JP2007299956A - 電解コンデンサ用陰極箔の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ用陰極箔の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】陰極用のエッチング箔のケミカル洗浄における過度の溶解に起因するエッチング減量の増加、および容量低下を防ぐことのできる電解コンデンサ用陰極箔の製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる箔を塩素イオンを含有するエッチング液中で電気化学的または/および化学的にエッチングするエッチング工程と、エッチング後の箔をケミカル洗浄液と接触させて当該箔に付着している塩素イオンを除去するケミカル洗浄工程とを行ってアルミニウム電解コンデンサ用陰極箔を製造する際、ケミカル洗浄液には、錫イオンや鉛イオンなどの金属イオンを0.05〜1ppm添加しておく。
【選択図】なし

Description

本発明は、電解コンデンサ用陰極箔の製造方法に関するものであり、特にケミカル洗浄技術に関するものである。
電解コンデンサ用陰極箔は、塩酸を含むエッチング液中でアルミニウム箔を電解して表面を粗面化することにより製造される。その際、エッチング液には、塩素イオンの他、リン酸、硝酸、硫酸、シュウ酸等を配合することもある。
このようにして得たエッチング箔表面には塩化物等が付着したエッチング皮膜が形成されており、この皮膜内に存在する塩化物は、電解コンデンサの信頼性を低下させる。
このため、エッチング工程の後、エッチング箔を、硫酸等を含む溶液に浸漬してエッチング皮膜とともに塩化物を溶解除去するケミカル洗浄が行われる(例えば、非特許文献1参照)。
永田伊佐也著、「電解液陰極アルミニウム電解コンデンサ」、日本蓄電器工業株式会社、平成9年2月24日、第2版第1刷、P247−249、P262−265
ケミカル洗浄工程は、塩化物を除去するためエッチング皮膜を溶解するが、箔表面を過度に溶解すると、エッチングピット部まで溶解させてしまい、エッチング後の最適なピット形態が崩れ、エッチング減量の増大、静電容量低下を招いてしまう。
そこで、本発明の課題は、陰極用のエッチング箔のケミカル洗浄における過度の溶解に起因するエッチング減量の増加、および静電容量低下を防ぐことのできる電解コンデンサ用陰極箔の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる箔を塩素イオンを含有するエッチング液中で電気化学的または/および化学的にエッチングするエッチング工程と、エッチング後の箔をケミカル洗浄液に浸漬して当該箔に付着している塩素イオンを除去するケミカル洗浄工程とを有する電解コンデンサ用陰極箔の製造方法において、前記ケミカル洗浄液には、アルミニウムイオン以外の金属イオンを添加しておくことを特徴とする。
なお、陽極箔の場合は金属が微量でも付着していると、イオン化傾向が異なることによる局部電池を作り、化成皮膜を劣化させるなどの悪影響を及ぼすため、本発明は化成を行わない陰極箔に適用される。
前記ケミカル洗浄液は、例えば、硫酸、リン酸および硝酸のうちの少なくとも1種が配合された酸性水溶液である。
本発明において、前記金属イオンは、例えば、錫イオンまたは/および鉛イオンである。
本発明において、前記ケミカル洗浄液における前記錫イオンの濃度は0.05〜1.0ppm、鉛イオンの濃度は0.01〜0.2ppmであることが好ましい。
本発明では、エッチング工程後のケミカル洗浄工程に用いるケミカル洗浄液に錫イオンや鉛イオン等の金属イオンを添加しておくため、酸性のケミカル洗浄液中でエッチングピットの孔径拡大が抑えられるので、エッチング後の最良のピット形態を維持することができる。それ故、エッチング減量の増加、および容量低下を防ぐことができる。
[実施例1−1〜1−5]錫イオン添加の場合
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。本発明では、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる箔を塩素イオンを含有するエッチング液中で電気化学的または/および化学的にエッチングした後、エッチング後の箔をケミカル洗浄液に浸漬して箔に付着している塩素イオンを除去するケミカル洗浄を行う。
このような電解コンデンサ用陰極箔の製造方法において、以下に説明する実施例および従来例では、純度99.86%、厚さ50μmのアルミニウム箔の硬質材を用い、エッチング工程では、塩酸を5.0wt%、リン酸を0.1wt%、塩化アルミニウムを2.0wt%含むエッチング液中で温度が40℃の条件にて交流エッチングを行う。また、交流電源としては周波数が20Hzの正弦波を用い、電流密度を280mA/cm2に設定する。
次に、エッチング箔を純水で洗浄した後、ケミカル洗浄工程では、表1に示す条件で3.0wt%リン酸水溶液にエッチング箔を浸漬し、ケミカル洗浄工程を行う。ケミカル洗浄工程の際のケミカル洗浄液の温度は45℃であり、浸漬時間は1分間である。
ここで、ケミカル洗浄液に錫イオンを添加しない場合を従来例とし、ケミカル洗浄液に錫イオンを0.01ppm、0.05ppm、0.20ppm、1.00ppm、5.0ppm添加した場合を実施例1、2、3、4、5とする。
次に、エッチング箔を純水で洗浄した後、乾燥させ、電解コンデンサ用電極箔を得る。
次に、電解コンデンサ用電極箔の減量および未化成容量を測定し、その結果を表1に示す。
Figure 2007299956
表1に示すように、錫イオン添加のケミカル洗浄液を用いた実施例1−1〜1−5では、エッチング減量を抑えることができる。また、実施例1−2〜1−4では、従来例と比較して、減量が低減し、かつ、静電容量が4.0〜10.0%アップしている。
その理由として、ケミカル洗浄液に錫イオンを添加すると、金属イオンは、エッチング箔表面において、塩化物を含有する皮膜、およびエッチングピットを形成するアルミニウムのうち、皮膜の溶解性を高め、アルミニウムの溶解を抑制するためと考えられる。
また、錫イオンの濃度が0.01ppmの実施例1−1は、従来例と比較して減量を抑えることができるが、未化成容量は同等である。よって錫イオンの濃度は0.01ppm以上が好ましい。また、錫イオンの濃度が5.00ppmの実施例1−5は、錫イオンの濃度が0.05〜1.0ppmの場合よりも容量が低下する傾向にあることから、錫イオンの濃度は1ppm以下が好ましい。すなわち、ケミカル洗浄液における錫イオンの濃度としては0.05〜1.0ppmであることが好ましい。
[実施例2]鉛イオン添加の場合
次に、上記の錫イオンに代えて、鉛イオンを使用し、ケミカル洗浄液に鉛イオンを0.01ppm添加したものについて、上記と同様の処理を行い、電解コンデンサ用電極箔の減量および未化成容量を測定した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、鉛イオン添加のケミカル洗浄液を用いた実施例2においても、エッチング減量を抑えることができる。
ここで、鉛イオン濃度は、0.003〜0.03ppmの範囲が好ましい。0.003ppm未満、0.03ppmを超える場合、錫イオンと同様に静電容量が減少するので問題がある。
なお、上記実施例では、錫イオンまたは鉛イオンをリン酸を含む酸性ケミカル洗浄液に添加したが、錫イオンをアルカリ洗浄液に添加しても略同様な結果を得ることができた。また、上記実施例では錫イオンをまたは鉛イオンを単独で添加したが、両者を併合して添加した場合も略同様な結果を得ることができた。

Claims (5)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる箔を塩素イオン含有のエッチング液中で電気化学的または/および化学的にエッチングするエッチング工程と、エッチング後の箔をケミカル洗浄液に浸漬して当該箔に付着している塩素イオンを除去するケミカル洗浄工程とを有する電解コンデンサ用陰極箔の製造方法において、
    前記ケミカル洗浄液に、アルミニウムイオン以外の金属イオンを添加することを特徴とする電解コンデンサ用陰極箔の製造方法。
  2. 前記ケミカル洗浄液は、硫酸、リン酸および硝酸のうちの少なくとも1種が配合された酸性水溶液であることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用陰極箔の製造方法。
  3. 前記金属イオンは、錫イオンまたは/および鉛イオンであることを特徴とする請求項1または2に記載の電解コンデンサ用陰極箔の製造方法。
  4. 前記ケミカル洗浄液における錫イオンの濃度が0.05〜1.0ppmであることを特徴とする請求項3に記載の電解コンデンサ用陰極箔の製造方法。
  5. 前記ケミカル洗浄液における鉛イオンの濃度が0.003〜0.03ppmであることを特徴とする請求項3に記載の電解コンデンサ用陰極箔の製造方法。
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