以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置及び画像形成方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる蓄電装置、画像形成装置及び制御方法の最良な実施の形態として、画像形成装置に適用した場合について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置100の構成を示した回路図である。本図に示すように、本実施の形態においては、画像形成装置100に備えられたDC定着ヒータが一本のみの場合とする。
画像形成装置100は、充電部46により、キャパシタバンク9に対して電力を蓄電する。そして、画像形成装置100は、蓄電された電力を立ち上げ時及び連続コピー時の温度落ち込み時に、DC定着ヒータ22に対して使用する。
交流(AC)電源47は、商用電源からの電力を供給する。
主電源スイッチ11は、画像形成装置の立ち上げスイッチとする。そして、主電源スイッチ11がオンになった場合、主電源スイッチ11を介して交流電源47から入力された交流電流は、フィルタ1を介して、全波整流回路2に入力される。
全波整流回路2は、交流電源47からの交流入力を全波整流し、直流電流として出力する。平滑コンデンサC2は、全波整流された出力に対して、リプル成分等の除去を行う。
平滑コンデンサC2によりリップル成分等が除去された直流電力は、後述するDC/DCコンバータ3のFET6のドレイン側に入力される。
充電部46は、高周波トランスを使用して出力電圧を発生させるDC/DCコンバータ3と、出力電圧を制御する出力制御部7と、実際の出力電圧を検出して出力制御部7にフィードバックする出力電圧検出回路4と、充電電圧検出部16と、ダイオード27と、IGBT24と、抵抗R1と、から構成される。また、DC/DCコンバータ3と、出力電圧検出回路4と、出力制御部7とからなる構成を、充電制御部31とする。
DC/DCコンバータ3は、高周波トランス20と、FET6と、ダイオードD1と、ダイオードD2と、チョークコイル5と、平滑コンデンサC1と、コンデンサC3とを備えている。また、高周波トランス20は、一次コイル20aと、2次コイル20bとを備えている。
画像形成装置100において、全波整流回路2の直流出力側には、平滑コンデンサC2と並列に高周波トランス20の一次コイル20aが接続されている。そして、この一次コイル20aに、スイッチング手段としてFET6が直列に接続されている。
FET6は、後述する出力制御部7のPWM発生回路7eから出力されるPWM信号により、スイッチング(ON,OFF動作)が行われる。そして、FET6のスイッチングに応じて一次コイル20aにスイッチング電流が流れる。
一次コイル20aによるスイッチング電流により、高周波トランス20の二次コイル20bにスイッチング電圧が誘起する。このようにスイッチング周波数の導通期間を変えれば、出力電圧の制御を行うことができる。
また、高周波トランス20の二次コイル20bには整流回路としてダイオードD1と、ダイオードD2とが接続されている。そして、スイッチング電圧は、この整流回路で整流され、チョークコイル5及び平滑コンデンサC1により平滑され、直流出力に変換される。
そして、変換された直流出力は、ダイオード27及びIGBT24を通してキャパシタバンク9に供給される。これによりキャパシタバンク9に蓄電される。
出力制御部7は、CPU7aと、CPU7aに内部バスで接続されたPWM発生回路7eと、A/Dコンバータ7cと、充電電流検出回路7dと、シリアルコントローラ(SIC)7bと、さらに図示しないROM、RAM、タイマ、割り込み制御回路及び入出力ポートとを備えている。
また、出力制御部7は、DC/DCコンバータ3のFET6を制御して、後述するキャパシタバンク9に適した充電電圧で定電流充電または定電力充電させる。
PWM発生回路7eは、キャパシタバンク9の充電電圧、充電電流の検出結果及びバイパス回路の動作を検出結果に応じて、キャパシタバンク9に定電流充電及び定電力充電を行うためのPWM信号(パルス幅変調信号)を発生させる。
つまり、PWM発生回路7eから出力されたPWM信号により、FET6がオンになると、チョークコイル5に電流が流れる。これにより、入力電力の一部がチョークコイル5に蓄えられる。その後、PWM発生回路7eから出力されたPWM信号によりFET6がオフされる。そして、オン期間にチョークコイル5に蓄積された電力が帰還用ダイオードD1を経由して放出される。
つまり、DC/DCコンバータ3では、上述した動作が繰り返されることで、電力の降圧が行われる。この降圧された電圧は平滑コンデンサC1により平滑される。そして、電圧が平滑化された電力は、ダイオード108及びIGBT110を通してキャパシタバンク9に供給される。
また、DC/DCコンバータ3により降圧された後の電圧は、FET6のオン期間とオフ期間の比(デューティ比D/T)と、DC/DCコンバータ3への入力電圧により決定される。例えば、デューティ比D/Tが100%の場合、出力電圧は入力電圧と等しくなる。また、デューティ比D/Tが50%の場合、出力電圧は入力電圧の50%になる。そして、出力制御部7は、FET6のデューティ比を、PWM信号により制御する。これにより、出力制御部7は、DC/DCコンバータ3の出力電圧を制御することができる。
また、降圧された後の電圧は、出力電圧検出回路4により検出される。この出力電圧検出回路4は、抵抗R4と抵抗R5により分圧されており、これにより降圧された後の電圧を検出できる。そして、出力電圧検出回路4により検出された電圧は、PWM発生回路7eにフィードバックされる。つまり、降圧平滑された電圧は、PWM発生回路7eにより監視される。そして、PWM発生回路7eは、PWM信号のONデューティを変えることで、適切な電圧になるようにFET6を制御する。
なお、出力電圧検出回路4により検出された電圧は、後述する制御部10のA/Dコンバータ10bにも入力される。
PWM発生回路7eが、キャパシタバンク9への定電流充電及び定電力充電用のPWM信号を出力している時、後述する制御部10の制御によりIGBT24がオンに設定されている。これにより、電力はダイオード27及びIGBT24を通って、キャパシタバンク9に充電される。
ダイオード27は、キャパシタバンク9から、DC定着ヒータ22への一方向のみに電流の流れを制限する。
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor: 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)24は、オンになった場合に、DC/DCコンバータ3により降圧された後の電流を、キャパシタバンク9に流す。なお、本実施の形態では、スイッチング回路としてIGBTを用いたが、どのようなスイッチング回路を用いても良い。本実施の形態においては、IGBT24のON/OFF制御により、充電するか否かを制御する。
キャパシタバンク9は、満杯充電時に2.5Vになるキャパシタセル(電気二重層コンデンサセス)が18個、直列に接続されている。従って、16個のキャパシタセルが満充電になると、45Vの電圧が蓄電される。また、キャパシタバンク9は、DC/DCコンバータ3により降圧された後の電流を蓄積し、蓄積された電力を所定の条件を満足した場合にDC定着ヒータ22に電力を供給する。また、キャパシタバンク9は、連続コピー時の温度落ち込みを防止出来る容量または、必要とする定着立ち上げ時間を達成できる容量のセル構成としている。
また、キャパシタバンク9は、交流電源47からDC定着ヒータ22に供給する電力より、一時的に大きな電力を供給できるようなキャパシタセルの構成を有している。
次に、充電電圧検出部16について説明する。充電電圧検出部16は、キャパシタバンク9に充電された電圧を検出する。具体的には、充電電圧検出部16は、抵抗R2と抵抗R3の分圧回路を構成されている。これにより、充電電圧検出部16は、キャパシタバンク9の端子間電圧を検出できる。検出された端子間電圧は、A/Dコンバータ7c及び制御部10のA/Dコンバータ10bに入力される。そして、A/Dコンバータ7cに入力された端子間電圧に基づいて、PWM発生回路7eが定電流充電及び定電力充電用のPWM信号を出力する。
次に、キャパシタバンク9の充電電流を検出する手順について説明する。キャパシタバンク9の充電電流は、キャパシタバンク9と直列に接続された抵抗R1を流れる電流から検出されると共に、端子間電圧を検出される。検出された端子間電圧などは、出力制御部7の充電電流検出回路7dに入力される。これにより、充電電流検出回路7dが、キャパシタバンク9の充電電流及び充電電圧を検出できる。
そして、均等化回路17は、キャパシタセル個々の満充電を検出し、バイパス回路(後述する図2参照)を動作させ、各キャパシタセルの充電電圧を均等化する。
具体的には、キャパシタセル9aが、DC/DCコンバータ3により満充電の2.5Vに充電されると、バランス回路17aは充電電流をバイパスする。また、他のキャパシタセルに並列に接続されたバイパス回路も同様の動作を行なう。これにより、各キャパシタセルの充電電圧は均等化される。
また、均等化回路17は、何れかのキャパシタセルの満充電を検知し、バイパス回路を動作させると、PWM発生回路7eに単セル満充電信号44を出力する。
また、均等化回路17は、全てのキャパシタセルの満充電を検知し、全てのバイパス回路を動作させると、PWM発生回路7eに全てのキャパシタセルの満充電信号45を出力する。
次に、均等化回路17の構造について説明する。図2は、図1のキャパシタセル9aと並列に接続されたバランス回路17aの回路図である。本図に示すように、キャパシタセルそれぞれに対して、バランス回路が接続されている。そして、本実施の形態においては、キャパシタセルを18個備えているので、バランス回路も18個直列に接続されている。
そして、本図に示す電流経路I1は、キャパシタセル9aの充電時の電流の経路を示している。また、電流経路I2は、バランス回路17a作動時の充電電流のバイパス経路を示している。また、電流経路I3は、逆電圧印加時の逆電流バイパス経路を示している。
キャパシタセル9a〜9rは、電力を貯蓄するために直列に接続された電気二重層キャパシタである。そして、バランス回路17aは、キャパシタセル9aの端子間に並列に接続されている。
バランス回路17aは、シャントレギュレーター201と、抵抗211〜215、トランジスタ221、ダイオード231により構成される。そして、抵抗211と212からなる分圧回路と、シャントレギュレーター201から、キャパシタセル9aの端子電圧を検出する。
具体的には、シャントレギュレーター201の制御端子に、抵抗211と212からなる分圧回路の分圧電圧が入力される。そして、キャパシタセル9aの端子電圧が所定の電圧に充電されると、シャントレギュレーター201をオンになる。次に、シャントレギュレーター201がオンになると、トランジスタ221に抵抗213を通してベース電流が流れるので、トランジスタ221がオンになる。そして、トランジスタ221がオンになると、抵抗215により決まる電流で、キャパシタセル9aの充電電流が、I2で示すようにバイパスされる。
また、トランジスタ221がオンになると、トランジスタ222にオンとなる。これにより、フォトカプラー241,242の発光ダイオードに抵抗217、218を通して電流が流れる。なお、バランス回路17b〜17rは、バランス回路17aと同じなので、説明は省略する。
Bank Full端子は、バランス回路17a〜17rと直列に接続されている。つまり、全てのキャパシタセルが所定の電圧に充電され、全てのバランス回路が動作した場合に、Bank Full端子から、全セル満充電信号を出力する。
そして、この全セル満充電信号がPWM発生回路7eに入力した場合、PWM発生回路7eは充電を停止し、満充電信号を制御部10のCPU10aに送信する。制御部10のCPU10aはこの信号により、IGBT110をオフにする信号をポート2から出力する。
バランス回路17aのCell Full端子は、他のバランス回路のCell Full端子と並列に接続されている。つまり、いずれかのキャパシタセルが所定の電圧に充電され、当該キャパシタセルに接続されたバランス回路が動作すると、Cell Full端子からセル満充電信号を出力する。
そして、出力されたセル満充電信号はPWM発生回路7eに入力される。そして、PWM発生回路7eは、このセル満充電信号が入力された場合、所定の定電流充電動作を行う。なお、この動作については後述する。
図1に戻り、キャパシタバンク9に充電する時の動作について説明する。まず、充電電流検出回路7dは、充電電圧検出部16からの入力により、キャパシタバンク9の充電電圧の検出、及び充電電流の検出およびバイパス回路の動作を検出する。そして、充電電流検出回路7dの検出結果に基づいて、PWM発生回路7eはPWM信号を発生する。これにより、キャパシタバンク9は、定電流充電および定電力充電が行われる。
例えば、充電電圧検出部16からの入力により、充電電圧検出回路7dがキャパシタバンク9の端子間電圧をPWM発生回路7eに入力した時、PWM発生回路7eは、当該端子間電圧が予め定められた値より低いと判断した場合、キャパシタバンク9と直列に接続された抵抗R1の端子間電圧を逐次検出する。そして、PWM発生回路7eは、逐次検出された端子間電圧に対応したPWM信号をFET6のゲートに出力する。
なお、端子間電圧に対応したPWM信号は、定電流充電にするための予め定められた信号とする。このPWM信号として、例えば抵抗R1の端子間電圧と、PWM信号のONデューティとの関係が格納されたテーブルから取得しても良いし、予め用意された計算式の演算から取得しても良い。
なお、PWM発生回路7eのPWM信号の制御する手順は、上述した手順に制限するものではなく、例えば、充電電流のみ参照し、予め定められた充電電流になるようにPWM信号を制御しても良い。
また、PWM発生回路7eは、キャパシタバンク9が充電されてない場合、降圧後の電圧を最初は低くし、徐々に高くなるようにPWM信号を出力しても良い。これにより、キャパシタバンク9に大きな突入電流が流れるのを防止することができる。
また、キャパシタバンク9の端子間電圧が予め定められた値以上になると、PWM発生回路7eは、定電力充電を行うために、キャパシタバンク9の充電電流と、キャパシタバンク9の端子間電圧の検出を逐次行なう。そして、PWM発生回路7eは、検出された充電電流と充電電圧から、予め定められた定電力充電を行うためのPWM信号を、FET6のゲートに出力する。
なお、この出力されるPWM信号は、当該検出された充電電流と充電電圧を用いて予め定められた演算処理により取得する。これにより、定電力充電を行うためのPWM信号を取得できる。
次に、PWM発生回路7eは、いずれかのキャパシタセルの単セル満充電信号44を検出すると、再度、定電流充電にするために予め定められたPWM信号をFET6のゲートに出力する。
次に、PWM発生回路7eは、全てのキャパシタセルの満充電を示した満充電信号45を検出すると、充電動作を停止する信号をFET6のゲートに出力する。
上述した処理により、画像形成装置100は、キャパシタバンク9を充電することができる。そして、充電されたキャパシタバンク9の蓄電力は、後述するFET19の制御により、DC定着ヒータ22に供給される。
DC定着ヒータ22は、FET19の制御により、画像形成装置100が備えた定着ローラ21に対して加熱を行う。なお、定着ローラ21については後述する。また、DC定着ヒータ22は、立ち上げ時及び連続コピー時の温度落ち込み時に補助ヒータとして使用される。
放電回路(FET)19は、後述する制御部10により制御され、制御部10によりオンにされた場合に、DC定着ヒータ22に電力が供給される。
また、画像形成装置100は、定着装置の加熱部としてAC定着ヒータ30と、補助ヒータとしてDC定着ヒータ22を備えている。
図3は、画像形成装置100が備えた定着装置300の概略構成を示す縦断測面図である。本図に示すように定着装置300は、定着部材である定着ローラ21、加圧部材である加圧ローラ23、及び加圧ローラ23を一定の加圧力で定着ローラ21に押し当てる加圧手段(図示せず)を備えている。そして、定着装置300は、定着ローラ21及び加圧ローラ23は、駆動機構(図示せず)により回転駆動される。
また、定着装置300は、AC定着ヒータ30と、DC定着ヒータ22と、定着ローラ21の表面温度を検出するDC定着ヒータ用サーミスタ28aとAC定着ヒータ用サーミスタ33aとを備えている。
これらAC定着ヒータ30及びDC定着ヒータ22は、定着ローラ21の内部に配置され、当該定着ローラ21に対して内部から加熱する。また、DC定着ヒータ用サーミスタ28a及びAC定着ヒータ用サーミスタ33aは、定着ローラ21の表面にそれぞれ当接され、定着ローラ21の表面温度(定着温度)を検出する。なお、AC定着ヒータ用サーミスタ33aはAC定着ヒータ30に対応する測定領域に配置されている。そして、DC定着ヒータ用サーミスタ28aはDC定着ヒータ22に対応する測定領域に配置されている。
また、AC定着ヒータ30及びDC定着ヒータ22は、定着ローラ21の温度が目標温度に達していないときに電力が供給されて、定着ローラ21を加熱する。
また、DC定着ヒータ22は、画像形成装置の主電源投入の時や省エネのためのオフモード時からコピー可能となるまでの立ち上げ時等に使用される。すなわち、DC定着ヒータ22は、定着装置300のウォームアップ時にキャパシタバンク9から電力を供給されることで、画像形成装置100の立ち上げを補助する。つまり、DC定着ヒータ22は、補助的なヒータ(補助ヒータ)の機能を備える。
このような定着装置300では、トナー画像を担持したシートが定着ローラ21と加圧ローラ23とのニップ部を通過する際に、定着ローラ21及び加圧ローラ23によって加熱及び加圧される。これにより、シートにトナー画像が定着される。
図1に戻り、制御部10の説明を行う。制御部10は、CPU10aと、CPU10aと内部バスで接続されたシリアルコントローラ(SCI)10dと、入出力ポート10cと、A/Dコンバータ10bと、NV−RAM10eと、ROM10fと、RAM10gと、タイマ及び割り込み制御回路(INT)10h等で構成されている。
CPU10aのA/Dポート10bには、定着装置300の定着ローラ21の表面温度(定着温度)を検出する温度検出回路28、33が接続されている。
温度検出回路28は、DC定着ヒータ用サーミスタ28aと直列に接続された抵抗R10とで構成され、DC定着ヒータ22に対応する測定領域の温度を検出する回路とする。
温度検出回路33は、AC定着ヒータ用サーミスタ33aと直列に接続された抵抗R11とで構成され、AC定着ヒータ30に対応する測定領域の温度を検出する回路とする。
入出力ポート10cには、放電回路(FET)19と、AC定着ヒータ制御回路43と、画像形成動作を行うために必要なモーター、ソレノイド、クラッチ等の負荷23と、センサー13と、スイッチ回路15と、接続されている。また、FET19は、温度検出回路28の温度検出結果により、キャパシタバンク9に蓄電された電力を、DC定着ヒータ22に供給する。AC定着ヒータ制御回路43は、温度検出回路33の検出結果により、AC定着ヒータ30に電力を供給する。センサー13は、画像形成動作を行うために用いられる。
CPU10aは、出力制御部7とシリアルコントローラ(SCI)10dを介して信号の送受信を行う。また、CPU10aは放電中では無い時、または待機中、省エネモード時等に、出力制御部7に充電指示信号または充電許可信号、充電動作信号を送信する。
そして、出力制御部7のCPU7aに充電指示信号、または充電許可信号が入力されると、CPU7aは、PWM発生回路7eに対して、充電動作を指示する。これにより、充電動作が開始される。
CPU10aは、温度検出回路33から予め定められた温度以下の温度が検出された旨が入力された場合、フォトトライアックドライブ回路35に、フォトトライアック35aをオンにする信号をポート4より出力する。これにより、AC定着ヒータ30への電力の供給が開始される。
そして、CPU10aは、温度検出回路33からが予め定められた温度以上の温度が検出された旨が入力された場合、フォトトライアックドライブ回路35に、フォトトライアック35aをオフにする信号をポート4より出力する。これにより、AC定着ヒータ30への電力供給は停止される。
次に、AC定着ヒータ制御回路43について説明する。AC定着ヒータ制御回路43は、CPU10aからの信号に応じて、主電源ON時及び通常のコピー動作時に、AC定着ヒータ30に電力を供給する。これにより、画像形成装置100においてコピー動作が可能となる。
次に、DC定着ヒータ22に電力供給する動作を説明する。CPU10aは、主電源がオンにされた時、充電電圧検出部16によりキャパシタバンク9の充電電圧を確認し、キャパシタバンク9の電力放電が可能か判断する。そして、CPU10aは、電力放電が可能と判断した場合に、入出力ポート10cのポート1から、FET19をオンにする信号を出力する。そして、FET19がオンになった場合、キャパシタバンク9の蓄電力がDC定着ヒータ22に供給される。
また、CPU10aは、連続コピー時にDC定着ローラ21の温度が低下して、未定着画像が発生する温度になった場合、出力制御部7からの全セル満充電信号または、充電電圧検出部16によりキャパシタバンク9の充電電圧を確認し、キャパシタバンク9の電力放電が可能か判断する。そして、CPU10aは、電力放電が可能と判断した場合に、入出力ポート10cのポート1より、FET19をオンする信号を出力する。これにより、キャパシタバンク9の蓄電力が、DC定着ヒータ22に供給される。
また、CPU10aは、DC定着ローラ21の温度検出を行ない、予め定められた温度以上の温度検出を行うと、入出力ポート10cのポート3より、IGBT109をオフにする信号を出力する。これにより、キャパシタバンク9からの電力放電が停止される。
また、CPU10aは、DC定着ヒータ22に供給する電圧値または、定着装置300の立ち上げ用のパターン等を,出力制御部7のCPU7aに出力する。
また、CPU10aは、AC定着ヒータ30に電力を供給してない時に、出力制御部7に対して、ポート3より充電動作指示信号(‘1’)を出力する。
その後、PWM発生回路7eは、DC定着ヒータ22に電力を供給するためのPWM信号をFET6のゲートに出力する。
CPU10aは、画像形成動作が終了した後、一定時間が経過すると省エネモードに入る。この際、CPU10aは、DC/DCコンバータ14に一部の電源出力停止信号をポート5より出力する。また、省エネモードを解除する場合、省エネ解除スイッチ48(圧版開放SW,ADFの原稿検知SW等)が、DC/DCコンバータ14を通常の動作に復帰させる。
ゼロクロス信号発生回路45は、AC定着ヒータ30に電力供給をするためのタイミングを示す信号を生成する。そして、生成された信号は、ゼロクロス信号発生回路45に接続されているCPU10aの割り込み端子によりタイマ回路10eに出力される。そして、CPU10aは、この信号の立下り時間から、所定の割り込みルーチンを実行する。また、ゼロクロス信号の入力をCPU10aが検知できるので、CPU10aはゼロクロス信号の発生した場合に、この発生に応じた処理を行うことができる。
次に、画像形成装置100の全体を制御するコントロール回路8の説明をする。コントロール回路8は、画像形成装置の全体を制御するCPU8aと、CPU8aに内部バスで接続されたシリアルコントローラ(SCI)8bと、ROM8cと、SRAM8dと、画像形成装置で使用する画像展開用のワークメモリ8e、書き込み画像のイメージデータを一時蓄えるフレームメモリ8f、CPU周辺を制御する機能を搭載したASIC及びそのインターフェース回路8g等で構成される。
CPU8aは、操作部制御回路37、制御部10が、SCI8bを介して接続されている。また、CPU8aに接続された操作部制御回路37は、利用者のパネルに対する操作に従ってシステム設定の入力の制御や、パネルにシステムの設定内容状態を表示する制御を行う。
図4は、本実施の形態にかかる画像形成装置100の電力供給及び充電タイミングを示す図である。商用(AC)電源51の電圧の波形は、本図の最上段に示した。そして、AC電源51に接続されているゼロクロス信号発生回路45は、AC電源51の電源の波形が反転するタイミングで、ゼロクロス信号を発生させる。このゼロクロス信号を、本図の2段目に示した。本図に示すように、AC電源51に接続されたゼロクロス信号発生回路45から発生したゼロクロス信号に基づいて、AC定着ヒータ30に電力を供給するタイミング、及びキャパシタバンク9に充電するタイミングが生成されることになる。
図4の3段目は、AC定着ヒータONフラグを示している。この値が高いときにAC定着ヒータONフラグに‘1’がセットされており、AC定着ヒータ22に電力を供給する許可が得られたものとする。なお、AC定着ヒータONフラグが変更されるタイミングについては後述する。
図4の4段目は、実際のAC定着ヒータ22に電力を供給するタイミングを示している。この値が高いときにAC定着ヒータ22に対して電力が供給されているものとする。この電力が供給するか否かの変更は、ゼロクロス信号が発生した時点で、AC定着ヒータONフラグに‘1’がセットされているか否かにより判断される。つまり、ゼロクロス信号が発生した時点で、AC定着ヒータONフラグに‘1’がセットされている場合は、AC定着ヒータ22に電力を供給する。そして、AC定着ヒータONフラグに‘0’がセットされている場合は、AC定着ヒータ22への電力の供給を停止する。
図4の5段目は、キャパシタバンク9に蓄電するタイミングを示している。本図に示すように、図4の4段目のタイミングを反転させたタイミングが、充電するタイミングとなる。つまり、AC定着ヒータ22に電力を供給しているときに蓄電が行われず、AC定着ヒータ22に電力の供給が停止しているときに蓄電が行われる。
次に、以上のように構成された本実施の形態にかかる画像形成装置100の制御部10のCPU10aが、定着装置300を起動させるための処理について説明する。図5は、本実施の形態にかかるCPU10aにおける上述した処理の手順を示すフローチャートである。
図5で示した処理手順を行う前に、キャパシタバンク9は、予め大容量電力が蓄積されている状態とする。そして、図5で示した処理手順では、画像形成装置100の立ち上げ時にキャパシタバンク9からDC定着ヒータ22に電力を供給するとともに、AC電源51からAC定着ヒータ30に電力が供給される。その後、定着ローラ21の温度が予め定められた温度を超えた場合、又はキャパシタバンク9の充電電圧が30Vより低下した場合、キャパシタバンク9からDC定着ヒータ22への電力の供給が停止され、AC定着ヒータ30による電力供給のみが行われる。次に、各処理順に説明する。
まず、制御部10のCPU10aは、立ち上げフラグがセットされているか否か確認する(ステップS501)。この立ち上げフラグは、主電源がオンとなる時又は省エネルギーモードが解除される時に、CPU10aが‘1’をセットし、それ以外の時に‘0’がセットされているフラグとする。このフラグを参照することで、立ち上げ処理を行うべきか否か判断することができる。
そして、CPU10aは、立ち上げフラグに‘1’がセットされていない場合(ステップS501:No)、処理を終了する。
そして、CPU10aが、立ち上げフラグに‘1’がセットされていると判断した場合(ステップS501:Yes)、制御部10のCPU10aは、出力制御部7から満充電信号を受信しているか、またはキャパシタバンク9の充電電圧が41V以上か、A/Dポート10bにより確認する(ステップS502)。このように、本実施形態では、例として、充電されていると判断する充電電圧を41Vとした。以下の電圧値も一例として示したものとする。
次に、CPU10aが満充電信号を受信している、又は充電電圧が41V以上であることが確認できた場合(ステップS502:Yes)、定着ローラ21の温度が予め定められた第1の温度以下であるか否か、A/Dポート10bにより確認する(ステップS503)。なお、温度検出は、温度検出回路28または温度検出回路33または、温度検出回路28、33の両方により確認する。この予め定められた第1の温度は、例えば170度とする。
そして、CPU10aは、定着ローラ21の温度が予め定められた第1の温度以下であることが確認できた場合(ステップS503:Yes)、充電電圧が30V以上か否か確認する(ステップS504)。
次に、CPU10aは、充電電圧が30V以上であることが確認できた場合(ステップS504:Yes)、制御部7のCPU7aに対して、充電動作を禁止させるための充電動作禁止信号を送信する(ステップS505)。
次に、CPU10aは、キャパシタバンク9への電力供給をオフにするために、ポート2より、IGBT24をオフにする信号を出力する(ステップS506)。
キャパシタバンク9の蓄電力をDC定着ヒータ22に供給するために、ポート1よりFET19をオンにする信号を出力する(ステップS507)。これにより、キャパシタバンク9から、DC定着ヒータ22に電力が供給される。
そして、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグが‘0’か否か判断する(ステップS508)。そして、AC定着ヒータONフラグにすでに‘1’がセットされている場合(ステップS508:No)、特に処理を行わない。
次に、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグが‘0’と判断した場合(ステップS508:Yes)、予め設定された時間‘N’が経過するまで待機する(ステップS509)。その後、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグに‘1’をセットする(ステップS510)。これにより、上述したゼロクロス信号が発生したときに、AC定着ヒータ30に電力が供給される。また、この時間‘N’の待機は、AC定着ヒータ22に大電流の突入電流を防止するためである。つまり、待機している時間に、キャパシタバンク9から、DC定着ヒータ22に電力が供給されるので、定着ローラ21の温度が上昇し、AC定着ヒータ22が加熱を開始するときは、ある程度温度が上がっているため、突入電流を防止する。
その後、CPU10aは、定着ローラ21の温度が予め定められた第1の温度以下かA/Dポート10bにより確認するところから再び処理を行う(ステップS503)。なお、このような処理を、定着ローラ21が、予め定められた第1の温度を超えるか、またはキャパシタバンク9の充電電圧が30Vより低下するまで行われる。
次に、CPU10aは、定着ローラ21の温度が予め定められた第1の温度を超えていることを確認した場合(ステップS503:Yes)、又は満充電信号を受信していない若しくはキャパシタバンク9の充電電圧が41V以上でないことを確認した場合(ステップS502:No)、定着ローラ21の温度が予め定められた第2の温度以下か確認する(ステップS511)。なお、この予め定められた第2の温度は、例えば、178度とする。
そして、CPU10aは、第2の温度以下の場合(ステップS511:Yes)、ポート1よりFET19をオフにする信号を出力する(ステップS512)。そして、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグに‘1’をセットする(ステップS513)。
つまり、画像形成装置100が、主電源がオンにされた時又は省エネモードが解除された時において、定着ローラ21の温度が第1の温度(170℃)を超えて第2の温度(178℃)以下の場合、DC定着ヒータ22への電力の供給が停止され、AC定着ヒータのみ電力が供給されることになる。
そして、CPU10aは、定着ローラ21の温度が予め定められた第2の温度を超えたことを確認した場合(ステップS511:No)、定着ローラ21がリロード温度(180℃)に達したか確認する(ステップS514)。
このときCPU10aは、リロード温度に達していないことを確認した場合(ステップS514:No)、定着ローラ21の温度が第1の温度を超えているか否かから確認が行われる(ステップS503)。そして、第1の温度を超えて第2の温度以下の場合、AC定着ヒータ22に電力供給が継続されることになる。
そして、CPU10aは、リロード温度に達成したことを確認した場合(ステップS514:Yes)、立ち上がりフラグをリセットする(ステップS515)。つまり、立ち上げフラグが‘0’になったことを示している。
次に、CPU10aは、定着リロードフラグをセットする(ステップS516)。そして、CPU10aは、ポート1よりFET19をオフにする信号を出力する(ステップS517)。
そして、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグをリセットする(ステップS518)。これにより、AC定着ヒータONフラグが‘0’になる。このような手順で、本実施の形態にかかる画像形成装置100においては、定着立ち上げが行われる。
次に、CPU10aが、AC定着ヒータONフラグから、AC定着ヒータ30に電力を供給するタイミング及び充電するタイミングを生成する処理について説明する。図6は、本実施の形態にかかるCPU10aにおける上述した処理の手順を示すフローチャートである。なお、後述する処理は、上述したゼロクロス信号が発生する毎に行われる。つまりゼロクロス信号割り込みにより、AC定着ヒータ30に電力供給するタイミングと充電するタイミングを生成していることになる。
まず、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグが‘1’であるか否か確認する(ステップS701)。そして、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグが‘1’であることを確認した場合(ステップS701:Yes)、AC定着ヒータ30をオンにする信号を、ポート4から出力する(ステップS702)。この信号によりフォトトライアック35aをオンになり、AC定着ヒータ30に電力が供給される。
次に、CPU10aは、ポート2からIGBT24を、オフにする信号を出力する(ステップS703)。この後、CPU10aは、充電動作禁止信号をポート3から出力して、処理を終了する(ステップS704)。なお、この充電動作禁止信号としては、例えば‘0’を出力するなどが考えられる。これにより、AC定着ヒータONフラグが‘1’の場合に、AC定着ヒータ30に電力が供給され、キャパシタバンク9には電力が供給されないこととなる。
また、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグが‘1’ではないことを確認した場合(ステップS701:No)、AC定着ヒータ30をオフする信号をポート4から出力する(ステップS705)。この信号によりフォトトライアック35aがオフとなり、AC定着ヒータ30の電力供給は停止される。
そのあと、CPU10aはキャパシタバンク9に充電が完了したか否か確認する(ステップS706)。充電が完了していることを確認した場合(ステップS706:No)、処理を終了する。
そして、CPU10aは、充電が完了していないことを確認した場合(ステップS706:Yes)、ポート2から、IGBT24をオンにする信号を出力する(ステップS707)。
次に、CPU10aは、充電動作許可信号をポート3から出力して、処理を終了する(ステップS708)。なお、この充電動作許可信号としては、例えば‘1’を出力するなどが考えられる。これにより、AC定着ヒータONフラグが‘0’の場合に、AC定着ヒータ30に電力が供給されず、キャパシタバンク9の充電が完了していなければ、電力が供給されることとなる。
次に、制御部10のCPU10aが、画像形成装置100の待機時の定着温度の制御について説明する。図7は、本実施の形態にかかるCPU10aにおける上述した処理の手順を示すフローチャートである。
図7のフローチャートは、待機時におけるAC定着ヒータ30の制御するためのフローチャートである。
まず初めに、CPU10aは、待機状態であるか否かを確認する(ステップS601)。そして、CPU10aは、待機状態でないことを確認した場合(ステップS601:No)、本フローを終了する。
そして、CPU10aは、待機状態であることを確認した場合(ステップS601:Yes)、定着ローラ21の温度が予め定められた第1の待機温度(例として155℃)以下か否かを確認する(ステップS602)。
次に、CPU10aは、予め定められた第1の待機温度(例として155℃)以下の場合は(ステップS602:Yes)、定着リロードフラグをリセットする(ステップS603)。なお、画像形成装置100の待機時において、通常、定着リロードフラグがリセットされることは無い。しかしながら、画像形成装置100のドア等が開けられるとDC定着ヒータ22及びAC定着ヒータ30への電力供給が停止される。このような例外的な動作が発生した場合に、第1の待機温度(例として155℃)以下となり、定着リロードフラグがリセットされる。
次に、CPU10aは、定着ローラ21の温度が予め定められた第2の待機温度(例として175℃)以下か否かを確認する(ステップS604)。
そして、CPU10aは、予め定められた第2の待機温度(例として175℃)以下の場合(ステップS604:Yes)、AC定着ONフラグに‘1’をセットする(ステップS605)。この場合、図6で説明したように、ゼロクロス信号が発生したときに、AC定着ヒータ30に対する電力の供給が開始され、充電動作禁止信号がポート3から出力される。そして、このあと、待機状態であるか否かの確認から再び処理が行われる(ステップS601)。
また、CPU10aは、定着ローラ21の温度が予め定められた第2の待機温度を超えたことを確認した場合(ステップS604:No)、定着ローラ21の温度がリロード温度(180℃)以上であるか否かを確認する(ステップS606)。
そして、CPU10aは、定着ローラ21のリロード温度(180℃)以上ではないことを確認された場合(ステップS606:No)、AC定着ヒータ30に電力供給が継続される。そして、待機状態であるか否かの確認から再び処理が行われる(ステップS601)。
また、CPU10aは、定着ローラ21の温度がリロード温度(180℃)以上であることを確認した場合(ステップS606:Yes)、AC定着ヒータONフラグをリセットする(ステップS607)。これにより、AC定着ヒータONフラグに‘0’が設定されるので、ゼロクロス信号が発生したときに、AC定着ヒータ30に対する電力の供給が停止され、充電動作許可信号がポート3から出力される。
そして、CPU10aは、定着リロードフラグをセットする(ステップS608)。このあと、待機状態であるか否かの確認から再び処理が行われる(ステップS601)。
上述した処理により、待機時においてDC定着ヒータ30への電力供給が行われる。そして、図7で示した説明と、図6で示した説明により、待機時において、AC定着ヒータ30に対して電力が供給されるタイミングと、充電が行われるタイミングとが理解できる。
また、キャパシタバンク9に電力が供給されるのは、待機時のみに制限するものではない。例えば、定着動作を行っている時でも、上述したAC定着ヒータONフラグのセット、リセットが行われる。つまり、画像形成装置100は、待機時や定着動作時を含むあらゆる状況において、AC定着ヒータに電力が供給されていなければ、キャパシタバンク9に対して電力を供給することができる。
次に、出力制御部7のCPU7aが充電動作の制御について説明する。図8は、本実施の形態にかかるCPU7aにおける上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、CPU7aは、制御部10から充電動作許可信号を受信したか否か確認する(ステップS801)。そして、CPU7aは、充電動作許可信号を受信していない場合(ステップS801:No)、本フローを終了する。なお、充電動作許可信号は、上述したように‘1’とする。
そして、CPU7aは、充電動作許可信号を受信していた場合(ステップS801:Yes)、充電電圧が45Vに達成しているか否か確認する(ステップS802)。
そして、CPU7aは、充電電圧が45Vに達していることを確認した場合(ステップS802:No)、充電する必要は無いので、満充電電圧信号を制御部10に対して送信する(ステップS803)。この送信により、本フローは終了する。
次に、CPU7aは、充電電圧が45Vに達していないことを確認した場合(ステップS802:No)、充電動作を行うために充電動作中信号を、制御部10に対して送信する(ステップS804)。
そして、CPU7aは、充電電圧が24V以下であるか否か確認する(ステップS805)。
このときに、CPU7aは、充電電圧が24V以下であることを確認した場合(ステップS805:Yes)、PWM発生回路7eは、定電流充電動作を実施するために、充電電流検出回路7dからキャパシタバンク9の充電電流の検出結果を取得する(ステップS806)。そして、PWM発生回路7eは、充電電流の検出結果に対応したパルス幅変調信号をFET6のゲートに出力する(ステップS807)。
この後、CPU7aは、再度充電電圧が24V以下であるか否か確認する(ステップS805)。なお、充電電圧が24V以下の場合には、上述した充電動作を繰り返すことになる。
そして、CPU7aは、充電電圧が24Vを超えたことを確認した場合(ステップS805:No)、PWM発生回路7eは、定電力充電動作を実施するために、充電電流検出回路7dからキャパシタバンク9の充電電流と充電電圧の検出結果を取得する(ステップS808)。
次に、PWM発生回路7eは、この検出結果である充電電流と充電電圧により、定電力充電を行うためのパルス幅変調信号をFET6のゲートに出力する(ステップS809)。
そして、出力制御部7に対して、キャパシタバンク9の何れかの単セル満充電信号を受信したか否か確認する(ステップS810)。単セル満充電信号を受信していない場合(ステップS810:No)、再びステップS808から処理が行われる。
また、出力制御部7は単セル満充電信号を受信していた場合(ステップS810:Yes)、PWM発生回路7eは、再び、上述した(例えばステップS809)定電流充電を実施する(ステップS811)。
そして、出力制御部7は、全セル満充電信号を受信したか否か確認する(ステップS812)。全セル満充電信号を受信していない場合(ステップS812:No)、ステップS811の処理を行う。
また、出力制御部7は、全セル満充電信号を受信したことを確認した場合(ステップS812:Yes)、PWM発生回路7eは、充電動作を停止するパルス幅変調信号を、FET6のゲートに出力する(ステップS813)。
そして、CPU7aは、全セル満充電信号を制御部のCPU10aに送信する(ステップS814)。これにより、本フローは終了する。
上述した処理を行うことで、充電電流の検出結果に応じたパルス幅変調信号を出力することで、キャパシタバンク9に備えられた電気二重層キャパシタの劣化を防止することができる。これにより、キャパシタバンク9の高寿命化が図られると共に、充電回路を保護することができる。
なお、本実施の形態においては、キャパシタバンク9に出力される電圧を制御するためにDC/DCコンバータ3を利用したが、キャパシタバンク9に対して適切な電圧で電力を供給できるのであれば、どのような手段を用いても良い。例として、降圧チョッパ回路を使用するなどが考えられる。
また、従来の画像形成装置では、省電力モードなど電源から加熱ヒータに対して明らかに電力が供給されていないモードが設定されているときに充電を行っていた。この従来の画像形成装置では、複写処理等を連続して行われている状態では、上述したモードではないため、キャパシタバンクに充電が行われない。しかしながら、定着処理を行っているので、定着ローラの温度の低下等は発生する。この場合には、当然にキャパシタバンクから加熱ヒータに対して電力が供給される。このため、従来の画像形成装置においては、キャパシタバンクの充電電圧の低下により、DC定着ヒータに電力を供給できなくなることもある。一方では、画像形成装置は、複写処理等を行っている時でも、加熱ヒータに対して電力を供給していない期間もある。
そこで、本実施の形態にかかる画像形成装置100では、AC定着ヒータ30に電力を供給されていない期間であれば、画像形成装置100に設定されているモードにかかわらずキャパシタバンク9に対して蓄電を行うこととした。つまり、従来は充電が行われていなかった定着処理時(例えば複写処理時)又は定着の準備(例えば待機モード時)をしている時でも充電を行うこととした。
また、本実施の形態によれば、AC定着ヒータ30等の各種定着ヒータに対して電力供給を行わない時間に、キャパシタバンク9等の充電装置に対して充電を行うことで、商用(AC)電源の電力使用の平準化が可能となる。これにより電源の安定化が可能となる。また、フィリカー対策の向上を可能とした画像形成装置の提供ができる。
また、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
(第1の実施の形態にかかる変形例1)
上述した第1の実施の形態において示した回路図は、一例と示したものであり、他の構成を備えるものでも良い。そこで、第1の実施の形態にかかる変形例1は、画像形成装置の回路の構成が異なる場合について説明する。
図9は、本変形例にかかる画像形成装置900の構成を示した回路図である。本図に示すように、本実施の形態においては、画像形成装置900に備えられたDC定着ヒータが一本のみの場合とする。本図に示すように、画像形成装置900では、DC/DCコンバータ3などの出力電圧発生手段から、ダイオード27を通して直接、キャパシタバンク9に充電する。
つまり、第1の実施の形態にかかる画像形成装置100のようにIGBT24のようなスイッチング回路を使用しない。そして、制御部10がポート3から出力する信号により、出力制御部7が充電するためのPWM信号の発生や停止を制御する。そして、DC/DCコンバータ3が、このPWM信号に応じた適切な電圧で、キャパシタバンク9に充電を行う。以下の説明では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
また、画像形成装置900は、立ち上げ時、待機時及び充電時に行う処理は、第1の実施の形態の図5、図7及び図8で示した処理手順と同様なので説明を省略する。
次に、CPU10aが、AC定着ヒータONフラグから、充電するタイミングを生成する処理について説明する。図10は、本変形例のCPU10aにおける上述した処理の手順を示すフローチャートである。なお、後述する処理は、上述したゼロクロス信号が発生する毎に行われる。
図10で示す処理手順は、画像形成装置900が、第1の実施の形態の図7で示した処理手順を行うことで、AC定着ヒータONフラグのセットの有無に応じて行われる。つまり、CPU10aは、まずAC定着ヒータONフラグに‘1’がセットされているか否か確認する(ステップS1001)。
そして、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグに‘1’がセットされていることを確認した場合(ステップS1001:Yes)、AC定着ヒータ30に電力供給する信号をポート4より出力する(ステップS1002)。この信号によりフォトトライアック35aがオンになり、AC定着ヒータ30に電力が供給される。そして、CPU10aは、充電動作禁止信号(‘0’)を、ポート3より、充電部46のCPU7aに出力する(ステップS1003)。これにより、本フローは終了する。
また、CPU10aは、AC定着ヒータONフラグがセットされていないこと(‘1’ではなく‘0’がセットされていること)を確認した場合(ステップS1001:No)、AC定着ヒータ30の電力供給を停止する信号をポート4より出力する(ステップS1004)。この信号によりフォトトライアック35aがオフとなり、AC定着ヒータ30の電力供給は停止される。
次に、CPU10aは、キャパシタバンク9の充電が完了しているか否か確認する(ステップS1005)。充電が完了していることを確認した場合(ステップS1005:Yes)特に処理を行わない。
そして、CPU10aは、充電が完了していないことを確認した場合(ステップS1005:No)、充電動作許可信号(‘1’)を、充電部46のCPU7aに出力する(ステップS1006)。これにより、本フローは終了する。
図10に示した処理手順と、図6で示した処理手順との違いとしては、本変形例では図6のステップS703で示したCPU10aが、ポート2からIGBT24をオフにする信号を出力する処理を行わないこと及びステップS707で示したCPU10aがポート2からIGBT24をオンにする信号を出力する処理を行わないこととする。
(第1の実施の形態にかかる変形例2)
上述した第1の実施の形態において示した画像形成装置100は、DC定着ヒータを一個備えた場合の例を示したものである。しかしながら、DC定着ヒータの数を制限するものではなく複数個備えるものでも良い。そこで、第1の実施の形態にかかる変形例2は、DC定着ヒータを2個備えた場合について説明する。
図11は、本変形例にかかる画像形成装置1100の構成を示した回路図である。本図に示すように、本実施の形態においては、画像形成装置1100に備えられたDC定着ヒータが2個備えている。
本図に示すように、画像形成装置1100は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置100と比べて、DC定着ヒータ1101と、FET1102と、温度検出回路1103とを追加された構成とする。以下の説明では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
DC定着ヒータ1101は、FET1102のON/OFFの制御により、DC/DCコンバータ3から供給された電力で、画像形成装置1100が備えた定着ローラ21の加熱を行う。
FET1102は、後述する制御部10により制御され、制御部10によりオンにされた場合に、DC定着ヒータ1101に電力が供給される。
温度検出回路1103は、DC定着ヒータ用サーミスタ1103aと直列に接続された抵抗R12とで構成され、DC定着ヒータ1101に対応する測定領域の温度を検出する回路とする。
DC/DCコンバータ3が、DC定着ヒータ1101に接続されている。そして、温度検出回路1103が定着ローラ21の温度を検出し、CPU10aが、ポート6よりFET1102をON/OFF制御する。これにより、DC定着ヒータ1101に電力供給を行っている。また、キャパシタバンク9への充電は、FET1102への電力供給が停止されている時に行う。
また、本実施の形態にかかる画像形成装置1100において、DC/DCコンバータ3を介して供給される電力は、キャパシタバンク9のみならず、DC定着ヒータ1101に対しても供給される。
CPU7aは、制御部10のCPU10aから送信されるPWM信号パターン、制御電圧または予め設定されたPWM信号を、PWM発生回路7eに出力する。そして、PWM発生回路7eは、これらに基づいたPWM信号をFET6のゲートに出力する。つまり、出力制御部7のPWM発生回路7eが、キャパシタバンク9とDC定着ヒータ1101のうちいずれに電力を供給するのかに応じて、DC/DCコンバータ3から出力される電圧を変更する制御を行う。また、PWM発生回路7eは、出力電圧検出回路4の出力を検知し、DC定着ヒータ22に定電圧が供給されるようにPWM信号を制御する。
そして、本変形例においては、蓄電する電力及び使用される電力を平準化するために、AC定着ヒータ30及びDC定着ヒータ1101のうちいずれか一つ以上に電力を供給している時には、キャパシタバンク9に対する電力の供給を停止する。
そして、AC定着ヒータ30及びDC定着ヒータ1101に対して電力を供給していない場合に、キャパシタバンク9に対して電力を供給する。つまり、CPU10aは、AC定着ヒータ30及びDC定着ヒータ22に電力を供給して無い時に、出力制御部7に、ポート3より充電動作指示信号(‘1’)を出力する。
なお、本変形例にかかる画像形成装置1100は、第1の実施の形態にかかる画像形成装置100にDC定着ヒータが1本追加されている。つまり、図3で示した画像形成装置100が備えた定着装置300に対しても、DC定着ヒータ1101と、DC定着ヒータ用サーミスタ1103aが追加されることになる。なお、定着装置300は、これら以外特に変更がないので、図は省略する。
次に、制御部10のCPU10aが、画像形成装置1100の待機時の定着温度の制御について説明する。図12は、本実施の形態にかかるCPU10aにおける上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず初めに、CPU10aは、待機状態であるか否かを確認する(ステップS1201)。そして、CPU10aは、待機状態でないことを確認した場合(ステップS1201:No)、本フローを終了する。
そして、CPU10aは、待機状態であることを確認した場合(ステップS1201:Yes)、定着ローラ21の温度が予め定められた第1の待機温度(例として155℃)以下か否かを確認する(ステップS1202)。この定着ローラ21の温度の測定は、A/Dポート10bから入力される温度検出回路28、34及び1103うち少なくとも一つ以上から検出された温度に基づいて行う。
次に、CPU10aは、予め定められた第1の待機温度(例として155℃)以下の場合は(ステップS1202:Yes)、定着リロードフラグをリセットする(ステップS1203)。なお、画像形成装置100の待機時において、通常、定着リロードフラグがリセットされることは無い。しかしながら、画像形成装置100のドア等が開けられるとDC定着ヒータ22及びAC定着ヒータ30への電力供給が停止される。このような例外的な動作が発生した場合に、第1の待機温度(例として155℃)以下となり、定着リロードフラグがリセットされる。
次に、CPU10aは、定着ローラ21の温度が予め定められた第2の待機温度(例として175℃)以下か否かを確認する(ステップS1204)。
そして、CPU10aは、予め定められた第2の待機温度(例として180℃)以下の場合(ステップS1204:Yes)、AC定着ONフラグに‘1’をセットする(ステップS1205)。これにより、第1の実施の形態と同様にゼロクロス信号が発生したときに、AC定着ヒータ30に対する電力の供給が開始され、充電動作禁止信号がポート3から出力される。
そのあと、CPU10aは、ポート2からIGBT24をオフにする信号を出力する(ステップS1206)。そして、CPU10aは、DC定着ヒータ1101で加熱するために、FET1102をオンにする信号をポート6から出力する(ステップS1207)。そして、このあと、待機状態であるか否かの確認から再び処理が行われる(ステップS1201)。
また、CPU10aは、定着ローラ21の温度が予め定められた第2の待機温度を超えたことを確認した場合(ステップS1204:No)、定着ローラ21の温度がリロード温度(180℃)以上であるか否かを確認する(ステップS1208)。
そして、CPU10aは、定着ローラ21のリロード温度(180℃)以上ではないことを確認された場合(ステップS1208:No)、AC定着ヒータ30に電力供給が継続される。そして、待機状態であるか否かの確認から再び処理が行われる(ステップS1201)。
また、CPU10aは、定着ローラ21の温度がリロード温度(180℃)以上であることを確認した場合(ステップS1208:Yes)、AC定着ヒータONフラグをリセットする(ステップS1209)。これにより、AC定着ヒータONフラグに‘0’が設定されるので、ゼロクロス信号が発生したときに、AC定着ヒータ30に対する電力の供給が停止され、充電動作許可信号がポート3から出力される。
そして、CPU10aは、定着リロードフラグをセットする(ステップS1210)。次に、CPU10aは、DC定着ヒータ1101を停止するために、FET1102にオフにする信号をポート6から出力する(ステップS1211)。その後、CPU10aは、ポート2から、IGBT24をオンにする信号を出力する(ステップS1212)。つまり、AC定着ヒータ30及びDC定着ヒータ1101の全てをオフにしたあと、キャパシタバンク9に対して蓄電を開始することが可能となる。そして、このあと再び待機状態であるか否かの確認から再び処理が行われる(ステップS1201)。
なお本実施の形態にかかる画像形成装置1100におけるAC定着ヒータONフラグによりAC定着ヒータ30をON/OFF制御するための処理は、第1の実施の形態で示した処理と同様として、説明を省略する。
本変形例に示すように定着ヒータが複数を備えたものでも良い。なお、後述する実施の形態においても同様に定着ヒータを複数備えるものでも良い。
(第2の実施の形態)
図13は、第2の実施の形態にかかる画像形成装置1300の構成を示した回路図である。本図に示すように、本実施の形態にかかる画像形成装置1300は、画像形成装置100と大きく異なる点として、商用(AC)電源1301と、位相制御回路1304と、リセット回路1306とが追加され、ゼロクロス信号発生回路45とは異なる位置に接続されたゼロクロス信号発生回路1302と、に備えた点とする。以下の説明では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。画像形成装置1300は、このような構成を備えたことで、キャパシタバンク9とAC定着ヒータ30とに、電源から位相制御された電力を供給することができる。
また、充電制御部31は、第1の実施の形態と同様にフィルタ1及び全波整流回路2を介して交流電源47に接続されているものとするが、図を簡略化するために省略する。
位相制御回路1304は、ゼロクロス信号発生回路1302により発生したゼロクロス信号に基づいて、ACヒータ制御回路43に位相角制御用の信号及び充電部46に充電信号を出力する。
商用電源1301から供給される電力は、ゼロクロス信号発生回路1302に入力される。そして、ゼロクロス信号発生回路1302はゼロクロス信号を発生させる。
図14は、本実施の形態にかかる画像形成装置1300の電力供給及び充電タイミングを示す図である。商用(AC)電源1301の電圧の波形は、本図の最上段に示した。また、期間1401は、AC定着ヒータ30に対して電源を供給している期間を示している。つまり、ある時間からAC定着ヒータ30に対する電力の供給が開始され、位相が反転するときに電力の供給が停止される。そして、AC電源1301に接続されているゼロクロス信号発生回路1302は、AC電源1301の電源の波形が反転するタイミングで、ゼロクロス信号を発生させる。このゼロクロス信号を、本図の2段目に示した。なお、本図の他の段に記載されたタイミングについては後述する。
図13に戻り、ゼロクロス信号発生回路1302で発生したゼロクロス信号は、ラッチ回路(フリップフロップ回路)1311のJ端子に入力される。また、ラッチ回路1311のクロック端子CKには、制御部10のタイマ回路10eから出力される周期信号がクロックとして入力される。
このタイマ回路10eから入力されるクロック信号の立下りで、ゼロクロス信号はラッチされラッチ回路1311の出力端子Qから出力される。そして、この出力端子Qからの出力、及びタイマ回路10eからのクロック信号が、AND回路1312に入力される。
そして、AND回路1312の出力が、カウンタ回路1313に入力される。つまり、カウンタ回路1313は、出力端子Qの出力が‘1’の状態の時間における、クロック信号によるクロックをカウントする。
レジスタ回路1314は、制御する位相角を決定するためのレジスタ回路であり、制御部10から送信される位相角(数値)が設定される。なお、設定される数値の算出手順については後述する。
そして、カウンタ回路1313の出力及びレジスタ回路1314の出力は、比較回路1316に入力される。カウンタ回路1313のカウント値及びレジスタ回路1314の数値が一致すると、比較回路1316は一致信号を出力する。この比較回路1316から出力される一致信号は、ラッチ回路1311の入力端子Kと、NAND回路1317に入力される。
また、図14の3段目が、この比較回路1316から出力された一致信号である。この一致信号が出力された時間から、AC定着ヒータ30に対して電力が供給されることになる。
図13に戻り、比較回路1316から出力される一致信号により、ラッチ回路1311の出力端子Qは‘L(Low)’になる。そして、次のゼロクロス信号により、ラッチ回路1311の出力端子Qは‘H(High)’になる。
その後も同様に、カウンタ回路1313はクロックをカウントし、比較回路1316がカウンタ回路1313から出力されたカウント値とレジスタ回路1314の数値とを比較し、一致した場合に一致信号を発生させ、ラッチ回路1311はこの一致信号を入力された場合に出力端子Qを‘L’にするという動作を繰り返す。つまり、ラッチ回路1311は、出力端子Qから、充電するためのタイミングを示した信号を出力する。そして、出力端子Qから出力されたタイミング信号は、AND回路1317に入力される。また、図14の4段目が、ラッチ回路1311から出力されたタイミング信号である。
また、ラッチ回路1311のプリセット端子PRには、CPU10aを初期化するリセット回路1306及び制御部10のポート5が接続されている。そして、リセット回路1306及び制御部10のポート5から出力された信号により、ラッチ回路1311はプリセットされる。
温度検出回路33が予め設定された温度以下の温度を検出すると、CPU10aはポート4からNAND回路1317に対して‘H’信号を出力する。図14の5段目が、温度検出回路33から出力された信号を示している。
NAND回路1317は、制御部10のポート4からの温度検出信号と、上述した比較回路1316からの一致信号とが入力される。つまり、NAND回路1317から出力される信号は、温度検出信号と、比較回路1316から出力された一致信号とのNAND出力になる。
このNAND回路1315からの出力は、フォトトライアック35aをドライブするバッファ回路1303に入力される。そして、バッファ回路1303から信号がフォトトライアックドライブ回路35に入力されることで、フォトトライアック35aがONになる。これにより次のゼロクロス信号が発生するまでの期間、AC定着ヒータ30に電力が供給される。
温度検出回路33が予め設定された温度以上の温度を検出すると、制御部10のポート4から、NAND回路1317に‘L’信号を出力する。これにより、NAND回路1317の出力は‘L’となり、AC定着ヒータ30への電力供給が停止される。
次に、DC定着ヒータ22に電力供給する動作を説明する。CPU10aは、主電源がオンにされた時、充電電圧検出部16から入力された充電電圧を確認する。そして、充電電圧が供給可能な程度にあることが確認できた場合、CPU10aは、キャパシタバンク9の蓄電力をDC定着ヒータ22に供給するために、入出力ポート10cのポート1より、FET19をオンにする信号を出力する。これにより、FET19がオンになり、キャパシタバンク9の蓄電力がDC定着ヒータ22に供給される。
または、温度検出回路33が連続コピー時に定着ローラ21の温度の低下、例えば未定着画像が発生する温度を検出すると、制御部10は、充電電圧検出部16によるキャパシタバンク9の充電電圧を確認する。そして、制御部10は、キャパシタバンク9の充電電圧が供給可能であることを確認した場合、キャパシタバンク9の蓄電力をDC定着ヒータ22に供給するために、入出力ポート10cのポート1より、FET19をオンにする信号を出力する。これにより、FET19がオンになり、キャパシタバンク9の蓄電力がDC定着ヒータ22に供給される。
次に、画像形成装置1300の充電部46及び充電動作を説明する。まず、充電電圧検出部16は、キャパシタバンク9の端子間電圧を検出する。そして、検出された端子間電圧を示した出力は、充電部46に入力される。充電部46は、この電圧に基づいて予め定められた定電流充電を行う。
例えば、制御部10のCPU10aは、待機状態の時に、充電電圧検出部16からの入力で充電電圧を確認する。そして、CPU10aが、キャパシタバンク9の充電が不足していると判断した場合、制御部10のポート2から、AND回路1318に充電信号‘H(High)’を出力する。つまり、図14の5段目が、温度検出回路33から出力された信号であり、図14の6段目が、制御部10のポート2から出力された充電信号を示している。
つまり、AND回路1318は、制御部10のポート2からの充電信号と、ラッチ回路1311のQ端子からの充電のタイミング信号とのAND出力を行う。図14の7段目が、AND回路1318から出力された充電タイミングを示した信号を示している。
そして、AND回路1318からの出力がバッファ回路1321に入力される。そのあとバッファ回路1321からの入力により、FET24がONになる。これにより、充電制御部31から、キャパシタバンク9に電力が供給される。
そして、CPU10aは、充電部46から満充電信号が入力された場合、ポート2からAND回路1318に充電信号‘L(Low)’を出力する。これにより、FET24はオフとなり、充電動作が停止する。
図15は、本実施の形態にかかる画像形成装置1300において、AC電源から供給される位相における充電可能期間とヒータ点灯期間の例を示した説明図である。本図に示すようにゼロクロスポイントからタイマ割込発生までが充電可能期間となり、タイマ割込発生からゼロクロスポイントまでがAC定着ヒータ30の点灯期間となる。このタイマ割込発生までのタイマ値は、制御部10からレジスタ回路1314に対して送信された位相角(数値)である。つまり、カウンタ回路1313のカウント値が、このタイマ値に一致した場合に一致信号が出力され、割り込みが発生することになる。
次に、CPU10aにおける上述した割り込みを発生させるための制御について説明する。図16は、本実施の形態にかかるCPU10aにおける上述した制御の手順を示すフローチャートである。なお、商用電源が50Hzの場合には10mSec毎に、割り込みが発生することになる。
CPU10aは、ゼロクロス信号発生回路1302から、ゼロクロス信号が入力されると、その立下りで、予め設定された割り込みを発生する。この割り込みが発生する度に後述する処理手順を行う。なお、ゼロクロス信号発生回路1302とCPU10aとの接続は図13に示されていないが、接続されているものとする。そして、CPU10aは、この処理手順において、定着ローラ21の温度を検出し、この温度検出結果に対応し、AC定着ヒータ30への通電位相角を決定するタイマを設定する。本実施の形態にかかる画像形成装置1300では、AC定着ヒータ30に電力を供給してない位相角の時間に充電する。このように充電部46が充電するための制御を行う。
まず、CPU10aは、充電が必要であるか否か判断する(ステップS1601)。例えば、CPU10aは、充電電圧検出部16からの入力に、キャパシタバンク9の充電電圧を確認できるので、この充電電圧で充電が必要か否か判断できる。
CPU10aが、充電は必要ないと判断した場合(ステップS1601:No)、特に処理を行わない。
また、CPU10aが、充電を必要であると判断した場合(ステップS1601:Yes)、充電を開始する旨(充電信号‘H’)をポート2から出力する(ステップS1602)。これにより、キャパシタバンク9に対して充電が開始される。
次に、CPU10aは、レジスタ回路1314に対して、出力する位相角、換言するとタイマ値を算出する処理を行う(ステップS1603)。このタイマ値の算出する数式の例としては、以下に示した式(1)が挙げられる。
今回のタイマ値=T―{(現在温度―目標温度)×G+前回のタイマ値}…(1)
なお、Tは商用電源1301の周期を示し、Gは制御上のゲインを示している。
そして、CPU10aは、前回算出したタイマ値を、レジスタ回路1314に対して出力し、位相角タイマをセットする(ステップS1604)。これは、ステップS1603で行われる演算で遅れが発生するためであり、出力の遅れを防止するために、既に前回行われた処理手順で既に算出された結果をタイマ値として出力することとしている。
そして、CPU10aが、タイマのスタートを設定する(ステップS1605)。なお、タイマとしては制御部10のタイマ回路10eが用いられる。このような処理を行うことで、位相角タイマとしてセットされたタイマ値に、タイマによるカウントが一致した場合に一致信号が出力され、タイマ割り込みが発生する。これにより、本処理手順は終了する。
次に、CPU10aにおける位相制御の割り込みで充電を停止して定着ヒータをオンにさせるための制御について説明する。図17は、本実施の形態にかかるCPU10aにおける上述した制御の手順を示すフローチャートである。つまり、図16で示した処理手順でセットされる通電位相角タイマがセットされた時間を計測した後、図17で示した処理手順が実施される。
まず、CPU10aは、充電を停止する旨(充電信号‘L’)を、ポート2より出力する(ステップS1701)。これにより、IGBT24によりキャパシタバンク9への電力の供給が停止される。
次に、CPU10aは、フォトトライアックドライブ回路35に、フォトトライアック35aをオンにする信号をポート4より出力する(ステップS1702)。これにより、AC定着ヒータ30には電力が供給される。
そして、上述した図17の処理手順が終了した後、次のゼロクロス信号が発生するまで、AC定着ヒータ30に電力が供給される。その後、CPU10aは、位相角タイマをクリアして、位相角タイマによる計測を停止し、上述した位相角タイマ割り込みは終了する。
また、定着ローラ21の温度が、設定温度以下の場合、CPU10aは、再び図16で示したゼロクロス割り込みのルーチンにより、定着ローラ21への通電位相角を決定するタイマ値が設定される。
上述した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態で得られる効果の他に、さらに電圧及び電源の波形の歪みを防止することで、高調波の発生を防止することができる。
図18は、上述した実施の形態にかかる画像形成装置におけるハードウェアの概略構成の一例を示す説明図である。画像形成装置には、中央に中間転写ユニットがあり、該中間転写ユニットには、無端ベルトである中間転写ベルト2410がある。中間転写ベルト2410は、例えば伸びの少ないフッ素樹脂や伸びの大きなゴム材料に帆布など伸びにくい材料で構成された基層に、弾性層を設けた複層ベルトである。弾性層は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムの表面に、例えばフッ素系樹脂をコーティングして平滑性のよいコート層を形成したものである。
中間転写ベルト2410は、3つの支持ローラ2414〜2416に掛け廻されており、時計廻りに回動駆動される。第2の支持ローラ2415の左に、画像転写後に中間転写ベルト2410上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニングユニット2417がある。
第1の支持ローラ2414と第2の支持ローラ2415との間の中間転写ベルト2410には、その移動方向に沿って、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各色の感光体ユニット2440、チャージャユニット2418、現像ユニット及びクリーニングユニットからなる作像装置2420がある。作像装置2420は、ICタグを備え、画像形成装置本体に対して脱着可能に装着されている。作像装置2420の上方には、各色感光体ユニットの各感光体ドラムに画像形成のためのレーザ光を照射する書き込みユニット2421がある。
中間転写ベルト2410の下方には、2次転写ユニット2422がある。2次転写ユニット2422は、2つのローラ2423間に、無端ベルトである2次転写ベルト2424を掛け渡して、中間転写ベルト2410を押し上げて第3の支持ローラ2416に押当てるように配置したものである。この2次転写ベルト2424は、中間転写ベルト2410上の画像を、用紙上に転写する。2次転写装置2422の横には、用紙上の転写画像を定着する定着ユニット2425があり、トナー像が転写された用紙がそこに送り込まれる。定着ユニット2425は、無端ベルトである定着ベルト2426に加熱、加圧ローラ2427を押し当てたものである。2次転写ユニット2422及び定着ユニット2425の下方に、表面に画像を形成した直後の用紙を、裏面にも画像を記録するために表裏を反転して送り出すシート反転ユニット2428がある。
操作部ユニット(図示せず)のスタートスイッチが押されると、原稿自動搬送装置(ADF)2470の原稿給紙台2430上に原稿があるときは、それをコンタクトガラス2432上に搬送する。ADFに原稿が無いときにはコンタクトガラス2432上の手置きの原稿を読むために、画像読み取りユニット2471のスキャナを駆動し、第1キャリッジ2433及び第2キャリッジ2434を、読み取り走査駆動する。そして、第1キャリッジ2433上の光源からコンタクトガラスに光を発射するとともに原稿面からの反射光を第1キャリッジ2433上の第1ミラーで反射して第2キャリッジ2434に向け、第2キャリッジ2434上のミラーで反射して結像レンズ2435を通して読取りセンサであるCCD2436に結像する。読取りセンサ2436で得た画像信号に基づいてK、Y、M、C各色記録データが生成される。
また、スタートスイッチが押されたときに、中間転写ベルト2410の回動駆動が開始されるとともに、作像装置2420の各ユニットの作像準備が開始され、そして各色作像の作像シーケンスが開始されて、各色用の感光体ドラムに各色記録データに基づいて変調された露光レーザが投射され、各色作像プロセスにより、各色トナー像が中間転写ベルト2410上に一枚の画像として、重ね転写される。このトナー画像の先端が2次転写ユニット2422に進入するときに同時に先端が2次転写ユニット2422に進入するようにタイミングをはかって用紙が2次転写ユニット2422に送り込まれ、これにより中間転写ベルト2410上のトナー像が用紙に転写する。トナー像が移った用紙は定着ユニット2425に送り込まれ、そこでトナー像が用紙に定着される。
なお、上述の用紙は、給紙テーブル2472の給紙ローラ2442の1つを選択回転駆動し、給紙ユニット2443に多段に備える給紙トレイ2444の1つからシートを繰り出し、分離ローラ2445で1枚だけ分離して、搬送コロユニット2446に入れ、搬送ローラ2447で搬送して画像形成装置内の搬送コロユニット2448に導き、搬送コロユニット2448のレジストローラ2449に突き当てて止めてから、前述のタイミングで2次転写ユニット2422に送り出されるものである。手差しトレイ2451上に用紙を差し込んで給紙することもできる。ユーザが手差しトレイ2451上に用紙を差し込んでいるときには、画像形成装置が給紙ローラ2450を回転駆動して手差しトレイ2451上のシートの一枚を分離して手差し給紙路2453に引き込み、同じくレジストローラ2449に突き当てて止める。
定着ユニット2425で定着処理を受けて排出される用紙は、切換爪2455で排出ローラ2456に案内して排紙トレイ2457上にスタックする。または、切換爪2455でシート反転ユニット2428に案内して、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ2456で排紙トレイ2457上に排出する。一方、画像転写後の中間転写ベルト2410上に残留する残留トナーは、中間転写体クリーニングユニット2417で除去し、再度の画像形成に備える。
レジストローラ2449は一般的には接地されて使用されることが多いが、用紙の紙粉除去のためにバイアス電圧を印加することも可能である。例えば、導電性ゴムローラを用いバイアスを印加する。直径18mmで、表面を1mm厚みの導電性NBRゴムとする。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で109Ωcm程度である。このようにバイアスを印加したレジストローラ2449を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト2410からシートへの転写では、レジストローラ2449に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。中間転写ベルト2410には、トナーを転写する側(表側)には−800V程度の電圧を印加し、紙裏面側には転写ローラ2462によって+200V程度の電圧を印加する。
なお、上述した実施の形態では画像形成装置を用いた例について説明したが、画像形成装置に限らず、商用電源から蓄電部に電力を供給するあらゆる装置について適用することができる。