JP2007314059A - 車両用シートのヘッドレスト作動機構 - Google Patents

車両用シートのヘッドレスト作動機構 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の後面衝突時に、アクティブヘッドレストの作動状態を切り換え操作するためのケーブル部材の牽引操作を安定して行えるようにする。
【解決手段】車両後突時に乗員の頭部を受け止める支承部3aを前方移動させることのできる車両用シートのヘッドレスト作動機構であり、フォームドワイヤ21とケーブル部材24とを有する。フォームドワイヤ21は、上下方向に長尺に形成されてその上端部分21uが上部補強板2uに連結されており、車両後突時には上端部分21uの連結部位を基点として全体が後方側に押し動かされ、その下端部分21tが後方側に最も大きく変位する。ケーブル部材24のアウターケーブル24bの下端はフォームドワイヤ21の下端部分21tに固定され、インナーケーブル24aの下端は乗員の背凭れ荷重の負荷作用部位から下方側に離間した下端側退避位置に設けられた補強部材4aに掛着されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートのヘッドレスト作動機構に関する。詳しくは、車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできる移動手段を備えた車両用シートのヘッドレスト作動機構に関する。
従来、自動車の座席用シートには、車両の後面衝突の発生時にヘッドレストを瞬時に前方移動させて乗員の頭部をサポートすることのできるアクティブヘッドレストが採用されているものがある。例えば、下記特許文献1には、4節リンク機構の動きを利用して、ヘッドレストの頭受部となる支承部を前方移動させる技術が開示されている。この開示では、シートバックに組み付けられて固定されるヘッドレスト基部と支承部との間に4節リンク機構が設けられている。そして、この4節リンク機構のヘッドレスト基部側に固定される固定リンクと他の可動リンクとの間には、ばね部材が設定されている。これにより、4節リンク機構は、常時は支承部を前方移動させる回動方向に附勢を受けている。ここで、4節リンク機構は、車両衝突が発生する前の常時は、保持機構によって、支承部をヘッドレスト基部側に引き込んだ初期位置の姿勢状態に保持されている。そして、車両衝突が発生することにより、この保持機構による保持状態が解除されて支承部が前方に附勢移動するようになっている。
ところで、上記した4節リンク機構の保持状態を解除する操作は、シートバックの内部に配設された加圧板の動きに連動して行われるようになっている。この加圧板は、シートバックの内部で回動可能に軸支されている。これにより、加圧板は、車両の後面衝突の発生時には、その勢いで乗員の背部がシートバックに大きく圧し掛かろうとする背凭れ荷重を受けて押し動かされるようになっている。そして、この加圧板と4節リンク機構の保持機構との間には、ケーブル部材が掛け渡されている。詳しくは、ケーブル部材は、加圧板に対し、これと一体に形成された腕部材に掛着されている。この腕部材は、加圧板の回動中心となる軸部からその後方側に向けて腕を延び出した形状に形成されている。これにより、加圧板の動きに合わせて、腕部材の揺動によってケーブル部材を牽引し、保持機構の解除操作が行えるようになっている。
特開2005−104259号公報
しかし、上記従来の開示技術では、シートバックの内部で加圧板を軸支するための連結構造に対し、高い支持強度を持たせなければならない。すなわち、上記の開示技術では、加圧板は、シートバックの骨格を成すバックフレーム間に架設されたフレーム部材に対してヒンジ結合されている。したがって、このフレーム部材の支持強度が弱いと、車両の後面衝突の発生時に、加圧板に対する押圧力の作用を受けたフレーム部材が撓み変形してしまい、この回動中心の移動によって、加圧板の回動が効率的に行えなくなる。これにより、ケーブル部材の牽引操作が安定して行えなくなる。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、車両の衝突時に、アクティブヘッドレストの作動状態を切り換え操作するためのケーブル部材の牽引操作を安定して行えるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートのヘッドレスト作動機構は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできる移動手段を備えた車両用シートのヘッドレスト作動機構であって、シートバックの形状内部に配設された揺動体と、揺動体と移動手段とを連結し、揺動体の動きを押引運動として移動手段に伝えるケーブル部材と、を有し、揺動体は、シートバックの形状内部においてその上下方向に延設される部材として形成され、シートバックの骨格を成すバックフレームに装着されており、車両の衝突に伴って乗員の背部がシートバックに圧し掛かる背凭れ荷重を受けることにより、揺動体が後方側に押し動かされてその下端部分が後方側に最も大きく変位するようになっており、ケーブル部材は、管状の可撓性を有したアウターケーブルの内部に可撓性を有したインナーケーブルが挿し通された構成となっており、一端側のアウターケーブルに対するインナーケーブルの引き出し長さが変えられることによって他端側のインナーケーブルが押引操作されるようになっており、インナーケーブルの押引操作に伴って移動手段が操作されて支承部が通常時の初期位置から衝突対応位置に向けて移動させられるようになっており、アウターケーブルの他端側は、シートバックと一体的な固定状態とされており、インナーケーブルの他端側は、移動手段に押引操作可能に掛着されており、アウターケーブルの一端側は、揺動体の下端部分と一体的な固定状態とされており、インナーケーブルの一端側は、揺動体の下端部分より下方側に離間した位置においてバックフレームと一体的に設けられた固定部材に掛着されていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、車両の衝突の発生時には、その勢いによって乗員の背部がシートバックに大きく圧し掛かる。そして、この背凭れ荷重を受けることにより、揺動体がその後方側に押し動かされる。この揺動体は、シートバックの形状内部においてその上下方向に延設されている。したがって、揺動体は、その上下方向のいずれかの部位に背凭れ荷重を受けることにより、全体が後方側に押し動かされる。詳しくは、揺動体は、背凭れ荷重を受けた部位が局所的に撓み変形するのではなく、その自由端側である下端部分が最も大きく変位する態様で後方側に押し動かされる。したがって、この揺動体の動きに伴って、その最も大きく変位する下端部分に固定されたアウターケーブルの一端側が、バックフレームと一体に固定されたインナーケーブルの一端側に対して相対的に移動する。これにより、一端側のアウターケーブルに対するインナーケーブルの引き出し長さが変えられて、他端側のインナーケーブルに固定された移動手段が操作される。
このインナーケーブルの一端側を固定する固定部材は、バックフレームと一体的に設けられている。したがって、揺動体と共に大きく後方側に移動していくアウターケーブルの一端側に対して、インナーケーブルの一端側は、バックフレームの一定の固定位置に保持される。
更に、第2の発明は、上述した第1の発明において、バックフレームを構成する両サイドフレームの下端部位には、シートバックの背凭れ角度を変動可能に作動するリクライニング機構の作動軸が両サイドフレームの間に架け渡された状態として配設されており、更に、両サイドフレームの間には、バックフレームに組み付けられるバックパッド等の組付け部材とリクライニング機構の作動軸との干渉を回避し、かつ、両サイドフレーム間の支持強度を補強することのできる支持強度を備えた補強部材がこれら両サイドフレームと一体的に固定されており、インナーケーブルの下端を掛着させるバックフレームと一体的に設けられた固定部材は、補強部材であることを特徴とする。
この第2の発明によれば、補強部材は、バックフレームに組み付けられるバックパッド等の組付け部材とリクライニング機構の作動軸とが干渉しないようにこれを保護し、かつ、両サイドフレーム間の支持強度を補強することのできる支持強度を備えている。したがって、上記のような配置構成及び支持強度を備えた補強部材をインナーケーブルの一端側を固定するために固定部材として採用することにより、インナーケーブルの一端側が好適に保持される。
次に、第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、揺動体の下端部分とバックフレームとの間には、揺動体の下端部分を後方側に押し動かされる前の初期状態の姿勢位置に附勢によって保持する附勢部材が設けられており、附勢部材は、揺動体の後方側への移動に伴って揺動体を上方側に押し動かす附勢力を作用させるようになっており、揺動体は、その上端部分がバックフレームに対して上下方向に移動可能な状態として装着されていることを特徴とする。
この第3の発明によれば、揺動体は、後方側に押し動かされる際に、附勢部材の附勢によって上方側に押し動かされる。これにより、揺動体の下端部分に固定されているアウターケーブルの一端側は、その下方側に固定されているインナーケーブルの一端側に対して一層引き離される方向に相対移動する。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、第1の発明によれば、バックフレームと一体的に固定されたインナーケーブルの一端側に対して、アウターケーブルの一端側が揺動体の下端部分に固定されて車両の衝突時に大きく相対変位する構成としたことにより、ケーブル部材の牽引操作を効率的に行うことができる。したがって、車両の衝突時におけるアクティブヘッドレストの作動状態の切り換え操作を安定して行うことができる。
更に、第2の発明によれば、補強部材をインナーケーブルの一端側を固定するための固定部材として採用したことにより、インナーケーブルの一端側を好適に保持することができる上に、構成の合理化を図ることができる。
更に、第3の発明によれば、揺動体をその後方側への移動時に上方側にも押し動かされるようにしたことにより、一端側のインナーケーブルに対するアウターケーブルの相対変位量を更に大きくすることができるため、ケーブル部材の牽引操作を一層効率的に行うことができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シートのヘッドレスト作動機構について図1〜図8を用いて説明する。図1はシートバック2の内部構造を表した斜視図である。図2はヘッドレスト3の作動機構を側面視によって表した構成図である。図3は4節リンク機構10の初期の姿勢状態を表した斜視図である。図4は4節リンク機構10の回動後の姿勢状態を表した斜視図である。図5は4節リンク機構10の回動前後の動きを側面視によって表した構成図である。図6はケーブル部材24の下端の固定状態を拡大して表した構成図である。図7はフォームドワイヤ21の変形態様を表した側面図である。図8はインナーケーブル24aとダンパー25との取付け構造を表した構成図である。
ここで、図3〜図5では、本実施例の構成を分かり易く表すために、ヘッドレスト3やシートバック2の表皮構造を省略し内部の骨組み構造のみを表している。したがって、以下の説明において、ヘッドレスト3やシートバック2の表皮構造について述べる場合には、適宜図2を参照するものとする。
本実施例の車両用シートのヘッドレスト作動機構は、図1に示されるように、車両用シート1の一部を構成するヘッドレスト3を単独で作動させることのできる構成を備えている。このヘッドレスト3は、シートバック2の上部に設置されており、常時はこの設置された姿勢状態を維持して、シート1に着座した乗員の頭部を後方側から支持するようになっている。しかし、このヘッドレスト3は、図2に示されるように、車両の後面衝突発生時には、同機構により、乗員の頭部を受け止める支承部3aを瞬時に前進移動させられるようになっている。これにより、車両の後面衝突発生時において、シートバック2やヘッドレスト3から体を前方に浮かした着座姿勢となっている乗員に対し、支承部3aだけを単独で後頭部の直ぐ後ろまで接近移動させることができる。したがって、後面衝突の発生時には、頭部がその勢いによって後傾し過ぎないようにサポートすることができ、頸部にかかる負荷を軽減することができる。
ここで、上記した支承部3aの前進移動は、ヘッドレスト3の内部に組み込まれた4節リンク機構10の回動に伴って行われる。この4節リンク機構10は、支承部3aとヘッドレスト3の支柱であるステー3bとの間に設けられている。この4節リンク機構10は、常時は、図5の実線で示されている姿勢状態に保持されており、支承部3a(図2参照)を初期位置の状態に保持している。そして、4節リンク機構10は、車両の後面衝突の発生によって上記の保持状態が解除されることにより、附勢によって支承部3aを前進移動させる方向(矢印で示されている進行方向)に回動する。これにより、4節リンク機構10は、同図の仮想線で示されるように、支承部3aを、ステー3bに対する通常時の初期位置の状態(実線状態)から相対的に前方かつ上方に移動させる。ここで、4節リンク機構10の進行方向への附勢回動は、仮想線で示されている状態位置で規制されるようになっている。そして、これにより、支承部3aを頭部の直ぐ後ろの衝突対応位置に接近移動させた状態として保持することができる。ここで、4節リンク機構10の初期の姿勢状態は図3において斜視図で表されており、回動後の姿勢状態は図4において斜視図で表されている。
ところで、上記した4節リンク機構10の保持状態を解除する操作は、図1に示されている解除操作機構20の作動によって行われる。この解除操作機構20は、シートバック2の内部に配設されている。そして、この解除操作機構20は、図2に示されている4節リンク機構10を初期位置の状態に係合によって保持することのできる保持部材40と連結されている。ここで、解除操作機構20は、車両の後面衝突の発生により、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かろうとする背凭れ荷重を受けて後方側に押し動かされる構造となっている。そして、解除操作機構20は、この押動によって、保持部材40を操作し、保持部材40と4節リンク機構10との係合状態を解除させるようになっている。
以下、4節リンク機構10や解除操作機構20等の各構成について詳しく説明する。
先ず、4節リンク機構10について説明する。
すなわち、4節リンク機構10は、図4に示されるように、可動リンク11、固定リンク12、原動リンク13及び従動リンク14を有する。これら各リンクは、左右一対の構成となっており、各リンクをリンク連結する長尺棒状の連結軸10a〜10dによって左右の動きが同期して行われるようになっている。
ここで、図2を参照して、可動リンク11は、支承部3aと一体に固定されている。また、固定リンク12は、ヘッドレスト3のステー3bと一体に形成された支持ブラケット3cと一体の構成となっている。詳しくは、固定リンク12は、支持ブラケット3cと一体に形成された上腕支持部Auと下腕支持部Alとによって構成されている。すなわち、連結軸10aが上腕支持部Auによって支持されており、連結軸10dが下腕支持部Alによって支持された構成となっている。ここで、支持ブラケット3cが本発明のヘッドレスト基部に相当する。そして、原動リンク13及び従動リンク14は、可動リンク11と固定リンク12とを繋ぐかたちでこれらにリンク連結されている。
ここで、前述したヘッドレスト3のステー3bは、その中程から上側の部分がくの字上に前傾した屈曲形状に形成されている。そして、ステー3bは、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2fのアッパフレームFuに固定されたサポート2sに差し込まれている。これにより、ヘッドレスト3がシートバック2の上部に設置された状態として保持されている。また、支持ブラケット3cは、図4に示されるように、断面コの字状に形成されており、前傾しているステー3bの上端部分をコの字の内部に挟み込むかたちで溶接によってこれと一体に固定されている。この支持ブラケット3cは、コの字の開口部をヘッドレスト3の後方に向けた状態でステー3bに固定されている。これにより、コの字の開先が乗員の頭部に向かない設置状態とされている。
また、4節リンク機構10の連結軸10aと連結軸10cとの間には、引張ばねSaが2個掛け渡されている。この引張ばねSaは、4節リンク機構10を進行の回動方向に附勢している。ここで、4節リンク機構10の進行の回動方向とは、図5で見て、原動リンク13が連結軸10dを中心として時計回りに回動する方向のことである。
また、原動リンク13には、固定リンク12との連結部位(連結軸10d)から更に腕が延び出した形状の係合腕部15が一体に形成されている。この係合腕部15は、左右一対の構成となっているが、相互に連結された一体型の部品として形成されている。また、連結軸10dから後方側に離間した位置には、軸支部材30が配設されている。この軸支部材30は、下腕支持部Alに対して軸回動可能に支持されており、連結軸10dに対して軸心が径方向に偏心した位置関係となっている。そして、この軸支部材30には、係合によって4節リンク機構10を初期位置の状態で保持することのできるカム形状の保持部材40が一体に固定されている。この保持部材40は、軸支部材30の両端部に左右一対で設けられている。そして、保持部材40は、支持ブラケット3cとの間に掛け渡された引張ばねSbの附勢により、常時は図5の紙面内時計回り方向に附勢され、実線で示された起立の姿勢状態に保持されている。
ここで、前述した係合腕部15には、カム形状の保持部材40と当接可能な係止面15aと、軸支部材30と当接可能な当接面15bと、が形成されている。前者の係止面15aは、係合腕部15の回動方向に面を向けて形成されている。この係止面15aは、保持部材40が起立の姿勢状態(実線状態)のときには、これに突き当てられるかたちで係合する。これにより、係合腕部15を介して、4節リンク機構10の進行方向への回動が規制された状態となる。また、後者の当接面15bは、軸支部材30を受け入れ可能に湾曲した凹形状に形成されている。この当接面15bは、係止面15aと保持部材40との係合状態が外されて係合腕部15が進行方向に回動することにより、軸支部材30と当接する(仮想線状態)。これにより、4節リンク機構10は、その進行方向への回動が規制された状態となる。
ここで、図2に示されるように、4節リンク機構10の進行方向(矢印方向)への回動が軸支部材30によって規制された状態、すなわち支承部3aが衝突対応位置まで移動した状態では、4節リンク機構10の姿勢状態は次のようになっている。すなわち、原動リンク13や従動リンク14は、各々の固定リンク12に対する連結軸10dまたは連結軸10aに対し、水平よりも上を向いた姿勢状態となっている。これにより、可動リンク11は、支承部3aによって乗員の頭部を受け止める受止荷重を、4節リンク機構10を軸支部材30との当接によって規制されている進行方向に回動させる押圧力として作用させる姿勢状態となっている。
したがって、車両の後面衝突の発生時には、支承部3aに後傾に伴う乗員の頭部を受け止める受止荷重が作用しても、支承部3aは、進行方向とは逆方向(矢印の逆方向)に押し戻されない状態として保持される。
次に、解除操作機構20について説明する。
すなわち、解除操作機構20は、図1に示されるように、フォームドワイヤ21と、屈曲ばね22と、クリップ23と、ケーブル部材24と、ダンパー25と、を有する。ここで、フォームドワイヤ21が本発明の揺動体に相当し、屈曲ばね22が本発明の附勢部材に相当する。これら各部材は、シートバック2の形状内部に配設されている。
ここで、バックフレーム2fは、図1に示されるように、前述したアッパフレームFuと両サイドフレームFs,Fsとが剛結合されることによって、門型の枠形状に形成されている。そして、このバックフレーム2fの枠内には、上部補強板2u、下部補強板2t及び補強部材2rがこれと一体に剛結合されている。これら上部補強板2u、下部補強板2t及び補強部材2rは、それぞれ、両サイドフレームFs,Fsの間に架け渡されるかたちでこれら両サイドフレームFs,Fsに溶着されて一体に固定されている。
詳しくは、上部補強板2uは、アッパフレームFuの直ぐ下側で、板面を前方に向けた状態で固定されている。
そして、下部補強板2tは、両サイドフレームFs,Fsの下端側の後方位置で、板面を前方に向けた状態で固定されている。
そして、補強部材2rは、曲板状に形成されており、下部補強板2tの前方位置で、曲板を上方に向けた状態で、下部補強板2tとも一体に固定されている(図7参照)。詳しくは、図1に戻って、補強部材2rは、両サイドフレームFs,Fsの間に架け渡されて設けられた作動軸4aの周囲を、前方側と下方側とから覆うようにして配設されている。ここで、作動軸4aは、シートバック2の背凭れ角度を変動可能に作動するリクライニング機構4の構成部材である。この作動軸4aは、両サイドフレームFs,Fsの間で軸回動可能に支持されており、リクライニング機構4の作動状態の切換え操作時に回動操作されるようになっている。この作動軸4aは、図7に示されるように、シートバック2における乗員の背凭れ荷重の負荷作用部位(例えば同図のPで示されている部位)から下方側に離間した下端側退避位置に設けられている。したがって、作動軸4aは、上記背凭れ荷重の作用を受け難いため、車両の後面衝突の発生時においては撓み変形し難くなっている。そして、この作動軸4aの下方側に配設された補強部材2rも、同様に、背凭れ荷重の作用を受け難くなっている。この補強部材4aは、バックフレーム2fに組み付けられるバックパッド等の組付け部材(図示省略)と作動軸4aとが干渉しないように保護している。
次いで、前述したフォームドワイヤ21の構成を詳しく説明する。すなわち、フォームドワイヤ21は、図1に示されるように、バックフレーム2fの枠内においてその上下方向の一帯にわたって延設される長尺線状の部材として形成されている。このフォームドワイヤ21は、1本の線状部材が所々に折り曲げられることによって、下向きの門形状にひと繋ぎに形成されている。
そして、この下向きの門形状に形成されたフォームドワイヤ21は、上方側に真っ直ぐに延び出している一対の上端部分21u,21uが、上部補強板2uの前面側に連結されている。詳しくは、一対の上端部分21u,21uは、上部補強板2uに前面側から取り付けられた各クリップ23,23を介して上部補強板2uに連結されている。ここで、各クリップ23,23には、フォームドワイヤ21の線状に形成された各上端部分21u,21uをそれぞれ下方側から挿し通すことのできる差込孔23h,23hが貫通して形成されている。これら差込孔23h,23hは、線状の各上端部分21u,21uを下方側からスムーズに抜き差しすることのできる大きさに形成されている。したがって、フォームドワイヤ21は、各クリップ23,23に上端部分21u,21uがそれぞれ挿し通された状態では、上部補強板2uに対して上下方向への移動が許容された状態で、かつ、この挿し通された連結部位において上端部分21u,21uの前後方向への移動が規制された連結状態とされている。
また、フォームドワイヤ21の下端部分21tは、その左右両端部に設けられた一対の屈曲ばね22,22により、下部補強板2tに対して弾性的に支持されている。これにより、フォームドワイヤ21は、その後方側への押圧力を受けていない自由状態時には、図7の実線で示されている初期状態の姿勢位置に保持されている。ここで、屈曲ばね22が本発明の附勢部材に相当する。この屈曲ばね22は、側面視でくの字状に形成されており、くの字の前端側から屈曲して形成された前腕部位22fがフォームドワイヤ21の下端部分21tと一体にカシメ固定されている。また、屈曲ばね22の後端側から屈曲して形成された後腕部位22bは、下部補強板2tに形成されたばね掛部Cに掛着されている。
この屈曲ばね22は、図7に示されるように、乗員の背凭れ荷重によってフォームドワイヤ21が後方側に押し動かされることにより、その下端部分21tと下部補強板2tとの間に挟み込まれながら、くの字の開口を閉じる態様で撓み変形する。そして、屈曲ばね22は、その畳み込み方向への撓み変形に伴って、フォームドワイヤ21の下端部分21tを上方側に押し出す方向に附勢力を作用させる。したがって、同図の仮想線に示されるように、フォームドワイヤ21は、その後方側への移動時には、上記屈曲ばね22の附勢力によって、その上端部分21u,21uを各クリップ23,23に対して上方側にスライド移動させながら全体が上方側に押し動かされる。
ところで、上記したフォームドワイヤ21は、図7に示されるように、その後方側への押圧力を受けていない自由状態時には初期状態の姿勢形状を維持することのできる剛性を備えている。そして、フォームドワイヤ21は、その長尺形状のいずれかの部位に乗員の背凭れ荷重を受けることにより、その上端部分21u,21uの連結部位を基点として全体が後方側に撓み変形するようになっている。すなわち、フォームドワイヤ21は、乗員の背凭れ荷重を受けた部位が局所的に撓み変形するのではなく、例えば片持ち梁が撓み変形するように、全体が撓み変形し、下端部分21tが後方側に最も大きく変位するようになっている。また、フォームドワイヤ21は、その後方側に押圧される背凭れ荷重が除荷されることにより、それ自体の弾性によって、再び元の初期状態の姿勢形状(実線で示された形状)に戻されるようになっている。
また、図6に示されるように、フォームドワイヤ21の下端部分21tには、その後方側に突出するかたちで取付板部21bが一体に形成されている。そして、この取付板部21bには、ケーブル部材24のアウターケーブル24bの下端が一体に固定されている。このアウターケーブル24bの下端は、その端部に形成されたくびれ部分を、取付板部21bに形成された長孔状のスライド口Mlの外側から嵌め込んで内側までスライドさせることによって位置固定されている。
ここで、ケーブル部材24は、可撓性を有するが比較的剛性の高い管状のアウターケーブル24bの内部に可撓性を有したインナーケーブル24aが挿し通された構成となっている。このケーブル部材24は、その下端側(本発明の一端側に相当する。)がシートバック2の形状内部に配設されており、上端側(本発明の他端側に相当する。)は、図2に示されるように、ステー3bの内部に挿し通されることによってヘッドレスト3の形状内部に配設されている。
具体的に説明すると、アウターケーブル24bの下端は、上述したようにフォームドワイヤ21の下端部分21tと一体に固定されており、インナーケーブル24aの下端は、補強部材2rの前面部位と一体に固定されている。詳しくは、インナーケーブル24aの下端は、その端部に形成された突起部を、補強部材2rに形成された大小の孔径を有するスライド孔Hの大径部分に嵌め込んで小径部分までスライドさせることによって位置固定されている。このインナーケーブル24aの下端は、図7に示されるように、アウターケーブル24bの下端の固定位置に対して、前方、かつ、下方の位置で固定されている。なお、インナーケーブル24aの下端の固定位置は、アウターケーブル24bの下端の固定位置の直下であってもよい。
また、図1に示されるように、アウターケーブル24bの上端は、上部補強板2uから前方側に突出するかたちで形成された取付板部Tに一体に固定されている。このアウターケーブル24bの上端は、その端部に形成されたくびれ部分を、取付板部Tに形成された長孔状のスライド口Muの外側から嵌め込んで内側までスライドさせることによって位置固定されている。
すなわち、図7に示されるように、アウターケーブル24bの下端は、フォームドワイヤ21において最も変位量が大きい下端部分21tに固定されている。そして、インナーケーブル24aの下端は、乗員の背凭れ荷重の作用を受け難い下端側退避位置に設けられた補強部材2rに固定されている。これにより、インナーケーブル24aの下端は、アウターケーブル24bの下端がフォームドワイヤ21の下端部分21tと共に後方側に大きく移動していくのに対して、補強部材2rの配設位置から位置変動しない位置固定状態として保持されている。
したがって、ケーブル部材24は、フォームドワイヤ21が後方側に押し動かされる動作によって牽引操作され、このフォームドワイヤ21が撓み変形する動きを軸方向の押引運動として保持部材40に伝える。すなわち、フォームドワイヤ21が後方側に押し動かされると、アウターケーブル24bの下端が、インナーケーブル24aの下端に対して、相対的に後方かつ上方に離間移動する。これにより、インナーケーブル24aの下端側がアウターケーブル24bに対して相対的に引き出されるかたちとなり、上端側のインナーケーブル24aのアウターケーブル24bに対する引き出し長さが短くなる。すなわち、上端側のインナーケーブル24aが牽引される。そして、図5に示されるように、上端側のインナーケーブル24aが牽引されることにより、保持部材40が引張ばねSbの附勢に抗して引張り込まれる。すなわち、保持部材40が紙面内反時計回り方向に回動操作される。これにより、同図の仮想線で示されるように、保持部材40は、係合腕部15の係止面15aとの係合状態から外される。なお、保持部材40は、フォームドワイヤ21の押動状態が解かれることにより、引張ばねSbの附勢によって再び起立の姿勢状態に戻される。したがって、進行方向に回動した4節リンク機構10を初期位置の状態に戻し込む操作を行うことにより、保持部材40は係合腕部15の係止面15aと自動的に係合する。
ここで、図1に示されるように、上部補強板2uの前面側には、ダンパー25が取り付けられている。このダンパー25は、アウターケーブル24bの上端側から繰り出されたインナーケーブル24aの経路途中に介在するかたちで設けられている。ここで、図8には、ダンパー25の内部構造が表されている。
同図に示されるように、ダンパー25は、内部にシリコンオイル(粘性体)が充填された筒部25aと、この筒部25aに対して上下方向にスライド移動可能に組み付けられた軸部25bと、を有する。前者の筒部25aには、上側からくるインナーケーブル24aが上面側に接続されている。また、後者の軸部25bには、下側からくるインナーケーブル24aが下端側に接続されている。このダンパー25は、軸部25bの上端側に形成された仕切り板25cによって筒部25aの内部空間が上下に仕切られており、軸部25bの上下移動に伴って、シリコンオイルが仕切り板25cに形成された流通孔25fを流通するようになっている。すなわち、シリコンオイルが流通孔25fを流通する動きによって、筒部25aに対する軸部25bの相対的な上下移動が許容されている。この仕切り板25cは、筒部25aとの間に設けられた圧縮ばね25eにより、常時は、実線で示されてた上方側の位置に附勢されて保持されている。
また、仕切り板25cには、流通孔25fの下側の開口部を開閉することのできる開閉弁25dが設けられている。この開閉弁25dは、常時は流通孔25fの下側の開口部を解放した状態に保持されている。そして、開閉弁25dは、下側のインナーケーブル24aが速い速度で下方側に引張り込まれることにより、流通孔25fを上方側に向けて流通しようとするシリコンオイルの粘性抵抗に押圧されて、流通孔25fの開口部を下側から閉鎖する。これにより、筒部25aに対する軸部25bの相対的な下方向への移動が規制され、下側のインナーケーブル24aと上側のインナーケーブル24aとが一体となって下方側に引張り込まれるようになる。
また、この開閉弁25dは、下側のインナーケーブル24aが遅い速度で下方側に引張り込まれる場合には、シリコンオイルの粘性抵抗による押圧力の作用が小さいため、流通孔25fを解放したままの状態を維持する。したがって、筒部25aに対する軸部25bの相対的な下方向への移動が許容されるため、下側のインナーケーブル24aが引張り込まれても上側のインナーケーブル24aは引張り込まれずにいる。
なお、本実施例では、車両の後面衝突の発生によって衝撃的で大きな背凭れ荷重が発生し、これによってインナーケーブル24aが速い速度で引張り込まれようとする動きに対して、開閉弁25dが閉鎖されるように設定されている。そして、通常の着座使用に伴う背凭れ荷重によってインナーケーブル24aが遅い速度で引張り込まれようとする動きに対しては、開閉弁25dは閉鎖されないように設定されている。すなわち、通常の着座使用時には、インナーケーブル24aを引張り込んでしまうような比較的大きな背凭れ荷重がかかっても、この引張り込まれたインナーケーブル24aの動きをダンパー25の内部で吸収することができるため、保持部材40が作動しないように制限することができる。
次に、本実施例の使用方法について説明する。
すなわち、図2の仮想線に示されるように、ヘッドレスト3の通常時の初期状態では、支承部3aが初期位置の状態で保持されている。そして、図7を参照して、車両の後面衝突が発生すると、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かり、フォームドワイヤ21が後方側に押し動かされる。これにより、図5に示されるように、ケーブル部材24が牽引操作され、保持部材40による4節リンク機構10の保持状態が解除される。そして、これにより、4節リンク機構10は、引張ばねSaの附勢によって、係合腕部15の当接面15bが軸支部材30と当接する位置まで進行方向(矢印方向)に回動する。これにより、同図の仮想線で示されるように、支承部3aが初期位置の状態(実線状態)から前方かつ上方に移動した衝突対応位置の状態となり、同位置で頭部が後傾してくるのを待ち受ける状態となる。そして、図2に戻って、支承部3aが衝突対応位置(実線位置)まで移動したことにより、支承部3aにかかる頭部の後傾に伴う受止荷重は、4節リンク機構10を軸支部材30によって規制されている進行方向に回動させる押圧力として作用する。したがって、支承部3aは、上記の受止荷重を受けても進行方向とは逆方向に押し戻されることはなく、乗員の頭部を衝突対応位置で受け止める。
なお、衝突対応位置(実線位置)まで移動させた支承部3aを元の初期位置(仮想線位置)の状態に戻すには、4節リンク機構10を引張ばねSaの附勢に抗して進行方向(矢印方向)とは逆の回動方向に戻し込むように操作すればよい。これにより、図5に示されるように、起立の姿勢状態(実線状態)に附勢されている保持部材40に係合腕部15の係止面15aを自動的に係合させることができ、支承部3aを再び初期位置の状態に保持することができる。
このように、本実施例の車両用シートのヘッドレスト作動機構によれば、アウターケーブル24bの下端をフォームドワイヤ21の下端部分21tに固定し、インナーケーブル24aの下端をバックフレーム2fの下端側退避位置に設けられた補強部材2rに固定したことにより、車両の後面衝突時に、ケーブル部材24の牽引操作を効率的に行うことができる。したがって、車両の後面衝突時におけるアクティブヘッドレストの作動状態の切り換え操作を安定して行うことができる。
更に、補強部材2rをインナーケーブル24aの下端を固定するための固定部材として採用したことにより、インナーケーブル24aの下端を好適に保持することができる上に、構成の合理化を図ることができる。更に、フォームドワイヤ21をその後方側への移動時に上方側にも押し動かされるようにしたことにより、ケーブル部材24の牽引操作を一層効率的に行うことができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例について説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
例えば、4節リンク機構は、フォームドワイヤによって牽引操作されるケーブル部材によって、直接、進行方向に回動操作される構成であってもよい。このようなケーブル部材によって4節リンク機構を直接回動操作する構成は、特開2005−104259号公報等の文献に開示されている。
また、4節リンク機構の進行方向への回動を規制する係合腕部は、従動リンク側に形成されていてもよい。なお、係合腕部を可動リンクに形成し、隣接する原動リンクや従動リンクにストッパ部材が設けられても構わないが、構成が複雑となるおそれがある。
また、4節リンク機構は、ストッパ部材によって進行方向への回動が規制された姿勢状態では、原動リンクや従動リンクが共に水平よりも上を向いた姿勢状態となるものを示した。しかし、4節リンク機構の姿勢状態は、支承部によって乗員の頭部を受け止める受止荷重が4節リンク機構を更に進行方向に回動させる押圧力として作用する姿勢状態となっていればよく、特に限定されるものではない。
また、ケーブル部材の下端側を上側に折り返した状態に配設し、アウターケーブルの下端を補強部材に固定して、インナーケーブルの下端をフォームドワイヤの下端部分に固定してもよい。
また、揺動体としてのフォームドワイヤがその後方側への移動時に上方側にも押し動かされるように構成したものを示したが、上方側には移動しない構成であっても構わない。このようなものとしては、例えば、フォームドワイヤの上端部分が上部補強板に対して剛結合或いはヒンジ結合された構成が挙げられる。なお、この場合には、附勢部材としての屈曲ばねは不要となる。また、揺動体は、その上端部分が上部補強板に対して前後方向への移動が規制された状態で連結されたものを示したが、上端部分も背凭れを受けた際に後方側に移動する構成であってもよい。
また、揺動体として、1本の線状部材が所々に折り曲げられて成る撓み変形が可能なフォームドワイヤを示したが、板部材等の面状の部材によって構成されていてもよく、また、剛体の部材によって構成されていてもよい。但し、揺動体が剛体の部材によって構成されている場合には、その上端部分が上部補強板に対して少なくとも回動可能にヒンジ結合されている必要がある。更に、揺動体を初期位置の姿勢状態に向けて附勢する附勢手段が別途必要となる。
また、インナーケーブルの下端を固定するための固定部材は、乗員の背凭れ荷重の作用を受け難い下端側退避位置に配設されるものであればよく、上記実施例で示した補強部材に限定されるものではない。
シートバックの内部構造を表した斜視図である。 ヘッドレストの作動機構を側面視によって表した構成図である。 4節リンク機構の初期の姿勢状態を表した斜視図である。 4節リンク機構の回動後の姿勢状態を表した斜視図である。 4節リンク機構の回動前後の動きを側面視によって表した構成図である。 ケーブル部材の下端の固定状態を拡大して表した構成図である。 フォームドワイヤの変形態様を表した側面図である。 インナーケーブルとダンパーとの取付け構造を表した構成図である。
符号の説明
1 シート
2 シートバック
2f バックフレーム
2s サポート
2u 上部補強板
2t 下部補強板
2r 補強部材
3 ヘッドレスト
3a 支承部
3b ステー
3c 支持ブラケット(ヘッドレスト基部)
4 リクライニング機構
4a 作動軸
10 4節リンク機構
10a〜10d 連結軸
11 可動リンク
12 固定リンク
13 原動リンク
14 従動リンク
15 係合腕部
15a 係止面
15b 当接面
20 解除操作機構
21 フォームドワイヤ(揺動体)
21u 上端部分
21t 下端部分
21b 取付板部
22 屈曲ばね(附勢部材)
22f 前腕部位
22b 後腕部位
23 クリップ
23h 差込孔
24 ケーブル部材
24a インナーケーブル
24b アウターケーブル
25 ダンパー
25a 筒部
25b 軸部
25c 仕切り板
25d 開閉弁
25e 圧縮ばね
25f 流通孔
30 軸支部材
40 保持部材
Sa 引張ばね
Sb 引張ばね
Fs サイドフレーム
Fu アッパフレーム
Au 上腕支持部
Al 下腕支持部
T 取付板部
Mu スライド口
Ml スライド口
H スライド孔
P 背凭れ荷重の負荷作用部位
C ばね掛部

Claims (3)

  1. 車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできる移動手段を備えた車両用シートのヘッドレスト作動機構であって、
    前記シートバックの形状内部に配設された揺動体と、
    該揺動体と前記移動手段とを連結し、該揺動体の動きを押引運動として移動手段に伝えるケーブル部材と、を有し、
    前記揺動体は、前記シートバックの形状内部においてその上下方向に延設される部材として形成され、該シートバックの骨格を成すバックフレームに装着されており、車両の衝突に伴って乗員の背部がシートバックに圧し掛かる背凭れ荷重を受けることにより、前記揺動体が後方側に押し動かされてその下端部分が後方側に最も大きく変位するようになっており、
    前記ケーブル部材は、管状の可撓性を有したアウターケーブルの内部に可撓性を有したインナーケーブルが挿し通された構成となっており、一端側のアウターケーブルに対するインナーケーブルの引き出し長さが変えられることによって他端側のインナーケーブルが押引操作されるようになっており、該インナーケーブルの押引操作に伴って前記移動手段が操作されて前記支承部が通常時の初期位置から衝突対応位置に向けて移動させられるようになっており、
    前記アウターケーブルの他端側は、前記シートバックと一体的な固定状態とされており、
    前記インナーケーブルの他端側は、前記移動手段に押引操作可能に掛着されており、
    前記アウターケーブルの一端側は、前記揺動体の下端部分と一体的な固定状態とされており、
    前記インナーケーブルの一端側は、前記揺動体の下端部分より下方側に離間した位置において前記バックフレームと一体的に設けられた固定部材に掛着されていることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト作動機構。
  2. 請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト作動機構であって、
    前記バックフレームを構成する両サイドフレームの下端部位には、前記シートバックの背凭れ角度を変動可能に作動するリクライニング機構の作動軸が両サイドフレームの間に架け渡された状態として配設されており、
    更に、両サイドフレームの間には、前記バックフレームに組み付けられるバックパッド等の組付け部材と前記リクライニング機構の作動軸との干渉を回避し、かつ、前記両サイドフレーム間の支持強度を補強することのできる支持強度を備えた補強部材が当該両サイドフレームと一体的に固定されており、
    前記インナーケーブルの下端を掛着させるバックフレームと一体的に設けられた固定部材は、前記補強部材であることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト作動機構。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートのヘッドレスト作動機構であって、
    前記揺動体の下端部分と前記バックフレームとの間には、該揺動体の下端部分を前記後方側に押し動かされる前の初期状態の姿勢位置に附勢によって保持する附勢部材が設けられており、
    該附勢部材は、前記揺動体の後方側への移動に伴って該揺動体を上方側に押し動かす附勢力を作用させるようになっており、
    前記揺動体は、その上端部分が前記バックフレームに対して上下方向に移動可能な状態として装着されていることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト作動機構。
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