JP2007302016A - ブレーキ制御方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で段差越えの際に不要なブレーキ力の抑圧がなされることを回避する。
【解決手段】前輪11の回転速度VFに所定の変化が現れているか否か、すなわち、段差越えの際に現れる特有の変化が生じているか否かが判定され(S502)、所定の変化が現れていると判定された場合には、前輪11が段差越えの状態にあるとして、本来、後輪12の回転速度が推定車体速度の演算に用いられる状態であっても、後輪12の回転速度に代えて、前輪11の回転速度が推定車体速度の演算に用いられることとなり(S504)、そのため、実際の車両の走行速度と推定車体速度が大きく異なるような事なく、適切な推定車体速度が求められ、誤ったスリップ判定がなされてブレーキ力の抑圧がなされるような不都合が回避されることとなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のブレーキ制御方法及びその装置に係り、特に、動作の信頼性の向上等を図ったものに関する。
近年の車両には、より安全な走行の確保等の観点から走行状態を電子的に制御する様々な機能が装備されており、そのような機能の一つとして、例えば、アンチロックブレーキ制御などが公知・周知となっている(例えば、特許文献1等参照)。
このようなアンチロックブレーキ制御機能などは、自動四輪車のみならず、乗員の安全確保等のため自動二輪車においても適用が図られている。
特開平7−137624号公報(第4−17頁、図1−図10) 特開2001−301602号公報(第3−6頁、図1−図6)
ところで、車両が走行する路面は様々な状態のものがあり、そのため、実際には上述したようなアンチロックブレーキ制御装置が動作する必要がないにも関わらず、その時の車輪回転速度や車体速度などの状態から、アンロックブレーキ制御動作が必要と判断されて、不必要なブレーキ液圧の減圧がなされるような状況に陥る可能性もある。
例えば、自動二輪車が段差を越える場合に、前輪に対してブレーキ操作が行われて、ブレーキが作用した状態において、前輪が段差を越え、続いて後輪が段差を越えるような状態において、後輪の回転速度は段差を越える際に増加し、段差を越えて元の路面を走行する際には、ほぼ車体速度に等しい速度に戻るが、このような場合に、アンチロックブレーキ制御によりスリップが発生したと判定されて、前輪へのブレーキ液圧が低減されてブレーキ制動力が低下せしめられて不用意な制動距離の延長がなされてしまうという現象が生ずる可能性がある。
これは、次述するような理由によるものである。
まず、アンチロックブレーキ制御においてスリップの発生の有無を判定する際に用いられる車体速度は、車輪回転速度を基に演算算出されるものとなっており、車両が通常の走行状態、すなわち、減速や加速状態でない場合、前輪と後輪のいずれか速い回転速度を基に所定の演算式によって算出されるものとなっているが、車両が加速状態にある場合には、演算結果の安定性等を考慮して、より速い車輪回転速度が車体速度演算に用いられる一方、車両が減速状態にある場合には、より遅い車輪回転速度が車体速度演算に用いられるようになっているものがある。
したがって、上述のように段差越えの際に、回転速度の増加した後輪に基づいて車体速度が演算されると、先に述べたように前輪へ対するブレーキ操作のために実際には車体速度が低下しているにも関わらず、演算算出される車体速度は、増加してゆくこととなる。そのため、前輪の車輪回転速度と演算された車体速度との差は容易にスリップの発生と判定される大きさになり、実際にはスリップが発生していないにも関わらず、スリップと判定されるため、アンチロックブレーキ制御が開始されて不要なブレーキ力の抑圧がなされることとなる。
また、似たような現象は、後輪浮き対策機能を備える車両においても生じ得る。すなわち、自動二輪車においては、前輪への急激なブレーキ操作を行ったことに起因していわゆる後輪浮きの現象が生じた場合に、前輪のブレーキ力を強制的に低下せしめて、車体の前方への回転、転倒を防止し、乗員の安全確保する後輪浮き対策機能を備えるものがある。かかる機能を備えた車両において、上述のように段差越えの際に後輪浮きが生ずると、前輪への急激なブレーキ操作に起因する後輪浮きの発生の場合と同様に前輪のブレーキ力の強制的低下がなされてしまう。この場合、後輪浮きは、前輪への急激なブレーキ操作に起因するものではなく、段差越えに起因するものであるため、本来、前輪へ対するブレーキ力の強制的低減は不要である。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、簡易な構成で段差越えの際に不要なブレーキ力の抑圧がなされることを回避し、安定、確実なブレーキ制御を実現できるブレーキ制御方法及びその装置を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法は、
ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法であって、
前輪の段差越えが検出された場合に、当該前輪の段差越えが検出されてから所定時間経過後、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算される一方、
前輪の段差越えが検出されない限り、前記後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御が行われるよう構成されてなるものである。
かかる構成において、後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御は、その制御の開始に際して前輪の段差越えの検出を行い、前輪の段差越えが検出されない場合に、後輪浮きの検出を行うよう構成されてなるものが好適である。
また、後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御は、その制御の開始に際して前輪の段差越えの検出を行い、前輪の段差越えが検出された場合に、後輪浮きの検出を行わないよう構成されてなるものも好適である。
また、上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るブレーキ制御装置は、
ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置であって、
当該ブレーキ制御装置は、
前輪の段差越えの有無を判定し、前輪の段差越え有りと判定された場合に、当該前輪の段差越えの発生と判定されてから所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過したと判定された場合に、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算される一方、
後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御の開始に際して、前輪の段差越えの有無を判定し、前輪の段差越え無しと判定された場合に、後輪浮きの有無を判定するよう構成されてなるものである。
本発明によれば、前輪の回転速度に段差越え特有の変化が検出された際に、段差越えに起因する不要なブレーキ力の抑圧が行われることのないように、かかる不要なブレーキ力の抑圧を招く原因となる推定車体速度演算処理での演算手順を変えるか、又は、段差越えの際に生ずる後輪浮きによって、後輪浮きに対してなされるブレーキ力の抑圧制御が開始されないようにするか、さらには、これらを組み合わせて構成するようにしたので、簡易な構成で、段差越えの際に生じ得る不要なブレーキ力の抑制を確実に回避でき、信頼性の高いブレーキ制御が実現され、従来に比してより安全性の高い車両走行を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図7を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるブレーキ制御装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態におけるブレーキ制御装置は、特に、自動二輪車に適するもので、ブレーキ制御用電子制御ユニット(図1においては「ブレーキ制御ECU」と表記)101と、油圧ユニット(図1においては「H/U」と表記)102と、前輪及び後輪ホイールシリンダ51,52を主たる構成要素としてなるものである。
ブレーキ制御用電子制御ユニット(以下「ブレーキ制御ECU」と称する)101は、通常時におけるブレーキ制御機能に加えて、後述するように、後輪12の浮きが検出された場合に、ブレーキ力を抑圧する後輪浮き対策機能や、また、車輪のスリップが検出された際に、ブレーキ力を抑圧するいわゆるアンチロックブレーキ制御機能を有してなるものである。
かかるブレーキ制御ECU101は、例えば、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータを中心に、RAMやROM等の記憶素子や入出力インターフェイス等(図示せず)を有して構成されたものとなっている。
油圧ユニット102は、前輪11及び後輪12にそれぞれ設けられたホイールシリンダ51,52のブレーキ液圧を制御するためのもので、その構成自体は、本発明特有のものではなく、ブレーキ力発生のための公知の油圧式の機構を有してなるものである。
かかる油圧ユニット102は、ブレーキ操作子としての図示されないブレーキハンドルやブレーキペダルの操作に応じてブレーキ液圧をホイールシリンダ51,52に伝達するようになっていると共に、ブレーキ液の流通を制御するため、複数の電磁弁(図示せず)が設けられたものとなっている。そして、それらの図示されない複数の電磁弁は、上述のブレーキ制御ECU101によって、その動作が適宜制御されることで、ホイールシリンダ51,52の増圧、減圧、圧力保持等がなされて、必要とされる通常時のブレーキ制御に加えて、アンチロックブレーキ制御などが実現されるものとなっている(詳細は後述)。
なお、ブレーキ制御ECU101には、前輪11及び後輪12の車輪回転速度を検出する車輪回転速度検出手段としての車輪速度センサ1,2の検出信号が入力されて、制御動作に供されるようになっている。
また、ブレーキ制御ECU101には、油圧ユニット102内の適宜な箇所の圧力、例えば、マスタシリンダ圧やホイールシリンダ圧などが油圧ユニット102内に適宜設けられた圧力センサ(図示せず)により得られた検出信号が圧力信号として入力されて、通常のブレーキ制御やアンチロックブレーキ制御などに供されるようになっている。
さらに、ブレーキ制御ECU101には、図示されないブレーキハンドルやブレーキペダルの操作の有無を検出するセンサ(図示せず)の出力信号が、ブレーキハンドルやブレーキペダルの操作の有無を表すブレーキ操作信号として入力されて、ブレーキ制御動作に供されるようになっている。
図2には、ブレーキ制御ECU101によって実行されるブレーキ制御の全体的な処理手順を示すメインフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。
処理が開始されると、最初に種々の演算定数や初期条件等の初期設定が行われ(図2のステップS50参照)、次いで、種々のセンサ等の外部入力信号の入力が行われる(図2のステップS100参照)。具体的には、車輪速度センサ1,2の出力信号や圧力信号、さらには、図示されないブレーキハンドルやブレーキペダルの操作の有無を表すブレーキ操作信号などの各種信号が入力されることとなる。
次いで、サブルーチン処理化された通常のブレーキ制御処理が実行されることとなる(図2のステップS200参照)。すなわち、ブレーキハンドルやブレーキペダルの操作の有無を表す操作信号に基づいて、必要に応じて前輪ホイールシリンダ51、後輪ホイールシリンダ52に対するブレーキ液圧が制御され、必要なブレーキ力の発生、解除を行うための通常の処理が実行されることとなる(図2のステップS200)。
次に、車輪速度センサ1,2の出力信号に基づいて、サブルーチン処理化された車輪回転速度演算処理が実行される(図2のステップS300参照)。通常、車輪速度センサ1,2の出力は、パルス信号となっており、車輪の回転速度に応じてその出力間隔が変化するものとなっている。そのため、車輪回転速度は、入力された車輪速度センサ1,2の出力信号の時間間隔を基に、所定の演算式を用いて演算算出されるものとなっている。
次いで、サブルーチン処理化された車輪加速度演算処理が実行され(図2のステップS400参照)、ステップS300において算出された車輪回転速度に基づいて、車輪加速度が演算算出されることとなる。
そして、ステップS500の処理へ進み、サブルーチン処理化された推定車体速度処理が実行され、所定の演算式によって推定車体速度が演算算出されることとなる(図2のステップS500参照)。
次いで、サブルーチン処理化された後輪浮き対策処理が実行される(図2のステップS600参照)。すなわち、後輪12の浮きが発生したと判定された場合に、ブレーキ力の抑圧がなされ、後輪浮きによる車体の回転防止が図られるようになっている。
そして、上述のように得られた車輪回転速度及び推定車体速度並びに他の種々の条件等に基づいて、サブルーチン処理化されたアンチロックブレーキ制御処理が実行されるようになっている(図2のステップS700参照)。なお、ステップS700の処理が実行された後は、先のステップS100の処理へ戻り、一連の処理が繰り返されることとなる。
次に、本発明の実施の形態におけるブレーキ制御のより具体的な手順について、図3に示されたサブルーチンフローチャート及び図7に示された車両の走行状態を説明する模式図を参照しつつ説明する。
最初に、図7を参照しつつ本発明の実施の形態におけるブレーキ制御について概括的に説明する。
本発明の実施の形態におけるブレーキ制御は、特に、車両が段差越えの際に、後輪12の回転速度が増加することに起因し、不要なアンチロックブレーキ制御(図2のステップS700参照)が開始されたり、また、段差越えの際に、後輪12が浮く、いわゆる後輪浮きの発生によって不要な後輪浮き対策処理(図2のステップS600参照)が実行されることを確実に回避し、安定した走行を確保するためのものである。
具体的には、例えば、自動二輪車が正常に走行している状態から、前輪11に対してブレーキ操作を行いつつ、段差越えを行うとする。
この場合、前輪11が段差20(図7(A)参照)を越え、続いて後輪12が段差20を越えると、後輪12の回転速度は、段差20を越える際に増加してゆき(図7(B)の符号aが付された一点鎖線の特性線参照)、段差20を越え終わると車体速度(図7(B)の符号bが付された二点鎖線の特性線参照)にほぼ等しくなる。
ところで、アンチロックブレーキ制御処理(図2のステップS700参照)においては、アンチロックブレーキ制御の開始の要否を決定するに際して、スリップの発生の有無が判定されるようになっているが、このスリップ判定は、車輪回転速度を基に算出される車両速度(推定車両速度)と車輪の回転速度との差によって判定されるものとなっている。
ここで、推定車体速度は、車両が通常の走行状態、すなわち、減速や加速状態でない場合、前輪と後輪のいずれか速い回転速度を基に所定の演算式によって算出されるものとなっているが、演算結果の安定性等を考慮して、例えば、車両が加速状態にある場合には、より速い車輪回転速度が車体速度演算に用いられる一方、車両が減速状態にある場合には、より遅い車輪回転速度が車体速度演算に用いられるようになっているものがある。
したがって、上述のような段差越えにおいて、従来は、後輪12の回転速度が車体速度演算に用いられることとなる。その結果、前輪11へ対するブレーキ操作のために実際の車体速度は低下しているにも関わらず(図7の(B)の符号bが付された二点鎖線の特性線参照)、演算算出される推定車体速度は増加してゆくこととなる(図7(B)において符号cが付された点線の特性線参照)。そのため、前輪11の車輪回転速度と演算された車体速度との差は容易にスリップの発生と判定される大きさに至り、実際にはスリップが発生していないにも関わらず、スリップと判定されてアンチロックブレーキ制御が開始され、不要なブレーキ力の抑圧がなされることとなる。
本発明の実施の形態におけるブレーキ制御は、上述したような事態を確実に回避し、信頼性の高いブレーキ制御が実現できるようにしたものである。
次に、図3を参照しつつ本発明の実施の形態におけるブレーキ制御の具体的な処理手順の第1の例について説明する。
この第1の例は、推定車体速度演算処理(図2のステップS500参照)において、先に説明したような段差越えの際に生じ得る誤動作に対する対策を施したものである。
以下、具体的に説明すれば、処理が開始されると、まず、前輪11の回転速度VFに所定の変化が現れているか否かが判定される(図3のステップS502参照)。
この判定は、段差越えの際に前輪11の回転速度が特徴的な変化を示すことに基づくものである。すなわち、車両が段差20(図7(A)参照)を越える際には、その前輪11が段差20を越え始めると同時に、その回転速度は急減速し、段差20を下ると同時に回転速度は急回復して元の回転速度近辺を上下するような変化(図7(B)の符号dが付された実線の特性線参照)となることが従来から知られている。そして、このような段差越えにおける前輪11の回転速度の変化を検出する手順は、本発明特有のものである必要はなく、従来から既に用いられている手順でよいものである。例えば、このような前輪11の回転速度の変化によって段差越えを検出する手法としては、特許第3646331号公報や特許第2910947号公報等に開示されたものがある。
そして、ステップS502において、前輪11の回転速度VFに所定の変化が現れていると判定された場合(YESの場合)には、車両が段差越えを始めたとして、前輪11の回転速度が推定車体速度演算に用いられる車輪回転速度として選択され(図3のステップS504参照)、次いで、その車輪回転速度を用いて推定車体速度演算が行われることとなる(図3のステップS506参照)。なお、推定車体速度演算は、従来から行われている処理手順に基づくものでよく、本発明特有のものである必要はないので、ここでの詳細な説明は省略する。
推定車体速度演算が行われた後は、一旦、先に説明したメインルーチン(図2参照)へ戻ることとなる。
一方、先のステップS502において、前輪11の回転速度VFに所定の変化は現れていないと判定された場合(NOの場合)には、車両が減速状態にあるか否かが判定されることとなる(図3のステップS508参照)。車両が減速状態であるか否かは、例えば、図示されないブレーキハンドルやブレーキペダルの操作の有無に対応してセンサによって検出されたブレーキ操作信号(図1参照)を判定するようにすると好適である。
そして、ステップS508において、車両は減速状態であると判定された場合(YESの場合)には、前輪11及び後輪12の2つの車輪回転速度の内、より速い車輪回転速度が推定車体速度演算に用いられる車輪回転速度として選択され(図3のステップS510参照)、次いで、その車輪回転速度を用いて推定車体速度演算が行われることとなる(図3のステップS506参照)。
一方、ステップS508において、車両は減速状態ではないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS512の処理へ進み、車両が加速状態にあるか否かが判定されることとなる。車両が加速状態であるか否かは、例えば、図示されないアクセルペダルの操作の有無を検出し、その検出信号の状態を判定することで可能である。通常、図示されないエンジンの制御のために設けられるエンジン制御部において、アクセルペダルの操作の有無がセンサにより検出されるようになっているので、その信号を流用するか、又は、エンジン制御部におけるアクセルペダルの操作の有無に対する判定結果を流用するようにすると好適である。
ステップS512において、車両は加速状態であると判定された場合(YESの場合)には、前輪11及び後輪12の2つの車輪回転速度の内、より遅い車輪回転速度が推定車体速度演算に用いられる車輪回転速度として選択され(図3のステップS514参照)、先に説明したステップ506へ進み、その車輪回転速度を用いての推定車体速度演算が行われることとなる。
一方、車両は加速状態ではないと判定された場合(NOの場合)には、前輪11及び後輪12の2つの車輪回転速度の内、より速い車輪回転速度が推定車体速度演算に用いられる車輪回転速度として選択され(図3のステップS516参照)、先に説明したステップ506へ進み、その車輪回転速度を用いての推定車体速度演算が行われることとなる。
このように、前輪11の回転速度VFに所定の変化が現れていると判定された場合には、本来、後輪12の回転速度が推定車体速度の演算に用いられるところ、後輪12の回転速度に代えて前輪11の回転速度が選択されるようにすることで、先に述べたように、段差越えの際に、後輪12の回転速度に基づく推定車体速度が急増し、スリップの発生と誤判定され、不要なアンチロックブレーキ制御が開始されることが確実に回避されることとなる。
次に、本発明の実施の形態におけるブレーキ制御の第2の例について、図4を参照しつつ説明する。なお、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおけるステップと同一の処理内容のステップについては、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第2の例も、先の第1の例同様に推定車体速度演算処理(図2のステップS500参照)において、先に説明したような段差越えの際に生じ得る誤動作に対する対策を施したものである。
以下、具体的に説明すれば、処理が開始されると、前輪11の回転速度VFに段差越えの際の所定の変化が現れているか否かが判定される(図4のステップS502参照)のは、先の第1の例と同様である。
このステップS502において、前輪11の回転速度VFに所定の変化が現れていると判定された場合(YESの場合)には、前輪11の回転速度VFに所定の変化が現れてから所定時間が経過したか否か、すなわち、換言すれば、前輪11が段差を越え始めてから所定時間が経過したか否かが判定されることとなる(図4のステップS503参照)。
そして、ステップS503において、所定時間経過したと判定されると、ステップS504の処理へ進むこととなる。
ここで、ステップS503における所定時間は、前輪11が段差を越え始めてから越え終わるまでに要する時間である。この時間は、前輪11と後輪12の間隔を、ステップS503実行時における車体速度(推定車体速度)で除した値として求められるものである。なお、所定時間経過後にステップS504の処理へ進むようにしたのは、この所定時間経過後に後輪12の段差越えが始まり、それに伴い先に説明したように回転速度が急増するためである。
このように、前輪11の回転速度VFに段差越えの際の所定の変化が現れていると判定され、かつ、段差越えの開始から所定時間経過後に、後輪12の回転速度に代えて前輪11の回転速度が選択されるようにすることで、先に述べたように、段差越えの際に、後輪12の回転速度に基づく推定車体速度が急増し、スリップの発生と誤判定され、不要なアンチロックブレーキ制御が開始されることが確実に回避されることとなる。
次に、本発明の実施の形態におけるブレーキ制御の第3の例について、図5を参照しつつ説明する。
この第3の例は、後輪浮き対策処理(図2のステップS600参照)において、先に説明したような段差越えの際に生じ得る誤動作の発生防止対策を施したものである。
以下、具体的に説明すれば、処理が開始されると、最初に、前輪11の回転速度VFに段差越えの際の所定の変化が現れているか否かが判定される(図5のステップS602参照)。
そして、ステップS602において、前輪11の回転速度VFに所定の変化が現れていると判定された場合(YESの場合)には、以後の処理が実行されることなく、このサブルーチン処理が終了され、一旦、メインルーチンへ戻ることとなる。
一方、ステップS602において、前輪11の回転速度VFに所定の変化が現れていないと判定された場合(NOの場合)には、後輪12の浮きが発生しているか否かが判定される(図5のステップS604参照)。ここで、後輪浮きの発生の有無の判定処理自体は、本発明特有のものではなく、既に公知となっている手法に基づくものでよい。例えば、推定車体速度を基に車体減速度を算出し、その大きさによって後輪浮きの発生を判断するようにした本願出願人の提案にかかる方法(特開2002−29403号公報参照)などが好適である。
ステップS604において、後輪浮きが発生していると判定された場合(YESの場合)には、以後、例えば、前輪ホイールシリンダ51のブレーキ液圧の低減、保持等の後輪浮きを抑圧、軽減するための処理が実行されることとなる。なお、そのようなブレーキ液圧の低減等を具体的にどのように行うかは、特定のものに限定される必要はなく任意であるので、図6においては、図示を省略してある。
一方、ステップS604において、後輪浮きの発生はないと判定された場合(NOの場合)には、このサブルーチン処理は終了されることとなる。
このように、後輪浮き対策処理の最初に、前輪11の回転速度VFに段差越えの際の所定の変化が生じているか否かの判定を行うことで、前輪11の回転速度VFに所定の変化が生じていると判定された場合には、以後の処理の実行を回避することができ、従来と異なり、不要なブレーキ液圧の減圧などによるブレーキ力の抑制が回避されることとなる。
次に、本発明の実施の形態におけるブレーキ制御の第4の例について、図6を参照しつつ説明する。なお、図5に示されたサブルーチンフローチャートにおけるステップと同一の処理内容のステップについては、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第4の例は、後輪浮き対策処理(図2のステップS600参照)において、段差越えの際に発生し得る誤動作の発生防止対策を施した点においては、上述した第3の例と同様であるが、前輪11の回転速度VFに所定の変化が生じているか否かの判定を、後輪浮きの発生の有無の判定の後に行うようにした点が異なるものである。
以下、具体的に説明すれば、処理が開始されると、後輪浮きが発生しているか否かが判定され(図6のステップS604参照)、後輪浮きが発生していると判定されると(YESの場合)、前輪11の回転速度VFに段差越えの際の所定の変化が生じているか否かの判定が行われるようになっている(図6のステップS602A参照)。
そして、ステップS602Aにおいて、前輪11の回転速度VFに所定の変化が生じていると判定された場合(YESの場合)には、このサブルーチン処理は終了され、一旦、メインルーチンへ戻ることとなる。一方、前輪11の回転速度VFに所定の変化が生じていないと判定された場合(NOの場合)には、図示を省略してあるが、例えば、前輪ホイールシリンダ51のブレーキ液圧の低減等の後輪浮きを抑圧、軽減するための処理が実行されることとなる。
なお、図6におけるステップS602Aの処理内容は、先の図5のステップS602と同一であるが、ステップS604の処理の後であるため、符号S602の後に符号Aを付した表現とした。
この第4の例の場合も、先の第3の例同様、前輪11の回転速度VFに段差越えの際の所定の変化が生じていると判定された場合には、以後の処理の実行を回避することができ、従来と異なり、不要なブレーキ液圧の減圧などによるブレーキ力の抑制が回避されることとなる。
上述した本発明の実施の形態においては、推定車体速度演算処理(図2のステップS500参照)又は後輪浮き対策処理(図2のステップS600参照)のいずれかにおいて、先に説明したような段差越えの際の誤動作を防止するための処理を実行するようにしたが、必ずしもこのような形態に限定される必要はなく、相互に組み合わせるようにしても勿論よいものである。
すなわち、例えば、図3に示された処理と図5に示された処理の双方が実行されるようにしてもよい。また、図3に示された処理と図6に示された処理の双方が実行されるようにしてもよい。さらに、図4に示された処理と図5に示された処理の双方が実行されるようにしてもよい。またさらに、図4に示された処理と図6に示された処理の双方が実行されるようにしてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態において、推定車体速度演算処理(図2のステップS500参照)は、段差越えなどの場合を除いて、車両が減速状態にある場合には、最も遅い車輪回転速度に基づいて演算される一方、車両が加速状態にある場合には、最も速い車輪回転速度に基づいて演算される構成のものであることを前提とし、これに段差越えの際に生ずる誤動作防止のための処理を施したものとして説明したが(例えば図3参照)、前提となる推定車体速度演算処理の基本的な処理手順は、勿論、上述のようなものに限定される必要はないものである。例えば、推定車体速度処理は、アンチロックブレーキ制御中でない場合には、従動輪の回転速度に基づいて演算する一方、アンチロックブレーキ制御中である場合には、全車輪(前輪及び後輪)の内で最も速い車輪回転速度に基づいて演算するよう構成されたものであってもよく、さらに、他の演算手順に基づくものであってもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、本発明が自動二輪車に適用された場合を例に採り説明したが、本発明は、自動二輪車に適用されることに限定されるものではないことは勿論であり、自動四輪車であっても、適宜適用可能なものである。
本発明の実施の形態におけるブレーキ制御装置の構成例を示す構成図である。 ブレーキ制御ECUによって実行されるブレーキ制御の全体的な処理手順を示すメインフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第1の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第2の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における後輪浮き対策処理のより具体的な処理手順の第1の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における後輪浮き対策処理のより具体的な処理手順の第2の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるブレーキ制御がなされる場合の車両の走行状態を説明する模式図であって、図7(A)は、車両が越える段差の例を模式的に示す模式図であり、図7(B)は、車両の車輪回転速度及び車体速度の変化を模式的に示す模式図である。
符号の説明
1,2…車輪速度センサ
11…前輪
12…後輪
51…前輪ホイールシリンダ
52…後輪ホイールシリンダ
101…ブレーキ制御用電子制御ユニット
102…油圧ユニット

Claims (12)

  1. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法であって、
    前輪の段差越えが検出された場合に、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算されるよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法。
  2. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法であって、
    前輪の段差越えが検出された場合に、当該前輪の段差越えが検出されてから所定時間経過後、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算されるよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法。
  3. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなるブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法であって、
    前輪の段差越えが検出されない限り、前記後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御が行われるよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法。
  4. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法であって、
    前輪の段差越えが検出された場合に、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算される一方、
    前輪の段差越えが検出されない限り、前記後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御が行われるよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法。
  5. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法であって、
    前輪の段差越えが検出された場合に、当該前輪の段差越えが検出されてから所定時間経過後、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算される一方、
    前輪の段差越えが検出されない限り、前記後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御が行われるよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法。
  6. 後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御は、その制御の開始に際して前輪の段差越えの検出を行い、前輪の段差越えが検出されない場合に、後輪浮きの検出を行うよう構成されてなることを特徴とする請求項3乃至請求項5いずれか記載のブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法。
  7. 後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御は、その制御の開始に際して前輪の段差越えの検出を行い、前輪の段差越えが検出された場合に、後輪浮きの検出を行わないよう構成されてなることを特徴とする請求項3乃至請求項5いずれか記載のブレーキ制御装置におけるブレーキ制御方法。
  8. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置であって、
    当該ブレーキ制御装置は、
    前輪の段差越えの有無を判定し、前輪の段差越え有りと判定された場合に、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算されるよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置。
  9. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置であって、
    当該ブレーキ制御装置は、
    前輪の段差越えの有無を判定し、前輪の段差越え有りと判定された場合に、当該前輪の段差越えの発生と判定されてから所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過したと判定された場合に、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算されるよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置。
  10. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなるブレーキ制御装置であって、
    当該ブレーキ制御装置は、
    後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御の開始に際して、前輪の段差越えの有無を判定し、前輪の段差越え無しと判定された場合に、後輪浮きの有無を判定するよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置。
  11. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置であって、
    当該ブレーキ制御装置は、
    前輪の段差越えの有無を判定し、前輪の段差越え有りと判定された場合に、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算される一方、
    後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御の開始に際して、前輪の段差越えの有無を判定し、前輪の段差越え無しと判定された場合に、後輪浮きの有無を判定するよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置。
  12. ブレーキ操作子の操作に応じて車輪に対するブレーキ力の発生、解除を行うと共に、後輪の浮きが検出された場合に、前記ブレーキ力の抑圧制御を行う一方、前記車輪に所定以上のスリップが検出された場合に、当該車輪のロック状態の発生を回避すべく前記ブレーキ力を制御するよう構成されてなると共に、前記車輪のスリップの発生の有無の判断に、前記車輪の回転速度に基づいて算出される推定車体速度が用いられるブレーキ制御装置であって、
    当該ブレーキ制御装置は、
    前輪の段差越えの有無を判定し、前輪の段差越え有りと判定された場合に、当該前輪の段差越えの発生と判定されてから所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過したと判定された場合に、最も速い車輪回転速度以外の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算される一方、
    後輪の浮きに対するブレーキ力の抑圧制御の開始に際して、前輪の段差越えの有無を判定し、前輪の段差越え無しと判定された場合に、後輪浮きの有無を判定するよう構成されてなることを特徴とするブレーキ制御装置。
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