JP2007299898A - 半導体装置および半導体装置のレイアウト設計方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置のレイアウト設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アンテナ保護素子を有する半導体装置を、従来よりも適切に、設計製造可能にする。
【解決手段】ゲート10に接続された配線11,12,13が構成された配線層M1〜M3においては、アンテナ保護素子17の活性領域上方を覆わないように、各配線は設けられている。一方、その上層の配線層M4に設けられた配線18は、アンテナ保護素子17の活性領域上方を少なくとも一部覆うように、設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナダメージを回避するためのアンテナ保護素子を含む半導体装置と、そのレイアウト設計方法に関する。
近年の半導体製造技術の微細化に伴い、デバイスの製造工程において、プラズマエッチングやプラズマCVDに代表されるプラズマプロセスを利用することが一般的となってきている。しかし、一方で、プラズマチャージングダメージと呼ばれるプラズマプロセスに起因する半導体素子の損傷が、大きな問題となってきている。
プラズマチャージングダメージは、アンテナダメージとも呼ばれ、ゲートリーク電流の増加、閾値電圧の変動など半導体素子の特性劣化、故障や寿命低下の原因となっている。さらに、プロセス技術の微細化に伴うゲート酸化膜の薄膜化などにより、アンテナダメージはより深刻な問題となっている。
このような問題を解決する方法の一つとして、特許文献1では、保護素子(以下、アンテナ保護素子)を用いる方法を開示している。ここで、アンテナ保護素子とは、プラズマから放射される紫外領域の光線(以下、単に紫外光と呼ぶ)が活性領域に照射されることによって、導電性が向上するダイオードやサイリスタ等を有する素子を指す。特許文献1によれば、アンテナダメージを生じさせるチャージ電流がアンテナ保護素子を介して接地電位へ放電されるため、半導体素子の損傷を避けることが可能である。
さらに、特許文献1では、アンテナ保護素子の活性領域に紫外光が照射されない場合は、アンテナダメージに対するアンテナ保護素子の保護能力が低下することが示されている。そこで、活性領域の上層に空間を設けることにより、紫外光をアンテナ保護素子の活性領域に照射する構造を開示している。
図55を用いて特許文献1の構造を簡単に解説する。図55はスタンダードセルを用いた一般的なレイアウト図である。図55において、5501はアンテナ保護素子、5502,5503はスタンダードセル、5504,5505は信号パターン、5506はダミーパターンである。図55から分かるように、アンテナ保護素子5501の上層にはいかなるマスクパターンも配置されていない。すなわち、特許文献1によると、アンテナ保護素子の上層に空間を設けるために、その上層にはマスクパターンを配置しないようにしている。
一方、特許文献2では、アンテナダメージを軽減するために紫外光をアンテナ保護素子の活性領域に照射する構造として、ダミーパターンを活性領域の上層に配置しない構造を開示している。図56は特許文献2の技術を用いた構造の例を示す。図56において、アンテナ保護素子5501の上層には、信号パターン5504,5505は配置されているが、ダミーパターン5506は配置されていないことが分かる。
特許文献2の構造を用いれば、信号配線についてはアンテナ保護素子の上層に配置することができる。このため、特許文献1の構造と比較すると、活性領域に照射される紫外光が減少するためアンテナ保護素子の能力が低下するという欠点がある一方で、信号パターンの配線効率が向上し、半導体集積回路の面積を小さく設計できるという利点が得られる。
一方、エッチング工程やCMP工程においては、プロセス条件に基づいて得られる当該層の面積率を満たすことが重要である。面積率を満たせない場合、エッチング速度にばらつきが生じる上、CMP工程において基板表面を十分に平坦化できず、プロセス精度を十分に得ることができないという問題が生じる。そこで、特許文献3では、面積率を満たすために、空地領域において、ダミーパターンのピッチやその形状をチェックウィンドウごとに変化させて配置する手法が開示されている。
米国特許第5994742号明細書 特開2004−363255号公報 特開2002−9161号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2のいずれの方法においても、アンテナ保護素子の上層にダミーパターンを配置できないため、アンテナ保護素子近辺の面積率に粗密が発生し、プロセス精度を十分に得ることができないという問題がある。
また、特許文献2では、アンテナ保護素子の保護能力が、アンテナ保護素子の活性領域上層に配置する信号パターンの量に応じて決定されてはいないため、アンテナ保護素子が過剰に、または過小に、配置される可能性があるという問題がある。
さらに、ゲート酸化膜の薄膜化などのプロセス技術の微細化に伴ってアンテナダメージが深刻化するため、配置すべきアンテナ保護素子の数や面積は増加する傾向にある。このため、従来まで空き領域に配置していたポリシリコンや活性領域などの下地層のダミーパターンが減少し、下地層の面積率調整が困難となるという問題もある。
このように、アンテナ保護素子を有する半導体装置を設計製造する場合には、上に例示したような様々な問題が生じるため、これらの問題を解消するような半導体装置の構造やレイアウト設計方法が望まれる。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、アンテナ保護素子を有する半導体装置を、従来よりも適切に、設計製造可能にすることを目的とする。
本発明は、半導体装置として、ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子と、前記ゲートに接続された第1の配線と、前記ゲートに接続されておらず、前記第1の配線より上層に設けられた第2の配線とを備え、前記第1の配線が構成された配線層において、各配線は前記アンテナ保護素子の活性領域上方を覆わないように設けられており、前記第2の配線は、前記アンテナ保護素子の活性領域上方を少なくとも一部覆うように設けられているものである。
本発明によると、ゲートに接続された第1の配線が構成された配線層において、アンテナ保護素子の活性領域上方を覆わないように、各配線が設けられている。このため、この配線層までは、アンテナ保護素子への光量を確保することができるので、アンテナダメージに対するアンテナ保護素子の保護能力を十分に発揮させることができる。一方、この配線層より上層に設けられた第2の配線は、アンテナ保護素子の活性領域上方を少なくとも一部覆うように設けられている。すなわち、この配線層より上層の配線層では、ゲートに対してアンテナダメージが生じることがないため、アンテナ保護素子上への重なりが許容されている。これにより、アンテナダメージ回避とともに、配線リソースの確保を可能にすることができる。
また、本発明は、半導体装置として、アンテナ保護素子を含む複数のセルと、前記複数のセルの上層に配置されたダミーパターンとを備え、前記ダミーパターンは、前記アンテナ保護素子上における配置規則が前記アンテナ保護素子以外のセル上における配置規則と異なっているものである。
本発明によると、ダミーパターンの配置規則が、アンテナ保護素子上とアンテナ保護素子以外のセル上とにおいて異なっている。すなわち、アンテナ保護素子上において、活性領域への光量確保が可能となるように、ダミーパターンの配置が、他の領域と異なる配置規則によって行われている。これにより、平坦化と、アンテナダメージ回避との両立が可能となる。
また、本発明は、半導体装置として、アンテナ保護素子を含む複数のセルと、前記複数のセルの上層に配置され、前記アンテナ保護素子上を通過する通過配線と、前記通過配線の上層または下層に配置されたダミーパターンとを備え、前記ダミーパターンは、前記アンテナ保護素子上において前記通過配線と重なるように配置されているものである。
本発明によると、アンテナ保護素子上において、ダミーパターンは通過配線と重なるように配置されているため、アンテナ保護素子への光量がダミーパターンによって低減されることがない。これにより、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができるとともに、面積率も容易に満たすことができる。
また、本発明は、半導体装置として、アンテナ保護素子を含む複数のセルと、前記複数のセルの上層に配置され、前記アンテナ保護素子上を通過する通過配線とを備え、前記通過配線は、前記アンテナ保護素子上の部分において、単位長さ当たりの面積が前記アンテナ保護素子上以外の部分よりも小さい形状を有しているものである。
本発明によると、通過配線は、アンテナ保護素子上の部分において、単位長さ当たりの面積がアンテナ保護素子上以外の部分よりも小さい形状を有している。このため、通過配線として必要な配線パターンを維持しながら、アンテナ保護素子への光量を確保することができるので、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができる。
また、本発明は、半導体装置として、アンテナ保護素子を含む複数のセルと、前記複数のセルの上層に配置され、前記アンテナ保護素子上を通過する複数の通過配線とを備え、前記複数の通過配線は、他の配線の最小間隔よりも広く離れて配置されているものである。
本発明によると、アンテナ保護素子上を通過する複数の通過配線は、他の配線の最小間隔よりも広く離れて配置されているため、アンテナ保護素子への光量を確保することができるので、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができる。
また、本発明は、半導体装置として、アンテナ保護素子を含む複数のセルと、前記複数のセルの上層に配置された配線とを備え、前記アンテナ保護素子上において、配線の方向が縦または横の一方向に固定されているものである。
本発明によると、アンテナ保護素子上において、配線の方向が縦または横の一方向に固定されているため、アンテナ保護素子への光量を確保することができるので、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができる。
また、本発明は、半導体装置として、ゲートと、前記ゲートに接続されているアンテナ保護素子とを備え、前記アンテナ保護素子は、pウェルとnウェルとにおいて活性領域のパターン数が異なっているものである。
本発明によると、pウェルとnウェルとにおいて活性領域のパターン数が異なっているアンテナ保護素子を備えたことによって、より確実に、より無駄なく、アンテナダメージを回避することができる。
また、本発明は、半導体装置として、複数のアンテナ保護素子を含む複数のセルを備え、前記複数のアンテナ保護素子のうち少なくとも2つ以上は、pウェルとnウェルの面積比が互いに異なっているものである。
本発明によると、pウェルとnウェルの面積比が異なっているアンテナ保護素子が混在することによって、アンテナダメージエラーが生じる箇所に適切な実力のアンテナ保護素子を提供することが可能になる。これにより、アンテナダメージエラーに対して必要最小限の実力のアンテナ保護素子によって適切に対処することが可能になり、かつ、半導体装置のスペースを有効活用することも可能になる。
また、本発明は、半導体装置として、ゲートと、アンテナ保護素子と、前記ゲートと前記アンテナ保護素子とを接続する配線とを備え、前記配線は、空き領域まで延びる分岐配線が接続されているものである。
本発明によると、ゲートとアンテナ保護素子とを接続する配線に、空き領域まで延びる分岐配線が接続されている。アンテナダメージエラーを回避するためには、アンテナ保護素子までつなぐ配線を追加する必要があるが、この追加配線による既存配線への影響のために、再設計が必要になる場合がある。そこで、本発明のように、ゲートとアンテナ保護素子とを接続する配線に、空き領域まで延びる分岐配線を接続しておくことによって、エラー回避時に追加される配線による既存配線への影響を抑制することができ、再設計を回避することが可能になる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、ゲートとアンテナ保護素子とを配置するステップと、前記ゲートに接続された第1の配線を配置するとともに、前記ゲートと前記アンテナ保護素子とを接続し、かつ、前記第1の配線が構成された配線層において、他の配線を、前記アンテナ保護素子の活性領域上方を覆わないように配置する第1の配線ステップと、前記第1の配線が構成された配線層より上層の配線層において、配線を、前記アンテナ保護素子の活性領域上方を覆うことを許容して配置する第2の配線ステップとを備えたものである。
本発明によると、第1の配線ステップにおいて、ゲートに接続された第1の配線が構成された配線層において、アンテナ保護素子の活性領域上方を覆わないように、配線を配置する。このため、この配線層までは、アンテナ保護素子への光量を確保することができるので、アンテナダメージに対するアンテナ保護素子の保護能力を十分に発揮させることができる。また、第2の配線ステップにおいて、第1の配線が構成された配線層より上層の配線層において、アンテナ保護素子の活性領域上方を覆うことを許容して、配線を配置する。これにより、アンテナダメージ回避とともに、配線リソースの確保を可能にすることができる。
また、本発明は、ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを有する半導体装置のレイアウト設計方法として、前記ゲートおよびアンテナ保護素子を含むセル配置の上層に概略配線を行うステップと、前記ゲートに対するアンテナダメージを検証するステップとを備え、前記検証ステップにおいて、前記アンテナ保護素子とその上層の配線との重なり面積を考慮して、前記アンテナ保護素子の能力を想定し、検証を行うものである。
本発明によると、ゲートに対するアンテナダメージの検証が、アンテナ保護素子とその上層の配線との重なり面積を考慮して、アンテナ保護素子の能力を想定して、行われる。すなわち、アンテナ保護素子への光量を考慮に入れた、精度の高いアンテナダメージ検証が可能になる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記複数のセルの上層に配線を配置するステップと、前記配線の上層または下層にダミーパターンを配置するステップとを備え、前記ダミーパターン配置ステップにおいて、前記アンテナ保護素子上を通過する通過配線があるとき、前記アンテナ保護素子上において、ダミーパターンを前記通過配線と重なるように配置するものである。
本発明によると、ダミーパターン配置ステップにおいて、アンテナ保護素子上において、ダミーパターンは通過配線と重なるように配置されるので、アンテナ保護素子への光量がダミーパターンによって低減されることがない。これにより、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができるとともに、平坦化用のダミーパターンを配置することによって面積率も容易に満たすことができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記複数のセルの上層に配線を配置するステップとを備え、前記アンテナ保護素子の上を所定幅以上の配線が通過するとき、前記アンテナ保護素子の位置を前記所定幅以上の配線が通過しない位置に変更するものである。
本発明によると、アンテナ保護素子の上を所定幅以上の配線が通過するとき、このアンテナ保護素子の位置が、所定幅以上の配線が通過しない位置に変更される。このため、アンテナ保護素子への光量を確保することができるので、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記複数のセルの上層に配線を配置するステップとを備え、前記配線配置ステップにおいて、前記複数のセルに対して、所定サイズの複数のウィンドウを仮想的に設定し、前記各ウィンドウに、通過可能な配線本数を表す配線使用率をそれぞれ与え、前記各ウィンドウにおいて与えられた配線使用率を超えないように、配線を配置するものであり、アンテナ保護素子を含むウィンドウについて、その配線使用率を、アンテナ保護素子を含まないウィンドウよりも低く設定するものである。
本発明によると、配線配置ステップにおいて、アンテナ保護素子を含むウィンドウの配線使用率が、アンテナ保護素子を含まないウィンドウよりも低く設定される。このため、アンテナ保護素子への光量を確保することが可能になり、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができる。すなわち、配線混雑、タイミング収束などの従来のポイント以外に、アンテナダメージエラー対策を考慮した配線を実現することができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記複数のセルの上層に配線を配置するステップとを備え、前記配線配置ステップにおいて、アンテナ保護素子上を通過する配線同士の間隔を、プロセスによって決まる最小間隔よりも広く設定するものである。
本発明によると、アンテナ保護素子上を通過する配線同士の間隔は、プロセスによって決まる最小間隔よりも広く設定されるため、アンテナ保護素子への光量を確保することができるので、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、ゲートに接続されたアンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記セル配置ステップにおける配置結果において、前記ゲートに対するアンテナダメージを検証するステップと、前記検証ステップにおける検証結果から、前記アンテナ保護素子上に配線が重なってもよい重なり許容面積または重なってはならない重なり不可面積を算出するステップと、前記重なり許容面積または重なり不可面積に基づいて、前記アンテナ保護素子上に配線禁止領域を設定し、前記配線禁止領域に配線しないようにしつつ、配線を配置するステップを備えたものである。
本発明によると、アンテナダメージ検証の結果から、アンテナ保護素子上に配線が重なってもよい重なり許容面積または重なってはならない重なり不可面積が算出され、この重なり許容面積または重なり不可面積に基づいて、アンテナ保護素子上に配線禁止領域が設定される。そして、配線禁止領域に配線しないようにしつつ、配線が配置される。このため、配線完了後において、アンテナ保護素子に光が入る領域が確保されるので、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記複数のセルの上層に配線を配置するステップとを備え、前記アンテナ保護素子上に通過配線が存在するとき、前記アンテナ保護素子と前記通過配線との重なり面積に応じて、前記アンテナ保護素子の内部構成を変更するものである。
本発明によると、アンテナ保護素子上に通過配線が存在するとき、アンテナ保護素子と通過配線との重なり面積に応じて、アンテナ保護素子の内部構成が変更される。すなわち、アンテナ保護素子の活性領域に光が十分に入るように、その内部構成を変更することが可能になるので、アンテナ保護素子の能力を十分に発揮させることができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記セル配置ステップにおける配置結果において、共通のゲートに接続されている複数のアンテナ保護素子が隣接して配置されているとき、この複数のアンテナ保護素子を単一のアンテナ保護素子に置換するステップとを備えたものである。
本発明によると、共通のゲートに接続されている複数のアンテナ保護素子が隣接して配置されているとき、この複数のアンテナ保護素子が単一のアンテナ保護素子に置換される。スタンダードセル(アンテナ保護素子を含む)を用いた設計手法においては、各セルの両端に、ある一定の空間(デザインルールで決められる)が設けられている。そこで、本発明のように、隣接した複数のアンテナ保護素子を単一のアンテナ保護素子に置換することによって、活性領域の面積を増やすことができるので、アンテナ保護素子の能力を上げることができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記セル配置ステップにおける配置結果において、共通のゲートに接続されている複数のアンテナ保護素子が隣接して配置されているとき、pウェルおよびnウェルの少なくともいずれか一方において、この複数のアンテナ保護素子の活性領域同士を接続するステップとを備えたものである。
本発明によると、共通のゲートに接続されている複数のアンテナ保護素子が隣接して配置されているとき、pウェルおよびnウェルの少なくともいずれか一方において、この複数のアンテナ保護素子の活性領域同士が接続される。これにより、活性領域の面積を増やすことができるので、アンテナ保護素子の能力を上げることができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記セル配置ステップにおける配置結果において、アンテナ保護素子に隣接した空き領域が存在するとき、このアンテナ保護素子を、前記空き領域を埋めるだけの面積を持ったアンテナ保護素子に置換するステップとを備えたものである。
本発明によると、空き領域が隣接しているアンテナ保護素子が、空き領域を埋めるだけの面積を持ったアンテナ保護素子に置換される。これにより、活性領域の面積を増やすことができるので、アンテナ保護素子の能力を上げることができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、ゲートに接続されたアンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記セル配置ステップにおける配置結果において、前記ゲートに対するアンテナダメージを検証するステップと、互いに隣接し、かつ、異なるゲートに接続された複数のアンテナ保護素子があるとき、前記複数のアンテナ保護素子にそれぞれ接続されたゲートのアンテナダメージの余裕度に基づいて、前記複数のアンテナ保護素子における活性領域の接続関係を修正するステップとを備えたものである。
本発明によると、互いに隣接し、かつ、異なるゲートに接続された複数のアンテナ保護素子について、それぞれ接続されたゲートのアンテナダメージの余裕度に基づいて、活性領域の接続関係が修正される。これにより、新たなアンテナ保護素子を追加することなく、アンテナダメージに対して余裕のないゲートについて活性領域の面積を増やす、といった処理が可能となる。したがって、より確実にアンテナダメージを回避することができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、ゲートに接続されたアンテナ保護素子を含む複数のセルを配置するステップと、前記セル配置ステップにおける配置結果において、前記ゲートに対するアンテナダメージを検証するステップと、アンテナダメージの余裕度があるゲートに接続されたアンテナ保護素子があるとき、このアンテナ保護素子の活性領域を分割し、分割された活性領域のいずれかを、他のゲートに接続し直すステップとを備えたものである。
本発明によると、アンテナダメージの余裕度があるゲートに接続されたアンテナ保護素子について、その活性領域が分割され、分割された活性領域のいずれかが、他のゲートに接続し直される。これにより、新たなアンテナ保護素子を追加することなく、アンテナダメージに対して余裕のないゲートについて活性領域の面積を増やす、といった処理が可能となる。したがって、より確実にアンテナダメージを回避することができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを含む複数のセルを配置するステップと、前記セル配置ステップにおける配置結果において、ゲートとアンテナ保護素子との接続を切断するステップと、ゲートとアンテナ保護素子との再接続を行うステップとを備え、前記再接続ステップにおいて、ゲートの配置領域の中心地点を決定し、前記中心地点に近い順にゲートを選択し、選択したゲートに対して、最も近くに配置されているアンテナ保護素子を接続する処理を、繰り返し実行するものである。
本発明によると、ゲートとアンテナ保護素子との再接続において、ゲートの配置領域の中心地点に近い順にゲートを選択し、選択したゲートに対して、最も近くに配置されているアンテナ保護素子を接続する処理が、繰り返し実行される。これにより、各ゲートに対してその近傍にあるアンテナ保護素子が接続されることになり、ゲートとアンテナ保護素子との接続において長距離配線がなくなり、配線効率が向上する。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを含む複数のセルを配置するステップと、前記複数のセルの上層に配線を配置するステップと、前記配線配置の結果、通過配線が所定割合以上存在するアンテナ保護素子があるとき、前記セル配置ステップにおける配置結果において、ゲートとアンテナ保護素子との接続を切断するステップと、通過配線が所定割合以上存在する前記アンテナ保護素子を、アンテナ保護素子以外のセルに置換し、ゲートとアンテナ保護素子との再接続を行うステップとを備えたものである。
本発明によると、通過配線が所定割合以上存在するアンテナ保護素子が、アンテナ保護素子以外のセルに置換される。すなわち、光量を十分に確保できないような位置にあるアンテナ保護素子が、容量セルやバッファなどの他のセルに置換されるので、半導体装置のスペースを有効に活用することができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを含む複数のセルを配置するステップと、前記複数のセルの上層に配線を配置するステップと、前記配線配置の結果、通過配線が所定割合以上存在する第1のアンテナ保護素子があるとき、この第1のアンテナ保護素子に接続されたゲートから所定距離範囲内に第2のアンテナ保護素子を追加配置するステップと、前記ゲートについて、前記第1のアンテナ保護素子との接続を切断し、前記第2のアンテナ保護素子と接続するステップと、前記第1のアンテナ保護素子を、アンテナ保護素子以外のセルに置換するステップとを備えたものである。
本発明によると、通過配線が所定割合以上存在する第1のアンテナ保護素子があるとき、この第1のアンテナ保護素子に接続されたゲートには、第1のアンテナ保護素子に代えて、所定距離範囲内に追加配置された第2のアンテナ保護素子が接続される。そして、この第1のアンテナ保護素子はアンテナ保護素子以外のセルに置換される。すなわち、光量を十分に確保できないような位置にあるアンテナ保護素子が、容量セルやバッファなどの他のセルに置換されるので、半導体装置のスペースを有効に活用することができる。
また、本発明は、半導体装置のレイアウト設計方法として、ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを含む複数のセルを配置するステップと、前記複数のセルの上層に配線を配置するステップと、前記配線配置の結果、所定長以上の配線長を有する、アンテナ保護素子とゲートとを接続する配線があるとき、この配線に接続され、空き領域まで延びる分岐配線を配置するステップとを備えたものである。
本発明によると、所定長以上の配線長を有する、アンテナ保護素子とゲートとを接続する配線があるとき、この配線に接続され、空き領域まで延びる分岐配線が配置される。アンテナダメージエラーを回避するためには、アンテナ保護素子までつなぐ配線を追加する必要があるが、この追加配線による既存配線への影響のために、再設計が必要になる場合がある。そこで、本発明のように、ゲートとアンテナ保護素子とを接続する配線に、空き領域まで延びる分岐配線を配置しておくことによって、エラー回避時に追加される配線による既存配線への影響を抑制することができ、再設計を回避することが可能になる。
本発明によると、アンテナダメージを回避し、かつ配線効率を保ちながら、チップ内の平坦化を達成した半導体装置を、容易に得ることができる。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る半導体装置の構成を示す断面図である。図1において、10はゲート、11はメタル配線層M1の配線、12はメタル配線層M2の配線、13はメタル配線層M3の配線、14はゲート10と配線11とをつなぐコンタクト、15は配線11と配線12とをつなぐ第1のビア、16は配線12と配線13とをつなぐ第2のビア、17はアンテナ保護素子(拡散領域)である。アンテナ保護素子17はメタル配線層M1の配線11を介してゲート10と電気的に接続されている。
配線11,12,13によって、ゲート10に接続された第1の配線が構成されている。また、この第1の配線より上層のメタル配線層M4に、第2の配線としての配線18が設けられている。
図2は従来の半導体装置の構成を示す断面図であり、図1と共通の構成要素には図1と同一の符号を付している。図2に示すように、従来の考え方では、アンテナ保護素子17の上層には、全配線層19に渡って、パターンを配置してはいけなかった。
ところが実際には、ゲート10につながる配線は、メタル配線層M3までにおいて構成されており、ゲート10に対してダメージが生じるのは、メタル配線層M3を製造する時までである。メタル配線層M4を製造する際には、ゲート10に対してアンテナダメージが生じることはない。つまり、アンテナ保護素子17に紫外光を当てる必要があるのは、メタル配線層M1〜M3を作成する段階までである。そして図1に示すように、メタル配線層M4を作成する際には、アンテナ保護素子17の活性領域上方に配線18が存在しても、ゲート10に対するアンテナダメージ量は変化しない。すなわち、メタル配線層M4層を自由に用いて問題はない。
そこで、本発明では、アンテナ保護素子と接続を持つゲートにつながる配線が何層で構成されているかを考慮し、この配線が構成されている配線層においては、アンテナ保護素子上に配線を配置せず、その配線層より上層においては、アンテナ保護素子上に配線が重なることを許すものとする。すなわち、図1の構成では、ゲート10に接続された配線11,12,13が構成された配線層M1〜M3においては、アンテナ保護素子17の活性領域上方を全面に覆わないように、各配線は設けられている。また、その上層の配線層M4に設けられた配線18は、アンテナ保護素子17の活性領域上方を、少なくとも一部、覆うように、設けられている。
本実施形態に係るレイアウト設計は次のように行われる。まず、ゲート10と、アンテナ保護素子17とを配置する。そして、ゲート10に接続された配線11,12,13を配置するとともに、ゲート10とアンテナ保護素子17とを接続し、かつ、配線11,12,13が構成された配線層M1,M2,M3において、他の配線を、アンテナ保護素子17の活性領域上方を覆わないように、配置する。そして、配線層M1,M2,M3より上層の配線層M4において、配線18を含む各配線を、アンテナ保護素子17の活性領域上方を覆うことを許容して、配置する。
アンテナ保護素子上に配線パターンが重ならないようにすることによって、アンテナ保護素子への光量を確保し、その能力を十分に発揮することができる。ただし、全配線層においてアンテナ保護素子上を避けるように配線を行うと、配線が収束しなくなる(配線リソース悪化を招く)おそれがある。そこで、アンテナ保護素子に接続される配線の最上位層より上の配線層では、アンテナ保護素子上への重なりを許可する。これにより、アンテナダメージ回避とともに配線リソースの確保を可能にすることができる。例えば、6層設計品において、ゲートにつながるアンテナ保護素子とこれらにつながる配線が第3層までにおいて構成されている場合、第4層から上の層では、アンテナ保護素子上を自由に配線しても問題はない。
図3はアンテナ保護素子を含む半導体装置のレイアウトの一例を示す図である。図3に示すように、半導体レイアウトは一般に、スタンダードセル領域21とSRAMやDRAMなどのブロック領域22との組み合わせによって構成されている。このうち、アンテナ保護素子23は、スタンダードセル領域21中のセル24の間に挿入される。なお、符号23が付されたセルと同一の模様のセルはそれぞれアンテナ保護素子であり、その他の模様のセルはアンテナ保護素子以外のセルである(以下の図面でも同様)。
図4はスタンダードセル領域21に配線が配置されたレイアウトである。図4に示すように、半導体レイアウトでは一般に、チップ面積をより小さく作成するために、アンテナ保護素子23の上層にも信号配線25,26やメッシュ状の電源配線27,28を引かざるを得ないことが多い。このため、アンテナ保護素子の活性領域への光量が減ることになり、アンテナ保護素子の能力が落ちてしまう。
ところが現状では、ゲートに対するアンテナダメージを検証する際に、アンテナ保護素子には一律の能力値を与えて検証を行っている。すなわち、アンテナ保護素子とその上層の配線との重なり面積に応じて、アンテナ保護素子の能力を変えることは行っていない。
図5はアンテナ保護素子とその上層の配線との関係の例を示す断面図である。同図中、(a)はアンテナ保護素子31と配線34とが完全に重なった状態、(b)はアンテナ保護素子32と配線35とが1/2重なった状態、(c)はアンテナ保護素子33と配線36とが重ならない状態である。現状では、全てのアンテナ保護素子について図5(c)の状態を想定して検証を行っている。ところが実際には、アンテナ保護素子の上層には信号配線や電源配線などが配置されることが多いため、アンテナ保護素子と配線とが重ならない状態を想定して検証を行った場合、実際の製造時に、アンテナ保護素子の能力が検証時に比べて低下するため、歩留まりを落とす原因となる。
一方、全てのアンテナ保護素子について配線と完全に重なる図5(a)の状態を想定して検証を行うと、図5(b)(c)の状態において、アンテナ保護素子32,33の能力が十分に高いにも拘らず、低い能力を持つものとして検証されてしまう。このため、アンテナ保護素子が必要以上に挿入される可能性があり、このことは、必要な論理セルが挿入できない要因となる。
そこで本実施形態では、ゲートに対するアンテナダメージを検証するステップにおいて、アンテナ保護素子とその上層の配線との重なり面積を考慮して、アンテナ保護素子の能力を想定し、検証を行う。この検証の前には、ゲートとアンテナ保護素子を含むセル配置の上層に、概略配線を行うものとする。なお、ここでの概略配線は、アンテナ保護素子上を通過する配線本数が見積もれるものであればよい。
アンテナ保護素子の活性領域への光量が減ると、アンテナ保護素子の能力が低下する。ただ、現状のアンテナダメージ検証においては、光量とアンテナ保護素子との関係は考慮されておらず、アンテナダメージ検証がパスしたとしても、実際にはアンテナダメージによって製品不良を起こす場合がある。そこで、アンテナ保護素子とその上層の配線との重なり面積を考慮して、アンテナ保護素子の能力を想定し、アンテナダメージ検証を正しく行うことによって、製造時のアンテナダメージによる不良をなくすことができる。
また、アンテナダメージ検証結果から、アンテナ保護素子上に配線が重なってもよい重なり許容面積、または重なってはならない重なり不可面積を、算出するようにしてもよい。さらに、この重なり許容面積または重なり不可面積に基づいて、アンテナ保護素子上に、ダミーパターンを配置するようにしてもよい。
図6は半導体装置の配線完了後のレイアウトの例である。図6において、アンテナ保護素子60は配線65と1/2重なっており、アンテナ保護素子61は配線63と1/4重なっており、アンテナ保護素子62は配線64と1/10重なっているものとする。アンテナダメージ検証の結果、アンテナ保護素子60,61,62は1/2まで配線が重なっても良いことが分かったとすると、アンテナ保護素子60はこれ以上の配線の重なりは禁止であり、アンテナ保護素子61の上層には配線がもう1/4重なってもよく、アンテナ保護素子62の上層には配線がもう4/10重なってもよい。このような重なり許容面積の情報から、アンテナ保護素子61,62の上にダミーパターンを配置できることが分かる。これにより、アンテナエラーを回避するために十分なアンテナ保護素子上の空き領域を確保しながら、平坦化用のダミーパターンを挿入することができる。
つまり、アンテナ保護素子によって、アンテナ余裕度があるものとないものとが存在し、アンテナ余裕度のあるアンテナ保護素子上には、配線パターンを配置しても良いため、レイアウトの自由度が上がる。ここで、アンテナ余裕度とは、アンテナ保護素子の活性領域に紫外光が照射されたときの導電量から、アンテナエラー回避に必要な導電量を引いた値である。
図7および図8を用いて、アンテナ保護素子上のダミーパターンの配置規則を変えることによって、アンテナダメージ回避と平坦性確保をともに実現する方法について説明する。図7において、70はアンテナ保護素子、71はダミーパターン、72はアンテナ保護素子以外のセルである。
図7に示すように、ダミーパターン71は一般には、プロセス条件によって決まる幅と間隔を持って一律に配置される。また、従来の技術では、アンテナ保護素子70上にはダミーパターン71が配置されず、空き領域が形成される。このため、アンテナ保護素子70が多数集まって配置される領域では、空き領域の面積が顕著になり、平坦化に悪影響が出る。そこで、アンテナ保護素子と重なっても良いダミーパターンの面積を算出し、その面積に応じてダミーパターンを配置する。
図8に実施例を示す。ここでは、アンテナ保護素子81,82,83,84は1/2まで、アンテナ保護素子85,86は1/10まで、ダミーパターンが重なってもよいものとする。このような重なり許容面積まで、アンテナ保護素子81〜86上にダミーパターン87,88,89を配置する。すなわち、アンテナ保護素子81〜86を含む複数のセルの上層に配置されたダミーパターンは、アンテナ保護素子81〜86上における配置規則が、アンテナ保護素子81〜86以外のセル上における配置規則と異なっている。なお、ここでの配置規則とは、ダミーパターンの長さ、スペース、幅などのことをいう。
アンテナ保護素子上の活性領域への光量が減少すると、このアンテナ保護素子の能力が低下する。そこで、なるべくアンテナ保護素子上の活性領域への光量確保が可能となるように、アンテナ保護素子上のダミーパターンの配置を、他の領域と異なる配置規則に従って行う。これによって、平坦化とアンテナ保護素子上の活性領域への光量確保との両立が可能となる。
なお、上の処理によって面積率が達成できない場合は、初めてレイアウト修正を行えばよい。こうすることにより、アンテナダメージを回避しながら、最大限、平坦化精度を上げることが可能になる。
また、アンテナ保護素子上には、電源配線や信号配線が配置される場合もある。この場合は、以下のようにダミーパターンを配置すればよい。
図9はアンテナ保護素子の上層に配線が配置された半導体装置のレイアウトを示す図である。同図中、(a)は平面図、(b)は(a)の線A−Aにおける断面図である。図9において、アンテナ保護素子91,92,93を含む複数のセルが配置されており、これら複数のセルの上層のメタル配線層に配線が配置されている。例えば、アンテナ保護素子91の上層には電源配線94が、アンテナ保護素子92の上層には信号配線95が、そしてアンテナ保護素子93の上層には電源配線96および信号配線97が引かれている。ここでいう電源配線は、クロックへのノイズの影響を除去するために電位固定される配線であるシールド配線も含む。
図10は図9のレイアウトにおいて、配線94〜97が引かれた配線層の上層のメタル配線層に一律にダミーパターン101を配置した場合を示す。図10の場合、アンテナ保護素子の上層にダミーパターン101が配置されたことによって、アンテナ保護素子の能力が低下してしまう。そこで、図11に示すように、アンテナ保護素子の上層に配置されたダミーパターン101を、電源配線96および信号配線95、97と重なるように配置しなおす(ダミーパターン111)。これにより、図10と比べて、アンテナ保護素子に当たる紫外光が増えるので、アンテナ保護素子の能力を上げることができる。このとき、電源配線や信号配線と重なるように配置されるダミーパターンは、面積率を考慮して幅や長さを変えるなど、変形することが望ましい。
すなわち、図11のレイアウトの結果、ダミーパターン111が、アンテナ保護素子上において、通過配線としての電源配線96および信号配線95、97と重なるように配置された半導体装置が得られる。これにより、アンテナ保護素子への光量が減少しないためその能力を十分に発揮させることができるとともに、所定の面積率も実現することが可能になる。なお、ここでは、ダミーパターンは通過配線の上層に配置するものとしたが、通過配線の下層に配置するようにしてもよい。
また、ダミーパターンの配置結果から、ダミーパターンが配置された配線層における面積率を算出し、この算出した面積率が所定値に未達のときは、上述した重なり許容面積や重なり不可面積に基づいて、アンテナ保護素子上にダミーパターンを配置すればよい。
また、信号配線95,97については、ダミーパターンを重なるように配置することによって、タイミング違反が生じる可能性がある。タイミング違反が生じる場合は、ダミーパターンの形状を変更しないか、または、ダミーパターンを削除すればよい。
さらに、図9に示すアンテナ保護素子93のように、電源配線96と信号配線97との両方がその上を通過する場合がある。この場合は、ダミーパターン配置による容量を低減させるために、電源配線96から優先してダミーパターンを再配置し、タイミングに余裕がある場合は、信号配線97にもダミーパターンを再配置すればよい。タイミングに余裕が無い場合は、平坦化に悪影響が出ない範囲でダミーパターンを削除しても良い。例えば図12に示すように、信号配線97に重なるようにダミーパターン112を配置したときタイミングエラーを生じる場合は、このダミーパターン112を削除すればよい。
すなわち、アンテナ保護素子上を通過する通過配線が、電源配線と信号配線を含むときは、例えば次のような処理を行えばよい。まず、電源配線のみに対して重なるようにダミーパターンを配置し、その配置結果から、ダミーパターンが配置された配線層における面積率を算出する。そして、この算出した面積率が所定値に未達のとき、ダミーパターンを信号配線に重なるように配置した場合に、タイミング違反が生じるか否かを判断する。そして、タイミング違反が生じないと判断されたとき、信号配線に重なるようにダミーパターンを配置すればよい。一方、タイミング違反が生じると判断されたときは、信号配線と重ならないようにダミーパターンを配置すればよい。
さらに、信号配線に重なるようにダミーパターンを配置しても面積率が未達の場合は、上述した重なり許容面積や重なり不可面積を考慮して、アンテナ保護素子の活性領域上の他の配線領域にダミーパターンを配置すればよい。これでも、面積率が達成できない場合は、レイアウト修正を行う。このような処理によって、余分な設計修正を減らすことができる。
(実施の形態2)
図13は一般的な半導体装置のレイアウトを示す。図13において、アンテナ保護素子131を含む複数のセルが配置されており、その上層に、電源配線132,134,135と信号配線133,136,137とが配置されている。図13に示すように、一般には、アンテナ保護素子の上層には電源配線や信号配線が存在することが多い。例えば、アンテナ保護素子131の上層には電源配線134が配置されている。このため、活性領域に当たる紫外光の量が減少し、アンテナ保護素子の能力が低下する。
そこで、実施の形態1では、配線完了後におけるアンテナ保護素子とその上の配線との重なり面積からアンテナ保護素子の能力を想定し、アンテナダメージ検証を行うことによって、配線及びダミーパターンが配置可能な面積を見積もるようにした。
しかし、レイアウトによっては、配線完了後のアンテナダメージ検証においてエラーが発生する場合がある。例えば、配線が混雑する領域にアンテナ保護素子が配置されている場合、アンテナ保護素子に当たる紫外光量が著しく減少し、アンテナ保護素子の能力が低下し、アンテナダメージ検証の結果エラーが発生する。この場合、アンテナ保護素子をさらに追加するか、または、配線をやり直す必要が生じるため、設計修正に時間を要してしまう。
そこで、本実施形態では、図14に示すように、電源配線132,134のような所定幅以上の配線の下ではなく、信号配線133,137のような幅の狭い配線の下にアンテナ保護素子143を配置し、アンテナ保護素子に当たる紫外光の量を増加させる。例えば、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置し、複数のセルの上層に配線を配置した後、アンテナ保護素子の上を電源配線などの所定幅以上の配線が通過するとき、このアンテナ保護素子の位置を、所定幅以上の配線が通過しない位置に変更する。これにより、アンテナ保護素子に当たる紫外光量が著しく減少するといった問題を回避することができる。
また、図15に示すように、やむを得ず、アンテナ保護素子150の上層に通過配線としての電源配線151のような所定幅以上の配線が配置された場合、デザインルールを満足する範囲で、その配線の形状を変えるようにしてもよい。例えば、電圧降下(IR-Drop)量に余裕がある場合は、アンテナ保護素子の上層の電源配線151にスリット153を空けたり、幅を細くしたりする(154)。さらに余裕がある場合は、アンテナ保護素子上の電源配線を削除し(155)、アンテナ保護素子に当たる紫外光の面積を増加させる。この結果、アンテナダメージに対する余裕度が上がり、配線完了後のアンテナダメージ検証においてエラーが発生する可能性が極めて低くなる。
すなわち、アンテナ保護素子上を通過する通過配線を、アンテナ保護素子上の部分において、単位長さ当たりの面積が、アンテナ保護素子上以外の部分よりも小さくなるような形状を有するように、すればよい。これにより、電源配線などとして必要な配線パターンを維持しながら、アンテナ保護素子に当たる紫外光を増加させることができる。
また、アンテナ保護素子上において配線パターンを削除することによって、面積率が達成できない配線領域が生じる可能性があるが、この場合は、実施の形態1で説明した方法によってダミーパターンを配置することによって、チップ内の平坦化を実現することが可能となる。
図16は本実施形態に係る処理の一例を示すフローチャートである。まず、アンテナ保護素子を所定幅以上の配線が配置されていない位置に配置する(S11)。そして、アンテナ保護素子上に電源配線があるとき、この電源配線にスリットを入れる(S12)。電圧降下量に余裕がある場合は(S13でYes)、電源配線の幅を狭める(S14)。それでも電圧降下量に余裕がある場合は(S15でYes)、電源配線を切断する(S16)。さらに電圧降下量に余裕がある場合は(S17でYes)、配線を完了する(S19)。一方、電圧降下量に余裕がない場合は(S13,S15,S17でNo)、配線を元に戻し(S18)、配線を完了する(S19)。
(実施の形態3)
実施の形態2では、アンテナ保護素子上の配線を削除するなど、アンテナ保護素子上の配線パターンに変形を加えることによって、アンテナ保護素子に当たる紫外光量を増加させていた。ところが、アンテナ保護素子上の信号配線に関しては、タイミングや論理の観点から、変形及び切断は極めて困難である。また、信号配線が密集する領域にアンテナ保護素子を配置した場合、アンテナ保護素子に当たる紫外光の面積は減少し、アンテナ保護素子の能力が低下してしまう。
本実施形態では、アンテナ保護素子上を通過する配線量を予め制限することによって、アンテナ保護素子に当たる紫外光を確保することを特徴とする。
図17は半導体集積装置のレイアウトを示す。図17では、図3と同一のレイアウトに、仮想的に設定したウィンドウ171を示している。一般に自動レイアウトを行う際には、半導体集積回路上に所定サイズの複数のウィンドウを仮想的に設定し、各ウィンドウに、通過可能な配線本数を表す配線使用率をそれぞれ与えて、配線設計を行う。これにより、配線が混雑しそうな領域には配線使用率を予め下げておくことによって、配線混雑を緩和することができる。
本実施形態では、アンテナ保護素子を含むウィンドウについて、その配線使用率を、アンテナ保護素子を含まない他のウィンドウよりも低く設定するものとする。
図18はアンテナ保護素子を含む複数のセルが配置されたロジック領域に対して設定されたウィンドウを示す模式図である。図18において、172はアンテナ保護素子を含むウィンドウ、173はアンテナ保護素子を含まないウィンドウである。いま、ウィンドウ172には配線使用率として10%が与えられており、ウィンドウ173には配線使用率として80%が与えられているものとする。配線使用率100%のとき、ウィンドウを通過可能な配線本数は10本であるとした場合、この設定で自動レイアウトを実施すると、ウィンドウ172には最大1本、ウィンドウ173には最大8本の配線が引かれることになる。この結果、図19に示すように、ウィンドウ172すなわちアンテナ保護素子の上層では、配線191は疎に引かれることになり、アンテナ保護素子に紫外光が当たりその能力を保つことができる。
なお、ここでは、ウィンドウ172の配線使用率として10%を与えているが、この値は、アンテナ保護素子の活性領域上の配線の重なり面積に基づく、プロセスによって決まる実力値と、ウィンドウ172に含まれるアンテナ保護素子の活性領域の面積とによって、決めることができる。この決め方は、配線の見積もり精度に応じていろいろ考えられる。例えば、プロセスの特徴からアンテナダメージの基準が非常に厳しく、アンテナ保護素子の実力を一律に高めたい場合は、ウィンドウ172の配線使用率を低く設定する。さらに精度を高めたい場合は、ウィンドウ172内に含まれるアンテナ保護素子の活性領域の面積に応じて、配線使用率を決定すればよい。さらに精度を高めたい場合は、ウィンドウ172内に含まれるアンテナ保護素子の活性領域の面積と、アンテナ保護素子に接続されるゲートのアンテナダメージ余裕度に応じて、配線使用率を算出すればよい。
また、図17に示すように、アンテナ保護素子が分散して配置されている場合、アンテナ保護素子上層の配線使用率を低く設定すると、チップ内の至る所で配線の制限が掛けられ、配線を100%完了させることが困難となる。そこで、図20に示すように、アンテナ保護素子201を集めて配置し、その領域の配線層のみ配線使用率を下げることによって、配線効率を上げることができる。
このようにアンテナ保護素子の上層の配線使用率を予め下げておくことによって、アンテナ保護素子に当たる紫外光の量を十分に確保することができ、配線完了後のアンテナダメージ検証においてエラーを回避できるようになる。
ただし、アンテナ保護素子を集める際には、プロセスによって決まる距離の範囲内の保護素子同士を集めるようにする。例えば、チップの左上と右下にアンテナ保護素子が存在するとき、右下のアンテナ保護素子を左上に集めたとすると、チップの右下部分で発生したアンテナエラーを回避するためには、左上に再配置したアンテナ保護素子までゲートを接続しなくてはならない。この場合、配線が長くなり、非常に効率が悪くなる。よって、プロセスによって決まる所定の距離の範囲内のアンテナ保護素子のみを集めることが好ましい。
すなわち、例えば、アンテナ保護素子を含む複数のセルを一旦配置し、その配置において、所定の範囲内にあるアンテナ保護素子を、集めて配置し直すようにすればよい。これにより、配線効率の悪化を招くことなく、アンテナ保護素子への光量を確保することができる。
また、所定の範囲内にあるアンテナ保護素子を集めて配置し直す代わりに、予め、アンテナ保護素子をグルーピングしておき、グループごとにアンテナ保護素子を配置するようにしてもよい。これにより、再配置によるレイアウト変更の必要がなくなり、配線の効率化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、アンテナ保護素子の活性領域上の配線間隔を、配線できる範囲で、プロセスによって決まる最小間隔よりも広げるものとする。図21は互いに隣接して配置されたアンテナ保護素子を示す図である。図21において、見積もりの段階で、アンテナ保護素子211,212上の配線量を2本に設定したとする。この場合、実際に配線を実施した際には、図22(a)に示すように、アンテナ保護素子211側にのみ2本の配線221が引かれる可能性がある。このとき、アンテナ保護素子211の能力が低下する。
そこで、アンテナ保護素子上を通過する配線同士の間隔を、プロセスによって決まる最小間隔よりも広く設定する。これにより、アンテナ保護素子上を通過する配線の間隔が広くなり、例えば図22(b)に示すように、アンテナ保護素子211,212に通過配線としての配線222が1本ずつ配置される。これにより、アンテナ保護素子の能力が極端に低下することを防ぐことができる。この場合、製造される半導体装置では、アンテナ保護素子上を通過する複数の通過配線が、他の配線の最小間隔よりも、広く離れて配置されていることになる。
図23は本実施形態に係る処理の一例を示すフローチャートである。まず、アンテナ保護素子を集めて配置する(S21)。そして、アンテナ保護素子上の配線使用率を下げる(S22)。その後、概略配線を行い(S23)、アンテナ保護素子上の配線の間隔をプロセスの最小ルールよりも大きくする(S24)。
(実施の形態4)
図24は半導体集積回路のレイアウトを示す。同図中、(a)は平面図、(b)は(a)の線A−Aにおける断面図である。一般に自動配線を行う際には、各配線層ごとに優先配線方向を設定し、配線の配線効率を上げる。例えば、4層設計の場合、図24に示すように、メタル配線層M1における配線241が横方向のとき、メタル配線層M2における配線242は縦方向、メタル配線層M3における配線243は横方向、メタル配線層M4における配線244は縦方向である。このように配線の優先方向を設定した場合、配線の乗換えがスムーズに行えるなど、配線の効率は上がるが、一方、アンテナ保護素子245と重なる配線の面積は逆に増えてしまう。
そこで、本実施形態では、各アンテナ保護素子上の各配線層における配線の優先方向を、一方向に固定するものとする。
図25はアンテナ保護素子上の配線の優先方向を縦方向に固定した場合の模式図である。同図中、(a)は平面図、(b)は(a)の線A−Aにおける断面図である。図25において、アンテナ保護素子245を含む複数のセルの上層に、配線が配置されており、アンテナ保護素子245上において、配線の方向が、縦方向に固定されている。これにより、アンテナ保護素子と重なる配線の面積がいたずらに増えることがなくなり、アンテナ保護素子に当たる光量を確保することができ、アンテナ保護素子の能力を保つことができる。なお、優先方向の向きは、各アンテナ保護素子上の配線混雑状況に応じて、縦にしてもよいし、横にしてもよい。
また、各配線層において配線の優先方向が異なっている場合、配線は十字にクロスするように配置される。このとき、アンテナ保護素子上において、配線が「田」の字状に配置される可能性がある。一方、各配線層において配線の優先方向が一方向に固定されている場合は、アンテナ保護素子上において、配線が「川」の字状に配置される。このため、配線が「田」の字状に配置された場合に比べて、紫外光の光量が増加するので、アンテナ保護素子の能力を高めることができ、アンテナエラーをより回避しやすくなる。
(実施の形態5)
実施の形態3および4では、アンテナ保護素子上に配線できる配線の量を見積もり段階で少なくし、また、配線の向きを制御することによって、アンテナ保護素子とその上層の配線との重なり面積を減らすことができた。しかし、実際に配線を行うと、デザインルールの制約などによってアンテナ保護素子上を配線が見積もり以上に通過することが多々ある。
図26はある半導体レイアウト261に対して見積もり段階に通過する予定であった配線であり、図27は図26と同じ半導体レイアウト261に対して実際に配線を行った結果である。図27の配線263では、図26の配線262に比べて、アンテナ保護素子上を通過する配線が増えている。この場合、見積もり段階ではアンテナエラーが回避できていたのにもかかわらず、最終的にアンテナエラーが発生する可能性がある。
本実施形態では、実施の形態1で述べたような、アンテナダメージ検証結果から算出した重なり許容面積または重なり不可面積に基づいて、アンテナ保護素子上の各配線層に配線禁止領域を形成しながら配線を行うものとする。
図28はアンテナ保護素子上を通過する配線の模式図である。アンテナ保護素子2801は活性領域2803,2804を持ち、その上を配線2807,2808が通過している。アンテナ保護素子2802は活性領域2805,2806を持ち、その上を配線2809、2810が通過している。配線2812は第1のゲート(図示せず)に接続されている配線であり、活性領域2803,2804と接続している。配線2813は第2のゲート(図示せず)に接続されている配線であり、活性領域2805、2806と接続している。
ここで、アンテナ保護素子2801上を配線2807,2808が通過することによって、第1のゲートがアンテナダメージエラーを起こし、アンテナ保護素子2802上を配線2809,2810が通過することによって、第2のゲートがアンテナダメージエラーを起こすものとする。
そこで、アンテナ保護素子2801,2802について重なり許容面積または重なり不可面積を算出し、その結果に基づき、図29に示すように、アンテナ保護素子2801,2802の上に配線禁止領域2901を形成し、この配線禁止領域に配線しないようにしつつ、配線を行う。実際に配線を行うと、配線禁止領域2901が形成されているため、配線2807,2808,2810は活性領域を迂回して配線される。これにより、アンテナ保護素子2801,2802に当たる紫外光が増加し、したがって、アンテナダメージを回避することができる。
(実施の形態6)
図30は半導体装置のレイアウトを示す。図30に示すように、レイアウトによっては、アンテナ保護素子3000の上層に電源配線3001や信号配線3002を配置せざるをえない場合がある。
本実施形態では、アンテナ保護素子上に通過配線が存在するとき、このアンテナ保護素子と通過配線との重なり面積に応じて、アンテナ保護素子の内部構成を変更するものとする。
例えば図31に示すように、アンテナ保護素子3100が、pウェル領域3104にのみ活性領域3103を持つ構成であるものとする。図31において、3101は第1メタル配線層における接地(VSS)配線、3102は第1メタル配線層における電源(VDD)配線、3105はnウェル領域、3106はコンタクト、3107は第1メタル配線層における配線、3108はヴィア、3109は第2メタル配線層における配線である。アンテナ保護素子3100は配線3109を介してゲートと接続する構成となっている。図31のアンテナ保護素子3100は、pウェルとnウェルとで、活性領域のパターン数が異なっている。
ここで、アンテナ保護素子上に電源配線のような幅の広い配線が配置された場合、アンテナ保護素子に当たる紫外光の量は当然少なくなる。そこで、図32に示すように、nウェル領域にも活性領域3202を有する能力の高いアンテナ保護素子3200に入れ換える。これにより、幅の広い通過配線としての電源配線3201が配置されても、アンテナダメージを回避することができるようになる。
また、アンテナ保護素子上に信号配線のような幅の狭い配線が配置された場合、アンテナ保護素子に当たる紫外光の量は、電源配線が配置された場合に比べると、多くなる。そこで、アンテナダメージを回避できるなら、図33に示すように、nウェル領域およびpウェル領域の空地に、面積率調整用のポリシリコン3303や活性領域3302など下地層のダミーパターンを配置したアンテナ保護素子3300に入れ換えてもよい。3301は通過配線としての信号配線である。このとき、ダミーパターンの量は面積率に応じて変えればよい。図33のアンテナ保護素子3300は、pウェルとnウェルとで、活性領域のパターン数が異なっている。
さらに、下地層の面積率に余裕がある場合は、図34に示すように、nウェル領域およびpウェル領域の空地に容量パターン3401を構成したアンテナ保護素子3400に入れ換えてもよい。
これにより、アンテナダメージを回避すると同時に、下地層の面積率調整と、ノイズ吸収用のデカップリング容量パターンの配置とが可能となる。さらには、チップ内におけるアンテナ保護素子の能力のばらつきに応じて、アンテナ保護素子の構成要素を変えても良い。
また、本実施形態では、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置した結果、共通のゲートに接続されている複数のアンテナ保護素子が隣接して配置されているとき、この複数のアンテナ保護素子を、単一のアンテナ保護素子に置換するものとする。
アンテナ保護素子の配置は、通常、大きさを変えた数種類のアンテナ保護素子のラインアップを準備しておき、大きな拡散領域を持ったアンテナ保護素子をより多く配置できるように、大きなアンテナ保護素子から挿入していくようにして行う。このため、図35に示すように、レイアウトによっては、大きなアンテナ保護素子3500の隣に他の小さなアンテナ保護素子3501が配置される場合がある。そして、アンテナ保護素子3500,3501は共通のゲートに接続されているものとする。
このような場合、図36に示すように、アンテナ保護素子3500,3501を単一のアンテナ保護素子3502に置換するのが好ましい。すなわち、隣り合うアンテナ保護素子3500,3501の活性領域の間を後処理によって埋めることによって、能力のより高いアンテナ保護素子3502に置き換える。
あるいは、pウェルおよびnウェルの少なくともいずれか一方において、隣り合うアンテナ保護素子3500,3501の活性領域同士を、接続するようにしてもよい。
一般に、スタンダードセルを用いた設計手法においては、デザインルール違反が生じないように、各セルの両端に所定の空間(デザインルールによって決まる配線間隔)が設けられている。このことは、アンテナ保護素子に関しても同様である。ところが、複数のアンテナ保護素子が隣接して配置され、かつ、共通のゲートに接続されている場合、この複数のアンテナ保護素子の間にある所定の空間を、活性領域によって埋めることによって、アンテナ保護能力を向上させることができる。
また、本実施形態では、アンテナ保護素子を含む複数のセルを配置した結果において、アンテナ保護素子に隣接した空き領域が存在するとき、このアンテナ保護素子を、空き領域を埋めるだけの面積を持ったアンテナ保護素子に置換するものとする。
図37に示すように、レイアウトによっては、アンテナ保護素子3701に隣接した空き領域3702が存在する場合がある。これは、大きなアンテナ保護素子から順に挿入していく結果、アンテナ保護素子が挿入できない小さな空地が残ってしまうからである。従来は、このような空き領域には、基板コンタクトを挿入していた。本実施形態では、アンテナダメージに対する余裕度を上げるために、空き領域3702を埋めるだけの面積を持ったアンテナ保護素子3703を自動作成し、アンテナ保護素子3701と置換する。これにより、アンテナダメージに対する余裕度を上げることができ、確実にアンテナダメージを回避することができる。
また、図38に示すように、アンテナ保護素子3801,3802が並んで配置されているとする。図38(b)において、3803,3804はアンテナ保護素子3801のpウェル側活性領域およびnウェル側活性領域、3805,3806はアンテナ保護素子3802のpウェル側活性領域およびnウェル側活性領域である。アンテナ保護素子3801はゲート3807に、アンテナ保護素子3802はゲート3808に、それぞれ接続されているものとする。ゲート3807はアンテナ余裕度が高く、ゲート3808はアンテナ余裕度が低いものとし、アンテナ保護素子3802のnウェル側活性領域3806の上層に配線3809が存在したとする。nウェル側活性領域3806はその上層に配線3809が存在するため、pウェル側に比べて実力が低くなり、このことがゲート3808のアンテナ余裕度低下の要因となっている。そこで、ゲート3808のアンテナ余裕度を上げるために、図38(c)に示すように、アンテナ保護素子3801のpウェル側活性領域3803をゲート3807から切り離し、アンテナ保護素子3802のpウェル側活性領域3805に接続する。なお、この代わりに、アンテナ保護素子3801のnウェル側活性領域3804をゲート3807から切り離し、アンテナ保護素子3802のpウェル側活性領域3805に接続するようにしてもよい。
また、図39に示すように、アンテナ保護素子3901,3903が並んで配置されており、アンテナ保護素子3901はゲート3902に、アンテナ保護素子3903はゲート3904に、それぞれ接続されているとする。アンテナダメージ検証の結果、ゲート3902にアンテナダメージに対する余裕度があり、ゲート3904がアンテナエラーを起こしているとする。この場合、例えば、アンテナ保護素子3901のpウェル側の活性領域3905をアンテナ保護素子3903のpウェル側の活性領域3906とつなげて、大きな活性領域3907を作成する。これにより、アンテナ保護素子3903の能力を上げることができる。
また、当然逆の場合も考えられる。図40に示すように、セル配置の結果、アンテナ保護素子4001が配置されている。そして、アンテナ保護素子4001の活性領域4008は配線4004によってゲート4002に接続されており、ゲート4003にはアンテナ保護素子が接続されていなかったとする。アンテナダメージ検証の結果、ゲート4002には余裕度があり、ゲート4003はアンテナダメージエラーが生じているとする。
このとき、アンテナ余裕度のあるゲート4002に接続されたアンテナ保護素子4001の活性領域4008を、活性領域4005,4006に分割する。そして、分割された活性領域4006を、アンテナエラーが生じているゲート4003に配線4007によって再接続する。これにより、新たなアンテナ保護素子を追加することなく、ゲート4003のアンテナダメージエラーを回避することができる。
また、図41は並んで配置されたアンテナ保護素子を示す図である。図41において、アンテナ保護素子4101はnウェル側活性領域4103、pウェル側活性領域4104を持ち、アンテナ保護素子4102はnウェル側活性領域4105、pウェル側活性領域4106を持つ。活性領域4103,4104,4106はいずれも同じ第1のゲートに接続されており、活性領域4105は異なる第2のゲートに接続されている。
仮に、第2のゲートがアンテナ余裕度を持ち、第1のゲートがアンテナダメージエラーを起こしているものとする。このとき、アンテナダメージエラーを回避するために、図42に示すように、アンテナ保護素子4102のnウェルをデザインルールが満足される範囲で小さくし、pウェルをその分拡大し、pウェル側活性領域を大きくとる。そして、アンテナ保護素子4101のpウェル側活性領域と接続し、より大きな活性領域4201を作成する。これにより、第1のゲートのアンテナダメージエラーを回避することができる。図43はここで説明したレイアウト変換を表す図であり、4202が第1のゲート、4203が第2のゲートである。
図42では、アンテナ保護素子4101とアンテナ保護素子4102とにおいて、pウェルとnウェルの面積比が互いに異なっている。pウェルとnウェルの面積比が異なるアンテナ保護素子を混在させることができると、アンテナダメージエラーが生じるゲートに対して適切な実力のアンテナ保護素子を提供することが可能になる。したがって、アンテナダメージに対して必要最小限のアンテナ保護素子によって対処することが可能になり、かつ、LSI内の空間を有効活用できる。
本実施形態において示したいずれの施策を行っても、アンテナダメージ検証の結果エラーが発生する場合は、改めて、レイアウト修正を行えばよい。
(実施の形態7)
図44は本発明の実施の形態7に係るレイアウト設計方法を示すフローチャートである。図44において、S120はセル配置工程、S121はアンテナダメージ検証工程、S122はアンテナダメージ緩和工程、S123はアンテナ保護素子接続切断工程、S124は保護素子再接続探索工程、S125は保護素子再接続工程、S126は全保護素子の再接続判断工程である。
まず、セル配置工程S120において、ゲートと、ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを含む複数のセルを配置する。そして、アンテナダメージ検証工程S121において、セル配置工程S120における配置結果において、アンテナダメージの検証を行う。次に、アンテナダメージ検証の結果を基にして、アンテナダメージ緩和工程S122を実施する。ここで、アンテナダメージ緩和とは、アンテナ保護素子と配線との重なり面積の削減、アンテナ保護素子の連結、分割など、実施の形態1〜6までに記載した改善工程のいずれかを含む。
そして、アンテナエラー緩和を実施した後、アンテナ保護素子接続切断工程S123において、全てのゲートとアンテナ保護素子との接続を切断する。
工程S124,S125およびS126によって、ゲートとアンテナ保護素子との再接続が行われる。保護素子再接続探索工程S124では、まず、ゲート配置領域の中心地点を決定する。そして、中心地点に最も近い、アンテナダメージ緩和が必要となるゲートを1個選択する。そして、選択されたゲートから最も近くに配置されているアンテナ保護素子を探索する。保護素子再接続工程S125では、探索されたアンテナ保護素子を、選択されたゲートに接続する。
次に、全保護素子の再接続判断S126において、アンテナダメージ緩和を必要とするゲートに対してアンテナ保護素子の接続が完了しているか否かを判断する。完了していないときは、工程S124に戻り、中心地点に次に近いゲートを選択し、同様の処理を行う。すなわち、中心地点に近い順にゲートを選択し、選択したゲートに対して、最も近くに配置されているアンテナ保護素子を接続する処理を、アンテナダメージ緩和が必要な全てのゲートに対してアンテナ保護素子の再接続が完了するまで、繰り返し実行する。
このような処理によって、アンテナダメージ緩和が必要なゲートの近傍にアンテナ保護素子が配置されておらず、かつ、LSI周辺部等に未接続のアンテナ保護素子が存在するような場合においても、長距離配線をせずに、ゲートとアンテナ保護素子とを再接続することができる。
上で説明した再接続処理は、例えば、配線後に、アンテナ保護素子上に通過配線が所定割合以上存在したときにも、利用することができる。
図45(a)はアンテナ保護素子360を含む複数のセルが配置されたレイアウト、図45(b)は配線完了後のレイアウトである。図45(b)に示すように、レイアウトによっては、配線完了のためにアンテナ保護素子360の上層に局所的に配線の混雑が発生することが十分考えられる。アンテナ保護素子上に所定割合以上通過配線が存在した場合、アンテナ保護素子としての能力は不十分である。
そこで、配線配置の結果、通過配線が所定割合以上存在するアンテナ保護素子360があるとき、ゲートとアンテナ保護素子との接続を一旦切断する。そして、アンテナ保護素子360を、容量セルやバッファなど配線が上層に存在しても特性に影響が出ない、アンテナ保護素子以外のセル361に置換する。その後、ゲートとアンテナ保護素子との再接続を行う。このような処理によって、アンテナダメージを回避しつつ、有効なセルの配置が可能になる。
(実施の形態8)
図46はセルおよび配線を配置した後のレイアウトにおいて、アンテナ保護素子とゲートの配置位置を示す模式図である。図46において、411はチップ410の中心付近に配置されたアンテナ保護素子、412はチップ410の外周部に配置されたアンテナ保護素子、413はアンテナダメージを引き起こすゲートを持った論理セル、414は論理セル413のゲートとアンテナ保護素子411とを接続している配線である。
ここで、アンテナ保護素子411の上層には配線が多数配置されており、アンテナ保護素子411の能力は大幅に低下しているものとする。また、アンテナダメージ緩和が必要なゲートを持つ論理セル413の近傍には、他のアンテナ保護素子が存在していないものとする。
そこで、図47に示すように、ゲートを持った論理セル413について、アンテナ保護素子411との接続を切断し、チップの外周部に配置されたアンテナ保護素子412に配線421によって再接続したとする。このとき、ゲートを持った論理セル413とアンテナ保護素子412との距離が遠すぎるため、接続に必要な配線421の配線長が大幅に長くなる。このため、この配線421によってプラズマダメージの増加や、配線混雑を引き起こし、実際には、アンテナ保護素子412に接続できない可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1のアンテナ保護素子としてのアンテナ保護素子411に通過配線がプロセスで決まる所定割合以上存在するとき、図48に示すように、レイアウト完了後の空地において、論理セル413のゲートから所定距離範囲内に、第2のアンテナ保護素子としてのアンテナ保護素子431を追加配置する。配置が完了したら、論理セル413のゲートについて、アンテナ保護素子411との接続を切断し、アンテナ保護素子431と再接続する。これにより、活性領域上に形成された多数の配線によるアンテナ保護素子411の能力低下の問題を解消することが可能になる。
さらに、図45の場合と同様に、アンテナ保護素子411を、容量セルやバッファなど配線が上層に存在しても特性に影響が出ない、アンテナ保護素子以外のセルに置換する。これにより、アンテナダメージを回避しながら、有効な素子の配置が可能になる。
(実施の形態9)
実施の形態8で示したように、アンテナダメージ緩和が必要なゲートに対し、空き領域にアンテナ保護素子を配置し接続することによって、アンテナエラーを回避することができる。しかし、この処理により新たな配線パターンが追加されるため、配線パターンの抵抗、容量値が変化することにより、新たなタイミングエラーが発生する可能性がある。
本実施形態では、このタイミングエラーを回避する方法を示す。すなわち、本実施形態では、アンテナ保護素子とゲートとを接続する配線が、プロセスによって決まる、アンテナダメージを発生させる可能性が高い所定長以上の配線長を有するとき、プロセスによって決まる、タイミング検証に著しい悪影響を与えない距離に存在する空き領域まで延びる分岐配線を、この配線に接続して配置する。
図49はセルおよび配線を配置した後のレイアウトにおいて、アンテナ保護素子とゲートの配置を示す図である。図49において、491,492はアンテナ保護素子であり、アンテナ保護素子491の活性領域493はゲート498に配線495を介して接続されている。また、アンテナ保護素子492の活性領域494はゲート499に配線496を介して接続されている。また、497は空き領域である。
仮に、アンテナダメージ検証の結果、ゲート498にアンテナエラーが生じたとする。従来の手法では、図50に示すように、空き領域497をアンテナ保護素子501に置換し、分岐配線502を用いて配線495をアンテナ保護素子501に接続する。この際、分岐配線502が長配線になる可能性があり、また、配線495のタイミングに余裕が無く、少しの容量変動も許されない場合は、分岐配線502を接続することによってタイミングエラーが生じる可能性がある。
そこで、本実施形態では、図51に示すように、アンテナダメージエラーが発生する確率が高い、プロセス条件によって決まる所定長以上の配線長を有する配線495に対して、プロセスによって決まる所定距離以内に存在する空き領域511,512まで延びる分岐配線513,514を配置する。そして、タイミング検証は、分岐配線513,514を配置した状態で行う。これにより、アンテナダメージエラーが生じたときに空き領域511,512をアンテナ保護素子に置換したとしても、配線パターンの追加がないため、タイミング検証結果が大幅に変わることはない。
また、接続ピンを有するアンテナ保護素子を、空き領域と置換するために予め準備しておき、分岐配線の配置を、このアンテナ保護素子を空き領域と置換したときに分岐配線が接続ピンの位置を通るように、行うのが好ましい。
すなわち、図52に示すように、例えば、左上、左下、右上、右下の四隅に活性領域につながる接続ピン523a,523b,523c,523dを持つアンテナ保護素子522を、予め準備しておく。また、分岐配線524a,524b,524c,524dは、空き領域521の左上、左下、右上、右下の四隅にそれぞれ延びるように、配置する。アンテナダメージエラーが生じた際には、空き領域521をアンテナ保護素子522に置換する。このとき、分岐配線524a,524b,524c,524dは、接続ピン523a,523b,523c,523dの位置を通るように配置されているので、図53に示すように、配線変更することなく、アンテナ保護素子522と分岐配線524a,524b,524c,524dとを接続することができる。
このような手法により、空き領域と置換したアンテナ保護素子との接続の際に、配線パターンの増加量を極限まで減らすことができるので、アンテナダメージ回避を行うことによりタイミングエラーが発生することがなくなり、設計修正を不要にすることができる。
図54は上述した各実施形態の手法を組み合わせて用いたレイアウト設計方法の一例を示すフローチャートである。図54において、ステップS301,S302は実施の形態3に対応しており、ステップS303は実施の形態4に対応しており、ステップS304は実施の形態2に対応している。また、ステップS306は実施の形態1に対応しており、ステップS307、S311は実施の形態6,7,8に対応しており、ステップS315,S316,S318,S319は実施の形態1に対応している。
図54において、アンテナ保護素子の活性領域に紫外光を十分に当てられるように、予めアンテナ保護素子を集めて配置した(S301)上で、アンテナ保護素子上の配線使用率を下げる(S302)。また、併せて、アンテナ保護素子上の優先配線方向を一方向(例えば縦方向)に設定する(S303)。
次に、実際に配線を行う(S304)。配線が完了したら、IR-Dropの許す範囲で、電源配線の切断や、スリット挿入など、電源配線の加工を行う(S304)。配線の加工が完了したら、アンテナダメージ検証を実施し(S305)、もし、この段階でアンテナエラーが生じている場合は、保護素子の内部構成の変更、周辺の保護素子との結合、外周部の保護素子への再接続などを行い、アンテナダメージエラーの回避を図る(S307)。いかなる手段を用いてもアンテナダメージエラーが解消しない場合は(S308でYes)、この段階でレイアウト修正を行う(S309)。
一方、アンテナエラーが生じていない場合は、アンテナ保護素子上に配置しても良いダミーパターンの量を算出する(S306)。そして、算出されたダミーパターンの量に基づき、面積率検証を実施する(S310)。面積率検証の結果、面積率が未達と判断された場合、保護素子の内部構成の変更などステップS307と同様の操作を行い、面積率未達領域のアンテナ保護素子上に配置しても良いダミーパターンの量を増加させる(S311,S312)。いかなる手段を用いても、面積率を満たすだけのダミーパターンの量を増加させることができない場合は(S313でNo)、面積率未達のため、レイアウト修正を行う(S314)。
面積率が達成できれば(S310,S313でYes)、次に、アンテナ保護素子上の電源配線および信号配線の探索を行い(S315)、電源配線の上下のみにダミーパターンを配置し(S316)、アンテナ保護素子に当たる紫外光の量を確保できるようにする。ダミーパターンの配置が完了したら、面積率検証を実施し(S317)、面積率が達成できているか否かを確認する。面積率が達成できた場合は、面積率検証とアンテナダメージ検証がともにクリアできたことになるので、ここでレイアウトを完了させる。
電源配線の上下にダミーパターンを配置しても面積率が未達の場合(S317でNo)、信号配線の上下にダミーパターンを配置してもタイミングを満たせるか否かを探索する(S318)。もし、タイミングが達成できない場合は(S318でNo)、アンテナ保護素子の活性領域と重なる部分にダミーパターンを配置し(S321)、面積率を達成させ、レイアウトを完了させる。この際、配置されるダミーパターンは、アンテナダメージ検証に基づき配置可能と判断されているため、再度アンテナダメージ検証を実施してもアンテナエラーとなることはない。
一方、タイミングが達成できている場合は(S318でYes)、タイミングが達成できる範囲で信号配線の上下にダミーパターンを配置し(S319)、再度面積率検証を実施する(S320)。ここで、面積率が達成できれば、レイアウトを完了する。面積率が未達の場合は、アンテナ保護素子の活性領域と重なる部分にダミーパターンを配置し(S321)、面積率を達成させ、レイアウトを完了させる。レイアウト完了後は、アンテナダメージに余裕のあるアンテナ保護素子を容量セルなどに変更し、ノイズ耐性を増加させることにより、より品質の高いレイアウトを完了させる。
以上のようなフローにより、アンテナダメージエラーを回避し、かつ、面積率を達成することが可能になる。また、図54のフローは一例であり、一部分を省略したり、または順序を入れ換えたりすることも可能である。
本発明では、アンテナダメージを回避し、かつ配線効率を保ちながら、チップ内の平坦化を達成した半導体装置を、容易に得ることができるため、例えば、微細プロセスにおける短TAT(Turn Around Time)でかつ高品質なチップ設計に有用である。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の構成を示す断面図である。 従来の半導体装置の構成を示す断面図である。 アンテナ保護素子を含む半導体集積回路のレイアウトの一例である。 図3のセル領域に配線が配置されたレイアウトである。 アンテナ保護素子とその上層の配線との関係の例を示す断面図である。 半導体集積回路の配線完了後のレイアウトの例である。 従来の、ダミーパターンを配置した半導体集積回路のレイアウトの例である。 本発明の実施の形態1に係る、ダミーパターンを配置した半導体集積回路のレイアウトの例である。 アンテナ保護素子の上層に配線が配置された半導体装置のレイアウトを示す図である。 図9のレイアウトに一律にダミーパターンを配置した場合を示す図である。 図9のレイアウトに、本発明の実施の形態1に係る手法によってダミーパターンを配置した場合を示す図である。 図11のレイアウトから、ダミーパターンをタイミング余裕度に応じて削除した場合を示す図である。 本発明の実施の形態2を説明するための、半導体集積回路のレイアウトである。 本発明の実施の形態2に係る半導体集積回路のレイアウトである。 本発明の実施の形態2に係る、アンテナ保護素子上の配線形状の変更を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3を説明するための半導体集積回路のレイアウトである。 図17のロジック領域に対して設定されたウィンドウを示す模式図である。 図18のウィンドウに対して配置された配線を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る、アンテナ保護素子を集めた配置とそれに対する配線を示す図である。 隣接したアンテナ保護素子を示す図である。 図21の隣接したアンテナ保護素子上に配置した配線を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4を説明するための半導体集積回路のレイアウトである。 図24のレイアウトにおいて、アンテナ保護素子上の配線の優先方向を一方向に固定した場合の図である。 本発明の実施の形態5に係る、半導体レイアウトにおける見積もり配線を示す図である。 図26の見積もりに対して実際に配線を行った結果を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る、アンテナ保護素子上を通過する配線を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る、アンテナ保護素子上に配線禁止領域を設定した場合の配線を示す図である。 本発明の実施の形態6を説明するための半導体装置のレイアウトである。 pウェルにのみ活性領域を持つアンテナ保護素子を示す図である。 pウェルとnウェルに活性領域を持つアンテナ保護素子を示す図である。 ダミーパターンが配置されたアンテナ保護素子を示す図である。 容量パターンが配置されたアンテナ保護素子を示す図である。 本発明の実施の形態6を説明するための、半導体レイアウト中のアンテナ保護素子の配置を示す図である。 図35のレイアウトにおいて、隣接したアンテナ保護素子を単一のアンテナ保護素子に置換した図である。 半導体レイアウト中の空き領域をアンテナ保護素子に置換する場合を示す図である。 半導体レイアウトにおいて、アンテナ保護素子の活性領域の接続を変更する場合を示す図である。 半導体レイアウトにおいて、アンテナ保護素子の活性領域をまとめなおす場合を示す図である。 半導体レイアウトにおいて、アンテナ保護素子の活性領域を分割する場合を示す図である。 並んで配置されたアンテナ保護素子を示す図である。 pウェルとnウェルの面積比が異なるアンテナ保護素子を示す図である。 図42のアンテナ保護素子を配置した半導体レイアウトを示す図である。 本発明の実施の形態7に係るレイアウト設計方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態7に係る、アンテナ保護素子を他のセルに入れ換える場合を示す図である。 本発明の実施の形態8を説明するための、アンテナ保護素子とゲートの配置位置を示す図である。 図46における、ゲートとアンテナ保護素子とのつなぎ替えを示す図である。 図46における、本発明の実施の形態8に係るゲートとアンテナ保護素子とのつなぎ替えを示す図である。 本発明の実施の形態9を説明するための、アンテナ保護素子とゲートの配置を示す図である。 図49において、空き領域をアンテナ保護素子に置換した結果を示す図である。 図49において、空き領域に延びる分岐配線を配置した図である。 図49において、準備されたアンテナ保護素子が持つ接続ピンの位置に合うように、分岐配線を配置した図である。 図52において、空き領域をアンテナ保護素子に置換した結果を示す図である。 本発明の各実施形態の手法を組み合わせて用いたレイアウト設計方法の一例を示すフローチャートである。 アンテナ保護素子を有する従来の構造を示す図である。 アンテナ保護素子を有する従来の構造を示す図である。
符号の説明
10 ゲート
11,12,13 配線(第1の配線)
17 アンテナ保護素子
18 配線(第2の配線)
23 アンテナ保護素子
24 セル
31,32,33 アンテナ保護素子
34,35,36 配線
60,61,62 アンテナ保護素子
63,64,65 配線
81,82,83,84,85,86 アンテナ保護素子
87,88,89 ダミーパターン
91,92,93 アンテナ保護素子
96 電源配線(通過配線)
95,97 信号配線(通過配線)
111 ダミーパターン
131,143 アンテナ保護素子
132,134 電源配線(所定幅以上の配線)
150 アンテナ保護素子
151 電源配線(通過配線)
171,172,173 ウィンドウ
191 配線
201 アンテナ保護素子
211,212 アンテナ保護素子
221,222 配線
241,242,243,244 配線
245 アンテナ保護素子
360 アンテナ保護素子
361 アンテナ保護素子以外のセル
411 アンテナ保護素子(第1のアンテナ保護素子)
412 アンテナ保護素子
413 ゲートを有する論理セル
431 アンテナ保護素子(第2のアンテナ保護素子)
491,492 アンテナ保護素子
495 配線
498,499 ゲート
511,512 空き領域
513,514 分岐配線
521 空き領域
522 アンテナ保護素子
523a,523b,523c,523d 接続ピン
524a,524b,524c,524d 分岐配線
2801,2802 アンテナ保護素子
2807,2808,2809,2810 配線
2901 配線禁止領域
3100,3200,3300,3400 アンテナ保護素子
3201 電源配線(通過配線)
3301 信号配線(通過配線)
3500,3501 アンテナ保護素子
3502 単一のアンテナ保護素子
3701,3703 アンテナ保護素子
3702 空き領域
3901,3903 アンテナ保護素子
3902,3904 ゲート
3905,3906,3907 活性領域
4001 アンテナ保護素子
4002,4003 ゲート
4008,4005,4006 活性領域
4101,4102 アンテナ保護素子
4202,4203 ゲート

Claims (36)

  1. ゲートと、
    前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子と、
    前記ゲートに接続された第1の配線と、
    前記ゲートに接続されておらず、前記第1の配線より上層に設けられた第2の配線とを備え、
    前記第1の配線が構成された配線層において、各配線は、前記アンテナ保護素子の活性領域上方を、覆わないように設けられており、
    前記第2の配線は、前記アンテナ保護素子の活性領域上方を、少なくとも一部、覆うように設けられている
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. アンテナ保護素子を含む複数のセルと、
    前記複数のセルの上層に配置されたダミーパターンとを備え、
    前記ダミーパターンは、前記アンテナ保護素子上における配置規則が、前記アンテナ保護素子以外のセル上における配置規則と異なっている
    ことを特徴とする半導体装置。
  3. アンテナ保護素子を含む複数のセルと、
    前記複数のセルの上層に配置され、前記アンテナ保護素子上を通過する通過配線と、
    前記通過配線の上層または下層に配置されたダミーパターンとを備え、
    前記ダミーパターンは、前記アンテナ保護素子上において、前記通過配線と重なるように、配置されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項3において、
    前記配線は、電源配線または信号配線である
    ことを特徴とする半導体装置。
  5. アンテナ保護素子を含む複数のセルと、
    前記複数のセルの上層に配置され、前記アンテナ保護素子上を通過する通過配線とを備え、
    前記通過配線は、前記アンテナ保護素子上の部分において、単位長さ当たりの面積が前記アンテナ保護素子上以外の部分よりも小さい、形状を有している
    ことを特徴とする半導体装置。
  6. アンテナ保護素子を含む複数のセルと、
    前記複数のセルの上層に配置され、前記アンテナ保護素子上を通過する複数の通過配線とを備え、
    前記複数の通過配線は、他の配線の最小間隔よりも、広く離れて配置されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  7. アンテナ保護素子を含む複数のセルと、
    前記複数のセルの上層に、配置された配線とを備え、
    前記アンテナ保護素子上において、配線の方向が、縦または横の一方向に固定されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  8. ゲートと、
    前記ゲートに接続されているアンテナ保護素子とを備え、
    前記アンテナ保護素子は、pウェルとnウェルとにおいて、活性領域のパターン数が異なっている
    ことを特徴とする半導体装置。
  9. 複数のアンテナ保護素子を含む複数のセルを備え、
    前記複数のアンテナ保護素子のうち少なくとも2つ以上は、pウェルとnウェルの面積比が互いに異なっている
    ことを特徴とする半導体装置。
  10. ゲートと、
    アンテナ保護素子と、
    前記ゲートと前記アンテナ保護素子とを接続する配線とを備え、
    前記配線は、空き領域まで延びる分岐配線が接続されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  11. ゲートと、アンテナ保護素子とを配置するステップと、
    前記ゲートに接続された第1の配線を配置するとともに、前記ゲートと前記アンテナ保護素子とを接続し、かつ、前記第1の配線が構成された配線層において、他の配線を、前記アンテナ保護素子の活性領域上方を覆わないように、配置する第1の配線ステップと、
    前記第1の配線が構成された配線層より上層の配線層において、配線を、前記アンテナ保護素子の活性領域上方を覆うことを許容して、配置する第2の配線ステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  12. ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを有する半導体装置のレイアウト設計方法であって、
    前記ゲートおよびアンテナ保護素子を含むセル配置の上層に、概略配線を行うステップと、
    前記ゲートに対するアンテナダメージを検証するステップとを備え、
    前記検証ステップにおいて、前記アンテナ保護素子とその上層の配線との重なり面積を考慮して、前記アンテナ保護素子の能力を想定し、検証を行う
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  13. 請求項12において、
    前記検証ステップにおける検証結果から、前記アンテナ保護素子上に配線が重なってもよい重なり許容面積、または重なってはならない重なり不可面積を、算出するステップを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  14. 請求項13において、
    前記重なり許容面積または重なり不可面積に基づいて、前記アンテナ保護素子上に、ダミーパターンを配置する
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  15. アンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記複数のセルの上層に、配線を配置するステップと、
    前記配線の上層または下層に、ダミーパターンを配置するステップとを備え、
    前記ダミーパターン配置ステップにおいて、前記アンテナ保護素子上を通過する通過配線があるとき、前記アンテナ保護素子上において、ダミーパターンを、前記通過配線と重なるように、配置する
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  16. 請求項15において、
    前記ダミーパターン配置ステップによる配置結果から、ダミーパターンが配置された配線層における面積率を算出するステップと、
    前記算出ステップにおいて算出した面積率が所定値に未達のとき、前記アンテナ保護素子上に、配線が重なってもよい重なり許容面積、または重なってはならない重なり不可面積に基づいて、ダミーパターンを追加配置するステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  17. 請求項15において、
    前記通過配線は、電源配線または信号配線である
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  18. 請求項15において、
    前記ダミーパターン配置ステップにおいて、前記通過配線が電源配線および信号配線を含むとき、ダミーパターンを前記電源配線のみに対して重なるように配置し、
    前記ダミーパターン配置ステップによる配置結果から、ダミーパターンが配置された配線層における面積率を算出するステップと、
    前記算出ステップにおいて算出した面積率が所定値に未達のとき、ダミーパターンを前記信号配線に重なるように配置した場合に、タイミング違反が生じるか否かを判断するステップと、
    前記判断ステップにおいてタイミング違反が生じないと判断されたとき、ダミーパターンを前記信号配線に重なるように配置するステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  19. 請求項18において、
    前記判断ステップにおいてタイミング違反が生じると判断されたとき、ダミーパターンを、前記信号配線に重ならないように配置する
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  20. アンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記複数のセルの上層に、配線を配置するステップとを備え、
    前記アンテナ保護素子の上を所定幅以上の配線が通過するとき、前記アンテナ保護素子の位置を、前記所定幅以上の配線が通過しない位置に変更する
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  21. アンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記複数のセルの上層に、配線を配置するステップとを備え、
    前記配線配置ステップにおいて、
    前記複数のセルに対して、所定サイズの複数のウィンドウを仮想的に設定し、
    前記各ウィンドウに、通過可能な配線本数を表す配線使用率をそれぞれ与え、
    前記各ウィンドウにおいて与えられた配線使用率を超えないように、配線を配置するものであり、
    アンテナ保護素子を含むウィンドウについて、その配線使用率を、アンテナ保護素子を含まないウィンドウよりも低く設定する
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  22. 請求項21において、
    前記セル配置ステップにおいて、
    前記複数のセルを一旦配置し、その配置において、所定の範囲内にあるアンテナ保護素子を、集めて配置し直す
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  23. 請求項21において、
    前記セル配置ステップにおいて、
    予め、アンテナ保護素子をグルーピングしておき、グループごとにアンテナ保護素子を配置する
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  24. アンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記複数のセルの上層に、配線を配置するステップとを備え、
    前記配線配置ステップにおいて、
    アンテナ保護素子上を通過する配線同士の間隔を、プロセスによって決まる最小間隔よりも広く設定する
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  25. ゲートに接続されたアンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記セル配置ステップにおける配置結果において、前記ゲートに対するアンテナダメージを検証するステップと、
    前記検証ステップにおける検証結果から、前記アンテナ保護素子上に配線が重なってもよい重なり許容面積、または重なってはならない重なり不可面積を、算出するステップと、
    前記重なり許容面積または重なり不可面積に基づいて、前記アンテナ保護素子上に配線禁止領域を設定し、前記配線禁止領域に配線しないようにしつつ、配線を配置するステップを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  26. アンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記複数のセルの上層に、配線を配置するステップとを備え、
    前記アンテナ保護素子上に通過配線が存在するとき、前記アンテナ保護素子と前記通過配線との重なり面積に応じて、前記アンテナ保護素子の内部構成を変更する
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  27. アンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記セル配置ステップにおける配置結果において、共通のゲートに接続されている複数のアンテナ保護素子が隣接して配置されているとき、この複数のアンテナ保護素子を、単一のアンテナ保護素子に置換するステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  28. アンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記セル配置ステップにおける配置結果において、共通のゲートに接続されている複数のアンテナ保護素子が隣接して配置されているとき、pウェルおよびnウェルの少なくともいずれか一方において、この複数のアンテナ保護素子の活性領域同士を、接続するステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  29. アンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記セル配置ステップにおける配置結果において、アンテナ保護素子に隣接した空き領域が存在するとき、このアンテナ保護素子を、前記空き領域を埋めるだけの面積を持ったアンテナ保護素子に置換するステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  30. ゲートに接続されたアンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記セル配置ステップにおける配置結果において、前記ゲートに対するアンテナダメージを検証するステップと、
    互いに隣接し、かつ、異なるゲートに接続された複数のアンテナ保護素子があるとき、前記複数のアンテナ保護素子にそれぞれ接続されたゲートのアンテナダメージの余裕度に基づいて、前記複数のアンテナ保護素子における活性領域の接続関係を修正するステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  31. ゲートに接続されたアンテナ保護素子を含む複数のセルを、配置するステップと、
    前記セル配置ステップにおける配置結果において、前記ゲートに対するアンテナダメージを検証するステップと、
    アンテナダメージの余裕度があるゲートに接続されたアンテナ保護素子があるとき、このアンテナ保護素子の活性領域を分割し、分割された活性領域のいずれかを、他のゲートに接続し直すステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  32. ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを含む複数のセルを配置するステップと、
    前記セル配置ステップにおける配置結果において、ゲートとアンテナ保護素子との接続を、切断するステップと、
    ゲートとアンテナ保護素子との再接続を行うステップとを備え、
    前記再接続ステップにおいて、
    ゲートの配置領域の中心地点を決定し、
    前記中心地点に近い順にゲートを選択し、選択したゲートに対して、最も近くに配置されているアンテナ保護素子を接続する処理を、繰り返し実行する
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  33. ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを含む複数のセルを配置するステップと、
    前記複数のセルの上層に、配線を配置するステップと、
    前記配線配置の結果、通過配線が所定割合以上存在するアンテナ保護素子があるとき、前記セル配置ステップにおける配置結果において、ゲートとアンテナ保護素子との接続を切断するステップと、
    通過配線が所定割合以上存在する前記アンテナ保護素子を、アンテナ保護素子以外のセルに置換し、ゲートとアンテナ保護素子との再接続を行うステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  34. ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを含む複数のセルを配置するステップと、
    前記複数のセルの上層に、配線を配置するステップと、
    前記配線配置の結果、通過配線が所定割合以上存在する第1のアンテナ保護素子があるとき、この第1のアンテナ保護素子に接続されたゲートから所定距離範囲内に第2のアンテナ保護素子を追加配置するステップと、
    前記ゲートについて、前記第1のアンテナ保護素子との接続を切断し、前記第2のアンテナ保護素子と接続するステップと、
    前記第1のアンテナ保護素子を、アンテナ保護素子以外のセルに置換するステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  35. ゲートと、前記ゲートに接続されたアンテナ保護素子とを含む複数のセルを配置するステップと、
    前記複数のセルの上層に、配線を配置するステップと、
    前記配線配置の結果、所定長以上の配線長を有する、アンテナ保護素子とゲートとを接続する配線があるとき、この配線に接続され、空き領域まで延びる分岐配線を、配置するステップとを備えた
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
  36. 請求項35において、
    前記空き領域と置換するための、接続ピンを有するアンテナ保護素子を予め準備しておき、
    前記分岐配線の配置を、前記アンテナ保護素子が前記空き領域と置換されたとき、前記分岐配線が前記接続ピンの位置を通るように、行う
    ことを特徴とする半導体装置のレイアウト設計方法。
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