JP2007304275A - 電子鍵盤楽器の鍵盤装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ハンマ機構が第1ハンマと第2ハンマとから成っていながら、従来例に比べて鍵の連打性が向上した電子鍵盤楽器の鍵盤装置を提供する。
【解決手段】 電子鍵盤楽器の鍵盤装置20は、鍵盤シャーシ11に上下方向に揺動可能に支持された複数の鍵15と、各鍵15に対応してその上方に配置された複数の鍵スイッチ60と、鍵スイッチ60と鍵15との間に上下方向に回動可能に配置され鍵15の押鍵時に上方に回動され鍵スイッチ60を押圧するとともに鍵15に負荷を付与する複数のハンマ機構55と、から成る。各ハンマ機構55は、鍵盤シャーシ11に上下方向に回動可能に支持された第1ハンマ30と、上下方向に回動可能に支持され、第1ハンマ30の上方への回動時に上方に回動される第2ハンマ40と、両方のハンマ30,40間に設けられ各鍵15の離鍵時に第1ハンマ30を第2ハンマ40から独立して下方に回動させる付勢部材52と、から成る。
【選択図】図3
【解決手段】 電子鍵盤楽器の鍵盤装置20は、鍵盤シャーシ11に上下方向に揺動可能に支持された複数の鍵15と、各鍵15に対応してその上方に配置された複数の鍵スイッチ60と、鍵スイッチ60と鍵15との間に上下方向に回動可能に配置され鍵15の押鍵時に上方に回動され鍵スイッチ60を押圧するとともに鍵15に負荷を付与する複数のハンマ機構55と、から成る。各ハンマ機構55は、鍵盤シャーシ11に上下方向に回動可能に支持された第1ハンマ30と、上下方向に回動可能に支持され、第1ハンマ30の上方への回動時に上方に回動される第2ハンマ40と、両方のハンマ30,40間に設けられ各鍵15の離鍵時に第1ハンマ30を第2ハンマ40から独立して下方に回動させる付勢部材52と、から成る。
【選択図】図3
Description
本発明は、複数の鍵とその上方に配置された複数の鍵スイッチとの間に複数のハンマ機構が配置された電子鍵盤楽器の鍵盤装置に関する。
アコースティックピアノは、鍵盤の所定の鍵が押鍵(打鍵)操作されると、ウィッペン及びジャックなどを介して所定のハンマが回動し、この回動したハンマが所定の弦を打弦することにより所定の楽音が発生するようになっている。押鍵時は、鍵を押さえている演奏者の指にハンマの慣性モーメントが負荷として加わり、この負荷が押鍵時のタッチ感を決める。
これに対して、電子ピアノなどの電子鍵盤楽器は、所定の鍵の押鍵に基づく所定の鍵スイッチのオンにより所定の楽音を発生させるので、ハンマが設けられていない場合は、アコースティックピアノのようなタッチ感を得ることは困難である。そこで、電子鍵盤楽器では、鍵と鍵スイッチとの間に錘を備えたハンマを回動可能に配置し、押鍵により回動するハンマで鍵スイッチを作動させ、ハンマの慣性モーメントを負荷として鍵に付与する場合がある。
従来の電子鍵盤楽器(特許文献1参照)は、押鍵の強弱に応じたタッチ感を得るために、ハンマを第1ハンマと第2ハンマとで構成している。即ち、第1ハンマはその一端が鍵盤シャーシに支持されて上下方向に回動可能で、その中間部が鍵に下方から当接可能で、その他端(自由端)の近くに鍵スイッチを作動させるスイッチ押圧部を備えている。第2ハンマはその一端が第1ハンマの他端に支持されて上下方向に回動可能で、その他端(自由端)の近くに錘を備えている。
離鍵時、第2ハンマも第1ハンマも下方回動位置にあり、第2ハンマの長手方向は第1ハンマの長手方向の延長線に対して下方側に所定角度θを成している。所定の鍵が押鍵されると、その鍵に対応する第1ハンマが上方へ回動(往動)し、第1ハンマの回動により第2ハンマが上方へ回動する。第1ハンマ及び第2ハンマの上方への回動時、錘の重量などにより慣性モーメントが発生し、鍵を押さえている演奏者の指に負荷として加わる。
特開平4−204797号公報
上記従来の電子鍵盤楽器は鍵の連打(演奏者が短い時間間隔で同じ鍵を連続して押鍵すること)が容易とは言い難い。即ち、前回の押鍵で上方に回動している第2ハンマは錘を備え慣性モーメントが大きいため、離鍵後すぐには下方に回動(復動)できず、離鍵による鍵の揺動に比べて第2ハンマの復動が遅れ易い。第1ハンマの自由端に第2ハンマが軸支されているので、第2ハンマの復動の遅れにより第1ハンマの下方への回動(復動)も遅れる。鍵スイッチは第1ハンマのスイッチ押圧部で作動されるので第1ハンマが復動しない限りオフせず、鍵スイッチがオフしない限り同じ鍵を連続押鍵しても楽音は発生しない。
以上の理由により、従来の電子鍵盤楽器は、前回の押鍵時と同じ鍵を次回も連続して押鍵しようとしても、前回の押鍵後の離鍵による鍵スイッチのオフまで待たなければならなかった。その結果、同じ鍵の前回の押鍵と次回の押鍵との間の時間間隔が長くなり易く、同じ鍵を連続押鍵する連打が容易でなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、鍵の押鍵時に上方に回動され鍵スイッチを押圧するとともに鍵に負荷を付与するハンマ機構が第1ハンマと第2ハンマとから成っていながら、従来例に比べて鍵の連打性が向上した電子鍵盤楽器の鍵盤装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、鍵盤シャーシに上下方向に揺動可能に支持された複数の鍵と、複数の鍵のそれぞれに対応してその上方に配置された複数の鍵スイッチと、複数の鍵スイッチと複数の鍵との間に上下方向に回動可能に配置され、複数の鍵のそれぞれの押鍵時に上方に回動され複数の鍵スイッチを作動させるとともに複数の鍵に負荷を付与する複数のハンマ機構と、から成る電子鍵盤楽器の鍵盤装置であって、複数のハンマ機構は、それぞれ、鍵盤シャーシに上下方向に回動可能に支持された第1ハンマと、上下方向に回動可能に支持され第1ハンマの上方への回動時に上方に回動される第2ハンマと、第1ハンマと第2ハンマとの間に設けられ複数の鍵のそれぞれ離鍵時に第1ハンマを第2ハンマから独立して復帰方向に回動させる付勢部材と、から成ることを特徴とする。
請求項1に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、ハンマ機構は、第1ハンマと、第2ハンマと、第1ハンマと第2ハンマとの間に配置された付勢部材とを含み、第1ハンマは、鍵の離鍵時は、付勢部材の付勢力により第2ハンマから独立して復帰方向に回動できるようになっている。なお、第1ハンマが第2ハンマから「独立して復帰方向に回動する」とは、第1ハンマの復帰方向への回動が第2ハンマの復帰方向への回動に依存しないことを意味する。
離鍵により鍵から第1ハンマに回動力が加わらなくなると、第1ハンマは、たとえ第2ハンマが復帰方向に回動しなくても、付勢部材の付勢力で鍵に追従してすばやく復帰方向に回動する。ここで、第1ハンマの上方への回動により鍵スイッチがオンするようにしておけば、第1ハンマの復帰方向への回動により鍵スイッチがすばやくオフする。その結果、鍵スイッチのオフ後、前回の押鍵時と同じ鍵をごく短い時間間隔で連続押鍵(連打)することができ、鍵の連打性が向上する。
ところで、第2ハンマは、請求項2に記載のように、第1ハンマよりも大きな慣性モーメントを持っているとよい。
このような請求項2に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、第2ハンマは慣性モーメントが大きく復帰方向への回動が遅れ易いが、それよりも小さい慣性モーメントを持つ第1ハンマは、第2ハンマに対して、付勢部材で復帰方向に付勢されるため、第2ハンマよりも先に復帰方向へ回動することができ、鍵の連打性を向上させることができる。
このような請求項2に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、第2ハンマは慣性モーメントが大きく復帰方向への回動が遅れ易いが、それよりも小さい慣性モーメントを持つ第1ハンマは、第2ハンマに対して、付勢部材で復帰方向に付勢されるため、第2ハンマよりも先に復帰方向へ回動することができ、鍵の連打性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置において、第1ハンマはスイッチ押圧部を有し、複数の鍵スイッチは、それぞれ、鍵が第1深さまで押鍵されたとき第1ハンマのスイッチ押圧部でオンされる第1接点と、鍵が第1深さよりも深い第2深さまで押鍵されたときスイッチ押圧部でオンされる第2接点とを有する一つのスイッチを含む、ことを特徴とする。
請求項3に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、たとえば鍵が比較的強く押鍵された後の離鍵時に、第1ハンマは圧縮ばねの付勢力で第2ハンマよりも先に復帰方向に回動することができる。第1ハンマの復帰方向へのすばやい回動により、鍵スイッチの第1接点がすばやくオフするので、同じ鍵を連続して押鍵(連打)することができ、鍵の連打性が向上する。
また、鍵の押鍵時に、鍵スイッチの第1接点は、鍵が第1深さまで押鍵されたときスイッチ押圧部によりオンされ、鍵スイッチの第2接点は、鍵が第2深さまで押鍵されたときスイッチ押圧部によりオンされる。この鍵スイッチの第1接点のオンと第2接点のオンとの時間差に基づき、楽音信号を生成する発音制御回路が鍵の押鍵速度を算出することができる。この押鍵速度の算出結果に基づき、楽音を発生する発音部が楽音の音量を調整することができる。発音部は、たとえば、鍵の押鍵速度が早いときは楽音の音量を大きくし、鍵の押鍵速度が遅いときは楽音の音量を小さくすることができる。
さらに、鍵の押鍵時及び離鍵時に、鍵スイッチの第1接点及び第2接点は、鍵への追従性が良い第1ハンマのスイッチ押圧部でオンオフされるので、鍵の押鍵及び離鍵に応じて第1接点及び第2接点がオンオフされる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置において、第1ハンマは第1スイッチ押圧部を有し、第2ハンマは第2スイッチ押圧部を有し、複数の鍵スイッチは、それぞれ、鍵が第1深さまで押鍵されたとき第1ハンマの第1スイッチ押圧部でオンされる第1接点を有する第1スイッチと、鍵が第1深さよりも深い第2深さまで押鍵されたとき第2ハンマの第2スイッチ押圧部でオンされる第2接点とを含む、ことを特徴とする。
請求項4に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、第1スイッチがより早くオフするので、鍵を連打した際の音切れを防止することができる。例えば、第2スイッチがオンのまま第1スイッチがオフし、また第1スイッチがオンしたときには、発音のプログラムなどで、前回発音した音量と同じ発音にするなどすることで、連打による音切れを防止することができる。
ところで、第2スイッチは、請求項5に記載のように、鍵が第2深さよりも深い第3深さまで押鍵されたとき第2ハンマの第2スイッチ押圧部でオンされる第3接点とを有する第2スイッチとを含むように構成するとよい。
請求項5に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、たとえば鍵が比較的強く押鍵された後の離鍵時に、第2ハンマは慣性モーメントが大きく復帰方向への回動が遅れ易いが、第1ハンマは圧縮ばねの付勢力で第2ハンマよりも先に復帰方向に回動することができる。第1ハンマのすばやい復帰方向への回動で第1スイッチの第1接点がすばやくオフし、その後第2ハンマの復帰方向への回動で第2スイッチの第3接点及び第2接点がこの順に(第1接点→第3接点→第2接点)オフする。第3接点及び第2接点がオフした時点では、第1接点はすでにオフしているので、その後直ちに同じ鍵を比較的強く連続押鍵(連打)することができ、鍵の連打性が向上する。鍵が押鍵されると、第1接点、第2接点及び第3接点はこの順にオンし、これらの押鍵情報が発音制御回路に知らされる。
一方、たとえば鍵が比較的弱く押鍵された後の離鍵時は、第1ハンマと第2ハンマとは一体となって復帰方向に回動し、これにより第1スイッチの第1接点、第2スイッチの第2接点及び第2スイッチの第3接点は、第3接点→第2接点→第1接点の順でオフする。この場合、鍵の離鍵を離鍵ストロークの途中で止めれば(途中離鍵)、第2スイッチの第3接点及び第2接点はオフするが、第1接点はオンのままである。途中離鍵位置から再度同じ鍵を押鍵すると、第2スイッチの第2接点及び第3接点がオンする。これにより、鍵が離鍵位置まで戻されることなく、途中離鍵位置から再度押鍵されたことが分かる。第1接点がオンのままで第2接点及び第3接点がオンされたとの押鍵情報に基づき、発音制御回路は、上記第1接点が一旦オフした後再度オンし、その後第2接点及び第3接点がオンした場合とは異なる楽音信号を発生することができる。
また、鍵の押鍵時に、第1スイッチの第1接点は鍵が第1深さまで押鍵されたときスイッチ押圧部によりオンされ、第2スイッチの第2接点及び第3接点は鍵が第2深さ及び第3深さまで押鍵されたときスイッチ押圧部によりそれぞれオンされる。第2接点のオンと第3接点のオンとの時間差に応じて、押鍵情報に基づき楽音信号を生成する発音制御回路が鍵の押鍵速度を算出することができる。この発音制御回路での算出結果に応じて、楽音信号に基づき楽音を発生する発音部が楽音の音量を調整することができる。発音部は、たとえば、鍵の押鍵速度が早いときは楽音の音量を大きくし、鍵の押鍵速度が遅いときは楽音の音量を小さくすることができる。
さらに、鍵の押鍵時及び離鍵時に、第1スイッチの第1接点は、鍵の揺動への追従性が良い第1ハンマの第1スイッチ押圧部でオンオフされるので、鍵の押鍵及び離鍵に追従して第1ハンマが回動して、第1ハンマの回動に応じて第1接点がオンオフされる。従って、第1接点は第1ハンマの回動に応じて所定時期にオンオフする。一方、鍵の押鍵時及び離鍵時に、第2スイッチの第2接点及び第3接点は第2ハンマの第2スイッチ押圧部でオンオフされるので、たとえ第2ハンマの復帰方向への回動が第1ハンマの回動より遅れた場合でも、第2ハンマの復帰方向への回動に応じて第2接点及び第3接点がオフされる。従って、第2接点及び第3接点は第2ハンマの回動に応じて所定時期にオフする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5の何れかに記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置において、第2ハンマは鍵盤シャーシに支持され、第1ハンマが下方に第2ハンマが上方に配置され、第1ハンマに形成された突出部が第2ハンマに形成された貫通孔を貫通し、突出部の先端にスイッチ押圧部が形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、鍵スイッチが一つのスイッチで構成される場合も、鍵スイッチが第1スイッチ及び第2スイッチで構成される場合も、第2ハンマは鍵盤シャーシに支持されているので、鍵の押鍵時は、第1ハンマから上方への回動力を受けて上方に回動する。その際、第1ハンマがどのような回動状態にあっても第2ハンマの支点の位置は変動しない。その結果、押鍵時の前半は第2ハンマから比較的大きな負荷が鍵に付与され、押鍵時の後半は第2ハンマから比較的小さな負荷が鍵に付与され、アコースティックピアノと同様の鍵のタッチ感が得られる。
また、鍵スイッチが第1スイッチ及び第2スイッチで構成される場合に、第2ハンマの回動に応じて、その第2スイッチ作動部が第2スイッチの第2接点(第2スイッチが第2接点及び第3接点を有する場合は、第2接点及び第3接点)をオンオフさせる。従って、第2接点は第2ハンマの回動に応じて所定時期にオンオフする。
さらに、鍵スイッチが一つのスイッチで構成される場合は、鍵に当接される第1ハンマが第2ハンマの下方に位置し、鍵スイッチの第1接点が第2ハンマの上方に位置している。一方、鍵スイッチが第1スイッチ及び第2スイッチで構成される場合は、鍵に当接される第1ハンマが第2ハンマの下方に位置し、第1スイッチの第1接点が第2ハンマの上方に位置している。つまり、何れの場合も、第1ハンマと鍵スイッチとの間に第2ハンマが介在している。しかし、第1ハンマは鍵の押鍵及び離鍵に応じて上方及び下方に回動するので鍵への追従性が良く、しかも第1ハンマの突出部が第2ハンマの貫通孔を貫通しているので、第2ハンマの下方に位置した第1ハンマで、第2ハンマの上方に位置した鍵スイッチ又は第1スイッチを押圧することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置において、第2ハンマの支点は第1ハンマの支点と一致しており、第1ハンマの長さは第2ハンマの長さよりも短いことを特徴とする。請求項7に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、第1ハンマが下方に第2ハンマが上方にある場合において、第1ハンマの長さが、第1ハンマの上方に位置する第2ハンマの長さと同じであるので、たとえば第1ハンマの長さが第2ハンマの長さと同程度である場合に比べて、第1ハンマの鍵への追従性がより向上する。その結果、同じ鍵をより短い時間間隔で連続押鍵することができ、鍵の連打性が向上する。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項5の何れかに記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置において、第2ハンマは第1ハンマの自由端に支持されていることを特徴とする。請求項8の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、鍵スイッチが一つのスイッチで構成される場合も、鍵スイッチが第1スイッチ及び第2スイッチで構成される場合も、第2ハンマは第1ハンマの自由端に支持され、第1ハンマの長手方向で、第1ハンマと第2ハンマとが整列している。従って、第1ハンマと第2ハンマから成るハンマ機構の厚さ(高さ)を小さくすることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8の何れかに記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置において、付勢部材は圧縮ばねであることを特徴とする。請求項9に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、鍵スイッチが一つのスイッチで構成される場合も、鍵スイッチが第1スイッチ及び第2スイッチで構成される場合も、付勢部材としての圧縮ばねは、第1ハンマと第2ハンマとの間の小さな収容空間を利用して配置することができる。
以下、本発明の電子鍵盤楽器の鍵盤装置の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態による電子ピアノのブロック図を示す。この電子ピアノは複数の鍵15と、その押鍵を検出する鍵スイッチ60とを含む鍵盤装置20、鍵スイッチ60で検出された押鍵情報から楽音信号を生成する発音制御回路75、及び発音制御回路75で生成された楽音信号を楽音に変える発音部85を含む。
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態による電子ピアノのブロック図を示す。この電子ピアノは複数の鍵15と、その押鍵を検出する鍵スイッチ60とを含む鍵盤装置20、鍵スイッチ60で検出された押鍵情報から楽音信号を生成する発音制御回路75、及び発音制御回路75で生成された楽音信号を楽音に変える発音部85を含む。
図2に鍵盤装置20を示し、図3にその主要部であるハンマ機構55及び鍵スイッチ60などを示す。なお、以下の説明において、「押鍵」とは、鍵15を押鍵ストローク一杯押すことの他、押鍵ストロークの途中まで押すこと(途中押鍵)も含む。また、「離鍵」とは、鍵15を実質的に押さないことの他、一旦押鍵した鍵15を押鍵ストロークの途中まで戻すこと(途中離健)も含む。
図2において、鍵盤装置20は、図2の紙面に対して垂直方向に延びた棚板10上に設けられた鍵盤シャーシ11と、鍵盤シャーシ11に揺動可能に支持された複数の鍵(図2には離鍵状態にある一つの鍵15のみ示す)15と、棚板10上に立設されたアクションシャーシ12と、このアクションシャーシ12に取り付けられた複数のハンマ機構55及び鍵スイッチ60と、を備えている。鍵盤シャーシ11は棚板10上に固定され、その前後方向(図2の左右方向)の中間部に複数のバランスピン13が左右方向(図2の紙面と垂直方向)に並んで立設されている。
複数の鍵15はそれぞれ矩形断面形状を有し、鍵盤装置20の前後方向に延びている。鍵15の前後方向の中間部には厚さ方向にピン孔24が形成され、このピン孔24にバランスピン13が挿入され、鍵15は鍵盤シャーシ11により揺動可能に支持されている。鍵15の後端部14a(図2の左端部)の上部は切り欠かれ、切欠部26となっている。
アクションシャーシ12は棚板10に立設されており、複数の鍵15の後端部14a側で全ての鍵15にわたるように左右方向に延び複数のハンマ機構55を支持するハンマ支持部16と、複数の鍵15の後端部14a側で全ての鍵15にわたるように左右方向に延び複数の鍵スイッチ60が取り付けられるスイッチ取付部17と、ハンマ支持部16の下方に設けられた鍵載置部22とを一体に備えている。スイッチ取付部17の先端部の下面には、左右方向に延びた帯状のハンマストッパ18が、すべてのハンマ機構55にわたって配置されている。鍵載置部22は鍵盤シャーシ11の後端部に載置されている。
図2及び図3において、ハンマ機構55は鍵15ごとに設けられ、アクションシャーシ12のハンマ支持部16に回動自在に支持され、第1ハンマ30、第2ハンマ40及び圧縮ばね52などを含む。このうち、第1ハンマ30は四角棒形状を持ち、中間部31、一端の支持部32、他端の当接部34、及び中間部31の突出部36などを含む。詳述すると、第1ハンマ30の一端に形成された支持部32が、上記アクションャーシ12のハンマ支持部16に軸部材33(支点)によって軸支され、第1ハンマ30の中間部31及び他端が上下方向(図2で上下方向)に回動可能となっている。他端の上面31aには、次述する第2ハンマ40の下面41bに当接する当接部34が形成されている。
第1ハンマ30の中間部31の上面31aに上方に突出する突出部36が形成され、その先端(上端)がスイッチ押圧部37となっている。また、中間部31の上面31aには、当接部34と突出部36との間にくぼみ38が形成されている。第1ハンマ30の中間部31の下面31bには、鍵15に対する第1ハンマ30の相対的な角度を調整するキャプスタン39が立設されている。キャプスタン39は、その脚部が第1ハンマ30の後端寄りの部分に進退自在にねじ込まれ、その頭部が鍵15の後端部14aに当接可能となっている。
第2ハンマ40も四角棒形状を持ち、その長さは上記第1ハンマの長さよりも長く(たとえば二倍程度)、その縦寸法及び横寸法は第1ハンマ30の縦寸法及び横寸法よりも少し大きい。第2ハンマ40は中間部41、一端の支持部42、他端の当接部43及び他端寄りの錘44などを含む。即ち、第2ハンマ40の一端に鈎状の支持部42が形成され、上記軸部材(支点)33によってハンマ支持部16に軸支され、第2ハンマの中間部41及び他端が上下方向(図2で上下方向)に回動可能となっている。第1ハンマ30と第2ハンマ40とは回動方向(図3でほぼ上下方向)で上下に重ねて配置され、軸部材33が第1ハンマ30の支点及び第2ハンマ40の支点となっている。第2ハンマ40の他端(自由端)の上面41aには上記ハンマストッパ18に当接する当接部43が形成され、他端寄りには所定質量の錘44が埋設されている。
上記第1ハンマ30の支点33からスイッチ押圧部37までの距離は、第2ハンマ40の支点33から錘44までの距離よりも短く(たとえば二分の一程度に)選定されている。第1ハンマ30と第2ハンマ40との寸法関係及び錘44の有無などにより、回動時の第2ハンマ40の慣性モーメントは回動時の第1ハンマ30のそれよりも大きい。
第2ハンマ40の中間部41の下面41bには、上記第1ハンマ30の当接部34に対向してクッション部又はクリック部(以下「クッション部」という)46が形成されている。また、中間部41の上面41aから下面41bにかけて貫通孔48が形成され、その内径は上記第1ハンマ30の突出部36の外径よりも大きくなっている。第1ハンマ30の突出部36の長さは第2ハンマ40の厚さよりも長く、突出部36の上端のスイッチ押圧部37は第2ハンマ40の上面41aから上方に突出している。
第2ハンマ40の中間部41の貫通孔48とクッション部46との間に、上記第1ハンマ30のくぼみ38に対向してくぼみ51が形成され、両方のくぼみ38とくぼみ51との間に圧縮ばね52が配置されている。この圧縮ばね52は常時第1ハンマ30と第2ハンマ40とを互いに離間する方向に付勢しており、その結果、第1ハンマ30は圧縮ばね52で下向きに、第2ハンマ40は圧縮ばね52で上向きに、それぞれ付勢されている。
複数の鍵スイッチ60はそれぞれ、ハンマ機構55を介して対応する鍵15の押鍵、離鍵及び押鍵速度を検出するためのものである。以下、鍵スイッチ60について、図4(a)を参照しつつ説明する。鍵スイッチ60は二段接点式で、第1接点61と第2接点67とから成る。
このうち、第1接点61は上記スイッチ取付部17に取り付けられた樹脂板64と、この樹脂板64から下方に突出した中心側のゴム部62aとを含む。樹脂板64には一対の固定接点65が互いに離れて取り付けられ、ゴム部62aには円形状の可動接点63が取り付けられている。図3及び図4(b)(c)に示すように、鍵15の前端部14bが離鍵位置xから途中押鍵位置yに対応する押鍵深さ(ストローク)S1だけ押鍵されると、第1ハンマ30が支点33の回りに上向きに回動し、突出部36の上端のスイッチ押圧部37がゴム部62aを上方に押圧するようになっている。その結果、両方の固定接点65が可動接点63で導通され、第1接点61がオンする。また、オンした第1接点61は、鍵15の前端部14bが途中離鍵位置yまで離鍵され、第1ハンマが30が支点33の回りに下向きに回動し、突出部36の上端のスイッチ押圧部37がゴム部62aの押圧を開放したときオフするようになっている。
第2接点67は、上記樹脂板64と、この樹脂板64から下方に突出した周辺側のゴム部62bとを含む。樹脂板64には一対の固定接点69が互いに離れて取り付けられ、ゴム部62bには環形状の可動接点68が取り付けられている。図3及び図4(b)(c)に示すように、鍵15の前端部14bが離鍵位置xから途中押鍵位置yよりも深い途中押鍵位置zに対応する押鍵深さ(ストローク)S2だけ押鍵されると、第1ハンマ30が支点33の回りにさらに上向きに回動し、突出部36の上端のスイッチ押圧部37がゴム部62bを上方に押圧するようになっている。その結果、両方の固定接点69が可動接点68で導通され、第2接点67がオンする。また、オンした第2接点67は、鍵15の前端部14bが途中離鍵位置zまで離鍵され、第1ハンマが30が支点33の回りに下向きに回動し、突出部36の上端のスイッチ押圧部37がゴム部62bの押圧を開放したときオフするようになっている。
図1に戻って、上記発音制御回路75は鍵スキャン回路76、CPU77、ROM78、RAM79、波形メモリ81及び音源LSI82などを含む。このうち、鍵スキャン回路76は、鍵スイッチ60の第1接点61及び第2接点67のオンオフ信号に基づき鍵15の押鍵状態を検出する。CPU77は電子ピアノ全体の動作を制御するもので、特に鍵スイッチ60の検出信号に基づく鍵15の押鍵の有無の判別、押鍵速度の演算、押鍵された鍵15に対応する楽音信号を生成するための音源LSI82の制御、などを行う。ROM78はCPU77で実行される制御プログラムなどを記憶し、RAM79は発音制御回路75の制御に用いるデータを一時的に記憶し、波形メモリ81は楽音信号を生成するための波形データを記憶している。
発音部85は発音制御回路75で生成された楽音信号を増幅する増幅器86と、増幅された楽音信号を楽音として出力するスピーカ87とを含む。
次に、第1実施形態の鍵盤装置20の動作を、図1から図4を参照しつつ説明する。図2及び図3に示す鍵15の離鍵状態では、鍵15はバランスピン13の回りに反時計方向に揺動しており、その後端部14aが下降し前端部14bが上昇している。ハンマ機構55は時計方向(下向き)に回動しており、その第1ハンマ30は時計方向(下向き)に回動しており、キャプスタン39が鍵15の後端部14aに当接している。第2ハンマ40も時計方向(下向き)に回動し、そのクッション部46に第1ハンマ30の当接部34が当接している。第1ハンマ30のスイッチ押圧部37は鍵スイッチ60から離れている。
次に、第1実施形態の鍵盤装置20の動作を、図1から図4を参照しつつ説明する。図2及び図3に示す鍵15の離鍵状態では、鍵15はバランスピン13の回りに反時計方向に揺動しており、その後端部14aが下降し前端部14bが上昇している。ハンマ機構55は時計方向(下向き)に回動しており、その第1ハンマ30は時計方向(下向き)に回動しており、キャプスタン39が鍵15の後端部14aに当接している。第2ハンマ40も時計方向(下向き)に回動し、そのクッション部46に第1ハンマ30の当接部34が当接している。第1ハンマ30のスイッチ押圧部37は鍵スイッチ60から離れている。
上記離鍵状態から鍵15の前端部14bが下方に押鍵されると、通常押鍵(前回と今回とで異なる鍵15を押鍵する)でも連打(前回と今回とで同じ鍵15を連続押鍵する)でも、図2において鍵15はバランスピン13を中心として時計方向に揺動する。鍵15の揺動に伴い、その後端部14aがキャプスタン39を介して第1ハンマ30の支点33の近くの部分の下面を上方に突き上げ、第1ハンマ30は圧縮ばね52の付勢力に抗して支点33の回りに反時計方向(上向き)に回動する。これに伴い、第1ハンマ30の当接部34が第2ハンマ40のクッション部46を上方に突き上げ、第2ハンマ40が支点33の回りに反時計方向(上向き)に回動する。
第1ハンマ30及び第2ハンマ40の上向きの回動時は錘44の重量などが鍵15に負荷として加わる。ここで、押鍵ストロークの前半では静止している第2ハンマ40を第1ハンマ30を介して上向きに回動させるので慣性モーメントが大きく、前端部14bに付与される負荷は重い。これに対して、押鍵ストロークの後半では上向きに回動中の第2ハンマ40を第1ハンマ30を介してさらに上方に回動させるので慣性モーメントは小さく、前端部14bに付与される負荷は軽い。こうして、アコースティックピアノと同様のタッチ感が得られる。
第1ハンマ30の上向きの回動時、そのスイッチ押圧部37が鍵スイッチ60を押圧する。その際、図3及び図4(a)(b)に示すように、鍵15の前端部14bの浅い押鍵ストロークS1で、第1ハンマ30のスイッチ押圧部37が先にゴム部分62aを押し、可動接点63が一対の固定接点65を導通させ、図4(c)に示すように第1接点61がオンする。
その後、図4(a)(b)に示すように前端部14bの深い押鍵ストロークS2で、第1ハンマ30のスイッチ押圧部37がゴム部分62bを押し、可動接点68が一対の固定接点69を導通させ、図4(c)に示すように第2接点67がオンする。第1接点61及び第2接点67からの押鍵情報に基づき、図1の発音制御回路75が楽音信号を制御し、発音部85が楽音を発生する。その際、CPU77は第1接点61のオンと第2接点67のオンとの時間差に基づき鍵15の押鍵速度を算出し、発音部85は算出された押鍵速度が早いときは大きな音量の楽音を発生し、押鍵速度が遅いときは小さな音量の楽音を発生する。
第2ハンマ40の上向きの回動は、その自由端の当接部43がスイッチ取付部17の先端のハンマストッパ18に当接することによって規制され、これによりキャプスタン39を介して鍵15の時計方向の揺動も規制される。
図2及び図3において、鍵15の通常押鍵の際に前端部14bが離鍵されると、その後端部14aが下降するので、ハンマ機構55は上記押鍵時とは反対方向に回動する。詳述すると、後端部14aの下降により、キャプスタン39を介して、第1ハンマ30はその自重で支点33の回りに時計方向(下向き)に回動し、それに伴い第2ハンマ40もその錘44の重量などにより支点33の回りに時計方向(下向き)に回動する。
その際、第1ハンマ30と第2ハンマ40とは一体的に下向きに回動する。従って、図4(b)(c)に示すように、鍵15が押鍵ストロークS2まで離鍵されたときまず第2接点67がオフし、その後浅い押鍵ストロークS1まで離鍵されたとき第1接点61がオフし、楽音は発生しなくなる。こうして、鍵15及びハンマ機構55などは図2に示す離鍵状態に復帰する。
これに対して、連打の際の離鍵時では、第2ハンマ40は下向きの回動(復動)が遅れ易いが、第1ハンマ30の下向きの回動(復動)が第2ハンマ40により遅らされる心配はない。その理由は、慣性モーメントが小さい第1ハンマ30は慣性モーメントが大きい第2ハンマ40に対して圧縮ばね52で復帰方向(下方)に付勢されているからである。その結果、第1ハンマ30は第2ハンマ40よりも先に復動でき、第1ハンマ30の復動によりそのスイッチ押圧部37が鍵スイッチ60から離れる。その際の第1接点61及び第2接点67のオフ時期は、通常押鍵の際の離鍵の場合に比べて早くなる(左方にずれる)。
第1実施形態の鍵盤装置20によれば、以下の効果が得られる。第1に、同じ鍵15を短い時間間隔で連続押鍵すること(連打)が可能となり、連打性が向上する。鍵15の連打性が向上したのは、慣性モーメントが小さく下方に位置する第1ハンマ30を、慣性モーメントが大きく上方に位置する第2ハンマ40に対して、圧縮ばね52により常時下向きに付勢したからである。即ち、鍵15の前端部14bが離鍵位置xに向かって離鍵されその後端部14aからの突上げ力がなくなると、第2ハンマ40が十分に復動していなくても、第1ハンマ30は圧縮ばね52の付勢力で鍵15に追従して復動できる。
その結果、鍵15の前端部14bが途中離鍵位置yと離鍵位置xとの間の位置まで離鍵されると、第1ハンマ30のスイッチ押圧部37を介して第2接点67及び第1接点61がすばやくオフする。従って、その後同じ鍵15の前端部14bを連続押鍵でき、離鍵位置xと途中離鍵位置yとの間の位置から前端部14bを押鍵位置zまで押鍵すると、第1ハンマ30のスイッチ押圧部37を介して第1接点61及び第2接点67がオンし、同じ楽音が発生する。
第2に、アコースティックピアノと同様の鍵15のタッチ感が得られる。即ち、第2ハンマ40は第1ハンマ30の上方に位置しているので、鍵15の押鍵時は、第1ハンマ30から上方への回動力を受けて上方に回動する。その際、第2ハンマ40はハンマ支持部16に軸支されているので、第1ハンマ30がどのような回動状態にあってもその支点33の位置が変動しない。その結果、押鍵時の前半は第2ハンマ40が比較的大きな負荷を鍵15に付与し、押鍵時の後半は第2ハンマ40が比較的小さな負荷を鍵15に付与し、鍵15の所望のタッチ感が得られる。
第3に、鍵15の押鍵及び離鍵に応じて鍵スイッチ60がオンオフし、鍵15への鍵スイッチ60の応答性が良い。これは、鍵15への追従性が良い第1ハンマ30で鍵スイッチ60を押圧するからである。ここで、第1ハンマ30の突出部36が第2ハンマ40の貫通孔48を貫通しているので、第2ハンマ40の下方に位置し鍵15に当接した第1ハンマ30で、第2ハンマ40の上方に位置する鍵スイッチ60を押圧することができる。
第4に、第2ハンマ40の中間部41の下面41bに配置したクッション部46に、第1ハンマ30の当接部34が当接するため、当接部34がクッション部46に当接する際に衝突音が発生しない。また、押鍵ストロークの最終段階で第2ハンマ40の他端の当接部43をスイッチ取付部17のハンマストッパ18に当接させるため、押鍵ストロークの最終段階においてタッチ感が急に軽くなることが防止できる。
(第2実施形態)
図5から図7に、本発明の第2実施形態を示す。図5はハンマ機構120及び鍵スイッチ150の断面図、図6(a)(b)は鍵スイッチ150の詳細図、図7(a)(b)(c)は鍵スイッチ150の作動説明図である。
(第2実施形態)
図5から図7に、本発明の第2実施形態を示す。図5はハンマ機構120及び鍵スイッチ150の断面図、図6(a)(b)は鍵スイッチ150の詳細図、図7(a)(b)(c)は鍵スイッチ150の作動説明図である。
図5において、ハンマ機構120は下方の第1ハンマ100と上方の第2ハンマ110とを含み、第1ハンマ100は上記第1ハンマ30と同じ構成を持つが、第2ハンマ110は上記第2ハンマ40と比べて第2スイッチ押圧部111を有する点が異なる。また、鍵スイッチ150は、一段接点式の第1鍵スイッチ130と二段接点式の第2鍵スイッチ135とを含む。以下、第1実施形態の部材と対応する部材には同じ参照番号を付して詳しい説明を割愛し、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。
図5において、第1ハンマ100の突出部101が第2ハンマの貫通孔48を貫通し、その上端に第1スイッチ押圧部102が形成されている。第2ハンマ110の中間部41の上面41aには、上方に突出する第2スイッチ押圧部111が形成されている。アクションシャーシ12のスイッチ取付部17には、第1ハンマ100の第1スイッチ押圧部102に対向して第1鍵スイッチ130が取り付けられ、第2ハンマ110のスイッチ押圧部111に対向して第2鍵スイッチ135が取り付けられている。
第1鍵スイッチ130は鍵15(図2参照)の後端部14bの押鍵深さを検出するためのもので、図6(a)に示すように、樹脂板64と、この樹脂板64から下方に突出した中心側のゴム部131とを含む。ゴム部131に可動接点132が取り付けられ、樹脂板64に可動接点132に対向して、一対の固定接点134が取り付けられている。
一方、第2鍵スイッチ135は鍵15の後端部14bの押鍵速度を算出するためのもので、図6(b)に示すように、樹脂板64と、この樹脂板64から下方に突出した中心側のゴム部137及び周辺側のゴム部144とを含む。中心側の下方に高く突出したゴム部137に可動接点138が取り付けられ、樹脂板64に可動接点138に対向して一対の固定接点141が取り付けられ、可動接点138と固定接点141とで第2スイッチ136が構成されている。また、周辺側の下方に低く突出したゴム部144に環状の可動接点146が取り付けられ、樹脂板64に可動接点146に対向して一対の固定接点147が取り付けられ、可動接点146と固定接点147とで第3スイッチ143が構成されている。
以下、第2実施形態の作動を説明する。通常押鍵でも連打でも、鍵15の後端部14bの押鍵操作により鍵15が時計方向に揺動されその後端部14aが上昇すると、図5において第1ハンマ100は支点33の回りに上向きに回動される。これに伴い、第2ハンマ110はクッション部46が第1ハンマ100の当接部34で上方に突き上げられ、支点33の回りに上向きに回動する。また、第1ハンマ100の第1スイッチ押圧部102が第1鍵スイッチ130を押圧し、第2ハンマ110の第2スイッチ押圧部111が第2鍵スイッチ135を押圧する。
詳述すると、図3及び図7(a)に示すように、鍵15の後端部14bが離鍵位置hから途中押鍵位置iに対応する押鍵ストロークS1だけ押鍵されると、第1ハンマ100のスイッチ押圧部102が図6(a)に示す第1鍵スイッチ130の可動接点132を固定接点134に接触させる。その結果、図7(b)に示すように、第1鍵スイッチ130がオンする。
鍵15の前端部14bが離鍵位置hから途中押鍵位置jに対応する押鍵ストロークS2だけ押鍵されると、第2ハンマ110のスイッチ押圧部111が第2鍵スイッチ135の第2スイッチ136の可動接点138を固定接点141に接触させ、第2スイッチ136がオンする。また、鍵15の前端部14bが離鍵位置hから途中押鍵位置kに対応する押鍵ストロークS3だけ押鍵されると、第2ハンマ110の第2スイッチ押圧部111が第2鍵スイッチ135の第3スイッチ143の可動接点146を固定接点147に接触させ、第3スイッチ143がオンする。
第2スイッチ136のオンと第3スイッチ143のオンとの時間差に基づき、前記発音制御回路75(図1)が押鍵時の押鍵速度を算出し、それに対応した楽音信号を生成する。そして、発音部85が押鍵速度が早いときは大きな音量の楽音を、押鍵速度が遅いときは小さい音量の楽音を発生する。
次に、鍵15の前端部14bの離鍵について説明する。鍵15の前端部14bを比較的強く押鍵した場合、錘44を備えた第2ハンマ110には上向きの大きな慣性モーメントが作用している。従って、離鍵により鍵15の前端部14bが押鍵位置kから離鍵位置hに向かって戻るとき、第2ハンマ110の下向きの回動が遅れ易い。一方、押鍵時に第1ハンマ100に作用する上向きの慣性モーメントは小さく、しかも第1ハンマ100は圧縮ばね52により下向きに付勢されているので、離鍵された鍵15の揺動に追従して支点33の回りに下向きに回動する。その結果、第1ハンマ100の第1スイッチ押圧部102が第1鍵スイッチ130のゴム部131から離れ、可動接点132が固定接点134から離れ、図7(b)に示すように、第1鍵スイッチ130がオフする。
その後、第2ハンマ110が錘118の重量などにより支点33の回りに下向きに回動し、その第2スイッチ押圧部111が第2鍵スイッチ135の第3スイッチ143のゴム部144から離れ、可動接点138が固定接点141から離れ、第3スイッチ143がオフする。その後、第2スイッチ押圧部111が第2鍵スイッチ135の第2スイッチ136のゴム部137から離れ、可動接点138が固定接点141から離れ、第2スイッチ136がオフする。つまり、第1鍵スイッチ130が、第2鍵スイッチ135の第3スイッチ143及び第2スイッチ136よりも先にオフしている。
従って、図7(a)中mで示すように鍵15の後端部14bを離鍵位置hと途中離鍵位置iとの間の位置まで戻し、直ちに同じ鍵15の前端部14bを押鍵位置kまで連続押鍵することができる。これにより、第2スイッチ136及び第3スイッチ143がオフした後、第2スイッチ136及び第3スイッチ143がオンし、発音制御回路75の制御により、前回の押鍵時と次回の押鍵時とで同じ音色の楽音(たとえば強い音)が発生する。
これに対して、鍵15を比較的弱く押鍵した場合、第2ハンマ110に作用する上向きの慣性モーメントはそれ程大きくないので、離鍵により鍵15の前端部14bが押鍵位置kから離鍵位置hに向かって戻るとき、第2ハンマ110は第1ハンマ100と一体に支点33の回りに下向きに回動する。従って、図7(c)に示すように、第2鍵スイッチ135の第3スイッチ143がオフし、その後第2鍵スイッチ135の第2スイッチ136がオフし、その後第1鍵スイッチ130がオフする。つまり、第1鍵スイッチ130、第2鍵スイッチ135の第2スイッチ136及び第3スイッチ143は、鍵15の押鍵時にオンしたのと反対の順序でオフする。
従って、図7(a)中nで示すように、鍵15の前端部14bの離鍵時に、途中離鍵位置jと途中離鍵位置iとの間で離鍵を止め、途中離鍵位置iと途中離鍵位置jとの間の位置から同じ鍵15の前端部14bを再度押鍵位置kまで押鍵する。すると、第2鍵スイッチ135の第3スイッチ143及び第2スイッチ136がオフするが、第1鍵スイッチ130はオンのままであり、その後第2スイッチ136及び第3スイッチ143がオンする。
発音制御回路75(図1)は、第1鍵スイッチ130からの押鍵情報に基づき、押鍵ストローク中のどの位置から鍵15が連続押鍵されたかを判断することができる。そして、第1鍵スイッチ130がオン状態のままで第2鍵スイッチ135の第2スイッチ136及び第3スイッチ143がオンしたことを検知した場合は、発音制御回路75は、上記比較的強い押鍵の場合(第1鍵スイッチ130がオフした後オンし、その後第2鍵スイッチ135の第2スイッチ136及び第3スイッチ143がオンした場合)とは別の音色の楽音(たとえば弱い音)を発生させるための楽音信号を生成する。
以下、第2実施形態の効果を説明する。第2実施形態に特有の効果として、第1に、押鍵ストロークのほぼ全体を利用して行う比較的強い押鍵、及び押鍵ストロークの後半を利用して行う比較的弱い押鍵の何れにおいても、鍵の連打性が向上する。また、鍵15の離鍵時における鍵15の前端部14bの押鍵位置を第1鍵スイッチ130のオンオフで発音制御回路75に知らせることにより、発音制御回路75は比較的早い連打時と比較的早い連打時とで発生する楽音の音色を変えることができる。さらに、鍵15の前端部14bの押鍵時の押鍵速度を第2鍵スイッチ135のオンで発音制御回路75に知らせることにより、比較的早い連打時の強い楽音、及び比較的遅い連打時の弱い楽音の何れも、押鍵速度に応じてその音量を調整できる。
その他に、上記第1実施形態の第2の効果、第3の効果及び第4の効果と同様の効果が得られる。
(変形例)
以下、上記第1実施形態の変形例について説明する。第1変形例は、図8(a)に示すように、第1実施形態に比べて、回動方向で下方に配置された第1ハンマ160の支点164と、上方に配置された第2ハンマ170の支点174とが異なっている。以下、異なる構成を中心に説明する。
(変形例)
以下、上記第1実施形態の変形例について説明する。第1変形例は、図8(a)に示すように、第1実施形態に比べて、回動方向で下方に配置された第1ハンマ160の支点164と、上方に配置された第2ハンマ170の支点174とが異なっている。以下、異なる構成を中心に説明する。
第1ハンマ160は、中間部161、一端の支持部162及び他端の当接部163を含み、支持部161は軸部材164でアクションシャーシ12の第1支持部165に回動可能に支持されている。第2ハンマ170は、中間部171、一端の支持部172及び他端の当接部173を含み、支持部172は上記軸部材164とは別の軸部材174で第1支持部165とは別の第2支持部175に回動可能に支持されている。第2ハンマ170の他端寄りに錘175が埋設されている。第1ハンマ160の他端の当接部163の上面が第2ハンマ170の中間部171の下面のクッション部176に当接している。
第1ハンマ160の中間部161の上面に形成された突出部167が、第2ハンマ170の中間部171に形成された貫通孔177を貫通し、その先端にスイッチ押圧部168が形成されている。また、第1ハンマ160の中間部161の上面と第2ハンマ170の中間部171の下面との間に圧縮ばね178が配設され、第1ハンマ160を下向きに第2ハンマ170を上向きにそれぞれ付勢している。さらに、アクションシャーシ12のスイッチ取付部17に、第1ハンマ160のスイッチ押圧部168に対応して、第1実施形態と同様の二段接点式の一つの鍵スイッチ60が取り付けられている。
この第1変形例の作動は、第2ハンマ170の回動時の支点174が第1ハンマ160の回動時の支点164と異なる点を除いて、上記第1実施形態の作動と同じであり、第1実施形態とほぼ同様の効果が得られる。
第1実施形態の第2変形例を図8(b)に示す。この第2変形例は、第1実施形態と比べて、第2ハンマ190が第1ハンマ180の自由端に回動可能に支持されている点が異なる。詳述すると、第1ハンマ180は一端の支持部182が軸部材186によりハンマ支持部16に取り付けられ、上下方向に回動可能となっている。上角部が切り欠かれた他端に当接部183が形成され、中間部181の上面に上方に突出するスイッチ押圧部184が形成されている。
第2ハンマ190は下角部が切り欠かれた一端の支持部192が軸部材196により第1ハンマ180の中間部181の角部(自由端)に取り付けられ、上下方向に回動可能となっている。第2ハンマ190の中間部191の先端面に設けられたクッション部193が上記第1ハンマ180の当接部183が当接している。第2ハンマ190の支持部192の下面と第1ハンマ180の当接部183の上面との間に圧縮ばね197が配設されている。圧縮ばね197は第1ハンマ180及び第2ハンマ190の長手方向(図8(b)で左下から右上に延びる斜め方向)と直交する方向に延在し、第1ハンマ180を軸部材186の回りに時計方向(下向き)に付勢し、第2ハンマ190を軸部材196の回りに反時計方向(上向き)に付勢している。
第2ハンマ190は他端寄りに錘198が埋設され、その慣性モーメントは第1ハンマ180のそれよりも大きくなっている。第2ハンマ190の他端の上面に形成された当接部202がスイッチ取付部17の先端のハンマストッパ18に当接可能となっている。アクションシャーシ12のスイッチ取付部17に、第1ハンマ180のスイッチ押圧部184に対応して第1実施形態と同様の鍵スイッチ60が取り付けられている。
第2変形例の作動は、第2ハンマ190は第1ハンマ180の回動時に発生する遠心力により支点196の回りに回動する点を除き、第1実施形態と同じである。第2変形例に特有の効果として、第1ハンマ180及び第2ハンマ190から成るハンマ機構205の厚さ(高さ)を小さくできることが挙げられる。これは、第2ハンマ190は第1ハンマ180の自由端に回動可能に支持され、第1ハンマ180と第2ハンマ190とが整列してこれらの長手方向、すなわち鍵盤装置の前後方向に延びていることにより得られた。
次に、上記第2実施形態の変形例を説明する。第1変形例は、図9(a)に示すように、第1ハンマ220の自由端に第2ハンマ230が回動可能に支持され、第1ハンマ220は第1スイッチ押圧部224を、第2ハンマ230は第2スイッチ押圧部239をそれぞれ備えている。これに対応して、スイッチ取付部17には第1鍵スイッチ130及び第2鍵スイッチ135が取り付けられている。
詳述すると、第1ハンマ220は一端の支持部221が軸部材226によりハンマ支持部16に取り付けられ、上下方向に回動可能となっている。上角部が切り欠かれた他端に当接部223が形成され、中間部221の上面に上方に突出するスイッチ押圧部224が形成されている。
第2ハンマ230は下角部が切り欠かれた一端の支持部232が軸部材234により第1ハンマ220の中間部221の角部(自由端)に取り付けられ、上下方向に回動可能となっている。中間部231の先端面に設けられたクッション部236に上記第1ハンマ220の当接部223が当接している。第1ハンマ220の当接部223の上面と第2ハンマ230の支持部232の下面との間に圧縮ばね227が配設されている。圧縮ばね227は、第1ハンマ220及び第2ハンマ230の長手方向と直交する方向に延在し、第1ハンマ220を軸部材226の回りに時計方向に付勢し、第2ハンマ230を軸部材234の回りに反時計方向に付勢している。
第2ハンマ230の他端寄りに錘237が埋設され、第2ハンマ230の慣性モーメントは第1ハンマ220のそれよりも大きくなっている。中間部231の上面にスイッチ押圧部239が形成され、他端の上面に形成された当接部238がスイッチ取付部17の先端のハンマストッパ18に当接可能となっている。
アクションシャーシ12のスイッチ取付部17には、第1スイッチ押圧部224に対向して上記第2実施形態と同様の一段接点式の第1鍵スイッチ130が取り付けられ、第2スイッチ押圧部239に対向して上記第2実施形態と同様の二段接点式の第2鍵スイッチ135が取り付けられている。
第1変形例の作動は、第2ハンマ230は第1ハンマ220の回動時に発生する遠心力により支点234の回りに回動する点が、第2実施形態と異なる。第1変形例に特有の効果として、第1ハンマ220及び第2ハンマ230から成るハンマ機構240の厚さ(高さ)を小さくできることが挙げられる。これは、第2ハンマ230は第1ハンマ220の自由端に回動可能に支持され、第1ハンマ220と第2ハンマ230とが整列してこれらの長手方向、すなわち鍵盤装置の前後方向に延びていることにより得られた。
また、図9(b)に示す第2実施形態の第2変形例は、第1変形例と比べて、圧縮ばね265の配置場所が異なる。即ち、第1ハンマ250の一端の支持部252が軸部材253によりハンマ支持部16に上下方向に回動可能に支持され、中間部251の上面に第1スイッチ押圧部254が形成されている。第2ハンマ255の一端の支持部257が軸部材258により第1ハンマ250の自由端に上下方向に回動可能に支持され、中間部256の上面にスイッチ押圧部259が形成され、他端に錘261が埋設されている。
第1ハンマ250の中間部251の先端面と、第2ハンマ255の中間部256の先端面との間に圧縮ばね265が配置されている。この圧縮ばね265は第1ハンマ250及び第2ハンマ255の長手方向に延在し、第1ハンマ250を軸部材253の回りに時計方向に付勢し、第2ハンマ255を軸部材258の回りに反時計方向に付勢している。第2変形例の作動は実質的に上記第1変形例の作動と同じであり、実質的に第1変形例と同じ効果が得られる。
さらに、第2実施形態の第3変形例として、図7(a)において、途中押鍵位置iから途中押鍵位置jまでの時間長さと、途中押鍵位置jから押鍵位置kまでとの時間長さと差に基づき、楽音の音色や音量を調整することもできる。
11:鍵盤シャーシ、12:アクションシャーシ、15:鍵、20:鍵盤装置、30:第1ハンマ、31:中間部、32:支持部、33:軸部材、34:当接部、36:突出部、37:スイッチ押圧部、40:第2ハンマ、41:中間部、42:支持部、43:当接部、44:錘、48:貫通孔、52:圧縮ばね、55:ハンマ機構、60:盤スイッチ、61:第1接点、63:可動接点、65:固定接点、67:第2接点、68:可動接点、69:固定接点、100:第1ハンマ、101:突出部、102:第1スイッチ押圧部、110:第2ハンマ、111:第2スイッチ押圧部、120:ハンマ機構、130:第1鍵スイッチ、132:可動接点、134:固定接点、135:第2鍵スイッチ、136:第2スイッチ、138:可動接点、141:固定接点、143:第3スイッチ、146:可動接点、147:固定接点、150:鍵スイッチ
Claims (9)
- 鍵盤シャーシに上下方向に揺動可能に支持された複数の鍵と、該複数の鍵のそれぞれに対応してその上方に配置された複数の鍵スイッチと、該複数の鍵スイッチと前記複数の鍵との間に上下方向に回動可能に配置され、前記複数の鍵の押鍵時に上方に回動され前記複数の鍵スイッチを押圧するとともに前記複数の鍵に負荷を付与する複数のハンマ機構と、から成る電子鍵盤楽器の鍵盤装置であって、
前記複数のハンマ機構は、それぞれ、
前記鍵盤シャーシに上下方向に回動可能に支持された第1ハンマと、
上下方向に回動可能に支持され、前記第1ハンマの上方への回動時に上方に回動される第2ハンマと、
前記第1ハンマと前記第2ハンマとの間に設けられ、前記複数の鍵のそれぞれの離鍵時に前記第1ハンマを前記第2ハンマから独立して復帰方向に回動させる付勢部材と、
から成ることを特徴とする電子鍵盤楽器の鍵盤装置。 - 前記第2ハンマは、前記第1ハンマよりも大きな慣性モーメントを持っていることを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
- 前記第1ハンマはスイッチ押圧部を有し、
前記複数の鍵スイッチは、それぞれ、前記鍵が第1深さまで押鍵されたとき前記第1ハンマの前記スイッチ押圧部でオンされる第1接点と、前記鍵が第1深さよりも深い第2深さまで押鍵されたとき前記スイッチ押圧部でオンされる第2接点とを有する一つのスイッチを含む、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。 - 前記第1ハンマは第1スイッチ押圧部を有し、前記第2ハンマは第2スイッチ押圧部を有し、
前記複数の鍵スイッチは、それぞれ、
前記鍵が第1深さまで押鍵されたとき前記第1ハンマの前記第1スイッチ押圧部でオンされる第1接点を有する第1スイッチと、
前記鍵が第1深さよりも深い第2深さまで押鍵されたとき前記第2ハンマの前記第2スイッチ押圧部でオンされる第2接点を有する第2スイッチとを含む、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。 - 前記第2スイッチは、前記鍵が第2深さよりも深い第3深さまで押鍵されたとき前記第2ハンマの前記第2スイッチ押圧部でオンされる第3接点を有する、ことを特徴とする請求項4に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
- 前記第2ハンマは前記鍵盤シャーシに支持され、前記第1ハンマが下方に前記第2ハンマが上方に配置され、前記第1ハンマに形成された突出部が前記第2ハンマに形成された貫通孔を貫通し、前記突出部の先端にスイッチ押圧部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
- 前記第2ハンマの支点は前記第1ハンマの支点と一致しており、前記第1ハンマの長さは前記第2ハンマの長さよりも短いことを特徴とする請求項6に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
- 前記第2ハンマは前記第1ハンマの自由端に支持されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
- 前記付勢部材は圧縮ばねであることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
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