JP2007314668A - 環状オレフィン系開環重合体水素化物およびその製造方法並びに架橋重合体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 重合による体積収縮がないまたは小さく、しかも、架橋させたときに体積収縮がないまたは小さい架橋重合体を得ることができ、更に、耐熱劣化性に優れた環状カーボナート構造を有する新規な環状オレフィン系開環重合体水素化物およびその製造方法並びにその架橋重合体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 環状カーボナート構造を有する環状オレフィンを開環重合する工程、重合体を水素化する工程及び環状カーボナート部位をカチオン系開環架橋剤を用いることで、開環架橋する工程からなる架橋重合体。
【選択図】 なし
【解決手段】 環状カーボナート構造を有する環状オレフィンを開環重合する工程、重合体を水素化する工程及び環状カーボナート部位をカチオン系開環架橋剤を用いることで、開環架橋する工程からなる架橋重合体。
【選択図】 なし
Description
本発明は、環状カーボナート構造を有する環状オレフィン系開環重合体水素化物およびその製造方法、並びにこの環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位を開環架橋して得られる架橋重合体およびその製造方法に関するものである。
一般に、単量体を重合させたとき或いは架橋性樹脂を架橋させたときには、得られる重合体または架橋体の体積が当該単量体または架橋性樹脂の体積より小さくなること、すなわち体積収縮が生じることが知られている。具体的な例を示すと、例えばアクリロニトリルでは31%、酢酸ビニルでは21%、スチレンでは15%、メチルメタクリレートでは21%、エチレンオキサイドでは23%、プロピレンオキサイドでは17%、エポキシ樹脂では12%の体積収縮が生じる。そして、単量体の重合時または架橋性樹脂の架橋時に体積収縮が生じると、得られる重合体または架橋体には、体積収縮による歪みが発生するため、得られる製品にクラックや反りなどが生じ、或いは、接着強度の低下、成型精度の低下、その他の物性低下が生じる原因となる。
これに対し、環状カーボナート構造を有する化合物は、これを開環重合または開環架橋したときに体積膨張が生じるものであることが見出され、このような環状カーボナート構造を有する化合物を用いた種々の重合体または架橋重合体が提案されている(例えば特許文献1乃至特許文献4参照。)。
また、最近においては、環状カーボナート構造を有する環状オレフィンをメタセシス開環重合して得られる環状オレフィン系開環重合体およびこの開環重合体における環状カーボナート部位を開環架橋して得られる架橋重合体が提案されている(非特許文献1参照。)。然るに、環状オレフィンをメタセシス開環して得られるROMP(Ring Opening Metathesis Polymerization)構造を有する重合体においては、分子構造中に炭素−炭素不飽和結合を有することにより酸化しやすいため、加熱によって黄変する、という問題がある(非特許文献2参照。)。
而して、ROMP構造を有する重合体においては、従来、水素添加することにより、分子構造中の炭素−炭素不飽和結合を低減することが行われている。しかしながら、環状カーボナート構造を有する重合体においては、水素添加によって環状カーボナート部位の開環反応が進行する恐れがあった。
これに対し、環状カーボナート構造を有する化合物は、これを開環重合または開環架橋したときに体積膨張が生じるものであることが見出され、このような環状カーボナート構造を有する化合物を用いた種々の重合体または架橋重合体が提案されている(例えば特許文献1乃至特許文献4参照。)。
また、最近においては、環状カーボナート構造を有する環状オレフィンをメタセシス開環重合して得られる環状オレフィン系開環重合体およびこの開環重合体における環状カーボナート部位を開環架橋して得られる架橋重合体が提案されている(非特許文献1参照。)。然るに、環状オレフィンをメタセシス開環して得られるROMP(Ring Opening Metathesis Polymerization)構造を有する重合体においては、分子構造中に炭素−炭素不飽和結合を有することにより酸化しやすいため、加熱によって黄変する、という問題がある(非特許文献2参照。)。
而して、ROMP構造を有する重合体においては、従来、水素添加することにより、分子構造中の炭素−炭素不飽和結合を低減することが行われている。しかしながら、環状カーボナート構造を有する重合体においては、水素添加によって環状カーボナート部位の開環反応が進行する恐れがあった。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、重合による体積収縮がないまたは小さく、しかも、架橋させたときに体積収縮がないまたは小さい架橋重合体を得ることができ、更に、耐熱劣化性に優れた環状カーボナート構造を有する新規な環状オレフィン系開環重合体水素化物およびその製造方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、架橋反応による体積収縮がないまたは小さく,しかも、耐熱劣化性に優れた新規な架橋重合体を提供することにある。
本発明の第2の目的は、架橋反応による体積収縮がないまたは小さく,しかも、耐熱劣化性に優れた新規な架橋重合体を提供することにある。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物は、下記化学式(1)で表される構造単位および下記化学式(2)で表される構造単位の少なくとも一方を繰り返し単位として有することを特徴とする。
(式中、R1 〜R4 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜20の飽和炭化水素基または炭素数が1〜20の芳香族基を示し、kは0〜2の整数を示し、m、nはそれぞれ独立に0〜20の整数を示す。)
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法は、下記化学式(3)で表される構造単位および下記化学式(4)で表される構造単位の少なくとも一方を繰り返し単位として有する環状オレフィン系開環重合体を水素化する工程を有することを特徴とする。
(式中、R1 〜R4 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜20の飽和炭化水素基または炭素数が1〜20の芳香族基を示し、kは0〜2の整数を示し、m、nはそれぞれ独立に0〜20の整数を示す。)
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法においては、水素化触媒として、周期表の8属元素、9属元素および10属元素から選ばれた少なくとも1種の元素を含む金属またはと金属化合物を用いることが好ましい。
本発明の架橋重合体は、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位が開環架橋されてなることを特徴とする。
本発明の架橋重合体の製造方法は、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位を開環架橋反応させる工程を有することを特徴とする。
本発明の架橋重合体の製造方法においては、開環架橋の開始剤として、CH3 OTfまたはSc(OTf)3 からなるカチオン系開始剤を用いることが好ましい。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物は、分子構造中に含まれる炭素−炭素不飽和結合が少ないため、耐酸化劣化性に優れた材料であり、しかも、環状カーボナート部位を有する繰り返し単位により形成されているため、それ自体が重合による体積収縮のないまたは小さいものである。そして、本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物によれば、環状カーボナート部位を開環架橋することにより、架橋反応による体積収縮がないまたは小さい架橋重合体を得ることができる。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法によれば、耐熱劣化性に優れ、しかも、重合による体積収縮がないまたは小さく、しかも、架橋させたときにも体積収縮がないまたは小さい環状オレフィン系開環重合体水素化物を確実に製造することができる。
本発明の架橋重合体は、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位が開環架橋されてなるため、架橋反応による体積収縮がないまたは小さいものであり、しかも、炭素−炭素不飽和結合が少ないため、耐熱劣化性に優れたものである。
本発明の架橋重合体の製造方法によれば、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位を開環架橋するため、架橋反応による体積収縮がないまたは小さく、しかも、耐熱劣化性に優れた架橋重合体を製造することができる。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法によれば、耐熱劣化性に優れ、しかも、重合による体積収縮がないまたは小さく、しかも、架橋させたときにも体積収縮がないまたは小さい環状オレフィン系開環重合体水素化物を確実に製造することができる。
本発明の架橋重合体は、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位が開環架橋されてなるため、架橋反応による体積収縮がないまたは小さいものであり、しかも、炭素−炭素不飽和結合が少ないため、耐熱劣化性に優れたものである。
本発明の架橋重合体の製造方法によれば、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位を開環架橋するため、架橋反応による体積収縮がないまたは小さく、しかも、耐熱劣化性に優れた架橋重合体を製造することができる。
〔環状オレフィン系開環重合体水素化物〕
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物は、上記化学式(1)で表される構造単位(以下、「特定の構造単位(1)」という。)および上記化学式(2)で表される構造単位(以下、「特定の構造単位(2)」という。)のいずれか一方または両方を繰り返し単位として有するものである。これらの特定の構造単位(1)および特定の構造単位(2)は、いずれも環状カーボナート部位を有するものである。
上記化学式(1)および上記化学式(2)において、R1 〜R4 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜20の飽和炭化水素基または炭素数が1〜20の芳香族基である。 ここで、芳香族基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基などが挙げられる。
また、R1 〜R4 として好ましいものは、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基である。 また、kは0〜2の整数であり、mおよびnはそれぞれ独立に0〜20、好ましくは0〜3の整数である。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物は、上記化学式(1)で表される構造単位(以下、「特定の構造単位(1)」という。)および上記化学式(2)で表される構造単位(以下、「特定の構造単位(2)」という。)のいずれか一方または両方を繰り返し単位として有するものである。これらの特定の構造単位(1)および特定の構造単位(2)は、いずれも環状カーボナート部位を有するものである。
上記化学式(1)および上記化学式(2)において、R1 〜R4 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜20の飽和炭化水素基または炭素数が1〜20の芳香族基である。 ここで、芳香族基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基などが挙げられる。
また、R1 〜R4 として好ましいものは、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基である。 また、kは0〜2の整数であり、mおよびnはそれぞれ独立に0〜20、好ましくは0〜3の整数である。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物は、下記化学式(5)で表される環状オレフィン化合物(以下、「特定の環状オレフィン化合物(1)」という。)および下記化学式(6)で表される環状オレフィン化合物(以下、「特定の環状オレフィン化合物(2)」という。)のいずれか一方または両方を含む単量体をメタセシス開環重合することによって、上記化学式(3)で表される構造単位および上記化学式(4)で表される構造単位のいずれか一方または両方を繰り返し単位として有する環状オレフィン系開環重合体(以下、「特定の環状オレフィン系開環重合体」という。)を製造し、この特定の環状オレフィン系開環重合体を水素化することによって得られる。
(式中、R1 〜R4 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜20の飽和炭化水素基または炭素数が1〜20の芳香族基を示し、kは0〜2の整数を示し、m、nはそれぞれ独立に0〜20の整数を示す。)
(1)メタセシス開環重合:
開環重合の単量体として用いられる特定の環状オレフィン化合物(1)の具体例としては、5,6−ジオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,6−ジ(メトキシ)カルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,6−ジ(エトキシ)カルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オキシ−6−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オキシ−6−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メトキシ−6−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンなどを挙げることができる。
また、特定の環状オレフィン化合物(2)の具体例としては、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,5’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロヘキサン]、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,4’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロペンタン]、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,5’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロヘプタン]、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,5’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロヘプタン]、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,6’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロオクタン]などを挙げることができる。
開環重合の単量体として用いられる特定の環状オレフィン化合物(1)の具体例としては、5,6−ジオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,6−ジ(メトキシ)カルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,6−ジ(エトキシ)カルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オキシ−6−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オキシ−6−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メトキシ−6−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンなどを挙げることができる。
また、特定の環状オレフィン化合物(2)の具体例としては、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,5’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロヘキサン]、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,4’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロペンタン]、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,5’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロヘプタン]、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,5’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロヘプタン]、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,6’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロオクタン]などを挙げることができる。
単量体の開環重合を行うための開環重合触媒としては、下記化学式(7)で表されるルテニウム触媒(以下、「特定のルテニウム触媒」という。)、特定のルテニウム触媒のP(CPy)3 がPCy3 で置換された触媒、WCl6 とアルキルアルミニウムとから形成される触媒、MoCl6 とアルキルアルミニウムとから形成される触媒などを用いることができ、これらの中では、特定のルテニウム触媒が好ましい。
開環重合触媒の使用割合は、目的とする環状オレフィン系開環重合体の分子量、その他の重合条件を考慮して適宜選択されるが、用いられる単量体の総量に対して0.001〜1モル%であることが好ましい。この割合が過小である場合には、重合反応が十分に進行せず、或いは、目的とする開環重合体を得るために長い時間を要するため、好ましくない。一方、この割合か過大である場合には、得られる開環重合体は分子量が低いものとなりやすいため、好ましくない。
また、単量体の開環重合は、通常、適宜の重合溶媒中で行われる。この重合溶媒としては、用いられる単量体を溶解することができ、かつ、重合反応を阻害しないものであれば種々のものを用いることができ、その具体例としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエンなどが挙げられる。また、重合溶媒中における単量体の濃度は、例えば0.01〜10Mである。
また、単量体の開環重合における他の条件としては、重合温度が例えば−20〜100℃、重合時間が例えば0.1〜100時間である。
また、単量体の開環重合は、通常、適宜の重合溶媒中で行われる。この重合溶媒としては、用いられる単量体を溶解することができ、かつ、重合反応を阻害しないものであれば種々のものを用いることができ、その具体例としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエンなどが挙げられる。また、重合溶媒中における単量体の濃度は、例えば0.01〜10Mである。
また、単量体の開環重合における他の条件としては、重合温度が例えば−20〜100℃、重合時間が例えば0.1〜100時間である。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物においては、特定の構造単位(1)および特定の構造単位(2)以外の構造単位(以下、「他の構造単位」という。)を繰り返し単位として有していてもよい。
他の構造単位を得るための単量体としては、特定の環状オレフィン化合物(1)および特定の環状オレフィン化合物(2)以外の環状オレフィン化合物(以下、「他の環状オレフィン化合物」という。)を用いることができ、その具体例としては、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、フェニルノルボルネン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセンなどが挙げられる。
環状オレフィン系開環重合体水素化物における他の構造単位の割合は、単量体換算で全構造単位の80%以下であることが好ましい。
他の構造単位を得るための単量体としては、特定の環状オレフィン化合物(1)および特定の環状オレフィン化合物(2)以外の環状オレフィン化合物(以下、「他の環状オレフィン化合物」という。)を用いることができ、その具体例としては、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、フェニルノルボルネン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセンなどが挙げられる。
環状オレフィン系開環重合体水素化物における他の構造単位の割合は、単量体換算で全構造単位の80%以下であることが好ましい。
(2)水素化反応:
特定の環状オレフィン系開環重合体の水素化反応においては、水素化触媒として、アルケン、アルキンなどの不飽和結合の水素化反応に用いられる、チタンなどの前周期遷移金属、鉄、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金などの後周期遷移元素を含む公知の不均一系触媒または均一系触媒を用いることができるが、本発明においては、周期表の8属元素、9属元素および10属元素から選ばれた少なくとも1種の元素を含む金属または金属化合物を用いることが好ましい。
不均一系触媒の具体例としては、パラジウム、白金、ニッケル、ロジウム、ルテニウムなどの貴金属触媒物質を、カーボン、シリカ、アルミナ、チタニアなどの担体に担持させた固体触媒を挙げることができる。
また、均一系触媒の具体例としては、ナフテン酸ニッケル/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コバルト/n−ブチルリチウム、チタノセンジクロリド/ジエチルアルミニウムモノクロリド、酢酸ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロヒドロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウムなどを挙げることができる。
このような水素化触媒の形態は、特に限定されず、たとえば粉末状のものであっても、粒状のものであってもよい。
これらの水素化触媒は、「特定の環状オレフィン系開環共重合体:水素化触媒」が、重量比で、1:1×10-6〜1:1×10-2となる割合で用いられることが好ましい。
特定の環状オレフィン系開環重合体の水素化反応においては、水素化触媒として、アルケン、アルキンなどの不飽和結合の水素化反応に用いられる、チタンなどの前周期遷移金属、鉄、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金などの後周期遷移元素を含む公知の不均一系触媒または均一系触媒を用いることができるが、本発明においては、周期表の8属元素、9属元素および10属元素から選ばれた少なくとも1種の元素を含む金属または金属化合物を用いることが好ましい。
不均一系触媒の具体例としては、パラジウム、白金、ニッケル、ロジウム、ルテニウムなどの貴金属触媒物質を、カーボン、シリカ、アルミナ、チタニアなどの担体に担持させた固体触媒を挙げることができる。
また、均一系触媒の具体例としては、ナフテン酸ニッケル/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コバルト/n−ブチルリチウム、チタノセンジクロリド/ジエチルアルミニウムモノクロリド、酢酸ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロヒドロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウムなどを挙げることができる。
このような水素化触媒の形態は、特に限定されず、たとえば粉末状のものであっても、粒状のものであってもよい。
これらの水素化触媒は、「特定の環状オレフィン系開環共重合体:水素化触媒」が、重量比で、1:1×10-6〜1:1×10-2となる割合で用いられることが好ましい。
特定の環状オレフィン系開環重合体の水素化反応は、適宜の溶媒中で行われる。このような溶媒としては、特定の環状オレフィン系開環重合体を溶解し得るものであって、水素化反応の進行を阻害しないものが用いられ、その具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素溶媒、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの飽和炭化水素溶媒、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルフォルムアミド(DMF)などの高極性溶媒を挙げることができる。一方、極性が高い溶媒であっても、水素化反応を阻害するもの、例えばジメチルスルフォキシド(DMSO)、ニトロメタン、ニトロベンゼンなどは、好ましくない。
水素化反応は、例えば、特定の環状オレフィン系開環重合体の溶液に触媒を添加し、これに、通常、常圧〜30MPa、好ましくは3〜20MPaの水素ガスを加えて行うことができる。水素化反応を実施する温度としては、通常、0〜140℃、好ましくは20〜130℃である。140℃を超える温度で水素化反応を行う場合には、環状カーボナート部位の開環反応が進行する可能性があり、好ましくない。また、触媒は、粉末状、溶液状、スラリー状などの適宜の形態で添加することができる。
水素化反応は、例えば、特定の環状オレフィン系開環重合体の溶液に触媒を添加し、これに、通常、常圧〜30MPa、好ましくは3〜20MPaの水素ガスを加えて行うことができる。水素化反応を実施する温度としては、通常、0〜140℃、好ましくは20〜130℃である。140℃を超える温度で水素化反応を行う場合には、環状カーボナート部位の開環反応が進行する可能性があり、好ましくない。また、触媒は、粉末状、溶液状、スラリー状などの適宜の形態で添加することができる。
このようにして得られる本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物は、その水素化率(特定の環状オレフィン系開環重合体の主鎖中に存在する炭素−炭素二重結合が水素化される割合)が、通常40モル%以上、好ましくは60モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上である。この水素化率が高いほど、当該水素化物の耐熱劣化性が優れたものとなり、高温条件下における着色や劣化の発生が抑制されるので好ましい。
また、本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物においては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定される、ポリスチレン換算数平均分子量(以下、単に「数平均分子量」という。)Mnが1.0×103 〜1.0×106 であることか好ましく、分子量分布(Mw/Mn)が1〜10であることが好ましい。
また、本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物においては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定される、ポリスチレン換算数平均分子量(以下、単に「数平均分子量」という。)Mnが1.0×103 〜1.0×106 であることか好ましく、分子量分布(Mw/Mn)が1〜10であることが好ましい。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物には、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤などの各種添加剤が添加されていてもよい。このような添加剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、ペンタエリスリトール・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、オクタデシル・3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,3’,3'',5,5’,5''−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a''−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール等のフェノール系酸化防止剤、ヒドロキノン系酸化防止剤;トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のリン系酸化防止剤が挙げられる。これらの酸化防止剤の1種または2種以上を添加することにより、開環(共)重合体の耐酸化劣化性を向上することができる。また、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−[(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]]等の紫外線吸収剤を添加することによって耐光性を向上することもできる。更に、加工性を向上させる滑剤の他、必要に応じて難燃剤、抗菌剤、石油樹脂、可塑剤、着色剤、離型剤、発泡剤等の公知の添加剤を添加することができ、これらの添加剤は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
このようにして得られる環状オレフィン系開環重合体水素化物は、分子構造中に含まれる炭素−炭素不飽和結合が少ないため、耐熱劣化性に優れた材料であり、しかも、環状カーボナート部位を有する繰り返し単位により形成されているため、それ自体が重合による体積収縮のないまたは小さいものである。そして、この環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位を開環架橋することにより、架橋反応による体積収縮がないまたは小さく、しかも、耐熱劣化性に優れた架橋重合体を得ることができる。
〔架橋重合体〕
本発明の架橋重合体は、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位を開環架橋反応させることによって得られるものであって、例えば下記化学式(8)、下記化学式(9)または下記化学式(10)で表される化学構造を有するものである。
本発明の架橋重合体は、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位を開環架橋反応させることによって得られるものであって、例えば下記化学式(8)、下記化学式(9)または下記化学式(10)で表される化学構造を有するものである。
(式中、R1 〜R4 は、それぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜20の飽和炭化水素基または炭素数が1〜20の芳香族基を示し、kは0〜2の整数を示し、m、nはそれぞれ独立に0〜20の整数を示す。)
環状オレフィン系開環重合体水素化物の開環架橋反応を行うための開始剤としては、CH3 OTf、Sc(OTf)3 、BF3 ・Et2 O、TfOH、リン酸エステルなどのカチオン系開始剤、熱潜在性触媒などを用いることができ、これらの中では、CH3 OTf、Sc(OTf)3 などのカチオン系開始剤が好ましい。
開始剤の使用割合は、用いられる環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位の総量に対して0.01〜10モル%であることが好ましい。
また、環状オレフィン系開環重合体水素化物の開環架橋反応は、通常、適宜の反応溶媒中で行われる。かかる重合溶媒としては、用いられる環状オレフィン系開環重合体水素化物を溶解することができ、かつ、開環架橋反応を阻害しないものであれば種々のものを用いることができ、その具体例としては、ニトロメタン、ニトロベンゼンなどが挙げられる。反応溶媒中における環状オレフィン系開環重合体水素化物の濃度は、当該環状オレフィン系開環重合体水素化物を形成する単量体換算で、例えば0.01〜10Mである。
このようにして得られる架橋重合体は、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位が開環架橋されてなるため、架橋反応による体積収縮がないまたは小さいものであり、しかも、炭素−炭素不飽和結合が少ないため、耐酸化劣化性に優れたものである。
開始剤の使用割合は、用いられる環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位の総量に対して0.01〜10モル%であることが好ましい。
また、環状オレフィン系開環重合体水素化物の開環架橋反応は、通常、適宜の反応溶媒中で行われる。かかる重合溶媒としては、用いられる環状オレフィン系開環重合体水素化物を溶解することができ、かつ、開環架橋反応を阻害しないものであれば種々のものを用いることができ、その具体例としては、ニトロメタン、ニトロベンゼンなどが挙げられる。反応溶媒中における環状オレフィン系開環重合体水素化物の濃度は、当該環状オレフィン系開環重合体水素化物を形成する単量体換算で、例えば0.01〜10Mである。
このようにして得られる架橋重合体は、上記の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位が開環架橋されてなるため、架橋反応による体積収縮がないまたは小さいものであり、しかも、炭素−炭素不飽和結合が少ないため、耐酸化劣化性に優れたものである。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
また、以下の実施例において、各種の分析および測定は、下記の装置を使用した。
また、生成錯体の同定は下記の分析機器によって行った。
(1) 1H−NMR、31P−NMR:重クロロホルムを溶媒とし、BRUKER社製「AVANCE500」によって測定した。
(2)乾式密度計:島津製作所(株)製 Micromeritics Gas Pycnometer Accupyc
(3)熱重量分析:SEIKO TG/DTA6200
(4)示差走査熱量計:SEIKO DSC6200
また、水素化反応触媒として使用したRuHCl(CO)(PPh3 )3 は、文献 (N.,Ahmad,et al.,Inorg.Synth.,15,45(1974))に従って合成した。
また、以下の実施例において、各種の分析および測定は、下記の装置を使用した。
また、生成錯体の同定は下記の分析機器によって行った。
(1) 1H−NMR、31P−NMR:重クロロホルムを溶媒とし、BRUKER社製「AVANCE500」によって測定した。
(2)乾式密度計:島津製作所(株)製 Micromeritics Gas Pycnometer Accupyc
(3)熱重量分析:SEIKO TG/DTA6200
(4)示差走査熱量計:SEIKO DSC6200
また、水素化反応触媒として使用したRuHCl(CO)(PPh3 )3 は、文献 (N.,Ahmad,et al.,Inorg.Synth.,15,45(1974))に従って合成した。
〈参考例1(環状オレフィン開環重合体の製造例1)〉
ジクロロメタン中に、下記化学式(11)で表される5,6−ジオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(以下、「単量体(11)」という。)を濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、特定のルテニウム触媒を単量体(11)の総量に対して1モル%となる割合で添加し、25℃、24時間の条件で単量体(11)の開環重合を行った。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、重合体を得た。
得られた重合体について 1H−NMR分析を行ったところ、特定の構造単位(3)からなる環状オレフィン系開環重合体であると同定された。 1H−NMRのチャートを図1に示す。収率は98%であった。得られた環状オレフィン系開環重合体を「開環重合体(11a)」とする。
また、乾式密度計によって開環重合体(11a)の密度を測定し、当該開環重合体(11a)の密度および単量体(11)の密度から、開環重合による体積変化率を算出した。また、開環重合体(11a)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
また、開環重合体(11a)について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量の測定を行ったところ、数平均分子量(Mn)が1.11×105 、分子量分布(Mw/Mn)が1.33であり、示差走査熱量計による分析では、ガラス転移温度は明らかな吸熱ピークとして観測されなかった。
ジクロロメタン中に、下記化学式(11)で表される5,6−ジオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(以下、「単量体(11)」という。)を濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、特定のルテニウム触媒を単量体(11)の総量に対して1モル%となる割合で添加し、25℃、24時間の条件で単量体(11)の開環重合を行った。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、重合体を得た。
得られた重合体について 1H−NMR分析を行ったところ、特定の構造単位(3)からなる環状オレフィン系開環重合体であると同定された。 1H−NMRのチャートを図1に示す。収率は98%であった。得られた環状オレフィン系開環重合体を「開環重合体(11a)」とする。
また、乾式密度計によって開環重合体(11a)の密度を測定し、当該開環重合体(11a)の密度および単量体(11)の密度から、開環重合による体積変化率を算出した。また、開環重合体(11a)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
また、開環重合体(11a)について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量の測定を行ったところ、数平均分子量(Mn)が1.11×105 、分子量分布(Mw/Mn)が1.33であり、示差走査熱量計による分析では、ガラス転移温度は明らかな吸熱ピークとして観測されなかった。
〈参考例2(環状オレフィン開環重合体の製造例2)〉
ジクロロメタン中に、下記化学式(12)で表されるスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,5’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロヘキサン](以下、「単量体(12)」という。)を濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、特定のルテニウム触媒を単量体(12)の総量に対して1モル%となる割合で添加し、25℃、24時間の条件で12の開環重合を行った。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、重合体を得た。
得られた重合体について 1H−NMR分析を行ったところ、特定の構造単位(4)からなる環状オレフィン系開環重合体であると同定された。 1H−NMRのチャートを図2に示す。収率は88%であった。得られた環状オレフィン系開環重合体を「開環重合体(12a)」とする。
また、乾式密度計によって開環重合体(12a)の密度を測定し、当該開環重合体(12a)の密度および単量体(12)の密度から、開環重合による体積変化率を算出した。また、開環重合体(12a)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
また、開環重合体(12a)について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量の測定を行ったところ、数平均分子量(Mn)が3.4×105 、分子量分布(Mw/Mn)が1.68であり、示差走査熱量計による分析では、ガラス転移温度は193℃であった。
ジクロロメタン中に、下記化学式(12)で表されるスピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−2,5’−[1’,3’]ジオキサ−2’−オキソシクロヘキサン](以下、「単量体(12)」という。)を濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、特定のルテニウム触媒を単量体(12)の総量に対して1モル%となる割合で添加し、25℃、24時間の条件で12の開環重合を行った。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、重合体を得た。
得られた重合体について 1H−NMR分析を行ったところ、特定の構造単位(4)からなる環状オレフィン系開環重合体であると同定された。 1H−NMRのチャートを図2に示す。収率は88%であった。得られた環状オレフィン系開環重合体を「開環重合体(12a)」とする。
また、乾式密度計によって開環重合体(12a)の密度を測定し、当該開環重合体(12a)の密度および単量体(12)の密度から、開環重合による体積変化率を算出した。また、開環重合体(12a)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
また、開環重合体(12a)について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量の測定を行ったところ、数平均分子量(Mn)が3.4×105 、分子量分布(Mw/Mn)が1.68であり、示差走査熱量計による分析では、ガラス転移温度は193℃であった。
〈実施例1(環状オレフィン開環重合体水素化物の製造例1)〉
参考例1で得た開環重合体(11a)の20重量%トルエン溶液(開環重合体(11a)1000重量部溶解してなるもの)をオートクレーブに仕込み、この開環重合体溶液に、水素化触媒として、RuHCl(CO)(PPh3 )3 0.06重量部を添加し、水素ガス圧100kg/cm2 、反応温度120℃の条件下で、3時間加熱攪拌して水素化反応を行った。得られた反応溶液を冷却した後、水素ガスを放圧した。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、開環重合体(11a)の水素化物(以下、「開環重合体水素化物(11b)」という。)を得た。この開環重合体水素化物(11b)を 1H−NMR分析し、5.0〜5.1ppmの飽和炭化水素の積分値と5.5〜5.7ppmの不飽和炭化水素の積分値との比から、開環重合体水素化物(11b)の水素化率を求めたところ、99.7%であった。 1H−NMR分析のチャートを図3に示す。
また、乾式密度計によって開環重合体水素化物(11b)の密度を測定し、開環重合体水素化物(11b)の密度および開環重合体(11a)の密度から、水素化反応による体積変化率を算出した。
更に開環重合体(11b)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
参考例1で得た開環重合体(11a)の20重量%トルエン溶液(開環重合体(11a)1000重量部溶解してなるもの)をオートクレーブに仕込み、この開環重合体溶液に、水素化触媒として、RuHCl(CO)(PPh3 )3 0.06重量部を添加し、水素ガス圧100kg/cm2 、反応温度120℃の条件下で、3時間加熱攪拌して水素化反応を行った。得られた反応溶液を冷却した後、水素ガスを放圧した。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、開環重合体(11a)の水素化物(以下、「開環重合体水素化物(11b)」という。)を得た。この開環重合体水素化物(11b)を 1H−NMR分析し、5.0〜5.1ppmの飽和炭化水素の積分値と5.5〜5.7ppmの不飽和炭化水素の積分値との比から、開環重合体水素化物(11b)の水素化率を求めたところ、99.7%であった。 1H−NMR分析のチャートを図3に示す。
また、乾式密度計によって開環重合体水素化物(11b)の密度を測定し、開環重合体水素化物(11b)の密度および開環重合体(11a)の密度から、水素化反応による体積変化率を算出した。
更に開環重合体(11b)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
〈実施例2(環状オレフィン開環重合体水素化物の製造例2)〉
参考例2で得た開環重合体(12a)の20重量%トルエン溶液(開環重合体(12a)1000重量部溶解してなるもの)をオートクレーブに仕込み、この開環重合体溶液に、水素化触媒として、RuHCl(CO)(PPh3 )3 0.06重量部を添加し、水素ガス圧100kg/cm2 、反応温度120℃の条件下で、3時間加熱攪拌して水素化反応を行った。得られた反応溶液を冷却した後、水素ガスを放圧した。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、開環重合体(12a)の水素化物(以下、「開環重合体水素化物(12b)」という。)を得た。この開環重合体水素化物(12b)を 1H−NMR分析し、4.0〜5ppmの飽和炭化水素の積分値と5.3〜4.5ppmの不飽和炭化水素の積分値との比から、開環重合体水素化物(12b)の水素化率を求めたところ、74.2%であった。 1H−NMR分析のチャートを図4に示す。
また、乾式密度計によって開環重合体水素化物(12b)の密度を測定し、開環重合体水素化物(12b)の密度および開環重合体(12a)の密度から、水素化反応による体積変化率を算出した。
更に開環重合体(12b)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
参考例2で得た開環重合体(12a)の20重量%トルエン溶液(開環重合体(12a)1000重量部溶解してなるもの)をオートクレーブに仕込み、この開環重合体溶液に、水素化触媒として、RuHCl(CO)(PPh3 )3 0.06重量部を添加し、水素ガス圧100kg/cm2 、反応温度120℃の条件下で、3時間加熱攪拌して水素化反応を行った。得られた反応溶液を冷却した後、水素ガスを放圧した。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、開環重合体(12a)の水素化物(以下、「開環重合体水素化物(12b)」という。)を得た。この開環重合体水素化物(12b)を 1H−NMR分析し、4.0〜5ppmの飽和炭化水素の積分値と5.3〜4.5ppmの不飽和炭化水素の積分値との比から、開環重合体水素化物(12b)の水素化率を求めたところ、74.2%であった。 1H−NMR分析のチャートを図4に示す。
また、乾式密度計によって開環重合体水素化物(12b)の密度を測定し、開環重合体水素化物(12b)の密度および開環重合体(12a)の密度から、水素化反応による体積変化率を算出した。
更に開環重合体(12b)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
〈実施例3(架橋重合体の製造例1)〉
ニトロベンゼン中に、実施例1で得られた開環重合体水素化物(11b)を、単量体換算で濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、ScOTf3 を開環重合体水素化物(11b)における環状カーボナート部位の総量に対して1モル%となる割合で添加し、60℃の条件で開環重合体水素化物(11b)の開環架橋反応を行った。反応初期には透明であった溶液は、架橋反応の進行と共に白濁し、反応開始から15分間経過した以降には明らかな不溶成分の沈殿が発生した。反応開始から24時間経過した後、上澄みを除去し、少量のニトロベンゼンおよびトルエンによって洗浄した後、乾燥することにより、架橋重合体(以下、「架橋重合体(11c)」という。)を得た。収率は49%であった。
乾式密度計によって架橋重合体(11c)の密度を測定し、当該架橋重合体(11c)の密度および開環重合体水素化物(11b)の密度から、開環架橋反応による体積変化率を算出した。また、架橋重合体(11c)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
ニトロベンゼン中に、実施例1で得られた開環重合体水素化物(11b)を、単量体換算で濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、ScOTf3 を開環重合体水素化物(11b)における環状カーボナート部位の総量に対して1モル%となる割合で添加し、60℃の条件で開環重合体水素化物(11b)の開環架橋反応を行った。反応初期には透明であった溶液は、架橋反応の進行と共に白濁し、反応開始から15分間経過した以降には明らかな不溶成分の沈殿が発生した。反応開始から24時間経過した後、上澄みを除去し、少量のニトロベンゼンおよびトルエンによって洗浄した後、乾燥することにより、架橋重合体(以下、「架橋重合体(11c)」という。)を得た。収率は49%であった。
乾式密度計によって架橋重合体(11c)の密度を測定し、当該架橋重合体(11c)の密度および開環重合体水素化物(11b)の密度から、開環架橋反応による体積変化率を算出した。また、架橋重合体(11c)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
〈実施例4(架橋重合体の製造例2)〉
ニトロベンゼン中に、実施例2で得られた開環重合体水素化物(12b)を、単量体換算で濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、ScOTf3 を開環重合体水素化物(12b)における環状カーボナート部位の総量に対して1モル%となる割合で添加し、60℃の条件で開環重合体水素化物(12b)の開環架橋反応を行った。反応初期には透明であった溶液は、架橋反応の進行と共に白濁し、反応開始から15分間経過した以降には明らかな不溶成分の沈殿が発生した。反応開始から24時間経過した後、上澄みを除去し、少量のニトロベンゼンおよびトルエンによって洗浄した後、乾燥することにより、架橋重合体(以下、「架橋重合体(12c)」という。)を得た。収率は53%であった。
乾式密度計によって架橋重合体(12c)の密度を測定し、当該架橋重合体(12c)の密度および開環重合体水素化物(12b)の密度から、開環架橋反応による体積変化率を算出した。また、架橋重合体(12c)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
ニトロベンゼン中に、実施例2で得られた開環重合体水素化物(12b)を、単量体換算で濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、ScOTf3 を開環重合体水素化物(12b)における環状カーボナート部位の総量に対して1モル%となる割合で添加し、60℃の条件で開環重合体水素化物(12b)の開環架橋反応を行った。反応初期には透明であった溶液は、架橋反応の進行と共に白濁し、反応開始から15分間経過した以降には明らかな不溶成分の沈殿が発生した。反応開始から24時間経過した後、上澄みを除去し、少量のニトロベンゼンおよびトルエンによって洗浄した後、乾燥することにより、架橋重合体(以下、「架橋重合体(12c)」という。)を得た。収率は53%であった。
乾式密度計によって架橋重合体(12c)の密度を測定し、当該架橋重合体(12c)の密度および開環重合体水素化物(12b)の密度から、開環架橋反応による体積変化率を算出した。また、架橋重合体(12c)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
〈比較例1(架橋重合体の製造例3)〉
ニトロベンゼン中に、参考例1で得られた開環重合体(11a)を、単量体換算で濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、ScOTf3 を開環重合体(11a)における環状カーボナート部位の総量に対して1モル%となる割合で添加し、60℃の条件で開環重合体(11a)の開環架橋反応を行った。反応初期には透明であった溶液は、架橋反応の進行と共に白濁し、反応開始から15分間経過した以降には明らかな不溶成分の沈殿が発生した。反応開始から24時間経過した後、上澄みを除去し、少量のニトロベンゼンおよびトルエンによって洗浄した後、乾燥することにより、架橋重合体(以下、「未水素化架橋重合体(11d)」という。)を得た。収率は46%であった。
乾式密度計によって未水素化架橋重合体(11d)の密度を測定し、当該未水素化架橋重合体(11d)の密度および開環重合体(11a)の密度から、架橋反応による体積変化率を算出した。また、未水素化架橋重合体(11d)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
ニトロベンゼン中に、参考例1で得られた開環重合体(11a)を、単量体換算で濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、ScOTf3 を開環重合体(11a)における環状カーボナート部位の総量に対して1モル%となる割合で添加し、60℃の条件で開環重合体(11a)の開環架橋反応を行った。反応初期には透明であった溶液は、架橋反応の進行と共に白濁し、反応開始から15分間経過した以降には明らかな不溶成分の沈殿が発生した。反応開始から24時間経過した後、上澄みを除去し、少量のニトロベンゼンおよびトルエンによって洗浄した後、乾燥することにより、架橋重合体(以下、「未水素化架橋重合体(11d)」という。)を得た。収率は46%であった。
乾式密度計によって未水素化架橋重合体(11d)の密度を測定し、当該未水素化架橋重合体(11d)の密度および開環重合体(11a)の密度から、架橋反応による体積変化率を算出した。また、未水素化架橋重合体(11d)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
〈比較例2(架橋重合体の製造例4)〉
ニトロベンゼン中に、参考例2で得られた開環重合体(12a)を、単量体換算で濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、ScOTf3 を開環重合体(12a)における環状カーボナート部位の総量に対して1モル%となる割合で添加し、60℃の条件で開環重合体(12a)の開環架橋反応を行った。反応初期には透明であった溶液は、架橋反応の進行と共に白濁し、反応開始から15分間経過した以降には明らかな不溶成分の沈殿が発生した。反応開始から24時間経過した後、上澄みを除去し、少量のニトロベンゼンおよびトルエンによって洗浄した後、乾燥することにより、架橋重合体(以下、「未水素化架橋重合体(12d)」という。)を得た。収率は51%であった。
乾式密度計によって未水素化架橋重合体(12d)の密度を測定し、当該未水素化架橋重合体(12d)の密度および開環重合体(12a)の密度から、架橋反応による体積変化率を算出した。また、未水素化架橋重合体(12d)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
ニトロベンゼン中に、参考例2で得られた開環重合体(12a)を、単量体換算で濃度が1Mとなるよう溶解すると共に、ScOTf3 を開環重合体(12a)における環状カーボナート部位の総量に対して1モル%となる割合で添加し、60℃の条件で開環重合体(12a)の開環架橋反応を行った。反応初期には透明であった溶液は、架橋反応の進行と共に白濁し、反応開始から15分間経過した以降には明らかな不溶成分の沈殿が発生した。反応開始から24時間経過した後、上澄みを除去し、少量のニトロベンゼンおよびトルエンによって洗浄した後、乾燥することにより、架橋重合体(以下、「未水素化架橋重合体(12d)」という。)を得た。収率は51%であった。
乾式密度計によって未水素化架橋重合体(12d)の密度を測定し、当該未水素化架橋重合体(12d)の密度および開環重合体(12a)の密度から、架橋反応による体積変化率を算出した。また、未水素化架橋重合体(12d)について、熱重量分析法による5%重量減少温度の測定(窒素ガス雰囲気)を行った。以上、結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、実施例1に係る開環重合体水素化物(11b)、実施例2に係る開環重合体水素化物(12b)、実施例3に係る架橋重合体(11c)および実施例4に係る架橋重合体(12c)は、水素化反応によって重合体中に含まれる炭素−炭素不飽和結合の割合が減少しているため、炭素−炭素不飽和結合を高い割合で含有する開環重合体(11a)、開環重合体(12a)、未水素化架橋重合体(11d)および未水素化架橋重合体(12d)に比較して、5%重量減少温度において高い値を示し、従って、耐熱劣化性が優れたものであることが確認された。
また、実施例3に係る架橋重合体(11c)および実施例4に係る架橋重合体(12c)は、いずれも開環架橋反応による体積収縮が少なく、しかも、耐熱劣化性に優れたものであることが確認された。
また、実施例3に係る架橋重合体(11c)および実施例4に係る架橋重合体(12c)は、いずれも開環架橋反応による体積収縮が少なく、しかも、耐熱劣化性に優れたものであることが確認された。
本発明の環状オレフィン系開環重合体水素化物およびその架橋重合体は、重合または架橋による体積収縮がないまたは少なく、しかも、耐熱劣化性に優れたものであるため、注型材料、封止材料、接着材料などの工業材料として有用である。
Claims (6)
- 水素化触媒として、周期表の8属元素、9属元素および10属元素から選ばれた少なくとも1種の元素を含む金属または金属化合物を用いることを特徴とする請求項2に記載の環状オレフィン系開環重合体水素化物の製造方法。
- 請求項1に記載の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位が開環架橋されてなることを特徴とする架橋重合体。
- 請求項1に記載の環状オレフィン系開環重合体水素化物における環状カーボナート部位を開環架橋反応させる工程を有することを特徴とする架橋重合体の製造方法。
- 開環架橋の開始剤として、CH3 OTfまたはSc(OTf)3 からなるカチオン系開始剤を用いることを特徴とする請求項5に記載の架橋重合体の製造方法。
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