JP2007305859A - 樹脂封止装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

樹脂封止装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂封止工程の際に、樹脂バリの発生を抑制する樹脂封止装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】上金型2と下金型3との当接面には半導体チップが配置されるキャビティ4が形成されている。また、樹脂を投入するポット7とキャビティ4、各キャビティ4間はゲート9やランナ10によって連通している。上金型2または下金型3を貫通し、ポット7,キャビティ4,ゲート9,ランナ10を含む樹脂が流れる領域(樹脂流路)とは直接連通しない箇所で金型外部から当接面に至る貫通孔11を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂封止装置及び半導体装置の製造方法に関し、特に半導体チップを樹脂封止する技術に関するものである。
半導体チップの封入法の一つとして、金型を用いて半導体チップを樹脂(例えば、エポキシ樹脂)で封止する方法が知られている。この方法は、半導体チップが搭載されたリードフレームを金型にセットし、ポットに投入した樹脂タブレットをプランジャで押し出し、流動化した樹脂を金型のキャビティ空間に導くことで整形する方法である。尚、以下に示す金型は一例であり、他にも色々なタイプが存在する。
半導体チップを樹脂封止する従来の樹脂封止装置100について図面を参照しながら説明する。図4は封止工程が行われている際の封止装置100の構成の概略を示す断面図であり、図5は樹脂封止装置100の上金型101を下金型102との当接面側から見た平面図である。なお、図4は、図5の上金型101が下金型102と当接した状態でのX―X線の断面図である。
図4に示すように、樹脂封止装置100は、上金型101と下金型102とを備えている。そして、上金型101と下金型102との当接面には被封止体としての半導体チップが配置される空間(キャビティ103)が複数設けられている。また、下金型101には上下機構を有するプランジャー104で押圧される樹脂タブレット105を収容するポット106が設けられている。また、上金型101にはポット106に対応する位置にカル107が、ポット106とキャビティ103との間に対応する位置にゲート108が、各キャビティ103の間に対応する位置にはランナ109がそれぞれ形成されている。
また、ポット106からキャビティ103へと樹脂が導かれる際に、ゲート108,キャビティ103,ランナ109の空気を外部に排気するためのエアベント110が上金型101であって、キャビティ103と連通して設けられている。
また、上金型101と下金型102との当接面の外周には、当接面の空間を密閉するためのシール部材として例えばゴムから成るパッキン111が環状に形成されている。また、各ポット106はポット連結路112で連結されている。
上述した樹脂封止装置及びこれを用いた半導体装置の製造方法は、例えば以下の特許文献に記載されている。
特開2000−31180号公報 特開平10−144713号公報
しかしながら、上述した従来の樹脂封止装置100を用いて封止工程を行った場合、エアベント110に樹脂バリが発生することがあった。樹脂バリとは、キャビティ103を通過し、エアベント110側に押し出された余剰樹脂である。
これにより、エアベントが詰まるためキャビティ内の脱気が低下し未充填不良等の問題が発生すること、樹脂バリの除去工程が必要になること、外観検査の負担が増大すること、樹脂バリが飛散することによって次の封止工程の際に混入されてしまい所望の動作特性をもった装置が得られないこと、歩留まりの低下といった問題が生じていた。
また、受光素子等の封止に用いられる透明樹脂は、一般的な黒樹脂に比して樹脂バリの問題が顕著であり、この問題を解決する樹脂封止装置及びそれを用いた半導体装置の製造方法については十分な検討がなされていなかった。
黒樹脂に比して透明樹脂に樹脂バリの問題が生じる理由の一つは、透明樹脂は黒樹脂のようにフィラーが混合されておらず、高い流動性をもっているためと考えられる。具体的には例えば、一般的な黒樹脂が180℃で98cm程度流れて固まるのに対して、透明樹脂は150℃で140cm流れて固まる。従って、透明樹脂のような高い流動性の樹脂封止を良好に行うことが可能な樹脂封止装置や当該装置を用いた製法が望まれていた。なお、ここでいうフィラーとは、樹脂に加えることによって、Siチップと樹脂との熱膨張係数をできるだけ一致させ、チップに加わる応力を緩和させるものである。当然Siの粉体が混ざっているため、その粘度が高くなる。一方、光IC等に用いられる樹脂は、光に対して透明である必要があり、光がフィラーで乱反射すると所望の動作特性が得られない。このような理由から透明樹脂にはフィラーを混入しない。
そこで本発明は樹脂バリの発生を抑制し、封止後の装置の信頼性及び歩留まりの向上を図ることを主たる目的とする。また、透明樹脂のような高い流動性の樹脂を用いた封止に好適な樹脂封止装置及び当該装置を用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり主な特徴は以下のとおりである。すなわち、本発明の樹脂封止装置は、上型と下型と、樹脂を投入するポットとを備え、前記ポットと連通し、前記上型と前記下型との当接面に形成されたキャビティ内に前記樹脂を充填させることで前記キャビティに配置する半導体チップを樹脂封止する樹脂封止装置であって、前記上型及び前記下型の少なくともいずれか一方に、前記キャビティを含めた樹脂流路と直接的に連通せずに、前記当接面を外部に露出させる貫通孔を備えることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置は、前記貫通孔が設けられた側の型の当接面のうち、前記樹脂流路が形成されていない領域に凹状の段差部が設けられ、前記段差部と前記貫通孔とが連結していることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法の主な特徴は以下のとおりである。すなわち、本発明の半導体装置の製造方法は、前記樹脂封止装置を用いて半導体チップを封止する工程を有する半導体装置の製造方法であって、半導体チップを前記上型と前記下型とで挟むことによって前記キャビティ内に前記半導体チップを配置する工程と、前記ポットから樹脂を投入し、前記キャビティを含めた樹脂流路に前記樹脂を充填及び硬化させて前記半導体チップを封止する工程とを有し、前記貫通孔を介して前記樹脂流路内の気体を外部に排気することを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、真空ポンプを作動させることで前記樹脂流路の空間を減圧する工程を有することを特徴とする。また、前記樹脂経路の空間を減圧する工程の後に、前記真空ポンプの動作を解除し、その後樹脂が硬化されるまでその状態を保持する工程を有することを特徴とする。さらにまた、前記樹脂が透明樹脂であることを特徴とする。
本発明の樹脂封止装置では、キャビティを含め樹脂が流動する経路(以下、樹脂流路と称する)を除く領域に脱気用の貫通孔が形成されている。つまり、当該貫通孔は樹脂流路とは直接的に連通されていない。そのため、樹脂バリの発生を抑制できる。また、当該貫通孔を介して樹脂流路の脱気を行うことができるため、ボイド不良の発生,未充填不良の発生を防止することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は封止工程が行われている際の樹脂封止装置1の構成の概略を示す断面図である。図2は樹脂封止装置1の上金型2を下金型3との当接面側から見た平面図である。なお、図1は、図2の上金型2が下金型3と当接した状態でのY―Y線の断面図である。
図1に示すように、本実施形態の樹脂封止装置1は、上金型2と下金型3とを備えている。そして、上金型2と下金型3との当接面の所定位置は凹形状に加工されており、互いの凹部が向き合うことでキャビティ4が設けられている。キャビティ4には被封止体が配置される。この被封止体は、色々なタイプがある。
例えば、リードフレーム,フレキシブルシート,セラミック基板,金属基板,プリント基板またISBと呼ぶ電極がフレーム無しに封止されたもの等の公知の構造である。
リードフレームは、中央に少なくとも一つのチップが設けられるアイランドと、前記アイランドの周囲に近接して、一端があるインナーリードと、他端がインナーリードと一体で封止体の外に延在されるアウターリードとがあり、これらを支持するように、インナーリードとアウターリードの間、アウターリードの外に一体で連結状体が配置され、またアイランドは、連結状体と一体で支持され、全体が一体で支持されたものである。そしてアイランドにはチップが実装され、チップとインナーリードが電気的に接続されているものである。このチップの設けられたリードフレームが前記キャビティーの中に載置される。
続いて支持基板としてフレキシブルシート、セラミック基板、金属基板またはプリント基板(単層でも多層でも良い)を用いたものについて説明する。やはりチップが載置されるアイランドがあり、アイランドの周りにリードが設けられたものである。リードフレームと異なり支持基板があるため、リードおよびアイランドは、連結状体、吊りリードは不要である。また基板の裏面に外部電極が設けられるタイプが多いが、金属基板の場合、裏面に電極を設けるのが難しいため、基板の周囲にリード固着用のパッドが設けられる場合もある。これら支持基板を用いるタイプは、1チップが載置されるもの、複数のチップが、縦方向に三次元に、または横方向にプレーン型で載せられるもの、更には受動素子と半導体チップが載せられ、システムインパッケージとして成るものがある。また場合によって、支持基板の上に1層の電極が設けられるものや、この支持基板を取り除いて前記電極だけを樹脂の中に留めるものもある。
更にISBは、Cu箔板をハーフエッチングして、アイランドやリード電極を突状に配置し、その上にチップが電気的に接続されて配置されたものである。このタイプも、1チップが載置されるもの、複数のチップが、縦方向に三次元に、または横方向にプレーン型で載せられるもの、更には受動素子と半導体チップがのせられ、システムインパッケージとして成るものがある。そしてこれから述べる封止をした後、前記Cu箔板の裏面を取り除いてアイランドやリードを分離するものである。
更に上金型2と下金型3のキャビティ4の形状であるが、どちらか一方がフラットでも良い。
また、下金型3には上下機構を有するプランジャー5で押圧される樹脂タブレット6を収容するポット7が設けられている。なお、設計に応じて上金型2にポット7を設ける場合もある。
上金型2には、ポット7に対応する位置にカル8が、ポット7とキャビティ4との間に対応する位置にはゲート9やランナーが、各キャビティ4の間に対応する位置にはランナ10がそれぞれ凹状に形成されている。このように、キャビティ4,ポット7,ゲート9,及びランナ10は樹脂流路として連通している。
また、上金型2には、当該上金型2を貫通し、下金型3との当接面を露出させる貫通孔11が形成されている。当該貫通孔11は、図2に示すようにキャビティ4,カル8,ゲート9,ランナ10を含む樹脂流路とは直接的に連通せずに上金型2の外部に通じている。貫通孔11の開口の直径は例えば約4mmである。ただし、後述するように当接面の極僅かな隙間を介して、貫通孔11は間接的には樹脂流路と連通していると考えられる。ここでいう、極僅かな隙間とは上金型2と下金型3とが見かけ上は完全に型締めされたとしても樹脂流路以外の当接面に生じる僅かな隙間である。その厚みは樹脂が流れることはできないが気体は移動できる程度である。これは、論理的には、上下金型の当接面がフラットであれば、その隙間は全くなく、流動性のあるものは絶対に入り込まないが、実際は樹脂が流れることはできないが気体は移動できる程度の隙間が存在していると考えられる。
なお、貫通孔11による脱気特性を向上させる観点から、樹脂流路の近傍に貫通孔11を複数配置することが好ましい。また、同じく脱気特性を向上させる観点から、図2に示すように樹脂流路の近傍の上金型2の当接面側に凹形状のへこみ(段差部20)を設け、当該段差部20の底部と貫通孔11を連結させてもよい。段差部20の深さは例えば2cm程度である。
ここで図2で説明すると、中央上の貫通孔11は、カル8と2本のゲート9との間に配置されている。また左右に一列で設けられた貫通孔11は、マトリックス状に配置されたキャビティ4の周囲、ここでは4側辺あるが、その対向する2側辺に設けられている。更には、2つのカル8の間に設けられている。また、場合によっては図2のaに示すようにキャビティ列4、4、4・・・とキャビティ列4、4、4・・・の間に配置されても良い。キャビティ列4、4、4・・・とキャビティ列4、4、4・・・の間の間隔が短い場合(例えば、約2mm)には、貫通孔が約4mmであるとすると、更にこの間には、サポートピラー,インデックスマークのピン等が配置されるため、貫通孔11を当該部位に配置する事は困難であるが、本来であればキャビティ4を含め樹脂流路の近くに設けたほうが良いので、可能であれば配置したほうが良い。
また、段差部20はガスの誘い込み領域であり、わずかな溝があったほうがキャビティーからのガスをより取り込みやすいと考える。よって図2ではカル8,ポット連結路16の周りに段差部20を配置しているが、金型の端部に段差部20を配置し、そこへ貫通孔11を形成しても良い。また、一つの段差部20に対して一つの貫通孔11を設けてもよいし、一つの段差部20に対して複数の貫通孔11を設けてもよい。
また、上金型2と下金型3との当接面の外周にはシール部材として例えばゴムから成るパッキン12が環状に設けられている。また、樹脂流路に連通する真空ポンプ13が所定のバルブ14や排気管15を介して接続されている。また、各ポット7はポット連結路16で連結されている。なお、図2では下金型3側に真空ポンプ13,バルブ14,排気管15が設けられているが上金型2側に設ける場合も当然ある。さらにまた、図3に示すように上金型2と下金型3を含めた金型全体を覆う金型ベース21を配置し、この金型ベース21に排気管22及び真空ポンプ23を配置することもできる。
なお、図2ではポット連結路16が金型全体のキャビティの圧力を均一にするために配置されているが、設計に応じてこの連結路16はなくても良い。
またキャビティー4・・・列の端部には、Tの字を横にしたような形状の溝があるが、ここはダミーキャビティーであり、樹脂がこのキャビティまで押し込まれる事で未充填不良の発生を抑止したものである。
本発明の目的は、以下の考えによって成されたものである。つまり光に対して透明な樹脂、これはフィラーが混入されていないため、その粘度が低い。
その粘度の低さによって、従来ではエアベントに樹脂バリが発生した。その樹脂バリを除くためにエアベントを取り除いた。すれば、カルからダミーキャビティーまでの空間にあるガスの逃げ道が無いため、強制排気として排気管を配置した。
本来、この強制排気によりガスは無くなるので、樹脂がキャビティ4の中に充填されたとき、ボイドがなくなるはずである。しかしながら樹脂は、高温で加熱されているため、樹脂自体からアウトガスが発生し、これがボイドの原因として残る。これはフィラーが樹脂に混合されていない分、余計にアウトガスが発生すると思われる。
本発明は、このガスをどこかに逃がせばよい。しかし金型当接領域の外側の周囲には、パッキン12が設けられてあるため、逃げ道がなく、そのため別途逃げ道として貫通孔11が設けられている。
実際キャビティに高圧で樹脂が充填されているので、かりにガス溜りがあったとすると、かなり高圧で存在していると考えられる。そのガスは、キャビティ4と貫通孔11の間に位置する上下の金型の当接面のわずかな隙間を介して、大気と連通している貫通孔11を介して逃げていくと考えられる。また、貫通孔11および貫通孔11までのガスの通路は、キャビティ4内に溜まったガスよりも低圧なので、自然とガスは外へと逃げる。よってガスが貫通孔11から放出されずに貫通孔11に至る当接面の通路で留まっていたとしても、キャビティ4のガスは無くなるため未充填領域の発生は抑止できる。
また、図2では貫通孔11が大気に通じているが、真空装置(排気管15や真空ポンプ13等)を貫通孔11に直接つなげることで強制的にガスを排気しても良い。
また、樹脂バリの発生をよしとした場合、未充填領域の発生の抑止という観点からは図2のダミーキャビティーの後にエアベントを設けることも可能である。かかる構成によって、ダミーキャビティーに樹脂が到達するまでに発生したガスをエアベントで逃がす一方で、エアベントで逃がしきれないガス溜まりを貫通孔11で逃がすことができる。また、かかる構成によればエアベントが樹脂で詰まったとしても貫通孔11を介して脱気を行うことが可能である。
次に、上記樹脂封止装置1を用いた半導体装置の製造工程について説明する。
まず、被封止体としての半導体チップをリードフレーム上に固着、搭載し、それぞれの半導体チップ(不図示)が対応するキャビティ4に配置し、上金型2と下金型3とを当接して型締めする。ここで、上金型2と下金型3との間のパッキン12が圧縮され、当接面が密閉される。
次に、真空ポンプ13を作動させて当接面の樹脂流路の脱気を行い減圧状態にする。これは、空気を金型外部に排気することによって注入される樹脂への空気の巻き込みを防止してボイドの発生を防止するとともに、未充填不良を防止するためである。具体的には例えば真空圧力が約5トル(Torr)となるまで行う。また、図3で示した真空ポンプ23によって当該脱気を行うことも可能である。かかる場合、貫通孔11及び上述した当接面の僅かな隙間を介して脱気が行われる。下金型3,又は下金型3と上金型2の両方がヒーターによって所定の成形温度に加熱されている。なお、成形温度は樹脂によって異なり例えば約150℃である。
なお、上記の説明では上下の金型を型締め(金型クランプ)した後に脱気を行っているが、他のプロセスも可能である。具体的には、金型を完全に締める前に型締め動作(クランプ動作)を一旦停止させ、樹脂流路を含めた当接面の空間を封止部材(パッキン12)で密閉し(金型クランプ前シールと称する)、その後真空ポンプによる脱気を行い、続いて金型の型締めを行ってもよい。ここで、型締め動作を一旦停止させるとは、完全型締めの例えば1mm程度手前で当該動作を一旦停止させることであり、このとき封止部材(パッキン12)は上下の金型によって圧縮される。
このようにして、金型クランプ前に脱気を行うことで、上下の金型内や樹脂タブレット内のエアー排出が行いやすく、キャビティ4内に樹脂が流れる際の残留エアーがなくなるため、ジェッティング現象によるワイヤー流れ等の不良が発生しにくいという利点がある。以上の観点から、金型クランプ前に金型クランプ前シール及び脱気を行い、その後樹脂注入を行うことが好ましい。なお、パッキン12は封止部材の一例であって他の部材で密閉することも可能である。
次に、ポット7内に樹脂タブレット6が配置され、プランジャー5の上昇によって樹脂タブレット6が押し出される。そして、当初固形であった樹脂タブレット6は金型の熱によって溶解する。この溶解した樹脂は、ポット7からカル8,ゲート9,ランナ10を移動して各キャビティ4内に導かれる。この樹脂導入時、樹脂流路内で発生する空気(ガス)は貫通孔11を介してキャビティの外部に排除される。また、従来のような樹脂流路と直接連通したエアベントは設けられていないため樹脂バリの発生が抑制されている。なお、樹脂の一部が樹脂流路以外の当接面の隙間を介して貫通孔11に至ることもないため、当接面に樹脂バリが発生することもない。
次に、減圧状態を維持(例えば、100秒間)する。このとき、減圧状態で沸点が降下していることもあり、樹脂の硬化反応に際して揮発成分がガスとして生成されているが、これも貫通孔11までのわずかな隙間を介してキャビティの外部に、圧力差で吸い出される。
次に、真空ポンプ13の動作解除を行い、その後樹脂が完全に硬化されるまでその状態を所定時間(例えば210秒間)保持する。なお、このように真空ポンプ13の動作解除を行うのは、動作解除を行わないで樹脂が完全に硬化されるまで保持する場合に比してボイド不良防止の効果が向上するからである。どのようなメカニズムでこのボイド不良防止の効果が得られるかは不明であるが、樹脂の硬化反応で生じていた、あるいは生じている最中の樹脂の揮発成分が真空状態の解除をきっかけに貫通孔11を介して外部に排気されていると考えられる。また真空解除で、ガスの沸点が上がり、ガスから液状に戻るのかもしれない。そのため、成形品のボイド発生は低減されている。なお、上記完全に硬化されるまでとは、金型から成形品を分離したときに樹脂の状態が保持される程に硬化している状態とする。
その後、上金型2と下金型3を分離し、整形済みのリードフレームを取り出し、個々の半導体チップ毎に切断し、最終的な樹脂封止型の半導体装置が完成する。
以上説明したように、本発明の樹脂封止装置及びそれを用いた半導体装置の製造方法では、樹脂流路とは直接的に連通せずに外部に通じる貫通孔を設けている。そして図1乃至図3で示した樹脂封止装置では、従来のような樹脂流路と外部を連通させたエアベントを設けていない。そのため、樹脂バリの発生を抑制できる。特に、樹脂バリの発生が顕著であった流動性の高い樹脂に対しても有効である。
また、樹脂流路を除く当接面の極僅かな隙間及び貫通孔を介して封止工程の際の脱気が可能であるため、樹脂は十分な流動性をもって各キャビティに導かれ、未充填不良が防止できる。また、樹脂流路の脱気によって樹脂ボイドの発生を防止できる。さらには、封止工程後の封止樹脂装置のクリーン作業や外観検査工程の負担の低減等が可能となり、完成した半導体装置の信頼性及び歩留まりを向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなくその要旨を逸脱しない範囲で変更が可能であることは言うまでも無い。例えば、上記実施形態では上金型2に貫通孔11が設けられていたが、下金型3に設けることもできる。
本発明の実施形態に係る樹脂封止装置及び半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係る上金型を説明する平面図である。 本発明の実施形態に係る樹脂封止装置及び半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 従来の樹脂封止装置及び半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 従来の樹脂封止装置に係る上金型を説明する平面図である。
符号の説明
1 樹脂封止装置 2 上金型 3 下金型 4 キャビティ
5 プランジャー 6 樹脂タブレット 7 ポット 8 ポット
9 ゲート 10 ランナ 11 貫通孔 12 パッキン
13 真空ポンプ 14 バルブ 15 排気管 16 ポット連結路
20 段差部 21 金型ベース 22 排気管 23 真空ポンプ
100 樹脂封止装置 101 上金型 102 下金型
103 キャビティ 104 プランジャー 105 樹脂タブレット
106 ポット 107 カル 108 ゲート 109 ランナ
110 エアベント 111 パッキン 112 ポット連結路

Claims (7)

  1. 上型と下型と、樹脂を投入するポットとを備え、
    前記ポットと連通し、前記上型と前記下型との当接面に形成されたキャビティ内に前記樹脂を充填させることで前記キャビティに配置する半導体チップを樹脂封止する樹脂封止装置であって、
    前記上型及び前記下型の少なくともいずれか一方に、前記キャビティを含めた樹脂流路と直接的に連通せずに、前記当接面を外部に露出させる貫通孔を備えることを特徴とする樹脂封止装置。
  2. 前記貫通孔が設けられた側の型の当接面のうち、前記樹脂流路が形成されていない領域に凹状の段差部が設けられ、前記段差部と前記貫通孔とが連結していることを特徴とする請求項1に記載の樹脂封止装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の樹脂封止装置を用いて半導体チップを封止する工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    半導体チップを前記上型と前記下型とで挟むことによって前記キャビティ内に前記半導体チップを配置する工程と、
    前記ポットから樹脂を投入し、前記キャビティを含めた樹脂流路に前記樹脂を充填及び硬化させて前記半導体チップを封止する工程とを有し、
    前記貫通孔を介して前記樹脂流路内の気体を外部に排気することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 真空ポンプを作動させることで前記樹脂流路の空間を減圧する工程を有することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記樹脂経路の空間を減圧する工程の後に、前記真空ポンプの動作を解除し、その後樹脂が硬化されるまでその状態を保持する工程を有することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記樹脂は透明樹脂であることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記上型と前記下型とを完全に型締めする直前で当該型締め動作を一旦停止し、封止部材で前記上型と前記下型との当接面の空間を密閉し、続いて前記真空ポンプを作動させることで前記当接面の空間を減圧する工程を開始し、その後前記上型と前記下型とを型締めする工程を有することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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