結晶シリコン層において、ブレイクダウンが発生することを防止可能とし、もって、逆方向耐圧を向上することが出来る。
一方、順方向に電圧を印加した場合は、立ち上がり電圧の低いN+型多結晶シリコン層4が形成されているため、本実施の形態におけるヘテロ接合ダイオード全体の立ち上がり電圧を低下させることが出来る。また、P+型多結晶シリコン層3も、アノード電極5にオーミック接続されているために、順方向電圧印加時には電流経路として働く。ここで、P+型多結晶シリコン層3のヘテロ接合面は、溝底部だけでなく、溝側面部の少なくとも一部においても、半導体基体100と接触しており、溝底部と溝側面部との双方が電流経路となるため、ヘテロ接合面が平面的に形成されている場合よりも、より低いオン抵抗を得ることができる。
また、P+型多結晶シリコン層3とN+型多結晶シリコン層4とが互いに接していることにより、両方の多結晶シリコン層とN−型炭化珪素エピタキシャル層2とのヘテロ接合界面全体がアクティブ領域となる。従って、電流の流れがヘテロ接合界面内で平均化され、信頼性の高い半導体装置を得ることが出来る。
なお、本実施の形態においては、カソード電極6が、炭化珪素半導体基体100裏面に形成されている例について示したが、カソード電極6が炭化珪素半導体基体100の表面に形成されている、いわゆるラテラル型ダイオードであっても良い。
本実施の形態においては、P+型多結晶シリコン層3が充填されている溝の数が、図1のように、周辺部も含めて5個の場合を示したが、ダイオードの面積に応じて、溝の数を、所望する1ないし複数の任意の個数に増減しても構わない。
次に、本実施の形態における図1の半導体装置200すなわちヘテロ接合ダイオードの製造方法について、図2〜図11を用いて説明する。ここで、図2〜図11は、本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第1工程〜第10工程をそれぞれ説明する素子部断面構造図である。
まず、図2の第1工程(半導体基体形成工程)では、例えば、N+型炭化珪素基板1上にN−型炭化珪素エピタキシャル層2が積層された半導体基体100を形成する。N−型炭化珪素エピタキシャル層2上には、あらかじめ定めた所定のマスク膜8とレジスト9とが積層された後、フォトリソグラフィー等を用いて、あらかじめ定めた1ないし複数の溝形成用のパターンにレジスト9がパターニングされる。なお、マスク膜8としては、例えばシリコン窒化膜などが用いられる。
次に、図3の第2工程(溝形成工程)では、レジスト9をマスクにして、1ないし複数の溝をN−型炭化珪素エピタキシャル層2の第一主面上に穿設するように、マスク膜8およびN−型炭化珪素エピタキシャル層2をドライエッチングする。ドライエッチング後、レジスト9を除去する。
次の図4の第3工程(電界緩和領域形成工程の前半工程)では、後に形成されるP+型多結晶シリコン層3の周辺部と接する接合面となるN−型炭化珪素エピタキシャル層2中の領域(つまり、N−型炭化珪素エピタキシャル層2の周辺部に形成された溝底面部の領域)に電界緩和領域7を形成する。すなわち、電界緩和領域7を形成する領域以外について、マスク膜8およびN−型炭化珪素エピタキシャル層2の溝に、イオン注入マスク11を形成した後、アルミやホウ素などのP型の不純物イオン10を注入することにより、P型の電界緩和領域7を形成する。
室温でイオン注入する場合には、イオン注入マスク11としてレジストを用いることが出来るが、基板の表面荒れ防止のために、基板を600℃程度に加熱しながらイオン注入する場合には、レジストではなく、シリコン酸化膜などのマスクを用いることが出来る。この場合、イオン注入マスク11は、先に形成したマスク膜8と選択的なエッチングを可能にすることが必要である。
次の図5の第4工程(電界緩和領域形成工程の後半工程)では、イオン注入マスク11を除去した後、1700℃程度の高温でアニールすることによって、導入した不純物を活性化する。なお、電界緩和領域7は、前述のような半導体基体100と異なる導電型の半導体を用いる場合のみに限らず、高抵抗体や絶縁体を形成するようにしても良い。また、場合によっては、電界緩和領域7を形成しない構造としても良く、かかる場合においては、前述の図4、図5の工程は省略される。
しかる後、図6の第5工程(第二ヘテロ半導体領域形成工程の前半工程)では、マスク膜8およびN−型炭化珪素エピタキシャル層2上の全面にP+型多結晶シリコン層3を堆積する。
次の図7の第6工程(第二ヘテロ半導体領域形成工程の後半工程)では、マスク膜8が露出するまで、P+型多結晶シリコン層3をエッチングして第二ヘテロ半導体領域として形成する。エッチングの方法としては、ドライエッチングによるエッチバックを用いることも出来るし、CMP(Chemical
Mechanical Polishing)などによる平坦化手法も用いることが出来る。この結果、半導体基体のN−型炭化珪素エピタキシャル層2とは異なるバンドギャップで、かつ、異なる導電型の第二ヘテロ半導体領域のP+型多結晶シリコン層3は、その底面部とN−型炭化珪素エピタキシャル層2内の溝の底面部とが接触するのみならず、その側面部についても、N−型炭化珪素エピタキシャル層2内の溝の側面部の少なくとも一部の領域と接触した状態で形成された状態になる。
次の図8の第7工程(第一ヘテロ半導体領域形成工程の前半工程)では、マスク膜8を除去してN−型炭化珪素エピタキシャル層2の第一主面を露出させた後、露出したN−型炭化珪素エピタキシャル層2の第一主面とP+型多結晶シリコン層3との上にN+型多結晶シリコン層4を堆積する。
次の図9の第8工程(第一ヘテロ半導体領域形成工程の後半工程)では、P+型多結晶シリコン層3が露出するまで、N+型多結晶シリコン層4をエッチングして第一ヘテロ半導体領域として形成する。エッチングの方法としては、ドライエッチングによるエッチバックを用いることも出来るし、CMPなどによる平坦化手法も用いることが出来る。ここで、半導体基体のN−型炭化珪素エピタキシャル層2とは異なるバンドギャップであるが、同一の導電型の第一ヘテロ半導体領域となるN+型多結晶シリコン層4は、P+型多結晶シリコン層3の少なくとも一部の領域が露出される状態であれば、N−型炭化珪素エピタキシャル層2の第一主面に穿設された溝の一部を覆う状態になっていてもかまわない。
さらに、次の図10の第9工程(第一電極形成工程の前半工程、第二電極形成工程)では、炭化珪素半導体基体100の裏面にカソード電極6を第二の電極として形成する。ここで、炭化珪素半導体基体100とカソード電極6とがオーミック接触となるように、必要により、1000℃程度のRTA(Rapid
Thermal Anneal)が施される。
次に、P+型多結晶シリコン層3、N+型多結晶シリコン層4の両方の多結晶シリコン層上にアノード電極5を堆積する。なお、アノード電極5、カソード電極6の電極材料としては、チタンやアルミニウムなどが用いられる。このとき、P+型多結晶シリコン層3、N+型多結晶シリコン層4の両方の多結晶シリコン層は、高密度に不純物がドーピングされているため、多結晶シリコン層とアノード電極5とはオーミック接触となる。
最後の図11の第10工程(第一電極形成工程の後半工程)では、アノード電極5上にフォトリソグラフィーによりレジストパターンを形成する。さらに、形成したレジストをマスクとしてアノード電極5およびP+型多結晶シリコン層3、N+型多結晶シリコン層4の多結晶シリコン層を、ドライエッチングによりパターニングすることにより、図1に示すような半導体装置200が最終的に製造される。
以上に詳細に説明したように、本実施の形態による半導体装置200とその製造方法によれば、半導体基体100の導電型と同一となる第一導電型の例えばN+型ヘテロ半導体領域4を半導体基体100の第一主面に形成し、半導体基体100の導電型とは異なる第二導電型の例えばP+型ヘテロ半導体領域3を半導体基体100の第一主面に形成された溝内に形成することによって、立ち上がり電圧を低下させることが出来ると共に、耐圧の低下を抑制することが出来る。その理由は次の通りである。
半導体基体100を形成するN−型炭化珪素エピタキシャル層2の第一主面に溝を穿設し、その溝の内部に、半導体基体100とは異なる導電型のヘテロ半導体領域として例えばP+型多結晶シリコン層3を充填する一方、溝がない部分には、半導体基体100と同じ導電型のヘテロ半導体領域として例えばN+型多結晶シリコン層4を形成する。このように、P+型多結晶シリコン層3を、N+型多結晶シリコン層4よりも深い位置となる溝内部に形成することによって、逆方向電圧印加時に、N−型炭化珪素エピタキシャル層2中に、空乏層をより深く延ばすことが出来るようになる。従って、耐圧が低いN+型多結晶シリコン層4とN−型炭化珪素エピタキシャル層2とのヘテロ接合界面にかかる電界が低下し、この部分での耐圧の低下を抑制することが出来る。
また、順方向電圧印加時には、アノード電極5をP+型多結晶シリコン層3とN+型多結晶シリコン層4との双方に並列接続する構成としているので、立ち上がり電圧が低いN+型多結晶シリコン層4の存在によって、ヘテロ接合ダイオード全体の立ち上がり電圧を低下させることが出来る。また、溝内部のP+型多結晶シリコン層3とN−型炭化珪素エピタキシャル層2とのヘテロ接合界面についても、溝底部だけでなく、溝側面部の少なくとも一部の領域もオンの状態にすることが出来るため、有効面積が増加し、オン抵抗を低減させることが出来る。
(第2の実施の形態)
次に、本発明による半導体装置とその製造方法の第2の実施の形態を、図12に基づいて説明する。図12は、本発明による半導体装置の第2の実施の形態における素子部断面構造を示す断面図である。図12に示す本実施の形態における半導体装置300は、第1の実施の形態と同様に、炭化珪素(SiC)を基板材料とし、ヘテロ半導体を多結晶シリコンとしたものであるが、図12に示すように、P+型多結晶シリコン層3とアノード電極5との接続方法に、図1に示す第1の実施の形態の半導体装置200との違いがある。
すなわち、図12の半導体装置300は、N+型多結晶シリコン層4にP+型多結晶シリコン層3へのコンタクトホールを形成することにより、該コンタクトホールを介して、P+型多結晶シリコン層3とアノード電極5とを接続するように構成している。
本実施の形態においては、第1の実施の形態における図5の第4工程(電界緩和領域形成工程の後半工程)までの工程を経た後、図6、図7の第5、第6工程(第二ヘテロ半導体領域形成工程)を行う代わりに、マスク膜8を除去した後、N−型炭化珪素エピタキシャル層2に穿設した溝内部に充填するようにP+型多結晶シリコン層3を形成する。しかる後に、第1の実施の形態における図8、図9の第7、第8工程(第一ヘテロ半導体領域形成工程)の代わりに、N+型多結晶シリコン層4をP+型多結晶シリコン層3とN−型炭化珪素エピタキシャル層2との全面に積層した後、フォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより、N+型多結晶シリコン層4にP+型多結晶シリコン層3へのコンタクトホールを形成するものである。
すなわち、本実施の形態においては、第一導電型の第一ヘテロ半導体領域の例えばN+型多結晶シリコン層4が、N−型炭化珪素エピタキシャル層2に穿設された溝が存在しない位置のみならず溝が存在する位置も含めて、N−型炭化珪素エピタキシャル層2およびP+型多結晶シリコン層3の全面を覆うように形成されている。このため、表面に露出せず、N+型多結晶シリコン層4の内部に埋め込まれた状態にある第二導電型の第二ヘテロ半導体領域のP+型多結晶シリコン層3とアノード電極5とを接続するためのコンタクトホールが、N+型多結晶シリコン層4に形成される。
次の電極形成工程は、第1の実施の形態における図10、図11の第9、第10工程(第一電極形成工程、第二電極形成工程)とほぼ同様であるが、P+型多結晶シリコン層3、N+型多結晶シリコン層4の両方にアノード電極5を接するように堆積してオーミックコンタクトする代わりに、本実施の形態においては、N+型多結晶シリコン層4とはアノード電極5を接するように堆積してオーミックコンタクトさせる一方、アノード電極5とP+型多結晶シリコン層3とは、コンタクトホールを通じてオーミックコンタクトさせることになる。
図12のような半導体装置300の構成にすることにより、第1の実施の形態の図9の第8工程で行ったようなN+型多結晶シリコン層4の全面エッチバックを避けることができ、オーバーエッチングによって、N+型多結晶シリコン層4がなくなってしまうような不具合の発生を解消することが出来る。
(第3の実施の形態)
次に、本発明による半導体装置とその製造方法の第3の実施の形態を、図13に基づいて説明する。図13は、本発明による半導体装置の第3の実施の形態における素子部断面構造を示す断面図である。図13に示す本実施の形態における半導体装置400も、第1の実施の形態、第2の実施の形態と同様に、炭化珪素(SiC)を基板材料とし、ヘテロ半導体を多結晶シリコンとしたものであるが、図13に示すように、P+型多結晶シリコン層3およびN+型多結晶シリコン層4を、半導体領域へのイオン注入の打ち分けによって形成している点に、第1の実施の形態、第2の実施の形態との違いがある。
すなわち、図13の半導体装置400を製造する製造方法としては、第1の実施の形態や第2の実施の形態における第二ヘテロ半導体領域形成工程や第一ヘテロ半導体領域形成工程の代わりに、半導体基体100の第一主面の全面に半導体基体100とはバンドギャップが異なる半導体領域を形成するヘテロ半導体領域形成工程を有するとともに、全面に形成した該半導体領域のうち、半導体基体100の第一主面に溝が穿設されている領域には、前記半導体基体とは異なる導電型の例えばP+型の不純物をイオン注入して、第二ヘテロ半導体領域となるP+型多結晶シリコン層3を形成し、また、前記第一主面に前記溝が穿設されていない領域には、前記半導体基体と同一の導電型の例えばN+型の不純物をイオン注入して、第一ヘテロ半導体領域となるN+型多結晶シリコン層4を形成するイオン注入工程を有している。
なお、図13は、図1に示す第1の実施の形態の半導体装置200における層構造の場合について、イオン注入打ち分けによってP+型多結晶シリコン層3およびN+型多結晶シリコン層4を形成した場合を示しているが、第二の実施の形態における図12の半導体装置300に示すようなコンタクトホールを後工程で形成する場合についても全く同様に適用することができる。
図13のような半導体装置400の構成においては、前述したように、まず、多結晶シリコン層を堆積した後に、フォトリソグラフィーによるレジストパターニングにより、半導体領域の所望の位置にのみ、P+型、および、N+型の不純物を、打ち分けてイオン注入することで、P+型多結晶シリコン層3およびN+型多結晶シリコン層4を形成することが出来るので、多結晶シリコン層の堆積を一度で行うことができ、工程を簡略化することが出来る。
(第4の実施の形態)
次に、本発明による半導体装置とその製造方法の第4の実施の形態を説明する。前述の第1の実施の形態ないし第3の実施の形態においては、いずれも、半導体基体100の第一主面に穿設された溝の底面と該溝の側面とが接する箇所における前記底面と前記側面とがなす角度が直角(90°)としている場合を用いて説明した。しかし、本発明による半導体装置とその製造方法は、かかる場合のみに限るものではなく、例えば、図14に示すように、前記底面と前記側面とがなす角度が鈍角(90°よりも大きい角度)になっていても構わなく、90°以上の角度であれば如何なる角度であっても良いし、また、図15に示すように、前記底面と前記側面とが接する箇所が、適当な曲率半径を有する曲面形状になっていても構わない。
かくのごとく、前記溝内部に充填されるP+型多結晶シリコン層3とN−型炭化珪素エピタキシャル層2とが接する部分の形状を、図14のような鈍角の傾斜面形状または図15のような曲面形状とすることによって、逆方向電圧印加時に、前記溝の底面と側面とが接する箇所からリーク電流が発生して、所望の耐圧が得られなくなってしまうという不具合が発生する事態を、より安全に回避することができる。
図14は、本発明による半導体装置の第4の実施の形態における素子部断面構造の一例を示す断面図であり、半導体基体100の第一主面に穿設された溝の底面と該溝の側面とが接する箇所における前記底面と前記側面とがなす角度が鈍角(90°よりも大きい角度)になっている場合を示している。つまり、図14の半導体装置500に示すように、前記溝の底面と側面とが接する箇所の形状は、半導体基体100の第一主面に穿設された前記溝の底面と側面とがなす角度θが、鈍角(90°よりも大きい角度)の傾斜面形状になっている。
また、図15は、本発明による半導体装置の第4の実施の形態における素子部断面構造の他の例を示す断面図であり、半導体基体100の第一主面に穿設された溝の底面と該溝の側面とが接する箇所が、適当な曲率半径を有する曲面になっている場合を示している。つまり、図15の半導体装置600に示すように、半導体基体100の第一主面に穿設された溝の底面と側面との接する箇所の形状は、適当な曲率半径αを有する曲面形状になっている。ここで、図15の半導体装置600における曲率半径αについては、少なくとも溝の底面と側面とが接する箇所において、半導体基体100を構成するN−型炭化珪素エピタキシャル層2と、半導体基体100とは異なる導電型の第二ヘテロ半導体領域を構成するP+型多結晶シリコン層3と、によって形成されるヘテロ接合界面を電子がトンネリングする幅よりも大きければ、如何なる半径であっても構わない。
なお、図14、図15に示す本実施の形態における半導体装置500,600は、いずれも、第1の実施の形態ないし第3の実施の形態と同様に、炭化珪素(SiC)を基板材料とし、ヘテロ半導体を多結晶シリコンとしており、かつ、半導体基体100を構成するN−型炭化珪素エピタキシャル層2のN+型炭化珪素基板1側とは反対側の第一主面に穿設された溝内部には、半導体基体100とは異なる導電型の第二ヘテロ半導体領域として、P+型多結晶シリコン層3が充填され、前記溝が存在していない第一主面上には、半導体基体100と同じ導電型の第一ヘテロ半導体領域として、N+型多結晶シリコン層4が形成されているが、本実施の形態においては、P+型多結晶シリコン層3が充填される前記溝の形状が、第1の実施の形態ないし第3の実施の形態における溝の形状とは異なっている場合を示している。
以下に、図14、図15に示すような溝形状を形成した半導体装置500,600の作用効果について、エネルギーバンド図を用いて具体的に説明する。
図16は、本発明による半導体装置に適用するP+型多結晶シリコン層3とN−型炭化珪素エピタキシャル層2との間で形成されるヘテロ接合界面のエネルギーバンド状態を示すエネルギーバンド図であり、前記溝の底面または側面において、前記溝内の充填されたP+型多結晶シリコン層3とN−型炭化珪素エピタキシャル層2との間で形成されるヘテロ接合界面の一般的なエネルギーバンド状態を示している。また、図17は、本発明による半導体装置に適用するN+型多結晶シリコン層4とN−型炭化珪素エピタキシャル層2との間で形成されるヘテロ接合界面のエネルギーバンド状態を示すエネルギーバンド図であり、N−型炭化珪素エピタキシャル層2の第一主面においてN+型多結晶シリコン層4とN−型炭化珪素エピタキシャル層2との間で形成されるヘテロ接合界面の一般的なエネルギーバンド状態を示している。
図16に示すように、異なる導電型のヘテロ接合界面を形成するP+型多結晶シリコン層3とN−型炭化珪素エピタキシャル層2との間のビルトイン電圧は大きく、エネルギー障壁の高さ60は高く、かつ、逆方向電圧が印加された場合にN−型炭化珪素エピタキシャル層2中に形成されるビルトイン空乏層の幅61は大きく、前述したように、逆方向耐圧を高くすることができる。一方、図17に示すように、同じ導電型のヘテロ接合界面を形成するN+型多結晶シリコン層4とN−型炭化珪素エピタキシャル層2との間のビルトイン電圧は小さく、エネルギー障壁の高さ62は低く、順方向電圧印加時のオン抵抗を低く抑えることができる一方、逆方向電圧が印加された場合には、N−型炭化珪素エピタキシャル層2中に形成されるビルトイン空乏層の幅63が小さく、逆方向耐圧が低い状態になる。
図18は、本発明による半導体装置の第1ないし第3の実施の形態におけるヘテロ接合界面のエネルギーバンド状態の一例を示すエネルギーバンド図であり、第1ないし第3の実施の形態のように、前記溝の底面と側面とのなす角度が直角(90°)であった場合に、前記溝の底面と側面とが接する箇所におけるヘテロ接合のエネルギーバンド状態の一例を示している。
つまり、図18に示すように、P+型多結晶シリコン層3が充填された前記溝の底面と側面とのなす角度が直角(90°)であった場合、該底面と該側面との接する箇所において、P+型多結晶シリコン層3の不純物密度とN+型多結晶シリコン層4との不純物密度の組み合わせ如何によっては、P+型多結晶シリコン層3とN−型炭化珪素エピタキシャル層2との間のヘテロ接合界面に形成されるエネルギー障壁の高さ64は、図16の場合のエネルギー障壁の高さ60と同様の高さを維持することができるものの、逆方向電圧が印加された場合において、N−型炭化珪素エピタキシャル層2中に形成されるビルトイン空乏層の幅65が狭まった状態になり、逆方向電圧印加時の逆方向耐圧が低くなってしまう可能性がある。
そこで、図15の半導体装置500や図16の半導体装置600に示したように、前記溝の構造として、底面と側面とがなす角度θが少なくとも90°以上の傾斜面を有する構造を採用するか、あるいは、少なくとも溝の底面と側面とが接する箇所において、P+型多結晶シリコン層3とN−型炭化珪素エピタキシャル層2とが形成するヘテロ接合界面を電子がトンネリングする幅よりも大きい曲率半径αの曲面を有する構造を採用することにすれば、P+型多結晶シリコン層3とN−型炭化珪素エピタキシャル層2との間のヘテロ接合界面に形成されるエネルギー障壁の高さとして、図18中に示すエネルギー障壁の高さ64を維持したまま、ビルトイン空乏層の幅が図18中に示すビルトイン空乏層の幅65のように狭くなることを抑制することが可能となる。而して、逆方向電圧印加時に、前記溝の底面と側面とが接する箇所からリーク電流が発生して、所望の耐圧が得られなくなるような現象を、より確実に防止することができる。
本発明による半導体装置の第1の実施の形態における素子部断面構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第1工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第2工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第3工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第4工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第5工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第6工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第7工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第8工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第9工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の製造方法の第10工程を説明する素子部断面構造図である。 本発明による半導体装置の第2の実施の形態における素子部断面構造を示す断面図である。 本発明による半導体装置の第3の実施の形態における素子部断面構造を示す断面図である。 本発明による半導体装置の第4の実施の形態における素子部断面構造の一例を示す断面図である。 本発明による半導体装置の第4の実施の形態における素子部断面構造の他の例を示す断面図である。 本発明による半導体装置に適用するP+型多結晶シリコン層とN−型炭化珪素エピタキシャル層との間で形成されるヘテロ接合界面のエネルギーバンド状態を示すエネルギーバンド図である。 本発明による半導体装置に適用するN+型多結晶シリコン層とN−型炭化珪素エピタキシャル層との間で形成されるヘテロ接合界面のエネルギーバンド状態を示すエネルギーバンド図である。 本発明による半導体装置の第1ないし第3の実施の形態におけるヘテロ接合界面のエネルギーバンド状態の一例を示すエネルギーバンド図である。
符号の説明
1…N+型炭化珪素基板、2…N−型炭化珪素エピタキシャル層、3…P+型多結晶シリコン層、4…N+型多結晶シリコン層、5…アノード電極、6…カソード電極、7…電界緩和領域、8…マスク膜、9…レジスト、10…不純物イオン、11…イオン注入マスク、50…空乏層端、51…P+型多結晶シリコン層と空乏層端の距離、52…N+型多結晶シリコン層と空乏層端の距離、60,62,64…エネルギー障壁の高さ、61,63,65…ビルトイン空乏層の幅、100…炭化珪素半導体基体、200,300,400,500,600…半導体装置。

Claims (24)

  1. 所定の導電型の半導体基体と、前記半導体基体の第一主面に接し、かつ、前記半導体基体とはバンドギャップが異なる半導体材料からなるヘテロ半導体領域と、該ヘテロ半導体領域と接続された第一の電極と、前記半導体基体と接続された第二の電極とを有する半導体装置において、前記へテロ半導体領域は、前記半導体基体と同じ導電型の第一へテロ半導体領域と、前記半導体基体とは異なる導電型の第二ヘテロ半導体領域とから構成され、前記第一へテロ半導体領域および前記第二ヘテロ半導体領域は、いずれも、前記第一の電極とオーミック接続されるとともに、前記半導体基体とヘテロ接合され、かつ、前記第一へテロ半導体領域が、前記半導体基体の前記第一主面上に形成され、前記第二ヘテロ半導体領域が、前記半導体基体の前記第一主面に穿設された溝の中に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体基体の導電型は、N型の導電型であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第一へテロ半導体領域と前記第二ヘテロ半導体領域とは互いに接していることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記半導体基体の前記第一主面に穿設された前記溝の中に形成された前記第二ヘテロ半導体領域は、当該第二ヘテロ半導体領域の底面のみならず、当該第二ヘテロ半導体領域の側面の少なくとも一部においても、前記半導体基体と接していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. 前記半導体基体の前記第一主面に穿設される前記溝が、前記第一主面の1ないし複数の位置に存在していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 前記溝の底面と前記溝の側面とが接する箇所における前記底面と前記側面とがなす角度が、少なくとも90°以上であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体装置。
  7. 前記溝の底面と前記溝の側面とが接する箇所における形状を、該箇所における前記第二ヘテロ半導体領域と前記半導体基体とが形成するヘテロ接合界面のエネルギー障壁を電荷がトンネリングする幅よりも、少なくとも大きい曲率半径を有する曲面形状とすることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 前記第一の電極が、前記第一ヘテロ半導体領域と前記第二ヘテロ半導体領域との双方に接するように形成されることにより、前記第一ヘテロ半導体領域と前記第二ヘテロ半導体領域とにオーミック接続されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の半導体装置。
  9. 前記第一の電極が、前記第一ヘテロ半導体領域に接するように形成されて、前記第一へテロ半導体領域とオーミック接続されるとともに、前記第一へテロ半導体領域に形成されたコンタクトホールを介して、前記第二ヘテロ半導体領域とオーミック接続されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の半導体装置。
  10. 前記第一ヘテロ半導体領域および前記第二ヘテロ半導体領域の不純物密度は、いずれも、前記半導体基体の不純物密度よりも高いことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の半導体装置。
  11. 前記半導体基体の前記第一主面に穿設された前記溝の下層の少なくとも一部の領域に、前記半導体基体と前記ヘテロ半導体領域との接合部に印加される前記第二の電極の電界を緩和する電界緩和領域が形成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の半導体装置。
  12. 前記電界緩和領域は、前記半導体基体とは異なる導電型の半導体、高抵抗体、あるいは、絶縁体のいずれかから形成されていることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。
  13. 前記半導体基体の材料は、炭化珪素、窒化ガリウム、もしくは、ダイヤモンドのいずれかからなることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の半導体装置。
  14. 前記第一ヘテロ半導体領域および/または前記第二ヘテロ半導体領域の材料は、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、単結晶シリコンゲルマニウム、多結晶シリコンゲルマニウム、もしくは、アモルファスシリコンゲルマニウムのいずれかからなることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の半導体装置。
  15. 前記第一ヘテロ半導体領域および/または前記第二ヘテロ半導体領域の材料は、単結晶ゲルマニウム、多結晶ゲルマニウム、アモルファスゲルマニウム、単結晶ガリウムヒ素、多結晶ガリウムヒ素、もしくは、アモルファスガリウムヒ素のいずれかからなることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の半導体装置。
  16. 基板上に半導体領域をエピタキシャル成長させて半導体基体を形成する半導体基体形成工程と、前記半導体基体の第一主面をあらかじめ定めた所定のマスク膜を用いてエッチングして1ないし複数の溝を穿設する溝形成工程と、前記半導体基体の前記溝内に、前記半導体基体とは異なるバンドギャップで、かつ、前記半導体基体とは異なる導電型の第二ヘテロ半導体領域を形成する第二ヘテロ半導体領域形成工程と、前記半導体基体の前記溝が形成されていない前記第一主面上に、前記半導体基体とは異なるバンドギャップで、かつ、前記半導体基体と同一の導電型の第一ヘテロ半導体領域を形成する第一ヘテロ半導体領域形成工程と、前記半導体基体と接続する第二の電極を形成する第二電極形成工程と、前記第一ヘテロ半導体領域と前記第二ヘテロ半導体領域とに接続する第一の電極を形成する第一電極形成工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 基板上に半導体領域をエピタキシャル成長させて半導体基体を形成する半導体基体形成工程と、前記半導体基体の第一主面をあらかじめ定めた所定のマスク膜を用いてエッチングして1ないし複数の溝を穿設する溝形成工程と、前記半導体基体の前記溝内に、前記半導体基体とは異なるバンドギャップで、かつ、前記半導体基体とは異なる導電型の第二ヘテロ半導体領域を形成する第二ヘテロ半導体領域形成工程と、前記半導体基体の前記溝が穿設されていない前記第一主面上のみならず前記第二ヘテロ半導体領域上にも、前記半導体基体とは異なるバンドギャップで、かつ、前記半導体基体と同一の導電型の第一ヘテロ半導体領域を形成した後、前記第二ヘテロ半導体領域へ前記第一の電極を接続するためのコンタクトホールを前記第一ヘテロ半導体領域に形成する第一ヘテロ半導体領域形成工程と、前記半導体基体と接続する第二の電極を形成する第二電極形成工程と、前記第一ヘテロ半導体領域上に形成して、オーミック接続するとともに、前記第一ヘテロ半導体領域に形成された前記コンタクトホールを介して前記第二ヘテロ半導体領域とオーミック接続する第一の電極を形成する第一電極形成工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 基板上に半導体領域をエピタキシャル成長させて半導体基体を形成する半導体基体形成工程と、前記半導体基体の第一主面をあらかじめ定めた所定のマスク膜を用いてエッチングして1ないし複数の溝を穿設する溝形成工程と、前記半導体基体の前記第一主面の全面に前記半導体基体とはバンドギャップが異なる半導体領域を形成するヘテロ半導体領域形成工程と、全面に形成した前記半導体領域のうち、前記第一主面に前記溝が穿設されている領域には、前記半導体基体とは異なる導電型の不純物をイオン注入して前記第二ヘテロ半導体領域として形成し、また、前記第一主面に前記溝が穿設されていない領域には、前記半導体基体と同一の導電型の不純物をイオン注入して前記第一ヘテロ半導体領域として形成するイオン注入工程と、前記半導体基体と接続する第二の電極を形成する第二電極形成工程と、前記第一ヘテロ半導体領域と前記第二ヘテロ半導体領域とに接続する第一の電極を形成する第一電極形成工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  19. 前記第二ヘテロ半導体領域の不純物密度と前記第一ヘテロ半導体領域の不純物密度とは、いずれも、前記半導体基体の不純物密度よりも高いことを特徴とする請求項16ないし18のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  20. 前記半導体基体の前記第一主面に穿設された前記溝の下層の少なくとも一部の領域に、前記半導体基体と前記ヘテロ半導体領域との接合部に印加される前記第二の電極の電界を緩和する電界緩和領域を形成する電界緩和領域形成工程をさらに有していることを特徴とする請求項16ないし19のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  21. 前記電界緩和領域を、前記半導体基体とは異なる導電型の半導体、高抵抗体、あるいは、絶縁体のいずれかから形成することを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
  22. 前記半導体基体の材料に、炭化珪素、窒化ガリウム、もしくは、ダイヤモンドのいずれかを用いることを特徴とする請求項16ないし21のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  23. 前記第二ヘテロ半導体領域および/または前記第一ヘテロ半導体領域の材料に、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、単結晶シリコンゲルマニウム、多結晶シリコンゲルマニウム、もしくは、アモルファスシリコンゲルマニウムのいずれかを用いることを特徴とする請求項16ないし22のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  24. 前記第二ヘテロ半導体領域および/または前記第一ヘテロ半導体領域の材料に、単結晶ゲルマニウム、多結晶ゲルマニウム、アモルファスゲルマニウム、単結晶ガリウムヒ素、多結晶ガリウムヒ素、アモルファスガリウムヒ素のいずれかを用いることを特徴とする請求項16ないし22のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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