JP2007311262A - 電荷輸送材料組成物の製造方法、電荷輸送材料組成物、電荷輸送性薄膜、電荷輸送性薄膜の製造方法および有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電荷輸送材料および酸化剤を含有する電荷輸送材料組成物を製造する方法であって、電荷輸送材料および酸化剤を含有する組成物を調製後、該組成物に紫外線を照射することを特徴とする、電荷輸送材料組成物の製造方法。または、電荷輸送材料および酸化剤を含有する電荷輸送性薄膜を製造する方法であって、電荷輸送材料および酸化剤を含有する組成物を調製後、該組成物を用いて薄膜を形成し、該薄膜に紫外線を照射することを特徴とする、電荷輸送性薄膜の製造方法。
【選択図】 なし
Description
代わり、有機材料を用いた電界発光素子(有機電界発光素子)の開発が行なわれている。有機電界発光素子において、その発光効率の高さは重要な要素の1つであるが、発光効率については、芳香族アミン化合物を含む正孔輸送層と、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体からなる発光層とを設けた有機電界発光素子により、大幅に改善された。
例えば、特許文献1では、正孔輸送性高分子化合物に、電子受容性化合物としてトリス(4−ブロモフェニルアミニウムヘキサクロロアンチモネート)(TBPAH)を混合することで、低電圧駆動が可能な有機電界発光素子が得られることが開示されている。
これらの技術によりある程度の駆動電圧を低くすることができたが、省電力化のためには更なる低電圧化が求められている。
また、低電圧で駆動可能であり、駆動安定性に優れた有機電界発光素子を得ることを課題とする。
すなわち、本発明は、電荷輸送材料および酸化剤を含有する電荷輸送材料組成物を製造する方法であって、電荷輸送材料および酸化剤を含有する組成物を調製後、該組成物に紫外線を照射することを特徴とする、電荷輸送材料組成物の製造方法、該製造方法により製
造された電荷輸送材料組成物、該組成物を用いて形成された電荷輸送性薄膜および該電荷輸送性薄膜を有する有機電界発光素子に存する。
[I.電荷輸送材料組成物の製造方法]
本発明に係る電荷輸送材料組成物の製造方法は、電荷輸送材料および酸化剤を含有する電荷輸送材料組成物を製造する方法であって、電荷輸送材料および酸化剤を含有する組成物を調製後、該組成物に紫外線を照射することを特徴とする製造方法である。
以下、本発明における電荷輸送材料組成物を有機電界発光素子の有機層に用いる場合について詳細に説明する。
電荷輸送材料組成物は、電荷輸送材料および酸化剤を含有する。電荷輸送材料組成物は、溶剤を含有していてもよい。溶剤を含有していることにより、基材上に塗布・印刷することで容易に電荷輸送性薄膜を均一に形成することができる。
本発明の電荷輸送材料組成物に含有される電荷輸送材料の種類は特に制限されないが、芳香族アミン化合物、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オリゴチオフェン誘導体等が挙げられる。中でも、非晶質性、溶媒への溶解度、可視光の透過率の点から、芳香族アミン化合物が好ましい。また、正孔輸送能の観点からは、4.5eV〜5.5eVのイオン化ポテンシャルを有する化合物であることが好ましい。
芳香族アミン化合物の中でも、本発明では特に、芳香族三級アミン化合物が好ましい。なお、本発明でいう芳香族三級アミン化合物とは、芳香族三級アミン構造を有する化合物であって、芳香族三級アミン由来の基を有する化合物も含む。
芳香族三級アミン化合物は、高分子化合物であっても低分子化合物であってもかまわない。また、本発明の電荷輸送材料組成物に含有される電荷輸送材料としての芳香族三級アミン化合物は単独化合物であっても複数の化合物の混合物であってもかまわない。混合物である場合、高分子化合物と低分子化合物の混合物であってもかまわない。
正孔注入・輸送性の薄膜形成材料として利用されてきた、従来公知の化合物としては、例えば、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン等の3級芳香族アミンユニットを連結した芳香族ジアミン化合物(特開昭59−194393号公報);4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルで代表される2個以上の3級アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族アミン化合物(特開平5−234681号公報);トリフェニルベンゼンの誘導体でスターバースト構造を有する芳香族トリアミン化合物(米国特許第4,923,774号);N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族ジアミン化合物(米国特許第4,764,625号);α,α,α’,α’−テトラメチル−α,α’−ビス(4−ジ(p−トリル)アミノフェニル)−p−キシレン(特開平3−269084号公報);分子全体として立体的に非対称なトリフェニルアミン誘導体(特開平4−129271号公報);ピレニル基に芳香族ジアミノ基が複数個置換した化合物(特開平4−175395号公報);エチレン基で3級芳香族アミンユニットを連結した芳香族ジアミン化合物(特開平4−264189号公報);スチリル構造を有する芳香族ジアミン(特開平4−290851号公報);チオフェン基で芳香族3級アミンユニットを連結した化合物(特開平4−304466号公報);スターバースト型芳香族トリアミン化合物(特開平4−308688号公報);ベンジルフェニル化合物(特開平4−364153号公報);フルオレン基で3級アミンを連結した化合物(特開平5−25473号公報);トリアミン化合物(特開平5−239455号公報);ビスジピリジルアミノビフェニル(特開平5−320634号公報);N,N,N−トリフェニルアミン誘導体(特開平6−1972号公報);フェノキサジン構造を有する芳香族ジアミン(特開平7−138562号公報);ジアミノフェニルフェナントリジン誘導体(特開平7−252474号公報);ヒドラゾン化合物(特開平2−311591号公報);シラザン化合物(米国特許第4,950,950号公報);シラナミン誘導体(特開平6−49079号公報);ホスファミン誘導体(特開平6−25659号公報);キナクリドン化合物等が挙げられる。
げられる。
電荷輸送材料組成物は必要に応じて、これら電荷輸送材料の2種以上を混合して用いてもよい。
げられる。
式(II)および式(III)中、Ar6〜Ar8は各々独立して、置換基を有していてもよ
い2価の芳香族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい2価の芳香族複素環基を表わす。Xは、下記の連結基群X1の中から選ばれる連結基を表わす。)
連結基群X1:
Ar1〜Ar8及びAr11〜Ar27としては、任意の芳香族炭化水素環又は芳香族複素環由来の、1価又は2価の基が適用可能である。これらは各々同一であっても、互いに異なっていてもよい。また、任意の置換基を有していてもよい。但し、上記式(II)で表わされる繰り返し単位と上記式(III)で表わされる単位とを有する高分子化合物の場合
には、Ar6とAr7は同一ではない。
前記芳香族炭化水素環としては、5又は6員環の単環又は2〜5縮合環が挙げられる。具体例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などが挙げられる。
この場合の任意の2価の連結基を例示するならば、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリールアミノ基(−N(Ar)−:Arはアリール基)、アルキルアミ
ノ基(−N(R)−:Rはアルキル基)、カルボニル基、エーテル基が挙げられる。
〈置換基群Z〉
メチル基、エチル基等の好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基;
ビニル基等の好ましくは炭素数2〜11、さらに好ましくは炭素数2〜5のアルケニル基;
エチニル基等の好ましくは炭素数2〜11、さらに好ましくは炭素数2〜5のアルキニル基;
メトキシ基、エトキシ基等の好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基;
フェノキシ基、ナフトキシ基、ピリジルオキシ基等の好ましくは炭素数4〜25、さらに好ましくは炭素数5〜14のアリールオキシ基;
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の好ましくは炭素数2〜11、さらに好ましくは炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の好ましくは炭素数2〜20、さらに好ましくは炭素数2〜12のジアルキルアミノ基;
ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、N−カルバゾリル基等の好ましくは炭素数10〜30、さらに好ましくは炭素数12〜22のジアリールアミノ基;
フェニルメチルアミノ基等の好ましくは炭素数6〜25、さらに好ましくは炭素数7〜17のアリールアルキルアミノ基;
アセチル基、ベンゾイル基等の好ましくは炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜7のアシル基;
フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;
トリフルオロメチル基等の好ましくは炭素数1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜4のハロアルキル基;
メチルチオ基、エチルチオ基等の好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルキルチオ基;
フェニルチオ基、ナフチルチオ基、ピリジルチオ基等の好ましくは炭素数4〜25、さらに好ましくは炭素数5〜14のアリールチオ基;
トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基等の好ましくは炭素数2〜33、さらに好ましくは炭素数3〜26のシリル基;
トリメチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基等の好ましくは炭素数2〜33、さらに好ましくは炭素数3〜26のシロキシ基;
シアノ基;
フェニル基、ナフチル基等の好ましくは炭素数6〜30、さらに好ましくは炭素数6〜18の芳香族炭化水素基;
チエニル基、ピリジル基等の好ましくは炭素数3〜28、さらに好ましくは炭素数4〜17の芳香族複素環基
上記各置換基の分子量としては、400以下、中でも250以下程度が好ましい。
Ar3〜Ar7は、置換基を有する場合はその置換基も含めて、各々、分子量1000以下、特に500以下であることが好ましい。
高分子化合物の溶解性、耐熱性の点から、Ar1、Ar2、Ar8は、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基が好ましく、1または2置換のフェニル基、無置換のフェニル基がさらに好ましく、ビフェニル基が特に好ましい。また、Ar1、Ar2、Ar8は、電荷輸送性の点から、ジフェニルアミノ基、N−カルバゾリル基等のジアリールアミノ基を置換基として有する、フェニル基、ビフェニル基が好ましい。
Ar41〜Ar43の芳香族炭化水素基としては、Ar11〜Ar27の芳香族炭化水素基として挙げたものを使用できる。また、置換基としては、前述の置換基群Zから選ばれた1種
又は2種以上が挙げられる。
高分子化合物の溶解性、耐熱性の点から、Xは、下記の連結基群X2の中から選ばれる連結基であることが好ましい。
〈連結基群X2〉
特に、Ar11〜Ar16は、置換基を有していてもよいp−フェニレン基であることが好ましく、Ar17は、置換基を有していてもよいフェニル基であることが好ましい。また、R31、R32は、各々独立して、置換基を有していてもよい、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基であることが特に好ましい。
ましい。なお、上記N−カルバゾリル基は任意の位置に任意の置換基を有していてもよく、その置換基としては、前述の置換基群Zから選ばれるものが挙げられる。
以下に、本発明において適用可能な、式(I)、(II)、(III)で表わされる繰り返
し単位の好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
式(II)、(III)の好ましい具体例
。後者の場合、共重合体の形態はブロック共重合でもランダム共重合でもよい。
また、本発明の電荷輸送材料組成物は、上に説明した芳香族三級アミン高分子化合物などの高分子化合物のうち、何れか一種のみを単独で含有していてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で含有していてもよい。また、高分子化合物は、以下に記載するような他の繰り返し単位が含まれていてもよい。
該高分子化合物の重量平均分子量は、通常1,000,000以下、好ましくは300,000以下、より好ましくは100,000以下であり、また通常1,000以上、好ましくは3,000以上、より好ましくは10,000以上である。
通常、この重量平均分子量はSEC(サイズ排除クロマトグラフィー)測定により決定される。SEC測定では高分子量成分ほど溶出時間が短く、低分子量成分ほど溶出時間が長くなるが、分子量既知のポリスチレン(標準試料)の溶出時間から算出した校正曲線を用いて、サンプルの溶出時間を分子量に換算することによって、重量平均分子量が算出される。
本発明の高分子化合物のガラス転移温度は、通常90℃以上であり、有機電界発光素子の耐熱性を含めた駆動安定性の点で好ましくは110℃以上、さらに好ましくは130℃以上である。
送性の点で、好ましくは+0.5〜+1.1Vvs.SCEであり、イオン化ポテンシャル
は、通常4.6〜5.6eVであり、正孔注入・輸送性の点で、好ましくは4.9〜5.4eVである。
(酸化剤)
次に、酸化剤について説明する。
例としてはトリアリールホウ素化合物、ハロゲン化金属、ルイス酸、有機酸、アリールアミンとハロゲン化金属との塩、アリールアミンとルイス酸とのイオン塩、4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラ
ート等の有機基の置換したオニウム塩、塩化鉄(III)(特開平11−251067)、
ペルオキソ二硫酸アンモニウム等の高原子価の無機化合物、テトラシアノエチレン等のシアノ化合物、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(特開2003−31365)等の芳香族ホウ素化合物、フラーレン誘導体、ヨウ素等、下記式(VI−1)〜(VI−3)で表わされるイオン化合物が挙げられる。
酸化剤として好適な有機基の置換したオニウム塩、シアノ化合物、芳香族ホウ素化合物の具体例としては、WO2005/089024号公報に記載のものが挙げられ、その好適例も同様であるが、何らそれらに限定されるものではない。
A1〜A3は何れも周期表第3周期以降の元素であって、A1は長周期型周期表の第17
族に属する元素を表わし、A2は長周期型周期表の第16族に属する元素を表わし、A3は長周期型周期表の第15族に属する元素を表わす。
上記式(VI−1)〜(VI−3)中、R11、R21及びR31は、各々独立に、A1〜A3と炭素原子で結合する有機基を表わし、R12、R22、R23及びR32〜R34は、各々独立に、任意の置換基を表わす。R11〜R34のうち隣接する2以上の基が、互いに結合して環を形成していてもよい。
アルケニル基としては、炭素数が通常2以上、通常12以下、好ましくは6以下のものが挙げられる。具体例としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基等が挙げられる。
R12、R22、R23及びR32〜R34の種類は、本発明の趣旨に反しない限り特に制限されない。R12、R22、R23及びR32〜R34の分子量は、それぞれ、その置換基を含めた値で、通常1000以下、好ましくは500以下の範囲である。R12、R22、R23及びR32〜R34の例としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、水酸基、チオール基、シリル基等が挙げられる。中でも、R11、R21及びR31と同様、電子受容性が大きい点から、A1〜A3との結合部分に炭素原子を有する有機基が好ましく、例としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基が好ましい。特に、電子受容性が大きいとともに熱的に安定であることから、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基が好ましい。
アミノ基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基等が挙げら
れる。
アルキルアミノ基としては、炭素数が通常1以上、また、通常12以下、好ましくは6以下のアルキル基を1つ以上有するアルキルアミノ基が挙げられる。具体例としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、炭素数が通常2以上、また、通常25以下、好ましくは15以下のアシル基を1つ以上有するアシルアミノ基が挙げられる。具体例としては、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、炭素数が通常3以上、好ましくは4以上、また、通常25以下、好ましくは15以下の芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を有するアリールオキシ基が挙げられる。具体例としては、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ピリジルオキシ基、チエニルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、炭素数が通常2以上、また、通常10以下、好ましくは7以下のアルコキシカルボニル基が挙げられる。具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、炭素数が通常2以上、また、通常10以下、好ましくは7以下のアルキルカルボニルオキシ基が挙げられる。具体例としては、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、炭素数が通常3以上、好ましくは4以上、また、通常25以下、好ましくは14以下のアリールチオ基が挙げられる。具体例としては、フェニルチオ基、ナフチルチオ基、ピリジルチオ基等が挙げられる。
スルホニルオキシ基の具体例としては、メシルオキシ基、トシルオキシ基等が挙げられる。
シリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基など挙げられる。
中でも、電子受容性及び入手容易性の観点から、周期表の第5周期以前(第3〜第5周期)の元素が好ましい。即ち、A1としてはヨウ素原子、臭素原子、塩素原子のうち何れ
かが好ましく、A2としてはテルル原子、セレン原子、硫黄原子のうち何れかが好ましく
、A3としてはアンチモン原子、ヒ素原子、リン原子のうち何れかが好ましい。
はヨウ素原子である化合物、又は、式(VI−2)におけるA2がセレン原子又は硫黄原子
である化合物が好ましく、中でも、式(VI−1)におけるA1がヨウ素原子である化合物
が最も好ましい。
式(VI−1)〜(VI−3)中、Z1 n1−〜Z3 n3−は、各々独立に、対アニオンを表わす。対アニオンの種類は特に制限されず、単原子イオンであっても錯イオンであってもよい。但し、対アニオンのサイズが大きいほど負電荷が非局在化し、それに伴い正電荷も非局在化して電子受容能が大きくなるため、単原子イオンよりも錯イオンの方が好ましい。
Z1 n1−〜Z3 n3−の具体例としては、水酸化物イオン、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、シアン化物イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、硫酸イオン、亜硫酸イオン、過塩素酸イオン、過臭素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、次亜リン酸イオン、ホウ酸イオン、イソシアン酸イオン、水硫化物イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサクロロアンチモン酸イオン;酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、安息香酸イオン等のカルボン酸イオン;メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等のスルホン酸イオン;メトキシイオン、t−ブトキシイオン等のアルコキシイオンなどが挙げられる。
式(VI−5)中、E2は、長周期型周期表の第15族に属する元素を表わす。中でもリン原子、ヒ素原子、アンチモン原子が好ましく、化合物の安定性、合成及び精製のし易さ、毒性の点から、リン原子が好ましい。
式(VI−6)中、Ar61〜Ar64は、各々独立に、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表わす。芳香族炭化水素基、芳香族複素環基の例示としては、R11、R21及びR31について先に例示したものと同様の、5又は6員環の単環又は2〜4縮合環由来の1価の基が挙げられる。中でも、化合物の安定性、耐熱性の点から、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環由来の1価の基が好ましい。
Ar61〜Ar64が有してもよい置換基として好ましい電子吸引性の基を例示するならば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;シアノ基;チオシアノ基;ニトロ基;メシル基等のアルキルスルホニル基;トシル基等のアリールスルホニル基;ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基等の、炭素数が通常1以上、通常12以下、好ましくは6以下のアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の、炭素数が通常2以上、通常10以下、好ましくは7以下のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基等の、炭素数が通常3以上、好ましくは4以上、通常25以下、好ましくは15以下の芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を有するアリールオキシカルボニル基;アミノカルボニル基;アミノスルホニル基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等の、炭素数が通常1以上、通常10以下、好ましくは6以下の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基にフッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子が置換したハロアルキル基、などが挙げられる。
原子で置換されたパーフルオロアリール基であることが最も好ましい。パーフルオロアリール基の具体例としては、ペンタフルオロフェニル基、ヘプタフルオロ−2−ナフチル基、テトラフルオロ−4−ピリジル基等が挙げられる。
くは90重量%以下である。二種以上の電荷輸送材料を併用する場合には、これらの合計の含有量が上記範囲に含まれるようにする。
なお、電荷輸送材料組成物の形成時或いは形成後に、上記電荷輸送材料が、この酸化剤と反応することにより、成膜後の電荷輸送材料組成物中では、電荷輸送材料のカチオンラジカル及びイオン化合物が生成している場合がある。
本発明の電荷輸送材料組成物は、溶剤を含んでいてもよい。電荷輸送材料組成物に含まれる溶剤は、電荷輸送材料組成物に含まれる前記本発明の電荷輸送材料および酸化剤を溶解する溶剤であれば特に限定されることはない。ここで、該電荷輸送材料および酸化剤を溶解する溶剤とは、該電荷輸送材料を通常0.05重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上溶解する溶剤である。
なお、溶媒として、前述した溶媒以外にも、必要に応じて、各種の他の溶媒を含んでいてもよい。このような他の溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等
のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。ただし、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒は、電荷輸送材料、酸化剤、それらの混合から生じる電荷輸送材料のカチオンラジカルを溶解する能力が低いため、エーテル系溶媒およびエステル系溶媒等と混合して用いることが好ましい。
具体的には、本発明の電荷輸送材料組成物を用いて湿式成膜法にて層形成する場合、この電荷輸送材料組成物中に含まれる水分量は、1重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
電荷輸送材料組成物中の水分量を低減する方法としては、例えば、窒素ガスシール、乾燥剤の使用、溶媒を予め脱水する、水の溶解度が低い溶媒を使用する等の方法が挙げられる。なかでも、水の溶解度が低い溶媒を使用する場合は、湿式成膜工程中に、形成された膜が大気中の水分を吸収して白化する現象を防ぐことができるため好ましい。
本発明の電荷輸送材料組成物を用いた湿式成膜法により層形成して有機電界発光素子を製造する場合、用いる電荷輸送材料組成物に水分が存在すると、形成された膜に水分が混入して膜の均一性が損なわれるため、本発明の電荷輸送材料組成物中の水分含有量はできるだけ少ない方が好ましい。また一般に、有機電界発光素子は、陰極等の水分により著しく劣化する材料が多く使用されているため、電荷輸送材料組成物中に水分が存在した場合、乾燥後の膜中に水分が残留し、素子の特性を低下させる可能性が考えられ好ましくない。
電荷輸送材料組成物中の水分濃度の測定方法としては、日本工業規格「化学製品の水分測定法」(JIS K0068:2001)に記載の方法が好ましく、例えば、カールフィッシャー試薬法(JIS K0211−1348)等により分析することができる。
本発明の電荷輸送材料組成物の粘度については、極端に低粘度の場合は、例えば成膜工程における過度の液膜流動による塗面不均一、インクジェット成膜におけるノズル吐出不良等が起こりやすくなり、極端に高粘度の場合は、インクジェット成膜におけるノズル目詰まり等が起こりやすくなる。このため、本発明の組成物の25℃における粘度は、通常1mPa・s以上、好ましくは3mPa・s以上、より好ましくは5mPa・s以上であり、通常1000mPa・s以下、好ましくは100mPa・s以下、より好ましくは50mPa・s以下である。
さらに、本発明の電荷輸送材料組成物の蒸気圧が高い場合は、溶媒の蒸発による溶質濃度の変化等の問題が起こりやすくなる。このため、本発明の組成物の25℃における蒸気圧は、通常50mmHg以下、好ましくは10mmHg以下、より好ましくは1mmHg以下である。
尚、本発明の電荷輸送材料組成物は、上述の電荷輸送材料、酸化剤、溶剤に加えて、その他の成分を含有していてもよい。
本発明の電荷輸送材料組成物の製造方法は、該組成物に紫外線を照射することを特徴とする。
まず、本発明の製造方法においては、上述の電荷輸送材料及び酸化剤を含有する組成物を調製する。該組成物は溶剤を含有することが好ましく、溶剤を含有する場合、本発明の電荷輸送材料組成物は、電荷輸送材料、酸化剤および必要に応じて添加可能な成分よりなる溶質を、適当な溶剤に溶解させることにより調製される。溶解工程に要する時間を短縮するため、および組成物中の溶質濃度を均一に保つため、通常液を撹拌しながら溶質を溶解させる。溶解工程は常温で行ってもよいが、溶解速度が遅い場合は加熱して溶解させることもできる。溶解工程終了後、必要に応じて、フィルタリング等の濾過工程を経由してもよい。
電荷輸送材料は通常可視光に対して透明であり、紫外光領域に吸収を持つ。したがって
本発明で使用する紫外線とは、電荷輸送材料の吸収端以下の波長のものを言い、通常波長100nm以上であり、200nm以上が好ましく、通常500nm以下、450nm以下であることが好ましい。電荷輸送材料は、通常芳香族系化合物であるため、波長200nm〜450nmの紫外線が好ましい。
紫外線の照射量は、通常10mJ/cm2以上、好ましくは100mJ/cm2以上、通常50000mJ/cm2以
下、好ましくは10000mJ/cm2以下である。下限を下回ると、電荷輸送材料から
酸化剤への電子移動が不十分の可能性があり好ましくなく、上限を上回ると電荷輸送材料から酸化剤への電子移動が飽和して効果が無くなったり、電荷輸送材料組成物の劣化の恐れがあり好ましくない。
紫外線の照射面積としては、組成物の入った容器全体に紫外線が照射されることが好ましいが、組成物の一部を照射してもよい。その場合は、紫外線照射後に組成物を攪拌することが好ましく、組成物を撹拌しながら照射することも好ましい。
別の紫外線照射方法としては、電荷輸送材料および酸化剤を含有する組成物を調製後、該組成物を用いて薄膜を形成し、該薄膜に紫外線を照射してもよい。
薄膜の形成方法については、以下に詳述する。
尚、電荷輸送材料組成物を保管する場合は、過剰な紫外線が照射されるのを防ぐため、紫外線の透過を防ぐことのできる容器、例えば、褐色ガラス瓶等に充填し、密栓して保管することが好ましい。保管温度は、通常−30℃以上、好ましくは0℃以上で、通常50℃以下、好ましくは30℃以下である。
本発明は、電荷輸送材料および酸化剤を含有する電荷輸送性薄膜を製造する方法であって、電荷輸送材料および酸化剤を含有する組成物を調製後、該組成物を用いて薄膜を形成し、該薄膜に紫外線を照射することを特徴とする、電荷輸送性薄膜の製造方法に関する。
本発明の電荷輸送性薄膜の製造方法において、電荷輸送材料および酸化剤を含有する組成物を調製する方法は、上記電荷輸送材料組成物の製造方法で記載したものと同様である。
湿式成膜法としては、スピンコート法、スプレーコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、ダイコート法、ディップコート法等の手法が挙げられる。
しかしながら、塗布環境によっては揮発性の低い溶媒を含む場合、乾燥条件によって膜質が変わることがあるため、この場合は乾燥後に紫外線を照射することが好ましい。
薄膜に紫外線を照射する前または照射した後、該薄膜を乾燥し、溶剤を除去することにより、電荷輸送性薄膜が形成される。乾燥の手法は特に限定されないが、例としては加熱乾燥、減圧乾燥等が挙げられる。加熱乾燥の場合の条件としては、例えば、ホットプレート上で100℃程度、1分間以上加熱する等の条件が挙げられる。
尚、電荷輸送性薄膜の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、また、通常1000nm以下、好ましくは500nm以下の範囲である。
本発明の電荷輸送性薄膜を用いることにより作製される有機デバイスの例として、有機電界発光素子について説明する。有機電界発光素子は、基板上に陽極及び陰極を有するとともに、陽極と陰極との間に通常複数の有機層が積層されてなる、積層型の構成を有する。そして、複数の有機層のうちの何れかの有機層(好ましくは上述の様に正孔注入層)が、上述の電荷輸送性薄膜(電荷輸送材料及び酸化剤を少なくとも含有する層)として形成される。本発明の有機電界発光素子は、上記本発明の製造方法により得られた電荷輸送性薄膜を有することを特徴とする。
る有機層に該当することになる。
は、先の電荷輸送性薄膜の製造方法で説明した通りである。
正孔注入層3の上には有機発光層4が設けられる。有機発光層4は、電界を与えられた電極間において、陽極2から正孔注入層3を通じて注入された正孔と、陰極6から電子注入層5を通じて注入された電子との再結合により励起されて、主たる発光源となる層である。
電子注入層5は、陰極6から注入された電子を効率良く有機発光層4へ注入する役割を果たす。電子注入を効率よく行なうには、電子注入層5を形成する材料は、仕事関数の低い金属が好ましい。例としては、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属等が用いられる。その膜厚は通常0.1nm以上、5nm以下が好ましい。
、るつぼ又は金属ボートを加熱して蒸発させ、るつぼ又は金属ボートと向き合って置かれた基板上の有機発光層4上に電子注入層5を形成する。
るつぼ及びディスペンサーを同時に加熱して蒸発させ、るつぼ及びディスペンサーと向き合って置かれた基板上に電子注入層を形成する。このとき、電子注入層の膜厚方向において均一に共蒸着されるが、膜厚方向において濃度分布があっても構わない。
図2は、本発明の有機電界発光素子の構造の別の例を模式的に示す断面図である。なお
、図2において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付して表わし、その説明は省略する。図2に示す有機電界発光素子10bは、図1の有機電界発光素子10aと同様の構成に加えて、正孔注入層3と有機発光層4との間に正孔輸送層7を有している。この構成の場合、この正孔輸送層7が、電荷輸送性薄膜(正孔注入層3)上に形成される有機層に該当することになる。
図3は、本発明の有機電界発光素子の構造の別の例を模式的に示す断面図である。なお、図3においても、図1と同様の構成要素については同一の符号を付して表わし、その説明は省略する。図3に示す有機電界発光素子10cは、図1の有機電界発光素子10aと同様の構成に加えて、正孔注入層3と有機発光層4との間に電子阻止層8を有している。この構成の場合、この電子阻止層8が、電荷輸送性薄膜(正孔注入層3)上に形成される有機層に該当することになる。
以上、図1〜3を用いて説明した各構成の他にも、本発明の有機電界発光素子の構成としては、様々な変形例が考えられる。
電子輸送層は、素子の発光効率を更に向上させることを目的として設けられるもので、電界を与えられた電極間において陰極6から注入された電子を効率よく有機発光層4の方向に輸送することができる化合物より形成される。
電子輸送層に用いられる電子輸送性化合物としては、陰極6又は電子注入層5からの電子注入効率が高く、かつ、高い電子移動度を有し注入された電子を効率よく輸送することができる化合物であることが必要である。このような条件を満たす材料としては、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−又は5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン(米国特許第5645948号明細書)、キノキサリン化合物(特開平6−207169号公報)、フェナントロリン誘導体(特開平5−331459号公報)、2−t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛などが挙げられる。
電子輸送層の膜厚は通常1nm以上、好ましくは5nm以上、また、通常300nm以下、好ましくは100nm以下の範囲である。
正孔阻止層は、正孔阻止層は、有機発光層4の上に、有機発光層4の陰極6側の界面に接するように積層されるが、陽極2から移動してくる正孔を陰極6に到達するのを阻止する役割と、陰極6から注入された電子を効率よく有機発光層4の方向に輸送することができる化合物より形成される。正孔阻止層を構成する材料に求められる物性としては、電子移動度が高く正孔移動度が低いこと、エネルギーギャップ(HOMO、LUMOの差)が大きいこと、励起三重項準位(T1)が高いことが挙げられる。
正孔阻止層の膜厚は、通常0.5nm以上、好ましくは1nm以上、また、通常100nm以下、好ましくは50nm以下である。
−74586号公報;IEEE Transactions on Electron Devices, 1997年, Vol.44, pp.1245;SID 04 Digest, pp.154等参照)。
更には、少なくとも一方が透明性を有する2枚の基板の間に、基板以外の構成要素を積層することにより、本発明の有機電界発光素子を構成することも可能である。
けると、段間の障壁が少なくなり、発光効率・駆動電圧の観点からより好ましい。
(実施例1)
電荷輸送材料として下記式(Q−1)の繰り返し構造を有するポリマー(重量平均分子質量6920;ガラス転移温度160℃)2重量%と酸化剤として4−イソプロピルー4’−メチルジフェニルヨード二ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート0.8重量%を、溶剤として安息香酸エチルとジフェニルエーテルを重量比で1:1に混合した溶媒に溶解させた組成物(A1)を得た。
UX−1000SM−ACS01に使用されている光源は超高圧水銀灯であり、照射した紫外線の主波長は365nm(i線)、405nm(h線)、436nm(g線)、である。ここまでの操作は、常温、常圧、常湿で行った。
組成物(A1)へのUV照射量が、28mW/cm2の紫外線を約179秒間照射、すなわち、光量5000mJ/cm2とした以外は実施例1と同様にし、電荷輸送性薄膜デバイスを作製した。
実施例1同様にこのデバイスのIV特性を測定した結果を表1に記す。
(実施例3)
実施例1と同様に組成物(A1)を調製し、UV照射せずに実施例1と同様に洗浄処理したITO基板上に実施例1と同様にスピンコートし、薄膜を形成した。スピンコートは気温23℃、相対湿度40%の大気中で行ない、スピナ回転数は1500rpm、スピナ時間は30秒とした。塗布後、ホットプレート上で80℃1分間加熱乾燥した後、オーブン大気中で230℃30分間加熱し、膜厚25nmの薄膜を得た。
紫外線を照射する際の操作は、常温、常圧、常湿で行った。
この電荷輸送性薄膜をもちいて、実施例1同様にして電荷輸送性デバイスを作製し、実施例1同様にこのデバイスIV特性を測定した結果を表1に記す。
UV照射量が、28mW/cm2の紫外線を約179秒間照射、すなわち、光量5000mJ/cm2とした以外は実施例3と同様にし、電荷輸送性薄膜デバイスを作製した。
実施例1同様にこのデバイスのIV特性を測定した結果を表1に記す。
(比較例1)
組成物(A1)にUV照射しなかった以外は実施例1と同様にし、電荷輸送性薄膜デバイスを作製した。
実施例1同様にこのデバイスのIV特性を測定した結果を表1に記す。
。
2 陽極
3 正孔注入層
4 有機発光層
5 電子注入層
6 陰極
7 正孔輸送層
8 電子阻止層
10a〜10c 有機電界発光素子
Claims (10)
- 電荷輸送材料および酸化剤を含有する電荷輸送材料組成物を製造する方法であって、電荷輸送材料および酸化剤を含有する組成物を調製後、該組成物に紫外線を照射することを特徴とする、電荷輸送材料組成物の製造方法。
- 紫外線の照射量が10mJ/cm2以上であることを特徴とする、請求項1に記載の電荷輸送材料組成物の製造方法。
- 該組成物が、さらに溶剤を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の電荷輸送材料組成物の製造方法。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の製造方法により製造された電荷輸送材料組成物。
- 請求項4に記載の組成物を用いて形成された電荷輸送性薄膜。
- 電荷輸送材料および酸化剤を含有する電荷輸送性薄膜を製造する方法であって、電荷輸送材料および酸化剤を含有する組成物を調製後、該組成物を用いて薄膜を形成し、該薄膜に紫外線を照射することを特徴とする、電荷輸送性薄膜の製造方法。
- 紫外線の照射量が10mJ/cm2以上であることを特徴とする、請求項6に記載の電荷輸送材性薄膜の製造方法。
- 該組成物が、さらに溶剤を含有することを特徴とする、請求項6または7に記載の電荷輸送材料性薄膜の製造方法。
- 請求項6乃至8のいずれか一項に記載の製造方法により製造された電荷輸送性薄膜。
- 請求項5または9に記載の電荷輸送性薄膜を有する有機電界発光素子。
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