JP2007302836A - ブラックマトリックス形成用カーボンブラック分散液 - Google Patents

ブラックマトリックス形成用カーボンブラック分散液 Download PDF

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Abstract

【課題】 カラーフィルタのブラックマトリックスとして、その後に塗布するレッド、グリーン、ブルーの各インクが好適に塗布され得る、撥水機能を有するブラックマトリックス被膜を生成せしめるチタンブラック分散液を得る。
【解決手段】 チタンブラックをフッ素樹脂、ケイ素樹脂、シランカップリング剤、およびワックスなどの撥水性物質で処理することによって得られた撥水化チタンブラックを用いて、ブラックマトリックス形成用分散液を得た。
【選択図】なし

Description

本発明は、ブラックマトリックス形成用チタンブラック分散液に関し、詳しくは、例えば、カラーテレビ・液晶表示素子・カメラ等に使用される、光学的カラーフィルタのブラックマトリックスの形成に使用されるチタンブラック分散液であって、該分散液でブラックマトリックスを形成後、光の三原色に対応する赤(R)、緑(G)、青(B)の三色のカラーインクを塗布するにあたって、その表面の撥水性に起因して、カラーインクが所定の区画上に好適に塗布され、隣接区画へのインクの流出、混合を防止し、さらに画素部分で均一な厚みの着色層が得られるようにする隠蔽力に優れるチタンブラック分散液に関する。
液晶表示装置は、透明電極が設けられたガラス等の透明な基板で形成される1〜10μm程度の間隙に液晶物質を封入し、電極間に印加した電圧により一定の方向に液晶を配向させ、透明部分と不透明部分を形成して画像を表示する。カラー液晶表示装置は、何れかの透明基板上に光の三原色に対応する赤(R)、緑(G)、青(B)の三色のカラーフィルタを設けており、透明電極への印加電圧の調整によって液晶の光の透過を制御し、R、G、Bの三色のフィルタを透過する光量を制御し、三原色の加色による発色によってカラー表示を行う。
R、G、Bの着色層の形成方法としては、予め各色の間を区画するブラックマトリックスの膜を設けた基板上に形成する方法や、R、G、Bを形成した後、ブラックマトリックス膜を設ける方法など種々あるが、ブラックマトリックスの役割は、何れも、R、G、Bの三原色を区画すると共に遮光する点にある。
上記の様な目的で使用されるカラーフィルタのブラックマトリックスの一つとして、黒色材料としてチタンブラックが分散されたレジスト膜をパターンニングしたものがある。チタンブラックは、カーボンブラックと比較して、紫外域における優れた透光性および可視部における優れた遮蔽性を有し、各種の光学的素子の黒色レジストパターンの形成にも利用されている。例えば、光学的カラーフィルタは、カラーテレビ、液晶表示素子、カメラ等に好適に使用される光学的素子であり、黒色レジストパターン(ブラックマトリックス)を設けた透明基板の表面に、赤、緑、青の3種の異なる色相により、10〜150μm幅のストライプ状やモザイク状などの色パターンを数μmの精度で形成して製造される。
上記のブラックマトリックスは、チタンブラックが分散された光重合性組成物(塗布液)を透明基板上に塗布した後、加熱乾燥、画像露光、現像および熱硬化の各処理を行って形成することが出来る。
また、上記のカラーフィルタは、基本的には、ブラックマトリックスの形成面に、赤、緑、青の材料が各々分散された各光重合性組成物(塗布液)を塗布し、加熱乾燥、画像露光、現像および熱硬化処理の各処理を順次に行って各色の画素画像を形成することによって製造することが出来る(特許文献1)ことから、着色インクをオフセット印刷法等によりパターン印刷して着色層を形成する方法、着色された紫外線硬化性インクを基板上に全面塗布し、フォトリソ
法によりカラーフィルタパターンを作成する方法、その他、電着塗装法を利用したカラーフィルタの製造方法などがある。しかしながら、オフセット印刷法では印刷パターンの精細化には限界があり、生産歩留まりの低下などの問題がある。また、フォトリソ法では、赤、緑、青の三原色のカラーフィルタを作成するためには、塗布、紫外線照射、現像工程を3回行うことを要し、製造工程が煩雑であり、生産性が悪い。さらに、電着塗装法を利用した製造方法では、3色のカラーフィルタを製造するために、それぞれに対応する電極に通電し、3回の電着操作を必要とするうえ、色の重なりによる混色を防ぐ操作を要する。
これらの問題点を解決する製造方法として、特許文献2にはインクジェット方式でカラーインクを塗布することが提案されている。この方法ではガラス基板に対してヌレ性の良いインクを用いる場合には、予めヌレ性の悪い物質で境界部を印刷しておく方法や、基板に対してヌレ性の悪いインクを用いる場合には、予めヌレ性の良い物質で基板にパターンを形成しておきインクの定着を助ける方法が提案されている。
撥水性のブラックマトリックスを用いて効率的にインクジェット方式でカラーインクを塗布して、カラーフィルタを製造する方法は数多く提案されており、特許文献3には、撥インク処理剤で処理することによって、ブラックマトリックスの上面と側面のヌレ性に差をつける方法、特許文献4には、撥インク処理剤で処理して、画素を区切る凸部の動的接触角とカラーインクが塗布されるべき凹部の静的接触角をある範囲内に設定することによって、カラーインクの塗布性を改良する方法、特許文献5には、インク受容層と混色防止層のインクに対する濡れ応力値の相対比(混色防止層の濡れ応力値/受容層の濡れ応力値)をある範囲に設定することによって、色ムラ、色抜け、混色等の欠陥のないカラーフィルタをインクジェット法で製造する方法、特許文献6には、撥水撥油性を有するブラックマトリックスで区切られた間にカラーインクをインクジェット塗布した後、平坦化のために熱プレスする方法が開示されている。
特開平2−902号公報 特開昭59−75205号公報 特開平09−127327号公報 特開平10−20114号公報 特開2000−187116号公報 特開2006−17980号公報
しかし、これら何れの方法も撥水性成分を添加する方法である。単にブラックマトリックス部をカラーインクに対して濡れ性の悪い物質とするために、撥水剤を添加したり、ブラックマトリックスパターン作製後に撥水化処理する方法では、カラーインクを塗布すべき所定の部位でカラーインクのはじきが発生するという問題を生じがちである。カラーインクの非塗布部を撥水化処理することによって、塗布部に効率的にインクを載せるという方法は一見効率的に思えるが、カラーフィルタにとって最も危険な欠陥のひとつである白欠陥(白ヌケ)やハジキの問題と隣り合わせの技術である。また、ブラックマトリックスの隣接部分でカラーインクがはじかれるために、ブラックマトリックスに囲まれた画素の中で着色層の厚みに不均一が生じやすい。従って、このカラーフィルタを液晶表示素子等に用いた場合、色ムラが生じたり、色度の変動という問題を生じる。
本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたものである。前記撥水剤として用いられる化合物は、本質的にブラックマトリックス被膜成分と反応しないものである。低分子の撥水剤の場合は被膜の上部に単分子膜あるいは単分子に近い状態で存在しており、高分子の撥水剤の場合にもブラックマトリックス被膜と反応することなく、被膜中に存在するものと思われる。このような撥水剤はブラックマトリックス表面の各部位に偏在しており、その撥水性も各部位で異なるものと思われる。また、ブラックマトリックスパターンを作製後、熱処理することによって、低分子撥水剤はカラーインクを塗布すべき部分に蒸散付着するものと思われる。高分子撥水剤においてもブラックマトリックスに固着していないため、ハンドリングなどによって、カラーインクを塗布すべき部分への付着が起こるものと思われる。そこで、本発明者らは、撥水化剤をブラックマトリックスに均一かつ強固に固着せしめることを考え、本発明に至った。即ち、ブラックマトリックスの構成成分であるチタンブラックそのものの撥水性を向上せしめることに思い至った。
本発明の撥水化処理したチタンブラックは、極微細な粒子状態に分散したチタンブラックの表面に撥水処理を施していることから、撥水性物質の寄与する表面積が大きく、少量で撥水効果を発揮していると考えられる。
本発明の撥水性物質で表面処理されたチタンブラックが分散媒に分散されてなるブラックマトリックス形成用分散液は、撥水性物質で表面処理されたチタンブラックが用いられていることから、かかる分散液から得た被膜は、単にチタンブラックが用いられた分散液のような親水性を有さず、すぐれた疎水性(撥水性)を有し、しかもチタンブラックによる着色力および隠蔽力が大きいという、ブラックマトリックスとしてすぐれた物性を兼備するものである。さらに、撥水剤で表面処理されたチタンブラックは、ブラックマトリックス形成用分散液中で適度に均一に分散されているので、その粘度が上昇しすぎたり、形成される皮膜の強度や基材に対する密着性がいちじるしく低下してしまうおそれが少ない。
すなわち本発明は、
(1)撥水性物質で表面処理されたチタンブラックが分散媒に分散されてなるブラックマトリックス形成用分散液、
(2)撥水性物質がフッ素樹脂、ケイ素樹脂、シランカップリング剤、およびワックスのうち一種以上である上記(1)に記載のブラックマトリックス形成用分散液、
(3)チタンブラックと前記撥水性物質との量比が、チタンブラック100重量部に対して撥水性物質1〜50重量部である、上記(1)または(2)に記載のブラックマトリックス形成用分散液、
(4)撥水性物質で表面処理されたチタンブラックの含有量が2〜60重量%である、上記(1)〜(3)の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液、
(5)撥水性物質で表面処理されたチタンブラックの平均粒子径が0.05〜2.5μmである、上記(1)〜(4)の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液、
(6)チタンブラックの比表面積が5〜150m2/gである、上記(1)〜(5)の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液、
(7)分散剤が含有された、上記(1)〜(6)の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液、
(8)顔料が含有された、上記(1)〜(7)の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液、
(9)分散液中に前記撥水性物質が添加された、上記(1)〜(8)の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液、
(10)ブラックマトリックス形成用分散液を被膜化したときの水の接触角が75〜120°である、上記(1)〜(9)の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液、に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の撥水性物質で表面処理されたチタンブラックが分散媒に分散されてなるブラックマトリックス形成用分散液は、撥水性物質で表面処理されたチタンブラックが用いられていることから、かかる分散液から得た被膜は、単にチタンブラックが用いられた分散液のような親水性を有さず、すぐれた疎水性(撥水性)を有し、しかもチタンブラックによる着色力および隠蔽力が大きいという、ブラックマトリックスとしてすぐれた物性を兼備するものである。さらに、撥水剤で表面処理されたチタンブラックは、ブラックマトリックス形成用分散液中で適度に均一に分散されているので、その粘度が上昇しすぎたり、形成される皮膜の強度や基材に対する密着性がいちじるしく低下してしまうおそれが少ない。
[チタンブラック]
本発明に用いられるチタンブラックは表面処理されることによって撥水性となるが、原料チタンブラックとしては、三菱マテリアル(株)製の商品名、10S、12S、13M、13M-C、13R、13R-Nおよび赤穂化成(株)製の商品名、TilackD超微粒子タイプなどを好適に用いることができる。親水性基を有するチタンブラックは撥水化剤によって、容易に撥水性とすることが出来るが、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
チタンブラックの平均粒子径は、とくに限定がないが、ブラックマトリックス形成用分散液における分散性を考慮すると、通常0.005〜2.5μm程度、なかんづく0.01〜0.4μm程度であることが好ましい。
また、チタンブラックの比表面積は、とくに限定がないが、かかるチタンブラックを撥水化剤で表面処理した後の撥水性が所定の性能となるために、BET法にて測定した値が通常5〜150m2/g程度、なかんづく20〜100m2/g程度であることが好ましい。
〔撥水性物質〕
撥水性物質としては、上述のチタンブラックを撥水化することのできる材料であれば特に限定されない。特に、撥水性の高い材料、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(フッ化エチレンポリプロピレンコポリマー)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー)、ETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、E−CTFE(三フッ化塩化エチレン−エチレンコポリマー)などのフッ素樹脂、ケイ素樹脂、シランカップリング剤、ワックスが挙げられるが、中でもフッ素樹脂が撥水効果が高く、好適である。フッ素樹脂の中でも特に撥水効果が高いPTFEが最も好ましい。また、カルボキシル基や水酸基を付与したりグラフト処理して、チタンブラック表面との付着性を改良したり、有機溶剤への溶解性を付与した溶剤可溶型フッ素樹脂が好適に用いられる。
また、シランカップリング剤はチタンブラック表面の−OH、=Oなどの親水性官能基と作用または反応して、チタンブラック表面近傍に該撥水剤を捕捉せしめる効果があり、単独で用いても、あるいは他の撥水剤との併用においても有効に作用する。具体的なフッ素系の撥水剤としては、パーフルオロスルホン酸樹脂の他、カルボキシル基や水酸基を付与したりグラフト処理して有機溶剤への溶解性を付与した溶剤可溶型フッ素樹脂(旭硝子(株)製「ルミフロンLF100」、「ルミフロンLF200」、「ルミフロンLF302」、「ルミフロンLF400」、「ルミフロンLF554」、「ルミフロンLF600」、セントラル硝子(株)製「セフラルコートA101E」、「セフラルコートA202B」、「セフラルコートA402B」、「セフラルコートA610X」、「セフラルコートA670X」、「セフラルコートA680XS」、「セフラルコートWS250」(水系)、「セフラルコートFG700X」(グラフト処理品))等の溶剤可溶型フッ素樹脂等が挙げられる。
〔撥水化処理〕
上述したチタンブラックを、撥水性物質で撥水処理する。撥水処理の方法は限定されず、乾式方法、湿式方法のいずれでもよい。
乾式方法による場合、例えば、チタンブラックと撥水性物質とを対流型粉体混合機、回転型粉体混合機、具体的には、ボールミル、ジェットミル、ハイブリダイザー、ヘンシェルミキサーなどに仕込んで混合する方法が挙げられるが、撥水性物質を溶融状態とし、その状態でチタンブラックと接触させてチタンブラックの撥水化処理を行う。その方法は制限されないが、例えば以下の方法が挙げられる。チタンブラックと撥水性物質を混合し高温に加熱する。加熱により撥水性物質は溶融し、チタンブラックに添着する。溶融状態でチタンブラックと接触することにより、より均一な被覆が行われていることが推測される。
撥水性物質を溶融状態とする際に、加熱する際には、チタンブラックと撥水性物質とを予め分散媒中で混合した状態で加熱すれば、チタンブラックと撥水性物質がより均一に混合した状態で撥水性物質によるチタンブラックの被覆処理が行われうるため、被覆状態もより均一とすることができる。このことから、より少量でも一層高い撥水効果を得ることができるものと考えられる。混合に際しては、予めチタンブラックを分散媒中で微分散しておくのが望ましい。具体的には、必要に応じて分散剤を使用し、例えば、ダイノミルなどの分散機で分散を行ってチタンブラックをより微粒子化することにより、その後の撥水化処理で撥水性物質をより均一にし、かつ使用する撥水性物質の量を少なくすることができる。なお、常温で液状のシランカップリング剤を単独撥水剤として用いる場合も、分散剤と併用することによって、同様の処理を行うことが出来る。
加熱の温度については、撥水性物質の融点以上の温度とすることが必要である。例えばPTFEの場合、360℃以上である。一方、あまり高温とすると、撥水性物質の揮発・分解が生じ、処理後に撥水性を失う場合がある。したがって一般には、融点以上分解温度以下とする。
溶融した撥水性物質とチタンブラックを接触させる時間は限定されないが、撥水性物質とチタンブラックの接触が充分に行われることが望ましく、一般には1時間から1時間30分が良い。加熱時間が短いと撥水性物質が十分付着しない場合があり、また逆に加熱時間が長すぎる場合は、撥水性物質が一部分解し撥水性が低下する場合があるためである。
湿式方法による場合、チタンブラックと撥水性物質とを溶剤中、あるいは水性媒体中で混合する方法、チタンブラックを撥水性物質の溶液に分散して溶液を留去する方法、チタンブラックの有する官能基と反応し得る官能基を有する撥水性物質を選択して反応させる方法等が挙げられる。この際、必要に応じて適宜、界面活性剤、樹脂などを分散剤として使用しても良い。また、チタンブラックを予め水性分散液としておき、撥水性物質の有機溶媒溶液をここに滴下してチタンブラックを有機溶媒相に移行させる、いわゆるフラッシングを利用する方法も挙げられる。この方法によれば、微細な分散が困難なチタンブラックを予め水中で微分散しているため撥水性物質での処理が均一に行えるため好都合である。
また、上述したフラッシングを利用する方法では処理後に除去が容易な有機溶媒を用い、これに溶解又は均一に分散可能な撥水性物質を選択すれば良い。有機溶媒としては例えば、トルエン、キシレン、テトラハイドロフラン、n−ヘキサノンなど、水に難可溶なものが挙げられる。また、これらの有機溶媒に溶解又は均一に分散可能な撥水性物質としては、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ワックス等が挙げられる。
チタンブラックと撥水性物質との量比は、所望する撥水性の程度に応じて適宜選択すれば良いが、一般には、チタンブラック100重量部に対して撥水性物質1重量部〜50重量部の範囲、特に好ましくはチタンブラック100重量部に対して撥水性物質5重量部〜20重量部の範囲である。チタンブラック100重量部に対して撥水性物質が1部未満では撥水性が十分でない傾向にある。
以上説明したようにチタンブラックを撥水性物質で処理して撥水性を付与することによって、本発明の撥水化チタンブラックを得ることができる。撥水化処理後のチタンブラックは乾式粉砕することが望ましい。加熱処理時に凝集が起こるためである。この場合の粉砕はどのようなものでもよいが、ミキサーやジェットミルなどで容易に粉砕することができる。ここでの粉砕は撥水化処理時の凝集を解砕する程度で充分である。
本発明の撥水化チタンブラックは、顔料分散剤を添加して水又は有機溶剤中で通常の分散工程を経ることによって、カラーフィルタのブラックマトリックス用途の分散液とすることができる。
撥水化チタンブラックのブラックマトリックス形成用分散液中における含有量は、かかる撥水化チタンブラックによる着色力および隠蔽力を付与する効果が充分に発現されるようにするには、2重量%以上、なかんづく5重量%以上となるように調整することが好ましく、またブラックマトリックス形成用分散液の粘度があまりにも上昇して取扱い性が低下しないようにしたり、ブラックマトリックス形成用分散液で形成された皮膜の強度や基材に対する密着性を考慮すると、60重量%以下、なかんづく40重量%以下となるように調整することが好ましい。
本発明において、撥水化チタンブラックは、分散媒に均一に分散されている。
前記分散媒としては、たとえばセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、2−メトキシエチルアセテートなどのセロソルブアセテート系溶媒;3−エトキシエチルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネートなどのエーテル結合およびエステル結合を有する炭化水素化合物などの有機溶媒、水などが好ましく用いられる。
本発明のブラックマトリックス形成用分散液は、前記撥水化チタンブラックが分散媒に分散されたものであるが、これらのほかにも、必要に応じて、たとえば分散剤や有機や無機の顔料を含有していてもよい。
分散剤は、ブラックマトリックス形成用分散液中において、撥水化チタンブラックや顔料の分散性をさらに向上させるために好ましく用いられる。
分散剤としては、前記分散媒に溶解するものであればよく、その代表例としては、たとえば油性ではポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボン酸基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩など;水性では(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物;ラウリル硫酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤があげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
分散剤のブラックマトリックス形成用分散液中における含有量は、撥水化チタンブラックや顔料の分散性をさらに向上させる効果が充分に発現されるようにするには、撥水化チタンブラックおよび顔料100重量部に対して5重量部以上、なかんづく10重量部以上となるように調整することが好ましく、また相対的に撥水化チタンブラックや顔料の含有量を増加させて濃度を上昇させ、またブラックマトリックス形成用分散液の紫外線硬化や熱硬化が効率よく起こるようにするには、撥水化チタンブラックおよび顔料100重量部に対して60重量部以下、なかんづく40重量部以下となるように調整することが好ましい。
本発明のブラックマトリックス形成用分散液を調製する方法にはとくに限定がなく、たとえば撥水化チタンブラックおよび分散媒や、分散剤などの種類、配合量を適宜調整したのち、たとえばマグネチックスターラー、ペイントシェーカー、ダイノミル(登録商標)(バコーフェン社製横型サンドミル、以下同様)などを用い、5〜70℃程度で1〜50時間程度撹拌混合して均一な組成となるように分散させる方法などを採用することができる。
かくしてえられるブラックマトリックス形成用分散液の粘度は、とくに限定がないが、たとえばブラックマトリックスを形成する際の取扱い性や、形成される皮膜の膜厚を均一に制御することなどを考慮すると、25℃で10〜2000mPa・s程度、なかんづく20〜1000mPa・s程度であることが好ましい。
また、ブラックマトリックス形成用分散液中に分散している撥水化チタンブラックの平均粒子径は、分散安定性および流動性を考慮すると、0.005μm程度以上、なかんづく0.01μm程度以上であることが好ましく、また着色力、黒色度および分散安定性を考慮すると、3.0μm程度以下、なかんづく2.5μm程度以下であることが好ましい。
なお、かかる撥水化チタンブラックの平均粒子径は、たとえば樹脂の被覆量あるいは分散状態によっては、もとのチタンブラックの平均一次粒子径とほとんど変わらないばあいもある。
本発明のブラックマトリックス形成用分散液を用い、ブラックマトリックス皮膜を形成させる方法にはとくに限定がなく、該分散液に光重合性モノマー、プレポリマー、光重合開始剤、増感剤、貯蔵安定剤などを加えたり、通常のポリマーを加えて、たとえばスピンコート法、スプレー法、ロールコート法、インクジェット法などによって基材表面にブラックマトリックス形成用レジスト液をコーティングしたのち、紫外線で硬化させる方法、50〜280℃程度で1〜60分間程度乾燥させる方法などを採用することができる。
本発明のブラックマトリックス形成用分散液を適用することができる基材としては、たとえばガラス基板、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートなどのプラスチック基板などがあげられる。
なお、たとえば前記方法によって形成された皮膜の膜厚は、該皮膜をブラックマトリックスとするばあいには、とくに限定がないが、通常0.5〜2.5μm程度であることが好ましい。
また、前記皮膜のヌレ性は、後述する実施例に記載の水の接触角を測定する方法にしたがって評価することができる。
なお、たとえば撥水化ブラックマトリックスに要求される撥水性を考慮すると、前記皮膜の水における接触角は、75°程度以上、なかんづく90°程度以上、120°程度以下であることが好ましい。75°未満であると、ブラックマトリックスの撥水性が不十分で、後から塗布するカラーインクがブラックマトリックス層の上にも付着してしまう。また、接触角が120°を超えると、ブラックマトリックスの撥水性が強すぎて、その影響はカラーインクの塗布性にもおよび、塗布ムラが出たり、ハジキが生じてしまう。
本発明のブラックマトリックス形成用分散液には、単なるチタンブラックではなく、撥水化処理されたチタンブラックが分散されているので、かかるブラックマトリックス形成用分散液は、撥水性にすぐれ、さらには着色力および隠蔽力が大きく、たとえばカラーフィルタにおけるブラックマトリックスの形成などに好適に使用することができる。また、撥水剤はチタンブラックを処理するだけでなく、補助的に、ブラックマトリックス形成用分散液に添加したり、成膜したブラックマトリックス被膜の処理に用いてもよい。得られたブラックマトリックスは、インクジェット方式のほかフォトリソ方式のカラーインク塗布用基板として、好適に用いることが出来る。
(製造例1)
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。なお「部」及び「%」は各々「重量部」及び「重量%」を示す。またチタンブラックの平均粒径はASTM
D−3849「電子顕微鏡画像解析からのチタンブラック一次凝集寸法に対する標準試験法」により、比表面積は窒素吸着法により、DBP吸油量はJIS

6221(1982)による値である。
(製造例1)
市販のチタンブラックA(一次粒子径0.2μm、比表面積 13m2/g)75部に対しPTFE(粉末市販品、銘柄「ルブロンL2」)25部の比率で混合し、この混合粉体50gをミキサーで5分混合し、エタノール280部を加えディゾルバーで1.5時間攪拌混合した。この混合液をるつぼに入れ、電気炉で365℃に昇温後1時間保持した。冷却後ミキサーにて5分間粉砕し、撥水化チタンブラックを得た。
(製造例2)
製造例1の加熱温度を365℃から395℃に代えた以外は製造例1と同様の処理を行なった。
(製造例3)
市販のチタンブラックB(一次粒子径0.04μm、比表面積 35m2/g)75部に対しPTFE(市販品粉末、銘柄「ルブロンL2」)25部をミキサーで混合し、エタノール280部を加えディゾルバーで1.5時間攪拌混合した。この混合液をルツボに入れ、電気炉で365℃に昇温後1時間保持した。冷却後ミキサーにて5分間粉砕し、これを撥水化チタンブラックとして後述する評価試験に供した。
(製造例4)
製造例3での加熱温度を365℃から395℃に代えた以外は製造例3と同様の処理を行なった。
(製造例5)
市販のチタンブラックB(一次粒子径0.04μm、比表面積35m2/g)20部、イオン交換水72部、市販の分散剤C(空気雰囲気下360℃1時間での加熱残分が1%以下の分散剤)8部を混合し、1時間攪拌混合を行った後、ダイノミルにて分散した。その後、分散液中のチタンブラック分90部に対しPTFE(市販品粉末、銘柄「ルブロンL2」)10部、分散剤Cと同量のエタノールを混ぜ、攪拌機で混合した。混合後、混合液を110℃で1時間保持しエタノールを蒸発させた後、電気炉にて365℃に昇温後1時間保持した。冷却後、ミキサーでに10分間粉砕し、これを撥水化チタンブラックとして後述する評価試験に供した。
(製造例6)
市販のチタンブラックA(一次粒子径0.2μm、比表面積13m2/g)がイオン交換水に対して、2.5重量部となるように添加して、ホモミキサーで10000
rpm、25分間分散した。ここへ、チタンブラックAと撥水性物質としての溶剤可溶型フッ素樹脂(「ルミフロンLF200」、旭硝子(株)製)が固形分換算で95/5になるように、トルエンで分散した「ルミフロンLF200」分散液を滴下して撥水処理した。トルエン溶液滴下後数分間攪拌して、200メッシュで濾過、一晩常温乾燥させた後、80℃で真空乾燥して、撥水化チタンブラックを得た。
(製造例7)
市販のチタンブラックA(一次粒子径0.2μm、比表面積13m2/g)がイオン交換水に対して、2.5重量部となるように添加して、ホモミキサーで10000
rpm、25分間分散した。ここへ、チタンブラックAと撥水性物質としての溶剤可溶型フッ素樹脂(「ルミフロンLF200」、旭硝子(株)製)が固形分換算で90/10になるように、トルエンで分散した「ルミフロンLF200」分散液を滴下して撥水処理した。トルエン溶液滴下後数分間攪拌して、200メッシュで濾過、一晩常温乾燥させた後、80℃で真空乾燥して、撥水化チタンブラックを得た。
(製造例8)
市販のチタンブラックC(一次粒子径0.05μm、比表面積50m2/g)がイオン交換水に対して、2.5重量部となるように添加して、ホモミキサーで10000
rpm、25分間分散した。ここへ、チタンブラックCと撥水性物質としての溶剤可溶型フッ素樹脂(「ルミフロンLF200」、旭硝子(株)製)が固形分換算で99/1になるように、トルエンで分散した「ルミフロンLF200」分散液を滴下して撥水処理した。トルエン溶液滴下後数分間攪拌して、200メッシュで濾過、一晩常温乾燥させた後、80℃で真空乾燥して、撥水化チタンブラックを得た。
(製造例9)
市販のチタンブラックC(一次粒子径0.05μm、比表面積50m2/g)がイオン交換水に対して、2.5重量部となるように添加して、ホモミキサーで10000
rpm、25分間分散した。ここへ、チタンブラックCと撥水性物質としての溶剤可溶型フッ素樹脂(「ルミフロンLF200」、旭硝子(株)製)が固形分換算で98/2になるように、トルエンで分散した「ルミフロンLF200」分散液を滴下して撥水処理した。トルエン溶液滴下後数分間攪拌して、200メッシュで濾過、一晩常温乾燥させた後、80℃で真空乾燥して、撥水化チタンブラックを得た。
(製造例10)
市販のチタンブラックC(一次粒子径0.05μm、比表面積50m2/g)がイオン交換水に対して、2.5重量部となるように添加して、ホモミキサーで10000
rpm、25分間分散した。ここへ、チタンブラックCと撥水性物質としての溶剤可溶型フッ素樹脂(「ルミフロンLF200」、旭硝子(株)製)が固形分換算で95/5になるように、トルエンで分散した「ルミフロンLF200」分散液を滴下して撥水処理した。トルエン溶液滴下後数分間攪拌して、200メッシュで濾過、一晩常温乾燥させた後、80℃で真空乾燥して、撥水化チタンブラックを得た。
(製造例11)
市販のチタンブラックC(一次粒子径0.05μm、比表面積50m2/g)がイオン交換水に対して、2.5重量部となるように添加して、ホモミキサーで10000
rpm、25分間分散した。ここへ、チタンブラックCと撥水性物質としての溶剤可溶型フッ素樹脂(「ルミフロンLF200」、旭硝子(株)製)が固形分換算で90/10になるように、トルエンで分散した「ルミフロンLF200」分散液を滴下して撥水処理した。トルエン溶液滴下後数分間攪拌して、200メッシュで濾過、一晩常温乾燥させた後、80℃で真空乾燥して、撥水化チタンブラックを得た。
(実施例1)
セロソルブアセテート74重量部に、製造例1でえられた撥水化チタンブラック20重量部および分散剤(高分子量ポリウレタン系樹脂、重量平均分子量13000)6重量部を添加し、ダイノミルを用いて25℃で6時間にわたって撹拌混合し、分散状態が良好で、均一な組成のブラックマトリックス形成用分散液をえた。
つぎに、ブラックマトリックス形成用分散液16重量部を、紫外線硬化用の光重合性モノマー66重量部(ラウリルアクリレート46重量部および2−ヒドロキシエチルアクリレート20重量部)およびプレポリマー(エポキシアクリレート)16重量部、ならびに光重合開始剤(2−メチル−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン)2重量部で希釈し、特性測定用組成物とした。
(実施例2〜11)
実施例1において用いる撥水化チタンブラックを、製造例1で得られるものに代えて、それぞれ製造例2〜11で得られるものとした。
(比較例)
実施例において、撥水化処理をしていないチタンブラックを用いた。
〔評価試験〕
(撥水性試験)
製造例1〜11で得られた撥水化チタンブラック0.1gとイオン交換水10gをサンプル瓶に入れ蓋をした。手で激しく振った後の状態を目視で観察して撥水性を確認した。
<撥水性の基準>
第1段階:試料の浮遊状態・・・すべて浮遊しているものを撥水性が高いものと判断する。
第2段階:液のにごり・・・にごりなしのものを撥水性が高いものと判断する。
この2点で撥水性を◎○△×で評価する。結果を表1に示す。
(接触角)
前記特性測定用組成物を用い、ガラス板上に乾燥膜厚が1.5
μm
となるようにスピンコートした。この処理ガラス板を100℃で15分間乾燥、さらに220℃で1時間乾燥させて、接触角測定用の試材とし、液滴の接触角を通常行われる方法で求めた。結果を表1に示す。
(インクジェット適性)
前記特性測定用組成物を用い、ガラス板にスピンコートして100℃で15分間乾燥後、さらに
30μm×200μm
のパターンを切ったフォトマスクを介して150mJ紫外線露光した。得られた処理板をアルカリ現像液に1分間浸漬し、冷水で洗浄、220℃で1時間乾燥させて、厚みが1.5μm、幅が30μmの凸状ブラックマトリックスを得た。このガラス基板の凸部に囲まれた凹部に対し、インクジェット法で水系顔料インクを用いて吹きつけを行い、100℃で15分間乾燥させて、インクジェット適性を調べた。評価はカラー画素内での色ムラと、カラーインクとブラックマトリックス境界面での白欠陥(白ヌケ)を調べることによって行った。塗布適性を◎○△×で評価する。結果を表1に示す。
(スピンコート適性)
前記凸状ブラックマトリックスに、インクジェット法を施す代わりに、スピンコートを行って、スピンコート適性を調べた。塗布適性を◎○△×で評価する。結果を表1に示す。
Figure 2007302836
本発明により、カラーフィルタのブラックマトリックスとして、その後に塗布するレッド、グリーン、ブルーの各インクが好適に塗布され得る、撥水機能を有するブラックマトリックス被膜を生成せしめるチタンブラック分散液を得ることができる。

Claims (10)

  1. 撥水性物質で表面処理されたチタンブラックが分散媒に分散されてなるブラックマトリックス形成用分散液。
  2. 撥水性物質がフッ素樹脂、ケイ素樹脂、シランカップリング剤、およびワックスのうち一種以上である請求項1に記載のブラックマトリックス形成用分散液。
  3. チタンブラックと前記撥水性物質との量比が、チタンブラック100重量部に対して撥水性物質1〜50重量部である、請求項1または2に記載のブラックマトリックス形成用分散液。
  4. 撥水性物質で表面処理されたチタンブラックの含有量が2〜60重量%である、請求項1〜3の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液。
  5. 撥水性物質で表面処理されたチタンブラックの平均粒子径が0.05〜2.5μmである、請求項1〜4の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液。
  6. チタンブラックの比表面積が5〜150m2/gである、請求項1〜5の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液。
  7. 分散剤が含有された、請求項1〜6の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液。
  8. 顔料が含有された、請求項1〜7の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液。
  9. 分散液中に前記撥水性物質が添加された、請求項1〜8の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液。
  10. ブラックマトリックス形成用分散液を被膜化したときの水の接触角が75〜120°である、請求項1〜9の何れかに記載のブラックマトリックス形成用分散液。
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