JP2007307274A - 飲料作成器 - Google Patents

Abstract

【課題】抽出したコーヒーなどの飲料を冷やす場合に、飲料が氷の融水で薄まらず、風味に富んだおいしい冷飲料を短時間に簡単に入れる。
【解決手段】本体１０のお湯注出口から出るお湯を受けて飲料を抽出する飲料抽出手段５０と、この飲料抽出手段５０で抽出された抽出液をためる抽出液タンク５２と、抽出液を冷却する冷却手段とを備える飲料作成器において、冷却手段は、表面が抽出液に溶出せず抽出液タンク５２に出し入れ可能な冷却体５３で形成され、冷却体５３を抽出液タンク５２から取出して冷却可能にした。
【選択図】図１

Description

この発明は、コーヒー粉を用いて抽出したホットコーヒー液などの飲料を冷却手段によって冷却する飲料作成器に関するものである。

コーヒー粉を入れたコーヒーロートに高温のお湯を注いでコーヒーを抽出し、滴下したコーヒー液を集めるドリップ式、例えばペーパーフィルタを用いたドリップ式などのいわゆるレギュラーコーヒー用のコーヒーメーカーが公知である。またこのように抽出した熱いコーヒー（ホットコーヒー液）を氷によって冷却するアイスコーヒー抽出方法も公知である。

特開昭６１−１７９１１５ 実開昭５９−７７３２ 特開２００５−１４３７０２

特許文献１，２には、水タンクの水をヒータで加熱した高温のお湯を、コーヒー粉を入れたチャンバ（コーヒーロート）に注ぎ、チャンバから滴下する高温のコーヒー液を氷を入れた氷チャンバ内に通してその下のデカンタに集めるものが示されている。すなわち高温のコーヒー液を氷に注ぐことによって冷却するものである。

特許文献３には、ホットコーヒー抽出モード（ホットコーヒー抽出様式）と、アイスコーヒー抽出モード（アイスコーヒー抽出様式）とを選択可能とし、アイスコーヒー抽出モードでは、抽出したホットコーヒー液をコーヒー液タンクに受け、このコーヒー液タンクを外側から氷水で冷やすことによりアイスコーヒーにするものが示されている。この場合にコーヒー液タンクの外周（タンク壁）を氷水タンクの氷水で囲んだ冷却器を用い、コーヒー液タンクの底に設けた排出弁を開くことによってコーヒー液をジャグに流下させる。

またこの特許文献３には、本体の上壁部下面にコーヒーロートを着脱可能かつ回転駆動可能に取付け、コーヒーロートを回転させながらコーヒーを抽出するものが示されている。ここにコーヒーロートはアイスコーヒー抽出モードとホットコーヒー抽出モードの両モードで使用する。このためホットコーヒー抽出モードでは、氷水タンクに氷を入れずにコーヒー液タンクにホットコーヒーを受け、ジャグに流下させるものである。

特許文献１，２に示されたものは、高温のコーヒー液を直接氷に接触させて冷却するため、冷却したコーヒー液が氷の融水で薄められることになる。このためアイスコーヒーの風味が低下し、また氷の味や臭いがコーヒー液に移るという問題がある。一方、特許文献３に示されたものは、アイスコーヒー抽出モードで抽出したコーヒー液を氷に直接注ぐものではないから、コーヒーが氷の融水で薄められることはない。しかしコーヒーの抽出液は、コーヒー液タンクと氷水タンクの仕切壁を通して冷やされるため、コーヒー液の冷却に時間がかかるという問題がある。

この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、飲料抽出手段で抽出したコーヒーなどの飲料を氷で冷やす場合のように、飲料が氷の融水で薄められることがなく、風味に富んだおいしい冷飲料を短時間に簡単に入れることができるようにした飲料作成器を提供することを目的とする。

この発明によればこの目的は、本体のお湯注出口から出るお湯を受けて飲料を抽出する飲料抽出手段と、この飲料抽出手段で抽出された抽出液をためる抽出液タンクと、前記抽出液を冷却する冷却手段とを備える飲料作成器において、前記冷却手段は、表面が前記抽出液に溶出せず前記抽出液タンクに出し入れ可能な冷却体で形成され、前記冷却体を前記抽出液タンクから取出して冷却可能にしたことを特徴とする飲料作成器、により達成される。

冷却体は抽出液タンクから取出して冷蔵庫で予め冷却しておき、飲料抽出時にこの冷えた冷却体を抽出液タンクに入れて抽出するので、飲料が氷の融水で薄められることがなく風味が低下することがない。また抽出液は冷却体によって直接能率良く冷却される。このため短時間で風味に富む冷飲料を作ることができる。

冷却体は少なくとも表面が抽出液に溶出しないものであり、抽出液に溶けない固形保冷材であってもよいし、内部にジェル状の保冷材を封止したものであってもよい。例えばジェル状の保冷材を樹脂製の柔軟な袋に封止したもの（請求項２）、ジェル状の保冷材を非柔軟な密封容器に封止したもの（請求項３）とすることができる。この密封容器は伝熱性が良い金属（ステンレス板など）とするのがよいが、樹脂製の容器であってもよい。

抽出液タンク内の抽出液を攪拌する撹拌羽根を設け、抽出液を攪拌するようにすれば、抽出液と冷却体との間の熱交換が促進され、抽出液を一層速やかに冷却することができる（請求項４）。

撹拌羽根は、抽出液タンクに抽出液が一定量以上貯まってから駆動させるのが望ましい（請求項５）。抽出液タンク内に抽出液が少ない時は抽出液と冷却体の混合物を攪拌しにくく、撹拌羽根の回転駆動部に加わる負荷が過大になるからである。

飲料抽出手段は抽出液タンクの上方に配設されかつコーヒー粉などの飲料抽出原料を収容する抽出用ロートで形成することができ（請求項６）、この場合に抽出用ロートを垂直線を中心にして回転駆動し、この抽出用ロートに撹拌羽根を固定することによって抽出用ロートと撹拌羽根を一体に回転させることができる。すなわち抽出用ロートの回転駆動部に撹拌羽根の回転駆動部を兼ねさせるものである（請求項７）。撹拌羽根は抽出用ロートに着脱自在にしておけば、抽出液を冷却する必要がない時（例えばホット飲料の抽出時）に同じロートを利用でき、便利である。飲料抽出手段はコーヒーだけでなく、日本茶、紅茶、中国茶、その他のお茶などを抽出するものを含む。

冷却体は抽出用ロートに着脱可能に保持することができる（請求項８）。例えば冷却体を入れるカゴ状の容器を抽出用ロートに保持するものである。この場合抽出用ロートは回転しなくてもよいが、回転駆動すれば冷却体が抽出液の中で回転することになるから、抽出液の冷却効果が大きくなる。

冷却体は抽出液タンクに着脱可能に保持しておいてもよい（請求項９）。例えば抽出液タンクに冷却体を入れるためのカゴ状の容器や仕切板を取付けるものである。冷却体をこのように抽出用ロートや抽出液タンクに保持する場合には、冷えた飲料をカップなどに移す時に冷却体がカップに入ることがないので、作業が容易になる。

撹拌羽根は冷却体で形成してもよい（請求項１０）。例えば保冷材を非柔軟性の密封容器に封止し、この密封容器自身を撹拌羽根とするものである。この場合は抽出液を抽出液タンクに入れた冷却体と撹拌羽根との両方で冷やすことができるので冷却効果が一層向上する。抽出液タンク内の抽出液は、撹拌羽根で攪拌する代わりに抽出液タンク全体を揺する（揺動させる）ことによって攪拌してもよい（請求項１１）。

抽出液タンクの底に排出弁を設け、冷却した抽出液はこの排出弁を開いて下方に排出するようにすることができる（請求項１２）。この場合、抽出液の冷却後に抽出液を抽出液タンクからジャグやカップに移し易くなる。また飲料抽出手段は、本体のお湯注出口から出るお湯を受けると共に飲料抽出原料（例えば日本茶や紅茶などの茶葉）を収容する抽出液タンクで兼ねるようにしてもよい（請求項１３）。

この実施例はアイスコーヒーとホットコーヒーを選択的に作ることができるものであり、本発明はアイスコーヒーの抽出モードで用いられる。図１は本発明の一実施例であるコーヒーメーカーのアイスコーヒー抽出モードを示す側断面図、図２は冷却体の形状例を示す図、図３は同じくホットコーヒー抽出モードを示す側断面図である。

図１、３において、符号１０は本体であり、底部１２と、仕切壁１４と、上壁部１６とを垂直な起立部１８で結合したものである。上壁部１６には減速モータ２２が装填されている。この減速モータ２２は減速歯車（図示せず）を内蔵し、出力軸である駆動軸２４は低速で回転する。この駆動軸２４にはチャック２６によって後記お湯受け皿３０を着脱可能に結合する。このチャック２６は上壁部１６の上面に臨む着脱釦２８により開閉される。すなわちモータ２２は平面視円形であり、このモータ２２の上方を蓋状の着脱釦２８が囲む。

この着脱釦２８はコイルばねによって上向きに復帰する一方、着脱釦２８を下向きに押すと、チャック２６を開く（すなわちお湯受け皿３０を開放する）ものである。

本体１０の底部１２の中には、電気ヒータ３２が組込まれている。電気ヒータ３２は後記水タンク４２から水ホース３４を介して導かれる水を加熱し高温の（沸騰した）お湯として起立部１８内を通る湯パイプ３８によって上壁部１６に送る。このお湯（熱湯）は上壁部１６の下面に駆動軸２４に隣接して設けた活性炭フィルタ４０を通して前記お湯受け皿３０に導かれる。

お湯受け皿３０は側断面が略逆傘状であり、その上面には放射方向の多数のリブが形成されると共に、各リブの間にお湯の滴下孔が形成されている。この滴下孔の位置を適切に設定することにより、このお湯受け皿３０に取付けられる後記アイスコーヒー抽出用ロート５０に対するお湯の滴下位置を変えることができる。

なおヒータ３２は金属パイプに発熱体を巻き付けて略Ｕ字状に折曲したもので、その上面には円形の金属板が組付けられ、この金属板は底部１２に設けた円形の開口部に下方から嵌め込まれている。この開口部に臨む金属板には後記するジャグ６６が載せられ、ホットコーヒー抽出モードではこのジャグ６６を保温する。

次に水タンク４２を説明する。水タンク４２は図１に示すように本体１０の起立部１８の外側面に装填される。すなわち、起立部１８は平面視で略半円形であり、水タンク４２は平断面が円柱の一部を縦割りにして円弧状の外側面が起立部１８の外側面にほぼ滑らかに沿う形状となっている。

この水タンク４２は、起立部１８に設けた外側面に開く水タンク装填室４４に装填される。この水タンク装填室４４の底には平面視略台形の凹部４４Ａが形成される一方、水タンク４２の底にはこの凹部４４Ａに上方からほぼ垂直に係入可能な凸部４２Ａが形成されている。また水タンク４２の上面には内側（水タンク装填室４４の奥側）に段部４２Ｂが形成される一方、水タンク４２の上面の外側は水タンク装填室４４の外側に膨出している。

水タンク装填室４４には、この水タンク４２側の段部４２Ｂの上方に一定寸法すなわち前記凹部４４Ａの深さより僅かに大きい寸法離れて対向する段部４４Ｂが形成されている。このため水タンク４２は図１の装填状態から上方へ引き上げると段部４２Ｂが装填室４４の段部４４Ｂに下方から当接してその上方移動が制限される。この状態で水タンク４２の上部を外側へ傾けるようにして段部４２Ｂを段部４４Ｂから解放すれば、底の凸部４２Ａを凹部４４Ａから脱出させつつ、水タンク４２を斜上方へ引き上げることができる。なお水タンク４２の平面視円弧状の外側面には、取手４２Ｃが設けられている。

水タンク４２の底の凸部４２Ａには、出水弁４６が設けられている。この出水弁４６はコイルばねにより常には下方へ移動して出水路を閉じる一方、水タンク４２を水タンク装填室４４に装填した状態では、凹部４４Ａに設けた突起４４Ｃによって押し上げられ、出水路を開く。なお凸部４２Ａと凹部４４Ａとの対向面間は気密にシールされているため、水タンク４２の水は凹部４４Ａ内を満たす量だけ流出し、凹部４４Ａの外へ流出することはない。

この凸部４２Ａと凹部４４Ａとで囲まれた小さい空隙の底には前記水ホース３４がチェック弁４８を介して接続されている。このため水タンク４２の水が出水弁４６，チェック弁４８，水パイプ３４を介してヒータ３２に導かれ、ヒータ３２で加熱されて沸騰すると湯パイプ３８，フィルタ４０を介してお湯受け皿３０に流出する。この時チェック弁４８があるため熱湯は水タンク４２に逆流することはない。ヒータ３２内の水位が下がると水タンク４２から水が供給され、以上の動作を継続する。

次にアイスコーヒー抽出モードを説明する。このモードではアイスコーヒー抽出用ロート５０をお湯受け皿３０に取付ける一方、仕切壁１４には抽出液タンクとなるコーヒー液タンク５２を載置する。アイスコーヒー抽出用ロート５０は、円形の上縁が外側に折り返され、その外周がお湯受け皿３０に係合可能である。例えばロート５０の上縁外周に鉤状に曲がった溝をその上端が上縁に開くように形成する一方、お湯受け皿３０の外周部内面にこの鉤状の溝に係合する突起を形成し、鉤状の溝の上端部分を突起に係合させつつロート５０をお湯受け皿３０に対して上向きに押し込み、ロート５０を僅かに回すことによって鉤状の溝の奥（水平部分）に突起を係合させる結合構造（以下鉤溝結合という。）とすることができる。

コーヒー液タンク５２の中には予め冷却した冷却体５３が入れられている。この冷却体５３には少なくとも表面が抽出液（コーヒー液）に溶出しないものであり、全体が固形の保冷材で作られたものや、図３に示すようにジェル状の流体である保冷材を樹脂製の柔軟な袋５３Ａに封止したもの（図２の（Ａ））、球形の樹脂または金属製の非柔軟な密封容器５３Ｂに封止したもの（図２の（Ｂ））、多角形の樹脂または金属製の密封容器５３Ｃに封止したもの（図２の（Ｃ））、などが使用できる。冷却体５３は予め冷蔵庫などで十分に冷却しておき、アイスコーヒー作成時にコーヒー液タンク５２に入れて用いる。この冷却体は反復使用可能である。

コーヒー抽出用ロート５０にはコーヒー液タンク５２内に伸びる適宜数の撹拌羽根５４が着脱可能に取付けられている。例えば撹拌羽根５４の上端を抽出用ロート５０に設けたねじ孔に螺入することによって固定する。撹拌羽根５４はコーヒー液タンク５２内の底に入れた冷却体５３に接触しない長さにしておけば、撹拌羽根５４が抽出用ロート５０と共に回転した時にコーヒー液が少なくても撹拌羽根５４が冷却体５３に当たって抽出用ロート５０の回転駆動部に加わる負荷が過大になることがない。

なおモータ２２の回転方向は一定であってもよいが、一定時間毎あるいは一定回転角度毎に回転方向を逆にしたり、一時的に停止させてもよい。

お湯受け皿３０をアイスコーヒー抽出用ロート５０に取付けた状態でコーヒー液タンク５２に載せ、この状態で全体を仕切壁１４に載せる。そしてお湯受け皿３０をチャック２６により駆動軸２４に結合する。この時冷却タンク５２Ｂの底に設けた円形の座５２Ａ（図１）を仕切壁１４に設けた円形の孔に係合させて、コーヒー液タンク５２の位置を安定させる。

このコーヒー液タンク５２の下方にはジャグ６６が装填される。このジャグ６６は底部１２に取付けられたヒータ３２に断熱マットを介して載せられる。

この状態すなわちアイスコーヒー抽出モードでモータ２２が起動すれば、駆動軸２４と共にお湯受け皿３０、アイスコーヒー抽出用ロート５０が一体に回転する。このロート５０に予め紙フィルタおよびコーヒー粉（共に図示せず）をセットしておき、ヒータ３２を発熱させてフィルタ４０からお湯を注入すれば、お湯受け皿３０でお湯は分散されてロート５０に滴下され、抽出されたコーヒー液はコーヒー液タンク５２に貯まる。コーヒー液タンク５２には予め冷却体５３を入れておくので、抽出されたコーヒー液はコーヒー液タンク５２で速やかに冷やされる。この時ロート５０と共に撹拌羽根５４も回転し、コーヒー液タンク５２内のコーヒー液を撹拌するから、コーヒー液の冷却効果は非常に大きくなる。

コーヒー抽出が終り、コーヒー液タンク５２に貯まったコーヒー液が冷却体５３によって十分に冷却されたら、モータ２２を停止させる。そしてチャック２６を解放しお湯受け皿３０、ロート５０、コーヒー液タンク５２を本体１０から取出し、コーヒー液タンク５２から冷えたコーヒー液をカップに移せばよい。

次にホットコーヒー抽出モードを図３を用いて説明する。このモードでは、お湯受け皿３０にスキャッタ７０を取付ける。すなわち前記アイスコーヒー抽出モードで用いたアイスコーヒー抽出用ロート５０に代えて、スキャッタ７０を取付ける。このスキャッタ７０には駆動軸２４の回転中心軸（中心線）Ａを含む（中心軸Ａが通る）深い凹部７２と、この回転中心軸Ａを含まない（中心軸Ａが通らない）浅い凹部７４とが形成されている。両凹部７２，７４の底は略階段状に連続する。

これらの底には、それぞれ１つずつの滴下孔７２Ａ、７４Ａが形成されている。このスキャッタ７０はお湯を一時貯めてお湯の液面変化によりお湯の滴下位置を変化させ、ホットコーヒー抽出用ロート７６にお湯を適切に分散させて滴下するものである。すなわち始めはロート７６の中心付近に多くお湯を注ぎ、コーヒー粉が適度に蒸された後で外周寄りにもお湯が注がれて最適な抽出状態を創出することができ、香りが高く味の良いホットコーヒーを抽出できる。

次に制御部８０を説明する。この制御部８０は入力手段８２により設定されるホット・アイスの種類と抽出する人数分（何杯分）とに基づいて、ヒータ３２とモータ２２とを制御する。入力手段８２は、ホット（Ｈ）またはアイス（Ｉ）の別を入力するスイッチ８２Ａ、８２Ｂと、何杯分か（抽出量）を入力するスイッチ８２Ｃとを持つ。制御部８０はスイッチ８２Ａ、８２Ｂのいずれかのオン入力に基づいてホット・アイスの判別を行う。またスイッチ８２Ｃのオン回数によって何杯分か（抽出量）を判別する。

制御部８０は抽出量に応じてヒータ３２の加熱時間を変更することにより、お湯の注入量を制御する。例えば１人分に対してはＴ_０時間加熱する時は、２人分なら２Ｔ_０、３人分なら３Ｔ_０を加熱時間とする。制御部はホット・アイスの種類に対応してお湯の流出量を変えてもよい。例えばアイスで濃く抽出するのが望ましい時には、流出量を少なくするため、ホット抽出時よりも加熱時間を短くする。

制御部８０はホットとアイスでお湯の流出速度を変えてもよい。例えばアイスでは濃く抽出するためにお湯の流出速度を遅くする。そのためにはヒータ３２の温度をホット抽出時より低くすればよい。例えばヒータ温度を検出する温度センサ８４を設け、制御部８０はヒータ温度をフィードバック制御すればよい。

図４は他の実施例を示す側面図である。この実施例は、コーヒー液抽出用ロート１５０にカゴ状の容器１５１を着脱可能に取付け、この容器１５１の中に冷却体１５３を収納したものである。またコーヒー液タンク１５２の底にコーヒー液（抽出液）を排出する排出弁１５４を設けたものである。この排出弁１５４は、仕切壁１１４に載せたコーヒー液タンク１５２の底から側方に突出する操作子１５６に結合されかつ水平方向にスライド可能なくさび状ブロック１５８により開閉される。すなわち操作子１５６を押込むことによってくさび状ブロック１５８の斜面が排出弁１５４を押し上げてコーヒー液の通路を開き、下のジャグ６６に流下するものである。

図４においては前記図１、２に示した実施例１と同一部分に同一符号を付したから、その説明は繰り返さない。

この実施例によれば水タンク４２から導かれる水はヒータ３０で加熱され、湯パイプ３８によってロート１５０に滴下される。ロート１５０で抽出されたコーヒー液はカゴ状の容器１５１に滴下し、冷却体１５３に接触して冷やされながらコーヒー液タンク１５２に入り、ここに貯まる。ここに貯まるコーヒー液が増えて冷却体１５３が浸る深さになれば、コーヒー液はさらに冷やされる。容器１５１はロート１５０と共にモータ２２により回転駆動されているので、コーヒー液が容器１５１により攪拌されることになり、コーヒー液は速やかに冷却される。コーヒー液の抽出が終わり、十分に冷えたら、操作子１５６を押し排出弁１５４を開き、コーヒー液をジャグ１６６に移せばよい。

図５は他の実施例を示す側面図である。この実施例３は抽出用ロート２５０の底に下方へのびる複数の腕２５１を設け、これらの腕２５１に冷却体２５３を吊して保持したものである。この状態で冷却体２５３は、仕切壁１４に載せたコーヒー液タンク２５２内の所定の深さに位置するようにした。ここに冷却体２５３は適宜形状（例えば円柱状）の金属製容器の中にジェル状の保冷材を封入したものである。なお図５においては前記図１、２と同一部分に同一符号を付したので、その説明は繰り返さない。

この実施例３によれば、冷却体２５３は抽出用ロート２５０と共にコーヒー液タンク２５２から取出すことができるので、コーヒー液タンク２５２からコーヒー液をカップなどに移す時に冷却体２５３が邪魔にならず作業がし易い。

図６は他の実施例を示す側断面図、図７は冷却体を保持する仕切板の取付状況を示す斜視図、図８は同じく側断面図である。この実施例４はコーヒー液タンク３５２に着脱可能に保持した仕切板３５１に冷却体３５３を保持するものである。すなわち仕切板３５１は図７に明らかなように、円筒形のコーヒー液タンク３５２の上部開口の一部を覆う略円弧状の上板３５１Ａと、この上板３５１Ａの円弧の弦の部分から下方にのびる縦壁３５１Ｂとを持ち、上板３５１Ａの円弧の部分にコーヒー液タンク３５２の上縁を挟持する複数の爪３５１Ｃを設けたものである。

上板３５１Ａには棒状の冷却体３５３を入れるための開口３５１Ｄが形成される一方、縦壁３５１Ｂにはコーヒー液の流入・流出を可能にするための適宜数の開口３５１Ｅが形成されている。

従ってこの仕切板３５１の爪３５１Ｃでコーヒー液タンク３５２の開口縁を挟んで仕切板３５１を固定し、予め冷蔵庫で冷やした冷却体３５３をこの仕切板３５１の中に入れる。この状態のコーヒー液タンク３５２を仕切壁１４に載せ電源を入れてコーヒー液の抽出を開始する。

抽出用ロート５０から滴下する熱いコーヒー液は、コーヒー液タンク３５２に入り、ここで仕切板３５１に保持された冷却体３５３によって冷却される。抽出終了後にコーヒー液が十分に冷えたら、コーヒー液タンク３５２から冷えたコーヒー液をカップなどに移せばよい。この時冷却体３５３は仕切板３５１に保持されているので、操作が楽である。なお図６では前記図１と同一部分に同一符号を付したので、その説明は繰り返さない。

図９は他の実施例を示す側面図、図１０はその一部平面図、図１１は図１０におけるＡ矢視図である。この実施例５は冷却体４５３を入れたコーヒー液タンク（抽出液タンク）４５２を揺することにより攪拌するものである。コーヒー液タンク４５２の開口縁には外側に開くフランジ４５２Ａが形成されている。本体４１０には水平な支持アーム４５４が揺動自在に保持されている。この支持アーム４５４は抽出用ロート５０の下方に向かって二股状に延出し、この二股状の部分をコーヒー液タンク４５２のフランジ４５２Ａの下方に係合させる。

支持アーム４５４の支軸部４５４Ａには上方にのびるレバー４５６が固定されている。このレバー４５６の上部には、レバー４５６の長手方向に長い長孔４５６Ａが形成されている。この長孔４５６Ａにはモータ４５８により回転するクランクピン４５８Ａが係入している。このためモータ４５８によりクランクピン４５８Ａが円運動するのに伴ってレバー４５６の上部が図１１で左右に揺動する。

従ってこのレバー４５６と一体に支持アーム４５４とコーヒー液タンク４５２が揺動する。このためコーヒー液タンク４５２内のコーヒー液と冷却体４５３が揺すられ、コーヒー液の冷却効果が促進される。なおこの図９においては、図１と同一部分に同一符号を付したので、その説明は繰り返さない。

図１２は他の実施例６を示す側面図である。この実施例６は抽出液タンク５５２に飲料抽出手段を兼ねさせたものである。すなわちティーバッグ５５２Ａと冷却体５５３を抽出液タンク５５２に入れた状態で、お湯を滴下させてお茶を抽出するものである。またチャック２６に撹拌羽根５５４を着脱可能に取付け、抽出液タンク５５２の抽出液を攪拌する。ティーバッグ５５２Ａに代えて、日本茶や紅茶などの茶葉をそのまま入れておいてもよい。

ここに撹拌羽根５５４を回転させるモータ２２は、抽出液タンク５５２に適宜量の抽出液が貯まってから起動させる。このようにすることにより、抽出液が無い状態あるいは少ない状態で撹拌羽根５５４が作動するのを防ぎ、撹拌羽根５５４が冷却体５５３やティーバッグ５５２Ａを傷めたり、モータ２２に過大な負荷が加わるのを防ぐことができる。図１２では前記図１と同一部分に同一符号を付したので、その説明は繰り返さない。

本発明の一実施例であるコーヒーメーカーのアイスコーヒー抽出モードを示す側断面図 同じく冷却体の形状例を示す分解斜視図 同じくホットコーヒー抽出モードを示す側断面図 他の実施例を示す側面図 他の実施例を示す側面図 他の実施例を示す側面図 その仕切板の取付状況を示す斜視図 同じく断面図 他の実施例を示す側面図 その一部平面図 図１０におけるＡ矢視図 他の実施例を示す側面図

符号の説明

１０、４１０、５１０ 本体
２２ モータ（回転駆動部）
４２ 水タンク
５０、１５０、２５０ アイスコーヒー抽出用ロート（抽出用ロート、飲料抽出手段）
５２、１５２、２５２、３５２、４５２、５５２ コーヒー液収容部（抽出液タンク）
５３、１５３、２５３、３５３、４５３、５５３ 冷却体
５４、５５４ 撹拌羽根
１５１ カゴ状の容器
１５４ アイスコーヒー用排出弁
３５１ 仕切板
５５２Ａ ティーバッグ

Claims (13)

1. 本体のお湯注出口から出るお湯を受けて飲料を抽出する飲料抽出手段と、この飲料抽出手段で抽出された抽出液をためる抽出液タンクと、前記抽出液を冷却する冷却手段とを備える飲料作成器において、
   前記冷却手段は、表面が前記抽出液に溶出せず前記抽出液タンクに出し入れ可能な冷却体で形成され、前記冷却体を前記抽出液タンクから取出して冷却可能にしたことを特徴とする飲料作成器。
2. 冷却体はジェル状の保冷材を樹脂製の柔軟な袋に封止したものである請求項１の飲料作成器。
3. 冷却体はジェル状の保冷材を非柔軟な密封容器に封止したものである請求項１の飲料作成器。
4. 抽出液タンク内の抽出液を攪拌する撹拌羽根が設けられている請求項１の飲料作成器。
5. 撹拌羽根は抽出液タンクに抽出液が一定量以上たまってから駆動される請求項４の飲料作成器。
6. 飲料抽出手段は、抽出液タンクの上方に配設されかつ飲料抽出原料を収容する抽出用ロートである請求項１の飲料作成器。
7. 抽出用ロートは、抽出液タンクの上方で垂直線を中心に回転駆動され、撹拌羽根はこの抽出用ロートに着脱可能に取付けられて抽出用ロートと一体に回転する請求項６の飲料作成器。
8. 冷却体は抽出用ロートに着脱可能に保持されている請求項１の飲料作成器。
9. 冷却体は抽出液タンクに着脱可能に保持されている請求項１の飲料作成器。
10. 撹拌羽根は、冷却体で形成されている請求項４の飲料作成器。
11. 抽出液タンクは揺動手段により揺動され、この揺動によって抽出液が攪拌される請求項１の飲料作成器。
12. 抽出液タンクの底に抽出液を排出する排出弁が取付けられている請求項１〜１０のいずれかの飲料作成器。
13. 飲料抽出手段は、本体のお湯注出口から出るお湯を受けると共に飲料抽出原料を収容する抽出液タンクで形成される請求項１の飲料作成器。
    

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