JP2007317240A - 自動販売機 - Google Patents

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Abstract

【課題】底板部材の両側に位置する断熱部材が破損すること、および帯電することを防止する自動販売機を提供すること。
【解決手段】前面に開口を有する本体キャビネット10の内壁面に配設された断熱部材31a〜31eで内面が形成され、本体キャビネット10の底壁面に配設された断熱部材31bの上面を覆う態様で金属から成る底板部材32が配置された商品収容室30を備え、この商品収容室30を断熱仕切板41,42で仕切ることにより、商品を決められた温度状態に保持して収容する複数の商品収容庫13a,13b,13cが並設された自動販売機において、底板部材32の両側部には、金属から成る側板部材37a,37bを、上方に伸びる態様で該底板部材32に一体的に形成したものである。
【選択図】 図7

Description

本発明は、例えば缶入り飲料、瓶入り飲料、紙パック入り飲料およびペットボトル入り飲料等の各種商品を冷却した状態、あるいは加温した状態で販売する自動販売機に関し、より詳細には、商品を収容するための商品収容室の構造に工夫を施した自動販売機に関する。
近年、例えば缶入り飲料、瓶入り飲料、紙パック入り飲料およびペットボトル入り飲料等の各種商品を販売する自動販売機として、内箱が存在しないで商品を収容するための商品収容室が形成された自動販売機が知られている。
この種の自動販売機は、前面に開口を有する自動販売機本体の内壁面に配設された断熱部材で内面が形成され、該自動販売機本体の底壁面に配設された断熱部材の上面(内表面)を覆う態様で底板部材が配置された商品収容室を備えている(例えば、特許文献1)。
図10は、この種の自動販売機における商品収容室の一例を簡略的に示した斜視図である。この図10に示したように、商品収容室300は、自動販売機本体100(図12参照)の内部において、天井部、底部、背面部および両側部がパネル状の断熱部材310a〜310eにより囲繞され、底部にある断熱部材310bの上面を覆う態様で板金から成る底板部材320が配置されて形成されている。この商品収容室300は、自動販売機本体100と同様に前面に開口を有している。商品収容室300の前面開口は、該前面開口を覆うのに十分な大きさを有し、かつ断熱構造を有する内扉(図示せず)により開閉自在になっている。底板部材320は、図11に示したように、室内で発生した水分を室外へ排出するための排水通路360a,360b,360cを有しており、底部にある断熱部材310bを保護するための保護部材として、あるいは室内に様々な部品を取り付けるためのベース部材としての種々の機能を果たすものである。
そして、このような商品収容室には、図12に示したように、例えば二つの断熱仕切板410,420で仕切ることにより、三つの商品収容庫130a,130b,130cが並設されている。これら商品収容庫130a,130b,130cは、いずれかを収容された商品を冷却するための商品冷却庫として、その他を収容された商品を加温するための商品加温庫として運転されるものである。
特開2000−163639号公報
ところが、上記自動販売機では、底板部材320は底部にある断熱部材310bの上面だけを覆う態様で配設されていたために、両側部にある断熱部材310d,310eは、その表面全体がむき出した状態で配設されていた。そのため、両側部にある断熱部材310d,310eの底部側は、商品を収納した商品収納コラムの取り付け、取り外しの際に該商品収納コラムが接触して傷ついたり、あるいは搬送される商品が接触して傷ついたりして破損することがあった。また、むき出した状態で配設された断熱部材310d,310eの表面に静電気が帯電してしまい、それが自動販売機のその他の電装品に悪影響を及ぼすことがあった。
本発明は、上記実情に鑑みて、底板部材の両側に位置する断熱部材が破損すること、および帯電することを防止する自動販売機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る自動販売機は、前面に開口を有する自動販売機本体の内壁面に配設された断熱部材で内面が形成され、前記自動販売機本体の底壁面に配設された断熱部材の上面を覆う態様で金属から成る底板部材が配置された商品収容室を備えた自動販売機において、前記底板部材の両側部には、金属から成る側板部材を、上方に伸びる態様で該底板部材に一体的に形成したことを特徴とする。
本発明の自動販売機によれば、金属から成る側板部材を、上方に伸びる態様で底板部材の両側部に一体的に形成したので、底板部材の両側に位置する断熱部材の下部を覆うことができる。そのため、側板部材が保護部材として、断熱部材が傷ついて破損すること防止することができるという効果を奏する。また、側板部材は、板金から成るものであるために導電性に優れたものであり、これにより、断熱部材が静電気等により帯電することを有効に防止することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動販売機の好適な実施例について詳細に説明する。尚、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1および図2は、本発明の実施例1に係る自動販売機の要部を簡略的に示したものであり、図1は分解斜視図であり、図2は正面断面図である。尚、上述の図10〜図12と同一の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。これら図1および図2において、自動販売機は、自動販売機本体である本体キャビネット10と、外扉20と、商品収容室30とを備えて構成してある。
本体キャビネット10は、前面が開口した直方状の形態を有し、例えば板金から形成したものである。この本体キャビネット10には、大きさの異なる二つの直方状の凹部が形成してある。これら凹部のうち、上方側の第一凹部11は、詳細は後述するが、商品収容室30を形成するための領域であり、下方側の第二凹部12は、コンプレッサー等を配置するための機械室を形成するための領域である。
外扉20は、本体キャビネット10の前面開口を覆うに十分な大きさを有したもので、鋼材により堅牢に形成してある。この外扉20は、本体キャビネット10の前面開口を開閉可能にする態様で該本体キャビネット10の前面の一側に支承してある。また、図には明示しないが、外扉20の表面側には、商品見本を展示する展示室と、展示した商品を選択する選択ボタンと、硬貨を投入する硬貨投入口と、紙幣を投入する紙幣投入口と、商品を取り出すための商品取出口と、硬貨を返却する硬貨返却口とが配設してある。更に、外扉20の裏面側には、自動販売機を制御する制御基板と、硬貨投入口から硬貨を受け入れて釣銭を硬貨返却口に放出する硬貨処理装置と、紙幣投入口から紙幣を受け入れる紙幣処理装置とが配設してある。
商品収容室30は、その内部に商品を収容するためのものであり、本体キャビネット10の内部に設けてある。より詳細に説明すると、商品収容室30は、複数の断熱部材31a〜31eと、底板部材32とを備えて構成してある。
複数の断熱部材31a〜31eは、それぞれパネル状の形状を有しており、例えばウレタン樹脂等の発泡体を基材として、この基材の表面にポリエチレンテレフタレート(PET)等の表面材が形成されたものである。これら複数の断熱部材31a〜31eは、本体キャビネット10の第一凹部11の内壁面のそれぞれの面方向に沿って配設されている。具体的に説明すると、断熱部材31aは、第一凹部11の天井壁面11aの面方向に沿って配設され、断熱部材31bは、第一凹部11の底壁面11aの面方向に沿って配設され、断熱部材31cは、第一凹部11の背壁面11cの面方向に沿って配設され、断熱部材31dは、第一凹部11の左側壁面11dの面方向に沿って配設され、断熱部材31eは、第一凹部11の右側壁面11eの面方向に沿って配設されている。各断熱部材間の相互接合部位は、例えばシリコーン樹脂等のシール材で接合してある。このように、商品収容室30は、本体キャビネット10(第一凹部11)の内部において、第一凹部11の形状に対応して直方状の形状を有し、天井部、底部、背面部および両側部が断熱部材31a〜31eにより囲繞されて内面が形成されている。
底板部材32は、板金から形成されたものであり、第一凹部11の底壁面11bの面方向に沿って配設した断熱部材31bの上面を覆う態様で配置してある。この底板部材32についての説明は後述することにする。
このような商品収容室30は、本体キャビネット10(第一凹部11)と同様に前面に開口を有している。また、図には明示していないが、本体キャビネット10の前面部の一側には、外扉20とは別体にした内扉が設けてある。内扉は、商品収容室30の前面開口を覆うに十分な大きさであり断熱構造を有している。
また、商品収容室30は、例えば二つの断熱仕切板41,42で仕切ることにより、三つの商品収容庫13a,13b,13cが並設される。これら商品収容庫13a,13b,13cは、いずれかを収容された商品を冷却するための商品冷却庫として、その他を収容された商品を加温するための商品加温庫として運転するものである。本実施例1においては、左側商品収容庫13aおよび右側商品収容庫13cを商品冷却庫として、中央商品収容庫13bを商品加温庫として説明する。
ここで、上述した底板部材32について説明する。図3および図4は、本発明の実施例1に係る自動販売機の商品収容室を構成する底板部材を示したものであり、図3は斜視図、図4は平面図である。これら図3および図4も用いて底板部材について説明する。底板部材32は、商品冷却庫13a,13cを構成する部分32a,32cと、商品加温庫13bを構成する部分32bとを分割してそれぞれを別体にしてあり、それぞれの構成部分間に間隙33,34が設けてある。これら間隙33,34に上記断熱仕切板41,42を進入させて商品収容室30を仕切ることにより、上記商品収容庫13a,13b,13cが形成されることになる。また、底板部材32において、商品収容庫(商品冷却庫、商品加温庫)13a,13b,13cの構成部分32a,32b,32cには、その周囲に切り起し部35a,35b,35cが設けてあるとともに、商品収容庫13a,13b,13cの内部で発生した水分を商品収容庫13a,13b,13cの外部へ排出するための排水通路36a,36b,36cが設けてある。
以上のような構成の自動販売機によれば、底板部材32が、商品冷却庫13a,13cを構成する部分32a,32cと、商品加温庫13bを構成する部分32bとを分割してそれぞれを別体にしてあるため、商品冷却庫13a,13cと商品加温庫13bとの間における熱移動を確実に遮断することができる。そのため、商品冷却庫13a,13cでの冷却熱のロスおよび商品加温庫13bでの加温熱のロスが生じる虞れがなく、商品冷却庫13a,13cでの冷却運転に要する電力と、商品加温庫13bの加温運転に要する電力が必要最小限にすることができる。従って、自動販売機全体での消費電力量の低減を図ることができる。
また、底板部材32を複数に分割することにより、該底板部材32の運搬、加工が容易になるとともに、構成部分32a,32b,32cどうしの機械的寸法が一致するのであれば異なる寸法の自動販売機間でも流用することできる。
以上、本発明の実施例1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。本発明の自動販売機に係る底板部材は、商品冷却庫を構成する部分と、商品加温庫を構成する部分とが別体であればよい。例えば図1および図2における商品収容庫13a,13bが商品冷却庫であり、商品収容庫13cが商品加温庫である場合には、底板部材52は、図5および図6に示したように、商品冷却庫13a,13bを構成する部分52a,52bを一体にして、商品加温庫13cを構成する部分52cだけを分割して別体にすればよい。これにより、商品冷却庫13a,13bと商品加温庫13cとの間における熱移動を確実に遮断することができる。そのため、商品冷却庫13a,13bでの冷却熱のロスおよび商品加温庫13cでの加温熱のロスが生じる虞れがなく、商品冷却庫13a,13bでの冷却運転に要する電力と、商品加温庫13cの加温運転に要する電力が必要最小限にすることができる。従って、自動販売機全体での消費電力量の低減を図ることができる。
図7は、本発明の実施例2に係る自動販売機を構成する商品収容室の底板部材の一部を拡大して示した斜視図である。尚、上述の実施例1に係る自動販売機と同一の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の実施例2に係る自動販売機においては、底板部材32′は、上述の底板部材32と同様に、商品冷却庫13a,13cを構成する部分32a,32cと、商品加温庫13bを構成する部分32bとを分割してそれぞれを別体にしてあり、それぞれの構成部分間に間隙33,34が設けてある。そして、各構成部分32a,32b,32cには、図7に示したように、その両側部に板金から成る側板部材37a,37bを上方に伸びる様態で一体的に形成してある。側板部材37a,37bは、略長方形の形状を有しており、必要に応じて配線カバー部品を取り付けるための孔部38や、ハーネスを通すための切欠部39が形成されている。この側板部材37の上方向への長さは、図8に示したように、商品収容庫13a,13b,13cの内部にある商品収納コラム14の下部に達するまでの大きさであり、具体的には、例えば400mm〜500mmの大きさである。
以上のような構成の自動販売機によれば、底板部材32′は、各構成部分32a,32b,32cのそれぞれの両側部に側板部材37a,37bが一体的に形成してあるので、商品収容室30の側壁となる断熱部材31d,31eの下部を覆うことができる。そのため、側板部材37a,37bが保護部材として、商品収納コラム14の取り付けや取り外しの際に、該商品収納コラム14が接触して断熱部材31d,13eが傷ついて破損すること、あるいは搬送される商品が接触して傷ついて破損することを防止することができる。また、側板部材37a,37bは、底板部材と同じ板金から成るものであるために導電性に優れたものであり、これにより、断熱部材31d,31eが静電気等により帯電することを有効に防止することができる。更に、側板部材37a,37bには、配線カバー部品を取り付けるための孔部38や、ハーネスを通すための切欠部39があるので、これらの部品を確実に取り付けることができる。
上記自動販売機によれば、さらに次のような効果を奏する。すなわち、側板部材37a,37bは、板金から成るものであるために熱伝導性にも優れたものであり、これにより、商品収容室30の内部において、熱風等による熱を分散させ、局部的に高温になる個所が発生することを抑制することができる。また、断熱部材31a〜31eは、高温状態では極端に劣化が早くなるという特性を有しているが、側板部材37a,37bが熱を分散させて高温状態となる個所の発生を抑制するので、断熱部材31a〜31eの使用寿命を長くすることができる。
また、側板部材37a,37bは、板金から成るものであるためにウレタン樹脂等からなる断熱部材31d,31eよりも剛性が高く、これにより、断熱部材31d,31eの経時的変化の一つであるソリの発生を抑制することができる。更に、側板部材37a,37bにより、断熱部材31d,31eの上部において発生した結露等の水分を底板部材32′まで導くことができる。そのため、かかる水分による断熱部材31d,31eの断熱性能の低下、劣化、カビの発生等を有効に防止することができる。
以上、本発明の実施例1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。例えば、図9に示したように、何ら分割していない底板部材62の両側部に側板部材37a,37bを一体的に形成しても良い。このような構成によっても、上述の実施例2と同様の効果を奏することができる。また、上記実施例2においては、側板部材37a,37bの形状を長方形にしたが、これに限定されるものではなく、商品収納コラムの下部に達するまでの大きさを有した形状であれば良い。
以上のように、本発明に係る自動販売機は、例えば缶入り飲料、瓶入り飲料、紙パック入り飲料およびペットボトル入り飲料等の各種商品を冷却した状態、あるいは加温した状態で販売に有用である。
本発明の実施例1に係る自動販売機の要部を簡略的に示した分解斜視図である。 本発明の実施例1に係る自動販売機の要部を簡略的に示した正面断面図である。 本発明の実施例1に係る自動販売機の商品収容室を構成する底板部材を示した斜視図である。 本発明の実施例1に係る自動販売機の商品収容室を構成する底板部材を示した平面図である。 本発明の実施例1に係る自動販売機の商品収容室を構成する底板部材の変形例を示した斜視図である。 本発明の実施例1に係る自動販売機の商品収容室を構成する底板部材の変形例を示した平面図である。 本発明の実施例2に係る自動販売機を構成する商品収容室の底板部材の一部を拡大して示した斜視図である。 図7における底板部材を適用した状態を示した側面断面図である。 本発明の実施例2に係る自動販売機の商品収容室を構成する底板部材の変形例を示した斜視図である。 従来の自動販売機における商品収容室の一例を簡略的に示した斜視図である。 図10における底板部材を示した平面図である。 従来の自動販売機の要部を簡略的に示した正面断面図である。
符号の説明
10 本体キャビネット
11 第一凹部
12 第二凹部
13a,13b,13c 商品収容庫
14 商品収納コラム
20 外扉
30 商品収容室
31a〜31e 断熱部材
32,32′ 底板部材
32a,32b,32c 構成部材
33,34 間隙
35a,35b,35c 切り起し部
36a,36b,36c 排水通路
37a,37b 側板部材
38 孔部
39 切欠部
41,42 断熱仕切板
52,62 底板部材

Claims (1)

  1. 前面に開口を有する自動販売機本体の内壁面に配設された断熱部材で内面が形成され、前記自動販売機本体の底壁面に配設された断熱部材の上面を覆う態様で金属から成る底板部材が配置された商品収容室を備えた自動販売機において、
    前記底板部材の両側部には、金属から成る側板部材を、上方に伸びる態様で該底板部材に一体的に形成したことを特徴とする自動販売機。
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