JP2007308726A5 - - Google Patents
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これらの問題を改善するために、気化性防錆剤の開発が行なわれており、この種の防錆剤は、一般にVCI(Volatile Corrosion Inhibitor)と呼ばれている。代表的なものとして、昇華性のシクロヘキシルアミンのカルバミン酸塩[C6H11NH3・OOCNHC6H11:CHC]やジイソプロピルアミンの亜硝酸塩{[(CH3)2CH]2NH・HNO2:DIPAN}、ジシクロヘキシルアミンの亜硝酸塩〔(C6H11)2NH・HNO2:DICHAN〕等が鉄系防錆剤として、ピラゾール類が亜鉛系防錆剤として、ベンゾトリアゾール類が銅系防錆剤として公知な技術として知られている。
これら気化性防錆剤を様々な形態に加工し、包装材等で金属製品を保存する際に空間内に配置することで、金属製品を錆や腐食から防ぐ試みがなされた。上記気化性防錆剤を使用した構成としては特開昭63-210285号公報、特開平4-165089号公報、特公平05-018909号公報、特開平9-256172号公報、特開2002-226637号公報、特開2003-213462号公報等の数多くの技術が開示されている。
その中で上述した防錆油を使用した際に発生する問題を改善する有効な適用手段として、包装材自体に気化性防錆剤を練り込んでフィルム状に成形する方法がある。金属製品を防錆フィルムで梱包することで、外界からの水の侵入を防止するとともに、気化性防錆剤が常時フィルム内から発生するために、金属表面に緻密な吸着被膜を形成することができ、理論上は防錆油を使用することなく錆の発生を防ぐ有効な方法として試みがなされたが、こういった包装方法の場合、そのフィルムに要求される防錆性能は梱包初期から長期にわたり気化性防錆剤による吸着被膜の形成が持続的に行われる必要があり、上述する汎用的な気化性防錆剤では特に鋳鉄類に対して、長期にわたる十分な効果を示すことはできなかった。
これら気化性防錆剤を様々な形態に加工し、包装材等で金属製品を保存する際に空間内に配置することで、金属製品を錆や腐食から防ぐ試みがなされた。上記気化性防錆剤を使用した構成としては特開昭63-210285号公報、特開平4-165089号公報、特公平05-018909号公報、特開平9-256172号公報、特開2002-226637号公報、特開2003-213462号公報等の数多くの技術が開示されている。
その中で上述した防錆油を使用した際に発生する問題を改善する有効な適用手段として、包装材自体に気化性防錆剤を練り込んでフィルム状に成形する方法がある。金属製品を防錆フィルムで梱包することで、外界からの水の侵入を防止するとともに、気化性防錆剤が常時フィルム内から発生するために、金属表面に緻密な吸着被膜を形成することができ、理論上は防錆油を使用することなく錆の発生を防ぐ有効な方法として試みがなされたが、こういった包装方法の場合、そのフィルムに要求される防錆性能は梱包初期から長期にわたり気化性防錆剤による吸着被膜の形成が持続的に行われる必要があり、上述する汎用的な気化性防錆剤では特に鋳鉄類に対して、長期にわたる十分な効果を示すことはできなかった。
また、本発明は、実質的に外気と遮断された被防錆物質が存在する空間内に、エミッター用途として防錆剤組成物を通気性のある包材等に入れて存在させて密閉防錆環境を提供するか、ペレット又はタブレット等の防錆剤樹脂組成物として存在させて同じく密閉防錆環境を提供する手段がある。
さらに、防錆剤樹脂組成物をインフレーション成形法、Tダイ成形法によってフィルム、又はシート成形して包装材として使用するか、又は当該シートを真空成形法、真空圧空成形法、熱盤圧空成形法等によって成形した容器として用いることで、被防錆物質を外気から遮断して存在させ、長期間にわたって密閉空間内の錆を防ぐ等、種々にわたる実用的な防錆手段がある。
さらに、防錆剤樹脂組成物をインフレーション成形法、Tダイ成形法によってフィルム、又はシート成形して包装材として使用するか、又は当該シートを真空成形法、真空圧空成形法、熱盤圧空成形法等によって成形した容器として用いることで、被防錆物質を外気から遮断して存在させ、長期間にわたって密閉空間内の錆を防ぐ等、種々にわたる実用的な防錆手段がある。
また、樹脂成形品として用いる場合は、インフレーション成形法又はTダイ成形法によってフィルム、又はシート成形するときに、多層ダイを使うことにより、多層フィルム、又は多層シートにし、その層の少なくとも1層に、当該防錆剤組成物を含有させることもできる。また押出法や射出成形法により、ペレット状、タブレット状や容器やトレイ等のさまざまな多層形状のものを成形加工することも可能である。
本発明の防錆組成物は、炭素鋼や鋳鉄等の鉄系金属、及び鉄系金属とアルミニウムや亜鉛めっき等の非鉄系金属が複合されてなる金属製品に対する発錆抑制に有用であり、一方で防錆剤樹脂組成物を製造する過程において、防錆剤の吸湿による成形形状不良や成形体の発泡による製品ロスを軽減させることができる。
本発明における防錆剤組成物の利用としては、該防錆剤が空気中の湿気を吸収し、防錆剤同士が分解反応を起こすことで、空気中に防錆成分を放出させるような状態になればよく、具体的には該防錆剤を混合させることで、もしくは該防錆剤を適当な熱可塑性樹脂に練り込み、これをペレット、タブレット、フィルム、シート、成形容器等に成形することにより使用することができる。このように成形された防錆組成物はその形態によって、例えば通気性のある包材に入れ、金属製品が存在する空間に設置する手段、金属製品を梱包する包材として使用する手段、あるいは金属製品を保持する成形容器として使用する手段等の多くの手段で利用可能である。
本発明における防錆剤組成物の利用としては、該防錆剤が空気中の湿気を吸収し、防錆剤同士が分解反応を起こすことで、空気中に防錆成分を放出させるような状態になればよく、具体的には該防錆剤を混合させることで、もしくは該防錆剤を適当な熱可塑性樹脂に練り込み、これをペレット、タブレット、フィルム、シート、成形容器等に成形することにより使用することができる。このように成形された防錆組成物はその形態によって、例えば通気性のある包材に入れ、金属製品が存在する空間に設置する手段、金属製品を梱包する包材として使用する手段、あるいは金属製品を保持する成形容器として使用する手段等の多くの手段で利用可能である。
B成分は、上記一般式で表わされる化合物であり、具体的には蓚酸アンモニウム、マロン酸アンモニウム、コハク酸アンモニウム、グルタール酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム、ピメリン酸アンモニウム、コルク酸アンモニウム、アゼライン酸アンモニウム、セバシン酸アンモニウムであり、これらの中から1種もしくは2種以上を組み合わせて用いる。
◎防錆試験
A.〔防錆剤の防錆試験〕
タテ100mm×ヨコ100mm×高さ 150mmの枠組に下記〔E〕の試験片をナイロン製の釣糸で吊るし、底部に100mgの防錆剤を配置した状態を厚み100μmのLDPEフィルムでガゼットシールする。
この試験形態を下記〔D〕の試験環境下、指定期間置いた後、表面の錆の発錆状態を下記〔F〕の評価法に基づき評価した。
A.〔防錆剤の防錆試験〕
タテ100mm×ヨコ100mm×高さ 150mmの枠組に下記〔E〕の試験片をナイロン製の釣糸で吊るし、底部に100mgの防錆剤を配置した状態を厚み100μmのLDPEフィルムでガゼットシールする。
この試験形態を下記〔D〕の試験環境下、指定期間置いた後、表面の錆の発錆状態を下記〔F〕の評価法に基づき評価した。
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